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特開2023-26987まつ毛形状変形装置、及び、まつ毛形状変形方法
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  • 特開-まつ毛形状変形装置、及び、まつ毛形状変形方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023026987
(43)【公開日】2023-03-01
(54)【発明の名称】まつ毛形状変形装置、及び、まつ毛形状変形方法
(51)【国際特許分類】
   A45D 2/48 20060101AFI20230221BHJP
【FI】
A45D2/48
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021132483
(22)【出願日】2021-08-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】518452490
【氏名又は名称】SG株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】重松 祐達
(57)【要約】      (修正有)
【課題】まつ毛を挟み形状変形させるまつ毛形状変形装置において、まつ毛への施術の際、装置保管の際にかかる手間を低減する。
【解決手段】相互の当接により片眼にて目頭から目尻にかけて並列するまつ毛を挟み、まつ毛の形状を変形させる第1部材10及び第2部材20を備える。第1部材10は、第2部材20と当接可能な第1当接部11と、第1当接部11の一端部及び他端部から、第1方向にそれぞれ伸長する2本の支持部12と、支持部12に設けられ第2部材20と係合する溝部である案内溝部13及び規制溝部14とを備える。案内溝部13は、第2部材20を第1、2方向へのスライド移動可能に案内する。規制溝部14は、第2部材20を係止し第1方向へのスライド移動を規制する。第2部材20は、第1当接部11と当接可能な第2当接部21と、第2部材20が支持部12に支持されるよう、案内溝部13及び規制溝部14に係合する係合部22とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互の当接により、片眼にて目頭から目尻にかけて並列するまつ毛を挟み、前記まつ毛の形状を変形させる第1部材及び第2部材を備え、前記第1部材及び前記第2部材により挟まれた状態における前記まつ毛に対して、所定の薬液が塗布されて、前記薬液の化学反応に基づき前記形状の変形を維持させる、
まつ毛形状変形装置において、
前記第1部材は、
前記まつ毛を挟む場合に、前記目頭よりも更に鼻側に位置する一端部、及び、前記目尻よりも更にこめかみ側に位置する他端部が規定され、前記第2部材と当接可能に構成された第1当接部と、
前記第1当接部の前記一端部及び前記他端部から、前記第1当接部から離間する方向である第1方向にそれぞれ伸長し、相互に平行となるように構成された2本の支持部と、
前記支持部に設けられ前記第2部材と係合する溝部であって、前記第2部材を前記第1方向及び前記第1当接部に近接する方向である第2方向へのうち何れかの方向へスライド移動可能に案内する案内溝部と、
前記支持部に設けられ前記第2部材と係合し、更に、前記案内溝部と接続される溝部であって、前記第2部材の前記第2方向へのスライド移動により前記第1部材及び前記第2部材が当接したとき、前記第2部材を係止し前記第1方向へのスライド移動を規制する規制溝部と、
を備え、
前記第2部材は、
前記まつ毛を挟む場合に、前記目頭よりも更に鼻側に位置する一端部、及び、前記目尻よりも更にこめかみ側に位置する他端部が規定され、前記第1当接部と当接可能に構成された第2当接部と、
前記第2当接部の前記一端部及び前記他端部から、外側に向けてそれぞれ伸長し、2つの前記支持部の間にて前記第2部材が支持されるよう、前記案内溝部及び前記規制溝部のうち何れかの溝部に係合する2つの係合部と、
を備え、
前記第2部材の前記第2方向へのスライド移動により、前記第1当接部及び前記第2当接部が相互に当接し、前記まつ毛を挟むことが達成される、
まつ毛形状変形装置。
【請求項2】
請求項1に記載のまつ毛形状変形装置において、
前記支持部は、
前記第1当接部の前記一端部及び前記他端部から、前記第1方向にそれぞれ伸長しつつ湾曲し、相互に平行となるように構成された、
まつ毛形状変形装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のまつ毛形状変形装置において、
前記第2部材は、更に、
