IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大阪瓦斯株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-発電システム 図1
  • 特開-発電システム 図2
  • 特開-発電システム 図3
  • 特開-発電システム 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023028496
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】発電システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/38 20060101AFI20230224BHJP
   G01F 3/22 20060101ALI20230224BHJP
   H01M 8/04 20160101ALI20230224BHJP
   H01M 8/04746 20160101ALI20230224BHJP
   H01M 8/04664 20160101ALI20230224BHJP
   H01M 8/04858 20160101ALI20230224BHJP
   F23K 5/00 20060101ALI20230224BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20230224BHJP
【FI】
H02J3/38 170
G01F3/22 D
H01M8/04 Z
H01M8/04746
H01M8/04664
H01M8/04858
F23K5/00 304
H02J13/00 301A
H02J13/00 311R
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021134233
(22)【出願日】2021-08-19
(71)【出願人】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】大西 哲朗
(72)【発明者】
【氏名】岩見 潤
(72)【発明者】
【氏名】越智 毅
【テーマコード(参考)】
2F030
3K068
5G064
5G066
5H127
【Fターム(参考)】
2F030CB02
2F030CC13
2F030CE09
3K068AA01
3K068DA01
3K068DA16
5G064AC05
5G064AC08
5G064CB06
5G064CB12
5G066HB07
5H127AC02
5H127BA05
5H127BA12
5H127BB02
5H127DB90
5H127DC09
5H127DC42
5H127DC99
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ガスメータや発電部を管理制御するための通信構成を有効利用しながら、燃料電池部を停止する時間の短縮化を図る発電システムを提供する。
【解決手段】発電システムは、運転制御部3及び管理制御部5が通信自在な管理サーバBが設けられている発電システムであって、ガス流量を計測するガスメータGと、ガスメータから供給されるガス燃料を消費して発電する燃料電池部を備える発電部Aと、を備える。ガスメータの管理制御部は、漏洩判定期間の間に、ガス流量が設定無流通状態にならない場合にはガス供給を停止するガス漏洩対応処理を実行する。発電部の運転制御部は、漏洩判定期間よりも短い運転継続期間が経過する毎に、燃料電池部の運転を停止することを設定運転停止時間に亘って継続する運転停止処理を実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス流量を計測するガスメータと、当該ガスメータから供給されるガス燃料を消費して発電する燃料電池部を備える発電部とが備えられ、
前記ガスメータの管理制御部が、漏洩判定期間の間に、ガス流量が設定無流通状態にならない場合にはガス供給を停止するガス漏洩対応処理を実行し、
前記発電部の運転制御部が、前記漏洩判定期間よりも短い運転継続期間が経過する毎に、前記燃料電池部の運転を停止することを設定運転停止時間に亘って継続する運転停止処理を実行し、
前記運転制御部及び前記管理制御部が通信自在な管理サーバが設けられている発電システムであって、
前記管理制御部が、前記漏洩判定期間の間に、前記設定無流通状態になったことを検出した場合には、ガス不使用時間が確保されたことを示すガス不使用時間確保情報を前記管理サーバに通信し、かつ、前記管理サーバが、前記ガス不使用時間確保情報の受信に基づいて、運転再開情報を前記運転制御部に通信し、
前記運転制御部が、前記運転再開情報を受信すると、前記燃料電池部の運転を開始する適正運転開始処理を実行する発電システム。
【請求項2】
前記管理サーバが、互いに通信自在な発電部側サーバとガスメータ側サーバとから構成され、
前記管理制御部が、前記ガス不使用時間確保情報を前記ガスメータ側サーバに通信し、前記発電部側サーバが、前記ガスメータ側サーバを経由して前記ガス不使用時間確保情報を受信することに基づいて、前記運転再開情報を前記運転制御部に通信する請求項1に記載の発電システム。
【請求項3】
前記運転制御部は、前記運転停止処理により前記燃料電池部の運転を停止した後、前記設定運転停止時間よりも短い待機期間が経過しても、前記運転再開情報を受信できない場合には、ガス燃料に消費を控えることを促すことを示す警告情報を使用者に対して報知する報知処理を実行する請求項1又は2に記載の発電システム。
【請求項4】
