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特開2023-27026ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023027026
(43)【公開日】2023-03-01
(54)【発明の名称】ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/221 20060101AFI20230221BHJP
【FI】
A61B17/221
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022129250
(22)【出願日】2022-08-15
(31)【優先権主張番号】17/402,858
(32)【優先日】2021-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515248931
【氏名又は名称】ニューラヴィ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】パトリック・コノリー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160EE30
4C160MM33
(57)【要約】
【課題】血塊を身体血管から除去するための血塊除去システムを提供すること。
【解決手段】血塊除去システムは、マイクロカテーテルであって、第1の直径を含む遠位セグメントと、第2の直径を含む近位セグメントと、を含む、マイクロカテーテルと、マイクロカテーテルの遠位端の管腔内に実質的に位置付け可能なステントリーバであって、ステントリーバは、拡張構成でマイクロカテーテルの遠位にあるときに拡張するように構成された係合構造と、係合構造の近位にあり、マイクロカテーテルの近位端まで延在する細長い部材と、を含む、ステントリーバと、係合構造をマイクロカテーテルから伸長させ、かつ格納することを制御するために、マイクロカテーテルの近位端上に配置されたハンドコントロールと、を備える。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血塊を身体血管から除去するための血塊除去システムであって、前記血塊除去システムは、
マイクロカテーテルであって、
第1の直径を含む遠位セグメントと、
第2の直径を含む近位セグメントと、を含む、マイクロカテーテルと、
前記マイクロカテーテルの遠位端の管腔内に実質的に位置付け可能なステントリーバであって、前記ステントリーバは、
拡張構成で前記マイクロカテーテルの遠位にあるときに拡張するように構成された係合構造と、
前記係合構造の近位にあり、前記マイクロカテーテルの近位端まで延在する細長い部材と、を含む、ステントリーバと、
前記係合構造を前記マイクロカテーテルから伸長させ、かつ格納することを制御するために、前記マイクロカテーテルの前記近位端上に配置されたハンドコントロールと、を備える、血塊除去システム。
【請求項2】
前記係合構造は、折り畳まれた構成で前記遠位セグメントの近位に摺動することを防止されるように構成されている、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項3】
前記ハンドコントロールは、
前記マイクロカテーテルの前記近位端に接続されたブレースと、
前記細長い部材に取り付けられたプッシュプル機構と、を備える、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項4】
前記ハンドコントロールは、前記係合構造を実質的に完全に格納された位置に保持するためのロックを備える、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項5】
前記マイクロカテーテルは、前記マイクロカテーテルの外面から前記管腔に延在する迅速交換ポートを更に備え、前記迅速交換ポートは、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされており、前記係合構造は、前記迅速交換ポートの近位でマイクロカテーテル内に配置されている、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項6】
前記マイクロカテーテルは、
マイクロカテーテルの外面上の迅速交換ポートであって、前記迅速交換ポートは、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされている、迅速交換ポートと、
前記迅速交換ポートから前記マイクロカテーテルの前記遠位端まで延在するガイド管腔と、を更に備える、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項7】
マイクロカテーテルは、前記マイクロカテーテルの外面上に迅速交換ポートを更に備え、
前記細長い部材は、前記係合構造を通って延在する実質的に中空の本体を備え、
前記ステントリーバは、前記細長い部材の外面から前記中空の本体の内部まで延在するステントリーバポートを更に備え、前記迅速交換ポート、前記中空の本体、及び前記ステントリーバポートは、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされている、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項8】
前記ステントリーバポートは、前記迅速交換ポートの近位にある、請求項7に記載の血塊除去システム。
【請求項9】
前記ステントリーバは、前記係合構造の遠位端上にノーズコーンを更に備える、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項10】
前記管腔は、
前記遠位端から近位に延在する遠位シャフトであって、前記遠位シャフトは、第3の直径を有する、遠位シャフトと、
