(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023026907
(43)【公開日】2023-03-01
(54)【発明の名称】仮想配置薬処理プログラム及び仮想配置薬サービスプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230221BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021132347
(22)【出願日】2021-08-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】521361855
【氏名又は名称】堀 若奈
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀 若奈
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB23
(57)【要約】 (修正有)
【課題】サービス員による対面訪問による弊害を回避しつつ、ユーザの利便性を損なわない、仮想配置薬処理プログラム、仮想配置薬サービスプログラム、表示処理装置、表示処理方法及び仮想配置薬サービスシステムを提供する。
【解決手段】仮想配置薬サービスシステムにおいて、仮想配置薬処理プログラムは、少なくとも1つの仮想配置薬を仮想的に内包するように、仮想配置薬に対応付けられた仮想薬箱を、表示部に表示する処理と、所望の仮想配置薬を仮想薬箱から仮想的に取り出すための、ユーザからの取り出し指示を受け付ける処理と、取り出し指示を受け付けたことを契機に、取り出しを指示された仮想配置薬に対応する配置薬を配達するための指示信号を送信する処理と、取り出し指示を受け付けたことを契機に、取り出しを指示された仮想配置薬を仮想薬箱から仮想的に取り出し、数量情報を取り出しに応じ減少させて表示部に表示する処理と、実行する。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部、操作部、及び制御部を備えた操作端末の前記制御部に対し、
少なくとも1つの仮想配置薬を仮想的に内包するように、前記仮想配置薬に対応付けられた仮想薬箱を、前記表示部に表示する仮想薬箱表示処理と、
所望の前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出すための、前記操作部を介したユーザからの取り出し指示を受け付ける取り出し指示受付処理と、
前記取り出し指示受付処理で前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬に対応する配置薬を配達するための指示信号を送信する指示信号送信処理と、
前記取り出し指示受付処理で前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出し、前記仮想薬箱に対応付けられる当該仮想配置薬の数量情報を前記仮想的な取り出しに応じ減少させて前記表示部に表示する、仮想取り出し処理と、
を実行させるための、仮想配置薬処理プログラム。
【請求項2】
請求項1記載の仮想配置薬処理プログラムにおいて、
前記制御部に対し、さらに、
前記仮想取り出し処理における前記仮想配置薬の前記仮想的な取り出しに対応し、所定の第1タイミングにおいて、当該仮想的に取り出された前記仮想配置薬を仮想的に補充し、当該仮想配置薬に係わる前記減少した数量情報を減少前の元の値に復帰するよう増加させて前記表示部に表示する、仮想補充処理と、
前記取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬が特定種類であった場合に、薬剤師によるオンライン説明を前記表示部において表示するオンライン説明表示処理と、
を実行させる
ことを特徴とする仮想配置薬処理プログラム。
【請求項3】
請求項2記載の仮想配置薬処理プログラムにおいて、
前記仮想薬箱表示処理では、
前記仮想薬箱は所定の第1図像を用いて表示されるとともに、前記仮想配置薬は前記第1図像の内部において所定の第2図像を用いて表示され、
かつ、
前記第1図像は、
前記仮想薬箱の開閉部に対応する開閉図像を含み、
前記開閉図像が前記開閉部の仮想的な開き状態を表しているときは前記第2図像が前記表示部において視認可能に表示され、前記開閉図像が前記開閉部の仮想的な閉じ状態を表しているときは前記第2図像は前記表示部において視認不能であり、
前記取り出し指示受付処理では、
前記ユーザからの取り出し指示としての、前記第1図像内に表示されていた前記第2図像に対する前記第1図像外へのドラッグアンドドロップ操作が受け付けられ、
前記開閉図像が前記開閉部の仮想的な開き状態を表しているときは前記ドラッグアンドドロップ操作が実行可能であり、前記第2図像が前記表示部において視認可能に表示され、前記開閉図像が前記開閉部の仮想的な閉じ状態を表しているときは前記ドラッグアンドドロップ操作が実行不能である
前記仮想取り出し処理では、
前記取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬を表す前記第2図像の数を前記仮想的な取り出しに応じ減少させて前記表示部に表示し、
前記仮想補充処理では、
前記仮想的に取り出された前記仮想配置薬を表す前記第2図像を前記第1図像内に新たに出現させその第2図像の数を増加させて前記表示部に表示し、かつ、
前記新たな第2図像が前記第1図像外から前記第1図像内へ移動する挙動で前記表示部に表示される
ことを特徴とする仮想配置薬処理プログラム。
【請求項4】
請求項2記載の仮想配置薬処理プログラムにおいて、
前記制御部に対し、さらに、
前記仮想取り出し処理に対応した前記仮想配置薬の前記数量情報の減少、及び、前記仮想補充処理に対応した前記仮想配置薬の前記数量情報の増加、のうち少なくとも一方に応じた、前記ユーザへ課金される料金情報を前記表示部に表示する料金表示処理を実行させ、
前記料金表示処理では、
(i)予め固定的に定められた前記仮想薬箱内における前記少なくとも1つの仮想配置薬の種類及び数量のラインナップと、所定の第2タイミングにおいて前記仮想薬箱に対応付けられている仮想配置薬の種類及び数量と、の差分に応じて決定される前記料金情報が前記表示部に表示されるか、
若しくは、
(ii)前記ユーザの契約プランに基づく定額に決定されている前記料金情報が前記表示部に表示されるか、
若しくは、
(iii)定額課金の対象である前記仮想配置薬の仮想的な取り出し数量に対して前記ユーザの契約プランに基づき決定されている定額課金部分と、定額課金の対象外となる前記仮想配置薬の仮想的な取り出し数量に応じて決定される従量課金部分と、の合計額の前記料金情報が前記表示部に表示される、
ことを特徴とする仮想配置薬処理プログラム。
【請求項5】
請求項4記載の仮想配置薬処理プログラムにおいて、
前記制御部に対し、さらに、
前記仮想取り出し処理に対応した前記仮想配置薬の前記数量情報の減少、及び、前記仮想補充処理に対応した前記仮想配置薬の前記数量情報の増加、のうち少なくとも一方に応じた、前記ユーザへの課金料金を決定する料金決定処理
を実行させ、
前記料金表示処理では、
前記料金決定処理において決定した前記課金料金を表す前記料金情報が前記表示部に表示される
ことを特徴とする仮想配置薬処理プログラム。
【請求項6】
請求項2乃至請求項5のいずれか1項記載の仮想配置薬処理プログラムにおいて、
前記制御部に対し、さらに、
所定の第3タイミングにおいて前記仮想薬箱に対応付けられている仮想配置薬の種類及び数量に基づき、前記仮想配置薬の仮想的な補充が必要か否かを判定する補充判定処理を実行させ、
前記仮想補充処理は、
前記補充判定処理において前記仮想的な補充が必要と判定した場合に実行される
ことを特徴とする仮想配置薬処理プログラム。
【請求項7】
少なくとも1つの仮想配置薬と仮想薬箱とが互いに対応付けられて表示される操作端末に対して情報送受信可能に接続された、サービスサーバの制御部に対し、
前記仮想薬箱から所望の前記仮想配置薬を仮想的に取り出す取り出し指示があったことを表す通知を前記操作端末から受信する通知受信処理と、
