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特開2023-2778歯周スケーリングおよびデブリードマンのための方法および器具、ならびに歯周疾患およびインプラント周囲疾患を治療するための歯肉組織切除
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023002778
(43)【公開日】2023-01-10
(54)【発明の名称】歯周スケーリングおよびデブリードマンのための方法および器具、ならびに歯周疾患およびインプラント周囲疾患を治療するための歯肉組織切除
(51)【国際特許分類】
   A61C 1/07 20060101AFI20221227BHJP
【FI】
A61C1/07 A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022173095
(22)【出願日】2022-10-28
(62)【分割の表示】P 2021503697の分割
【原出願日】2019-03-27
(31)【優先権主張番号】16/295,769
(32)【優先日】2019-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/652,459
(32)【優先日】2018-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520386718
【氏名又は名称】ジャコビー・ベネット・エイチ
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ジャコビー・ベネット・エイチ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】歯/インプラント構造のより良好な可視化を可能にし、歯周ポケットを縮小して、患者および臨床医の両方による清掃のための改善されたアクセスを提供する。
【解決手段】動力ツール280は、振動運動、長手方向往復運動、回転運動、往復回転運動、または上記の運動スキームのいずれかの組み合わせを使用することができる。消耗性先端部20A、20B、20C、20Dおよび20Eは、歯/インプラント表面を清掃すること、および歯肉組織を形態修正/再成形することを対象としてもよい。動力ツール自体は、操作のために使用される冷却水の流れを、洗浄のため、処置が実施される部位に向けることができるように、または歯肉輪郭形成処置を容易にするためにユーザの選択により他の場所に向けることができるように構成することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科用ツールを用いて歯肉組織を形態修正する際に使用される先端部において、
近位端部および遠位端部を有する細長い部材と、
前記近位端部においてアクセス可能な先端部装着構造体に装着される、対応する取り付け構造体であって、動力ツールに装着されると、前記先端部は、前記動力ツールを通じてエネルギーを加えることによって作動され得る、対応する取り付け構造体と、
前記歯肉組織と接触され、作動されると、前記歯肉組織を切除する、研磨部分を含む、前記先端部の外側表面上の少なくとも1つの切除部分と、
を含み、
前記切除部分が、前記先端部の前記近位端部から前記遠位端部の方向に互いに平行な複数の表面部分と、前記表面部分と直交する方向に延びる複数の概ね垂直な部分とを含み、前記概ね垂直な部分の少なくとも1つが、前記表面部分のうちの2つを分離している、先端部。
【請求項2】
前記先端部の前記近位端部から前記遠位端部の方向に互いに平行な前記複数の表面部分と、前記表面部分と直交する方向に延びる前記複数の概ね垂直な部分とが、前記先端部の前記遠位端部に向かって段階的に後退する連続した段を規定する、請求項1に記載の先端部。
【請求項3】
前記先端部の前記遠位端部から前記連続した段に延びる第1のテーパーした部分を更に含む、請求項2に記載の先端部。
【請求項4】
前記連続した段は概ね平坦なリング形状部分である、請求項2に記載の先端部。
【請求項5】
前記先端部が概ね円形の断面形状を有する、請求項1に記載の先端部。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔技術分野〕
本開示は、歯科用ツール、システムおよび方法に関する。
【0002】
〔背景〕
歯周炎およびインプラント周囲炎は、人類に知られている最も一般的な慢性疾患の一部である。これらは、炎症を引き起こし、歯/インプラントの支持構造を破壊し、歯/インプラント喪失の可能性をもたらす、歯肉線の上下の歯/インプラント表面に付着した様々な種類の細菌、ウイルス、それらの毒素および石灰化沈着物(集合的に、ここでは「付着物」)によって引き起こされる。支持構造が破壊されると、「歯周ポケット」が、歯肉と歯/インプラントとの間に作り出され、これは、再感染をもたらし、患者および臨床医が全ての付着物にアクセスするのを防ぐ傾向があるため、対処する必要がある。
【0003】
現在の治療レジメンは、手動および動力ツールを用いてアクセス可能な付着物を除去する第1のステップを含む。これらのツールは、歯またはインプラントの周囲から軟質および硬質の微生物付着物を除去するように設計および構成されている。この第1のステップは、歯周ポケット内に隠れた歯肉下の歯/インプラント表面の可視化の欠如のため、感染および炎症を排除するのに十分な付着物を除去するのに不完全に有効であることが多い。加えて、臨床研究で、患者および臨床医の両方が歯肉下の歯/インプラント表面を効果的に清掃する能力は深さと共に低下することが示されているように、歯周ポケットは細菌の再コロニー形成および治療後の再感染の主要な病巣である。したがって、ポケットの深さを減少させるために、メスまたはレーザーを用いて過剰な歯肉組織を除去することを含む治療の第2のステップがしばしば必要とされる。これにより、患者は、再感染の予防を助けるために、毎日、患部を完全にデブリードマンすることができ、治療の第2段階中およびその後の定期的なメンテナンス清掃の両方において、より効果的に付着物を除去するために、臨床医による歯肉下の歯/インプラント構造の可視化を促進することができる。この第2のステップは、治療の第1のステップの欠点、すなわち、付着物除去の有効性およびポケット縮小の両方が不十分であることが多い一方、第2のステップは高価で、時間がかかり、痛みを伴うということを強調している。したがって、1ステップでの「ポケット縮小」に影響を及ぼし得、可視化を増大させ、非常に効果的な付着物除去を提供し、これらの全てで、感染のより決定的な長期的解決をもたらす、装置または方法に対する満たされていないニーズが存在する。
【0004】
現在既知のツールは、そのような用途のために設計されていない。代わりに、多くの既知の動力スケーラは、硬質および軟質の付着物を除去するように設計および構成された平滑な金属先端部を利用する。これらは、歯肉への影響を最小限に抑えて、歯の表面を高度に切除するため、歯肉の形態修正には有用ではない。ピエゾ骨手術ユニットおよび歯科用ドリルのような他のツールは、歯または骨を形態修正し、また非常に粘着性の硬質または軟質の付着物を除去するように設計および構成された、研磨性/輪郭形成金属先端部を使用する。これらは、歯肉を形態修正するのにいくらか効果的であり得るが、ツールのデザイン、硬度および研磨性のため、そのような使用の間、歯肉に近接している歯、インプラントまたは骨に重度の損傷を与えがちである。したがって、これらのツールは、歯肉の形態修正に使用するにはリスクが高すぎるか、または、歯肉に及ぼす影響が最小限であろう。同様に、インプラントを清掃するために設計されたプラスチックインプラントスケーラは、歯肉を形態修正するのにいくらか効果的であるが、この目的のためには使用できないほど効率が低い。さらに、それらは、歯肉を適切に形態修正するために必要な全ての領域にアクセスするようには設計および構成されていない。加えて、それらは、表面特徴部の欠如のため、歯/インプラント構造から硬質/軟質付着物を除去するには非常に不十分である。