前記近位端から遠位に延在する近位シャフトであって、前記近位シャフトは、前記第3の直径よりも小さい第4の直径を有する、近位シャフトと、を備える、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項11】
前記拡張構成における前記係合構造の直径は、前記係合構造が前記遠位シャフト内に完全に回収されることができないように、前記第3の直径よりも大きい、請求項10に記載の血塊除去システム。
【請求項12】
前記マイクロカテーテルは、
前記近位端から遠位に延在する近位シャフトと、
前記近位シャフトから遠位に延在する遠位シャフトと、を更に備え、前記係合構造は、前記遠位シャフト内に配置されており、前記近位シャフト内に受容されることができない、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項13】
前記マイクロカテーテルは、
前記近位端から遠位に延在する近位シャフトであって、前記管腔は、前記近位シャフトを通る第1の直径を含む、近位シャフトと、
前記近位シャフトから遠位に延在する遠位シャフトであって、前記管腔は、前記遠位シャフトを通る第2の直径を含み、前記第1の直径は、前記係合構造が前記近位シャフト内の前記管腔によって受容されることができないように、前記第2の直径よりも小さい、遠位シャフトと、を更に備える、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項14】
前記マイクロカテーテルは、
前記遠位端から近位に延在する遠位シャフトと、
前記遠位シャフトにおける前記マイクロカテーテルの外面から前記管腔に延在する側部ポートと、を更に備え、
前記係合構造は、前記側部ポートに近接して前記遠位シャフト内に配置され、前記ハンドコントロールは、前記側部ポートから前記係合構造を伸長させ、かつ格納することを制御するように構成されている、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項15】
前記係合構造の遠位端は、前記マイクロカテーテルに取り付けられている、請求項14に記載の血塊除去システム。
【請求項16】
前記係合構造は、伸長後の前記管腔内での前記係合構造の完全な格納を防止するように構成された少なくとも1つの停止部を備える、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの停止部は、挟持構成を超える前記係合構造の格納を防止する、請求項16に記載の血塊除去システム。
【請求項18】
前記ハンドコントロールは、前記係合構造の完全な格納を可能にするために、前記少なくとも1つの停止部を引き抜くことを制御するための回収手段を更に備える、請求項17に記載の血塊除去システム。
【請求項19】
前記細長い部材の前記遠位端上に配置された第1の放射性マーカーと、
前記係合構造の遠位端上に配置された第2の放射性マーカーと、を更に備える、請求項1に記載の血塊除去システム。
【請求項20】
血塊を除去するための方法であって、
ハンドコントロールを動作させてマイクロカテーテルを引き抜き、前記マイクロカテーテルからステントリーバの係合構造を伸長させることを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、全般的には血塊除去装置に関し、特にステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせに関する。
【背景技術】
【0002】
偏向可能なカテーテル又は操縦可能なカテーテルは、不整脈アブレーションなどのアブレーション、心臓マッピングなどのマッピング、及び心臓内薬物送達などの薬物送達を含む、様々な医療手技及び外科手技で使用される。操縦可能な機能は、3つの動作モードである、カテーテル長の方向に沿った直線並進運動、一方向又は一平面における端部又は遠位区分の偏向、及び偏向された端部を所望の点に向かって方向付けるための、カテーテルシャフトの回転によって達成されることができる。通常、遠位端に接続する、カテーテルの内側に位置付けられた制御ワイヤ又はプルワイヤは、遠位区分の偏向の度合を方向付けるために使用される。機構を引っ張る度合により、制御ワイヤの動き、したがってカテーテルシャフトの遠位端の偏向の度合が方向付けられる。
【0003】
関連技術において、制御ワイヤは、実質的に直線状の管腔経路である、カテーテル内に含まれる。したがって、偏向は、カテーテルシャフトの近位端において制御装置に接続されている、いくつかのタイプの引っ張り機構に動作可能に接続されるカール又はスイーププロファイルのみを有する一平面内に概ね存在する。このタイプの偏向により、偏向機構が反対方向にあるシースとカテーテルとの間に「S」形状が作成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、遠位先端部の制御を改善することができるカテーテル及び可変サイズのループを形成することができるカテーテルが、当該技術分野で所望される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書では、血塊を身体血管から除去するための血塊除去システムを含む、血塊除去システムが提示される。血塊除去システムは、第1の直径を含む遠位セグメントと、第2の直径を含む近位セグメントと、を含む、マイクロカテーテルと、マイクロカテーテルの遠位端の管腔内に実質的に位置付け可能なステントリーバであって、ステントリーバは、拡張構成でマイクロカテーテルの遠位にあるときに拡張するように構成された係合構造と、係合構造の近位にあり、マイクロカテーテルの近位端まで延在する細長い部材と、を含む、ステントリーバと、係合構造をマイクロカテーテルから伸長させ、かつ格納することを制御するために、マイクロカテーテルの近位端上に配置されたハンドコントロールと、を備える。
【0006】
マイクロカテーテルは、折り畳まれた構成で遠位セグメントの近位に摺動することを防止され得る。
【0007】
係合構造は、マイクロカテーテルが折り畳まれた構成で遠位セグメントの近位に摺動することを防止するように構成され得る。
【0008】
第1の直径は、第2の直径よりも大きくてもよい。
【0009】
