IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ タレスの特許一覧

<>
  • 特開-ブイ 図1a
  • 特開-ブイ 図1b
  • 特開-ブイ 図1c
  • 特開-ブイ 図1d
  • 特開-ブイ 図2
  • 特開-ブイ 図3
  • 特開-ブイ 図4
  • 特開-ブイ 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023027352
(43)【公開日】2023-03-01
(54)【発明の名称】ブイ
(51)【国際特許分類】
   B63C 11/48 20060101AFI20230221BHJP
【FI】
B63C11/48 C
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205155
(22)【出願日】2022-12-22
(62)【分割の表示】P 2019555750の分割
【原出願日】2018-04-13
(31)【優先権主張番号】17/00419
(32)【優先日】2017-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】511148123
【氏名又は名称】タレス
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フロリアン・プレベル
(72)【発明者】
【氏名】ロマン・カレリク
(57)【要約】      (修正有)
【課題】遠隔基地と通信可能にするために、水の表面の上に配置されるように設計されている少なくとも1つの無線電気アンテナを含むタイプの通信ブイを提供する。
【解決手段】ブイは、膨張式袋と、管状壁70と、底部71とを含む密封タンク1000を含む表面ユニット5を含み、管状壁70及び底部71は、内部体積と呼ばれる体積を画定し、表面ユニット5は、膨張式袋がブイの動作形態でフロートとしての機能を果たすように膨張式袋を膨張させるような方法で放出可能な圧縮気体を密閉する少なくとも1つのカートリッジ11を含み、密封タンク1000は、底部71から突出し、内部体積から離れて底部71から移動する突出容器17を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面ユニット(5)と深さユニット(8)とを含むブイ(1)であって、前記表面ユニット(5)は、膨張式袋(3)と、軸zの管状側壁(70)と、底部(71)とを含む密封タンク(1000)を含み、前記管状壁(70)及び前記底部(71)は、内部体積(60)と呼ばれる体積を画定し、前記表面ユニット(5)は、前記膨張式袋(3)が前記ブイの動作形態でフロートとしての機能を果たすように前記膨張式袋(3)を膨張させるような方法で放出可能な圧縮気体を密閉する少なくとも1つのカートリッジ(11)を含み、前記深さユニット(8)は、ケーブル(9)によって前記表面ユニット(5)に接続されており、前記ブイ(1)が格納形態である場合、前記深さユニット(8)及び前記表面ユニット(5)は接続されており、
前記気体は、前記カートリッジ(11)に閉じ込められ、前記ブイが前記動作形態である場合、前記気体は分離され、前記密封タンク(1000)は、前記底部(71)から突出し、前記内部体積(60)から離れて前記底部(71)から延在する突出容器(17)を含み、前記ブイの少なくとも1つの要素の組立体は、前記ブイ(1)が前記格納形態である場合、前記突出容器(17)を囲む体積に配置されており、前記ブイの少なくとも1つの要素の前記組立体は、ケーブル巻線を含む、ブイ(1)。
【請求項2】
前記軸zに対して垂直な前記突出容器(17)のより大きい寸法は、前記管状側壁(70)のより小さい寸法未満である、請求項1に記載のブイ(1)。
【請求項3】
前記ブイが前記動作形態である場合、前記表面ユニット(5)の沈み部分の前面が前記突出容器(17)の一部を含むように前記ブイ(1)が構成されている、請求項1又は2に記載のブイ(1)。
【請求項4】
前記ブイが前記動作形態である場合、前記表面ユニット(5)の沈み部分の前面が前記管状側壁(70)の一部を含むように前記ブイ(1)が構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項5】
前記ブイが前記格納形態である場合、前記ブイの少なくとも1つの要素の前記組立体及び前記表面ユニット(5)は、同一容器に挿入されている、請求項4に記載のブイ。
【請求項6】
前記深さユニットの一部は、前記格納形態で前記突出要素を囲む、請求項1~5のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項7】
前記ブイの少なくとも1つの要素の前記組立体は、能動機能要素を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項8】
前記ブイの少なくとも1つの要素の前記組立体は、前記突出容器(17)を囲む管状容器(14)を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項9】
単一カートリッジ(11)を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項10】
前記カートリッジ(11)は、前記気体を放出する場合、前記気体を前記カートリッジから上向きに排出するように配置されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項11】
前記突出容器(17)は、前記カートリッジ(11)の一部である、請求項1~10のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項12】
前記ブイが水中に沈んでいる場合、前記カートリッジ(11)が水と直接物理的接触するように前記ブイが配置されている、請求項1~11のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項13】
前記内部体積(60)は、少なくとも1つの電子回路、及び/又は少なくとも1つの電気エネルギー蓄積器、及び/又は前記気体を放出するシステムを収容する、請求項1~12のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項14】