【0005】
したがって、歯/インプラント表面に対して安全であり、歯肉を形態修正するのに非常に効果的であるように設計および構成された動力スケーラおよび回転ツールは、当技術分野における改良となるであろう。さらに付着物を切除するそのようなツールは、当技術分野におけるさらなる改良となるであろう。
【0006】
歯、インプラント、靱帯または骨を損傷することなく、安全かつ効果的な歯肉切除/形態修正を行い、付着物の可視化および除去の増大、ならびにポケットの縮小を達成するように設計および構成された、動力ツールを使用する、低侵襲のシステム、装置または方法は、当技術分野におけるさらなる改良となるであろう。
【0007】
〔概要〕
本開示は、歯/インプラント構造のより良好な可視化を可能にし、歯周ポケットを縮小して、患者および臨床医の両方による清掃のための改善されたアクセスを提供するため、過剰なまたは形態不良の(mal-contoured)歯肉組織を研磨/切除するために、動力ツール上の取り外し可能および/または消耗性先端部を係合させることによって、歯肉組織を形態修正/再成形する(「歯肉整形」および「歯肉切除」および掻爬術として知られる)ためのツール、システムおよび方法に関する。動力ツールは、振動エネルギーまたは運動(すなわち、音波もしくは超音波スケーラ)、長手方向往復運動、回転運動、往復回転運動、または上記運動スキームのいずれかの組み合わせを使用することができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、消耗性先端部ツール、システム、および方法は、歯/インプラント構造のより良好な可視化を可能にし、歯周ポケットを縮小して、患者および臨床医の両方による清掃のための改善されたアクセスを提供するため、歯/インプラントの表面を損傷することなく歯/インプラント表面から付着物の少なくとも一部を除去するために消耗性先端部を歯/インプラント表面と係合させ、同時に過剰なまたは形態不良の歯肉組織を研磨/切除することによって、歯/インプラント表面を清掃することを対象としてもよい。
【0009】
このような方法に有用な先端部およびツールは、超音波振動ツールなどの動力ツール、歯科用ドリルモータなどの動力回転ツール、または先端部を取り付けることができるインサートを有する他の動力ツールに取り付けられる、取り付けられた、取り外し可能な、および/または消耗性の先端部を含むことができる。そのような先端部は、歯周ポケットに挿入することができ、エネルギーが加えられると、グレーシーキュレットで行われる「歯肉掻爬」と同様に、内側から外側に歯肉組織を研磨または切除する外側シースを含むことができ、あるいは、メスまたはレーザーで行われる歯肉切除または歯肉整形と同様に、外側から内側に先端部を使用することができる。このような外側シースは、適切な輪郭の、粒子充填された、またはテクスチャ付きのプラスチック材料など、鋭いまたは研磨性の外側表面を有するように、適切な材料から作製され得る。外側シースは、外側シースを補強および強化する内側コア上に配置され得る。いくつかの実施形態では、内側コアは、外側シースの遠位端部を越えて延びてよく、歯、歯根、またはインプラント固定具表面に接触し、それによって、典型的な動力先端部のように破片除去を行うために、金属などの適切な材料で構成され得る。動力ツール自体は、操作のために使用される冷却水の流れを、これらのツールにおいて現在標準的であるような洗浄のために、処置が実施される部位に向けることができるように、または、洗浄が部位を潤滑し、これにより先端部の切除能力を低下させるので、歯肉の輪郭形成処置を容易にするために、ユーザが選択した他の場所に向けることができるように、構成され得る。
【0010】
本開示は、歯肉組織を形態修正し、ポケットの排除、ならびに/またはポケット内への可視化およびアクセスを可能にして、ポケットの排除が達成され得ない治療を可能にすることによって、骨縁下歯周ポケットを含む歯周ポケットを治療する方法をさらに含む。
【0011】
本開示の非限定的かつ非包括的な実施形態は、以下の図を参照して説明され、図面中、同様の参照符号は、別段の指定がない限り、種々の図面全体を通して同様の部分を指す。当業者には理解されるように、種々の図面は例示目的のみである。本開示の性質、および本開示による他の実施形態は、以下の詳細な説明、添付の特許請求の範囲、およびいくつかの図面を参照することによって、より明確に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示による動力先端部の第1の実施形態を示す。
図2】本開示によるいくつかの実施形態で使用するための、5つの追加の動力先端部実施形態のセットおよび超音波/音波/動力ツールを示す。
図3A】本開示によるいくつかの実施形態で使用するための、いくつかの追加の動力先端部実施形態のセット、および超音波/音波/動力ツールの別の実施形態を示す。
図3B】本開示によるいくつかの実施形態で使用するための超音波/音波/動力ツールの代替実施形態を示す。
図4A】本開示によるいくつかの実施形態において有用な「端部研磨」構造を有する動力先端部の追加の実施形態の装着済の側面図を示す。
図4B】本開示によるいくつかの実施形態において有用な「端部研磨」構造を有する動力先端部の追加の実施形態の端面図を示す。
図5A】本開示によるいくつかの実施形態において有用な動力先端部構造の2つのさらなるプロファイルを示す。
図5B】本開示によるいくつかの実施形態において有用な動力先端部構造のいくつかの断面プロファイルを示す。
図6A】本開示によるいくつかの実施形態において有用な動力先端部のさらなる実施形態の正面端面図を示す。
図6B】本開示によるいくつかの実施形態において有用な動力先端部のさらなる実施形態の側面図を示す。
図7A】本開示によるいくつかの実施形態において有用な動力先端部のさらなる実施形態の正面端面図を示す。
図7B】本開示によるいくつかの実施形態において有用な動力先端部のさらなる実施形態の側面図を示す。
図8】本開示によるいくつかの実施形態において有用な動力先端部のさらなる実施形態の側面図を示す。
図9】本開示によるいくつかの実施形態において有用な動力先端部のさらなる実施形態の背面斜視図を示す。
図10】本開示によるいくつかの実施形態において有用な動力先端部のさらなる実施形態の背面斜視図を示す。
図11】本開示によるいくつかの実施形態において有用な動力先端部のさらなる実施形態の背面斜視図を示す。
図12A】音波または超音波ツールと共に本開示による取り外し可能な動力先端部を利用するためのインサートの例示的実施形態の底面図である。
図12B】音波または超音波ツールと共に本開示による取り外し可能な動力先端部を利用するためのインサートの例示的実施形態の側面図である。
図13A】音波または超音波ツールと共に本開示による取り外し可能な動力先端部を利用するためのインサートの追加の例示的実施形態の側面図である。
図13B】音波または超音波ツールと共に本開示による取り外し可能な動力先端部を利用するためのインサートの追加の例示的実施形態の側面図である。
図13C】音波または超音波ツールと共に本開示による取り外し可能な動力先端部を利用するためのインサートの追加の例示的実施形態の側面図である。