前記通知受信処理で前記通知を受信したことを契機に、前記取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬に対応する配置薬を配達する配達指令を送信する指令送信処理と、
所定タイミングにおいて前記仮想薬箱に対応付けられている前記仮想配置薬の種類及び数量に基づき、前記仮想薬箱に対する前記仮想配置薬の仮想的な補充が必要か否かを判定する判定処理と、
前記判定処理における判定結果を前記操作端末へ送信する判定結果送信処理と、
前記仮想的な取り出し及び前記仮想的な補充のうち少なくとも一方に応じたユーザへの課金料金を決定する決定処理と、
前記決定処理で決定した前記課金料金を前記操作端末へ送信する料金送信処理と、
を実行させるための、仮想配置薬サービスプログラム。
【請求項8】
表示手段と、
操作手段と、
制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、
少なくとも1つの仮想配置薬を仮想的に内包するように、前記仮想配置薬に対応付けられた仮想薬箱を、前記表示手段に表示する仮想薬箱表示処理と、
所望の前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出すための、前記操作手段を介したユーザからの取り出し指示を受け付ける取り出し指示受付処理と、
前記取り出し指示受付処理で前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬に対応する配置薬を配達するための指示信号を送信する指示信号送信処理と、
前記取り出し指示受付処理で前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出し、前記仮想薬箱に対応付けられる当該仮想配置薬の数量情報を前記仮想的な取り出しに応じ減少させて前記表示手段に表示する、仮想取り出し処理と、
を実行する
ことを特徴とする表示処理装置。
【請求項9】
表示手段と、操作手段と、を有する表示処理装置が実行する表示処理方法であって、
少なくとも1つの仮想配置薬を仮想的に内包するように、前記仮想配置薬に対応付けられた仮想薬箱を、前記表示手段に表示する仮想薬箱表示ステップと、
所望の前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出すための、前記操作手段を介したユーザからの取り出し指示を受け付ける取り出し指示受付ステップと、
前記取り出し指示受付ステップで前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬に対応する配置薬を配達するための指示信号を送信する指示信号送信ステップと、
前記取り出し指示受付ステップで前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出し、前記仮想薬箱に対応付けられる当該仮想配置薬の数量情報を前記仮想的な取り出しに応じ減少させて前記表示手段に表示する、仮想取り出しステップと、
を有することを特徴とする表示処理方法。
【請求項10】
表示部、操作部、及び制御部を備えた操作端末と、
前記操作端末に対して情報送受信可能に接続され、制御部を備えたサービスサーバと、
を有する仮想配置薬サービスシステムであって、
前記操作端末の前記制御部は、
少なくとも1つの仮想配置薬を仮想的に内包するように、前記仮想配置薬に対応付けられた仮想薬箱を、前記表示部に表示する仮想薬箱表示処理と、
所望の前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出すための、前記操作部を介したユーザからの取り出し指示を受け付ける取り出し指示受付処理と、
前記取り出し指示受付処理で前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬に対応する配置薬を配達するための指示信号として、前記取り出し指示があったことを表す通知を前記サービスサーバへ送信する指示信号送信処理と、
前記取り出し指示受付処理で前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出し、前記仮想薬箱に対応付けられる当該仮想配置薬の数量情報を前記仮想的な取り出しに応じ減少させて前記表示部に表示する、仮想取り出し処理と、
を実行し、
前記サービスサーバの前記制御部は、
前記通知を前記操作端末から受信する通知受信処理と、
前記通知受信処理で前記通知を受信したことを契機に、前記取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬に対応する配置薬を配達する配達指令を送信する指令送信処理と、
を実行する
ことを特徴とする仮想配置薬サービスシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想的な薬箱を介して配置薬サービスを提供する、仮想配置薬処理プログラム、仮想配置薬サービスプログラム、表示処理装置、表示処理方法、及び仮想配置薬サービスシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
サービス会社のサービス員(販売員)がユーザの元へ定期的に訪問し、前回訪問時からの配置薬の使用数量に応じて料金請求を行う、対面式の配置薬サービスの仕組みが知られている。このようなサービスにおいて、サービス員が、ユーザを巡回するタイミングを最適化し、販売効率とサービス員の利益を向上させるシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来のシステムは、サービス員とユーザとの対面を前提としており、サービス員の訪問時の対面応対の煩わしさや、飛沫による感染症への感染の恐れ等、種々の弊害が存在していた。
【0005】
本発明の目的は、サービス員による対面訪問による弊害を回避しつつ、ユーザの利便性を損なわない、仮想配置薬処理プログラム、仮想配置薬サービスプログラム、表示処理装置、表示処理方法、及び仮想配置薬サービスシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明の仮想配置薬処理プログラムは、表示部、操作部、及び制御部を備えた操作端末の前記制御部に対し、少なくとも1つの仮想配置薬を仮想的に内包するように、前記仮想配置薬に対応付けられた仮想薬箱を、前記表示部に表示する仮想薬箱表示処理と、所望の前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出すための、前記操作部を介したユーザからの取り出し指示を受け付ける取り出し指示受付処理と、前記取り出し指示受付処理で前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬に対応する配置薬を配達するための指示信号を送信する指示信号送信処理と、前記取り出し指示受付処理で前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出し、前記仮想薬箱に対応付けられる当該仮想配置薬の数量情報を前記仮想的な取り出しに応じ減少させて前記表示部に表示する、仮想取り出し処理と、を実行させる。
【0007】
本願発明では、操作端末内のバーチャル(仮想)世界において仮想薬箱が設けられ、それに対して仮想配置薬が対応付けられた形で、操作端末の表示部に表示される。ユーザが仮想配置薬に対応する現実世界の薬を使用したいと意図する場合、操作部を介し、仮想配置を仮想薬箱から仮想的に取り出すための取り出し指示を行う。すると、当該取り出しを指示された仮想配置薬に対応する現実世界の配置薬を配達するための指示信号が送信される。これにより、薬局や薬品販売会社等から上記配置薬が(例えばバイク便等の適宜の速達配送会社を介し)ユーザの元に迅速に配達されるので、ユーザはその配置薬を入手して使用することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の仮想配置薬処理プログラム、仮想配置薬サービスプログラム、表示処理装置、表示処理方法、及び仮想配置薬サービスシステムによれば、サービス員による対面訪問による弊害を回避しつつ、ユーザの利便性を損なわない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態に係る仮想配置薬サービスシステムの概略的なシステム構成図である。
