(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023026369
(43)【公開日】2023-02-24
(54)【発明の名称】基板処理装置及び基板処理方法
(51)【国際特許分類】
G03F 7/16 20060101AFI20230216BHJP
G03F 7/30 20060101ALI20230216BHJP
H01L 21/027 20060101ALI20230216BHJP
【FI】
G03F7/16 502
G03F7/30 501
H01L21/30 564C
H01L21/30 564D
H01L21/30 577
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126225
(22)【出願日】2022-08-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0106786
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】リ,スン-ギュ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジュン-ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】ペク,へ ビン
(72)【発明者】
【氏名】リ,デ ウン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ドン ウン
【テーマコード(参考)】
2H196
2H225
5F146
【Fターム(参考)】
2H196AA25
2H196CA14
2H196GA29
2H225CA12
2H225EA13N
2H225EA13P
5F146JA02
5F146JA09
5F146JA13
5F146JA15
(57)【要約】
【課題】本発明の実施例は、基板の位置別に処理液の蒸発率の差を抑制することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供する。
【解決手段】本発明の実施例は、基板に膜を形成する塗布工程を遂行する第1ユニットと、前記塗布工程が終わった基板を返送する返送ロボットを含む返送ユニットと、前記第1ユニットと前記返送ユニットを制御する制御機を含み、前記制御機は、前記第1ユニットで前記塗布工程が終わった基板が前記返送ユニットによって返送される前まで第1回転速度で回転されるように制御することを特徴とする。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する装置において、
基板に膜を形成する塗布工程を遂行する第1ユニットと、
前記塗布工程が終わった基板を返送する返送ロボットを含む返送ユニットと、
前記第1ユニットと前記返送ユニットを制御する制御機を含み、
前記制御機は、
前記第1ユニットで前記塗布工程の終わった基板が前記返送ユニットによって返送される前まで第1回転速度で回転されるように制御する基板処理装置。
【請求項2】
前記塗布工程は、
回転する基板に第1液を供給して基板上に膜を形成する液供給段階と、
回転する基板に第2液を供給して前記基板上に形成された前記膜のうちで前記基板のエッジ領域の膜を除去するエッジビッド除去(Edge Bead Removal:EBR)段階を含み、
前記制御機は、
前記液供給段階で前記基板が第2回転速度で回転し、前記エッジビッド除去段階で前記基板が第3回転速度で回転するように制御することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記制御機は、
前記第1回転速度が前記第3回転速度より遅いように制御することを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記制御機は、
前記第3回転速度が第2回転速度より遅いように制御することを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1回転速度は10rpm乃至20rpmであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちで何れか一つに記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記制御機は、
前記返送ロボットが設定位置に位置すれば、前記第1回転速度で回転中の前記基板が停止されるように制御することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第1ユニットは、
前記塗布工程が遂行される内部空間を有して、一側壁に前記基板が搬出入されるドアが形成される工程チャンバを含み、
前記設定位置は、
前記返送ロボットが前記ドアの前に位置される位置であることを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1液は感光液を含み、
前記第2液はシンナー(Thinner)を含むことを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第1ユニットは、
内部空間を有する工程チャンバと、
前記内部空間に提供され、液処理工程が遂行される液処理ユニットと、
前記工程チャンバ上部に配置されて前記内部空間に下降気流を提供する気流供給ユニットを含み、
前記液処理ユニットは、
ハウジングと、
前記ハウジング内に提供され、基板を処理する処理空間を有する処理容器と、
前記処理空間内で前記基板を支持及び回転させる支持ユニットと、そして
前記支持ユニットに支持された前記基板に処理液を供給する液供給ユニットを含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記装置は前記基板に熱処理工程を遂行する第2ユニットをさらに含み、
前記返送ユニットは前記基板を前記第1ユニットと前記第2ユニットとの間に返送することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項11】
基板を処理する方法において、
回転する基板に膜を形成する塗布工程を遂行する塗布段階と、
前記塗布工程が終わった基板を返送ロボットに返送する返送段階と、及び
前記塗布段階と前記返送段階との間に前記塗布工程が終わった基板が待機する待機段階を含むが、
前記待機段階で前記基板は第1回転速度で回転する基板処理方法。
【請求項12】
前記第1回転速度は前記塗布段階で回転する基板の速度より遅い速度であることを特徴とする請求項11に記載の基板処理方法。
【請求項13】
前記塗布段階は、
第2回転速度で回転する基板に第1液を供給して基板上に膜を形成する液供給段階と、及び
第3回転速度で回転する基板に第2液を供給して基板上に形成された前記膜のうちで前記基板のエッジ領域の膜を除去するエッジビッド除去段階を含むが、
前記第3回転速度は前記第2回転速度より遅い速度であり、
前記第1回転速度は前記第3回転速度より遅い速度であることを特徴とする請求項12に記載の基板処理方法。
【請求項14】
前記第1回転速度は10rpm乃至12rpmであることを特徴とする請求項11乃至請求項13のうちで何れか一つに記載の基板処理方法。
【請求項15】
前記第1液は感光液であり、
前記第2液はシンナー(Thinner)であることを特徴とする請求項13に記載の基板処理方法。
【請求項16】
前記待機段階で待機中の前記基板は、