前記運転制御部は、前記運転停止処理により前記燃料電池部の運転を停止した後、前記設定運転停止時間が経過しても前記運転再開情報を受信できない場合には、前記燃料電池部の運転を開始する強制運転開始処理を実行する請求項1~3のいずれか1項に記載の発電システム。
【請求項5】
前記発電部は、前記ガスメータから供給されるガス燃料を消費して作動する給湯暖房機を備え、
前記運転制御部が、前記給湯暖房機が作動されていないことを条件として、前記強制運転開始処理を実行する請求項4に記載の発電システム。
【請求項6】
前記管理制御部は、前記漏洩判定期間が経過する時点よりも前であって、前記設定運転停止時間が経過した後に相当する警報時点に達しても、前記設定無流通状態になったことを検出できない場合には、漏洩警報情報を前記管理サーバに通信し、かつ、前記警報時点を経過した後において、前記設定無流通状態になったことを検出できた場合には、警報解除情報を前記管理サーバに通信し、
前記管理サーバが、前記漏洩警報情報を受信することに基づいて、運転停止指令情報を前記運転制御部に通信し、かつ、前記警報解除情報を受信することに基づいて、運転許可情報を前記運転制御部に通信し、
前記運転制御部は、前記運転停止指令情報に基づいて前記燃料電池部の運転を停止し、かつ、前記運転許可情報に基づいて、前記燃料電池部の運転を開始する請求項4又は5に記載の発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス流量を計測するガスメータと、当該ガスメータから供給されるガス燃料を消費して発電する燃料電池部を備える発電部とが備えられ、
前記ガスメータの管理制御部が、漏洩判定期間の間に、ガス流量が設定無流通状態にならない場合にはガス供給を停止するガス漏洩対応処理を実行し、
前記発電部の運転制御部が、前記漏洩判定期間よりも短い運転継続期間が経過する毎に、前記燃料電池部の運転を停止することを設定運転停止時間に亘って継続する運転停止処理を実行し、
前記運転制御部及び前記管理制御部が通信自在な管理サーバが設けられている発電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
かかる発電システムは、発電部の運転制御部が、漏洩判定期間(例えば、30日)よりも短い運転継続期間(例えば、26日)が経過する毎に、発電部の運転を停止することを設定運転停止時間(例えば、24時間)に亘って継続する運転停止処理を実行して、ガスメータの管理制御部がガス供給を停止するガス漏洩対応処理を実行することを回避させることになる。
つまり、発電部の燃料電池部は、通常は、運転を継続するものであるが、燃料電池部の運転が継続されると、ガスメータの管理制御部がガス供給を停止するガス漏洩対応処理を実行することになるため、発電部の運転制御部が運転停止処理を実行して、ガスメータの管理制御部がガス漏洩対応処理を実行することを回避させることになる。
【0003】
かかる発電システムにおいては、ガスメータの計測値の収集やガスメータの異常状態の確認等の管理制御を行うことを目的として、及び、発電部の運転状態の確認や発電部を構成する部材の劣化の確認等の管理制御を行うことを目的として、ガスメータの管理制御部が通信自在な管理サーバを設けること(例えば、特許文献1参照)や、発電部の運転制御部が通信自在な管理サーバを設けること(例えば、特許文献2参照)が行われている。
【0004】
また、かかる発電システムの従来例として、ガスメータの管理制御部と発電部の運転制御部が通信回線にて通信自在に接続される。そして、運転制御部が、漏洩判定期間(例えば、30日)よりも短い運転継続期間(例えば、26日)が経過する毎に、発電部の運転を停止する。その結果、管理制御部が、ガス流量が設定無流通状態になったことを確認すると、漏洩無し状態確認完了の信号を通信回線にて運転制御部に送信し、運転制御部が、漏洩無し状態確認完了の信号を受信すると、設定運転停止時間(例えば、24時間)が経過していなくても、発電部の運転を開始するようにしたものがある(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-281665号公報
【特許文献2】特開2019-71703号公報
【特許文献3】特開2012-216412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献3の発電システムにおいては、設定運転停止時間(例えば、24時間)が経過していなくても発電部の運転を開始することにより、発電部を停止する時間の短縮化を図ることができるものではある。
しかしながら、ガスメータの管理制御部と発電部の運転制御部とを通信回線にて接続する場合には、通信回線を別途設置しなければならない面倒があり、しかも、通信不良が発生した場合には、通信回線が設置されている箇所に出向いて点検及びメンテナンスを行わなければならない面倒があり、改善が望まれるものであった。
【0007】
ちなみに、例えば、2世帯住宅においては、1台のガスメータに対して2台の発電部を備えさせる場合がある。このような場合において、1台のガスメータの管理制御部と2台の発電部夫々の運転制御部とを通信回線にて接続するには、ガスメータには、2台の発電部の運転制御部の夫々に対して個別に通信するためのハード構成及び通信ソフトを備えさせなければならないものとなる。
【0008】
つまり、特許文献3に記載の発電システムを2世帯住宅に適用する場合には、ガスメータの管理制御部と2台の発電部の運転制御部の夫々に対して個別に通信するためのハード構成及び通信ソフトを新規に開発しなければならないものとなる不利がある。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガスメータや発電部を管理制御するための通信構成を有効利用しながら、燃料電池部を停止する時間の短縮化を図ることができる発電システムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の発電システムは、ガス流量を計測するガスメータと、当該ガスメータから供給されるガス燃料を消費して発電する燃料電池部を備える発電部とが備えられ、
