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特開2023-27772複数のケーブルのためのケーブル壁貫通部を有する装置およびコネクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023027772
(43)【公開日】2023-03-02
(54)【発明の名称】複数のケーブルのためのケーブル壁貫通部を有する装置およびコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/22 20060101AFI20230222BHJP
   H02G 15/013 20060101ALI20230222BHJP
【FI】
H02G3/22
H02G15/013
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022129587
(22)【出願日】2022-08-16
(31)【優先権主張番号】10 2021 121 353.3
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】517384796
【氏名又は名称】コンタ-クリップ フェアビンドゥングステヒニック ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】イェルク ノヴァストフスキー-シュトック
【テーマコード(参考)】
5G363
5G375
【Fターム(参考)】
5G363AA01
5G363AA03
5G363AA16
5G363BA01
5G363BA10
5G363BB06
5G363CA01
5G363CA06
5G363CB01
5G363CB08
5G363CB20
5G375AA02
5G375BA02
5G375BA26
5G375BB03
5G375BB11
5G375CA02
5G375CA19
5G375CB07
5G375DB16
5G375DB22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数のケーブルのためのケーブル壁貫通部を有する装置およびコネクタを提供する。
【解決手段】装置は、壁部2が、ハウジング内部3を複数の面で画定するハウジング1と、複数のケーブルを貫通させるように、壁部4のうちの1つに形成される壁開口部5の領域内のケーブル壁貫通部と、を有し、壁開口部5を少なくとも部分的に囲むように壁部4上に一体に形成されるレセプタクルフレーム6によって、壁開口部5に対向してレセプタクルが形成され、レセプタクル内に配置される少なくとも1つの密閉部材11によって複数の密閉通路12が複数のケーブルに提供される。また、カバー要素16はレセプタクルの内部に固定されて設置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のケーブルのためのケーブル壁貫通部を有する装置であって、
ハウジング(1、21)であって、当該ハウジング(1、21)内において、壁部(2)が、ハウジング内部(3)を複数の面で画定するハウジング(1、21)と、
複数のケーブルを貫通させるように、前記壁部(4)のうちの1つに形成される壁開口部(5)の領域内のケーブル壁貫通部と、を備えており、当該ケーブル壁貫通部は、
前記壁開口部(5)を少なくとも部分的に囲むように前記壁部(4)上に一体に形成されるレセプタクルフレーム(6)であって、当該レセプタクルフレーム(6)によって前記壁開口部(5)に対向してレセプタクルが形成される、レセプタクルフレーム(6)と、
前記レセプタクル内に配置される少なくとも1つの密閉部材(11)であって、当該少なくとも1つの密閉部材(11)によって複数の密閉通路(12)が前記複数のケーブルに提供され、当該複数の密閉通路(12)のそれぞれは、前記壁開口部(5)を貫通するように一本のケーブルを密閉状態で受容するように構成される、少なくとも1つの密閉部材(11)と、
前記レセプタクルフレーム(6)に関連するカバー要素(16)であって、当該カバー要素(16)によって前記少なくとも1つの密閉部材(11)は、前記レセプタクルの内部に固定されて設置される、カバー要素(16)と、を備えている装置。
【請求項2】
