(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023028627
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】自動車売買促進サーバ
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230224BHJP
【FI】
G06Q30/06 312
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021134454
(22)【出願日】2021-08-19
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】520044690
【氏名又は名称】ルーツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110560
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 恵三
(74)【代理人】
【識別番号】100182604
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 二美
(72)【発明者】
【氏名】加藤 照
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB53
(57)【要約】
【課題】自動車買替のタイミングが各ユーザに到来したときに、即座に、買取希望者からのアクションを得て、迅速かつ効率的に自動車売買を成立させることができる自動車売買促進サーバを提供すること。
【解決手段】ユーザ情報および/またはユーザの嗜好情報を登録するユーザ情報登録部と、前記ユーザが所有する自動車の自動車情報を登録する自動車情報登録部と、前記ユーザが所有する自動車の売買履歴および/またはメンテナンス履歴情報を登録する履歴登録部と、を備え、前記自動車情報登録部は、前記自動車情報を閲覧した第三者が前記ユーザが所有する自動車につけた評価数および/または前記自動車情報を閲覧した第三者が前記ユーザが所有する自動車に送信した買取希望アクションが蓄積されていることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ情報および/またはユーザの嗜好情報を登録するユーザ情報登録部と、
前記ユーザが所有する自動車の自動車情報を登録する自動車情報登録部と、
前記ユーザが所有する自動車の売買履歴および/またはメンテナンス履歴情報を登録する履歴登録部と、を備え、
前記自動車情報登録部は、前記自動車情報を閲覧した第三者が前記ユーザが所有する自動車につけた評価数および/または前記自動車情報を閲覧した第三者が前記ユーザが所有する自動車に送信した買取希望アクションが蓄積されていることを特徴とする自動車売買促進サーバ。
【請求項2】
前記自動車を所有するユーザのユーザ端末から前記ユーザが所有する自動車の売却希望が送信されると、送信された売却希望情報を記憶すると共に前記ユーザが所有する自動車を販売した販売者の販売者端末に前記売却希望情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の自動車売買促進サーバ。
【請求項3】
前記自動車を所有するユーザのユーザ端末から前記自動車の売却希望が送信されると、送信された売却希望情報を記憶すると共に前記ユーザが所有する自動車を販売した販売者の販売者端末、前記ユーザが所有する自動車の買取を希望する者の買取希望者端末、前記ユーザが所有する自動車に良い評価をつけた者の高評価者端末のいずれかに前記売却希望情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の自動車売買促進サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車売買促進サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の売買に際しては、自動車の買い替えを検討中のユーザや、自動車の購入を検討中のユーザを効率良く検出し、自動車売買を効率よく成立させるために、各種システムが考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1に記載の技術は、ガソリンスタンド等の不特定多数の車両が侵入する場所で、当該車両のナンバープレートを読み取って、該ナンバーから車検残期間等の情報を特定し、自動車の買い替え需要が高まる期間を狙って営業をかけて効果的な販促を行うことを可能とした技術である。