図14】本開示による取り外し可能な動力先端部を歯科用ドリルと共に利用するためのアダプタの例示的実施形態の側面図である。
図15】骨縁下歯周ポケットと、本開示による動力先端部を用いたこの状態のための改善された治療方法と、を示す。
図16】本開示の一態様による、動力先端部にテクスチャを付与するためのクランプの例示的一実施形態の側面図である。
【0013】
〔詳細な説明〕
本開示は、単一の処置で動力による歯科清掃および歯周ポケットの縮小を行うための器具、システムおよび方法に関する。本明細書に記載される実施形態は、例示的であるが、本開示または添付の特許請求の範囲をそのように限定することを意図しないことは、当業者には理解されるであろう。当業者はまた、本明細書に提示される実施形態の種々の組み合わせまたは修正が、本開示の範囲から逸脱することなく行われ得ることを理解するであろう。このような全ての代替実施形態は、本開示の範囲内である。
【0014】
第1の態様では、本開示による方法、システムおよび器具は、歯肉を形態修正するのに非常に効果的であるように設計および構成された動力ツールに対するニーズが満たされていないため、動力ツールを使用して安全かつ効果的な歯肉の切除/形態修正の両方を行うことを含む低侵襲処置を提供することを目的とする。したがって、本開示は、歯肉組織を切除するための隆起/テクスチャ付き/研磨性/高摩擦ゾーンを特徴とすることができる動力先端部を含む。
【0015】
本開示はさらに、歯またはインプラント表面に対して安全であり、かつ歯肉を形態修正するのに非常に効果的であるように設計および構成された動力ツールに対するニーズが満たされていないため、動力ツールを使用して安全かつ効果的な歯肉の切除/形態修正の両方およびオプションの付着物除去を行うことを含む、低侵襲処置、好ましくは単一ステップ処置を提供することを目的とする方法、システムおよび器具を含む。一部のバージョンでは、これらのツールは付着物を切除し得る。したがって、本開示は、歯肉組織の切除または歯肉の形態修正のための隆起/テクスチャ付き/研磨性/高摩擦ゾーンと、歯を損傷することなく歯と接触するための「セーフゾーン」と、の両方を含む動力先端部を含む。いくつかの例示的なツール先端部は、歯肉組織を切除するために隆起/テクスチャ付き/研磨性/高摩擦金属として形成された1つ以上の部分と、歯/インプラントを保護する(または、それらから付着物を優しくデブリードマンする)ためにプラスチックのセーフゾーンとして形成された1つ以上の部分と、を含むことができる。他の例示的な先端部は、歯肉と接触し、歯肉を効果的に形態修正/切除する隆起/テクスチャ付き/研磨性/高摩擦プラスチックである1つ以上の部分と、歯表面またはインプラント固定具表面と接触し、歯肉の形態修正/切除中にそれらの表面から付着物を除去する平滑な金属「歯石ゾーン」と、を含み得る。さらなる例示的な先端部は、歯肉を効果的に形態修正/切除する、隆起/テクスチャ付き/研磨性/高摩擦プラスチックであるが、歯/インプラント構造の硬度と比較してその硬度が低いため、歯/インプラントに対して安全である、1つ以上の部分を含み得るか、または、歯/インプラント構造を損傷しないように、歯/インプラントと安全に接触することができる平滑な「セーフゾーン」を有し得る。
【0016】
図1を参照すると、本開示による方法および処置で使用するための第1のスケーラ先端部10の概略図が示されている。金属コア150が、露出された遠位端部152と、超音波/音波/動力スケーラインサートツールにねじ切りによって取り付けられるように構成された近位端部154と、を有する。高摩擦プラスチックであってよく、かつ/または隆起、テクスチャ付き、もしくは研磨性表面を有し得る、研磨材料、好ましくはPEEKのようなプラスチック材料のシース100が、コア150上に配置される。図示のように、シース100は円錐形状を有してもよい。
【0017】
図2を参照すると、本開示による先端部20A、20B、20C、20Dおよび20Eの複数の実施形態が示されている。図1の実施形態と同様に、先端部20B、20Dおよび20Eの各々は、シース部分200を含む。先端部20Aおよび20Cは、図1に示されるようなコア部分、または先端部20B、20Dもしくは20Eを含まない実施形態を示すことが認識されるであろう。このような実施形態の場合、近位端部は、282のような動力インサートの遠位端部への先端部の取り付けを提供するねじ付きボアのような取り付け構造体を含み得、またはこのコアのないシース/先端部は、単回使用を意図して、282のような動力インサートの遠位端部に永続的に取り付けられ得る。
【0018】
先端部20A、20B、20C、20D、および20Eは、隆起、研磨、および/または摩擦特性を有する材料の露出された外側表面を備えて形成され得る。さらに、先端部20A、20B、20Cおよび20Dは、ある点に向かって湾曲され得る少なくとも遠位部分が、歯肉と歯/インプラントとの間、または、歯肉切除もしくは除去が必要である患者の歯および/もしくはインプラントの間に適合するようにサイズ決定および構成される。特に近位部分に近い、より大きなサイズは、シース/先端部が歯周ポケットに挿入されるとき、歯肉組織を著しく膨張させる。シース/先端部200が歯肉組織に押し付けられていて、先端部が装着された動力ツール280にエネルギーが供給されると、シース/先端部200の隆起/研磨/摩擦特性は、内側から外側に、または外側から内側に(上皮表面から結合組織に向かって内側に)歯肉組織を研磨/分解/切除する。図示された実施形態において、動力ツール280は、振動エネルギーを使用する超音波または音波動力ツールであり得ることが理解されるであろう。内側から外側に歯肉組織を研磨または切除することにより、ポケットの深さが減少して処置後の治癒が促進され、また、歯肉と歯/インプラントとの間に一時的な隙間が形成され、これにより、オペレータが、歯肉線より下の歯根/インプラント上の微生物沈着物を見ることができ、治療時における効果的な除去を可能にする。
【0019】
対照的に、これらの先端部20A~20Eはまた、歯肉表面から歯周ポケットに向かう歯肉組織の再成形および研磨/切除を可能にするようにサイズ決定および構成され、歯肉と歯/インプラントとの間に挿入される必要はない。
【0020】
図示のように、先端部20B、20Dおよび20Eの各々は、図1の先端部10および先端部コア150と同様に、先端部コア250を含む。先端部コア150と同様に、先端部コア250は、歯またはインプラント固定具表面を損傷しないが、これらを清掃するために使用され得る材料、例えば平滑表面を有する金属材料、で構成することができる。先端部コア250は、シース200がその上にまたはそれを覆って装着されるようにサイズ決定および構成され得る。シース200は、先端部コアに永続的に結合されてもよく、または、シースの内面および先端部コアの外面は、一方を他方に取り付けることを可能にすると共に、他方とは独立していずれかの構成要素の交換を可能にするようにねじ切りされてもよい。ねじ切りされた実施形態では、機械的バリアまたは「停止部」をいずれかの構成要素に組み込んで、いずれかの構成要素の他方の構成要素上/内への挿入範囲に制限を設けることができる。
【0021】
先端部20Bおよび20Dで最もよく示されるように、先端部コア250は、露出した遠位端部252を有してもよく、これは、シース200の遠位端部を越えて延びて、先端部コアが、歯、歯根、またはインプラント固定具表面に接触して、典型的な超音波/音波/動力先端部のように、破片除去を行うことを可能にする。
【0022】