前記第1当接部及び前記第2当接部が相互に当接し、前記まつ毛を挟んだ状態において、前記まつ毛を露出させ、且つ、前記まつ毛の露出部位に対して前記薬液を塗布可能に構成された貫通孔を備えた、
まつ毛形状変形装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のまつ毛形状変形装置を用いたまつ毛形状変形方法であって、
前記片眼における瞼をテープ材にて眉毛側にリフトさせて、前記片眼における前記まつ毛を立ち上げるステップと、
前記片眼近傍に設置された前記まつ毛形状変形装置における、前記第2部材の前記第2方向へのスライド移動により、前記第1当接部及び前記第2当接部を相互に当接させて、前記立ち上げられた状態の前記まつ毛を挟むとともに、前記まつ毛の形状を変形させるステップと、
前記第1当接部及び前記第2当接部に挟まれた状態の前記まつ毛に対して、前記薬液を塗布するステップと、
前記第1当接部及び前記第2当接部に挟まれた状態の前記まつ毛であって、前記薬液が塗布された前記まつ毛を、前記片眼近傍に設置された前記まつ毛形状変形装置ごとラップ材にて被覆して、所定の時間保持するステップと、
前記ラップ材が被覆された前記まつ毛から、前記ラップ材を剥離するステップと、
前記第2部材の前記第1方向へのスライド移動により、前記第1当接部及び前記第2当接部を相互に離間させて、前記設置されている前記まつ毛形状変形装置を前記片眼近傍より脱着させるステップと、
前記薬液が塗布されている前記まつ毛から前記薬液を除去するステップと、
を備えた、
まつ毛形状変形方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、まつ毛を挟み、その形状を変形させるまつ毛形状変形装置、及び、まつ毛形状変形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、まつ毛の形状を変形させる、まつ毛形状変形装置が知られている。特許文献1に示す装置は、相互の当接により、片眼にて鼻側の一端からこめかみ側の他端にかけて並列するまつ毛を挟む第1部材(まつ毛用カーラ)及び第2部材(パーマロッド)を備える。まつ毛を挟む第1部材及び第2部材は、まつ毛の形状を変形させる。第1部材及び第2部材により挟まれた状態におけるまつ毛に対して、所定の薬液が塗布される。その薬液の化学反応に基づき、形状の変形が維持するようになっており、所謂まつ毛パーマが達成されるよう構成されている。
【0003】
一般に、まつ毛パーマの施術に際し、まつ毛を挟まない場合には、土台にまつ毛を一旦接着させた後、薬液を塗布する必要がある。一定の仕上がりを担保するために、施術に多くの時間を要するという問題がある。これに対し、上述の装置によれば、並列するまつ毛全体が挟まれた状態で、まつ毛パーマ用の薬液がまつ毛に塗布される。このため、上記問題の解決が期待される。
【0004】
特許文献1に記載の装置においては、第1部材としてのまつ毛用カーラと、第2部材としてのパーマロッドとは、互いに別体となっている。このため、まつ毛パーマの施術にあたり、第1部材及び第2部材を相互に当接させる際、位置決め等に手間を要する場合がある。また、施術しない場合において、まつ毛形状変形装置の保管にあたり、第1部材と、対応する第2部材とを、一対で管理する必要がある。このため、管理等においても手間を要する場合がある。
【0005】
また、特許文献2に示す装置も、相互の当接により、片眼にて鼻側の一端からこめかみ側の他端にかけて並列するまつ毛を挟む第1部材(枠体)及び第2部材(可動体)を備える。この装置も、上記特許文献1と同様、まつ毛パーマが達成されるよう構成されている。この装置においては、第1部材としての枠体と、第2部材としての可動体とは、一体となっている。このため、上述した位置決め等の手間を低減できる。また、第1部材と、対応する第2部材とを、一対で管理する必要もなくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第6762639号公報
【特許文献2】特開2020-31799号公報
【発明の概要】
【0007】
ところで、上記特許文献2に示す装置においては、第1部材及び第2部材を相互に当接させてまつ毛を挟む際、第2部材を支持固定するための第3部材(可動体固定部材)が用いられる。この第3部材は、まつ毛を挟む際に、第1部材及び第2部材の間に介装される。このため、第3部材の利用まで含めると、まつ毛への施術の際、及び、装置保管の際にかかる手間を低減できていなかった。また、上記特許文献1においても、この問題解決には言及されていない。以上より、上述の手間を低減することが望まれている。
【0008】
本発明の目的は、まつ毛を挟み、その形状を変形させるまつ毛形状変形装置、及び、まつ毛形状変形方法において、まつ毛への施術の際、及び、装置保管の際にかかる手間を、低減できるものを提供することにある。