前記気体が前記カートリッジに閉じ込められている、前記ブイが格納形態である場合、前記突出容器は、前記内部体積と連通する体積を画定する、請求項1~13のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項15】
前記突出容器(17)によって画定されている前記体積は、少なくとも1つの電子回路の一部、及び/又は少なくとも1つの電気エネルギー蓄積器の一部、及び/又は前記ブイ及び/又は前記気体カートリッジを放出する少なくとも1つのシステムの一部を収容する、請求項14に記載のブイ(1)。
【請求項16】
無線電気アンテナを含み、前記アンテナは、前記袋がフロートとしての機能を果たす場合、前記アンテナを前記水の表面の上に導くように配置されている、請求項1~15のいずれか一項に記載のブイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、膨張式袋と、膨張式袋がフロートとしての機能を果たすように気体を用いて膨張式袋を膨張させるように放出可能な圧縮気体を密閉する少なくとも1つのカートリッジとを含むタイプのブイに関する。
【0002】
本発明は、特に、遠隔基地と通信可能にするために、水の表面の上に配置されるように設計されている少なくとも1つの無線電気アンテナを含むタイプの通信ブイに関する。気体を用いて膨張式袋を膨張させる場合、水の表面の上に無線電気アンテナを導いて維持するように膨張式袋が再び浮上するように配置された無線電気アンテナを、膨張式袋に搭載する。変型例において、ブイは、基準点としての機能を果たしてもよく、又は所定のレベルで沈められた物体を維持するのに役立ってもよい。
【背景技術】
【0003】
これらのブイを、水の表面の上に位置する運搬手段、又は潜水艦から、展開してもよい。
【0004】
これらのブイは一般的に、ブイの機能要素を収容する同軸円筒のスタックを含む。このスタックを、ブイの展開前に、管状容器に収容する。
【0005】
円筒及び内部機器のサイズは、この管状容器のサイズによって非常に制約される。
【0006】
従来、ブイは、膨張式袋とスタックの円筒のうち1つを形成する円筒ケーシングとを含む密封タンクを含む表面ユニットを含む。このケーシングは、無線電気アンテナから発生する及び/又は無線電気アンテナ向けの信号を処理する1つ又は複数の電気回路、及び/又はこれらの電気回路及び/又は無線電気アンテナに電力を供給する少なくとも1つの電池を含む、電気機器を収容する。
【0007】
膨張式袋を膨張させる場合、表面ユニットは、水の表面まで上昇する一方、深さユニットは一般的に、例えば、音波を放出する及び/又は受信するために、ある深さまで降下する。
【0008】
優れた無線通信を保証する目的で、又は海が荒れている場合でもブイをはっきりと見ることができる目的で、膨張式袋は、膨張式袋の十分な膨張を前提とする、十分な海抜高度に到達することができる必要がある。
【0009】
そのために、先行技術の展開可能ブイは、ケーシング内に密閉された同様の体積の複数のカートリッジを含む。これらのカートリッジは、カートリッジの縦軸がケーシングによって形成された円筒の軸と垂直であるように配置されている。ケーシングの内部体積は、膨張式袋の内部体積と連通する。しかし、ケーシングのサイズは、各追加カートリッジに対してかなり大幅に増大され、この体積は、カートリッジの体積よりも大きく、これによって、ケーシングの錨がかなり大幅に増大する。実際は、表面及び深さにおける拮抗流の効果によって深さユニットの移動を制限することによって、表面ユニットの位置安定性を保証するために、一般的にケーシングの錨を最小化する必要がある。
【0010】
ケーシングに収容される機器のサイズを増加又は増大することを望む場合、同じ問題が生じる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的は、上述の欠点のうち少なくとも1つを制限することにある。
【0012】
そのために、本発明の主題は、膨張式袋と、軸zの管状壁と、底部とを含む密封タンクを含む表面ユニットであり、管状壁及び底部は、内部体積と呼ばれる体積を画定し、表面ユニットは、膨張式袋がブイの動作形態でフロートとしての機能を果たすように膨張式袋を膨張させるような方法で放出可能な圧縮気体を密閉する少なくとも1つのカートリッジを含む。密封タンクは、底部から突出し、内部体積から離れて底部から延在する突出容器を含む。
【0013】
有利なことに、ブイは、単独で又は組み合わせて、下記のような1つ又は複数の特徴を含む。
-軸zに対して垂直な突出容器のより大きい寸法は、軸zに対して垂直な管状壁のより小さい寸法未満である。
-ブイは、ブイが動作形態である場合、表面ユニット又は密封タンクの沈み部分の前面が突出容器の一部を含むように構成されている。
-ブイは、ブイが動作形態である場合、表面ユニット又は密封タンクの沈み部分の前面が管状壁の一部を含むように構成されている。
-ブイは、気体がカートリッジに閉じ込められている、ブイが格納形態である場合、突出容器を囲む体積に配置されているブイの少なくとも1つの要素を含む。
-ブイが格納形態である場合、この少なくとも1つの要素及び表面ユニットは、同一容器に挿入されている。
-ブイは、ケーブルによって表面ユニットに接続されている深さユニットを含み、気体がカートリッジに閉じ込められている、ブイが格納形態である場合、深さユニット及び表面ユニットは接続されており、ブイが動作形態である場合、深さユニット及び表面ユニットは分離されている。
-この少なくとも1つの要素のうち少なくとも1つは、深さユニットの一部を形成する。
-この少なくとも1つの要素のうち少なくとも1つは、能動機能要素である。
-少なくとも1つの要素は、突出容器を囲む管状容器を含む。
-少なくとも1つの要素は、ケーブル巻線を含む。
-ブイは、単一カートリッジを含む。
-カートリッジは、気体を放出する場合、気体をカートリッジから上向きに排出するように配置されている。
-突出容器は、カートリッジの一部である。
-ブイは、ブイが水中に沈んでいる場合、カートリッジが水と直接物理的接触するように配置されている。
-内部体積は、少なくとも1つの電子回路、及び/又は少なくとも1つの電気エネルギー蓄積器、及び/又は気体を放出するシステムを収容する。