前記ガスメータの管理制御部が、漏洩判定期間の間に、ガス流量が設定無流通状態にならない場合にはガス供給を停止するガス漏洩対応処理を実行し、
前記発電部の運転制御部が、前記漏洩判定期間よりも短い運転継続期間が経過する毎に、前記燃料電池部の運転を停止することを設定運転停止時間に亘って継続する運転停止処理を実行し、
前記運転制御部及び前記管理制御部が通信自在な管理サーバが設けられているものであって、その特徴構成は、
前記管理制御部が、前記漏洩判定期間の間に、前記設定無流通状態になったことを検出した場合には、ガス不使用時間が確保されたことを示すガス不使用時間確保情報を前記管理サーバに通信し、かつ、前記管理サーバが、前記ガス不使用時間確保情報の受信に基づいて、運転再開情報を前記運転制御部に通信し、
前記運転制御部が、前記運転再開情報を受信すると、前記燃料電池部の運転を開始する適正運転開始処理を実行する点にある。
【0011】
すなわち、発電部の運転制御部が、漏洩判定期間(例えば、30日)よりも短い運転継続期間(例えば、26日)が経過する毎に、燃料電池部の運転を停止することを設定運転停止時間(例えば、24時間)に亘って継続する運転停止処理を実行する。その結果、管理制御部が、漏洩判定期間の間に、設定無流通状態になったことを検出した場合には、ガス不使用時間が確保されたことを示すガス不使用時間確保情報を管理サーバに通信し、かつ、管理サーバが、ガス不使用時間確保情報の受信に基づいて、運転再開情報を運転制御部に通信することになる。
【0012】
そして、運転制御部が、運転再開情報を受信すると、燃料電池部の運転を開始する適正運転開始処理を実行することになるから、燃料電池部の運転停止を設定運転停止時間に亘って継続することなく、燃料電池部の運転を開始することが可能となり、燃料電池部を停止する時間の短縮化を図ることができる。
【0013】
しかも、管理制御部がガス不使用時間確保情報を管理サーバに送信すると、管理サーバが、ガス不使用時間確保情報の受信に基づいて、運転再開情報を運転制御部に通信することによって、燃料電池部の運転を開始させるものであるから、ガスメータや発電部を管理制御するために設置されることになる管理サーバを用いた通信構成を有効利用しながら、管理制御部と運転制御部との間での通信によって、燃料電池部の運転を開始させることができる。
【0014】
ちなみに、管理制御部と運転制御部との間での通信を、管理サーバを用いて行う場合においては、例えば、2世帯住宅において、1台のガスメータに対して2台の発電部を備えさせる場合においても、ガスメータの管理制御部は、ガス不使用時間が確保された場合には、単に、ガス不使用時間確保情報を管理サーバに通信するだけでよいため、1台のガスメータに対して複数台の発電部を備えさせる場合においても、1台のガスメータに対して1台の発電部を備えさせる場合と同様な構成でよいものとなる。
【0015】
しかも、運転制御部を管理サーバに接続する構成(例えば、Wi-Fi式ルータを用いた通信構成)は、ユーザーの操作により簡易に接続できる構成であるため、万が一通信エラーが発生した場合には、コールセンターからのユーザーへの電話の応答により、通信エラーを解消できる可能性が高いものである。
【0016】
要するに、本発明の発電システムの特徴構成によれば、ガスメータや発電部を管理制御するための通信構成を有効利用しながら、燃料電池部を停止する時間の短縮化を図ることができる。
【0017】
本発明の発電システムの更なる特徴構成は、前記管理サーバが、互いに通信自在な発電部側サーバとガスメータ側サーバとから構成され、
前記管理制御部が、前記ガス不使用時間確保情報を前記ガスメータ側サーバに通信し、前記発電部側サーバが、前記ガスメータ側サーバを経由して前記ガス不使用時間確保情報を受信することに基づいて、前記運転再開情報を前記運転制御部に通信する点にある。
【0018】
すなわち、管理サーバが、互いに通信自在な発電部側サーバとガスメータ側サーバとから構成されている。
そして、管理制御部が、ガス不使用時間確保情報をガスメータ側サーバに通信すると、発電部側サーバが、ガスメータ側サーバを経由してガス不使用時間確保情報を受信することに基づいて、運転再開情報を運転制御部に通信することになる。
【0019】
このように、ガスメータの管理制御のために設けられているガスメータ側サーバと、発電部の管理制御のために設けられている発電部側サーバとを用いて、管理制御部と運転制御部との間での通信によって、発電部の運転を開始させるようにするものであるから、ガスメータや発電部を管理制御するために既に設置されているガスメータ側サーバ及び発電部側サーバを有効利用しながら、発電部を停止する時間の短縮化を図ることができる。
【0020】
要するに、本発明の発電システムの更なる特徴構成によれば、既に設置されているガスメータ側サーバ及び発電部側サーバを有効利用しながら、発電部を停止する時間の短縮化を図ることができる。
【0021】
本発明の発電システムの更なる特徴構成は、前記運転制御部は、前記運転停止処理により前記燃料電池部の運転を停止した後、前記設定運転停止時間よりも短い待機期間が経過しても、前記運転再開情報を受信できない場合には、ガス燃料の消費を控えることを促すことを示す警告情報を使用者に対して報知する報知処理を実行する点にある。
【0022】