【0009】
本発明によるまつ毛形状変形装置は、相互の当接により、片眼にて目頭から目尻にかけて並列するまつ毛を挟み、まつ毛の形状を変形させる第1部材及び第2部材を備え、第1部材及び第2部材により挟まれた状態におけるまつ毛に対して、所定の薬液が塗布されて、薬液の化学反応に基づき形状の変形を維持させる。
【0010】
本発明によるまつ毛形状変形装置の特徴は、第1部材が、まつ毛を挟む場合に、目頭よりも更に鼻側に位置する一端部、及び、目尻よりも更にこめかみ側に位置する他端部が規定され、第2部材と当接可能に構成された第1当接部と、第1当接部の一端部及び他端部から、第1当接部から離間する方向である第1方向にそれぞれ伸長し、相互に平行となるように構成された2本の支持部と、支持部に設けられ第2部材と係合する溝部であって、第2部材を第1方向及び第1当接部に近接する方向である第2方向へのうち何れかの方向へスライド移動可能に案内する案内溝部と、支持部に設けられ第2部材と係合し、更に、案内溝部と接続される溝部であって、第2部材の第2方向へのスライド移動により第1部材及び第2部材が当接したとき、第2部材を係止し第1方向へのスライド移動を規制する規制溝部と、を備え、第2部材が、まつ毛を挟む場合に、目頭よりも更に鼻側に位置する一端部、及び、目尻よりも更にこめかみ側に位置する他端部が規定され、第1当接部と当接可能に構成された第2当接部と、第2当接部の一端部及び他端部から、外側に向けてそれぞれ伸長し、2つの支持部の間にて第2部材が支持されるよう、案内溝部及び規制溝部のうち何れかの溝部に係合する2つの係合部と、を備え、第2部材の第2方向へのスライド移動により、第1当接部及び第2当接部が相互に当接し、まつ毛を挟むことが達成されることにある。
【0011】
これによれば、第2部材の第2方向へのスライド移動により、第1当接部及び第2当接部が相互に当接し、まつ毛を挟むことが達成される。このため、まつ毛を挟まない場合に比して、施術に多くの時間を要するという問題を解決できる。また、第1部材の溝部に第2部材の係合部が係合されているため、第1部材及び第2部材は、一体的に用いられる。このため、第1部材及び第2部材が別体である場合に比して、位置決め等の手間や、一対で管理する必要がなくなる。更に、第1当接部及び第2当接部が相互に当接しまつ毛を挟む際、第2部材の係合部は、規制溝部に係合されて、第2部材が係止される。即ち、他の追加部材を用いることなく、第2部材を固定できる。このため、まつ毛への施術の際、及び、装置保管の際にかかる手間を、低減することができる。
【0012】
また、本発明にかかるまつ毛形状変形装置においては、支持部が、第1当接部の一端部及び他端部から、第1方向にそれぞれ伸長しつつ湾曲し、相互に平行となるように構成されると好適である。
【0013】
また、本発明にかかるまつ毛形状変形装置においては、第2部材が、更に、第1当接部及び第2当接部が相互に当接し、まつ毛を挟んだ状態において、まつ毛を露出させ、且つ、まつ毛の露出部位に対して薬液を塗布可能に構成された貫通孔を備えると好適である。
【0014】
本発明によるまつ毛形状変形方法は、上述のまつ毛形状変形装置を用いたまつ毛形状変形方法である。本発明によるまつ毛形状変形方法の特徴は、片眼における瞼をテープ材にて眉毛側にリフトさせて、片眼における前記まつ毛を立ち上げるステップと、片眼近傍に設置されたまつ毛形状変形装置における、第2部材の第2方向へのスライド移動により、第1当接部及び第2当接部を相互に当接させて、立ち上げられた状態のまつ毛を挟むとともに、まつ毛の形状を変形させるステップと、第1当接部及び第2当接部に挟まれた状態のまつ毛に対して、薬液を塗布するステップと、第1当接部及び第2当接部に挟まれた状態のまつ毛であって、薬液が塗布されたまつ毛を、片眼近傍に設置されたまつ毛形状変形装置ごとラップ材にて被覆して、所定の時間保持するステップと、ラップ材が被覆されたまつ毛から、ラップ材を剥離するステップと、第2部材の第1方向へのスライド移動により、第1当接部及び第2当接部を相互に離間させて、設置されているまつ毛形状変形装置を片眼近傍より脱着させるステップと、薬液が塗布されているまつ毛から薬液を除去するステップと、を備える。
【0015】
これによっても、上述と同様に、まつ毛への施術の際、及び、装置保管の際にかかる手間を、低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係るまつ毛形状変形装置の全体構成を示す斜視図である。
図2図1に示したまつ毛形状変形装置の6面図である。
図3図1に示したまつ毛形状変形装置が備える第1部材の溝部、及び、第2部材のスライド移動の作動を説明するための図である。
