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特開2023-28404情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023028404
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 3/20 20060101AFI20230224BHJP
【FI】
G06T3/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021134087
(22)【出願日】2021-08-19
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和3年度、国立研究開発法人科学技術振興機構、研究成果展開事業「リモートショッピングにおける形状誤認を防ぐ商品提示環境の開発」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】801000027
【氏名又は名称】学校法人明治大学
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100126882
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 光永
(72)【発明者】
【氏名】杉原 厚吉
【テーマコード(参考)】
5B057
【Fターム(参考)】
5B057BA02
5B057BA23
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CC01
5B057CD03
5B057CD05
5B057CD11
5B057CE09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より適切な視点から第1画像を見せる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、取得部112が取得した第1の35mm換算焦点距離を有する第1光学系により撮像された第1画像に基づいて、抽出部113で抽出又は推定部114で推定した第1の35mm換算焦点距離に応じた情報として、生成部115で生成した第1画像を見る場合における視点に関連する視点関連情報を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の35mm換算焦点距離を有する第1光学系により撮像された第1画像に基づいて、前記第1の35mm換算焦点距離に応じた情報として、前記第1画像を見る場合における視点に関連する視点関連情報を出力する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記視点関連情報を表示部に表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1画像に基づいて前記第1の35mm換算焦点距離を推定し、推定した前記第1の35mm換算焦点距離に応じた前記視点関連情報を出力する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1画像のメタデータから前記第1の35mm換算焦点距離を示す焦点距離情報を抽出し、抽出した前記焦点距離情報が示す前記第1の35mm換算焦点距離に応じた前記視点関連情報を出力する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記視点関連情報は、前記第1画像を見る場合に推奨される推奨視点を示す情報である、
請求項1から3のうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記視点関連情報は、表示部に表示されている前記第1画像の焦点距離を示す情報である、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1画像と、前記第1の35mm換算焦点距離と、前記視点の向きを示す向き情報とに基づいて、前記第1の35mm換算焦点距離よりも長い第2の35mm換算焦点距離を有する第2光学系により、前記第1画像の撮像時の前記第1光学系における物体側主点の位置と同じ位置から前記向き情報が示す向きが撮像された場合の画像を、第2画像として生成し、生成した前記第2画像を前記視点関連情報として出力する、
請求項1から6のうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1の35mm換算焦点距離と前記第2の35mm換算焦点距離との比率を倍率として算出し、算出した前記倍率と、前記第1画像と、前記向き情報とに基づいて、前記第2画像を生成する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第2の35mm換算焦点距離を受け付け、受け付けた前記第2の35mm換算焦点距離に基づいて、前記第2画像を生成する、
請求項7又は8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第1の35mm換算焦点距離は、広角レンズの35mm換算焦点距離であり、
前記第2の35mm換算焦点距離は、標準レンズの35mm換算焦点距離である、
請求項7から9のうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
第1の35mm換算焦点距離を有する第1光学系により撮像された第1画像に基づいて、前記第1の35mm換算焦点距離に応じた情報として、前記第1画像を見る場合における視点に関連する視点関連情報を出力する、
情報処理方法。
【請求項12】
コンピューターに、
第1の35mm換算焦点距離を有する第1光学系により撮像された第1画像に基づいて、前記第1の35mm換算焦点距離に応じた情報として、前記第1画像を見る場合における視点に関連する視点関連情報を出力させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置により撮像された撮像画像に基づいて、撮像画像上に描写された像を所望の視点から見た場合の画像に変換する技術についての研究、開発が行われている。ここで、視点は、物体を見る人間の眼の位置のことを意味する。
【0003】
これに関し、インターホン装置の撮像部が撮像した被写体の撮像画像のデータを取得する画像取得部と、撮像画像に画像処理を施す画像処理部と、を備え、画像処理部は、撮像画像を変形させることで、被写体に対する撮像画像の視点を変換角度だけ変化させる視点変換歪み補正を行い、変換角度は、0度より大きく、鉛直面に対するインターホン装置の角度である傾斜角度より小さい、画像処理システムが知られている(特許文献1参照)。この画像処理システムは、上記のような画像処理を行うため、撮像される人の姿勢に関わらず、画像の歪みを抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-177530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、ある視点から人間が見る被写体の形状と、当該視点から撮像された撮像画像を見た場合に人間が認識する被写体の形状との間には、差がある。この差は、当該撮像画像が撮像された時の撮像素子(又は、撮像面)に対する像側主点の相対的な位置と、当該撮像画像に対する人間の眼の相対的な位置との間に差があるために生じる。この差が小さい場合、人間の脳がその差を補完することができるため、画像から被写体の形状を読み取るうえでの支障はない。しかし、差が大きい場合、人間の脳は、そのような補完ができず、実際と異なる形を知覚してしまうことが知られている。このような意味において、上記の2つの形状の間の差は、錯視の一種として捉えることもできる。そして、標準レンズにより撮像された撮像画像は、このような2つの形状の差が生じづらい。一方、広角レンズのように焦点距離が標準レンズの焦点距離よりも短いレンズは、このような2つの形状の差が生じやすい。
【0006】
