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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023027003
(43)【公開日】2023-03-01
(54)【発明の名称】自動車ホイールの自動生産ライン
(51)【国際特許分類】
   B23Q 41/02 20060101AFI20230221BHJP
   B23Q 7/02 20060101ALI20230221BHJP
   B23Q 7/04 20060101ALI20230221BHJP
   B23B 5/28 20060101ALI20230221BHJP
   B23P 15/00 20060101ALI20230221BHJP
   B25J 9/06 20060101ALI20230221BHJP
   B23B 11/00 20060101ALN20230221BHJP
【FI】
B23Q41/02 A
B23Q7/02 B
B23Q7/04 A
B23B5/28
B23P15/00 C
B25J9/06 B
B23B11/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022112492
(22)【出願日】2022-07-13
(31)【優先権主張番号】202110937907.0
(32)【優先日】2021-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519380222
【氏名又は名称】青島理工大学
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO UNIVERSITY OF TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】張彦彬
(72)【発明者】
【氏名】徐帥強
(72)【発明者】
【氏名】周宗明
(72)【発明者】
【氏名】李長河
(72)【発明者】
【氏名】崔▲きん▼
(72)【発明者】
【氏名】劉波
(72)【発明者】
【氏名】陳云
(72)【発明者】
【氏名】楊玉瑩
【テーマコード(参考)】
3C033
3C042
3C045
3C707
【Fターム(参考)】
3C033BB02
3C033FF01
3C033HH11
3C033HH23
3C033HH24
3C033MM04
3C033PP11
3C042RA22
3C042RA29
3C042RB21
3C042RB32
3C042RB36
3C042RE07
3C045BA40
3C045CA14
3C707AS01
3C707AS23
3C707BS10
3C707ES05
3C707ET08
(57)【要約】
【課題】構造がコンパクトであり、設置面積も小さく、各装置が連携してホイールの生産を自動化し、生産効率を向上させる自動車ホイールの自動生産ラインを提供する。
【解決手段】自動車ホイールの自動生産ラインは、回転材料ラック、転送マニピュレータ、旋盤を含み、回転材料ラックにはホイールを吊り下げるための複数の吊り下げフレームが円周方向に間隔を置いて配置され;転送マニピュレータは回転材料ラックとローラートラックの間のホイールの転送を実現でき;ローラートラックの回転材料ラックから離れた片側に移動マニピュレータが配置され、移動マニピュレータはローラートラックにあるホイールを旋盤に移動させるために使用され;旋盤には、ホイールをしっかりクランプするための内側支持式治具と外側クランプ式治具が取り付けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車ホイールの自動生産ラインであって、
ホイールを吊り下げるための複数の吊り下げフレームが円周方向に間隔を置いて配置される回転材料ラックと;
回転材料ラックとローラートラックの間のホイールの転送を実現できる転送マニピュレータと;
前記ローラートラックの回転材料ラックから離れた片側に設置され、ローラートラックにあるホイールを旋盤に移動させるために使用される移動マニピュレータと;
ホイールをしっかりクランプするための内側支持式治具と外側クランプ式治具が取り付けられている旋盤を含むことを特徴とする
自動車ホイールの自動生産ライン。
【請求項2】
前記内側支持式治具には、内側支持式本体と、内側支持式ジョーが含まれ、内側支持式本体の円周に沿って複数の内側支持式ジョーが間隔を置いて配置され、且つ内側支持式ジョーが内側支持式本体内に設置された第1移動アセンブリと接続されていることを特徴とする