歯肉下インプラント固定具自体が露出しており、感染しているか、またはその上に付着物が配置されているかもしれない場合には、金属先端部コアを用いてデブリードマンされ得ることが理解されよう。例えば、骨損失(または単に骨内に十分深く配置されていないこと)により露出された場合、インプラント固定具表面は感染する可能性があり、徹底的に清掃する必要がある。露出された金属先端部コアは、骨成長に寄与する表面が粗さのため必然的に細菌増殖に寄与するので、インプラント固定具表面が既に細菌保持性であるため、この既に粗い/ねじ切りされた表面をさらに細菌保持性にはしない。一方、インプラント固定具が感染しておらず、かつ/または、依然として完全に骨で覆われていて、歯肉下の平滑なインプラントアバットメントもしくは歯肉下の平滑な歯冠表面のみが感染しているか、もしくは付着物を有する場合、これらの平滑表面は、金属によって接触されるべきではない。というのは、金属先端部が、平滑表面を引っ掻いたり、他の何らかの方法で損傷したりすることによって、平滑表面を細菌保持にさらに寄与するものとする可能性があるためである。そのような表面は、代わりに、シース、特にその上に配置された任意の平滑領域を用いて清掃され得る。
【0023】
動力インサート280は、磁歪スタック部分286と、ハンドル284と、インサート先端部282と、を含み得る。インサート先端部282は、適切な材料で構成され得、動力インサート280に永続的に取り付けられるか、または動力インサート280への取り付けのためにねじ切りされていてよい。いくつかの実施形態において、インサート先端部282は、先端部コア250の一体部分であってもよく、または、ねじ山もしくは他の可逆的取り付け手段を介して先端部コア250もしくは先端部200に取り外し可能に取り付けられてもよい。
【0024】
ツールが超音波または音波動力ツールである例示的な一実施形態では、取り付けられた先端部20A、20B、20C、20Dまたは20Eを有する組み立てられたツール組立体280全体を、エネルギーおよび/または水のためのフットアクティベーターを有する超音波または音波エネルギー発生器と通信接続させることができる。市販のParkell超音波ユニットまたはCavitron超音波ユニットは、使用可能なユニットの例である。
【0025】
次いで、水洗浄および超音波エネルギーを適用して、それぞれ、ユニットを冷却し、これに電力供給することができる。水の流れは、最適な歯肉研磨速度および最適な細菌沈着物除去有効性/速度を可能にしながら、(エネルギーが加えられると熱くなる)インサートの最適な冷却を提供するように、ユーザによって調節され得る。一態様では、先端部コア250を含み得るシース/先端部200を含む選択された先端部20A~20Eは、より衛生的な歯肉の輪郭およびポケットの深さの減少を達成するために、ポケットの外部から所望のとおりに歯肉組織を再成形するために使用される。
【0026】
別の態様では、選択された先端部20A~20Dの遠位端部は、歯肉と歯/インプラントとの間に挿入され、ポケットの裏層の内部切除/研磨を実施し、歯肉と歯/インプラントとの間に目に見える隙間を生じさせ、臨床医が細菌沈着物を可視化し、除去することを可能にする。ユーザはまた、存在する場合、先端部コア250を使用して、歯根表面上の細菌破片を除去することができる。組織切除は、単一の治療セッションにおいて、同じツールを使用して、内部表面および外部表面の両方から実施され得ることが理解されよう。この処置は任意の順序で実行され得る。
【0027】
処置が天然歯ではなくインプラントに対して実施されている場合、臨床医は、潜在的な損傷からインプラント表面を保護するために、シースの遠位端部上で露出される先端部コア150または250を有さないバージョンを使用することを決定してもよい。
【0028】
これらの方法は、歯/インプラント表面からの付着物除去の有無にかかわらず、歯肉と歯/インプラントとの間の間隙にツールを挿入し、それによって、歯肉を歯/インプラントから離して膨張させることによって、および/または歯根/インプラント表面を覆い隠しているポケットの裏層を除去することによって、より良好な可視化のために間隙を「広げる」ことを含み得ることが理解されるであろう。これは、ポケットの深さを減少させるために、しばしば歯肉組織の高さを減少させることができる。やはり歯/インプラント表面からの付着物除去の有無にかかわらず、超音波/音波/動力先端部を「トップダウン」もしくは「外側から内側の」様式で歯肉縁および/もしくは歯肉辺縁に当てて、ポケット縮小のために歯肉組織の高さを減少させ、かつ/または、病変除去のために歯肉組織を再成形し、かつ/または輪郭を患者および/もしくは臨床医にとってさらに清掃可能にするため歯肉組織を再成形することも含み得る。
【0029】
記載された装置、システム、および方法を利用する歯肉切除/形態修正は、作業現場で水の流れが最小であるかまたは全く生じない場合に、しばしば、より効率的であることが見出されている。しかしながら、水の流れの欠如は、超音波または音波動力ツールでは、典型的でも通常望ましくもない。磁歪およびピエゾ超音波インサートはいずれも、使用中にその全長に沿って非常に高温になり、ユニットを冷却するために水の流れが典型的には使用される。次いで、この水を手術部位に排出して、手術部位を連続的にすすぎ、さらに先端部を冷却する。
【0030】
図3Aを参照すると、本開示による処置を実行する際に使用される別の超音波/音波/動力ツール組立体380が示されている。組立体380は磁歪ユニットであってもよい。図示のユニットでは、水はケーブル392を介して(ハンドルの役割を果たし得る)チューブ386に導入され、磁歪スタック384を冷却水で浸す。図示された実施形態では、この冷却水は、次いで、インサート先端部382に向けられた遠位チューブまたはパイプ394Aを介してチューブ386から出る。出ていく水は、インサート先端部382と、その上に配置された30A、30B、30Cまたは30Dなどの先端部と、に接触する。したがって、チューブ392を通って導入された水の流れは、スタック384を冷却し、手術部位を冷却し、潤滑し/洗い流するために使用される。付着物除去中にはこれが有利である。しかしながら、歯肉切除/形態修正の間、遠位チューブ394Aを通る流れは、弁394Cを開き、真空源394Dからチューブ396に真空を加えることによって、手術部位から離れるように方向転換され得る。
【0031】
本開示による処置を実施する際に使用される超音波/音波/動力ツール組立体380Bの別の実施形態が図3Bに示されており、これは図3Aの実施形態と同様であるが、遠位チューブまたはパイプ394Aが存在しない。代わりに、チューブ392Bを通って導入される全ての冷却水は、スタックチューブ386Bから作業現場から離れる方向に出る。図示された実施形態では、これはライン396Bを通じて行われてもよい。手術部位で洗浄が望まれる場合、インサート先端部382に向けられたチューブ394Bを通して、フットスイッチなど、オペレータの制御下で、別個の加圧水源を通じて供給されてもよい。したがって、図3Aおよび図3Bに示されたものと同様の組立体は、冷却水の流れを、ユーザの裁量で、作業現場に向かって、または作業現場から離れて、向けることを可能にする。例えば、ユーザは、必要なときまたは所望されるときに迅速に洗い流すために、一時的に水を作業現場上に向けることができる。
【0032】