【
図2】仮想配置薬サービスシステムの機能構成を示す概略的な機能ブロック図である。
【
図3】操作端末に表示される仮想薬箱が閉じ状態である場合の操作端末の画面の表示の一例を表す図である。
【
図4】操作端末に表示される仮想薬箱が開き状態である場合の操作端末の画面の表示の一例を表す図である。
【
図5】操作端末において仮想配置薬を取り出す操作が実行された場合の操作端末の画面の表示の一例を表す図である。
【
図6】操作端末においてさらに仮想配置薬を取り出す操作が実行された場合の操作端末の画面の表示の一例を表す図である。
【
図7】操作端末において薬剤師端末とビデオ通話が実行されている場合の操作端末の画面の表示の一例を表す図である。
【
図8】操作端末において仮想配置薬を取り出す操作が実行された後の操作端末の画面の表示の一例を表す図である。
【
図9】操作端末において仮想補充処理が実行されている場合の操作端末の画面の表示の一例を表す図である。
【
図10】操作端末において第1の態様の契約プランに基づいて料金表示処理が実行されている場合の操作端末の画面の表示の一例を表す図である。
【
図11】操作端末において第2の態様の契約プランに基づいて料金表示処理が実行されている場合の操作端末の画面の表示の一例を表す図である。
【
図12】操作端末において第3の態様の契約プランに基づいて料金表示処理が実行されている場合の操作端末の画面の表示の一例を表す図である。
【
図13】操作端末において第4の態様の契約プランに基づいて料金表示処理が実行されている場合の操作端末の画面の表示の一例を表す図である。
【
図14】仮想配置薬サービスシステムにおいて実行される各処理のフローを表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の仮想配置薬処理プログラム、仮想配置薬サービスプログラム、表示処理装置、表示処理方法、及び仮想配置薬サービスシステムの一実施形態を図面を参照して説明する。本実施形態における仮想配置薬処理プログラム、仮想配置薬サービスプログラム、表示処理装置、表示処理方法、及び仮想配置薬サービスシステムは、従来の配置薬のように、ユーザが現実に薬箱及び配置薬を所有することなく、操作端末上で実現される仮想的な薬箱及び配置薬において使用、補充、費用の確認や管理等をさせるものである。
【0011】
<概略的なシステム構成について>
図1及び
図2に示すように、本実施形態の仮想配置薬サービスシステム1は、例えばスマートフォンからなる操作端末10と、サービス会社の管理するサービスサーバ20と、配送会社が管理する配送サーバ30と、を有する。なお、操作端末10が、表示処理方法を実行する表示処理装置の一例に相当する。サービスサーバ20及び配送サーバ30のそれぞれは、例えばインターネット等の通信ネットワーク2を介して、仮想配置薬サービスを利用するユーザが所有、使用する操作端末10との間で、またサービスサーバ20及び配送サーバ30どうしの間で各種の情報を送受可能となっている。また、通信ネットワーク2には、ユーザに対して説明義務が課された特定種類の薬品に関する説明を行う薬剤師が利用する薬剤師端末40が接続されており、必要に応じて操作端末10と情報を送受する。
【0012】
操作端末10及び薬剤師端末40は、いわゆるスマートフォン、タブレット端末、もしくはデスクトップ型又はノート型の汎用パーソナルコンピュータを利用できる。操作端末10がスマートフォン及びタブレット端末の場合は、予めサービスサーバ20又は配送サーバ30からダウンロードし、インストールしたアプリケーションプログラム(アプリ)を利用することでサービスサーバ20及び配送サーバ30との間の情報送受を行う。また、汎用パーソナルコンピュータの場合は、同様にインストールしたアプリケーションプログラム、もしくは同等のWEBアプリケーションを利用したり、WEBサイト上で情報送受したりして、サービスサーバ20及び配送サーバ30との間の情報送受を行う。
【0013】
本実施形態において、サービスサーバ20は、薬局や、薬品販売会社等の配置薬サービスを提供する事業者(以下「サービス会社」という。)が運用するサーバである。サービスサーバ20は、顧客に関する情報や薬剤師に関する情報を記憶したデータベース22を備えている。配送サーバ30は、サービス会社から委託された、バイク便等の速達配送会社等の配送会社が運用するサーバである。本実施形態の例では、配送サーバ30は、サービス会社に関する情報や過去の配達履歴等に関する情報を記憶したデータベース32を備えている。
【0014】
<操作端末について>
操作端末10は、CPU、ROM、RAM、HDD、フラッシュメモリ、通信インタフェース等で構成されるスマートフォン、タブレット端末、もしくはデスクトップ型又はノート型の汎用パーソナルコンピュータ等の端末であり、通信制御処理、アプリケーション表示処理、WEBサイト表示処理、各種の情報処理を実行する制御部12(制御手段)を有している。
【0015】
操作端末10は、さらに、ディスプレイ等の表示部11(表示手段)と、ユーザによって操作される操作部13(操作手段)と、仮想配置薬処理プログラムを含む各種のプログラム等を記憶する記憶部14とを少なくとも備えている。操作端末10がスマートフォンやタブレット端末である場合、表示部11及び操作部13は、特にタッチパネルとして機能する。記憶装置16が記憶する仮想配置薬処理プログラムについては後述する。
【0016】
<薬剤師端末について>
薬剤師端末40は、CPU、ROM、RAM、HDD、フラッシュメモリ、通信インタフェース等で構成されるスマートフォン、タブレット端末、もしくはデスクトップ型又はノート型の汎用パーソナルコンピュータ等の端末であり、通信制御処理、アプリケーション表示処理、WEBサイト表示処理、各種の情報処理を実行する制御部43(制御手段)を有している。
【0017】
薬剤師端末40は、さらに、薬剤師を撮像するカメラである撮像部41と、ディスプレイ等の表示部42と、薬剤師によって操作される操作部44とを少なくとも備えている。これら各部を備える薬剤師端末40は、後述する仮想配置薬処理プログラムの実行中において、操作端末10と通信ネットワーク2を介してビデオ通話を行うことにより、薬剤師による説明義務が課された特定種類の薬品(例えば副作用の起こる可能性が高いいわゆる第1類医薬品等)について、ユーザに対面で説明を行う。
【0018】
<各サーバについて>
サービスサーバ20及び配送サーバ30は、それぞれCPU、ROM、RAM、HDD、フラッシュメモリ、通信インタフェース等で構成されるコンピュータであり、上述した各データベース22、32と併せて通信制御処理、アプリケーション表示処理、WEBサイト表示処理、各種の情報処理を実行する制御部21、31を有している。
【0019】
サービスサーバ20が備えるデータベース22は、制御部21が仮想配置薬サービスプログラムを実行するために必要な各種情報を記憶するデータベースである。データベース22は、例えば契約中のユーザに関する情報(ユーザの個人情報、ユーザの契約情報、ユーザの仮想配置薬の使用履歴等)、サービス会社に薬剤師登録されている薬剤師に関する情報(薬剤師の個人情報やシフト情報等)、配送会社に関する情報(配送会社の個人情報や配送履歴等)が記憶されている。
【0020】
配送サーバ30が備えるデータベース32は、配送指示を送信するサービス会社に関する情報や、過去の配達履歴等に関する情報が記憶されている。
【0021】
<操作端末10に表示される画面について>
次に、仮想配置薬処理プログラムの実行中に、操作端末10に表示される具体的な画面の表示例と、当該画面におけるユーザの操作内容等について説明する。
【0022】
まず本実施形態の例では、ユーザが操作端末10を操作し、仮想配置薬処理プログラムを実行するためのアプリ等を起動する。起動後、表示部11には、
図3に示すような薬箱を表示する図像(第1図像)を用いて仮想薬箱50が表示される。仮想薬箱50が表示される際には、ユーザに仮想配置薬60の種類と数を容易に理解させるために、仮想薬箱50とともに、仮想薬箱50の内部に収容されている仮想配置薬60の種類と数(