すなわち、発電部が設置される箇所(一般家庭)には、ガスコンロなど、燃料電池部の他にも種々のガス機器が存在することになり、そのようなガス機器に対してガスメータからガス燃料が供給されることに起因して、燃料電池部の運転を停止させても、設定無流通状態にならない場合がある。
【0023】
運転制御部は、運転停止処理より燃料電池部の運転を停止した後、設定運転停止時間よりも短い待機期間が経過しても、運転再開情報を受信できない場合には、ガス燃料に消費を控えることを促すことを示す警告情報を使用者に対して報知する報知処理を実行することになるから、燃料電池部以外のガス機器の使用を抑制されることにより、設定無流通状態を適切に現出させることが可能となる。
【0024】
要するに、本発明の発電システムの更なる特徴構成によれば、燃料電池部以外のガス機器の使用を抑制して、設定無流通状態を適切に現出させることができる。
【0025】
本発明の発電システムの更なる特徴構成は、前記運転制御部は、前記運転停止処理により前記燃料電池部の運転を停止した後、前記設定運転停止時間が経過しても前記運転再開情報を受信できない場合には、前記燃料電池部の運転を開始する強制運転開始処理を実行する点にある。
【0026】
すなわち、運転制御部は、運転停止処理により燃料電池部の運転を停止した後、設定運転停止時間が経過しても運転再開情報を受信できない場合には、燃料電池部の運転を開始する強制運転開始処理を実行するものであるから、燃料電池部が不必要に停止状態に維持されることを抑制できる。
【0027】
つまり、通信エラーが発生することにより、設定無流通状態になったのにも拘わらず、運転制御部が運転再開情報を受信できない状況になる虞があるが、設定運転停止時間が経過しても運転再開情報を受信できない場合には、燃料電池部の運転を開始する強制運転開始処理が実行されることにより、燃料電池部が不必要に停止状態に維持されることを抑制できる。
【0028】
要するに、本発明の発電システムの更なる特徴構成によれば、燃料電池部が不必要に停止状態に維持されることを抑制できる。
【0029】
本発明の発電システムの更なる特徴構成は、前記発電部は、前記ガスメータから供給されるガス燃料を消費して作動する給湯暖房機を備え、
前記運転制御部が、前記給湯暖房機が作動されていないことを条件として、前記強制運転開始処理を実行する点にある。
【0030】
すなわち、運転制御部が、発電部が備える給湯暖房機が作動されていないことを条件として、強制運転開始処理を実行するものであるから、給湯暖房機が作動されている場合には、強制運転開始処理が不必要に実行されることが回避できる。
【0031】
つまり、発電部に備えられている給湯暖房機が、運転制御部が運転停止処理を実行しているときにも、暖房等のために運転されて、ガスメータから供給されるガス燃料が消費される虞があるが、そのようなときには、強制運転開始処理が不必要に実行されることが回避されることになる。
【0032】
要するに、本発明の発電システムの更なる特徴構成によれば、発電部に備えられている給湯暖房機が運転状態であるときに、強制運転開始処理が不必要に実行されることを抑制できる。
【0033】
本発明の発電システムの更なる特徴構成は、前記管理制御部は、前記漏洩判定期間が経過する時点よりも前であって、前記運転停止時間が経過した後に相当する警報時点に達しても、前記設定無流通状態になったことを検出できない場合には、漏洩警報情報を前記管理サーバに通信し、かつ、前記警報時点を経過した後において、前記設定無流通状態になったことを検出できた場合には、警報解除情報を前記管理サーバに通信し、
前記管理サーバが、前記漏洩警報情報を受信することに基づいて、運転停止指令情報を前記運転制御部に通信し、かつ、前記警報解除情報を受信することに基づいて、運転許可情報を前記運転制御部に通信し、
前記運転制御部は、前記運転停止指令情報に基づいて前記燃料電池部の運転を停止し、かつ、前記運転許可情報に基づいて、前記燃料電池部の運転を開始する点にある。
【0034】
すなわち、管理制御部は、漏洩判定期間が経過する時点よりも前であって、設定運転停止時間が経過した後に相当する警報時点に達しても、設定無流通状態になったことを検出できない場合には、漏洩警報情報を管理サーバに通信することになり、管理サーバが、漏洩警報情報を受信することに基づいて、運転停止指令情報を運転制御部に通信することになり、運転制御部は、強制運転開始処理により燃料電池部を運転していても、運転停止指令情報に基づいて燃料電池部の運転を停止することになる。
【0035】
その結果、管理制御部が、警報時点を経過した後において、設定無流通状態になったことを検出できた場合には、警報解除情報を管理サーバに通信することになり、管理サーバが、警報解除情報を受信することに基づいて、運転許可情報を運転制御部に通信することになり、運転制御部が、運転許可情報に基づいて、燃料電池部の運転を開始することになる。
【0036】
つまり、上述の如く、通信エラーが発生することにより、設定無流通状態になったのにも拘わらず、運転制御部が運転再開情報を受信できない状況になり、設定運転停止時間が経過しても運転再開情報を受信できない虞がある場合には、燃料電池部の運転を開始する強制運転開始処理が実行されることになるが、通信エラーではなく、実際に設定無流通状態にならなかったことにより、運転制御部が運転再開情報を受信できない場合がある。
【0037】
そのような場合には、管理制御部が警報時点において漏洩警報情報を管理サーバに通信することにより、管理サーバが運転停止指令情報を運転制御部に通信することによって、運転制御部が燃料電池部の運転を停止することになる。
そして、その結果、管理制御部が設定無流通状態になったことを検出できた場合には、警報解除情報を管理サーバに通信することになり、管理サーバが運転許可情報を運転制御部に通信することになり、運転制御部が燃料電池部の運転を開始することになる。
