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特開2023-26348暗号通貨を使用する委任されたオフチェーン支払い
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023026348
(43)【公開日】2023-02-24
(54)【発明の名称】暗号通貨を使用する委任されたオフチェーン支払い
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20230216BHJP
   H04L 9/32 20060101ALI20230216BHJP
   G06Q 40/04 20120101ALI20230216BHJP
【FI】
G06Q20/06
H04L9/32 200Z
G06Q40/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022122585
(22)【出願日】2022-08-01
(31)【優先権主張番号】63/232,671
(32)【優先日】2021-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/503,389
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517451940
【氏名又は名称】エヌイーシー ラボラトリーズ ヨーロッパ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アレッサンドロ・スフォルツィン
(72)【発明者】
【氏名】マヤ・シュワルツ
(72)【発明者】
【氏名】セバスティアン・アンドレイナ
(72)【発明者】
【氏名】ガッサン・カラメ
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA12
5L055BB51
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ブロックチェーン間トランザクションを保護するための方法を提供する。
【解決手段】ブロックチェーン間トランザクションを保護するための方法は、第1のユーザアプリケーションから、第1の許可型ブロックチェーン公開鍵および第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む登録要求を受信するステップを含むと共に、処理回路によって第2のユーザアプリケーションから、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む第2の登録要求を受信する。許可型ブロックチェーン公開鍵は、許可型ブロックチェーン上で有効であり、非許可型ブロックチェーン公開鍵は、非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である。加えて、第1のユーザアプリケーションから、トランザクション識別を受信し、トランザクション識別が、非許可型パブリックブロックチェーン上で実行される第1の転送トランザクションを識別し受信する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロックチェーン間トランザクションを保護するための方法であって、前記ブロックチェーン間トランザクションが、許可型ブロックチェーン上での第1の転送と、非許可型パブリックブロックチェーン上での第2の転送とを伴い、前記方法が、
許可型ブロックチェーン処理回路によって、
第1のユーザアプリケーションから、第1の許可型ブロックチェーン公開鍵および第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む登録要求を受信するステップであり、前記第1の許可型ブロックチェーン公開鍵が、前記許可型ブロックチェーン上で有効であり、前記第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵が、前記非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である、受信するステップと、
第2のユーザアプリケーションから、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む第2の登録要求を受信するステップであり、前記第2の許可型ブロックチェーン公開鍵が、前記許可型ブロックチェーン上で有効であり、前記第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵が、前記非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である、受信するステップと、
前記第1のユーザアプリケーションから、トランザクション識別を受信するステップであり、前記トランザクション識別が、前記非許可型パブリックブロックチェーン上で実行される第1の転送トランザクションを識別し、前記トランザクション識別が、前記第1および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を識別する、受信するステップと、
前記トランザクション識別を使用して、前記第1の転送トランザクションの完了を検証するステップと、
前記第1の転送トランザクションの前記完了の検証に応答して、前記許可型ブロックチェーン上で第2の転送トランザクションを実行するステップであり、前記第2の転送トランザクションが、前記第2の許可型ブロックチェーン公開鍵から前記第1の許可型ブロックチェーン公開鍵への転送を伴う、実行するステップと
を実行するステップを含む、方法。
【請求項2】
前記第1のユーザアプリケーションから前記登録要求を前記受信したことに応答して、前記非許可型パブリックブロックチェーン上の前記第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵によって保持される暗号通貨残高を検証するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記非許可型パブリックブロックチェーン上の前記第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵によって保持される前記暗号通貨残高を検証する前記ステップが、前記非許可型パブリックブロックチェーン上の前記第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵によって保持される前記暗号通貨残高を検証するために、簡易支払検証(SPV)クライアントを呼び出すステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の転送トランザクションの前記完了を検証する前記ステップが、前記トランザクション識別に対応する情報を取り出すために前記SPVクライアントを呼び出すステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の転送トランザクションが、前記第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵から前記第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵への、前記非許可型ブロックチェーンのネイティブ暗号通貨の転送である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の転送トランザクションが、前記第2の許可型ブロックチェーン公開鍵から前記第1の許可型ブロックチェーン公開鍵への、収集品のシェアを表すトークンの転送である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法が、前記収集品を前記許可型ブロックチェーンに登録するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記許可型ブロックチェーンに前記収集品を登録するステップが、前記許可型ブロックチェーン上で前記収集品を一意に識別する一意のIDを生成するステップと、一意のオブジェクトフィンガープリントを前記一意のIDにペアリングするステップと、前記一意のIDおよび前記一意のオブジェクトフィンガープリントを前記許可型ブロックチェーンに記憶するステップとを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のユーザアプリケーションから受信された前記登録要求が、バイオメトリックコミットメントを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記バイオメトリックコミットメントが、バイオメトリックIDをランダム化し、前記ランダム化されたバイオメトリックIDにハッシュ関数を適用して前記バイオメトリックコミットメントを生成することによって生成される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のユーザアプリケーションから受信された前記登録要求が、収集品登録を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記収集品登録が、前記収集品が専門の鑑定士によって検査され、本物であることを証明する鑑定書を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記鑑定書には、前記専門の鑑定士のバイオメトリックコミットメントが署名される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ブロックチェーン間トランザクションを保護するための方法を実行するためのプロセッサ実行可能命令が記憶された非一時的プロセッサ可読媒体であって、前記ブロックチェーン間トランザクションが、許可型ブロックチェーン上での第1の転送と、非許可型パブリックブロックチェーン上での第2の転送とを伴い、前記方法が、
第1のユーザアプリケーションから、第1の許可型ブロックチェーン公開鍵および第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む登録要求を受信するステップであり、前記第1の許可型ブロックチェーン公開鍵が、前記許可型ブロックチェーン上で有効であり、前記第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵が、前記非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である、受信するステップと、
第2のユーザアプリケーションから、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む第2の登録要求を受信するステップであり、前記第2の許可型ブロックチェーン公開鍵が、前記許可型ブロックチェーン上で有効であり、前記第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵が、前記非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である、受信するステップと、
前記第1のユーザアプリケーションから、トランザクション識別を受信するステップであり、前記トランザクション識別が、前記非許可型パブリックブロックチェーン上で実行される第1の転送トランザクションを識別し、前記トランザクション識別が、前記第1および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を識別する、受信するステップと、
前記トランザクション識別を使用して、前記第1の転送トランザクションの完了を検証するステップと、
前記第1の転送トランザクションの前記完了の検証に応答して、前記許可型ブロックチェーン上で第2の転送トランザクションを実行するステップであり、前記第2の転送トランザクションが、前記第2の許可型ブロックチェーン公開鍵から前記第1の許可型ブロックチェーン公開鍵への転送を伴う、実行するステップと
を含む、非一時的プロセッサ可読媒体。
【請求項15】
ブロックチェーン間トランザクションを保護するためのシステムであって、前記ブロックチェーン間トランザクションが、許可型ブロックチェーン上での第1の転送と、非許可型パブリックブロックチェーン上での第2の転送とを伴い、前記システムが、
第1のユーザアプリケーションから、第1の許可型ブロックチェーン公開鍵および第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む登録要求を受信することであり、前記第1の許可型ブロックチェーン公開鍵が、前記許可型ブロックチェーン上で有効であり、前記第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵が、前記非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である、受信することと、
第2のユーザアプリケーションから、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む第2の登録要求を受信することであり、前記第2の許可型ブロックチェーン公開鍵が、前記許可型ブロックチェーン上で有効であり、前記第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵が、前記非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である、受信することと、
前記第1のユーザアプリケーションから、トランザクション識別を受信することであり、前記トランザクション識別が、前記非許可型パブリックブロックチェーン上で実行される第1の転送トランザクションを識別し、前記トランザクション識別が、前記第1および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を識別する、受信することと、
前記トランザクション識別を使用して、前記第1の転送トランザクションの完了を検証することと、
前記第1の転送トランザクションの前記完了の検証に応答して、前記許可型ブロックチェーン上で第2の転送トランザクションを実行することであり、前記第2の転送トランザクションが、前記第2の許可型ブロックチェーン公開鍵から前記第1の許可型ブロックチェーン公開鍵への転送を伴う、実行することと
を行うように構成されたプロセッサ回路を含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
2021年8月13日に出願された米国仮特許出願第63/232,671号の優先権を主張し、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、暗号通貨を使用する安全な委任されたオフチェーン支払いのためのブロックチェーンベースのレイヤ2アプリケーションのための方法、システム、およびコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
貴重品(たとえば、芸術品)の取引は、複雑なプロセスであり、通常、オークションハウスにおいて、または専門の売り手によって行われ、買い手は、仲介者を介してその品物を購入する。収集品としても知られる、そのような品物の取引は、常に大量の流動性を必要とし、したがって、多くの見込みのある買い手を遮断してきた。
【0004】
最近の発展は、この市場へのフラクショナルオーナーシップの導入である。フラクショナルオーナーシップは、投資家が収集品を部分的にのみ、すなわち、収集品のシェアのみ、または収集品のシェアを表すトークンのみを購入することを可能にする。実際には、これは証券取引所のように機能し、すなわち、収集品を保管している金融機関は、投資家が購入できるシェアを発行する。シェアの数およびその価格は、供給および需要の法則によって決まる。このように収集品をデジタル化するプロセスは、しばしばトークン化と呼ばれる。
【0005】