請求項1に記載の自動車ホイールの自動生産ライン。
【請求項3】
前記内側支持式本体の円周方向に複数の取り付け溝が設置され、第1移動アセンブリには、シリンダと取り付け溝にセットされたガイドレールブロックが含まれ、内側支持式ジョーはガイドレールブロックとスライド接続され、且つシリンダと接続していることを特徴とする
請求項2に記載の自動車ホイールの自動生産ライン。
【請求項4】
前記内側支持式ジョーには、第1ジョーヘッドを含み、第1ジョーヘッドの外面が円弧面であることを特徴とする
請求項2に記載の自動車ホイールの自動生産ライン。
【請求項5】
前記外側クランプ式治具には、外側クランプ式本体と、外側クランプ式ジョーを含み、外側クランプ式本体の円周に沿って複数の外側クランプ式ジョーが間隔を置いて配置され、且つ、外側クランプ式本体の外壁にヒンジ接続され;前記外側クランプ式ジョーはスライドチャックを介して外側クランプ式本体内に設置された第2移動アセンブリに接続されていることを特徴とする
請求項1に記載の自動車ホイールの自動生産ライン。
【請求項6】
前記外側クランプ式ジョーには、第2ジョーヘッドとジョーアームを含み、第2ジョーヘッドは、ジョーアームの一端に取り付けられ、ジョーアームの他端は、外側クランプ式本体にヒンジ接続され;前記ジョーアームにはスライドチャックの移動のためのスライド溝が設けられていることを特徴とする
請求項5に記載の自動車ホイールの自動生産ライン。
【請求項7】
前記第2ジョーヘッドの表面は円弧面であり、ジョーアームは7字形の構造であることを特徴とする
請求項6に記載の自動車ホイールの自動生産ライン。
【請求項8】
前記転送マニピュレータはマニピュレータ爪を含み、マニピュレータ爪は爪円盤と爪円盤の円周に沿って配置された複数の把持部を含み、前記把持部は爪円盤の半径方向に配置されたシリンダと接続されていることを特徴とする
請求項1に記載の自動車ホイールの自動生産ライン。
【請求項9】
前記回転ラックは、支持フレームおよび2つのターンテーブルをさらに含み、吊り下げフレームはターンテーブル間に接続され、ターンテーブルは回転シャフトを介して支持フレームに接続され、且つ前記回転シャフトは駆動機構に接続されていることを特徴とする
請求項1に記載の自動車ホイールの自動生産ライン。
【請求項10】
さらにマシニングセンターも含まれ、移動式マニピュレータはマシニングセンターと旋盤の間に配置され;前記マシニングセンターには微量の潤滑システムが設置されていることを特徴とする
請求項1に記載の自動車ホイールの自動生産ライン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はホイール加工技術分野に関し、特に自動車ホイールの自動生産ラインに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ホイール生産ラインの機械加工プロセスでは、通常、作業者が手作業でホイールブランクを持ち上げて工作機械のチャックにスナップして取り付ける必要があるため、作業負荷が大きく、労働強度が高く、長時間の作業は作業者の体に一部に損傷を与えやすくなる。さらに、手動で工作機械に搬入されたワークピースは、取り付けやクランプの一貫性が悪く、工作機械の加工偏差が発生しやすい。労力と時間がかかって効率が悪いだけでなく、ホイールの表面に傷がつきやすく、ホイールの品質にも影響する。従来の技術には自動生産ラインが現れたが、生産効率と生産品質のニーズを満たせないという問題がまだある。
【0003】
例えば、従来技術では、フレーム、送り機構、前部裾上げ機構、回転機構、後面縁取り機構を含むホイール加工生産ライン及びそのホイール加工生産方法を開示し、当該装置は構造がコンパクトで、各部分が独立して駆動され、大量生産に適している。しかし、当該生産ラインは、ロードおよびアンロードの部分で自動化を実現できず、ホイールブランクが加工位置に到達するまでの過程で、ワーワークピースを運ぶのに多くの手作業が必要となるため、製品の性能が不安定になり、生産効率に影響を及ぼす。従来技術では、さらに、ボトムフレーム、サイドフレーム、敷設フレーム、リールを含み、その構造がシンプルであり、ホイール製品の損傷を効果的に防ぎ、製品の合格率を向上できる自動車ホイール生産ラインを開示した。しかし、この生産ラインでの積み重ね工程では、ホイールワークピースの正確な位置決めができず、ワークピースの積み重ねが干渉しやすく、ワークピースの摩耗を引き起こし、不良率が高くなり、生産の安全性は保証できない。
【0004】