【0005】
自動車を所有するユーザに、新たな自動車(自動車を含む)の購入を促すには、ユーザが自動車の買い替えを検討するタイミングで、営業をかけることが効率的であるので、特許文献1のようなシステムは有用である。また、買替を検討中のユーザに対して、実際に自動車の買い替えを決断してもらうためには、ユーザの好みにあった魅力的な自動車情報を提供する必要がある。さらに、高級車や仕様が多彩な希少車、オプションが豊富な車種を好むユーザは、普段から、どのような自動車が市場に出ているか、また、近い将来、市場に出回りそうかを把握しておきたいという要求がある。
【0006】
そこで、本発明は、高級車や仕様が多彩な希少車等、こだわりの強いユーザが、好みの仕様、好みの車種を登録しておくことで、他のユーザが所有する自動車情報の中から嗜好に近似した自動車の情報をピックアップして閲覧でき、かつ、当該自動車が売りに出されたらすぐにアクションできるような自動車売買促進サーバを提供する。本発明の自動車売買促進サーバは、自己の自動車を登録して自動車の仕様やメンテナンス履歴を公開しておけば、買替のタイミングが到来したときに、即座に、買取希望者からのアクションを得ることができ、迅速かつ効率的に自動車売買を成立させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の自動車売買促進サーバは、ユーザ情報および/またはユーザの嗜好情報を登録するユーザ情報登録部と、前記ユーザが所有する自動車の自動車情報を登録する自動車情報登録部と、前記ユーザが所有する自動車の売買履歴および/またはメンテナンス履歴情報を登録する履歴登録部と、を備え、前記自動車情報登録部は、前記自動車情報を閲覧した第三者が前記ユーザが所有する自動車につけた評価数および/または前記自動車情報を閲覧した第三者が前記ユーザが所有する自動車に送信した買取希望アクションが蓄積されていることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、自動車の嗜好情報および/またはユーザの属性その他のユーザ情報を登録するユーザ情報登録部により、登録ユーザの自動車に対する嗜好を把握でき、販売者は、自動車を含む自動車の販売に際し、効果的な営業をかけることができる。また、該ユーザが自動車を購入した場合、購入した自動車の情報を、自動車情報登録部に記憶し、売買履歴やメンテナンス履歴も履歴登録部に記憶するので、買替のタイミングが到来したら、正確な履歴情報をもとに、次の購入希望者を迅速に見つけて、売買契約のマッチングを効率的に行うことができる。
【0009】
また、本発明の自動車売買販売サーバは、前記自動車を所有するユーザのユーザ端末から前記ユーザが所有する自動車の売却希望が送信されると、送信された売却希望情報を記憶すると共に前記ユーザが所有する自動車を販売した販売者の販売者端末に前記売却希望情報を送信することを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、自動車の嗜好情報および/またはユーザの属性その他のユーザ情報を登録するユーザ情報登録部により、登録ユーザの自動車に対する嗜好を把握でき、販売者は、中古車を含む自動車の販売に際し、効果的な営業をかけることができる。また、該ユーザが自動車を購入した場合、購入した自動車の情報を、自動車情報登録部に記憶し、売買履歴やメンテナンス履歴も履歴登録部に記憶するので、買替のタイミングが到来したら、正確な履歴情報をもとに、次の購入希望者を迅速に見つけて、売買契約のマッチングを効率的に行うことができる。また、ユーザ端末から前記自動車の売却希望が送信されると、送信された売却希望情報を記憶すると共に前記自動車を販売した販売者端末に前記売却希望情報を送信するので、売買マッチングを迅速に進めることができる。
【0011】
