(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023027079
(43)【公開日】2023-03-01
(54)【発明の名称】キャップ装着型添加剤供給システム、及び飲用混合物を分配する方法
(51)【国際特許分類】
B65D 51/28 20060101AFI20230221BHJP
B65D 49/02 20060101ALI20230221BHJP
【FI】
B65D51/28 100
B65D49/02
【審査請求】有
【請求項の数】31
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022183351
(22)【出願日】2022-11-16
(62)【分割の表示】P 2020113813の分割
【原出願日】2015-11-20
(31)【優先権主張番号】62/083,129
(32)【優先日】2014-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517177154
【氏名又は名称】サークル,インコーポレイテッド.
【氏名又は名称原語表記】CIRKUL, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(72)【発明者】
【氏名】ワゴナー,ギャレット,エス.
(72)【発明者】
【氏名】ゲイ,アンドルー
(72)【発明者】
【氏名】リザ,レオ
(72)【発明者】
【氏名】リザ,エルカン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ベース液体がカートリッジを通過する際に、ベース液体に対し添加剤の調整可能な計量を可能にするカートリッジを提供する。
【解決手段】注ぎ口は、カートリッジ100の基部要素内に回転を制限されて取り付けられる。注ぎ口を回転させることにより、カートリッジを通過しベース液体流路へと流れる添加剤の流れの程度を変更できる。カートリッジは、スポーツボトル又は既製の水筒(water bottle)などの携帯飲料容器10と共に使用可能である。カートリッジと共に使用される容器内のベース液体は、混合されていない純粋な状態を保ちながら供給することが可能であり、異なる添加剤(すなわち、香料)をそれぞれ有する他の複数のカートリッジは、同一のベース液体供給源と共に使用可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通過するベース液体に所望量の添加剤を供給するカートリッジであって、
通過するベース液体の流れを許容するようにその内部に画定されるベース液体流路を有
するカートリッジ基部であって、添加剤の供給源を含むように前記カートリッジ基部の内
部に画定される添加剤リザーバーを含み、前記添加剤リザーバーから前記ベース液体流路
への添加剤の流れを許容し添加剤流路を更に画定する前記カートリッジ基部と、
前記カートリッジ基部と協働し、前記カートリッジ基部内に画定された注ぎ口液体流路
を含む注ぎ口であって、前記注ぎ口液体流路が前記ベース液体流路から注ぎ口の供給端部
に添加剤とベース液体の混合物の流れを許容するものである、前記注ぎ口と、
前記添加剤流路内に配置され、前記添加剤流路から前記ベース液体流路への添加剤の流
れを調整する計量要素と
を含む前記カートリッジ。
【請求項2】
前記計量要素は、前記注ぎ口上の表面を含んで構成される、請求項1に記載のカートリ
ッジ。
【請求項3】
前記計量要素は、前記カートリッジ基部に画定される少なくとも一つのポートを含んで
構成され、前記ポートは、前記添加剤流路の少なくとも一部を画定する、請求項1に記載
のカートリッジ。
【請求項4】
前記注ぎ口は、前記カートリッジ基部と協働して前記カートリッジ基部に対して回転可
能であり、前記添加剤流路から前記ベース液体流路へと流れる添加剤の流れを調整する、
請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記添加剤リザーバーは、前記カートリッジ基部の内部環状壁と外部環状壁との間の環
状空間として画定され、前記計量要素は、前記カートリッジ基部の前記内部環状壁に形成
されたマトリックス状の開口を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記注ぎ口は、前記カートリッジ基部内の対応する環状部内に嵌合する環状脚を含み、
前記計量要素は、前記注ぎ口の前記環状脚に、前記開口の一以上を選択的に閉塞する表面