図4図1に示したまつ毛形状変形装置を用いたまつ毛形状方法を説明するための図である。
図5図1に示したまつ毛形状変形装置を用いたまつ毛形状方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係るまつ毛形状変形装置、及び、当該まつ毛形状変形装置を用いたまつ毛形状方法について説明する。なお、まつ毛形状変形装置を用いる際、ユーザから見た左・右方向、手前・奥手方向、上・下方向は、各図にて示される矢印の左・右方向、前・後方向、上・下方向に、それぞれ対応している。
【0018】
<まつ毛形状変形装置>
図1に示すように、まつ毛形状変形装置100は、第1部材10、及び、第2部材20を備えている。第1部材10及び第2部材20は、相互の当接により、片眼にて目頭から目尻にかけて並列するまつ毛Eを挟み、まつ毛Eの形状を変形させるものである。第1部材10及び第2部材20により挟まれた状態におけるまつ毛Eに対して、所定の薬液が塗布されて、薬液の化学反応に基づき形状の変形を維持させるようになっている。
【0019】
第1部材10は、第1当接部11、支持部12、案内溝部13、及び、規制溝部14を備えている。図2に示すように、第1部材10は、平面視にて縁が略長方形状となるフレームである。第1部材10は、樹脂、ゴム、金属等で構成されてもよい。第1部材10のフレームにおいて、上端部10a及び下端部10bが、それぞれ規定される。上端部10aは、左右方向の略中央部が頂上となるアーチ状を呈している。この上端部10aの形状は、施術される者の瞼の外形にフィットするようになっている。
【0020】
図1及び図2に示すように、上端部10aの下側には、上端部10aの左右方向に沿って、第1当接部11が設けられている。第1当接部11は、前側にまつ毛Eを載せるための第1当接面11aを有している。第1当接面11aは、上端部10aの形状と同様に、アーチ状を呈している。第1当接部11の左右方向において、一端部11b、及び、他端部11cが規定される。まつ毛Eを挟む場合に、一端部11bは、施術を受ける者の目頭よりも、更に鼻側に位置するようになっている。他端部11cは、施術を受ける者の目尻よりも更にこめかみ側に位置するようになっている。このように構成された第1当接部11は、後述する第2部材20の第2当接部21と当接可能となっている。
【0021】
支持部12は、第2部材20を左右両側から挟み、第2部材20を支持可能となっている。支持部12は、2本の棒状を呈しており、第1部材10のフレームの一部であって、相互に平行となるように構成されている。第1部材10のフレームの一部として、支持部12は、上端部10a及び下端部10bにそれぞれ接続されている。支持部12は、第1当接部11の一端部11b、及び、他端部11cから、下側へ向けて伸長している。即ち、支持部12は、第1当接部11から離間する方向(以下、「第1方向」とも称呼する。)に伸長している。2本の支持部12の形状は、それぞれ第1方向へ伸長しながら湾曲している。湾曲する方向は、例えば、支持部12が第1方向に伸長するに従って、徐々に前側に湾曲していてもよい。このように支持部12が湾曲することで、第1部材10の下端部10bを、上端部10aよりも手前側に位置させることができる。従って、施術の際に、下端部10bを把持し易くなり、位置決め等の施術のプロセスを容易に実行できる。
【0022】
図2及び図3に示すように、2本の支持部12の内側面には、案内溝部13、及び、規制溝部14が、それぞれ設けられている。案内溝部13、及び、規制溝部14は、支持部12の内側面において、第1部材10のフレームの内側から外側に向かって(即ち、左右方向に向かって)凹む溝部である。案内溝部13は、第1当接部11の一端部11b、及び、他端部11c近傍から、第1方向に沿って伸長している。案内溝部13には、第2部材20の係合部22が、係合されるようになっている。係合された第2部材20は、案内溝部13により、第1方向、及び、第1当接部11に近接する方向(以下、「第2方向」とも称呼する。)のうち、何れかの方向へスライド移動可能に案内されるようになっている。
【0023】
規制溝部14は、案内溝部13と接続される溝部である。規制溝部14は、案内溝部13の第2方向側の端部に、設けられている。規制溝部14は、案内溝部13との接続部位から、後側に向けて伸長している。規制溝部14には、第2部材20の係合部22が、係合されるようになっている。第2部材20の第2方向へのスライド移動により、第1部材10及び第2部材20が当接したとき、規制溝部14により、第2部材20が係止されて第1方向へのスライド移動が規制されるようになっている。
【0024】