また、本発明の自動車売買促進サーバは、前記自動車を所有するユーザのユーザ端末から前記自動車の売却希望が送信されると、送信された売却希望情報を記憶すると共に前記ユーザが所有する自動車を販売した販売者の販売者端末、前記ユーザが所有する自動車の買取を希望する者の買取希望者端末、前記ユーザが所有する自動車に良い評価をつけた者の高評価者端末のいずれかに前記売却希望情報を送信することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、自動車の嗜好その他の嗜好情報および/またはユーザの属性その他のユーザ情報を登録するユーザ情報登録部により、登録ユーザの自動車に対する嗜好を把握でき、販売者は、中古車を含む自動車の販売に際し、効果的な営業をかけることができる。また、該ユーザが自動車を購入した場合、購入した自動車の情報を、自動車情報登録部に記憶し、売買履歴やメンテナンス履歴も履歴登録部に記憶するので、買替のタイミングが到来したら、正確な履歴情報をもとに、次の購入希望者を迅速に見つけて、売買契約のマッチングを効率的に行うことができる。また、ユーザ端末から前記自動車の売却希望が送信されると、送信された売却希望情報を記憶すると共に前記自動車を販売した販売者端末のほか、前記自動車の買取希望者の端末および/または前記自動車に良い評価をつけた者の端末にも前記売却希望情報を送信するので、売買マッチングを、さらに迅速に進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施の形態1の自動車売買促進サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【
図2】実施の形態1に係る自動車売買促進サーバを示す模式図である。
【
図3】実施の形態1に係る自動車売買促進サーバにおける自動車購入時又はメンテナンス時の履歴を登録する処理手順の例を示す説明である。
【
図4】(a)及び(b)は、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバの初回ユーザ登録の画面の表示例を示す説明図である。
【
図5】(a)及び(b)は、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバのトップ画面の表示例を示す説明図である。
【
図6】実施の形態1に係る自動車売買促進サーバの他のユーザが所有する自動車情報を閲覧する画面の表示例を示す説明図である。
【
図7】(a)は、
図6に示した自動車情報閲覧画面において、個別の自動車情報を表示した場合の画面の表示例、(b)は、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバのコンシェルジュ機能を説明するための説明図である。
【
図8】(a)及び(b)は、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバにおける購入した自動車を登録する際の登録画面の表示例を示す説明図である。
【
図9】実施の形態1に係る自動車売買促進サーバにおける販売者の管理画面の表示例を説明するための説明図である。
【
図10】実施の形態1に係る自動車売買促進サーバにおける自動車売却時の処理手順の例を示すフローチャートである。
【
図11】(a)変形例1に係る自動車売買促進サーバにおけるインフォメーション画面、(b)はインビテーション画面の表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる自動車売買促進サーバ100は、この自動車売買促進サーバに予め登録したユーザが、自動車を購入前は、他者の所有する自動車を閲覧して情報収集でき、自動車を購入した後は、購入した自動車の走行距離等情報、売買履歴やメンテナンス履歴情報を受け取ると共に、該自動車情報を更新して、他者に自己の所有する自動車の詳細情報を公開するものである。実施の形態1にかかる自動車売買促進サーバ100は、自己の所有する自動車をネット上で公開して、他者からの評価を得て、それら情報をもとに売却時に次の購入者を見つけやすくして自動車の売買を促進するものである。
【0015】
自動車売買促進サーバ100は、自動車を購入時から売却時まで、メンテナンス等履歴を含め一元管理するシステムである。ユーザは、購入した自動車の履歴を確認でき、自己が実施したメンテナンス等の履歴を新たに追加できる。販売者は、ユーザに自動車を販売したあとも、引き続きユーザとつながってフォローアップを行うことができる。また、販売者は、販売者自身が蓄積している既存の顧客データ、既存の自動車情報データと、本発明の実施の形態1にかかる自動車売買促進サーバ100のデータを連携して、得られたデータを使って効果的な営業活動を行うことができる。本発明の自動車売買促進サーバ100は、市場に流通する数が少ない高級車や、各種仕様を追加することにより中古車流通時の付加価値が高くなるスポーツカー、仕様が多彩な希少車等の管理に最適である。ユーザは、他者の所有する高級車、希少車やスポーツカーが、どのような仕様であるのか、現在、どのような自動車が中古車市場に流通しているかをチェックできる。