前記返送ロボットが設定位置に位置されるまで前記第1回転速度で回転するが、前記返送ロボットが前記設定位置に到逹すれば回転を停止することを特徴とする請求項11に記載の基板処理方法。
【請求項17】
前記設定位置は、
前記返送ロボットが前記塗布工程が遂行される工程チャンバのドアの前に位置される位置であることを特徴とする請求項16に記載の基板処理方法。
【請求項18】
前記塗布工程が終わった基板に熱処理工程を遂行する段階をさらに含み、
前記返送ロボットは、
前記基板を前記塗布工程が遂行される第1ユニットと前記熱処理工程が遂行される第2ユニットの間に返送することを特徴とする請求項11に記載の基板処理方法。
【請求項19】
基板を処理する装置において、
回転する基板上に膜を形成する塗布工程を遂行する第1ユニットと、
前記基板に熱処理工程を遂行する第2ユニットと、
前記第1ユニットと前記第2ユニットとの間に前記基板を返送する返送ロボットを含む返送ユニットと、
前記第1ユニット、前記第2ユニット、そして、前記返送ユニットを制御する制御機を含み、
前記制御機は前記第1ユニットで前記塗布工程の終わった基板が前記返送ユニットによって返送される前まで前記塗布工程で回転する基板の回転速度より遅い第1回転速度で回転されるように制御するが、
前記返送ロボットが設定位置に位置するまで前記基板が前記第1回転速度で回転するように制御することを特徴とする基板処理装置。
【請求項20】
前記塗布工程は、
第2回転速度で回転する基板で感光液を供給して基板上に膜を形成する液供給段階と、
第3回転速度で回転する基板にシンナーを供給して前記基板上に形成された前記膜のうちで前記基板のエッジ領域の膜を除去するエッジビッド除去段階を含み、
前記制御機は前記第1回転速度が前記第3回転速度より遅くて、前記第3回転速度が第2回転速度より遅いように制御し、
前記設定位置は前記返送ロボットが前記塗布工程が遂行される工程チャンバのドアの前に位置される位置であることを特徴とする請求項19に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施例は、基板処理装置及び基板処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するためには洗浄、蒸着、写真、蝕刻、そして、イオン注入などのような多様な工程が遂行される。このような工程らのうちで写真工程は基板の表面にはフォトレジストのような感光液を塗布して膜を形成する塗布工程、基板に形成された膜に回路パターンを転写する露光工程、露光処理された領域またはその反対領域で選択的に基板上に形成された膜を除去する現像工程を含む。
【0003】
一般に基板処理設備の一層には複数の処理チャンバらが配置され、一つの返送ロボットが複数の処理チャンバらの間に基板を返送する。複数の処理チャンバで基板に対する処理工程が同時にまたは微小な間隔で終わる場合一つの返送ロボットによって後続チャンバに返送されなければならないのため、処理が終わった一部基板らは処理チャンバ内で待機しなければならない場合がある。この場合、基板が停止された状態で待機することが一般的である。
【0004】
処理チャンバ内部には下降気流が供給されるが、加工誤差、渦流などによって下降気流が均一ではない状態で処理チャンバ内に供給される場合がある。この時、処理チャンバ内で停止された状態で待機する場合、不均一な下降気流によって基板の位置別に処理液の蒸発率差が発生される問題がある。すなわち、強い気流が供給される基板の領域に塗布された処理液の蒸発率は大きくて、相対的に弱い気流が供給される基板の領域に塗布された処理液の蒸発率は低くなる。この場合、蒸発率差によって基板に塗布された処理液の厚さ(Thickness)均一度が低下される問題がある。また、処理液の厚さ均一度の低下はパターンのCD(Critical Dimentsion)不均一をもたらすようになる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許公開第10-2012-0121361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施例は、基板の位置別に処理液の蒸発率の差を抑制することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを一目的とする。
【0007】
また、本発明の実施例は基板上に塗布された液膜の厚さ均一性を向上させることができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを一目的とする。
【0008】
また、本発明の実施例は基板上に形成されたパターンのCD(Critical Dimension)精密度を向上させることができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを一目的とする。
【0009】
本発明が解決しようとする課題はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の課題らは下の記載から当業者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本実施例は、基板を処理する装置を開示する。
【0011】
基板処理装置は基板に膜を形成する塗布工程を遂行する第1ユニットと、前記塗布工程が終わった基板を返送する返送ロボットを含む返送ユニットと、前記第1ユニットと前記返送ユニットを制御する制御機を含み、前記制御機は、前記第1ユニットで前記塗布工程の終わった基板が前記返送ユニットによって返送される前まで第1回転速度で回転されるように制御する。
【0012】
前記塗布工程は、回転する基板に第1液を供給して基板上に膜を形成する液供給段階と、回転する基板に第2液を供給して前記基板上に形成された前記膜のうちで前記基板のエッジ領域の膜を除去するエッジビッド除去(Edge Bead Removal:EBR)段階を含み、前記制御機は、前記液供給段階で前記基板が第2回転速度で回転し、前記エッジビッド除去段階で前記基板が第3回転速度で回転するように制御することができる。
【0013】
前記制御機は、前記第1回転速度が前記第3回転速度より遅いように制御することができる。
【0014】
前記制御機は、前記第3回転速度が第2回転速度より遅いように制御することができる。
【0015】
前記第1回転速度は10rpm乃至20rpmであることがある。
【0016】
前記制御機は、前記返送ロボットが設定位置に位置すれば、前記第1回転速度で回転中の前記基板が停止されるように制御することができる。
【0017】
前記第1ユニットは、前記塗布工程が遂行される内部空間を有して、一側壁に前記基板が搬出入されるドアが形成される工程チャンバを含み、前記設定位置は、前記返送ロボットが前記ドアの前に位置される位置であることができる。
【0018】
前記第1液は感光液を含み、前記第2液はシンナー(Thinner)を含むことができる。
【0019】
前記第1ユニットは、内部空間を有する工程チャンバと、前記内部空間に提供され、液処理工程が遂行される液処理ユニットと、前記工程チャンバ上部に配置されて前記内部空間に下降気流を提供する気流供給ユニットを含み、前記液処理ユニットは、ハウジングと、前記ハウジング内に提供され、基板を処理する処理空間を有する処理容器と、前記処理空間内で前記基板を支持及び回転させる支持ユニットと、そして、前記支持ユニットに支持された前記基板に処理液を供給する液供給ユニットを含むことができる。