図1図2、及び、図3に示すように、第2部材20は、第2当接部21、係合部22、及び、貫通孔23を備えている。第2部材20は、平面視にて略長方形状の板状部材である。第2部材20は、樹脂、ゴム、金属等で構成されてもよい。第2部材20の後側であって、上下方向における略中央部に、第2当接部21が設けられている。第2当接部21は、後側に突出しつつ左右方向に亘って伸長している。第2当接部21は、その後側先端に、まつ毛Eを押さえるための第2当接面21aを有している。第2当接面21aは、左右方向の略中央部が頂上となるアーチ状を呈している。第2当接面21aは、左右方向に亘って上記第1当接面11aと当接し、まつ毛Eを挟むことができるようになっている。第2当接部21の左右方向において、一端部21b、及び、他端部21cが規定される。まつ毛Eを挟む場合に、一端部21bは、施術を受ける者の目頭よりも、更に鼻側に位置するようになっている。他端部21cは、施術を受ける者の目尻よりも更にこめかみ側に位置するようになっている。このように構成された第2当接部21は、前述した第1部材10の第1当接部11と当接可能となっている。
【0025】
係合部22は、第2部材20の左右縁部において、2本の支持部12に対応するよう2つ備えられている。1つの係合部22は、第1係合部22a、及び、第2係合部22bを備えている。第1係合部22aは、第2係合部22bよりも上側に配置されている。1組の第1係合部22a及び第2係合部22bは、第2当接部21の一端部21bから外側に向けて、それぞれ伸長している。もう1組の第1係合部22a及び第2係合部22bは、第2当接部21の他端部21cから外側に向けて、それぞれ伸長している。第1係合部22a及び第2係合部22bは、案内溝部13及び規制溝部14のうち何れかの溝部に係合するようになっている。
【0026】
図3(a)に示すように、第2当接部21が、第1当接部11から第1方向に離間している場合、第1係合部22a及び第2係合部22bは、両方とも案内溝部13に係合している。この状態から、案内溝部13に案内されて、第2部材20を第2方向にスライド移動させると、図3(b)に示すように、第1係合部22aが案内溝部13の上端に突きあたる。そして、図3(c)に示すように、第1係合部22aのみ、案内溝部13から規制溝部14へ移動する。これと同時に、第2部材20の上部が、第2係合部22bを軸として後側に傾斜し、第1当接部11及び第2当接部21(即ち、第1当接面11a及び第2当接面21a)が相互に当接する。このように、第2部材20の第2方向へのスライド移動により、第1当接部11及び第2当接部21が相互に当接し、まつ毛Eを挟むことが達成される。この状態において、第1係合部22aが規制溝部14に係止されて、第2部材20の第1方向へのスライド移動が規制される。即ち、第1当接部11及び第2当接部21の当接がロックされる。当接のロックを解除する場合、図3(c)に示す状態から、第2部材20を前側に持ち上げ、第1係合部22aを規制溝部14から案内溝部13に戻し、図3(b)に示す状態とする。これにより、第2部材20を第1方向にスライド移動させ、再び図3(a)に示す状態とすることができる。
【0027】
図1及び図2に示すように、貫通孔23は、第2部材20の板状部材の上側半分の領域に、設けられている。貫通孔23は、第2部材20の前後方向において連通しており、その形状は、格子状、筋状等であってもよい。第1当接部11及び第2当接部21が相互に当接し、まつ毛Eを挟んだ状態において、貫通孔23は、まつ毛Eを前側に露出させ、且つ、まつ毛Eの露出部位に対して薬液を塗布可能に構成されている。
【0028】
<まつ毛形状変形方法>
次に、上述のまつ毛形状変形装置100を用いた、まつ毛形状変形方法について説明する。このまつ毛形状変形方法は、図4及び図5に示すように、ステップ410~470を備えている。
【0029】
まつ毛形状の変形、即ち、まつ毛パーマの施術を行う場合、図4(a)に示すように、先ず、ステップ410にて、片眼における瞼をテープ材Tにて眉毛側(上側)にリフトさせて、片眼におけるまつ毛Eを立ち上げる。
【0030】
次に、図4(b)に示すように、ステップ420にて、上述のまつ毛形状変形装置100を片眼近傍に設置し、第2部材20の第2方向へのスライド移動により、第1当接部11及び第2当接部21を相互に当接させて、立ち上げられた状態のまつ毛Eを挟むとともに、まつ毛Eの形状を変形させる。即ち、まつ毛形状変形装置100を、上述した図3(c)に示す状態とする。この場合、第1当接部11及び第2当接部21に挟まれたまつ毛Eは、全体的に瞼寄りに傾斜しつつカールするように形状変化する。
【0031】
次に、図4(c)に示すように、ステップ430にて、第1当接部11及び第2当接部21に挟まれた状態のまつ毛Eに対して、第1薬液C1を塗布する。具体的には、第1薬液C1をマイクロブラシにて採取しておき、貫通孔23を介して、そのマイクロブラシの先端をまつ毛Eにアクセスさせることで、第1薬液C1が塗布されてもよい。また、まつ毛Eの付け根から、まつ毛E全長に対して略1/3となる部位に、第1薬液C1が塗布されてもよい。