また、他者が所有している自動車の履歴情報、走行距離や次回車検期日等から、自分がチェックしている自動車は、いつ頃売却に出されそうか等についてもチェックできる。高評価を送信したり、買取希望を送信しておくことで、チェックしていた自動車が売却に出された際は、本発明の自動車売買促進サーバ100を介してコンシェルジュに連絡すれば、いちはやく、希望の自動車について、売買交渉をはじめることができる。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態1の自動車売買促進サーバ100の構成を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、本発明の実施の形態1の自動車売買促進サーバ100は、ネットワークを介してサーバ1、ユーザ端末2及び販売者端末3がつながっている。サーバ1には、ユーザ情報を記憶するユーザ情報登録部、自動車の購入元である販売者に関する情報を記憶する販売者情報登録部、自動車の型番、色等のスペックの情報を登録する自動車情報登録部、車検、車両点検や修理履歴等のメンテナンス情報を登録するメンテナンス登録部、自動車の売買履歴を記憶する売買履歴登録部、該自動車に対して寄せられた買取希望アクションや「いいね」等の評価アクションが記録される買取希望登録部、オーナーが出した売却希望アクションと、ユーザから出された買取希望アクションをマッチングさせて売買を成立させる売買マッチング登録部等を有する。
【0017】
図2は、実施の形態1の自動車売買促進サーバ100を示す模式図である。
図2に示すように、本発明の実施の形態1の自動車売買促進サーバ100は、ユーザ端末2から送信されたユーザ情報(生年月、好きな自動車メーカー、プロフィール写真、保有車両の写真、コンシェルジュとの会話履歴やアプリID等)を受信して記憶し、販売者端末3からの情報(販売者の既存データサーバの情報を含む)を受信し、顧客番号、顧客氏名、オーナー登録日、セールス担当者、保有車両情報、次回法定点検情報および/または下取り価格情報等からなるデータベースを作成して記憶する。作成されたデータベースは販売者の既存のデータサーバと連携したデータベースを構築する。また、自動車売買促進サーバ100は、販売者が有する自動車についての既存データベース、すなわち、各々の車体毎に、型番、色その他のスペック情報が登録されたデータベースと連携した自動車情報に関するデータベースを構築する。自動車売買促進サーバ100の自動車情報は、販売者が所有する既存データベースのデータに、該自動車を購入したユーザがオーナIDをアクティベートさせることによりアクセスして、既存の情報を確認したり、新たな履歴を追加していったりすることができる。
【0018】
実施の形態1の自動車売買促進サーバ100に記憶された情報は、管理画面を介して、販売者が閲覧可能である。管理画面で閲覧可能な情報は、登録されたユーザの会員情報、会員に送付されたお知らせ通知やクーポン、コンシェルジェ機能の履歴情報、委託販売申込に関する詳細情報、自動車につけられた買取希望アクションや「いいね」その他の評価アクションの情報である。委託販売に関する詳細情報、自動車に買取希望アクションを送信したユーザ、「いいね」その他の評価アクションを送信したユーザの情報は、販売者が閲覧する管理画面に表示される。なお、ユーザの所有するユーザ端末の画面では、他者の所有する自動車の情報は表示されるが、該自動車の所有者を特定するユーザ情報は公開されない仕様となっている。
【0019】
個々のユーザのユーザ端末には、該ユーザが所有する車両につけられた評価アクションの数のみが表示され、評価アクションを行った者、買取希望アクションを行った者の氏名その他の個人情報は表示されない。ユーザは、自己の保有する車両に、いくつの評価がついたのか、いくつの買取希望アクションが届いたのかの数を確認し、買取価格の相場情報等も参考にしながら、自己の保有する車両を、いつ売却に出すのかを検討することができる。販売者は、ユーザの保有する車両につけられた買取希望アクションや高評価の数から、自己の車両を売却するタイミングを検討することができる。
【0020】
図3は、実施の形態1にかかる自動車売買促進サーバ100において、ユーザが各自の嗜好等ユーザ情報を登録して、好みの自動車情報にアクセスする処理手順の例を示す説明である。