-気体がカートリッジに閉じ込められている、ブイが格納形態である場合、突出容器は、内部体積と連通する体積を画定する。
-突出容器は、少なくとも1つの電子回路の一部、及び/又は少なくとも1つの電気エネルギー蓄積器の一部、及び/又はブイ及び/又は気体カートリッジを放出する少なくとも1つのシステムの一部を収容する。
-ブイは、無線電気アンテナを含み、無線電気アンテナは、膨張式袋がフロートとしての機能を果たす場合、無線電気アンテナを水の表面の上に導くように配置されている。
【0014】
本発明は、添付図面によって例示され限定されない一例として説明される多数の実施形態を検討することによって、より良く分かるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1a】航空機から展開された、展開可能ブイの連続的な段階の展開を示す。
図1b】航空機から展開された、展開可能ブイの連続的な段階の展開を示す。
図1c】航空機から展開された、展開可能ブイの連続的な段階の展開を示す。
図1d】航空機から展開された、展開可能ブイの連続的な段階の展開を示す。
図2】格納形態における本発明による表面ユニットを斜視図で概略的に示す。
図3】本発明によるブイの一部を縦軸に関する断面図で概略的に例示する。
図4】動作形態におけるブイを概略的に例示する。
図5】本発明によるケーシングの別の例を非常に概略的に例示する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
同じ要素を、図面毎に、同じ参照符号で示す。
【0017】
図1a、図1b、図1c、図1dは、本発明によるブイの展開を例示する。
【0018】
図1a~図1dの限定されない例において、ブイ1は、水の表面の上に位置する運搬手段100から展開可能なブイである。この運搬手段100は、例えば、航空機、ヘリコプター、又は表面構造体である。変型例において、ブイは、潜水艦に接続され、海水面上に位置するステーションとこの潜水艦との間の無線電気通信を行うように設計されている。
【0019】
図1a~図1dに示すように、ブイ1は、図1aに示すブイの格納形態でブイの内部部品と呼ばれる部品が収容された、負の浮力を有する全体的に円筒形の内部体積を画定する管状容器4を含んでもよい。ブイ1が格納形態である場合、膨張式袋3は、膨張されていない。
【0020】
有利なことに、内部体積は、軸対称体積(但し、必ずしも軸対称体積とは限らない)である。
【0021】
図1bに示すように、ブイを航空機100から展開する場合、水へのブイ1の落下速度を落とすように、パラシュート7を、容器4の外側で展開する。
【0022】
図1cに示すように、一旦ブイが水中に沈むと、膨張式袋3は膨張する。この膨張式袋3は、パラシュート7を確実に分離し、容器4の表面ユニット5からケーシング6を出現させ、水の表面に表面ユニット5のフロート3を導くように、図1cに示すように、水の表面Sの方へ表面ユニット5を上昇させる効果を有する。
【0023】
アンテナの内部部品は、数個のユニットのスタックを含む。このスタックは、負の浮力を有する深さユニット8及び表面ユニット5を含む。アンテナが図1aの格納形態である場合、表面ユニット5及び深さユニット8は接続されている。ブイの展開前に、即ち、ブイが格納形態である場合、従来、これらの要素は、略標準サイズの管状容器に収容されている。各ユニットに属する体積は、非常に制限され、この管内の様々な要素が占有する体積を制限するのに重要である。
【0024】
深さユニット8が海底の方へ降下し続ける間、表面ユニット5が表面Sの方へ上昇するように、膨張式袋3の膨張時にほどけるケーブル9によって、表面ユニット5を深さユニット8に接続する。表面ユニット5が表面Sの方へ上昇した場合、深さユニット8は、沈み続け、従って、表面ユニット5から分離する。この段階中に、深さユニット8が所定の深さに到達するまで、ケーブル9を、展開する又はほどく。ケーブル9のほどきを停止することによって、深さユニット8の降下を中止する。その後、ケーブル9には、張力が掛かっている。負の浮力を有する容器4は、沈み続け、これによって、深さユニット8を解放する。その後、アンテナ1は、図1dに示す動作形態である。
【0025】
動作形態では、膨張式袋3を、表面ユニット5のケーシング6によって支持する。ブイが動作形態である場合、表面ユニット5の一部は、水中に沈んでいる。
【0026】
ブイ1は、例えば、電波を放出及び/又は受信する少なくとも1つの無線電気アンテナ2を含むタイプの通信ブイ(但し、必ずしも通信ブイとは限らない)である。この場合、アンテナが水の表面の上に位置する場合、海水面の上に位置する、例えば運搬手段100内に搭載された遠隔ステーションとブイ1との間で情報の無線電気通信を行うことができるようにブイ1が動作形態である場合、無線電気アンテナ2を水の表面の上に維持するように、ブイ1は構成されている。
【0027】
ブイ1は、例えば、物理量を測定することができる1つ又は複数のセンサーを含む。ブイ1は、ブイ1が動作形態である場合にセンサーが水中に沈んでいるように構成されている。
【0028】
ブイは、例えば、水中の音波を測定するように設計されている1つ又は複数のセンサー、及び/又は水の温度を測定するために沈められるように設計されている1つ又は複数の温度センサーを含む。
【0029】
1つ又は複数の水中聴音器を含むブイは、英語で「ソノブイ(sonobuoy)」としても知られている音響ブイである。
【0030】
ブイは、例えば、少なくとも1つの水中聴音器によって検出された水中の音波に関する情報を、無線電気アンテナによって無線電気的に伝送するように設計されている。
【0031】
変型例において、又は1つ又は複数のセンサーに加えて、ブイ1は、少なくとも1つの音波放出アンテナを含む。このブイは、「能動的」であると言われている。
【0032】
有利なことに、少なくとも1つの水中聴音器は、ブイが表面ユニット及び深さユニットを含む場合、深さユニットに属する。
【0033】
図2は、ブイが格納形態である場合、本発明によるブイ1の表面ユニット5の主な要素の斜視図を例示する。図3において、膨張式袋は、キャップ13によって保護されている。図3は、格納形態における本発明によるブイの断面図を示す。