前記レセプタクルフレーム(6)は、前記壁部(4)の外面から突出するフレーム壁(7)によって形成され、かつ前記壁部(4)上に一体に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記フレーム壁(7)は、前記壁部(4)の外面に直立する位置で前記フレーム壁(7)を支持する支持壁部(8)を有して形成されることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記フレーム壁(7)は、複数のハニカム壁領域(10)を有することを特徴とする、請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
前記レセプタクルフレーム(6)が、前記壁開口部(5)を実質的に完全に囲んでいることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
フレーム要素は前記レセプタクル内に配置され、当該フレーム要素は前記レセプタクルを複数のサブレセプタクルに分割し、当該サブレセプタクルのそれぞれは、前記密閉部材(11)を受容するように構成され、当該密閉部材(11)によって前記複数のケーブルの1本に少なくとも1つの密閉通路が提供されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記レセプタクルフレーム(6)は、前記ハウジング(1;21)から離れる方向に面する面の外側から、前記少なくとも1つの密閉部材(11)を前記レセプタクルスペース(6)に挿入するように構成されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記カバー要素(16)は、工具を使用せずに設置されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記カバー要素(16)は、前記レセプタクルフレーム(6)上に少なくとも部分的に形成される接続装置(17)の援助により設置されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記設置位置において、前記カバー要素(16)はハウジング角領域を囲み、当該ハウジング角領域において、前記壁部(4)は前記ハウジング(1;21)の隣接する壁部に接続されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記カバー要素(16)は、前記壁開口部(5)を上から向かって見た場合、それが前記少なくとも1つの密閉部材(11)と端面で重なるように配置されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記カバー要素(16)は、複数のカバー要素(16、16b)によって複数の部分で形成され、前記カバー要素(16)が設置されている間、前記カバー要素のうちの1つが、相互に関連し合う接続部材(18)の援助によりカバー要素のうちの少なくとも1つの他のものに接続されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記ハウジングは、プラグコネクタハウジング(21)であり、当該プラグコネクタハウジング(21)は、前記ハウジング内部に電気接触部材(23)を有するプラグコネクタ要素(22)を受容するように構成されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
請求項1~3のいずれか1項に記載の装置を有するプラグコネクタ(20)。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、複数のケーブルのためのケーブル壁貫通部を有する装置およびコネクタに関する。
【0002】
[背景]
ケーブル壁貫通部は、壁部の一方の側から他方の側への壁部の開口部または貫通孔を通ってケーブルを導く役割を果たし、特に、例えばケーブルキャビネットなどのハウジング内にケーブルを挿入する役割を果たす。この場合、壁開口部を通るケーブルの通路は、周囲からハウジング内部を密閉するように、均等に密閉されなければならない。この目的のために、ケーブル壁貫通部のための密閉部材と呼ばれるものの使用が提供され得、当該密閉部材はケーブル通路を有し、当該ケーブル通路の内部において、貫通されるケーブルは密閉状態で受容され得る。
【0003】