このような2つの形状の差によって、広角レンズにより撮像された撮像画像上の被写体の形状は、現実の被写体の形状と違って見えてしまうことが多い。その結果、広告等において、被写体の形状が誤認されてしまうことがある。しかしながら、特許文献1に記載されたような従来の画像処理では、ある撮像画像が撮像された時の撮像素子に対する像側主点の相対的な位置と、当該撮像画像に対する人間の眼の相対的な位置との間の差を小さくすることができるわけではない。このため、当該画像処理では、広角レンズにより撮像された撮像画像上の被写体の形状が、現実の被写体の形状と違って見えてしまうことを解消することが困難な場合があった。なお、このような2つの形状の差が生じる問題は、広角レンズ以外のレンズにより撮像された撮像画像においても、少なからず生じる問題である。
【0007】
そこで本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、より適切な視点から第1画像を見せることができる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題の少なくとも1つを解決するために、本発明の一態様は、第1の35mm換算焦点距離を有する第1光学系により撮像された第1画像に基づいて、前記第1の35mm換算焦点距離に応じた情報として、前記第1画像を見る場合における視点に関連する視点関連情報を出力する、情報処理装置である。
【0009】
また、本発明の一態様は、情報処理装置において、前記視点関連情報を表示部に表示させる、構成が用いられてもよい。
【0010】
また、本発明の一態様は、情報処理装置において、前記第1画像に基づいて前記第1の35mm換算焦点距離を推定し、推定した前記第1の35mm換算焦点距離に応じた前記視点関連情報を出力する、構成が用いられてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様は、情報処理装置において、前記第1画像のメタデータから前記第1の35mm換算焦点距離を示す焦点距離情報を抽出し、抽出した前記焦点距離情報が示す前記第1の35mm換算焦点距離に応じた前記視点関連情報を出力する、構成が用いられてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様は、情報処理装置において、前記視点関連情報は、前記第1画像を見る場合に推奨される推奨視点を示す情報である、構成が用いられてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様は、情報処理装置において、前記視点関連情報は、表示部に表示されている前記第1画像の焦点距離を示す情報である、構成が用いられてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様は、情報処理装置において、前記第1画像と、前記第1の35mm換算焦点距離と、前記視点の向きを示す向き情報とに基づいて、前記第1の35mm換算焦点距離よりも長い第2の35mm換算焦点距離を有する第2光学系により、前記第1画像の撮像時の前記第1光学系における物体側主点の位置と同じ位置から前記向き情報が示す向きが撮像された場合の画像を、第2画像として生成し、生成した前記第2画像を前記視点関連情報として出力する、構成が用いられてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様は、情報処理装置において、前記第1の35mm換算焦点距離と前記第2の35mm換算焦点距離との比率を倍率として算出し、算出した前記倍率と、前記第1画像と、前記向き情報とに基づいて、前記第2画像を生成する、構成が用いられてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様は、情報処理装置において、前記第2の35mm換算焦点距離を受け付け、受け付けた前記第2の35mm換算焦点距離に基づいて、前記第2画像を生成する、構成が用いられてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様は、情報処理装置において、前記第1の35mm換算焦点距離は、広角レンズの35mm換算焦点距離であり、前記第2の35mm換算焦点距離は、標準レンズの35mm換算焦点距離である、構成が用いられてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様は、第1の35mm換算焦点距離を有する第1光学系により撮像された第1画像に基づいて、前記第1の35mm換算焦点距離に応じた情報として、前記第1画像を見る場合における視点に関連する視点関連情報を出力する、情報処理方法である。
【0019】
また、本発明の一態様は、コンピューターに、第1の35mm換算焦点距離を有する第1光学系により撮像された第1画像に基づいて、前記第1の35mm換算焦点距離に応じた情報として、前記第1画像を見る場合における視点に関連する視点関連情報を出力させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、より適切な視点から第1画像を見せることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】情報処理装置1の構成の一例を示す図である。
図2】情報処理装置1が視点関連情報を出力する処理の具体例1の流れの一例を示す図である。
図3】サムネイル選択画像の一例を示す図である。
図4】第1画像表示画像の一例を示す図である。
図5】第1画像表示画像上に表示された視点関連情報の一例を示す図である。
図6】情報処理装置1が行う処理の具体例2の流れの一例を示す図である。
図7】第1画像表示画像上に表示された視点関連情報の他の例を示す図である。
図8】情報処理装置1が視点関連情報を出力する処理の具体例3の流れの一例を示す図である。
図9】第2画像表示画像の一例を示す図である。
図10】三次元空間VS内に配置された第1画像の一例を示す図である。
図11】平面PBの点P周りの回転が球面上に沿った回転であることを視覚的に見せるための図である。
図12】画像PAの一例を示す図である。
図13】情報処理装置1により生成される第2画像の一例を示す図である。
図14】情報処理装置1により生成される第2画像の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。以下では、説明の便宜上、ある撮像画像を見る観察者(すなわち、人間)の眼の位置のことを、当該撮像画像の視点と称して説明する。当該眼の位置は、例えば、当該観察者の両眼の中点の位置によって表されるが、これに限られるわけではない。また、以下では、説明の便宜上、ある撮像画像を撮像した光学系が有する35mm換算焦点距離を、当該撮像画像の35mm換算焦点距離と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、ある撮像画像の35mm換算焦点距離に、当該撮像画像のサイズを35mm判のサイズによって除した比率を倍率として乗算して得られる距離のことを、当該撮像画像の焦点距離と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、ある撮像画像の視点と当該撮像画像との相対的な位置関係が、当該撮像画像を撮像した光学系における撮像素子(又は、撮像面)と当該光学系の像側主点との相対的な位置関係と、相似関係にあることを、当該撮像画像の視点が当該撮像画像の推奨視点と一致していると称して説明する。そして、以下では、説明の便宜上、当該撮像画像の視点が当該撮像画像の推奨視点と一致する場合における当該視点のことを、当該撮像画像の推奨視点と称して説明する。このため、あるサイズの撮像画像の視点が当該撮像画像の推奨視点と一致している場合、当該視点から当該撮像画像までの最短距離は、当該撮像画像の焦点距離と一致する。ここで、当該撮像画像の推奨視点は、当該撮像画像を見る場合に推奨される視点のことである。これは、当該撮像画像の視点が当該撮像画像の推奨視点と一致している場合、当該撮像画像の観察者が、当該撮像画像に描写されている被写体の形状を、現実の被写体の形状とほぼ同じ(又は、完全に同じ)形状として視認することができるからである。また、以下では、説明の便宜上、ある撮像画像の視点において、観察者の眼が向く方向、すなわち、視線方向のことを、当該視点の向きと称して説明する。なお、本実施形態では、ある撮像画像の焦点距離は、繰り出し量が含まれない概念であってもよく、繰り出し量が含まれる概念であってもよい。これは、一般的に、焦点距離に対して繰り出し量が無視できるほど短いためである。