【0034】
表面ユニット5は、圧縮気体を密閉する気体カートリッジ11を含む。
【0035】
この気体は、例えば、空気、二酸化炭素又は二酸化窒素である。
【0036】
カートリッジに閉じ込められた気体を、放出することができる。換言すれば、この気体を、カートリッジ11から放出してもよい。
【0037】
図2及び図3に示すブイの格納形態において、密封されたカートリッジ11に気体を閉じ込める。換言すれば、膨張式袋3は、膨張されていない。ブイ1の動作形態において、膨張式袋3は、格納形態でカートリッジ11に閉じ込められた気体を用いて、膨張されており、膨張式袋3は、フロートとしての機能を果たす。
【0038】
カートリッジに含まれる気体を、後述の気体放出システムによって放出することができる。気体放出システムは、気体を放出するために、カートリッジにオリフィスを形成することができる。
【0039】
気体を放出した場合、カートリッジ11に含まれる気体が、膨張式袋3がフロートになるような膨張式袋3を膨張させるように、カートリッジ11及び膨張式袋3を配置する。換言すれば、膨張式袋3は、カートリッジ11に気密的に接続され、カートリッジの内部体積は、気体を放出した場合、膨張式袋3の内部体積と連通している。
【0040】
ケーシング6は、例えば、軽量で安価な、場合により透明のプラスチックから製造するが、任意の他の材料から製造してもよい。
【0041】
有利なことに、ケーシング6は、ブイが格納形態から動作形態に移行した場合、実質的に変形しない。
【0042】
ケーシング6は、内部体積60を画定する。
【0043】
表面ユニット5は、密封タンク1000を含む。密封タンク1000は、膨張式袋3及びケーシング6を含む。ケーシング6によって画定された内部体積60は、密封タンク1000によって画定された体積の一部を形成する。
【0044】
図2及び図3に示すように、ケーシング6は、軸zの管状側壁70と、側壁70に直角の底部71とを含む。側壁70及び底部71は、密封タンク1000によって画定された内部体積に属するケーシング6の内部体積60を画定する。換言すれば、内部体積60は、軸zで底部71の一方の側だけから延在する。
【0045】
有利なことに、管状壁70は、円筒形(但し、必ずしも円筒形とは限らない)である。
【0046】
有利なことに、円筒は、軸対称(但し、必ずしも軸対称とは限らない)である。換言すれば、この円筒は、円形断面を有する。
【0047】
有利なことに、円筒形状は、管状壁の外面、即ち、内部体積60の外部の方へ向けられた面の形状である。
【0048】
有利なことに、底部71は、外面、即ち、軸zに対して主に垂直に延在する内部体積60と反対側の外面を含む。
【0049】
図面の限定されない実施形態において、内部体積を、壁70に直角の別の壁76によって画定する。
【0050】
有利なことに、横壁76は、外面、即ち、軸zに対して主に垂直に延在する内部体積60と反対側の外面を含む。
【0051】
内部体積60を、壁70、71、76によって画定する。
【0052】
図面の限定されない実施形態において、ケーシング6は、全体的に円筒形である。
【0053】
ケーシングによって画定された体積が、膨張式袋によって画定された内部体積と連通しているように、例えば、少なくとも1つのシール78によって、膨張式袋3を密封方法でケーシング6に固定する。
【0054】
水から保護される必要がある機器を密封タンク1000に収容することができる。
【0055】
有利なことに、少なくとも1つの電子回路61、及び/又は少なくとも1つのエネルギー蓄積器62、及び/又は気体を放出する少なくとも1つのシステム102、104を、例えば、ケーシング6によって画定された内部体積60で、密封タンク1000に収容する。電子回路を、例えば、電子カードの形で具体化する。
【0056】
これらの要素は、水中聴音器、又はより一般的には深さユニット8に位置するセンサーから発生する及び/又は水中聴音器向けの情報の処理、及び/又は無線電気アンテナ向け及び/又は無線電気アンテナから発生する情報の処理を可能にする少なくとも1つの電子回路61(例えば、電子カードの形で具体化)を含んでもよい。
【0057】
エネルギー蓄積器は、例えば、電子回路、及び/又は無線電気アンテナ、及び/又は後述する気体放出システムを作動させるデバイスに電力を供給するように設計されている。
【0058】
本発明によれば、密封タンク1000は、底部71から突出し、内部体積60から離れて底部71から延在する突出容器17と呼ばれる容器を含む。
【0059】
換言すれば、突出容器17は、内部体積60と反対側の底部の側から延在する。
【0060】
この構成により、円筒ケーシング6の高さを増加することなく、密封容器に補助要素を収容することができ、その結果、ケーシング6の錨を制限することができ、管状容器4内の体積の占有を最適化するという点で有益である。実際に、密封容器に収容される必要がある品目以外の機器を突出容器17の周りに収容することができ、これによって、後で分かるように、容器4によって画定された体積の占有を最適化することができる。
【0061】
この構成により、密封タンク又は表面ユニットの沈み部分(水中部分)の前面が、突出容器の一部と管状側壁70の一部とを含む場合、ブイが動作形態である間、密封タンク1000又は表面ユニット5の沈み部分(水中部分)、従ってその錨の前面のサイズを制限することができる。物体が液体中に沈んでいる場合、この物体の「前面」という用語は、液体の軌跡に対して垂直な平面上の液体の軌跡に従って突出された面に適用される。換言すれば、この前面は、物体が水に対して現す面である。この場合、軸zは、動作形態で実質的に垂直である。海流は、軸zに対して全体的に垂直である。
【0062】
例えば、円筒部(軸z上の高さが10cm、軸zに対して垂直な直径が17cm)を有するケーシングを用いた38gのCOを含むカートリッジと、突起(軸z上の高さが10cm、軸zに対して垂直な直径が3cm)を形成するカートリッジとを用意することができる。16gのCO(従って、合計で32gのCO)を各々が含む2つのカートリッジを用意することによって、より大きい前面を表すケーシング(高さが13cm、直径が17cm)を用意する必要がある。
【0063】