【0020】
本実施例は、基板を処理する方法を開示する。
【0021】
基板処理方法は回転する基板に膜を形成する塗布工程を遂行する塗布段階と、前記塗布工程が終わった基板を返送ロボットに返送する返送段階と、及び前記塗布段階と前記返送段階との間に前記塗布工程の終わった基板が待機する待機段階を含むが、前記待機段階で前記基板は第1回転速度で回転する。
【0022】
前記第1回転速度は前記塗布段階で回転する基板の速度より遅い速度であることができる。
【0023】
前記塗布段階は、第2回転速度で回転する基板に第1液を供給して基板上に膜を形成する液供給段階と、及び第3回転速度で回転する基板に第2液を供給して基板上に形成された前記膜のうちで前記基板のエッジ領域の膜を除去するエッジビッド除去(Edge Bead Removal:EBR)段階を含むが、前記第3回転速度は前記第2回転速度より遅い速度であり、前記第1回転速度は前記第3回転速度より遅い速度であることができる。
【0024】
前記第1回転速度は10rpm乃至12rpmであることがある。
【0025】
前記第1液は感光液であり、前記第2液はシンナー(Thinner)であることがある。
【0026】
前記待機段階で待機中の前記基板は、前記返送ロボットが設定位置に位置されるまで前記第1回転速度で回転するが、前記返送ロボットが前記設定位置に到逹すれば回転を停止することができる。
【0027】
前記設定位置は、前記返送ロボットが前記塗布工程が遂行される工程チャンバのドアの前に位置される位置であることができる。
【0028】
前記塗布工程が終わった基板に熱処理工程を遂行する段階をさらに含み、前記返送ロボットは、前記基板を前記塗布工程が遂行される第1ユニットと前記熱処理工程が遂行される第2ユニットの間に返送することができる。
【0029】
本実施例は、基板を処理する装置を開示する。
【0030】
基板処理装置は回転する基板上に膜を形成する塗布工程を遂行する第1ユニットと、前記基板に熱処理工程を遂行する第2ユニットと、前記第1ユニットと前記第2ユニットとの間に前記基板を返送する返送ロボットを含む返送ユニットと、前記第1ユニット、前記第2ユニット、そして、前記返送ユニットを制御する制御機を含み、前記制御機は前記第1ユニットで前記塗布工程が終わった基板が前記返送ユニットによって返送される前まで前記塗布工程で回転する基板の回転速度より遅い第1回転速度で回転されるように制御するが、前記返送ロボットが設定位置に位置するまで前記基板が前記第1回転速度で回転するように制御する。
【0031】
前記塗布工程は、第2回転速度で回転する基板に感光液を供給して基板上に膜を形成する液供給段階と、第3回転速度で回転する基板にシンナー(Thinner)を供給して前記基板上に形成された前記膜のうちで前記基板のエッジ領域の膜を除去するエッジビッド除去(Edge Bead Removal:EBR)段階を含み、前記制御機は前記第1回転速度が前記第3回転速度より遅くて、前記第3回転速度が第2回転速度より遅いように制御し、前記設定位置は前記返送ロボットが前記塗布工程が遂行される工程チャンバのドアの前に位置される位置であることができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明の実施例によれば、基板の位置別に処理液の蒸発率の差を抑制することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することができる。
【0033】
また、本発明の実施例によれば、基板上に塗布された液膜の厚さ均一性を向上させることができる。
【0034】
また、本発明の実施例によれば、基板上に形成されたパターンのCD(Critical Dimension)精密度を向上させることができる。
【0035】
本発明の効果が上述した効果らで制限されるものではなくて、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる斜視図である。
【
図2】
図1の塗布ブロックまたは現像ブロックを見せてくれる基板処理装置の断面図である。
【
図4】
図3の返送ロボットを概略的に見せてくれる平面図である。
【
図5】
図3の熱処理チャンバの一例を概略的に見せてくれる平面図である。
【
図7】本発明の実施例による回転される基板に液を供給して基板を処理する基板処理装置の構造を概略的に見せてくれる断面図である。
【
図8】本発明の一実施例による基板処理方法のフローチャートである。
【
図9】
図7の基板処理装置を利用して基板を処理する過程を見せてくれる図面である。
【
図10】同じく、
図7の基板処理装置を利用して基板を処理する過程を見せてくれる図面である。
【
図11】同じく、
図7の基板処理装置を利用して基板を処理する過程を見せてくれる図面である。
【
図12】同じく、
図7の基板処理装置を利用して基板を処理する過程を見せてくれる図面である。
【
図13】同じく、
図7の基板処理装置を利用して基板を処理する過程を見せてくれる図面である。
【
図14】本発明の一実施例による基板処理方法によって基板を処理する場合基板の位置別に液の蒸発状態を概略的に示した図面である。
【
図15】比較例による基板処理方法による時、基板の位置別液の蒸発状態を概略的に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下では添付した図面を参照にして本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明はいろいろ相異な形態で具現されることができるし、ここで説明する実施例で限定されない。また、本発明の望ましい実施例を詳細に説明するにおいて、関連される公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曇ることがあると判断される場合にはその詳細な説明を略する。また、類似機能及び作用をする部分に対しては図面全体にかけて等しい符号を使用する。
【0038】
ある構成要素を‘包含'するということは、特別に反対される記載がない限り他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。具体的に,”含む”または”有する”などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはその以上の他の特徴らや数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。
【0039】
単数の表現は文脈上明白に異なるように志さない限り、複数表現を含む。また、図面で要素らの形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0040】
用語“及び/または”は該当列挙された項目のうちで何れか一つ及び一つ以上のすべての組合を含む。また、本明細書で“連結される”という意味はA部材とB部材が直接連結される場合だけではなく、A部材とB部材との間にC部材が介在されてA部材とB部材が間接連結される場合も意味する。
【0041】
本発明の実施例はさまざまな形態で変形することができるし、本発明の範囲が下の実施例らに限定されることで解釈されてはいけない。本実施例は当業界で平均的な知識を有した者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張された。
【0042】
