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特開2023-27162T細胞レセプターの同族抗原との相互作用の発見及び特徴決定のための遺伝子操作された二部構成細胞デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023027162
(43)【公開日】2023-03-01
(54)【発明の名称】T細胞レセプターの同族抗原との相互作用の発見及び特徴決定のための遺伝子操作された二部構成細胞デバイス
(51)【国際特許分類】
   C12N 5/10 20060101AFI20230221BHJP
   C12M 1/00 20060101ALN20230221BHJP
   C12M 1/34 20060101ALN20230221BHJP
   C12N 15/09 20060101ALN20230221BHJP
   C12N 15/65 20060101ALN20230221BHJP
   C12Q 1/04 20060101ALN20230221BHJP
   C07K 14/725 20060101ALN20230221BHJP
【FI】
C12N5/10 ZNA
C12M1/00 A
C12M1/34 A
C12M1/34 F
C12N15/09 100
C12N15/65 Z
C12Q1/04
C07K14/725
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193613
(22)【出願日】2022-12-02
(62)【分割の表示】P 2019546065の分割
【原出願日】2017-11-07
(31)【優先権主張番号】PA201670874
(32)【優先日】2016-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(71)【出願人】
【識別番号】519162570
【氏名又は名称】ジェノヴィー エービー
【氏名又は名称原語表記】GENOVIE AB
【住所又は居所原語表記】Forskargatan 20 C,151 36 Sodertalje,Sweden
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100159385
【弁理士】
【氏名又は名称】甲斐 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100163407
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100166936
【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100174883
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 雅己
(74)【代理人】
【識別番号】100189429
【弁理士】
【氏名又は名称】保田 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100213849
【弁理士】
【氏名又は名称】澄川 広司
(72)【発明者】
【氏名】ジャーヴィス,リーガン マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ヒル,ライアン エドワード
(72)【発明者】
【氏名】ペース,ルーク ベンジャミン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】TCR及びT細胞抗原の発見及び特徴決定のための遺伝子操作された二部構成細胞デバイスを提供する。
【解決手段】第1の部分が遺伝子操作された抗原提示細胞システム(eAPCS)であり、第2の部分が遺伝子操作されたTCR提示細胞システム(eTPCS)である、eAPC:eTPC組合せ分析システムを構成する二部構成デバイスであって、前記eAPCSは、遺伝子操作された抗原提示細胞(eAPC)である第1の成分(成分1Aと呼ぶ)(ここで、成分1Aは、被分析物抗原提示複合体(aAPX)及び/又は被分析物抗原性分子(aAM)の少なくとも1つのファミリーの内因性表面発現を欠き、aAPX及び/又はaAMをコードする1又は2以上のORFの組込みのための更なる成分(成分1Bと呼ぶ)である合成ゲノム受容部位を含有する)を含む、デバイスである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の部分が遺伝子操作された抗原提示細胞システム(eAPCS)であり、第2の部分が遺伝子操作されたTCR提示細胞システム(eTPCS)である、eAPC:eTPC組合せ分析システムを構成する二部構成デバイスであって、
前記eAPCSが
遺伝子操作された抗原提示細胞(eAPC)である第1の成分(成分1Aと呼ぶ)(ここで、成分1Aは、被分析物抗原提示複合体(aAPX)及び/又は被分析物抗原性分子(aAM)の少なくとも1つのファミリーの内因性表面発現を欠き、aAPX及び/又はaAMをコードする1又は2以上のORFの組込みのための更なる成分(成分1Bと呼ぶ)である合成ゲノム受容部位を含有する)、及び
aAPX及び/又はaAMをコードするORFの1Bへの送達及び組込みのための遺伝子ドナーベクターである第3の成分(成分1Cと呼ぶ)(ここで、成分1Cは成分1Bにマッチしており、成分1Cは、aAPX及び/又はaAMをコードする1又は2以上のORFを送達するように設計されてる)を含んでなり、
ここで、前記1又は2以上のORFは、必要に応じて、組込みの選択マーカーをコードし、aAPX及び/又はaAMは成分1Aにより発現され得る、二部構成デバイス。
【請求項2】
前記eTPCSが
遺伝子操作されたTCR提示細胞(eTPC)である第1の成分(成分2Aと呼ぶ)(ここで、成分2Aは、被分析物抗原提示複合体(aAPX)及び/又は被分析物抗原性分子(aAM)の少なくとも1つのファミリーの内因性表面発現を欠き、TCR鎖α、β、δ及びγの内因性発現を欠き、細胞がTCR鎖の相補対を発現するときのみという条件で細胞表面に提示されるCD3タンパク質を発現し、被分析物TCRα、β、δ又はγ鎖の少なくとも1つをコードする単一ORF及び/又は被分析物TCR鎖対をコードする2つのORFの組込みのための更なる成分(2Bと呼ぶ)ゲノム受容部位、及び
被分析物TCR鎖をコードするORFの送達のための遺伝子ドナーベクターである第2の成分(成分2Cと呼ぶ)(ここで、成分2Cは成分2Bにマッチしており、成分2Cは
a.被分析物TCRα、β、δ及び/又はγ鎖の少なくとも1つをコードする単一ORF、及び/又は
b.被分析物TCR鎖対をコードする2つのORF
を送達するよう設計されており、a及び/又はbは、必要に応じて、組込みの選択マーカーをコードする)
を含んでなり、被分析物TCR鎖はCD3と複合体化したTCR表面タンパク質(TCRsp)として成分Aに発現され得る、請求項1に記載の二部構成デバイス。
【請求項3】
eAPCSが
a.eAPC-p、及び/又は
b.eAPC-a、及び/又は
c.eAPC-pa、及び/又は
d.a及び/又はb及び/又はcの1又は2以上のライブラリー
から選択される1又は2以上の被分析物eAPCを提供する、請求項1又は2に記載の二部構成デバイス。
【請求項4】
eAPC-p、eAPC-a又はeAPC-paが
a.aAPX、又は
b.aAM、又は
c.aAPX:aAM、又は
d.aAPX:CM、又は
e.それらの組合せ
から選択される被分析物抗原を発現する、請求項3に記載の二部構成デバイス。
【請求項5】
eTPCSが
a.eTPC-t、及び/又は
b.1又は2以上のそのライブラリー
から選択される1又は2以上の被分析物eTPCを提供する、請求項1~4のいずれか1項に記載の二部構成デバイス。
【請求項6】
被分析物TCR鎖対が、CD3と複合体化したTCR表面タンパク質(被分析物TCRsp)として被分析物eTPCにより発現される、請求項5に記載の二部構成デバイス。
【請求項7】
eTPCが、eTPCのゲノムに対して遺伝子操作された合成TCRシグナル応答エレメントを表す成分2Fを含有し、被分析物TCRspとeAPC-p、-a又は-paにより提示される被分析物抗原との間での複合体形成を報告するために用いられ、eTPCにおいてシグナル応答を生じる、請求項6に記載の二部構成デバイス。
【請求項8】
1又は2以上の被分析物eAPCが1又は2以上の被分析物eTPCと組み合わされている、請求項1~7のいずれか1項に記載の二部構成デバイス。
【請求項9】
組合せが被分析物TCRspと請求項4に規定する被分析物抗原との間の接触を生じ、該接触がシグナル応答を生じてもよいし生じなくてもよい、請求項8に記載の二部構成デバイス。
【請求項10】
接触が被分析物TCRspと被分析物抗原との間での複合体形成を生じてもよい、請求項9に記載の二部構成デバイス。
【請求項11】
複合体形成が、生じる場合には、被分析物eTPC及び/又は被分析物eAPCにおいてシグナル応答を誘導することができる、請求項10に記載の二部構成デバイス。
【請求項12】
シグナル応答が、シグナル応答を有するか若しくは有しない被分析物eTPC若しくは被分析物eTPCのプール及び/又はシグナル応答を有するか若しくは有しない被分析物eAPC若しくは被分析物eAPCのプールを選択するために用いられる、請求項8~10のいずれか1項に記載の二部構成デバイス。
【請求項13】
得られるeAPC:eTPC分析システム内で、被分析物TCRspを発現する被分析物eTPCの被分析物抗原に対するシグナル応答の特徴決定に用いるための、請求項1~12のいずれか1項に記載の二部構成デバイスから得られる被分析物eTPC。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載の二部構成デバイスから得られる入力の被分析物eTPC又は請求項1~13のいずれか1項に記載の二部構成デバイスから得られる被分析物eTPCのライブラリーから1又は2以上のeTPCを選択して、1又は2以上の被分析物eTPCを得る方法であって、発現されたTCRspが請求項4に規定される1又は2以上の被分析物抗原に結合し、
a.1又は2以上の被分析物eTPCを1又は2以上の被分析物eAPCと組み合わせて被分析物TCRspと被分析物抗原との間の接触を生じさせること、及び下記
b.形成される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間の複合体の形成を測定すること、及び/又は
c.誘導される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間の複合体形成により誘導される被分析物eTPCによるシグナル応答を測定すること、及び/又は
d.誘導される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間の複合体形成により誘導される被分析物eAPCによるシグナル応答を測定すること、及びe.工程b、c及び/又はdに基いて1又は2以上のeTPCを選択すること、ここで、選択はポジティブ及び/又はネガティブ測定によりなされる
の少なくとも1つを含んでなる方法。
【請求項15】
選択工程が単一細胞選別及び/又はプールへの細胞選別により行われる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
選別が選別された単一細胞の拡大に先行する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
選別が選別された細胞プールの拡大に先行する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
選択されたeTPCがシグナル応答の特徴決定に付され、下記:
a.天然型シグナル伝達応答を決定すること、及び/又は
b.eTPCが成分2Fを含有する場合には、合成シグナル伝達応答を決定すること
を更に含んでなる、請求項14~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
被分析物TCRspを発現する請求項1~11のいずれか1項に記載の二部構成デバイスから得られる1又は2以上の被分析物eTPCの発現した被分析物抗原に対するシグナル応答を誘導する被分析物抗原を同定するための請求項1~12のいずれか1項に規定される二部構成デバイスから得られるeAPC。
【請求項20】
請求項1~13のいずれか1項に記載の二部構成デバイスから得られる入力の被分析物eAPC又は請求項1~13のいずれか1項に記載の二部構成デバイスから得られる被分析物eAPCのライブラリーから1又は2以上のeAPCを選択して、1又は2以上の被分析物eAPCを取得する方法であって、被分析物eAPCは、請求項4に規定される発現した被分析物抗原に対する、被分析物TCRspを発現する1又は2以上の被分析物eTPCのシグナル応答を誘導し、
下記:
a.1又は2以上の被分析物eAPCと1又は2以上の被分析物eTPCとを組み合わせて、被分析物eAPCにより提示される被分析物抗原と1又は2以上の被分析物eTPCの被分析物TCRspとの間の接触を生じさせること、及び
b.形成する場合、1又は2以上の被分析物抗原と1又は2以上の被分析物TCRspとの間での複合体の形成を測定すること、及び/又は
c.誘導される場合、被分析物TCRspと被分析物抗原との間での複合体形成により誘導される1又は2以上の被分析物eTPCにおけるシグナル応答を測定すること、及び/又は
d.誘導される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間での複合体形成により誘導される被分析物eAPCによるシグナル応答を測定すること、及び
e.工程b、c及び/又はdから1又は2以上のeAPCを選択すること、ここで、選択はポジティブ及び/又はネガティブ測定によるなされる
を含んでなる方法。
【請求項21】
選択工程が単一細胞選別及び/又はプールへの細胞選別により行われる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
選別が選別された単一細胞の拡大に先行する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
選別が選別された細胞プールの拡大に先行する、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、2つの部分を含んでなり各部分が、システムの動作中に互いに相互作用する別異の遺伝子操作された細胞システムを含む、遺伝子操作された細胞デバイスの構築及び使用に関する。二部構成細胞デバイスの第1の部分は、当該APCがヒト白血球抗原(HLA)分子、HLA様分子並びに別異の形態の抗原提示分子及び抗原性分子の細胞表面提示に関してヌルとなるようにゲノム編集により遺伝子操作されている抗原提示細胞(APC)システムである。加えて、遺伝子操作されたAPCシステム(eAPCS)は、抗原提示分子をコードするオープンリーディングフレーム(ORF)の挿入のため、及び必要に応じて、遺伝子コードされた被分析物抗原の挿入のためのゲノム組込み部位を含有する。APCのゲノム組込み部位を標的し、被分析物抗原分子-及び/又は抗原提示複合体をコードするORFを迅速に送達するように設計された遺伝子ドナーベクターは、eAPCSを完成させる。二部構成細胞デバイスの第2の部分は、当該細胞がTCR鎖の表面発現に関してヌルとなるようにゲノム編集により遺伝子操作されているT細胞レセプター(TCR)-提示細胞システムである。この遺伝子操作されたTCR提示細胞システム(eTPCS)は、TCRをコードするORFの導入に際して、TCRヘテロ二量体複合体を細胞表面でCD3複合体状況で発現させることに関して依然としてコンピテントであり、TCRライゲーションに対して検出可能な様式で応答することに関してもコンピテントである。TCR-提示細胞のゲノム組込み部位を標的し、被分析物TCR ORFを迅速に送達するように設計された遺伝子ドナーベクターは、eTPCSを完成させる。この遺伝子操作された二部構成細胞デバイスは、細胞-細胞コミュニケーションの天然型機能的状況でのTCR/抗原相互作用の標準化された分析のために設計されている。
【背景技術】
【0002】
発明の序論
Tリンパ球(T細胞)による免疫監視機構は、全ての有顎脊椎動物の適応免疫における中心的な機能である。T細胞による免疫監視機構は、T細胞サブタイプにわたる豊富な機能的多様性を介して達成され、該T細胞サブタイプは、病原体感染及び腫瘍性細胞の排除に貢献し、侵入病原体、共生微生物、食物の分子成分のような共生非自己因子に対する適応免疫応答を組織化し、更には自己の免疫寛容を維持する。様々な外来及び自己因子に応答するために、T細胞は、これらの外来及び自己因子の分子構成成分を特異的に検出できなければならない。よって、T細胞は、個体が遭遇する自己及び非自己分子の大多数を、病原性生物及び病的な自己に対する有効な応答を開始するために十分な特異性を持って、健常な自己に対するそのような応答の開始を回避しながら検出できなければならない。この任務の非常に複雑な性質は、外来及び自己の分子の両方の実際的に無限の多様性を考慮した場合に明らかになり、病原性生物は、T細胞による検出を逃れるための進化圧力の下にある。
【0003】
T細胞レセプター(TCR)
T細胞は、主として、T細胞レセプター(TCR)の発現により規定される。TCRは、T細胞適応免疫の標的と相互作用しそれを感知する役割を担うT細胞の成分である。一般的に言えば、TCRは、細胞表面で提示されるヘテロ二量体タンパク質複合体で構成される。2つのTCR鎖の各々は、共に免疫グロブリンスーパーファミリー(IgSF)ドメインに属し、逆並行βシートを形成する可変(V)領域及び定常(C)領域である2つの細胞外ドメインで構成される。これらは、短い細胞質尾部に隣接するI型膜貫通ドメインにより細胞膜に係留されている。多様な分子構成成分に適応してそれを検出するT細胞の素質は、T細胞発生中に生じるTCR鎖におけるバリエーションから生じる。このバリエーションは、B細胞における抗体発生に類似の様式で体細胞組換えにより生じる。
【0004】
TCR鎖多様性
T細胞プールは、幾つかの機能及び表現型が不均質な下位集団からなる。しかし、T細胞は、その表面で発現される体性再編成TCRアイソフォームに従ってαβ又はγδに大きく分類できる。2つのTCR鎖対アイソフォーム、すなわちTCRα(TRA)とTCRβ(TRB)との対、及びTCRガンマ(TRG)とTCRデルタ(TRD)との対が存在する。TRA:TRB対を発現するT細胞はαβT細胞と呼ばれ、TRG:TRD対を発現するT細胞は、しばしばγδT細胞と呼ばれる。
αβ及びγδ形のTCRは、共に多様なリガンド、すなわち「抗原」の認識を担い、各T細胞は、T細胞成熟中にαβ又はγδレセプター鎖を新たに生じる。これらの新たなTCR鎖対は、体細胞V(D)J組換えと呼ばれるプロセスにおいてレセプター配列多様性を生じることにより認識の多様性を達成し、体細胞V(D)J組換えの後に各T細胞は、別個に再編成された単一TCRのコピーを発現する。TRA及びTRG遺伝子座では、幾つかの分離した可変(V)及び機能的(J)遺伝子セグメントが組換えのために利用可能であり、定常(C)遺伝子セグメントに並置されるので、VJ組換えと呼ばれる。TRB及びTRD遺伝子座での組換えは、更に、多様性(D)遺伝子セグメントを含むので、VDJ組換えと呼ばれる。
組換えられた各TCRは、αβT細胞の場合にα及びβ鎖、又はγδT細胞の場合にγ及びδ鎖により形成されるリガンド結合部位の構造により決定される、ユニークなリガンド特異性の能力を有する。TCRの構造多様性は、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる、各鎖の3つの短いヘアピンループに主に限定される。3つのCDRは、レセプター鎖対の各鎖からもたらされ、これらの6つのCDRループはまとめて、TCR細胞外ドメインの膜から遠い末端に存在して、抗原結合部位を形成する。
各TCR鎖における配列多様性は、2つの形態で達成される。第一に、組換えのための遺伝子セグメントの無作為選択は、基本的な配列多様性をもたらす。例えば、TRB組換えは、47のユニークV、2のユニークD及び13のユニークJ生殖系列遺伝子セグメントの間で起こる。一般的に、V遺伝子セグメントは、CDR1及びCDR2ループの両方に貢献し、よって生殖系列にコードされている。配列多様性を生じるための第2の形態は、組み換えられるV、(D)及びJ遺伝子セグメントの間の接合部にて鋳型ヌクレオチドの無作為欠失及び非鋳型ヌクレオチドの付加により生じる超可変CDR3ループ内で起こる。
【0005】
TCR:CD3複合体
成熟αβ及びγδTCR鎖対は、ε、γ、δ及びζと呼ばれる幾つかのアクセサリーCD3サブユニットと一緒に複合体として細胞表面にて提示される。これらのサブユニットは、αβ又はγδTCRと一緒に3つの二量体(εγ、εδ、ζζ)として会合する。このTCR:CD3複合体は、αβ又はγδTCRと同族抗原との結合の際に細胞シグナル伝達応答を開始するためのユニットを形成する。TCR:CD3複合体として結合したCD3アクセサリーは、免疫レセプター活性化チロシンモチーフ(ITAM)と呼ばれるシグナル伝達モチーフに貢献する。
CD3ε、CD3γ及びCD3δは各々、単一のITAMに貢献するが、CD3ζホモ二量体は3つのITAMを含む。TCRと共に組み立てられる3つのCD3二量体(εγ、εδ、ζζ)は、よって、10のITAMに貢献する。同族抗原とのTCRライゲーションの際に、直列型チロシン残基のリン酸化は、重要な70kDaのζ鎖関連タンパク質(ζ-chain-associated protein of 70 kDa;ZAP-70)のようなSrcホモロジー2(Scr homology 2;SH2)ドメインを含むタンパク質のための対形成したドッキング部位を創出する。このようなタンパク質の動員は、T細胞活性化及び分化を最終的に担うTCR:CD3シグナル伝達複合体の形成を開始する。
【0006】
αβT細胞
αβT細胞は、一般的に、ヒトにおいて、対応するγδT細胞よりも豊富に存在する。αβT細胞の多くは、細胞表面でHLA複合体により提示されるペプチド抗原と相互作用する。ペプチド-HLA(pHLA)認識T細胞は、最初に記述され、最もよく特徴決定されている。αβT細胞のより稀な形も記述されている。粘膜関連インバリアントT(MAIT)細胞は、比較的限定されたα及びβ鎖多様性を有するとみられ、タンパク質断片よりもむしろ細菌代謝産物を認識する。インバリアントナチュラルキラーT細胞(invariant natural killer T-cell;iNK T細胞)及び生殖系列によりコードされるミコリル反応性T細胞(germline-encoded mycolyl-reactive T-cell;GEM T細胞)は、非HLA分子により交差提示される糖脂質の認識に限定される。iNK T細胞は、大部分が、CD1dにより提示される糖脂質と相互作用すると考えられるが、GEM T細胞細胞は、CD1bにより提示される糖脂質と相互作用する。更に別の形のT細胞は、CD1a及びCD1cに関連付けられた糖脂質と相互作用すると考えられるが、このような細胞は、まだ詳細に特徴決定されていない。
【0007】
通常型αβT細胞
ほとんどのαβT細胞の重要な特徴は、HLA分子に関連したペプチド抗原の認識である。これらは、しばしば、「通常型」αβT細胞と呼ばれる。個体内で自己HLA分子は、自己及び外来タンパク質からのペプチドをT細胞に提示し、悪性病変及び外来病原体に対する適応免疫、共生生物、食物及び自己に向けての適応寛容のための必須の基礎を提供する。HLAタンパク質をコードするHLA遺伝子座は、ヒトゲノムのうちで最も遺伝子密度が高く、多型性の領域であり、ヒトにおいて12,000を超えるアレレが記載されている。HLA遺伝子座における多型の程度が高いことにより、個体間のペプチド抗原提示の多様性が確実になり、このことは、集団レベルでの免疫のために重要である。
【0008】
HLAクラスI及びII
2つの形の古典的HLA複合体、すなわちHLAクラスI(HLAI)及びHLAクラスII(HLAII)が存在する。3つの古典的HLAI遺伝子、すなわちHLA-A、HLA-B及びHLA-Cが存在する。これらの遺伝子は、インバリアントβ2ミクログロブリン(β2M)鎖と会合する膜貫通型α鎖をコードする。HLAIα鎖は、免疫グロブリンフォールド型の3つのドメイン、すなわちα1、α2及びα3で構成される。α3ドメインは、膜の近くにあり、大部分がインバリアントであるが、α1及びα2ドメインは一緒になって、多型の膜から遠くにある抗原結合窩を形成する。6つの古典的HLAII遺伝子、すなわちHLA-DPA1、HLA-DPB1、HLA-DQA1、HLA-DQB1、HLA-DRA及びHLA-DRB1が存在する。これらの遺伝子は、α鎖及びβ鎖を含む、対形成したDP、DQ及びDRヘテロ二量体HLA複合体をコードする。各鎖は、免疫グロブリンフォールド型の2つの主要な構造ドメインを有し、ここで、α2及びβ2ドメインは、HLAIα3ドメインのものに類似の、膜に近い大部分がインバリアントのモジュールを含む。HLAIIα2及びβ2ドメインは一緒になって、膜から遠くにある抗原結合窩を形成し、多型性が高い領域である。
HLAI及びHLAIIの抗原結合窩は、8つの逆平行βシートのプラットフォーム上に2つの逆平行αヘリックスを含む。この窩において、ペプチド抗原が結合し、伸ばされた立体構造で提示される。HLAI及びHLAIIにおけるペプチド接触残基は、ほとんどの配列多型の場所であり、これは、異なるHLAアレレにより提示される多様なペプチドレパートリーの分子的基礎を構成する。ペプチドは、抗原結合窩と広範囲で接触し、その結果、各HLAアレレは、提示されたペプチドに対する別個の配列制約及び優先性を課す。所定のペプチドは、よって、限定された数のHLAとだけ結合し、相互的に、各アレレは、所定のタンパク質からのペプチドコレクションの特定の画分だけを受け入れる。各個体に存在するHLAI及びHLAIIアレレのセットは、HLAハプロタイプと呼ばれる。HLAI及びHLAII遺伝子の多型並びに遺伝性のアレレの相互優性発現は、ヒト集団全体にわたるHLAハプロタイプの非常に大きい多様性を駆動し、これは、αβTCRの莫大な配列多様性と組み合わせた場合に、これらのHLA-抗原-TCR相互作用の分析の標準化のために大きな障害となる。
【0009】
HLAI及びHLAIIのαβTCR結合
αβTCRは、HLA及びペプチド抗原(変化した自己)の両方の残基により形成される混合pHLA結合界面の一部としてペプチドを認識する。HLAI複合体は、ほぼ全ての有核細胞の表面に提示され、内因性タンパク質に由来するペプチドを提示すると一般的に考えられている。T細胞は、よって、相互作用細胞のpHLAI複合体をサンプリングすることにより、HLAI提示細胞の内因性細胞性プロテオームを調べることができる。HLAIの結合は、相互作用T細胞によるTCR共レセプターCD8の発現を必要とするので、HLAIサンプリングは、CD8+αβT細胞に制限される。これとは対照的に、HLAII複合体の表面発現は、プロフェッショナルAPCに主に制限され、提示細胞にとって外因性のタンパク質に由来するペプチドを提示すると一般的に考えられている。相互作用T細胞は、よって、提示細胞が存在する細胞外微小環境のプロテオームを調べることができる。HLAIIの結合は、相互作用T細胞によるTCR共レセプターCD4の発現を必要とするので、HLAIIサンプリングは、CD4+αβT細胞に制限される。
【0010】
αβTCRの胸腺選択
上記のαβTCRの役割は、pHLA複合体の検出であり、TCR提示T細胞は、確立された免疫におけるそのT細胞の役割と密接な関係がある応答を高めることができる。個体において生じたαβTCRレパートリーは、特定のハプロタイプと関連して、多様性が実際に起こる前に遭遇する可能性が高い全ての外来抗原の巨大で予測できない多様性の理由であるはずである。この結果は、自己pHLAとの強い相互作用を回避するように特異的に教授されただけで特定されていないpHLA複合体を認識する能力を有して非常に多様で多数のαβTCRがある程度無作為化された様式で生じる背景に対して達成される。これは、胸腺選択と呼ばれるプロセスにおいてT細胞成熟中に注意深く調整される。
胸腺におけるT細胞成熟の第1の工程中に、十分な親和性をもって自己pHLA複合体と相互作用できないαβTCRを有するT細胞は、生存シグナルを奪われ、排除される。ポジティブ選択と呼ばれるこの工程により、正しいHLAに関連付けられて提示される外来又は変化したペプチドを少なくとも認識できる可能性があるTCRレパートリーを生存T細胞が確実に有することになる。その後、自己pHLAと強く相互作用し、よって自己免疫を駆動する能力を有するαβTCRは、ネガティブ選択のプロセスにより能動的に除去される。ポジティブ及びネガティブ選択のこの組合せは、末梢にある自己pHLAに対する低い親和性を有するαβTCRを有するT細胞だけをもたらす。これは、自己に制限されるが自己反応性ではないαβT細胞レパートリーを確立する。HLAハプロタイプに対するT細胞発生のこの高度に個別化された性質は、αβTCR-抗原-HLA相互作用の標準化された分析における困難を強調する。更に、これは、移植片拒絶及び移植片対宿主病の両方の基礎、並びに一個体において同定されるαβTCRが第2の個体において完全に異なる影響を有し得るという一般的な原理の基礎を形成し、このことは、実際の臨床において現れるTCRベース及びT細胞ベースの治療及び診断方策について明確な意味を有する。
【0011】
非通常型αβT細胞
αβT細胞の非HLA拘束又は「非通常型」の形は、非常に異なる分子抗原標的を有する。これらの非通常型αβT細胞は、古典的HLA複合体を結合させないが、CD1ファミリー又はMR1のような保存されたHLA様タンパク質を結合させる。CD1ファミリーは、抗原交差提示に関与する4つの形(CD1a、b、c及びd)を含む。これらの細胞表面複合体は、HLAIによく似たα鎖を有し、これがβ2Mとヘテロ二量体を形成する。α鎖の膜から遠い表面で提示される小さい疎水性ポケットは、病原体由来の脂質ベースの抗原のための結合部位を形成する。自然様NK T細胞(innate like NK T-cell;iNK T細胞)は、脂質/CD1ファミリー認識の最もよく理解された例であり、GEM T細胞は、別の顕著な例を表す。「I型」iNK T細胞は、CD1dに関連付けられた脂質α-GalCerと強く相互作用することが知られている。これらのiNK T細胞は、固定されたTCRα鎖(Vα10/Jα18)及び限定された数のβ鎖(制限されたvβ使用を有する)を有する非常に限定されたTCR多様性を示し、これらは、Toll様及びNod様レセプターのような自然の病原体関連分子パターン(PAMPS)認識レセプターになぞらえられている。これとは対照的に、「II型」NK T細胞は、より多様なTCRレパートリーを示し、より多様な形態のCD1d-脂質複合体結合を有するとみられる。GEM T細胞は、CD1bにより提示されるマイコバクテリア由来糖脂質を認識するが、CD1a、b及びcによる抗原提示並びにそれらのT細胞認識の分子的な詳細は、理解され始めたばかりである。
MAIT細胞は、インバリアントTCRα鎖(TRAJ33、TRAJ20又はTRAJ12とライゲーションされたTRAV1-2)を主に発現し、該鎖は、一連のTCRβ鎖と対形成できる。ペプチド又は脂質の代わりに、MAIT TCRは、HLAI様分子であるMR1により提示される病原体由来葉酸及びリボフラビンベースの代謝産物と結合できる。MAIT TCRについて観察されるTCRにおける限定されているが著しい多様性は、保存されたMR1に関連付けられた多様であるが相関する代謝産物の認識を可能にするとみられる。
非古典的HLA拘束αβT細胞TCRがどのようにして成熟中に胸腺において選択されるのか、よく理解されていない。しかし、上で概説したネガティブ及びポジティブ選択の基本的なプロセスが当てはまるようであり、胸腺内で特殊化した適所においてこのことが生じることを示唆するいくらかの証拠がある。
【0012】
γδT細胞
αβTCR発生及びpHLA結合の詳細な機械論的理解とは対照的に、抗原標的及びそれらのγδT細胞対応物の関係性については比較的ほとんど知られていない。このことは、循環T細胞区画中のそれらの量が比較的低いことが理由の一つである。しかし、γδT細胞は、厳密にHLA拘束されないと広く考えられており、抗体と同様に、より自由に表面抗原を認識するとみられる。加えて、より最近では、γδT細胞は、外来抗原との免疫系の主な相互作用部位である上皮組織の常在型T細胞区画を支配できることが認識されるようになってきている。更に、γδT細胞腫瘍免疫監視及び調節不全になった自己のその他の形の監視機構についての様々な機序が文献において明らかにされ始めている。自然様及び適応γδT細胞の両方の特異的抗原標的は、まだほとんど定義されていないが、PAMPの組織分布及び迅速な認識は、外来抗原に対する応答の初期及び適応免疫系がまだ成熟中の生命の初期の両方におけるγδT細胞の基本的な役割を示唆する。
γδT細胞の多様な機能は、異なるVγVδ遺伝子セグメント使用に基づくとみられ、γδT細胞が主にインバリアントTCRと一緒に、感染中の非常に初期にPAMPの自然様認識を媒介する2つの主なカテゴリーにおいて広く理解できる。PAMP以外に、これらのタイプのγδT細胞は、更に、細胞ストレス、感染及びおそらく腫瘍発生の非常に初期のサインを与え得るリン酸抗原を含む自己分子を認識すると考えられている。PAMP及びこのようないわゆる損傷関連分子パターン(danger associated molecular pattern;DAMPS)並びに多数の組織拘束自然様γδT細胞の認識は、これらの細胞が、予め活性化、ホーミング及びクローン増殖を必要とせず抗原負荷に対して迅速に応答するのに適していることを強く示唆する。
【0013】
γδT細胞の第2の形は、実際はより適応性があり、非常に多様性のγδTCRレパートリー及び末梢を循環してリンパ系組織に直接アクセスする能力を有すると考えられている。このような抗原特異的γδT細胞は、CMVのような一般的なヒト病原体について記載されており、メモリー応答を形成するとみられる。しかし、γδT細胞は、活性化の後に比較的限定されたクローン性増殖のみを示し、末梢循環又は組織におけるTCR多様性及びγδT細胞の特異的応答の程度についてはほとんど利用可能なデータはない。更に、γδTCRはpHLA複合体と相互作用せず、よって、この状況においてペプチド抗原と結合しないと一般的に考えらえているが、γδT細胞の幾つかの抗原標的だけが特徴決定されており、根底にある分子フレームワークはわずかに理解されているだけである。
【0014】
末梢γδT細胞の頻度が低いこと及びヒトにおける組織常在性T細胞を研究することが困難であることのために、この重要で多様なタイプのT細胞がどのようにして適応免疫応答に参加するのかについての我々の知識が制限されてきた。この台頭してきた研究領域は、稀なγδT細胞を捕捉して特徴決定し、それらのTCR対を単離し、それらの同族抗原を同定する、より信頼できる技術を必要とする。
【0015】
抗原及び抗原提示細胞
T細胞及びTCRとの関係において、抗原は、TCRと結合でき、T細胞内のシグナル伝達をもたらす任意の分子と定義できる。最もよく特徴決定されているT細胞抗原は、HLAI及びHLAII複合体において提示され、通常型αβT細胞と結合するペプチドである。しかし、近年、非通常型αβT細胞及びγδT細胞が抗原として広範囲の生体分子、例えば脂質、リポペプチド、糖ペプチド、糖脂質並びに一連の代謝産物及び異化産物を結合できることが明らかになってきた。更に、γδT細胞が、抗体様の様式で完全にフォールドされたタンパク質と直接結合できることが明らかになってきた。よって、T細胞抗原がHLAにより提示されるペプチドに主に拘束されるという視点は、過去20年間で、ほぼ全ての生体分子を含むように拡大されている。この概念を念頭に置いて、何を抗原提示細胞(APC)と考えることができるかを定義することが適切である。
抗原及び抗原提示細胞
【0016】
前出のセクションで定義したように、HLAI及びHLAIIは、細胞型全体にわたって共通点のない発現プロファイルを有する。ほぼ全ての有核細胞が細胞表面でHLAI複合体を提示し、よって、T細胞サンプリングのためにペプチド抗原を提示する能力があることが広く受け入れられている。これとは対照的に、HLAIIは制限された発現プロファイルを有し、少なくとも定常状態条件において、樹状細胞(DC)、マクロファージ及びB細胞を含む抗原提示の専門的な役割を有する細胞の表面でだけ発現される。これらの専門細胞型は、しばしばプロフェッショナルAPCと呼ばれる。この文書の目的のために、用語「APC」は、αβ又はγδT細胞によるサンプリングのために抗原を提示できる任意の有核細胞を表すために用いる。このような抗原は、特異的抗原提示複合体、例えばHLA及びHLA様分子において「カーゴ」として提示されるものに限定されないが、αβ又はγδTCR保有細胞と結合できる任意の細胞表面提示部分を含むことができる。
【0017】
TCRの治療への使用
初代T細胞の養子移入は、免疫不全患者にウイルス免疫を与えるために、ウイルス抗原に向かう、エクスビボで増殖させたT細胞をまず用いて、1990年代初期に臨床背景において初めて試験された。特定のがん抗原に対してエクスビボで増殖させた初代T細胞を用いる同様のアプローチが、そのすぐ後に悪性腫瘍の処置において試験された。現在でも課題であり続けるこれらの初期のアプローチにおけるある限界は、治療製品において組成を精細に最適化する必要性と対立する、T細胞の性質及び多様性についての理解の欠如である。現在、エクスビボで増殖させた初代T細胞の使用は、ウイルス抗原に対する特異性を有する初代T細胞を用いる一握りのイニシアティブ以外は、製薬業界においてほぼあきらめられている。
【0018】
近年、遺伝物質を初代ヒト細胞に安定して導入する能力により、実験的遺伝子改変T細胞治療剤の種類が増えてきている。このような治療用細胞製品は、T細胞応答の力を利用し、T細胞特異性を疾患関連抗原標的、例えば悪性細胞によってのみ発現される抗原に向けなおすことを目的とする。これらは、実際のTCR鎖対ではなく、キメラ抗原レセプター(CAR)をレシピエントT細胞に移入することに主に頼っている。CARは、CD3-TCR機能を模倣する合成キメラレセプターを生成するための、シグナルレセプターエレメント、例えばCD3複合体のζ鎖にグラフトされた標的化部分(多くの場合、悪性細胞の表面発現タンパク質を標的にする一本鎖抗体エレメント)である。これらのいわゆるCAR T細胞(CAR-T)製品は、現在までに臨床試験においてまちまちの成功度を示しており、その可能性にもかかわらず、固有のユニークな分子標的を有する腫瘍、例えばB細胞悪性病変を超えて解釈することは容易ではない。代わりに、全長TCR鎖対ORFをT細胞に移入することについての興味が増えてきている。このようなTCRが操作されたT細胞治療剤は、困難な製造プロセスや、CAR-T製品と同様に、確認された抗原標的及び標的化構築物の欠如により現在制限されている。現在までに、悪性細胞上のHLAIにより提示されるペプチド抗原の認識のためのαβTCRの使用に焦点が当てられており、このアプローチの基本的な困難は、悪性細胞に特異的な抗原が必要であるということである。
【0019】
TCR-pHLA相互作用が比較的低親和性のものであるので、天然型TCRは、TCRが操作されたT細胞療法のために最適ではないようであると考えられている。幾つかのアプローチが、一本鎖抗体親和性成熟と同じ方法で、インビトロで親和性成熟TCRのために考案されている。これらのTCR親和性成熟アプローチも、一般的に、一方の鎖のV領域を別の鎖のV領域に融合させて単一ポリペプチド構築物を作製する一本鎖フォーマットを用いる。このような単一ポリペプチドを、次いで、抗体操作ワークフローから適応させたファージ又は酵母ディスプレイシステムにおいて用いることができ、標的結合に基づく何回かの選択を経ることができる。このような一本鎖TCRアプローチにおいて、機能的TCR鎖対を得る点において2つの固有の限界が存在する。第一に、選択が標的との結合親和性に基づくことである。しかし、TCR親和性がTCRシグナル伝達出力の強さ又は能力と常に相関するわけではないことが十分に文書化されている。第二に、親和性に基づく一本鎖構築物の選択が、それらが全長レセプターとして一旦再構成されると、等価な親和性であると常に解釈されない。
【0020】
治療との関係において、親和性成熟化TCR対において更なる重要な限界が存在する。つまり、それらの配列が変更されたことを考慮すると、定義による得られた構築物はもはや胸腺選択に供されず、ここで、自己抗原と強く反応するTCRは、レパートリーから削除される。よって、これらの改変TCRは、自己反応性である固有の危険性を有し、この危険性を、現在の方法を用いてインビトロで除くことは非常に難しい。同じ理由により、治療用途のための選択されたか又は操作されたTCRはいずれも、個別化される必要がある。もしTCRが人工的に操作されるか又は天然型TCRが個体にわたって用いられるならば、破滅的な可能性がある自己免疫を回避するために、特定の各個体のHLAハプロタイプ及び提示されるペプチドレパートリーに基づいて交差反応性を除かなければならない。このことは、胸腺選択が、その所定の個体にのみ特異的な全ての利用可能なHLA分子の背景において行われるという事実のためである。このような交差反応性の可能性は不明である。しかし、我々のTCRレパートリーが、同じ種の他の個体のpHLA複合体を外来であると認識する能力は、適応免疫の基本的な特性であり、移植片拒絶及び移植片対宿主病を支持する。がん特異的黒色腫関連抗原(MAGE)に対する成熟TCR鎖対を用いる最近の臨床試験は、胸腺選択を迂回することの潜在的な問題に光を当てた。成熟TCRを有する自家T細胞を2名のがん患者に注入して戻したとき、これらの患者は、致命的な心臓疾患を迅速に発症した。その後の研究により、MAGE特異的成熟化TCRは、心臓タンパク質であるタイチンからのHLAIにより提示されるペプチドと交差反応性であったことがわかった。このことは、交差反応性は、TCRの治療への使用において別個の可能性であることを強く示唆する。
【0021】
TCRを治療目的のために利用するための別の達成手段は、抗体治療用物質とほぼ同じ方法でそれらを親和性反応剤として用いることにある。一本鎖TCR分子は、コンジュゲート薬物物質を特定のHLA-抗原発現細胞集団に送達するために試験されている。このようなアプローチは、一般的に、CAR-T又はTCRが操作されたT細胞療法より安全であると考えられている。なぜなら、薬物物質の投与を単純に撤回することができるからである。しかし、交差反応性の可能性及び予測困難なオフターゲット効果により、この背景における可能性のある限界がまだ存在する。
【0022】
臨床診断におけるTCRレパートリー検出
関連する観点において、臨床診断目的のために特定のTCR配列の量の検出を用いることに対する興味が増加している。特にディープシーケンシング法の台頭につれて、ある個体内の全体の、そして特定の関係におけるマッチするαβ対についての完全なTCR多様性を把握することが可能である。このことは、患者における疾患関連抗原に対する免疫応答の確立のための代理の読み出しとして、増殖したT細胞クローンの量を単に検出することにより特定の状態及び疾患状態を診断するための手段になる可能性がある。しかし、このような包括的なアプローチは、確立された臨床タイムポイントを有する非常に強い免疫応答に現在のところ限定されており、配列決定により同定された任意の特定のTCRの特異的抗原標的を同定することの根底にある困難に苦しんでいる。
【0023】
T細胞抗原の治療及び診断のための使用
適応免疫応答を活用する基本的な強さは、TCR-抗原相互作用の精巧な特異性が、各病原体、がん細胞又は自己免疫疾患に特異的に関連する抗原についての詳細な知識を必要とするという中心的な技術的困難と言い換えられる。更に、各抗原は、特異的抗原提示複合体又はそのアレレにより提示され得るので、抗原の発見は、関連する各HLA遺伝子及びアレレについて行わなければならない。強い適応免疫応答と関連し、保存されたエピトープ応答階層を一般的に示すHIV、インフルエンザ及びCMVのような幾つかの感染性疾患について、最も重要なエピトープが、幾つかの一般的なHLAと関連付けられてマッピングされている。同様に、がん、アレルギー及び自己免疫の分野において、関連T細胞抗原をマッピングする系統的な試みが増えてきている。しかし、これらは、困難な手順であり、異なる臨床状況と関連するT細胞抗原を系統的に表す努力は、効率的で確固とした迅速で適応性のあるプロトコールが存在しないことにより妨げられている。
特に、がん細胞は、困難で重要な態様である。なぜなら、悪性細胞の表面で提示されるペプチドのほとんどは自己抗原であるか又は自己抗原に非常に類似しているからである。よって、胸腺選択は、これらのペプチドを強く認識しうるTCRを削除するであろう。それと同時に、腫瘍は免疫認識を逃れるように発展する。このことは、確立された腫瘍に対する有力な免疫応答が比較的稀であり、標的を予測又は発見することが難しいことを意味する。しかし、これらの応答は存在し、そして重要なことには、通常、よりよい結果と関連している。このような応答の標的、腫瘍関連抗原(TAA)は、ほとんどの場合、自己からの区別可能な特徴を有し、がん発展中に過剰発現されるか、発展のこの段階では細胞型に存在しないか、又は遺伝子変異若しくは翻訳後改変、例えばリン酸化により特異的に変更されたタンパク質に由来する。
【0024】
利用可能な場合、このようなエピトープの知識により、基礎的な発見、診断目的のため及び例えばワクチン効力の試験として関連するT細胞応答を調べることが可能になる。重要なことに、これらは、アレルギー及び自己免疫におけるT細胞寛容化のための高度に特異的な標的と、重大なことに、特異的免疫療法のため及び悪性細胞に対抗する価値のある標的に向かう点とを提供する。悪性病変は、細胞免疫療法の有望性として特に価値のある標的であり、T細胞操作における進展は、がんのタイプについての特異的マーカーがたまたま利用可能である幾つかの場合を超える確認された標的TAAの欠如により遅くなる。
細胞療法の可能性及び確認された標的の欠如に鑑みて、見込のあるTCR抗原の同定は、いまだに、特に癌を処置するための努力におけるTCRに基づく免疫療法の最も急を要する障害の一つである。
【0025】
TCR及びT細胞抗原分析の技術的観点
全体として、TCRに基づく療法の発展はまだその初期段階であり、限定された成功しかしていない。とてつもない可能性があるが、診断的アプローチは、患者の疾患状態又は療法に対する応答を評価することを目的とする比較臨床研究においてほとんど実施されていない。天然型TCR鎖対の安定した捕捉と、高スループットにて細胞同士のコミュニケーションの機能的関係におけるTCR-抗原相互作用の系統的な分析とについて十分に発展していない技術は、TCRに基づく療法及び診断の発展のための主な障害である。
【0026】
ディープシーケンシングアプローチにより、健常及び疾患におけるT細胞レセプター多様性についての理解が改善されている。しかし、これらのアプローチは、主にTCRβ鎖のCDR3領域にわたる短い区間に一般的に焦点を当てている。ほとんどの研究は、TCRα鎖の寄与を無視しており、対合したαβ鎖及び興味の対象と決定されたTCRの抗原特異性を分析しようとしたものはほとんどない。単細胞封入及び遺伝子バーコーディングを用いる最近のワークフローにより、天然型TCRαβまたγδ鎖対の対形成及び全長配列の分析が可能になっているが、このようなワークフローは、まだ実験段階である。
【0027】
単離TCR鎖対は、生物物理学的又は機能的形態のいずれかで抗原特異性の点で分析できる。生物物理学的分析は、TCR及び分析物抗原の両方を可溶形で組換え生成することを必要とする。HLA拘束TCRの場合、このことは、よって、全ての個別のTCR及び同族pHLA複合体の生成を必要とするであろう。このことは、技術的に非常に困難であり、遅くてスループットが低い。更に、このような分析は、相互作用親和性のみを与え、これは予測可能な様式での機能的特徴との関連が低い。
最近まで、細胞との関係での単離TCR配列の詳細な機能解析は、初代T細胞又は不死T細胞株への分析物TCR鎖対のトランスフェクションと、細胞活性化の伝統的なフローサイトメトリ分析による細胞応答の検出又は抗原負荷の際のトランスフェクションされた細胞から分泌される因子の検出という面倒なプロトコールにより制限されてきた。Guoらによる最近の発表において、単細胞からの対形成したTCR鎖の迅速なクローニング、発現及び機能的特徴決定が報告された(Molecular Therapy - Methods and clinical development (2016) 3:15054)。この研究では、分析物ヒトαβTCR対を、αβTCR発現が欠如したレポーター細胞株で発現させているが、これは、TCR刺激の際に活性化されるNur77プロモーターと連結した緑色蛍光タンパク質(GFP)レポーター系を含んでいた。この系は、レポーター細胞株ゲノムへの標準化されたTCR組込みの欠如のために、まだ非効率であり、APCエレメントによる細胞に結合した抗原負荷のための系統的な方法を提供しない。
【0028】
既知のT細胞抗原に対するTCRの同定についてのワークフローと同様に、健常及び疾患における新規なT細胞抗原のデノボ発見は、まだ非常に困難である。ほとんどのアプローチは、いまだに実際は生物物理学的であり、免疫化プロトコールにおいて試験しようとする候補抗原を、又は上記のように同族TCRの同定により生成することを狙いとする。T細胞抗原発見の分野における標準化はほとんど又は全く存在せず、この分野は、ほとんど学術研究に限定されている。
【0029】
治療及び診断のための使用の両方においてTCR及びそれらの同族に対する興味の蓄積、並びに著しい数の天然型TCRαβ及びγδ鎖対を捕捉する手段の出現につれて、TCR-抗原相互作用の系統的解析のための信頼できる高スループットで標準化された技術がまだ欠如している。重要なことに、TCR及び抗原が共に生細胞により提示される細胞間コミュニケーションの天然の状況におけるTCR鎖対の機能解析のための標準化されたシステムが欠如している。更に、細胞間コミュニケーションの関連する状況におけるTCR候補の選択及び/又はTCR鎖対の親和性成熟を達成できるシステムが欠如している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0030】
記載したように、天然型の細胞状況で発現されるTCR対を有する細胞の高スループット作製のための標準化された技術を現在欠いている。全長TCR対を単一コピーとしてTCR提示細胞のゲノム中に挿入し得、その結果、前記TCRが分析及び選択のために天然型CD3細胞表面複合体で提示されるシステムを有することは非常に望ましい。CD3複合体により提示されるTCR対は、親和性分析が、単鎖TCR及び他の非天然型TCRディスプレイ技術の場合ではない、実際の天然型TCR組成を反映するものであることを確実にする。更に、生存細胞におけるCD3複合体でのTCR対の提示は、TCR対の機能的分析に絶対的に必要なことである。機能的分析(TCRシグナル伝達出力の分析を意味する)は、TCR選択及び遺伝子操作ワークフロー(シグナル出力が、一般に、細胞治療薬に関する使用に最も重要なパラメーターである)において決定的に重要であり、他のディスプレイプラットフォームで決定されるように、同族抗原/HLAとのTCRの親和性と十分に相関付けられていない。
【課題を解決するための手段】
【0031】
発明の詳細な説明