【0023】
<情報処理装置の概要>
まず、実施形態に係る情報処理装置の概要について説明する。
【0024】
実施形態に係る情報処理装置は、第1の35mm換算焦点距離を有する第1光学系により撮像された第1画像に基づいて、第1の35mm換算焦点距離に応じた情報として、第1画像を見る場合における視点に関連する視点関連情報を出力する。これにより、実施形態に係る情報処理装置は、より適切な視点から第1画像を見せることができる。ここで、本実施形態において、ある撮像画像を見る場合における適切な視点は、当該撮像画像の推奨視点、又は、当該推奨視点近傍の視点のことである。当該推奨視点近傍の視点は、例えば、当該撮像画像の視点のうち、当該推奨視点を中心とした所定半径以内に含まれる視点のことであるが、これに限られるわけではない。また、所定半径は、例えば、数センチメートル程度であるが、これに限られるわけではない。
【0025】
以下では、実施形態に係る情報処理装置の構成と、当該情報処理装置が視点関連情報を出力する処理の具体例について詳しく説明する。
【0026】
<情報処理装置の構成>
以下、実施形態に係る情報処理装置の一例として情報処理装置1を例に挙げて、実施形態に係る情報処理装置の構成について説明する。
【0027】
図1は、情報処理装置1の構成の一例を示す図である。
【0028】
情報処理装置1は、例えば、ノートPC、デスクトップPC、タブレットPC、多機能携帯電話端末(スマートフォン)、携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)等であるが、これらに限られるわけではない。
【0029】
情報処理装置1は、受け付けた操作に応じて、1つ以上の撮像画像を表示する。情報処理装置1は、表示した1つ以上の撮像画像のうち、受け付けた操作により指定された撮像画像を見る場合における視点に関連する視点関連情報を出力する。視点関連情報は、例えば、当該撮像画像の推奨視点を示す情報であるが、当該推奨視点に基づいて生成された画像等、当該撮像画像の視点に関連する他の情報であってもよい。視点関連情報については、後述する。情報処理装置1は、当該操作により指定された撮像画像の焦点距離に基づいて、当該撮像画像に適した視点関連情報を生成する。このため、情報処理装置1のユーザーは、より適切な視点から当該撮像画像を見ることができる。換言すると、情報処理装置1は、より適切な視点から当該撮像画像を見せることができる。なお、情報処理装置1は、視点関連情報を情報処理装置1の表示部に出力して当該表示部に表示してもよく、視点関連情報を情報処理装置1の他の機能部に出力してもよく、視点関連情報を情報処理装置1と通信可能に接続された他の装置に出力してもよい。
【0030】
情報処理装置1は、制御部11と、記憶部12と、入力受付部13と、通信部14と、表示部15と、検出部16を備える。なお、情報処理装置1は、検出部16を備えない構成であってもよい。また、情報処理装置1は、制御部11と、記憶部12と、入力受付部13と、通信部14と、表示部15と、検出部16とに加えて、他の部材、他の装置等を備える構成であってもよい。
【0031】
制御部11は、情報処理装置1の全体を制御するプロセッサーであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。制御部11は、記憶部12に格納された各種のプログラムを実行する。例えば、制御部11は、受付部111と、取得部112と、抽出部113と、推定部114と、生成部115と、通信制御部116と、表示制御部117を備える。制御部11が備えるこれらの機能部は、例えば、制御部11が、記憶部12に記憶された各種のプログラムを実行することにより実現される。なお、これらの機能部のうちの一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。また、制御部11が有する機能のうちの一部又は全部は、CPUに代えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の他のプロセッサーであってもよい。
【0032】
受付部111は、ユーザーからの操作を受け付ける。例えば、受付部111は、表示部15に表示された1枚以上のサムネイルのうちのいずれか1枚を選択する操作(例えば、クリック、タップ等)を、選択操作として受け付ける。本実施形態において、あるサムネイルは、当該サムネイルに対応付けられた撮像画像を示す画像である。
【0033】
取得部112は、受付部111により選択操作が受け付けられた場合、選択操作により選択されたサムネイルが示す撮像画像を取得する。例えば、取得部112は、選択操作により選択されたサムネイルが示す撮像画像が記憶部12に記憶されている撮像画像である場合、当該撮像画像を記憶部12から読み出し、当該撮像画像を取得する。また、例えば、取得部112は、選択操作により選択されたサムネイルが示す撮像画像がネットワーク上のサーバーに記憶されている場合、通信部14を介してネットワーク上のサーバーから当該撮像画像を取得する。以下では、説明の便宜上、取得部112が記憶部12から当該撮像画像を取得することと、通信部14を介してネットワーク上のサーバーから当該撮像画像を取得することとを区別する必要がない限り、まとめて取得部112が当該撮像画像を取得すると称して説明する。
【0034】
抽出部113は、取得部112により取得された撮像画像のメタデータを当該撮像画像から抽出する。当該メタデータには、当該撮像画像の35mm換算焦点距離を示す焦点距離情報が含まれていてもよく、当該焦点距離情報が含まれていなくてもよい。
【0035】
推定部114は、取得部112により取得された撮像画像に基づいて、当該撮像画像の35mm換算焦点距離を推定する。推定部114による当該撮像画像の35mm換算焦点距離の推定方法は、既知の方法(例えば、機械学習のモデルを用いた方法等)であってもよく、これから開発される方法であってもよい。
【0036】
生成部115は、抽出部113により抽出された焦点距離情報が示す35mm換算焦点距離、又は、推定部114により推定された35mm換算焦点距離に基づいて、取得部112により取得された撮像画像の視点に関連する視点関連情報を生成する。
【0037】
通信制御部116は、通信部14を介した通信を制御する。
【0038】
表示制御部117は、ユーザーから受け付けた操作に応じた各種の画像を生成する。表示制御部117は、生成した画像を表示部15に表示させる。
【0039】
記憶部12は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含む。なお、記憶部12は、情報処理装置1に内蔵されるものに代えて、USB(Universal Serial Bus)等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置であってもよい。記憶部12は、情報処理装置1が処理する各種の情報、各種の画像、各種のプログラムを記憶する。
【0040】
入力受付部13は、例えば、キーボード、マウス、タッチパッド等の入力装置である。なお、入力受付部13は、表示部15と一体に構成されたタッチパネルであってもよい。
【0041】
通信部14は、例えば、USB等のデジタル入出力ポート、イーサネット(登録商標)ポート等を含んで構成される。
【0042】
表示部15は、前述の情報処理装置1の表示部の一例である。表示部15は、例えば、液晶ディスプレイパネル、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイパネル等を備えた表示装置である。
【0043】
検出部16は、表示部15を見る観察者の眼を検出し、検出部16から当該観察者の眼までの距離を検出するセンサーである。検出部16による当該距離の検出方法は、既知の方法であってもよく、これから開発される方法であってもよい。