本実施例の装置は円形基板に対して写真工程を遂行することに使用されることができる。特に、本実施例の装置は露光装置に連結されて基板に対して塗布工程及び現像工程を遂行することに使用されることができる。しかし、本発明の技術的思想はこれに限定されないで、基板を回転させながら基板に処理液を供給する多様な種類の工程に使用されることができる。下では基板でウェハーが使用された場合を例を挙げて説明する。
【0043】
以下では、
図1乃至
図15を参照して本発明の実施例に対して説明する。
【0044】
図1は、本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる斜視図であり、
図2は
図1の塗布ブロックまたは現像ブロックを見せてくれる基板処理装置の断面図であり、
図3は
図1の基板処理装置の平面図である。
【0045】
図1乃至
図3を参照すれば、本発明の一実施例による基板処理装置10はインデックスモジュール(index module)100、処理モジュール(treating module)300、そして、インターフェースモジュール(interface module)500を含む。一実施例によって、インデックスモジュール100、処理モジュール300、そして、インターフェースモジュール500は順次に一列に配置される。以下で、インデックスモジュール100、処理モジュール300、そして、インターフェースモジュール500が配列された方向を第1方向12といって、上部から眺める時第1方向12と垂直な方向を第2方向14といって、第1方向12及び第2方向14にすべて垂直な方向を第3方向16で定義する。
【0046】
インデックスモジュール100は基板(W)が収納された容器(F)から基板(W)を処理モジュール300に返送し、処理が完了された基板(W)を容器(F)に収納する。インデックスモジュール100の長さ方向は第2方向14に提供される。インデックスモジュール100はロードポート110とインデックスフレーム130を有する。インデックスフレーム130を基準でロードポート110は処理モジュール300の反対側に位置される。基板(W)らが収納された容器(F)はロードポート110に置かれる。ロードポート110は複数個が提供されることができるし、複数ロードポート110は第2方向14に沿って配置されることができる。
【0047】
容器(F)としては前面開放一体式ポッド(Front Open Unified Pod:FOUP)のような密閉用容器(F)が使用されることがある。容器(F)はオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベヤー(Overhead Conveyor)、または自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート110に置かれることができる。
【0048】
インデックスフレーム130の内部にはインデックスロボット132が提供される。インデックスフレーム130内には長さ方向が第2方向14に提供されたガイドレール136が提供され、インデックスロボット132はガイドレール136上で移動可能に提供されることができる。インデックスロボット132は基板(W)が置かれるハンドを含んで、ハンドは前進及び後進移動、第3方向16を軸にした回転、そして、第3方向16に沿って移動可能に提供されることができる。
【0049】
処理モジュール300は基板(W)に対して塗布工程及び現像工程を遂行することができる。処理モジュール300は容器(F)に収納された基板(W)の伝達を受けて基板処理工程を遂行することができる。処理モジュール300は塗布ブロック300a及び現像ブロック300bを有する。塗布ブロック300aは基板(W)に対して塗布工程を遂行し、現像ブロック300bは基板(W)に対して現像工程を遂行する。塗布ブロック300aは複数個が提供され、これらはお互いに積層されるように提供される。現像ブロック300bは複数個が提供され、現像ブロック300bらはお互いに積層されるように提供される。
図1の実施例によれば、塗布ブロック300aは2個が提供され、現像ブロック300bは2個が提供される。塗布ブロック300aらは現像ブロック300bらの下に配置されることができる。一例によれば、2個の塗布ブロック300aらはお互いに同一な工程を遂行し、お互いに同一な構造で提供されることができる。また、2個の現像ブロック300bらはお互いに同一な工程を遂行し、お互いに同一な構造で提供されることができる。
【0050】
図3を参照すれば、塗布ブロック300aは熱処理チャンバ320、返送チャンバ350、塗布処理チャンバ360、そして、バッファーチャンバ312、316を有する。熱処理チャンバ320は基板(W)に対して熱処理工程を遂行する。熱処理工程は冷却工程及び加熱工程を含むことができる。塗布処理チャンバ360は基板(W)上に液を供給して膜を形成する。膜はフォトレジスト膜または反射防止膜であることができる。返送チャンバ350は塗布ブロック300a内で熱処理チャンバ320と塗布処理チャンバ360との間に基板(W)を返送する。
【0051】
返送チャンバ350はその長さ方向が第1方向12と平行に提供される。返送チャンバ350には返送ロボット352が提供される。返送ロボット352は熱処理チャンバ320、塗布処理チャンバ360、そして、バッファーチャンバ312、316との間に基板を返送する。一例によれば、返送ロボット352は基板(W)が置かれるハンド354を有して、ハンド354は前進及び後進移動、第3方向16を軸にした回転、そして、第3方向16に沿って移動可能に提供されることができる。返送チャンバ350内にはその長さ方向が第1方向12と平行に提供されるガイドレール356が提供され、返送ロボット352はガイドレール356上で移動可能に提供されることができる。
【0052】
図4は、
図3の返送ロボットを概略的に見せてくれる平面図である。
図3を参照すれば、ハンド354はベース354a及び支持突起354bを有する。ベース354aは円周の一部が折曲された環形のリング形状を有することができる。ベース354aは基板(W)の直径より大きい内径を有する。支持突起354bはベース354aからその内側に延長される。支持突起354bは複数個が提供され、基板(W)の縁領域を支持する。一例によって、支持突起354bは等間隔で4個が提供されることができる。
【0053】
熱処理チャンバ320は複数個で提供される。熱処理チャンバ320らは第1方向12に沿って羅列されるように配置される。熱処理チャンバ320らは返送チャンバ350の一側に位置される。
【0054】
図5は、
図3の熱処理チャンバの一例を概略的に見せてくれる平面図であり、
図6は
図3の熱処理チャンバの正面図である。
【0055】
図5と
図6を参照すれば、熱処理チャンバ320はハウジング321、冷却ユニット322、加熱ユニット323、そして、返送プレート324を有する。
【0056】
ハウジング321は概して直方体の形状で提供される。ハウジング321の側壁には基板(W)が出入りされる搬入口(図示せず)が形成される。搬入口は開放された状態で維持されることができる。選択的に搬入口を開閉するようにドア(図示せず)が提供されることができる。冷却ユニット322、加熱ユニット323、そして、返送プレート324はハウジング321内に提供される。冷却ユニット322及び加熱ユニット323は第2方向14に沿って並んで提供される。一例によれば、冷却ユニット322は加熱ユニット323に比べて返送チャンバ350にさらに近く位置されることができる。