従来技術では、さらに、そのローディンテーブルには、円形ターンテーブルおよび動力装置を含み、3台の旋盤を設置して加工し、マニピュレータが旋盤システムによって加工されたホイールをアンロード装置に送るホイール加工用のローディンテーブルおよびホイール加工システムを開示した。しかし、当該システムのローディングテーブルにおける加工するワークピースは自動補充ができないため、加工の連続性が保証されず、また、加工プロセスは3台の旋盤に渡って設定されているため、ワークピースのクランプ回数が多く加工精度にも影響する。
【0005】
要約すると、既存の自動車ホイール生産ラインの加工部分のレイアウトは不十分であり、占有スペースが大きく、クランプ位置決め装置の偏差が大きいなどの問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中国実用新案第206356951号明細書
【特許文献2】中国実用新案第210414215号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来技術に存在する欠陥を考慮して、本発明は自動車ホイールの自動生産ラインを提供することを目的とし、直列レイアウトを採用して、構造がコンパクトであり、設置面積も小さく、各装置が連携してホイールの生産を自動化し、生産効率を向上させた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、以下の技術的解決策によって実現される。
【0009】
第1側面では、本発明の実施例は自動車ホイールの自動生産ラインを提供し、ホイールを吊り下げるための複数の吊り下げフレームが円周方向に間隔を置いて配置される回転材料ラックと、回転材料ラックとローラートラックの間のホイールの転送を実現できる転送マニピュレータと、前記ローラートラックの回転材料ラックから離れた片側に設置され、ローラートラックにあるホイールを旋盤に移動させるために使用される移動マニピュレータと、ホイールをしっかりクランプするための内側支持式治具と外側クランプ式治具が取り付けられている旋盤を含む。
【0010】
さらなる実施形態として、前記内側支持式治具には、内側支持式本体と、内側支持式ジョーが含まれ、内側支持式本体の円周に沿って複数の内側支持式ジョーが間隔を置いて配置され、且つ内側支持式ジョーは内側支持式本体内に設置された第1移動アセンブリに接続されている。
【0011】
さらなる実施形態として、前記内側支持式本体は、円周方向に複数の取り付け溝を備え、第1移動アセンブリには、シリンダと取り付け溝にセットされたガイドレールブロックを含み、内側支持式ジョーはガイドレールブロックとスライド接続され、且つシリンダと接続している。
【0012】
さらなる実施形態として、前記内側支持式ジョーには、第1ジョーヘッドを含み、第1ジョーヘッドの外面は、円弧面である。
【0013】
さらなる実施形態として、前記外側クランプ式治具には、外側クランプ式本体と、外側クランプ式ジョーを含み、外側クランプ式本体の円周に沿って複数の外側クランプ式ジョーが間隔を置いて配置され、且つ、外側クランプ式本体の外壁にヒンジ接続され、前記外側クランプ式ジョーはスライドチャックを介して外側クランプ式本体内に設置された第2移動アセンブリに接続されている。
【0014】
さらなる実施形態として、前記外側クランプ式ジョーには、第2ジョーヘッドとジョーアームを含み、第2ジョーヘッドは、ジョーアームの一端に取り付けられ、ジョーアームの他端は、外側クランプ式本体にヒンジ接続され、前記ジョーアームにはスライドチャックの移動のためのスライド溝が設けられている。
【0015】
さらなる実施形態として、前記第2ジョーヘッドの表面は円弧面であり、ジョーアームは7字形の構造である。
【0016】
さらなる実施形態として、前記転送マニピュレータはマニピュレータ爪を含み、マニピュレータ爪は爪円盤と爪円盤の円周に沿って配置された複数の把持部を含み、前記把持部は爪円盤の半径方向に配置されたシリンダと接続されている。
【0017】
さらなる実施形態として、前記回転ラックは、支持フレームおよび2つのターンテーブルをさらに含み、吊り下げフレームはターンテーブル間に接続され、ターンテーブルは回転シャフトを介して支持フレームに接続され、且つ前記回転シャフトは駆動機構に接続されている。
【0018】
さらなる実施形態として、さらにマシニングセンターも含まれ、移動式マニピュレータはマシニングセンターと旋盤の間に配置され、前記マシニングセンターには微量の潤滑システムが設置されている。
【発明の効果】
【0019】