【0044】
<情報処理装置が視点関連情報を出力する処理の具体例1>
以下、情報処理装置1が視点関連情報を出力する処理の具体例1について説明する。図2は、情報処理装置1が視点関連情報を出力する処理の具体例1の流れの一例を示す図である。以下では、一例として、図2に示したステップS110の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、N枚のサムネイルの中からユーザーが所望する撮像画像に対応付けられたサムネイルを選択するサムネイル選択画像が表示部15に表示されている場合について説明する。すなわち、サムネイル選択画像は、ユーザーにより選択可能なN枚のサムネイルを含む画像のことである。ここで、Nは、1以上の整数であれば、如何なる整数であってもよい。また、N枚のサムネイルのそれぞれは、互いに異なる撮像画像を示すサムネイルであれば、如何なるサムネイルであってもよい。以下では、一例として、N枚のサムネイルのそれぞれが、広角レンズを有する光学系により撮像された撮像画像を示す場合について説明する。また、以下では、一例として、N枚のサムネイルのそれぞれが示す撮像画像のサイズが、予め決められた第1サイズである場合について説明する。なお、第1サイズは、35mm判の撮像画像と相似形状の撮像画像のサイズであれば、如何なるサイズであってもよい。
【0045】
受付部111は、サムネイル選択画像に含まれるN枚のサムネイルのうちのいずれかを選択する選択操作が行われるまで待機する(ステップS110)。ここで、図3は、サムネイル選択画像の一例を示す図である。図3に示した画像P1は、サムネイル選択画像の一例である。また、図3に示したサムネイルP11~サムネイルP1NのN枚のサムネイルのそれぞれは、サムネイル選択画像に含まれるN枚のサムネイルそれぞれの一例である。画像P1は、例えば、賃貸マンション等の住戸の賃貸契約を補助するウェブサイトにおいて1枚以上のサムネイルを表示する領域を有するウェブページである。この場合、画像P1に含まれるN枚のサムネイルのそれぞれは、賃貸マンション等の住戸内が撮像された撮像画像を示すサムネイルである。なお、画像P1は、当該ウェブページに代えて、選択可能なN枚のサムネイルを含む他の画像であってもよい。また、画像P1は、N枚のサムネイルを含む画像に代えて、N枚のサムネイルのそれぞれが示す撮像画像自体を含む画像であってもよい。
【0046】
取得部112は、サムネイル選択画像に含まれるN枚のサムネイルのうちのいずれかを選択する選択操作が行われたと受付部111が判定した場合(ステップS110-YES)、選択操作により選択されたサムネイルが示す撮像画像を、第1画像として取得する(ステップS120)。このように、第1画像は、N枚のサムネイルの中から選択された1枚の撮像画像である。しかしながら、前述した通り、画像P1は、N枚のサムネイルを含む画像に代えて、N枚のサムネイルのそれぞれが示す撮像画像自体を含む画像であってもよい。この場合、第1画像は、N枚の撮像画像の中から選択された1枚の撮像画像である。また、この場合、表示部15に予め表示されている画像は、サムネイル選択画像ではなく、N枚の撮像画像を含む撮像画像選択画像である。
【0047】
次に、表示制御部117は、ステップS120において取得部112により取得された第1画像を表示する第1画像表示画像を生成する(ステップS130)。
【0048】
次に、表示制御部117は、ステップS130において生成した第1画像表示画像を表示部15に表示させる(ステップS140)。ここで、図4は、第1画像表示画像の一例を示す図である。図4に示した画像P2は、第1画像表示画像の一例である。また、図4に示した画像P2に含まれる画像P21は、第1画像の一例である。
【0049】
次に、抽出部113は、ステップS120において取得部112により取得された第1画像のメタデータを、第1画像から抽出する(ステップS150)。ステップS150において抽出部113が第1画像からメタデータを抽出する方法は、既知の方法であってもよく、これから開発される方法であってもよい。
【0050】
次に、抽出部113は、ステップS150において抽出したメタデータの中に、焦点距離情報が含まれているか否かを判定する(ステップS160)。ここで、第1画像のメタデータに含まれる焦点距離情報は、第1画像の35mm換算焦点距離を示す情報のことである。
【0051】
抽出部113は、ステップS150において抽出したメタデータの中に、焦点距離情報が含まれていると判定した場合(ステップS160-YES)、当該メタデータの中から焦点距離情報を抽出し(ステップS170)し、ステップS180に遷移する。
【0052】
一方、推定部114は、ステップS150において抽出部113により抽出されたメタデータの中に、焦点距離情報が含まれていないと抽出部113が判定した場合(ステップS160-NO)、ステップS120において取得部112により取得された第1画像の35mm換算焦点距離を推定(ステップS200)し、ステップS180に遷移する。
【0053】
ステップS180において、生成部115は、ステップS170の処理による抽出された焦点距離情報が示す35mm換算焦点距離、又は、ステップS200の処理により推定された35mm換算焦点距離に基づいて、第1画像についての視点関連情報を生成する(ステップS180)。ここで、当該視点関連情報は、ステップS120において取得部112により取得された第1画像を見る場合における第1画像の視点に関連する情報のことである。図2に示した例では、当該視点関連情報は、第1画像表示画像上に表示された第1画像の焦点距離を示す情報である。この場合、当該視点関連情報は、第1画像の推奨視点を示す情報でもある。何故なら、当該焦点距離を示す情報は、第1画像を撮像した光学系における撮像素子(又は、撮像面)と、当該光学系の像側主点との相対的な位置関係を幾何学的に一意に示すことが可能な情報だからである。これについては、基礎的な光学により説明可能な内容であるため、説明を省略する。当該焦点距離を示す情報が当該視点関連情報として情報処理装置1から出力された場合、情報処理装置1のユーザーは、情報処理装置1から出力された当該視点関連情報に基づいて、第1画像の視点を、第1画像の推奨視点、又は、第1画像の推奨視点近傍の視点に一致させることができる。その結果、情報処理装置1のユーザーは、第1画像に描写されている被写体の形状を、現実の被写体の形状と完全に同じ(又は、ほぼ同じ)形状として視認することができる。ステップS180において、生成部115は、ステップS170の処理によって焦点距離情報が抽出されている場合、表示部15に現在表示されている第1画像のサイズである第1サイズを、35mm判のサイズによって除した比率を第1倍率として算出する。そして、生成部115は、算出した第1倍率を、第1画像のメタデータに含まれていた焦点距離情報が示す35mm換算焦点距離(すなわち、第1画像を撮像した光学系の焦点距離)に乗算した距離を、表示部15に現在表示されている第1画像の焦点距離(すなわち、表示部15の表示面上における第1画像のサイズに応じた第1画像の焦点距離)として算出し、算出した焦点距離を示す情報を、当該視点関連情報として生成する。一方、ステップS180において、生成部115は、ステップS200の処理によって第1画像の35mm換算焦点距離が推定されている場合、前述の第1倍率を算出する。生成部115は、算出した第1倍率を、ステップS200の処理によって推定された第1画像の35mm換算焦点距離(すなわち、第1画像を撮像した光学系の焦点距離)に乗算した距離を、表示部15に現在表示されている第1画像の焦点距離(すなわち、表示部15の表示面上における第1画像のサイズに応じた第1画像の焦点距離)として算出し、算出した焦点距離を示す情報を、当該視点関連情報として生成する。
【0054】