【0038】
このように、管理制御部が、警報時点において設定無流通状態になったことを検出できない場合には、漏洩警報情報を管理サーバに通信することにより、運転制御部が発電部の運転を停止させるようにし、そして、その結果、管理制御部が設定無流通状態になったことを検出できた場合には、警報解除情報を管理サーバに通信することにより、運転制御部が発電部の運転を開始することになるから、管理制御部が設定無流通状態になったことを検出できないことにより、ガス供給を停止するガス漏洩対応処理を実行することを極力回避しながら、運転制御部が燃料電池部の運転を行うことができる。
【0039】
説明を加えると、管理制御部が設定無流通状態になったことを検出できないことにより、ガス供給を停止するガス漏洩対応処理を実行した場合には、メンテナンス作業員が発電部の設置箇所に出向いて、ガス漏れの有無等の点検を行いながら、ガスメータのガス供給を開始する処理等を行う必要があるが、そのようなメンテナンス作業員による作業を極力回避できることになる。
【0040】
要するに、本発明の発電システムの更なる特徴構成によれば、管理制御部が設定無流通状態を検出できないことにより、ガス供給を停止するガス漏洩対応処理を実行することを極力回避しながら、運転制御部が燃料電池部の運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】発電システムの構成を示す図である。
図2】発電部の構成を示す図である。
図3】管理処理のフローチャートである。
図4】運転処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔実施形態〕
(発電システムの基本構成)
図1に示すように、発電システムには、ガス流量を計測するガスメータGと、当該ガスメータGからの供給されるガス燃料を消費して発電する燃料電池式の発電部Aと、発電部A及びガスメータGを管理する管理サーバBとが設けられている。
本実施形態では、管理サーバBが、発電部Aを管理する発電部側サーバEとガスメータGを管理するガスメータ側サーバFとから構成されている。
【0043】
図2に示すように、発電部Aには、ガスメータGから供給されるガス燃料を消費して発電する燃料電池部1及びガスメータGから供給されるガス燃料を消費して給湯や暖房用熱媒を端末に供給する給湯暖房機2が設けられている。
また、発電部Aには、図1に示す如く、燃料電池部1及び給湯暖房機2の運転を制御する運転制御部3及び発電部側サーバEとの間で通信を行うための発電部側通信部4が備えられている。
【0044】
ガスメータGは、超音波式や膜式のガス計量部を備えて、ガス流量(単位時間当たりのガス流量)を計測することになる。
また、ガスメータGには、図1に示す如く、管理制御部5及びガスメータ側サーバFとの間で通信を行うためのガスメータ側通信部6が備えられている。
【0045】
発電部側通信部4は、ルータ7(例えば、Wi-Fi式ルータ)に接続され、ルータ7がインターネットINを経由して発電部側サーバEに対して通信可能に接続されている。
つまり、発電部側通信部4が、ルータ7を用いて、インターネットINを経由して発電部側サーバEに対して通信可能に接続されている。
ガスメータ側通信部6は、中継器8にLPWAを用いて接続され、中継器8がインターネットINを経由してガスメータ側サーバFに対して通信可能に接続されている。
つまり、ガスメータ側通信部6が、LPWAを用いて接続される中継器8を用いて、インターネットINを経由してガスメータ側サーバFに対して通信可能に接続されている。
ちなみに、LPWAとしては、例えば、sigfox、LoRaWAN、IP500が適用できる。
【0046】
管理制御部5は、ガスメータGの計測値(ガス流量)の収集やガスメータGの異常状態の確認等の管理制御をガスメータ側サーバFが行うことを目的として、ガス流量の計測情報や異常情報をガスメータ側サーバFに送信することになる。ガスメータ側サーバFは、受信した情報に基づいて、例えば、課金用のガス使用量等を管理することになる。
【0047】
また、管理制御部5は、漏洩判定期間(例えば、30日)の間に、ガス流量が設定無流通状態にならない場合には、ガス漏洩状態であるとして、ガス供給を停止するガス漏洩対応処理を実行することになる。
つまり、管理制御部5は、ガス漏洩判定期間(例えば、30日)に亘ってガスが連続して流れると、ガス漏洩状態であると判定して、ガスの供給を遮断しかつ警報を発するガス漏洩対応処理を実行する。本実施形態では、管理制御部5は、ガス流量が所定流量(例えば0.1L/h)を下回る状態を設定無流通状態として、ガス漏洩判定期間の間に、ガス流量が所定流量(例えば0.1L/h)を下回る状態を設定時間(例えば、60分)の間検出できない場合には、ガス漏洩状態であると判定する。
【0048】
運転制御部3は、発電部Aの運転状態の確認や発電部Aを構成する部材の劣化の確認等の管理制御を発電部側サーバEが行うことを目的として、各種センサの検出情報や異常情報、燃料電池部1及び給湯暖房機2の運転状況を示す情報等の各種情報を発電部側サーバEに送信することになる。発電部側サーバEは、受信した情報等に基づいて、発電部Aの運転を管理することになる。
また、運転制御部3は、漏洩判定期間(例えば、30日)よりも短い運転継続期間(例えば、26日)が経過する毎に、燃料電池部1の運転を停止することを設定運転停止時間(例えば、24時間)に亘って継続する運転停止処理を実行することになる。
ちなみに、運転継続期間と設定運転停止時間とを加えた時間は、漏洩判定期間よりも短い時間である。
【0049】
(発電部の詳細)
