(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023027937
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】弾性クローラ
(51)【国際特許分類】
B62D 55/253 20060101AFI20230224BHJP
【FI】
B62D55/253 B
B62D55/253 E
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021133312
(22)【出願日】2021-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】519404045
【氏名又は名称】崔 鎔宰
(74)【代理人】
【識別番号】110001645
【氏名又は名称】弁理士法人谷藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】崔 鎔宰
(57)【要約】
【課題】クローラ本体の屈曲性を確保しながらも、各芯金の張り出し部を乗り継ぐ際の転輪の上下振動を極力防止できるようにする。
【解決手段】 クローラ本体9内に略等間隔をおいて埋設された芯金10と、クローラ本体9の反接地面側のクローラ幅方向の両側に配置された転輪用の転動路12,13とを備え、各芯金10のクローラ回動方向の両側に、各芯金10からクローラ回動方向の両側へと張り出して各転動路12,13を支持する張り出し部24~27を備え、各芯金10の各転動路12,13に対応する各張り出し部24~27は、少なくとも先端部同士が各転動路12,13の幅内でクローラ幅方向にずれて配置されており、各芯金10の内、一方の芯金10の張り出し部25と、他方の芯金10の張り出し部26は、その先端がクローラ回動方向に近接又は重ねて配置される。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主として弾性材料により構成されたクローラ本体と、該クローラ本体内にクローラ回動方向に略等間隔をおいて埋設された芯金とを備え、
前記クローラ本体の反接地面側のクローラ幅方向の両側に転輪用の転動路を備え、
前記各芯金のクローラ回動方向の両側に、前記各芯金からクローラ回動方向の両側へと張り出して前記各転動路を支持する張り出し部を備え、
隣り合う二つの前記芯金の前記各転動路に対応する前記各張り出し部は、少なくとも先端部同士が前記各転動路の幅内でクローラ幅方向にずれて配置されており、
隣り合う二つの前記芯金の内、一方の前記芯金の前記張り出し部と、他方の前記芯金の前記張り出し部は、その先端がクローラ回動方向に近接又は重ねて配置されている
ことを特徴とする弾性クローラ。
【請求項2】
隣り合う二つの前記芯金間の前記各張り出し部の内、一方の前記芯金の一方の前記転動路に対応する一方の前記張り出し部と、他方の前記芯金の他方の前記転動路に対応する他方の前記張り出し部は、その先端がクローラ回動方向に近接又は重ねて配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性クローラ。
【請求項3】
隣り合う二つの前記芯金間の前記各張り出し部の内、一方の前記芯金の前記各転動路に対応する前記各張り出し部と、他方の前記芯金の前記各転動路に対応する他方の前記張り出し部は、その先端部同士がクローラ回動方向に近接又は重ねて配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性クローラ。
【請求項4】
隣り合う二つの前記芯金間の前記転動路に対応する前記張り出し部のずれ方向と反対側に、隣り合う前記芯金の前記張り出し部からクローラ回動方向に離れる切り欠き部が前記転動路内に設けられている
ことを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の弾性クローラ。
【請求項5】
前記各芯金の前記各転動路に対応する二つの前記張り出し部には、張り出し長さの異なる長張り出し部と短張り出し部とがあり、
前記長張り出し部と前記短張り出し部は前記芯金に対して略点対称に配置されている
ことを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の弾性クローラ。
【請求項6】
隣り合う二つの前記芯金の前記各転動路に対応する二つの前記張り出し部は、張り出し長さが略同じである
ことを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の弾性クローラ。
【請求項7】
前記各張り出し部はクローラ厚さ方向に薄い偏平状であり、前記各転動路の反接地面側近傍に配置されている
ことを特徴とする請求項1~6の何れかに記載の弾性クローラ。
【請求項8】