本発明の有益な効果は以下の通りである。
(1)本発明は、直列式レイアウトを採用し、旋盤とマシニングセンターの複数のセットが2つのお互い平行なローラートラックの間に配置され、各ローラートラックには、転送マニピュレータと回転材料ラックが設置され、1セットのロードおよびアンロードシステムは、複数グループの機械加工部分をサポートでき、コンパクトであり、省スペースである。
【0020】
(2)本発明の旋盤は2つの治具を同時に設置でき、加工中のワーククランプ回数が少なくなり、旋盤の内側ターンテーブルを介してワークを異なる治具に移動させることで加工精度が向上できる。
【0021】
(3)本発明の内側支持式治具は複数の第1チャック爪ヘッドを含み、第1ヘッドの形状はホイールの内表面の輪郭線に従って設定され、外側クランプ式治具は複数の第2チャック爪ヘッドを含み、第2チャック爪ヘッドはホイールの外表面の輪郭線に従って設定され、第1チャック爪ヘッドと第2チャック爪ヘッドの構造設計を通じて、ホイール表面が安定的に把持され、両者は互いに協力して、ホイール表裏を加工する際の連続性を確保した。
【0022】
(4)本発明では、ホイールは回転材料ラックによって吊り下げられているため、転送マニピュレータはホイールをホイールの軸方向に沿ってクランプでき、回転スペースはコンパクトであり、他の機器との干渉はない。ホイールをクランプした後、次のホイールが把持ステーションに対応するように回転ラックが回転し、転送マニピュレータのアクションプロセスが簡素化され、ロードとアンロードの効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の一部を形成する図面は、本発明のさらなる理解を提供するために使用され、本発明の例示的な実施例及びその説明は、本発明を説明するために使用され、本発明の不適切な制限を構成するものではない。
【0024】
図1】本発明の一つ或は複数の実施形態による全体構造の概略図である。
図2】本発明の一つ或は複数の実施形態による回転ラック構造の概略図である。
図3】本発明の一つ或は複数の実施形態による転送マニピュレータ構造の概略図である。
図4】本発明の一つ或は複数の実施形態によるマニピュレータ爪とニピュレーターアームとの間の接続の概略図である。
図5】本発明の一つ或は複数の実施形態によるホイールを把持するマニピュレータの概略図である。
図6】本発明の一つ或は複数の実施形態によるマニピュレータ爪構造の概略図である。
図7】本発明の一つ或は複数の実施形態による旋盤構造の概略図である。
図8】本発明の一つ或は複数の実施形態による内側支持式治具構造の概略図である。
図9】本発明の一つ或は複数の実施形態による内側支持式ジョーとシリンダの間の接続の概略図である。
図10】本発明の一つ或は複数の実施形態による内側支持式本体構造の概略図である。
図11】本発明の一つ或は複数の実施形態による外側クランプ式治具の分解図である。
図12】本発明の一つ或は複数の実施形態による外側クランプ式治具の正面図である。
図13】本発明の一つ或は複数の実施形態による外側クランプ式本体構造の概略図である。
図14】本発明の一つ或は複数の実施形態による外側クランプ式チャック爪構造の概略図である。
図15】本発明の一つ或は複数の実施形態による第2移動アセンブリ構造の概略図である。
図16】本発明の一つ或は複数の実施形態による移動マニピュレータ構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
実施例1:
本実施例は自動車ホイールの自動生産ラインを提供し、図1に示すように、転送マニピュレータI、回転材料ラックII、移動マニピュレータIII、マシニングセンターIV、旋盤V、ローラートラックVIを含み、マシニングセンターIVと旋盤Vはいずれも複数設置可能であり、且つ対応する移動マニピュレータIIIを必要とし、移動マニピュレータIIIはマシニングセンターIVと旋盤V間に設置され、旋盤Vの両側にはいずれもローラートラックVIが設置され、一つのローラートラックVIはロードに使用され、もう一つのローラートラックVIはアンロードに使用され、各ローラートラックVIは、移動マニピュレータIIIと回転材料ラックIIに対応している。
【0026】
本実施例は直列式レイアウトを採用し、旋盤VとマシニングセンターIVの複数のセットが2つのお互い平行なローラートラックVIの間に配置され、その中で一つがロードローラートラックであり、もう一つがアンロードローラートラックであり、各ローラートラックVIは、転送マニピュレータIと回転材料ラックIIにそれぞれ対応し、1セットのロードおよびアンロードシステムは、複数セットの加工部分をサポートでき、構造はコンパクトである。