図面の限定されない例において、壁70及び突出容器17は、動作形態で沈んでいる。
【0064】
有利なことに、軸zに対して垂直な突出容器17のより大きい寸法dは、軸zに対して垂直な管状壁70のより小さい寸法D未満である。これにより、ケーシング及び突出容器によって形成される前面のサイズを制限することができる。
【0065】
有利なことに、ケーシングは、動作形態で完全に沈んでいる。
【0066】
図3の限定されない例において、この突出容器17は、カートリッジの「突出部」と呼ばれるカートリッジ11の一部である。
【0067】
従って、カートリッジ11は、内部体積60の外側に少なくとも部分的に位置する。
【0068】
換言すれば、カートリッジ11は、円筒の場合に円筒の軸上で、壁70及び底部71によって形成された円筒の連続で延在する突出部17を含む。
【0069】
密封タンク1000は、カートリッジ11の壁12を含むタンクの外部の方へ向けられた密封壁を含む。換言すれば、カートリッジ11は、タンク1000によって画定された密封体積の閉鎖に関係する。これにより、特に、ケーシングの内部体積に含まれる空気及びケーシング6(ケーシングがプラスチック製である場合、非常に有利である)によって、水からカートリッジを絶縁するのを回避することができる。
【0070】
本発明は、ケーシング6内の空間を確保する、従って、実質的に円筒形のケーシング6にカートリッジを完全に収容する構成と比較してケーシング6の体積を減らすことができる。本発明は、カートリッジのサイズがケーシングのサイズによってもはや制限されないので、ケーシング6の体積を増加することなくケーシング内に配置されたカートリッジの体積よりも大きい体積のカートリッジ11を更に提供することができる。カートリッジに格納された同一体積の気体の場合、ケーシングのサイズを増加することなく、使用されるカートリッジの数を減らすことができる。
【0071】
この構成により、無線電気アンテナ2をより高い海抜高度に導き、これによって、海が荒れている場合でも、通信の点でより高い性能レベルを確保することができ、又は、代わりに、アンテナの海抜高度を下げることなく、より高い音響性能レベル、従ってより大きい質量を与えるソナー放出アンテナ及び/又は水中聴音器を用意することができる。
【0072】
更に、この構成により、同一量の気体に対して表面ユニット5が占有する全体積を減らし、これによって、表面ユニット5の錨を減らすことができる。実際に、要素間に残る自由体積のために、気体カートリッジを収容するためにケーシングの体積を増加する必要がある体積は、カートリッジの体積よりも大きい。表面ユニットの錨に関する制限は、深さユニット8の安定化を可能にする、(深さユニット8のレベル及び表面における)拮抗流の効果によって、表面ユニット及び深さユニットの拮抗漂流を制限することができる。
【0073】
ブイ1が水中に沈んでいる場合、水はカートリッジ11と直接接触する一方、先行技術では、ケーシングに収容されたカートリッジは、ケーシングとケーシングに含まれる空気とによって水から熱的に絶縁される。従って、気体をカートリッジから放出した場合、気体カートリッジは、水と直接物理的接触しており、気体の温度降下は制限され、前述のように凝縮及び凍結の可能性及びその結果は制限される。
【0074】
実際に、膨張式袋を膨張させる気体の放出時に、カートリッジに含まれる気体は、急激に膨張して、気体の温度及びカートリッジの壁の温度が降下し、ケーシングに含まれる空気から水蒸気の凝縮を引き起こし、その結果、ケーシングに収容された電子回路に損傷を与えることがある。気体の温度降下は、この気体の凍結を引き起こすこともあり、カートリッジから気体を放出するオリフィスを少なくとも部分的に塞ぐことがあり、これによって、気体の温度が十分上昇して気体を蒸発させるまで、膨張式袋の膨張及び水の表面への膨張式袋の到達を遅らせる。最後に、気体の温度降下は、気体の体積の減少を引き起こし、水の表面への膨張式袋の到達を更に遅らせる。この温度降下が大きいほど、気体が最大膨張体積に達するのにかかる時間が長くなる。なぜなら、この最大膨張体積に達するために、気体は周囲温度に戻る必要があるからである。従って、提案構成により、膨張式袋の膨張を加速することができ、ケーシング内に配置された電気機器への損傷の可能性を制限することができる。
【0075】
従って、カートリッジ11に閉じ込められた気体は、カートリッジ11の壁である単一壁12によって、水から離れて保持されるべきである。換言すれば、壁12の面は、透過性体積の方へ向けられている。換言すれば、ブイが水中に沈んでいる場合、カートリッジ11は、密封タンクによって完全に囲まれているわけではない。
【0076】
有利なことに、壁12は、金属製である。壁12は、大きな圧力に耐えるために、例えば、鋼製である。
【0077】
有利なことに、格納形態で、カートリッジ11が水中に沈んでいる場合、カートリッジ11は、水と直接物理的接触するように配置されている。従って、気体の放出が開始すると、カートリッジ11と水との間の熱交換が行われる。
【0078】
有利なことに、ブイ1が格納形態である場合、カートリッジ11は、カートリッジ11が沈んでいる場合、水がカートリッジ11と直接接触することができる透過性タンクによって囲まれている。換言すれば、タンクは、密封方法で閉じられていない、カートリッジ11を収容する体積を画定する。
【0079】
図3の限定されない例において、カートリッジ11は、格納位置でケーブル9を収容する体積を画定する、「ケーブル容器」と呼ばれる容器14によって囲まれている。このケーブル容器14は、容器4に配置されている。カートリッジ11を囲むタンクは、透過性である。実際に、容器4の端部のうち少なくとも1つは、ブイ1の内部部品が容器4から出てくることができるように開放されている。更に、ケーブル容器14は、カートリッジ11を収容する体積を画定し、この体積は、密封方法で閉じられていない。ケーブル容器14は、例えば、密封方法でケーシング6及び/又は容器4に接続されていない。このようにして、水がカートリッジ11と直接物理的接触するように、水は、容器4及びケーブル容器14内に浸透する。換言すれば、水は、壁12と隣接している。
【0080】
図3で分かるように、ケーシング6は、底部71に形成された開口部63を含む。この開口部63は、カートリッジ11によって横断されている。