前記各芯金は前記各張り出し部間のクローラ回動方向の中間に、前記各転動路を支持する中間支持部を略面一状に備え、
前記各張り出し部及び前記中間支持部の前記転動路側はクローラ回動方向に連続状である
ことを特徴とする請求項1~7の何れかに記載の弾性クローラ。
【請求項9】
前記クローラ本体は隣り合う前記各芯金間で前記各転動路のクローラ幅方向の両側に、前記転動路側から接地面側へと凹入する凹入部を備え、
前記転動路は前記凹入部間を経由してクローラ回動方向に連続する平坦状である
ことを特徴とする請求項1~8の何れかに記載の弾性クローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クローラ装置に採用した場合に転輪の上下振動を少なくできる弾性クローラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
クローラ装置に使用する弾性クローラは、ゴム等の弾性体により構成されたクローラ本体と、クローラ本体内にクローラ回動方向に略等間隔をおいて埋設された芯金とを備え、またクローラ本体の内周である反接地面側のクローラ幅方向の両側に転輪用の転動路を備え、クローラ本体の回動時に転輪の左右の輪体部が各転動路上を転動するようになっている。
【0003】
この種の弾性クローラでは、各芯金の両側からクローラ回動方向に張り出す張り出し部を各転動路に対応して設け、この各張り出し部により各転動路をクローラ本体の内部で支持する一方、各芯金のクローラ回動方向の両側に、芯金からの張り出し量の長い長張り出し部と張り出し量の短い短張り出し部とを交互に配置して、クローラ本体が回動する際に、転輪の左右何れかの輪体部が左右何れかの張り出し部を経由して転動するようにしたものがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような弾性クローラでは、転輪が左右何れかの張り出し部上にあるため、隣り合う二つの芯金の各張り出し部間を乗り継ぎながら転輪が転動路上を転動するにも拘わらず、各張り出し部間での転輪の落ち込みがなく、転輪の上下動による振動を防止することができる。
【0006】
しかし、従来の弾性クローラは、各芯金の張り出し部の左右幅が転動路の左右幅と略同じであり、各張り出し部の左右幅が広い上に、隣り合う二つの芯金の張り出し部の先端部間の間隔が短いため、隣り合う芯金間でクローラ本体が屈曲する際の屈曲性が悪く、クローラ本体を構成するゴム等の弾性体に亀裂が発生し易くなる問題がある。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、クローラ本体の屈曲性を確保しながらも、各芯金の張り出し部を乗り継ぐ際の転輪の上下振動を少なくできる弾性クローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、主として弾性材料により構成されたクローラ本体と、該クローラ本体内にクローラ回動方向に略等間隔をおいて埋設された芯金とを備え、前記クローラ本体の反接地面側のクローラ幅方向の両側に転輪用の転動路を備え、前記各芯金のクローラ回動方向の両側に、前記各芯金からクローラ回動方向の両側へと張り出して前記各転動路を支持する張り出し部を備え、隣り合う二つの前記芯金の前記各転動路に対応する前記各張り出し部は、少なくとも先端部同士が前記各転動路の幅内でクローラ幅方向にずれて配置されており、隣り合う二つの前記芯金の内、一方の前記芯金の前記張り出し部と、他方の前記芯金の前記張り出し部は、その先端がクローラ回動方向に近接又は重ねて配置されているものである。
【0009】
隣り合う二つの前記芯金間の前記各張り出し部の内、一方の前記芯金の一方の前記転動路に対応する一方の前記張り出し部と、他方の前記芯金の他方の前記転動路に対応する他方の前記張り出し部は、その先端がクローラ回動方向に近接又は重ねて配置されることもある。
【0010】
隣り合う二つの前記芯金間の前記各張り出し部の内、一方の前記芯金の前記各転動路に対応する前記各張り出し部と、他方の前記芯金の前記各転動路に対応する他方の前記張り出し部は、その先端部同士がクローラ回動方向に近接又は重ねて配置されることもある。
【0011】
隣り合う二つの前記芯金間の前記転動路に対応する前記張り出し部のずれ方向と反対側に、隣り合う前記芯金の前記張り出し部からクローラ回動方向に離れる切り欠き部が前記転動路内に設けられることもある。
【0012】
前記各芯金の前記各転動路に対応する二つの前記張り出し部には、張り出し長さの異なる長張り出し部と短張り出し部とがあり、前記長張り出し部と前記短張り出し部は前記芯金に対して略点対称に配置されることもある。
【0013】
隣り合う二つの前記芯金の前記各転動路に対応する二つの前記張り出し部は、張り出し長さが略同じであってもよい。前記各張り出し部はクローラ厚さ方向に薄い偏平状であり、前記各転動路の反接地面側近傍に配置されることもある。