EP 3 404 789 A1にはベースフレームを有し、少なくとも1つの導管貫通モジュールを有する導管貫通部が開示されており、当該導管貫通モジュールには、それぞれのケーブルに対応する1つ以上の通路開口部が設けられている。導管貫通モジュールの外部寸法は、当該導管貫通モジュールがベースフレームの内部断面に配置され得るように、ベースフレームの内部断面に適合される。少なくとも1つの保持部もベースフレームに取り付けられ、当該保持部によって、導管貫通モジュールをベースフレーム内の内部に捕捉状態で固定することができる。EP 3 404 789 A1によれば、ベースフレームに固定された少なくとも1つの保持部は、当該保持部が導管貫通モジュールをベースフレーム内部に捕捉状態で固定する保持ポジションと、導管貫通モジュールをベースフレームから取り外してベースフレーム内に挿入することができる解放ポジションとの間で、ポジションを入れ替えることができる。
【0004】
ケーブル壁貫通部およびコネクタは、DE 20 2015 102 280 U1、DE 10 2016 223 425 A1、WO 2018/096 136 A1、WO 2020/207 796 A1およびDE 10 2016 213 873 A1にも記載されている。
【0005】
[概要]
本発明の目的は、複数のケーブルのためのケーブル壁貫通部を有する装置を提供することであり、当該ケーブル壁貫通部により、複数のケーブルのための、固定され、かつ密閉された壁貫通部を、低減された設置労力で製造することができる。さらに、改良されたケーブル壁貫通部を有するコネクタが提供される。
【0006】
当該目的は、独立請求項1に記載の複数のケーブルのためのケーブル壁貫通部を有する装置と、従属請求項14に記載のコネクタとによって、達成される。実施形態は、従属請求項の主題である。
【0007】
一態様によれば、複数のケーブルのためのケーブル壁貫通部を有する装置が作成される。当該ケーブル壁貫通部は、ハウジングであって、当該ハウジング内において、壁部がハウジング内部を複数の面で囲んでいる、ハウジングと、複数のケーブルを貫通させるように、前記壁部のうちの1つに形成される壁開口部の領域内のケーブル壁貫通部と、を有している。前記ケーブル壁貫通部は、以下を有する:前記壁開口部を少なくとも部分的に囲むように前記壁部上に一体に形成されるレセプタクルフレームであって、当該レセプタクルフレームによって前記壁開口部に対向してレセプタクルが形成される、レセプタクルフレーム;前記レセプタクル内に配置される少なくとも1つの密閉部材であって、当該密閉部材によって複数の密閉通路が複数のケーブルに提供され、当該複数の密閉通路のそれぞれは、前記壁開口部を貫通するように一本のケーブルを密閉状態で受容するように構成される、少なくとも1つの密閉部材;レセプタクルフレームに関連するカバー要素であって、当該カバー要素は前記レセプタクルの内部に固定されて設置され、前記少なくとも1つの密閉部材。
【0008】
さらなる態様によれば、(プラグ)コネクタが、当該装置に設けられる。
【0009】
ケーブル壁貫通部が配置されるハウジングは、1つの部分からなるハウジングであってもよいし、または複数の部品からなるハウジングであってもよい。例えば、1つの部分ベースのハウジングに、その上部に搭載されるハウジングカバーが設けられ、ハウジング内部を閉じてもよい。一実施形態では、ハウジングは、特にケーブル壁貫通部を有して形成されるポータブル装置の一部として、ポータブルハウジングである。
【0010】
ケーブル壁貫通部と関連する開口部または貫通孔を有する壁部は、例えば射出成形によって製造されるプラスチックス材料からなってもよい。ハウジングは、完全にプラスチック材料から作製されてよい。あるいは、例えばプラスチックおよび金属などの異なる材料を、壁面部および/またはハウジングに用いてよい。
【0011】
レセプタクルフレームが、壁開口部を部分的に、または実質的に完全に取り囲むようにレセプタクルフレームを壁部上に一体に形成することにより、ケーブル壁貫通部を製造するときに、設置労力が低減される。とくに、本来なら必要になるレセプタクルフレームの固定設置のような、ハウジング上にケーブル壁貫通部を製造するときの作業工程が、除去される。壁開口部に対するレセプタクルフレームの正確な位置も、このようにして常に保証され、その結果、ケーブル壁貫通部のさらなる部材が、正確に設置されることになる。
【0012】
レセプタクルフレームは、壁部の外面から突出するフレーム壁によって形成されてよく、かつ壁部上に一体に形成されている。この場合、または他の実施形態においては、フレーム壁の内面は壁開口部の内表面と同一平面上に配置されてもよい。この実施形態、または他の実施形態においては、設置後に前記レセプタクルフレーム内に配置される少なくとも1つの密閉部材は、レセプタクルフレームに対向する領域内にのみ伸長してよく、または代替的に、壁開口部の内表面の領域内にも向かって伸長してもよく、これらのいずれの場合においても対向する表面間で接触が形成され得る。一実施形態においては、フレーム壁は、基部に配置され、当該基部上に一体に形成され、当該基部に関しては、それは壁開口部を有する壁部上に一体に形成され、かつ部分的または完全に前記壁開口部を囲んでいる。