さらなるスケーラ先端部30A、30B、30C、および30Dが図3Aに示されており、これらの先端部は、金属(またはその他の剛性)支持下部構造355を含み、これは、先端部コア350に取り付けられる。このような先端部のシース300は、接着剤を用いて、または上に直接成形して支持下部構造に取り付けられ得る。例えば、プラスチックを金属に強固に結合するために、テクスチャ付き下部構造表面上にプラスチックシースを直接成形する。これにより、先端部とシースを補強して使用できる。先端部30Dは、先端部の近位端部にねじ付き雌孔302を含み、この雌孔は、インサート先端部382のスケーラインサートの遠位端部にあるねじ付き雄部品(threaded male)に螺合可能である。別の先端部実施形態の先端部30Eでは、先端部の構造的一体性は、PEEKのような高弾性プラスチックからフライス加工または成形することによって確保されるので、補強下部構造は、先端部に組み込まれない。この場合、インサート先端部382のスケーラインサートの遠位端部にあるねじ付き雄部品に螺合可能である、ねじ付き雌孔371が、先端部の近位端部に含まれる。
【0033】
図4Aおよび図4Bを参照すると、動力インサート組立体480および動力先端部40の別の実施形態が示されている。先端部40は、患者の歯/インプラント表面を損傷しないように、端部では研磨性であるが、側面では研磨性が低いかまたは平滑であるプラスチックであり得るシース42を有する。シース42は、金属コア44を取り囲んでおり、この金属コアは、インサート先端部の端部で露出されるが、シース42の延長壁によって形成された凹部内にある。コア44は、歯肉組織を研磨するが、凹部により歯/インプラントと接触することができない、テクスチャ付き露出表面、またはダイヤモンドコーティングされた露出表面を有する。先端部40は、端部から見た場合に、三角形または卵形などの幾何学的形状を有してもよく、ユーザが(例えば、回転するのに強い手の力を必要とする摩擦嵌めによって)選択するときに超音波/音波/動力先端部の端部で回転することによって調節可能であってよく、特定の使用に有利であり得るように、歯/インプラントまたは歯肉表面に対して先端部40の異なる配向を可能にする。
【0034】
図5Aは、本開示によるいくつかの実施形態において有用な構造を有する2つの動力先端部502および504を示す。各動力先端部502および504は、幅の広い基部から幅の狭い遠位端部に向かってテーパー状になっている。先端部504は、先端部の本体の下方に角および平坦な側面を形成する略五角形の断面形状を有する。先端部502は、略「星」形状の断面形状を有し、この断面形状は、先端部の本体の下方に角および凹部領域を形成する。各先端部は、PEEKのような研磨材料から構成されてもよく、歯肉切除有効性を高めるためにテクスチャ付き表面を有してもよい。異なる形状および異なるデザインは、様々な処置で、または異なる歯周ポケット形状および対処すべき問題を有する異なる患者で使用するために有用であり得、特定の使用に適しているものとして開業医によって選択され得る。例示的な一実施形態では、先端部502は、先端部から基部までの長さが約0.4インチであってよく、基部は、約0.1インチの直径を有し得る。これらの測定値は単なる例示であり、異なる寸法を有する他の実施形態が可能であり、特定の使用のための適切なサイズの先端部が、開業医によって選択され得ることが理解されるであろう。
【0035】
図5Bは、本開示によるいくつかの実施形態において有用な超音波/音波/動力先端部構造のいくつかの断面プロファイルを示す。これらには、鋭い角、丸みを帯びた角、平坦な平面、および先端部の側面における凹部を有する形状が含まれる。このような断面デザインは、露出した歯/インプラント歯根の清掃と関連して実施され得る、歯周ポケットの内側からの切除のためのテーパー状先端部に使用され得る。他のものはテーパー状でもテーパー状でなくてもよく、歯周ポケットの外側から行われる切除に使用され得る。各先端部は、PEEKまたは強化PEEKなどの研磨材料から構成されてよく、歯肉切除有効性を高めるためにテクスチャ付き表面を有し得る。異なる形状および異なるデザインは、様々な処置で、または異なる歯周ポケット形状および対処すべき問題を有する異なる患者で使用するために有用であり得、特定の使用に適しているものとして開業医によって選択され得る。
【0036】
図6Aおよび図6Bは、本開示によるいくつかの実施形態において有用な構造を有する別の動力先端部602を示す。動力先端部602は、比較的一定の断面直径を有する基部604と、先端部602が比較的幅の広い基部から幅の狭い遠位端部608までテーパー状になる点606で始まる、近位テーパー部分610と、を有することができる。先端部604は、先端部602の本体の下方において、内部および外部の角およびそれらの間の平坦な表面を形成する、いくつかの隆起620および「谷」622によって画定される略「星形状の」断面を有する。先端部602の先端部は、PEEKのような研磨材料から構成されてもよく、また、歯肉切除有効性を高めるためにテクスチャ付き表面を有してもよい。例示的な一実施形態では、先端部602は、先端部608から基部までの長さが約0.4インチであってもよく、基部は、約0.1インチの直径を有し得る。これらの測定値は単なる例示であり、異なる寸法を有する他の実施形態が可能であり、特定の使用のための適切なサイズの先端部が、開業医によって選択され得ることが理解されるであろう。
【0037】
図7Aおよび図7Bは、本開示によるいくつかの実施形態において有用な構造を有する別の動力先端部702を示す。先端部602と同様に、動力先端部702は、比較的一定の断面直径を有するか、またはその長さに沿って比較的制限されたテーパーを有する基部704と、先端部702が比較的幅の広い基部から幅の狭い遠位端部708に向かってテーパー状になる点706で始まる遠位テーパー部分710と、を有し得る。先端部702は、先端部702の本体の下方において、内部および外部の角およびそれらの間の平坦な表面を形成する、いくつかの隆起720および「谷」722によって画定される略「星形状の」断面を有する。
【0038】
遠位テーパー部分710は、略直交する垂直部分714A、714B、および714Cによって分離された、一連の略水平な部分715A、715B、715Cを含むことができる。これらの構造は、隆起720内に形成され、先端部702の周辺部の周囲に略平坦なリングを形成することができる。
【0039】
先端部702の先端部は、PEEKのような研磨材料から構成されてもよく、また、歯肉切除有効性を高めるためにテクスチャ付き表面を有してもよい。例示的な一実施形態では、先端部702は、先端部708から基部までの長さが約0.4インチであってもよく、基部は、約0.1インチの直径を有してもよい。これらの測定値は単なる例示であり、異なる寸法を有する他の実施形態が可能であり、特定の使用のための適切なサイズの先端部が、開業医によって選択され得ることが理解されるであろう。
【0040】
図8は、本開示によるいくつかの実施形態において有用な構造を有する別の動力先端部802を示す。先端部602および702と同様に、動力先端部802は、比較的一定の断面直径を有するか、またはその長さに沿って比較的制限されたテーパーを有する基部804と、先端部802が比較的幅の広い基部から幅の狭い遠位端部808までテーパー状になる点806で始まる遠位テーパー部分810と、を有することができる。図示されるように、先端部802は、略円形の断面形状を有することができる。
【0041】
遠位テーパー部分810は、端部808から第1の略直交する垂直部分814Aまでの第1のテーパー部分812と、次に、略直交する垂直部分814B、814C、および814Dによって分離された一連の略水平な部分815A、815B、815Cと、を含み、先端部802の周辺部の周囲に略平坦なリングを形成することができる。
【0042】