【0014】
前記各芯金は前記各張り出し部間のクローラ回動方向の中間に、前記各転動路を支持する中間支持部を略面一状に備え、前記各張り出し部及び前記中間支持部の前記転動路側はクローラ回動方向に連続状であってもよい。
【0015】
前記クローラ本体は隣り合う前記各芯金間で前記各転動路のクローラ幅方向の両側に、前記転動路側から接地面側へと凹入する凹入部を備え、前記転動路は前記凹入部間を経由してクローラ回動方向に連続する平坦状であってもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、クローラ本体の屈曲性を確保しながらも、各芯金の張り出し部を乗り継ぐ際の転輪の上下振動を少なくできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の第1の実施形態を示すクローラ装置の側面図である。
【
図2】同弾性クローラの反接地面側の斜視図である。
【
図3】同弾性クローラの反接地面側の平面図である。
【
図11】本発明の第2の実施形態を示す芯金の平面図である。
【
図12】本発明の第3の実施形態を示す芯金の平面図である。
【
図13】本発明の第4の実施形態を示す芯金の平面図である。
【
図14】本発明の第5の実施形態を示す芯金の平面図である。
【
図15】本発明の第6の実施形態を示す芯金の平面図である。
【
図16】本発明の第7の実施形態を示す芯金の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1~
図10は本発明の第1の実施形態を例示する。クローラ装置1は、
図1~
図7に示すように、前後に配置されたスプロケット製の駆動輪2及び従動輪3と、これら駆動輪2及び従動輪3とに跨がって回動可能に巻き掛けられた弾性クローラ4とを備え、また弾性クローラ4は、駆動輪2と従動輪3との間に配置された複数個の転輪5により案内されている。転輪5は
図4に示すように胴部6の左右両側に輪体部7,8を有する。各輪体部7,8は左右が胴部6の軸心廻りに一体に回転してもよいし、左右が胴部6の軸心廻りに別々に回転してもよい。
【0019】
弾性クローラ4は、主としてゴム等の弾性体により構成された無端帯状のクローラ本体9と、クローラ本体9内にクローラ回動方向に略等間隔をおいて埋設されたクローラ幅方向(左右方向)の芯金10と、各芯金10に対してクローラ本体9の接地面9a側でクローラ本体9内にクローラ回動方向に埋設されたスチールワイヤ等の抗張体11とを備え、クローラ本体10の内周側である反接地面側9bには、転輪5の左右の輪体部7,8に対応して左右一対の転動路12,13がクローラ回動方向に設けられている。
【0020】
クローラ本体9には、クローラ幅方向の中央の各芯金10の係合部14間に係合孔15が設けられると共に、接地面9a側に各係合孔15に対してクローラ幅方向の両側に駆動ラグ16,17が設けられている。各駆動ラグ16,17は、係合孔15に近い内側に広幅部18を有し、係合孔15から遠い外側に狭幅部19を有する。両側の駆動ラグ16,17は、クローラ回動方向に左右交互に対応するように千鳥状に配置されている。駆動ラグ16,17は係合部14、係合孔15等に対応して左右交互に設けられている。
【0021】
芯金10は鋳造又は鍛造製であって、各係合孔15間に配置され且つ駆動輪2、従動輪3の外周の凸部が係合する係合部14と、この係合部14のクローラ幅方向の両側から反接地面9b側へとクローラ厚さ方向に突出し且つ駆動輪2、従動輪3、転輪5を左右両側から案内するガイド突起20,21と、各ガイド突起20,21からクローラ幅方向の外側へと突出する偏平状の翼部22,23と、各転動路12,13に対応して設けられ且つ各翼部22,23からクローラ回動方向の両側へと突出する張り出し部24~27とを備えている。
【0022】
ガイド突起20,21は内側面で駆動輪2、従動輪3を両側から案内し、外側面で転輪5の各輪体部7,8を内側から案内するように、頂部側がクローラ回動方向に長い平面視略矩形状に形成されている。なお、ガイド突起20,21は、頂部側がクローラ回動方向に長い平面視略菱形状等、その他の形状のものでもよい。
【0023】
各張り出し部24~27はクローラ本体9の転動路12,13を内部から支持するもので、クローラ本体9の両側の転動路12,13に対応して、芯金10のクローラ回動方向の両側に夫々設けられている。各張り出し部24~27はクローラ厚さ方向の寸法が薄い偏平状であって、転動路12,13をその内部から支持するように、芯金10の翼部22,23よりも反接地面9b側に配置されている。
【0024】
各芯金10の翼部22,23には、
図8~