次に、表示制御部117は、ステップS180において生成部115により生成された視点関連情報を、第1画像表示画像(例えば、図4に示した画像P2)上に表示させ(ステップS190)、図2に示したフローチャートの処理を終了する。ここで、図5は、第1画像表示画像上に表示された視点関連情報の一例を示す図である。図5に示した例では、第1画像表示画像上に表示されている第1画像の一例である画像P21についての視点関連情報は、文字列D1の一部として画像P2上に表示されている。具体的には、文字列D1、すなわち、「注:画像の中心からxxxセンチメートル離れた位置から画像をご覧下さい。」の一部である「xxxセンチメートル」が、図2に示したフローチャートの処理において出力された視点関連情報の一例である。このような文字列D1を表示部15に表示させることにより、情報処理装置1は、より適切な視点から第1画像を見せることができる。なお、情報処理装置1では、ステップS190において、情報処理装置1が備える他の機能部、情報処理装置1と通信可能に接続された他の装置等に視点関連情報を通信制御部116が出力する構成であってもよい。
【0055】
<情報処理装置が視点関連情報を出力する処理の具体例2>
以下、情報処理装置1が視点関連情報を出力する処理の具体例2について説明する。当該具体例2では、情報処理装置1は、検出部16により検出された距離に基づく視点関連情報を生成し、生成した視点関連情報を出力する。図6は、情報処理装置1が行う処理の具体例2の流れの一例を示す図である。以下では、一例として、図6に示したステップS210の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、前述のサムネイル選択画像が表示部15に表示されている場合について説明する。
【0056】
受付部111は、サムネイル選択画像に含まれるN枚のサムネイルのうちのいずれかを選択する選択操作が行われるまで待機する(ステップS210)。
【0057】
取得部112は、サムネイル選択画像に含まれるN枚のサムネイルのうちのいずれかを選択する選択操作が行われたと受付部111が判定した場合(ステップS210-YES)、選択操作により選択されたサムネイルが示す撮像画像を、第1画像として取得する(ステップS220)。
【0058】
次に、表示制御部117は、ステップS220において取得部112により取得された第1画像を表示する第1画像表示画像を生成する(ステップS230)。
【0059】
次に、表示制御部117は、ステップS230において生成した第1画像表示画像を表示部15に表示させる(ステップS240)。
【0060】
次に、抽出部113は、ステップS220において取得部112により取得された第1画像のメタデータを、第1画像から抽出する(ステップS250)。ステップS250において抽出部113が第1画像からメタデータを抽出する方法は、既知の方法であってもよく、これから開発される方法であってもよい。
【0061】
次に、抽出部113は、ステップS250において抽出したメタデータの中に、焦点距離情報が含まれているか否かを判定する(ステップS260)。
【0062】
抽出部113は、ステップS250において抽出したメタデータの中に、焦点距離情報が含まれていると判定した場合(ステップS260-YES)、当該メタデータの中から焦点距離情報を抽出し(ステップS270)、ステップS280に遷移する。
【0063】
一方、推定部114は、ステップS250において抽出部113により抽出されたメタデータの中に、焦点距離情報が含まれていないと抽出部113が判定した場合(ステップS260-NO)、ステップS120において取得部112により取得された第1画像の35mm換算焦点距離を推定(ステップS310)し、ステップS280に遷移する。
【0064】
ステップS280において、生成部115は、検出部16により検出された距離を示す距離情報を検出部16から取得する(ステップS280)。ここで、検出部16により検出された距離は、第1画像表示画像上に表示された第1画像から当該観察者の眼の位置までの距離と近似的に等しい。
【0065】
次に、生成部115は、ステップS270の処理により抽出された焦点距離情報が示す35mm換算焦点距離、又は、ステップS310の処理により推定された35mm換算焦点距離と、ステップS280の処理により取得された距離情報が示す距離とに基づいて、第1画像についての視点関連情報を生成する(ステップS290)。ステップS290において、生成部115は、ステップS270の処理によって焦点距離情報が抽出されている場合、表示部15に現在表示されている第1画像のサイズである第1サイズを、35mm判のサイズによって除した比率を第2倍率として算出する。その後、生成部115は、算出した第2倍率と、第1画像のメタデータに含まれていた焦点距離情報が示す35mm換算焦点距離とを乗算した距離を、表示部15に現在表示されている第1画像の焦点距離(すなわち、この時点での表示部15の表示面上における第1画像のサイズに応じた第1画像の焦点距離)として算出する。そして、生成部115は、検出部16から取得した距離情報が示す距離を、算出した第1画像の焦点距離によって除した比率を第3倍率として算出する。生成部115は、算出した第3倍率を、第1サイズに乗算することにより得られるサイズの第1画像(すなわち、検出部16により検出された距離が第1画像の焦点距離と一致するようにサイズが変更された第1画像)を、第1画像についての視点関連情報として生成する。一方、ステップS290において、生成部115は、ステップS310の処理によって第1画像の35mm焦点距離が推定されている場合、前述の第2倍率を算出する。生成部115は、算出した第2倍率と、推定されている第1画像の35mm換算焦点距離とを乗算した距離を、表示部15に現在表示されている第1画像の焦点距離(すなわち、この時点での表示部15の表示面上における第1画像のサイズに応じた第1画像の焦点距離)として算出する。そして、生成部115は、検出部16から取得した距離情報が示す距離を、算出した第1画像の焦点距離によって除した比率を第3倍率として算出する。生成部115は、算出した第3倍率を、第1サイズに乗算することにより得られるサイズの第1画像(すなわち、検出部16により検出された距離が第1画像の焦点距離と一致するようにサイズが変更された第1画像)を、第1画像についての視点関連情報として生成する。以上のように、ステップS290において、情報処理装置1は、検出部16により検出された観察者の眼の位置が、第1画像の推奨視点近傍の視点となるように、第1画像のサイズを第1サイズから変更する。これにより、情報処理装置1は、より適切な視点から第1画像を見せることができる。
【0066】
ステップS290の処理が行われた後、表示制御部117は、第1画像表示画像上に表示されている第1画像を、ステップS290において生成部115によりサイズが変更された後の第1画像に置き換える。すなわち、表示制御部117は、ステップS290の処理が行われた後、ステップS290において生成部115によりサイズが変更された後の第1画像を、表示部15に表示させ(ステップS300)、図6に示したフローチャートの処理を終了する。ここで、図7は、第1画像表示画像上に表示された視点関連情報の他の例を示す図である。図7に示した画像P22は、ステップS290においてサイズが変更された後の第1画像の一例である。図7に示した画像P22と図4及び図5に示した画像P21とを比較することにより、ステップS290において第1画像のサイズが第1サイズから変更されていることが分かる。なお、図7に示した例では、表示制御部117は、画像P22とともに、「注:現在、画像からxxxセンチメートル離れた位置から画像をご覧になっています。眼の位置を右へyyyセンチメートル、下へzzzセンチメートル移動させることを推奨します。」という文字列D2を画像P2上に表示させている。このような文字列D2を表示部15に表示させることにより、情報処理装置1は、表示部15に表示された第1画像を見る観察者に、現在の視点を報せることができるとともに、推奨視点への視点の移動を促すことができる。なお、情報処理装置1では、ステップS300において、情報処理装置1が備える他の機能部、情報処理装置1と通信可能に接続された他の装置等に視点関連情報を通信制御部116が出力する構成であってもよい。また、情報処理装置1は、検出部16による距離の検出を所定時間が経過する毎に行い、当該距離が変化する毎に、図6に示したフローチャートの処理を繰り返し行う構成であってもよい。この場合、情報処理装置1は、観察者の眼の位置が変化する毎に、第1画像のサイズを変更する。その結果、情報処理装置1は、より確実に、より適切な視点から第1画像を見せることができる。なお、この一例において、情報処理装置1は、検出部16により眼の位置を検出しているため、ステップS290において生成部115によりサイズが変更された後の第1画像の表示されている位置を、表示部15の表示面上において、検出部16により検出した眼の位置に応じて、前述のyyyセンチメートル、zzzセンチメートルのそれぞれがほぼ0センチメートルとなるように、左、右、上、下のうちの一部又は全部の方向へ移動させる構成であってもよい。この場合、表示制御部117は、画像P22とともに、「注:現在、画像からxxxセンチメートル離れた位置から画像をご覧になっています。」という文字列を、文字列D2に代えて画像P2上に表示させる。