燃料電池部1は、図2に示すように、ガス供給源からのガス(例えば、都市ガス)がガスメータGを経由して供給されて発電することになる。
ちなみに、燃料電池部1は、供給されるガス(例えば、都市ガス)を水素成分濃度が高い改質ガスに水蒸気改質処理する改質部と、当該改質部から供給される改質ガス及び供給される空気(酸素含有ガス)を用いて発電する燃料電池とを備えるものであるが、燃料電池部1の具体構成は周知であるので、本実施形態では詳細な説明を省略する。
【0050】
尚、図示は省略するが、燃料電池部1へのガス供給路には、ガス燃料の供給圧を検出する圧力センサが設けられている。そして、運転制御部3は、圧力センサの検出値が基準値以下の場合にはガス燃料が適正通り供給されていない状態であるとして、燃料電池部1及び給湯暖房機2の運転を停止することになる。
【0051】
また、燃料電池部1は、電力系統D(商用電力系統)と連系しながら一般電力負荷9及び特定電気負荷10に電力を供給する連系運転モードで発電するものであるが、電力系統Dの停電時等においては、電力系統Dとの連系を解除した状態で、自ら発電した電力を特定電気負荷10及び専用のコンセント16に供給する自立運転モードで発電できるように構成されている。
【0052】
すなわち、電力系統Dに引き込み線11aを介して接続された分電盤11が設けられ、その分電盤11に接続された電力供給線12を通して一般電力負荷9に電力が供給されるように構成されている。
燃料電池部1からの発電電力を電力系統Dから供給される電力と同じ電圧及び同じ周波数に調整する電力変換部13が設けられ、電力変換部13と分電盤11とが電力線14にて接続されている。
【0053】
電力線14から分岐する分岐電力線14aを通して特定電気負荷10に電力が供給されるように構成されている。
電力線14における分岐電力線14aの分岐箇所よりも下流側には、当該電力線14を断続する連系スイッチ15が設けられ、また、自立運転用のコンセント16が、接続スイッチ17を介して分岐電力線14aに接続されている。
【0054】
そして、運転制御部3が、連系運転モードにおいては、連系スイッチ15を入り操作し、かつ、接続スイッチ17を切り操作し、且つ、自立運転モードにおいては、連系スイッチ15を切り操作し、かつ、接続スイッチ17を入り操作するように構成されている。
【0055】
また、以上の説明から理解できるように、燃料電池部1の運転が停止されても、電力系統D(商用電力系統)から電力を供給できるときには、一般電力負荷9及び特定電気負荷10に電力を供給できることになる。
【0056】
(管理制御部と運転制御部との連携)
管理制御部5が、漏洩判定期間の間に、設定無流通状態になったことを検出した場合には、ガス不使用時間が確保されたことを示すガス不使用時間確保情報を管理サーバBに通信し、かつ、管理サーバBが、ガス不使用時間確保情報の受信に基づいて、運転再開情報を運転制御部3に通信することになる。
そして、運転制御部3が、運転再開情報を受信すると、燃料電池部1の運転を開始する適正運転開始処理を実行することになる。つまり、燃料電池部1の運転を停止することを設定運転停止時間(例えば、24時間)に亘って継続する途中において、運転再開情報が送信されてくると、設定運転停止時間(例えば、24時間)が経過することを待つことなく、燃料電池部1の運転が開始される。
【0057】
本実施形態では、管理サーバBが互いに通信自在な発電部側サーバEとガスメータ側サーバFとから構成されているから、管理制御部5が、ガス不使用時間確保情報をガスメータ側サーバFに通信し、ガスメータ側サーバFが、受信したガス不使用時間確保情報を発電部側サーバEに送信することになる。
そして、発電部側サーバEが、ガスメータ側サーバFを経由してガス不使用時間確保情報を受信することに基づいて、運転再開情報を運転制御部3に通信することになる。
【0058】
また、運転制御部3は、運転停止処理により燃料電池部1の運転を停止した後、設定運転停止時間(例えば、24時間)よりも短い待機期間(例えば、6時間)が経過しても、運転再開情報を受信できない場合には、ガス燃料に消費を控えることを促すことを示す警告情報を使用者に対して報知する報知処理を実行する。
本実施形態では、燃料電池部1や給湯暖房機2を運転するための各種の情報を運転制御部3に指令するリモコンRの表示画面に、警告情報を表示する形態で、報知処理が実行される。
ちなみに、リモコンRの表示画面に表示する警告情報は、例えば、「ガス使用を控えてください」などのメーセージである。
【0059】
また、運転制御部3は、運転停止処理により燃料電池部1の運転を停止した後、設定運転停止時間(例えば、24時間)が経過しても運転再開情報を受信できない場合には、燃料電池部1の運転を開始する強制運転開始処理を実行する。
本実施形態では、運転制御部3が、給湯暖房機2が作動されていないことを条件として、強制運転開始処理を実行することになる。
【0060】
また、管理制御部5は、漏洩判定期間が経過する時点よりも前であって、設定運転停止時間が経過した後に相当する警報時点(例えば、漏洩判定期間の開始時点から28日間に相当する時間が経過した時点)に達しても、設定無流通状態になったことを検出できない場合には、漏洩警報情報を管理サーバB(本実施形態ではガスメータ側サーバF)に通信し、かつ、警報時点を経過した後において、設定無流通状態になったことを検出できた場合には、警報解除情報を管理サーバB(本実施形態ではガスメータ側サーバF)に通信する。
ガスメータ側サーバFは、受信した漏洩警報情報及び警報解除情報を発電部側サーバEに送信することになる。
【0061】