トークン化は、暗号通貨(たとえば、ビットコイン)のものと同様の概念であり、コインはトークンと見なすことができる。さらに、収集品の取引は、仲介者および信頼される第三者を必要とする複雑なプロセスであり、ブロックチェーン技術によって対処される側面である。実際、現在では、ブロックチェーンを活用して、買い手および売り手が、暗号通貨を使用して、収集品、または収集品のシェアを表すトークンを取引できるようにする取引プラットフォームがオンライン上に存在する。これらの取引プラットフォームのすべてがフラクショナルオーナーシップを許可するわけではなく、それらの多くは単一のコイン、すなわちイーサリアムを使用する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態では、本開示は、ブロックチェーン間トランザクションを保護するための方法を提供する。ブロックチェーン間トランザクションは、許可型ブロックチェーン上での第1の転送と、非許可型パブリックブロックチェーン上での第2の転送とを伴う。方法は、許可型ブロックチェーン処理回路によって、第1のユーザアプリケーションから、第1の許可型ブロックチェーン公開鍵および第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む登録要求を受信するステップであり、第1の許可型ブロックチェーン公開鍵が、許可型ブロックチェーン上で有効であり、第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵が、非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である、受信するステップを実行するステップを含む。方法はまた、処理回路によって、第2のユーザアプリケーションから、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む第2の登録要求を受信するステップであり、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵が、許可型ブロックチェーン上で有効であり、第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵が、非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である、受信するステップを実行するステップも含む。加えて、方法は、第1のユーザアプリケーションから、トランザクション識別を受信するステップであり、トランザクション識別が、非許可型パブリックブロックチェーン上で実行される第1の転送トランザクションを識別し、トランザクション識別が、第1および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を識別する、受信するステップを含む。さらに、方法は、トランザクション識別を使用して、第1の転送トランザクションの完了を検証するステップと、第1の転送トランザクションの完了の検証に応答して、許可型ブロックチェーン上で第2の転送トランザクションを実行するステップとを含む。第2の転送トランザクションは、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵から第1の許可型ブロックチェーン公開鍵への転送を伴う。
【0007】
本開示の主題について、例示的な図に基づいて、以下でさらに詳細に説明する。本明細書に記載および/または図示されたすべての特徴は、単独で、または異なる組合せで組み合わせて使用することができる。様々な実施形態の特徴および利点は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読むことによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一実施形態によるユーザ登録プロセスを示す図である。
図2】本開示の一実施形態による収集品登録プロセスを示す図である。
図3】本開示の一実施形態による収集品検証プロセスを示す図である。
図4】本開示の一実施形態による収集品のトークン化のためのプロセスを示す図である。
図5】個別のパブリックチェーン上に保持された暗号通貨を使用して、トークンによって表される収集品のシェアの、プライベートチェーンを介した交換のためのトランザクションワークフローを示す図である。
図6】処理システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、デジタル通貨を使用して、収集品および支払いのフラクショナルオーナーシップを可能にする、許可型ブロックチェーンベースの市場を実装するための機構を提供する。
【0010】
本開示は、許可型プライベートブロックチェーンベースの市場において、許可型プライベートブロックチェーンにネイティブ通貨がない場合であっても、支払いまたは他の資産トランザクションのために、たとえば非許可型パブリックブロックチェーンなど他のブロックチェーンからの広く受け入れられたトークン(たとえば、暗号通貨)の使用を可能にする。したがって、本開示の態様は、オンチェーン支払いを含む任意のブロックチェーンユースケースで活用することができ、これはユースケースの大部分においてそうである。
【0011】
最新技術の欠点は、参加者がいつでも参加および離脱することができ、すべてのデータにアクセスすることができるイーサリウムおよびビットコインなどのパブリックブロックチェーンに依存することである。
【0012】
本開示の態様は、許可型ブロックチェーンを活用しながら、依然として支払いのために任意のデジタル通貨を使用することを可能にする。本開示は、投資家が自分の選択した暗号通貨を保持する単一のウォレットを維持することを可能にする、ライトクライアントとも呼ばれる簡易支払検証(SPV)クライアントを使用する。
【0013】
最新技術の他の欠点は、完全な自動化の欠如、および信頼できない第三者サービス(たとえば、保管サービス)への依存を含む。第三者への依存は、ブロックチェーンベースのソリューションの利益を減らす。
【0014】
対照的に、本開示の態様は、完全に自動化され、信頼できる。具体的には、本開示の態様は、現在の技術的解決策よりも効率的かつ安全である、収集品の取引のための機構を提供する。本開示の態様によれば、収集品は、最初にデジタルトークンに変換され、したがって、フラクショナルオーナーシップを可能にし、次いで、デジタル市場で取引される。本開示の態様は、デジタル市場が認証されたユーザによってのみアクセス可能であるべきであり、認証されたユーザ間で共有されるデータが外部の当事者に利用可能であるべきではないので、収集品および/またはそのシェアを表すトークンを伴うトランザクションを実行するために許可型ブロックチェーンを利用する。
【0015】
本開示の態様は、パブリックブロックチェーン上のスマートコントラクト内からSPVクライアントを活用して、パブリックブロックチェーン上で実行されるトランザクションを検証し、パブリックブロックチェーン上での支払いを委任する一方で、プライベートブロックチェーン上の売り手と買い手の両方のセキュリティおよび原子性を保証する。
【0016】
本開示の態様は、当該オブジェクトおよびその所有者の安全なデジタル化を保証するために、オブジェクトベースのフィンガープリントおよび顔検出エンジンを含むことができる。
【0017】
ブロックチェーンは、複数の参加者間で実行され、1組のデータに関する共通のビューを提供するソフトウェアである。本開示の態様は、許可型ブロックチェーンを活用し、したがって、ブロックチェーンソフトウェアにアクセスするために予備登録ステップが使用される。登録が成功すると、新しいユーザに有効な識別が付与され、ユーザは、ネットワークに参加し、トランザクションに従事し、ブロックチェーンに記憶されたデータを照会することができるようになる。
【0018】
ブロックチェーンの主要な特徴は、すなわちブロックチェーン上に記憶されたデータを変更することができない、イミュータブルであることであり、悪意のある改ざんに対して効果的である。しかしながら、データは、依然としてすべての参加者によって読み取ることができる。したがって、ユーザのプライバシー(たとえば、「忘れられる権利」を行使する権利)のために、本開示の好ましい実施形態は、ブロックチェーン上に機密データ(たとえば、ユーザのバイオメトリクス)を記憶せず、むしろコミットメント(たとえば、ハッシュとして)のみを記憶する。
【0019】
本開示は、許可型ブロックチェーンアーキテクチャを活用するように実装されてもよく、これは、スループット(200人までの異なる参加者を含む最高毎秒100,000トランザクション)とスケーラビリティの両方において高性能を提供することができる。そのような許可型ブロックチェーンは、IoT(モノのインターネット)デバイスのサポートを提供することができ、それによって、完全なブロックチェーンノードを維持するために必要とされるハードウェアを有さないリソース制約デバイスのための完全なセキュリティを提供する。そのような許可型ブロックチェーンは、サテライトチェーンと呼ばれる技術により、より高度なプライバシーを提供することができる。サテライトチェーンは、独自の台帳、スマートコントラクト、コンセンサスアルゴリズム、および参加者を有する小規模で独立したサブチェーンである。そのようなサテライトチェーンは、依然としてそれらの独立性を維持しながら、必要に応じて互いに通信し、資産を転送することができる。具体的には、サテライトチェーンは、それ自体のブロックチェーンを実行し、したがって、メインチェーンと同じ性能を提供する。そのような許可型ブロックチェーンは、オープンソースソフトウェアハイパーレッジャーファブリックと完全に互換性があり、同じスマートコントラクト機能を提供することができる。