本発明は上記の必要性に取り組むものである。詳細には、本発明は、TCR及びT細胞抗原の発見及び特徴決定のための遺伝子操作された二部構成細胞デバイスの構築及び使用に関する。細胞デバイス全体の2つの部分は、デバイス動作時に互いに接触する別異の遺伝子操作された細胞タイプで構成される。デバイスは、被分析物抗原に対する被分析物TCRの応答性の標準化された機能的分析に使用される。この応答性の読み出しは、TCR、T細胞抗原の同定及び選択、並びにTCR/抗原相互作用の詳細な機能的特徴決定に使用される。デバイスは、第1の細胞集団、eAPCシステム(eAPCS)を用いて作製される遺伝子操作された抗原提示細胞(eAPC)により被分析物抗原を提示する。デバイスは、第2の細胞集団、eTPCシステム(eTPCS)を用いて作製される遺伝子操作されたTCR提示細胞(eTPC)により被分析物TCRを提示する。
【0032】
本発明の二部構成デバイスは、高度の標準化、再現性を可能にし、被分析物TCR及びT細胞抗原コレクションの複雑性を決定的に制限する特徴を含む。主として、この標準化は、規定され高度に制御された、被分析物抗原提示複合体及び抗原のeAPCのゲノムへの組込み及びTCRのeTPCのゲノムへの組込みにより達成される。このことは、被分析物細胞集団を作製する迅速なサイクル時間を可能にし、現行のランダム-組込み及びウイルスベクタープラットフォームのコストを大きく低下させる。更に、本発明は、細胞-ベースの被分析物アレイの作製をeAPC-及びeTPC-中心様式で可能にする。このことは、大きなベクターライブラリーを細胞集団に組み込むことができ、単一被分析物を発現する細胞のライブラリーとしてアッセイすることができることを意味する。eAPC及びeTPCのゲノムに遺伝子操作されにより導入された単一コピーゲノム受容部位がこのことを達成し、その結果、マッチしたドナーベクター内のORF(HLAについては、抗原又はTCR鎖)により提供されるとき、単一コピーのORFのみがベクタープールから組み込まれることが可能である。このことは、ベクタープールが混合アイデンティティーのORFを含む場合、各細胞が単一アイデンティティーを組み込まれており;バクテリオファージのような他のディスプレイプラットフォームに適合する細胞-ベースのアレイが作製されることを意味する。この高レベルの標準化及び複雑性の低減は、初代又は不死化細胞培養物、拡大増殖及び出力を達成する内因性シグナル伝達応答を用いる現行の方法又はAPC-又はT細胞-中心入力の部分的システム化とは対照的である。重要なことには、二部構成の遺伝子操作された細胞デバイスにより、本発明は、細胞-細胞コミュニケーションの状況で関連する機能的応用の標準化を達成する。このことは、インビボ効果の予想能力の増大により、新たなTCR及びT細胞抗原候補の発見及び臨床試験の時間及び費用を低減させるために決定的に重要である。
【0033】
本発明は、第1の部分が遺伝子操作された抗原提示細胞システム(eAPCS)であり、第2の部分が遺伝子操作されたTCR提示細胞システム(eTPCS)である二部構成デバイスの提供及び動作に関する。全体として、このデバイスは、2つの別タイプの遺伝子操作されたヒト細胞で構成される、T細胞抗原のTCR認識の機能的分析のための多細胞分析システムである。このデバイスの一次出力は、被分析物抗原又は被分析物TCRを発現する細胞であり、これを用いて、それぞれ特異的T細胞抗原又はTCR配列としてのデバイスの終端出力を決定し得る(図1)。
【0034】
二部構成デバイスは、
i.第1相、被分析物抗原及び被分析物TCRを有する細胞集団の作製、及び2つの被分析物細胞集団を接触させる組合せシステムへのそれらの組立て
ii.第2相、デバイスの出力を得るための、組合せシステムの接触された細胞集団のいずれかに固有の応答の読み出し
を含む2つの相で作動する。ここで、eAPCS及びeTPCSはそれぞれ、eAPC:eTPC組合せシステムに組み立てられる被分析物eAPC及びeTPC集団を作製する手段を提供する(図1、工程i及びii)。
eAPCSは、eAPC:eTPC組合せシステムに提供される種々の形態の被分析物eAPC集団を作製するシステムとして定義される。ここで、被分析物eAPC集団は、以下
i.eAPC-p
ii.eAPC-a
iii.eAPC-pa
iv.それらのライブラリー
の1つとして定義され、eAPC:eTPC組合せシステムへの入力被分析物eAPC集団の選択は、デバイスの動作の対象である抗原の性質により決定される。すなわち、eAPC:eTPCシステムへの組合せに必要とされるeAPC集団は、必要とされるデバイスの一次出力及び/又は必要とされるデバイスの終端出力により定義される(図1、工程i)。
【0035】
eTPCSは、eAPC:eTPC組合せシステムに提供される被分析物eTPC集団を作製するシステムとして定義される。ここで、被分析物eTPC集団は、以下
i.eTPC-t
ii.eTPC-tのライブラリー
の1つとして定義され、eAPC:eTPC組合せシステムへの入力被分析物eTPC集団の選択は、デバイスの動作の対象であるTCRの性質により決定される。すなわち、eAPC-eTPCシステムへの組合せに必要とされるeTPC集団は、必要とされるデバイスの一次出力及び/又は必要とされるデバイスの終端出力により定義される(図1、工程ii)。
デバイスの一次出力は、選択された細胞集団であり、これは、eAPC:eTPCシステムに提供された相互関係性細胞により提示される被分析物に対して応答したものであってもしなかったものであってもよい。すなわち、この一次出力は、eAPC:eTPC組合せシステム内で報告される応答の存否に基いて選択された単一細胞又は細胞プールとして表し得る(図1工程v)。被分析物eAPC内の応答は、接触するeTPCにより提示される同族TCRの結合によってのみ誘発される。被分析物eTPC内の応答は、接触するeTPCにより提示される同族抗原の結合によってのみ誘発される(図1 工程iv)。
【0036】
eAPC:eTPC組合せシステムからの被分析物eAPC及び/又は被分析物eTPCの選択は、接触する細胞における応答に基いてなされてもよい。すなわち、被分析物eAPCは、接触する被分析物eTPCにおける、報告される応答又はその欠如に基いて選択されてもよい。逆に、被分析物eTPCは、接触する被分析物eAPCにおける、報告される応答又はその欠如に基いて選択されてもよい。
デバイスの一次eAPC出力は、選択された細胞であり、選択は、報告されるシグナル応答の存否に基いてなされ、これら細胞は以下
i.eAPC-p
ii.eAPC-a
iii.eAPC-pa
の1又は2以上を含み、選択された細胞は、単一細胞、同じアイデンティティの細胞プール又は異なるアイデンティティの細胞プールを含んでよい(図1 工程v)。
デバイスの一次eTPC出力は選択された細胞であり、選択は、報告されるシグナル応答の存否に基いてなされ、これら細胞はeTPC-tを含み、選択された細胞は、単一細胞、同じアイデンティティの細胞プール又は異なるアイデンティティの細胞プールを含んでよい(図1 工程v)。
二部構成細胞デバイスが作動していとき、作製されeAPC:eTPCシステムに組み合わされる被分析物細胞集団の選択は、eAPC及びeTPC集団の各々が存在する被分析物の性質により決定される。
【0037】
eAPC-pは、抗原提示複合体(aAPX)を細胞表面に発現するものとして定義される。aAPXは積荷分子(CM)が抗原積荷として積載されていてもよい。抗原積荷が積載されたaAPXはaAPX:CM複合体として定義される。
eAPC-aは、被分析物抗原分子(aAM)を発現するものとして定義される。このaAMは細胞表面に提示されていてもよいし、及び/又は細胞内で発現若しくはプロセシングされてもよく、aAPXに積載されていてもよい積荷aAMを表す。
eAPC-paは、aAPX及びaAMを発現するものとして定義される。aAMは細胞内で発現又はプロセシングされてもよく、aAPXに積載されていてもよい積荷aAMを表す。よって、APC-paは、aAPXを細胞表面で発現するが、発現したaAMを積荷としてaAPXに積載していてもよい。これはaAPX:aAM複合体として定義される。eAPC-paは、aAMを積荷としてaAPXに積載してaAPX:aAM複合体を形成しないこともある。更に、生物学的システムの性質に起因して、aAPX:CM複合体もaAPC-paに存在することは不可避である。
eTPC-tは、CD3と複合体化したTCR表面タンパク質(TCRsp)として発現される被分析物TCR鎖対をプロセッシングするものとして定義される。ここで、CD3は、TCRヘテロ二量体対が提示される表面複合体を表し、3つの二量体(εγ、εδ、ζζ)として相補性TCR鎖対と結合するε、γ、δ及びζサブユニットを有するものとして定義される。CD3及び相補性TCR鎖対の発現は、細胞表面での提示に必要であり、よって、TCR又はCD3のいずれかの発現がなければ、それらの細胞表面での提示が妨げられる。eTPC-tの作製において、αβ若しくはγδ TCR対及び/又はCD3の発現はポジティブ選択として利用される。したがって、eTPC-tの作製に用いるTCR α、β、γ又はδ鎖の組合せの性質にかかわらず、相補性TCR鎖対がCD3と複合体化して細胞表面に提示される細胞のみを、eTPC-tと呼ぶ。
【0038】
上記一次出力は全て、eAPC:eTPC組合せシステムにおける報告される応答に基いてなされる選択に由来する細胞集団である。各被分析物eAPCは、可能性のある被分析物抗原、固有の積荷分子及び/又は被分析物抗原提示複合体のセットを提示する一方、eTPCは被分析物TCRspを提示する。選択された被分析物分子が終端デバイス出力として取得され得るのは、選択された細胞からである(図1、工程vi)。
eAPC-pは、aAPXを細胞表面で提示するものとして定義され、aAPX:CM複合体を細胞表面で提示してもよい。よって、eAPC:eTPC組合せシステムから報告される応答に基いて選択されるeAPC-pは、aAPX、CM及び/又はaAPC:CM終端デバイス出力を決定するために用いられてもよい。ここで、これら出力アイデンティティーは、決定した被分析物抗原が、eAPC:eTPC組合せシステムにおいて選択されたeAPC-pと接触させられる被分析物eTPC-tにより提示される被分析物TCRspと複合体を形成し、及び/又は該被分析物TCRspにより刺激されるシグナル応答を報告する能力に基いて選択されたものである。
eAPC-aは、aAMを細胞表面又は細胞内で提示するものとして定義される。よって、eAPC:eTPC組合せシステムから報告される応答に基いて選択されるeAPC-aは、aAM終端デバイス出力を決定するために使用し得る。ここで、この出力アイデンティティーは、決定した被分析物の、eAPC:eTPC組合せシステムにおいて、選択されたeAPC-aと接触した、被分析物eTPC-tにより提示される被分析物TCRspと複合体を形成し、及び/又は該被分析物TCRspにより刺激されるシグナル応答を報告する能力に基いて選択される。
【0039】
eAPC-paは、aAPX、aAM、aAPX、aAPX:aM又はaAPX:CMを細胞表面に提示するものとして定義される。よって、eAPC:eTPC組合せシステムから報告される応答に基いて選択されるeAPC-paは、aAM、aAPX、aAPX:aM及び/又はaAPX:CM終端デバイス出力を決定するために使用され得る。ここで、この出力アイデンティティーは、決定した被分析物の、eAPC:eTPC組合せシステムにおいて、選択されたeAPC-paと接触した、被分析物eTPC-tにより提示される被分析物TCRspと複合体を形成し、及び/又は該被分析物TCRspにより刺激されるシグナル応答を報告する能力に基いて選択される。
上記のように、被分析物eAPCの選択は、接触するeTPCにおいて報告される応答に基いてなされ得る。したがって、eTPCSへのTCRsp入力が被分析物eTPC-tの作製前に既知である場合、eAPC-p、eAPC-a及びeAPC-paのいずれも、TCRsp出力を間接的に取得するために使用され得る。
本発明に関して、eTPC-tは、TCRspを提示するものとして定義される。よって、eAPC:eTPC組合せシステムから報告される応答に基いて選択されるeTPC-tは、TCRsp終端デバイス出力を決定するために使用され得る。ここで、この出力アイデンティティーは、決定した被分析物TCRspの、eAPC:eTPC組合せシステムにおいて、選択されたeTPCと接触した、被分析物eAPCにより提示される被分析物抗原と複合体を形成し、及び/又は該被分析物抗原により刺激されるシグナル応答を報告する能力に基いて選択される。
上記のように、被分析物eTPCの選択は、接触するeAPCにおいて報告される応答に基いてなされ得る。したがって、eAPCSへの被分析物抗原入力が被分析物eAPCの作製前に既知である場合、eTPCは、被分析物抗原出力aAM、aAPX、aAPX:aM及び/又はaAPX:CMのいずれもを間接的に取得するために使用され得る。
【0040】
eAPCSの説明
上記のように、本発明は、各部分が遺伝子操作された細胞システムである二部構成細胞デバイスの提供に関する。第1の遺伝子操作された細胞システムは、デバイス内での二部構成eACP:eTPCシステムへの組合せのための被分析物eAPCを作製するために用いられる、遺伝子操作された多成分eAPCSである。
最小形態のeAPCSは、第1の成分が、ゲノム受容部位としての第2の成分(成分1B)及び遺伝子ドナーベクターとしての第3の成分(成分1Cと呼ぶ)を含むeAPC(成分1Aと呼ぶ)である多成分システムである(図2)。
eAPCは、本システムの他の全ての成分が関係する、eAPCSの基本成分である。したがって、eAPCは、天然型であるか又は操作された或る特徴を含み、この特徴により、eAPCは、eAPCS及び二部構成組合せデバイスの両方における使用に適切とされる。
【0041】
本発明に関して、eAPC(成分1A)は、
i.aAPX及び/又はaAMの少なくとも1つのファミリーの内因性表面発現を欠き、
ii.少なくとも1つのゲノム受容部位(成分1Bと呼ぶ)を含有し、
ここで、i)は、aAPX及び/又はaAMの発現を欠く天然に存在する細胞集団の選択により得てもよいし、又は当該発現を欠くように遺伝子操作されていてもよく、ii)は、合成のものであってもよいし、特異的若しくは非特異的なゲノム組込みにより導入されていてもよい。
【0042】
天然に存在する細胞集団からの所望のaAPX及び/又はaAM発現を欠くeAPC細胞候補の選択は、当該技術において周知の方法により達成できる。このことは、eAPCからの欠如が望ましいaAPX及び/又はaAMに特異的な親和性反応剤を用いる標的細胞の染色、並びに標的aAPX及び/又はaAM発現を欠く細胞の選択により直接達成してもよい。
aAPX及び/又はaAM発現を欠くように細胞を遺伝子操作することは、非標的化又は標的化手段により達成してもよい。細胞の非標的化変異誘発は、細胞に化学的、放射線学的又はその他の変異原を提供し、次いで、標的aAPX及び/又はaAM発現を欠く細胞を選択することにより達成できる。ゲノム遺伝子座の標的化変異は、限定されないが:
i.ジンクフィンガーヌクレアーゼ、
ii.CRISPR/Cas9媒介ターゲティング、
iii.合成転写アクチベーター様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)
による部位特異的変異誘発を含む異なる手段により達成でき、
ここで、前記部位特異的ヌクレアーゼは、標的遺伝子座で部位特異的DNA修復エラー変異誘発(また、非相同端部連結としても知られる)を誘発して、その後、変異細胞を、標的aAPX及び/又はaAM発現を欠く細胞の選択により得る。
【0043】
成分1A(eAPC)は、必要に応じて、追加のT細胞共刺激レセプターを含んでもよい。この特徴により、被分析物eAPCと被分析物eTPCとの強固な又は変化する形態のコミュニケーションが可能となり、整調可能なコミュニケーションは、特異的被分析物TCRsp及び/又は被分析物抗原の同定又は特徴決定に適切である。本発明に関して、eTPCでの異なる形態のCD28ライゲーションは、1又は2以上のCD80、CD86及び/又は更なるB7ファミリータンパク質を含むことにより促進され得る。
成分1A(eAPC)は、必要に応じて、細胞表面接着分子成分の導入又は内因性細胞表面接着分子の除去を更に含んで、それぞれ、被分析物eTPCとのeAPCの結合及び免疫シナプスの形成を促進し、又はeAPC:eTPC組合せシステム内での堅固な結合及び有害な細胞クラスタリングの形成を回避してもよい。成分1Aに追加のORFとして導入され得るか又は成分1Aから遺伝子除去され得る接着分子は、接着タンパク質のインテグリンファミリーから選択できる。
eAPCは、、必要に応じて、抗原をプロセスし、天然型のプロセシング及び積載(loading)機構により積荷(cargo)としてaAPXに積載する能力を有していてもよい。抗原をプロセスし、天然型のプロセシング及び積載機構により積荷としてaAPXに積載する能力を有するeAPCはまた、eAPC又は(eAPCを含む)培養系に対して内因性である積荷分子(cargo molecule;CM)をプロセスし、積載する能力も有する(CMが積載されているaAPXをaAPX:CM複合体と呼ぶ)。
【0044】
最小多成分eAPCSの第2の成分は、少なくとも1つのaAPX及び/又はaAMをコードする少なくとも1つのORFの組込みのために用いられる遺伝子ドナーベクター(成分1C)である(図2)。
成分1Cは、eAPC(成分1A)のゲノム内に含まれる成分1Bのゲノム受容部位とカップリングされている遺伝子ドナーベクターである。成分1Cは、遺伝子ドナーベクターにコードされる、aAPX及び/又はaAMをコードする1又は2以上のORFのゲノム受容部位(成分1B)への組み込みのために設計されている。ここで、この組込みは、標的eAPCによるaAPX及び/又はaAMの発現をもたらす。
本発明に関して、対をなす遺伝子ドナーベクター及びゲノム受容部位は組込みカップルとも記載される。
拡大形態の多成分eAPCSにおいて、成分1A(eAPC)は、第2の遺伝子ドナーベクター(成分1Eと呼ぶ;これもまた本システムに追加される)とカップリングされた第2のゲノム受容部位(成分1Dと呼ぶ)を更に含んでいてもよい(図3)。
多成分eAPCSは、1又は2以上の追加の組込みカップルを更に含んでなってもよい。
【0045】
eAPC及び1又は2の組込みカップルを含んでなる多成分eAPCSは、誘導体eAPC形態:
i.eAPC-p
ii.eAPC-a
iii.eAPC-pa
の製造に用いられ、ここで、各遺伝子ドナーベクターは、1又は2以上のaAPX及び/又はaAMをコードする1又は2以上のORFを含み、該ORFをカップリングされたゲノム受容部位に組み込むためのものであってもよく、i)は少なくとも1つのaAPXを発現し、ii)は少なくとも1つのaAMを発現し、iii)は少なくとも1つのaAPX及び少なくとも1つのaAMを発現する(図4)。
遺伝子ドナーベクター及びゲノム受容部位は、eAPCSの組込みカップルサブシステムとして働く。遺伝子ドナーベクターは、先ず、標的ORFと組み合わされなければならず、ここで、基本ドナーベクターが当該標的ORFをコードするようになる。次いで、組立てられて準備が整ったドナーベクターは、標的ORFをゲノム受容部位と交換するために標的eAPCに導入され、よって、標的ORFが、標的細胞のカップリングされた受容部位に組み込まれる(図5)。
【0046】
遺伝子ドナーベクター成分1C及び/又は1Eを含んでなる多成分eAPCSは、成分1C'及び/又は1E'が得られるように、少なくとも1つのaAPX及び/又はaAMをコードする少なくとも1つのORFと組み合わされてもよい。ここで、組合せは、遺伝子ドナーベクターの正しいコーディングフレームへの正しい配向での、遺伝物質のライゲーションとして定義される。
遺伝子ドナーベクター1C及び/又は1Eへの1又は2以上のORFの組合せは、独特なORFのライブラリーを用いて、
i.複数のORFをコードする1C'及び/又は1E'ベクターの別個のライブラリーを得るための別個の反応
ii.複数のORFをコードする1C'及び/又は1E'ベクターのプールされたライブラリーを得るための単一反応
として複数回行なってもよい。ここで、別個のライブラリーは、独特なaAPX及び/又はaAMをコードする独特なORFを有するeAPCの別個のライブラリーが得られるように、成分1Aと複数回組み合わされてもよく、プールされたライブラリーは、独特なaAPX及び/又はaAMをコードする独特なORFを各々が有するeAPCのプールされたライブラリーが得られるように、成分1Aと単一事象として組み合わされてもよい。
ゲノム受容部位への予測可能なコピー数の1又は2以上のORFの効率的組込みは、被分析物eAPC集団が迅速に調製及び特徴決定され得る標準化eAPCの動作のために非常に有利である。よって、ゲノム受容部位及びカップリングされたドナーベクターはeAPCの機能に重要である。更に、eAPCを、成分1B及び1Dが互いに隔離されてドナーベクター成分1Cが成分1Bで組み込まれず、その逆も同様であるようにすることが非常に望ましい。加えて、成分1B及び/又は成分1Dが、被分析物抗原の導入が迅速で反復可能であり、aAPX及び/又はaAMの所望のコピー数での正しい組込み及び送達の可能性が高いeAPCの作製方法に適することも望ましい。
【0047】
ゲノム受容部位は、以下:
i.リコンビナーゼ媒介カセット交換(RMCE)用に設計された合成構築物
ii.部位特異的相同組換え用に設計された合成構築物
iii.部位特異的相同組換え用の天然型ゲノム部位
から選択され得、ここで、i)が好ましい。RMCE法は、各成分1B及び1Dが隔離された特異性を有するように、個別のリコンビナーゼ酵素に特異的である選択された異種特異的部位を採用してよい。
本発明に関して、ゲノム受容部位である成分1B及び/又は成分1Dは、以下の遺伝子エレメント:
i.異種特異的リコンビナーゼ部位
ii.相同性アーム
iii.真核生物プロモーター
iv.真核生物条件付き調節エレメント
v.真核生物ターミネーター
vi.選択マーカー
vii.スプライスアクセプター部位
viii.スプライスドナー部位
ix.非タンパク質コーディング遺伝子
x.インスレーター
xi.可動遺伝子エレメント
xii.メガヌクレアーゼ認識部位
xiii.内部リボソーム進入部位(IRES)
xiv.ウイルス性自己切断ペプチドエレメント
xv.コザックコンセンサス配列
の少なくとも1つを含んでなる。
【0048】
好ましいゲノム受容部位は、以前に記載したエレメントのリストからの以下の選択されたエレメントを用いる2つの異なる配置で構成される。第1の配置は、RMCE組込みにより、1又は2以上のaAPX及び/又は1又は2以上のaAM鎖及び/又は組込みの選択マーカーをコードする単一ORFを受容するためのものであり、ここで、該配置は
5'-[A] [B] [C] [D] [E] [F]-3'
であり、ここで、
A)は、エレメントiii)構成性又は誘導性真核生物プロモーターであり、
B)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位1であり、
C)は、エレメントxv)コザックコンセンサス配列であり、
D)は、エレメントvi)FACS及び/又はMACS適合性コード化タンパク質マーカーであり、
E)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位2であり、
F)は、エレメントv)真核生物ターミネーターである。
【0049】
第2の配置は、RMCE組込みにより、1又は2以上のaAPX及び/又は1又は2以上のaAM及び/又は組込みの選択マーカーをコードする2つのORFを受容するためのものであり、ここで、該配置は:
5'-[A] [B] [C] [D] [E] [F] [G] [H] [I]-3'
であり、ここで、
A)は、エレメントiii)構成性又は誘導性真核生物プロモーターであり、
B)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位1であり、
C)は、エレメントxv)コザックコンセンサス配列であり、
D)は、エレメントvi)FACS及び/又はMACS適合性のコード化タンパク質マーカー1であり、
E)は、エレメントv)真核生物二方向転写ターミネーターであり、
F)は、エレメントvi)FACS及び/又はMACS適合性コード化タンパク質マーカー2であり、
G)は、エレメントxv)コザックコンセンサス配列であり、
H)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位2であり、
I)は、エレメントiii)構成性又は誘導性真核生物プロモーターであり、
更に、この第2の配置において、エレメントF、G及びIは、アンチセンス方向にコードされる。
【0050】
成分1C及び/又は1Eは、以下の遺伝子エレメント:
i.異種特異的リコンビナーゼ部位
ii.相同性アーム
iii.真核生物プロモーター
iv.真核生物条件付き調節エレメント
v.真核生物ターミネーター
vi.選択マーカー
vii.スプライスアクセプター部位
viii.スプライスドナー部位
ix.非タンパク質コーディング遺伝子
x.インスレーター
xi.可動遺伝子エレメント
xii.メガヌクレアーゼ認識部位
xiii.内部リボソーム進入部位(IRES)
xiv.ウイルス性自己切断ペプチドエレメント
xv.コザックコンセンサス配列
xvi.組込みの選択マーカー
xvii.抗生物質耐性カセット
xviii.細菌性複製起点
xix.酵母複製起点
xx.クローニング部位
の少なくとも1つで構成される。
【0051】
遺伝子ドナーベクターの好適な実施形態において、成分1C及び/又は成分1Eは、以前に記載したエレメントのリストからの以下の選択されたエレメントを用いる2つの異なる、可能性のある配置で構成される。
第1の配置は、RMCE組込みによる、1又は2以上のaAPX及び/又は1又は2以上のaAM及び/又は組込みの選択マーカーをコードする単一ORFの送達のためのものであり、ここで、該配置は
5'-[A] [B] [C] [D] [E]-3'
であり、ここで、
A)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位1であり、
B)は、エレメントxv)コザックコンセンサス配列であり、
C)は、エレメントxx)1又は2以上のaAPX及び/又は1又は2以上のaAM及び/又はエレメントxvi)組込みの選択マーカーをコードする単一ORFのクローニング部位であり、
D)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位2であり、
E)は、非特異的配向でのエレメントxvii)抗生物質耐性カセット及びエレメントxviii)細菌性複製起点であり、
更に、エレメントviii及び/又はxivを、複数のaAPX及び/又は1又は2以上のaAM及び/又はエレメントxviを一緒に連結するために用いてよい。
【0052】
第2の配置は、RMCE組込みによる、1又は2以上のaAPX及び/又はaAM及び/又は組込みの選択マーカーをコードする2つのORFの送達のためのものであり、ここで、該配置は:
5'-[A] [B] [C] [D] [E] [F]-3'
であり、ここで、
A)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位1であり、
B)は、エレメントxv)コザックコンセンサス配列であり、
C)は、1又は2以上のaAPX及び/又は1又は2以上のaAM及び/又はエレメントxvi)組込みの選択マーカーをコードし、真核生物のターミネーターを有する2又は3以上のORFの導入のためのクローニング部位であり、
D)は、エレメントxv)コザックコンセンサス配列(アンチセンス方向)であり、
E)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位2であり、
F)は、非特異的配向でのエレメントxvii)抗生物質耐性カセット及びエレメントxviii)細菌複製起点であり、
更に、エレメントviii及び/又はxivを、複数のaAPX及び/又はaAM及び/又はエレメントxviを各ORF内で一緒に連結するために用いてよい。
【0053】
eAPCSにおける被分析物eAPC集団の作製
上記eAPCSシステムは、二部構成デバイスの動作中に、eAPC:eTPC組合せシステム内で、eTPCに被分析物aAPX、aAM、aAPX:aAM及びaAPX:CMを提示するように働く、別異の形態の被分析物eAPC又はそのライブラリーを作製するために複数の様式で用いてもよい。
単一組込みカップルを含んでなるeAPCSは、aAPXのORFと組み合わされた成分1C'を提供することにより、eAPC-pを成分1Aから一工程で作製するために用いてもよい。このaAPXは部位1Bに組み込まれ、成分1B'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAPXを発現し、aAPXは細胞表面に提示される(図6)。
2つの組込みカップルを含んでなるeAPCSは、aAPXのORFと組み合わされた成分1C'を提供することにより、eAPC-pを成分1Aから一工程で作製するために用いてもよい。このaAPXは部位1Bに組み込まれ、成分1B'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAPXを発現し、aAPXは細胞表面に提示される。第2の組込みカップル1D/1Eは非改変のままであり、下流の組込み工程に用い得る(図7)。
単一組込みカップルを含んでなるeAPCSは、aAMのORFと組み合わされた成分1C'を提供することにより、eAPC-aを成分1Aから一工程で作製するために用いてもよい。このaAMは部位1Bに組み込まれ、成分1B'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAMを発現し、aAMは細胞表面に提示されるか、又は細胞内に保持される(図8)。
2つの組込みカップルを含んでなるeAPCSは、aAMのORFと組み合わされた成分1C'を提供することにより、eAPC-aを成分1Aから一工程で作製するために用いてもよい。このaAMは部位1Bに組み込まれ、成分1B'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAMを発現し、aAMは細胞表面に提示されるか、又は細胞内に保持される。第2の組込みカップル1D/1Eは非改変のままであり、下流の組込み工程に用い得る(図9)。
【0054】
単一組込みカップルを含んでなるeAPCSは、一方はaAPXをコードし、他方はaAMをコードする2つのORFと組み合わされた成分1C'を提供することにより、eAPC-paを成分1Aから一工程で作製するために用いてもよい。aAPX及びaAMは共に部位1Bに組み込まれ、成分1B'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAPX及びaAMを発現し、aAPX:aAMを細胞表面に提示してもよい(図10)。
2つの組込みカップルを含んでなるeAPCSは、一方はaAPXをコードし、他方はaAMをコードする2つのORFと組み合わされた成分1C'を提供することにより、eAPC-paを成分1Aから一工程で作製するために用いてもよい。aAPX及びaAMは共に部位1Bに組み込まれ、成分1B'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAPX及びaAMを発現し、aAPX:aAMを細胞表面に提示してもよい。第2の組込みカップル1D/1Eは非改変のままであり、下流の組込み工程に用い得る(図11)。
2つの組込みカップルを含んでなるeAPCSは、各々がaAPX又はaAMのいずれかをコードする1つのORFと組み合わされた成分1C'及び1E'を提供することにより、eAPC-paを成分1Aから一工程で作製するために用いられてもよい。aAPX及びaAMは共に部位1B又は1Dに組み込まれ、成分1B'及び1D'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAPX及びaAMを発現し、aAPX:aAMを細胞表面に提示してもよい(図12)。
2つの組込みカップルを含んでなるeAPCSは、aAPXをコードするORFと組み合わされた成分1C'を先ず提供することにより、eAPC-paを成分1Aから二工程で作製するために使用されてもよい。このaAPXは部位1Bに組み込まれ、成分1B'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAPXを発現し、aAPXは細胞表面に提示される)。第2の組込みカップル1D/1Eは非改変のままである。第2の工程において、ドナーベクターがaAMをコードするORFと組み合わされた1E'が提供される。このaAMは部位1Eに組み込まれ、成分1E'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAMを発現し、これはaAPXにおいてプロセスされて積荷として積載され、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成してもよい(図13)。
2つの組込みカップルを含んでなるeAPCSは、aAMをコードするORFと組み合わされた成分1C'を先ず提供することにより、eAPC-paを成分1Aから二工程で作製するために用いてもよい。このaAMは部位1Bに組み込まれ、成分1B'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAMを発現する(eAPC-a中間体)。第2の組込みカップル1D/1Eは非改変のままである。第2の工程において、ドナーベクターがaAPXをコードするORFと組み合わされた1E'が提供される。このaAPXは1Eに組み込まれ、成分1E'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAPXを発現し、これは細胞表面に提示される。第1の工程で組み込まれたaAMは、aAPXにおいてプロセスされて積荷として積載され、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成してもよい(図14)。
【0055】
被分析物eAPC-p、eAPC-a及びeAPC-pa集団をeAPCから作製する上記の例において、eAPCSシステムは、既知のaAPX及びaAM候補を規定された様式で提供して、規定されたaAPX及び/又はaAMを発現する被分析物eAPCの別個の集団を作製するために用いられる。この方法は、デバイスの動作中にeAPC:eTPC組合せシステムに提供するeAPC-p、eAPC-a及びeAPC-paのライブラリーを構築するために複数回繰り返されてもよい。代替アプローチは、遺伝子ドナーベクターと組み合わされる候補のaAPX及び/又はaAM ORFのプールされたライブラリーを採用し、これらを単一反応で組み込んで、複数のaAPX、aAM及び/又はaAPX:aAMを発現する被分析物eAPC-p、eAPC-a又はeAPC-paのプールされたライブラリーを取得することである。ベクタープールをeAPC-p、-a及び/又は-paのプールに変換するこの方法は、ショットガン組込みと呼ばれる。これは、候補aAMの大きなライブラリーを固定されたaAPXに対して分析するとき、又はその逆のときに特に有用である。
2つの組込みカップルを含んでなるeAPCSは、aAPXをコードするORFと組み合わせた成分1C'を先ず提供することにより、eAPC-paを成分1Aから二工程で作製するために用いてもよい。このaAPXは部位1Bに組み込まれ、成分1B'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAPXを細胞表面で発現する(eAPC-p中間体)。第2の組込みカップル1D/1Eは非改変のままである。第2の工程において、複数の1E'のライブラリーが提供され、ここで、ドナーベクターのライブラリーは、各々がaAMをコードする単一ORFと組み合わされたベクタープールを含んでなり、各aAMは単一細胞で部位1Eに組み込まれ、成分1E'が作製される。得られる細胞プールは細胞の集団を含み、ここで、各細胞は元のベクタープールからの単一ランダムaAM ORFが組み込まれている。第2の工程で組み込まれたaAMは、第1の工程で組み込まれたaAPXにおいてプロセスされて積荷として積載され、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成してもよい(図15)。
【0056】
2つの組込みカップルを含んでなるeAPCSは、aAMをコードするORFと組み合わされた成分1C'を先ず提供することにより、eAPC-paを成分1Aから二工程で作製するために用いられてもよい。このaAMは部位1Bに組み込まれ、成分1B'が作製される。得られる細胞株は提供されたaAMを発現する(eAPC-a中間体)。第2の組込みカップル1D/1Eは非改変のままである。第2の工程において、複数の1E'のライブラリーが提供され、ここで、ドナーベクターのライブラリーは、各々がaAPXをコードする単一ORFと組み合わされたベクタープールを含んでなる。各aAPXは、単一細胞内で、部位1Eに組み込まれ、成分1E'が作製される。得られる細胞プールは細胞の集団を含み、ここで、各細胞は、元のベクタープールからの単一ランダムaAPX ORFが組み込まれている。第1の工程で組み込まれたaAMは、第2の工程で組み込まれたaAPXにおいてプロセスされて積荷として積載され、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成してもよい(図16)。
2つの組込みカップルを含んでなるeAPCSは、各々がaAPXのライブラリー又はaAMのライブラリーのいずれかをコードするORFのライブラリーと組み合わされた成分1C'及び1E'を提供することにより、eAPC-paを成分1Aから一工程で作製するために用いられてもよい。aAPX及びaAMは共に部位1B又は1Dに組み込まれ、1B'及び1D'が作製される。得られる細胞プールは細胞の集団を含み、ここで、各細胞は、元のベクタープールからの単一ランダムaAPX ORF及び単一ランダムaAM ORFが組み込まれている。プールされたライブラリー中の各細胞内で、組み込まれたaAMは、プロセスされ、同一細胞中に組み込まれたaAPXに積荷として積載されて、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成してもよい。このプールされたライブラリーは、提供されたaAPX及びaAMセットからaAPX:aAMの可能性のある全ての組合せを含み得る(図17)。
eAPC-paのプールされたライブラリーを提供するための上記ショットガン組込み法において、システムの堅牢性は単一コピーのゲノム受容部位に依拠する。このことは、単一被分析物のみが組込みカップルを介して各細胞に導入されることを確実にする。この単一コピーゲノム受容部位は、eAPCSの1つの任意選択の側面である。なぜならば、同一ゲノム受容部位の複数コピーは、提供されたベクターのライブラリーからの複数の「アレレ」が製造されたeAPCにおいて取得され得る組込み工程の提供において有益であり得るからである。
【0057】
本発明に関して、aAPXは、以下:
i.HLAクラスIの1又は2以上のメンバー
ii.HLAクラスIIの1又は2以上のメンバー
iii.1又は2以上の非HLA抗原提示複合体
の1つから選択され得る。
aAPXは、以下:
i.被分析物抗原として提供されるポリペプチド又はポリペプチドの複合体
ii.被分析物抗原として提供されるポリペプチドに由来するペプチド
iii.被分析物抗原として提供されるペプチド
iv.被分析物抗原として提供される代謝物
v.被分析物抗原性分子ORFから翻訳されるポリペプチド又はポリペプチドの複合体
vi.被分析物抗原性分子ORFから翻訳されるポリペプチドに由来するペプチド
vii.成分Aプロテオームの変更に由来するペプチド
viii.成分Aプロテオームに由来するポリペプチド
ix.成分Aメタボロームの変更に由来する代謝物
の1つから選択され得る。
【0058】
eTPCSの説明
上記のように、本発明は、各パートが遺伝子操作された細胞システムである二部構成細胞デバイスの提供に関する。第1の遺伝子操作された細胞システムは、上記のeAPCSである。第2の遺伝子操作された細胞システムは、デバイス内で二部構成eACP:eTPCシステムに組み合わされるための被分析物eTPCの製造に用いられる遺伝子操作された多成分eTPCSである。
最小形態のeTPCSは、第1の成分がeTPC(成分2Aと呼ぶ)であり、第2の成分が遺伝子ドナーベクター(成分2Cと呼ぶ)である多成分システムである(図18)。
eTPCは、本システムの他の全ての成分が関係する、eTPCSの基本成分である。したがって、eTPCは、天然型であるか又は操作された或る特徴を含み、この特徴により、eTPCは、eTPCS及び二部構成組合せデバイスの両方における使用に適切とされる。
【0059】
eTPC、成分2Aは、
i.TCRα、β、δ及びγ鎖の内因性発現を欠き、
ii.細胞がTCR鎖の相補対を発現するときのみという条件で細胞表面に提示されるCD3タンパク質を発現し、
iii.更なる成分(成分2Bと呼ぶ)である、少なくとも1つの被分析物TCRα、β、δ又はγ鎖をコードする単一ORF及び/又は被分析物TCR鎖対をコードする2つのORFの組込みのためのゲノム受容部位を含み、
ここで、i)は、前記発現を欠く天然に存在する細胞集団の選択により取得されてもよいし、該発現を欠くように遺伝子操作されてもよく、ii)は、前記発現を含む天然に存在する細胞集団の選択により取得されてもよいし、該発現を含むように遺伝子操作されていてもよく、iii)は、遺伝子工学の手段によりゲノムに導入されていてもよい。
【0060】
天然に存在する細胞集団からのTCRα、β、δ及びγ鎖を欠くeTPC細胞候補の選択は、当該分野で周知の方法により達成できる。TCRα、β、δ及びγ鎖に特異的な親和性反応剤を用いる標的細胞の染色、並びにTCRα、β、δ及びγ鎖を欠く細胞の選択はこれを直接達成し得る。
TCRα、β、δ及びγ鎖発現を欠くようにeTPCを遺伝子操作することは、標的付けられていない又は標的付けられた手段により達成され得る。細胞の標的付けられていない変異誘発は、細胞に化学的、放射線又はその他の変異原を提供し、次いで、標的aAPX及び/又はaAM発現を欠く細胞を選択することにより達成できる。ゲノム遺伝子座の標的付けられた変異は、
i.ジンクフィンガーヌクレアーゼ、
ii.CRISPR/Cas9媒介ターゲティング(正確及び頭文字)、
iii.合成転写アクチベーター様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)
による部位特異的変異誘発を含む(が、これらに限定されない)異なる手段により達成でき、ここで、前記部位特異的ヌクレアーゼは、標的遺伝子座で部位特異的DNA修復エラー変異誘発を誘導し、その後、変異細胞を、TCRα、β、δ及びγ鎖の発現を欠く細胞の選択により取得する。
【0061】
CD3並びに成分B及び/又はDの組込みのオプションは、当業者に周知であるが、相同性指向組換え(HDR)及び/又はランダム組込み法を含んでよく、ここで、HDRは、HDRが生じるゲノム遺伝子座の標的付けられた変異により促進され得、
i.ジンクフィンガーヌクレアーゼ、
ii.CRISPR/Cas9媒介ターゲティング、
iii.合成転写アクチベーター様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)
による部位特異的変異誘発を含む(が、これらに限定されない)異なる手段により達成でき、ここで、前記部位特異的ヌクレアーゼは、標的遺伝子座でHDRによる部位特異的DNA修復を誘導する。この事象の後、一部の細胞は、組み込まれたHDRベクターを有し、以下:
iv.非破壊的表現型発現解析
v.破壊的表現型発現解析
vi.遺伝子解析
の任意の組合せにより選択及び/又は決定できる
ここで、iv及びviは、奏功するゲノム組込み事象の選択及び決定のための好ましい方法である。
或いは、ウイルスベクターを用いて、部位特異的又は非特異的様式で必要な成分を送達することができる。
【0062】
eTPC成分2Aは、TCR及びT細胞抗原相互作用の分析を目的として、eAPC:eTPC組合せシステム内で上記eAPC成分1Aと共に用いるように設計されていことを考えると(図1)、好ましい態様では、eTPCは、このような分析に干渉するであろう因子を提示するeTPCを最小限にする特徴を含む。
eTPC成分2Aは、必要に応じて、aAPX及び/又はaAMの少なくとも1つのファミリーの内因性表面発現を欠き、表面発現の欠如は、標的被分析物抗原のマッチさせた分析(matched analysis)における干渉を最小化するように選択される。
aAPXのファミリーは、以下のいずれであってもよい:
i.HLAクラスI
ii.HLAクラスII
iii.非HLA抗原提示複合体。
【0063】
aAMは:
i.被分析物抗原性分子ORFから翻訳されるポリペプチド又はポリペプチドの複合体
ii.被分析物抗原性分子ORFから翻訳されるポリペプチドに由来するペプチド
iii.成分Aプロテオームの変更に由来するペプチド
iv.成分Aプロテオームの変更に由来するポリペプチド
v.成分Aメタボロームの変更に由来する代謝物
から選択される。
成分2A eTPCは、必要に応じて、T細胞コレセプターを更に含んでよく、この特徴により、被分析物eTPCと被分析物eAPCとの強固な又は変化する形態のコミュニケーションが可能となり、整調可能なコミュニケーションは、特異的被分析物TCRsp及び/又は被分析物抗原の同定又は特徴決定に適切である。
【0064】
eTPC成分2Aは、必要に応じて、CD4及び/又はCD8を発現してよく、ここで、CD4又はCD8の発現は、それぞれHLAII型及びHLAI型のaAPXへの結合にeTPCを制限する。
本発明に関して、eTPC成分2Aは、必要に応じて、CD28及び/又はCD45を発現してよく、ここで、CD28及びCD45は、シグナル伝達に対するポジティブフィードフォワード効果によりシグナル感受性に寄与する一方、シグナル伝達に対するネガティブフィードバック効果によりシグナル特異性にも寄与し得る。なぜならば、これらは、発現された被分析物TCRspによりシグナル伝達に関係するからである。
成分2A eTPCは、必要に応じて、細胞表面接着分子成分の導入又は内因性細胞表面接着分子の除去を更に含んで、それぞれ、被分析物eAPCとのeTPCの結合及び免疫シナプスの形成を促進し、又はeAPC:eTPC組合せシステム内での堅固な結合及び有害な細胞クラスタリングの形成を回避してもよい。
成分2Aに追加のORFとして導入され得るか又は成分2Aから遺伝子除去され得る接着分子は、インテグリンファミリーの接着タンパク質から選択できる。
【0065】
最小多成分システムの第2の成分は、少なくとも1つの被分析物TCR鎖をコードする少なくとも1つのORFの組込みに用いられる遺伝子ドナーベクター(成分2C)である(図18)。
成分2Cは、eTPC(成分2A)のゲノム内に含まれる成分2Bのゲノム受容部位とカップリングされている遺伝子ドナーベクターである。成分2Cは、遺伝子ドナーベクターにコードされる、1又は2以上の被分析物TCR鎖をコードするORFのゲノム受容部位(成分2B)への組み込みのために設計されている。ここで、この組込みは、標的eTPCによる被分析物TCR鎖の発現をもたらす。
対をなす遺伝子ドナーベクター及びゲノム受容部位は組込みカップルとも記載される。
【0066】
eTPCは、eAPC:eTCP組合せシステム内でeAPCにより代表される同族抗原による刺激に応答するように設計されている。よって、発現されたTCRspの刺激からのシグナル伝達応答についての標準化されたレポーター読み出しがあることが望ましい。
本発明に関して、eTPC成分2Aは:
i.少なくとも1つの天然型プロモーター及び/又は少なくとも1つの合成プロモーターと少なくとも1つのレポーターとを含有する単一成分合成構築物
ii.少なくとも1つの天然型プロモーター及び/又は少なくとも1つの合成プロモーターと少なくとも1つのレポーターとを有して設計された多成分合成構築物
から選択される合成ゲノムTCR刺激応答エレメント 成分2Fと呼ぶ成分を更に含み、ここで、i及び/又はiiの活性化は、合成経路、天然型経路又はその組合せから選択される少なくとも1つのシグナル伝達経路に依存する。
【0067】
eTPCは、提示されたTCRspと被分析物抗原との結合をアッセイするために設計されている。結合の読み出しは、TCRsp結合に応答する合成レポーターエレメントの誘導により達成し得る。したがって、eTPCは、
i.少なくとも1つの天然型プロモーター及び/又は少なくとも1つの合成プロモーターと少なくとも1つのレポーターとを含有する単一成分合成構築物
ii.少なくとも1つの天然型プロモーター及び/又は少なくとも1つの合成プロモーターと少なくとも1つのレポーターとを有して設計された多成分合成構築物
から選択される合成ゲノムTCR刺激応答エレメント 成分2Fと呼ぶ成分を更に含んでいてもよく、ここで、i及び/又はiiの活性化は、合成経路、天然型経路又はその組合せから選択される少なくとも1つのシグナル変換経路に依存する。
天然型プロモーターと対立するものとしての合成プロモーターを有する合成TCR刺激応答エレメント(成分2F)は、天然のTCR刺激応答を模擬する可能性が少なく、よって、天然のT細胞刺激とは距離がある近似を表す。しかし、合成プロモーターは、被分析物抗原に生産的に結合するTCRspを提示するeTPC-tの堅固な同定のためのレポーター応答の整調及び調節の関して非常な柔軟性を提供する。
【0068】
単一成分合成構築物は、シグナルレポーター応答の増幅又は変調の余地が限られているが、実施及び結果の予測がより簡単である。多成分構築物は、構築物複合体応答ネットワークに実質的に無制限の余地があるという利点を有するが、このことは、実施及び予想がより困難であるという代償を伴う。ネットワークはまた、二次応答レポーターのフィードバックループ、抑制及び活性化を開始する場合をもたらす。
合成プロモーターは、当初の天然のTCRシグナル伝達経路の下流に存在させ得るか又は該経路と置き換えることができる人工的合成シグナル伝達成分に連結することができる。この場合、CD3複合体は、人工的合成シグナル伝達経路及び応答ネットワークと部分的又は全体的にカップリングされることができる。このような人工的経路は、応答の微調整又は増強に関して、モジュール式で順応性が高いという利点を提供する。
【0069】
好適な実施形態は、合成プロモーター及び少なくとも部分的な合成シグナル伝達経路を有する多成分合成構築物を移用する。これは、制限された静止状態シグナル応答であるが、被分析物抗原とTCRspとのライゲーションが生じたときに、カップリングされた高いレポーターシグナルを有することを確実にする最も堅固な手段を提供する。
TCRsp刺激と成分2Fとをカップリングさせる正確な様式にかかわらず、所望の終端結果は検出可能なレポーターである。好適な実施形態において、蛍光検出(すなわち、FACS)及び/又は物理的選択方法(例えば、磁気活性化細胞選別(MACS))に従うレポーターが望ましい。或いは、レポーターは、分光光度、蛍光又は発光アッセイ(好ましくは非破壊的性質のもの)による検出のための、分泌されるものであるか又は細胞内分子であり得る。ここで、当該集団は、その後、レポーター分子の存否に基いて選択することができる。加えて、応答は、単一レポータータイプに制限されず、1又は2以上の異なるレポーターの組合せであり得る。
【0070】
1つの状況において、合成プロモーター及び部分的合成シグナル伝達経路を有する多成分合成構築物(駆動因子-アクチベーター/リプレッサー+増幅因子-レポーター)は、以下:
駆動因子-アクチベーター/リプレッサー:
a)合成プロモーター
b)コザック配列
c)転写因子
d)第1のターミネーター