【0027】
さらに、回転材料ラックIIは、ホイールVIIの収容と取付用のために使用され、ロードエリアでは、ホイールブランクは回転材料ラックIIに吊り下げられ、転送マニピュレータIによってホイールブランクはローラートラックVIの上に置かれ、アンロードエリアでは、加工済みのホイールは、転送マニピュレータIによってローラートラックVIの上から回転材料ラックIIに移送されて保存される。
【0028】
図2に示すように、回転材料ラックIIは、ターンテーブルII-01、支持フレームII-02、および吊り下げフレームII-03を含み、ターンテーブルII-01は二つ設置され、2つのターンテーブルII-01の間の円周は、複数の間隔を置いた吊り下げフレームII-03によって接続され、ターンテーブルII-01の中心は回転シャフトを介して支持フレームII-02に接続され、前記回転シャフトは駆動機構に接続され、ターンテーブルII-01は、駆動機構によって支持フレームII-02に対して回転する。駆動機構は、チェーン伝達機構、ラックアンドピニオン機構などであり得る。
【0029】
本実施例では、吊り下げフレームII-03はT字型構造を採用し、そのT字形の突出端は、ホイールVIIを吊り下げるために使用される。転送マニピュレータIがホイールVIIを保持すると、ターンテーブルII-01は回転し、ホイールVIIを有する吊り下げフレームII-03が転送マニピュレータIの保持ステーションに対応するようになっている。
【0030】
さらに、図3および図4に示すように、転送マニピュレータIは、マニピュレータアームI-02およびマニピュレータ爪I-01を含み、マニピュレータアームI-01と、マニピュレータアームI-02とが互いに接続されている。図5および図6に示すように、前記マニピュレータ爪I-01は、把持部I-01-01、爪円盤I-01-03及びシリンダI-01-02を含み、爪円盤I-01-03には把持部I-01-01の移動のための複数のガイド溝I-01-04が半径方向に設けられている。本実施例では、ガイド溝I-01-04は4つ設けられているが、他の実施例では、ガイド溝I-01-04は他の数で設けられてもよいことが理解される。
【0031】
前記爪円盤I-01-03の中心位置には、ガイド溝I-01-04と同数のシリンダI-01-02が取り付けられ、シリンダI-01-02は把持部I-01-01に接続されて、シリンダI-01-02を介して、把持部I-01-01は駆動され、ガイド溝I-01-04に沿って移動する。本実施例では、把持部I-01-01は吸盤式グリッパーを採用し、その底部にスライドブロックを配置し、スライドブロックはガイド溝I-01-04にフィットする。
【0032】
本実施例では、旋盤Vは、ダブルスピンドルダブルタレット水平旋盤を採用し、即ち、旋盤V内には2つの治具が取り付けられ、図7に示すように、旋盤VにはボディV-01が含まれ、ボディV-01には内側支持式治具V-02と外側クランプ式治具V-03が取り付けられて、ホイールの前面と裏面の加工プロセスの設定により、ホイールVIIは内側支持式治具V-02と外側クランプ式治具V-03によって把持される。
【0033】
さらに、図8に示すように、内側支持式治具V-02は、内側支持式本体V-02-01、内側支持式ジョーV-02-02、および第1移動アセンブリを含み、第1移動アセンブリは内側支持式本体V-02-01に取り付けられ、且つ第1移動アセンブリは内側支持式ジョーV-02-02と接続され、第1移動アセンブリによって内側支持式ジョーV-02-02をホイールVIIの半径方向に沿って移動させて、ホイールVIIの内面に対するクランプを実現する。
【0034】
具体的には、図9に示すように、前記第1移動アセンブリは、シリンダV-02-03とガイドレールブロックV-02-04を含み、シリンダV-02-03は複数あり、内側支持式ジョーV-02-02の数と同じである。ホイールVIIへの安定的な把持を実現するために、本実施例は、4つの内側支持式ジョーV-02-02を設置し、もちろん、他の実施例では、内側支持式ジョーV-02-02は、3つ、または他の数であることも可能である。
【0035】
前記シリンダV-02-03は内側支持式本体V-02-01の半径方向に沿って配置され、シリンダV-02-03は内側支持式ジョーV-02-02を半径方向に移動するように駆動する。前記内側支持式ジョーV-02-02は接続ブロックV-02-02-02と第1ジョーヘッドV-02-02-01を含み、第1ジョーヘッドV-02-02-01は接続ブロックV-02-02-02と取り外し可能に接続され、前記接続ブロックV-02-02-02はシリンダV-02-03の出力端に接続される。