ハンドコントロールは、マイクロカテーテルの近位端に接続されたブレースと、細長い部材に取り付けられたプッシュプル機構と、を含み得る。
【0010】
プッシュプル機構は、フィンガーリングを含み得る。
【0011】
ハンドコントロールは、係合構造を実質的に完全に格納された位置に保持するためのロックを含み得る。
【0012】
ハンドコントロールは、片手で操作可能であり得る。
【0013】
マイクロカテーテルは、マイクロカテーテルの外面から管腔に延在する迅速交換ポートを更に含み得、迅速交換ポートは、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされている。
【0014】
係合構造は、迅速交換ポートの近位でマイクロカテーテル内に配置され得る。
【0015】
マイクロカテーテルは、マイクロカテーテルの外面上の迅速交換ポートであって、迅速交換ポートは、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされている、迅速交換ポートと、迅速交換ポートからマイクロカテーテルの遠位端まで延在するガイド管腔と、を更に含み得る。
【0016】
マイクロカテーテルは、マイクロカテーテルの外面上に迅速交換ポートを更に含み得る。細長い部材は、係合構造を通って延在する実質的に中空の本体を含み得る。ステントリーバは、細長い部材の外面から中空の本体の内部まで延在するステントリーバポートを更に含み得、迅速交換ポート、中空の本体、及びステントリーバポートは、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされている。
【0017】
ステントリーバポートは、迅速交換ポートの近位にあってもよい。
【0018】
ステントリーバは、係合構造の遠位端上にノーズコーンを更に含み得る。
【0019】
管腔は、遠位端から近位に延在する遠位シャフトであって、遠位シャフトは、第3の直径を有する、遠位シャフトと、近位端から遠位に延在する近位シャフトであって、近位シャフトは、第3の直径よりも小さい第4の直径を有する、近位シャフトと、を含み得る。
【0020】
拡張構成における係合構造の直径は、係合構造が遠位シャフト内に完全に回収されることができないように、第3の直径よりも大きくてもよい。
【0021】
マイクロカテーテルは、近位端から遠位に延在する近位シャフトと、近位シャフトから遠位に延在する遠位シャフトと、を更に含み得、係合構造は、遠位シャフト内に配置されており、近位シャフト内に受容されることができない。
【0022】
マイクロカテーテルは、近位端から遠位に延在する近位シャフトであって、管腔は、近位シャフトを通る第1の直径を含む、近位シャフトと、近位シャフトから遠位に延在する遠位シャフトであって、管腔は、遠位シャフトを通る第2の直径を含み、第1の直径は、係合構造が近位シャフト内の管腔によって受容されることができないように、第2の直径よりも小さい、遠位シャフトと、を更に含み得る。
【0023】
ハンドコントロールは、マイクロカテーテルの遠位端から係合構造を伸長させ、かつ格納することを制御するように構成され得る。
【0024】
マイクロカテーテルは、遠位端から近位に延在する遠位シャフトと、遠位シャフトにおけるマイクロカテーテルの外面から管腔に延在する側部ポートと、を更に含み得る。係合構造は、側部ポートに近接して遠位シャフト内に配置されてもよく、ハンドコントロールは、側部ポートから係合構造を伸長させ、かつ格納することを制御するように構成されている。
【0025】
係合構造の遠位端は、マイクロカテーテルに取り付けられ得る。
【0026】
係合構造は、血塊を受容するための少なくとも1つの足場要素と、血塊を挟持するための少なくとも挟持セルと、を含み得る。
【0027】
係合構造は、1つ以上の挟持セルと、1つ以上の挟持セルを通ってねじ込まれた成形ワイヤと、を含み得る。
【0028】
係合構造は、一連の内側挟持セル及び外側挟持セルを含み得る。
【0029】
係合構造は、構造糸と、互いに対向する第1の端部及び第2の端部を備える挟持セルのチェーンと、を含んでもよく、チェーンの第1の端部及び第2の端部は、構造糸に接続されている。
【0030】
係合構造は、伸長後の管腔内で係合構造の完全な格納を防止するように構成された少なくとも1つの停止部を含み得る。
【0031】
少なくとも1つの停止部は、挟持構成を超える係合構造の格納を防止し得る。
【0032】
ハンドコントロールは、係合構造の完全な格納を可能にするために、少なくとも1つの停止部を引き抜くことを制御するための回収手段を更に含み得る。
【0033】
血塊除去システムは、細長い部材の遠位端上に配置された第1の放射性マーカーと、係合構造の遠位端上に配置された第2の放射性マーカーと、を更に含み得る。
【0034】
本開示の態様によれば、血塊を除去するための方法が提供されており、本方法は、ハンドコントロールを動作させてマイクロカテーテルを引き抜き、マイクロカテーテルからステントリーバの係合構造を伸長させることを含む。
【0035】
本方法は、係合構造の少なくとも一部分を血塊の少なくとも一部分と共に埋め込むことと、マイクロカテーテル及びステントリーバを引き抜くことによって、血塊の少なくとも一部分を除去することと、を更に含み得る。
【0036】
本方法は、マイクロカテーテル及びステントリーバを引き抜く前に、ハンドコントロールを動作させてマイクロカテーテル内に係合構造を少なくとも部分的に格納することを更に含み得る。
【0037】
係合構造は、マイクロカテーテル内の折り畳まれた構成から、マイクロカテーテルが引き抜かれたときに拡張構成に移動し得る。
【0038】
係合構造は、折り畳まれた構成でマイクロカテーテルの遠位セグメントの近位に摺動することを防止され得る。
【0039】
マイクロカテーテルは、第1の直径を含む遠位セグメントと、第2の直径を含む近位セグメントと、を含み得、第1の直径は、第2の直径よりも大きい。
【0040】
ハンドコントロールは、マイクロカテーテルの近位端に接続されたブレースと、ステントリーバに取り付けられたプッシュプル機構と、を含み得る。
【0041】