図10に示すように、ガイド突起20,21の外側近傍に中間支持部28,29があり、この中間支持部28,29から張り出し部24~27がクローラ回動方向の両側へと突出している。中間支持部28,29は張り出し部24~27と同様にクローラ本体9の転動路12,13を内部から支持するためのものである。中間支持部28,29はクローラ回動方向に長い略長方形状又は略矩形状であり、また各張り出し部24~27はこの中間支持部28,29の反接地面9b側からクローラ回動方向の両側に突出している。中間支持部28,29、張り出し部24~27の反接地面9b側は略同一高さで平坦状になっている。
【0025】
各芯金10は左右の転動路12,13に対応して各中間支持部28,29からクローラ回動方向の両側に突出する4個の張り出し部24~27を備えている。各芯金10の4個の張り出し部24~27の内、一方の転動路12に対応する一方の張り出し部25と、他方の転動部13に対応する他方の張り出し部26は、クローラ回動方向への張り出し長さが略同じAであり、一方の転動路12に対応する他方の張り出し部24と、他方の転動部13に対応する一方の張り出し部27は、クローラ回動方向への張り出し長さが略同じBである。
【0026】
張り出し部25,26の張り出し長さAは、張り出し部24,27の張り出し長さBよりも長くなっている。そして、クローラ本体9内で隣り合う二つの芯金10間には、その張り出し部25,26の先端部同士がクローラ回動方向に重なり量Cで重なる重なり部ができている。
【0027】
このように隣り合う二つの各芯金10間において、一方の転動路12に対応する一方の張り出し部25と、他方の転動路13に対応する他方の張り出し部26との先端同士を重なり量Cでクローラ回動方向に重ねることにより、クローラ本体9の回動時に転輪5の左右の輪体部7,8がクローラ本体9の各転動路12,13を転動する際にも、その重なり部分を介して一方側から他方側へと二つの芯金10を順次乗り継いで移動することになり、張り出し部25,26間での転輪5の落ち込みによる上下振動を防止することが可能である。従って、クローラ本体9の回動時にも、各芯金10間での転輪5の上下振動を極力抑制することができる。
【0028】
また各芯金10の各転動路12,13に対応する各張り出し部24~27は、クローラ回動方向の先端部同士が各転動路12,13の幅内でクローラ幅方向にずれている。そのためクローラ本体9が屈曲しながら駆動輪2、従動輪3等に巻き付く際のクローラ本体9の屈曲性が向上し、その結果クローラ本体9の弾性体の亀裂、剥離等が少なくなり耐久性も向上することができる。
【0029】
即ち、各中間支持部28,29にはその一方の対角線方向の両側に、張り出し長さAの長い長張り出し部25,26と、張り出し長さBの短い短張り出し部24,27とが設けられており、各張り出し部24~27の先端部側が転動路12,13の幅内でクローラ幅方向にずれて配置されている。長張り出し部25,26はガイド突起20,21から遠い側に、短張り出し部24,27はガイド突起20,21に近い側に夫々配置されている。中間支持部28,29、長張り出し部25,26、短張り出し部24,27は、略点対称に配置されている。
【0030】
なお、長張り出し部25,26はガイド突起20,21に近い側に配置し、短張り出し部24,27はガイド突起20,21から遠い側に配置してもよい。
【0031】
隣り合う二つの各芯金10間には、一方の各芯金10の張り出し部24,26のずれ方向と反対側に、他方の芯金10の張り出し部25,27からクローラ回動方向に離れる切り欠き部24a~27aが転動路12,13内に設けられおり、転動路12,13の幅内で一方の長張り出し部25,26と他方の切り欠き部24a,27a、他方の短張り出し部24,27と他方の切り欠き部25a,26aとが夫々クローラ回動方向に相対向している。
【0032】
これによって各芯金10間では、張り出し部24~27と切り欠き部24a~27aとが転動路12,13内でクローラ回動方向にずれているので、各張り出し部24~27の先端と、切り欠き部24a~27aの最奥の翼部22,23との間隔が長くなり、その長い間隔部分にゴム等の弾性体が充満した弾性部分ができることになる。そのためクローラ本体9が屈曲する際には、隣り合う芯金10間の長い弾性部分でクローラ本体9が屈曲することになり、クローラ本体9の屈曲性が向上し、クローラ本体9の亀裂を防止できる等、クローラ本体9の耐久性も向上する。
【0033】
またクローラ本体9の張り出し部24~27と切り欠き部24a~27aとの間では、転動路12,13側のクローラ本体9の弾性体等が厚くなるが、各張り出し部24~27の先端と、切り欠き部24a~27aの最奥の翼部22,23との間隔が長くなるので、その部分に凹入部30,31が設けられている。凹入部30,31は転動路12,13のクローラ幅方向の両側において、転動路12,13側から接地面9a側へと凹入している。そのため凹入部30,31によって芯金10間でのクローラ本体9の屈曲性を向上させることができる。