【0036】
本実施例では、前記第1ジョーヘッドV-02-02-01の外側表面は、ホイールVIIの内側表面対して嵌合するように、円弧面であり、さらに把持の安定性を保証できる。
【0037】
図10に示すように、前記内側支持式本体V-02-01は、支持円盤V-02-01-02、取り付けビンV-02-01-01を含み、取り付けビンV-02-01-01は支持円盤V-02-01-02に固定され、ここで、取り付けビンV-02-01-01の断面は環状であり、その内部は円筒形の空洞である。
【0038】
取り付けビンV-02-01-01の円周方向に複数の取り付け溝V-02-01-03が開けられ、取り付け溝V-02-01-03内に、ガイドレールブロックV-02-04が取り付けられ、内側支持式ジョーV-02-02の接続ブロックV-02-02-02はガイドレールブロックV-02-04とスライド接続されている。本実施例では、ガイドレールブロックV-02-04の内部には、貫通チャネルを設け、接続ブロックV-02-02-02はチャネル内に配置され、両者の形状は例えば、凸字型構造のようにフィットする。
【0039】
内側支持式ジョーV-02-02は、取り付けビンV-02-01-01の円周に沿って配置され、シリンダV-02-03の作用により、第1ジョーヘッドV-02-02-01は、取り付けビンV-02-01-01に近づく方向または離れる方向に移動して、第1ジョーヘッドV-02-02-01がホイールVIIの内面にフィットするかどうかを調整できるようになっている。
【0040】
さらに、図11および12に示すように、外側クランプ式治具V-03は、外側クランプ式本体V-03-01、外側クランプ式ジョーV-03-02、第2移動アセンブリ、および位置決めプレートV-03-04を含み、位置決めプレートV-03-04は外側クランプ式本体V-03-01の一端に取り付けられ、図12に示す方向を参考にすると、位置決めプレートV-03-04は外側クランプ式本体V-03-01の上端に位置する。
【0041】
外側クランプ式ジョーV-03-02は外側クランプ式本体V-03-01の円周方向に沿って複数配置され、ホイールVIIは位置決めプレートV-03-04に設置され、外側クランプ式ジョーV-03-02を介してホイールVIIの外面を保持する。前記外側クランプ式ジョーV-03-02は第2移動アセンブリに接続され、第2移動アセンブリを介してホイールVIIに接近またはホイールVIIから離れる。
【0042】
さらに、図15に示すように、第2移動アセンブリは、複数のシリンダV-03-03を含み、シリンダV-03-03の数は、外側クランプ式ジョーV-03-02の数と同じであり、シリンダV-03-03の突出端はスライドチャックV-03-05に接続され、スライドチャックV-03-05は外側クランプ式ジョーV-03-02にスライド接続され、外側クランプ式ジョーV-03-02の回転は、シリンダV-03-03によって実現される。
【0043】
さらに、図14に示すように、外側クランプ式ジョーV-03-02は、第2ジョーヘッドV-03-02-02およびジョーアームV-03-02-01を含み、本実施例のジョーアームV-03-02-01は、他の部品の干渉を受けずにスムーズに回転できるように7字型構造である。
【0044】
前記第2ジョーヘッドV-03-02-02はジョーアームV-03-02-01の一端に接続され、第2ジョーヘッドV-03-02-02の表面は、ホイールVIIの外面にフィットできるように、円弧面である。前記ジョーアームV-03-02-01にはスライド溝V-03-02-03が開けられ、スライドチャックV-03-05はU字型構造に設定され、ピンシャフトを介してスライド溝V-03-02-03とスライド接続を形成する。
【0045】
図13に示すように、前記外側クランプ式本体V-03-01の内部はシリンダV-03-03を取り付けるための空洞である。外側クランプ式本体V-03-01は、円周方向に複数の貫通穴V-03-01-03が開けられ、シリンダV-03-03の端部は、スライドチャックV-03-05と接続するために貫通穴V-03-01から突出している。
【0046】