プッシュプル機構は、フィンガーリングを含み得る。
【0042】
本方法は、マイクロカテーテルを引き抜く前に、ハンドコントロールを動作させてハンドコントロールのロックをロック解除することを更に含み得、このロックは、係合構造を実質的に完全に格納された位置に保持する。
【0043】
ハンドコントロールは、片手で動作され得る。
【0044】
マイクロカテーテルは、マイクロカテーテルの外面からマイクロカテーテルの管腔に延在する迅速交換ポートを含み得、迅速交換ポートは、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされている。
【0045】
マイクロカテーテルは、マイクロカテーテルの外面上の迅速交換ポートであって、迅速交換ポートは、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされている、迅速交換ポートと、迅速交換ポートからマイクロカテーテルの遠位端まで延在するガイド管腔と、を含み得る。
【0046】
マイクロカテーテルは、マイクロカテーテルの外面上に迅速交換ポートを更に含み得る。
【0047】
ステントリーバは、係合構造を通って延在する実質的に中空の本体と、中空の本体を通って延在するステントリーバポートと、を含み得、迅速交換ポート、中空の本体、及びステントリーバポートは、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされている。
【0048】
ステントリーバポートは、完全に格納された構成で迅速交換ポートの近位にあってもよい。
【0049】
ステントリーバは、係合構造の遠位端上にノーズコーンを含み得る。
【0050】
ステントリーバは、マイクロカテーテルの管腔内に位置付けられ得る。管腔は、マイクロカテーテルの遠位端から近位に延在する遠位シャフトであって、遠位シャフトは、第3の直径を有する、遠位シャフトと、マイクロカテーテルの近位端から遠位に延在する近位シャフトであって、近位シャフトは、第3の直径よりも小さい第4の直径を有する、近位シャフトと、を含み得る。
【0051】
拡張構成における係合構造の直径は、係合構造が遠位シャフト内に完全に回収されることができないように、第3の直径よりも大きくてもよい。
【0052】
マイクロカテーテルは、近位端と、近位端から遠位に延在する近位シャフトと、近位シャフトから遠位に延在する遠位シャフトと、を含み得、係合構造は、遠位シャフト内に配置されており、近位シャフト内に受容されることができない。
【0053】
マイクロカテーテルは、管腔と、近位端と、近位端から遠位に延在する近位シャフトであって、管腔は、近位シャフトを通る第1の直径を含む、近位シャフトと、近位シャフトから遠位に延在する遠位シャフトであって、管腔は、遠位シャフトを通る第2の直径を含み、第1の直径は、係合構造が近位シャフト内の管腔によって受容されることができないように、第2の直径よりも小さい、遠位シャフトと、を含み得る。
【0054】
係合構造は、血塊を受容するための少なくとも1つの足場要素と、血塊を挟持するための少なくとも挟持セルと、を含み得る。
【0055】
係合構造は、1つ以上の挟持セルと、1つ以上の挟持セルを通ってねじ切りされた成形ワイヤと、を含み得る。
【0056】
係合構造は、一連の内側挟持セル及び外側挟持セルを含み得る。
【0057】
係合構造は、構造糸と、互いに対向する第1の端部及び第2の端部を備える一連の挟持セルと、を含んでもよく、一連の挟持セルの第1の端部及び第2の端部は、構造糸に接続されている。
【0058】
係合構造は、伸長後のマイクロカテーテル内で係合構造の完全な格納を防止するように構成された少なくとも1つの停止部を含み得る。
【0059】
少なくとも1つの停止部は、挟持構成を超える係合構造の格納を防止し得る。
【0060】
ハンドコントロールは、係合構造の完全な格納を可能にするために、少なくとも1つの停止部を引き抜くことを制御するための回収手段を更に含む。
【0061】
マイクロカテーテルは、遠位端と、マイクロカテーテルの遠位端上に配置された第1の放射性マーカーと、を含み得る。ステントリーバは、係合構造の遠位端上に配置された第2の放射性マーカーを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0062】
本明細書は、本明細書に記載の主題を特に指摘し、かつ明確にその権利を主張する特許請求の範囲で終了するが、その主題は、添付の図面と併せて取られた特定の実施例の以下の説明からよりよく理解されると考えられ、図面において、同様の参照番号は同じ要素を特定する。
図1A】本開示の態様による、送達構成におけるステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す図である。
図1B】本開示の態様による、展開構成におけるステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す図である。
図1C図1A及び図1Bのステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせの遠位部分の断面図である。
図1D図1A及び図1Bのステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせの近位部分の断面図である。
図2A】本開示の態様による、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせのための例示的なハンドコントロールを示す図である。
図2B】本開示の態様による、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせのための例示的なハンドコントロールを示す図である。
図3A】本開示の態様による、例示的なステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す図である。
図3B】本開示の態様による、例示的なステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す図である。