増幅因子-レポーター
e)第2の合成プロモーター
f)コザック配列
g)レポーター
h)第2のターミネーター
を含んでなり、ここで、
a)は、被分析物抗原へのTCRspのライゲーションにより生じる当初の天然のシグナル伝達経路とカップリングされて設計されている合成プロモーター(駆動因子)を表す。最小駆動因子は、1又は2以上の転写因子結合部位及びコアプロモーターを含んでなり、ここで、コアプロモーターは、少なくとも、TATAボックス、開始エレメント(Inr)及び転写開始部位を含んでなり;b)は、転写因子の効率的翻訳開始のためのコザック配列を表し;c)は、第2の合成プロモーターのDNA配列に結合することができる合成又は天然の転写因子(アクチベーター又はリプレッサー)をコードするORFを表し;d)は、転写因子のmRNA転写物の効率的転写及びポリアデニル化のための転写ターミネーター及び任意付加要素の1又は2以上の非翻訳3'遺伝子エレメントを表す。これら遺伝子エレメントは、限定されないが、転写物を安定化又は脱安定化するエレメント及び独特な同定配列を含んでいてもよい;e)は、c)転写因子及びコアプロモーターの結合のための1又は2以上の認識部位をコードする第2の合成プロモーター(増幅因子)を表し、ここで、コアプロモーターは、少なくとも、TATAボックス、Inr及び転写開始部位を含んでなる;f)は、レポーターの効率的翻訳開始のためのコザック配列を表し;g)は、レポータータンパク質をコードするORFを表し;h)は、レポーターのmRNA転写物の効率的転写及びポリアデニル化のための転写ターミネーター及び任意付加要素の1又は2以上の非翻訳3'遺伝子エレメントを表す。これら遺伝子エレメントは、限定されないが、転写物を安定化又は脱安定化するエレメント及び独特な同定配列を含んでいてもよい。
【0071】
増幅因子-レポーターパラダイムとカップリングされた駆動因子-アクチベーター/リプレッサーは追加の駆動因子-アクチベーター/リプレッサー及び増幅因子-レポーター対及び/又は追加の増幅因子-レポーター単位を含むように拡張することが可能であることを認識することは重要である。更に、アクチベーターは、ネガティブ選択方法及び/又はネガティブ-フィードバックループのために、増幅因子-レポーター単位及び/又は駆動因子-アクチベーター/リプレッサー単位を停止させるためのリプレッサーと置換可能である。
【0072】
第2の状況において、合成プロモーター(駆動因子-レポーター)を有する単一成分合成構築物は、以下:
a)合成プロモーター
b)コザック配列
c)レポーター
d)ターミネーター
を含んでなり、ここで
a)は、被分析物抗原へのTCRspのライゲーションにより生じる当初の天然のシグナル伝達経路とカップリングされて設計されている合成プロモーター(駆動因子)を表す。最小駆動因子は、1又は2以上の転写因子結合部位及びコアプロモーターを含んでなり、ここで、コアプロモーターは、少なくとも、TATAボックス、Inr及び転写開始部位を含んでなり;b)は、レポーターの効率的翻訳開始のためのコザック配列を表し;c)は、レポータータンパク質をコードするORFを表し;d)は、レポーターのmRNA転写物の効率的転写及びポリアデニル化のための転写ターミネーター及び任意付加要素の1又は2以上の非翻訳3'遺伝子エレメントを表す。これら遺伝子エレメントは、限定されないが、転写物を安定化又は脱安定化するエレメント及び独特な同定配列を含んでいてもよい。
【0073】
拡大形態の多成分eTPCSにおいて、成分2A eTPCは、第2のゲノムドナーベクター(成分2Eと呼ぶ;これもまたシステムに追加される)とカップリングされている第2のゲノム受容部位(成分2Dと呼ぶ)を更に含有してもよい(図19)。
eTPCS 成分2Aは、1又は2以上の追加の組込みカップルを更に含んでなってもよい。
eTPC及び1つ又は2つの組込みカップルを含んでなるeTPCSは、eAPC:eTPC組合せシステムの組み立てに使用するeTPC-tの製造に用いる。
eTPC-tは、2つの相補性TCR鎖を組み込んでTCRspを形成することにより製造されてもよいし、又は代替的に、各相補性鎖を逐次提供することにより二工程で製造してもよい(図20)。
遺伝子ドナーベクター及びゲノム受容部位は、eTPCSの組込みカップルサブシステムとして働く。遺伝子ドナーベクターは、先ず、標的ORFと組み合わされなければならず、ここで、基本ドナーベクターが当該標的ORFをコードするようになる。次いで、組立てられて準備が整ったドナーベクターは、標的ORFをゲノム受容部位と交換するために標的eTPCに導入され、よって、標的ORFが、標的細胞のカップリングされた受容部位に組み込まれる(図21)。
【0074】
遺伝子ドナーベクター成分2C及び/又は2Eを含んでなるeTPCSは、成分2C'及び/又は2E'が得られるように、少なくとも1つの被分析物TCR鎖をコードする少なくとも1つのORFと組み合わされる。ここで、組合せは、遺伝子ドナーベクターの正しいコーディングフレームへの正しい配向での、遺伝物質のライゲーションとして定義される。
遺伝子ドナーベクター2C及び/又は2Eへの1又は2以上のORFの組合せは、独特なORFのライブラリーを用いて、
i.複数のORFをコードする2C'及び/又は2E'ベクターの別個のライブラリーを得るための単一の別個の反応
ii.複数のORFをコードする2C'及び/又は2E'ベクターのプールされたライブラリーを得るための単一反応
として複数回行なってもよい。ここで、別個のライブラリーは、独特なTCR鎖をコードする独特なORFを有するeTPCの別個のライブラリーが得られるように、成分2Aと複数回組み合わされてもよく、プールされたライブラリーは、各eTPC-tは元のベクタープールからの被分析物TCR鎖をコードするランダム化されたORFが組み込まれており、結果として、各eTPC-tが単一ランダムの独特なTCRspを発現するプールされたeTPC-tのライブラリーが得られるように、分2Aと1回又は2回以上組み合わされてもよい。
ゲノム受容部位への予測可能なコピー数の1又は2以上のORFの効率的組込みは、被分析物eTPC集団が迅速に調製及び特徴決定され得る標準化eTPCの動作のために非常に有利である。よって、ゲノム受容部位及びカップリングされたドナーベクターはeTPCの機能に重要である。更に、eTPCを、成分2B及び2Dが互いに隔離されてドナーベクター成分2Cが成分2Bで組み込まれず、その逆も同様であるようにすることが非常に望ましい。加えて、成分2B及び/又は成分2Dが、単一の相補性TCR鎖対の導入が迅速で反復可能であり、単一対のみの正しい組込み及び送達の可能性が高いeTPC-tの作製方法に適することも望ましい。
【0075】
ゲノム受容部位は:
i.リコンビナーゼ媒介カセット交換(RMCE)用に設計された合成構築物
ii.部位特異的相同組換え用に設計された合成構築物
から選択され得、ここで、i)がRCME用に好適な形態のゲノム受容部位である。RMCE法は、各成分2B及び2Dが隔離された特異性を有するように、個別のリコンビナーゼ酵素に特異的である選択された異種特異的部位を採用してよい。
ゲノム受容部位である成分2B及び/又は成分2Dは、以下の遺伝子エレメント:
i.異種特異的リコンビナーゼ部位
ii.相同性アーム
iii.真核生物プロモーター
iv.真核生物条件付き調節エレメント
v.真核生物ターミネーター
vi.選択マーカー
vii.スプライスアクセプター部位
viii.スプライスドナー部位
ix.非タンパク質コーディング遺伝子
x.インスレーター
xi.可動遺伝子エレメント
xii.メガヌクレアーゼ認識部位
xiii.内部リボソーム進入部位(IRES)
xiii.内部リボソーム進入部位(IRES)ウイルス性自己切断ペプチドエレメント
xiv.コザックコンセンサス配列
の少なくとも1つを含んでなる。
【0076】
好ましいゲノム受容部位は、以前に記載したエレメントのリストからの以下の選択されたエレメントを用いる2つの異なる配置で構成される。
第1の配置は、RMCE組込みにより、1又は2以上のTCR鎖及び/又は組込みの選択マーカーをコードする単一ORFを受容するためのものであり、ここで、該配置は
5'-[A] [B] [C] [D] [E] [F]-3'
であり、ここで、
A)は、エレメントiii)構成性又は誘導性真核生物プロモーターであり、
B)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位1であり、
C)は、エレメントxv)コザックコンセンサス配列であり、
D)は、エレメントvi)FACS及び/又はMACS適合性コード化タンパク質マーカーであり、
E)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位2であり、
F)は、エレメントv)真核生物ターミネーターである。
【0077】
第2の配置は、RMCE組込みにより、1又は2以上のTCR鎖及び/又は組込みの選択マーカーをコードする2つのORFを受容するためのものであり、ここで、該配置は:
5'-[A] [B] [C] [D] [E] [F] [G] [H] [I]-3'
であり、ここで、
A)は、エレメントiii)構成性又は誘導性真核生物プロモーターであり、
B)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位1であり、
C)は、エレメントxv)コザックコンセンサス配列であり、
D)は、エレメントvi)FACS及び/又はMACS適合性のコード化タンパク質マーカー1であり、
E)は、エレメントv)真核生物二方向転写ターミネーターであり、
F)は、エレメントvi)FACS及び/又はMACS適合性のコード化タンパク質マーカー2であり、
G)は、エレメントxv)コザックコンセンサス配列であり、
H)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位2であり、
I)は、エレメントiii)構成性又は誘導性真核生物プロモーターであり、
更に、この第2の配置において、エレメントF、G及びIは、アンチセンス方向にコードされる。
【0078】
成分2C及び/又は2Eは、以下の遺伝子エレメント:
i.異種特異的リコンビナーゼ部位
ii.相同性アーム
iii.真核生物プロモーター
iv.真核生物条件付き調節エレメント
v.真核生物ターミネーター
vi.選択マーカー
vii.スプライスアクセプター部位
viii.スプライスドナー部位
ix.非タンパク質コーディング遺伝子
x.インスレーター
xi.可動遺伝子エレメント
xii.メガヌクレアーゼ認識部位
xiii.内部リボソーム進入部位(IRES)
xiv.ウイルス性自己切断ペプチドエレメント
xv.コザックコンセンサス配列
xvi.組込みの選択マーカー
xvii.抗生物質耐性カセット
xviii.細菌性複製起点
xix.酵母複製起点
xx.クローニング部位
の少なくとも1つで構成される。
【0079】
好適な遺伝子ドナーベクター(成分C及び/又は成分E)は、以前に記載したエレメントのリストからの以下の選択されたエレメントを用いる2つの異なる、可能性のある配置で構成される。
第1の配置は、RMCE組込みによる、1又は2以上のTCR鎖及び/又は組込みの選択マーカーをコードする単一ORFの受容のためのものであり、ここで、該配置は
5'-[A] [B] [C] [D] [E]-3'
であり、ここで、
A)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位1であり、
B)は、エレメントxv)コザックコンセンサス配列であり、
C)は、エレメントxx)1又は2以上のTCR鎖及び/又はエレメントxvi)組込みの選択マーカーをコードする単一ORFのクローニング部位であり、
D)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位2であり、
E)は、非特異的配向でのエレメントxvii)抗生物質耐性カセット及びエレメントxviii)細菌性複製起点であり、
更に、エレメントviii及び/又はxivを、複数のTCR鎖及び/又はエレメントxviを一緒に連結するために用いてよい。
【0080】
5'-[A] [B] [C] [D] [E] [F]-3'
ここで、
A)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位1であり、
B)は、エレメントxv)コザックコンセンサス配列であり、
C)は、1又は2以上のTCR鎖及び/又はエレメントxvi)組込みの選択マーカーをコードし、真核生物のターミネーターを有する2又は3以上のORFの導入のためのクローニング部位であり、
D)は、エレメントxv)コザックコンセンサス配列(アンチセンス方向)であり、
E)は、エレメントi)異種特異的リコンビナーゼ部位2であり、
F)は、非特異的配向でのエレメントxvii)抗生物質耐性カセット及びエレメントxviii)細菌複製起点であり、
更に、エレメントviii及び/又はxivを、複数のTCR鎖及び/又はエレメントxviを各ORF内で一緒に連結するために用いてよい。
【0081】
eTPCSにおける被分析物eTPC集団の作製
上記eTPCSシステムは、二部構成デバイスの動作において、eAPC:eTPC組合せシステム内でeAPCに対して被分析物TCRspを提示するように働く別異の形態の被分析物eTPC集団又はそのライブラリーを作製する複数の方法で使用してもよい。
作製されるeTPC-t集団は、特定の供給源から被分析物TCR鎖(これに対して候補抗原を分析する)を導く必要がある。
被分析物TCR鎖をコードする配列の供給源は、
i.初代T細胞からのTCR鎖ORF配列の対クローニング
ii.初代T細胞からのTCR鎖ORF配列の非対クローニング
iii.合成TCR鎖ORF配列
から誘導することができ、ここで、i)は、胸腺選択に起因して、一般に、自己のaAPX及び/又はaAPX積荷に対して交差反応性である可能性が高くない天然型TCRspの発見に好適であり;ii)は、候補TCR親和性反応剤を同定するために使用されてもよく;iii)は、TCR親和性反応剤の親和性成熟において用いられてもよい。
【0082】
単一組込みカップルを含んでなるeTPCSは、TCR鎖の相補対のORFと組み合わされた成分2C'を提供することにより、eTPC-tを成分2Aから一工程で作製するために用いてもよい。この被分析物TCR対は部位2Bに組み込まれ、成分2B'が作製される。得られる細胞株は提供されたTCR対を発現し、TCR対はTCRspとして細胞表面に提示される(図21)。
2つの組込みカップルを含んでなるeTPCSは、TCR鎖の相補対のORFと組み合わされた成分2C'を提供することにより、eTPC-tを成分2Aから一工程で作製するために用いてもよい。この被分析物TCR対は部位2Bに組み込まれ、成分2B'が作製される。得られる細胞株は提供されたTCR対を発現し、TCR対は細胞表面にTCRspとして提示される。第2の組込みカップル1D/1Eは非改変のままであり、下流の組込み工程に用い得る(図22)。
2つの組込みカップルを含んでなるeTPCSは、各々が相補性TCR鎖対の1つの鎖をコードする1つのORFと組み合わされた成分2C'及び2E'を提供することにより、eTPC-tを成分2Aから一工程で作製するために用いられてもよい。両被分析物TCRは部位2B又は2Dに組み込まれ、成分2B'及び2D'が作製される。得られる細胞株は提供されたTCR対を発現し、TCR対は細胞表面にTCRspとして提示される(図23)。
2つの組込みカップルを含んでなるeTPCSは、単一被分析物TCR鎖のORFと組み合わされた成分2C'を提供することにより、eTPC-xを成分2Aから一工程で作製するために用いてもよい。この被分析物TCR鎖は部位2Bに組み込まれ、成分2B'が作製される。得られる細胞株は提供されたTCR鎖を発現するが相補性鎖を欠いており、よって表面TCRを発現しない。第2の組込みカップル1D/1Eは非改変のままであり、下流の組込み工程に用い得る(図24)。
【0083】
2つの組込みカップルを含んでなるeTPCSは、単一被分析物TCR鎖のORFと組み合わされた成分2C'を先ず提供することにより、eTPC-tを成分2Aから二工程で作製するために使用されてもよい。この被分析物TCR鎖は部位2Bに組み込まれ、成分2B'が作製される。得られる細胞株は提供されたTCR鎖を発現するが相補性鎖を欠いており、よって表面TCRを発現しない(eTPC-x中間体)。第2の組込みカップル1D/1Eは非改変のままである。第2の工程において、ベクターが、事前に組み込まれたTCR鎖に相補性である第2の単一被分析物TCR鎖のORFと組み合わされた2E'が提供される。この第2の相補性被分析物TCR鎖は部位2Dに組み込まれ、成分2D'が作製される。得られる細胞株は提供された相補性被分析物TCR鎖対を発現し、これは細胞表面でTCRspとして提示される(図25)。
被分析物eTPC-x及び/又はeTPC-t集団をeTPCから作製する上記の例において、eTPCSシステムは、既知の被分析物TCR鎖を規定された様式で提供して、規定されたTCRspを発現する被分析物eTPCの別個の集団を作製するために用いられる。この方法は、デバイス動作時に、eAPC:eTPC組合せシステムに提供するeTCP-x及び/又はeTCP-tのライブラリーを構築するために複数回繰り返されてもよい。代替アプローチは、被分析物eTPC-tのプールされたライブラリー(各eTPC-tは元のベクタープールからのTCR ORFの単一ランダム対が組み込まれ、よって、各eTPC-tは単一ランダムTCRspを発現するが、まとまったプールとしては元のベクタープールに表される複数の種のTCRspをコードする)を採用することである。同じショットガン原理をeTPC-xのプールの作製に適用することができる。これは、候補TCRspの大きなライブラリーを被分析物抗原に対して分析するときに特に有用である。
【0084】
1つの組込みカップルを含んでなるeTPCSは、被分析物TCR対のプールをコードする複数のORFのライブラリーと組み合わされた成分2C'を提供することにより、eTPC-tプールを成分2Aから一工程で作製するために用いてもよい。この対は各細胞内で部位Bに組み込まれ、成分B'が作製され、ここで、各eTPC-tは元のベクタープールからのTCR ORFの単一ランダム対が組み込まれ、よって、各eTPC-tは単一ランダムTCRspを発現するが、まとまったプールとしては元のベクタープールに表される複数の種のTCRspをコードする。得られる細胞プールは集団として複数の被分析物TCRspを発現する細胞集団を含む(図26)。
2つの組込みカップルを含んでなるeTPCSは、被分析物TCR対のプールをコードする複数のORFのライブラリーと組み合わせた成分2C'を提供することにより、eTPC-tプールを成分2Aから一工程で作製するために用いてもよい。この対は各細胞内で部位Bに組み込まれ、成分B'が作製され、ここで、各eTPCは元のベクタープールからのTCR ORFの単一ランダム対が組み込まれ、よって、各eTPC-tは単一ランダムTCRspを発現するが、まとまったプールとしては元のベクタープールに表される複数の種のTCRspをコードする。得られる細胞プールは集団として複数の被分析物TCRspを発現する細胞集団を含む。第2の組込みカップル1D/1Eは非改変のままである(図27)。
【0085】
2つの組込みカップルを含んでなるeTPCSは、単一被分析物TCR鎖のプールをコードする複数のORFのライブラリーと組み合わせた成分2C'を提供し(結果として、各eTPCは、成分2C'にコードされる単一ランダム化されたTCR鎖ORFが部位2Bに組み込まれ、成分2B'が作製される)、同時に、成分2C'に提供される第1のライブラリーに相補性である単一被分析物TCR鎖のプールをコードする複数のORFのライブラリーと組み合わせた成分2E'を提供する(結果として、各eTPC-tは、成分2E'にコードされる単一ランダム化された相補性TCR鎖ORFが部位2Dに組み込まれ、成分2D'が作製される)ことにより、eTPC-tプールを成分2Aから一工程で作製するために用いてもよい。eTPC-tプール中の得られる各細胞は、ランダム化された相補性TCR鎖ORFの単一対を有し、その結果、プール中の各細胞はランダム化されたTCRspを発現する。このプールされたライブラリーは、成分2C'及び2E'に提供されたセットからの可能性のある全ての相補性TCR鎖組合せを含む(図28)。
本発明に関して、2つの組込みカップルを含んでなるeTPCSは、eTPC-tプールを事前に得られたe-TPC-xから一工程で作製するために用いてもよい。ここで、部位2Bは2B'に変換され、単一被分析物TCR鎖を含む。eTPC-tは、既に組み込まれた鎖に相補性である単一被分析物TCR鎖のプールをコードする複数のORFのライブラリーと組み合わされた成分2E'を提供することにより作製される。各eTPC-tは、提供された2E'ライブラリーの単一ランダム化されたTCR鎖ORFが部位2Dに組み込まれ、成分2D'が作製されている。eTPC-tプール中の得られる各細胞は、eTPC-xから出発し、各単一相補性被分析物TCR鎖を選択することにより提供される被分析物TCR鎖を有し、その結果、プール中の各細胞はORFのランダム対をTCRspとして発現する。このアプローチは、相補性TCR鎖対中の固定された鎖に対する種々の単一鎖の効果を分析するときに用いられる(図29)。
【0086】
eTPC-xは、eTPC-tから、組込みのマーカーをコードするか又はORFをコードしない更なる組込みベクター 成分2Y又は2Zのいずれか1つを提供することにより作製されてもよい。成分2Y又は2ZとeTPC-tとの組合せは、単一TCR鎖を発現するeTPC-xが得られるように当該部位の一方を交換する。
eTPC-tのeTPC-xへの変換に好適な遺伝子組込みベクター 成分2Y及び成分2Zは、上記成分2C及び2Eと同じ組込みベクター要件を含むが、TCR鎖ORFをコードせず、好ましくは組込みのマーカーをコードする。
【0087】
被分析物eAPCとeTPCとの接触
本発明は、遺伝子操作された二部構成細胞デバイスの提供に関する。デバイスの2つの部分eAPCS及びeTPCSは、それぞれ被分析物eAPC及び被分析物eTPCの組み立てに用いられる。次いで、これら被分析物細胞集団はeAPC:eTPC組合せシステムに組み立てられる。該システムからデバイス出力を得てもよい。eAPC:eTPCシステムは、上記(図4~29)のように作製される、1又は2以上の被分析物eAPC集団及び1又は2以上のeTPC集団の選択で構成される(図1)。eAPC:eTPCシステムは、被分析物eAPCと被分析物eTPC集団との物理的接触を可能にする形式で提供される。この接触は、1又は2以上の被分析物抗原と、1又は2以上の被分析物eTPC-tのTCRspとの間の複合体形成を可能とする。ここで、被分析物抗原は、被分析物eTPCにより提示される被分析物TCRspと共に、被分析物eAPCにより提示される、以下:
i.aAPX及び/又は
ii.aAM及び/又は
iii.aAPX:aAM及び/又は
iv.CM及び/又は
v.aAPX:CM
のいずれかである。複合体形成は当該複合体の安定化を導き得、被分析物eAPC及び/又は被分析物eTPC内でのシグナル伝達の誘導が報告され測定され得る。
【0088】
被分析物eAPCと被分析物eTPCとの接触は、許容される細胞培養系で行われ、ここで、当該系は、eAPC及びeTPC細胞の両方の機能を許容する細胞培養培地を含む。
eAPC:eTPC組合せシステムから得られる被分析物eTPCは、被分析物eAPCにより提示される被分析物抗原に対する、被分析物TCRspを発現する被分析物eTPCのシグナル応答の特徴決定のために用いられ、ここで、このシグナル応答は、二値(binary)又は徐々に変化するもののいずれであってもよく、eTPCに固有なもの(図30)又はeAPCに固有なもの(図31)として測定され得る。
【0089】
eAPC:eTPC組合せシステムから、入力の被分析物eTPC若しくは被分析物eTPCのライブラリーからの1又は2以上の被分析物eTPCを選択して、1又は2以上の被分析物eTPCを得る方法であって、発現したTCRspが1又は2以上の被分析物eAPCにより提示される被分析物抗原と結合する方法は:
i.1又は2以上の被分析物eTPCを1又は2以上の被分析物eAPCと組み合わせて、被分析物TCRspと被分析物抗原との接触をもたらすことと、以下の少なくとも1つ:
ii.形成される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間での複合体の形成を測定すること、及び/又は
iii.誘導される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間での複合体形成により誘導される被分析物eTPCによるシグナル応答を測定すること、及び/又は
iv.誘導される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間での複合体形成により誘導される被分析物eAPCによるシグナル応答を測定すること、及び
v.工程b、c及び/又はdに基いて1又は2以上の被分析物eTPCを選択することであって、選択はポジティブ及び/又はネガティブ測定によりなされること
を含み、ここで、i、iii及びvは好ましい構成を含む。
【0090】
eAPC:eTPC組合せシステムから得られる被分析物eAPCは、被分析物eTPCにより提示されるTCRspに対する、被分析物抗原を発現する被分析物eAPCのシグナル応答の特徴決定のために用いられ、ここで、このシグナル応答は、二値又は徐々に変化するもののいずれであってもよく、eTPCに固有なもの(図30)又はeAPCに固有なもの(図31)として測定され得る。
eAPC:eTPC組合せシステムから、入力の被分析物eAPC又は被分析物eAPCのライブラリーからの1又は2以上の被分析物eAPCを選択して、1又は2以上の被分析物eAPCを得る方法であって、発現した被分析物抗原が被分析物eTPCにより提示される1又は2以上の被分析物TCRspと結合する方法は:
i.1又は2以上の被分析物eAPCと1又は2以上の被分析物eTPCとを組み合わせて、被分析物eAPCにより提示される被分析物抗原と1又は2以上の被分析物eTPCの被分析物TCRspとの接触をもたらすこと、及び
ii.形成する場合、1又は2以上の被分析物抗原と1又は2以上の被分析物TCRspとの間での複合体の形成を測定すること、及び/又は
iii.誘導される場合、被分析物TCRspと被分析物抗原との間での複合体形成により誘導される1又は2以上の被分析物eTPCにおけるシグナル応答を測定すること、及び/又は
iv.誘導される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間での複合体形成により誘導される被分析物eAPCによるシグナル応答を測定すること、及び
v.工程b、c及び/又はdから1又は2以上の被分析物eAPCを選択することであって、選択はポジティブ及び/又はネガティブ測定によるなされること
を含み、ここで、i、iii及びvは好ましい構成を含む。
【0091】
eTPC又はeAPCの選択は、単一製造された被分析物eAPC集団及び単一製造された被分析物eTPC集団が提供される二元培養系を含んでなるeAPC:eTPCシステムからであってもよく、応答性のeAPC又はeTPCがeTPC(図30)及び/又はeAPC(図31)内の二値又は徐々に変化する応答に基いて選択される。
eAPC:eTPCシステムは、製造された単一被分析物eAPC及び製造されたeTPCのプールライブラリーの入力を含んでいてもよい(図32)。
eAPC:eTPCシステムは、製造された単一被分析物eTPC及び製造されたeAPCのプールライブラリーの入力を含んでいてもよい(図33)。
eATP:eTPC組合せシステム内で、あれば、被分析物TCRspと被分析物抗原との間での複合体形成により誘導され得る、1若しくは2以上の被分析物eTPC又は1若しくは2以上のeAPCにおけるシグナル応答を測定することは、一次デバイス出力の選択に重要である。ここで、一次デバイス出力は、以下:
i.eAPC-p
ii.eAPC-a
iii.eAPC-pa
iv.eTPC-t
の1又は2以上の単一細胞又は細胞プールである。ここで、細胞の選択は、接触した被分析物eAPC又は被分析物eTPC細胞の一方又は両方において報告されるシグナル応答の存否に基いてなされてもよい。
【0092】
本発明に関して、eAPC:eTPC組合せシステムから、被分析物eTPC及び/又は被分析物eAPCを、eTPC内で報告されるシグナル応答に基いて選択する方法は:
i.天然型シグナル伝達応答を決定すること、及び/又は
ii.eTPCが成分2Fを含有する場合及び/又はeAPCが等価な合成レポーターエレメントを含む場合、合成シグナル伝達応答を決定すること
も含んでよい。
eAPC及び/又はeTPCに固有である誘導された天然型又は合成のシグナル応答は、以下:
i.分泌された生体分子
ii.分泌された化学物質
iii.細胞内生体分子
iv.細胞内化学物質
v.表面発現された生体分子
vi.被分析物eTPCの被分析物eAPCに対する細胞毒性作用
vii.シグナル応答が被分析物eAPCにおいて誘導され、a~eのいずれかの増減を検出することにより決定されるような、被分析物eTPCの被分析物eAPCに対するパラクリン作用
viii.被分析物eTPCの増幅
ix.被分析物eTPCと被分析物eAPCとの間の免疫学的シナプス
の1又は2以上の増減を検出することにより測定され、ここで、前記検出されるシグナル応答は、eAPC:eTPC組合せシステム及び/又は並行して組み立てられた組合せシステムの組立ての前の、被分析物eAPC及び/又は被分析物eTPCに固有の非誘導シグナル応答状態と比較され、ここで、被分析物eAPC及び/又は被分析物eTPCは、用いるeAPC:eTPC組合せシステム内でシグナル応答を誘導しないことが知られている対照の被分析物抗原及び/又は被分析物TCR種を提示し得る。
【0093】
eAPC:eTPCシステムからの一次システム出力の取得
本発明は、遺伝子操作された二部構成細胞デバイスの提供に関する。デバイスの2つの部分eAPCS及びeTPCSは、それぞれ被分析物eAPC及び被分析物eTPCの組み立てに用いられる。次いで、これら被分析物細胞集団はeAPC:eTPC組合せシステムに組み立てられる。該システムからデバイス出力を得てもよい。eAPC:eTPCシステムは、上記(図4~29)のように作製される、1又は2以上の被分析物eAPC集団及び1又は2以上のeTPC集団の選択で構成される(図1)。eAPC:eTPCシステムは、被分析物eAPCと被分析物eTPC集団との物理的接触を可能にする形式で提供される。この接触は、1又は2以上の被分析物抗原と、1又は2以上の被分析物eTPC-tのTCRspとの間の複合体形成を可能とする。ここで、被分析物抗原は、被分析物eTPCにより提示される被分析物TCRspと共に、被分析物eAPCにより提示される、以下:
i.aAPX及び/又は
ii.aAM及び/又は
iii.aAPX:aAM及び/又は
iv.CM及び/又は
v.aAPX:CM
のいずれかである。複合体形成は当該複合体の安定化を導き得、被分析物eAPC及び/又は被分析物eTPC内でのシグナル伝達の誘導が報告され測定され得る。
【0094】
誘導されたシグナル応答の報告の態様は上述の通りであり、二部構成デバイスの一次出力の取得時に測定される必要があるのは、これらの報告される応答である。
デバイスの一次出力は、選択された細胞集団であり、これは、eAPC:eTPCシステムに提供された相互関係性細胞により提示される被分析物に対して応答したものであってもしなかったものであってもよい。すなわち、この一次出力は、eAPC:eTPC組合せシステム内で報告される応答の存否に基いて選択された単一細胞又は細胞プールとして表し得る(図1工程v)。被分析物eAPC内の応答は、接触するeTPCにより提示される同族TCRの結合によってのみ誘発される。被分析物eTPC内の応答は、接触するeTPCにより提示される同族抗原の結合によってのみ誘発される(図1 工程iv)。
【0095】
eAPC:eTPC組合せシステムからの被分析物eAPC及び/又は被分析物eTPCの選択は、接触する細胞における応答に基いてなされてもよい。すなわち、被分析物eAPCは、接触する被分析物eTPCにおける、報告される応答又はその欠如に基いて選択されてもよい。逆に、被分析物eTPCは、接触する被分析物eAPCにおける、報告される応答又はその欠如に基いて選択されてもよい。
本発明に関して、デバイスの一次eAPC出力は、選択された細胞であり、選択は、報告されるシグナル応答の存否に基いてなされ、これら細胞は以下
i.eAPC-p
ii.eAPC-a
iii.eAPC-pa
の1又は2以上を含み、選択された細胞は、単一細胞、同じアイデンティティの細胞プール又は異なるアイデンティティの細胞プールを含んでよい(図1 工程v)。
デバイスの一次eTPC出力は選択された細胞であり、選択は、報告されるシグナル応答の存否に基いてなされ、これら細胞はeTPC-tを含み、選択された細胞は、単一細胞、同じアイデンティティの細胞プール又は異なるアイデンティティの細胞プールを含んでよい(図1 工程v)。
【0096】
eAPC:eTPC組合せシステム内の被分析物eAPC及び/又は被分析物eTPCにおいて報告されるシグナルは、被分析物細胞集団を選択して一次出力を提供するために用いてもよい。
eAPC及び/又はeTPC型の一次出力は、eAPC:eTPC組合せシステムが二元培養性質のものである場合(例えば図30及び図31)、所望の被分析物eAPC及び/又は被分析物eTPC集団を二部構成システムから選択することにより達成され得る。
eAPC及び/又はeTPC型の一次出力は、eAPC:eTPC組合せシステムが固定されたeAPC及びプールされたライブラリー被分析物eTPCの性質のものである場合(例えば図32)又はeAPC:eTPC組合せシステムが固定されたeTPC及びプールされたライブラリー被分析物eAPCの性質のものである場合(例えば図33)、所望の被分析物eAPC及び/又は被分析物eTPC集団を組合せ培養系から選択することにより達成され得る。
【0097】
一次出力を得ることができる幾つかの異なる態様があり、ここで、各態様は選別工程を伴う。細胞選別は、蛍光活性化細胞選別(FACS)及び/又は磁性活性化細胞選別(MACS)及び/又は異なる親和性活性化細胞選別法により達成してよい。
一次出力たるeAPC及び/又はeTPC細胞は、単一細胞選別により単一細胞を得てもよく、及び/又は細胞プール選別により細胞プールを得てもよい。
一次出力たるeAPC及び/又はeTPC細胞は、単一細胞選別により単一細胞を得てもよく、その後、単一細胞を増殖させて、選択されたeAPC又はeTPC細胞のモノクローナルプールを得てもよい。
一次出力たるeAPC及び/又はeTPC細胞は、細胞プール選別により細胞プールを得てもよく、その後、細胞プールを増殖させて、選択されたeAPC及び/又はeTPC細胞のプールを得てもよい。
【0098】
eAPC:eTPCシステムからの終端システム出力の取得
測定されるシグナル応答に基づいて選択された被分析物eAPC及び/又はeTPC細胞である一次出力を取得する上記の方法に続いて、2部構成細胞デバイスの終端出力を、選択されたeAPCa及び/又はeTPC一次出力の更なる加工処理により得てもよい。
二部構成細胞デバイスからの終端出力は、被分析物eAPC(i~v)又は被分析物eTPC(vi)により提示され、eAPC:eTPC組合せシステムからの選択により二部構成デバイスからの一次出力として得られる
i.aAPX及び/又は
ii.aAM及び/又は
iii.aAPX:aAM及び/又は
iv.CM及び/又は
v.aAPX:CM及び/又は
vi.TCRsp
のアイデンティティである。
【0099】
二部構成細胞デバイス内で、被分析物eAPC及び被分析物eTPCにより提示される被分析物分子が遺伝子にコードされている場合が頻繁にある。よって、被分析物eAPC又はeTPCにより提示される被分析物分子を同定するために、eAPC又はeTPCから作製された被分析物分子の遺伝子配列決定を行ってよい。
eAPCは、選別された及び/又は拡大されたeAPC-p、eAPC-a又はeAPC-pa細胞の成分1B'及び/又は成分1D'について遺伝子配列を得て:
i.aAPX及び/又は
ii.aAM及び/又は
iii.aAPX:aAM
のアイデンティティを決定するように加工処理してよく、ここで、得られるアイデンティティは、二部構成細胞デバイスの終端出力を表す。
eAPCは、選別された及び/又は拡大されたeAPC-p、eAPC-a又はeAPC-pa細胞のゲノムについて遺伝子配列を得て:
i.aAPX及び/又は
ii.aAM及び/又は
iii.aAPX:aAM
iv.CM及び/又は
v.aAPX:CM
のアイデンティティを決定するように加工処理してよく、ここで、得られるアイデンティティは、二部構成細胞デバイスの終端出力を表す。
【0100】
eTPCは、選別された及び/又は拡大されたeTPC-t細胞の成分2B'及び/又は成分2D'について遺伝子配列を得て、TCRspのアイデンティティを決定するように加工処理してよく、ここで、TCRspの得られるアイデンティティは二部構成細胞デバイスの終端出力を表す。
eTPCは、選別された及び/又は拡大されたeTPC-t細胞のゲノムについて遺伝子配列を得て、TCRspのアイデンティティを決定するように加工処理してよく、ここで、TCRspの得られるアイデンティティは二部構成細胞デバイスの終端出力を表す。
【0101】
遺伝子配列決定は、様々な態様で、様々な遺伝物質源から、特定の加工処理あり又はなしで達成できる。
本発明に関して、配列決定工程の前に
i.ゲノムDNAを抽出すること、及び/又は
ii.成分1B'及び/又は1D'及び/又は2B'及び/又は2D'のRNA転写物を抽出すること、及び/又は
iii.成分1B'及び/又は1D'及び/又は2B'及び/又は2D'のDNA及び/又はRNA転写産物をPCR及び/又はRT-PCRによりにより増幅すること
を行ってよい。
配列決定工程は、二部構成デバイスの一次出力として得られるeAPC又はeTPC、又はそれらのプールに対して破壊的であってよい。
【0102】
配列決定工程が一次出力eAPC又はeTPCに対して破壊的である二部構成デバイスから一次出力を得ることが望ましい場合、二部構成デバイスの終端出力として得られる配列情報を用いて、それぞれ、eAPCS及びeTPCSの使用により、被分析物eAPC若しくは被分析物eTPCと等価な出力eAPC及びeTPCを作製してよい。
遺伝子によりコードされる被分析物分子の上記場面において、二部構成デバイスの終端出力は、成分1B'及び/又は1D'及び/又は2B'及び/又は2D'並びに/又は細胞ゲノムから配列情報を得ることにより得てよい。しかし、幾つかの実施形態では、抗原情報は、遺伝子によりコードされない。翻訳後修飾される抗原、非遺伝子的手段によりeAPC:eTPC組合せシステムに提供される抗原、被分析物eAPCプロテオソーム又は代謝物の誘導又は改変された状態から現れる抗原、eAPC:eTPCシステムに固有のCMは、遺伝子手段により合理的に同定されない場合がある。
【0103】
非遺伝子手段によりeACP:eTPCシステムに提供され得るaAMの重要な場合において、提供されたaAMをaAPX:aAM複合体としてeAPC-p又はeAPC-paが提示し得る2つの異なる態様が存在する。第1の場面において、aAMは、aAPXと直接結合し得、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成し得る形態で提供される(図34)。このようなaAMの一例は、HLA複合体についてのペプチド抗原である。第2の場面において、aAMは、被分析物eAPCにより取り込まれ、aAPXにおいて積荷として積載され、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成するようにプロセスされる形態で提供される(図35)。
本発明に関して、aAM積荷又はCM積荷を選択し同定する方法であって、積荷が、二部構成デバイスの一次出力として選択されて得られるeAPCのaAPXに積載される代謝物及び/又はペプチドである方法は、
i.aAPX:aAM又はaAPX:CM又は積荷aM又は積荷CMを単離することと、
ii.積載された積荷を同定することと
を含み、ここで、同定される積載された積荷は、二部構成デバイスの終端出力である。
【0104】
一般に、選択されたeAPCから積荷分子を同定できる2つの態様が存在する。第一に、aAPX:aAM又はaAPX:CMからの積荷の強制放出により、その後の同定に利用可能なaAM又はCMの単離がもたらされる(図36)。この例は、HLA複合体からペプチドaAMを遊離させるeAPCの酸洗浄である。第二に、(例えば複合体の遊離及び免疫親和性単離法による)aAPX:aAM又はaAPX:CMの捕捉により、aAPX:aAM又はaAPX:CM複合体の単離がもたらされ、aAM又はCMを同定することができる(図37)。
単離aAM及び/若しくはCMを直接に又は単離aAPX:aAM若しくはaAPX:CM複合体から同定する方法は:
i.質量分析
ii.ペプチド配列決定分析
を含むことができ、ここで、含まれるaAM及び/又はCMのアイデンティティは、二部構成デバイスの終端出力である。