【0067】
<情報処理装置が視点関連情報を出力する処理の具体例3>
以下、情報処理装置1が視点関連情報を出力する処理の具体例3について説明する。当該具体例3では、情報処理装置1は、選択操作により選択された第1画像についての視点関連情報として、第1画像の推奨視点に基づいて第1画像の一部が射影された第2画像を出力する。ここで、第2画像は、第1画像の一部として描写されている被写体が、第1画像を撮像した光学系の35mm換算焦点距離よりも長い35mm換算焦点距離の光学系により撮像された場合における撮像画像として生成される画像である。第1画像の35mm換算焦点距離よりも長い35mm換算焦点距離の撮像画像が表示部15に表示される場合、表示部15に表示された当該撮像画像の推奨視点は、当該撮像画像とともに表示部15に表示されている第1画像の推奨視点よりも、表示部15の表示面を観察している観察者の眼に近い。その結果、第2画像に描写された被写体の形状は、現実の被写体の形状に近い形状として第2画像の観察者に視認されやすい。そして、第2画像に描写される被写体は、前述した通り、第1画像に描写された被写体の一部である。従って、情報処理装置1は、第2画像を出力することにより、より適切な視点から第1画像の一部を見せることができる。また、当該具体例3では、情報処理装置1は、ユーザーから受け付けた操作に応じて、第2画像に射影する第1画像の一部を変化させる。このため、情報処理装置1は、当該操作に応じて、より適切な視点から第1画像の全部を見せることができる。以下では、一例として、第2画像の35mm換算焦点距離が、標準レンズの35mm換算焦点距離である場合について説明する。図8は、情報処理装置1が視点関連情報を出力する処理の具体例3の流れの一例を示す図である。以下では、一例として、図8に示したステップS410の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、前述のサムネイル選択画像が表示部15に表示されている場合について説明する。
【0068】
受付部111は、撮像画像選択画像に含まれるN枚のサムネイルのうちのいずれかを選択する選択操作が行われるまで待機する(ステップS410)。
【0069】
取得部112は、撮像画像選択画像に含まれるN枚のサムネイルのうちのいずれかを選択する選択操作が行われたと受付部111が判定した場合(ステップS410-YES)、選択操作により選択されたサムネイルが示す撮像画像を、第1画像として取得する(ステップS420)。
【0070】
次に、表示制御部117は、ステップS420において取得部112により取得された第1画像を、後述するステップS500において生成する第2画像とともに表示する第2画像表示画像を生成する(ステップS430)。
【0071】
次に、表示制御部117は、ステップS430において生成した第2画像表示画像を表示部15に表示させる(ステップS440)。ここで、図9は、第2画像表示画像の一例を示す図である。図9に示した画像P3は、第2画像表示画像の一例である。また、図9に示した画像P3に含まれる画像P31は、第1画像の一例である。また、図9に示した画像P3に含まれる画像P32は、後述するステップS500において情報処理装置1により生成される第2画像の一例である。以下では、一例として、第2画像のサイズが、第1画像と同じサイズ、すなわち、第1サイズである場合について説明する。また、図9に示した例では、画像P3には、ボタンBU、ボタンBD、ボタンBL、ボタンBRの4つのボタンが含まれている。これら4つのボタンは、情報処理装置1が、視点の向きを示す向き情報を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)である。これら4つのボタンの詳細については、後述する。ステップS440の処理が行われた段階において、画像P3上には、画像P31と、これら4つのボタンとが表示されているが、第2画像が生成されていないため、画像P32が表示されていない。
【0072】
次に、抽出部113は、ステップS420において取得部112により取得された第1画像のメタデータを、第1画像から抽出する(ステップS450)。ステップS450において抽出部113が第1画像からメタデータを抽出する方法は、既知の方法であってもよく、これから開発される方法であってもよい。
【0073】
次に、抽出部113は、ステップS450において抽出したメタデータの中に、焦点距離情報が含まれているか否かを判定する(ステップS460)。
【0074】
抽出部113は、ステップS450において抽出したメタデータの中に、焦点距離情報が含まれていると判定した場合(ステップS460-YES)、当該メタデータの中から焦点距離情報を抽出し(ステップS470)、ステップS480に遷移する。
【0075】
一方、推定部114は、ステップS450において抽出部113により抽出されたメタデータの中に、焦点距離情報が含まれていないと抽出部113が判定した場合(ステップS460-NO)、ステップS440において取得部112により取得された第1画像の35mm換算焦点距離を推定(ステップS530)し、ステップS480に遷移する。
【0076】
ステップS480において、生成部115は、ステップS470の処理による抽出された焦点距離情報が示す35mm換算焦点距離、又は、ステップS530の処理により推定された35mm換算焦点距離を、標準レンズの35mm換算焦点距離によって除した比率を第4倍率として算出する(ステップS480)。
【0077】
次に、生成部115は、視点の向きを特定する(ステップS490)。ここで、生成部115は、初回のステップS490の処理の実行では、予め決められた基準となる向きを視点の向きとして特定する。また、生成部115は、2回目以降のステップS490の処理の実行では、前述の4つのボタンにより受け付けられた操作と、基準となる向きとに基づいて算出される向きを、視点の向きとして特定する。
【0078】
次に、生成部115は、ステップS480において算出した第4倍率と、ステップS490において特定した視点の向きとに基づいて、第2画像を生成する(ステップS500)。ここで、第2画像の生成方法について説明する。
【0079】
生成部115は、仮想的な三次元空間VSを記憶部12の記憶領域内に生成する。生成部115は、三次元空間VS内に、第1サイズの第1画像を仮想的に配置する。この際、生成部115は、三次元空間VS内の位置を示す三次元直交座標系VSCにおけるxy平面と平行に、且つ、三次元直交座標系VSCの原点と第1画像の中心とが一致するように、第1サイズの第1画像を三次元空間VS内に仮想的に配置する。ここで、当該xy平面は、三次元直交座標系VSCにおけるx軸及びy軸によって張られる面のことである。図10は、三次元空間VS内に配置された第1画像の一例を示す図である。図10に示した画像PAは、三次元空間VS内に配置された第1画像の一例である。なお、図10では、図が煩雑になるのを防ぐため、当該原点の符号による図示を省略している。また、図10は、三次元直交座標系VSCにおけるyz平面の第1象限側から三次元直交座標系VSCの原点に向かって画像PAを見ている図である。このため、三次元直交座標系VSCのy軸と三次元直交座標系VSCのz軸とが重なっているように見えているが、これら2つの軸が実際に重なっているわけではない。また、図10に示した点Pは、三次元空間VS内に配置されている第1画像の推奨視点、すなわち、画像PAの推奨視点の一例を示す。生成部115は、第1画像の35mm換算焦点距離と、35mm判のサイズとに基づいて、三次元直交座標系VSCにおける点Pの位置を算出することができる。そして、生成部115は、三次元空間VS内に配置された画像PA上の領域のうち、算出した点Pから当該z軸の負方向に向かって標準レンズを向けた場合の標準レンズの画角内に含まれる領域と重なる仮想的な平面を、三次元空間VS内に平面PBとして生成する。この際、生成部115は、ステップS480において算出した第4比率を第1サイズに乗算することにより、平面PBのサイズを算出する。