管理サーバB(本実施形態では発電部側サーバE)が、漏洩警報情報を受信することに基づいて、運転停止指令情報を運転制御部3に通信し、かつ、警報解除情報を受信することに基づいて、運転許可情報を運転制御部3に通信する。
そして、運転制御部3は、運転停止指令情報に基づいて燃料電池部1の運転を停止し、かつ、運転許可情報に基づいて、燃料電池部1の運転を開始することになる。
【0062】
(管理処理の詳細)
次に、管理制御部5の制御作動について説明を加える。
すなわち、図3に基づいて、管理制御部5が実行する管理処理について説明する。ちなみに、例示する管理処理は、漏洩判定期間の開始時点から開始されるものである。
先ず、設定無流通状態を検出したか否かを判別し(#1)、設定無流通状態を検出した場合には、ガス不使用時間確保情報をガスメータ側サーバFに通信する処理を実行し(#2)、続いて、漏洩判定期間の経過時間を計時するタイマ部を初期値(零時間)にリセットするタイマーリセット処理を実行し(#3)、その後、#1の処理に移行する。
【0063】
#1の処理にて設定無流通状態を検出していないと判別した場合には、漏洩判定期間の開始時点からの経過時間が警報時点であるか否かを判別し(#4)、警報時点でない場合には、#1の処理に移行する。
#4の処理にて警報時点であると判別した場合には、漏洩警報情報をガスメータ側サーバFに通信する処理を実行する(#5)。
【0064】
続いて、設定無流通状態を検出したか否かを判別し(#6)、設定無流通状態を検出した場合には、警報解除情報をガスメータ側サーバFに通信する処理を実行し(#7)、続いて、漏洩判定期間の経過時間を計時するタイマ部を初期値(零時間)にリセットするタイマーリセット処理を実行し(#3)、その後、#1の処理に移行する。
【0065】
#6の処理にて設定無流通状態を検出していないと判別した場合には、漏洩判定期間の開始時点からの経過時間が漏洩判定期間の終了時点であるか否か、つまり、漏洩判定期間終了であるか否かを判別し(#8)、漏洩判定期間終了でない場合には、#6の処理に移行する。
#8の処理にて漏洩判定期間終了であると判別した場合には、ガスメータGの内部の遮断弁を閉じるガス供給停止の処理を実行する(#9)。
尚、ガス供給が停止された場合には、メンテナンス作業員がガス漏れの有無を検査する等の点検作業を実行した後、開始指令を指令することにより、管理制御部5が、ガスメータGの内部の遮断弁を開き、かつ、漏洩判定期間の経過時間を計時するタイマ部を初期値(零時間)にリセットすることになる。
【0066】
(運転処理の詳細)
次に、運転制御部3の制御作動について説明を加える。
すなわち、図4に基づいて、運転制御部3が実行する運転処理について説明する。ちなみに、例示する管理処理は、運転継続期間の開始時点から開始されるものであり、運転継続期間の開始時点は、基本的には、運転再開情報を受信した時点や運転許可情報を受信した時点に相当するものであって、漏洩判定期間の開始時点と同じ時点である。ただし、運転再開情報や運転許可情報を受信できなかった場合には、運転継続期間の開始時点が漏洩判定期間の開始時点と異なる状態になる場合もある。
【0067】
先ず、運転継続期間が経過した運転停止時点であるか否かを判別し(#11)、運転停止時点でない場合には、運転停止時点になるまで待機することになる。
#11の処理にて運転停止時点であると判別した場合には、運転停止処理に相当する燃料電池部1の運転を停止する処理を実行し(#12)、続いて、運転再開情報が有るか否かを判別する(#13)。
【0068】
#13の処理にて、運転再開情報が有りと判別した場合には、適正運転開始処理に相当する燃料電池部1の運転を開始する処理を実行し(#14)、続いて、運転継続期間の経過時間を計時するタイマ部を初期値(零時間)にリセットするタイマーリセット処理を実行し(#15)、その後、#11の処理に移行する。
#13の処理にて、運転再開情報が無いと判別した場合には、続いて、設定運転停止時間が経過した否かを判別し(#16)、設定運転停止時間が経過していないと判別した場合には、#13の処理に移行する。
【0069】
ちなみに、運転制御部3は、運転停止処理(#12)により燃料電池部1の運転を停止した後、設定運転停止時間(例えば、24時間)よりも短い待機期間(例えば、6時間)が経過しても、運転再開情報を受信できない場合には、ガス燃料の消費を控えることを促すことを示す警告情報を使用者に対して報知する報知処理を実行することになるが、図4のフローチャートにおいては、報知処理の記載を省略する。
【0070】
#16の処理にて、設定運転停止時間が経過していると判別した場合には、次に、給湯暖房機2が停止しているか否かを判別し(#17)、給湯暖房機2が停止していると判別した場合には、強制運転開始処理に相当する燃料電池部1の運転を開始する処理を実行する(#18)。
続いて、運転停止指令情報が有るか否かを判別し(#19)、運転停止指令情報が有る場合には、燃料電池部1の運転を停止する処理を実行する(#20)。
【0071】
その後、運転許可情報が有るか否かを判別し(#21)、運転許可情報が有る場合には、燃料電池部1の運転を開始する処理を実行し(#22)、続いて、運転継続期間の経過時間を計時するタイマ部を初期値(零時間)にリセットするタイマーリセット処理を実行し(#23)、その後、#11の処理に移行する。
#17の処理にて、給湯暖房機2が停止していない場合には、#21の処理に移行することになる。
【0072】
#21の処理にて、運転許可情報が無いと判別した場合には、続いて、運転継続期間の開始時点からの経過時間が漏洩判定期間の全時間に相当する待機時間を経過したか否かを判別し(#24)、待機時間終了で無いと判別した場合には、#21の処理に移行する。
【0073】