を更に含む、請求項5に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記ベース液体の逆流を防止する逆止弁を更に含む請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記注ぎ口液体流路内に配置され、前記添加剤及びベース液体の混合物の混合を促進す
る乱流生成突起部を更に含む請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項9】
前記基部は、容器のねじ部分に対応して係合するねじ式カラーを含む、請求項1に記載
のカートリッジ。
【請求項10】
前記注ぎ口は、前記カートリッジ基部内で回転可能であり、前記注ぎ口は、複数の計量
調整戻り止めを含み、前記カートリッジ基部は、前記計量調整戻り止めと係合するように
なっており、前記カートリッジ基部に対して前記注ぎ口を一定の回転位置に固定する干渉
突出部を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項11】
ベース液体を収容する内部空間を有する容器と、
前記容器を封止し、カートリッジをその内部に収容するようになっており、前記容器の
内部空間から前記ベース液体が流れることを許容するようにその内部に画定されたキャッ
プ流路を含むキャップと、
通過するベース液体に所望量の添加剤を供給するカートリッジと
を含む計量可能な添加剤供給システムであって、
前記カートリッジは、
i) 通過するベース液体の流れを許容するようにその内部に画定されるベース液体流路
を有するカートリッジ基部であって、添加剤の供給源を含むように前記カートリッジ基部
の内部に画定される添加剤リザーバーを含み、前記添加剤リザーバーから前記ベース液体
流路への添加剤の流れを許容し添加剤流路を更に画定する前記カートリッジ基部と、
ii) 前記カートリッジ基部と協働し、前記カートリッジ基部内に画定された注ぎ口液
体流路を含む注ぎ口であって、前記注ぎ口液体流路が前記ベース液体流路から注ぎ口の供
給端部に添加剤とベース液体の混合物の流れを許容するものである、前記注ぎ口と、
iii) 前記添加剤流路内に配置され、前記添加剤流路から前記ベース液体流路への添加
剤の流れを調整する計量要素と
を含む前記システム。
【請求項12】
前記計量要素は、前記注ぎ口上の表面を含んで構成される、請求項11に記載のシステ
ム。
【請求項13】
前記計量要素は、前記カートリッジ基部に画定される少なくとも一つのポートを含んで
構成され、前記ポートは、前記添加剤流路の少なくとも一部を画定する、請求項11に記
載のシステム。
【請求項14】
前記注ぎ口は、前記カートリッジ基部と協働して前記カートリッジ基部に対して回転可
能であり、前記添加剤流路から前記ベース液体流路へと流れる添加剤の流れを調整する、
請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記添加剤リザーバーは、前記カートリッジ基部の内部環状壁と外部環状壁との間の環
状空間として画定され、前記計量要素は、前記カートリッジ基部の前記内部環状壁に形成
されたマトリックス状の開口を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記注ぎ口は、前記カートリッジ基部内の対応する環状部内に嵌合する環状脚を含み、
前記計量要素は、前記注ぎ口の前記環状脚に、前記開口の一以上を選択的に閉塞する表面
を更に含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記ベース液体の逆流を防止する逆止弁を更に含む請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記注ぎ口液体流路内に配置され、前記添加剤及びベース液体の混合物の混合を促進す
る乱流生成突起部を更に含む請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
前記基部は、容器のねじ部分に対応して係合するねじ式カラーを含む、請求項11に記
載のシステム。
【請求項20】
前記注ぎ口は、前記カートリッジ基部内で回転可能であり、前記注ぎ口は、複数の計量
調整戻り止めを含み、前記カートリッジ基部は、前記計量調整戻り止めと係合するように
なっており、前記カートリッジ基部に対して前記注ぎ口を一定の回転位置に固定する干渉
突出部を含む、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2014年11月21日に出願の米国仮出願第62/083,129号「計
量可能な添加剤のカートリッジシステム」に適用されるすべての条項、法律及び条約に基
づく優先権の利益を主張するものであり、その全体が参照することにより本明細書に組み
込まれる。本出願の要素又は主題、又は上記仮出願の明細書、請求項又は図面の一部が他