【0080】
生成部115は、三次元空間VS内において、点Pから平面PBの中心までを結ぶ線分の長さを変えずに、平面PBを点P周り回転させることができる。以下では、平面PBとともに動き、平面PB上の位置を示す二次元直交座標系を、二次元直交座標系VSC2と称して説明する。平面PBの中心と画像PAの中心とが重なっている場合、二次元直交座標系VSC2のx軸の正方向は、三次元直交座標系VSCのx軸の正方向と一致する。このため、当該場合、二次元直交座標系VSC2のy軸の正方向も、三次元直交座標系VSCのy軸の正方向と一致する。
【0081】
図10に示した平面PB1は、三次元直交座標系VSCのy軸と平行な軸であって点Pを通る第1軸(この第1軸の正方向は、当該y軸の正方向と一致している)周りに、平面PBを角度αだけ回転させた場合に平面PBが重なる平面である。なお、図10に示した例では、第1軸の負方向に向かって第1軸を見た場合における第1軸を中心とする反時計回りを、この回転の正方向として規定している。ここで、図10では、便宜的に、平面PB1上の位置を示す二次元直交座標系の座標を、(X’,Y’)によって示している。
【0082】
また、図10に示した平面PB2は、三次元直交座標系VSCのx軸と平行な軸であって点Pを通る第2軸(この第2軸の正方向は、当該x軸の正方向と一致している)を第1軸周りに角度αだけ回転させた後の第2軸周りに、平面PB1と重なっている平面PBを角度βだけ回転させた場合に平面PBが重なる平面である。なお、図10に示した例では、第2軸の正方向に向かって第2軸を見た場合における第2軸を中心とする時計回りを、この回転の正方向として規定している。
【0083】
ここで、図10では、平面PB上のある位置Gを示す二次元直交座標系VSC2の座標は、(X,Y)によって示されている。そして、図10では、点Pと位置Gとを通る直線が、三次元直交座標系VSCのXY平面であって画像PAを含むxy平面と交差する位置を示す当該xy平面上の座標は、(x,y)によって示されている。この場合、座標(X,Y)を座標(x,y)へ変換する座標変換は、以下の式(1)及び式(2)によって行うことができる。
【0084】
【数1】
【0085】
【数2】
【0086】
すなわち、生成部115は、上記の式(1)と式(2)とを用いることにより、座標(X,Y)を座標(x,y)へ座標変換することができる。なお、この座標変換は、式(1)を式(2)に代入した1本の式によって表すこともできる。このような意味において、式(1)、式(2)におけるX’、Y’のそれぞれは、ダミー変数であるが、前述の平面PB1上の位置を示す座標であると言い換えることもできる。1本の式にまとめられる座標変換の式を、式(1)、式(2)のように2本に分けている理由は、数値計算を行うプログラムにおいて、関数化、クラス化等を行いやすくし、その結果、計算に要する負荷を小さくするためである。従って、生成部115は、座標(X,Y)から座標(x,y)への座標変換において、1本の式にまとめた座標変換の式を用いる構成であってもよく、式(1)及び式(2)の2本の式を用いる構成であってもよい。
【0087】
ここで、生成部115がステップS490において特定する視点の向きは、点Pから平面PBの中心に向かう向きのことである。このため、当該視点の向きは、式(1)及び式(2)に含まれる角度α及び角度βによって特定される。角度α及び角度βは、平面PBの点P周りの球面上での回転を示すオイラー角である。ここで、視点の向きのうちの前述の基準となる向きは、例えば、α=0、β=0によって表される。この場合、基準となる向きは、点Pから画像PAの中心に向かう向きのことである。なお、当該基準となる向きは、他の向きであってもよい。なお、図11は、平面PBの点P周りの回転が球面上に沿った回転であることを視覚的に見せるための図である。平面PBは、図11に示した球面Cに沿って、点Pの周りに回転する。この回転を表すオイラー角が、角度α及び角度βである。なお、図11では、図が煩雑になるのを防ぐため、三次元直交座標系VSCを画像PAと重ならない位置に描いている。
【0088】
なお、図9に示したボタンBUは、ボタンBUへの操作が行われる毎に、角度βの値を所定値増加させる機能を有するGUIである。ここで、所定値は、例えば、1°であるが、1°より小さい角度であってもよく、1°より大きい角度であってもよい。
また、図9に示したボタンBDは、ボタンBUへの操作が行われる毎に、角度βの値を所定値減少させる機能を有するGUIである。
また、図9に示したボタンBLは、ボタンBUへの操作が行われる毎に、角度αの値を所定値増加させる機能を有するGUIである。
また、図9に示したボタンBRは、ボタンBUへの操作が行われる毎に、角度αの値を所定値減少させる機能を有するGUIである。
【0089】
生成部115は、ステップS490において特定した視点の向きに応じて、三次元空間VS内において、平面PBを回転させる。そして、生成部115は、上記の式(1)及び式(2)を用いて、回転させた後の平面PB2上のある位置Gの座標(X,Y)に対応する三次元直交座標系VSCのxy平面上の位置を示す座標(x,y)を特定する。生成部115は、特定した座標(x,y)が示す位置が、画像PA上の位置である場合、画像PA上において座標(x,y)が示す位置の画素値(例えば、輝度、明度、彩度等のそれぞれを示す値)を、平面PB2上において座標(X,Y)が示す位置の画素値として割り当てる。一方、生成部115は、特定した座標(x,y)が示す位置が、画像PA上の位置ではない場合、予め決められた画素値(例えば、緑等の単色を示す輝度、明度、彩度等のそれぞれを示す値)を、平面PB2上において座標(X,Y)が示す位置の画素値として割り当てる。生成部115は、このような画素値の割り当てを、平面PB2上の各位置について繰り返し行う。そして、生成部115は、このような画素値の割り当てを平面PB2上の全ての位置について行った後、画素値が割り当てられた平面PB2を、第2画像として記憶部12の記憶領域に記憶させる。このようにして生成された第2画像は、第1画像を撮像した光学系の物体側主点が第1画像の撮像時において位置していた位置から、角度α及び角度βにより表される向きに向かって標準レンズにより被写体を撮像した場合に得られる撮像画像に相当する画像である。なお、図10に示した領域HRは、平面PB2と重なっている場合における平面PB2の各位置それぞれの座標が、上記の式(1)及び式(2)によって座標変換された後の座標のそれぞれが示す位置の集まりの一例を示している。
【0090】
例えば、図12は、画像PAの一例を示す図である。画像PAが図12に示した撮像画像である場合、且つ、α=20°及びβ=-15°である場合、生成部115は、図13に示したような画像を第2画像として生成する。図13は、情報処理装置1により生成される第2画像の一例を示す図である。図13に示した画像には、ほぼ正方形として視認されるテーブルの像が描写されている。一方、図12に示した画像には、当該テーブルと同一視されるべきテーブルの像が、長方形として視認されるテーブルの像として描写されている。しかしながら、図12に示した画像の推奨視点から当該テーブルを見ると、当該画像においても、当該テーブルの形状は、正方形として視認される。このようにテーブルの形状が現実の形状と異なる形状に見えてしまうことは、広告等に用いられる撮像画像にとって望ましくない。情報処理装置1は、第2画像を生成し、生成した第2画像を出力することにより、第1画像に描写されている被写体の形状を、現実の被写体の形状、又は、現実の被写体の形状に近い形状に認識させることができ、このような問題を解決することができる。