【0081】
ブイ1が格納形態である場合、ケーシング6は、カートリッジ11によって部分的に閉じられている。これにより、ケーシングの内部体積に含まれる空気及びケーシング6(ケーシングがプラスチック製である場合、非常に有利である)によって、外部環境からカートリッジを絶縁するのを回避することができる。
【0082】
カートリッジ11は、例えば、少なくとも1つのシール77によって密封方法でケーシング6に固定される。
【0083】
有利なことに、ケーシング6は、カートリッジ11の形状を実質的に補完し、例えばシール77によって密封方法でカートリッジ11に固定される形状を有する折り返し81を含む(但し、必ずしもこれとは限らない)。これにより、カートリッジとケーシングとの間の接続の密封が促進される。
【0084】
図5に示す変型例において、ケーシング600は、円筒部601と、突出容器を形成する突起617とを含む。この突出容器は、ケーシング6の円筒部を有する単一片として形成される。変型例において、突出容器は、ケーシングに固定される。この突起617は、ブイが格納形態及び動作形態である場合、円筒部601によって画定された内部体積619と連通している内部体積618を画定する。
【0085】
円筒部は、管状壁620、及び軸zで内部体積619から離れて底部621から延在する突出部を突起が形成する底部621を含む2つの横壁621、622によって画定される。
【0086】
例えば、密封容器に収容された機器の品目のうち1つの少なくとも一部を、この円筒部に収容することができる。例えば、電子カードの一部、及び/又はカートリッジの少なくとも一部、及び/又は電子回路の少なくとも一部、及び/又は電池の少なくとも一部、及び/又はカートリッジの気体放出システムの少なくとも一部を、この円筒部に収容することができる。これにより、円筒部601の高さを増加することなく、円筒部601によって画定された空間を若干確保することができる。
【0087】
カートリッジ11は、例えば、密封容器によって画定された体積に完全に収容される。換言すれば、カートリッジ11は、密封容器によって完全に囲まれる。
【0088】
限定されない実施形態によれば、膨張式袋3は、軸z上でケーシング6の一方の側で延在し、突出容器17は、軸zで膨張式袋に対してケーシングの他方の側で延在する。換言すれば、突出容器17は、膨張式袋3から離れて底部71から延在する。図面の限定されない実施形態によれば、気体を放出すると、カートリッジ11の内部体積は、ケーシング6を介して膨張式袋3の内部体積と連通する。変型例において、カートリッジ11は、膨張式袋3の内部体積に気体を直接排出するように配置されている。カートリッジ11を密封容器によって完全に画定する場合、これらの2つの実例を想定することができる。
【0089】
膨張式袋3の内部体積とケーシング6の内部体積との間の連通は、例えば、少なくとも1つのオリフィス79を介して達成される。
【0090】
ここで、オリフィス79は、ケーシング6に設けられた開口部を閉じる電子カード61に設けられている。
【0091】
ブイ1は、カートリッジに含まれる気体を放出するシステムを含む。この放出システムは、例えば、カートリッジ11の穿孔のシステムである。カートリッジ11は、例えば、カートリッジ11、より詳細には壁12に形成された開口部103を閉じる、図3で見える膜101を含む。放出システムは、先端部102bを設けた穿孔器102を含む。放出システムは、気体放出状態を確認した場合、(開口部の少なくとも一部を開口することによって)カートリッジ11にオリフィスを形成するために先端部102bが膜101を穿孔するように、穿孔器102を作動させるように構成されている作動デバイス104を含む。作動デバイス104は、例えば、抵抗器と、抵抗器への電源とを含む。作動デバイス104は、膜101を穿孔するように穿孔器102を解放するような方法で、気体放出状態を確認した場合、抵抗器に電力を供給するように構成されている。穿孔器102は、例えば、膜101を穿孔するためにレバーが揺動するように抵抗器に電力を供給した場合に加熱する抵抗器によって燃やされる糸によって、図3に示すように待機位置に保持されたレバーである。この作動システムは、全く限定されない。変型例において、放出システムは、例えば、花火又は液圧タイプの作動デバイスを含む。
【0092】
有利なことに、図3に示すように、気体放出システム102、104を、例えば内部体積60で密封容器に収容する。変型例において、気体放出システムを、突出容器17に収容する。
【0093】
有利なことに、ブイ1は、膨張式袋3を膨張させるように放出可能な気体の単一カートリッジ11を含む。これにより、表面ユニット5の錨を減らすことができ、複雑さ及び放出デバイスの数を制限することができる。更に、ケーシング6内の自由空間は、カートリッジ11をケーシング6に収容する場合よりも大きく、気体を放出するために、1つのレバーを必要とするだけであり、作動デバイス104によって占有される体積を制限するために戻しカムを設ける必要がない。
【0094】
変型例において、ブイ1は、膨張式袋3を膨張させるために放出可能な気体の数個のカートリッジを含む。
【0095】
有利なことに、図3に示すように、ブイの少なくとも1つの要素の組立体は、気体がカートリッジ11に閉じ込められた、ブイが格納形態である場合、突出容器17を囲む体積Vに配置されている。
【0096】
ブイが格納形態である場合、この要素は、容器4に配置される。換言すれば、管状体積は、格納形態で容器4によって囲まれる。突出容器17は、例えば、ケーブル巻線9によって囲まれる。
【0097】
有利なことに、図3に示すように、ブイが格納形態である場合、管状容器14は、突出容器17を囲む。ブイが格納形態である場合、この管状容器14は、容器4に収容される。
【0098】
管状容器14は、管の軸z上で横壁71と隣接している。
【0099】
図3の限定されない例において、突出部17は、カートリッジ11の突出容器17を囲む巻線と、この巻線を囲むケーブル容器14とによって囲まれる。コイルを形成するように巻かれるケーブルは、円筒体積を必ず自由の状態にしておく。なぜなら、このケーブルの曲率半径は、自由円筒体積の半径に対応する最小曲率半径を下回ることができないからである。従って、この構成は、自然に自由の状態にされた体積を占有することによって容器の体積の占有を最適化することができる。