の態様で本出願に含まれていない場合、適用される規則、手続き又は法律の一部又は全体
の規定によって、その要素、主題又は一部は、参照することにより本出願に組み込まれる
。
【0002】
本発明は、飲料及びその他の製品のための液体の保存、分配及び供給システムに関する
。より具体的には、本発明は、水等のベース液体がカートリッジを通過する際に、香料濃
縮物や栄養補給剤、ビタミン補助食品等の添加剤を、制御され調整可能な量だけベース液
体に加えるためにカートリッジを利用する分配及び供給システムに関する。また、本発明
は、カートリッジ及び容器システムに関し、ある供給されるベース液体に対して、それぞ
れが異なる添加剤を有する複数のカートリッジをユーザが使用できるようにし、容器(す
なわち、水筒(water bottle))内のベース液体を純粋で混合されていない状態のままに
おきながら、ユーザが摂取や他の用途のために添加剤をベース液体と混ぜ合わせることが
できるようにする。
【背景技術】
【0003】
従来技術は、ベース液体に添加剤を加えるための様々な装置を含む。このような装置は
、米国特許第7,306,117号に記載されているようなプレミックスシステムを含む
。当該プレミックスシステムでは、所定量の添加剤が容器内のベース液体中に分配され、
摂取前に混合される。従来技術のシステムはまた、容器からベース液体が供給される際に
添加剤がベース液体に提供される装置を含む。このような供給システムとして、米国特許
第8,230,777号には、固形のサプリメントを含むサプリメント領域(supplement
area)をベース液体が通過する供給システムが開示され、また、米国特許第8,413
,844号には、フィルタと、水差しから水を注ぐ際に添加剤が分配される添加剤チャン
バとを有する水差し(ピッチャー)が開示されている。
【0004】
[課題を解決するための手段]
本発明の一態様は、ベース液体がカートリッジを通過する際に、該ベース液体に対し添
加剤の調整可能な計量を提供する計量可能な添加剤のカートリッジを提供する。カートリ
ッジは、スポーツボトル又は既製の水筒のような携帯用容器に容易に適合させることがで
きる。カートリッジは、ベース液体がカートリッジを通過する際に、ベース液体に添加剤
を提供するので、カートリッジと共に使用される容器内のベース液体を混合されていない
純粋な状態に保ちながら、添加剤とベース液体との混合物を提供することができる。更に
、本発明の他の態様では、ある容器及びある供給されるベース液体と共に使用可能で、そ
れぞれが異なる添加剤(すなわち、香料(flavor))を有する、複数のカートリッジの使
用を可能にする。本発明の態様によるモジュール式添加剤カートリッジは、供給されるベ
ース液体を保存する容器と共に使用され、消費者あるいはユーザが、異なる香料や異なる
サプリメントの組み合わせ等の様々な添加剤を、同一のベース液体と共に経験することを
可能にする。
【0005】
本発明の更なる他の態様は、カートリッジ内に流入するベース液体を濾過するための一
体型フィルタを有する添加剤カートリッジを提供する。
【0006】
本発明の更なる他の態様は、長期保存用に封止され、購入や使用前の完全性、品質及び
/又は未開封であることをユーザあるいは消費者に対して明示するために封止された添加
剤カートリッジを提供する。
【0007】
本発明の更なる他の態様は、ベース液体に添加される添加剤量の視覚的及び触覚的なイ
ンジケータを複数有する添加剤カートリッジを提供する。
【0008】
本発明の更なる他の態様は、カートリッジと容器の組み合わせを提供し、容器は、当該
容器上に予備の添加剤を計量可能なカートリッジを保持する要素を含む。
【0009】
別途の定義がされない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本
発明が関連する技術分野の当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有し
ている。本明細書に記載されたものと同様の他の実施形態、方法及び材料を、本発明を実
施するために使用することができるが、適切かつ例示的な実施形態、方法及び材料を以下
に記載する。本明細書で言及された全ての刊行物、特許出願、及び他の参考文献は、その
全内容が参照することにより本明細書に組み入れられる。矛盾する場合は、定義を含む本
明細書に従うものとする。更に、材料、方法及び実施例は、例示的なものに過ぎず、決し
て限定することを意図するものではない。本発明の一以上の実施形態の詳細は、添付の図
面及び以下で詳述される。本発明の他の特徴、目的及び利点は、明細書、図面及び特許請