図4A】本開示の態様による、例示的なステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す図である。
図4B】本開示の態様による、例示的なステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す図である。
図5】本開示の態様による、例示的なステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す図である。
図6】本開示の態様による例示的なステントリーバを示す図である。
図7】本開示の態様による例示的なステントリーバを示す図である。
図8】本開示の態様による、ステントリーバの製造を示す図である。
図9A】本開示の態様による、側部ポートを有するステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す図である。
図9B】本開示の態様による、側部ポートを有するステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す図である。
図10A】本開示の態様による、側部ポートを有するステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す図である。
図10B】本開示の態様による、側部ポートを有するステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す図である。
図11A】本開示の態様による、停止部を有するステントリーバの動作を示す図である。
図11B】本開示の態様による、停止部を有するステントリーバの動作を示す図である。
図12】本開示の態様による、例示的な血塊除去装置を組み込んだ治療のフローチャートである。
図13】本開示の態様による、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを製造するフローチャートである。
図14】本開示の態様による、ロックを有するハンドコントロールを示す図である。
図15】本開示の態様による、足場要素を有する係合構造を示す図である。
図16】本開示の態様による、迅速交換ポートの近位に係合構造を有するステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は数値の範囲に対する「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の部分又は構成要素の集合が、本明細書において説明されるその意図された目的に沿って機能することを可能にする、好適な寸法の許容誤差を示すものである。より具体的には、「約」又は「およそ」は、列挙された値の±20%の値の範囲を指してもよく、例えば「約90%」は、71%~99%の値の範囲を指してもよい。
【0064】
図1A及び図1Bは、それぞれ、送達構成及び展開構成におけるステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ100(例えば、血塊除去装置)を示す。図1C及び図1Dは、それぞれ、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ100の遠位部分及び近位部分の断面図を示す。ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ100は、マイクロカテーテル120、ステントリーバ140、及びハンドコントロール160を含み得る。マイクロカテーテル120は、ハンドコントロール160の近くに配置された近位端122、その反対側に配置された遠位端124、及び外面128を有する。遠位端124から延在する遠位セグメントは、第1の直径D1を有し得、近位端122から延在する近位セグメントは、第2の直径D2を有し得る。場合によっては、第1の直径D1は、第2の直径D2よりも大きくてもよい。マイクロカテーテル120は、近位端122から遠位端124へと延びる管腔127を含む。管腔127は、第3の直径D3を有する遠位端124に形成された遠位シャフトと、第4の直径D4を有する近位端126に形成された近位シャフトと、を有し得る。第3の直径D3は、第4の直径D4よりも大きくてもよい。場合によっては、第4の直径D4は、係合構造142がマイクロカテーテル120の近位部分(例えば、近位シャフト)において管腔127によって受容されることができないように寸法決めされ得る。カテーテル120はまた、外面128から管腔127に延在する迅速交換ポート129を有し得る。迅速交換ポート129は、ステントリーバ140を受容するように寸法決めされ得る。
【0065】
ステントリーバ140は、係合構造142及び細長い部材144(例えば、構造糸144)を含み得る。係合構造142は、少なくとも第1の端部及び第2の端部挟持セル150を含む挟持セル150のチェーン143を含み得る。チェーン143の端部は、構造糸144に接続されることができる。場合によっては、送達構成において、係合構造142は、迅速交換ポート129の近位に(すなわち、ハンドコントロール160により近く)配置され得る。このような方法で、ガイドワイヤは、ステントリーバ140と干渉することを回避し得る。当業者であれば、本明細書に記載の係合構造142が単なる例であり、本開示の態様に従って、様々な追加又は代替の係合構造が利用され得ることを認識するであろう。
【0066】
ハンドコントロール160は、マイクロカテーテル120の近位端122上に配置され得る。ハンドコントロール160は、マイクロカテーテル120から係合構造142を伸長させ、かつ格納することができ得る。ハンドコントロール160は、片手で操作可能である。ハンドコントロール160は、マイクロカテーテル120の近位端122に接続されたブレース162と、細長い部材144に取り付けられたプッシュプル機構164と、を含み得る。プッシュプル機構164は、フィンガーリング164を含み得るが、これは単なる例である。
【0067】