図面の説明
本発明を以下の非限定的図面において説明する。
【図面の簡単な説明】
【0105】
図1図1-eAPC及びeTPCシステムを含んでなる二部構成デバイスの動作二部構成遺伝子操作された細胞デバイスは、eAPC:eTPC組合せシステムとして接触させる2つの多成分細胞システムeAPCS及びeTPCSで構成される。デバイス全体の動作は、2つの相:製造相及び分析相を含んでなる。第1相の1つの局面において、eAPCSシステムを用いて被分析物抗原提示複合体(aAPX)及び/又は被分析物抗原性分子(aAM)を細胞表面で発現する細胞が製造される(工程i)。aAPXのみを提示するeAPCはeAPC-pと呼ぶ。aAMのみを発現するeAPCは、eAPC-aと呼ぶ。aAPXにおいて積荷としてaAMを提示するeAPCは、eAPC-paと呼ぶ。これら被分析物はまとめて被分析物抗原という。第1相の別の局面において、eTPCSシステムを用いて被分析物TCR鎖対(TCRsp)を細胞表面で発現する細胞が製造される(工程ii)。TCRspを細胞表面で提示するeTPCはeTPC-tと呼ぶ。全体システムの第2相は、第1相で作製した被分析物保有細胞を接触させて、eAPC:eTPC組合せシステムを形成することである(工程iii)。接触された被分析物eAPCは被分析物抗原を被分析物eTPCに提示する。eAPC:eTPC組合せシステム内で、被分析物TCR鎖対の提供された被分析物抗原への応答性は、接触依存性被分析物eAPC及び/又はeTPC応答の読み出しにより決定される(「*」及び影付き箱によりこれら報告被分析物細胞のシグナル状態の変化を表す)(工程iv)。eAPC:eTPCシステムの結果として、特異的eAPC及び/又はeTPC-tが、それら自体の応答及び/又は他の接触する被分析物細胞における応答を駆動する能力に基いて選択され得る。よって、それらは、デバイス動作の一次出力であるeAPC-p、eAPC-a、eAPC-pa及び/又はeTPC-t型の、選択された単一細胞又は細胞集団である(工程v)。工程vから被分析物細胞を取得することにより、提示された被分析物aAPX、aAM、aAPX:aAM、CM、aAPX:CM及び/又はTCRspは、これら細胞から、デバイス動作の終端出力として同定され得る(工程vi)。
図2図2-単一組込みカップルeAPCSの成分の説明 3成分を含んでなるeAPCSの一例。第1の成分1Aは、当該細胞の全ての要求される遺伝子操作された特徴を有するeAPC株自体である。eAPC 1Aは、aAPX及び/又はaAMの組込みのためのゲノム組込み部位である1つの更なる成分1Bを含有する。1つの追加の成分1Cは部位1BへのORFの部位特異的組込み用遺伝子ドナーベクターを表し、矢印はカップリングされた特異性を示す。対をなす組込み部位/ドナーベクターカップルは、単一ORF又はORF対を組み込んでaAPX及び/又はaAM発現を導入するような形式とされ得る。
図3図3-二重組込みカップルeAPCSの成分の説明 5成分を含んでなるeAPCSの一例。第1の成分1Aは、当該細胞の全ての要求される遺伝子操作された特徴を有するeAPC株自体である。eAPC 1Aは、aAPX及び/又はaAMの組込みのためのゲノム組込み部位である2つの更なる成分1B及び1Dを含有する。2つの追加の成分1C及び1Eは、それぞれ部位1B及び1DへのORFの部位特異的組込み用遺伝子ドナーベクターを表し、矢印は対をなす特異性を示す。対をなす組込み部位/ドナーベクターカップルの各々は、単一ORF又はORF対を組み込んでaAPX及び/又はaAM発現を導入するような形式とされ得る。
図4図4-異なる被分析物抗原を提示するeAPCの編成 eAPCSシステムはeAPCから始まり、ドナーベクターを利用して被分析物抗原提示複合体(aAPX)及び/又は被分析物抗原性分子(aAM)を細胞表面で発現する細胞を創出する。aAPXのみを提示するeAPCはeAPC-pと呼ばれ、aAPXをコードするORFのeAPCへの導入により創出され得る(工程i)。aAMのみを発現するeAPCはeAPC-aと呼ばれ、aAMは細胞表面で発現され得、TCR結合に利用可能であり得るか、又はプロセシング及び積荷としてのaAPXへの積載(aAPX:aAM複合体として)を必要とし得る。eAPC 1Aは、aAMをコードするORFのeAPCへの導入により創出され得る(工程ii)。aAPXにおいてaAMを積荷として提示するeAPCはeAPC-paと呼ばれる。eAPC-paは下記のいずれかにより作製され得る:aAM及びaAPXをコードするORFのeAPCへの同時導入(工程iii);aAMをコードするORFのeAPC-pへの導入(工程iv);aAPXをコードするORFのeAPC-aへの導入(工程v)。
図5図5-遺伝子ドナーベクター及びゲノム受容部位組込みカップルの動作 遺伝子ドナーベクター及びゲノム受容部位は組込みカップルを形成し、ここで、遺伝子ドナーベクター内でコードされる1又は2以上のORFはカップリングされたゲノム受容部位に特異的に組み込まれ得る。組込みカップルの動作における工程1は1又は2以上の標的ORFをドナーベクターに導入することである。当初のドナーベクターはXと呼ばれ、標的ORFの導入により、プライムされたドナーベクターX'に改変される。工程2は、プライムされたドナーベクターX'とゲノム受容部位を有する細胞Yとの組合せを引き起こす。プライムされたドナーベクターによりコードされたORFの受容部位への導入は、組み込まれた部位を有する細胞Y'の創出を生じる。
図6図6-1つの組込みカップルを用いる一工程でのeAPC-pの編成例 eAPC 1Aはゲノム受容部位1Bを含有する。プライムされた遺伝子ドナーベクター1C'は、1Bとカップリングされており、aAPXをコードする。1A eAPCが1C'ドナーベクターと組み合わされたとき、得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAPX発現を導入するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。このことが、細胞表面でのaAPXの発現及びeAPC-pの創出を生じる。
図7図7-1つの組込みカップル及び1つの未使用の組込み部位を用いる一工程でのeAPC-pの編成例 eAPC 1Aはゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。プライムされた遺伝子ドナーベクター1C'は、1Bとカップリングされており、aAPXをコードする。1A eAPCが1C'ドナーベクターと組み合わされたとき、得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAPX発現を導入するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。このことが、細胞表面でのaAPXの発現及びeAPC-pの創出を生じる。ゲノム受容部位1Dは未使用のままである。
図8図8-1つの組込みカップルを用いる一工程でのeAPC-aの編成例 eAPC 1Aはゲノム受容部位1Bを含有する。プライムされた遺伝子ドナーベクター1C'は、1Bとカップリングされており、aAMをコードする。1A eAPCが1C'ドナーベクターと組み合わされたとき、得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAM発現を導入するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。このことが、細胞表面又は細胞内でaAMを発現する2つの形態のeAPC-aの1つを生じる。
図9図9-1つの組込みカップル及び1つの未使用の組込み部位を用いる一工程でのeAPC-aの編成例 eAPC 1Aはゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。プライムされた遺伝子ドナーベクター1C'は、1Bとカップリングされており、aAMをコードする。1A eAPCが1C'ドナーベクターと組み合わされたとき、得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAM発現を導入するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。このことが、細胞表面又は細胞内でaAMを発現する2つの形態のeAPC-aの1つを生じる。ゲノム受容部位1Dは未使用のままである。
図10図10-1つの組込みカップルを用いる一工程でのeAPC-paの編成例 eAPC 1Aはゲノム受容部位1Bを含有する。遺伝子ドナーベクター1C'は1Bとカップリングイされている。ドナーベクター1C'はaAPX及びaAMをコードする。 1A eAPCはドナーベクター1C'と組み合わされる。得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAPX及びaAMのORFを送達するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。このことが、aAPXの細胞表面発現及びaAMの細胞内発現を生じ、aAPXにおけるaAMの積荷としての積載を生じて、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成する。
図11図11-1つの組込みカップル及び1つの未使用の組込み部位を用いる一工程でのeAPC-paの編成例 eAPC 1Aは別異のゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。遺伝子ドナーベクター1C'は1Bとカップリングされている。ドナーベクター1C'はaAPX及びaAMをコードする。1A eAPCはドナーベクター1C'と組み合わされる。得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAPX及びaAMのORFを送達するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。ゲノム受容部位1Dは未使用のままである。このことが、aAPXの細胞表面発現及びaAMの細胞内発現を生じ、aAPXにおけるaAMの積荷としての積載を生じて、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成する。これにより、eAPC-pa細胞株が創出される。ゲノム受容部位1Dは未使用のままである。
図12図12-2つの組込みカップルを用いる一工程でのeAPC-paの編成例 eAPC 1Aは別異のゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。別異の遺伝子ドナーベクター1C'及び1E'は独立して、それぞれ1B及び1Dとカップリングされている。ドナーベクター1C'はaAPXをコードし、ドナーベクター1E'はaAMをコードする。1A eAPCはドナーベクター1C'及び1E'と同時に組み合わされる。得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAPXのORFを送達するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。同時に、1E'のORFが、部位1D'を創出し、aAMのORFを送達するように、1Dゲノム受容部位に交換される。このことが、aAPXの細胞表面発現及びaAMの細胞内発現を生じ、aAPXにおけるaAMの積荷としての積載を生じて、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成する。これにより、eAPC-pa細胞株が創出される。
図13図13-eAPC-pを介する、2つの組込みカップルを用いる二工程でのeAPC-paの編成例 eAPC 1Aは別異のゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。別異の遺伝子ドナーベクター1C'及び1E'は独立して、それぞれ1B及び1Dとカップリングされている。ドナーベクター1C'はaAPXをコードし、ドナーベクター1E'はaAMをコードする。工程1において、1A eAPCが1C'ドナーベクターと組み合わされる。得られる細胞は、インサート1C'が、部位1B'を創出し、aAPXのORFを送達するように、1Bゲノム受容部位に交換される。このことが、細胞表面でのaAPXの発現及びeAPC-pの創出を生じる。ゲノム受容部位1Dは未使用のままである。工程2において、工程1で創出されたeAPC-pが1E'ドナーベクターと組み合わされる。得られる細胞は、インサート1E'が、部位1D'を創出し、aAMのORFを送達するように、1Dゲノム受容部位に交換される。このことが、発現されたaAPXの積荷としてのaAMの細胞表面での発現及びeAPC-paの創出を生じる。
図14図14-eAPC-aを介する、2つの組込みカップルを用いる二工程でのeAPC-paの編成例 eAPC 1Aは別異のゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。別異の遺伝子ドナーベクター1C'及び1E'は独立して、それぞれ1B及び1Dとカップリングされている。ドナーベクター1C'はaAMをコードし、ドナーベクター1E'はaAPXをコードする。工程1において、1A eAPCが1C'ドナーベクターと組み合わされる。得られる細胞は、インサート1C'が、部位1B'を創出し、aAMのORFを送達するように、1Bゲノム受容部位に交換される。このことが、aAMの細胞表面での発現及びeAPC-aの創出を生じる。ゲノム受容部位1Dは未使用のままである。工程2において、工程1で創出されたeAPC-aは1E'ドナーベクターと組み合わされる。得られる細胞は、インサート1E'が、部位1D'を創出し、aAPXのORFを送達するように、1Dゲノム受容部位に交換される。このことが、積荷としてaAMを有するaAPXの細胞表面での発現及びeAPC-paの創出を生じる。
図15図15-eAPC-pからのeAPC-paプールのショットガン編成 eAPC-pは、aAPXを発現する交換されたゲノム受容部位1B'及び別異のゲノム受容部位1Dを含有する。遺伝子ドナーベクター1E' i-iiiのプールは1Dとカップリングされている。ドナーベクター1E' i-iiiは各々単一aAM遺伝子をコードする。eAPC-pは、ドナーベクター1E' i、1E' ii、1E' iiiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、各々がaAM遺伝子の単一ORFを送達する部位1D' i-iiiを創出するような複数の独立した例で、1Dゲノム受容部位に交換されたインサート1E' i-iiiのいずれかを有する。得られるeAPC-pa細胞プールは、各々が1B'の別個の組合せを発現してaAPX:aAMとして当初のベクターライブラリーに含まれるaAM遺伝子を提示する3つの別異の細胞コホートの混合集団を含んでなる。
図16図16-eAPC-aからのeAPC-paプールのショットガン編成 eAPC-aは、aAMを発現する交換されたゲノム受容部位1B'及び別異のゲノム受容部位1Dを含有する。遺伝子ドナーベクター1E' i-iiiのプールは1Dとカップリングされている。ドナーベクター1E' i-iiiはは各々、単一aAPX遺伝子をコードする。eAPC-aはドナーベクター1E' i、1E' ii、1E' iiiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、部位1D' i-iiiを創出し、各々がaAPX遺伝子の単一ORFを送達するような複数の独立した例で、1Dゲノム受容部位に交換されたインサート1E' i-iiiのいずれかを有する。得られるeAPC-pa細胞プールは、各々が1B'にコードされるaAMの別個の組合せ及び当初のベクターライブラリーに含まれるaAPX遺伝子のいずれかを発現する3つの別異の細胞コホートの混合集団を含んでなる。
図17図17-aAM及びaAPX遺伝子の対の組合せを含有するeAPCからのプールされたeAPC-paライブラリーのショットガン編成 eAPC 1Aは別異のゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。別異の遺伝子ドナーベクター1C'及び1E'はそれぞれ1B及び1Dとカップリングされている。ドナーベクター1C' i及び1C' iiは各々単一aAM遺伝子をコードし、ドナーベクター1E' i及び1E' iiは各々、単一aAPX遺伝子をコードする。eAPC 1Aは、ドナーベクター1C' i、1C' ii、1E' i及び1E' iiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、各々がaAMの単一ORFを送達する部位1B' i及び1B' iiを創出するような複数の独立した例で、1Bゲノム受容部位に交換されたインサート1C' i又は1C' iiを有する。得られる細胞プールは、各々がAPX遺伝子の単一ORFを送達する部位1E' i及び1E' iiを創出するような複数の独立した例で、1Dゲノム受容部位に交換されたインサート1E i又は1E iiを更に有する。得られるeAPC-pa細胞プールは、各々が別個のランダム化されたaAPX:aAM対(当初のベクターライブラリーに含有される各遺伝子の1つを含んでなる)を表面に発現する4つの別異の細胞コホートの混合集団を含んでなる。
図18図18-単一組込みカップルeTPCSの成分の説明 4成分を含んでなるeAPCSの一例。第1の成分2Aは、当該細胞の全ての要求される遺伝子操作された特徴を有するeTPC株自体である。eTPC 2Aは、相補性被分析物TCR鎖対ORFの組込みのためのゲノム組込み部位である第2の成分2Bを含有する。eTPC 2Aに含まれる第3の成分は、TCRライゲーションに際して誘導される合成レポーター構築物2Fである。1つの追加の独立成分2Cは部位2BへのORFの部位特異的組込み用遺伝子ドナーベクターを表し、ここで矢印はカップリングされた特異性を示す。
図19図19-二重組込みカップルeTPCSの成分の説明 6成分を含んでなるeAPCSの一例。第1の成分2Aは、当該細胞の全ての要求される遺伝子操作された特徴を有するeTPC株自体である。eTPC 2Aは3つの更なる成分を含有し、そのうちの2つは、被分析物TCR鎖対の組込みのためのゲノム組込み部位である2B及び2Dである。eTPC 2Aに含まれる第3の成分は、TCRライゲーションに際して誘導される合成レポーター構築物2Fである。2つの追加の独立成分2C及び2Eは、それぞれ部位2B及び2DへのORFの部位特異的組込み用遺伝子ドナーベクターを表し、ここで矢印はカップリングされた特異性を示す。対をなす組込み部位/ドナーベクターカップルの各々は、異なる手段により、単一ORF又はORF対を組み込んで被分析物TCR鎖対発現を導入するような形式とされ得る。
図20図20-異なる被分析物TCRspを提示するeTPCの編成 eTPCSは、eTPCから始まり、ドナーベクターを利用して被分析物TCRsp又は単一被分析物TCR鎖を発現する細胞を創出する。TCRspを提示するeTPCはeTPC-tと呼ばれ、2つの相補TCR鎖をコードするORFのeTPCへの導入により創出され得る(工程i)。単一被分析物TCR鎖のみを発現するeTPCはeTPC-xと呼ばれ、単一TCR鎖をコードするORFのeTPCへの導入により創出され得る(工程ii)。或いは、第2の相補TCR鎖をコードするORFが既存のeTPC-xに導入されているeTPC-tがeTPC-xから創出されてもよい(工程iii)。
図21図21-一工程及び1つのベクター形式を用いるeTPCシステムの編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位を含有する。遺伝子ドナーベクター2Cは2Dとカップリングされている。ドナーベクター2CはTCR鎖対をコードする。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC 2Aはドナーベクター2Cと組み合わされる。得られる細胞は、部位2C'を創出し、TCR鎖対の2つのORFを送達するため、インサート2Cが2Bゲノム受容部位に交換されている。この細胞は、TCRspを表面に提示することができ、よってeTPC-tと呼ばれる。
図22図22-1つのベクター及び未使用の受容部位を用いる一工程でのeTPC-tの編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位2B及び2Dを含有する。遺伝子ドナーベクター2C'は2Dとカップリングされている。ドナーベクター2C'はTCR鎖対をコードする。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC 2Aはドナーベクター2C'と組み合わされる。得られる細胞は、部位2B'を創出し、TCR鎖対の2つのORFを送達するために、インサート2C'が2Bゲノム受容部位に交換されている。ゲノム受容部位2Dは未使用のままである。この細胞はTCRspを表面に提示することができ、よってeTPC-tと呼ばれる。
図23図23-2つのベクター及び2つの組込みカップルを用いる一工程でのeTPC-tの編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位2B及び2Dを含有する。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。別異の遺伝子ドナーベクター2C'及び2E'は独立して、それぞれ2B及び2Dとカップリングされている。ドナーベクター2C'は単一TCR鎖をコードし、ドナーベクター2E'は第2の相互関係性TCR鎖をコードする。eTPC 2Aはドナーベクター2C'及び2E'と組み合わされる。得られる細胞は、部位2B'を創出し、第1のTCR鎖のORFを送達するために、インサート2Cが2Bゲノム受容部位に交換されている。加えて、得られる細胞株は、部位2D'を創出し、第2のTCR鎖のORFを送達するために、インサート2E'が2Dゲノム受容部位に交換されている。この細胞はTCRspを表面に提示することができ、よってeTPC-tと呼ばれる。
図24図24-1つのベクター及び未使用の受容部位を用いる一工程でのeTPC-xの編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位2B及び2Dを含有する。遺伝子ドナーベクター2C'は2Dとカップリングされている。ドナーベクター2C'は単一TCR鎖をコードする。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC 2Aはドナーベクター2C'と組み合わされる。得られる細胞は、部位2B'を創出し、単一TCR鎖ORFを送達するために、インサート2C'が2Bゲノム受容部位に交換されている。ゲノム受容部位2Dは未使用のままである。この細胞は単一TCR鎖のみを発現し、よってeTPC-xと呼ばれる。
図25図25-2つのベクターを用いる二工程でのeTPC-tの編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位2B及び2Dを含有する。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。別異の遺伝子ドナーベクター2C'及び2E'は独立して、それぞれ2B及び2Dとカップリングされている。ドナーベクター2C'は単一TCR鎖をコードし、ドナーベクター2E'は第2の相互関係性TCR鎖をコードする。工程1において、eTPC 2Aはドナーベクター2C'と組み合わされる。得られる細胞は、部位2B'を創出し、第1のTCR鎖のORFを送達するために、インサート2C'が2Bゲノム受容部位に交換されている。この細胞は単一TCR鎖のみを発現し、よってeTPC-xと呼ばれる。ゲノム受容部位2Dは未使用のままである。工程2において、eTPC-xはドナーベクター2E'と組み合わされる。得られる細胞は、部位2D'を創出し、第2の相補性TCR鎖のORFを送達するため、インサート2E'が2Dゲノム受容部位に交換されている。この細胞はTCRspを表面に提示することができ、よってeTPC-tと呼ばれる。
図26図26-eTPCからの、単一複製ベクター中の対をなす被分析物TCR鎖と用いる、選択されたTCR鎖対ライブラリーからの別個のTCR鎖対を発現するeTPC-tプールのショットガン編成 eTPC 2Aはゲノム受容部位2Bを含有する。遺伝子ドナーベクター2C'は2Bとカップリングされている。ドナーベクター2C' i、2C' ii及び2C' iiiは、別異のTCR鎖対をコードし、別個のTCR鎖対の混合ベクターライブラリーを構成する。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC 2Aはドナーベクター2C' i、2C' ii及び2C' iiiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、複数の独立する例において、部位2B' i、2B' ii及び2B' iiiを創出し、当初のベクターライブラリーに含有される各別個のTCR鎖対の2つのORFを送達するために、インサート2Cが2Bゲノム受容部位に交換されている。このeTPC-t細胞プールは、各々が別異のTCR鎖対を発現する3つの別異の細胞クローン(TCRsp i、ii及びiii)の混合集団を含んでなり、eTPC-tのプールされたライブラリーを形成する。
図27図27-eTPCからの、単一複製ベクター中の対をなす被分析物TCR鎖を用いる、選択されたTCR鎖対ライブラリーからの別個のTCR鎖対を発現し、未使用の受容部位を有するeTPC-tプールのショットガン編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位2B及び2Dを含有する。遺伝子ドナーベクター2C'は2Bとカップリングされている。ドナーベクター2C' i、2C' ii及び2C' iiiは別異のTCR鎖対をコードし、別個のTCR鎖対の混合ベクターライブラリーを構成する。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC 2Aはドナーベクター2C' i、2C' ii及び2C' iiiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、複数の独立する例では、部位2B' i、2B' ii及び2B' iiiを創出し、当初のベクターライブラリーに含有される各別個のTCR鎖対の2つのORFを送達するために、インサート2Cが2Bゲノム受容部位に交換されている。このeTPC-t細胞プールは、各々が別異のTCR鎖対を発現する3つの別異の細胞クローン(TCRsp i、ii及びiiiと呼ぶ)の混合集団を含んでなり、eTPC-tのプールされたライブラリーを形成する。ゲノム受容部位2Dは未使用のままである。
図28図28-eTPCからの、2つのベクターを用いる、選択された単一TCR鎖ライブラリーからの対をなすTCR鎖対のランダムな組合せを発現するeTPC-tプールのショットガン編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位2B及び2Dを含有する。別異の遺伝子ドナーベクター2C'及び2E'は独立して、それぞれ2B及び2Dとカップリングされている。ドナーベクター2C' i及び2C' iiは各々が単一TCR鎖をコードし、ドナーベクター2E' i及び2E' iiは各々が相互関係性単一TCR鎖をコードする。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC 2Aはドナーベクター2C' i、2C' ii、2E' i及び2E' iiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、複数の独立する例で、各々がTCR鎖の単一ORFを送達するための部位2B' i及び2B' iiを創出するために、インサート2C' i又は2C' iiが2Bゲノム受容部位に交換されている。得られる細胞プールは更に、複数の独立する例で、各々が、部位2C'i及び2C'iiのものと相互関係性であるTCR鎖の単一ORFを送達するための部位2E' i及び2E' iiを創出するために、インサート2E i又は2E iiが2Dゲノム受容部位に交換されている。得られるeTPC-t細胞プールは、各々が、当初のベクターライブラリーに含有される相互関係性TCR鎖の各々の1つで構成される別個のランダム化されたTCRspを表面で発現する4つの別異の細胞コホートの混合集団を含んでなる。
図29図29-対をなさない被分析物TCR鎖を有するeTPC-xからの、選択された単一TCR鎖ライブラリーからの対をなすTCR鎖対のランダムな組合せを発現するeTPC-tプールのショットガン編成 eTPC-xは、単一TCR鎖を発現する交換されたゲノム受容部位2B'及び別異のゲノム受容部位2Dを含有する。別異の遺伝子ドナーベクターE' i及びE' iiはそれぞれ2Dとカップリングされている。ドナーベクター2E' i及び2E' iiは各々が単一TCR鎖をコードする。eTPC-xはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC-xはドナーベクター2E' i及び2E' iiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、複数の独立する例で、各々がTCR鎖の単一ORFを送達する部位2E i及び2E'iiを創出するために、インサート2E' i又は2E' iiが2Dゲノム受容部位に交換されている。得られるeTPC-t細胞プールは、当初のベクターライブラリーに含有される各TCR鎖の1つと対をなす2B'から発現されるTCR鎖で構成される別個のTCRspを表面で発現する2つの別異の細胞コホートの混合集団を含んでなる。
図30図30-可能性のあるeTPC-t-出力状態を示すeAPC:eTPC組合せシステムの動作 被分析物eAPCは、各々が1つのaAPX及び1つのaAMをコードする1つのORFが組み込まれた部位1C'及び1E'を含有し、細胞表面のaAPXにおいて積荷としてaAMが積載されている。被分析物eTPCは、表面の相互関係性TCRspをコードする1つのORFが各々組み込まれた部位2C'及び2E'を含有する。eTPC-tはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC-t及びeAPC-pa集団が接触すると、4つのeTPC-t応答状態(1つのネガティブ状態及び3つのポジティブ状態)が達成され得る。ネガティブ状態は、eTPC-tの静止状態であり、2Fエレメントでのシグナル強度がなく、eAPC aAPX:aAM複合体がeTPC-tにより提示された鎖対を刺激できないことが示される。3つのポジティブ状態は、2Fからの漸増シグナル強度を示す。状態2F'+、2F'++及び2F'+++はそれぞれ低、中及び高シグナル強度を表す。細胞に付されるより濃い影で示されるように、ヘキサゴンと呼ばれる2Fの遺伝子産物は蓄積して各細胞状態のシグナル強度を報告する。これは、eAPC-paにより提示される被分析物aAPX:aAMに対する、eTPC-t集団により発現される被分析物TCRspの応答が段階的であることを示している。
図31図31-可能性のあるeAPC-pa出力状態を示すeAPC:eTPC組合せシステムの動作 被分析物eAPC-paは、各々が1つのaAPX及び1つのaAMをコードする1つのORFが組み込まれた部位1C'及び1E'を含有し、細胞表面のaAPXにおいて積荷としてaAMが積載されている。被分析物eTPCは、表面の相互関係性TCRspをコードする1つのORFが各々組み込まれた部位2C'及び2E'を含有する。eTPC-tは、TCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。被分析物eTPC及びeAPC-pa集団が接触すると、4つのeAPC応答状態(1つのネガティブ状態及び3つのポジティブ状態)が達成され得る。ネガティブ状態は、被分析物eAPCの静止状態であり、TCRsp鎖対のシグナル強度がないことにより、被分析物eAPCにより提示されるaAPX:aAM複合体を刺激できないことが示される。3つのポジティブ状態は、接触されたaAPX:aAMからの漸増シグナル強度を示す。各細胞状態の報告されるシグナル強度は、*、**及び***で示され、細胞の暗い影付きによっても示す。このことは、被分析物TCRsp鎖対に対する被分析物aAPX:aAMの応答が段階的であることを示している。
図32図32-別個の被分析物TCR鎖対を発現するeTPC-tのライブラリーから被分析物aAPX:aAMと反応性であるTCR鎖対を同定するための二部構成被分析物APC:eTPCシステムの組合せ動作 eTPC-tプールは、各々に相互関係性TCR鎖対をコードする2つのORFが組み込まれている部位2C' i、ii又はiiを保有する細胞を含有し、よって、当該集団中の各細胞コホートは別個のTCRspを表面で発現する。eTPC-tはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。被分析物eAPCは、1つのaAPX及び1つのaAMをコードする別異のORFセットが組み込まれている部位1C'及び1E'を含有し、細胞表面のaAPXにおいて積荷としてaAMが積載されている。本実施例では、2C' iから発現されたTRC鎖対のみが、被分析物APCにより提示されるaAPX:aAMに関して特異的であり、その結果、eTPC-tプール及び被分析物APC集団が接触すると、2C' iを保有するeTPC-tの細胞コホートのみが、状態2F'によりTCRsp結合を報告する。
図33図33-別個の被分析物aAPX:aAM複合体を発現する被分析物eAPCのライブラリーから被分析物eTPCと反応性であるaAMを同定するための二部構成eAPC:eTPCシステムの組合せ動作 被分析物eAPCは、各々が1つのaAPX及び1つのaAMをコードする別異のORFセットが組み込まれた部位部位1C'及び1E'を含有し、細胞表面のaAPXにおいて積荷としてaAMが積載されている。被分析物eTPCは、TCRsを表面で発現する交換されたゲノム受容部位2C'を含有する。被分析物eTPCはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。本実施例では、複合体aAPX:aAM iのみが被分析物eTPCにより提示されるTCRに関して特異的であり、その結果、被分析物eAPCプール及び被分析物eTPC集団が接触すると、aAM iを発現する細胞コホートのみが別異のシグナル*を発現する。
図34図34-可溶性の提示可能抗原aAMの付加によるeAPC-pからのeAPC-p+aAMの作製 eAPC-pは、aAPXを発現する、交換されたゲノム受容部位1B'を含有する。可溶性の直接提示可能な抗原aAMはeAPC-pと組み合わされる。このことが、細胞表面でのaAPX:aAM複合体の形成及びeAPC-p+aAMの作製を生じる。
図35図35-eAPC-p及び可溶性aAMからのeAPC-p及び可溶性aAM eAPC-pは、aAPXを発現する、交換されたゲノム受容部位1B'を含有する。可溶性抗原aAMはeAPC-pと組み合わされ、このことが、aAPXの細胞表面での発現、細胞内でのaAMの存在、よってaAPXにおけるaAMの積荷としての積載を生じ、細胞表面でのaAPX:aAM複合体の形成及びeAPC-p+aAMの作製を生じる。
図36図36-aAMの強制放出による、eAPC-p+aAMにより提示されたaAMの同定 eAPC-p+aAMは、aAPXを発現する交換されたゲノム受容部位1B'並びに表面にaAPX:aAM複合体として提示される内在化されたaAMを含有する。aAMは、インキュベーションによりaAPX:aAM表面複合体から放出され、放出されたaAMは同定に利用可能である。
図37図37-aAPX:aAM複合体の捕捉による、eAPC-p+aAMにより提示されたaAMの同定 eAPC-p+aAMは、aAPXを発現する交換されたゲノム受容部位1B'並びに表面にaAPX:aAM複合体として提示される内在化されたaAMを含有する。aAPX:aAM表面複合体が、積載されたaAMの同定のために捕捉される。
図38図38-HEK239細胞株におけるHLA-A、HLA-B及びHLA-C遺伝子の標的化変異誘発座を有する細胞の選択a)HEK293コントロール細胞(破線ヒストグラム)と比較した、Cas9-P2A-GFPをコードするプラスミドとHLA-A、HLA-B及びHLA-C遺伝子座を標的するgRNAとでのトランスフェクションの48時間後の2つの独立細胞集団におけるGFP蛍光シグナル(灰色ヒストグラム)。GFPサブセットゲート内のGFPシグナルを有する細胞をポリクローナル集団として選別した。b)PE-Cy5抗HLA-ABC接合抗体で標識されたときに2つの選別されたポリクローナル集団で観察された細胞表面HLA-ABCシグナル(灰色ヒストグラム)。低いPE-Cy5抗HLA-ABCシグナルを示しソートゲート内で提示された単一細胞を選別して、モノクローンを確立した。非標識HEK293細胞(点線ヒストグラム)及びPE-Cy5抗HLA-ABC標識HEK293細胞(漆黒線ヒストグラム)をコントロールとして供した。
図39図39-HLA-ABCnullモノクローンの表現型分析:モノクローン集団をPE-Cy5抗HLA-ABC接合抗体で染色し、フローサイトメトリーにより分析した(灰色ヒストグラム)。非標識HEK293細胞(破線ヒストグラム)及びPE-Cy5抗HLA-ABC標識HEK293細胞(漆黒線ヒストグラム)をコントロールとして供した。3つ全てのモノクローン株が、非標識コントロールに一致する蛍光シグナルを示したことにより、各株がHLA-ABC表面発現を欠いていることが証明された。
図40図40-標的付けられたHLAにおけるゲノム欠失を証明する表面HLA-ABC発現を欠くモノクローンの選択の遺伝子特徴決定。PCRアプリコンを、特定のHLAアレレのgRNAゲノム標的部位に及ぶプライマーを用いて作製し、そのサイズを電気泳動により決定した。予想されたサイズは、野生型HLA-Aアプリコンが1067bpであり、HLA-Bアプリコンが717bpであり、HLA-Cアプリコンが1221bpである。
図41図41-合成成分Dを伴うか又は伴わない合成成分Bの標的付けられたゲノム組込みを有する細胞の選択 a)Cas9-P2A-GFPをコードするプラスミドとAAVS1遺伝子座を標的するgRNAとAAVS1左右相同性アームが隣接する成分B遺伝子エレメントとでのトランスフェクションの48時間後のGFP蛍光シグナル(灰色ヒストグラム)。HEK293細胞をGFPネガティブコントロールとして供した(点線ヒストグラム)。GFP+ゲート内でGFPシグナルを有する細胞をポリクローナル集団として選別した。b)Cas9-P2A-GFPをコードするプラスミドとAAVS1遺伝子座を標的するgRNAと共にAAVS1左右相同性アームが隣接する成分B及びDとでのトランスフェクションの48時間GFP蛍光シグナル(灰色ヒストグラム)。HEK293細胞をGFPネガティブコントロールとして供した(点線ヒストグラム)。GFP+ゲート内でGFPシグナルを有する細胞をポリクローナル集団として選別した。c)BFPシグナルを維持するがRFPシグナルは検出されないものがD1選別ポリクローナル集団内に観察された。Q3象限内の高いBFPシグナルを示す単一細胞を選別し、合成成分Bを含有するeAPCモノクローンを樹立した。d)BFP及びRFPシグナルを維持するものがD2選別ポリクローナル集団内に観察された。Q2象限内の高いBFP及びRFPシグナルを示す単一細胞を選別し、合成成分B及び合成成分Dを含有するeAPCモノクローンを樹立した。
図42図42-eAPCモノクローンの表現型分析a及びb)維持されたBFP発現を表示するモノクローン集団は、合成成分Bの組込みを示唆する。c)維持されたBFP及びRFP発現を表示するモノクローン集団は、合成成分B及び合成成分Dの両方の組込みを示唆する。
図43図43-AAVS1遺伝子座における成分B又は成分B及びDの組込み用のモノクローンの選択の遺伝子特徴決定a)PCRアプリコンを、成分B及び/又はDでプライムするプライマーを用いて作製し、サイズを電気泳動により決定した。ポジティブアプリコンの予想サイズは、成分B及び/又はDの安定な組込みを示す380bpである。b)PCRアプリコンを、相同性アームによりコードされる領域に対して遠位であるAAVS1ゲノム配列並びに成分B及び/又はDによりコードされるSV40 pAターミネーターでプライムするプライマーを用いて作製し、サイズを電気泳動により決定した。ポジティブアプリコンの予想サイズは、AAVS1部位に生じた成分B及び/又はDの組込みを示す660bpである。
図44図44-成分Bへの成分C'の標的付けられたゲノム組込みを有する細胞の選択a)Cas9-P2A-GFPをコードするプラスミドとAAVS1遺伝子座を標的するgRNAと成分C' HLA-A*24:02(左パネル)又は成分C' HLA-B*-07:02(右パネル)とでのトランスフェクションの48時間後のGFP蛍光シグナル。GFP+ゲート内でGFPシグナルを有する細胞をポリクローナル集団ACL-303又はACL-305選別した。b)PE-Cy5抗HLA-ABC接合抗体で標識したとき、被分析物HLA細胞表面発現が2つの選別されたポリクローナル集団で観察された(灰色ヒストグラム)。高いPE-Cy5抗HLA-ABCシグナルを示し、右ソートゲート内に表示される単一細胞を選別して、モノクローンを確立した。PE-Cy5抗HLA-ABC標識ACL-128、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株から検出されるシグナル(点線ヒストグラム)をコントロールとして供した。
図45図45-被分析物HLAクラスIタンパク質を細胞表面に発現するeAPC-pモノクローンの表現型分析 モノクローン集団をPE-Cy5抗HLA-ABC接合抗体で染色し、フローサイトメトリーにより分析した(灰色ヒストグラム)。ACL-128、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株(点線ヒストグラム)をコントロールとして供した。ACL-321及びACL-331モノクローン細胞株は、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株コントロールと比較してより強い蛍光シグナルを示したことから、各株がその被分析物aAPX、HLA-A*24:02又はHLA-B*-07:02 ORFをそれぞれ発現し、したがってeAPC-p細胞株であることが証明される。
図46図46-ゲノムに成分C'が組み込まれたこと、組込みがAAVS1ゲノム受容部位に生じて成分B'が作製されたことを証明する、モノクローンの選択の遺伝子特徴決定a)PCRアプリコンによりHLAインサートの存在が確証され、810bpのバンドは正確なCMVプロモーターアプリコンを示し、380bpは、SV40pAターミネーターから生成されたアプリコンである。b)PCRアプリコンは、相同性アームによりコードされる領域に対して遠位であるAAVS1ゲノム配列でプライムされるプライマー及び被分析物HLA ORFに連結されたSV40 pAターミネーターに独特なプライマーの2セットのプライマーを用いて生成された。ポジティブアプリコンの予想サイズ1kb及び1.1kbは、成分B'の作製を示す。
図47図47-成分Bへの成分C'の標的付けられたゲノム組込みを有する細胞の選択a)Cas9-P2A-GFPをコードするプラスミドと、AAVS1遺伝子座を標的するgRNAと、成分C' HLA-DRA*01:01/HLA-DRB1*01:01(左パネル)又は成分C' HLA-DPA1*01:03/HLA-DPB1*04:01(右パネル)とでのトランスフェクションの48時間後のGFP蛍光シグナル。GFP+ゲート内でGFPシグナルを有する細胞をポリクローナル集団として選別した。b)647抗HLA-DR,DP,DQ接合抗体(灰色ヒストグラム)で標識したとき、被分析物HLA細胞表面発現が2つの選別されたポリクローナル集団に観察された。高いAlexa 647抗HLA-ABCシグナルを示し、右ソートゲート内に表示される単一細胞を選別してモノクローンを確立した。Alexa 647抗HLA-ABC標識ACL-128(HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株)(点線ヒストグラム)及びARH野生型細胞株(漆黒線ヒストグラム)から検出されたシグナルをコントロールとして供した。
図48図48-被分析物HLAクラスIIタンパク質を細胞表面に発現するeAPC-pモノクローンの表現型分析 モノクローン集団をAlexa 647抗HLA-DR,DP,DQ接合抗体で染色し、フローサイトメトリーにより分析した(灰色ヒストグラム)。ACL-128(HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株)(点線ヒストグラム)及びARH野生型細胞株(漆黒線ヒストグラム)をコントロールとして供した。ACL-341及びACL-350モノクローン細胞株は、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株コントロールと比較してより強い蛍光シグナルを示したことから、各株がその被分析物aAPX、HLA-DRA*01:01/HLA-DRB1*01:01又はHLA-DPA1*01:03/HLA-DPB1*04:01をそれぞれ発現し、したがってeAPC-p細胞株であることが証明される。
図49図49-被分析物HLAクラスIタンパク質のRMCE組込みにより作製されるeAPC-pモノクローンa)eAPC-pモノクローン集団ACL-421及びACL-422はBFP蛍光を喪失した(灰色ヒストグラム)。親のeAPC細胞株ACL-385(漆黒線ヒストグラム)及びBFPネガティブARH野生型細胞株(破線ヒストグラム)をコントロールとして供した。b)PE-Cy5抗HLA-ABC接合抗体で標識したとき、eAPC-pモノクローン集団ACL-421及びACL-422はHLA-A*02:01発現を達成した(灰色ヒストグラム)。親のACL-385 HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株(破線ヒストグラム)及びARH野生型細胞株(漆黒線ヒストグラム)をそれぞれネガティブ及びポジティブPE-Cy5抗HLA-ABC標識コントロールとして供した。これら結果は、ACL-421及びACL-422細胞株の両方においてBFP ORFとHLA-A*02:01 ORFとの間でRMCEがうまく生じたことを強く示唆した。
図50図50-モノクローンの選択の遺伝子特徴決定によりRMCEによるHLA-A*02:01組込みが確証された 630bpのアプリコンは、HLA-A2の存在をモノクローンACL-421及び422において示したが、コントロール株ACL-128において示さなかった。
図51図51-被分析物HLAクラスIタンパク質を細胞表面に発現しaAMを発現するeAPC-paモノクローンの表現型分析a)eAPC-pモノクローン集団をPE-Cy5抗HLA-ABC接合抗体で染色し、フローサイトメトリーにより分析した(灰色ヒストグラム)。ACL-128、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株(点線ヒストグラム)をコントロールとして供した。ACL-321及びACL-331モノクローン細胞株は、コントロールと比較してより強い蛍光シグナルを示して、各株がその被分析物aAPX、HLA-A*02:01又はHLA-B*35:01 ORFをそれぞれ発現し、したがってeAPC-p細胞株であることを証明した。b)eAPC-paモノクローン集団をGFP蛍光についてフローサイトメトリーにより評価した(灰色ヒストグラム)。ACL-128、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株(点線ヒストグラム)をコントロールとして供した。ACL-391及びACL-395モノクローン細胞株は、コントロールと比較してより強い蛍光シグナルを示して、各株が被分析物aAM選択マーカーを発現し、したがってHLA-LA-A*02:01又はHLA-B*35:01 ORFもまたそれぞれ発現する細胞株におけるaAM発現を示唆されることが証明される。したがって、ACL-391及びACL-395はeAPC-pa株であった。
図52図52-成分1D及び/又は1Bを含有するモノクローンの遺伝子特徴決定 2つの表は、成分1B又は成分1B及び1Dをそれぞれ含有するように作製されたeAPCの遺伝子特徴決定のまとめを示す。
図53図53-成分1C'が単一HLAI ORFをコードする、一工程で構築されたeACP-p eAPC-pは、Tyr-リコンビナーゼFlp(V4.1.8)の発現を、1つの成分1C' HLA-A*02:01(V4.H.5)又はHLA-A*24:02(V4.H.6)から選択されるaAPXをコードするプラスミドと共にコードするプラスミドを有する細胞株ACL-402のエレクトロポレーションによるRMCEによって創出された。エレクトロポレーションの10日後に、HLAI表面発現についてポジティブであり成分1B選択マーカーによりコードされる蛍光タンパク質シグナルRFPが低下した個々の細胞を選別した。得られるモノクローナルeAPC-p株を親のeAPC株と併行してフローサイトメトリーにより分析し、2つの例が示された:a)より成長した個々のモノクローン株(ACL-900及びACL-963)をフローサイトメトリーによりRFPの喪失、BFPの存在及びHLA-ABC(aAPX)の獲得についてアッセイした。左手プロットはBFP 対 RFPを示し、親の細胞はBFP及びRFPの両方を有し(Q2、上プロット、99.2%)、一方ACL-900(Q3、中プロット、99.7%)及びACL-963(Q3、下プロット、99.9%)は共にRFPシグナルを欠き、このことは組込みカップルが成分1B/1C'の間に生じたことを示している。右手プロットはBFP 対 HLA-ABC(aAPX)を示し、ここで、ACL-900(Q2、上プロット、99.2%)及びACL-963(Q2、下プロット、99.2%)は共にHLA-ABC(aAPX)について強いシグナルを示し、当該1B/1C'組込みが更に強化されている。決定的なことに、ACL-900及びACL-963は共に強いBFPシグナルを有し、このことから、成分1Dがオープンのまま、成分1B/1C'組込みカップルから単離されたままであることが示唆される。b)ACL-900及びACL-963並びにa)に提示されていない第3のeAPC-pであるACL-907を更に特徴付けるため、ゲノムDNAを抽出し、PCRを、成分1B'の近傍及び内部を標的するプライマー(表5、8.B.3、15.H.2)を用いて行うことにより、奏功する組込みカップル事象のみを選択的に増幅させた。比較は成分1Bを欠いている非改変親株ACL-3に対して行った。3つ全てのeAPC-pモノクローンについて成分1B'に特異的なアンプリコン産物が生成された一方、ACL-3反応では生成物は検出されず、このことから、特異的組込みカップル事象が成分1B及び成分1C'の間で生じたことが確証される。
図54図54-成分1D'が単一被分析物抗原分子(aAM)ORFをコードする、eAPC-pから一工程で構築されたeAPC-pa ゲノム受容部位(成分1D)が、プライムされた遺伝子ドナーベクター(aAMをコードする単一ORFを含んでなる成分1E')による組込みについて標的される複数のeAPC-paを、併行して、親のeAPC-p(ACL-905)から構築した。eAPC-p(ACL-900、実施例8)を、RMCEリコンビナーゼ酵素(Flp、V4.1.8)及びV9.E.6、V9.E.7又はV9.E.8の各成分1E'の発現をコードするベクターとエレクトロポレーションにより独立して組み合わせた。エレクトロポレーションの10日後に、個々のeAPC-paを選択し、単一細胞(モノクローン)を、成分1Dによりコードされる組込みの選択マーカーBFPのシグナル低下に基いて選択した。得られるモノクローナルeAPC-pa株を親のeAPC株と併行してフローサイトメトリーにより分析し、3つの例を示した。加えて、得られるモノクローンを遺伝学的にも特徴付けて組込みカップル事象を確証した。a)eAPC-pa、ACL-1219、ACL-1227及びACL-1233についてのモノクローンを分析し、フローサイトメトリーによりBFPシグナルの喪失及びHLA-ABCシグナルの保持について選択した。BFP 対 SSCのプロットはBFP-ゲートを用いて表示される。親のeAPC-pと比較したBFP事象の数の増加が観察され、このことから、組込みカップルが成分1D/1E'の間で生じたことが示唆される。BFP-ゲートからの単一細胞を選択し、選別し、増殖させた。b)ACL-1219、ACL-1227、ACL-1233の選択モノクローンをフローサイトメトリーにより分析してBFPの喪失及びHLA-ABCシグナルの保持を確証した。BFP 対 HLA-ABCのプロットが示され、3つ全てのモノクローンは、BFPシグナルが親のeAPC-pと比較して喪失していると観察され得(最も右側のプロット)、このことから組込みカップル事象の成功が示唆される。c)モノクローンがaAM ORFについて正しいフラグメントサイズを含有することを証明するため、aAM ORFを標的するプライマーを用いてポリメラーゼ連鎖反応を行い、代表的なアガロースゲルを表した。各aAM ORFを代表する2つのモノクローンからの結果を示す。レーン1:2_log DNAマーカー、レーン2~3:pp28 ORF(予想サイズ0.8kb)、レーン4:2_log DNAマーカー、レーン5~6:pp52 ORF(予想サイズ1.5kb)、レーン7:2_log DNAマーカー、レーン8~9:pp65 ORF(予想サイズ1.9kb)、レーン10:2_log DNAマーカー。分析した全てのモノクローンがそれぞれのaAMについて予想されたアプリコンサイズを有し、このことから、組込みカップルが生じたことが更に示唆される。
図55-1】図55-単一工程でプールされたeAPC-pライブラリーを作製するための複数抗原のeAPC-pへのショットガン組込み eAPC-paのプールされたライブラリーを、複数のaAM ORF(HCMVpp28、HCMVpp52及びHCMVpp65)をまとめてコードするプライムされた成分1Eベクター(成分1E')のプールから親のeAPC-pへの単一工程での組込みにより作製した。ここで、各個細胞には、元のベクタープールに由来する単一ランダム被分析物抗原ORFが成分1D'に組み込まれ、その結果、作製されたeAPC-paの各々が単一ランダムaAMを発現するが、eAPC-paのプールされたライブラリーは、集団として、元のプールされたベクターライブラリーにコードされるaAM ORFの全てを代表する。eAPC-paのライブラリーを、eAPC-p(ACL-905、aAPX:HLA-A*02:01)とHCMVpp28、HCMVpp52又はHCMVpp65の1つのORFをコードする個々のベクター(V9.E.6、V9.E.7及びV9.E.8)を含んでなるプールされたベクターライブラリーとを組み合わせ、分子比1:1:1で混合することによって、エレクトロポレーションにより作製した。得られるeAPC-pa集団を分析し、フローサイトメトリーにより親のeAPC-p株と併行して選択した。a)エレクトロポレーションの10日後、推定のeAPC-pa細胞(トランスフェクタント)を分析し、親株(ACL-905)と併行して比較するフローサイトメトリーにより選択した。プロットは、BFP集団に関してゲーティングされたBFP 対 SSCを示し、ここで、BFP-細胞の増加がBFP-ゲートにおいて親株と比較して観察される。バルク細胞を選別し、BFP-ゲートに基いてトランスフェクタントを形成した(ACL-1050と呼ぶ)。b)増殖後、ACL-1050細胞をフローサイトメトリーによりBFPの喪失について分析した。示されたプロットはBFP 対SSCであり、ここで、ACL-1050は96.4% BFP-まで富化されており、これに対し、親株は~4% BFP-であった。続いて、単一細胞をACL-1050のBFP-集団から選別した。
図55図55-単一工程でプールされたeAPC-pライブラリーを作製するための複数抗原のeAPC-pへのショットガン組込み eAPC-paのプールされたライブラリーを、複数のaAM ORF(HCMVpp28、HCMVpp52及びHCMVpp65)をまとめてコードするプライムされた成分1Eベクター(成分1E')のプールから親のeAPC-pへの単一工程での組込みにより作製した。ここで、各個細胞には、元のベクタープールに由来する単一ランダム被分析物抗原ORFが成分1D'に組み込まれ、その結果、作製されたeAPC-paの各々が単一ランダムaAMを発現するが、eAPC-paのプールされたライブラリーは、集団として、元のプールされたベクターライブラリーにコードされるaAM ORFの全てを代表する。eAPC-paのライブラリーを、eAPC-p(ACL-905、aAPX:HLA-A*02:01)とHCMVpp28、HCMVpp52又はHCMVpp65の1つのORFをコードする個々のベクター(V9.E.6、V9.E.7及びV9.E.8)を含んでなるプールされたベクターライブラリーとを組み合わせ、分子比1:1:1で混合することによって、エレクトロポレーションにより作製した。得られるeAPC-pa集団を分析し、フローサイトメトリーにより親のeAPC-p株と併行して選択した。c)ポリクローンACL-1050がHCMVpp28、HCMVpp52及びHCMVpp65をコードする細胞の混合物を含んでなることを証明するため、12のモノクローンをランダムに選択し、増殖させ、遺伝子特徴決定に用いた。細胞を、aAM ORFに標的付けられたプライマー(成分1D')を用いるPCRにより特徴付けて、組み込まれたaAMを増幅して検出した。PCRによりスクリーニングした12の全てのモノクローンは、pp28(0.8kb)、pp52(1.5kb)又はpp65(1.9kb)の1つの予想サイズである検出可能なアプリコンを有する。加えて、3つ全てのaAMが12のモノクローンに代表された。相対的に、aAMが知られている3つの別個のモノクローンからのアプリコンをコントロールとして併行して増幅した;3つ全てのコントロールが、pp28(0.8kb)、pp52(1.5kb)及びpp65(1.9kb)の正しいサイズのアプリコンを生成した。よって、プールがeAPC-paを含み、ここで、各細胞が、元の3つのベクターのプールからの単一のランダムに選択されたaAMを有することが確証される。
図56図56-親eTPCからのeTPC-t作製の証明 モデルのTCRα/β対(JG9-TCR)(これは、HLA-A*02:01に提示されるHCMV抗原に関して既知の特異性を有する)を、eTPC親株への組込み用に選択した。JG9-TCR-α ORFを成分2E'状況に、JG9-TCR-βを成分2C'状況にクローニングした。2つのゲノム組込み部位2B及び2D(レポーターBFP及びRFPをそれぞれコードする)を有するeTPC株ACL-488への成分2C'及び2E'プラスミド及びflpリコンビナーゼをコードする構築物のトランスフェクションによるRMCEによってeTPC-tを作製した。トランスフェクションの10日後、成分2B及び2D選択マーカーがコードするBFP及びRFPシグナルが低下した個々の細胞を単一細胞として選別した。得られるモノクローナルeTPC-t ACL-851を、親eTPCと並行して分析した。一例を示す。a)及びb)親eTPC細胞株ACL-488及び一例のモノクローナルを、フローサイトメトリーによりBFP及びRFPシグナルについて分析した。このプロットは、生存単一細胞をBFP対RFPとして表示し、eTPC細胞株が成分2B及び2Dに存在する選択マーカーについてポジティブであり(a)、得られるモノクローンが、2B/2Cと2D/2Eとの間の組込みカップル事象に関して予測されるように、これらマーカーを喪失していることを示している(b)。比率値は、a)においては二重ポジティブ細胞の、b)においては二重ネガティブ細胞の割合を表す。c)~f)eTPC ACL-488及びモノクローンeTPC-t ACL-851を、CD3及びTCRα/β(TCRab)に対する抗体並びにJG9-TCRに特異的なHLAマルチマー反応剤(Dex HLA-A*02:01-NLVP)で染色し、フローサイトメトリーで分析し、生存単一細胞についてゲーティングした。親eTPC株は、細胞表面でCD3についてもTCRについてもポジティブ染色を示さず(c)、HLAマルチマー反応剤での染色についてもネガティブであった(d)。対照的に、得られるモノクローンは、細胞表面でCD3及びTCRの両方についてポジティブ染色を示し(e)、発現されたJG9-TCRに特異的なマルチマー反応剤でポジティブ染色を示した。比率値は、c)及びe)においてはCD3/TCRab二重ポジティブ細胞の、d)及びf)においてはCD3/HLA-マルチマー二重ポジティブ細胞の割合を表す。 g)ゲノムDNAを、モノクローナルeTPC-t ACL-851から調製し、成分2D'によりコードされるJG9-TCR-α鎖又は成分2B'によりコードされるJG9-TCR-β鎖に特異的なプライマーを用いるPCRに供した。PCR産物をアガロースゲルにより分離し、予想されるバンドサイズとして観察した。h)ゲノムDNAを、モノクローナルeTPC-t ACL-851から調製し、成分2D'によりコードされるJG9-TCR-α鎖又は成分2B'によりコードされるJG9-TCR-β鎖に特異的なプライマー及びプローブを用いるデジタルドロップPCRに供した。TCRα定常(TRAC)のイントロンについての参照アプリコンプライマー/プローブ対を含ませた。表は、TCRα及びTCRβに対する参照の比を示す。0.33付近の比は、TCRα及びβ鎖の各々の単一コピーがeTPC-t株ACL-851に存在すること、すなわち、eTPC-t株ACL-851が三倍体株であることを示す。
図57図57-eTPC-tからのeTPC-x復帰の証明 TCRα及びβ鎖をそれぞれ部位2D'及び2B'にて発現する親eTPC-t細胞株ACL-851を、GFPをコードするドナーベクター(成分2Z)で成分2D'を交換することによりeTPC-x株に復帰させた。成分2Zは、GFP ORFを挟むリコンビナーゼ異種特異的F14/F15部位を含み、よって、成分2D'に適合していた。eTPC-t株ACL-851を、flpリコンビナーゼをコードする構築物と共に成分2Zでトランスフェクトした。トランスフェクションの7日後に、GFPシグナルについてポジティブの個々の細胞を選別し、モノクローンとして増殖させた。得られるモノクローナルeTPC-x株を、親eTPC-tと並行してフローサイトメトリにより分析した。一例を示す。a)及びb)親eTPC-t ACL-851に由来するモノクローンeTPC-x ACL-987を、GFP発現について親株と共にフローサイトメトリにより分析した。プロットは、ゲーティングした生存単一細胞のSSC対GFPパラメータを表示する。親の細胞株は、GFP発現がない(a)が、モノクローンACL-987は、予想されたようにGFPを獲得し(b)、このことは、TCRα ORFがGFP ORFに交換されたことを示す。C)及びD)親eTPC-t ACL-851と共に、親ACL-851に由来するモノクローンeTPC-x ACL-987を、CD3及びTCRabに対する抗体で染色し、フローサイトメトリにより分析した。プロットは、生存単一細胞に対してゲーティングしたCD3対TCRabパラメータを表示する。親細胞は、CD3及びTCRabの両方についてポジティブ染色を示した(c)が、派生したモノクローンは、両方についてネガティブ染色を示し(d)、このことは、派生したeTPC-x株におけるTCRα ORFの喪失を確証するものである。
図58図58-eTPC-tのプールを作製するための、eTPC-xへのショットガン組込みの証明 eTPC-tプールを、成分2B'で単一TCRβ鎖を発現する親eTPC-x株から作製した。eTPC-x株は、利用可能な部位2DにてレポーターとしてGFPを発現した。親の鎖を含む64のバリアントTCRα鎖のプールを構築した。親のTCR鎖対は、HLA-A*02:01において提示されるHCMV抗原について既知の特異性を有するJG9-TCRを表す。成分2Eのプールを親eTPC-x ACL-987に、flpリコンビナーゼをコードする構築物と共にトランスフェクトした。ポリクローナル株は、トランスフェクションの10日後に、GFPポジティブ細胞についての選別により選択した。得られるACL-988ポリクローナルeTPC-tは、その後、GFPについてネガティブ染色及びHLAマルチマー反応剤(DEX HLA-A*02:01-NLVP)についてポジティブ又はネガティブ染色に基づいて選別した。回収した単一細胞を配列決定して、コードされるTCR-α鎖を同定し、親のTCR鎖対に特異的なHLAマルチマー反応剤での染色に関して、天然型TCR-β鎖と対を形成するTCR-α鎖バリアントの各々について並行して行った分析と比較した。a)及びb)親eTPC-x ACL-987株及び得られるポリクローンeTPC-t ACL-988株を、GFP発現についてフローサイトメトリにより分析した。プロットは、生存単一細胞のSSC対GFPパラメータを表示する。親細胞株は、GFPについてポジティブシグナルを示し、このことは、インタクトな成分2Dを示す(a)。派生したポリクローナル株は、GFPについて半ポジティブ及び半ネガティブを示し(b)、このことは、ポリクローナル集団中の細胞の半分が、DにてGFP ORFがTCRα ORFに交換されて成分成分2D'を形成した可能性があることを示す。c)及びd)親eTPC-x ACL-987株及び得られるポリクローンeTPC-t ACL-988株を、CD3抗体及び親JG9-TCRに特異的なHLAマルチマー(DEX HLA-A*02:01-NLVP)で染色し、フローサイトメトリにより分析した。プロットは、生存単一細胞のCD3対HLAマルチマーパラメータを表示する。親細胞株は、CD3及びHLAマルチマー両方の染色についてネガティブである(c)。D)の左パネルは、ゲーティングしたGFPネガティブ事象を表示し、右パネルはGFPポジティブ事象を表示する。成分2DがD'に変換されたGFPネガティブ事象のみが、CD3ポジティブ染色を示し、その部分集合が、HLAマルチマーについてポジティブ染色を示す。HLAマルチマーネガティブ及びポジティブゲートでゲーティングして単一細胞を選別し、成分2D'に組み込まれたORFを配列決定して、TCRα ORFのアイデンティティーを決定した。 e)64全てのJG9-TCR-αバリアントを、各々が独立して親のeTPC-x(ACL-987)にトランスフェクトされ得るように発現構築物にクローニングした。HLA-A*02:01-NLVPテトラマー反応剤に対する相対染色単位(relative staining unit:RSU)を各々について決定した。RSUは、CD3ネガティブ集団に対する、CD3ポジティブ集団についてのHLA-A*02:01-NLVPテトラマーシグナルの平均蛍光強度(MFI)の比として算出し、HLAマルチマー反応剤に対する各TCR鎖対バリアントの結合強度の指標である。図e)にプロットした各点は、64の各バリアントについて観察されたRSUを表す。白抜き丸は、GFPネガティブ/HLAマルチマーポジティブゲートから回収した配列決定細胞に相関する。白抜き三角は、GFPネガティブ/HLAマルチマーネガティブゲートから回収した配列決定細胞に相関する。
図59図59-eAPC-p及び外因性aAMを用いるeAPC:eTPCシステムにおける成分2Fの機能的証明 成分2Fを有するeTPC-t細胞株(ACL-1277)であって、成分2B'及び2D'でのTCR鎖が、HLA-A*02:01において提示されるHMCV抗原性ペプチドNLVPMVATVに特異的なTCR対をコードする細胞株。成分2FレポーターはRFPであった。このeTPC-tを、-p特徴が異なる様々なeAPC株と、モデルペプチド抗原の存在下及び不在下で24時間接触させ、接触させた培養物をフローサイトメトリにより分析した。フローサイトメトリヒストグラムプロットは、eAPCにより提示されなかった特定の表面マーカーについての抗体染色により同定された生存単一T細胞のRFPシグナルに対する事象カウントを示す。a)及びb)HLA-A*02:01のみを発現するeAPC-p細胞(ACL-209)を、NLVPMVATV(a)又はVYALPLKML(b)ペプチドでパルスし、その後、eTPC-tと共に24時間共培養した。c)及びd)HLA-A*24:02のみを発現するeAPC-p細胞(ACL-963)を、NLVPMVATV(c)又はVYALPLKML(d)ペプチドでパルスし、その後、eTPC-tと共に24時間共培養した。e)HLA-A*02:01のみを発現するeAPC-p細胞(ACL-209)を、ペプチドパルスなしで放置し、その後、eTPC-tと共に24時間共培養した。f)細胞表面でHLAを発現しないeAPC親細胞(ACL-128)を、NLVPMVATVでパルスし、その後、eTPC-tと共に24時間共培養した。RFPシグナルは、NLVPMVATV(発現TCRの既知の標的を表す)でパルスしたHLA-A*02:01発現eAPC-pの存在下でのみeTPC-t ACL-1277において顕著に増加した。ヒストグラムのゲート及び値は、RFPポジティブ及びRFPネガティブゲートにおける事象の割合を反映する。このことは、eTPC-tにより発現されるTCRspと同族HLA/抗原との結合(aAPX:aAM)に対する成分2Fの特異的応答を示す。
図60図60-aAMが組み込まれたeAPC-paを用いるeAPC:eTPCシステムにおける成分2Fの機能的証明 成分2Fを有するeTPC-t細胞株(ACL-1150)であって、成分2B'及び2D'でのTCR鎖が、HLA-A*02:01において提示されるHMCV抗原性ペプチドNLVPMVATVに特異的なTCR対をコードする細胞株。成分2FレポーターはRFPであった。このeTPC-tを、-p特徴が異なる様々なeAPC株と、外因性抗原の不在下で24時間接触させた。a)HLA-A*02:01及びHCMVタンパク質pp52の全長ORFを発現するeAPC-pa株(ACL-1044)。pp52はJG9-TCRにより認識される抗原性配列を含有しない。b)HLA-A*02:01及びHCMVタンパク質pp65の全長ORFを発現するeAPC-pa株(ACL-1046)。pp65は、HLA-A*02:01において提示されるとき、JG9-TCRにより認識される抗原性配列を含有する。c)HLA-B*07:02及びHCMVタンパク質pp52の全長ORFを発現するeAPC-pa株(ACL-1045)。pp52はJG9-TCRにより認識される抗原性配列を含有しない。d)HLA-B*07:02及びHCMVタンパク質pp65の全長ORFを発現するeAPC-pa株(ACL-1048)。pp65は、HLA-A*02:01において提示されるとき、JG9-TCRにより認識される抗原性配列を含有する。各eAPC-pa株とeTPC-tとの48時間の独立の共培養後、eTPC-tにおけるRFP発現をフローサイトメトリーにより測定した。RFPシグナルは、eAPC-pa ACL-1046と接触させたときのみ、eTPC-t ACL-1150で顕著に増加した。これは、組み込まれたaAM ORFによりコードされる抗原性ペプチド配列及び正しいHLA制限の両方が認識された唯一のeAPC-paであった。ヒストグラムのゲート及び値は、RFPポジティブ及びRFPネガティブゲートにおける事象の割合を反映する。このことは、eTPC-tにより発現されるTCRspと同族HLA/抗原との結合(aAPX:aAM)に対する成分2Fの特異的応答を示す。
【実施例0106】
材料及び方法
本願で用いた全ての細胞株は、ARH又はHEK293のいずれかのバックグランドである。これらは、番号を後に付した「ACL」で表される。本願で用いた細胞株の要約を表1に示す。
【0107】
細胞のトランスフェクション
トランスフェクション/エレクトロポレーションの1日前、細胞を1.2~1.4×106細胞/60mmディッシュの密度で90% DMEM+2mML-グルタミン+10% HI-FBS(Life Technologies)中に播種した。翌日、65%コンフルーエントの細胞を、総量5μgのDNA及びjetPEI(登録商標)(Polyplusトランスフェクション試薬、Life Technologies)(N/P比6)でトランスフェクトした。培地を交換した後、トランスフェクションを行った。DNA及びjetPEI(登録商標)のストック溶液を、それぞれ滅菌1M NaCl及び150mM NaClに希釈した。各溶液の最終容量を総混合容量の50%とした。次いで、PEI溶液を希釈したDNAに加え、混合物を室温にて15分間インキュベートした。最後に、DNA/PEI混合物を60mmディッシュに、細胞フィルムを破壊しないように注意深く加えた。細胞を(37℃,5% CO2,95%相対湿度で)48時間インキュベートした後、DNA送達マーカー発現分析を行った。培地を交換した後、トランスフェクションを行った。
【0108】