図3においては薬品A:3個、薬品B:1個、薬品C:2個)を文字で示す薬品リスト55を、数量情報として併せて表示してもよい。
【0023】
仮想薬箱50は、薬箱を閉じ状態と開き状態にする蓋(開閉部)に対応する(を表示する)図像(開閉画像部)である蓋51を含んでいる。仮想薬箱50の閉じ状態は、仮想薬箱50の内部の仮想配置薬60が視認不能である状態であり、開き状態は、内部の仮想配置薬60が視認可能に表示されている状態をいう。
【0024】
操作部13がこの閉じ状態の仮想薬箱50を開き状態に遷移させる指示を受け付けると、
図4に示すように仮想薬箱50が開き状態となる。仮想薬箱50を開き状態に遷移させる指示は、例えば仮想薬箱50の蓋51をタッチ又はクリックする操作や、仮想薬箱50の取っ手52を蓋51の開方向にドラッグする操作を用いることができる。
【0025】
仮想薬箱50内には、薬箱に収容された配置薬を表した仮想配置薬60の図像(第2図像)が、収納された状態で表示されている。すなわち、仮想薬箱50は、少なくとも1つの仮想配置薬60を仮想的に内包するように、仮想配置薬60に対応付けられている。また、上述した薬品リスト55同様、仮想配置薬60のアイコン及びその表示数は、数量情報として表示されている。
【0026】
ユーザが現実に薬品を使用したいと意図する場合、ユーザは、
図5に示すように仮想薬箱50に収納された現実に使用したい薬品に対応する仮想配置薬60を仮想薬箱50から仮想的に取り出す操作(例えばドラッグアンドドロップ操作)を行う。操作端末10は、この取り出す操作により操作部13を介して、ユーザからの取り出し指示を受け付ける。
【0027】
これに伴い、後述する仮想取り出し処理が実行され、表示部11は、数量情報としての薬品リスト55及び仮想配置薬60は、取り出された仮想配置薬61に関する数量を減らす。
図5の例においては、薬品Aの取り出し指示を受け付けたため、表示部11の表示は、薬品リスト55の薬品Aの数量が3個から2個に減り、仮想薬箱50内の薬品Aの仮想配置薬60が3個から2個に減り、かつ薬品Aの仮想配置薬61が仮想薬箱50外に移動する。
【0028】
また、操作端末10が操作部13を介してさらに薬品Aを取り出す操作を受け付けると、
図6に示すように、表示部11の表示は、薬品リスト55の薬品Aの数量が2個から1個に減り、仮想薬箱50内の薬品Aの仮想配置薬60が2個から1個に減り、かつ薬品Aの仮想配置薬61が仮想薬箱50外に移動する。
【0029】
取り出し指示により取り出された仮想配置薬60が、法規上、薬剤師による対面説明が義務付けられている特定種類の薬品(第1種医薬品等)である場合、操作端末10は薬剤師70の薬剤師端末40に通信ネットワーク2を介して接続し、
図7に示すようにビデオ通話を開始する。薬剤師70は、サービス会社に事前登録されており、24時間体制で対応できるよう、例えば複数の薬剤師70が交代で自宅待機しているのが好ましい。
【0030】
薬剤師70による必要な説明が終了すると、
図8に示すように、表示部11の表示は、仮想薬箱50内の薬品Aの仮想配置薬60が1個のみ表示された状態となる。
【0031】
また、取り出し操作に対応し、所定の補充タイミング(第1タイミング、又は第3タイミングにおいて補充の要否が判定され、補充が必要であると判定されたタイミング。例えば1日1回、1週間に1回、月に1回、取り出し操作と同時、取り出し操作の直後等。)において、取り出された仮想配置薬60を仮想薬箱50に補充する表示処理が行われる。すなわち、各仮想配置薬60の仮想薬箱50の収納満量が定められており、補充タイミングが到来すると、表示部11の表示は、減少した数量情報が減少前の元の値、すなわち収納満量に復帰するように増加する。
【0032】
例えば、
図9に示すように、補充タイミングが到来すると、表示部11の表示は、1個に減少した薬品Aの数量情報が、減少前の元の値(収納満量)である3個に復帰するよう増加する。復帰の方法は、例えば、薬品Aの仮想配置薬60が仮想薬箱50外から仮想薬箱50内へ移動することを表すような態様であって、
図9に示すように、移動方向に沿う矢印を付して表示する態様や、アニメーション動画を用いて薬品Aの仮想配置薬60を移動させる態様を用いた方法である。このとき、薬品リスト55には、「2個が自動補充されました」のように、薬品Aが補充されたことを文字で表示してもよい。
【0033】
また、所定の料金表示タイミング(第2タイミング、例えば月末)において、ユーザへ課金される課金料金に関する料金情報を表示部11に表示する料金表示処理が行われる。すなわち、仮想取り出し処理に対応した仮想配置薬60の数量情報の減少、及び、仮想補充処理に対応した仮想配置薬60の数量情報の増加、のうち少なくとも一方に関連付けられる、ユーザへ課金される料金情報が表示部11に表示される。
【0034】
支払予定額の表示方法は、ユーザとサービス会社との契約プランに応じて、複数の態様を取り得る。例えば、ユーザとサービス会社の契約プランは、以下に説明する4つの態様を取り得る。
【0035】
第1の態様は、予め固定的に定められた仮想薬箱50内における少なくとも1つの仮想配置薬60の種類及び数量のラインナップと、料金表示タイミングにおいて仮想薬箱50に対応付けられている仮想配置薬60の種類及び数量と、の差分に応じて決定される、従量課金制が採用された態様である。例えば、
図10に示すように、月末等の料金表示タイミングが到来すると、表示部11の表示は、「今月のお支払い予定額¥2380(内訳:薬品A・・2個、薬品B・・1個)」のように、使用した仮想配置薬60の種類と数量に応じて、支払予定額を料金情報56として表示する。
【0036】
第2の態様は、一定期間の仮想配置薬60の数量情報の減少及び増加によらずに、定額に決定されている、いわゆるサブスクリプション態様の料金体系によりユーザへの課金が行われる態様である。すなわち、例えば契約時において定額金額が異なる複数のプラン(例えば月額2000円プラン、3000円プラン等)が用意されており、ユーザはその中から1つのプランを選択して契約を行う。このプランによると、ユーザは、料金を気にせずに好きなだけ仮想取り出しを行って現実世界において配置薬を入手し使用することができる。契約内容に応じて課金料金が決定され、決定された料金情報56が表示される。
【0037】
この場合、料金情報は、例えば
図11に示すように、ユーザの契約プランに基づき決定されている定額(今月のお支払い予定額¥3000(ご契約の●●●プランによる定額))が、料金情報として表示部11に表示される。その際、仮想薬箱50が開き状態で仮想配置薬60の数量情報がわかるように表示してもよい。
【0038】
第3の態様は、予め定められた取り出し限度量までの仮想配置薬60の仮想的な取り出し数量に対して、ユーザの契約プランに基づき定額に決定されている定額課金部分と、取り出し限度量を超える仮想配置薬60の仮想的な取り出し数量と取り出し限度量との差分に応じて決定される従量課金部分と、の合計額が課金される態様である。すなわち、第2の態様は、いわゆる定額制のサブスクリプション態様により課金が行われる部分(定額課金部分)と、従量課金部分と、の2本立て構成の料金体系である。
【0039】
このプランによると、ユーザが、定額課金部分により許容される取り出し限度量を超える量の仮想取り出しを行いたい場合には、追加で従量課金部分を支払うことで仮想取り出しを行うことができる。これにより、例えば既に取り出し限度量に達している月末間際においてユーザがどうしてもさらに必要な薬品があった場合等において、仮想薬箱50の中に欠品が生じることはなく、常に仮想配置薬60の利用が維持され、取り出し限度量を超える仮想取り出しを全く認めない場合(第4の態様)に比べ、柔軟な対応でユーザに便宜を図ることができる。
【0040】
この場合、料金表示は、例えば
図12に示すように、定額課金部分と従量課金部分との合計額(「今月のお支払い予定額¥3750、内訳:●●プランによる(第1類以外)定額課金部分¥3000、第1類医薬品の取り出しによる従量課金部分¥750」)が、料金情報56として表示部11に表示される。
【0041】