【0034】
更に凹入部30,31はクローラ幅方向の両側から転動路12,13の一部に入っているが、転動路12,13はその凹入部30,31間でクローラ回動方向に連続する平坦状になっている。そのため凹入部30,31を通過する際にも、転動路12,13上での転輪5の上下振動を防止できる。なお、凹入部30は、転動路12の近傍からクローラ本体9の反接地面9b側の外端へと連続する凹入溝33に接続している。
【0035】
例えば
図9に示すように隣り合う二つの芯金9間の間隔をDとし、各芯金9の張り出し部25,26の先端部がその間隔Dの略中央で重なる重なり量をCとした場合、各張り出し部25,26の張り出し長さAは、(D+C)/2程度となる。
【0036】
この場合、張り出し部25,26の先端と、これに対応する芯金10の対応部位までの間隔EはD-Aとなるので、張り出し部24,27の張り出し長さBはその略半分の(D-A)/2程度とすることが望ましい。これによって各転動路12,13の各芯金10の張り出し部24,27と張り出し部25,26との間隔Fは、(D-A)/2程度となる。
【0037】
従って、各転動路12,13に対応する各芯金10の張り出し部24,27と張り出し部25,26との間には、張り出し部24,27の張り出し長さBと略同程度の間隔Fができることなり、クローラ本体9の屈曲時に張り出し部24~27間での弾性材料を無理なく屈曲させることができる。なお、この実施形態のA~Fの寸法の大小関係は一例に過ぎず、種々の変更が可能である。
【0038】
図11は本発明の第2の実施形態を示す。この実施形態では、各芯金10の張り出し部25,26の張り出し長さAが芯金10間の間隔Dの半分程度であり、芯金10間の略中央の直線35上に各張り出し部25,26の先端が並ぶようになっている。つまり、各張り出し部25,26の先端側の重なり量CはC=0に構成されている。張り出し部24,25の張り出し長さBは、張り出し部25,26の張り出し長さAの半分程度である。他の構成は第1の実施形態と同様である。
【0039】
この場合にも、転輪5が転動路12,13上を転動する際に、転輪5が一方の芯金10の張り出し部25から他方の芯金10の張り出し部26へと乗り移っていくので、芯金10相互間での転輪5の上下動による振動を防止することができる。
【0040】
図12は本発明の第3の実施形態を示す。この実施形態では、各芯金10の張り出し部25,26の張り出し長さAが芯金10間の間隔Dの半分よりも短くなっており、芯金10間の略中央側で各張り出し部25,26の先端側がクローラ回動方向に僅かの間隔Gで近接して配置されている。他の構成は第1~第2の実施形態と同様である。
【0041】
このような場合にも、転輪5の直径が張り出し部25,26間の間隔Gに比較して十分に大きいときには、転輪5が転動路12,13上を転動する際に、転輪5が張り出し部25,26間の隙間部分に落ち込むことなく、一方の芯金10の張り出し部25から他方の芯金10の張り出し部26へと乗り移っていくので、芯金10相互間での転輪5の上下動による振動を防止することができる。
【0042】
図13は本発明の第4の実施形態を示す。この実施形態では、各芯金10の張り出し部24~27の張り出し長さAが芯金10間の間隔Dの半分よりも若干長く、各転動路12,13上の芯金10間の略中央側において、各張り出し部24~27の先端側が重なり量Cだけクローラ回動方向に重なるように配置されている。他の構成は第1~第3の実施形態と同様である。
【0043】
このように各転動路12,13の対応する張り出し部24,25と張り出し部26,27との先端部を重なり量Cで重ねた場合にも、芯金10相互間での転輪5の上下動による振動を防止することができる。特にクローラ幅方向の両側の各転動路12,13毎にその張り出し部24~27の重なり部があるので、転輪5の左右の輪体部7,8を均等に支持することができることになり、転輪5の左右両側の上下動を更に少なくすることができる。
【0044】
なお、この場合には、各張り出し部24~27の側縁24b~27bが僅かな間隔で接近するため、
図13に二点鎖線で示すように、張り出し部24~27の側縁24b~27bのクローラ回動方向に対する傾斜角度を大にするか、又は張り出し部24~27の先端部側のクローラ幅方向の寸法を短くする等して、張り出し部24~27の重なり部等の先端側間のクローラ幅方向の間隔を大にすることが望ましい。これによって、各張り出し部24~27間でのクローラ本体9の亀裂の発生を防止することができる。
【0045】
図14は本発明の第5の実施形態を示す。この実施形態では、各芯金10の張り出し部24~27の張り出し長さAを芯金10間の間隔Dの半分程度として、各芯金10間の略中央の直線35上で各転動路12,13毎に各張り出し部24~27の先端が並ぶように、重なり量C=0に構成されている。他の構成は第1~第4の実施形態と同様である。