求の範囲の記載から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の上記及びその他の付随する利点及び特徴は、添付の図面と併せて以下の詳細な
説明から明らかになるであろう。ここでは、同様の参照番号が、全体を通して同様の要素
を表す。説明及び実施形態は、例示的な実施例として意図されており、添付の特許請求の
範囲に記載されている本発明の範囲を限定するものではないことは理解されよう。
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の一態様による例示的なカートリッジ及び容器システムの斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に記載のカートリッジ及び容器システムの上面図である。
【
図3】
図3は、
図1に記載のカートリッジ及び容器システムの底面図である。
【
図4】
図4は、
図1に記載のカートリッジ及び容器システムの断面図である。
【
図5】
図5は、
図1に記載のカートリッジ及び容器システムの分解斜視図である。
【
図6】
図6は、
図1に記載のカートリッジ及び容器システムの底面斜視図である。
【
図7】
図7は、本発明の一態様による例示的なカートリッジの斜視図である。
【
図11】
図11は、組み付け構造における
図7に記載のカートリッジの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1及び
図2を参照すると、本発明の一態様による例示的な計量可能な添加剤カートリ
ッジ100は、容器本体とねじにより密封係合されるキャップ20を有する携帯可能な水
筒(water bottle)等の容器10と組み合わせて使用される。キャップ20は、一体に形
成される運搬ハンドル24を含むことができる。容器10の内部への空気の流入を可能に
するため、キャップ20には一以上の通気孔21が設けられている。
【0013】
本発明の更なる態様による、
図1に記載の容器10の底面図である
図3を更に参照する
と、計量可能な添加剤カートリッジと組み合わせて使用される容器は、一以上の予備カー
トリッジ100Sを容器にしっかりと固定するための手段を含むことができる。
【0014】
図4及び
図5では、本発明の態様による例示的な容器及びカートリッジシステムの主要
な構成要素を更に詳細に示す。使用中のカートリッジ100は、カートリッジ基部120
の対応するねじ式保持部121が固定されるねじ式カートリッジ保持用環状部品22を含
む容器キャップ20に固定されている。理解されるように、カートリッジ100のキャッ
プへの確実な密封係合を提供するために、スナップフィット要素、Oリング等のその他の
手段を使用することができる。
【0015】
同様に、更に
図6を参照すると、予備カートリッジ100Sは、容器10の底部に固定
され、該底部に形成された凹部11内に収容される。予備カートリッジ保持用環状部品1
4も容器の底部に形成又は固定され、予備カートリッジ100Sの基部120におけるね
じ式保持部121の螺合を提供する。係合用ギザギザ(gripping teeth)16のような幾
つかのグリッピング要素は、容器が表面で滑ることを防止するために、容器10の底部に
形成される。
【0016】
フィルタアセンブリ(特に、
図4及び
図5を参照)は、容器からのベース液体の流入を
可能にするために少なくとも一つの流路48を有するフィルタハウジング42と、キャッ
プ20の裏面にねじ式フィルタ保持カラー21(
図4参照)と螺合するためのねじ式カラ
ー44と、を含む。ベース液体が容器からフィルタアセンブリを通ってカートリッジ10
0に流れる際に、容器10に含まれるベース液体を濾過するために、中実又は環状の多孔
質の活性炭濾過エレメント46がフィルタハウジング42内に収容されている。液体が分
配される際に、その流出を防止しながら容器内への空気の流入を可能にするために、シリ
コーン製吸気弁26がキャップ内に設けられている。
【0017】
図7から
図14は、本発明の態様による例示的なカートリッジ100を示す。カートリ
ッジ100は、カートリッジ基部120にスナップフィット(snap fit)され、後述する
計量可能なカートリッジよって提供される香味の強さを示すための視覚的及び触覚的な複
数のインジケータ123を備えるテーパー状のねじ式保持カラー121(collar)を有す
る、注ぎ口封止キャップ160を含む。注ぎ口封止キャップ160、及びカートリッジ1
00の全体は、購入前及び使用前にカートリッジの品質、安全性及び不正開封のない状態
を保証するために、収縮包装された壊れやすいプラスチック膜等の不正開封防止要素(図
示省略)をカートリッジ全体に備えている。
【0018】