先端部802の先端部は、PEEKのような研磨材料から構成されてもよく、また、歯肉切除有効性を高めるためにテクスチャ付き表面を有してもよい。例示的な一実施形態では、先端部802は、先端部808から基部までの長さが約0.4インチであってもよく、基部は、約0.1インチの直径を有してもよい。これらの測定値は単なる例示であり、異なる寸法を有する他の実施形態が可能であり、特定の使用のための適切なサイズの先端部が、特定の使用のために開業医によって選択され得ることが理解されるであろう。
【0043】
図9を参照すると、本開示によるいくつかの実施形態において有用な構造を有する別の動力先端部902が示されている。動力先端部902は、基部905を有し得、その内部にボア901への開口部を有し、シャフトまたはアダプタを挿入することにより、動力ツールへの接続を可能にし、先端部902をツールに接続することができる。先端部902の本体は、基部905から遠位端部908まで延びる。その長さに沿って、先端部902は、比較的一定の断面直径を有してもよく、またはその長さに沿って比較的小さな遠位端部908までテーパー状になってもよい。
【0044】
先端部902は、端部から見たときに、頂点904およびそれらの間の延長側面906によって形成された三角形のような幾何学的形状を有してもよい。先端部902は、ユーザが(例えば、回転するのに強い手の力を必要とする摩擦嵌めによって)選択するときに動力ツール接続部の端部で回転することによって調節可能であってよく、特定の使用に有利であり得るように、歯/インプラントまたは歯肉表面に対して先端部902の異なる配向を可能にする。
【0045】
先端部902の先端部は、PEEKのような研磨材料から構成されてもよく、また、歯肉切除有効性を高めるためにテクスチャ付き表面を有してもよい。例示的な一実施形態では、先端部902は、先端部908から基部905までの長さが約0.4インチであってもよく、基部905は、約0.1インチの直径を有してもよい。これらの測定値は単なる例示であり、異なる寸法を有する他の実施形態が可能であり、特定の使用のための適切なサイズの先端部が、特定の使用のために開業医によって選択され得ることが理解されるであろう。
【0046】
図10を参照すると、本開示によるいくつかの実施形態において有用な構造を有する別の動力先端部1002が示されている。動力先端部1002は、基部1005を有し得、その内部にボア1001への開口部を有し、シャフトまたはアダプタを挿入することにより、動力ツールへの接続を可能にし、先端部1002をツールに接続することができる。先端部1002の本体は、基部1005から遠位端部1008まで延びる。その長さに沿って、先端部1002は、比較的一定の断面直径を有してもよく、またはその長さに沿って比較的小さな遠位端部1008までテーパー状になってもよい。
【0047】
先端部1002は、端部から見たときに、頂点1004およびそれらの間の延長側面1006によって形成された三角形のような幾何学的形状を有してもよい。
【0048】
頂点1004は、略直交する垂直部分1014A、1014B、1015C、および1014Cによって分離された、一連の略水平な部分1015A、1015B、1015C、および1015Dを含むことができる。先端部702および802上のリングおよび水平な部分および垂直部分と同様に、隆起または頂点に形成されたこれらの構造は、使用中の清掃または切除を強化するために、切断エッジまたは粗化されたエッジを提供することができる。
【0049】
先端部1002は、ユーザが(例えば、回転するのに強い手の力を必要とする摩擦嵌めによって)選択するときに、動力ツール接続部の端部で回転することによって調節可能であってよく、特定の使用に有利であり得るように、歯/インプラントまたは歯肉表面に対して先端部1002の異なる配向を可能にする。
【0050】
先端部1002の先端部は、PEEKのような研磨材料から構成されてもよく、また、歯肉切除有効性を高めるためにテクスチャ付き表面を有してもよい。例示的な一実施形態では、先端部1002は、先端部1008から基部1005までの長さが約0.4インチであってもよく、基部1005は、約0.1インチの直径を有してもよい。これらの測定値は単なる例示であり、異なる寸法を有する他の実施形態が可能であり、特定の使用のための適切なサイズの先端部が、特定の使用のために開業医によって選択され得ることが理解されるであろう。
【0051】
図11は、本開示によるいくつかの実施形態において有用な構造を有する別の動力先端部1102を示す。図示されるように、動力先端部1102は、本明細書で前述された先端部502および504と同様に、その長さに沿って、基部1105から遠位端部1108まで、テーパー状になることができる。先端部1102は、先端部1102の本体の下方において、内部および外部の角およびそれらの間の平坦な表面を形成する、いくつかの隆起1120および「谷」1122によって画定される略「星形状の」断面を有する。隆起および谷は、遠位端部と比較して、漸進的に、近位側でより顕著であり得る。
【0052】
先端部1102の先端部は、PEEKのような研磨材料から構成されてもよく、また、歯肉切除有効性を高めるためにテクスチャ付き表面を有してもよい。例示的な一実施形態では、先端部1102は、先端部1108から基部までの長さが約0.4インチであってもよく、基部は、約0.1インチの直径を有してもよい。これらの測定値は単なる例示であり、異なる寸法を有する他の実施形態が可能であり、特定の使用のための適切なサイズの先端部が、開業医によって選択され得ることが理解されるであろう。
【0053】
図12Aおよび図12Bは、それぞれ、本開示による取り外し可能な動力先端部を音波または超音波ツールと共に利用するためのインサート1200の例示的実施形態の底面図および側面図であり、典型的には、磁歪ユニットの代わりに圧電ユニットと共に使用される。第1または近位端部には、音波または超音波動力歯科用ハンドツールに接続するためのツール取り付け部分1204が配置される。接続を可能にするための接続構造体は、ねじ山のようなツール取り付け部分においてアクセス可能である。図示された実施形態では、接続構造体は、動力ツール上の対応する構造体が挿入され得るボアとして形成されたソケット1205と、ツール上の対応する凹部内に回転されてインサートをそこに保持し得るタブ1207などのロック構造体と、を含む。
【0054】
シャフト1206は、ツール取り付け部分から先端部取り付け部分1210まで遠位に延びる。図示されているように、シャフトは、先端部取り付け部分の前で狭くなってもよい。先端部取り付け部分は、シャフト1206の遠位端部に配置されてもよく、その上に、本開示の他の箇所で論じるものと同様の、取り外し可能な先端部の取り外し可能な固定を可能にする構造体を含んでもよい。図示された実施形態では、先端部取り付け部分1210は、取り外し可能な先端部のボア内の対応するねじ山が使用のためにその上にねじ込まれることを可能にするようにねじ切りされてもよい。別の実施形態では、先端部のボアは、ねじが切られていなくてもよく、最初の取り付けでは、先端部取り付け部分1210は、取り外し可能な先端部の対応するボアにねじ山を「セルフタップ」する。図12Aおよび図12Bに示す実施形態では、シャフト1206は、その長さに沿った点に単一の屈曲部1213を含む。図示された実施形態では、屈曲部1213は、概ね90度の角度であり、先端部取り付け部分1210は、ツール取り付け部分1204およびシャフト1206の近位部分の軸に略直交して延びる。シャフト1206および先端部取り付け部分1210を含むインサート1200は、本明細書の他の箇所で論じるように、患者の口内で使用されるサイズにして、患者の口内で接続して使用することができると認識されるであろう。インサートは、ツールから先端部への振動伝達のための適切な材料から構成されてもよい。いくつかの実施形態では、鋳造、フライス加工、それらの組み合わせによって、または他の適切な技術によって、単一部材として形成することができる。