【0032】
次に、図5(a)に示すように、ステップ440にて、第1当接部11及び第2当接部21に挟まれた状態のまつ毛Eであって、第1薬液C1が塗布されたまつ毛Eを、片眼近傍に設置されたまつ毛形状変形装置100ごとラップ材Wにて被覆して、所定の時間保持する。具体的には、保持時間が10分~15分程度であってもよい。この保持時間は、薬液の種類に応じて変更されると好適である。
【0033】
次に、図5(b)に示すように、ステップ450にて、ラップ材Wが被覆されたまつ毛Eから、ラップ材Wを剥離する。
【0034】
次に、図5(c)に示すように、ステップ460にて、第2部材20の第1方向へのスライド移動により、第1当接部11及び第2当接部21を相互に離間させて、まつ毛形状変形装置100を上述した図3(a)に示す状態とし、設置されているまつ毛形状変形装置100を片眼近傍より脱着させる。
【0035】
次に、図5(d)に示すように、ステップ470にて、第1薬液C1が塗布されているまつ毛Eから、第1薬液C1を除去する。具体的には、まつ毛Eにコットンをあてつつ、綿棒でまつ毛Eから第1薬液C1を拭き取ってもよい。
【0036】
その後、ステップ410~470を再度繰り返す。この際、第1薬液C1に代えて、第1薬液C1と異なる第2薬液C2が用いられる。この場合、ラップ材Wにて被覆する保持時間が、8分~10分程度であってもよい。
【0037】
以上を経て、まつ毛形状のカール状の変形が維持されて、まつ毛のパーマが達成される。
【0038】
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のまつ毛形状変形装置100、及び、まつ毛形状変形装置100を用いたまつ毛形状変形方法によれば、第2部材20の第2方向へのスライド移動により、第1当接部11及び第2当接部21が相互に当接し、まつ毛Eを挟むことが達成される。このため、まつ毛Eを挟まない場合に比して、施術に多くの時間を要するという問題を解決できる。また、第1部材10の溝部(案内溝部13、規制溝部14)に第2部材20の係合部22(第1係合部22a、第2係合部22b)が係合されているため、第1部材10及び第2部材20は、一体的に用いられる。このため、第1部材10及び第2部材20が別体である場合に比して、位置決め等の手間や、一対で管理する必要がなくなる。更に、第1当接部11及び第2当接部21が相互に当接しまつ毛Eを挟む際、第2部材20の第1係合部22aは、規制溝部14に係合されて、第2部材20が係止される。即ち、他の追加部材を用いることなく、第2部材20を固定できる。このため、まつ毛Eへの施術の際、及び、装置保管の際にかかる手間を、低減することができる。
【0039】
また、本実施形態では、特に、支持部12が、第1当接部11の一端部11b及び他端部11cから、第1方向にそれぞれ伸長しつつ湾曲し、相互に平行となるように構成される。支持部12が湾曲することで、例えば、第1部材10の下端部10bを、上端部10aよりも手前側に位置させることができる。従って、施術の際に、下端部10bを把持し易くなり、位置決め等の施術のプロセスを容易に実行できる。
【0040】
また、本実施形態では、特に、第2部材20が、更に、第1当接部11及び第2当接部21が相互に当接し、まつ毛Eを挟んだ状態において、まつ毛Eを露出させ、且つ、まつ毛Eの露出部位に対して薬液C1,C2を塗布可能に構成された貫通孔23が備えられている。これによれば、薬液C1,C2をまつ毛Eの狙いの部位に塗布する際、まつ毛Eを固定したまま、貫通孔23を介して薬液C1,C2の塗布ができる。このため、上記狙いの部位に、容易に薬液C1,C2を塗布することができる。
【符号の説明】
【0041】
10…第1部材、11…第1当接部、11a…第1当接面、11b…一端部、11c…他端部、12…支持部、13…案内溝部、14…規制溝部、20…第2部材、21…第2当接部、21a…第2当接面、21b…一端部、21c…他端部、22…係合部、22a…第1係合部、22b…第2係合部、23…貫通孔、100…まつ毛形状変形装置、410~470…ステップ、C1…第1薬液、C2…第2薬液、E…まつ毛、T…テープ材、W…ラップ材
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-05-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施術を受ける者の顔面に、片眼近傍の前方を覆うように装着され、