図2A及び図2Bは、本開示の態様による、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせのための例示的なハンドコントロール270を示す。ハンドコントロール270は、マイクロカテーテル220の近位端に取り付けられたベース272と、ステントリーバの近位端に取り付けられたプッシュプル機構274と、を含み得る。例えば、プッシュプル機構274は、プルタブ274を含み得る。
【0068】
図3A図5は、本開示の態様による、例示的なステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ300~500を示す。当業者であれば、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ300~500が、図1A及び図1Bを参照して上述されているステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ100と実質的に類似し得、かつ/又はステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ300~500の態様が、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ100に組み込まれ得ることを認識するであろう。
【0069】
図3Aを参照すると、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ300は、マイクロカテーテル320と、係合構造342を有するステントリーバと、を含み得る。マイクロカテーテル320の断面を図3Bに示す。マイクロカテーテル320は、ステントリーバを受容するための管腔327と、ガイドワイヤ395を受容するためのガイド管腔330と、を含み得る。場合によっては、マイクロカテーテル320は、迅速交換ポート329を含み得、ガイド管腔330は、迅速交換ポート329からマイクロカテーテル320の遠位端までのみ延在し得る。
【0070】
図4Aを参照すると、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ400は、マイクロカテーテル420と、細長い部材及びノーズコーン448を有する係合構造442、並びに中空の本体又は部分的に本体449を有する細長い部材444を有するステントリーバと、を含み得る。ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ400の断面を図4Bに示す。中空の本体449は、ガイドワイヤ495を受容するように寸法決めされ得る。場合によっては、マイクロカテーテル420は、迅速交換ポート429を含み得る。迅速交換ポート429は、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされ得、ガイドワイヤは、ステントリーバポートを通ってステントリーバの中空内部に、かつステントリーバの遠位端を通って送り込まれ得る。ノーズコーン448は、血塊を通って(例えば、穿刺要素として)駆動するように構成され得る。
【0071】
図5を参照すると、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ500は、遠位端上に配置された第1の放射性マーカー538を有するマイクロカテーテルを含み得る。例えば、放射性マーカー538は、マイクロカテーテルの外面528上に配置され得る。ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ500はまた、係合構造542及び細長い部材544を有するステントリーバを含み得る。第2の放射性マーカー558は、ステントリーバの遠位端上に配置され得る。第1及び第2の放射性マーカー538、558を利用することにより、操作者は、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ500の位置付け及び伸長/格納状態をより正確に決定することができ得る。
【0072】
図6及び図7は、本開示の態様による例示的なステントリーバの係合構造を示す。図6を参照すると、係合構造644は、ノーズコーン648、並びに一連の内側挟持セル650及び外側挟持セル650’を含む。図7を参照すると、係合構造742は、1つ以上の挟持セル750を通ってねじ込まれた成形ワイヤ744を有する1つ以上の挟持セル750を含む。
【0073】
図8は、本開示の態様による、ステントリーバの製造を示す。図8を参照すると、ワイヤ844は、ワイヤを物体(例えば、実質的に円筒形の物体)の周りに巻き付けることによって成形されている。次いで、成形ワイヤ844は、1つ以上の挟持セル850を通ってねじ込まれ、かつ/又は1つ以上の挟持セル850に取り付けられる。このようにして、係合構造は、関連技術で利用されるプロセスよりも容易に作製され得る。
【0074】
図9A図10Bは、本開示の態様による、側部ポートを有するステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせを示す。図9A及び図9Bを参照すると、マイクロカテーテル920は、側部ポート936を含む。側部ポート936は、マイクロカテーテルの外面から、内部に形成された管腔に延在し得る。ステントリーバの係合構造942は、(例えば、ハンドコントロール160の動作によって)側部ポート936を通って伸長させ、かつ格納するように構成され得る。係合構造942は、単一の挟持セルを含み得るが、これは単なる例である。場合によっては、ステントリーバの遠位端は、マイクロカテーテル920の内側部分に(例えば、永久的に又は半永久的に)接続され得る。
【0075】
図10A及び図10Bを参照すると、マイクロカテーテル1020は、側部ポート1036を含む。側部ポート1036は、マイクロカテーテルの外面から、内部に形成された管腔に延在し得る。ステントリーバの係合構造1042は、血塊2と係合するために、(例えば、ハンドコントロール160の動作によって)側部ポート1036を通って伸長させ、かつ格納するように構成され得る。係合構造1042は、複数の挟持セルを含み得るが、これは単なる例である。場合によっては、ステントリーバの遠位端は、マイクロカテーテル1020の内側部分に(例えば、永久的に又は半永久的に)接続され得る。