なお、定額課金の対象及び対象外の例としては、例えば、第1類医薬品以外が定額課金の対象となり、第1類医薬品は定額課金の対象外(従量課金の対象)となる場合を適用し得る。この場合、定額課金のプランの内容に含まれない薬品をユーザが使用したいと思った場合において、プラン内容以外の仮想取り出しを全く認めない場合に比べれば、柔軟な対応でユーザに便宜を図ることができる。なお、対象外とするのは第1類医薬品に限られず、別の特定の種類の薬品を適宜に対象外としてもよい。
【0042】
あるいは、ユーザの契約したプランごとに、仮想的な取り出し数量に関する限度(取り出し限度量)が予め定められており、その取り出し限度量に至るまでに仮想的に取り出された仮想配置薬60は定額課金の対象となるが、取り出し限度量を超えた後に取り出された仮想配置薬60は定額課金の対象外(従量課金の対象)としてもよい。この場合、例えば既に取り出し限度量に達している月末等の料金表示タイミングの間際においてユーザがどうしてもさらに必要な薬品があった場合等において、上記取り出し限度量を超える仮想取り出しを全く認めない場合に比べ、柔軟な対応でユーザに便宜を図ることができる。
【0043】
第4の態様は、一定期間において仮想薬箱50に常時配置されるべき(配置可能な)仮想配置薬60の種類及び数量が、予め決められている態様である。すなわち、第1から第3の態様においては、補充タイミングが到来すると、仮想配置薬60が補充満了になるように仮想薬箱50に補充する表示処理が行われるが、第4の態様は、定額課金の取り出し限度量を超えると補充処理がなされなくなる。つまり、取り出し限度量を超えた仮想配置薬60は、次の期間(例えば翌月)が到来するまでは補充されず欠品の状態とするプランである。このプランによると、第2の態様の定額課金部分と従量課金部分との2本立構成の料金体系のように、定額課金を超える追加の金額負担は生じない。すなわち月々に支払うべき料金はプランごとに固定となり、使用者の意図しない使いすぎを抑制できる。
【0044】
この場合、料金表示は、例えば
図11に示すように、ユーザの契約プランに基づき決定されている定額が、料金情報56として表示部11に表示されるとともに、例えば
図13に示すように、取り出し限度量を超えた仮想配置薬60が視認可能なように欠品情報57(「現在薬品Aが1個だけになっていますが、お客様ご契約の●●プランの取り出し限度量を超えたため、補充されません。」や、仮想配置薬60に重畳した×印63)が表示部11に表示される。
【0045】
<処理フローについて>
次に、仮想配置薬サービスシステム1において実行される各処理でのフローを、
図14を参照しつつ説明する。以下の処理は、ユーザにより操作端末10が操作されアプリの起動等が行われ、仮想配置薬処理プログラムが実行されることにより開始される。このとき、サービスサーバ20においては、仮想配置薬サービスプログラムが実行されている。
【0046】
ステップS1において、操作端末10の制御部12は、
図3に示すように仮想薬箱50を表示部11に表示する仮想薬箱表示処理(仮想薬箱表示ステップ)を実行する。制御部12は、少なくとも1つの仮想配置薬60を仮想的に内包するように、仮想配置薬60に対応付けられた仮想薬箱50を、表示部11に表示する。
【0047】
ステップS2において、操作端末10の制御部12は、所望の仮想配置薬60を仮想薬箱50から仮想的に取り出すための、操作部13を介したユーザからの取り出し指示を受け付ける取り出し指示受付処理(取り出し指示受付ステップ)を実行する。取り出し指示は、例えば
図5及び
図6に示すように、開き状態の仮想薬箱50内に表示されている、現実に使用したい薬品に対応する仮想配置薬60に対する、仮想薬箱50外へのドラッグアンドドロップ操作である。この取り出し指示受付処理は、ユーザに直感的な操作を行わせるため、仮想薬箱50が開き状態である場合にのみ受け付けるようになっている。すなわち、蓋51が仮想的な開き状態を表しているときは、仮想配置薬60が表示部11において視認可能に表示され、ドラッグアンドドロップ操作が実行可能であり、蓋51が仮想的な閉じ状態を表しているときはドラッグアンドドロップ操作が実行不能になっている。
【0048】
ステップS3において、操作端末10の制御部12は、ステップS2の取り出し指示受付処理で取り出し指示を受け付けたことを契機に、取り出し指示で取り出しを指示された仮想配置薬60を仮想薬箱50から仮想的に取り出す、仮想取り出し処理(仮想取り出しステップ)を実行する。また、操作端末10の制御部12は、仮想取り出し処理において、仮想薬箱50に対応付けられる仮想配置薬60の数量情報を、仮想的な取り出しに応じ減少させて表示部11に表示する。
【0049】
仮想取り出し処理は、例えば
図5及び
図6に示すように、薬品リスト55の情報を減少させることや、仮想薬箱50内の仮想配置薬60のアイコン数を減少させることで行われる。
【0050】
ステップS4において、操作端末10の制御部12は、取り出し指示で取り出しを指示された仮想配置薬60が特定種類の薬品に対応するか否かを判定する。操作端末10の制御部12は、特定種類ではないと判定した場合(ステップS4のNO)、ステップS8に進む。一方、制御部12は、特定種類であると判定した場合(ステップS4のYES)、通信ネットワーク2を介してサービスサーバ20に特定種類の薬品に対応する仮想配置薬60が取り出されたことを通知する取り出し通知を送信する。
【0051】
ステップS5において、サービスサーバ20の制御部21は、通信ネットワーク2を介して薬剤師端末40を呼び出す。サービスサーバ20の制御部21は、データベース22を参照し、対応可能な薬剤師を選定し、選定された薬剤師端末40に、ビデオ通話の相手としてのユーザの情報や、説明が必要な薬品に関する情報等が含まれた呼び出し通知を送信する。
【0052】
ステップS6において、薬剤師端末40の制御部43は、ユーザの操作端末10に通信ネットワーク2を介してオンライン接続する。
【0053】
ステップS7において、操作端末10の制御部12は、ステップS2の取り出し指示受付処理で取り出しを指示された仮想配置薬60に関し、薬剤師70によるオンライン説明を受けるための説明画面を表示部11において表示する、オンライン説明表示処理を実行する。すなわち、操作端末10の制御部12は、薬剤師端末40とオンライン接続することにより、
図7に示すように、ビデオ通話等を利用して薬剤師がユーザに対面で説明が可能な状態にする。説明が終了すると、操作端末10の制御部12は薬剤師端末40とのオンライン接続を切断し、オンライン説明表示処理を終了する。
【0054】
ステップS8において、操作端末10の制御部12は、ステップS2の取り出し指示受付処理で取り出しを指示された仮想配置薬60に対応する配置薬を配達するための指示信号である取り出し受付通知をサービスサーバ20に送信する、指示信号送信処理(指示信号送信ステップ)を実行する。
【0055】
ステップS9において、サービスサーバ20の制御部12は、取り出し受付通知を操作端末10から受信する通知受信処理を実行する。
【0056】
ステップS10において、サービスサーバ20の制御部12は、ステップS9の通知受信処理で通知を受信したことを契機に、操作端末10が取り出し指示で取り出しを指示された仮想配置薬60に対応する配置薬を配達する配達指令を、配送サーバ30へ送信する指令送信処理を実行する。
【0057】
ステップS11において、配送サーバ30の制御部12は、配達指令を受信する。配送サーバ30の制御部31は、配達指令に基づいてユーザに配置薬を配達する。配送会社は、バイク便等の速達配送会社であることが好ましく、ユーザが配置薬の使用を希望するタイミングである取り出し指示の入力のタイミングから、数時間以内に迅速にユーザの手元に配置薬が届くことが好ましい。これによりユーザは、現実世界の配置薬サービスと同等のサービスに付随する、配置薬が収納された薬箱を所有し、使用期限やサービス員による対面補充を考慮しながら使用するという煩わしさから解放され、さらにはオンラインにより早朝や夜間を含めた24時間でのサービスを受けることも可能である。
【0058】
なお、ステップS8において操作端末10が送信する取り出し受付通知は、サービスサーバ20を経由することなく直接配送サーバ30に送信されてもよい。この場合、サービスサーバ20が実行するステップS9及びS10は省略される。
【0059】