【0046】
この場合にも、転動路12,13毎に各芯金10の張り出し部24~27をクローラ幅方向に連続状に設けることができるので、芯金10相互間での転輪5の上下動による振動を防止することができる。
【0047】
図15は本発明の第6の実施形態を示す。この実施形態では、各芯金10の張り出し部24~27の張り出し長さAが芯金10間の間隔Dの半分よりも短くなっており、芯金10間の略中央側で各張り出し部24~27の先端側がクローラ回動方向に僅かの間隔Gで近接して配置されている。他の構成は第1~第5の実施形態と同様である。
【0048】
この場合にも、転輪5の直径が張り出し部24~27間の間隔Gに比較して十分に大きいときには、転輪5が転動路12,13上を転動する際に、転輪5が張り出し部24~27間の隙間部分に落ち込むことなく、一方の芯金10の張り出し部24,26から他方の芯金10の張り出し部25,27へと乗り移っていくので、芯金9相互間での転輪5の上下動による振動を防止することができる。
【0049】
図16は本発明の第7の実施形態を示す。
図16(a)の張り出し部24,25は、基部24d,25d側を広幅とし、先端部24e,25e側を狭幅として、各張り出し部24,25の先端部24e,25e側をクローラ幅方向にズラして配置している。
図16(b)の張り出し部24,25は、各芯金10の相対向する側に、その基部側端部分24f,25fと先側端部24g,25g側とを結ぶ斜辺24h,25hを設けて、各張り出し部24,25の先端側をクローラ幅方向にズラしている。
【0050】
このようにして各張り出し部24,25の先端側をクローラ幅方向にズラして配置することも可能である。
【0051】
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、実施形態では、クローラ本体9の外周側に左右二列のラグ列を構成する駆動ラグ16,17の形状、構造、配置は任意に変更可能である。
【0052】
また各実施形態では、各芯金10の両側に張り出し部24~27を設けて、転輪5が各芯金10相互間に跨がって移動するときの転輪5の上下振動を防止するようにしているが、芯金9相互間の横ずれを防止する機能を追加してもよい。
【0053】
芯金10の張り出し部24~27、中間支持部28,29はその全部又は一部が転動路12,13側に露出するようにしてもよい。その場合にも、各転動路12,13は張り出し部24~27の反接地面9b側を他の部分と略面一状に構成して、その略面一部分がクローラ回動方向に連続することが望ましい。
【0054】
芯金10の転動路12,13に対応する張り出し部24~27は、そのずれ部分が転動路12,13の幅内に位置することにより、転動路12,13の幅内でクローラ幅方向にずれておれば十分である。その場合、転動路12,13に対応する張り出し部24~27は、転動路12,13の幅内に納まるように構成してもよいし、一部が転動路12,13の幅から外部に食み出すように構成してもよい。
【0055】
芯金10の転動路12,13に対応する張り出し部24~27には、芯金10に対して略点対称に配置してもよいし、非対称に配置してもよい。また対称に配置する場合、点対称の他、線対称に配置してもよい。
【符号の説明】
【0056】
4 弾性クローラ
5 転輪
7,8 輪体部
9 クローラ本体
9a 接地面
9b 反接地面
10 芯金
12,13 転動路
14 係合部
20,21 ガイド突起
24~27 張り出し部
24a~27a 切り欠き部
28,29 中間支持部
30,31 凹入部
【手続補正書】
【提出日】2021-10-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
弾性クローラ4は、主としてゴム等の弾性体により構成された無端帯状のクローラ本体9と、クローラ本体9内にクローラ回動方向に略等間隔をおいて埋設されたクローラ幅方向(左右方向)の芯金10と、各芯金10に対してクローラ本体9の接地面9a側でクローラ本体9内にクローラ回動方向に埋設されたスチールワイヤ等の抗張体11とを備え、クローラ本体9の内周側である反接地面側9bには、転輪5の左右の輪体部7,8に対応して左右一対の転動路12,13がクローラ回動方向に設けられている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
各芯金10は左右の転動路12,13に対応して各中間支持部28,29からクローラ回動方向の両側に突出する4個の張り出し部24~27を備えている。各芯金10の4個の張り出し部24~27の内、一方の転動路12に対応する一方の張り出し部25と、他方の転動路13に対応する他方の張り出し部26は、クローラ回動方向への張り出し長さが略同じAであり、一方の転動路12に対応する他方の張り出し部24と、他方の転動路13に対応する一方の張り出し部27は、クローラ回動方向への張り出し長さが略同じBである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