【0091】
また、例えば、画像PAが図12に示した撮像画像である場合、且つ、α=40°及びβ=-20°である場合、生成部115は、図14に示したような画像を第2画像として生成する。図14は、情報処理装置1により生成される第2画像の他の例を示す図である。なお、図14に示した領域RAは、第2画像上の領域のうち、前述の予め決められた画素値が割り当てられた領域である。図14に示した画像には、ほぼ円形として視認されるテーブルの像が描写されている。一方、図14に示した画像には、当該テーブルと同一視されるべきテーブルの像が、楕円形として視認されるテーブルの像として描写されている。しかしながら、図12に示した画像の推奨視点から当該テーブルを見ると、当該画像においても、当該テーブルの形状は、円形として視認される。前述した通り、このようにテーブルの形状が現実の形状と異なる形状に見えてしまうことは、広告等に用いられる撮像画像にとって望ましくない。情報処理装置1は、第2画像を生成し、生成した第2画像を出力することにより、第1画像に描写されている被写体の形状を、現実の被写体の形状、又は、現実の被写体の形状に近い形状に認識させることができ、このような問題を解決することができる。
【0092】
なお、第2画像の生成方法は、これに代えて、他の方法であってもよい。例えば、第2画像の生成方法において、三次元空間VS内に配置される第1画像のサイズは、第1サイズと異なるサイズであってもよい。また、例えば、第2画像の生成方法において、点P周りの平面PBの回転は、オイラー角に代えて、極座標系、円筒座標系等の座標系における座標等によって表されてもよい。
【0093】
ステップS500の処理が行われた後、表示制御部117は、ステップS500において生成部115により生成された第2画像を、第2画像表示画像上に表示させる(ステップS510)。例えば、表示制御部117は、当該第2画像を、図9に示した画像P32として画像P3上に表示させる。
【0094】
次に、生成部115は、第2画像表示画像上に表示されている4つのボタンの少なくとも1つへの操作が行われたか否かを判定する(ステップS520)。
【0095】
生成部115は、第2画像表示画像上に表示されている4つのボタンの少なくとも1つへの操作(例えば、クリック、タップ等)が行われたと判定した場合(ステップS520-YES)、ステップS490へ遷移し、1つ以上のボタンへの操作に応じて、視点の向きを再び特定する。
【0096】
一方、生成部115は、第2画像表示画像上に表示されている4つのボタンのいずれにも操作が行われていないと判定した場合(ステップS520-NO)、第2画像の表示を終了するか否かを判定する(ステップS540)。ここで、生成部115は、例えば、第2画像の表示を終了させる操作を情報処理装置1が受け付けていた場合、第2画像の表示を終了すると判定する。一方、生成部115は、例えば、第2画像の表示を終了させる操作を情報処理装置1が受け付けていなかった場合、第2画像の表示を終了しないと判定する。
【0097】
生成部115は、第2画像の表示を終了しないと判定した場合(ステップS540-NO)、ステップS520に遷移し、第2画像表示画像上に表示されている4つのボタンの少なくとも1つへの操作が行われたか否かを再び判定する。
【0098】
一方、生成部115は、第2画像の表示を終了すると判定した場合(ステップS540-YES)、図8に示したフローチャートの処理を終了する。
【0099】
以上のように、情報処理装置1は、第1画像と、第1画像の35mm換算焦点距離と、視点の向きを示す向き情報とに基づいて、第2画像を生成し、生成した第2画像を視点関連情報として出力する。これにより、情報処理装置1は、より適切な視点から第1画像を見せることができる。なお、情報処理装置1では、ステップS510において、情報処理装置1が備える他の機能部、情報処理装置1と通信可能に接続された他の装置等に視点関連情報を通信制御部116が出力する構成であってもよい。また、情報処理装置1は、第2画像の35mm換算焦点距離をユーザーから受け付ける構成であってもよい。この場合、前述の平面PBのサイズは、ユーザーから受け付けた当該35mm換算焦点距離に応じたサイズとなる。
【0100】
以上説明したように、実施形態に係る情報処理装置(上記において説明した例では、情報処理装置1)は、第1の35mm換算焦点距離(上記において説明した例では、第1画像の35mm換算焦点距離)を有する第1光学系により撮像された第1画像(上記において説明した例では、第1画像)に基づいて、第1の35mm換算焦点距離に応じた情報として、第1画像を見る場合における視点に関連する視点関連情報を出力する。これにより、情報処理装置は、より適切な視点から第1画像を見せることができる。
【0101】
また、情報処理装置は、視点関連情報を表示部に表示させる、構成が用いられてもよい。
【0102】
また、情報処理装置は、第1画像に基づいて第1の35mm換算焦点距離を推定し、推定した第1の35mm換算焦点距離に応じた視点関連情報を出力する、構成が用いられてもよい。
【0103】
また、情報処理装置は、第1画像のメタデータから第1の35mm換算焦点距離を示す焦点距離情報を抽出し、抽出した焦点距離情報が示す第1の35mm換算焦点距離に応じた視点関連情報を出力する、構成が用いられてもよい。
【0104】
また、情報処理装置では、視点関連情報は、第1画像を見る場合に推奨される推奨視点を示す情報である、構成が用いられてもよい。
【0105】
また、情報処理装置では、視点関連情報は、表示部に表示されている第1画像の焦点距離を示す情報である、構成が用いられてもよい。
【0106】
また、情報処理装置は、第1画像と、第1の35mm換算焦点距離と、視点の向きを示す向き情報とに基づいて、第1の35mm換算焦点距離よりも長い第2の35mm換算焦点距離を有する第2光学系により、第1画像の撮像時の第1光学系における物体側主点の位置と同じ位置から向き情報が示す向きが撮像された場合の画像を、第2画像として生成し、生成した第2画像を視点関連情報として出力する、構成が用いられてもよい。
【0107】
また、情報処理装置は、第1の35mm換算焦点距離と第2の35mm換算焦点距離との比率を倍率として算出し、算出した倍率と、第1画像と、向き情報とに基づいて、第2画像を生成する、構成が用いられてもよい。
【0108】
また、情報処理装置は、第2の35mm換算焦点距離を受け付け、受け付けた第2の35mm換算焦点距離に基づいて、第2画像を生成する、構成が用いられてもよい。
【0109】
また、情報処理装置は、第1の35mm換算焦点距離は、広角レンズの35mm換算焦点距離であり、第2の35mm換算焦点距離は、標準レンズの35mm換算焦点距離である、構成が用いられてもよい。
【0110】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
【0111】
また、以上に説明した装置(例えば、情報処理装置1)における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disk)-ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリー(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0112】
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0113】
1…情報処理装置、11…制御部、12…記憶部、13…入力受付部、14…通信部、15…表示部、16…検出部、111…受付部、112…取得部、113…抽出部、114…推定部、115…生成部、116…通信制御部、117…表示制御部
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