図3に示すように、自動車売買促進サーバ100にアクセスを希望するユーザは、ユーザIDを取得済である場合は該IDを使ってログインし(ステップS1、ステップS2、ステップS5)、ユーザIDをまだ取得していない場合は、ユーザ情報を登録して(ステップS3)、会員登録を完了させてユーザIDの交付を受け(ステップS4)、ログインする(ステップS5)。
【0021】
ユーザ登録は、自動車を購入すると同時に行ってもよいし、まだ自己の自動車を保有していない状態、すなわち、これから自動車を購入しようと考えている状態でも登録可能である。まだ自動車を所有していないユーザは、ユーザ登録のみ行い、好みの車種やメーカー等の嗜好情報を登録する(ステップS6)。そのうえで、他者の所有者が閲覧できるオーナーズカーの画面(
図6、後述)をユーザ端末に表示させ、好みの車両を閲覧し、これから購入する車両の検討を行うことができる。
【0022】
既に自動車を購入したユーザは、購入した自動車のオーナーであることを、実施の形態1にかかる自動車売買促進サーバ100に登録することで、購入した自動車の自動車情報に、オーナーとしてアクセスしてデータを閲覧したり自動車情報の追記を行うことが可能となる。販売者から自動車を購入したユーザは、該自動車のオーナーIDの付与を受ける。
図3に示すように、ユーザは、実施の形態1にかかる自動車売買促進サーバ100にユーザIDでログインし、アクティベートメニューを開いてオーナーIDを入力し、アクティベート処理を行う(
図8及び
図3のステップS6)。アクティベート処理が行われるとユーザーIDとオーナーIDを同期する処理が行われ、該ユーザIDは該自動車の所有者(オーナー)であると紐づけされ登録される。ユーザIDとオーナIDを紐づけしてアクティベートすることで、該ユーザは、該自動車のオーナーとして登録され、以降、該自動車の情報を追記編集できる。また、該自動車について行われた各種メンテナンス(車検その他のメンテナンス)の履歴も該自動車情報に蓄積される。
【0023】
ユーザIDに、該ユーザの嗜好情報や所有する自動車等の情報を登録すると、ユーザの嗜好や所有する自動車情報等から、該ユーザの嗜好に近似する車両、該ユーザの所有車両の仕様に近似するか又は現在の車両より良い仕様を有する車両の情報が表示される。嗜好に近い自動車、現在ユーザが所有している自動車の上位車種等、ユーザ情報をもとに検出した他車を表示し閲覧させることで、ユーザの買い替え意欲、購入意欲を促進させる(ステップS8)。
【0024】
表示された車両について、買取を希望するユーザは、各自の買取希望者端末から該車両情報に買取アクションを送信する。買取希望者端末からアクションが送信されると、該アクションを送信したユーザの情報が、該車両の買取希望者リストに追加される(ステップS9、S10)。買取希望者リストは、車両毎に作成され、サーバ1に書き込まれる。買取希望者リストは、該車両が売却に出された場合に、販売者が閲覧し、売買マッチングの資料として使用する。
買取希望アクションを行ったユーザは、他にも車両を閲覧したい場合は、他の車両のページを閲覧し(S11)、都度、気になる車両に、「いいね」評価をつけたり、買取希望アクションを送信したりする。
【0025】
ユーザが送信した評価や買取希望アクションは、サーバ1のユーザ情報登録部と車両情報登録部にそれぞれ書き込まれ、販売者が管理画面で閲覧できる状態となる。該ユーザが買替希望を出した場合は、販売者は過去の該ユーザのアクションから嗜好をはじき出して営業資料とする。該車両が売却に出された場合は、販売者は該車両に過去に評価をつけたり、買取希望を送信したユーザに対して、売買交渉をもちかける。実施の形態1にかかる自動車売買促進サーバ100を使用することで、販売者は、効果的に売買交渉を進めることができる。
【0026】
実施の形態1にかかる自動車売買促進サーバ100は、ユーザ登録すると、自動車購入前から、様々なサービスを受けられる。
図4(a)及び(b)は、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバの初回ユーザ登録の画面の表示例を示す説明図である。
図4(a)に示すように、ユーザ登録画面では、生年月や、居住する都道府県等の大まかな属性情報と、好きな自動車メーカーや車種等、いくつかの嗜好情報を入力し登録を進めると、
図4(b)のような利用規約画面が表示され、該規約に同意して先に進めるとユーザ登録が完了する。
【0027】
図5(a)及び(b)は、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバのトップ画面の表示例を示す説明図である。