隣り合う二つの各芯金10間には、一方の各芯金10の張り出し部24,26のずれ方向と反対側に、他方の芯金10の張り出し部25,27からクローラ回動方向に離れる切り欠き部24a,26aが転動路12,13内に設けられおり、転動路12,13の幅内で一方の長張り出し部25,26と他方の切り欠き部24a,27a、他方の短張り出し部24,27と他方の切り欠き部25a,26aとが夫々クローラ回動方向に相対向している。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
例えば
図9に示すように隣り合う二つの芯金
10間の間隔をDとし、各芯金
10の張り出し部25,26の先端部がその間隔Dの略中央で重なる重なり量をCとした場合、各張り出し部25,26の張り出し長さAは、(D+C)/2程度となる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
図11は本発明の第2の実施形態を示す。この実施形態では、各芯金10の張り出し部25,26の張り出し長さAが芯金10間の間隔Dの半分程度であり、芯金10間の略中央の直線35上に各張り出し部25,26の先端が並ぶようになっている。つまり、各張り出し部25,26の先端側の重なり量CはC=0に構成されている。張り出し部24,2
7の張り出し長さBは、張り出し部25,26の張り出し長さAの半分程度である。他の構成は第1の実施形態と同様である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
この場合にも、転輪5の直径が張り出し部24~27間の間隔Gに比較して十分に大きいときには、転輪5が転動路12,13上を転動する際に、転輪5が張り出し部24~27間の隙間部分に落ち込むことなく、一方の芯金10の張り出し部24,26から他方の芯金10の張り出し部25,27へと乗り移っていくので、芯金10相互間での転輪5の上下動による振動を防止することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
また各実施形態では、各芯金10の両側に張り出し部24~27を設けて、転輪5が各芯金10相互間に跨がって移動するときの転輪5の上下振動を防止するようにしているが、芯金10相互間の横ずれを防止する機能を追加してもよい。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主として弾性材料により構成されたクローラ本体と、該クローラ本体内にクローラ回動方向に略等間隔をおいて埋設された芯金とを備え、
前記各芯金は、係合部と、該係合部のクローラ幅方向の両側に配置され且つ前記クローラ本体の反接地面側に突出するガイド突起と、前記各ガイド突起のクローラ幅方向の外側に配置された翼部とを備え、
前記クローラ本体は、前記各ガイド突起のクローラ幅方向の外側で前記各ガイド突起の反接地面側基部にクローラ回動方向に配置された転輪用の転動路を前記クローラ本体と一体に備え、
前記翼部の反接地面側に設けられ且つ前記転動路の対応部分を前記クローラ本体内で支持する中間支持部と、該中間支持部からクローラ回動方向の両側へと前記中間支持部の支持面側と略面一状に張り出し且つ前記各転動路の対応部分を前記クローラ本体内で支持する張り出し部とを備え、
隣り合う二つの前記芯金の前記各転動路に対応する前記各張り出し部は、少なくとも先端部同士が前記各転動路の幅内でクローラ幅方向にずれて配置されており、
隣り合う二つの前記芯金の内、一方の前記芯金の少なくとも一方の前記転動路に対応する前記張り出し部と、他方の前記芯金の少なくとも他方の前記転動路に対応する前記張り出し部は、その先端が前記クローラ本体内でクローラ回動方向に近接又は重ねて配置されている
ことを特徴とする弾性クローラ。
【請求項2】
隣り合う二つの前記芯金間の前記各張り出し部の内、一方の前記芯金の一方の前記転動路に対応する一方の前記張り出し部と、他方の前記芯金の他方の前記転動路に対応する他方の前記張り出し部は、その先端がクローラ回動方向に近接又は重ねて配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性クローラ。
【請求項3】
隣り合う二つの前記芯金間の前記各張り出し部の内、一方の前記芯金の前記各転動路に対応する前記各張り出し部と、他方の前記芯金の前記各転動路に対応する他方の前記張り出し部は、その先端部同士がクローラ回動方向に近接又は重ねて配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の弾性クローラ。
【請求項4】