【0100】
ケーブル容器14は、全体的に管状形状を有する。ケーブル容器14は、軸z上でケーシング6の連続である。
【0101】
有利なことに、ケーブル容器14は、全体的に円筒形、及び好ましくは軸対称である、即ち、円形断面を有する外面(容器4又はブイの外側の環境の方へ向けられた)を含む。有利なことに、ケーブル容器14及び横壁70は、格納形態で同軸状である。ケーブル容器14の外面は、例えば、ケーシング6と同じ直径、即ち、ケーシング6の横壁70の外面と同じ直径を有する。
【0102】
有利なことに、ケーブル容器14は、ケーシング6と深さユニット140の一部とに対して位置する。従って、格納中にケーブルを介してケーシング6と一部140との間の力の伝達を制限することができる。
【0103】
変型例において、ブイ1は、ケーブル容器14を含まない。
【0104】
有利なことに、ブイの少なくとも1つの能動機能要素は、気体がカートリッジ11に閉じ込められた、ブイが格納形態である場合、突出容器17を囲む管状体積に配置されている。「能動機能要素」は、電気要素又は光学要素、即ち、電気的に又は光学的に電力が供給されるべき要素、電気エネルギー又は光エネルギーを伝達する、即ち少なくとも1つの電線又は光ファイバーを含む、又は、電気エネルギー又は光エネルギーを送出する、蓄積する、変換する(例えば、変圧器)、又は変調する要素を意味するものとする。
【0105】
巻線を形成するケーブルは、例えば、能動要素である。
【0106】
ケーブル9は、表面ユニット5から深さユニット8に、及び/又は逆に情報を伝達できるようにしてもよく、能動機能要素である。これは、電子搬送ケーブルである。
【0107】
ケーブル9は、深さユニット8に装着され、長さが固定である第1の部分15と、波の影響による表面ユニット5の上下移動から深さユニットを分離することができる張力デバイス又は弾性ケーブルを含む第2の部分16との2つの部分を含む。格納形態において、これらの2つのユニットは、図3の例で仕切り75によって隔てられている。
【0108】
ケーブルを含む手段を接続することによって、表面ユニット5及び深さユニット8は接続される。
【0109】
ケーブル9は、例えば、接続手段のワイヤ74(例えば、動作形態におけるブイを示す図4で2本のみが見える3本のワイヤ74)によって、表面ユニット5に接続される。ケーシング6の中心で持ち上げる力を確保するように、ワイヤ74を、ケーシング6の周囲上のケーシングに一方で装着し、ケーブル9に他方で装着する。
【0110】
変型例において、ケーブル9は、受動要素である。
【0111】
ケーブルの代わりに、及び/又はケーブルに加えて及び/又は変圧器を、突出容器17を囲む管状体積に配置してもよい。変圧器は、突出容器を囲んでもよい。変圧器は一般的に、突出容器17を挿入できる自由空間を画定するリング又はU形状を有する。
【0112】
少なくとも1つの水中聴音器を、突出容器17を囲む管状体積に配置してもよい。水中聴音器は、例えば、ブイが格納形態である場合、管状壁70の軸と実質的に平行に縦方向に延在するように設計されているアームによって支持される。これにより、かなりの長さのアームを設けることができる。
【0113】
有利なことに、少なくとも1つのアームを、突出容器17を囲む管状体積に配置する。このアームは、例えば、ブイが格納形態である場合、軸zと実質的に平行に縦方向に延在し、軸zに対する傾きは、格納形態と動作形態との間で変わる。
【0114】
変型例において、例えば、ブイが、潜水艦から展開されるように設計されている場合、フロート、例えば発泡フロートは、突出部17を囲んでもよい。発泡フロートは、突出部を囲む環形状を有してもよい。従って、このフロートにより、ブイを展開した場合、ブイは、表面の方へ自然に上昇することができる。膨張式袋が表面に接近するまで、膨張式袋は、膨張されない。
【0115】
フロートは、格納形態で突出容器17を囲む、例えば、完全に囲む。
【0116】
有利なことに、ブイ1は、ブイを囲む体積Vに配置された要素と突出容器17との間の相対配置をブイ1の格納形態と動作形態との間で変更するように構成されている。
【0117】
有利なことに、ブイは、ブイが動作形態である場合、突出タンク又は表面ユニットの沈み部分(水中部分)の前面が突出容器17の一部を含むように構成されている。この構成は、表面ユニットの錨を制限する利点を有する。
【0118】
有利なことに、深さユニット8の一部は、動作形態で突出容器17を囲む。従って、突出容器は、直観に反して、ブイの格納形態で深さユニット8の一部に入るが、容器4における空間の占有を最適化することができる。換言すれば、少なくとも1つの要素の組立体のブイの少なくとも1つの要素は、深さユニットに属する。
【0119】
図面の特定の例において、ケーブル容器14は、膨張式袋の膨張時に、即ち、表面ユニットが水の表面の方へ上昇した場合、表面ユニットから分離するように、深さユニット8の一部を形成する。表面ユニットと深さユニットとを接続するケーブル9は、カートリッジを放出するようにほどける。
【0120】
変型例において、表面ユニット5の一部を、突出容器17を囲む管状体積に配置する。例えば、ケーシング6が水の表面の方へ上昇した場合、ケーブル容器14は、水の表面の方へケーシングによって引きずられるようにケーシング6と一体である。錨の観点から、この実施形態の利点は小さい。
【0121】
有利なことに、突出容器17は、軸zと平行に縦方向に延在する。有利なことに、突出容器17は、軸が軸zと平行な円筒部を含み、例えば、ケーシング6及び/又はケーブル容器14(格納形態で)と同軸である。
【0122】
有利なことに、気体カートリッジ11は、カートリッジ11の頭部が先端にある状態で向けられている。換言すれば、カートリッジ11は、ブイが展開されて水中に沈んでいる場合、地球に対して垂直軸上で、気体をカートリッジから上向きに排出するように配置されている。ブイが水中に展開された場合、ブイは、ブイの重心及びブイの静圧スラスト中心の位置に依存する自然の方位を採用する。
【0123】