【0020】
スマートコントラクトは、ブロックチェーン上で実行され、データと対話するためのインターフェースを提供するソフトウェアの一部である。言い換えれば、スマートコントラクトは、ブロックチェーン上で自動的に実行および動作するように構成されたコンピュータプログラムまたはトランザクションプロトコルである。具体的には、スマートコントラクトは、処理回路によって実行されると、処理回路にプログラム機能を実行させる、非一時的プロセッサ可読媒体に記憶されたプロセッサ実行可能プログラム(コード)である。コードは、ネットワーク上に存在するすべてのメンバに利用可能である(すなわち、検査可能である)。当業者は、「スマートコントラクト」が、たとえば、自動化のために使用されるブロックチェーンネットワークの技術的態様であり、人間の活動を制約する法的手段または他の手段ではないことを認識するであろう。
【0021】
スマートコントラクトは、通常、システムのノードによって実施される。参加者の過半数の合意が必要なので、単一のエンティティがスマートコントラクトによって定義されたルールをバイパスすることはできない。
【0022】
スマートコントラクトの主な利点は、組織のビジネスロジックを自動化できることである。したがって、自動化への切り替えは、紛争につながる可能性がある人為的過誤および誤解の結果を排除することができる。法的契約または法律は個人的な解釈の対象となる可能性があるが、ソフトウェアは決定論的であり、主観的な解釈の余地はない。スマートコントラクトは、通常、システム内の任意のエンティティによって発行することができる。本開示の態様によれば、エンティティのサブセットのみが、システムにおいてスマートコントラクトを発行する権限を与えられる。
【0023】
簡易支払検証クライアント、すなわちSPVクライアントは、ある程度のセキュリティまで、プルーフオブワーク(PoW)に基づいてパブリックブロックチェーン上で支払いが行われたことを検証することができる軽量ソフトウェアプログラムである(そのようなパブリックブロックチェーンには、ビットコインおよびイーサリアムブロックチェーンが含まれる)。SPVクライアントは、ブロックチェーンの完全な履歴をダウンロードする必要なく、この結果を達成し、したがって、リソース制約のあるデバイス(たとえば、携帯電話)に適している。
【0024】
SPVクライアントは、通常、パブリックチェーンの複数のノードが、特定のトランザクション識別(TxID)を有するトランザクションに関する情報を取り出すことを要求することによって、支払いがパブリックチェーン上で行われたことを検証する。次いで、ノードは、一連のブロックヘッダ(非常に小さい)と、TxIDを有するトランザクションがそれらのヘッダのうちの1つに含まれることを示すプルーフとで応答する。これは、トランザクションを含むヘッダにルートが記憶されているマークルツリーの部分を明らかにすることによって行うことができる。SPVクライアントは、トランザクションが、実際にパブリックチェーンの一部であるブロック内にあり、フォークのために悪意を持って細工された/パブリックチェーンから削除されたブロック内にないことを確認するために、複数のヘッダを要求する。
【0025】
トランザクションの検証のためにSPVクライアントによって実施される方法は、敵対者がマークルツリーセキュリティを破ることができず(ハッシュ関数の硬度に依存する)、十分に多くのブロックヘッダを迅速に生成することができない限り、安全である。これらの仮定は、PoWブロックチェーンが基づいている仮定と一致するため、公正である。具体的には、敵対者が使用されるハッシュ関数を破ることができる場合、PoWブロックチェーンエコシステム全体が破られ、敵対者が十分に多くのブロックヘッダを生成することができる場合、敵対者は、PoWブロックチェーンの仮定に反する、大多数よりも多くのマイニング能力を有することになる。
【0026】
本開示の態様によれば、システムは、ユーザソフトウェアアプリケーションを含む。ユーザソフトウェアアプリケーションは、たとえば、モバイルデバイスに展開可能であり、ユーザが、システムに登録し、市場および収集品を閲覧し、収集品(またはそのトークン)を購入および販売し、前記ユーザによって所有される所有物の概要を見ることを可能にする。ユーザソフトウェアアプリケーションをインストールすると、アプリケーションは、その時点から、システムにおいてユーザを識別する一意の鍵ペア(sk, pk)を生成する。
【0027】
本開示の態様によれば、システム内で実行可能なすべてのブロックチェーントランザクションのフォーマットを提供することができる。本開示の態様によって提供されるユースケースによれば、金融機関は、収集品をトークン化し、次いで、ユーザがトークンを取引できるようにトークンを発行するために、収集品の保管を行うことができる。そのようなユースケースにおいて、ならびに他のユースケースにおいて、特定のブロックチェーントランザクションは、たとえば、以下を含むことができる。
【0028】
ユーザ登録トランザクション:
|Pubkeyuser|biometrics commit|siguser|
式中、Pubkeyは、ユーザアプリケーションによって生成される公開鍵、biometrics commitは、(後の認証のために使用される)ユーザのバイオメトリックデータのハッシュであり、sigは、以前のフィールドの真正性および完全性を保証するユーザのデジタル署名である。ユーザ登録トランザクションは、ユーザアプリケーションによって実行することができる。
【0029】
収集品登録トランザクション:
|IDbank|collectable fingerprint|sigbank|
式中、IDbankは、収集品を担当する金融機関の一意のIDであり、collectable fingerprintは、収集品の一意のフィンガープリントであり、sigbankは、以前のフィールドの真正性および完全性を保証する金融機関のデジタル署名である。金融機関は、NECオブジェクトフィンガープリントソフトウェアを使用して、収集品の一意のフィンガープリントを受信した後に、収集品登録トランザクションを発行する。
【0030】
収集品検証トランザクション:
|IDcollectable|IDappraiser|auth certificate|sigappraiser|
式中、IDcollectibleは、検証されるべき収集品の一意のIDであり、IDappraiserは、収集品の検証を実行する鑑定士の一意のIDであり、auth certificateは、鑑定士によって作成され、収集品が本物である(すなわち、偽造品ではない)ことを証明する文書であり、sigappraiserは、以前のフィールドの真正性および完全性を保証する鑑定士のデジタル署名である。鑑定士は、収集品検証ステップ中に収集品検証トランザクションを作成し、それを許可型ブロックチェーンのノードにブロードキャストする。
【0031】
収集品トークン化トランザクション:
|IDcollectable|IDowner|Nr.tokens||sigback|
式中、IDcollectableは、トークン化される収集品の一意のIDであり、IDownerは、収集品の所有者の一意のIDであり、Nr.tokensは、収集品のために流通されるトークンの数であり、sigbackは、以前のフィールドの真正性および完全性を保証する金融機関のデジタル署名である。金融機関は、収集品トークン化ステップ中にこの収集品トークン化トランザクションを作成し、それをブロードキャストする。
【0032】
オークション登録トランザクション:
|IDcollectable|IDseller|Owner certificateseller|sigseller|
式中、IDcollectableは、そのトークンが取引されている収集品の一意のIDであり、IDsellerは、販売のためにトークンを現在所有しているユーザの一意のIDであり、Owner certificatesellerは、取引されるトークンの正当な所有権を証明する、売り手が所有する文書であり、sigsellerは、売り手のデジタル署名である。
【0033】
コイン登録トランザクション:
【0034】
【数1】
【0035】
式中、Pubkeybuyer_coinsは、パブリック暗号通貨ブロックチェーン上に買い手のコインを保持するアカウントに対応する公開鍵であり、IDbuyerは、プライベートブロックチェーン上のユーザのIDであり、
【0036】
【数2】
【0037】
は、パブリック暗号通貨ブロックチェーン上にコインを保持する鍵に対応するデジタル署名であり、sigbuyerは、買い手のデジタル署名である。
【0038】