蛍光活性化細胞選別(FACS)
単一細胞選別又はポリクローン選別を、BDInflux装置を用いる標準的な細胞選別法により達成した。簡潔には、ACL細胞を、TrypLETM Express Trypsin(ThermoFisher Scientific)を用いて採集し、適切な容量のDPBS 1×(Life Technologies)中に再懸濁した後、20% HI-FBS及び抗Anti 100X(Life Technologies)を含有するDMEM 1×培地中で細胞選別を行った。表2に、本願でFACSに用いた抗体及びマルチマーを要約する。
【0109】
【表1】
【0110】
【表2】
【0111】
eAPC細胞株におけるHLA-A*02:01配列のFlp-媒介組込み
eAPC細胞を、Flpをコードするベクター、送達を追跡するためのマーカーをコードするDNA(GFPをコードするベクター)及びHLA-A*02:01を含有するベクターでエレクトロポレートした。HLA-A*02:01配列は、3'末端にリンカー及び3×Myc-タグもコードしていた。用いたエレクトロポレーション条件は、258V、12.5ms、2パルス、1パルス間隔であった。各組込みベクターとFlp-ベクターとの比は1:3であった。2日後のGFP選別についてのゲートを設定するために、GFP-ベクターのみをエレクトロポレートした細胞及びエレクトロポレートしていない細胞をそれぞれコントロールとして用いた。翌日(エレクトロポレーションの2日後)に、細胞を分析し、GFP発現に基いて選別した。BD Influx 細胞ソーターを用いて細胞を選別した。
エレクトロポレーションの3日後、GFP発現に基づく選別を行い、エレクトロポレートされた細胞を富化した。エレクトロポレーションの7~8日後、細胞を採集し、HLA-ABC発現に関して表面を染色した。BFP+ve RFP-ve HLA+ve細胞を単一細胞選別してモノクローナルとした。
細胞を遺伝子型決定するため、100ngのDNAをテンプレートとして用いて、PCR反応を行い、組込みが予想された組込み部位で生じているかどうかを検証した。組込みカセットを標的するフォワードプライマー(Pan_HLA_GT_F1)及び組込み部位の直ぐ外側を標的するリバースプライマー(SV40pA_GT_R1)を用い、PCR産物を1%アガロースゲルで泳動した。
【0112】
eAPC-p細胞株におけるHCMV ORF配列のFlp-媒介組込み
eAPC-p細胞を、Flpをコードするベクター、送達を追跡するマーカーをコードするDNA(GFPをコードするベクター)及びHCMV pp28、pp52又はpp65 aAM-ORFを含有するベクターでエレクトロポレートした。HCMV-ORF配列は、3'末端にリンカー及び3×Myc-タグもまたコードしていた。用いたエレクトロポレーション条件は、258V、12.5ms、2パルス、1パルス間隔であった。
各組込みベクターとFlp-ベクターとの比は1:3であった。2日後のGFP選別についてのゲートを設定するために、GFP-ベクターのみをエレクトロポレートした細胞及びエレクトロポレートしていない細胞をそれぞれコントロールとして用いた。翌日(エレクトロポレーションの2日後)に、細胞を分析し、GFP発現に基いて選別した。BD Influx細胞ソーターを用いて細胞を選別した。
【0113】
eAPC-p細胞株における3つのHCMV ORF配列のFlp-媒介ショットガン組込み
eAPC-p細胞を、Flpをコードするベクター、送達を追跡するマーカーをコードするDNA(GFPをコードするベクター)及びHCMV pp28、pp52又はpp65 aAM-ORFを含有するベクターでエレクトロポレートした。HCMV-ORF配列は、3'末端でリンカー及び3×Myc-タグもまたコードしていた。用いたエレクトロポレーション条件は、258V、12.5ms、2パルス、1パルス間隔であった。ショットガン組込みのため、HCMV-ORFを含有するベクターを比1:1:1でプールし、混合物をeAPC-p細胞にエレクトロポレートした。得られるeAPC-pa細胞はポリクローナルであった。個々のモノクローン細胞を選別し、遺伝的に特徴付けて、ポリクローンが3つ全てのHCMV-ORFを含有する細胞で構成されることを証明した。
【0114】
モノクローンの遺伝子特徴決定
成分DへのHCMV ORFのRMCE-組込みを評価するPCR反応
HCMV ORFの組込みを評価するために用いるプライマーを、リンカー(フォワードプライマー10.D.1)及びEF1aplhaプロモーター(リバースプライマー15.H.4)にアニールさせた。予想サイズは、pp28については0.8kb、pp52については1.5kb、pp65については1.9kbであった。PCR産物は、1×TAE緩衝液中、1%アガロースゲルで、PowerPac Basic(Bio-Rad)を用いて泳動させ、10,000希釈のsybersafeで染色し、Fusion SL(Vilber Lourmat)を用いて分析した。
【0115】
【表3】
【0116】
【表4】
【0117】
対をなす組込みカップル間のRMCE
RMCE組込みのために、細胞を、FLPをコードするDNAベクター(V4.I.8)0.6μg、2μgの成分C/Y、2μgの成分E/Z、DNA送達を追跡するためのマーカーをコードするDNA0.4μgでトランスフェクトした。トランスフェクションの2日後に、GFP又はRFPポジティブのいずれかのDNA送達マーカーについてポジティブな細胞を、FACSにより選別した。トランスフェクションの4~10日後に、成分D及びB選択マーカーによりコードされる蛍光タンパク質シグナルの減少を示す個々の細胞を、FACSにより選別した。ACL-987の作製については例外で、GFPポジティブを示す個々の細胞をFACSにより選別した。
【0118】
RSUを特徴決定するTCR鎖対の一過性発現
一過性発現のために、細胞を、FLPをコードするDNAベクター(V4.I.8)、JG9-TCR-αバリアント(VP.7751.RC1.A1~VP.7751.RC1.H8)、JG9-TCR-βWT鎖(V3.C.5)及びDNAベクタービヒクル(V1.C.2)でトランスフェクトした。トランスフェクションの2日後、全ての細胞をHLA-A*02:01-NLVPテトラマー及び抗CD3抗体で染色した。RSUは、CD3ネガティブ集団に対する、CD3ポジティブ集団についてのHLA-A*02:01-NLVPテトラマーシグナルの平均蛍光強度(MFI)の比として算出し、各TCR鎖対バリアントの結合強度の指標であった。
【0119】
HLAマルチマー染色
細胞を、HLA-マルチマー反応剤で氷上にて10分間染色した後、CD3及び/又はTCRab抗体で染色した。BDInflux装置による特異的細胞蛍光特性の検出を表6に示す。
モノクローナル作製のための単一細胞の選別のため、興味対象の表現型を表示する細胞を、200μlの増殖培地を含有する96ウェルプレートに配置した。サンプルあたり1~2のプレートを選別した。ポリクローナル細胞選別を、培地を含有するFACSチューブ中、細胞ソーターInfluxTM(BD Biosciences)において二方式選別設定を用いて行った。
分子特徴決定のために、JG9-TCR-αバリアントの単一細胞を選別し、5μlのヌクレアーゼフリーの水を予め充填したPCRプレートに配置した。その後の加工処理まで、標本を急速凍結した(snap-frozen)。
【0120】
遺伝子特徴決定のためのゲノムDNA抽出
DNAは、QIAamp DNAミニキット(Qiagen)を用いて5×106細胞から抽出した。DNAは、1×TE(10mM Tris pH8.0及び0.1mM EDTA)中に貯蔵した。
【0121】
【表5】
【0122】
成分2B又は2DへのTRA-ORF及びTRB-ORFのRMCE-組込みを評価するPCR反応
TCR-αの組込みを評価するために用いるプライマーを、TRACセグメント(フォワードプライマー1.F.7)及びゲノム受入部位に予め存在する部分であるsv40pAターミネーター(リバースプライマー15.H.2)にアニールさせた。予測サイズ566bp。TCR-βの組込みを評価するために用いるプライマーを、TRBCセグメント(フォワードプライマー1.F.9)及びゲノム受入部位に予め存在する部分であるsv40pAターミネーター(リバースプライマー15.H.2)にアニールさせた。予測サイズ610bp。PCR産物は、1×TAE緩衝液中、1%アガロースゲルで、PowerPac Basic(Bio-Rad)を用いて泳動させ、10,000希釈のsybersafeで染色し、Fusion SL(Vilber Lourmat)を用いて分析した。
【0123】
【表6】
【0124】
【表7】
【0125】
DNA送達後にゲノム中のTRA-ORF及びTRB-ORFのコピー数を評価するためのddPCR反応
選択したACL-851モノクローンのDNAを、興味対象のTCR_ORF Cセグメント(TRAC)を標的する特異的プライマー及びプローブを用いることにより分析した。TRA-ORFコピー数を評価するために用いるプライマー及びプローブ(フォワードプライマー1.F.7、リバースプライマー1.F.8及びプローブ1.G.1)をTRACセグメントにアニールさせた。TRB-ORFコピー数を評価するために用いるプライマー及びプローブ(フォワードプライマー1.F.9、リバースプライマー1.F.10及びプローブ1.G.2)をTRB-Cセグメントにアニールさせた。
全ての場合で、参照遺伝子(TRAC)を同時にスクリーニングして、プライマー10.A.9及び10.A.10並びにHEXと接合した蛍光プローブ10.B.6を用いて染色体のコピー数を決定した。組込みコピー数から、参照遺伝子(TRAC)について、HEK293細胞は参照遺伝子(TRAC)について三倍体であると考えられた。デジタルドロップPCRの前に、DNAをMfeI(NEB)で消化し、直列組込みを分離した。反応セットアップ及びサイクル条件は、QX200TM Droplet Reader及びDroplet Generator及びC1000 TouchTM deep-well Thermal cycler(Bio-Rad)を用いるddPCRTM Supermix for Probes(No dUTP)(Bio-Rad)のプロトコルに従った。QuantaSoftTMソフトウェアを用いてデータを取得し、FAMの検出にはCh1を用い、HEXについてはCh2を用いた。
【0126】
【表8】
【0127】
【表9】
【0128】
単一T細胞からのTCRα及びβ鎖の配列決定
FACS選別した個々のeTPC-t細胞を、TRA及びTRBの各々についてV領域特異的プライマーコレクションを伴う二工程増幅プロセス、続いて、配列分析のためのTRA及びTRBアプリコンアプリコンを生じるペア型ネステッドPCR反応に供した。この手順は、以前に記載されている(Hanら、Nat Biotechnol. 2014 32(7): 684-692)。以下の材料を、記載する手順で用いた:
【0129】
【表10】
【0130】
成分Fの機能的証明
eTPC-t及びAPC細胞を、RPMI+10%熱不活化胎仔ウシ血清(完全培地)中で、0.2×106~1.5×106細胞/mlの間、37℃、90%相対湿度及び5%CO2にてルーチーンに培養した。ペプチドNLVPMVATVは、Genescriptにより合成され、凍結乾燥された状態で受領した。ペプチドの一次ストックを10%DMSOに懸濁し、-80℃にて貯蔵した。作業ストックは、50μMにて完全培地(50×濃縮)に用時調製した。以下の、HLA-A*02:01(ACL-900)若しくはHLA-B*07:02(ACL-906)を提示する以下のeAPC-p、又は、aAPX及び外因性aAM、HLA-A*02:01+HCMVpp52(ACL-1044)若しくはHLA-A*02:01+HCMVpp65(ACL-1046)若しくはHLA-B*07:02+HCMVpp52(ACL-1045)若しくはHLA-B*07:02+HCMVpp65(ACL-1048)を有するeAPC-pa、又は親eAPC(ACL-128)を用いた。2つの異なるeTPC-t細胞株を用いた:第1のeTPC-t、ACL-1277(成分A)は、2つの独特なゲノム受容部位を有するように遺伝子操作されており、天然型CD3発現を利用し、ゲノム二成分合成応答エレメント(成分F、RFPレポーター)を有した(実施例14を参照)。第2のeTPC-t、ACL-1150(成分A)は、2つの独特なゲノム受容部位を有するように遺伝子操作されており、天然型CD3発現を利用し、ゲノム一成分合成応答エレメント(成分F、RFPレポーター)を有した(実施例15を参照)。両eTPC-tは、成分2B'及び2E'に、HLA-ペプチド複合体(HLA)、HLA-A*02:01-NLVPMVATVに特異的なTCR対をコードするTCR鎖ORFが積載されていた。
【0131】
抗原パルス手順
eAPC細胞の活発に増殖している培養物(0.4~1.0×106細胞/ml)を懸濁し、サンプルを採取し、計数して細胞濃度を決定した。その後、1百万細胞を採集し、ダルベッコのリン酸緩衝化生理食塩水(DPBS、Gibco)で1回洗浄した後、細胞濃度1~2×106細胞/mlにて1μMのペプチドと又はペプチドなしで完全培地に懸濁した。細胞を2時間、標準培養条件で、24ウェル培養プレートにてインキュベートした。2時間後、細胞を採集し、遠心分離(400rcf、3分間)によりペレット化した後、DPBSで3×10mlで洗浄した。細胞を、その後、完全培地中に0.2×106細胞/mlにて懸濁した。
【0132】
eTPC-t採集
eTPC-t細胞の活発に増殖している培養物(0.4~1.0×106細胞/ml)を懸濁し、サンプルを採取し、計数して細胞濃度を決定した。細胞を採集し、DPBSで1回洗浄し、次いで、完全培地中に0.4×106細胞/ml(内因性アッセイについて)又は0.6×106細胞/ml(外因性アッセイについて)の濃度にて懸濁した。
【0133】
eTPC:eAPCシステム中のeTPC-t及びeAPCと外因性抗原性分子との接触
96ウェル丸底プレートの各ウェルに、50μlの完全培地、50μlのeAPC、続いて50μlのeTPC-tを加えた。これは、1:3の比の約10,000のeAPC及び30,000のeTPC-tであり、約0.27×106細胞/mlの全細胞濃度であった。次いで、細胞混合物を標準培養条件にて約24時間インキュベートした。
【0134】
eTPC:eAPCシステム中のeTPC-t及びeAPCと内因性抗原性分子との接触
96ウェル丸底プレートの各ウェルに、50μlの完全培地、50μlのeAPC、続いて50μlのeTPC-tを加えた。これは、1:2の比の約10,000のeAPC及び20,000のeTPC-tであり、約0.2×106細胞/mlの全細胞濃度であった。次いで、細胞混合物を標準培養条件にて約48時間インキュベートした。
【0135】
染色及び分析
24時間又は48時間のインキュベーション後、細胞を採集し、0.75mlのV底Micronicチューブに移植し、500μlのDPBSで1回洗浄し、その後、以下のように死細胞マーカー(DCM-APC-H7)で染色した。各ウェルに、25μlの染色溶液を加え、細胞を混合により懸濁し、次いで、15~20分間インキュベートした。染色溶液は、100μl染色溶液あたり0.5μlのDCM-APC-H7で構成されていた。インキュベーション後、細胞を、500μlのDPBS+2%FCS(洗浄緩衝液)で2回洗浄した。次いで、細胞をeTPC-tに独特な表面マーカーについて染色した。各ウェルに、30μlの染色溶液を加え、細胞を混合により懸濁し、次いで、30~45分間インキュベートした。染色溶液は、100μl染色溶液あたり2.5μlの抗myc-AF647で構成された(クローン9E10、Santa Cruz Biotech)。インキュベーション後、細胞を、500μlの洗浄緩衝液で2回洗浄し、次いで、200μlの洗浄緩衝液に懸濁し、次いで、FACSによりLSR-Fortessa(BD Biosciences)で分析した。
【0136】
実施例
実施例1:標的化変異誘発によるAPX遺伝子ファミリーの欠失
本実施例では、遺伝子操作された抗原提示細胞(eAPC)の第1の形質を作製するために、抗原提示複合体(APX)のファミリーをコードする遺伝子の標的化変異誘発をどのように達成したかを記載する。前記形質はAPXファミリーの少なくとも1つのメンバーの表面発現の欠失である。
本実施例では、標的付けられたAPXは、HEK293細胞株における主要HLAクラスIファミリーの3つのメンバーHLA-A、HLA-B及びHLA-Cを含んでなっていた。HEK293細胞は、HLA-ABCの内因性表面発現を示すヒト胚性腎臓細胞に由来するものであった。細胞遺伝学的分析は、この細胞株が三倍体に近い核型を有し、したがってHEK293細胞が各HLA-A、HLA-B及びHLA-C遺伝子の3つのアレレをコードしていることを証明した。
HLA-A、HLA-B及びHLA-C遺伝子の標的化変異誘発は遺伝子操作されたCRISPR/Cas9システムを用いて行われ、該システムでは、Cas9ヌクレアーゼ活性は、合成ガイドRNA(gRNA)によりHLA-A、HLA-B及びHLA-C遺伝子座に標的付けられた。4~5の独特なgRNAが、各HLA遺伝子遺伝子座について、保存されたヌクレオチド配列を標的するように設計され、標的付けられた部位は遺伝子コーディング配列の開始点に向けられた。なぜならば、このことがヌルアレレを生じさせる可能性がより高いからであった。標的付けられた遺伝子座で変異を誘導するgRNAの効率が決定され、最も効率的なgRNAが、HLA-A、HLA-B及びHLA-Cヌル(HLA-ABCnull)HEK293細胞株を生じさせるために選択された。
【0137】
HLA-A、HLA-B及びHLA-C遺伝子座を標的する最適なgRNAをコードするプラスミドを、Cas9-P2A-GFPをコードするプラスミドと共に、「方法」に記載するように、HEK293細胞にトランスフェクトした。Cas9-P2A-GFPプラスミド取込みについてポジティブな細胞を、トランスフェクションの2日後にGFP蛍光に基いてFAC選別した(図38a)。遺伝子編集事象が生じるに十分な時間、有害変異の場合には、残る内因性HLAIタンパク質の発現を喪失させるに十分な時間を可能とするために、GFP選別された細胞を5日間以上更に増殖させた。この増殖期間後、細胞を、汎-HLA-ABC抗体で染色し、表面でのHLA-ABC発現が低減した細胞を同定した(図38b)。汎-HLA-ABC抗体染色の欠如は、各HLA-A、HLA-B及びHLA-Cアレレが変異したことを示唆した。個々のHLA-ABCネガティブ細胞を選別し、増殖させてモノクローン集団とした。
【0138】
HLA-ABCnullモノクローンは、HLA-ABCの表面発現の欠如により確証された。モノクローンのサブセットがHLA-ABCの表面発現を欠くことを証明した。その3つの例のモノクローンACL-414、ACL-415及びACL-416を図39に示す。HLAI表面発現を欠くモノクローンの更なる遺伝子特徴決定を、細胞株がHLA-A、HLA-B及びHLA-C遺伝子の全てのアレレにおいて基礎をなす遺伝子変異を有することを決定することにより行った(図40)。アプリコンサイズ変化の検出のためにgRNAゲノム標的部位に亘るプライマー及び/又は配列決定のためのテンプレートとして用いるプライマーを使用するPCRにより、遺伝子特徴決定を行った。図40は、基本細胞株(例えば、ACL-414)のアプリコンサイズと比較して短いPCRアプリコンにより検出されるHLA-A、HLA-B及びHLA-C遺伝子のアレレに遺伝子欠失を含むHLA-ABCnullモノクローンの選択を示す。
結論として、遺伝子改変されたHEK293細胞株(ACL-414、ACL-415及びACL-416を含む)は、HLA-ABCの表面発現を欠くことが証明され、したがって遺伝子操作された抗原提示細胞(eAPC)の第1の形質を有していた。
【0139】
実施例2:成分1Bを含むeAPCの作製
本実施例では、成分1BをHLA-ABCnullモノクローン株ACL-414に安定に組み込んでeAPCの第2の形質を生じさせる方法を記載する。前記第2の形質は、少なくとも1つのORFの組込みのための少なくとも1つのゲノム受容部位を含み、ここで、ゲノム受容部位はリコンビナーゼ媒介カセット交換(RMCE)用に設計された合成構築物であった。
本実施例では、ゲノム組込み部位(成分1B)は選択された遺伝子エレメントで構成される。2つの独特な異種特異的リコンビナーゼ部位FRT及びF3(これらは、選択マーカー青色蛍光タンパク質(BFP)をコードするORFを挟み込む)。FRT部位の5'側にはEF1aプロモーターがコードされ、F3部位の3'側にはSV40ポリアデニル化シグナルターミネーターがコードされていた。異種特異的リコンビナーゼ部位の外側に非コーディングシス調節エレメントが位置することの利点は、それらがマッチした遺伝子ドナーベクター(成分1C)に必要でないことである。したがって、遺伝子ドナーベクターの細胞送達後、コードされるORFの一過性発現は観察されない。このことから、奏功するRMCEの選択が、遺伝子ドナーベクターからのORFの細胞発現がおそらく成分1Bへの正しい組込み後にのみ生じるような、より信頼できるものとなった。なぜならば、適切なシス調節エレメントが含まれているからである(実施例6を参照)。
【0140】
ゲノムセーフハーバー遺伝子座(AAVS1)への成分1Bの安定なゲノム組込みを促進するため、成分1BのDNAエレメントがAAVS1左右相同性アームに挟まれたプラスミドを構築した。各アームは、AAVS1ゲノム遺伝子座に相同な>500bpの配列で構成されていた。
成分1Bの安定な組込みは、ゲノムセーフハーバー遺伝子座AAVS1での相同性指向組換え(HDR)のプロセスにより達成された。ACL-414細胞株を、AAVS1遺伝子座を標的する最適なgRNAをコードするプラスミド、Cas9-P2A-GFPをコードするプラスミド及びAAVS1左右相同性アームが隣接する成分1B遺伝子エレメントをコードするプラスミドでトランスフェクトした。Cas9-P2A-GFPプラスミド取込みについてポジティブな細胞を、トランスフェクションの2日後にGFP蛍光に基いてFAC選別した(図41a)。GFP選別された細胞を7日間以上更に増殖させて、HDRが生じ、選択マーカーBFPの一過性発現を喪失するに十分な時間を許容させた。この増殖期間の後、細胞をFACS装置で分析し、個々のBFPポジティブ細胞を選別し、増殖させてモノクローン集団とした(図41c)。
【0141】
個々のモノクローン株を、維持されたBFP発現に基いて、所望のAAVS1ゲノム位置への成分1Bの単一組込みのためのeAPCとして選択した。細胞株ACL-469及びACL-470は、BFP発現が維持されたモノクローンであった(図42a及びb)。遺伝子特徴決定を、モノクローンACL-469及びACL-470から抽出したDNAについて行い、それらのゲノムに成分1Bが組み込まれていること及び成分1BがAAVS1部位に組み込まれていることを証明した(図43)。ゲノム組込みの確証は、成分1Bに特異的なプライマーを用いた予想サイズのPCRアプリコンの検出により決定した(図43a)。成分1BがAAVS1部位に組み込まれていることの確証は、相同性アームによりコードされる領域に対して遠位であるAAVS1ゲノム配列に対して設計されたプライマー及び成分1BがコードするSV40 pAターミネーターに独特なプライマーを用いた予想サイズのPCRアプリコンの検出により決定した(図43b)。成分1Bのコピー数はデジタルドロップPCRにより決定し、ここでは、成分1B及び参照遺伝子DNA分子の数を測定し比を算出した(表1)。モノクローンACL-469及びACL-470は、1対3の比で成分1B分子及び参照遺伝子分子を含んでいた。基本のHEK293細胞株は三倍体に近い核型を有することを考慮すると、このことは、ACL-469及びACL-470細胞株への成分1Bの単一組込みを証明している。
結論として、遺伝子改変されたACL-469及びACL-470細胞株はHLA-ABCnullであり、単一コピーの、RMCE用に設計された合成ゲノム受容部位を含んでおり、したがって単一合成組込み受容部位を有するeAPCの作製が証明された。
【0142】
実施例3:成分1B及び成分1Dを含有するeAPCの作製
本実施例では、成分1B及び成分1DをHLA-ABCnullモノクローン株ACL-414に安定に組み込んでeAPCの第2の形質を生じさせる方法を記載する。前記第2の形質は、少なくとも1つのORFの組込みのための2つのゲノム受容部位を含み、ここで、ゲノム受容部位はリコンビナーゼ媒介カセット交換(RMCE)用に設計された合成構築物であった。
本実施例は、第2のゲノム受容部位(成分1D)を追加したことを除き、実施例2に記載されたものと同じ方法及び成分を使用する。成分1D遺伝子エレメントは、成分1Bとは異なる2つの独特な異種特異的リコンビナーゼ部位F14及びF15で構成された。これら部位は、選択マーカー赤色蛍光タンパク質(RFP)をコードするORFを挟むものであった。F14部位の5'側にはEF1aプロモーターがコードされ、F15部位の3'側にはSV40ポリアデニル化シグナルターミネーターがコードされていた。実施例2のように、成分1D遺伝子エレメントは、各々がAAVS1ゲノム遺伝子座に相同な>500bpの配列で構成されるAAVS1左右相同性アームに挟まれていた。
成分1B及び成分1Dを、成分1Dエレメントをコードするプラスミドのトランスフェクションミックスへの追加を除き、実施例2に記載したようにAAVS1に組み込んだ。Cas9-P2A-GFPプラスミド取込みについてポジティブな細胞を、トランスフェクションの2日後にGFP蛍光に基いてFAC選別した(図41b)。GFP選別された細胞を7日間以上更に増殖させ、その後、細胞をFACS装置で分析し、個々のBFP及びRFPポジティブ細胞を選別し、増殖させて、モノクローン集団とした(図41d)。
【0143】
個々のモノクローン株を、維持されたBFP及びRFP発現に基き、異なるAAVS1アレレへの成分1Bの単一組込み及び成分1Dの単一組込みのためのeAPCとして選択した。細胞株ACL-472はBFP及びRFP発現が維持された代表的なモノクローンであった(図42c)。実施例2に記載のように、遺伝子特徴決定を、モノクローンACL-472から抽出したDNAについて行い、それらのゲノムに成分1B及び成分1Dが組み込まれていること及び両成分がAAVS1部位に組み込まれていることを証明した(図43)。両成分1B及び1Dのコピー数はデジタルドロップPCRにより決定し、ここでは、成分1B、1D及び参照遺伝子DNA分子の数を測定し比を算出した。モノクローンACL-472は、2対3の比で成分1B及び1D分子と参照遺伝子分子とを含んでいた(表2)。基本のHEK293細胞株は三倍体に近い核型を有することを考慮すると、このことは、ACL-472細胞株への成分1Bの単一組込み及び成分1Dの単一組込みを証明している。
結論として、遺伝子改変されたACL-472細胞株はHLA-ABCnullであり、単一コピーの、RMCE用に設計された合成ゲノム受容部位 成分1B及び成分1Dを含んでおり、2つの独特な合成組込み受容部位を有するeAPCの作製が証明された。
【0144】
実施例4:1つの組込みカップルを用いる一工程で構築された、成分1C'が単一HLAI ORFをコードするeAPC-p
本実施例では、ゲノム受容部位(成分1B)が天然型ゲノム部位であり、遺伝子ドナーベクター(成分1C')が1つの被分析物抗原提示複合体(aAPX)をコードする単一ORFを含んでなるeAPC-pを、1つの組込みカップルを用いる一工程で構築する方法を記載する。
本実施例では、eAPCは遺伝子改変されたARH-77細胞株(ACL-128と呼ぶ)であり、ここでは、2つのファミリーのAPX 主要HLAクラスIファミリー及びHLAクラスIIを変異させた。基本の細胞株ARH-77は、強いHLA-A、B、C及びHLA-DR、DP、DQ細胞表面発現を示す、形質細胞白血病に由来するBリンパ芽球である。細胞遺伝子分析により、基本のARH-77細胞株は、二倍体に近い核型を有するが、また、HLA遺伝子座をコードする領域である染色体6p21の欠失を示すことが証明された。ARH-77遺伝子座のDNA配列決定により、ARH-77はHLA-A、HLA-B及びHLA-C並びにHLA-DRA、HLA-DRB、HLA-DQA、HLA-DQB、HLA-DPA及びHLA-DPB遺伝子ファミリーの単一アレレのみをコードすることが確証された。
HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull細胞株ACL-128を、実施例1に記載の方法を用い、HLA-A、HLA-B及びHLA-C並びにHLA-DRA、HLA-DRB、HLA-DQA、HLA-DQB、HLA-DPA及びHLA-DPB遺伝子ファミリーを標的するgRNAでのCRISPR/cas9標的化変異誘発により作製した。汎-抗HLA-ABC又は汎-抗HLA-DR,DP,DQでの表面標識により、ACL-128は両APXファミリーの表面発現を欠くことが確証された(それぞれ、図44b及び45並びに図47b)。
【0145】
本実施例では、ゲノム受容部位 成分1Bは天然型AAVS1ゲノム部位であり、標的付けられた組込みをHDRにより達成した。成分1Cが、各々がAAVS1ゲノム遺伝子座に相同な>500bpの配列で構成されるAAVS1左右相同性アームをコードすることにより、遺伝子ドナーベクター(成分1C)を成分1Bにマッチさせた。AAVS1左右相同性アーム間で、プラスミドはCMVプロモーター及びSV40ターミネーターをコードしていた。興味対象のaAPXをプロモーターとターミネーターとの間にクローニングして成分1C'を作製した。本実施例では、成分1C'は、1つのaAPX、HLA-A*24:02又はHLA-B*-07:02をコードする単一ORFを含んでなっていた(それぞれ、成分1C'HLA-A*24:02及び成分1C'HLA-B*-07:02と呼ぶ)。
eAPC-pを構築する方法は、成分1B'を作製するための成分1Bへの成分1C'のHDR誘導組込みによるものであった。細胞株ACL-128を、AAVS1遺伝子座を標的する最適なgRNAをコードするプラスミド、Cas9-P2A-GFP及び成分1C'でエレクトロポレートした。Cas9-P2A-GFPプラスミド取込みについてポジティブな細胞を、GFP蛍光に基いて、エレクトロポレーションの2日後にFAC選別した(図44a)。GFP選別された細胞を、7日間以上更に増殖させ、HDRが生じ、aAPXの一過性発現を喪失するに十分な時間を許容させた。この増殖期間の後、細胞を汎-HLA-ABC抗体で染色し、被分析物HLAの表面での発現を獲得した細胞を同定した(図44b)。汎-HLA-ABC抗体染色の存在により、成分1C'にコードされる被分析物HLA ORFがゲノムに組み込まれたことが示された。個々のHLA-ABCポジティブ染色細胞を選別し、増殖させてeAPC-pモノクローン集団とした。
【0146】
個々のモノクローン株を、維持された被分析物HLA表面発現及びゲノム受容部位への被分析物ORFの組込み(成分1B'の作製)に基いて、eAPC-pとして選択した。細胞株ACL-321及びACL-331は、それぞれHLA-A*24:02又はHLA-B*-07:02の被分析物HLA表面発現が維持された代表的なモノクローンであった(図45)。遺伝子特徴決定を、選択されたモノクローンACL-321、ACL-327、ACL-331及びACL-332から抽出したDNAについて行い、そのゲノムが成分1C'を組込み、該組込みがAAVS1ゲノム受容部位に生じ、成分1B'が作製されたことを証明した(図46)。ゲノム組込みの確証は、成分1C'に特異的なプライマーを用いた予想サイズのPCRアプリコンの検出により決定した(図46a)。成分1B'の存在を、相同性アームによりコードされる領域に対して遠位であるAAVS1ゲノム配列に対して設計されたプライマー及び被分析物HLA ORFに連結されたSV40 pAターミネーターに独特なプライマーを用いた予想サイズのPCRアプリコンの検出により確証した(図46b)。
結論として、それぞれaAPX HLA-A*24:02又はHLA-B*-07:02 ORFのコピーをゲノム受容部位 成分1B'内に含む遺伝子改変されたACL-321及びACL-331細胞株の作製により、前記被分析物aAPXのみが、細胞表面に発現される主要HLAクラスIメンバーであるという結果がもたらされた。したがって、このことから、多成分システムを用いての、2つの規定されたeAPC-p細胞株の作製が証明された。
【0147】
実施例5:1つの組込みカップルを用いる一工程で構築された、成分1C'が対をなすHLAII ORFをコードするeAPC-p
本実施例では、eAPC-pを1つの組込みカップルを用いる一工程で構築する方法を記載する。ここでは、ゲノム受容部位 成分1Bが天然型ゲノム部位であり、遺伝子ドナーベクター(成分1C')は2つのaAPX鎖をコードする単一ORFを含んでなるものであった。
本実施例は、eAPC、ACL-128及び成分1Bを利用した。いずれも実施例4に規定されるものであった。しかし、成分1C'は、HLA-DRB1*01:01アレレにウイルス性自己切断ペプチドエレメントにより連結されたHLA-DRA*01:01アレレ、又はHLA-DPB1*04:01アレレにウイルス性自己切断ペプチドエレメントにより連結されたHLA-DPA1*01:03アレレをコードする単一ORFを含んでいた(それぞれ、成分1C'HLA-DRA*01:01/HLA-DRB1*01:01及び成分1C'HLA-DPA1*01:03/HLA-DPB1*04:01と呼ぶ)。ウイルス性自己切断ペプチドエレメントは、転写されたとき、合成されたペプチドの自己切断をもたらし、各HLA鎖を規定する2つのポリペプチドを生じるペプチド配列をコードするものであった。
【0148】
eAPC-pを構築する方法は、被分析物HLAの表面での発現を獲得した細胞の同定を汎-抗HLA-DR,DP,DQ抗体での細胞表面標識により行ったことを除き、実施例4に記載したとおりであった(図47)。汎-抗HLA-DR,DP,DQ抗体染色の存在により、成分1C'にコードされる被分析物HLA ORFがゲノムに組み込まれたことが示された。個々のHLA-DR,DP,DQポジティブ染色細胞を選別し、増殖させてeAPC-pモノクローン集団とした。
実施例4に記載のとおり、個々のモノクローン株を、維持された被分析物HLA表面発現及びゲノム受容部位への被分析物ORFの組込み(成分1B'の作製)に基いて、eAPC-pとして選択した。細胞株ACL-341及びACL-350は、HLA-DRA*01:01/HLA-DRB1*01:01又はHLA-DPA1*01:03/HLA-DPB1*04:01の被分析物HLA表面発現が維持されている代表的なモノクローンであった(図48)。
結論として、それぞれaAPX HLA-DRA*01:01/HLA-DRB1*01:01又はHLA-DPA1*01:03/HLA-DPB1*04:01 ORFのコピーをゲノム受容部位 成分1B'内に含む遺伝子改変されたACL-341及びACL-350細胞株の作製により、前記被分析物aAPXのみが、細胞表面に発現される主要HLAクラスIIメンバーであるという結果がもたらされた。したがって、このことから、多成分システムを用いての、2つの規定されたeAPC-p細胞株の作製が証明された。
【0149】
実施例6:1つの組込みカップルを用いる一工程で構築された、成分1Bが合成構築物であるeAPC-p
本実施例では、eAPC-pを1つの組込みカップルを用いる一工程で構築する方法を記載する。ここでは、ゲノム受容部位 成分1BがRMCEゲノム部位用に設計された合成構築物であり、遺伝子ドナーベクター(成分1C')は、1つのaAPXをコードする単一ORFを含むものであった。
本実施例では、ゲノム組込み部位(成分1B)は、選択された遺伝子エレメントで構成された。2つの独特な異種特異的リコンビナーゼ部位FRT及びF3(これらは、選択マーカー青色蛍光タンパク質(BFP)をコードするORFを挟み込む)。FRT部位の5'側にはEF1aプロモーターがコードされ、F3部位の3'側にはSV40ポリアデニル化シグナルターミネーターがコードされていた。成分1Bの遺伝子エレメントを、実施例2に記載のものと同じプラスミドを用いてエレクトロポレーションにより、細胞株ACL-128に組み込んだ。実施例2に記載のように、個々のモノクローン株を、維持されたBFP発現に基いて選択し、所望のAAVS1ゲノム位置への成分1Bの単一組込みを含んでいることを遺伝子的に特徴付けた(図49a)。得られるeAPC細胞株ACL-385は、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnullであり、RMCE用に設計された合成ゲノム受容部位 成分1Bの単一コピーを含んでいた。
【0150】
成分1Cが同じ異種特異的リコンビナーゼ部位FRT及びF3をコードするように、遺伝子ドナーベクター(成分1C)を成分1Bにマッチさせた。興味対象のaAPX ORF(追加で、開始コドンの直前にコザック配列をコードする)を、2つの異種特異的リコンビナーゼ部位の間にクローニングし、成分1C'を作製した。本実施例では、成分1C'は、1つのaAPX HLA-A*02:01(成分1C'FRT:HLA-A*02:01:F3と呼ぶ)をコードする単一ORFを含んでいた。
eAPC-pを、Tyr-リコンビナーゼFlpをコードするプラスミドと成分1C'FRT:HLA-A*02:01:F3とを用いる細胞株ACL-385のエレクトロポレーションによるRMCEにより作製した。。エレクトロポレーションの4~10日後、HLAI表面発現についてポジティブであり、成分1B選択マーカーによりコードされる蛍光タンパク質マーカーBFPについてネガティブ/低減である個々の細胞を選別した。より成長した個々のモノクローン株を、維持されたHLAIアレレ発現及び(予想されたRMCEが生じたことを示す)BFP蛍光の喪失に基いて選択した。このモノクローンを同定するため、表現型及び遺伝子検査の両方を行った。先ず、全てのモノクローン細胞株を、細胞表面HLA-ABC発現及びBFP蛍光の欠如についてスクリーニングした(図49)。ゲノムDNAを、当該細胞株、例えば、ACL-421及びACL-422から抽出し、成分1B'を生じる、成分1Bへの成分1C'の組込みを、成分1B'に特異的なPCR産物の検出により確証した(図50)。
結論として、それぞれaAPX HLA-A*02:01 ORFのコピーを合成ゲノム受容部位 成分1B'内に含む遺伝子改変されたACL-421及びACL-422細胞株の作製により、前記被分析物aAPXのみが、細胞表面に発現される主要HLAクラスIメンバーであるという結果がもたらされた。したがって、このことから、多成分システムを用いての、2つの規定されたeAPC-p細胞株の作製が証明された。
【0151】
実施例7:2つの組込みカップルを用いる二工程で構築されたeAPC-pa
本実施例では、eAPC-paを二工程で構築する方法を記載する。工程1 ゲノム受容部位
成分1Bは天然型ゲノム部位であり、遺伝子ドナーベクター(成分1C')は1つのaAPXをコードする単一ORFを含んでなるものであった。工程2 ゲノム受容部位(成分1D)は第2の天然型ゲノム部位であり、遺伝子ドナーベクター 成分1E'は1つの被分析物抗原分子(aAM)をコードする単一ORFを含むものであった。
本実施例では、eAPCがACL-128であり、ゲノム受容部位 成分1Bが変異HLA-Aアレレゲノム部位(HLA-Anullと呼ぶ)であり、標的付けられた組込みがHDRにより達成される工程1を行った。成分1Cが、各々がHLA-Anullゲノム遺伝子座に相同な>500bpの配列で構成されるHLA-Anull左右相同性アームをコードすることにより、遺伝子ドナーベクター(成分1C)を成分1Bにマッチさせた。HLA-Anull左右相同性アーム間で、プラスミドはCMVプロモーター及びSV40ターミネーターをコードしていた。興味対象のaAPXをプロモーターとターミネーターとの間にクローニングして、成分1C'を作製した。本実施例では、成分1C'は、1つのaAPX HLA-A*02:01又はHLA-B*-35:01をコードする単一ORFを含んでなっていた(それぞれ、成分1C'HLA-A*02:01、成分1C'HLA-B*-35:01と呼ぶ)。
成分1Bへの成分1C'の組込み及びモノクローンeAPC-p細胞株の選択は、成分1Bへの成分1C'のHDR組込みを促進するためにHLA-Anullゲノム遺伝子座を標的するgRNAを用いたことを除き、実施例4のとおりであった。モノクローンeAPC-p ACL-191及びACL-286は、細胞表面に、それぞれHLA-A*02:01又はHLA-B*-35:01を発現した(図51a)。
【0152】
本実施例では、ゲノム受容部位(成分1D)が天然型AAVS1ゲノム部位であり、標的付けられた組込みをHDRにより達成する工程2を行った。成分1Eが、各々がAAVS1ゲノム遺伝子座に相同な>500bpの配列で構成されるAAVS1左右相同性アームをコードすることにより、遺伝子ドナーベクター成分1Eを成分1Dにマッチさせた。AAVS1左右相同性アーム間で、プラスミドはCMVプロモーター及びSV40ターミネーターをコードしていた。興味対象のaAMをプロモーターとターミネーターとの間にクローニングして成分1E'を作製した。本実施例では、成分1E'は、hCMV-pp65をコードするaAM ORFに連結された選択マーカーGFPをコードする単一ORFを含んでいた(成分1E'GFP:2A:pp63と呼ぶ)。ウイルス性自己切断ペプチドエレメントは、転写されたとき、合成されたペプチドの自己切断をもたらし、2つのポリペプチドGFP及び細胞内hCMV-pp65タンパク質を生じるペプチド配列をコードするものであった。
成分1Dへの成分1E'の組込みは実施例4のとおりであった。個々のモノクローン株ACL-391及びACL-395を、維持された選択マーカーGFP発現に基いて、eAPC-paとして選択した(図51b)。
結論として、それぞれaAPX HLA-A*02:01又はHLA-B*-35:01 ORFのコピーをゲノム受容部位 成分1B'内に含み、aAM ORF pp65をゲノム受容部位 成分1D'内に含む遺伝子改変されたACL-391及びACL-395細胞株が作製された。これら遺伝子改変により、前記aAPXのみが、細胞表面に発現される主要HLAクラスIメンバーであり、該細胞表面には前記aAMもまた発現されるという結果がもたらされた。したがって、このことから、多成分システムを用いての、2つの規定されたeAPC-pa細胞株の作製が証明された。
【0153】
実施例8:一工程で構築され、成分1C'が単一HLAI ORFをコードするeACP-p
本実施例では、被分析物抗原提示複合体(aAPX)をコードする単一HLAI ORFを組み込むための、単一組込みカップル事象による一工程でのeAPC-pへのeAPCの変換を記載する。ここでは、eAPCは、RMCEベースのゲノム組込み用に設計された2つの合成ゲノム受容部位 成分1B及び成分1Dを含む。作製されたeAPC-pは、HLAI ORFにより占められた1つのゲノム受容部位(成分1B')を有する一方、残る成分1Dは追加の組込みカップル事象に利用可能である。
本実施例は、成分1B及び1Dを含む、実施例3で作製されたeAPC(ACL-402)を利用した。ここで、成分1Bは、選択マーカー赤色蛍光タンパク質(RFP)をコードするORFを挟む2つの独特な異種特異的リコンビナーゼ部位F14及びF15を含む。F14部位の5'側にはEF1aプロモーターがコードされ、F15部位の3'側にはSV40ポリアデニル化シグナルターミネーターがコードされていた。成分1Dは、選択マーカー青色蛍光タンパク質(BFP)をコードするORFを挟む2つの独特な異種特異的リコンビナーゼ部位FRT及びF3を含む。FRT部位の5'側にはEF1aプロモーターがコードされ、F15部位の3'側にはSV40ポリアデニル化シグナルターミネーターがコードされていた。
本実施例は、異種特異的リコンビナーゼ部位F14及びF15を含み、よって成分1Bにマッチする成分1C遺伝子ドナーベクターを使用する。2つの独立成分1C'を成分1Cから作製した。ここで、1つのベクター(V4.H.5)は、F14/F15部位間に、コザック配列、開始コドン及びHLA-A*02:01をコードするaAPX ORFを含み、第2のベクター(V4.H.6)は、F14/F15部位間に、コザック配列、開始コドン及びHLA-A*24:02をコードするaAPX ORFを含む。
【0154】
eAPC(ACL-402)を、エレクトロポレーションにより、RMCEリコンビナーゼ酵素の発現をコードするベクター(Flp、V4.1.8)及びV4.H.5又はV4.H.6のいずれかの各成分1C'と独立して組み合わせた。細胞を4~10日間培養した。その後、細胞を選択し、組込みの選択マーカーRFPの喪失及び細胞表面でのHLAIの獲得に基いて選別した。その後、より成長した個々のモノクローン株を特徴付け、確証し、HLAI表面発現の獲得及びRFP蛍光の喪失(成分1Bの1B'への予想された変換が生じたことを示す)に基いて選択した。選択されたeAPC-pモノクローンACL-900(V4.H.5、HLA-A*02:01)及びACL-963(V4.H.6、HLA-A*24:02)は、親のACL-402細胞株と比較してRFPについてネガティブであり、HLAI表面発現を維持する(図53a)。更に、両モノクローンはBFP組込みの選択マーカーの発現を保持し、このことから、成分1Dは成分1B組込みカップル事象とカップリングされておらず、隔離されていることが示される。eAPC-pモノクローンを更に特徴付けるため、ゲノムDNAを細胞から抽出し、成分1C'と成分1Bとの間での組込みカップル(成分1B'を生じる)の確証を、成分1B'に特異的なPCR産物の検出により行った(図53b)。ゲノム受容部位に隣接する領域を標的するプライマー(プライマーID 8.B.3)及び組込みカップル事象内の領域を標的するプライマー(プライマーID 15.H.2)を設計した。特異的組込みの場合にのみ増幅が生じ、コントロールの組換え(ACL-3)からもオフターゲット組換えからも産物は生成しなかった。
まとめると、本実施例は、多成分システムを用いての、eAPCのeAPC-pへの変換の2つの具体例を証明する。ここでは、2つの異なるaAPXは個々に送達され(成分1C')、単一ゲノム受容部位(成分1B)にRMCEゲノム組込み法により組み込まれた後、2つの別個のeAPC-pを含む限定的なライブラリーが作製される。更に、第2のゲノム受容部位(成分1D)は隔離されており、成分1B/成分1C'組込みカップルにより影響されないことが示された。
【0155】
実施例9:eAPC-pから一工程で構築され、成分1D'が単一被分析物抗原分子(aAM)ORFをコードするeAPC-pa
本実施例は、親のeAPC-p(実施例8に記載)から複数のeAPC-paを並行して構築する方法を記載する。ここでは、ゲノム受容部位(成分1D)は、プライムされた遺伝子ドナーベクター(aAMをコードする単一ORFを含んでなる成分1E')による組込みについて標的される。
本実施例では、用いた親のeAPC-p株は、成分1B'に組み込まれている単一aAPX(HLA-A*02:01)を発現するACL-900であった(実施例8に記載)。eAPC-p 成分1Dは、開いたままであり、選択マーカー青色蛍光タンパク質(BFP)をコードするORFを挟む2つの独特な異種特異的リコンビナーゼ部位FRT及びF3を含む。FRT部位の5'側にはEF1aプロモーターがコードされ、F15部位の3'側にはSV40ポリアデニル化シグナルターミネーターがコードされていた。本実施例では、遺伝子ドナーベクター 成分1Eを用い、これは2つの異種特異的リコンビナーゼ部位F14及びF15を含み、よって成分1Dにマッチしていた。本実施例では、成分1Eを、HCMVpp28(V9.E.6)、HCMVpp52(V9.E.7)又はHCMVpp65(V9.E.8)(これらは各々C末端にグリシン-セリンリッチリンカー及びc-mycタグをコードする)から選択される1つの興味対象のaAM ORFで更にプライムした。更に、各成分1E'は、aAM ORFの直ぐ5'側にコザック配列及び開始コドンを更に含む。よって、3つのベクターを含む成分1E'の小さな別個のライブラリーが作製された。
【0156】
eAPC-p(ACL-900)を、RMCEリコンビナーゼ酵素(Flp、V4.1.8)及びV9.E.6、V9.E.7又はV9.E.8の各成分1E'の発現をコードするベクターとエレクトロポレーションにより独立して組み合わせた。組込みカップルが生じさせるため、細胞を4~10日間インキュベートした後、個々のeAPC-paを選択し、単一細胞(モノクローン)を、成分1Dによりコードされる組込みの選択マーカーBFPのシグナル低下に基いて選択した(図54a)。その後、より成長した個々のモノクローンeAPC-pa、ACL-1219(pp28)、ACL-1227(pp52)及びACL-1233(pp65)を特徴付け、確証し、BFP発現の喪失及び維持されたHLAIの表面発現(このことは、成分1Dの1D'への予想された変換が生じたことを示す)に基いて選択した(成分1B'にaAPX)(図54b)。更に、維持されたaAPXの表面発現は、成分1B'が成分1Dと成分1E'との間の組込みカップル事象により影響されず、同事象から隔離されていることを示した。選択されたeAPC-paモノクローンを更に特徴付けるため、ゲノムDNAを抽出し、成分1E'と成分1Dとの間の組込みカップル(成分1D'を生じる)の確証を、成分1D'に特異的なポリメラーゼ連鎖反応(PCR)アプリコン産物(10.D.1、15.H.4)の検出により行った。図54cに、3つのeAPC-paの各々2つのモノクローンを示す。ここでは、aAM ORF pp28(0.8kb)、pp52(1.5kb)及びpp65(1.9kb)について、予想サイズのアプリコン産物が観察され、予想された組込み事象が生じたことが更に確証される。
まとめると、本実施例は、多成分システムを用いての、eAPC-pのeAPC-paへの変換の3つの具体例を証明する。ここでは、3つの異なるaAMは個々に送達され(成分1E')、単一ゲノム受容部位(成分1D)にRMCEゲノム組込み法により組み込まれた後、3つの異なるaAM ORFを有する3つの別個のeAPC-paの小さなライブラリーが作製される。更に、積載された第2のゲノム受容部位(成分1B')は隔離されており、成分1D/成分1E'組込みカップルにより影響されないことが示された。
【0157】
実施例10:プールされたeAPC-pライブラリーを単一工程で作製するための複数の被分析物抗原分子ORFのeAPC-pへのショットガン組込み
本実施例では、複数のaAM ORF(HCMVpp28、HCMVpp52及びHCMVpp65)をまとめてコードするプライムされた成分1Eベクター(成分1E')のプールを単一工程で親のeAPC-p(実施例8に記載)に組み込んで、プールされたeAPC-pライブラリーを作製する方法を記載する。ここでは、各個の細胞には、元のベクタープールに由来する単一ランダム被分析物抗原ORFが成分1D'で組み込まれる結果、各々のeAPC-paは単一ランダムaAMを発現するが、eAPC-paのプールされたライブラリーは、集団として、元のプールされたベクターライブラリーにコードされていたaAM ORFの全てを表す。各々がベクタープールに由来する単一ランダムORFを発現するeAPC-paのプールを作製するこの方法は、ショットガン組込みと呼ばれる。
本実施例では、用いた親のeAPC-p株は、aAPX(HLA-A*02:01)を細胞表面に発現するACL-905であり(細胞株の構築は実施例8に記載)、成分1D及び成分1E'は実施例9に記載のとおりであった。本実施例では、それぞれHCMVpp28、HCMVpp52及びHCMVpp65をコードするaAM ORFを含む実施例9の個々の成分1E'ベクターV9.E.6、V9.E.7及びV9.E.8を一緒にモル比1:1:1で混合してベクタープールを作製した。eAPC-p(ACL-905)を、ベクタープール及びRMCEリコンビナーゼ酵素の発現をコードするベクター(Flp、V4.1.8)とエレクトロポレーションにより組み合わせた。細胞を4~10日間インキュベートした後、成分1Dによりコードされる組込みの選択マーカーBFPのシグナル低下に基いて細胞をバルク選別し(図55a)、プールされた細胞集団ACL-1050を作製した(図55b)。
【0158】
eAPC-paプールACL-1050が、各々がHCMVpp28、HCMVpp52又はHCMVpp65の1つを成分1D'にコードするeAPC-paの混合物で構成されることを確証するため、個々の細胞をポリクローナル集団から単一細胞に選別し、遺伝子特徴決定のための12の細胞をランダムに選択した。成分1D'の増幅を、各aAMに亘るプライマーを用いて行った(10.D.1及び15.H.4)。図55cに、12細胞について生成されたアプリコンをコントロールと共に示す。ここで、12細胞全てについて、aAM ORF pp28(0.8kb)、pp52(1.5kb)及びpp65(1.9kb)の1つについての予想サイズと一致する単一アプリコン産物が観察された。更に、各aAM ORFが少なくとも1回同定された。このことから、eAPC-paプールは、プール中の各eAPC-paが元の3つのベクターのプールの単一ランダムaAM ORFを組み込まれているeAPC-paの混合物で構成されることが示される。
結論として、本実施例は、eAPC-pを、3つの異なる被分析物抗原分子をコードする3つのベクター(成分1E')のプールされたライブラリーと組み合わせ、RMCEベースのショットガン組込みアプローチを利用することによる、eAPC-pのeAPC-paのプールされたライブラリーへの単一工程での変換のための多成分システムの使用を証明する。更に、本実施例により、作製されたeAPC-paプール中の各eAPC-paは、元のベクタープールからの単一ランダムaAM ORFが成分1Dと成分1E'との間の組込みカップル事象により組み込まれていること及び3つ全てのaAM ORFが作製されたプールされたeAPC-pライブラリー内に表されることが証明される。
【0159】
実施例11:一工程でのeTPC-t作製の証明
本実施例は、標準化様式でのeTPC-tの作製を記載する。ここで、親のeTPCは、別異の合成ゲノム受容部位 成分2B及び2Dを含有する。本実施例及び更なる全ての実施例で記載する全てのeTPC親株は、上記の実施例で示したeAPC株と同じ技法により作製した。遺伝子ドナーベクター成分2C'及び2E'は、HLA-A*02アレレにおいて提示されるとき、ヒトサイトメガロウイルスポリペプチド65(HCMV pp65)に由来する抗原性ペプチドNLVPMVATV(NLVP)と結合することが知られている単一鎖のTCR対(JG9-TCR)を含むものであった。成分C'及びE'はRMCE用に設計され、親の成分2C及び2Eに由来する。
本実施例は、TCRヌル、HLAヌル、CD4ヌル及びCD8ヌルであり、更に成分2B及び2Dを含有する親eTPC細胞株ACL-488を使用する。成分2Bは、コザック配列及び選択マーカー青色蛍光タンパク質(BFP)をコードするORFを挟む2つの独特な異種特異的リコンビナーゼ部位FRT及びF3を含む。FRT部位の5'側にはEF1aプロモーターがコードされ、F3部位の3'側にはSV40ポリアデニル化シグナルターミネーターがコードされていた。成分2Dは、成分2Bとは異なる2つの独特な異種特異的リコンビナーゼ部位F14及びF15を含む。これら部位は、コザック配列及び選択マーカー赤色蛍光タンパク質(RFP)をコードするORFを挟む。F14部位の5'側にはEF1aプロモーターがコードされ、F15部位の3'側にはSV40ポリアデニル化シグナルターミネーターがコードされていた。
本実施例は、各々が2つの異種特異的リコンビナーゼ部位FRT/F3(2C')及びF14/F15(2E')を含み、よってそれぞれ成分2B及び2Dにマッチしている遺伝子ドナーベクター(成分2C'及び成分2E')を使用する。成分2C'は、FRT/F3部位間に、コザック配列、開始コドン及びJG9-TCR-β鎖をコードするTCR ORFを更に含む。成分2E'は、F14/F15部位間に、コザック配列、開始コドン及びJG9-TCR-α鎖をコードするTCR ORFを更に含む。
【0160】
eTPC-tを、ACL-488(eTPC)のエレクトロポレーションによるRMCEによって作製した。エレクトロポレーションの4~10日後、成分2D及び2B選択マーカーによりコードされる蛍光タンパク質シグナルBFP及びRFPが低下した個々の細胞をFACSにより選別した。個々のモノクローンを増殖させた後、表現型について評価した。得られるモノクローンACL-851はBFP及びRFPネガティブであった(図56 a及びb)。ACL-851はまたTCR及びCD3表面発現を示した一方、親の細胞株は示さなかった(図56 c及びe)。更に、導入されたJG9-TCRは、HLA-A*02:01-NLVPテトラマーでの特異的染色を示し、このことは、該JG9-TCRが、eTPC-tの表面で機能的なTCRspであることを示唆している(図56 d~f)。ACL-851は、ゲノムに組み込まれた成分2B'及び成分2D'によりコードされるTCRspを含有することがPCRにより確証された(図56 g及びh)。
まとめると、eTPCは、RMCEベースの組込み法を用いて成分2C'及び2E'に送達されるTCR ORFを組み込む(その結果、成分2B及び2Dが成分2B'及び2D'に変換される)ことにより、eTPC-tに変換された。このeTPC-tは細胞表面に機能的TCRspを発現した。更に、本実施例は、eTPC-t及び被分析物抗原の二元組成物が組み合わされて、eTPC-tが可溶性被分析物抗原(HLAマルチマー:HLA-A*02:01-NLVPMVATV)との複合体形成に基いて選択されるという単純なeTPC:Aシステムの動作を証明している。
【0161】
実施例12:eTPC-xへのeTPC-tの変換の証明
本実施例はeTPC-tのeTPC-xへの変換を記載する。ここで、eTPC-xはTCR鎖ORFをコードする成分2B'を有し、成分2Dは相補性TCR鎖ORFの組込みに利用可能である。eTPC-xの成分2DへのeTPC-tの成分2D'の変換は、成分2D'にマッチしている遺伝子ドナーベクター(成分2Z)の使用により達成される。
本実施例では、実施例11で作製した親eTPC-t細胞株ACL-851を用いた。成分2Zは、成分2D'にマッチしている2つの異種特異的リコンビナーゼ部位F14/F15、コザック配列、開始コドン及び組込みの選択マーカーとして緑色蛍光タンパク質(GFP)をコードするORFで構成されるプラスミドベクターである。eTPC-tを成分2Z及びRMCEリコンビナーゼ酵素をコードするベクターとエレクトロポレーションにより組み合わせた。その後、細胞を、CD3提示の喪失及びGFP組込みの選択マーカーの獲得について選択した。モノクローンACL-987をFACSにより表現型に関して特徴付けた。ACL-987はGFPを獲得し、CD3及びTCRabを喪失したことが観察され(図57b、d)、このことは、JG9-TCR-αのGFP ORFでの交換及び成分2D'の成分2Dへの変換が奏功し、よって、eTPC-xが作製されたことを示している。対照的に、親eTPC-tであるACL-851は、GFP発現を欠き、CD3及びTCRab表面発現を有する(図57 a、c)。
まとめると、本実施例は、成分2D'のJG9-TCR-α TCR ORFを除去し、GFP組込みの選択マーカーと交換することによって代替の相補性TCR鎖ORFの更なる組込みカップリング事象のための成分2Dを作製することによるeTPC-tのeTPC-xへの変換を証明する。この変換は、ゲノム組込みのためのRMCE法を用いて行われた。
【0162】
実施例13:eTPC-xへのショットガン組込みによるeTPC-tプールの作製の証明
本実施例は、64の単一JG9-TCR-αバリアントをコードするベクター(成分2E')のプールを、単一工程として、親のeTPC-x細胞株(実施例12に記載する)に組み込んで、プールされたeTPC-tライブラリー(各細胞に元のベクタープールからのα鎖をコードする単一ランダムTCR ORFが組み込まれている結果、各eTPC-tがTCR ORFの単一ランダム対をTCRspとして発現する)を作製する方法を記載する。個々のeTPC-tが一緒に組み合わさって、プールされたeTPC-tのライブラリーを構成し、ここで、細胞プールは、おそらく、64のTCR-αと元の定まったTCRβ鎖との可能な対の全ての組合せを表わしている。このような方法を、本明細書において、「ショットガン」組込みと呼ぶ。64のJG9-TCRαバリアントは、V及びJフラグメントの接合部にあるCDR3配列を改変することにより作製した。
本実施例では、JG9-TCR-β(成分2B')及びCD3複合体を表面発現しない親eTPC-x細胞株ACL-987(実施例12参照)を用いた。成分2Dは、実施例12に記載するように、選択マーカーGFPをコードする。本実施例では64のJG9-TCR-αバリアントフラグメントを成分2Eドナーベクターにクローニングして、F14/F15部位に挟まれ成分2Dにマッチする成分2E'を作製した。その後、64のベクターを単一ベクタープールに組み合わせた。
eTPC-tプールを、RMCEベースのゲノム組込みにより作製した。ここでは、eTPC-x(ACL-987)と64の成分2E'とRMCEリコンビナーゼベクターとをエレクトロポレーションにより組み合わせた。ポリクローンを、GFP発現に基づいて選択した。得られるポリクローンACL-988は、GFPポジティブ細胞のみで構成される親株とは異なり、GFPポジティブ及びGFPネガティブの両方の細胞集団で構成された(図58 a及びb)。しかし、GFPネガティブ集団のみが、強いCD3発現を定常的に示し、このことは、成分2Dの成分2D'への変換が奏功したこと、したがってeTPC-xがeTPC-tプールに変換されたことを示す(図58 c及びd)。更に、ACL-988 GFPネガティブ集団は、JG9-TCR特異的マルチマー反応剤(DEX HLA-A*02:01-NLVP)で染色したとき、2つの別異の強度を示した。このことは、この集団が、結合効率が異なるTCRバリアントを発現する細胞を含むことを示唆する。
【0163】
並行して、64全てのJG9-TCR-αバリアントを、親eTPC-x(ACL-987)に対して一過性トランスフェクションを可能とする発現構築物にクローニングした。バリアントJG9-TCRを発現する上記プールしたeTPC-tにおいて提示される各TCR対についてHLA-A*02:01-NLVPマルチマー反応剤 対 参照の相対染色単位(RSU)を決定した。RSUは、CD3ネガティブ集団に対する、CD3ポジティブ集団についてのHLAマルチマーシグナルの平均蛍光強度(MFI)の比として算出し、各TCR鎖対バリアントの結合強度の指標であった。各JG9-TCR-αバリアントでの親ACL-987株の独立のトランスフェクション後、細胞を、CD3に対する抗体及びHLA-マルチマー反応剤で染色し、フローサイトメトリーにより分析した。図58eにプロットした各点は、64のバリアントの各々について観察されたRSUを表す。
ACL-988プールの個々の細胞を、HLA-マルチマーポジティブ集団及びHLA-マルチマーネガティブ集団から、単一細胞選別した。各単一細胞について、バリアントJG9-TCR-α ORFをコードする成分2D'を増幅して配列決定し、上記の一過性発現RSU単位の結果と比較した(図58e)。事実、HLA-マルチマーポジティブである個々のACL-988細胞は、個々に試験したバリアントにおいて高いRSU結果を優勢に示すJG9-TCR-αバリアントをコードしていた(図58e、白抜き円)。更に、pHLA-マルチマーネガティブである個々のACL-988細胞は、低いRSU結果を優勢に示すJG9-TCR-αバリアントをコードした(図58e、白抜き三角)。
結論として、本実施例は、eTPC-x及びプールされたベクター(成分2E')ライブラリーの、複数の異なるTCRspeを含有するTPC-tのプールされたライブラリーへの変換のための多成分システムの使用を証明する。これは、ショットガン組込みを用いて単一工程で達成された。更に、本実施例は、eTPC-tプールが被分析物抗原(可溶性親和性反応剤として)と、eTPC:Aシステムに組み合わされることを証明した。被分析物抗原(HLA-マルチマー)との複合体形成に基いて単一細胞プールを選択し、その後、成分2D'にコードされるTCR鎖ORFを抽出してDNA配列を取得し得ることが示された。
【0164】
実施例14:外因性aAMを用いるeAPC:eTPC組合せシステム中の成分2Fの機能的証明
本実施例では、2つの独特なゲノム受容部位(成分2B、2D)を有しHLAヌルであるように遺伝子操作され、天然型CD3発現を利用し、遺伝子操作されたゲノム二成分 合成応答エレメント(成分2F)を有するeTPC細胞株(ACL-1063、成分2A)を記載する。本実施例では、eTPC細胞株を実施例11に記載したようにeTPC-t細胞株(ACL-1277)に変換した。eTPC-t細胞株では、成分2B'及び2E'のTCR鎖ORFは、HLA-ペプチド複合体(HLA)HLA-A*02:01-NLVPMVATVに特異的なTCR対をコードする。このeTPC-tを上記eAPC-pと、可溶性ペプチドの形態の外因性aAMの存在下に組み合わせて、eAPC:eTPCシステムを組み立てた。これら組合せシステムの読み出しは、eTPC-t内の、成分2FからのレポーターであるRFPシグナルであった。
応答エレメントは、駆動因子-アクチベーター成分及び増幅因子-レポート成分で構成される成分2Fとして定義され、これら両ユニットは、合成プロモーターを利用するものであった。駆動因子は、NFAT-AP1-NFkBのための3セットの直列の転写因子結合部位(3×NF-AP-NB)をコードする天然型TCRシグナル伝達経路に応答性の合成プロモーターである。転写活性化の際、駆動因子は、増幅因子プロモーター内に同族DNA認識配列が直列で6回存在する、ヘルペスVP16活性化ドメイン、GAL4 DNA結合ドメイン並びにN末端及びC末端の2つの核局在化シグナル(NV16G4N)の融合により導かれる合成の設計された転写因子であるアクチベータータンパク質の発現を誘導する。両駆動因子及び増幅因子プロモーターは、それぞれの転写因子結合部位の直ぐ3'側の、HCMV IE1プロモーターからのコアプロモータ配列(B認識エレメント(BRE)、TATAボックス、イニシエーター(INR)及び転写開始部位)をで利用した。増幅因子は、転写活性化の際、レポーター赤色蛍光タンパク質(RFP)の発現を駆動する。
【0165】
次いで、eTPC-t細胞株を、HLA-A*02:01(ACL-209)若しくはHLA-A*24:02(ACL-963)を提示するか又はHLA-ヌル(ACL-128)であるeAPC-pに対してチャレンジさせた。ここで、被分析物eAPC-paは、eAPC-pをペプチドNLVPMVATV若しくはVYALPLKMLでパルスするか又はしないことにより調製した。その後、eTPC-t及び被分析物eAPC-paを、10,000のeAPC-paと24時間共培養した30,000のeTPC-tからなるeAPC:eTPCシステムに編成した。24時間後、当業者に公知の技法を用いて、細胞を採集し、洗浄し、集団を区別するためにeTPC-t及び被分析物eAPC-paに特異的なマーカーで染色し、フローサイトメトリーにより分析した。eTPC-t(成分2F)の強い活性化は、既知の同族抗原pHLA複合体を提示する被分析物eAPC-pa、すなわち、HLA-A*02:01及びNLVPMVATVを有するeAPC-paでチャレンジしたeTPC-tでのみ観察された(図59a)。対照的に、非特異的被分析物eAPC-pa(図59b、c、d)又はHLAを欠くコントロール親eAPC(図59f)又は外因性aAMペプチドを欠くeAPC-pで構成されるeAPC:eTPC編成においては、静止状態のRFP発現のみが観察された。
結論として、機能的成分2Fを含むeTPC-t細胞株が遺伝子操作された後、eTPC-tを作製するために使用された。eTPC-tと、その同族標的T細胞抗原(外因性可溶性aAMとして提供される)を提示する被分析物eAPC-paとの相互作用に際して、応答はRFP発現の増加として測定可能であった。逆に、同族T細胞抗原及びHLAを提示しないか又はHLAを提示しない被分析物eAPC又はeAPC-p又はeAPC-paと接触させたときには、eTPC-tはバックグランドを超えるRFP発現の測定可能な増加を示さなかった。更に、本実施例は、被分析物eAPC-pa及び被分析物eTPC-tが別の二元組成物に編成され、eTPC-t応答(TCRspと被分析物抗原との間の協調的複合体が生じる)が被分析物eAPC-pa及びeTPC-tの両方を同定するために用いられるeAPC:eTPCシステムを証明する。
【0166】
実施例15:eAPC-pa状態に組み込まれたaAM ORFを有するeAPC:eTPC組合せシステム中の成分2Fの機能的証明
本実施例は、2つの独特なゲノム受容部位を有し成分2B'及び2E'でHLA-ペプチド複合体(HLA)HLA-A*02:01-NLVPMVATVに特異的なTCR対をコードするのTCR鎖ORFが積載されているように遺伝子操作され、天然型CD3発現を利用し、ゲノム一成分 合成応答エレメント(成分2F)を有し、aAMをコードするORFを部位1D'で組み込むことにより作製されたeAPC-paを有するeAPC:eTPCシステムに編成される、eTPC-t(ACL-1150)(成分2A)の使用を記載する。本実施例では、2つの異なるHLAアレレ及びHCMVゲノムに由来する2つの異なるaAM ORFを用いて4つの別異のeAPC-pa株が作製されるように、4つの異なるeAPC-paバリアントを組み立てた。
応答エレメントは、駆動因子-レポーター成分で構成される成分2Fとして定義した。駆動因子は、NFAT-AP1のための6セットの直列の転写因子結合部位(6×NF-AP)をコードする天然型TCRシグナル伝達経路に応答性の合成プロモーターであり、る。転写活性化の際、駆動因子は、増幅因子プロモーター内に同族DNA認識配列が直列で6回存在する、ヘルペスVP16活性化ドメイン、GAL4 DNA結合ドメイン並びにN末端及びC末端の2つの核局在化シグナル(NV16G4N)の融合により導かれる合成の設計された転写因子であるアクチベータータンパク質の発現を誘導する。両駆動因子及び増幅因子プロモーターは、それぞれの転写因子結合部位の直ぐ3'側の、HCMV IE1プロモーターのコアプロモータ配列(B認識エレメント(BRE)、TATAボックス、イニシエーター(INR)及び転写開始部位)を利用する。駆動因子は、転写活性化の際、レポーター赤色蛍光タンパク質(RFP)の発現を誘導する。
【0167】
第1のeAPC-pa株(ACL-1046)は、HLA-A*02:01及びHCMVタンパク質pp65の全長ORFを発現し、ここで、pp65は、HLA-A*02:01において提示されるとき、eTPC-t TCRspにより認識される抗原性ペプチドを含有する。第2のeAPC-pa株(ACL-1044)は、HLA-A*02:01及びHCMVタンパク質pp52の全長ORFを発現する。第3のeAPC-pa株ACL-1045は、HLA-B*07:02及びHCMVタンパク質pp52の全長ORFを発現する。第4のeAPC-pa株(ACL-1048)は、HLA-B*07:02及びHCMVタンパク質pp65の全長ORFを発現する。第2、第3及び第4のeAPC-paは、eTPC-t TCRspにより認識されないaAPX:aAM複合体を発現する。
eTPC-t細胞株ACL-1150を、上記の4つのeAPC-paの各々を有する独立のeAPC:eTPCシステムに編成した。48時間後、細胞を採集し、洗浄し、eTPC-t及び被分析物eAPC-paに特異的なマーカーで染色して、集団を識別し、フローサイトメトリーにより分析した。eTPC-t(成分2F)の強い活性化は、既知の同族抗原pHLA複合体を提示する被分析物eAPC-pa、すなわち、HLA-A*02:01及びpp65を有するeAPC-paでチャレンジしたeTPC-tでのみ観察された(図60b)。対照的に、非特異的被分析物eAPC-pa(図60a、c、d)で構成されるeAPC:eTPC編成においては、静止状態のRFP発現のみが観察された。
結論として、機能的成分2Fを含むeTPC-t細胞株が遺伝子操作された後、eTPC-tを作製するために使用された。eTPC-tと、その同族標的T細胞抗原(組込みにより内因性aAM ORFとして提供される)を提示する被分析物eAPC-paとの相互作用に際して、応答はRFP発現の増加として測定可能であった。逆に、同族T細胞抗原及びHLAを提示しない被分析物eAPC-paと接触させたときには、eTPC-tはバックグランドを超えるRFP発現の測定可能な増加を示さなかった。更に、本実施例は、被分析物eAPC-pa及び被分析物eTPC-tが別の二元組成物に編成され、eTPC-t応答(TCRspと被分析物抗原との間の協調的複合体が生じる)が被分析物eAPC-pa及びeTPC-tの両方を同定するために用いられるeAPC:eTPCシステムを証明する。
【0168】
SEQUENCE LISTING

