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▶ 木住野 舞の特許一覧

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  • 特開-コンパクト容器及びその製造方法 図1
  • 特開-コンパクト容器及びその製造方法 図2
  • 特開-コンパクト容器及びその製造方法 図3
  • 特開-コンパクト容器及びその製造方法 図4
  • 特開-コンパクト容器及びその製造方法 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023026704
(43)【公開日】2023-02-27
(54)【発明の名称】コンパクト容器及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A45D 33/00 20060101AFI20230217BHJP
【FI】
A45D33/00 650Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021132099
(22)【出願日】2021-08-14
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】521334343
【氏名又は名称】木住野 舞
(74)【代理人】
【識別番号】100148127
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 耕太
(72)【発明者】
【氏名】木住野 舞
(57)【要約】      (修正有)
【課題】環境負荷の小さい紙を用いてプラスチックフリーで作成可能なコンパクト容器及びその製造方法を実現する。
【解決手段】基部2と、この基部2に貼り付けられるミラースリーブ3及び金皿スリーブ4と、このミラースリーブ3及び金皿スリーブ4により前記基部2に固定されるミラー5及び金皿6と、見返し7とを有するコンパクト容器1を構成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙製の基部と、この基部に貼り付けられる紙製のミラースリーブ及び金皿スリーブと、このミラースリーブ及び金皿スリーブにより前記基部に固定されるミラー及び金皿と、を有する、コンパクト容器。
【請求項2】
紙製の基部を作成するステップと、紙製のミラースリーブ及び金皿スリーブを作成するステップと、ミラーを前記ミラースリーブの内側に装着するステップと、金皿を前記金皿スリーブの内側に装着するステップと、前記ミラースリーブ及び前記金皿スリーブを前記基部に接着するステップと、を有する、コンパクト容器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンパクト容器及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アイシャドウ等の化粧料を収納するコンパクト容器として、化粧料を収納する化粧料収納部と凹状の塗布具収納部とを備える容器本体と、容器本体に対して塗布具収納部の底から塗布具収納部の開口に向かう方向である上方に回動することで開き、容器本体に対して下方に回動することで閉じる蓋とを有するコンパクト容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-278823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなコンパクト容器は樹脂製を前提としており、環境負荷の小さい紙で作成することは想定されていない。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するものであり、環境負荷の小さい紙を用いてプラスチックフリーで作成可能なコンパクト容器及びその製造方法を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のコンパクト容器は、紙製の基部と、この基部に貼り付けられる紙製のミラースリーブ及び金皿スリーブと、このミラースリーブ及び金皿スリーブにより前記基部に固定されるミラー及び金皿と、を有する。
【0007】
また、本発明のコンパクト容器の製造方法は、紙製の基部を作成するステップと、紙製のミラースリーブ及び金皿スリーブを作成するステップと、ミラーをミラースリーブの内側に装着するステップと、金皿を金皿スリーブの内側に装着するステップと、ミラースリーブ及び金皿スリーブを基部に接着するステップと、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態のコンパクト容器の開いた状態を示す斜視図である。
図2図1のコンパクト容器の閉じた状態を示す斜視図である。
図3図1のコンパクト容器の型紙を示すフローチャートである。
図4】コンパクト容器のスリーブを示す斜視図である。
図5図4のスリーブの型紙を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のコンパクト容器の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態のコンパクト容器の開いた状態を示す斜視図である。図2は、図1のコンパクト容器の閉じた状態を示す斜視図である。
【0010】
図1~2に示すように、実施形態のコンパクト容器1は、基部2と、この基部2に貼り付けられるミラースリーブ3及び金皿スリーブ4と、このミラースリーブ3及び金皿スリーブ4により前記基部2に固定されるミラー5及び金皿6と、見返し7とを有する。