特に
図11及び
図12を参照すると、カートリッジ100は、概して、注ぎ口140と
、カートリッジ基部120と、注ぎ口封止キャップ160の3つの構成要素を備えている
。注ぎ口140及びカートリッジ基部120は協働して、
図11の矢印Bによって参照さ
れるベース液体流路への、カートリッジからの計量可能な添加剤の流れを提供する。また
、
図11の矢印Aによって参照される添加剤流路が、カートリッジ内に画定される(注ぎ
口脚150によって添加剤流路は塞がれている)。ベース液体の流れと添加剤の流れは、
図11の矢印「AB」で参照される添加剤及びベース液体の混合流路内で混合される。
【0019】
カートリッジ基部120は、環状添加剤リザーバー128を画定する、内部環状壁12
2、外部環状壁126及びカートリッジ底壁133を含む。当該底壁133は、ベース液
体を、例えば上述したフィルタアセンブリの流出口からカートリッジ内に流入させる一以
上の流入口130(
図10も参照)を有する。ベース液体逆止弁135は、底壁133に
固定されることができ、カートリッジ100の底壁133を通って開口125で摩擦によ
り固定される脚部を備えた可撓性シリコーンゴム「ボタン」形状要素を含む。逆止弁13
5は、カートリッジ100内へのベース液体の一方向流れのみを確実にし、フィルタアセ
ンブリ及び/又は容器10への逆流を防止する。理解されるように、流入口130の寸法
は、逆止弁135の材質及び寸法と同様に、カートリッジ100を通るベース液体が適切
に制御された流量となるように変更可能である。
【0020】
添加剤リザーバー128からベース液体流路に対する計量及び制御された添加剤の流れ
を提供するため、以下で詳述するように、一以上の添加剤計量ポート124がカートリッ
ジ基部120の内部環状壁122に形成される。計量ポート124は、内部環状壁122
の一部の周囲にマトリクス状に広がる。内部環状壁122は、注ぎ口140が注ぎ口受容
環状部127の内部で回転運動できるように、注ぎ口140を受容して固定するための注
ぎ口受容環状部127の一部を画定する。以下に説明するように、干渉突出部又はタブ1
29は、注ぎ口140上の計量調整戻り止めと係合するために、カートリッジ基部120
に形成される。
【0021】
注ぎ口140は、上部出口部142と、戻り止め部144と、環状脚150を含む。カ
ートリッジ基部120を組み立てる際に、環状脚150は、内部環状壁122によって画
定される環状部127内に延在する。環状脚150は、その脚部分に形成されて脚部分周
囲の一部に延びる添加剤流スロット154を有する添加剤計量部152を含む。注ぎ口1
40がカートリッジ基部120に組み付けられると、注ぎ口140は、添加剤計量部15
2が計量ポート124を通る流れを許可又は妨げることができるように、矢印R(
図13
参照)方向に回転可能となる。より詳細には、計量部は、脚150の表面が計量ポート1
24を完全に塞ぐ位置まで回転することができ(
図11参照)、この場合、添加剤はベー
ス液体流路に供給されない(これは、例えば、カートリッジの「水のみ」の設定に相当す
る)。更に、添加剤の流入を所望する場合、注ぎ口140及び計量部152は、スロット
154が計量ポート124の一部又は全てに隣接して位置するように回転され、それに対
応する量(レベル)の添加剤の流れが計量ポート124を通過してベース液体流路内へ提
供される。このように、ベース液体と混合される添加剤の量は、注ぎ口140がカートリ
ッジ基部内で回転することによって調整される。
【0022】
本発明の他の態様によれば、襟部(collar:環状部)121は、カートリッジ基部内に
おける注ぎ口140の様々な回転位置に設けられた添加剤の流れ設定に対応する視覚的及
び触覚的なインジケータを有する。インデックス又は他のインジケータ158(
図13参
照)は、所定の回転位置に関して、ベース襟部121の複数のインジケータ123の何れ
か一つと位置が合うように、注ぎ口140に設けられている。また、添加剤流路の全閉位
置に対応して、「水のみ」を示すインジケータ159をカラー121に設けてもよい。
【0023】
本発明の他の態様によれば、カートリッジ基部120及び注ぎ口140には、カートリ
ッジ基部に対して注ぎ口140の正回転位置を確保する要素が設けられている。更に、図
11における14-14面内におけるカートリッジ基部120及び注ぎ口140の上面断
面図である
図14を参照すると、干渉タブ又は突出部129が、注ぎ口140の戻り止め
部144に形成された環状スロット146内に突出している。このスロットは、突出部1
29と係合する停止面149(
図14参照)を提供するために、戻り止め部144の周囲