ビット登録トランザクション:
|IDcollectable|Nr.Coins|sigbuyer|
式中、IDcollectableは、買い手が取得したい収集品のIDであり、NR.Coinsは、買い手が収集品に入札したコインの数であり、sigbuyerは、潜在的な買い手の署名である。プライベートブロックチェーンのスマートコントラクトは、取引が完了するまでトークンを「ロック」する。
【0039】
ダイレクトトレードトークントランザクション:
|IDcollectable|IDbuyer|IDseller|Owner certificateseller|Nr.Coins|sigbuyer|sigseller|
式中、IDcollectableは、そのトークンが取引されている収集品の一意のIDであり、IDbuyerは、収集品のトークンを購入したいユーザの一意のIDであり、IDsellerは、買い手に販売される収集品のトークンを現在所有しているユーザの一意のIDであり、Owner certificatesellerは、取引されるトークンの正当な所有者であることを証明する買い手が所有する文書であり、Nr.Coinsは、売り手から買い手に転送されるコインの数であり、sigbuyerおよびsigsellerは、それぞれ買い手および売り手のデジタル署名であり、それらは両方とも、取引が成功するために必要である。プライベートブロックチェーンのスマートコントラクトは、取引が完了するまでトークンを「ロック」する。
【0040】
本開示の一実施形態は、以下の動作のうちの少なくとも1つを含む方法を含む。
A)以下のうちの1つまたは複数を含む、新しい収集品の登録。
1)プライベートブロックチェーンによって、収集品のフィンガープリントと、それを処理する責任を負うバンクのIDとを含む収集品登録トランザクションを受信する。
2)プライベートブロックチェーンによって、収集品の妥当性を証明するための収集品検証トランザクションを受信する。収集品検証トランザクションは、収集品のID、鑑定士のID、および妥当性の証明書を含む。
3)プライベートブロックチェーンによって、所与の収集品のための新しいトークンを作成するトークン化要求を受信する。トランザクションは、収集品のIDおよび所有者のID、ならびにこの資産(すなわち、収集品)のために作成するいくつかのトークン(シェア)を含む。
B)以下のうちの1つまたは複数を含むトークンの交換。
1)プライベートブロックチェーンによって、以下のいずれかを受信する。
a.売り手、買い手のID、トークンの数、価格、および受信者の鍵を含むダイレクトトレードトランザクション。
b.売り手のID、販売するトークンの数、および受信者の鍵を含むオークション開始トランザクション。オークション開始トランザクションは、プライベートブロックチェーンによって、入札トランザクションを受信し、簡易支払検証(SPV)クライアントによって、各それぞれの入札が、それぞれの入札を行っているユーザによって保持されているコインの量を超えないことを検証し、入札を集計し、勝者に通知することをさらに含む。
2)パブリックブロックチェーンによって、コインをあるアドレスから別のアドレスに送信するための通常の送信トランザクションを受信する。
3)プライベートブロックチェーンによって、コイン交換の買い手からトランザクションIDを受信し、スマートコントラクトのSPVクライアントを使用して交換の妥当性を検証する。
4)検証が成功すると、プライベートスマートコントラクトによってオークション/交換を確定し、トークンの所有者を変更する。
【0041】
この方法は、所有者を正確に識別するために、顔検出器を使用して顔テンプレートをブロックチェーンシステムに追加することを含み得る。
【0042】
この方法は、オブジェクトフィンガープリントを利用して、デジタルオブジェクトと物理オブジェクト(たとえば、収集品が物理オブジェクトである場合、収集品)との間の1-1マッピングを保証することをさらに含み得る。
【0043】
本開示の一実施形態は、ブロックチェーン間トランザクションを保護するための方法を提供する。ブロックチェーン間トランザクションは、許可型ブロックチェーン上での第1の転送と、非許可型パブリックブロックチェーン上での第2の転送とを伴う。この方法は、最初に、許可型ブロックチェーン上で、許可型ブロックチェーン処理回路によって実行されると、許可型ブロックチェーン処理回路に許可型ブロックチェーン上でプログラム機能を実行させるプロセッサ実行可能プログラムコードをインスタンス化することを含むことができる。許可型ブロックチェーン処理回路は、次いで、以下のステップ、
・第1のユーザアプリケーションから、第1の許可型ブロックチェーン公開鍵および第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む登録要求を受信するステップであり、第1の許可型ブロックチェーン公開鍵が、許可型ブロックチェーン上で有効であり、第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵が、非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である、受信するステップと、
・第2のユーザアプリケーションから、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む第2の登録要求を受信するステップであり、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵が、許可型ブロックチェーン上で有効であり、第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵が、非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である、受信するステップと、
・第1のユーザアプリケーションから、トランザクション識別を受信するステップであり、トランザクション識別が、非許可型パブリックブロックチェーン上で実行される第1の転送トランザクションを識別し、トランザクション識別が、第1および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を識別する、受信するステップと、
・トランザクション識別を使用して、第1の転送トランザクションの完了を検証するステップと、
・第1の転送トランザクションの完了の検証に応答して、許可型ブロックチェーン上で第2の転送トランザクションを実行するステップであり、第2の転送トランザクションが、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵から第1の許可型ブロックチェーン公開鍵への転送を伴う、実行するステップと
を実行する。
【0044】
方法はまた、第1のユーザアプリケーションから登録要求を受信したことに応答して、非許可型パブリックブロックチェーン上の第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵によって保持される暗号通貨残高を検証することも含むことができる。非許可型パブリックブロックチェーン上の第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵によって保持される暗号通貨残高を検証することは、非許可型パブリックブロックチェーン上の第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵によって保持される暗号通貨残高を検証するために、パブリックブロックチェーンによって提供される簡易支払検証(SPV)クライアントを呼び出すことを含むことができる。第1の転送トランザクションの完了を検証することは、トランザクション識別に対応する情報を取り出すためにSPVクライアントを呼び出すことを含むことができる。
【0045】
第1の転送トランザクションは、第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵から第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵への、非許可型ブロックチェーンのネイティブ暗号通貨の転送とすることができる。第2の転送トランザクションは、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵から第1の許可型ブロックチェーン公開鍵への、収集品のシェアを表すトークンの転送とすることができる。
【0046】