<110> Genovie AB

<120> An engineered two-part cellular device for discovery and characterisation of T-cell receptor interaction with cognate antigen

<130> ANO15

<160> 104

<170> BiSSAP 1.3

<210> 1 <223> Analyte Antigenic Peptide

<210> 2 <223> Analyte Antigenic Peptide

<210> 3 <223> HCMV Antigen

<210> 4 <223> HCMV Antigen

<210> 5 <223> pcDNA3.1_GFP vector V1.A.4

<210> 6 <223> pcDNA3.1_RFP vector V1.A.6

<210> 7 <223> pMA-SV40pA vector V1.C.2

<210> 8 <223> pMA-CS-JG9-TCRbeta vector V3.C.5

<210> 9 <223> pMA-F14-GFP-F15 vector V4.H9

<210> 10 <223> pMA-F14-TCR-JG9-alpha-F15 vector V7.A.3

<210> 11 <223> pMA-FRT-TCR-JG9-beta-F3 vector V7.A.4

<210> 12 <223> F14-TCRaF15 CDR3degen.64mix vector V8.F.8

<210> 13 <223> CMVpro-Flp-sv40pA-V2 vector V4.I.8

<210> 14 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_A1

<210> 15 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_A2

<210> 16 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_A3

<210> 17 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_A4

<210> 18 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_A5

<210> 19 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_A6

<210> 20 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_A7

<210> 21 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_A8

<210> 22 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_B1

<210> 23 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_B2

<210> 24 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_B3

<210> 25 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_B4

<210> 26 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_B5

<210> 27 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_B6

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<210> 29 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_B8

<210> 30 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_C1

<210> 31 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_C2

<210> 32 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_C3

<210> 33 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_C4

<210> 34 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_C5

<210> 35 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_C6

<210> 36 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_C7

<210> 37 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D1

<210> 38 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D2

<210> 39 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D3

<210> 40 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D4

<210> 41 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D5

<210> 42 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D6

<210> 43 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D7

<210> 44 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D8

<210> 45 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E1

<210> 46 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E2

<210> 47 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E3

<210> 48 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E4

<210> 49 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E5

<210> 50 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E6

<210> 51 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E7

<210> 52 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E8

<210> 53 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F1

<210> 54 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F2

<210> 55 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F3

<210> 56 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F4

<210> 57 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F5

<210> 58 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F6

<210> 59 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F7

<210> 60 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F8

<210> 61 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_G1

<210> 62 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_G2

<210> 63 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_G3

<210> 64 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_G4

<210> 65 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_G5

<210> 66 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_G6

<210> 67 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_G7

<210> 68 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_G8

<210> 69 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_H1

<210> 70 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_H2

<210> 71 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_H3

<210> 72 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_H4

<210> 73 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_H5

<210> 74 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_H6

<210> 75 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_H7

<210> 76 <223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_H8

<210> 77 <223> pMA_F14_HLA-A*02:01-6xHis_F15 vector V4.H.5

<210> 78 <223> pMA_F14_HLA-A*24:02-6xHis_F15 vector V4.H.6

<210> 79 <223> pMA_F14_HLA-B*07:02-6xHis_F15 vector V4.H.7

<210> 80 <223> pMA_F14_HLA-B*35:01-6xHis_F15 vector V4.H.8

<210> 81 <223> FRT_HCMVpp28-3xMYC_F3 vector V9.E.6

<210> 82 <223> FRT_HCMVpp52-3xMYC_F3 vector V9.E.7

<210> 83 <223> FRT_HCMVpp52-3xMYC_F3 vector V9.E.8

<210> 84 <223> SpCas9-2A-GFP Vector V1.A.8

<210> 85 <223> HLA-A-sg-sp-opti1 vector V2.A.1

<210> 86 <223> HLA-B-sg-sp-3 vector V2.A.7

<210> 87 <223> HLA-C-sg-sp-4 vector V2.B.3

<210> 88 <223> HLA-A-ex2-3_sg-sp-opti_1 vector V2.I.10

<210> 89 <223> HLA-A-ex2-3_sg-sp-opti_2 vector V2.J.1

<210> 90 <223> AAVSI_sg-sp-opti_3 vector V2.J.6

<210> 91 <223> TRAC-GT-F1 ddPCR primer/probe

<210> 92 <223> TRAC-GT-R1 ddPCR primer/probe 1.F.8

<210> 93 <223> TRAC-probe-FAM ddPCR primer/probe

<210> 94 <223> TRBC2-GT-F1 ddPCR primer/probe 1.F.9

<210> 95 <223> TRBC2-GT-R1 ddPCR primer/probe 1.F.10

<210> 96 <223> TRBC2-probe-FAM ddPCR primer/probe 1.G.2

<210> 97 <223> TRAC-TCRA-ex1-F1 ddPCR primer/probe 10.A.9

<210> 98 <223> TRAC-TCRA-ex1-F1 ddPCR primer/probe 10.A.10

<210> 99 <223> TRAC-probe(HEX) ddPCR primer/probe 10.B.6

<210> 100 <223> HCMVpp65_GT_F2ddPCR primer/probe 21.I.1

<210> 101 <223> HCMVpp28_GT_F1 ddPCR primer/probe 21.I.2

<210> 102 <223> HCMVpp52_GT_F1 ddPCR primer/probe 21.I.3

<210> 103 <223> Myc-Tag_GT_R1 ddPCR primer/probe 20.H.10

<210> 104 <223> Linker-Myc_Probe_Fam ddPCR primer/probe 20.H.9
【0169】
略語リスト
aAPX 被分析物抗原提示複合体
aAM 被分析物抗原性分子
aCT 被分析物TCR
APC 抗原提示細胞
APX 抗原提示複合体
BFP 青色蛍光タンパク質
CAR-T CAR T細胞
CM 積荷分子
CRISPR クラスター化した規則配置性短パリンドローム配列反復
gRNA Cas9ガイドRNA
【0170】
CAR キメラ抗原レセプター
CDR 相補性決定領域
C領域 定常領域
CMV サイトメガロウイルス
DAMPS 危険関連分子パターン
DC 樹状細胞
DNA デオキシリボ核酸
D領域 多様性領域
eAPC 遺伝子操作された抗原提示細胞
eAPC-p 被分析物抗原提示複合体を提示する遺伝子操作抗原提示細胞
eAPC-pa 被分析物抗原提示複合体及び被分析物抗原性分子を提示する遺伝子操作抗原提示細胞
eAPC-a 被分析物抗原性分子を発現する遺伝子操作抗原提示細胞
eAPCS 遺伝子操作された抗原提示細胞システム
eTPC 遺伝子操作されたTCR提示細胞
【0171】
eTPCS 遺伝子操作されたTCR提示細胞システム
eTPC-t 全長TCR対を提示する遺伝子操作されたTCR提示細胞
FACS 蛍光活性化細胞選別
GEM T細胞 生殖系列によりコードされるミコリル反応性T細胞
GFP 緑色蛍光タンパク質
HLAI HLAクラスI
HLAII HLAクラスII
HDR 相同性指向組換え
HLA ヒト白血球抗原
IgSF イムノグロブリンスーパーファミリー
【0172】
IRES 内部リボソーム進入部位
iNK T細胞 インバリアントナチュラルキラーT細胞
J領域 連結領域
MACS 磁性活性化細胞選別
MAGE メラノーマ関連抗原
MAIT 粘膜関連インバリアントT
NCBP 非細胞ベース粒子
ORF オープンリーディングフレーム
PAMPS 病原体関連分子パターン
PCR ポリメラーゼ連鎖反応
【0173】
RMCE リコンビナーゼ媒介カセット交換
RFP 赤色蛍光タンパク質
DNA リボ核酸
SH2 Src相同性2
T細胞 Tリンパ球
TCR T細胞レセプター
TRA TCRα
TRB TCRβ
TRD TCRδ
【0174】
TCRsp CD3と複合体化したTCR表面タンパク質
TALEN 転写アクチベーター様エフェクターヌクレアーゼ
TRG TRCγ
TAA 腫瘍関連抗原
V領域 可変領域
β2M β2-ミクログロブリン
ZAP-70 70kDaのζ-鎖関連タンパク質
【0175】
定義
相補TCR鎖の対:翻訳されたタンパク質がTCR提示細胞の表面でTCRspを形成できる2つのTCR鎖。
親和性:2又は3以上の分子又はタンパク質の間の相互作用の動的又は平衡パラメータ
親和性反応剤:被分析物に関して特異的親和性を有するように設計された任意の反応剤。HLA-抗原複合体に関する親和性について使用されることがおおい。
アレレ:所与の遺伝子のバリアント形態。
AM:被分析物抗原性分子。一般に、ゲノムDNA及び/又は特定の導入遺伝子配列から細胞により発現されるタンパク質であるが、代謝産物でもあり得る。AMは、細胞で発現され、フラグメントが次いで積荷としてAPXにより又はそれ自体で細胞表面で提示され得る。積荷としてであってもなくても、AMは、次いで、T細胞レセプター保有細胞又は関連する親和性反応剤の標的になり得る。
アンプリコン:PCRを含む様々な方法を用いる人工的増幅の源及び/又は生成物であるDNA又はRNA片。
【0176】
被分析物:組合せシステムにおいて同定及び/又は測定及び/又は照会される興味対象の物質。
抗体:B細胞と呼ばれる免疫系の専門細胞により発現され、2つの鎖を含む親和性分子。B細胞は、一般には自己タンパク質に結合しないが、宿主を脅かす病原体又は毒素に結合して中和することができる、非常に多くの非常に多様なレパートリーの抗体を発現する。天然の又は人工的に遺伝子操作された抗体は親和性反応剤として用いられることがおおい。
抗原:TCRが結合し得、T細胞内で伝達されるシグナルをもたらる任意の分子(抗原提示複合体により提示されることが多い)
被分析物抗原:まとめて、分析測定のための抗原を提示する任意の物質を表すeAPC:eTPCシステム
APC:抗原提示細胞。細胞表面にAM、APX、APXを保有する細胞。
APX:抗原提示複合体。有核細胞により、ゲノムDNA及び/又は特定の導入遺伝子配列をコードする遺伝子/ORFから細胞表面で発現及び提示されるタンパク質。APXは、ペプチド又はその他の代謝物分子である積荷を提示する。
C領域:定常領域。T細胞レセプターの組立てに用いられる遺伝子セグメントの1つ。c領域は、TCRの多様性を駆動するのではなく、免疫系における全般的機能を規定する別個のセグメントである。
【0177】
積荷積載装置:細胞に見出されるタンパク質又は他の提示される分子から、積荷分子を生成してAPXに積載する細胞性タンパク質セット。
CDR:相補性決定領域。標的結合機能のほとんどを行う、TCR及び抗体の、抗原に面する端部の短い配列。各抗体及びTCRは、6つのCDRを含み、これらは、一般に、多数の多様な標的分子の検出を可能にする、当該分子の最も可変な部分である。
CM:積荷子。抗原提示複合体、例えばHLA I又はHLA IIにより提示されるペプチド又は代謝物。CMは、ゲノムDNAから固有に細胞により発現されるか、培養培地に導入されるか又は特異的に導入された遺伝子配列から発現されることができる。
コピー数:細胞のゲノム内でコードされる規定された配列の存在総数。
細胞遺伝学的:染色体の構造及び機能に関する遺伝学、すなわち細胞の核型の決定。
細胞傷害性/細胞毒性:標的細胞を直接的で特異的に損傷する因子をT細胞が放出するプロセス。
D領域:多様性領域。T細胞レセプターの組立てに用いられる遺伝子セグメントの1つ。各個が、これら領域の多くの異なるバリエーションを有し、そのことにより、各個体は非常に多種類の異なるTCRを有するT細胞で武装することが可能である。
DNA:デオキシリボ核酸。遺伝子及びタンパク質をコードする遺伝物質を形成する分子の化学名称。
eAPCシステム:eAPCS:eAPC-pa、eAPC-p及びeAPC-a細胞又はそれらのライブラリーがeAPC:eTPCシステムにおける組合せ用に製造されるシステム
eTPCシステム:eTPCS:eTPC-t細胞又はそのライブラリーがeAPC:eTPCシステムにおける組合せ用に製造されるシステム
eAPC:eTPCシステム:eAPCにより提示される被分析物抗原とeTPCにより提示される被分析物TCRとが組み合わされているシステム
内因性:細胞内に起源を発する物質。
【0178】
遺伝子操作された細胞:遺伝子改変によりゲノムが遺伝子操作されている、改変された細胞。
真核生物条件付き調節エレメント:規定された条件下で誘導又は抑制され得る、プロモーターの活性に影響し得るDNA配列
真核生物プロモーター:RNAポリメラーゼ結合部位及び応答エレメントをコードするDNA配列。プロモーター領域の配列は、RNAポリメラーゼ及び転写因子の結合を制御し、したがって、プロモーターは、興味対象の遺伝子がどこでいつ発現されるかを決定する大きな役割を演じる。
真核生物ターミネーター/シグナルターミネーター:RNAポリメラーゼIIと結合して転写終結プロセスの誘引するタンパク質因子により認識されるDNA配列。これは、ポリAシグナルもコードする。
FACS/フローサイトメトリー:蛍光活性化細胞選別。個々の細胞を特異的細胞表面及び細胞内マーカーの発現について分析できる分析技術。この技術の変法である細胞選別は、規定されたマーカーセットを有する細胞を、更なる分析のために回収することを可能にする。
APXのファミリー:抗原提示複合体を構成する機能的に関連するタンパク質をコードする幾つかの類似する遺伝子のセット。
蛍光(タンパク質)マーカー:特異的な消光及び発光の特徴を有し、顕微鏡観察、FACS及び関連技術により検出できる分子。
遺伝子ドナーベクター:遺伝物質をゲノム受容部位に送達するための遺伝子ベースのベクター。
【0179】
ゲノム受容部位:遺伝子ドナーベクター内にコードされるドナー遺伝物質の標的付けられた組込みのためのゲノム内の部位。
異種特異的リコンビナーゼ部位:2つのDNA分子のクロスオーバーを促進するための、リコンビナーゼ酵素により認識されるDNA配列。
HLA I:ヒト白血球抗原クラスI。ヒトにおいて全ての有核細胞で発現される遺伝子。発現したHLA Iは、細胞表面に輸送されて、そこで、内部タンパク質の短いフラグメント、ペプチドを積荷としてT細胞レセプターに提示する。このように、これは、進行中の感染の可能性のある固有タンパク質のフラグメントを提示する。HLA Iは、加えて、培養培地に加えられるか、導入遺伝子エレメントから発現されたタンパク質から生成されるか又は細胞により取り込まれたタンパク質から生成されるペプチドを積荷として提示できる。HLAクラスI遺伝子は多型であり、これは、異なる個体が、提示におけるバリエーションを導く同一遺伝子におけるバリエーションを有する可能性があることを意味する。HLAクラスIIと関連する。
HLA II:ヒト白血球抗原クラスII。ヒトにおいて適応免疫応答を調和し援助する特定細胞(例えば樹状細胞)で発現される遺伝子。HLAクラスIと関連する。HLAクラスIIタンパク質は、細胞表面に輸送され、そこで、外部タンパク質の短いフラグメント、ペプチドを積荷としてT細胞レセプターに提示する。このように、これは、進行中の感染の可能性のある固有タンパク質のフラグメントを提示する。加えて、HLA IIは、培養培地に加えられるか、導入遺伝子エレメントから発現されたタンパク質から生成されるか又は細胞により取り込まれたタンパク質から生成ペプチドを積荷として提示できる。HLAクラスII遺伝子は、多型であり、これは、異なる個体が、提示におけるバリエーションを導く同一遺伝子におけるバリエーションを有する可能性があることを意味する。
【0180】
相同アーム:相補相同アームとほぼ同一の配列同一性を有し、よって細胞プロセスである相同性指向修復による2つのDNA分子の交換を促進するDNA伸長部。
免疫監視:免疫系が感染、悪性病変又はその他の病原性である可能性のある変化を検出し、それにより活性化されるプロセス。
インスレーター:遺伝子が近傍の遺伝子の活性化又は抑制により影響されることを妨ぐDNA配列。インスレーターは、サイレント化された遺伝子から活発に転写される遺伝子へのヘテロクロマチンの広がりも妨ぐ。
組込み:細胞の染色体へのDNA配列の物理的ライゲーション。
組込みカップル:対をなす組込みベクター及びゲノム受容部位
内部リボソーム進入部位(IRES):転写されると、キャップ非依存様式で翻訳の開始を可能にするRNAエレメントをコードするDNA配列。
J領域:連結領域。T細胞レセプターの組立てに用いられる遺伝子セグメントの1つ。各個体は、これらの領域の多数の異なるバリエーションを有して、各個体が非常に多種類の異なるTCRを有するT細胞で武装できるようにする。
核型:細胞の染色体組成。
コザック配列:翻訳の効率的な開始に必要な短い配列
【0181】
主要HLAクラスI:遺伝子HLA-A、HLA-B及びHLA-Cで構成されるAPXのファミリー。
マッチした(する):2つの成分が、相補成分間の相互作用を導き及び制限する遺伝子エレメントをコードするとき。
メガヌクレアーゼ認識部位:メガヌクレアーゼと一般に呼ばれるエンドデオキシリボヌクレアーゼにより認識されるDNA配列
代謝物:細胞の代謝経路により生成又は改変された分子
可動遺伝子エレメント:トランスポサーゼ酵素の活性を有するDNAの組込みを許容するDNA配列。
モノクローン細胞株:細胞複製の反復により単一始祖細胞から生成される規定された細胞群。
天然型:細胞に天然に生じる物質。
非コーディング遺伝子:機能的非コーディングRNA分子に転写されるタンパク質非コーディングDNA配列。
ORF:オープンリーディングフレーム。リボソームによるタンパク質(ポリペプチド)の合成のための翻訳フレームをコードする遺伝物質伸長部。
パラクリン:近傍細胞に直接作用する可溶性因子によるシグナル伝達。
【0182】
PCR:特定の標的DNA分子が指数関数的に増幅されるポリメラーゼ連鎖反応
ペプチド:6~30アミノ酸長のアミノ酸の短い一続き。
表現型分析:細胞の観察可能な特徴の分析。
多型:同一遺伝子の異なるアレレの存在により、同一種の個体における異なる形態の存在。
ポリペプチド:三次元構造を形成する、一続きのペプチドからなるタンパク質。
一次出力:終端出力が由来することができ、及び/又は終端出力を測定することができるeAPC細胞及びeTPC細胞
プライマー:例えばPCRの間に、標的DNA配列の特異的認識を可能にする短いDNA配列。
プロモーター:遺伝子発現の制御された開始のための調節DNAエレメント。
選択マーカー:人工的選択法に適切な形質を与えるDNA配列。
ショットガン組込み:ベクターのライブラリーが細胞集団に導入されるプロセスであって、このプロセスにより、任意の所与のベクターインサートの単一コピーのみが各単一細胞のゲノムに組み込まれ得る。組込みカップルを介する所与の細胞集団へのプールされたベクターの組込みを言うときに用いる。
【0183】
スプライスアクセプター部位:表面にTCRspを有する細胞又はTCRspベースの反応剤との相互作用のための、イントロンAM、APX CM又は親和性反応剤の3'末端のDNA配列。
スプライスドナー部位:イントロンの5'末端のDNA配列。
合成:人工的に生成又は細胞に導入された物質。
T細胞:Tリンパ球。その表面でT細胞レセプターを発現する白血球。自己と反応しないが、感染及び悪性疾患を認識し、同じ種のほとんどのメンバーからの移植片を拒絶する能力を有するように免疫系により選択される。
TCR:T細胞レセプター。Tリンパ球と呼ばれるリンパ球の亜集団により発現される親和性分子。ヒトでは、TCRは、ウイルス若しくは細菌感染又はガン性細胞からのフラグメントを含む、APX CM又はAPX AMにより提示される積荷を認識する。したがって、TCR認識は、適応免疫系の肝要な部分である。TCRは、細胞表面で対合した2つの鎖からなる。各細胞の表面で発現されるTCRは、様々な遺伝子(v、d、j及びc領域)の大きなプールからランダムに組み立てられ、よって各個が、異なるTCRの非常に大きく多様なレパートリーを発現するT細胞のプールを有する。
TCRsp:CD3と複合体化して表面タンパク質として発現される相補性TCR鎖対、又は可溶性反応剤、不動化反応剤の形態のタンパク質若しくはNCBPにより提示されるタンパク質として発現される相補性TCR鎖対。
終端出力:AM、APX、APX:CM、APX:AM又はTCRspの形態の被分析物抗原及びTCR配列。
【0184】
TRA:TCRαをコードする遺伝子座。VDJ組換えTCR鎖を形成できる遺伝子をコードする4つの異なる遺伝子座のうちの1つ。翻訳されたTCRα鎖タンパク質は、代表的には、翻訳されたTCRβ鎖タンパク質と対合して、α/βTCRspを形成する。
TRB:TCRβをコードする遺伝子座。VDJ組換えTCR鎖を形成できる遺伝子をコードする4つの異なる遺伝子座のうちの1つ。翻訳されたTCRβ鎖タンパク質は、代表的には、TCRα鎖タンパク質と対合して、α/βTCRspを形成する。
TRD:TCRδをコードする遺伝子座。VDJ組換えTCR鎖を形成できる遺伝子をコードする4つの異なる遺伝子座のうちの1つ。翻訳されたTCRδ鎖タンパク質は、代表的には、翻訳されたTCRγ鎖タンパク質と対合して、γ/δTCRspを形成する。
TRG:TCRγをコードする遺伝子座。VDJ組換えTCR鎖を形成できる遺伝子をコードする4つの異なる遺伝子座のうちの1つ。翻訳されたTCRγ鎖タンパク質は、代表的には、転写されたTCRδ鎖タンパク質と対合して、γ/δTCRspを形成する。
V領域:可変領域。T細胞レセプターの組立てに用いられる遺伝子セグメントの1つ。各個が、これら領域の多くの異なるバリエーションを有し、そのことにより、各個体は非常に多種類の異なるTCRを有するT細胞で武装することが可能である。
【0185】
項目
1.第1の部分が遺伝子操作された抗原提示細胞システム(eAPCS)であり、第2の部分が遺伝子操作されたTCR提示細胞システム(eTPCS)である二部構成デバイス。
2.eAPCSが下記:
a.eAPC-p、及び/又は
b.eAPC-a、及び/又は
c.eAPC-pa、及び/又は
d.a及び/又はb及び/又はcの1又は2以上のライブラリー
から選択される1又は2以上の被分析物eAPCを提供する、項目1に記載の二部構成デバイス。
3.eAPC-p、eAPC-a又はeAPC-paが下記:
a.aAPX、又は
b.aAM、又は
c.aAPX:aAM、又は
d.aAPX:CM、又は
e.それらの組合せ
から選択される被分析物抗原を発現する、項目2に記載の二部構成デバイス。
4.eTPCSが
a.eTPC-t、及び/又は
b.1又は2以上のそのライブラリー
から選択される1又は2以上の被分析物eTPC、項目1又は2に記載の二部構成デバイス。5.被分析物TCR鎖対がCD3と複合体化したTCR表面タンパク質(TCRsp)として被分析物eTPCにより発現される、項目4に記載の二部構成デバイス。
【0186】
6.1又は2以上の被分析物eAPCが1又は2以上の被分析物eTPCと組み合わされている、項目1~5のいずれか1項に記載の二部構成デバイス。
7.組合せが被分析物TCRspと項目3に規定する被分析物抗原との間での接触を生じる、項目6に記載の二部構成デバイス。
8.接触が被分析物TCRspと被分析物抗原と間での複合体形成を生じることができる、項目7に記載の二部構成デバイス。
9.複合体形成が、誘導する場合、被分析物eTPC及び/又は被分析物eAPCにおいてシグナル応答を誘導することができる、項目8に記載の二部構成デバイス。
10.応答が、シグナル応答を有するか若しくは有しない被分析物eTPC若しくは被分析物eTPCのプール及び/又はシグナル応答を有するか若しくは有しない被分析物eAPC若しくは被分析物eAPCのプールを選択するために用いられる、項目9に記載の二部構成デバイス。
【0187】
11.被分析物TCRspを発現する被分析物eTPCの被分析物抗原に対するシグナル応答の特徴決定に用いるための、項目1~10のいずれか1項に記載の二部構成デバイスから得られた被分析物eTPC。
12.入力の被分析物eTPC若しくは被分析物eTPCのライブラリーから1又は2以上の被分析物eTPCを選択して1又は2以上の被分析物eTPCを取得する方法であって、発現されたTCRspは1又は2以上の項目3に規定する被分析物抗原に結合し、
a.1又は2以上の被分析物eTPCを1又は2以上の被分析物eAPCと組み合わせて、被分析物TCRspと被分析物抗原との間での接触を生じさせること、並びに下記:
b.形成される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間での複合体の形成を測定すること、及び/又は
c.誘導される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間での複合体形成により誘導される被分析物eTPCによるシグナル応答を測定すること、及び/又は
d.誘導される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間での複合体形成により誘導される被分析物eAPCによるシグナル応答を測定すること、及び
e.工程b、c及び/又はdに基いて1又は2以上の被分析物eTPCを選択すること、ここで、選択はポジティブ及び/又はネガティブ測定によるなされる
の少なくとも1つを含んでなる方法。
13.選択工程が単一細胞選別及び/又はプールへの細胞選別により行われる、項目12に記載の方法。
14.選別が選別された単一細胞の拡大に先行する、項目13に記載の方法。
15.選別が選別された細胞プールの拡大に先行する、項目13に記載の方法。
【0188】
16.選別された及び/又は拡大された細胞の成分2B'及び/又は成分2D'を配列決定する工程を更に含んでなる、項目13~15のいずれか1項に記載の方法。
17.配列決定工程が下記:
a.ゲノムDNAを抽出すること、及び/又は
b.成分2B'及び/又は成分2D'のRNA転写物の抽出すること、及び/又は
c.成分2B'及び/又は成分2D'のDNA及び/又はRNA転写物をPCR及び/又はRT-PCRにより増幅すること
に後続する、項目16に記載の方法。
18.配列決定工程が細胞に対して破壊的であり、得られる配列決定情報が項目12の工程eにおいて選択される被分析物eTPCを製造するために用いられる、項目16又は17に記載の方法。
19.選択された被分析物eTPCがシグナル応答の特徴決定に付され、
a.天然型シグナル伝達応答を決定すること、及び/又は
b.eTPCが成分2Fを含有する場合には、合成シグナル伝達応答を決定すること
を更に含んでなる項目12、13、14、15、18のいずれか1項に記載の方法。
20.誘導されたシグナル応答が、非誘導シグナル応答状態と比較した下記:
a.分泌された生体分子
b.分泌された化学物質
c.細胞内生体分子
d.細胞内化学物質
e.表面発現された生体分子
f.被分析物eTPCの被分析物eAPCに対する細胞毒性作用
g.シグナル応答が被分析物eAPCにおいて誘導され、a~eのいずれかの増減を検出することにより決定されるような、被分析物eTPCの被分析物eAPCに対するパラクリン作用
h.被分析物eTPCの増幅
i.被分析物eTPCと被分析物eAPCとの間の免疫学的シナプス
の1又は2以上の増減を検出することにより決定される、項目19に記載の方法。
【0189】
21.被分析物TCRspを発現する1又は2以上の被分析物eTPCの発現した被分析物抗原に対するシグナル応答を誘導する被分析物抗原を同定するための、項目1~10に規定する二部構成デバイスから得られた被分析物eAPC。
22.入力の被分析物eAPC又は被分析物eAPCのライブラリーから1又は2以上の被分析物eAPCを選択して、被分析物TCRspを発現する1又は2以上の被分析物eTPCの発現した項目3に規定する被分析物抗原に対するシグナル応答を誘導する1又は2以上の被分析物eAPCを取得する方法であって、
a.1又は2以上の被分析物eAPCと1又は2以上の被分析物eTPCとを組み合わせて、被分析物eAPCにより提示される被分析物抗原と1又は2以上の被分析物eTPCの被分析物TCRspとの間の接触を生じさせること、及び
b.形成する場合、1又は2以上の被分析物抗原と1又は2以上の被分析物TCRspとの間での複合体の形成を測定すること、及び/又は
c.誘導される場合、被分析物TCRspと被分析物抗原との間での複合体形成により誘導される1又は2以上の被分析物eTPCにおけるシグナル応答を測定すること、及び/又は
d.誘導される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間での複合体形成により誘導される被分析物eAPCによるシグナル応答を測定すること、及び
e.工程b、c及び/又はdから1又は2以上の被分析物eAPCを選択すること、ここで、選択はポジティブ及び/又はネガティブ測定によるなされる
を含んでなる方法。
23.選択工程が単一細胞選別及び/又はプールへの細胞選別により行われる、項目22に記載の方法。
24.選別が選別された単一細胞の拡大に先行する、項目23に記載の方法。
25.選別が選別された細胞プールの拡大に先行する、項目24に記載の方法。
【0190】
26.選別された及び/又は拡大された細胞の成分1B'及び/又は成分1D'を配列決定する工程を更に含んでなる項目23~25のいずれか1項に記載の方法。
27.配列決定工程が下記:
a.ゲノムDNAを抽出すること、及び/又は
b.成分1B'及び/又は成分1D'のRNA転写物を抽出すること、及び/又は
c.成分1B'及び/又は成分1D'のDNA及び/又はRNA転写物をPCR及び/又はRT-PCRにより増幅すること
に後続する項目26に記載の方法。
28.配列決定工程が細胞に対して破壊的であり、得られる配列決定情報が項目22の工程eにおいて選択される被分析物eAPCを製造するために用いられる、項目26又は27に記載の方法。
29.選択された被分析物eAPCが被分析物eTPCのシグナル応答に基いて選択され、
a.天然型シグナル伝達応答を決定すること、及び/又は
b.合成シグナル伝達応答を決定すること
を更に含んでなる項目22、23、24、25、28のいずれか1項に記載の方法。
30.誘導されたシグナル応答が、非誘導シグナル応答状態と比較した下記:
a.分泌された生体分子
b.分泌された化学物質
c.細胞内生体分子
d.細胞内化学物質
e.表面発現された生体分子
f.被分析物eTPCの被分析物eAPCに対する細胞毒性作用
g.シグナル応答が被分析物eAPCにおいて誘導され、a~eのいずれかの増減を検出することにより決定されるような、被分析物eTPCの被分析物eAPCに対するパラクリン作用
h.被分析物eTPCの増幅
i.被分析物eTPCと被分析物eAPCとの間の免疫学的シナプス
の1又は2以上の増減を検出することにより決定される、項目29に記載の方法。
【0191】
31.積荷が項目22~30に規定される方法により選択され取得される被分析物eAPCのaAPXに積載される代謝物及び/又はペプチドであり、
a.aAPX:aAM若しくはaAPX:CM又は積荷aM若しくは積荷CMを単離すること、及び
b.積載された積荷を同定すること
aAM積荷又はCM積荷を選択し同定する方法。
32.工程bが、単離されたaAPX:aAM又はaAPX:CMを
a.質量分析
b.ペプチド配列決定分析
の1以上に付することを含んでなる、項目31に記載の方法。
33.下記:
a.診断
b.医学
c.美容
d.研究開発
の少なくとも1つに用いるための、項目12~20に規定する方法により選択されたTCR鎖対配列又はTCR鎖対配列のライブラリー。
34.下記:
a.診断
b.医学
c.美容
d.研究開発
の少なくとも1つに用いるための、項目22~32に規定する方法により選択された抗原性分子及び/又は前記抗原性分子をコードするORF、又はそのライブラリー。
35.下記:
a.診断
b.医学
c.美容
d.研究開発
の少なくとも1つに用いるための、項目22~32に規定する方法により選択された抗原性分子を積荷として積載した抗原提示複合体及び/又は前記複合体をコードするORF、又はそのライブラリー
【0192】
36.下記:
a.診断
b.医学
c.美容
d.研究開発
の少なくとも1つに用いるための、項目22~32に規定する方法により選択されたeAPC、又はeAPCのライブラリー。
37.下記:
a.診断
b.医学
c.美容
d.研究開発
の少なくとも1つに用いるための、項目12~20に規定する方法により選択されたeTPC、又はeTPCのライブラリー。
38.下記:
a.診断
b.医学
c.美容
d.研究開発
の少なくとも1つに用いるための、項目1~10のいずれか1項に記載のデバイス。
【0193】
SEQUENCE LISTING

<110> Genovie AB

<120> An engineered two-part cellular device for discovery and characterisation of T-cell receptor interaction with cognate antigen

<130> ANO15

<160> 104

<170> BiSSAP 1.3

<210> 1
<211> 9
<212> PRT
<213> Cytomegalovirus

<220>
<223> Analyte Antigenic Peptide

<400> 1
Asn Leu Val Pro Met Val Ala Thr Val
1 5

<210> 2
<211> 9
<212> PRT
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> Analyte Antigenic Peptide

<400> 2
Val Tyr Ala Leu Pro Leu Lys Met Leu
1 5

<210> 3
<211> 4
<212> PRT
<213> Homo sapiens

<220>
<223> HCMV Antigen

<400> 3
Asn Leu Val Pro
1

<210> 4
<211> 4
<212> PRT
<213> Homo sapiens

<220>
<223> HCMV Antigen

<400> 4
Asn Leu Val Pro
1

<210> 5
<211> 6071
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> pcDNA3.1_GFP vector V1.A.4

<400> 5
gacggatcgg gagatctccc gatcccctat ggtgcactct cagtacaatc tgctctgatg 60

ccgcatagtt aagccagtat ctgctccctg cttgtgtgtt ggaggtcgct gagtagtgcg 120

cgagcaaaat ttaagctaca acaaggcaag gcttgaccga caattgcatg aagaatctgc 180

ttagggttag gcgttttgcg ctgcttcgcg atgtacgggc cagatatacg cgttgacatt 240

gattattgac tagttattaa tagtaatcaa ttacggggtc attagttcat agcccatata 300

tggagttccg cgttacataa cttacggtaa atggcccgcc tggctgaccg cccaacgacc 360

cccgcccatt gacgtcaata atgacgtatg ttcccatagt aacgccaata gggactttcc 420

attgacgtca atgggtggag tatttacggt aaactgccca cttggcagta catcaagtgt 480

atcatatgcc aagtacgccc cctattgacg tcaatgacgg taaatggccc gcctggcatt 540

atgcccagta catgacctta tgggactttc ctacttggca gtacatctac gtattagtca 600

tcgctattac catggtgatg cggttttggc agtacatcaa tgggcgtgga tagcggtttg 660

actcacgggg atttccaagt ctccacccca ttgacgtcaa tgggagtttg ttttggcacc 720

aaaatcaacg ggactttcca aaatgtcgta acaactccgc cccattgacg caaatgggcg 780

gtaggcgtgt acggtgggag gtctatataa gcagagctct ctggctaact agagaaccca 840

ctgcttactg gcttatcgaa attaatacga ctcactatag ggagacccaa gctggctagc 900

gtttaaactt aagcttggta ccgccaccat ggaatccgat gagtctggcc tgcccgccat 960

ggaaatcgag tgcagaatca ccggcaccct gaacggcgtg gaatttgagc tcgtgggcgg 1020

aggcgagggc acacctgaac agggcagaat gaccaacaag atgaagtcca ccaagggggc 1080

cctgaccttc agcccctacc tgctgtctca cgtgatgggc tacggcttct accacttcgg 1140

cacctacccc agcggctacg agaacccttt cctgcacgcc atcaacaacg gcggctacac 1200

caacacccgg atcgagaagt acgaggacgg cggcgtgctg cacgtgtcct tcagctacag 1260

atacgaggcc ggcagagtga tcggcgactt caaagtgatg ggcaccggat tccccgagga 1320

cagcgtgatc ttcaccgaca agatcatccg gtccaacgcc accgtggaac atctgcaccc 1380

catgggcgac aacgacctgg acggcagctt caccagaacc ttctccctgc gggatggcgg 1440

ctactacagc agcgtggtgg acagccacat gcacttcaag agcgccatcc accccagcat 1500

cctccagaac ggcggaccca tgttcgcctt cagacgggtg gaagaggacc acagcaacac 1560

cgagctgggc atcgtggaat accagcacgc cttcaagacc cccgatgccg atgccggcga 1620

ggaatgagtc gagtctagag ggcccgttta aacccgctga tcagcctcga ctgtgccttc 1680

tagttgccag ccatctgttg tttgcccctc ccccgtgcct tccttgaccc tggaaggtgc 1740

cactcccact gtcctttcct aataaaatga ggaaattgca tcgcattgtc tgagtaggtg 1800

tcattctatt ctggggggtg gggtggggca ggacagcaag ggggaggatt gggaagacaa 1860

tagcaggcat gctggggatg cggtgggctc tatggcttct gaggcggaaa gaaccagctg 1920

gggctctagg gggtatcccc acgcgccctg tagcggcgca ttaagcgcgg cgggtgtggt 1980

ggttacgcgc agcgtgaccg ctacacttgc cagcgcccta gcgcccgctc ctttcgcttt 2040

cttcccttcc tttctcgcca cgttcgccgg ctttccccgt caagctctaa atcgggggct 2100

ccctttaggg ttccgattta gtgctttacg gcacctcgac cccaaaaaac ttgattaggg 2160

tgatggttca cgtagtgggc catcgccctg atagacggtt tttcgccctt tgacgttgga 2220

gtccacgttc tttaatagtg gactcttgtt ccaaactgga acaacactca accctatctc 2280

ggtctattct tttgatttat aagggatttt gccgatttcg gcctattggt taaaaaatga 2340

gctgatttaa caaaaattta acgcgaatta attctgtgga atgtgtgtca gttagggtgt 2400

ggaaagtccc caggctcccc agcaggcaga agtatgcaaa gcatgcatct caattagtca 2460

gcaaccaggt gtggaaagtc cccaggctcc ccagcaggca gaagtatgca aagcatgcat 2520

ctcaattagt cagcaaccat agtcccgccc ctaactccgc ccatcccgcc cctaactccg 2580

cccagttccg cccattctcc gccccatggc tgactaattt tttttattta tgcagaggcc 2640

gaggccgcct ctgcctctga gctattccag aagtagtgag gaggcttttt tggaggccta 2700

ggcttttgca aaaagctccc gggagcttgt atatccattt tcggatctga tcaagagaca 2760

ggatgaggat cgtttcgcat gattgaacaa gatggattgc acgcaggttc tccggccgct 2820

tgggtggaga ggctattcgg ctatgactgg gcacaacaga caatcggctg ctctgatgcc 2880

gccgtgttcc ggctgtcagc gcaggggcgc ccggttcttt ttgtcaagac cgacctgtcc 2940

ggtgccctga atgaactgca ggacgaggca gcgcggctat cgtggctggc cacgacgggc 3000

gttccttgcg cagctgtgct cgacgttgtc actgaagcgg gaagggactg gctgctattg 3060

ggcgaagtgc cggggcagga tctcctgtca tctcaccttg ctcctgccga gaaagtatcc 3120

atcatggctg atgcaatgcg gcggctgcat acgcttgatc cggctacctg cccattcgac 3180

caccaagcga aacatcgcat cgagcgagca cgtactcgga tggaagccgg tcttgtcgat 3240

caggatgatc tggacgaaga gcatcagggg ctcgcgccag ccgaactgtt cgccaggctc 3300

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ggtttttcgc cctttgacgt tggagtccac gttctttaat agtggactct tgttccaaac 2460

tggaacaaca ctcaacccta tctcggtcta ttcttttgat ttataaggga ttttgccgat 2520

ttcggcctat tggttaaaaa atgagctgat ttaacaaaaa tttaacgcga attaattctg 2580

tggaatgtgt gtcagttagg gtgtggaaag tccccaggct ccccagcagg cagaagtatg 2640

caaagcatgc atctcaatta gtcagcaacc aggtgtggaa agtccccagg ctccccagca 2700

ggcagaagta tgcaaagcat gcatctcaat tagtcagcaa ccatagtccc gcccctaact 2760

ccgcccatcc cgcccctaac tccgcccagt tccgcccatt ctccgcccca tggctgacta 2820

atttttttta tttatgcaga ggccgaggcc gcctctgcct ctgagctatt ccagaagtag 2880

tgaggaggct tttttggagg cctaggcttt tgcaaaaagc tcccgggagc ttgtatatcc 2940

attttcggat ctgatcaaga gacaggatga ggatcgtttc gcatgattga acaagatgga 3000

ttgcacgcag gttctccggc cgcttgggtg gagaggctat tcggctatga ctgggcacaa 3060

cagacaatcg gctgctctga tgccgccgtg ttccggctgt cagcgcaggg gcgcccggtt 3120

ctttttgtca agaccgacct gtccggtgcc ctgaatgaac tgcaggacga ggcagcgcgg 3180

ctatcgtggc tggccacgac gggcgttcct tgcgcagctg tgctcgacgt tgtcactgaa 3240

gcgggaaggg actggctgct attgggcgaa gtgccggggc aggatctcct gtcatctcac 3300

cttgctcctg ccgagaaagt atccatcatg gctgatgcaa tgcggcggct gcatacgctt 3360

gatccggcta cctgcccatt cgaccaccaa gcgaaacatc gcatcgagcg agcacgtact 3420

cggatggaag ccggtcttgt cgatcaggat gatctggacg aagagcatca ggggctcgcg 3480

ccagccgaac tgttcgccag gctcaaggcg cgcatgcccg acggcgagga tctcgtcgtg 3540

acccatggcg atgcctgctt gccgaatatc atggtggaaa atggccgctt ttctggattc 3600

atcgactgtg gccggctggg tgtggcggac cgctatcagg acatagcgtt ggctacccgt 3660

gatattgctg aagagcttgg cggcgaatgg gctgaccgct tcctcgtgct ttacggtatc 3720

gccgctcccg attcgcagcg catcgccttc tatcgccttc ttgacgagtt cttctgagcg 3780

ggactctggg gttcgaaatg accgaccaag cgacgcccaa cctgccatca cgagatttcg 3840

attccaccgc cgccttctat gaaaggttgg gcttcggaat cgttttccgg gacgccggct 3900

ggatgatcct ccagcgcggg gatctcatgc tggagttctt cgcccacccc aacttgttta 3960

ttgcagctta taatggttac aaataaagca atagcatcac aaatttcaca aataaagcat 4020

ttttttcact gcattctagt tgtggtttgt ccaaactcat caatgtatct tatcatgtct 4080

gtataccgtc gacctctagc tagagcttgg cgtaatcatg gtcatagctg tttcctgtgt 4140

gaaattgtta tccgctcaca attccacaca acatacgagc cggaagcata aagtgtaaag 4200

cctggggtgc ctaatgagtg agctaactca cattaattgc gttgcgctca ctgcccgctt 4260

tccagtcggg aaacctgtcg tgccagctgc attaatgaat cggccaacgc gcggggagag 4320

gcggtttgcg tattgggcgc tcttccgctt cctcgctcac tgactcgctg cgctcggtcg 4380

ttcggctgcg gcgagcggta tcagctcact caaaggcggt aatacggtta tccacagaat 4440

caggggataa cgcaggaaag aacatgtgag caaaaggcca gcaaaaggcc aggaaccgta 4500

aaaaggccgc gttgctggcg tttttccata ggctccgccc ccctgacgag catcacaaaa 4560

atcgacgctc aagtcagagg tggcgaaacc cgacaggact ataaagatac caggcgtttc 4620

cccctggaag ctccctcgtg cgctctcctg ttccgaccct gccgcttacc ggatacctgt 4680

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gttcggtgta ggtcgttcgc tccaagctgg gctgtgtgca cgaacccccc gttcagcccg 4800

accgctgcgc cttatccggt aactatcgtc ttgagtccaa cccggtaaga cacgacttat 4860

cgccactggc agcagccact ggtaacagga ttagcagagc gaggtatgta ggcggtgcta 4920

cagagttctt gaagtggtgg cctaactacg gctacactag aagaacagta tttggtatct 4980

gcgctctgct gaagccagtt accttcggaa aaagagttgg tagctcttga tccggcaaac 5040

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attaaaaatg aagttttaaa tcaatctaaa gtatatatga gtaaacttgg tctgacagtt 5280

accaatgctt aatcagtgag gcacctatct cagcgatctg tctatttcgt tcatccatag 5340

ttgcctgact ccccgtcgtg tagataacta cgatacggga gggcttacca tctggcccca 5400

gtgctgcaat gataccgcga gacccacgct caccggctcc agatttatca gcaataaacc 5460

agccagccgg aagggccgag cgcagaagtg gtcctgcaac tttatccgcc tccatccagt 5520

ctattaattg ttgccgggaa gctagagtaa gtagttcgcc agttaatagt ttgcgcaacg 5580

ttgttgccat tgctacaggc atcgtggtgt cacgctcgtc gtttggtatg gcttcattca 5640

gctccggttc ccaacgatca aggcgagtta catgatcccc catgttgtgc aaaaaagcgg 5700

ttagctcctt cggtcctccg atcgttgtca gaagtaagtt ggccgcagtg ttatcactca 5760

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tgactggtga gtactcaacc aagtcattct gagaatagtg tatgcggcga ccgagttgct 5880

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tcattggaaa acgttcttcg gggcgaaaac tctcaaggat cttaccgctg ttgagatcca 6000

gttcgatgta acccactcgt gcacccaact gatcttcagc atcttttact ttcaccagcg 6060

tttctgggtg agcaaaaaca ggaaggcaaa atgccgcaaa aaagggaata agggcgacac 6120

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attgtctcat gagcggatac atatttgaat gtatttagaa aaataaacaa ataggggttc 6240

cgcgcacatt tccccgaaaa gtgccacctg acgtc 6275


<210> 9
<211> 3182
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> pMA-F14-GFP-F15 vector V4.H9

<400> 9
ctaaattgta agcgttaata ttttgttaaa attcgcgtta aatttttgtt aaatcagctc 60

attttttaac caataggccg aaatcggcaa aatcccttat aaatcaaaag aatagaccga 120

gatagggttg agtggccgct acagggcgct cccattcgcc attcaggctg cgcaactgtt 180

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atcgagtgca gaatcaccgg caccctgaac ggcgtggaat ttgagctcgt gggcggaggc 540

gagggcacac ctgaacaggg cagaatgacc aacaagatga agtccaccaa gggggccctg 600

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taccccagcg gctacgagaa ccctttcctg cacgccatca acaacggcgg ctacaccaac 720

acccggatcg agaagtacga ggacggcggc gtgctgcacg tgtccttcag ctacagatac 780

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cttcctcgct cactgactcg ctgcgctcgg tcgttcgggt aaagcctggg gtgcctaatg 1380

agcaaaaggc cagcaaaagg ccaggaaccg taaaaaggcc gcgttgctgg cgtttttcca 1440

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ggtgtcacgc tcgtcgtttg gtatggcttc attcagctcc ggttcccaac gatcaaggcg 2580

agttacatga tcccccatgt tgtgcaaaaa agcggttagc tccttcggtc ctccgatcgt 2640

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caactgatct tcagcatctt ttactttcac cagcgtttct gggtgagcaa aaacaggaag 3000

gcaaaatgcc gcaaaaaagg gaataagggc gacacggaaa tgttgaatac tcatactctt 3060

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ac 3182


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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> pMA-F14-TCR-JG9-alpha-F15 vector V7.A.3

<400> 10
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cggtaagaca cgacttatcg ccactggcag cagccactgg taacaggatt agcagagcga 660

ggtatgtagg cggtgctaca gagttcttga agtggtggcc taactacggc tacactagaa 720

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ccatgttgtg caaaaaagcg gttagctcct tcggtcctcc gatcgttgtc agaagtaagt 1500

tggccgcagt gttatcactc atggttatgg cagcactgca taattctctt actgtcatgc 1560

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ctggggaagg tcctgtcctc ttgatagcct tatataaggc tggtgaattg acctcaaatg 2700

gaaggctgac tgctcagttt ggtataacca gaaaggacag cttcctgaat atctcagcat 2760

ccatacctag tgatgtaggc atctacttct gcgctggacc catgaaaacc tcctacgaca 2820

aggtgatatt tgggccaggg acaagcttat cagtcattcc aaatatccag aaccctgacc 2880

ctgccgtgta ccagctgaga gactctaaat ccagtgacaa gtctgtctgc ctattcaccg 2940

attttgattc tcaaacaaat gtgtcacaaa gtaaggattc tgatgtgtat atcacagaca 3000

aaactgtgct agacatgagg tctatggact tcaagagcaa cagtgctgtg gcctggagca 3060

acaaatctga ctttgcatgt gcaaacgcct tcaacaacag cattattcca gaggacacct 3120

tcttccccag cccagaaagt tcctgtgatg tcaagctggt cgagaaaagc tttgaaacag 3180

atacgaacct aaactttcaa aacctgtcag tgattgggtt ccgaatcctc ctcctgaaag 3240

tggccgggtt taatctgctc atgacgctgc ggctgtggtc cagctgacta g 3291


<210> 11
<211> 3408
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> pMA-FRT-TCR-JG9-beta-F3 vector V7.A.4