【0055】
図13A図13B、および図13Cは、音波または超音波ツールと共に、本開示による取り外し可能な動力先端部を利用するためのインサート1300A、1300B、および1300Cの3つの追加の例示的実施形態の側面図である。これらは、図12Aおよび図12Bのインサート1200と同様であり、それぞれの先端部取り付け部分1310A、1310B、および1310Cの、それぞれのツール取り付け部分1304A、1304B、および1304Cに対する角度が異なり、典型的には、磁歪ユニットの代わりに圧電ユニットと共に使用される。
【0056】
インサート1300Aのシャフト1306Aはインサート1200のシャフトと同様であり、第2の屈曲部1315Aが先端部取り付け部分1310Aの基部に配置されており、先端部取り付け部分1310Aがツール接続部分1304Aに向かって角度をなしている。図示された実施形態において、先端部取り付け部分1310Aの軸は先端部取り付け部分1304Aの軸に対して約160度の角度をなしてもよい。
【0057】
インサート1300Bのシャフト1306Bは、インサート1200のシャフトと同様であり、第2の屈曲部1315Bは、シャフト1306Aの近位部分においてツール取り付け部分1304Bと第1の屈曲部1313Bとの間に配置され、先端部取り付け部分1310Bがツール接続部分1304Bから離れるように角度をなしている。図示された実施形態において、第2の屈曲部1315Bは、先端部取り付け部分1304Bの軸に対して約160度の角度であってもよい。
【0058】
インサート1300Cのシャフト1306Cは、インサート1200のシャフトと同様であるが、第1の屈曲部1313Cが先端部取り付け部分1310Cをツール接続部分1304Bから離れるように傾けている点が異なる。図示された実施形態において、第1の屈曲部1313Cは、先端部取り付け部分1304Bの軸に対して約137度の角度であってもよい。
【0059】
異なるインサート1200、1300A、1300Bおよび1300Cは、適切なサイズおよび長さのシャフトを有し、シャフトは、本明細書で説明する、歯および歯科用インプラントの清掃およびデブリードマン、ならびに/または歯肉下の可視化、歯肉整形、歯肉切除およびポケット縮小のための歯肉掻爬を行う際に使用するために、それぞれの先端部取り付け部分1210、1310A、1310Bおよび1310Cの有利な位置決めのために角度をなしていることが理解されよう。異なる適用および異なる患者で使用するために異なる角度またはサイズを有する他のインサートも本開示の範囲内であることが理解されよう。さらに、本開示による先端部が永続的に取り付けられた、単回使用を意図したインサート。
【0060】
図14を参照すると、本開示による取り外し可能な動力先端部を歯科用ドリルと共に利用するためのアダプタ1400の例示的な実施形態の側面図が示されている。第1または近位端部には、歯科用ドリルまたは他の回転歯科用ツールに接続されるツール取り付け部分1404が配置される。接続を可能にするための接続構造体は、ツール取り付け部分においてアクセス可能である。図示の実施形態では、接続構造体は、歯科用ドリルへの挿入を容易にするための丸みを帯びた近位端部1405と、インサートをその上に保持するためにラッチ型ツールのチャック内に固定されるインセット(inset)または溝1403と、を含む。ツール取り付け部分1404はまた、歯科用ドリルヘッド内の「FG」または「摩擦グリップ」型の取り付け機構として歯科学で一般に知られているものに適合し保持されるように設計および構成された、直線の平行な側面を有するように設計されてもよい。
【0061】
シャフト1406は、近位端部1405から先端部取り付け部分1410まで遠位に延びる。図示されるように、シャフトは、先端部取り付け部分1410の前で狭くなってもよい。先端部取り付け部分1410は、その上に、本開示の他の箇所で論じるものと同様の、取り外し可能な先端部の取り外し可能な固定を可能にする構造体を含むことができる。図示された実施形態では、先端部取り付け部分1410は、取り外し可能な先端部のボア内の対応するねじ山が使用のためにその上にねじ込まれることを可能にするようにねじ切りされる。本開示による先端部が永続的に取り付けられている、単回使用を意図した他のインサートも企図されることが理解されよう。インサート1400は、回転歯科用ツールで使用されるための適切な材料から構成することができる。例示的な実施形態では、鋳造、フライス加工、それらの組み合わせによって、または他の適切な技術によって、単一部材として形成することができる。
【0062】
図15は、骨縁下歯周ポケットと、本開示による動力先端部を用いたこの状態のための改善された治療方法と、を示す。図示されるように、骨縁下歯周ポケットは、底部が隣接する歯槽骨の高さまで尖っている歯周ポケットである。いくつかの他のタイプの歯周ポケットでは、ポケットの排除を達成するために軟組織の単純切除を行うことができる。例えば、骨縁上歯周ポケットは、歯槽骨より歯冠側にある底部を有し、ポケットの排除をもたらすために水平切断を行うことができる。これは、骨の高さまで切断することができないため、(骨内歯周ポケットとしても知られる)骨縁下ポケットでは不可能である。よって、可能な限り低い高さで水平切断を行ってもポケットが残る。
【0063】
図15に示されるように、本開示によるツールおよび先端部は、可視化および治療のために骨縁下歯周ポケットを広げるため、示されるような、骨縁下歯周ポケットの「軟組織掻爬術」を行うために使用され得る。線1502の上方の軟組織は、歯根表面RS全体が付着物1504のデブリードマンのために可視化できるように切除される。
【0064】
開業医は、本開示による先端部の遠位端部を、歯肉Gと歯根表面RSとの間の骨縁下ポケットIPに挿入して、ポケットの裏層の内部切除を行い、組織を除去して、歯肉Gと歯根表面RSとの間に目に見える隙間を形成し、この隙間は、臨床医が、微生物沈着物を含む、その中の付着物を可視化し、除去することを可能にする。歯肉G組織は、歯槽骨ABの曲線をたどる線1502まで切除することができる。開業医はまた、歯根表面RS上の破片を除去するために先端部を使用してもよい(根面平滑化としても知られる)。
【0065】
これらの方法は、振動運動、長手方向往復運動、回転運動、往復回転運動、またはこれらの運動のいずれかの組み合わせを使用して超音波/音波/動力先端部を適用することを含み得ることが理解されよう。例えば、選択される先端部に応じて、音波または超音波ツールを使用することができ、または標準的な歯科用ドリル上に配置される、適切なアダプタ上の回転により使用可能になる先端部(rotationally enabled tip)を使用することができる。
【0066】
さらに、本明細書中で先に議論したように、歯肉の形態修正は、作業現場上で水の流れが最小限から全く生じない場合に、しばしばより効率的であることが見出されている。しかしながら、超音波または音波動力ツールの内部機構内では、水の流れがないことは、典型的でも通常望ましくもない。磁歪およびピエゾ超音波インサートはいずれも、使用中にハンドピース内でその全長に沿って非常に高温になり、したがって、内部機構を冷却するために内部の水の流れが必要であり、この内部の水の流れは、その後、通常、作業現場上に排出される。したがって、本出願では、開業医は、本明細書で既に説明したように、処置が実施される際に、作業現場から離れて、または作業現場に向かって水の流れを方向付けて、性能を向上させる一方で、臨床医が必要とする場合にのみ作業現場に洗浄用の流れを提供することができる。