に部分的に設けられて、カートリッジ基部120内の注ぎ口140の回転を制限する。一
連の突出するタブ又は戻り止め要素145は、突出部129と摩擦係合を生じるように延
在する(説明を明確にするために、
図14では、突出部129が戻り止め要素145と接
触していない場合を示しており、ある程度の重なり、変形及び摩擦が生じることが理解さ
れる)。干渉タブ129及び戻り止め要素145との相互作用によって、カートリッジ基
部120内における注ぎ口140の正回転位置を提供する。これらの位置は、ユーザが基
部120内における注ぎ口140の回転位置及びベース液体に混合される添加剤の対応す
るレベルを読み取ることができるように、襟部121の複数のインジケータと一致してい
る。
【0024】
カートリッジ基部120のスレッド付きの保持襟部121には、香味強度の上昇を示す
複数のインジケータが設けられている(すなわち、サイズが増加する複数の垂直な突起が
設けられている)。注ぎ口上の対応するインデックス又はポインタ158は、基部120
内の注ぎ口140の回転位置を示す。本発明の一態様によれば、カートリッジには、液滴
形状のインジケータ159によって示されるように、「水のみ」のモードが設定されてお
り、カートリッジ基部120内の脚150の回転位置に対応して、香料計量ポート124
が香料計量部152によって完全に塞がれる。このモードでは、消費者に必要とされる複
雑な再構成を行うことなく、無香料で濾過したベース液体(水)が容器から供給される。
一方向バルブ又は逆止弁135は、水及び/又は香料濃縮物が容器内部に逆流するのを防
止する。
【0025】
理解されるように、注ぎ口脚150を通過するベース液体の流れは、添加剤が計量ポー
ト124を通過して流れることで、制御された方法でベース液体に添加剤が混合されるよ
うになる。ユーザは、注ぎ口140をカートリッジ基部内で回転させることによって、ベ
ース液体に添加させる添加剤の量を調節することができる。計量ポート124の寸法は、
添加剤の適切な流れを提供するように選択することができる。約0.03インチ(7.6
2×10-4メートル)の直径を有する計量口は、添加剤リザーバーにおける添加剤液体
の保持(非漏水)を可能にすると共に、計量口を通過してリザーバーへ流れ込むベース液
体の流れを防止する一方で、添加剤液体の適切な計量を提供する。
【0026】
理解されるように、計量口の直径は、添加剤液体の粘度及び流量を適切にする他のパラ
メータによって変化する。ベース液体内での添加剤の混合及び均一的な希釈を促進するた
めに、乱流生成突起部151が流路に設けられる。
【0027】
逆止弁135及び流入口130は、容器圧力の範囲(すなわち、可撓性容器の場合、ユ
ーザが圧迫することによって引き起こされる容器圧力の範囲)にわたってベース液体の調
整された流れを提供するために適切な寸法に構成される。カートリッジを通過するベース
液体の流れを更に制御するために、容器へのユーザによる圧迫がカートリッジを通過する
ベース液体の流れ又は添加剤の流れに影響を与えないようにするか、容器が倒れた状態で
流体が重力によって容器から排出され及び流体が均一な速度で流れ出るように、容器10
は剛性(すなわち、実質的に圧迫不可能で可撓性ではない)容器10として提供され得る
。キャップ20(
図3参照)における吸気バルブ26は、容器内部からベース液体が流れ
る際に、空気を補充する(すなわち、真空を防止する)。吸気バルブ26は、キャップ2
0における開口内で摩擦的及び/又は圧縮的に嵌合する脚部と、容器へ空気を流入させる
一方で、容器からベース液体が流出しないように一以上の通気孔21を封止する弁当り面
とを備えたシリコーン製の「ボタン」形状の弁であってもよい。
【0028】
更に理解されるように、適切な熱可塑性ポリマーは、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリカーボネート、及び高密度ポリエチレン(HDPE)等を含む前述の複数の要
素を形成するために用いられる。
【0029】
本発明の様々な態様におけるその他の変更及び変形の実施態様は、当業者には容易に明
らかであり、本発明は本明細書に記載されている特定の実施形態に限定されないことを理
解されたい。したがって、本明細書に記載されている概念の趣旨及び範囲内において、任
意の及び全ての変更、変形又は等価物が本発明に含まれることが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-16
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体容器と係合するように配置されたキャップ装着型添加剤供給システムであって、
キャップ装着型添加剤供給システムを通って延びるベース液体流路と、