相互の当接により、前記片眼にて目頭から目尻にかけて並列するまつ毛を挟み、前記まつ毛の形状を変形させる第1部材及び第2部材を備え、前記第1部材及び前記第2部材により挟まれた状態における前記まつ毛に対して、所定の薬液が塗布されて、前記薬液の化学反応に基づき前記形状の変形を維持させる、
まつ毛形状変形装置において、
前記第1部材は、
前記まつ毛を挟む場合に、前記目頭よりも更に鼻側に位置する一端部、及び、前記目尻よりも更にこめかみ側に位置する他端部が規定され、前記第2部材と当接可能に構成された第1当接部と、
前記第1当接部の前記一端部及び前記他端部から、前記第1当接部から離間する方向である第1方向にそれぞれ伸長し、相互に平行となるように構成された2本の支持部と、
前記支持部に設けられ前記第方向及び前記第1方向の逆方向である第2方向にそれぞれ伸長する直線状の案内溝部と、
前記支持部に設けられ前記案内溝部の前記第2方向側の端部から前記顔面側に向けて伸長する溝部である規制溝部と、
を備え、
前記第2部材は、
前記まつ毛を挟む場合に、前記目頭よりも更に鼻側に位置する一端部、及び、前記目尻
よりも更にこめかみ側に位置する他端部が規定され、上下方向の略中央から前記顔面側に突出して、前記第1当接部の一部と当接可能に構成された第2当接部と、
前記第2当接部から前記上下方向にそれぞれ間隔をあけて、前記一端部及び前記他端部から、外側に向けてそれぞれ伸長し、2つの前記支持部の間にて前記第2部材が支持されるよう、前記案内溝部係合し、前記第2部材の前記第1方向及び前記第2方向へのスライド移動を、前記第2当接部が前記第1当接部と間隔をあけた状態で可能にする2つの係合部と、
を備え、
前記規制溝部は、前記2つの係合部のうち前記第2当接部よりも上方となる係合部と係合可能で、係合すると前記上方となる係合部を前記顔面側に案内可能であり、
前記2つの係合部が前記案内溝部に係合している状態で、前記第2部材の前記第2方向へのスライド移動により前記上方となる係合部を前記案内溝部の前記第2方向側端部に当接させてから、前記上方となる係合部を前記規制溝部に係合させて前記顔面側に案内することで、前記第1当接部及び前記第2当接部が相互に当接し、前記まつ毛を折り曲げた上方で挟むことが達成される、
まつ毛形状変形装置。
【請求項2】
請求項1に記載のまつ毛形状変形装置において、
前記支持部は、
前記第1当接部の前記一端部及び前記他端部から、前記第1方向にそれぞれ伸長しつつ前記顔面から離間する方向に湾曲し、相互に平行となるように構成された、
まつ毛形状変形装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のまつ毛形状変形装置において、
前記第2部材は、更に、
前記第1当接部及び前記第2当接部が相互に当接し、前記まつ毛を挟んだ状態において、
前記第2当接部よりも前記上方となる部分に、前記第1当接部から間隔をあけて、前記まつ毛を露出させ、且つ、前記まつ毛の露出部位に対して前記薬液を塗布可能に構成された貫通孔を備えた、
まつ毛形状変形装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のまつ毛形状変形装置を用いたまつ毛形状変形方法であって、
前記片眼における瞼をテープ材にて眉毛側にリフトさせて、前記片眼における前記まつ毛を立ち上げるステップと、
前記片眼近傍に設置された前記まつ毛形状変形装置における、前記第2部材の前記第2方向へのスライド移動で、前記上方となる係合部を前記案内溝部の前記第2方向側端部に当接させてから前記規制溝部に案内することにより、前記第1当接部及び前記第2当接部を相互に当接させて、前記立ち上げられた状態の前記まつ毛を挟むとともに、前記まつ毛の形状を変形させるステップと、
前記第1当接部及び前記第2当接部に挟まれた状態の前記まつ毛に対して、前記薬液を塗布するステップと、
前記第1当接部及び前記第2当接部に挟まれた状態の前記まつ毛であって、前記薬液が塗布された前記まつ毛を、前記片眼近傍に設置された前記まつ毛形状変形装置ごとラップ材にて被覆して、所定の時間保持するステップと、
前記ラップ材が被覆された前記まつ毛形状変形装置から、前記ラップ材を剥離するステップと、
前記上方となる係合部を前記規制溝部から前記案内溝部の前記第2方向側端部に案内してから、前記第2部材の前記第1方向へのスライド移動により、前記第1当接部及び前記第2当接部を相互に離間させて、前記設置されている前記まつ毛形状変形装置を前記片眼近傍より脱着させるステップと、
前記薬液が塗布されている前記まつ毛から前記薬液を除去するステップと、
を備えた、