図5(a)に示すように、実施の形態1にかかる自動車売買促進サーバ100は、トップ画面に、現在売却に出されている自動車情報を閲覧できるバナー、最新の自動車情報やイベント情報を閲覧できるバナーが設置されている。
図5(b)に示すように、サイドメニューには、登録したユーザ情報を編集し、好みのメーカーや購入希望の車種を追加登録する編集メニュー、様々な自動車をオンラインで閲覧できるオンラインショールームへのリンク、様々な自動車メーカーの公式ホームページへのリンク、アプリのバージョン情報や著作権情報等にアクセスするリンク等が設置されている。
【0028】
実施の形態1にかかる自動車売買促進サーバ100は、購入した自動車の管理を行えるだけでなく、これから自動車を購入しようとするユーザが、各々の嗜好に合致した自動車情報の収集を行うことも可能である。
図6は、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバの他のユーザが所有する自動車情報を閲覧する画面の表示例を示す説明図である。
図6に示すように、オーナーズカーの画面を開くと、実施の形態1にかかる自動車売買促進サーバ100の登録ユーザが所有する車両情報が表示される。表示される車両情報は、それぞれのユーザ毎に、該ユーザが登録した嗜好情報から、嗜好に近似した車両が優先的に表示される仕様となっている。
【0029】
ユーザは、オーナーズカーのページで、好みの車両を見つけたら、横に表示された詳細ボタンから、該車両の詳細情報(車検や点検等のメンテナンス情報、修理履歴や改造履歴、車両オプションの詳細)を確認したり、「いいね」ボタンを押して、評価をつけたり、買取希望のアクションを送信したりすることができる。「いいね」をつけた車両に関する情報、買取希望アクションの履歴は、サーバ1に書き込まれ、該ユーザのユーザ情報として登録されると共に、該車両の自動車情報にも、評価詳細や買取希望アクションが書き込まれ、該車両が売却に出た際の売買マッチングの際、使用される。販売者は、ユーザ情報や車両情報を適時閲覧して、効果的な営業戦略を行うことができるとともに、該車両が売却に出された際は、該車両に高評価または買取希望アクションを行ったユーザに対して、買取打診を行い、売買契約の成立をはかる。「いいね」アクションを送信するほか、「お気に入り」に登録する等のアクションを行った自動車についても、該ユーザの嗜好情報に登録されると共に、該車両の自動車情報にも記録され、該車両が売却に出た際の売買マッチングの際に使用される。
【0030】
図7(a)は、
図6に示した自動車情報閲覧画面において、個別の自動車情報を表示した場合の画面の表示例、(b)は、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバのコンシェルジュ機能を説明するための説明図である。
図7(a)に示すように、ユーザは、オーナーズカーのページで、気になる車両に関する情報を閲覧し、さらに詳細な情報が知りたい場合は、コンシェルジュ画面を開いて、販売者のセールス担当者に直接コンタクトをとることができる。
図7(a)のコンシェルジュバナーをクリックすると
図7(b)に示す画面が表示され、ユーザは、セールス担当者とチャットを行って、さらに詳しい情報を得ることができる。コンシェルジュとの会話履歴は、サーバ1のユーザ情報登録部に記憶され、ユーザの嗜好情報の一部として蓄積される。
【0031】
既に自動車を購入したユーザは、購入した自動車の情報を実施の形態1にかかる自動車売買促進サーバ100に、ユーザIDと紐づけした状態で登録することによって、所有する自動車の情報(売買履歴、メンテナンス履歴等)を一元管理する。新たに自動車を購入したユーザは、ユーザ端末で次のような処理を行う。
【0032】
図8(a)及び(b)は、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバに100おける購入した自動車を登録する際の登録画面の表示例を示す説明図である。実施の形態1に係る自動車売買促進サーバ100では、販売者は、自動車を購入したユーザに対し、購入した自動車の管理情報(該自動車の過去の売買履歴やメンテナンス履歴情報を含む)と連携可能なオーナIDを付与する。ユーザは、自己のユーザIDを使って自動車売買促進サーバ100にログインした後、