隣り合う二つの前記芯金間の前記各転動路に対応する前記各張り出し部のずれ方向と反対側に、隣り合う前記芯金の前記張り出し部からクローラ回動方向に離れる切り欠き部が前記転動路内に設けられている
ことを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の弾性クローラ。
【請求項5】
前記各芯金の前記各転動路に対応する二つの前記張り出し部には、張り出し長さの異なる長張り出し部と短張り出し部とがあり、
前記長張り出し部と前記短張り出し部は前記芯金に対して略点対称に配置されている
ことを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の弾性クローラ。
【請求項6】
隣り合う二つの前記芯金の前記各転動路に対応する二つの前記張り出し部は、張り出し長さが略同じである
ことを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の弾性クローラ。
【請求項7】
前記各張り出し部はクローラ厚さ方向に薄い偏平状であり、前記各転動路の反接地面側近傍に配置されている
ことを特徴とする請求項1~6の何れかに記載の弾性クローラ。
【請求項8】
前記各転動路に対応する前記中間支持部と前記各張り出し部との前記転動路側は、クローラ回動方向に略面一状に連続している
ことを特徴とする請求項1~7の何れかに記載の弾性クローラ。
【請求項9】
前記クローラ本体は隣り合う前記各芯金間で前記各転動路のクローラ幅方向の両側に、前記転動路側から接地面側へと凹入する凹入部を備え、
前記転動路は前記凹入部間を経由してクローラ回動方向に連続する平坦状である
ことを特徴とする請求項1~8の何れかに記載の弾性クローラ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
この種の弾性クローラでは、各芯金の両側からクローラ回動方向に張り出す張り出し部を各転動路側に露出状に設け、この各張り出し部の上面と、張り出し部間のクローラ本体の弾性部の上面とにより各転動路を構成する一方、各芯金のクローラ回動方向の両側に、芯金からの張り出し量の長い長張り出し部と張り出し量の短い短張り出し部とを交互に配置して、クローラ本体が回動する際に、転輪の左右何れかの輪体部が左右何れかの張り出し部の上面を経由して転動するようにしたものがある(特許文献1)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
しかし、従来の弾性クローラは、各芯金の張り出し部の左右幅が転動路の左右幅と略同じであり、各張り出し部の左右幅が広い上に、隣り合う二つの芯金の張り出し部の先端部間の間隔が短いため、隣り合う芯金間でクローラ本体が屈曲する際の屈曲性が悪く、張り出し部の先端側でクローラ本体を構成するゴム等の弾性体に亀裂が発生し易くなる問題がある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明は、主として弾性材料により構成されたクローラ本体と、該クローラ本体内にクローラ回動方向に略等間隔をおいて埋設された芯金とを備え、前記各芯金は、係合部と、該係合部のクローラ幅方向の両側に配置され且つ前記クローラ本体の反接地面側に突出するガイド突起と、前記各ガイド突起のクローラ幅方向の外側に配置された翼部とを備え、前記クローラ本体は、前記各ガイド突起のクローラ幅方向の外側で前記各ガイド突起の反接地面側基部にクローラ回動方向に配置された転輪用の転動路を前記クローラ本体と一体に備え、前記翼部の反接地面側に設けられ且つ前記転動路の対応部分を前記クローラ本体内で支持する中間支持部と、該中間支持部からクローラ回動方向の両側へと前記中間支持部の支持面側と略面一状に張り出し且つ前記各転動路の対応部分を前記クローラ本体内で支持する張り出し部とを備え、隣り合う二つの前記芯金の前記各転動路に対応する前記各張り出し部は、少なくとも先端部同士が前記各転動路の幅内でクローラ幅方向にずれて配置されており、隣り合う二つの前記芯金の内、一方の前記芯金の少なくとも一方の前記転動路に対応する前記張り出し部と、他方の前記芯金の少なくとも他方の前記転動路に対応する前記張り出し部は、その先端が前記クローラ本体内でクローラ回動方向に近接又は重ねて配置されているものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
隣り合う二つの前記芯金間の前記各転動路に対応する前記各張り出し部のずれ方向と反対側に、隣り合う前記芯金の前記張り出し部からクローラ回動方向に離れる切り欠き部が前記転動路内に設けられることもある。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
前記各転動路に対応する前記中間支持部と前記各張り出し部との前記転動路側は、クローラ回動方向に略面一状に連続してもよい。