従って、有利なことに、カートリッジは、ブイが格納形態である場合にブイが展開されて沈んでいる場合、気体が逃げるオリフィス103がカートリッジ11の先端に位置するように配置されている。これにより、ケーシングへの損傷の可能性を制限することができる。実際に、気体分子は、カートリッジの下部で液体状態であり、カートリッジの上部で気体状態であるので、気体の放出時に、カートリッジの頭部が底部にあるようにカートリッジが向いている場合、又はカートリッジが横たわっている場合、液体の上の気体によって与えられる圧力の影響によって気体分子の小滴が放出される危険性がある。(気体の膨張のために)極低温であるこれらの小滴は、ケーシングに損傷を与えることがある機械的応力を与える場合がある。これらの小滴は、電子回路に損傷を与えることもある。カートリッジの「頭部上向き」配置により、この危険性を制限することができる。
【0124】
図面の実施形態において、カートリッジは、格納形態で膜101によって閉じられる開口部103を画定するネック121を含む。
【0125】
図面の実施形態において、深さユニット8は、ケーブル容器14及び動作ユニット140を含む。この動作ユニットは、アンテナの少なくとも1つの能動機能要素を含む。
【0126】
有利なことに、動作ユニットは、格納形態で軸zの実質的に円筒形である。
図1a
図1b
図1c
図1d
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-01-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面ユニット(5)と深さユニット(8)とを含むブイ(1)であって、前記表面ユニット(5)は、膨張式袋(3)と、軸zの管状側壁(70)と、底部(71)とを含む密封タンク(1000)を含み、前記管状側壁(70)及び前記底部(71)は、内部体積(60)と呼ばれる体積を画定し、前記表面ユニット(5)は、前記膨張式袋(3)が前記ブイの動作形態でフロートとしての機能を果たすように前記膨張式袋(3)を膨張させるような方法で放出可能な圧縮気体を密閉する少なくとも1つのカートリッジ(11)を含み、前記深さユニット(8)は、ケーブル(9)によって前記表面ユニット(5)に接続されており、前記ブイ(1)が格納形態である場合、前記深さユニット(8)及び前記表面ユニット(5)は接続されており、
前記気体は、前記カートリッジ(11)に閉じ込められ、前記ブイが前記動作形態である場合、前記気体は分離され、前記密封タンク(1000)は、前記底部(71)から突出し、前記内部体積(60)から離れて前記底部(71)から延在する突出容器(17)を含み、前記ブイの少なくとも1つの要素の組立体は、前記ブイ(1)が前記格納形態である場合、前記突出容器(17)を囲む体積に配置されており、前記ブイの少なくとも1つの要素の前記組立体は、ケーブル巻線を含み、前記気体が前記カートリッジに閉じ込められている、前記ブイが格納形態である場合、前記突出容器は、前記内部体積と連通する体積を画定し、
前記突出容器(17)によって画定されている前記体積は、
少なくとも1つの電子回路の一部、及び/又は、
少なくとも1つの電気エネルギー蓄積器の一部、及び/又は、
前記ブイを放出する少なくとも1つのシステムの一部、を収容する、ブイ(1)。
【請求項2】
前記軸zに対して垂直な前記突出容器(17)のより大きい寸法は、前記管状側壁(70)のより小さい寸法未満である、請求項1に記載のブイ(1)。
【請求項3】
前記ブイが前記動作形態である場合、前記表面ユニット(5)の沈み部分の水との接触面には、前記突出容器(17)の一部が含まれるように前記ブイ(1)が構成されている、請求項1又は2に記載のブイ(1)。
【請求項4】
前記ブイが前記動作形態である場合、前記表面ユニット(5)の沈み部分の水との接触面には、前記管状側壁(70)の一部が含まれるように前記ブイ(1)が構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項5】
前記ブイが前記格納形態である場合、前記ブイの少なくとも1つの要素の前記組立体及び前記表面ユニット(5)は、同一容器に挿入されている、請求項4に記載のブイ。
【請求項6】
前記深さユニットの一部は、前記格納形態で突出容器を囲む、請求項1~5のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項7】
前記ブイの少なくとも1つの要素の前記組立体は、電気要素又は光学要素を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項8】
前記ブイの少なくとも1つの要素の前記組立体は、前記突出容器(17)を囲む管状容器(14)を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項9】
単一カートリッジ(11)を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項10】
前記カートリッジ(11)は、前記気体を放出する場合、前記気体を前記カートリッジから上向きに排出するように配置されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項11】
前記突出容器(17)は、前記カートリッジ(11)の一部である、請求項1~10のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項12】
前記ブイが水中に沈んでいる場合、前記カートリッジ(11)が水と直接物理的接触するように前記ブイが配置されている、請求項1~11のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項13】
前記内部体積(60)は、少なくとも1つの電子回路、及び/又は少なくとも1つの電気エネルギー蓄積器、及び/又は前記気体を放出するシステムを収容する、請求項1~12のいずれか一項に記載のブイ(1)。
【請求項14】
前記気体が前記カートリッジに閉じ込められている、前記ブイが格納形態である場合、前記突出容器は、前記内部体積と連通する体積を画定する、請求項1に記載のブイ(1)。
【請求項15】
無線電気アンテナを含み、前記アンテナは、前記袋がフロートとしての機能を果たす場合、前記アンテナを水の表面の上に導くように配置されている、請求項1~14のいずれか一項に記載のブイ。