外側クランプ式本体V-03-01外側の円周方向に複数のラグサポートV-03-01-02が取り付けられ、外側クランプ式ジョーV-03-02のジョーアームV-03-02-01とラグサポートV-03-01-02は、外側クランプ式ジョーV-03-02が外側クランプ式本体V-03-01に対して回転できるようにヒンジ接続されている。本実施例では、ホイールVIIを安定的に把持するために、4つの外側クランプ式ジョーV-03-02が設置される。外の実施例では、外側クランプ式ジョーV-03-02の個数は他の数を選択することが可能である。
【0047】
さらに、外側クランプ式本体V-03-01の円周方向の外側クランプ式ジョーV-03-02に対応する位置にガイド溝V-03-01-01が開けられて、外側クランプ式本体V-03-01による外側クランプ式ジョーV-03-02の動きへの干渉を回避する。前記位置決めプレートV-03-04の外側クランプ式本体V-03-01と対応する位置にも同じくガイド溝が開けられている。
【0048】
さらに、図16に示すように、移動マニピュレータIIIは、マニピュレータIII-01と移動ベースIII-02を含み、マニピュレータIII-01は移動ベースIII-02に取り付けられ、移動ベースIII-02はローラートラックVIに垂直な方向に沿って設置される。移動ベースIII-02は、マニピュレータIII-01の直線形運動を実現できるものであれば、例えばモーター駆動の親ネジアセンブリなどの既存の構造を使用してもよい。マニピュレータIII-01の構造は転送マニピュレータIの構造と同じであり、ここでは繰り返さない。
【0049】
さらに、前記マシニングセンターIVには、旋盤VとマシニングセンターIVに切削液を供給するための微量潤滑システムが取り付けられている。移動マニピュレータIIIは、ローラートラックVIからホイールVIIを保持して、旋盤Vに配置して加工し、処理が完了すると、移動マニピュレータIIIは、ホイールVIIを旋盤VからマシニングセンターIVに転送して、次のプロセスの加工を行う。加工完了後、移動マニピュレータIIIは、ホイールVIIをマシニングセンターIVから取り出し、別のローラートラックVIの上に置き、転送して機械による加工プロセスから離れる。
【0050】
その中で、マシニングセンターIVと旋盤Vで完了したプロセスは表1に示すとおりである。
【0051】
[表1]加工プロセス
【0052】
本実施例は直列式レイアウトを採用し、ロードおよびアンロードシステム(ロードエリア、アンロードエリアのローラートラックVIを含み、転送マニピュレータI、回転材料ラックIIに対応する)のセットは、複数のマシニングリンクのセットをサポートできて、生産ラインの密度を確保し、スペースを節約すると同時に、また、その後の生産ラインの拡張や機能の追加の実現可能性も保持した。
【0053】
以上の説明は、本願発明の好ましい実施例に過ぎず、本願発明を限定するものではなく、当業者にとって様々な変更、変形が可能である。本願の精神と原則の範囲内で行われた変更、等価置換、改良等は、本願の保護範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0054】
I 転送マニピュレータ
II 回転材料ラック
III 移動マニピュレータ
IV マシニングセンター
V 旋盤
VI ローラートラック
VII ホイール
I-01 マニピュレータ爪
I-02 マニピュレータアーム
II-01 ターンテーブル
II-02 支持フレーム
II-03 吊り下げフレーム
III-01 マニピュレータ
III-02 移動ベース
V-01 ボディ
V-02 内側支持式治具
V-03 外側クランプ式治具
I-01-01 把持部、
I-01-02 シリンダ
I-01-03 爪円盤
I-01-04 ガイド溝
V-02-01 内側支持式本体
V-02-02 内側支持式ジョー
V-02-03 シリンダ
V-02-04 ガイドレールブロック
V-03-01 外側クランプ式本体
V-03-02 外側クランプ式ジョー
V-03-03 シリンダ
V-03-04 位置決めプレート
V-03-05 スライドチャック
V-02-01-01 取り付けビン
V-02-01-02 支持円盤
V-02-01-03 取り付け溝
V-02-02-01 第1ジョーヘッド
V-02-02-02 接続ブロック
V-03-01-01 ガイド溝
V-03-01-02 ラグサポート
V-03-01-03 貫通穴
V-03-02-01 ジョーアーム
V-03-02-02 第2ジョーヘッド
V-03-02-03 スライド溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16