方法はまた、収集品を許可型ブロックチェーンに登録することも含み得る。許可型ブロックチェーンに収集品を登録することは、許可型ブロックチェーン上で収集品を一意に識別する一意のIDを生成することと、一意のオブジェクトフィンガープリントを一意のIDにペアリングすることと、一意のIDおよび一意のオブジェクトフィンガープリントを許可型ブロックチェーンに記憶することとを含むことができる。
【0047】
第1のユーザアプリケーションから受信された登録要求は、バイオメトリックコミットメントを含むことができる。バイオメトリックコミットメントは、バイオメトリックIDをランダム化し、ランダム化されたバイオメトリックIDにハッシュ関数を適用してバイオメトリックコミットメントを生成することによって生成され得る。
【0048】
第2のユーザアプリケーションから受信された登録要求は、収集品登録を含み得る、請求項1に記載の方法。収集品登録は、収集品が専門の鑑定士によって検査され、本物であることを証明する鑑定書を含み得る。鑑定書には、専門の鑑定士のバイオメトリックコミットメントが署名され得る。
【0049】
本開示の一実施形態は、ブロックチェーン間トランザクションを保護するための方法を実行するためのプロセッサ実行可能命令が記憶された非一時的プロセッサ可読媒体を提供し、ブロックチェーン間トランザクションが、許可型ブロックチェーン上での第1の転送と、非許可型パブリックブロックチェーン上での第2の転送とを伴う。この方法は、第1のユーザアプリケーションから、第1の許可型ブロックチェーン公開鍵および第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む登録要求を受信することを含む。第1の許可型ブロックチェーン公開鍵は、許可型ブロックチェーン上で有効であり、第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵は、非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である。この方法は、第2のユーザアプリケーションから、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む第2の登録要求を受信することをさらに含む。第2の許可型ブロックチェーン公開鍵は、許可型ブロックチェーン上で有効であり、第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵は、非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である。この方法はまた、第1のユーザアプリケーションからトランザクション識別を受信することを含む。トランザクション識別は、非許可型パブリックブロックチェーン上で実行される第1の転送トランザクションを識別し、トランザクション識別は、第1および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を識別する。さらに、方法は、トランザクション識別を使用して、第1の転送トランザクションの完了を検証することと、第1の転送トランザクションの完了の検証に応答して、許可型ブロックチェーン上で第2の転送トランザクションを実行することとを含む。第2の転送トランザクションは、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵から第1の許可型ブロックチェーン公開鍵への転送を伴う。
【0050】
本開示の一実施形態は、ブロックチェーン間トランザクションを保護するためのシステムを提供する。ブロックチェーン間トランザクションは、許可型ブロックチェーン上での第1の転送と、非許可型パブリックブロックチェーン上での第2の転送とを伴う。システムは、第1のユーザアプリケーションから、第1の許可型ブロックチェーン公開鍵および第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む登録要求を受信することであり、第1の許可型ブロックチェーン公開鍵が、許可型ブロックチェーン上で有効であり、第1の非許可型ブロックチェーン公開鍵が、非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である、受信することを行うように構成された処理回路を含む。処理回路はまた、第2のユーザアプリケーションから、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を含む第2の登録要求を受信することであり、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵が、許可型ブロックチェーン上で有効であり、第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵が、非許可型パブリックブロックチェーン上で有効である、受信することを行うように構成される。さらに、処理回路は、第1のユーザアプリケーションから、トランザクション識別を受信することであり、トランザクション識別が、非許可型パブリックブロックチェーン上で実行される第1の転送トランザクションを識別し、トランザクション識別が、第1および第2の非許可型ブロックチェーン公開鍵を識別する、受信することを行うように構成される。加えて、処理回路は、トランザクション識別を使用して、第1の転送トランザクションの完了を検証することと、第1の転送トランザクションの完了の検証に応答して、許可型ブロックチェーン上で第2の転送トランザクションを実行することとを行うように構成される。第2の転送トランザクションは、第2の許可型ブロックチェーン公開鍵から第1の許可型ブロックチェーン公開鍵への転送を伴う。
【0051】
収集品(たとえば、トークンによって表される)のシェアを取引できるようにするために、見込みのあるユーザは、システムで使用するための有効な識別を取得する。見込みのあるユーザは、ユーザアプリケーションを介して登録することによって、そのような識別を取得することができる。
【0052】
図1は、ユーザ登録プロセスを示す。登録プロセスは、ユーザアプリケーションが、ユーザの識別データについてのコミットメント(たとえば、ランダム化されたハッシュ)を作成することから始まる。図1に示すユーザ登録プロセスでは、ユーザは、102でバイオメトリックIDを作成するために、バイオメトリックソリューション、たとえば、モバイルデバイス上で実行されるか、またはモバイルデバイスとクラウドとの間で分散されるアプリケーションを利用する。次いで、プロセスは、104でコミットメントを作成する。104においてコミットメントを作成することは、たとえば、102において作成されたバイオメトリックIDを受信し、バイオメトリックIDをランダム化し(たとえば、ランダムソルト値でバイオメトリックIDを前処理することによって)、次いで、バイオメトリックIDのランダム化されたハッシュの形態でコミットメントを生成するために、ランダム化されたバイオメトリックIDにハッシュ関数を適用することを伴うことができる。その後、ユーザは、106でユーザ登録トランザクションを発行し、スマートコントラクトは、104で生成されたコミットメントを、許可型ブロックチェーン110によって提供される共有台帳に記録する。スマートコントラクトはまた、(たとえば、公開鍵をハッシュし、最初の10バイトを取得することによって)ユーザの公開鍵からユーザIDを生成する。
【0053】
いくつかの実施形態によれば、収集品の真正性を登録し、評価することは、それをデジタル化し、ブロックチェーン上に記憶するための必須のステップである。
【0054】
図2は、収集品登録プロセスを示す。図2に示す収集品登録プロセスでは、オブジェクトフィンガープリントソフトウェア202(たとえば、NECオブジェクトフィンガープリントソフトウェア)を利用して、収集品206の一意のフィンガープリント204を生成する。その後、金融機関208は、収集品を保管しており、210において収集品登録トランザクションを開始して、許可型ブロックチェーン110上にフィンガープリントを記憶する。収集品登録トランザクションは、収集品を保管している金融機関によって署名される。収集品登録トランザクションでは、スマートコントラクトは、システム内の収集品を一意に識別し、フィンガープリントをIDにペアリングし、両方を許可型ブロックチェーンに記憶する一意のIDを生成する。ブロックチェーン上にフィンガープリントを記憶することは、改ざん防止フィンガープリントを保証し、したがって、物理的収集品の所有権も改ざん防止であることを保証する。
【0055】
いくつかの実施形態によれば、信頼できる鑑定士がその真正性を証明するまで、プラットフォーム上で収集品を取引することができない。そのようなステップは、偽造を防ぐことができる。