【0076】
図11A及び図11Bは、本開示の態様による、停止部1156を有するマイクロカテーテルとステントリーバの組み合わせ1100の動作を示す。マイクロカテーテル及びステントリーバ1100は、血管1内で血塊2まで移動され得る。係合構造142は、例えば、折り畳み構成で、マイクロカテーテル内に位置付けられ得る。正しく位置付けられると、係合構造142は、マイクロカテーテル120から伸長され得る。係合構造142は、血塊2と干渉し得る。次いで、係合構造142は、例えば、図11Bに示されるように、マイクロカテーテル120内に部分的に格納され得る。例えば、ステントリーバ140は、係合構造142が伸長された後に、マイクロカテーテル120内で係合構造142の完全な格納を防止するように構成された停止部1156を含み得る。したがって、係合構造142は、過度に格納されることを防止され、マイクロカテーテル120に対して(例えば、挟持構成で)血塊2を挟持し得る。当業者であれば、本開示に照らして、停止部1156が、過伸長を防止するための一例に過ぎないことを理解する。場合によっては、拡張構成における係合構造142の直径は、係合構造142が、展開後にマイクロカテーテル120内に完全に回収されることができないように、管腔の直径よりも大きくてもよい。
【0077】
場合によっては、停止部1156は、例えば、ハンドコントロール160の動作によって(例えば、回収手段を介して)格納可能であり得る。したがって、操作者は、完全な格納又は停止部1156によって許容される格納を超える格納の場合に、必要に応じて係合構造142を格納してもよい。
【0078】
図12は、本開示の態様による、例示的な血塊除去装置(例えば、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ100)を組み込んだ治療のフローチャート1200である。本方法は、血塊2の部位において、又はそれに隣接して血管1(例えば、身体血管)内に血塊除去装置を送達すること(1210)を含む。血塊除去装置は、マイクロカテーテルとステントリーバの組み合わせ(例えば、100)であり得、マイクロカテーテル(例えば、120)、ステントリーバ(例えば、140)、及びハンドコントロール(例えば、160)を含み得る。ハンドコントロール160は、マイクロカテーテル120を引き抜き、マイクロカテーテル120からステントリーバ140の係合構造142を伸長させるように動作され得る(1220)。次いで、係合構造は、血塊2の少なくとも一部分内に埋め込まれ得る(1230)。次いで、ステントリーバ及びマイクロカテーテル100を引き抜き、血塊2の一部分を除去する(1240)。場合によっては、ハンドコントロール160は、マイクロカテーテル120及びステントリーバ140を引き抜く前に、マイクロカテーテル120内に係合構造142を少なくとも部分的に格納するように動作させることができる。場合によっては、停止部又は代替構造は、ステントリーバ140を格納し過ぎることを防止し得る。
【0079】
図13は、本開示の態様による、ステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ(例えば、100)を製造するフローチャートである。マイクロカテーテル(例えば、120)が提供され得る(1310)。マイクロカテーテル120は、血管系(例えば、1)を横断するようにサイズ決めされ、外面(例えば、18)を含む、細長い本体と、細長い本体の両側に配置された近位端及び遠位端と、細長い本体を通って近位端から遠位端まで延在する管腔(例えば、127)と、を含み得る。本方法は、ステントリーバ(例えば、140)を提供することを更に含み得る(1320)。マイクロカテーテルは、血管系を横断するようにサイズ決めされた細長い本体(例えば、144)及び係合構造(例えば、142)と、細長い本体の両側に配置された近位端及び遠位端と、細長い本体を通って近位端から遠位端まで延在する管腔と、を含み得る。
【0080】
本方法は、細長い部材の近位端を、管腔を通って細長い本体の遠位端から細長い本体の近位端まで送り込むことを更に含み得る(1330)。次いで、係合構造142は、細長い本体(例えば、管腔127内の144)の遠位端内に位置付けられ得る(1340)。次いで、ハンドコントロール(例えば、160)は、細長い本体の遠位端及び細長い部材の遠位端に取り付けられ得る(1350)。
【0081】
図14は、本開示の態様による、ロック1466を有するハンドコントロール1460を示す。ロック1466は、ハンドコントロール1460を実質的に格納された位置に保持し得る。例えば、ハンドコントロール460は、ブレース1462及びプッシュプル機構1464を含み得る。ロック1466は、プッシュプル機構1464が前方に移動すること、及び係合構造142が伸長することを防止し得る。
【0082】
図15は、本開示の態様による、足場要素1555を有する係合構造1542を示す。足場要素1555は、血塊(例えば、2)を受容するように構成され得る。場合によっては、足場要素1555は、1つ以上の挟持セル(例えば、150)と組み合わされ得る。
【0083】
図16は、本開示の態様による、迅速交換ポート129の近位で係合構造142を有するステントリーバとマイクロカテーテルの組み合わせ1600を示す。
【0084】
本明細書に含まれる記述は、本発明の実施形態の例であり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。本明細書に記載されるように、本発明は、カテーテル100の多くの変形及び修正、並びにそれを製造及び使用するための方法を企図する。追加の修正は、本発明が関連する当業者には明らかであり、以下の特許請求の範囲の範疇に含まれることを意図したものである。
【0085】
〔実施の態様〕
(1) 血塊を身体血管から除去するための血塊除去システムであって、前記血塊除去システムは、