【0011】
基部2は、本の表紙のように、ミラースリーブ3が接着される表表紙部21と、金皿スリーブ4が接着される裏表紙部22と、これらをつなぐ背表紙部23とを有し、これらは折部24,25により接続されている。
【0012】
基部2、ミラースリーブ3及び金皿スリーブ4の型紙について、図3を用いて説明する。
【0013】
基部2は、型紙を折って形成される。具体的には上下の台形のフラップ26,29と左右の台形のフラップ27,28とが内側に折り返されることにより、表表紙部21と、背表紙部23と、裏表紙部22と、これらをつなぐ折部24,25とが画成される。
【0014】
見返し7は、背表紙部23の内側を中心として表表紙部21及び裏表紙部22の内側にわたって貼られ、基部2の折り状態をサポートする。
【0015】
ミラースリーブ3は、長方形の表部31を有し、この中心にはミラー5が見えるための長方形の開口32を備える。表部31に連接されて上下左右の側面部33a,35a,34a,36aを有し、さらに連接されて台形の上下左右のフラップ33b,35b,34b,36bを有する。これらのフラップは表部31に対抗する面を形成し、表表紙部21の内側面及び見返し7に接着される。
【0016】
金皿スリーブ4は、長方形の表部41を有し、この中心には金皿6が見えるための角丸長方形の開口42を備える。表部41に連接されて上下左右の側面部43a,45a,44a,46aを有し、さらに連接されて台形の上下左右のフラップ43b,45b,44b,46bを有する。これらのフラップは表部41に対抗する面を形成し、裏表紙部22の内側面及び見返し7に接着される。
【0017】
このようなコンパクト容器1の製造方法について説明する。
【0018】
まず、小型ミラー5が、例えば20mm×40mmといった長方形で作成される。
【0019】
続いて、基部2を作成する。具体的には、厚紙を切り抜いて得られた基部2の台紙の上下の台形のフラップ26,29と左右の台形のフラップ27,28とを印刷のない側に折り返し、また、折部24,25を折ることで、表表紙部21と、背表紙部23と、裏表紙部22とが画成され、基部2が完成する。
【0020】
そして、ミラースリーブ3及び金皿スリーブ4を製造する。具体的には、厚紙を切り抜いて得られたミラースリーブ3の台紙の上下左右の側面部33a,35a,34a,36a及び台形の上下左右のフラップ33b,35b,34b,36bを90度ずつ折り、直方体形状のミラースリーブ3を作成する。金皿スリーブ4についても同様に作成する。
【0021】
その後、ミラー5を、ミラースリーブ3の内側に装着する。具体的には、ミラー5を、その鏡面が開口32から見えるように、ミラースリーブ3の表部31に内側から接着剤により貼り付ける。
【0022】
さらに、金皿6に口紅等の化粧品を充填する。そして、この金皿6を金皿スリーブ4の内側に装着する。具体的には、金皿6を、口紅等の化粧品が開口42から見えるように、金皿スリーブ4の表部41に内側から接着剤により貼り付ける。
【0023】
そして、ミラースリーブ3及び金皿スリーブ4を基部2に接着する。具体的には、ミラースリーブ3の台形の上下左右のフラップ33b,35b,34b,36bに接着剤をつけ、基部2の表表紙部21の内側及び見返し7に貼り付ける。金皿スリーブ4についても同様に基部2の裏表紙部22の内側に貼り付ける。
【0024】
続いて、このコンパクト容器1を収容するためのスリーブについて説明する。コンパクトスリーブ8は、図4に示すように略直方体をなし、コンパクト容器1がちょうど収まる大きさである。側面の一方に開口部89を有し、この開口部89からコンパクト容器1を出し入れ可能である。この開口部89の内部には、上下面にフラップ86,88が設けられ、このフラップ86,88の摩擦により、コンパクト容器1が容易に滑り出てしまうことを防ぐ。また、
【0025】
このコンパクトスリーブ8の展開図は図5に示すとおりであり、長方形の上面81及び下面82、これらをつなぐ長辺側面83、2枚が重なって他方の長辺側面を形成する側面84a及び84b、短辺側面85a及びこれに連接される接続フラップ85b、長辺側面83及び84aに連接され短辺側面85aに接着される接続フラップ87b及び87a、そして上面81及び下面82に連接されたフラップ86及び88を有する。なお、長辺側面83及び84aは、コンパクト容器1を取り出す際に左右から指でつまみ出しやすいように、開口部89側の辺が円弧状に凹んでいる。
【0026】
このコンパクトスリーブ8の作成方法について説明する。まず、上面81及び下面82が向かい合うように、上面81及び下面82と長辺側面83、84a及び84bとの間を折り、長辺側面84aと84bとを、長辺側面84aが外側になるように接着する。この際、フラップ86,88を内側に折り込む。続いて、短辺側面85a及びこれに連接される接続フラップ85b、接続フラップ87b及び87aを折り、接続フラップ87b及び87aを短辺側面85aに、接続フラップ85bを上面81に、それぞれ裏面に接着する。
【0027】
このようにして作成されたコンパクト容器1やコンパクトスリーブ8は一例であり、様々な設計変更が可能である。例えばミラースリーブ、金皿スリーブ等を長方形ではなく六角形としてもよい。
【符号の説明】
【0028】
1 コンパクト容器
2 基部
3 ミラースリーブ
4 金皿スリーブ
5 ミラー
6 金皿
7 見返し
8 コンパクトスリーブ
図1
図2
図3
図4
図5