【0057】
冷却ユニット322は冷却板322aを有する。冷却板322aは上部から眺める時概して円形の形状を有することができる。冷却板322aには冷却部材322bが提供される。一例によれば、冷却部材322bは冷却板322aの内部に形成され、冷却流体が流れる流路で提供されることができる。
【0058】
加熱ユニット323は加熱板323a、カバー323c、そして、ヒーター323bを有する。加熱板323aは上部から眺める時概して円形の形状を有する。加熱板323aは基板(W)より大きい直径を有する。加熱板323aにはヒーター323bが設置される。ヒーター323bは電流が印加される発熱低抗体で提供されることができる。加熱板323aには第3方向16に沿って上下方向に駆動可能なリフトピン323eらが提供される。リフトピン323eは加熱ユニット323外部の返送手段から基板(W)の引受を受けて加熱板323a上に下ろすか、または加熱板323aから基板(W)を持ち上げて加熱ユニット323外部の返送手段に引き継ぐ。一例によれば、リフトピン323eは3個が提供されることができる。カバー323cは内部に下部が開放された空間を有する。カバー323cは加熱板323aの上部に位置されて駆動機323dによって上下方向に移動される。カバー323cが移動されてカバー323cと加熱板323aが形成する空間は基板(W)を加熱する加熱空間で提供される。
【0059】
返送プレート324は概して円盤形状で提供され、基板(W)と対応される直径を有する。返送プレート324の縁にはノッチ324bが形成される。ノッチ324bは上述した返送ロボット352のハンド354に形成された突起354bと対応される形状を有することができる。また、ノッチ324bはハンド354に形成された突起354bと対応される数で提供され、突起354bと対応される位置に形成される。ハンド354と返送プレート324が上下方向に整列された位置でハンド354と返送プレート324の上下位置が変更すれば、ハンド354と返送プレート324との間に基板(W)の伝達がなされる。返送プレート324はガイドレール324d上に装着され、駆動機324cによってガイドレール324dに沿って移動されることができる。返送プレート324にはスリット形状のガイド溝324aが複数個提供される。ガイド溝324aは返送プレート324の末端で返送プレート324の内部まで延長される。ガイド溝324aはその長さ方向が第2方向14に沿って提供され、ガイド溝324aらは第1方向12に沿ってお互いに離隔されるように位置される。ガイド溝324aは返送プレート324と加熱ユニット323との間に基板(W)の引受引継がなされる時返送プレート324とリフトピン323eがお互いに干渉されることを防止する。
【0060】
基板(W)の冷却は基板(W)が置かれた返送プレート324が冷却板322aに接触された状態でなされる。冷却板322aと基板(W)との間に熱伝達がよくなされるように返送プレート324は熱伝導性が高い材質で提供される。一例によれば、返送プレート324は金属材質で提供されることができる。
【0061】
熱処理チャンバ320らのうちで一部の熱処理チャンバ320に提供された加熱ユニット323は基板(W)加熱中にガスを供給してフォトレジストの基板(W)付着率を向上させることができる。一例によれば、ガスはヘキサメチルジシラン(HMDS:hexamethyldisilane)ガスであることができる。
【0062】
塗布処理チャンバ360は複数個で提供される。塗布処理チャンバ360らのうちで一部はお互いに積層されるように提供されることができる。塗布処理チャンバ360らは返送チャンバ350の一側に配置される。塗布処理チャンバ360らは第1方向12に沿って並んで配列される。塗布処理チャンバ360らのうちである一部はインデックスモジュール100と隣接した位置に提供される。以下、これら塗布処理チャンバ360を前端液処理チャンバ362(front liquid treating chamber)と称する。塗布処理チャンバ360らのうちで他の一部はインターフェースモジュール500と隣接した位置に提供される。以下、これら塗布処理チャンバ360を後端液処理チャンバ364(rear heat treating chamber)と称する。
【0063】
前端液処理チャンバ362は基板(W)上に第1処理液を塗布し、後端液処理チャンバ364は基板(W)上に第2処理液を塗布する。第1処理液と第2処理液はお互いに相異な種類の液であることができる。一実施例によれば、第1処理液は反射防止膜であり、第2処理液はフォトレジストである。フォトレジストは反射防止膜が塗布された基板(W)上に塗布されることができる。選択的に第1処理液はフォトレジストであり、第2処理液は反射防止膜であることができる。この場合、反射防止膜はフォトレジストが塗布された基板(W)上に塗布されることができる。選択的に第1処理液と第2処理液は等しい種類の液であり、これらはすべてフォトレジストであることができる。
【0064】
以下では、本発明の工程チャンバらのうちで回転する基板上に液を供給して基板に膜を形成する基板処理装置の構造に対して詳しく説明する。以下では基板処理装置がフォトレジストを塗布する装置の場合を例を挙げて説明する。しかし、基板処理装置は回転する基板(W)に保護膜または反射防止膜のような膜を形成する装置であることができる。また、選択的に基板処理装置は基板(W)に現像液のような処理液を供給する装置であることができる。
【0065】
図7は、本発明の実施例による回転される基板に液を供給して基板を処理する基板処理装置の構造を概略的に見せてくれる断面図である。
【0066】
図7を参照すれば、基板処理装置はハウジング1100、処理容器1200、基板支持ユニット1400、そして、液供給ユニット1600を含む。
【0067】
ハウジング1100は内部空間1120を有する直四角の桶形状で提供される。ハウジング1100の一側には開口1102が形成される。開口1102は基板(W)が搬出入される通路で機能する。開口1102にはドア1104が設置され、ドア1104は開口1102を開閉する。
【0068】
ハウジング1100の内部空間1120には処理容器1200が提供される。処理容器1200は処理空間1280を有する。処理空間1280は上部が開放されるように提供される。
【0069】
支持ユニット1400は処理容器1200の処理空間1280内で基板(W)を支持する。支持ユニット1400は支持板1420、回転軸1440、そして、駆動機1460を有する。支持板1420はその上部面が円形で提供される。支持板1420は基板(W)より小さな直径を有する。支持板1420は真空圧によって基板(W)を支持するように提供される。選択的に支持板1420は基板(W)を支持する機械的クランピング構造を有することができる。支持板1420の底面中央には回転軸1440が結合され、回転軸1440には回転軸1440に回転力を提供する駆動機1460が提供される。駆動機1460はモータであることができる。
【0070】
液供給ユニット1600は基板(W)上に液を供給する。液供給ユニット1600は基板(W)上に多様な種類の液を供給することができる。一例によれば、液供給ユニット1600は基板(W)上に塗布液、エッジビッド除去液などを供給することができる。
【0071】