【0013】
フレーム壁は、壁部の外面に直立位置でフレーム壁を支持する支持壁部を有して形成されてよい。当該支持壁部は、例えば多角形の横断面、特に三角形状を有してよい。支持壁部のうちの1つ以上は、壁開口部を囲むフレーム壁の角領域に配置されてよい。
【0014】
フレーム壁は、ハニカム壁領域を有してよい。この結果、材料を節約でき、かつ力学的に安定した設計のフレーム壁が、少なくとも部分的に支持される。
【0015】
レセプタクルフレームは、壁開口部を実質的に完全に囲んでいてよい。この場合、レセプタクルフレームは、壁開口部の周りに実質的に連続的に設計されてよいし、または分断された状態で設計されてもよい。
【0016】
フレーム要素はレセプタクル内に配置され、当該フレーム要素はレセプタクルを複数のサブレセプタクルに分割し、当該サブレセプタクルのそれぞれは、密閉部材を受容するように構成され、当該密閉部材によって複数のケーブルの1本に少なくとも1つの密閉通路が提供されてよい。複数のサブレセプタクルが、それぞれ1つ以上の密閉部材を受容するように形成される方法で、フレーム要素を用いて1つ以上の壁部がレセプタクル内部に形成されてよい。この実施形態、または他の実施形態においては、密閉部材は弾性材料から作製され、当該密閉部材の材料は、前記ケーブルの周囲に設置された後、通路に受容されたケーブルに対して密閉状態で、押し付けられる。
【0017】
フレーム要素は、1つの部分で設計されるか、または複数の部分で設計され、例えばプラグ接続および/またはクランプ接続によってレセプタクルの内部に、取り外し可能に設置されてよい。あるいは、取り外し不可能な設置が提供されてもよい。フレーム要素は、フレーム壁の内面に配置された関連するプラグレセプタクルに、取り外し可能に配置されてよい。
【0018】
密閉部材に対応する複数のサブレセプタクルは、外向きに(ハウジングから離れる方向に)広がる断面を有して形成されてよい。密閉部材は、外向きに広がるサブレセプタクルに適合する(負の)外形を有してよく、それにより、密閉部材が関連するサブレセプタクルに挿入されるときの当該密閉部材に対するクランプ効果は、当該密閉部材がサブレセプタクルにさらに挿入されるにつれて、増大する。
【0019】
レセプタクルフレームは、ハウジングから離れる方向に面する面の外側から、少なくとも1つの密閉部材をレセプタクルスペースに挿入するように構成されてよい。この場合、密閉部材は、外側からレセプタクル内に設置される。この実施形態、または他の実施形態においては、レセプタクルスペースはハウジングから離れる方向に、外向きに広がる断面を有していてよい。
【0020】
カバー要素は、工具を使用せずに設置されてよい。カバー要素を、工具を使用せずに設置するように、例えばクランプ接続、プラグ接続、および/またはクリック接続がカバー要素を設計するために提供され得る。
【0021】
カバー要素は、レセプタクルフレーム上に形成される接続装置の援助により設置されてよい。レセプタクルフレーム上の接続装置は、カバー要素上の関連する接続部材と相互作用し、1つ以上の密閉部材がレセプタクルに配置された後にカバー要素を設置する。代替的に、またはさらに、接続装置はカバー要素を壁部に設置するように設計されてよい。カバー要素が設置される接続装置および関連する接続部材は、カバー要素が設置された後、内側(すなわち、例えばカバー要素自体に覆われる)に配置されてよい。
【0022】
設置位置において、カバー要素はハウジング角領域を囲み、当該ハウジング角領域において、壁部はハウジングの隣接する壁部に接続される。この実施形態においては、設置位置において、カバー要素はハウジングの角領域を囲み、当該ハウジングの角領域において複数のハウジングの壁部は連続的に、または分断された状態で、ハウジング端部の一部であれ、全体であれ、交わる。壁部は、角領域において1つの部分に接続されてよい。
【0023】
カバー要素は、壁開口部を上から向かってみた場合、それが少なくとも1つの密閉部材と端面で重なるように配置されてよい。これにより、密閉部材がレセプタクルに設置された後に密閉部材を固定することに寄与する。
【0024】