マイクロカテーテルであって、
第1の直径を含む遠位セグメントと、
第2の直径を含む近位セグメントと、を含む、マイクロカテーテルと、
前記マイクロカテーテルの遠位端の管腔内に実質的に位置付け可能なステントリーバであって、前記ステントリーバは、
拡張構成で前記マイクロカテーテルの遠位にあるときに拡張するように構成された係合構造と、
前記係合構造の近位にあり、前記マイクロカテーテルの近位端まで延在する細長い部材と、を含む、ステントリーバと、
前記係合構造を前記マイクロカテーテルから伸長させ、かつ格納することを制御するために、前記マイクロカテーテルの前記近位端上に配置されたハンドコントロールと、を備える、血塊除去システム。
(2) 前記係合構造は、折り畳まれた構成で前記遠位セグメントの近位に摺動することを防止されるように構成されている、実施態様1に記載の血塊除去システム。
(3) 前記ハンドコントロールは、
前記マイクロカテーテルの前記近位端に接続されたブレースと、
前記細長い部材に取り付けられたプッシュプル機構と、を備える、実施態様1に記載の血塊除去システム。
(4) 前記ハンドコントロールは、前記係合構造を実質的に完全に格納された位置に保持するためのロックを備える、実施態様1に記載の血塊除去システム。
(5) 前記マイクロカテーテルは、前記マイクロカテーテルの外面から前記管腔に延在する迅速交換ポートを更に備え、前記迅速交換ポートは、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされており、前記係合構造は、前記迅速交換ポートの近位でマイクロカテーテル内に配置されている、実施態様1に記載の血塊除去システム。
【0086】
(6) 前記マイクロカテーテルは、
マイクロカテーテルの外面上の迅速交換ポートであって、前記迅速交換ポートは、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされている、迅速交換ポートと、
前記迅速交換ポートから前記マイクロカテーテルの前記遠位端まで延在するガイド管腔と、を更に備える、実施態様1に記載の血塊除去システム。
(7) マイクロカテーテルは、前記マイクロカテーテルの外面上に迅速交換ポートを更に備え、
前記細長い部材は、前記係合構造を通って延在する実質的に中空の本体を備え、
前記ステントリーバは、前記細長い部材の外面から前記中空の本体の内部まで延在するステントリーバポートを更に備え、前記迅速交換ポート、前記中空の本体、及び前記ステントリーバポートは、ガイドワイヤを受容するように寸法決めされている、実施態様1に記載の血塊除去システム。
(8) 前記ステントリーバポートは、前記迅速交換ポートの近位にある、実施態様7に記載の血塊除去システム。
(9) 前記ステントリーバは、前記係合構造の遠位端上にノーズコーンを更に備える、実施態様1に記載の血塊除去システム。
(10) 前記管腔は、
前記遠位端から近位に延在する遠位シャフトであって、前記遠位シャフトは、第3の直径を有する、遠位シャフトと、
前記近位端から遠位に延在する近位シャフトであって、前記近位シャフトは、前記第3の直径よりも小さい第4の直径を有する、近位シャフトと、を備える、実施態様1に記載の血塊除去システム。
【0087】
(11) 前記拡張構成における前記係合構造の直径は、前記係合構造が前記遠位シャフト内に完全に回収されることができないように、前記第3の直径よりも大きい、実施態様10に記載の血塊除去システム。
(12) 前記マイクロカテーテルは、
前記近位端から遠位に延在する近位シャフトと、
前記近位シャフトから遠位に延在する遠位シャフトと、を更に備え、前記係合構造は、前記遠位シャフト内に配置されており、前記近位シャフト内に受容されることができない、実施態様1に記載の血塊除去システム。
(13) 前記マイクロカテーテルは、
前記近位端から遠位に延在する近位シャフトであって、前記管腔は、前記近位シャフトを通る第1の直径を含む、近位シャフトと、
前記近位シャフトから遠位に延在する遠位シャフトであって、前記管腔は、前記遠位シャフトを通る第2の直径を含み、前記第1の直径は、前記係合構造が前記近位シャフト内の前記管腔によって受容されることができないように、前記第2の直径よりも小さい、遠位シャフトと、を更に備える、実施態様1に記載の血塊除去システム。
(14) 前記マイクロカテーテルは、
前記遠位端から近位に延在する遠位シャフトと、
前記遠位シャフトにおける前記マイクロカテーテルの外面から前記管腔に延在する側部ポートと、を更に備え、
前記係合構造は、前記側部ポートに近接して前記遠位シャフト内に配置され、前記ハンドコントロールは、前記側部ポートから前記係合構造を伸長させ、かつ格納することを制御するように構成されている、実施態様1に記載の血塊除去システム。
(15) 前記係合構造の遠位端は、前記マイクロカテーテルに取り付けられている、実施態様14に記載の血塊除去システム。
【0088】
(16) 前記係合構造は、伸長後の前記管腔内での前記係合構造の完全な格納を防止するように構成された少なくとも1つの停止部を備える、実施態様1に記載の血塊除去システム。
(17) 前記少なくとも1つの停止部は、挟持構成を超える前記係合構造の格納を防止する、実施態様16に記載の血塊除去システム。
(18) 前記ハンドコントロールは、前記係合構造の完全な格納を可能にするために、前記少なくとも1つの停止部を引き抜くことを制御するための回収手段を更に備える、実施態様17に記載の血塊除去システム。
(19) 前記細長い部材の前記遠位端上に配置された第1の放射性マーカーと、
前記係合構造の遠位端上に配置された第2の放射性マーカーと、を更に備える、実施態様1に記載の血塊除去システム。
(20) 血塊を除去するための方法であって、
ハンドコントロールを動作させてマイクロカテーテルを引き抜き、前記マイクロカテーテルからステントリーバの係合構造を伸長させることを含む、方法。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12
図13
図14
図15
図16
【外国語明細書】