液供給ユニット1600は膜形成ユニットとエッジビッド除去ユニットを含む。膜形成ユニットは基板(W)上に第1液(L1)を供給する第1ノズル1620、ガイド部材(図示せず)、そして、アーム(図示せず)を含む。第1液(L1)はフォトレジストのような塗布液であることができる。ガイド部材及びアームは第1ノズル1620を工程位置と待機位置に移動させる。ここで、工程位置は第1ノズル1620が基板(W)と見合わせる位置であり、待機位置は工程位置を脱した位置で定義する。ガイド部材はアームを水平方向に移動させるガイドレール(図示せず)を含む。ガイドレールは処理容器1200の一側に位置される。ガイドレールはその長さ方向が水平方向を向けるように提供される。一例によれば、ガイドレールの長さ方向を第1方向と平行な方向を向けるように提供されることができる。ガイドレールにはアームが設置される。アームはガイドレールの内部に提供されたリニアモータ(図示せず)によって移動されることができる。アームは上部から眺める時ガイドレールと垂直な長さ方向を向けるように提供される。アームの一端はガイドレールに装着される。アームの他端底面には第1ノズル1620が設置される。選択的にアームは長さ方向が第3方向を向ける回転軸に結合されて回転されることができる。
【0072】
エッジビッド除去ユニットはエッジビッド除去(EBR:Edge Bead Removal)工程を遂行する。エッジビッド除去ユニットは基板(W)上に形成された膜のうちでエッジ領域に形成された塗布液膜を除去する。エッジビッド除去ユニットは基板(W)のエッジ部を塗布液膜から露出させる。エッジビッド除去ユニットは第2液(L2)を供給する第2ノズル1640、ガイド部材(図示せず)、アーム(図示せず)、そして、洗浄部材(図示せず)を含む。エッジビッド除去ユニットのガイド部材及びアームは膜形成ユニットのガイド部材及びアームと等しい形状を有するように提供される。エッジビッド除去ユニットのガイド部材及びアームは膜形成ユニットと独立的に駆動されることができる。エッジビッド除去ユニットのガイド部材及びアームに対する詳細な説明は略する。
【0073】
第2ノズル1640は基板(W)上に塗布された液膜上に第2液(L2)を吐出する。第2ノズル1640は基板(W)のエッジ部に第2液(L2)を供給する。第2液(L2)はエッジビッド除去液を含む。例えば、第1液(L1)は有機物質であり、第2液(L2)は有機物質と反応することができる液であることができる。第1液(L1)はフォトレジストのような感光液であり、第2液(L2)はシンナー(Thinner)であることができる。
【0074】
ハウジング1100の上壁には内部空間に下降気流を供給するファンフィルターユニット1260が配置される。ファンフィルターユニット1260は外部の空気を内部空間に導入するファンと外部の空気を濾過するフィルターを有する。
【0075】
ハウジング1100で処理容器1200の外側には処理容器1200とハウジング1100との間の空間に供給される気流を排気する外側排気管1140と、処理容器1200の内部空間に供給される気流を排気する内側排気管1160が連結される。外側排気管1140と内側排気管1160には排気空間内の気流を強制吸いこむように圧力調節部材(図示せず)が設置される。圧力調節部材はポンプであることができる。
【0076】
処理容器1200は外側コップ1220と内側コップ1240を有する。
外側コップ1220は支持ユニット1400及びこれに支持された基板(W)を囲むように提供される。外側コップ1220は底壁1222、側壁1224、そして、上壁1226を有する。外側コップ1220の内部は上述した処理空間1280に提供される。
【0077】
底壁1222は円形で提供され、中央に開口を有する。側壁1224は底壁1222の外側端から上部に延長される。側壁1224はリング形状で提供され、底壁1222に垂直するように提供される。一例によれば側壁1224は支持板1420の上面と同一高さまで延長されるか、または支持板1420の上面より少し低い高さまで延長される。上壁1226はリング形状を有して、中央に開口を有する。上壁1226は側壁1224の上端から外側コップ1220の中心軸を向けて上向き傾くように提供される。
【0078】
内側コップ1240は外側コップ1220の内側に位置される。内側コップ1240は内壁1242、外壁1244、そして、上壁1246を有する。内壁1242は上下方向に貫通された貫通孔を有する。内壁1242は駆動機1460を囲むように配置される。内壁1242は駆動機1460が処理空間1280内の気流に露出されることを最小化する。支持ユニット1400の回転軸1440及び/または駆動機1460は貫通孔を通じて上下方向に延長される。内壁1242の下端は外側コップ1220の底壁1222に位置されることができる。外壁1244は内壁1242と離隔されるように、そして、内壁1242を囲むように配置される。外壁1244は外側コップ1220の側壁1224と離隔されるように位置される。内壁1242は外側コップ1220の底壁1222から上部に離隔されるように配置される。上壁1246は外壁1244の上端と内壁1242の上端を連結する。上壁1246はリング形状を有して、支持板1420を囲むように配置される。一例によれば、上壁1246は上にふくらんでいる形状を有する。上壁1246は外壁1244の上端から回転軸1440を向けて上向き傾いた外側上壁1246aと、これから内壁1242の上端まで下向き傾いた内側上壁1246bを有する。支持板1420は内側上壁1246bによって取り囲まれた空間に位置されることができる。一例によれば、上壁1226のうちで最頂点は支持板1420より外側に位置され、支持ユニット1400に支持された基板(W)の末端より内側に位置されることができる。
【0079】
処理容器1200の処理空間1280には気液分離板1230が提供されることができる。気液分離板1230は外側コップ1220の底壁1222から上部に延長されるように提供されることができる。気液分離板1230はリング形状で提供されることができる。気液分離板1230は上部から眺める時外側コップ1220の側壁1224と内側コップ1240の外壁1244との間に位置されることができる。選択的に気液分離板1230は上部から眺める時内側コップ1240の外壁1244と重畳されるように位置されるか、または内側コップ1240の外壁1244より内側に位置されることができる。一例によれば、気液分離板1230の上端は内側コップ1240の外壁1244の下端より低い位置に位置されることができる。
【0080】
外側コップ1220の底壁1222には内側排気管1160が連結される。内側排気管1160は処理容器1200の内部空間1280に流入される気流を排気する。内側排気管1160は外側コップ1220より内側コップ1240に近く位置される。上部から眺める時、内側排気管1160は内側コップ1240と重畳されるように提供される。
【0081】
外側コップ1220の底壁1222には処理液を排出する排出管1250が連結される。排出管1250は外側コップ1220の側壁1224と内側コップ1240の外壁1244との間に流入された処理液を処理容器1200の外部に排出する。一例によれば、外側コップ1220の側壁1224と気液分離板1230との間の空間は処理液を排出する排出空間に提供され、排出管1250は排出空間に処理液を排出するように提供される。外側コップ1220の側壁1224と内側コップ1240の外壁1244との間の空間に流れる気流は外側コップ1220の側壁1224と底壁1222、そして、気液分離板1230によって取り囲まれた空間に流入されて内側排気管1160を通じて排気される。この過程で気流内に含有された処理液は排出空間で排出管1250を通じて処理容器1200の外部に排出され、気流は処理容器1200の排気ユニット(図示せず)によって排気される。