つぎに、ステップS12において、操作端末10の制御部12は、補充タイミング及び料金表示タイミング(第1タイミング、第2タイミング、第3タイミング)が到来したか否かを判定する。本フローの説明においては、補充タイミング及び料金表示タイミングの両者に、月の末日を適用して説明する。なお、補充タイミング及び料金表示タイミングが異なるタイミングに設定されている場合には、制御部12は、ステップS12(及びそれ以降の対応する処理)を、各タイミングで実行する。
【0060】
操作端末10の制御部12は、補充タイミング及び料金表示タイミングである月の末日が到来していないと判定した場合(ステップS12のNO)、処理を終了する。一方、制御部12は、補充タイミング及び料金表示タイミングである月の末日が到来したと判定した場合(ステップS12のYES)、ステップS13において、ユーザの仮想薬箱50に対応付けられている仮想配置薬60の種類及び数量に基づき、仮想配置薬60の仮想的な補充が必要か否かを判定する補充判定処理を実行する。すなわち、制御部12は、仮想配置薬60の数量が、収納満量であるか否かを判定する。制御部12は、補充が必要ではないと判定した場合(ステップS13のNO)、処理を終了する。
【0061】
一方、制御部12は、補充が必要であると判定した場合(ステップS13のYES)、ステップS14において、仮想的に取り出された仮想配置薬60を仮想的に補充し、仮想配置薬60に係わる減少した数量情報を減少前の元の値に復帰するよう増加させて表示部11に表示する、仮想補充処理を実行する。具体的には、操作端末10の制御部12は、取り出された仮想配置薬60が収容満量になるように、
図9に示すように、仮想配置薬60を仮想薬箱50内に新たに出現させその仮想配置薬60の数を増加させて表示部11に表示すること、薬品リスト55を更新することで、仮想的に数量補充する。また、制御部12は、新たな仮想配置薬60が仮想薬箱50外から仮想薬箱50内へ移動する挙動(アニメーション)で表示部11に表示してもよい。
【0062】
このとき、
図13で説明したように、ユーザが取り出し限度量を超えた仮想配置薬60は次の期間(例えば翌月)が到来するまでは補充されず欠品の状態とする第4の態様のプランで契約している場合には、制御部12は、取り出し限度量を超えた仮想配置薬60については、仮想補充処理に変えて欠品情報57を表示する処理を実行する。
【0063】
ステップS15において、操作端末10の制御部12は、ステップS3の仮想取り出し処理に対応した仮想配置薬60の数量情報の減少、及びステップS14の仮想補充処理に対応した仮想配置薬60の数量情報の増加、のうち少なくとも一方に応じた、ユーザへの課金料金を決定する料金決定処理を実行する。制御部12は、上述した第1から第4の態様を一例とするユーザとサービス会社との契約プランに応じて、課金料金を決定する。
【0064】
ステップS16において、操作端末10の制御部12は、ステップS15で決定された課金料金に関する料金情報56を表示部11に表示する料金表示処理を実行する。制御部12は、例えば
図10から
図12に一例として示される態様で、料金情報56を表示部11に表示する。そして、このフローを終了する。
【0065】
<本実施形態による効果>
以上説明したように、本実施形態においては、操作端末10内のバーチャル(仮想)世界において仮想薬箱50が設けられ、それに対して仮想配置薬60が対応付けられた形で、操作端末10の表示部11に表示される。ユーザが仮想配置薬60に対応する現実世界の薬を使用したいと意図する場合、操作部13を介し、仮想配置薬60を仮想薬箱50から仮想的に取り出すための取り出し指示を行う。すると、当該取り出しを指示された仮想配置薬60に対応する現実世界の配置薬を配達するための指示信号が送信される。
【0066】
これにより、薬局や薬品販売会社等から上記配置薬が(例えばバイク便等の適宜の速達配送会社を介し)ユーザの元に迅速に配達されるので、ユーザはその配置薬を入手して使用することができる。サービス会社の配送会社の選定に応じて、ユーザは使用を希望するタイミングから、実際に入手して使用するまでのタイムラグを小さくすることもできる。
【0067】
上記のような仮想的な取り出しが行われた後は、仮想薬箱50に対応付けられる当該仮想配置薬60の数量情報が減少するので、ユーザは、現実世界において配置薬を薬箱から取り出したときと全く同等の感覚で利用することができる。
【0068】
以上のように、本実施形態によれば、現実世界において配置薬を収納した薬箱を設けなくても、バーチャル世界において仮想的な薬箱に仮想的な配置薬を対応付けることで、現実世界の配置薬サービスと同等のサービスを提供することができる。これにより、現実世界の配置薬サービスのようなサービス員による対面訪問の煩わしさや飛沫感染の恐れを回避できるとともに、オンラインにより早朝や夜間を含めた24時間でのサービスを実現することも可能である。
【0069】
また、本実施形態では特に、減少した仮想配置薬60の数量情報を減少前の元の値に復帰するよう増加させて表示し得るため、ユーザは、現実世界の配置薬サービスにおいてサービス員が定期的に訪問しユーザ使用分の配置薬を補充していくのと同様の感覚で、利用することができる。
【0070】
また、本実施形態では特に、仮想薬箱50及び仮想配置薬60が図像にて表示される。ユーザが、例えばスマートフォンやパソコン上において表示される仮想配置薬60を、仮想薬箱50の外へドラッグアンドドロップ操作する等の簡便かつ直感的なだけで、仮想配置薬60に対応した配置薬が現実世界において配達され、使用することができる。
【0071】
また、本実施形態では特に、表示部11での表示において、ユーザは、仮想薬箱50における蓋51(開閉部)を開き状態としたときのみ、その中の仮想配置薬60が視認できるようにすることで、現実世界における薬箱と同等の感覚で、直感的にサービスを利用することができる。
【0072】
また、本実施形態では特に、表示部11での表示において、ユーザは、仮想薬箱50における蓋51を開いたときのみ、その中の仮想配置薬60をドラッグアンドドロップ操作する等の操作で仮想的に取り出せるので、確実に現実世界における薬箱と同等の感覚でサービスを利用することができる。
【0073】
また、本実施形態では特に、表示部11での表示において、ユーザが、仮想薬箱50から仮想配置薬60を仮想的に取り出すと、仮想薬箱50の中の仮想配置薬60の図像の数が減少する。その後、その仮想取り出しに対応して仮想薬箱50に対して当該仮想配置薬60の仮想的な補充がされることで、仮想薬箱50の中に新たに仮想配置薬60を出現させて数を増加させる。これにより、ユーザは、さらに確実に現実世界における薬箱と同等の感覚でサービスを利用することができる。
【0074】
また、本実施形態では特に、例えばステップS14の仮想補充処理が行われるとき、仮想配置薬60を仮想薬箱50外から仮想薬箱50内へ向かう矢印を付して表示したり、アニメーション動画を用いて仮想配置薬60を移動させたりすることで、ユーザにとって視認性よく、直感的に理解しやすくできる。
【0075】
また、特定種類の薬品は、法規定により販売時においては薬剤師による説明が義務付けられている場合がある。これに対応し、本実施形態では特に、取り出し指示の後のステップS7のオンライン説明表示処理において薬剤師によるオンライン説明が行われる。これにより、例えば複数の薬剤師の交代制により24時間対応可能とすることで、ユーザは、24時間いつでも上記特定種類の薬品に対応した仮想配置薬60に対し仮想取り出しを行うことができ、当該特定種類の薬品を取得することができる。
【0076】
また、本実施形態では特に、ユーザは、S16の料金表示処理を実行することで、仮想配置薬60を用いた上述したサービス提供を受ける際、自らに課金される料金を視覚的に知ることができる。
【0077】
また、本実施形態では特に、ユーザとサービス会社との間の契約プランが第1の態様である従量課金制である場合、従来から行われている現実世界の配置薬サービスと同様の料金体系によりユーザへの課金が行われる。すなわち、例えば毎月末日等の所定タイミングにおいて、予め固定的に定められている仮想薬箱50内の仮想配置薬60の種類及び数量と、その時点で仮想薬箱50に対応付けられている仮想配置薬60の種類及び数量とが比較され、その差分(すなわち前回から今回までの間にユーザが仮想取り出しを行った数量等)に応じて課金料金が決定される。そのように決定された料金情報が料金表示処理で表示される。