まつ毛形状変形方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明によるまつ毛形状変形装置の特徴は、第1部材が、まつ毛を挟む場合に、目頭よりも更に鼻側に位置する一端部、及び、目尻よりも更にこめかみ側に位置する他端部が規定され、第2部材と当接可能に構成された第1当接部と、第1当接部の一端部及び他端部から、第1当接部から離間する方向である第1方向にそれぞれ伸長し、相互に平行となるように構成された2本の支持部と、支持部に設けられ、第1方向及び第1方向の逆方向である第2方向にそれぞれ伸長する直線状の案内溝部と、案内溝部の第2方向の端部から顔面側に向けて伸長する溝部である規制溝部と、を備え、第2部材が、まつ毛を挟む場合に、目頭よりも更に鼻側に位置する一端部、及び、目尻よりも更にこめかみ側に位置する他端部が規定され、上下方向の略中央から顔面側に突出して、第1当接部の一部と当接可能に構成された第2当接部と、第2当接部から上下方向にそれぞれ間隔をあけて、一端部及び他端部から、外側に向けてそれぞれ伸長し、2つの支持部の間にて第2部材が支持されるよう、案内溝部係合し、第2部材の第1方向及び第2方向へのスライド移動を、第2当接部が第1当接部と間隔をあけた状態で可能にする2つの係合部と、を備え、規制溝部は、2つの係合部のうち第2当接部よりも上方となる係合部と係合可能で、係合すると上方となる係合部を顔面側に案内可能であり、2つの係合部が案内溝部に係合している状態で、第2部材の第2方向へのスライド移動により上方となる係合部を案内溝部の第2方向側端部に当接させてから、上方となる係合部を規制溝部に係合させて顔面側に案内することで、第1方向第1当接部及び第2当接部が相互に当接し、まつ毛を折り曲げた上方で挟むことが達成されることにある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
これによれば、第2部材の案内溝部の第2方向へのスライド移動と規制溝部への案内により、第1当接部及び第2当接部が相互に当接し、まつ毛を挟むことが達成される。このため、まつ毛を挟まない場合に比して、施術に多くの時間を要するという問題を解決できる。また、第1部材の案内溝部又は規制溝部に第2部材の係合部が係合されているため、第1部材及び第2部材は、一体的に用いられる。このため、第1部材及び第2部材が別体である場合に比して、位置決め等の手間や、一対で管理する必要がなくなる。更に、第1当接部及び第2当接部が相互に当接しまつ毛を挟む際、第2部材の上方となる係合部は、規制溝部に係合されて、第2部材が係止される。即ち、他の追加部材を用いることなく、第2部材を固定できる。このため、まつ毛への施術の際、及び、装置保管の際にかかる手間を、低減することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
また、本発明にかかるまつ毛形状変形装置においては、支持部が、第1当接部の一端部及び他端部から、第1方向にそれぞれ伸長しつつ顔面から離間する方向に湾曲し、相互に平行となるように構成されると好適である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
また、本発明にかかるまつ毛形状変形装置においては、第2部材が、更に、第1当接部及び第2当接部が相互に当接し、まつ毛を挟んだ状態において、第2当接部よりも上方となる部分に、第1当接部から間隔をあけて、まつ毛を露出させ、且つ、まつ毛の露出部位に対して薬液を塗布可能に構成された貫通孔を備えると好適である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明によるまつ毛形状変形方法は、上述のまつ毛形状変形装置を用いたまつ毛形状変形方法である。本発明によるまつ毛形状変形方法の特徴は、片眼における瞼をテープ材にて眉毛側にリフトさせて、片眼における前記まつ毛を立ち上げるステップと、片眼近傍に設置されたまつ毛形状変形装置における、第2部材の第2方向へのスライド移動で、上方となる係合部を案内溝部の第2方向側端部に当接させてから規制溝部に案内することにより、第1当接部及び第2当接部を相互に当接させて、立ち上げられた状態のまつ毛を挟むとともに、まつ毛の形状を変形させるステップと、第1当接部及び第2当接部に挟まれた状態のまつ毛に対して、薬液を塗布するステップと、第1当接部及び第2当接部に挟まれた態のまつ毛であって、薬液が塗布されたまつ毛を、片眼近傍に設置されたまつ毛形状変形装置ごとラップ材にて被覆して、所定の時間保持するステップと、ラップ材が被覆されたまつ毛形状変形装置から、ラップ材を剥離するステップと、上方となる係合部を規制溝部から案内溝部の第2方向側端部に案内してから、第2部材の第1方向へのスライド移動により、第1当接部及び第2当接部を相互に離間させて、設置されているまつ毛形状変形装置を片眼近傍より脱着させるステップと、薬液が塗布されているまつ毛から薬液を除去するステップと、を備える。