<400> 11
ctaaattgta agcgttaata ttttgttaaa attcgcgtta aatttttgtt aaatcagctc 60

attttttaac caataggccg aaatcggcaa aatcccttat aaatcaaaag aatagaccga 120

gatagggttg agtggccgct acagggcgct cccattcgcc attcaggctg cgcaactgtt 180

gggaagggcg tttcggtgcg ggcctcttcg ctattacgcc agctggcgaa agggggatgt 240

gctgcaaggc gattaagttg ggtaacgcca gggttttccc agtcacgacg ttgtaaaacg 300

acggccagtg agcgcgacgt aatacgactc actatagggc gaattggcgg aaggccgtca 360

aggccgcatg aattcgctac cgggaagttc ctattccgaa gttcctattc tctagaaagt 420

ataggaactt caggtacgcc accatggact cctggaccct ctgctgtgtg tccctttgca 480

tcctggtagc aaagcacaca gatgctggag ttatccagtc accccggcac gaggtgacag 540

agatgggaca agaagtgact ctgagatgta aaccaatttc aggacacgac taccttttct 600

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cgatagatga ttcagggatg cccgaggatc gattctcagc taagatgcct aatgcatcat 720

tctccactct gaagatccag ccctcagaac ccagggactc agctgtgtac ttttgcgcca 780

gcagttccgc aaactatggc tacacctttg gttcggggac caggttaacc gttgtagagg 840

acctgaacaa ggtgttccca cccgaggtcg ctgtgtttga gccatcagaa gcagagatct 900

cccacaccca aaaggccaca ctggtatgcc tggccacagg cttctacccc gaccacgtgg 960

agctgagctg gtgggtgaat gggaaggagg tgcacagtgg ggtcagcaca gacccgcagc 1020

ccctcaagga gcagcccgcc ctcaatgact ccagatactg cctgagcagc cgcctgaggg 1080

tgtcggccac cttctggcag aacccccgca accacttccg ctgtcaagtc cagttctacg 1140

ggctctcgga gaatgacgag tggacccagg atagggccaa acccgtcacc cagatcgtca 1200

gcgccgaggc ctggggtaga gcagactgtg gcttcacctc cgagtcttac cagcaagggg 1260

tcctgtctgc caccatcctc tatgagatct tgctagggaa ggccaccttg tatgccgtgc 1320

tggtcagtgc cctcgtgctg atggccatgg tcaagagaaa ggattccaga ggctagctag 1380

acgaagttcc tattccgaag ttcctattct tcaaatagta taggaacttc ctcgagctgg 1440

gcctcatggg ccttccgctc actgcccgct ttccagtcgg gaaacctgtc gtgccagctg 1500

cattaacatg gtcatagctg tttccttgcg tattgggcgc tctccgcttc ctcgctcact 1560

gactcgctgc gctcggtcgt tcgggtaaag cctggggtgc ctaatgagca aaaggccagc 1620

aaaaggccag gaaccgtaaa aaggccgcgt tgctggcgtt tttccatagg ctccgccccc 1680

ctgacgagca tcacaaaaat cgacgctcaa gtcagaggtg gcgaaacccg acaggactat 1740

aaagatacca ggcgtttccc cctggaagct ccctcgtgcg ctctcctgtt ccgaccctgc 1800

cgcttaccgg atacctgtcc gcctttctcc cttcgggaag cgtggcgctt tctcatagct 1860

cacgctgtag gtatctcagt tcggtgtagg tcgttcgctc caagctgggc tgtgtgcacg 1920

aaccccccgt tcagcccgac cgctgcgcct tatccggtaa ctatcgtctt gagtccaacc 1980

cggtaagaca cgacttatcg ccactggcag cagccactgg taacaggatt agcagagcga 2040

ggtatgtagg cggtgctaca gagttcttga agtggtggcc taactacggc tacactagaa 2100

gaacagtatt tggtatctgc gctctgctga agccagttac cttcggaaaa agagttggta 2160

gctcttgatc cggcaaacaa accaccgctg gtagcggtgg tttttttgtt tgcaagcagc 2220

agattacgcg cagaaaaaaa ggatctcaag aagatccttt gatcttttct acggggtctg 2280

acgctcagtg gaacgaaaac tcacgttaag ggattttggt catgagatta tcaaaaagga 2340

tcttcaccta gatcctttta aattaaaaat gaagttttaa atcaatctaa agtatatatg 2400

agtaaacttg gtctgacagt taccaatgct taatcagtga ggcacctatc tcagcgatct 2460

gtctatttcg ttcatccata gttgcctgac tccccgtcgt gtagataact acgatacggg 2520

agggcttacc atctggcccc agtgctgcaa tgataccgcg agaaccacgc tcaccggctc 2580

cagatttatc agcaataaac cagccagccg gaagggccga gcgcagaagt ggtcctgcaa 2640

ctttatccgc ctccatccag tctattaatt gttgccggga agctagagta agtagttcgc 2700

cagttaatag tttgcgcaac gttgttgcca ttgctacagg catcgtggtg tcacgctcgt 2760

cgtttggtat ggcttcattc agctccggtt cccaacgatc aaggcgagtt acatgatccc 2820

ccatgttgtg caaaaaagcg gttagctcct tcggtcctcc gatcgttgtc agaagtaagt 2880

tggccgcagt gttatcactc atggttatgg cagcactgca taattctctt actgtcatgc 2940

catccgtaag atgcttttct gtgactggtg agtactcaac caagtcattc tgagaatagt 3000

gtatgcggcg accgagttgc tcttgcccgg cgtcaatacg ggataatacc gcgccacata 3060

gcagaacttt aaaagtgctc atcattggaa aacgttcttc ggggcgaaaa ctctcaagga 3120

tcttaccgct gttgagatcc agttcgatgt aacccactcg tgcacccaac tgatcttcag 3180

catcttttac tttcaccagc gtttctgggt gagcaaaaac aggaaggcaa aatgccgcaa 3240

aaaagggaat aagggcgaca cggaaatgtt gaatactcat actcttcctt tttcaatatt 3300

attgaagcat ttatcagggt tattgtctca tgagcggata catatttgaa tgtatttaga 3360

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<223> /replace="n"= "a", "g", "c", or "t"

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cattaacatg gtcatagctg tttccttgcg tattgggcgc tctccgcttc ctcgctcact 180

gactcgctgc gctcggtcgt tcgggtaaag cctggggtgc ctaatgagca aaaggccagc 240

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ctgacgagca tcacaaaaat cgacgctcaa gtcagaggtg gcgaaacccg acaggactat 360

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attgaagcat ttatcagggt tattgtctca tgagcggata catatttgaa tgtatttaga 1980

aaaataaaca aataggggtt ccgcgcacat ttccccgaaa agtgccacct aaattgtaag 2040

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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

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gatagggttg agtggccgct acagggcgct cccattcgcc attcaggctg cgcaactgtt 180

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gctgcaaggc gattaagttg ggtaacgcca gggttttccc agtcacgacg ttgtaaaacg 300

acggccagtg agcgcgacgt aatacgactc actatagggc gaattggcgg aaggccgtca 360

aggccgcatg aattcgctac cggtatagta atcaattacg gggtcattag ttcatagccc 420

atatatggag ttccgcgtta cataacttac ggtaaatggc ccgcctggct gaccgcccaa 480

cgacccccgc ccattgacgt caataatgac gtatgttccc atagtaacgc caatagggac 540

tttccattga cgtcaatggg tggagtattt acggtaaact gcccacttgg cagtacatca 600

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agtcatcgct attaccatgg tgatgcggtt ttggcagtac atcaatgggc gtggatagcg 780

gtttgactca cggggatttc caagtctcca ccccattgac gtcaatggga gtttgttttg 840

gcaccaaaat caacgggact ttccaaaatg tcgtaacaac tccgccccat tgacgcaaat 900

gggcggtagg cgtgtacggt gggaggtcta tataagcaga gctggtttag tgaaccgtca 960

gatcaggtac catggccccc aagaaaaagc ggaaagtggg catccacggc gtgccagctg 1020

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ccgatatcgt gtccagcctc cagctgcagt tcgagagtag cgaagaagcc gacaagggca 1440

acagccacag caagaagatg ctgaaggccc tgctgagcga gggcgagagc atctgggaga 1500

tcacagagaa gatcctgaac agcttcgagt acaccagccg gttcaccaag accaagaccc 1560

tgtaccagtt cctgttcctg gccaccttta tcaactgcgg ccggttctcc gacatcaaga 1620

acgtggaccc caagagcttc aagctggtgc agaacaagta cctgggcgtg atcattcagt 1680

gcctcgtgac cgagacaaag accagcgtgt cccggcacat ctactttttc agcgccagag 1740

gccggatcga ccccctggtg tacctggacg agttcctgag aaacagcgag cccgtgctga 1800

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ccattaagaa cggccccaag tcccacatcg gccggcacct gatgaccagc tttctgagca 1980

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tggtgtctcg gtactacgcc tacgacccca tcagcaaaga gatgatcgcc ctgaaggacg 2160

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gcatcagata ccctgcctgg aacggcatca tctcccagga agtgctggac tacctgagca 2280

gctacatcaa ccggcggatc tgatctagac ctgatcataa tcaagccata tcacatctgt 2340

agaggtttac ttgctttaaa aaacctccac acctccccct gaacctgaaa cataaaatga 2400

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gcatcacaaa tttcacaaat aaagcatttt tttcactgca ttctagttgt ggtttgtcca 2520

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gtaggtatct cagttcggtg taggtcgttc gctccaagct gggctgtgtg cacgaacccc 3060

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ggcgaccgag ttgctcttgc ccggcgtcaa tacgggataa taccgcgcca catagcagaa 4200

ctttaaaagt gctcatcatt ggaaaacgtt cttcggggcg aaaactctca aggatcttac 4260

cgctgttgag atccagttcg atgtaaccca ctcgtgcacc caactgatct tcagcatctt 4320

ttactttcac cagcgtttct gggtgagcaa aaacaggaag gcaaaatgcc gcaaaaaagg 4380

gaataagggc gacacggaaa tgttgaatac tcatactctt cctttttcaa tattattgaa 4440

gcatttatca gggttattgt ctcatgagcg gatacatatt tgaatgtatt tagaaaaata 4500

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<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_C7

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<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D3

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<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D5

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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D6

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tgcgctggac ccacgaaatc ctcccacgac aaggtgatat tt 42


<210> 43
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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D7

<400> 43
tgcgctggac ccacgaaatc ctccgacgac aaggtgatat tt 42


<210> 44
<211> 42
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_D8

<400> 44
tgcgctggac ccacgaaatc ctcctacgac aaggtgatat tt 42


<210> 45
<211> 42
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E1

<400> 45
tgcgctggac ccaggaaaac ctccaacgac aaggtgatat tt 42


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<211> 42
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E2

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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E3

<400> 47
tgcgctggac ccaggaaaac ctccgacgac aaggtgatat tt 42


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<211> 42
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E4

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tgcgctggac ccaggaaaac ctcctacgac aaggtgatat tt 42


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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E5

<400> 49
tgcgctggac ccaggaaacc ctccaacgac aaggtgatat tt 42


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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E6

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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E7

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<212> PRT
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_E8

<400> 52
Thr Gly Cys Gly Cys Thr Gly Gly Ala Cys Cys Cys Ala Gly Gly Ala
1 5 10 15
Ala Ala Cys Cys Cys Thr Cys Cys Thr Ala Cys Gly Ala Cys Ala Ala
20 25 30
Gly Gly Thr Gly Ala Thr Ala Thr Thr Thr
35 40

<210> 53
<211> 42
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F1

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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F2

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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F4

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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F5

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<213> Artificial Sequence

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<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F6

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tgcgctggac ccaggaaatc ctcccacgac aaggtgatat tt 42


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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F7

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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_F8

<400> 60
tgcgctggac ccaggaaatc ctcctacgac aaggtgatat tt 42


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<212> DNA
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<220>
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<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_G3

<400> 63
tgcgctggac ccatgaaaac ctccgacgac aaggtgatat tt 42


<210> 64
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<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
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<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_G8

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tgcgctggac ccatgaaacc ctcctacgac aaggtgatat tt 42


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<213> Artificial Sequence

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<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_H2

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<212> DNA
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<213> Artificial Sequence

<220>
<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_H5

<400> 73
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<213> Artificial Sequence

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<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_H6

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<210> 75
<211> 42
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

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<223> CDR3 sequence of a JG9-TRA 64 variant VP.7751.RC1_H8

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tgcgctggac ccatgaaatc ctcctacgac aaggtgatat tt 42


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<211> 3602
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> pMA_F14_HLA-A*02:01-6xHis_F15 vector V4.H.5

<400> 77
ctaaattgta agcgttaata ttttgttaaa attcgcgtta aatttttgtt aaatcagctc 60

attttttaac caataggccg aaatcggcaa aatcccttat aaatcaaaag aatagaccga 120

gatagggttg agtggccgct acagggcgct cccattcgcc attcaggctg cgcaactgtt 180

gggaagggcg tttcggtgcg ggcctcttcg ctattacgcc agctggcgaa agggggatgt 240

gctgcaaggc gattaagttg ggtaacgcca gggttttccc agtcacgacg ttgtaaaacg 300

acggccagtg agcgcgacgt aatacgactc actatagggc gaattggcgg aaggccgtca 360

aggccgcatg aattcgctac cgggaagttc ctattccgaa gttcctattc tatcagaagt 420

ataggaactt caggtaccat ggccgtcatg gcgccccgaa ccctcgtcct gctactctcg 480

ggggctctgg ccctgaccca gacctgggcg ggctctcact ccatgaggta tttcttcaca 540

tccgtgtctc ggccaggacg cggagagcca cgcttcatcg cagtgggcta cgtggacgac 600

acgcagttcg tgcggttcga cagcgacgcc gcgagccaga ggatggagcc gcgggcgccg 660

tggatagagc aggagggtcc ggagtattgg gacggggaga cacggaaagt gaaggcccac 720

tcacagactc accgagtgga cctggggacc ctgcgcggct actacaacca gagcgaggcc 780

ggttctcaca ccgtccagag gatgtatggc tgcgacgtgg ggtcggactg gcgcttcctc 840

cgcggatacc accagtacgc ctacgacggc aaggattaca tcgccctgaa agaggacctg 900

cgctcttgga ccgcggcgga catggcagct cagaccacca agcacaagtg ggaggcggcc 960

catgtggcgg agcagttgag agcctacctg gagggcacgt gcgtggagtg gctccgcaga 1020

tacctggaga acgggaagga gacgctgcag cgcacggacg cccccaaaac gcatatgact 1080

caccacgctg tctctgacca tgaagccacc ctgaggtgct gggccctgag cttctaccct 1140

gcggagatca cactgacctg gcagcgggat ggggaggacc agacccagga cacggagctc 1200

gtggagacca ggcctgcagg ggatggaacc ttccagaagt gggcggctgt ggtggtgcct 1260

tctggacagg agcagagata cacctgccat gtgcagcatg agggtttgcc caagcccctc 1320

accctgagat gggagccgtc ttcccagccc accatcccca tcgtgggcat cattgctggc 1380

ctggttctct ttggagctgt gatcactgga gctgtggtcg ctgctgtgat gtggaggagg 1440

aagagctcag atagaaaagg agggagctac tctcaggctg caagcagtga cagtgcccag 1500

ggctctgatg tgtctctcac agcttgtaaa gtgcccgggc atcatcacca tcaccactga 1560

ctatagtcgt ctagacgaag ttcctattcc gaagttccta ttcttatagg agtataggaa 1620

cttcctcgag ctgggcctca tgggccttcc gctcactgcc cgctttccag tcgggaaacc 1680

tgtcgtgcca gctgcattaa catggtcata gctgtttcct tgcgtattgg gcgctctccg 1740

cttcctcgct cactgactcg ctgcgctcgg tcgttcgggt aaagcctggg gtgcctaatg 1800

agcaaaaggc cagcaaaagg ccaggaaccg taaaaaggcc gcgttgctgg cgtttttcca 1860

taggctccgc ccccctgacg agcatcacaa aaatcgacgc tcaagtcaga ggtggcgaaa 1920

cccgacagga ctataaagat accaggcgtt tccccctgga agctccctcg tgcgctctcc 1980

tgttccgacc ctgccgctta ccggatacct gtccgccttt ctcccttcgg gaagcgtggc 2040

gctttctcat agctcacgct gtaggtatct cagttcggtg taggtcgttc gctccaagct 2100

gggctgtgtg cacgaacccc ccgttcagcc cgaccgctgc gccttatccg gtaactatcg 2160

tcttgagtcc aacccggtaa gacacgactt atcgccactg gcagcagcca ctggtaacag 2220

gattagcaga gcgaggtatg taggcggtgc tacagagttc ttgaagtggt ggcctaacta 2280

cggctacact agaagaacag tatttggtat ctgcgctctg ctgaagccag ttaccttcgg 2340

aaaaagagtt ggtagctctt gatccggcaa acaaaccacc gctggtagcg gtggtttttt 2400

tgtttgcaag cagcagatta cgcgcagaaa aaaaggatct caagaagatc ctttgatctt 2460

ttctacgggg tctgacgctc agtggaacga aaactcacgt taagggattt tggtcatgag 2520

attatcaaaa aggatcttca cctagatcct tttaaattaa aaatgaagtt ttaaatcaat 2580

ctaaagtata tatgagtaaa cttggtctga cagttaccaa tgcttaatca gtgaggcacc 2640

tatctcagcg atctgtctat ttcgttcatc catagttgcc tgactccccg tcgtgtagat 2700

aactacgata cgggagggct taccatctgg ccccagtgct gcaatgatac cgcgagaacc 2760

acgctcaccg gctccagatt tatcagcaat aaaccagcca gccggaaggg ccgagcgcag 2820

aagtggtcct gcaactttat ccgcctccat ccagtctatt aattgttgcc gggaagctag 2880

agtaagtagt tcgccagtta atagtttgcg caacgttgtt gccattgcta caggcatcgt 2940

ggtgtcacgc tcgtcgtttg gtatggcttc attcagctcc ggttcccaac gatcaaggcg 3000

agttacatga tcccccatgt tgtgcaaaaa agcggttagc tccttcggtc ctccgatcgt 3060

tgtcagaagt aagttggccg cagtgttatc actcatggtt atggcagcac tgcataattc 3120

tcttactgtc atgccatccg taagatgctt ttctgtgact ggtgagtact caaccaagtc 3180

attctgagaa tagtgtatgc ggcgaccgag ttgctcttgc ccggcgtcaa tacgggataa 3240

taccgcgcca catagcagaa ctttaaaagt gctcatcatt ggaaaacgtt cttcggggcg 3300

aaaactctca aggatcttac cgctgttgag atccagttcg atgtaaccca ctcgtgcacc 3360

caactgatct tcagcatctt ttactttcac cagcgtttct gggtgagcaa aaacaggaag 3420

gcaaaatgcc gcaaaaaagg gaataagggc gacacggaaa tgttgaatac tcatactctt 3480

cctttttcaa tattattgaa gcatttatca gggttattgt ctcatgagcg gatacatatt 3540

tgaatgtatt tagaaaaata aacaaatagg ggttccgcgc acatttcccc gaaaagtgcc 3600

ac 3602


<210> 78
<211> 3602
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> pMA_F14_HLA-A*24:02-6xHis_F15 vector V4.H.6

<400> 78
ctaaattgta agcgttaata ttttgttaaa attcgcgtta aatttttgtt aaatcagctc 60

attttttaac caataggccg aaatcggcaa aatcccttat aaatcaaaag aatagaccga 120

gatagggttg agtggccgct acagggcgct cccattcgcc attcaggctg cgcaactgtt 180

gggaagggcg tttcggtgcg ggcctcttcg ctattacgcc agctggcgaa agggggatgt 240

gctgcaaggc gattaagttg ggtaacgcca gggttttccc agtcacgacg ttgtaaaacg 300

acggccagtg agcgcgacgt aatacgactc actatagggc gaattggcgg aaggccgtca 360

aggccgcatg aattcgctac cgggaagttc ctattccgaa gttcctattc tatcagaagt 420

ataggaactt caggtaccat ggccgtcatg gcgccccgaa ccctcgtcct gctactctcg 480

ggggccctgg ccctgaccca gacctgggca ggctcccact ccatgaggta tttctccaca 540

tccgtgtctc ggccaggacg cggagagcca cgcttcatcg ccgtgggcta cgtggacgac 600

acgcagttcg tgcggttcga cagcgacgcc gcgagccaga ggatggagcc gcgggcgccg 660

tggatagagc aggaggggcc ggagtattgg gacgaggaga cagggaaagt gaaggcccac 720

tcacagactg accgagagaa cctgcggatc gcgctccgct actacaacca gagcgaggcc 780

ggttctcaca ccctccagat gatgtttggc tgcgacgtgg ggtcggacgg gcgcttcctc 840

cgcggatacc accagtacgc ctacgacggc aaggattaca tcgccctgaa agaggacctg 900

cgctcttgga ccgcggcgga catggcggct cagatcacca agcgcaagtg ggaggcggcc 960

catgtggcgg agcagcagag agcctacctg gagggcacgt gcgtggacgg gctccgcaga 1020

tacctggaga acgggaagga gacgctgcag cgcacggacc cccccaagac acatatgacc 1080

caccacccca tctctgacca tgaggccact ctgagatgct gggccctggg cttctaccct 1140

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accctgagat gggagccatc ttcccagccc accgtcccca tcgtgggcat cattgctggc 1380

ctggttctcc ttggagctgt gatcactgga gctgtggtcg ctgctgtgat gtggaggagg 1440

aacagctcag atagaaaagg agggagctac tctcaggctg caagcagtga cagtgcccag 1500

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tgttccgacc ctgccgctta ccggatacct gtccgccttt ctcccttcgg gaagcgtggc 2040

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tgtcagaagt aagttggccg cagtgttatc actcatggtt atggcagcac tgcataattc 3120

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<213> Artificial Sequence

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ac 2762


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<211> 2762
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tgtcagaagt aagttggccg cagtgttatc actcatggtt atggcagcac tgcataattc 2280

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cctttttcaa tattattgaa gcatttatca gggttattgt ctcatgagcg gatacatatt 2700

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ac 2762


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<211> 2762
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

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<223> HLA-A-ex2-3_sg-sp-opti_1 vector V2.I.10

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aagatattag tacaaaatac gtgacgtaga aagtaataat ttcttgggta gtttgcagtt 540

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tttaagagct atgctggaaa cagcatagca agtttaaata aggctagtcc gttatcaact 720

tgaaaaagtg gcaccgagtc ggtgcttttt ttcagacatc catagatcta gctcgagttt 780

tttttctaga ctgggcctca tgggccttcc gctcactgcc cgctttccag tcgggaaacc 840

tgtcgtgcca gctgcattaa catggtcata gctgtttcct tgcgtattgg gcgctctccg 900

cttcctcgct cactgactcg ctgcgctcgg tcgttcgggt aaagcctggg gtgcctaatg 960

agcaaaaggc cagcaaaagg ccaggaaccg taaaaaggcc gcgttgctgg cgtttttcca 1020

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cccgacagga ctataaagat accaggcgtt tccccctgga agctccctcg tgcgctctcc 1140

tgttccgacc ctgccgctta ccggatacct gtccgccttt ctcccttcgg gaagcgtggc 1200

gctttctcat agctcacgct gtaggtatct cagttcggtg taggtcgttc gctccaagct 1260

gggctgtgtg cacgaacccc ccgttcagcc cgaccgctgc gccttatccg gtaactatcg 1320

tcttgagtcc aacccggtaa gacacgactt atcgccactg gcagcagcca ctggtaacag 1380

gattagcaga gcgaggtatg taggcggtgc tacagagttc ttgaagtggt ggcctaacta 1440

cggctacact agaagaacag tatttggtat ctgcgctctg ctgaagccag ttaccttcgg 1500

aaaaagagtt ggtagctctt gatccggcaa acaaaccacc gctggtagcg gtggtttttt 1560

tgtttgcaag cagcagatta cgcgcagaaa aaaaggatct caagaagatc ctttgatctt 1620

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aactacgata cgggagggct taccatctgg ccccagtgct gcaatgatac cgcgagaacc 1920

acgctcaccg gctccagatt tatcagcaat aaaccagcca gccggaaggg ccgagcgcag 1980

aagtggtcct gcaactttat ccgcctccat ccagtctatt aattgttgcc gggaagctag 2040

agtaagtagt tcgccagtta atagtttgcg caacgttgtt gccattgcta caggcatcgt 2100

ggtgtcacgc tcgtcgtttg gtatggcttc attcagctcc ggttcccaac gatcaaggcg 2160

agttacatga tcccccatgt tgtgcaaaaa agcggttagc tccttcggtc ctccgatcgt 2220

tgtcagaagt aagttggccg cagtgttatc actcatggtt atggcagcac tgcataattc 2280

tcttactgtc atgccatccg taagatgctt ttctgtgact ggtgagtact caaccaagtc 2340

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caactgatct tcagcatctt ttactttcac cagcgtttct gggtgagcaa aaacaggaag 2580

gcaaaatgcc gcaaaaaagg gaataagggc gacacggaaa tgttgaatac tcatactctt 2640

cctttttcaa tattattgaa gcatttatca gggttattgt ctcatgagcg gatacatatt 2700

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ac 2762


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<213> Artificial Sequence

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<223> HLA-A-ex2-3_sg-sp-opti_2 vector V2.J.1

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ctaaattgta agcgttaata ttttgttaaa attcgcgtta aatttttgtt aaatcagctc 60

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gatagggttg agtggccgct acagggcgct cccattcgcc attcaggctg cgcaactgtt 180

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gctgcaaggc gattaagttg ggtaacgcca gggttttccc agtcacgacg ttgtaaaacg 300

acggccagtg agcgcgacgt aatacgactc actatagggc gaattggcgg aaggccgtca 360

aggccgcatg gatccaaggt cgggcaggaa gagggcctat ttcccatgat tccttcatat 420

ttgcatatac gatacaaggc tgttagagag ataattagaa ttaatttgac tgtaaacaca 480

aagatattag tacaaaatac gtgacgtaga aagtaataat ttcttgggta gtttgcagtt 540

ttaaaattat gttttaaaat ggactatcat atgcttaccg taacttgaaa gtatttcgat 600

ttcttggctt tatatatctt gtggaaagga cgaaacaccg caggctctca ctgaacggga 660

gtttaagagc tatgctggaa acagcatagc aagtttaaat aaggctagtc cgttatcaac 720

ttgaaaaagt ggcaccgagt cggtgctttt tttcagacat ccatagatct agctcgagtt 780

ttttttctag actgggcctc atgggccttc cgctcactgc ccgctttcca gtcgggaaac 840

ctgtcgtgcc agctgcatta acatggtcat agctgtttcc ttgcgtattg ggcgctctcc 900

gcttcctcgc tcactgactc gctgcgctcg gtcgttcggg taaagcctgg ggtgcctaat 960

gagcaaaagg ccagcaaaag gccaggaacc gtaaaaaggc cgcgttgctg gcgtttttcc 1020

ataggctccg cccccctgac gagcatcaca aaaatcgacg ctcaagtcag aggtggcgaa 1080

acccgacagg actataaaga taccaggcgt ttccccctgg aagctccctc gtgcgctctc 1140

ctgttccgac cctgccgctt accggatacc tgtccgcctt tctcccttcg ggaagcgtgg 1200

cgctttctca tagctcacgc tgtaggtatc tcagttcggt gtaggtcgtt cgctccaagc 1260

tgggctgtgt gcacgaaccc cccgttcagc ccgaccgctg cgccttatcc ggtaactatc 1320

gtcttgagtc caacccggta agacacgact tatcgccact ggcagcagcc actggtaaca 1380

ggattagcag agcgaggtat gtaggcggtg ctacagagtt cttgaagtgg tggcctaact 1440

acggctacac tagaagaaca gtatttggta tctgcgctct gctgaagcca gttaccttcg 1500

gaaaaagagt tggtagctct tgatccggca aacaaaccac cgctggtagc ggtggttttt 1560

ttgtttgcaa gcagcagatt acgcgcagaa aaaaaggatc tcaagaagat cctttgatct 1620

tttctacggg gtctgacgct cagtggaacg aaaactcacg ttaagggatt ttggtcatga 1680

gattatcaaa aaggatcttc acctagatcc ttttaaatta aaaatgaagt tttaaatcaa 1740

tctaaagtat atatgagtaa acttggtctg acagttacca atgcttaatc agtgaggcac 1800

ctatctcagc gatctgtcta tttcgttcat ccatagttgc ctgactcccc gtcgtgtaga 1860

taactacgat acgggagggc ttaccatctg gccccagtgc tgcaatgata ccgcgagaac 1920

cacgctcacc ggctccagat ttatcagcaa taaaccagcc agccggaagg gccgagcgca 1980

gaagtggtcc tgcaacttta tccgcctcca tccagtctat taattgttgc cgggaagcta 2040

gagtaagtag ttcgccagtt aatagtttgc gcaacgttgt tgccattgct acaggcatcg 2100

tggtgtcacg ctcgtcgttt ggtatggctt cattcagctc cggttcccaa cgatcaaggc 2160

gagttacatg atcccccatg ttgtgcaaaa aagcggttag ctccttcggt cctccgatcg 2220

ttgtcagaag taagttggcc gcagtgttat cactcatggt tatggcagca ctgcataatt 2280

ctcttactgt catgccatcc gtaagatgct tttctgtgac tggtgagtac tcaaccaagt 2340

cattctgaga atagtgtatg cggcgaccga gttgctcttg cccggcgtca atacgggata 2400

ataccgcgcc acatagcaga actttaaaag tgctcatcat tggaaaacgt tcttcggggc 2460

gaaaactctc aaggatctta ccgctgttga gatccagttc gatgtaaccc actcgtgcac 2520

ccaactgatc ttcagcatct tttactttca ccagcgtttc tgggtgagca aaaacaggaa 2580

ggcaaaatgc cgcaaaaaag ggaataaggg cgacacggaa atgttgaata ctcatactct 2640

tcctttttca atattattga agcatttatc agggttattg tctcatgagc ggatacatat 2700

ttgaatgtat ttagaaaaat aaacaaatag gggttccgcg cacatttccc cgaaaagtgc 2760

cac 2763


<210> 90
<211> 2762
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> AAVSI_sg-sp-opti_3 vector V2.J.6

<400> 90
ctaaattgta agcgttaata ttttgttaaa attcgcgtta aatttttgtt aaatcagctc 60

attttttaac caataggccg aaatcggcaa aatcccttat aaatcaaaag aatagaccga 120

gatagggttg agtggccgct acagggcgct cccattcgcc attcaggctg cgcaactgtt 180

gggaagggcg tttcggtgcg ggcctcttcg ctattacgcc agctggcgaa agggggatgt 240

gctgcaaggc gattaagttg ggtaacgcca gggttttccc agtcacgacg ttgtaaaacg 300

acggccagtg agcgcgacgt aatacgactc actatagggc gaattggcgg aaggccgtca 360

aggccgcatg gatccaaggt cgggcaggaa gagggcctat ttcccatgat tccttcatat 420

ttgcatatac gatacaaggc tgttagagag ataattagaa ttaatttgac tgtaaacaca 480

aagatattag tacaaaatac gtgacgtaga aagtaataat ttcttgggta gtttgcagtt 540

ttaaaattat gttttaaaat ggactatcat atgcttaccg taacttgaaa gtatttcgat 600

ttcttggctt tatatatctt gtggaaagga cgaaacaccg tcaccaatcc tgtccctagg 660

tttaagagct atgctggaaa cagcatagca agtttaaata aggctagtcc gttatcaact 720

tgaaaaagtg gcaccgagtc ggtgcttttt ttcagacatc catagatcta gctcgagttt 780

tttttctaga ctgggcctca tgggccttcc gctcactgcc cgctttccag tcgggaaacc 840

tgtcgtgcca gctgcattaa catggtcata gctgtttcct tgcgtattgg gcgctctccg 900

cttcctcgct cactgactcg ctgcgctcgg tcgttcgggt aaagcctggg gtgcctaatg 960

agcaaaaggc cagcaaaagg ccaggaaccg taaaaaggcc gcgttgctgg cgtttttcca 1020

taggctccgc ccccctgacg agcatcacaa aaatcgacgc tcaagtcaga ggtggcgaaa 1080

cccgacagga ctataaagat accaggcgtt tccccctgga agctccctcg tgcgctctcc 1140

tgttccgacc ctgccgctta ccggatacct gtccgccttt ctcccttcgg gaagcgtggc 1200

gctttctcat agctcacgct gtaggtatct cagttcggtg taggtcgttc gctccaagct 1260

gggctgtgtg cacgaacccc ccgttcagcc cgaccgctgc gccttatccg gtaactatcg 1320

tcttgagtcc aacccggtaa gacacgactt atcgccactg gcagcagcca ctggtaacag 1380

gattagcaga gcgaggtatg taggcggtgc tacagagttc ttgaagtggt ggcctaacta 1440

cggctacact agaagaacag tatttggtat ctgcgctctg ctgaagccag ttaccttcgg 1500

aaaaagagtt ggtagctctt gatccggcaa acaaaccacc gctggtagcg gtggtttttt 1560

tgtttgcaag cagcagatta cgcgcagaaa aaaaggatct caagaagatc ctttgatctt 1620

ttctacgggg tctgacgctc agtggaacga aaactcacgt taagggattt tggtcatgag 1680

attatcaaaa aggatcttca cctagatcct tttaaattaa aaatgaagtt ttaaatcaat 1740

ctaaagtata tatgagtaaa cttggtctga cagttaccaa tgcttaatca gtgaggcacc 1800

tatctcagcg atctgtctat ttcgttcatc catagttgcc tgactccccg tcgtgtagat 1860

aactacgata cgggagggct taccatctgg ccccagtgct gcaatgatac cgcgagaacc 1920

acgctcaccg gctccagatt tatcagcaat aaaccagcca gccggaaggg ccgagcgcag 1980

aagtggtcct gcaactttat ccgcctccat ccagtctatt aattgttgcc gggaagctag 2040

agtaagtagt tcgccagtta atagtttgcg caacgttgtt gccattgcta caggcatcgt 2100

ggtgtcacgc tcgtcgtttg gtatggcttc attcagctcc ggttcccaac gatcaaggcg 2160

agttacatga tcccccatgt tgtgcaaaaa agcggttagc tccttcggtc ctccgatcgt 2220

tgtcagaagt aagttggccg cagtgttatc actcatggtt atggcagcac tgcataattc 2280

tcttactgtc atgccatccg taagatgctt ttctgtgact ggtgagtact caaccaagtc 2340

attctgagaa tagtgtatgc ggcgaccgag ttgctcttgc ccggcgtcaa tacgggataa 2400

taccgcgcca catagcagaa ctttaaaagt gctcatcatt ggaaaacgtt cttcggggcg 2460

aaaactctca aggatcttac cgctgttgag atccagttcg atgtaaccca ctcgtgcacc 2520

caactgatct tcagcatctt ttactttcac cagcgtttct gggtgagcaa aaacaggaag 2580

gcaaaatgcc gcaaaaaagg gaataagggc gacacggaaa tgttgaatac tcatactctt 2640

cctttttcaa tattattgaa gcatttatca gggttattgt ctcatgagcg gatacatatt 2700

tgaatgtatt tagaaaaata aacaaatagg ggttccgcgc acatttcccc gaaaagtgcc 2760

ac 2762


<210> 91
<211> 19
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> TRAC-GT-F1 ddPCR primer/probe

<400> 91
atgtgcaaac gccttcaac 19


<210> 92
<211> 20
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> TRAC-GT-R1 ddPCR primer/probe 1.F.8

<400> 92
ttcggaaccc aatcactgac 20


<210> 93
<211> 26
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> TRAC-probe-FAM ddPCR primer/probe

<400> 93
tttctcgacc agcttgacat cacagg 26


<210> 94
<211> 21
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> TRBC2-GT-F1 ddPCR primer/probe 1.F.9

<400> 94
gctgtcaagt ccagttctac g 21


<210> 95
<211> 20
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> TRBC2-GT-R1 ddPCR primer/probe 1.F.10

<400> 95
cttgctggta agactcggag 20


<210> 96
<211> 23
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> TRBC2-probe-FAM ddPCR primer/probe 1.G.2

<400> 96
caaacccgtc acccagatcg tca 23


<210> 97
<211> 23
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> TRAC-TCRA-ex1-F1 ddPCR primer/probe 10.A.9

<400> 97
ctgatcctct tgtcccacag ata 23


<210> 98
<211> 26
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> TRAC-TCRA-ex1-F1 ddPCR primer/probe 10.A.10