#24の処理にて、待機時間終了であると判別した場合には、燃料電池部1に対するガス供給が有るか否かを判別し(#25)、ガス供給が有る場合には、燃料電池部1の運転を開始する処理を実行し(#26)、続いて、運転継続期間の経過時間を計時するタイマ部を初期値(零時間)に設定加算時間(例えば、96時間(4日分))を加えた時間にリセットする特別タイマーリセット処理を実行し(#27)、その後、#11の処理に移行する。
尚、運転継続期間の経過時間を計時するタイマ部を、初期値(零時間)に設定加算時間(例えば、96時間(4日分))を加えた時間にリセットすることにより、タイマ部は5日目を開始時点として経時することになる。
【0074】
ちなみに、特別タイマーリセット処理(#27)にて、運転継続時間の終了時点から漏洩判定期間の終了時点迄の時間を、設定加算時間(例えば、96時間(4日分))として、運転継続期間の経過時間を計時するタイマ部を、初期値(零時間)に設定加算時間を加えた時間にリセットすることにより、次に、運転継続期間が経過して燃料電池部1を停止する時点を、警報時点よりも十分に早い時点に定めることができる。
【0075】
また、#19の処理にて、運転停止指令情報が無いと判別した場合には、続いて、運転継続期間の開始時点からの経過時間が漏洩判定期間の全時間に相当する待機時間を経過したか否かを判別し(#28)、待機時間終了で無いと判別した場合には、#19の処理に移行する。
そして、#28の処理にて、待機時間終了であると判別した場合には、燃料電池部1に対するガス供給が有るか否かを判別し(#29)、ガス供給が有る場合には、運転継続期間の経過時間を計時するタイマ部を、初期値(零時間)に設定加算時間(96時間(4日分))を加えた時間にリセットする特別タイマーリセット処理を実行し(#30)、その後、#11の処理に移行する。
尚、運転継続期間の経過時間を計時するタイマ部を、初期値(零時間)に設定加算時間(例えば、96時間(4日分))を加えた時間にリセットすることにより、タイマ部は5日目を開始時点として経時することになる。
【0076】
ちなみに、特別タイマーリセット処理(#30)にて、運転継続時間の終了時点から漏洩判定期間の終了時点迄の時間を、設定加算時間(96時間(4日分))として、運転継続期間の経過時間を計時するタイマ部を、初期値(零時間)に設定加算時間を加えた時間にリセットすることにより、次に、運転継続期間が経過して燃料電池部1を停止する時点を、警報時点よりも十分に早い時点に定めることができる。
【0077】
また、#25の処理及び#29の処理にて、ガス供給が無いと判別した場合には、処理を終了することになる。ちなみに、ガス供給が無い場合とは、ガスメータGからのガス供給が停止された場合に相当することになる。
【0078】
以上の通り、通信エラーにより、運転再開情報を受信できない場合においても、運転停止指令情報及び運転許可情報を受信できれば、燃料電池部1の運転を適正通り再開できることになる。
また、通信エラーにより、運転再開情報、運転停止指令情報、運転許可情報を受信できない場合や、運転停止指令情報を受信できたとしても、運転再開情報及び運転許可情報を受信できない場合においても、漏洩判定期間の終了時点に相当する時点において、燃料電池部1に対するガス供給があれば、燃料電池部1の運転を適正通り再開できる。
【0079】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態においては、管理サーバBが、発電部側サーバEとガスメータ側サーバFとから構成される場合を例示した、管理サーバBを、単一のサーバとする形態で実施してもよい。
【0080】
(2)ガス不使用時間確保情報と運転再開情報とは、異なる形態(内容)の情報としてもよいが、同じ形態の情報(同じ情報)とする形態で実施してもよい。
つまり、例えば、管理制御部5がガス不使用時間確保情報を送信すると、ガス不使用時間確保情報が、運転再開情報として、運転制御部3に送信される形態で実施してもよい。
【0081】
(3)漏洩警報情報と運転停止指令情報とは、異なる形態(内容)の情報としてもよいが、同じ形態の情報(同じ情報)とする形態で実施してもよい。
つまり、例えば、管理制御部5が漏洩警報情報を送信すると、漏洩警報情報が、運転停止指令情報として、運転制御部3に送信される形態で実施してもよい。
【0082】
(4)警報解除情報と運転許可情報とは、異なる形態(内容)の情報としてもよいが、同じ形態の情報(同じ情報)とする形態で実施してもよい。
つまり、例えば、管理制御部5が警報解除情報を送信すると、警報解除情報が、運転許可情報として、運転制御部3に送信される形態で実施してもよい。
【0083】
(5)運転制御部3と管理サーバBとの通信形態は種々変更できる。同様に、管理制御部5と管理サーバBとの通信形態は種々変更できる。
【0084】
(6)上述の実施形態においては、#27特別タイマーリセット処理及び#30特別タイマーリセット処理において、運転継続期間の経過時間を計時するタイマ部を初期値(零時間)に設定加算時間(例えば、96時間(4日分))を加えた時間にリセットする場合を例示したが、ガスメータGMの管理制御部5に対して、漏洩判定期間を経時するタイマ部の現在値を、管理サーバBを経由して確認して、その確認した現在値にリセットするようにしてもよい。
【0085】
尚、上述した実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能である。また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【符号の説明】
【0086】
2 給湯暖房機
3 運転制御部
5 管理制御部
A 発電部
B 管理サーバ
E 発電部側サーバ
F ガスメータ側サーバ
図1
図2
図3
図4