【0056】
図3は、収集品検証プロセスを示す。信頼できる鑑定士302は、収集品206を検査して、その真正性を決定する。収集品が検査に合格した場合、収集品が専門家によって検査され、本物であることを証明する鑑定書304を作成する。次いで、306で、鑑定士は、許可型ブロックチェーン110への証明書を含めて、収集品検証トランザクションを発行し、デジタル署名する。収集品検証トランザクションに署名することは、鑑定士のバイオメトリックコミットメントで署名することを含むことができる。次いで、スマートコントラクトは、許可型ブロックチェーン110に記憶された収集品の情報に、鑑定書を追加することができる。
【0057】
トークン化は、収集品をデジタルトークンに変換するプロセスである。トークンは、プラットフォーム内で個別に取引することができる値のデジタル単位である。収集品の合計値は、そのトークンの値の合計である。トークン化は、収集品のフラクショナルオーナーシップを可能にし、より広い範囲のユーザに手頃な価格にし、ユーザは、経時的な価値の増加から利益を得るために収集品全体を所有する必要はなく、むしろ、1つまたは複数のトークンによって表される収集品のシェアのみを所有する必要がある。
【0058】
図4は、収集品トークン化プロセスを示す。収集品206を保管している金融機関208は、その市場価値を評価し、所望の数のトークン402を発行する。トークン402は、たとえば、暗号通貨で表され、全体として、収集品の評価値と等しい価値とすることができる。トークン402は、その後、プラットフォーム上で取引することができ、ユーザ406は、408で、利用可能な収集品を閲覧し、トークンを購入することができる。トークンの初期数およびそれらの価値は、証券取引所と同様に、供給/需要モデルに基づいて調整することができる。金融機関208はまた、任意の時点で追加のトークンを発行することができ(トークンの最初の発行に続いて収集品の所有権の一部のシェアを保持する場合)、それらの価格を調整することができる。いくつかのトークンおよび各トークンの価格が設定されると、金融機関208は、404で収集品のトークン化トランザクションを発行して、プラットフォームでの取引のためにトークンを利用可能にする。スマートコントラクトは、各収集品のトークンを管理し、それらの数量、価値、および販売されたユニットの数を追跡することができる。
【0059】
図5は、許可型ブロックチェーン110などの許可型ブロックチェーンを介してトークンの取引を実行することができるワークフローを示す。図5は、売り手がプライベート、すなわち許可型ブロックチェーン上に登録されたトークンを有し、買い手がパブリック暗号通貨のコイン、すなわち別個のパブリックブロックチェーン上に保持された暗号通貨残高を有し、トークンを購入することに関心があるシナリオを企図する。コインがパブリックブロックチェーンに基づいており、トークンが、許可型プライベートブロックチェーン(すなわち、プライベートチェーン)上に保持され、プライベートスマートコントラクトSCがトークンおよび交換を処理するセットアップが使用され得る。図5に示すワークフローは、以下を含む。
【0060】
コインを登録する。
1.ステップ(1)において、買い手(すなわち、買い手-ウォレットアプリケーション)は、2つの公開鍵、すなわち、暗号通貨のコインを保持する1つのパブリックチェーン公開鍵または暗号公開鍵Pubkeybuyer_coinsと、プライベートチェーンに登録された1つのプライベートチェーン公開鍵Pubkeybuyerとを有するウォレットをロードする。
2.ステップ(2)において、買い手は、ある量のパブリック暗号通貨の所有権を証明するために、プライベートチェーン上の暗号公開鍵Pubkeybuyer_coinsの登録を開始する。そうするために、買い手は、コイン登録トランザクションを発行する。
3.~5.パブリック暗号通貨の所有権が記録されている(かつ、暗号公開鍵Pubkeybuyer_coinsが有効である)パブリックチェーンによって提供されるSPVクライアントを使用して、スマートコントラクトSCは、パブリックチェーン上の暗号公開鍵Pubkeybuyer_coinsによって保持されている暗号通貨残高を照会し(ステップ3)、次いで、保持されている残高を正常に受信する(ステップ4)。返却が成功すると、暗号公開鍵Pubkeybuyer_coinsのプライベートチェーンへの登録を完了するために、残高および現在の日付がPubkeybuyerのアカウントに保存される。
6.プライベートチェーンへの暗号公開鍵Pubkeybuyer_coinsの登録が成功したことの確認が、買い手(すなわち、買い手-ウォレットアプリケーション)に返される。
【0061】
トークンを販売する。
7.ステップ(7)において、売り手(すなわち、売り手-ウォレットアプリケーション)は、プライベートチェーン上にトークンを保持する第2のプライベートチェーン公開鍵Pubkeysellerを含むウォレットをロードする。
8.ステップ(8)において、売り手は、売り手によって保持されたトークンを売ることから生じるコインを受け取るために使用されるパブリック暗号通貨のための新しい暗号公開鍵Pubkeyseller_coinsを生成する。売り手は、たとえば、図1図4の金融機関208とすることができる。
9.ステップ(9)において、売り手は、売るトークン、受け入れられる通貨、および購入資金が送信されるべきアドレスまたは公開鍵を識別する新しいオークション登録トランザクションを送信する。プライベートブロックチェーンのスマートコントラクトSCは、取引が完了するまでトークンを「ロック」する。
10.ステップ(10)において、関心のある買い手(すなわち、買い手-ウォレットアプリケーション)は、プライベートチェーンのスマートコントラクトSCに入札を送信する。
11.ステップ(11)において、プライベートチェーンのスマートコントラクトSCは、登録された暗号公開鍵Pubkeybuyer_coinsによって保持される暗号通貨残高を検証し、残高が入札以上である場合、トランザクションを受け入れる。
12.ステップ(12)において、買い手(すなわち、買い手-ウォレットアプリケーション)は、次いで、入札が受け入れられたことを通知される。入札プロセスは、潜在的に、オークションの終了まで、複数の買い手で継続する。
13.ステップ(13)において、スマートコントラクトSCは、次いで、入札を集計し、オークションの勝者(この場合、買い手、すなわち買い手-ウォレットアプリケーション)に通知する。いくつかの実施形態によれば、ステップ9~13の動作は、売り手がすでに買い手を知っている場合にはオプションである。
14.ステップ(14)において、買い手は、新しいトランザクションを開始して(ステップ9~13が起こらなかった場合、これはダイレクトトークントランザクションとなる)、入札額に等しく、暗号公開鍵Pubkeybuyer_coinsによってパブリックチェーン上に保持された暗号通貨残高を、パブリックブロックチェーン上の売り手の公開鍵Pubkeyseller_coinsに送信する。
15.ステップ(15)において、買い手はさらに、プライベートチェーンのスマートコントラクトSCに、入札額に等しい暗号通貨残高が売り手に送信されたトランザクションのトランザクションID TxIDを送信する。
16.~18.SPVクライアントを使用して、スマートコントラクトSCは、パブリック暗号通貨ブロックチェーン上のID TxIDでトランザクションを検証し(ステップ16)、結果が成功した場合(すなわち、SPVが、トランザクションTxIDが適切に実行された、すなわち、パブリック暗号通貨ブロックチェーンに追加されたことを検証することができる場合)、スマートコントラクトSCは、売り手のトークンを買い手のプライベートチェーン公開鍵Pubkeybuyerに転送し(ステップ17)、次いで、オークションが完了し、トークンの販売が成功したことを売り手に通知する。
【0062】
図5に示すトランザクションワークフローは、プライベートチェーンを介して、別個のパブリックチェーン上に保持された暗号通貨のトークンによって表される収集品のシェアの交換を可能にする。これにより、図5に示すトランザクションワークフローは、複数のブロックチェーンの相互運用性を向上させ、プライベートチェーン上の第1の交換(すなわち、売り手から買い手への、収集品のシェアを表すトークンの転送)と、別個のパブリックチェーン上の第2の交換(すなわち、買い手から売り手への、暗号通貨残高の転送)とを伴うトランザクションのセキュリティと信頼性の両方を保証することができる機構を提供する。したがって、本開示によって提供されるトランザクションワークフローは、ブロックチェーントランザクション、特に、複数の異なるブロックチェーンにおいて同時に実行されるトランザクションの機能性とセキュリティの両方を向上させる。