カバー要素は、複数のカバー要素によって複数の部分で形成され、カバー要素が設置されるとき、すなわち設置の間、カバー要素のうちの1つが、相互に関連し合う接続部材の援助によりカバー要素のうちの少なくとも1つの他のものに接続されている。カバー要素上の接続要素は、接続される複数のカバー要素が共に組み合わされるとき、およびそれらが互いに分離されるときに、壁開口部の通過方向に対して横向きの接続方向に誘導されるように設計されてよい。複数のカバー要素の間に例えばプラグ接続、クランプ接続、および/またはクリック接続が提供されてよく、前記の接続様式、または他の接続様式の場合、前記カバー要素を、工具を使用せずに接続する。
【0025】
ハウジングは、(プラグ)コネクタハウジングであってよく、当該(プラグ)コネクタハウジングは、ハウジング内部に電気接触部材を有する(プラグ)コネクタ要素を受容するように構成されている。この場合、ケーブル壁貫通部は外側からの複数のケーブルをコネクタハウジングに挿入する役割を果たし、コネクタ要素の電気接触部材に複数のケーブルをそこで接続し、当該電気接触部材によって、例えば接続ピンおよび/または接続ソケットが提供される。接続ハウジングが関連する接続ハウジングに差し込まれた後に接続ハウジングを固定するために、例えばハウジング突起部および/または回動部材などの固定部材がコネクタハウジングに提供されてよく、当該固定部材は、コネクタハウジング上の関連する固定部材と相互作用し、不意に取り外されることを防ぎつつ、取り外し可能な接続で固定され得る。コネクタハウジング内において、ケーブル壁貫通部を有する壁開口部に対向するように、さらに壁開口部が配置されてよく、当該さらなる壁開口部を通じて接触部材へのアクセスが形成される。
【0026】
複数のケーブルのためのケーブル壁貫通部を有する装置に関連する、上記の説明された実施形態は、適宜、コネクタと関連して提供されてよい。
【0027】
[実施形態の説明]
さらなる実施形態が、図面を参照して以下に説明される:
図1は、ケーブル壁貫通部が形成される前の、ハウジング上にケーブル壁貫通部を有する装置の概略斜視図である;
図2は、図1に描かれた装置の、さらなる概略斜視図である;
図3は、ケーブル壁貫通部が内部に形成された、図1に描かれた装置の概略斜視図である;
図4は、ハウジング上に設置されたケーブル壁貫通部を有するさらなる装置の概略斜視図である;
図5は、ケーブル壁貫通部が形成される前の、コネクタハウジング上にケーブル壁貫通部を有するコネクタを有する装置の概略斜視図である;
図6は、図5に描かれた装置の、さらなる斜視図である;
図7は、図5に描かれた装置の概略斜視図であり、当該装置には、ケーブル壁貫通部が形成されている。
【0028】
図8は、コネクタハウジング上に代替ケーブル壁貫通部を有するコネクタを有するさらなる装置の概略斜視図である。
【0029】
図1は、ハウジング1であって、当該ハウジング1内において、壁部2がハウジング内部3を複数の面で囲むハウジング1を有する装置の、概略斜視図を示す。壁部4内にハウジング開口部5が形成され、ケーブル(図示されず)にハウジング開口部5を貫通させる。レセプタクルフレーム6は、壁開口部5を囲むまたは包囲するように壁部4上に一体に形成される。当該一体に形成されたレセプタクルフレーム6は、周辺のフレーム壁7を有して形成され、例えば射出成形によって形成されてよい。金属ハウジングの代替的な場合においては、レセプタクルフレーム6が屈折した壁部によって製造されることが、提供され得る。ハウジング内部3は、ハウジングカバー(図示されず)を用いて壁部2がハウジング内部3を複数の側部で取り囲むハウジング1を有する構成の概略斜視図を示す。ハウジング開口部5はハウジング開口部5を通してケーブル(図示せず)を導くために、壁部4に形成される。レセプタクルフレーム6は壁開口部5を取り囲むか、または包囲するように、壁部4上に一体的に形成される。一体的に形成されたレセプタクルフレーム6は周辺のフレーム壁7を備えて形成され、例えば、射出成形の手段によって形成することができる。メタルハウジングの代替的なケースでは、レセプタクルフレーム6が屈曲壁部の手段によって製造されるようにすることができる。ハウジング内部3は、ハウジングカバー(図示せず)を用いて閉じられてよい。
【0030】
図示の実施形態においては、支持壁部8がフレーム壁の外面、特にレセプタクルフレーム6の角領域9に設けられている。部分壁部10は、ハニカム状に形成されている。
【0031】