添加剤リザーバーと、
前記添加剤リザーバーから前記ベース液体流路への添加剤流路と、
前記添加剤リザーバーから前記ベース液体流路への添加剤の流れを制御するように適合された調整可能なサイズの計量開口部とを具備し、
前記ベース液体流路内のベース液体の流れにより、添加剤が調整可能なサイズの計量開口部を通って前記ベース液体流路内を流れるベース液体内に流れ込む、
キャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項2】
添加剤が前記液体容器内の液体と混合するのを防止する一方向弁を更に備える、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項3】
前記添加剤リザーバーが液体添加剤を収容する、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項4】
前記ベース液体流路及び前記添加剤流路は、前記ベース液体流路内のベース液体の流れが添加剤の流れを前記添加剤流路から前記ベース液体流路へと駆動するように配置される、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項5】
前記液体容器と係合するように適合されたキャップを更に備え、前記添加剤リザーバーは前記キャップに固定される、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項6】
ユーザが前記調整可能なサイズの計量開口部を調整できるように適合された回転可能な要素を更に備える、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項7】
前記添加剤リザーバーが、前記調整可能なサイズの計量開口部の一部を形成する少なくとも1つの計量ポートを備える、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項8】
前記液体容器の口にねじ込んで係合するように適合されたキャップを更に備える、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項9】
前記ベース液体流路及び前記添加剤流路が、ベース液体が添加剤流路または添加剤リザーバーに流入するのを防止するように配置される、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項10】
混合されたベース液体と添加剤を吐出するように適合された注ぎ口を更に備え、注ぎ口が選択的に開閉可能である、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項11】
前記ベース液体流路は、前記キャップ装着型添加剤供給システムを通って実質的に直線経路で延在する、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項12】
濾過エレメントを更に含む、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項13】
ユーザが前記調整可能なサイズの計量開口部を調整できるように適合された回転可能要素を更に含み、前記回転可能要素が分注用注ぎ口を含む、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項14】
前記液体容器の口部に係合するように適合されたカラーを更に備え、カラーが口部と係合したときに、リザーバーが口部を通って適合し、前記液体容器の内部空間内に延びるように適合されている、請求項1に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項15】
ベース液体容器の口部内に設置するように適合されたキャップ装着型添加剤供給システムであって、
液体添加剤を収容するように適合された添加剤リザーバーと、
キャップに取り付けられる添加剤システムであって、前記キャップが前記ベース液体容器に装着されたときに、ベース液体が当該添加剤システムを通って、前記ベース液体容器の内部から前記ベース液体容器の外部へベース液体流路で流れることを可能にするように構成された添加剤システムと、
前記添加剤リザーバーから前記ベース液体流路まで延びる添加剤流路と、
前記添加剤流路を前記ベース液体流路に流れる添加剤の流れを、添加剤が前記ベース液体流路に流入しない状態から添加剤の最大流量が流入する状態まで変化させるように適合された調整可能なサイズの計量開口部とを具備し、
前記ベース液体容器内のベース液体と添加剤が混合するのを防ぐように構成されている、
キャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項16】