図8(a)に示すオーナIDの登録画面を表示させ、販売者から付与されたオーナIDを画面に入力して、オーナーIDのアクティベート処理を行う。アクティベート処理を行うことにより、サーバ1に、該ユーザが、アクティベートされた自動車のオーナーであることが登録され、該ユーザは、オーナーとして該自動車の情報を閲覧および編集できるようになる。また、該ユーザが購入した履歴が、該自動車の売買履歴に記録され、該ユーザが該自動車について行った車検等メンテナンスの履歴が、自動車売買促進サーバ100に蓄積される。
【0033】
ユーザは、オーナIDをアクティベートすると、
図8(b)に示すように、ユーザ画面の中に購入した自動車情報が登録され、該車両の過去の売買履歴やメンテナンス履歴を確認できると共に、今後の車検等の実施時期や次回オイル交換時期等が表示され、いつでも車両に関する相談や依頼をチャットその他の手段で行うことができるようになる。また、ユーザは、該自動車のオーナーとして、該自動車の写真情報を追加したり、施したメンテナンスや選択した仕様に関する書き込みを行ったりして、自動車情報を編集及び追記することができる。
【0034】
図9は実施の形態1に係る自動車売買促進サーバにおける販売者の管理画面の表示例を説明するための説明図である。販売者は、サーバ1に蓄積された情報を、管理画面で、ユーザ毎に、確認することができる。サーバ1に蓄積される情報は、販売者が有する既存のクライアントデータと連携するデータとして書き込まれる。販売者は、管理画面で、ユーザの嗜好、過去の売買履歴、メンテナンス履歴、コンシェルジュ記録から、ユーザ毎に、営業戦略を練ることができる。また
、ユーザの所有する車両についた評価の数が多くなり買替のタイミングであると判断した場合は、ユーザの嗜好に合致する車両の売却情報を送って、ユーザに買替を打診する等、効果的なタイミングで営業をかけることが可能となる。
【0035】
図10は、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバ100における自動車売却時の処理手順の例を示すフローチャートである。
図11(a)変形例1に係る自動車売買促進サーバ100におけるインフォメーション画面、(b)はインビテーション画面の表示例を示す説明図である。
図11(a)に示すように、ユーザは、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバ100において、他者からの評価数を随時、確認することができる。また、自己の自動車の現在の下取り価格情報等を参考にしながら、売却のタイミングを検討することができる。
図11(b)に示すようなインビテーション(招待状)が頻繁に届くので、自動車を買い替えるタイミングも、最新情報を参照しながら検討することができる。
【0036】
実際に、売却を行う場合の処理工程を、
図10を示しながら説明する。ユーザは、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバ100にログイン後(ステップS21)、自分の車に対してつけられた評価の数を常時確認し、現在の売却査定額等を確認する(ステップS22)。自己の自動車の売却を希望する場合、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバ100のメニュー画面からコンシェルジュ画面を選択し、コンシェルジュを介して売却希望アクションを送信する(ステップS25)。コンシェルジュは、自動車売買会社のセールス担当者等の販売者である。ユーザからの売却希望アクションを受信した販売者は、実施の形態1に係る自動車売買促進サーバ100のデータを確認し、売却希望が出された該自動車に高評価アクションを行った者、買取希望アクションを行った者のリストを入手して、個別に、売却交渉を行ってマッチングする(ステップS26)。
【0037】
販売者が行うマッチングによりユーザと買取希望者とのマッチングが成立した場合(ステップS27)、販売者はコンシェルジュ画面から、ユーザに対して、マッチングが成立した旨を連絡し、売買契約を進める(ステップS28、S29)。
【0038】
ユーザの個人情報、買取希望者の個人情報は、互いに公開されず、コンシェルジェ機能により、販売者が仲介して売買マッチングを進めるので、ユーザは、煩雑な手続きを要さず、迅速に、買取希望者を見つけることができる。また、買取希望者は、自動車の履歴情報を含めた情報を入手でき、次の買い替えの際も、売却先を迅速に見つけることができる。販売者は、在庫を抱えることなく、中古車の流通を迅速に行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0039】
1 サーバ
2 ユーザ端末
3 販売者端末