壁開口部5の領域にケーブル壁貫通部を形成するために、密閉部材11が設けられ、そのそれぞれが一本のケーブル(図示せず)を受容するための1つの通路12を有している。内面13の領域において、フレーム壁7はプラグレセプタクル14を有し、フレーム要素15はレセプタクルフレーム6を有して形成されるレセプタクル内に取り外し可能に配置されてよく、密閉部材11に対応する別々のサブレセプタクルを設け、当該サブレセプタクルは、図示された実施形態において、それぞれが密閉部材11の1つを受容する。
【0032】
(ケーブルを有する)密閉部材11が、レセプタクルフレーム6内のレセプタクル内に配置されるとき、カバー要素16が設置され、当該カバー要素16は図示された実施形態において、要素16a、および16bの2つの部分で構成される。あるいは、一部分の設計が提供されてもよい。カバー要素16は、接続装置17の援助により工具を使用せずに設置されることが可能であり、当該接続装置17は、図示された例において、一方にレセプタクルフレーム6上、および他方にカバー要素16上に接続部材を有して設計される(図2参照)。
【0033】
カバー要素6の要素16aおよび16bは、接続装置18によって取り外し可能に接続することができる。
【0034】
図2は、ケーブル壁貫通部がまだ設置されていない状態の図1に描かれた装置の、さらなる斜視図を示している。前記ケーブル壁貫通部は、その後、カバー要素16も設置されるときに図3の斜視図に従って設計される。前記カバー要素が設置されるとき、要素16aおよび16bは、壁開口部5の通過方向に対して横向きの設置方向に、お互いに接続される。この目的のために、要素16aおよび16bは相互に関連し合う接続部材18を有する(図1参照)。
【0035】
図4は、図1の装置の代替的な実施形態を示し、図1~3と同じ参照符号が、同じ特徴に対して使用されている。図4の実施形態においては、2つより多くの密閉部材11がレセプタクルフレーム6のレセプタクル内に配置され、密閉部材11はそれぞれのケーブルに対して1つ以上の通路12を有し、より大きな直径を有する通路は、例えば給電線のために使用され、一方でより小さな直径を有する通路は、データ線または制御線のために使用され得る。
【0036】
図5図8は、コネクタ20に関連して図1図4を参照して説明されるケーブル壁貫通部の使用を示す実施形態を示す。図1図4と同じ特徴については、図5図8において同じ参照符号を使用している。
【0037】
図5から図8の実施形態においては、図1から図4までに描かれたハウジング1は、プラグコネクタハウジング21として構成され、当該プラグコネクタハウジング21は、電気接触部材23を有するコネクタ要素22を受容するために使用され、コネクタハウジング21は、任意に関連するソケット24を用いてケーブル壁貫通部に取り外し可能に接続されてよく、複数のケーブルまたは線に対して電気接続を形成する。図5および図6には、図1および図2と比較可能な状態で、ケーブル壁貫通部が設置されていない状態で示されている。次に、図7および図8は、コネクタ20の実施形態(関連するソケット24と併せて)を示し、これらの図においてはケーブル壁貫通部が形成されている。
【0038】
コネクタハウジング21をソケット24に固定するために、固定装置25が設けられ、図示された実施形態においては、当該固定装置25はコネクタハウジング21上のハウジング突起部26と、関連する回動部材27とを有する。
【0039】
上記の説明、特許請求の範囲、および図面に開示された特徴は、個々に関連し、および任意の組み合わせにおいても関連し、異なる実施形態を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】ケーブル壁貫通部が形成される前の、ハウジング上にケーブル壁貫通部を有する装置の概略斜視図である;
図2図1に描かれた装置の、さらなる概略斜視図である;
図3】ケーブル壁貫通部が内部に形成された、図1に描かれた装置の概略斜視図である;
図4】ハウジング上に設置されたケーブル壁貫通部を有するさらなる装置の概略斜視図である;
図5】ケーブル壁貫通部が形成される前の、コネクタハウジング上にケーブル壁貫通部を有するコネクタを有する装置の概略斜視図である;
図6図5に描かれた装置の、さらなる斜視図である;
図7図5に描かれた装置の概略斜視図であり、当該装置には、ケーブル壁貫通部が形成されている。
図8】コネクタハウジング上に代替ケーブル壁貫通部を有するコネクタを有するさらなる装置の概略斜視図である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】