【0063】
図6を参照すると、処理システム900は、1つまたは複数のプロセッサ902、メモリ904、1つまたは複数の入出力デバイス906、1つまたは複数のセンサ908、1つまたは複数のユーザインターフェース910、および1つまたは複数のアクチュエータ912を含み得る。処理システム900は、本明細書で開示される各コンピューティングシステムを表すことができる。
【0064】
プロセッサ902は、各々が1つまたは複数のコアを有する1つまたは複数の別個のプロセッサを含むことができる。別個のプロセッサの各々は、同じまたは異なる構造を有することができる。プロセッサ902は、1つまたは複数の中央処理ユニット(CPU)、1つまたは複数のグラフィックス処理ユニット(GPU)、回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))、デジタル信号プロセッサ(DSP)などを含むことができる。プロセッサ902は、共通の基板または複数の異なる基板に取り付けることができる。
【0065】
プロセッサ902は、少なくとも別個のプロセッサのうちの1つまたは複数のうちの1つが、機能、方法、または動作を具現化する動作を実行することができるときに、ある機能、方法、または動作を実行するように構成されている(たとえば、機能、方法、または動作の実行を提供するように構成される)。プロセッサ902は、たとえば、メモリ904上に記憶されたコードを実行すること(たとえば、スクリプトを解釈すること)、および/または1つもしくは複数のASICを介してデータをトラフィックすることによって、機能、方法、または動作を具現化する動作を実行することができる。プロセッサ902、したがって処理システム900は、本明細書で開示される任意のおよびすべての機能、方法、および動作を自動的に実行するように構成することができる。したがって、処理システム900は、本明細書で説明されるプロトコル、デバイス、機構、システム、および方法のうちの任意のもの(たとえば、すべて)を実装するように構成され得る。
【0066】
たとえば、本開示が、方法またはデバイスがタスク「X」を実行する(またはタスク「X」が実行される)と述べるとき、そのようなステートメントは、処理システム900がタスク「X」を実行するように構成され得ることを開示すると理解されるべきである。処理システム900は、少なくともプロセッサ902がそれを行うように構成されているとき、機能、方法、または動作を実行するように構成されている。
【0067】
メモリ904は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、およびデータを記憶することができる任意の他の媒体を含むことができる。揮発性メモリ、不揮発性メモリ、および任意の他のタイプのメモリの各々は、複数の別個の位置に配置され、各々が異なる構造を有する、複数の異なるメモリデバイスを含むことができる。メモリ904は、リモートホスト(たとえば、クラウド)ストレージを含むことができる。
【0068】
メモリ904の例には、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EEPROMなどの非一時的コンピュータ可読媒体、DVDなどの任意の種類の光記憶ディスク、Blu-Ray(登録商標)ディスク、磁気ストレージ、ホログラフィックストレージ、HDD、SSD、命令またはデータ構造の形態でプログラムコードを記憶するために使用することができる任意の媒体などが含まれる。本明細書で説明される方法、機能、および動作のいずれかおよびすべては、メモリ904に保存された有形および/または非一時的機械可読コード(たとえば、解釈可能スクリプト)の形態で完全に実施することができる。
【0069】
入出力デバイス906は、ポート、アンテナ(すなわち、トランシーバ)、印刷された導電性経路など、データをトラフィックするための任意の構成要素を含むことができる。入出力デバイス906は、USB(登録商標)、DisplayPort(登録商標)、HDMI(登録商標)、Ethernetなどを介したワイヤード通信を可能にすることができる。入出力デバイス906は、適切なメモリ906との電子的、光学的、磁気的、およびホログラフィック通信を可能にすることができる。入出力デバイス906は、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、セルラー(たとえば、LTE(登録商標)、CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、WiMax(登録商標)、NFC(登録商標))、GPSなどを介したワイヤレス通信を可能にすることができる。入出力デバイス906は、ワイヤードおよび/またはワイヤレス通信経路を含むことができる。
【0070】
センサ908は、環境の物理的測定値を捕捉し、それをプロセッサ902に報告することができる。ユーザインターフェース910は、ディスプレイ、物理的ボタン、スピーカー、マイクロフォン、キーボードなどを含むことができる。アクチュエータ912は、プロセッサ902が機械的な力を制御することを可能にすることができる。
【0071】
処理システム900は、分散させることができる。たとえば、処理システム900のいくつかの構成要素は、リモートホステッドネットワークサービス(たとえば、クラウドコンピューティング環境)に常駐することができ、一方、処理システム900の他の構成要素は、ローカルコンピューティングシステムに常駐することができる。処理システム900は、モジュール設計を有することができ、あるモジュールは、図9に示される複数の特徴/機能を含む。たとえば、I/Oモジュールは、揮発性メモリおよび1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。別の例として、個々のプロセッサモジュールは、読取り専用メモリおよび/またはローカルキャッシュを含むことができる。
【0072】
本開示の主題は、図面および前述の説明において詳細に図示および説明されてきたが、そのような例示および説明は、例示的または例示であり、限定的ではないと見なされるものとする。本発明を特徴付ける本明細書で行われるいかなる記述もまた、本発明が特許請求の範囲によって定義されるように、例示的または例示的であり、限定的ではないと見なされるものとする。当業者であれば、本開示の範囲内で、上述の異なる実施形態からの特徴の任意の組合せを含み得る変更および修正を行うことができることを理解されたい。
【0073】
特許請求の範囲で使用される用語は、前述の説明と一致する最も広い合理的な解釈を有すると解釈されるべきである。たとえば、要素を導入する際の冠詞「a」または「the」の使用は、複数の要素を排除するものとして解釈されるべきではない。同様に、「または」の記載は、AおよびBの一方のみが意図されることが文脈または前述の説明から明らかでない限り、「AまたはB」の記載が「AおよびB」を排除しないように、包括的であると解釈されるべきである。さらに、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」の記載は、A、B、およびCからなる要素群のうちの1つまたは複数として解釈されるべきであり、A、B、およびCがカテゴリまたはその他として関連しているかどうかにかかわらず、列挙された要素A、B、およびCの各々のうちの少なくとも1つを必要とすると解釈されるべきではない。さらに、「A、B、および/またはC」または「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」の記載は、たとえばAなど、列挙された要素からの任意の単数実体、たとえばAおよびBなど、列挙された要素からの任意のサブセット、または要素A、BおよびCのリスト全体を含むものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0074】
110 許可型ブロックチェーン
202 オブジェクトフィンガープリントソフトウェア
204 フィンガープリント
206 収集品
208 金融機関
302 信頼できる鑑定士
304 鑑定書
402 トークン
900 処理システム
902 プロセッサ
904 メモリ
906 入出力デバイス
908 センサ
910 ユーザインターフェース
912 アクチュエータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】