【0082】
排出管1250は一つまたは複数個が提供されることができる。排出管1250が複数個が提供される場合、排出管1250は内側コップ1240の円周方向に沿って複数個提供されることができる。
【0083】
基板処理装置1000は昇降ユニット1700を含む。昇降ユニット1700は処理容器1200と支持ユニット1400との間の相対高さを調節する。昇降ユニット1700は処理容器1200を上下方向に移動させる。具体的に、昇降ユニット1700は支持板1420と外側コップ1220の相対高さを調節することができる。一例によれば昇降ユニット1700は外側コップ1220を上下方向に昇下降させることができる。例えば、支持板1420に基板(W)をローディングするか、または支持板1420から基板(W)をアンローディングする時基板(W)を返送する返送ロボット352が外側コップ1220と干渉することを防止するように支持板1420は外側コップ1220の上端より高い高さに位置する。また、工程を進行時には基板(W)が処理空間内に位置するように支持板1420が外側コップ1220の上端より低い高さに位置する。
【0084】
昇降ユニット1700はブラケット1720、移動軸1740、そして、駆動機1760を含む。ブラケット1720は処理容器1200と移動軸1740を連結する。ブラケット1720は処理容器1200の外側コップ1220に固定される。ブラケット1720は外側コップ1220の側壁1224に固定設置される。移動軸1740はその長さ方向が上下方向を向けるように提供される。移動軸1740の上端はブラケット1720に固定結合される。移動軸1740は駆動機1760から動力の提供を受けることができる。移動軸1740は駆動機1760から上下方向に移動され、処理容器1200は移動軸1740と共に昇降移動される。駆動機1760は移動軸1740に動力を提供する。駆動機1760は移動軸1740が往復直線運動または昇降運動されるように動力を提供する。例えば、駆動機1760はシリンダーまたはモータであることができる。
【0085】
制御機1800は基板処理装置10の全体動作を制御することができる。制御機1800は基板処理装置10の各構成を制御することができる。制御機1800はCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むことができる。CPUはこれらの記憶領域に記憶された各種レシピによって所望の処理を行う。レシピにはプロセス条件に対する装置の制御情報であるプロセス時間、プロセス圧力、プロセス温度、各種ガス流量などが入力されている。一方、これらプログラムや処理条件を示すレシピは、ハードディスクや半導体メモリーに記憶されても良い。また、レシピはCD-ROM、DVDなどの可搬性のコンピューターによって判読可能な記憶媒体に収容された状態で記憶領域の所定位置にセットするようにしても良い。
【0086】
制御機1800は基板(W)の回転速度を制御する。一例で、制御機1800は支持ユニット1400の制御を通じて基板(W)の回転速度を制御することができる。制御機1800は基板(W)に第1液(L1)が供給される液供給段階が遂行される時は基板(W)が第2回転速度(v2)で回転されるように制御し、基板(W)に第2液(L2)が供給されるエッジビッド除去段階が遂行される時は基板(W)が第3回転速度(v3)で回転されるように制御し、塗布工程が終わって待機中の待機段階では基板(W)が第1回転速度(v1)で回転されるように制御する。制御機1800は第1回転速度(v1)が第2回転速度(v2)と第3回転速度(v3)より遅い速度を有するように制御する。また、制御機1800は第3回転速度(v3)が第2回転速度(v2)より遅い速度を有するように制御する。一例で、制御機1800は第1回転速度(v1)が10乃至20rpmを有するように制御する。
【0087】
以下では、
図8乃至
図15を参照しながら本発明の一実施例による基板処理方法に対して詳しく説明する。
【0088】
図8は、本発明の一実施例による基板処理方法のフローチャートであり、
図9乃至
図13は
図7の基板処理装置を利用して基板を処理する過程を見せてくれる図面らである。
【0089】
基板処理方法は、基板搬入段階(S100)、塗布段階(S200)、待機段階(S300)、返送段階(S400)及び熱処理段階(S500)を含む。
【0090】
図8及び
図9を参考すれば、基板(W)は基板処理装置1000のハウジング1100内部に搬入される(S100)。基板(W)は返送ロボット352によってハウジング1100内部に投入され、この時ドア1104が開放される。基板(W)はロボット352のハンド354に安着されたまま開口1102を通じてハウジング1100内に搬入されるユニット1400に安着される。
【0091】
塗布段階(S200)は回転する基板(W)に膜を形成する塗布工程を遂行する。塗布段階(S200)は第2回転速度(v2)で回転する基板(W)に第1液(L1)を供給して基板上に膜を形成する液供給段階(S220)と(
図8、
図10参照)、第3回転速度(v3)で回転する基板(W)に第2液(L2)を供給して基板(W)上に形成された前記膜のうちで基板(W)のエッジ領域の膜を除去するエッジビッド除去段階(S240)を含む(
図8、
図11及び
図12参照)。この時、制御機1800はエッジビッド除去段階で基板(W)の第3回転速度(v3)が液供給段階で基板(W)の第2回転速度(v2)より遅いように制御する。すなわち、第3回転速度(v3)は第2回転速度(v2)より遅いことがある。
【0092】
図8及び
図13を参照すれば、待機段階(S300)は塗布段階(S200)が終わった基板(W)が熱処理チャンバ320に返送される前に塗布処理チャンバ360で待機する段階である。この時、制御機1800は待機中の前記基板(W)が第1回転速度(v1)で回転された状態を維持しながら待機するように制御する。第1回転速度(v1)は第2回転速度(v2)及び第3回転速度(v3)より遅い速度である。一例で、第1回転速度(v1)は10rpm乃至20rpmであることがある。制御機1800は返送ロボット352が設定位置に位置されるまで待機中の基板(W)を第1回転速度(v1)で回転させる。制御機1800は前記返送ロボットが前記設定位置に到逹すれば、回転を停止させ、返送ロボット352が基板(W)をピックアップ(Pick Up)して熱処理チャンバ320に返送する。この時、設定位置は返送ロボット352が塗布工程が遂行される基板処理装置1000のドア1104前に位置される位置を意味する。すなわち、制御機1800は塗布工程が終わった基板(W)に対して返送ロボット352がドア1104前に位置するまで基板(W)を第1回転速度(v1)で回転させ、返送ロボット352がドア1104前に位置されれば基板(W)の回転を停止する。
【0093】
以後、返送ロボット352が開口1102を通じてハウジング1100内に流入されて停止された基板(W)をピックアップする。返送ロボット352は塗布工程が終わった基板(W)を後続処理工程が遂行されるチャンバに返送する(返送段階(S400))。一例で後続処理は熱処理工程であることができるし、この場合返送ロボット352は基板(W)を熱処理チャンバ320に返送する。熱処理チャンバ320に返送された基板(W)は基板(W)上の塗布液膜を安定化させる熱処理工程が遂行される(熱処理段階(S500)。