【0078】
このため、ユーザは、従来から行われている現実世界の配置薬サービスと同等の感覚で、抵抗なく本願発明のサービスを利用することができる。
【0079】
また、本実施形態では特に、契約プランが第2の態様である定額制のいわゆるサブスクリプションの料金体系によりユーザへの課金を行う態様である場合には、その契約内容に応じて課金料金が決定され、決定された料金情報が料金表示処理で表示され得る。このため、ユーザは、料金を気にせずに好きなだけ仮想取り出しを行って現実世界において配置薬を入手し使用することができる。
【0080】
また、本実施形態では特に、契約プランが第3の態様であり、定額制のサブスクリプション態様により課金が行われる部分(定額課金部分)と、従量課金部分と、の2本立て構成の料金体系を採用し得る。このため、本実施形態においては、ユーザが、定額課金の対象外の仮想配置薬60の仮想取り出しを行いたい場合には、追加で従量課金部分を支払うことで当該仮想取り出しを行うことができる。
【0081】
また、本実施形態では特に、ステップS15で操作端末10内で料金決定処理を実行することにより、サービスサーバ20の機能に頼ることなく、スマートフォン、パソコン、タブレット端末といった操作端末10自体で料金計算を行ってステップS16の料金表示処理を実行し料金情報を表示することができ、サービスサーバ20の演算負荷や通信負荷を軽減し得る。
【0082】
また、本実施形態では特に、ステップS13で操作端末10内で補充判定処理を実行することにより、サービスサーバ20の機能に頼ることなく、操作端末10自体で仮想補充が必要か否かの判定を行い、その判定結果に応じてステップS14の仮想補充処理を行うことができ、サービスサーバ20の演算負荷や通信負荷を軽減し得る。
【0083】
また、本実施形態の仮想配置薬サービスプログラムは、サービスサーバ20で実行されるステップS9の通知受信処理での操作端末10からの通知受信によりユーザの意図を検知し、ステップS10の指令送信処理で配送サーバ30に配達指令を送信することにより、ユーザの取り出し指示に対応した現実世界の配置薬を迅速にユーザの元へ配達することができる。
【0084】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0085】
(1)
図14におけるステップS12のタイミング判定処理及びステップS13の補充判定処理は、操作端末10の制御部12が実施する例を説明したが、サービスサーバ20で実行されてもよい。この場合、サービスサーバ20で実行される仮想配置薬サービスプログラムは、サービスサーバ20の制御部21に、判定処理及び判定結果送信処理を実行させる。
【0086】
判定処理は、補充タイミングであると判定した場合、データベース22に保存された、ユーザの仮想薬箱50に対応付けられている仮想配置薬60の種類及び数量に基づき、仮想薬箱50に対する仮想配置薬60の仮想的な補充が必要か否かを判定する処理である。また、判定結果送信処理は、判定処理における補充の要否に関する判定結果を、操作端末へ送信する処理である。
【0087】
<本変形例の効果>
本変形例においては、サービスサーバ20側で仮想補充が必要か否かの判定を行い、その判定結果をスマートフォン、パソコン、タブレット端末といった操作端末10へ送信して仮想補充を実行させる。これにより、操作端末10側での処理負担を軽減することができる。
【0088】
(2)
図14におけるステップS12のタイミング判定処理及びステップS15の料金決定処理は、操作端末10の制御部12が実施する例を説明したが、サービスサーバ20で実行されてもよい。この場合、サービスサーバ20で実行される仮想配置薬サービスプログラムは、サービスサーバ20の制御部21に、決定処理及び料金送信処理を実行させる。
【0089】
決定処理は、仮想的な取り出し及び仮想的な補充のうち少なくとも一方に応じたユーザへの課金料金を決定する処理である。料金送信処理は、決定処理で決定した課金料金を操作端末10へ送信する処理である。
【0090】
<本変形例の効果>
本変形例においては、サービスサーバ20側でユーザへの課金料金の決定を行い、その決定した課金料金をスマートフォン、パソコン、タブレット端末といった操作端末10へ送信して表示部11で表示させる。これにより、操作端末10側での処理負担を軽減することができる。
【0091】
(3)上記実施形態においては、
図3等においては薬箱を斜視図で二次元的に表した図像を第1図像として適用し、配置薬を斜視図で二次元的に表した図像を第2図像として適用して説明したが、第1図像及び第2図像は、他の態様で表現され表示されてもよい。例えば、第1図像は、箱状等の任意形状のアイコンや、シンボル、枠、テキストによる文字列(「●●さん(ユーザ名)薬箱」)等の図像が用いられてもよい。また、第2図像は、複数の配置薬(薬品A、薬品B、薬品C)を識別可能な、箱状等の任意形状のアイコンや、シンボル、枠、テキストによる文字列(製品名等)等の図像が用いられてもよい。
【0092】
また、第1図像に含まれる開閉部に対応する開閉図像の一例として、仮想薬箱50の蓋51を適用して説明したが、蓋51に限らず、扉のアイコンのような、薬箱を視覚的に開き状態及び閉じ状態にできる図像であれば、どのようなものであってもよい。
【0093】
<本変形例の効果>
第1図像及び第2図像が、それぞれ、アイコン、シンボル、画像、枠等の図像にて表示されることにより、ユーザが、例えばスマートフォンやパソコン上において表示される第2図像を第1図像の外へドラッグアンドドロップ操作等の操作を実行するだけで、当該仮想配置薬60に対応した配置薬が現実世界において配達され、使用することができる。
【0094】
また、ユーザは、第1図像を開き状態としたときのみ、その中の第2図像が視認できるようにすることで、現実世界における薬箱と同等の感覚で、直感的にサービスを利用することができる。
【0095】
なお、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
【0096】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0097】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0098】
1 仮想配置薬サービスシステム
2 通信ネットワーク
10 操作端末
11 表示部
12 制御部
13 操作部
14 記憶部
16 記憶装置
20 サービスサーバ
21 制御部
22 データベース
30 配送サーバ
31 制御部
32 データベース
40 薬剤師端末
41 撮像部
42 表示部
43 制御部
44 操作部
50 仮想薬箱
51 蓋
60、61 仮想配置薬
【手続補正書】
【提出日】2022-01-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部、操作部、及び制御部を備えた操作端末の前記制御部に対し、
少なくとも1つの仮想配置薬を仮想的に内包するように、前記仮想配置薬に対応付けられた仮想薬箱を、前記表示部に表示する仮想薬箱表示処理と、
所望の前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出すための、前記操作部を介したユーザからの取り出し指示を受け付ける取り出し指示受付処理と、
前記取り出し指示受付処理で前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬に対応する配置薬を配達するための指示信号を送信する指示信号送信処理と、
前記取り出し指示受付処理で前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出し、前記仮想薬箱に対応付けられる当該仮想配置薬の数量情報を前記仮想的な取り出しに応じ減少させて前記表示部に表示する、仮想取り出し処理と、