【0067】
いくつかの実施形態において、本方法は、切除または付着物除去のための先端部の使用を強化するために、先端部上の表面テクスチャを変更するように、使用前または使用中に開業医による先端部の修正を含むことができる。例示的な一実施例では、先端部504または先端部802として示され、本明細書で前述されたもののうちの1つと同様の、平坦な表面を有する基本的な幾何学的断面形状を使用する先端部が使用される。先端部は、PEEKまたは強化PEEKのような高い摩擦特性を有するプラスチック材料から形成されてもよい。適切な場合、開業医は、使用中に所望の性能特性を改善するために、例えば、歯周の形態修正における軟組織の切除を強化するために、先端部上の表面テクスチャを変更することを決定してもよい。
【0068】
次いで、別個のツールを使用して、先端部をその中にクランプし、先端部表面上に表面テクスチャを付与することができる。例えば、図16に示すものと同様のクランプ1600を使用することができる。クランプ1600は、止血鉗子または外科用クランプと同様に、回転点1604で互いに接続された2つの部材1602Aおよび1602Bで形成されて、作動ハンドル部分1610、および2つの対応するクランプ部材で形成されたクランプ部分1612を画定することができ、クランプ部材はそれぞれ内部表面1614を有し、内部表面は、その上に形成された所望のテクスチャくぼみ1616を含み、本開示による先端部の少なくとも一部に対応するように設計される。所望の鋳造くぼみは、先端部上で作動されると、先端部上に隆起および平面を形成するように形成されてもよい。開業医は単に先端部をクランプ部分1612内にクランプし、作動ハンドル部分1610を作動させて先端部をその中に圧縮し、所望の表面テクスチャを先端部表面上に付与することができる。
【0069】
図示されたものに加えて、所望のテクスチャを付与することができる他のクランプを使用できることが理解されよう。一実施例では、隆起付き止血鉗子が、PEEK材料から構成された先端部上で圧縮されて、表面テクスチャをその上に付与することができる。
【0070】
さらに、本開示の具体的な実施形態が説明および図示されているが、本開示は、そのように説明および図示された部品の具体的な形態または配置に限定されるものではない。本開示の範囲は、本明細書に添付された特許請求の範囲、本明細書および異なる出願において提出される将来の特許請求の範囲、およびそれらの等価物によって定義される。
【0071】
〔実施の態様〕
(1) 歯科用ツールを用いて歯肉組織を形態修正する際に使用される先端部において、
近位端部および遠位端部を有する細長い部材と、
前記近位端部においてアクセス可能な先端部装着構造体に装着される、対応する取り付け構造体であって、動力ツールに装着されると、前記先端部は、前記動力ツールを通じてエネルギーを加えることによって作動され得る、対応する取り付け構造体と、
患者の歯肉組織と接触され、作動されると、前記歯肉組織を切除する、研磨部分を含む、前記先端部の外側表面上の少なくとも1つの切除部分と、
を含む、先端部。
(2) 前記先端部装着構造体に装着される前記対応する取り付け構造体は、前記近位端部における開口部を通じてアクセス可能である前記先端部内のボアを含む、実施態様1に記載の先端部。
(3) 前記先端部の前記外側表面上の前記少なくとも1つの切除部分は、前記外側表面上に角として形成された少なくとも1つの隆起または溝と、前記少なくとも1つの隆起または溝によって少なくとも1つのエッジに沿って境界付けられた少なくとも1つの略平坦な表面と、を含む、実施態様1または2に記載の先端部。
(4) 前記先端部の前記外側表面上の前記少なくとも1つの切除部分は、前記外側表面上に角として形成された複数の隆起または溝と、隆起または溝によって少なくとも1つのエッジに沿ってそれぞれが境界付けられた複数の略平坦な表面と、を含む、実施態様3に記載の先端部。
(5) 前記複数の隆起または溝は、前記先端部の近位-遠位軸に平行な隆起または溝を含む、実施態様3または4に記載の先端部。
【0072】
(6) 前記作業先端部の前記外側表面上の前記少なくとも1つの切除部分は、前記複数の隆起の要素間に存在する複数の凹部を有する略星形状の断面プロファイルを有する、実施態様3から5のいずれかに記載の先端部。
(7) 前記先端部の前記外側表面が、PEEKまたは強化PEEKから形成されている、実施態様1から6のいずれかに記載の先端部。
(8) 前記先端部の前記外側表面は、前記少なくとも1つの切除部分が配置される外側シースと、前記外側シースを越えて遠位に延び、歯または歯科用インプラント固定具表面に接触して動力による破片除去を実行するための適切な材料から構成されている内側コアと、を含む、実施態様1から7のいずれかに記載の先端部。
(9) 歯肉組織を形態修正するためのシステムであって、
先端部装着構造体を有する動力ツールと、
前記先端部装着構造体に取り付けられる、実施態様1から8のいずれかに記載の先端部と、
を含む、システム。
(10) 前記動力ツールは、振動運動、長手方向往復運動、回転運動、往復回転運動、またはこれらの運動スキームの組み合わせの形でエネルギーを前記先端部に与える歯科用ハンドツールである、実施態様9に記載のシステム。
【0073】
(11) 前記先端部装着構造体は、第1の端部において音波または超音波歯科用ハンドツールに取り付けられる少なくとも第1の構造体と、取り外し可能な作業用先端部に取り付けられるように遠位端部に配置された少なくとも第1の先端部取り付け構造体と、を含むインサートである、実施態様9または10に記載のシステム。
(12) 前記動力ツールは、水の流れによって冷却され、前記システムは、前記水の流れが前記作業用先端部の近くから出て、手術部位を洗い流すことができるように、または前記水の流れを、前記作業用先端部から離れるか、もしくは前記手術部位から離れた別の場所から出るよう導くために、弁をさらに含む、実施態様9から11のいずれかに記載のシステム。
(13) 歯周ポケットのより良好な可視化および縮小を可能にするための歯肉組織を研磨する方法において、
実施態様1から8のいずれかに記載の先端部を動力歯科用ツールに装着することと、
装着された前記先端部を、切除される患者の歯肉組織に接触させることと、
前記患者の歯肉組織を切除するために前記動力歯科用ツールを作動させることと、
を含む、方法。
(14) 前記装着された先端部を、切除される患者の歯肉組織に接触させることは、前記先端部の遠位端部を歯周ポケットに挿入して、前記歯周ポケットの内側から前記歯肉組織を切除することを含む、実施態様13に記載の方法。
(15) 前記動力歯科用ツールを操作する開業医によって指示されるように、弁の作動時に、前記動力歯科用ツールを冷却するための水の流れを、前記作業用先端部に向けられた前記動力歯科用ツールから出るように導いて、前記手術部位を洗い流すか、または、前記水の流れを、前記作業用先端部から離れ、かつ/もしくは前記手術部位から離れた別の場所から出るよう導くことをさらに含む、実施態様13または14に記載の方法。
【0074】
(16) 前記歯肉組織の切除と同じ処置中に、前記先端部を用いて歯の表面から動力により破片を除去することをさらに含む、実施態様13から15のいずれかに記載の方法。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図14
図15
図16
【外国語明細書】