【0094】
基板処理装置1000はハウジング1100の上壁に配置されて内部空間1120に下降気流を提供する気流供給ユニットを含む。気流供給ユニットはファンフィルターユニット1260で提供される。ハウジング1100の内部空間1120にはファンフィルターユニット1260によって下降気流が形成される。ファンフィルターユニット1260は外部空気が流入される流入口と、流入口を通じて流入された空気が拡散される拡散空間と、拡散空間に流入された空気がダウンフローされる複数のホールを有するケース(図示せず)を含む。流入口には外部空気を拡散空間に供給する供給配管(図示せず)を含む。この時、連結配管はその長さ方向がハウジング1100の側壁と並んだ方向に延長される第1配管部分と、一端が第1配管部分の長さ方向と交差される方向に延長されて他端が流入口に連結される第1配管部分を含む。外部空気は第1配管部分、第2配管部分、そして、流入口を順番どおり通過して拡散空間に供給される。この時、外部空気が第1配管部分と第2配管部分が会う部分(折れる部分)で連結配管の内側壁にぶつかって渦流が発生されることがある。渦流によって外部空気の流れが円滑ではなくなって、ハウジング1100の内部空間1120にダウンフローされる空気が不均一な状態で供給されることができる。また、拡散空間に流入された空気がダウンフローされる複数のホールの加工誤差によって同一な大きさを有することができなくなって、内部空間1120に供給される空気が不均一な状態で供給されることがある。
【0095】
図14は、本発明の一実施例による基板処理方法によって基板を処理する場合基板の位置別液の蒸発状態を概略的に示した図面であり、
図15は比較例による基板処理方法による時、基板の位置別液の蒸発状態を概略的に示した図面である。
【0096】
基板(W)が回転される状態で工程が遂行される塗布段階では内部空間1120内の気流不均衡に影響を受けないで基板(W)上に均一な厚さ(Thickness)を有する液膜を形成することができる。しかし、
図15に示されたように、塗布工程が終わった基板(W)が返送ロボット352によって返送されるまで基板(W)を停止状態で待機する場合、ハウジング1100の内部空間1120の気流不均衡は基板(W)に塗布された液膜に影響を及ぼす。一例で、停止状態で待機中である基板(W)はハウジング1100の内部空間1120の気流不均衡によって基板(W)の位置別塗布液蒸発率の差が発生されることがある。この場合、基板(W)に塗布された液膜の厚さが基板(W)の位置別に相異になって液膜の均一性(Uniformity)を確保することができない。延いては、液膜の均一性(Uniformity)の低下は、基板(W)に蝕刻液を供給してパターンを形成するエッチング過程で不均一な蝕刻を誘発するようになって、この場合パターンのCD(Critical Dimension)が不均一になる問題に直結される。
【0097】
しかし、本発明の一実施例によれば、
図15に示されたように待機状態で基板(W)を低速回転状態で維持することによって気流による局所的な基板(W)位置別塗布液蒸発率の差を抑制することができる。また、塗布液膜の厚さ均一度が向上されることができる。また、パターンのCD均一度が向上されることができる。
【0098】
再び
図3及び
図4を参照すれば、現像ブロック300bは塗布ブロック300aと同一な構造を有して、現像ブロック300bに提供された液処理チャンバは基板上に現像液を供給する。
【0099】
インターフェースモジュール500は処理モジュール300を外部の露光装置700と連結する。インターフェースモジュール500はインターフェースフレーム510、付加工程チャンバ520、インターフェースバッファー530、そして、インターフェースロボット550を有する。
【0100】
インターフェースフレーム510の上端には内部に下降気流を形成するファンフィルターユニットが提供されることができる。付加工程チャンバ520、インターフェースバッファー530、そして、インターフェースロボット550はインターフェースフレーム510の内部に配置される。付加工程チャンバ520は塗布ブロック300aで工程が完了された基板(W)が露光装置700に搬入される前に所定の付加工程を遂行することができる。選択的に付加工程チャンバ520は露光装置700で工程が完了した基板(W)が現像ブロック300bに搬入される前に所定の付加工程を遂行することができる。一例によれば、付加工程は基板(W)のエッジ領域を露光するエッジ露光工程、または基板(W)の上面を洗浄する上面洗浄工程、または、基板(W)の下面を洗浄する下面洗浄工程であることができる。付加工程チャンバ520は複数個が提供され、これらはお互いに積層されるように提供されることができる。付加工程チャンバ520はすべて同一な工程を遂行するように提供されることができる。選択的に付加工程チャンバ520らのうちで一部はお互いに異なる工程を遂行するように提供されることができる。
【0101】
インターフェースバッファー530は塗布ブロック300a、付加工程チャンバ520、露光装置700、そして、現像ブロック300bの間に返送される基板(W)が返送途中に一時的にとどまる空間を提供する。インターフェースバッファー530は複数個が提供され、複数のインターフェースバッファー530らはお互いに積層されるように提供されることができる。
【0102】
一例によれば、返送チャンバ350の長さ方向の延長線を基準で一側面には付加工程チャンバ520が配置され、他の側面にはインターフェースバッファー530が配置されることができる。
【0103】
インターフェースロボット550は塗布ブロック300a、付加工程チャンバ520、露光装置700、そして、現像ブロック300bの間に基板(W)を返送する。インターフェースロボット550は基板(W)を返送する返送ハンドを有することができる。インターフェースロボット550は1個または複数個のロボットで提供されることができる。一例によれば、インターフェースロボット550は第1ロボット552及び第2ロボット554を有する。第1ロボット552は塗布ブロック300a、付加工程チャンバ520、そして、インターフェースバッファー530の間に基板(W)を返送し、第2ロボット554はインターフェースバッファー530と露光装置700との間に基板(W)を返送し、第2ロボット554はインターフェースバッファー530と現像ブロック300bとの間に基板(W)を返送するように提供されることができる。
【0104】
第1ロボット552及び第2ロボット554はそれぞれ基板(W)が置かれる返送ハンドを含んで、ハンドは前進及び後進移動、第3方向16に平行な軸を基準にした回転、そして、第3方向16に沿って移動可能に提供されることができる。
【0105】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。前述した実施例は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことで解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0106】
100 インデックスモジュール
300 処理モジュール
500 インターフェースモジュール
700 露光モジュール
1100 ハウジング
1200 処理容器
1400 支持ユニット
1600 液供給ユニット
1700 昇降ユニット
1800 制御機