前記仮想取り出し処理における前記仮想配置薬の前記仮想的な取り出しに対応し、所定の第1タイミングにおいて、当該仮想的に取り出された前記仮想配置薬を仮想的に補充し、当該仮想配置薬に係わる前記減少した数量情報を減少前の元の値に復帰するよう増加させて前記表示部に表示する、仮想補充処理と、
前記取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬が特定種類であった場合に、薬剤師によるオンライン説明を前記表示部において表示するオンライン説明表示処理と、
を実行させるための、仮想配置薬処理プログラム。
【請求項2】
請求項1記載の仮想配置薬処理プログラムにおいて、
前記仮想薬箱表示処理では、
前記仮想薬箱は所定の第1図像を用いて表示されるとともに、前記仮想配置薬は前記第1図像の内部において所定の第2図像を用いて表示され、
かつ、
前記第1図像は、
前記仮想薬箱の開閉部に対応する開閉図像を含み、
前記開閉図像が前記開閉部の仮想的な開き状態を表しているときは前記第2図像が前記表示部において視認可能に表示され、前記開閉図像が前記開閉部の仮想的な閉じ状態を表しているときは前記第2図像は前記表示部において視認不能であり、
前記取り出し指示受付処理では、
前記ユーザからの取り出し指示としての、前記第1図像内に表示されていた前記第2図像に対する前記第1図像外へのドラッグアンドドロップ操作が受け付けられ、
前記開閉図像が前記開閉部の仮想的な開き状態を表しているときは前記ドラッグアンドドロップ操作が実行可能であり、前記第2図像が前記表示部において視認可能に表示され、前記開閉図像が前記開閉部の仮想的な閉じ状態を表しているときは前記ドラッグアンドドロップ操作が実行不能である
前記仮想取り出し処理では、
前記取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬を表す前記第2図像の数を前記仮想的な取り出しに応じ減少させて前記表示部に表示し、
前記仮想補充処理では、
前記仮想的に取り出された前記仮想配置薬を表す前記第2図像を前記第1図像内に新たに出現させその第2図像の数を増加させて前記表示部に表示し、かつ、
前記新たな第2図像が前記第1図像外から前記第1図像内へ移動する挙動で前記表示部に表示される
ことを特徴とする仮想配置薬処理プログラム。
【請求項3】
請求項1記載の仮想配置薬処理プログラムにおいて、
前記制御部に対し、さらに、
前記仮想取り出し処理に対応した前記仮想配置薬の前記数量情報の減少、及び、前記仮想補充処理に対応した前記仮想配置薬の前記数量情報の増加、のうち少なくとも一方に応じた、前記ユーザへ課金される料金情報を前記表示部に表示する料金表示処理を実行させ、
前記料金表示処理では、
(i)予め固定的に定められた前記仮想薬箱内における前記少なくとも1つの仮想配置薬の種類及び数量のラインナップと、所定の第2タイミングにおいて前記仮想薬箱に対応付けられている仮想配置薬の種類及び数量と、の差分に応じて決定される前記料金情報が前記表示部に表示されるか、
若しくは、
(ii)前記ユーザの契約プランに基づく定額に決定されている前記料金情報が前記表示部に表示されるか、
若しくは、
(iii)定額課金の対象である前記仮想配置薬の仮想的な取り出し数量に対して前記ユーザの契約プランに基づき決定されている定額課金部分と、定額課金の対象外となる前記仮想配置薬の仮想的な取り出し数量に応じて決定される従量課金部分と、の合計額の前記料金情報が前記表示部に表示される、
ことを特徴とする仮想配置薬処理プログラム。
【請求項4】
請求項3記載の仮想配置薬処理プログラムにおいて、
前記制御部に対し、さらに、
前記仮想取り出し処理に対応した前記仮想配置薬の前記数量情報の減少、及び、前記仮想補充処理に対応した前記仮想配置薬の前記数量情報の増加、のうち少なくとも一方に応じた、前記ユーザへの課金料金を決定する料金決定処理
を実行させ、
前記料金表示処理では、
前記料金決定処理において決定した前記課金料金を表す前記料金情報が前記表示部に表示される
ことを特徴とする仮想配置薬処理プログラム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の仮想配置薬処理プログラムにおいて、
前記制御部に対し、さらに、
所定の第3タイミングにおいて前記仮想薬箱に対応付けられている仮想配置薬の種類及び数量に基づき、前記仮想配置薬の仮想的な補充が必要か否かを判定する補充判定処理を実行させ、
前記仮想補充処理は、
前記補充判定処理において前記仮想的な補充が必要と判定した場合に実行される
ことを特徴とする仮想配置薬処理プログラム。
【請求項6】
少なくとも1つの仮想配置薬と仮想薬箱とが互いに対応付けられて表示される操作端末に対して情報送受信可能に接続された、サービスサーバの制御部に対し、
前記仮想薬箱から所望の前記仮想配置薬を仮想的に取り出す取り出し指示があったことを表す通知を前記操作端末から受信する通知受信処理と、
前記通知受信処理で前記通知を受信したことを契機に、前記取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬に対応する配置薬を配達する配達指令を送信する指令送信処理と、
所定タイミングにおいて前記仮想薬箱に対応付けられている前記仮想配置薬の種類及び数量に基づき、前記仮想薬箱に対する前記仮想配置薬の仮想的な補充が必要か否かを判定する判定処理と、
前記判定処理における判定結果を前記操作端末へ送信する判定結果送信処理と、
前記仮想的な取り出し及び前記仮想的な補充のうち少なくとも一方に応じたユーザへの課金料金を決定する決定処理と、
前記決定処理で決定した前記課金料金を前記操作端末へ送信する料金送信処理と、
を実行させるための、仮想配置薬サービスプログラム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、仮想的な薬箱を介して配置薬サービスを提供する、仮想配置薬処理プログラム、及び仮想配置薬サービスプログラムに関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明の目的は、サービス員による対面訪問による弊害を回避しつつ、ユーザの利便性を損なわない、仮想配置薬処理プログラム、及び仮想配置薬サービスプログラムを提供することにある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明の仮想配置薬処理プログラムは、表示部、操作部、及び制御部を備えた操作端末の前記制御部に対し、少なくとも1つの仮想配置薬を仮想的に内包するように、前記仮想配置薬に対応付けられた仮想薬箱を、前記表示部に表示する仮想薬箱表示処理と、所望の前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出すための、前記操作部を介したユーザからの取り出し指示を受け付ける取り出し指示受付処理と、前記取り出し指示受付処理で前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬に対応する配置薬を配達するための指示信号を送信する指示信号送信処理と、前記取り出し指示受付処理で前記取り出し指示を受け付けたことを契機に、当該取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬を前記仮想薬箱から仮想的に取り出し、前記仮想薬箱に対応付けられる当該仮想配置薬の数量情報を前記仮想的な取り出しに応じ減少させて前記表示部に表示する、仮想取り出し処理と、前記仮想取り出し処理における前記仮想配置薬の前記仮想的な取り出しに対応し、所定の第1タイミングにおいて、当該仮想的に取り出された前記仮想配置薬を仮想的に補充し、当該仮想配置薬に係わる前記減少した数量情報を減少前の元の値に復帰するよう増加させて前記表示部に表示する、仮想補充処理と、前記取り出し指示で取り出しを指示された前記仮想配置薬が特定種類であった場合に、薬剤師によるオンライン説明を前記表示部において表示するオンライン説明表示処理と、を実行させる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明の仮想配置薬処理プログラム、及び仮想配置薬サービスプログラムによれば、サービス員による対面訪問による弊害を回避しつつ、ユーザの利便性を損なわない。