<400> 98
gacttgtcac tggatttaga gtctct 26


<210> 99
<211> 22
<212> DNA
<213> Artificial Sequence

<220>
<223> TRAC-probe(HEX) ddPCR primer/probe 10.B.6

<400> 99
atccagaacc ctgaccctgc cg 22


<210> 100
<211> 18
<212> DNA
<213> Homo sapiens

<220>
<223> HCMVpp65_GT_F2ddPCR primer/probe 21.I.1

<400> 100
tcgacgccca aaaagcac 18


<210> 101
<211> 17
<212> DNA
<213> Homo sapiens

<220>
<223> HCMVpp28_GT_F1 ddPCR primer/probe 21.I.2

<400> 101
tgcctccttg ccctttg 17


<210> 102
<211> 19
<212> DNA
<213> Homo sapiens

<220>
<223> HCMVpp52_GT_F1 ddPCR primer/probe 21.I.3

<400> 102
cgtccctaac accaagaag 19


<210> 103
<211> 19
<212> DNA
<213> Homo sapiens

<220>
<223> Myc-Tag_GT_R1 ddPCR primer/probe 20.H.10

<400> 103
aaggtcctcc tcagagatg 19


<210> 104
<211> 27
<212> DNA
<213> Homo sapiens

<220>
<223> Linker-Myc_Probe_Fam ddPCR primer/probe 20.H.9

<400> 104
cttttgttct ccagatccag atccacc 27
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55-1】
図55-2】
図56
図57
図58
図59
図60
【配列表】
2023027162000001.xml
【手続補正書】
【提出日】2023-01-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の部分が遺伝子操作された抗原提示細胞システム(eAPCS)であり、第2の部分が遺伝子操作されたTCR提示細胞システム(eTPCS)である二部構成デバイス。
【請求項2】
eAPCSが
a.eAPC-p、及び/又は
b.eAPC-a、及び/又は
c.eAPC-pa、及び/又は
d.a及び/又はb及び/又はcの1又は2以上のライブラリー
から選択される1又は2以上の被分析物eAPCを提供する、請求項1に記載の二部構成デバイス。
【請求項3】
eAPC-p、eAPC-a又はeAPC-paが
a.aAPX、又は
b.aAM、又は
c.aAPX:aAM、又は
d.aAPX:CM、又は
e.それらの組合せ
から選択される被分析物抗原を発現する、請求項2に記載の二部構成デバイス。
【請求項4】
eTPCSが
a.eTPC-t、及び/又は
b.1又は2以上のそのライブラリー
から選択される1又は2以上の被分析物eTPCを提供する、請求項1又は2に記載の二部構成デバイス。
【請求項5】
被分析物TCR鎖対が、CD3と複合体化したTCR表面タンパク質(被分析物TCRsp)として被分析物eTPCにより発現される、請求項4に記載の二部構成デバイス。
【請求項6】
eTPCが、eTPCのゲノムに対して遺伝子操作された合成TCRシグナル応答エレメントを表す成分2Fを含有し、被分析物TCRspとeAPC-p、-a又は-paにより提示される被分析物抗原との間での複合体形成を報告するために用いられ、eTPCにおいてシグナル応答を生じる、請求項5に記載の二部構成デバイス。
【請求項7】
1又は2以上の被分析物eAPCが1又は2以上の被分析物eTPCと組み合わされている、請求項1~6のいずれか1項に記載の二部構成デバイス。
【請求項8】
組合せが被分析物TCRspと請求項3に規定する被分析物抗原との間の接触を生じ、該接触がシグナル応答を生じてもよいし生じなくてもよい、請求項7に記載の二部構成デバイス。
【請求項9】
接触が被分析物TCRspと被分析物抗原との間での複合体形成を生じてもよい、請求項8に記載の二部構成デバイス。
【請求項10】
複合体形成が、生じる場合には、被分析物eTPC及び/又は被分析物eAPCにおいてシグナル応答を誘導することができる、請求項9に記載の二部構成デバイス。
【請求項11】
シグナル応答が、シグナル応答を有するか若しくは有しない被分析物eTPC若しくは被分析物eTPCのプール及び/又はシグナル応答を有するか若しくは有しない被分析物eAPC若しくは被分析物eAPCのプールを選択するために用いられる、請求項7~9のいずれか1項に記載の二部構成デバイス。
【請求項12】
被分析物TCRspを発現する被分析物eTPCの被分析物抗原に対するシグナル応答の特徴決定に用いるための、請求項1~11のいずれか1項に記載の二部構成デバイスから得られる被分析物eTPC。
【請求項13】
入力の被分析物eTPC又は被分析物eTPCのライブラリーから1又は2以上のeTPCを選択して、1又は2以上の被分析物eTPCを得る方法であって、発現されたTCRspが請求項3に規定される1又は2以上の被分析物抗原に結合し、
a.1又は2以上の被分析物eTPCを1又は2以上の被分析物eAPCと組み合わせて被分析物TCRspと被分析物抗原との間の接触を生じさせること、及び下記
b.形成される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間の複合体の形成を測定すること、及び/又は
c.誘導される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間の複合体形成により誘導される被分析物eTPCによるシグナル応答を測定すること、及び/又は
d.誘導される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間の複合体形成により誘導される被分析物eAPCによるシグナル応答を測定すること、及びe.工程b、c及び/又はdに基いて1又は2以上のeTPCを選択すること、ここで、選択はポジティブ及び/又はネガティブ測定によりなされる
の少なくとも1つを含んでなる方法。
【請求項14】
選択工程が単一細胞選別及び/又はプールへの細胞選別により行われる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
選別が選別された単一細胞の拡大に先行する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
選別が選別された細胞プールの拡大に先行する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
選択されたeTPCがシグナル応答の特徴決定に付され、下記:
a.天然型シグナル伝達応答を決定すること、及び/又は
b.eTPCが成分2Fを含有する場合には、合成シグナル伝達応答を決定すること
を更に含んでなる、請求項13~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
被分析物TCRspを発現する1又は2以上の被分析物eTPCの発現した被分析物抗原に対するシグナル応答を誘導する被分析物抗原を同定するための請求項1~11のいずれか1項に規定される二部構成デバイスから得られるeAPC。
【請求項19】
入力の被分析物eAPC又は被分析物eAPCのライブラリーから1又は2以上のeAPCを選択して、1又は2以上の被分析物eAPCを取得する方法であって、被分析物eAPCは、請求項3に規定される発現した被分析物抗原に対する、被分析物TCRspを発現する1又は2以上の被分析物eTPCのシグナル応答を誘導し、下記:
a.1又は2以上の被分析物eAPCと1又は2以上の被分析物eTPCとを組み合わせて、被分析物eAPCにより提示される被分析物抗原と1又は2以上の被分析物eTPCの被分析物TCRspとの間の接触を生じさせること、及び
b.形成する場合、1又は2以上の被分析物抗原と1又は2以上の被分析物TCRspとの間での複合体の形成を測定すること、及び/又は
c.誘導される場合、被分析物TCRspと被分析物抗原との間での複合体形成により誘導される1又は2以上の被分析物eTPCにおけるシグナル応答を測定すること、及び/又はd.誘導される場合、1又は2以上の被分析物TCRspと1又は2以上の被分析物抗原との間での複合体形成により誘導される被分析物eAPCによるシグナル応答を測定すること、及び
e.工程b、c及び/又はdから1又は2以上のeAPCを選択すること、ここで、選択はポジティブ及び/又はネガティブ測定によるなされる
を含んでなる方法。
【請求項20】
選択工程が単一細胞選別及び/又はプールへの細胞選別により行われる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
選別が選別された単一細胞の拡大に先行する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
選別が選別された細胞プールの拡大に先行する、請求項21に記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0105
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0105】
図1図1-eAPC及びeTPCシステムを含んでなる二部構成デバイスの動作二部構成遺伝子操作された細胞デバイスは、eAPC:eTPC組合せシステムとして接触させる2つの多成分細胞システムeAPCS及びeTPCSで構成される。デバイス全体の動作は、2つの相:製造相及び分析相を含んでなる。第1相の1つの局面において、eAPCSシステムを用いて被分析物抗原提示複合体(aAPX)及び/又は被分析物抗原性分子(aAM)を細胞表面で発現する細胞が製造される(工程i)。aAPXのみを提示するeAPCはeAPC-pと呼ぶ。aAMのみを発現するeAPCは、eAPC-aと呼ぶ。aAPXにおいて積荷としてaAMを提示するeAPCは、eAPC-paと呼ぶ。これら被分析物はまとめて被分析物抗原という。第1相の別の局面において、eTPCSシステムを用いて被分析物TCR鎖対(TCRsp)を細胞表面で発現する細胞が製造される(工程ii)。TCRspを細胞表面で提示するeTPCはeTPC-tと呼ぶ。全体システムの第2相は、第1相で作製した被分析物保有細胞を接触させて、eAPC:eTPC組合せシステムを形成することである(工程iii)。接触された被分析物eAPCは被分析物抗原を被分析物eTPCに提示する。eAPC:eTPC組合せシステム内で、被分析物TCR鎖対の提供された被分析物抗原への応答性は、接触依存性被分析物eAPC及び/又はeTPC応答の読み出しにより決定される(「*」及び影付き箱によりこれら報告被分析物細胞のシグナル状態の変化を表す)(工程iv)。eAPC:eTPCシステムの結果として、特異的eAPC及び/又はeTPC-tが、それら自体の応答及び/又は他の接触する被分析物細胞における応答を駆動する能力に基いて選択され得る。よって、それらは、デバイス動作の一次出力であるeAPC-p、eAPC-a、eAPC-pa及び/又はeTPC-t型の、選択された単一細胞又は細胞集団である(工程v)。工程vから被分析物細胞を取得することにより、提示された被分析物aAPX、aAM、aAPX:aAM、CM、aAPX:CM及び/又はTCRspは、これら細胞から、デバイス動作の終端出力として同定され得る(工程vi)。
図2図2-単一組込みカップルeAPCSの成分の説明 3成分を含んでなるeAPCSの一例。第1の成分1Aは、当該細胞の全ての要求される遺伝子操作された特徴を有するeAPC株自体である。eAPC 1Aは、aAPX及び/又はaAMの組込みのためのゲノム組込み部位である1つの更なる成分1Bを含有する。1つの追加の成分1Cは部位1BへのORFの部位特異的組込み用遺伝子ドナーベクターを表し、矢印はカップリングされた特異性を示す。対をなす組込み部位/ドナーベクターカップルは、単一ORF又はORF対を組み込んでaAPX及び/又はaAM発現を導入するような形式とされ得る。
図3図3-二重組込みカップルeAPCSの成分の説明 5成分を含んでなるeAPCSの一例。第1の成分1Aは、当該細胞の全ての要求される遺伝子操作された特徴を有するeAPC株自体である。eAPC 1Aは、aAPX及び/又はaAMの組込みのためのゲノム組込み部位である2つの更なる成分1B及び1Dを含有する。2つの追加の成分1C及び1Eは、それぞれ部位1B及び1DへのORFの部位特異的組込み用遺伝子ドナーベクターを表し、矢印は対をなす特異性を示す。対をなす組込み部位/ドナーベクターカップルの各々は、単一ORF又はORF対を組み込んでaAPX及び/又はaAM発現を導入するような形式とされ得る。
図4図4-異なる被分析物抗原を提示するeAPCの編成 eAPCSシステムはeAPCから始まり、ドナーベクターを利用して被分析物抗原提示複合体(aAPX)及び/又は被分析物抗原性分子(aAM)を細胞表面で発現する細胞を創出する。aAPXのみを提示するeAPCはeAPC-pと呼ばれ、aAPXをコードするORFのeAPCへの導入により創出され得る(工程i)。aAMのみを発現するeAPCはeAPC-aと呼ばれ、aAMは細胞表面で発現され得、TCR結合に利用可能であり得るか、又はプロセシング及び積荷としてのaAPXへの積載(aAPX:aAM複合体として)を必要とし得る。eAPC 1Aは、aAMをコードするORFのeAPCへの導入により創出され得る(工程ii)。aAPXにおいてaAMを積荷として提示するeAPCはeAPC-paと呼ばれる。eAPC-paは下記のいずれかにより作製され得る:aAM及びaAPXをコードするORFのeAPCへの同時導入(工程iii);aAMをコードするORFのeAPC-pへの導入(工程iv);aAPXをコードするORFのeAPC-aへの導入(工程v)。
図5図5-遺伝子ドナーベクター及びゲノム受容部位組込みカップルの動作 遺伝子ドナーベクター及びゲノム受容部位は組込みカップルを形成し、ここで、遺伝子ドナーベクター内でコードされる1又は2以上のORFはカップリングされたゲノム受容部位に特異的に組み込まれ得る。組込みカップルの動作における工程1は1又は2以上の標的ORFをドナーベクターに導入することである。当初のドナーベクターはXと呼ばれ、標的ORFの導入により、プライムされたドナーベクターX'に改変される。工程2は、プライムされたドナーベクターX'とゲノム受容部位を有する細胞Yとの組合せを引き起こす。プライムされたドナーベクターによりコードされたORFの受容部位への導入は、組み込まれた部位を有する細胞Y'の創出を生じる。
図6図6-1つの組込みカップルを用いる一工程でのeAPC-pの編成例 eAPC 1Aはゲノム受容部位1Bを含有する。プライムされた遺伝子ドナーベクター1C'は、1Bとカップリングされており、aAPXをコードする。1A eAPCが1C'ドナーベクターと組み合わされたとき、得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAPX発現を導入するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。このことが、細胞表面でのaAPXの発現及びeAPC-pの創出を生じる。
図7図7-1つの組込みカップル及び1つの未使用の組込み部位を用いる一工程でのeAPC-pの編成例 eAPC 1Aはゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。プライムされた遺伝子ドナーベクター1C'は、1Bとカップリングされており、aAPXをコードする。1A eAPCが1C'ドナーベクターと組み合わされたとき、得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAPX発現を導入するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。このことが、細胞表面でのaAPXの発現及びeAPC-pの創出を生じる。ゲノム受容部位1Dは未使用のままである。
図8図8-1つの組込みカップルを用いる一工程でのeAPC-aの編成例 eAPC 1Aはゲノム受容部位1Bを含有する。プライムされた遺伝子ドナーベクター1C'は、1Bとカップリングされており、aAMをコードする。1A eAPCが1C'ドナーベクターと組み合わされたとき、得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAM発現を導入するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。このことが、細胞表面又は細胞内でaAMを発現する2つの形態のeAPC-aの1つを生じる。
図9図9-1つの組込みカップル及び1つの未使用の組込み部位を用いる一工程でのeAPC-aの編成例 eAPC 1Aはゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。プライムされた遺伝子ドナーベクター1C'は、1Bとカップリングされており、aAMをコードする。1A eAPCが1C'ドナーベクターと組み合わされたとき、得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAM発現を導入するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。このことが、細胞表面又は細胞内でaAMを発現する2つの形態のeAPC-aの1つを生じる。ゲノム受容部位1Dは未使用のままである。
図10図10-1つの組込みカップルを用いる一工程でのeAPC-paの編成例 eAPC 1Aはゲノム受容部位1Bを含有する。遺伝子ドナーベクター1C'は1Bとカップリングイされている。ドナーベクター1C'はaAPX及びaAMをコードする。 1A eAPCはドナーベクター1C'と組み合わされる。得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAPX及びaAMのORFを送達するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。このことが、aAPXの細胞表面発現及びaAMの細胞内発現を生じ、aAPXにおけるaAMの積荷としての積載を生じて、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成する。
図11図11-1つの組込みカップル及び1つの未使用の組込み部位を用いる一工程でのeAPC-paの編成例 eAPC 1Aは別異のゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。遺伝子ドナーベクター1C'は1Bとカップリングされている。ドナーベクター1C'はaAPX及びaAMをコードする。1A eAPCはドナーベクター1C'と組み合わされる。得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAPX及びaAMのORFを送達するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。ゲノム受容部位1Dは未使用のままである。このことが、aAPXの細胞表面発現及びaAMの細胞内発現を生じ、aAPXにおけるaAMの積荷としての積載を生じて、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成する。これにより、eAPC-pa細胞株が創出される。ゲノム受容部位1Dは未使用のままである。
図12図12-2つの組込みカップルを用いる一工程でのeAPC-paの編成例 eAPC 1Aは別異のゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。別異の遺伝子ドナーベクター1C'及び1E'は独立して、それぞれ1B及び1Dとカップリングされている。ドナーベクター1C'はaAPXをコードし、ドナーベクター1E'はaAMをコードする。1A eAPCはドナーベクター1C'及び1E'と同時に組み合わされる。得られる細胞は、部位1B'を創出し、aAPXのORFを送達するように、1C'のORFが1Bゲノム受容部位に交換されている。同時に、1E'のORFが、部位1D'を創出し、aAMのORFを送達するように、1Dゲノム受容部位に交換される。このことが、aAPXの細胞表面発現及びaAMの細胞内発現を生じ、aAPXにおけるaAMの積荷としての積載を生じて、細胞表面でaAPX:aAM複合体を形成する。これにより、eAPC-pa細胞株が創出される。
図13図13-eAPC-pを介する、2つの組込みカップルを用いる二工程でのeAPC-paの編成例 eAPC 1Aは別異のゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。別異の遺伝子ドナーベクター1C'及び1E'は独立して、それぞれ1B及び1Dとカップリングされている。ドナーベクター1C'はaAPXをコードし、ドナーベクター1E'はaAMをコードする。工程1において、1A eAPCが1C'ドナーベクターと組み合わされる。得られる細胞は、インサート1C'が、部位1B'を創出し、aAPXのORFを送達するように、1Bゲノム受容部位に交換される。このことが、細胞表面でのaAPXの発現及びeAPC-pの創出を生じる。ゲノム受容部位1Dは未使用のままである。工程2において、工程1で創出されたeAPC-pが1E'ドナーベクターと組み合わされる。得られる細胞は、インサート1E'が、部位1D'を創出し、aAMのORFを送達するように、1Dゲノム受容部位に交換される。このことが、発現されたaAPXの積荷としてのaAMの細胞表面での発現及びeAPC-paの創出を生じる。
図14図14-eAPC-aを介する、2つの組込みカップルを用いる二工程でのeAPC-paの編成例 eAPC 1Aは別異のゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。別異の遺伝子ドナーベクター1C'及び1E'は独立して、それぞれ1B及び1Dとカップリングされている。ドナーベクター1C'はaAMをコードし、ドナーベクター1E'はaAPXをコードする。工程1において、1A eAPCが1C'ドナーベクターと組み合わされる。得られる細胞は、インサート1C'が、部位1B'を創出し、aAMのORFを送達するように、1Bゲノム受容部位に交換される。このことが、aAMの細胞表面での発現及びeAPC-aの創出を生じる。ゲノム受容部位1Dは未使用のままである。工程2において、工程1で創出されたeAPC-aは1E'ドナーベクターと組み合わされる。得られる細胞は、インサート1E'が、部位1D'を創出し、aAPXのORFを送達するように、1Dゲノム受容部位に交換される。このことが、積荷としてaAMを有するaAPXの細胞表面での発現及びeAPC-paの創出を生じる。
図15図15-eAPC-pからのeAPC-paプールのショットガン編成 eAPC-pは、aAPXを発現する交換されたゲノム受容部位1B'及び別異のゲノム受容部位1Dを含有する。遺伝子ドナーベクター1E' i-iiiのプールは1Dとカップリングされている。ドナーベクター1E' i-iiiは各々単一aAM遺伝子をコードする。eAPC-pは、ドナーベクター1E' i、1E' ii、1E' iiiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、各々がaAM遺伝子の単一ORFを送達する部位1D' i-iiiを創出するような複数の独立した例で、1Dゲノム受容部位に交換されたインサート1E' i-iiiのいずれかを有する。得られるeAPC-pa細胞プールは、各々が1B'の別個の組合せを発現してaAPX:aAMとして当初のベクターライブラリーに含まれるaAM遺伝子を提示する3つの別異の細胞コホートの混合集団を含んでなる。
図16図16-eAPC-aからのeAPC-paプールのショットガン編成 eAPC-aは、aAMを発現する交換されたゲノム受容部位1B'及び別異のゲノム受容部位1Dを含有する。遺伝子ドナーベクター1E' i-iiiのプールは1Dとカップリングされている。ドナーベクター1E' i-iiiはは各々、単一aAPX遺伝子をコードする。eAPC-aはドナーベクター1E' i、1E' ii、1E' iiiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、部位1D' i-iiiを創出し、各々がaAPX遺伝子の単一ORFを送達するような複数の独立した例で、1Dゲノム受容部位に交換されたインサート1E' i-iiiのいずれかを有する。得られるeAPC-pa細胞プールは、各々が1B'にコードされるaAMの別個の組合せ及び当初のベクターライブラリーに含まれるaAPX遺伝子のいずれかを発現する3つの別異の細胞コホートの混合集団を含んでなる。
図17図17-aAM及びaAPX遺伝子の対の組合せを含有するeAPCからのプールされたeAPC-paライブラリーのショットガン編成 eAPC 1Aは別異のゲノム受容部位1B及び1Dを含有する。別異の遺伝子ドナーベクター1C'及び1E'はそれぞれ1B及び1Dとカップリングされている。ドナーベクター1C' i及び1C' iiは各々単一aAM遺伝子をコードし、ドナーベクター1E' i及び1E' iiは各々、単一aAPX遺伝子をコードする。eAPC 1Aは、ドナーベクター1C' i、1C' ii、1E' i及び1E' iiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、各々がaAMの単一ORFを送達する部位1B' i及び1B' iiを創出するような複数の独立した例で、1Bゲノム受容部位に交換されたインサート1C' i又は1C' iiを有する。得られる細胞プールは、各々がAPX遺伝子の単一ORFを送達する部位1E' i及び1E' iiを創出するような複数の独立した例で、1Dゲノム受容部位に交換されたインサート1E i又は1E iiを更に有する。得られるeAPC-pa細胞プールは、各々が別個のランダム化されたaAPX:aAM対(当初のベクターライブラリーに含有される各遺伝子の1つを含んでなる)を表面に発現する4つの別異の細胞コホートの混合集団を含んでなる。
図18図18-単一組込みカップルeTPCSの成分の説明 4成分を含んでなるeAPCSの一例。第1の成分2Aは、当該細胞の全ての要求される遺伝子操作された特徴を有するeTPC株自体である。eTPC 2Aは、相補性被分析物TCR鎖対ORFの組込みのためのゲノム組込み部位である第2の成分2Bを含有する。eTPC 2Aに含まれる第3の成分は、TCRライゲーションに際して誘導される合成レポーター構築物2Fである。1つの追加の独立成分2Cは部位2BへのORFの部位特異的組込み用遺伝子ドナーベクターを表し、ここで矢印はカップリングされた特異性を示す。
図19図19-二重組込みカップルeTPCSの成分の説明 6成分を含んでなるeAPCSの一例。第1の成分2Aは、当該細胞の全ての要求される遺伝子操作された特徴を有するeTPC株自体である。eTPC 2Aは3つの更なる成分を含有し、そのうちの2つは、被分析物TCR鎖対の組込みのためのゲノム組込み部位である2B及び2Dである。eTPC 2Aに含まれる第3の成分は、TCRライゲーションに際して誘導される合成レポーター構築物2Fである。2つの追加の独立成分2C及び2Eは、それぞれ部位2B及び2DへのORFの部位特異的組込み用遺伝子ドナーベクターを表し、ここで矢印はカップリングされた特異性を示す。対をなす組込み部位/ドナーベクターカップルの各々は、異なる手段により、単一ORF又はORF対を組み込んで被分析物TCR鎖対発現を導入するような形式とされ得る。
図20図20-異なる被分析物TCRspを提示するeTPCの編成 eTPCSは、eTPCから始まり、ドナーベクターを利用して被分析物TCRsp又は単一被分析物TCR鎖を発現する細胞を創出する。TCRspを提示するeTPCはeTPC-tと呼ばれ、2つの相補TCR鎖をコードするORFのeTPCへの導入により創出され得る(工程i)。単一被分析物TCR鎖のみを発現するeTPCはeTPC-xと呼ばれ、単一TCR鎖をコードするORFのeTPCへの導入により創出され得る(工程ii)。或いは、第2の相補TCR鎖をコードするORFが既存のeTPC-xに導入されているeTPC-tがeTPC-xから創出されてもよい(工程iii)。
図21図21-一工程及び1つのベクター形式を用いるeTPCシステムの編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位を含有する。遺伝子ドナーベクター2Cは2Dとカップリングされている。ドナーベクター2CはTCR鎖対をコードする。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC 2Aはドナーベクター2Cと組み合わされる。得られる細胞は、部位2C'を創出し、TCR鎖対の2つのORFを送達するため、インサート2Cが2Bゲノム受容部位に交換されている。この細胞は、TCRspを表面に提示することができ、よってeTPC-tと呼ばれる。
図22図22-1つのベクター及び未使用の受容部位を用いる一工程でのeTPC-tの編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位2B及び2Dを含有する。遺伝子ドナーベクター2C'は2Dとカップリングされている。ドナーベクター2C'はTCR鎖対をコードする。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC 2Aはドナーベクター2C'と組み合わされる。得られる細胞は、部位2B'を創出し、TCR鎖対の2つのORFを送達するために、インサート2C'が2Bゲノム受容部位に交換されている。ゲノム受容部位2Dは未使用のままである。この細胞はTCRspを表面に提示することができ、よってeTPC-tと呼ばれる。
図23図23-2つのベクター及び2つの組込みカップルを用いる一工程でのeTPC-tの編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位2B及び2Dを含有する。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。別異の遺伝子ドナーベクター2C'及び2E'は独立して、それぞれ2B及び2Dとカップリングされている。ドナーベクター2C'は単一TCR鎖をコードし、ドナーベクター2E'は第2の相互関係性TCR鎖をコードする。eTPC 2Aはドナーベクター2C'及び2E'と組み合わされる。得られる細胞は、部位2B'を創出し、第1のTCR鎖のORFを送達するために、インサート2Cが2Bゲノム受容部位に交換されている。加えて、得られる細胞株は、部位2D'を創出し、第2のTCR鎖のORFを送達するために、インサート2E'が2Dゲノム受容部位に交換されている。この細胞はTCRspを表面に提示することができ、よってeTPC-tと呼ばれる。
図24図24-1つのベクター及び未使用の受容部位を用いる一工程でのeTPC-xの編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位2B及び2Dを含有する。遺伝子ドナーベクター2C'は2Dとカップリングされている。ドナーベクター2C'は単一TCR鎖をコードする。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC 2Aはドナーベクター2C'と組み合わされる。得られる細胞は、部位2B'を創出し、単一TCR鎖ORFを送達するために、インサート2C'が2Bゲノム受容部位に交換されている。ゲノム受容部位2Dは未使用のままである。この細胞は単一TCR鎖のみを発現し、よってeTPC-xと呼ばれる。
図25図25-2つのベクターを用いる二工程でのeTPC-tの編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位2B及び2Dを含有する。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。別異の遺伝子ドナーベクター2C'及び2E'は独立して、それぞれ2B及び2Dとカップリングされている。ドナーベクター2C'は単一TCR鎖をコードし、ドナーベクター2E'は第2の相互関係性TCR鎖をコードする。工程1において、eTPC 2Aはドナーベクター2C'と組み合わされる。得られる細胞は、部位2B'を創出し、第1のTCR鎖のORFを送達するために、インサート2C'が2Bゲノム受容部位に交換されている。この細胞は単一TCR鎖のみを発現し、よってeTPC-xと呼ばれる。ゲノム受容部位2Dは未使用のままである。工程2において、eTPC-xはドナーベクター2E'と組み合わされる。得られる細胞は、部位2D'を創出し、第2の相補性TCR鎖のORFを送達するため、インサート2E'が2Dゲノム受容部位に交換されている。この細胞はTCRspを表面に提示することができ、よってeTPC-tと呼ばれる。
図26図26-eTPCからの、単一複製ベクター中の対をなす被分析物TCR鎖と用いる、選択されたTCR鎖対ライブラリーからの別個のTCR鎖対を発現するeTPC-tプールのショットガン編成 eTPC 2Aはゲノム受容部位2Bを含有する。遺伝子ドナーベクター2C'は2Bとカップリングされている。ドナーベクター2C' i、2C' ii及び2C' iiiは、別異のTCR鎖対をコードし、別個のTCR鎖対の混合ベクターライブラリーを構成する。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC 2Aはドナーベクター2C' i、2C' ii及び2C' iiiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、複数の独立する例において、部位2B' i、2B' ii及び2B' iiiを創出し、当初のベクターライブラリーに含有される各別個のTCR鎖対の2つのORFを送達するために、インサート2Cが2Bゲノム受容部位に交換されている。このeTPC-t細胞プールは、各々が別異のTCR鎖対を発現する3つの別異の細胞クローン(TCRspi、ii及びiii)の混合集団を含んでなり、eTPC-tのプールされたライブラリーを形成する。
図27図27-eTPCからの、単一複製ベクター中の対をなす被分析物TCR鎖を用いる、選択されたTCR鎖対ライブラリーからの別個のTCR鎖対を発現し、未使用の受容部位を有するeTPC-tプールのショットガン編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位2B及び2Dを含有する。遺伝子ドナーベクター2C'は2Bとカップリングされている。ドナーベクター2C' i、2C' ii及び2C' iiiは別異のTCR鎖対をコードし、別個のTCR鎖対の混合ベクターライブラリーを構成する。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC 2Aはドナーベクター2C' i、2C' ii及び2C' iiiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、複数の独立する例では、部位2B' i、2B' ii及び2B' iiiを創出し、当初のベクターライブラリーに含有される各別個のTCR鎖対の2つのORFを送達するために、インサート2Cが2Bゲノム受容部位に交換されている。このeTPC-t細胞プールは、各々が別異のTCR鎖対を発現する3つの別異の細胞クローン(TCRsp i、ii及びiiiと呼ぶ)の混合集団を含んでなり、eTPC-tのプールされたライブラリーを形成する。ゲノム受容部位2Dは未使用のままである。
図28図28-eTPCからの、2つのベクターを用いる、選択された単一TCR鎖ライブラリーからの対をなすTCR鎖対のランダムな組合せを発現するeTPC-tプールのショットガン編成 eTPC 2Aは別異のゲノム受容部位2B及び2Dを含有する。別異の遺伝子ドナーベクター2C'及び2E'は独立して、それぞれ2B及び2Dとカップリングされている。ドナーベクター2C' i及び2C' iiは各々が単一TCR鎖をコードし、ドナーベクター2E' i及び2E' iiは各々が相互関係性単一TCR鎖をコードする。eTPC 2AはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC 2Aはドナーベクター2C' i、2C' ii、2E' i及び2E' iiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、複数の独立する例で、各々がTCR鎖の単一ORFを送達するための部位2B' i及び2B' iiを創出するために、インサート2C' i又は2C' iiが2Bゲノム受容部位に交換されている。得られる細胞プールは更に、複数の独立する例で、各々が、部位2C'i及び2C'iiのものと相互関係性であるTCR鎖の単一ORFを送達するための部位2E' i及び2E' iiを創出するために、インサート2E i又は2E iiが2Dゲノム受容部位に交換されている。得られるeTPC-t細胞プールは、各々が、当初のベクターライブラリーに含有される相互関係性TCR鎖の各々の1つで構成される別個のランダム化されたTCRspを表面で発現する4つの別異の細胞コホートの混合集団を含んでなる。
図29図29-対をなさない被分析物TCR鎖を有するeTPC-xからの、選択された単一TCR鎖ライブラリーからの対をなすTCR鎖対のランダムな組合せを発現するeTPC-tプールのショットガン編成 eTPC-xは、単一TCR鎖を発現する交換されたゲノム受容部位2B'及び別異のゲノム受容部位2Dを含有する。別異の遺伝子ドナーベクターE' i及びE' iiはそれぞれ2Dとカップリングされている。ドナーベクター2E' i及び2E' iiは各々が単一TCR鎖をコードする。eTPC-xはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC-xはドナーベクター2E' i及び2E' iiと同時に組み合わされる。得られる細胞プールは、複数の独立する例で、各々がTCR鎖の単一ORFを送達する部位2E i及び2E'iiを創出するために、インサート2E' i又は2E' iiが2Dゲノム受容部位に交換されている。得られるeTPC-t細胞プールは、当初のベクターライブラリーに含有される各TCR鎖の1つと対をなす2B'から発現されるTCR鎖で構成される別個のTCRspを表面で発現する2つの別異の細胞コホートの混合集団を含んでなる。
図30図30-可能性のあるeTPC-t-出力状態を示すeAPC:eTPC組合せシステムの動作 被分析物eAPCは、各々が1つのaAPX及び1つのaAMをコードする1つのORFが組み込まれた部位1C'及び1E'を含有し、細胞表面のaAPXにおいて積荷としてaAMが積載されている。被分析物eTPCは、表面の相互関係性TCRspをコードする1つのORFが各々組み込まれた部位2C'及び2E'を含有する。eTPC-tはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。eTPC-t及びeAPC-pa集団が接触すると、4つのeTPC-t応答状態(1つのネガティブ状態及び3つのポジティブ状態)が達成され得る。ネガティブ状態は、eTPC-tの静止状態であり、2Fエレメントでのシグナル強度がなく、eAPC aAPX:aAM複合体がeTPC-tにより提示された鎖対を刺激できないことが示される。3つのポジティブ状態は、2Fからの漸増シグナル強度を示す。状態2F'+、2F'++及び2F'+++はそれぞれ低、中及び高シグナル強度を表す。細胞に付されるより濃い影で示されるように、ヘキサゴンと呼ばれる2Fの遺伝子産物は蓄積して各細胞状態のシグナル強度を報告する。これは、eAPC-paにより提示される被分析物aAPX:aAMに対する、eTPC-t集団により発現される被分析物TCRspの応答が段階的であることを示している。
図31図31-可能性のあるeAPC-pa出力状態を示すeAPC:eTPC組合せシステムの動作 被分析物eAPC-paは、各々が1つのaAPX及び1つのaAMをコードする1つのORFが組み込まれた部位1C'及び1E'を含有し、細胞表面のaAPXにおいて積荷としてaAMが積載されている。被分析物eTPCは、表面の相互関係性TCRspをコードする1つのORFが各々組み込まれた部位2C'及び2E'を含有する。eTPC-tは、TCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。被分析物eTPC及びeAPC-pa集団が接触すると、4つのeAPC応答状態(1つのネガティブ状態及び3つのポジティブ状態)が達成され得る。ネガティブ状態は、被分析物eAPCの静止状態であり、TCRsp鎖対のシグナル強度がないことにより、被分析物eAPCにより提示されるaAPX:aAM複合体を刺激できないことが示される。3つのポジティブ状態は、接触されたaAPX:aAMからの漸増シグナル強度を示す。各細胞状態の報告されるシグナル強度は、*、**及び***で示され、細胞の暗い影付きによっても示す。このことは、被分析物TCRsp鎖対に対する被分析物aAPX:aAMの応答が段階的であることを示している。
図32図32-別個の被分析物TCR鎖対を発現するeTPC-tのライブラリーから被分析物aAPX:aAMと反応性であるTCR鎖対を同定するための二部構成被分析物APC:eTPCシステムの組合せ動作 eTPC-tプールは、各々に相互関係性TCR鎖対をコードする2つのORFが組み込まれている部位2C' i、ii又はiiを保有する細胞を含有し、よって、当該集団中の各細胞コホートは別個のTCRspを表面で発現する。eTPC-tはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。被分析物eAPCは、1つのaAPX及び1つのaAMをコードする別異のORFセットが組み込まれている部位1C'及び1E'を含有し、細胞表面のaAPXにおいて積荷としてaAMが積載されている。本実施例では、2C' iから発現されたTRC鎖対のみが、被分析物APCにより提示されるaAPX:aAMに関して特異的であり、その結果、eTPC-tプール及び被分析物APC集団が接触すると、2C' iを保有するeTPC-tの細胞コホートのみが、状態2F'によりTCRsp結合を報告する。
図33図33-別個の被分析物aAPX:aAM複合体を発現する被分析物eAPCのライブラリーから被分析物eTPCと反応性であるaAMを同定するための二部構成eAPC:eTPCシステムの組合せ動作 被分析物eAPCは、各々が1つのaAPX及び1つのaAMをコードする別異のORFセットが組み込まれた部位部位1C'及び1E'を含有し、細胞表面のaAPXにおいて積荷としてaAMが積載されている。被分析物eTPCは、TCRsを表面で発現する交換されたゲノム受容部位2C'を含有する。被分析物eTPCはTCRシグナル応答エレメント2Fを更に含有する。本実施例では、複合体aAPX:aAM iのみが被分析物eTPCにより提示されるTCRに関して特異的であり、その結果、被分析物eAPCプール及び被分析物eTPC集団が接触すると、aAM iを発現する細胞コホートのみが別異のシグナル*を発現する。
図34図34-可溶性の提示可能抗原aAMの付加によるeAPC-pからのeAPC-p+aAMの作製 eAPC-pは、aAPXを発現する、交換されたゲノム受容部位1B'を含有する。可溶性の直接提示可能な抗原aAMはeAPC-pと組み合わされる。このことが、細胞表面でのaAPX:aAM複合体の形成及びeAPC-p+aAMの作製を生じる。
図35図35-eAPC-p及び可溶性aAMからのeAPC-p及び可溶性aAM eAPC-pは、aAPXを発現する、交換されたゲノム受容部位1B'を含有する。可溶性抗原aAMはeAPC-pと組み合わされ、このことが、aAPXの細胞表面での発現、細胞内でのaAMの存在、よってaAPXにおけるaAMの積荷としての積載を生じ、細胞表面でのaAPX:aAM複合体の形成及びeAPC-p+aAMの作製を生じる。
図36図36-aAMの強制放出による、eAPC-p+aAMにより提示されたaAMの同定 eAPC-p+aAMは、aAPXを発現する交換されたゲノム受容部位1B'並びに表面にaAPX:aAM複合体として提示される内在化されたaAMを含有する。aAMは、インキュベーションによりaAPX:aAM表面複合体から放出され、放出されたaAMは同定に利用可能である。
図37図37-aAPX:aAM複合体の捕捉による、eAPC-p+aAMにより提示されたaAMの同定 eAPC-p+aAMは、aAPXを発現する交換されたゲノム受容部位1B'並びに表面にaAPX:aAM複合体として提示される内在化されたaAMを含有する。aAPX:aAM表面複合体が、積載されたaAMの同定のために捕捉される。
図38図38-HEK239細胞株におけるHLA-A、HLA-B及びHLA-C遺伝子の標的化変異誘発座を有する細胞の選択a)HEK293コントロール細胞(破線ヒストグラム)と比較した、Cas9-P2A-GFPをコードするプラスミドとHLA-A、HLA-B及びHLA-C遺伝子座を標的するgRNAとでのトランスフェクションの48時間後の2つの独立細胞集団におけるGFP蛍光シグナル(灰色ヒストグラム)。GFPサブセットゲート内のGFPシグナルを有する細胞をポリクローナル集団として選別した。b)PE-Cy5抗HLA-ABC接合抗体で標識されたときに2つの選別されたポリクローナル集団で観察された細胞表面HLA-ABCシグナル(灰色ヒストグラム)。低いPE-Cy5抗HLA-ABCシグナルを示しソートゲート内で提示された単一細胞を選別して、モノクローンを確立した。非標識HEK293細胞(点線ヒストグラム)及びPE-Cy5抗HLA-ABC標識HEK293細胞(漆黒線ヒストグラム)をコントロールとして供した。
図39図39-HLA-ABCnullモノクローンの表現型分析:モノクローン集団をPE-Cy5抗HLA-ABC接合抗体で染色し、フローサイトメトリーにより分析した(灰色ヒストグラム)。非標識HEK293細胞(破線ヒストグラム)及びPE-Cy5抗HLA-ABC標識HEK293細胞(漆黒線ヒストグラム)をコントロールとして供した。3つ全てのモノクローン株が、非標識コントロールに一致する蛍光シグナルを示したことにより、各株がHLA-ABC表面発現を欠いていることが証明された。
図40図40-標的付けられたHLAにおけるゲノム欠失を証明する表面HLA-ABC発現を欠くモノクローンの選択の遺伝子特徴決定。PCRアプリコンを、特定のHLAアレレのgRNAゲノム標的部位に及ぶプライマーを用いて作製し、そのサイズを電気泳動により決定した。予想されたサイズは、野生型HLA-Aアプリコンが1067bpであり、HLA-Bアプリコンが717bpであり、HLA-Cアプリコンが1221bpである。
図41図41-合成成分Dを伴うか又は伴わない合成成分Bの標的付けられたゲノム組込みを有する細胞の選択 a)Cas9-P2A-GFPをコードするプラスミドとAAVS1遺伝子座を標的するgRNAとAAVS1左右相同性アームが隣接する成分B遺伝子エレメントとでのトランスフェクションの48時間後のGFP蛍光シグナル(灰色ヒストグラム)。HEK293細胞をGFPネガティブコントロールとして供した(点線ヒストグラム)。GFP+ゲート内でGFPシグナルを有する細胞をポリクローナル集団として選別した。b)Cas9-P2A-GFPをコードするプラスミドとAAVS1遺伝子座を標的するgRNAと共にAAVS1左右相同性アームが隣接する成分B及びDとでのトランスフェクションの48時間GFP蛍光シグナル(灰色ヒストグラム)。HEK293細胞をGFPネガティブコントロールとして供した(点線ヒストグラム)。GFP+ゲート内でGFPシグナルを有する細胞をポリクローナル集団として選別した。c)BFPシグナルを維持するがRFPシグナルは検出されないものがD1選別ポリクローナル集団内に観察された。Q3象限内の高いBFPシグナルを示す単一細胞を選別し、合成成分Bを含有するeAPCモノクローンを樹立した。d)BFP及びRFPシグナルを維持するものがD2選別ポリクローナル集団内に観察された。Q2象限内の高いBFP及びRFPシグナルを示す単一細胞を選別し、合成成分B及び合成成分Dを含有するeAPCモノクローンを樹立した。
図42図42-eAPCモノクローンの表現型分析a及びb)維持されたBFP発現を表示するモノクローン集団は、合成成分Bの組込みを示唆する。c)維持されたBFP及びRFP発現を表示するモノクローン集団は、合成成分B及び合成成分Dの両方の組込みを示唆する。
図43図43-AAVS1遺伝子座における成分B又は成分B及びDの組込み用のモノクローンの選択の遺伝子特徴決定a)PCRアプリコンを、成分B及び/又はDでプライムするプライマーを用いて作製し、サイズを電気泳動により決定した。ポジティブアプリコンの予想サイズは、成分B及び/又はDの安定な組込みを示す380bpである。b)PCRアプリコンを、相同性アームによりコードされる領域に対して遠位であるAAVS1ゲノム配列並びに成分B及び/又はDによりコードされるSV40 pAターミネーターでプライムするプライマーを用いて作製し、サイズを電気泳動により決定した。ポジティブアプリコンの予想サイズは、AAVS1部位に生じた成分B及び/又はDの組込みを示す660bpである。
図44図44-成分Bへの成分C'の標的付けられたゲノム組込みを有する細胞の選択a)Cas9-P2A-GFPをコードするプラスミドとAAVS1遺伝子座を標的するgRNAと成分C' HLA-A*24:02(左パネル)又は成分C' HLA-B*-07:02(右パネル)とでのトランスフェクションの48時間後のGFP蛍光シグナル。GFP+ゲート内でGFPシグナルを有する細胞をポリクローナル集団ACL-303又はACL-305選別した。b)PE-Cy5抗HLA-ABC接合抗体で標識したとき、被分析物HLA細胞表面発現が2つの選別されたポリクローナル集団で観察された(灰色ヒストグラム)。高いPE-Cy5抗HLA-ABCシグナルを示し、右ソートゲート内に表示される単一細胞を選別して、モノクローンを確立した。PE-Cy5抗HLA-ABC標識ACL-128、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株から検出されるシグナル(点線ヒストグラム)をコントロールとして供した。
図45図45-被分析物HLAクラスIタンパク質を細胞表面に発現するeAPC-pモノクローンの表現型分析 モノクローン集団をPE-Cy5抗HLA-ABC接合抗体で染色し、フローサイトメトリーにより分析した(灰色ヒストグラム)。ACL-128、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株(点線ヒストグラム)をコントロールとして供した。ACL-321及びACL-331モノクローン細胞株は、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株コントロールと比較してより強い蛍光シグナルを示したことから、各株がその被分析物aAPX、HLA-A*24:02又はHLA-B*-07:02 ORFをそれぞれ発現し、したがってeAPC-p細胞株であることが証明される。
図46図46-ゲノムに成分C'が組み込まれたこと、組込みがAAVS1ゲノム受容部位に生じて成分B'が作製されたことを証明する、モノクローンの選択の遺伝子特徴決定a)PCRアプリコンによりHLAインサートの存在が確証され、810bpのバンドは正確なCMVプロモーターアプリコンを示し、380bpは、SV40pAターミネーターから生成されたアプリコンである。b)PCRアプリコンは、相同性アームによりコードされる領域に対して遠位であるAAVS1ゲノム配列でプライムされるプライマー及び被分析物HLA ORFに連結されたSV40 pAターミネーターに独特なプライマーの2セットのプライマーを用いて生成された。ポジティブアプリコンの予想サイズ1kb及び1.1kbは、成分B'の作製を示す。
図47図47-成分Bへの成分C'の標的付けられたゲノム組込みを有する細胞の選択a)Cas9-P2A-GFPをコードするプラスミドと、AAVS1遺伝子座を標的するgRNAと、成分C' HLA-DRA*01:01/HLA-DRB1*01:01(左パネル)又は成分C' HLA-DPA1*01:03/HLA-DPB1*04:01(右パネル)とでのトランスフェクションの48時間後のGFP蛍光シグナル。GFP+ゲート内でGFPシグナルを有する細胞をポリクローナル集団として選別した。b)647抗HLA-DR,DP,DQ接合抗体(灰色ヒストグラム)で標識したとき、被分析物HLA細胞表面発現が2つの選別されたポリクローナル集団に観察された。高いAlexa 647抗HLA-ABCシグナルを示し、右ソートゲート内に表示される単一細胞を選別してモノクローンを確立した。Alexa 647抗HLA-ABC標識ACL-128(HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株)(点線ヒストグラム)及びARH野生型細胞株(漆黒線ヒストグラム)から検出されたシグナルをコントロールとして供した。
図48図48-被分析物HLAクラスIIタンパク質を細胞表面に発現するeAPC-pモノクローンの表現型分析 モノクローン集団をAlexa 647抗HLA-DR,DP,DQ接合抗体で染色し、フローサイトメトリーにより分析した(灰色ヒストグラム)。ACL-128(HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株)(点線ヒストグラム)及びARH野生型細胞株(漆黒線ヒストグラム)をコントロールとして供した。ACL-341及びACL-350モノクローン細胞株は、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株コントロールと比較してより強い蛍光シグナルを示したことから、各株がその被分析物aAPX、HLA-DRA*01:01/HLA-DRB1*01:01又はHLA-DPA1*01:03/HLA-DPB1*04:01をそれぞれ発現し、したがってeAPC-p細胞株であることが証明される。
図49図49-被分析物HLAクラスIタンパク質のRMCE組込みにより作製されるeAPC-pモノクローンa)eAPC-pモノクローン集団ACL-421及びACL-422はBFP蛍光を喪失した(灰色ヒストグラム)。親のeAPC細胞株ACL-385(漆黒線ヒストグラム)及びBFPネガティブARH野生型細胞株(破線ヒストグラム)をコントロールとして供した。b)PE-Cy5抗HLA-ABC接合抗体で標識したとき、eAPC-pモノクローン集団ACL-421及びACL-422はHLA-A*02:01発現を達成した(灰色ヒストグラム)。親のACL-385 HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株(破線ヒストグラム)及びARH野生型細胞株(漆黒線ヒストグラム)をそれぞれネガティブ及びポジティブPE-Cy5抗HLA-ABC標識コントロールとして供した。これら結果は、ACL-421及びACL-422細胞株の両方においてBFP ORFとHLA-A*02:01 ORFとの間でRMCEがうまく生じたことを強く示唆した。
図50図50-モノクローンの選択の遺伝子特徴決定によりRMCEによるHLA-A*02:01組込みが確証された 630bpのアプリコンは、HLA-A2の存在をモノクローンACL-421及び422において示したが、コントロール株ACL-128において示さなかった。
図51図51-被分析物HLAクラスIタンパク質を細胞表面に発現しaAMを発現するeAPC-paモノクローンの表現型分析a)eAPC-pモノクローン集団をPE-Cy5抗HLA-ABC接合抗体で染色し、フローサイトメトリーにより分析した(灰色ヒストグラム)。ACL-128、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株(点線ヒストグラム)をコントロールとして供した。ACL-321及びACL-331モノクローン細胞株は、コントロールと比較してより強い蛍光シグナルを示して、各株がその被分析物aAPX、HLA-A*02:01又はHLA-B*35:01 ORFをそれぞれ発現し、したがってeAPC-p細胞株であることを証明した。b)eAPC-paモノクローン集団をGFP蛍光についてフローサイトメトリーにより評価した(灰色ヒストグラム)。ACL-128、HLA-ABCnull及びHLA-DR,DP,DQnull eAPC細胞株(点線ヒストグラム)をコントロールとして供した。ACL-391及びACL-395モノクローン細胞株は、コントロールと比較してより強い蛍光シグナルを示して、各株が被分析物aAM選択マーカーを発現し、したがってHLA-LA-A*02:01又はHLA-B*35:01 ORFもまたそれぞれ発現する細胞株におけるaAM発現を示唆されることが証明される。したがって、ACL-391及びACL-395はeAPC-pa株であった。
図52図52-成分1D及び/又は1Bを含有するモノクローンの遺伝子特徴決定 2つの表は、成分1B又は成分1B及び1Dをそれぞれ含有するように作製されたeAPCの遺伝子特徴決定のまとめを示す。
図53図53-成分1C'が単一HLAI ORFをコードする、一工程で構築されたeACP-p eAPC-pは、Tyr-リコンビナーゼFlp(V4.1.8)の発現を、1つの成分1C' HLA-A*02:01(V4.H.5)又はHLA-A*24:02(V4.H.6)から選択されるaAPXをコードするプラスミドと共にコードするプラスミドを有する細胞株ACL-402のエレクトロポレーションによるRMCEによって創出された。エレクトロポレーションの10日後に、HLAI表面発現についてポジティブであり成分1B選択マーカーによりコードされる蛍光タンパク質シグナルRFPが低下した個々の細胞を選別した。得られるモノクローナルeAPC-p株を親のeAPC株と併行してフローサイトメトリーにより分析し、2つの例が示された:a)より成長した個々のモノクローン株(ACL-900及びACL-963)をフローサイトメトリーによりRFPの喪失、BFPの存在及びHLA-ABC(aAPX)の獲得についてアッセイした。左手プロットはBFP 対 RFPを示し、親の細胞はBFP及びRFPの両方を有し(Q2、上プロット、99.2%)、一方ACL-900(Q3、中プロット、99.7%)及びACL-963(Q3、下プロット、99.9%)は共にRFPシグナルを欠き、このことは組込みカップルが成分1B/1C'の間に生じたことを示している。右手プロットはBFP 対 HLA-ABC(aAPX)を示し、ここで、ACL-900(Q2、上プロット、99.2%)及びACL-963(Q2、下プロット、99.2%)は共にHLA-ABC(aAPX)について強いシグナルを示し、当該1B/1C'組込みが更に強化されている。決定的なことに、ACL-900及びACL-963は共に強いBFPシグナルを有し、このことから、成分1Dがオープンのまま、成分1B/1C'組込みカップルから単離されたままであることが示唆される。b)ACL-900及びACL-963並びにa)に提示されていない第3のeAPC-pであるACL-907を更に特徴付けるため、ゲノムDNAを抽出し、PCRを、成分1B'の近傍及び内部を標的するプライマー(表5、8.B.3、15.H.2)を用いて行うことにより、奏功する組込みカップル事象のみを選択的に増幅させた。比較は成分1Bを欠いている非改変親株ACL-3に対して行った。3つ全てのeAPC-pモノクローンについて成分1B'に特異的なアンプリコン産物が生成された一方、ACL-3反応では生成物は検出されず、このことから、特異的組込みカップル事象が成分1B及び成分1C'の間で生じたことが確証される。
図54図54-成分1D'が単一被分析物抗原分子(aAM)ORFをコードする、eAPC-pから一工程で構築されたeAPC-pa ゲノム受容部位(成分1D)が、プライムされた遺伝子ドナーベクター(aAMをコードする単一ORFを含んでなる成分1E')による組込みについて標的される複数のeAPC-paを、併行して、親のeAPC-p(ACL-905)から構築した。eAPC-p(ACL-900、実施例8)を、RMCEリコンビナーゼ酵素(Flp、V4.1.8)及びV9.E.6、V9.E.7又はV9.E.8の各成分1E'の発現をコードするベクターとエレクトロポレーションにより独立して組み合わせた。エレクトロポレーションの10日後に、個々のeAPC-paを選択し、単一細胞(モノクローン)を、成分1Dによりコードされる組込みの選択マーカーBFPのシグナル低下に基いて選択した。得られるモノクローナルeAPC-pa株を親のeAPC株と併行してフローサイトメトリーにより分析し、3つの例を示した。加えて、得られるモノクローンを遺伝学的にも特徴付けて組込みカップル事象を確証した。a)eAPC-pa、ACL-1219、ACL-1227及びACL-1233についてのモノクローンを分析し、フローサイトメトリーによりBFPシグナルの喪失及びHLA-ABCシグナルの保持について選択した。BFP 対 SSCのプロットはBFP-ゲートを用いて表示される。親のeAPC-pと比較したBFP事象の数の増加が観察され、このことから、組込みカップルが成分1D/1E'の間で生じたことが示唆される。BFP-ゲートからの単一細胞を選択し、選別し、増殖させた。b)ACL-1219、ACL-1227、ACL-1233の選択モノクローンをフローサイトメトリーにより分析してBFPの喪失及びHLA-ABCシグナルの保持を確証した。BFP 対 HLA-ABCのプロットが示され、3つ全てのモノクローンは、BFPシグナルが親のeAPC-pと比較して喪失していると観察され得(最も右側のプロット)、このことから組込みカップル事象の成功が示唆される。c)モノクローンがaAM ORFについて正しいフラグメントサイズを含有することを証明するため、aAM ORFを標的するプライマーを用いてポリメラーゼ連鎖反応を行い、代表的なアガロースゲルを表した。各aAM ORFを代表する2つのモノクローンからの結果を示す。レーン1:2_log DNAマーカー、レーン2~3:pp28 ORF(予想サイズ0.8kb)、レーン4:2_log DNAマーカー、レーン5~6:pp52 ORF(予想サイズ1.5kb)、レーン7:2_log DNAマーカー、レーン8~9:pp65 ORF(予想サイズ1.9kb)、レーン10:2_log DNAマーカー。分析した全てのモノクローンがそれぞれのaAMについて予想されたアプリコンサイズを有し、このことから、組込みカップルが生じたことが更に示唆される。
図55-1】図55-単一工程でプールされたeAPC-pライブラリーを作製するための複数抗原のeAPC-pへのショットガン組込み eAPC-paのプールされたライブラリーを、複数のaAM ORF(HCMVpp28、HCMVpp52及びHCMVpp65)をまとめてコードするプライムされた成分1Eベクター(成分1E')のプールから親のeAPC-pへの単一工程での組込みにより作製した。ここで、各個細胞には、元のベクタープールに由来する単一ランダム被分析物抗原ORFが成分1D'に組み込まれ、その結果、作製されたeAPC-paの各々が単一ランダムaAMを発現するが、eAPC-paのプールされたライブラリーは、集団として、元のプールされたベクターライブラリーにコードされるaAM ORFの全てを代表する。eAPC-paのライブラリーを、eAPC-p(ACL-905、aAPX:HLA-A*02:01)とHCMVpp28、HCMVpp52又はHCMVpp65の1つのORFをコードする個々のベクター(V9.E.6、V9.E.7及びV9.E.8)を含んでなるプールされたベクターライブラリーとを組み合わせ、分子比1:1:1で混合することによって、エレクトロポレーションにより作製した。得られるeAPC-pa集団を分析し、フローサイトメトリーにより親のeAPC-p株と併行して選択した。a)エレクトロポレーションの10日後、推定のeAPC-pa細胞(トランスフェクタント)を分析し、親株(ACL-905)と併行して比較するフローサイトメトリーにより選択した。プロットは、BFP集団に関してゲーティングされたBFP 対 SSCを示し、ここで、BFP-細胞の増加がBFP-ゲートにおいて親株と比較して観察される。バルク細胞を選別し、BFP-ゲートに基いてトランスフェクタントを形成した(ACL-1050と呼ぶ)。b)増殖後、ACL-1050細胞をフローサイトメトリーによりBFPの喪失について分析した。示されたプロットはBFP 対SSCであり、ここで、ACL-1050は96.4% BFP-まで富化されており、これに対し、親株は~4% BFP-であった。続いて、単一細胞をACL-1050のBFP-集団から選別した。
図55-2】図55-単一工程でプールされたeAPC-pライブラリーを作製するための複数抗原のeAPC-pへのショットガン組込み eAPC-paのプールされたライブラリーを、複数のaAM ORF(HCMVpp28、HCMVpp52及びHCMVpp65)をまとめてコードするプライムされた成分1Eベクター(成分1E')のプールから親のeAPC-pへの単一工程での組込みにより作製した。ここで、各個細胞には、元のベクタープールに由来する単一ランダム被分析物抗原ORFが成分1D'に組み込まれ、その結果、作製されたeAPC-paの各々が単一ランダムaAMを発現するが、eAPC-paのプールされたライブラリーは、集団として、元のプールされたベクターライブラリーにコードされるaAM ORFの全てを代表する。eAPC-paのライブラリーを、eAPC-p(ACL-905、aAPX:HLA-A*02:01)とHCMVpp28、HCMVpp52又はHCMVpp65の1つのORFをコードする個々のベクター(V9.E.6、V9.E.7及びV9.E.8)を含んでなるプールされたベクターライブラリーとを組み合わせ、分子比1:1:1で混合することによって、エレクトロポレーションにより作製した。得られるeAPC-pa集団を分析し、フローサイトメトリーにより親のeAPC-p株と併行して選択した。c)ポリクローンACL-1050がHCMVpp28、HCMVpp52及びHCMVpp65をコードする細胞の混合物を含んでなることを証明するため、12のモノクローンをランダムに選択し、増殖させ、遺伝子特徴決定に用いた。細胞を、aAM ORFに標的付けられたプライマー(成分1D')を用いるPCRにより特徴付けて、組み込まれたaAMを増幅して検出した。PCRによりスクリーニングした12の全てのモノクローンは、pp28(0.8kb)、pp52(1.5kb)又はpp65(1.9kb)の1つの予想サイズである検出可能なアプリコンを有する。加えて、3つ全てのaAMが12のモノクローンに代表された。相対的に、aAMが知られている3つの別個のモノクローンからのアプリコンをコントロールとして併行して増幅した;3つ全てのコントロールが、pp28(0.8kb)、pp52(1.5kb)及びpp65(1.9kb)の正しいサイズのアプリコンを生成した。よって、プールがeAPC-paを含み、ここで、各細胞が、元の3つのベクターのプールからの単一のランダムに選択されたaAMを有することが確証される。
図56図56-親eTPCからのeTPC-t作製の証明 モデルのTCRα/β対(JG9-TCR)(これは、HLA-A*02:01に提示されるHCMV抗原に関して既知の特異性を有する)を、eTPC親株への組込み用に選択した。JG9-TCR-α ORFを成分2E'状況に、JG9-TCR-βを成分2C'状況にクローニングした。2つのゲノム組込み部位2B及び2D(レポーターBFP及びRFPをそれぞれコードする)を有するeTPC株ACL-488への成分2C'及び2E'プラスミド及びflpリコンビナーゼをコードする構築物のトランスフェクションによるRMCEによってeTPC-tを作製した。トランスフェクションの10日後、成分2B及び2D選択マーカーがコードするBFP及びRFPシグナルが低下した個々の細胞を単一細胞として選別した。得られるモノクローナルeTPC-t ACL-851を、親eTPCと並行して分析した。一例を示す。a)及びb)親eTPC細胞株ACL-488及び一例のモノクローナルを、フローサイトメトリーによりBFP及びRFPシグナルについて分析した。このプロットは、生存単一細胞をBFP対RFPとして表示し、eTPC細胞株が成分2B及び2Dに存在する選択マーカーについてポジティブであり(a)、得られるモノクローンが、2B/2Cと2D/2Eとの間の組込みカップル事象に関して予測されるように、これらマーカーを喪失していることを示している(b)。比率値は、a)においては二重ポジティブ細胞の、b)においては二重ネガティブ細胞の割合を表す。c)~f)eTPC ACL-488及びモノクローンeTPC-t ACL-851を、CD3及びTCRα/β(TCRab)に対する抗体並びにJG9-TCRに特異的なHLAマルチマー反応剤(Dex HLA-A*02:01-NLVP)で染色し、フローサイトメトリーで分析し、生存単一細胞についてゲーティングした。親eTPC株は、細胞表面でCD3についてもTCRについてもポジティブ染色を示さず(c)、HLAマルチマー反応剤での染色についてもネガティブであった(d)。対照的に、得られるモノクローンは、細胞表面でCD3及びTCRの両方についてポジティブ染色を示し(e)、発現されたJG9-TCRに特異的なマルチマー反応剤でポジティブ染色を示した。比率値は、c)及びe)においてはCD3/TCRab二重ポジティブ細胞の、d)及びf)においてはCD3/HLA-マルチマー二重ポジティブ細胞の割合を表す。 g)ゲノムDNAを、モノクローナルeTPC-t ACL-851から調製し、成分2D'によりコードされるJG9-TCR-α鎖又は成分2B'によりコードされるJG9-TCR-β鎖に特異的なプライマーを用いるPCRに供した。PCR産物をアガロースゲルにより分離し、予想されるバンドサイズとして観察した。h)ゲノムDNAを、モノクローナルeTPC-t ACL-851から調製し、成分2D'によりコードされるJG9-TCR-α鎖又は成分2B'によりコードされるJG9-TCR-β鎖に特異的なプライマー及びプローブを用いるデジタルドロップPCRに供した。TCRα定常(TRAC)のイントロンについての参照アプリコンプライマー/プローブ対を含ませた。表は、TCRα及びTCRβに対する参照の比を示す。0.33付近の比は、TCRα及びβ鎖の各々の単一コピーがeTPC-t株ACL-851に存在すること、すなわち、eTPC-t株ACL-851が三倍体株であることを示す。
図57図57-eTPC-tからのeTPC-x復帰の証明 TCRα及びβ鎖をそれぞれ部位2D'及び2B'にて発現する親eTPC-t細胞株ACL-851を、GFPをコードするドナーベクター(成分2Z)で成分2D'を交換することによりeTPC-x株に復帰させた。成分2Zは、GFP ORFを挟むリコンビナーゼ異種特異的F14/F15部位を含み、よって、成分2D'に適合していた。eTPC-t株ACL-851を、flpリコンビナーゼをコードする構築物と共に成分2Zでトランスフェクトした。トランスフェクションの7日後に、GFPシグナルについてポジティブの個々の細胞を選別し、モノクローンとして増殖させた。得られるモノクローナルeTPC-x株を、親eTPC-tと並行してフローサイトメトリにより分析した。一例を示す。a)及びb)親eTPC-t ACL-851に由来するモノクローンeTPC-x ACL-987を、GFP発現について親株と共にフローサイトメトリにより分析した。プロットは、ゲーティングした生存単一細胞のSSC対GFPパラメータを表示する。親の細胞株は、GFP発現がない(a)が、モノクローンACL-987は、予想されたようにGFPを獲得し(b)、このことは、TCRα ORFがGFP ORFに交換されたことを示す。C)及びD)親eTPC-t ACL-851と共に、親ACL-851に由来するモノクローンeTPC-x ACL-987を、CD3及びTCRabに対する抗体で染色し、フローサイトメトリにより分析した。プロットは、生存単一細胞に対してゲーティングしたCD3対TCRabパラメータを表示する。親細胞は、CD3及びTCRabの両方についてポジティブ染色を示した(c)が、派生したモノクローンは、両方についてネガティブ染色を示し(d)、このことは、派生したeTPC-x株におけるTCRα ORFの喪失を確証するものである。
図58図58-eTPC-tのプールを作製するための、eTPC-xへのショットガン組込みの証明 eTPC-tプールを、成分2B'で単一TCRβ鎖を発現する親eTPC-x株から作製した。eTPC-x株は、利用可能な部位2DにてレポーターとしてGFPを発現した。親の鎖を含む64のバリアントTCRα鎖のプールを構築した。親のTCR鎖対は、HLA-A*02:01において提示されるHCMV抗原について既知の特異性を有するJG9-TCRを表す。成分2Eのプールを親eTPC-x ACL-987に、flpリコンビナーゼをコードする構築物と共にトランスフェクトした。ポリクローナル株は、トランスフェクションの10日後に、GFPポジティブ細胞についての選別により選択した。得られるACL-988ポリクローナルeTPC-tは、その後、GFPについてネガティブ染色及びHLAマルチマー反応剤(DEX HLA-A*02:01-NLVP)についてポジティブ又はネガティブ染色に基づいて選別した。回収した単一細胞を配列決定して、コードされるTCR-α鎖を同定し、親のTCR鎖対に特異的なHLAマルチマー反応剤での染色に関して、天然型TCR-β鎖と対を形成するTCR-α鎖バリアントの各々について並行して行った分析と比較した。a)及びb)親eTPC-x ACL-987株及び得られるポリクローンeTPC-t ACL-988株を、GFP発現についてフローサイトメトリにより分析した。プロットは、生存単一細胞のSSC対GFPパラメータを表示する。親細胞株は、GFPについてポジティブシグナルを示し、このことは、インタクトな成分2Dを示す(a)。派生したポリクローナル株は、GFPについて半ポジティブ及び半ネガティブを示し(b)、このことは、ポリクローナル集団中の細胞の半分が、DにてGFP ORFがTCRα ORFに交換されて成分成分2D'を形成した可能性があることを示す。c)及びd)親eTPC-x ACL-987株及び得られるポリクローンeTPC-t ACL-988株を、CD3抗体及び親JG9-TCRに特異的なHLAマルチマー(DEX HLA-A*02:01-NLVP)で染色し、フローサイトメトリにより分析した。プロットは、生存単一細胞のCD3対HLAマルチマーパラメータを表示する。親細胞株は、CD3及びHLAマルチマー両方の染色についてネガティブである(c)。D)の左パネルは、ゲーティングしたGFPネガティブ事象を表示し、右パネルはGFPポジティブ事象を表示する。成分2DがD'に変換されたGFPネガティブ事象のみが、CD3ポジティブ染色を示し、その部分集合が、HLAマルチマーについてポジティブ染色を示す。HLAマルチマーネガティブ及びポジティブゲートでゲーティングして単一細胞を選別し、成分2D'に組み込まれたORFを配列決定して、TCRα ORFのアイデンティティーを決定した。 e)64全てのJG9-TCR-αバリアントを、各々が独立して親のeTPC-x(ACL-987)にトランスフェクトされ得るように発現構築物にクローニングした。HLA-A*02:01-NLVPテトラマー反応剤に対する相対染色単位(relative staining unit:RSU)を各々について決定した。RSUは、CD3ネガティブ集団に対する、CD3ポジティブ集団についてのHLA-A*02:01-NLVPテトラマーシグナルの平均蛍光強度(MFI)の比として算出し、HLAマルチマー反応剤に対する各TCR鎖対バリアントの結合強度の指標である。図e)にプロットした各点は、64の各バリアントについて観察されたRSUを表す。白抜き丸は、GFPネガティブ/HLAマルチマーポジティブゲートから回収した配列決定細胞に相関する。白抜き三角は、GFPネガティブ/HLAマルチマーネガティブゲートから回収した配列決定細胞に相関する。
図59図59-eAPC-p及び外因性aAMを用いるeAPC:eTPCシステムにおける成分2Fの機能的証明 成分2Fを有するeTPC-t細胞株(ACL-1277)であって、成分2B'及び2D'でのTCR鎖が、HLA-A*02:01において提示されるHMCV抗原性ペプチドNLVPMVATVに特異的なTCR対をコードする細胞株。成分2FレポーターはRFPであった。このeTPC-tを、-p特徴が異なる様々なeAPC株と、モデルペプチド抗原の存在下及び不在下で24時間接触させ、接触させた培養物をフローサイトメトリにより分析した。フローサイトメトリヒストグラムプロットは、eAPCにより提示されなかった特定の表面マーカーについての抗体染色により同定された生存単一T細胞のRFPシグナルに対する事象カウントを示す。a)及びb)HLA-A*02:01のみを発現するeAPC-p細胞(ACL-209)を、NLVPMVATV(a)又はVYALPLKML(b)ペプチドでパルスし、その後、eTPC-tと共に24時間共培養した。c)及びd)HLA-A*24:02のみを発現するeAPC-p細胞(ACL-963)を、NLVPMVATV(c)又はVYALPLKML(d)ペプチドでパルスし、その後、eTPC-tと共に24時間共培養した。e)HLA-A*02:01のみを発現するeAPC-p細胞(ACL-209)を、ペプチドパルスなしで放置し、その後、eTPC-tと共に24時間共培養した。f)細胞表面でHLAを発現しないeAPC親細胞(ACL-128)を、NLVPMVATVでパルスし、その後、eTPC-tと共に24時間共培養した。RFPシグナルは、NLVPMVATV(発現TCRの既知の標的を表す)でパルスしたHLA-A*02:01発現eAPC-pの存在下でのみeTPC-t ACL-1277において顕著に増加した。ヒストグラムのゲート及び値は、RFPポジティブ及びRFPネガティブゲートにおける事象の割合を反映する。このことは、eTPC-tにより発現されるTCRspと同族HLA/抗原との結合(aAPX:aAM)に対する成分2Fの特異的応答を示す。
図60図60-aAMが組み込まれたeAPC-paを用いるeAPC:eTPCシステムにおける成分2Fの機能的証明 成分2Fを有するeTPC-t細胞株(ACL-1150)であって、成分2B'及び2D'でのTCR鎖が、HLA-A*02:01において提示されるHMCV抗原性ペプチドNLVPMVATVに特異的なTCR対をコードする細胞株。成分2FレポーターはRFPであった。このeTPC-tを、-p特徴が異なる様々なeAPC株と、外因性抗原の不在下で24時間接触させた。a)HLA-A*02:01及びHCMVタンパク質pp52の全長ORFを発現するeAPC-pa株(ACL-1044)。pp52はJG9-TCRにより認識される抗原性配列を含有しない。b)HLA-A*02:01及びHCMVタンパク質pp65の全長ORFを発現するeAPC-pa株(ACL-1046)。pp65は、HLA-A*02:01において提示されるとき、JG9-TCRにより認識される抗原性配列を含有する。c)HLA-B*07:02及びHCMVタンパク質pp52の全長ORFを発現するeAPC-pa株(ACL-1045)。pp52はJG9-TCRにより認識される抗原性配列を含有しない。d)HLA-B*07:02及びHCMVタンパク質pp65の全長ORFを発現するeAPC-pa株(ACL-1048)。pp65は、HLA-A*02:01において提示されるとき、JG9-TCRにより認識される抗原性配列を含有する。各eAPC-pa株とeTPC-tとの48時間の独立の共培養後、eTPC-tにおけるRFP発現をフローサイトメトリーにより測定した。RFPシグナルは、eAPC-pa ACL-1046と接触させたときのみ、eTPC-t ACL-1150で顕著に増加した。これは、組み込まれたaAM ORFによりコードされる抗原性ペプチド配列及び正しいHLA制限の両方が認識された唯一のeAPC-paであった。ヒストグラムのゲート及び値は、RFPポジティブ及びRFPネガティブゲートにおける事象の割合を反映する。このことは、eTPC-tにより発現されるTCRspと同族HLA/抗原との結合(aAPX:aAM)に対する成分2Fの特異的応答を示す。