前記添加剤が前記ベース液体容器内の液体と混合するのを防止する一方向弁を更に備える、請求項15に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項17】
前記ベース液体流路及び前記添加剤流路は、前記ベース液体流路内のベース液体の流れが添加剤の流れを前記添加剤流路から前記ベース液体流路へと駆動するように配置される、請求項15に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項18】
前記ベース液体容器と係合するように適合されたキャップを更に備え、前記添加剤リザーバーが前記キャップに固定される、請求項15に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項19】
ユーザが前記調整可能なサイズの計量開口部を調整できるように適合された回転可能な要素を更に備える、請求項15に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項20】
前記添加剤リザーバーが、前記調整可能なサイズの計量開口部の一部を形成する少なくとも1つの計量ポートを備える、請求項15に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項21】
前記ベース液体容器の口にねじ込んで係合するように適合されたキャップを更に備える、請求項15に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項22】
前記ベース液体流路及び前記添加剤流路が、ベース液体が前記添加剤流路または前記添加剤リザーバーに流入するのを防止するように配置される、請求項15に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項23】
混合ベース液体及び添加剤を分配するように適合された注ぎ口を更に備え、前記注ぎ口は選択的に開閉可能である、請求項15に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項24】
前記ベース液体流路は、前記添加剤システムを通って実質的に直線経路で延在する、請求項15に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項25】
濾過エレメントを更に含む、請求項15に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項26】
ユーザが前記調整可能なサイズの計量開口部を調整できるように適合された回転可能要素を更に含み、前記回転可能要素が分注用注ぎ口を含む、請求項15に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項27】
前記液体容器の口部に係合するように適合されたカラーを更に備え、前記カラーが口部と係合したときに、前記リザーバーが口部を通って適合し、前記ベース液体容器の内部空間内に延びるように適合されている、請求項15に記載のキャップ装着型添加剤供給システム。
【請求項28】
飲料混合物を分配する方法であって、
ベース液体を貯蔵し、口部を有する容器を提供することと、
ベース液体を前記容器内に保持するために、前記容器の口部に添加剤を吐出する添加剤供給システムを設置することと、
前記ベース液体容器の内部から前記添加剤供給システムを介して、前記ベース液体容器の外部にベース液体を吐出することと、
ベース液体が前記添加剤供給システムを通って流れるときに、添加剤をベース液に添加することであって、前記添加剤供給システムを通るベース液体の流れは、ベース液体が流れるときに添加剤をベース液体と混合させることと、を含む方法。
【請求項29】
ベース液体が前記添加剤供給システムを通って流れるときに、ベース液体に添加される添加剤の量を変化させるために、前記添加剤供給システム上のサイズ調整可能な計量開口部を操作することを更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記添加剤供給システム上の調節可能なサイズの計量開口部を操作して、前記添加剤供給システムを通してベース液体のみが分配されるように、ベース液体に添加剤のいかなる流れも加えられないようにすること、を更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
添加剤が前記添加剤供給システムを通って流れるベース液と混合される間、ベース液体容器内のベース液体の貯蔵供給物を未混合状態に維持すること、を更に含む、請求項28に記載の方法。
【外国語明細書】