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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023028780
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】保持ユニット
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20230224BHJP
   B41J 3/407 20060101ALI20230224BHJP
【FI】
B41J2/01 305
B41J3/407
B41J2/01 109
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021134677
(22)【出願日】2021-08-20
(71)【出願人】
【識別番号】000116057
【氏名又は名称】ローランドディー.ジー.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100189887
【弁理士】
【氏名又は名称】古市 昭博
(72)【発明者】
【氏名】上林 勇輝
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056FA10
2C056FB09
2C056HA29
(57)【要約】
【課題】回転可能に保持された種々の形状の被印刷物に印刷すること。
【解決手段】インクヘッド34と、第1被印刷物5Bを回転可能に支持する回転支持部材70と、を備えたプリンタ10において、回転支持部材70に着脱可能に設けられ、かつ、第2被印刷物5Cを回転可能に保持する保持ユニット100であって、保持ユニット100は、第2被印刷物5Cを保持する第1保持部110Aおよび第2保持部110Bと、回転支持部材70の第1支持ローラ74および第2支持ローラ78に回転可能に支持され、第1支持ローラ74および第2支持ローラ78の回転に連動して回転する従動ローラ122と、従動ローラ122の回転に連動して第1保持部110Aを回転させる伝動ローラ124と、を有する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主走査方向に移動可能に設けられ、かつ、インクを吐出するインクヘッドと、
少なくとも一部の外周形状が円柱状の第1被印刷物を回転可能に支持し、かつ、前記インクヘッドより下方に配置された回転支持部材と、
を備えたプリンタにおいて、前記回転支持部材に着脱可能に設けられ、かつ、第2被印刷物を回転可能に保持する保持ユニットであって、
前記回転支持部材は、
収容ケースと、
前記収容ケースに回転可能に設けられ、かつ、前記主走査方向に延び、かつ、前記第1被印刷物を回転可能に支持する第1シャフトと、
前記収容ケースに設けられ、前記主走査方向に延び、かつ、前記主走査方向と直交する副走査方向に関して前記第1シャフトから所定の距離だけ離れて配置され、かつ、前記第1被印刷物を回転可能に支持する第2シャフトと、
前記第1シャフトを回転させる駆動機構と、を有し、
前記保持ユニットは、
前記第2被印刷物の前記主走査方向の一方側の端部を保持し、かつ、回転可能に設けられた第1保持部と、
前記第2被印刷物の前記主走査方向の他方側の端部を保持し、かつ、回転可能に設けられた第2保持部と、
前記回転支持部材の前記第1シャフトおよび前記第2シャフトに回転可能に支持され、前記第1シャフトおよび前記第2シャフトの回転に連動して回転する従動ローラと、
前記従動ローラの回転に連動して前記第1保持部を回転させる伝動ローラと、を有する、保持ユニット。
【請求項2】
前記伝動ローラは、前記従動ローラと接触する位置に設けられている、請求項1に記載の保持ユニット。
【請求項3】
前記従動ローラ、前記伝動ローラおよび前記第1保持部を支持する支持フレームと、
前記支持フレームに保持され、かつ、前記主走査方向に延びるガイド部材と、
前記ガイド部材に沿って前記主走査方向に移動可能に設けられた第1移動体と、を有し、
前記第2保持部は、前記第1移動体に回転可能に設けられている、請求項1または2に記載の保持ユニット。
【請求項4】
前記第1移動体を前記ガイド部材に固定する固定部材を有する、請求項3に記載の保持ユニット。
【請求項5】
前記第1保持部は、前記第2被印刷物の前記主走査方向の一方側の端部に接触する第1頭部と、前記第1頭部に連結されかつ前記伝動ローラと共に回転する第1軸部と、を有し、
前記第2保持部は、前記第2被印刷物の前記主走査方向の他方側の端部に接触する第2頭部と、前記第2頭部に連結されかつ前記第1移動体に回転可能に支持される第2軸部と、を有する、請求項3または4に記載の保持ユニット。
【請求項6】
前記第1移動体には、前記主走査方向に延びかつ前記第2保持部が挿入される挿入孔が形成され、
前記第2保持部は、前記第1移動体からの前記主走査方向の突出長さを変更可能に設けられている、請求項3から5のいずれか一項に記載の保持ユニット。
【請求項7】
前記ガイド部材は、前記主走査方向に延びる第1ガイドシャフトと、前記主走査方向に延び、かつ、前記副走査方向に関して前記第1ガイドシャフトから所定の距離だけ離れて配置された第2ガイドシャフトと、を含み、
前記第1移動体は、前記第1ガイドシャフトに係合する第1凹溝と、前記第2ガイドシャフトに係合する第2凹溝と、を有する、請求項3から6のいずれか一項に記載の保持ユニット。
【請求項8】
前記保持ユニットは、複数の前記第2被印刷物を回転可能に保持するように構成され、
一の前記第2被印刷物は、前記第1保持部および前記第2保持部に保持され、
前記保持ユニットは、
他の一の前記第2被印刷物の前記主走査方向の一方側の端部を保持し、かつ、回転可能に前記第1移動体に設けられた第3保持部と、
前記ガイド部材に沿って前記主走査方向に移動可能に設けられた第2移動体と、
前記他の一の前記第2被印刷物の前記主走査方向の他方側の端部を保持し、かつ、回転可能に前記第2移動体に設けられた第4保持部と、を有し、
前記第3保持部は、前記第2保持部の回転に連動して回転するように構成されている、請求項3から7のいずれか一項に記載の保持ユニット。
【請求項9】
前記第1移動体は、前記第2保持部および前記第3保持部を連結する軸受を有する、請求項8に記載の保持ユニット。
【請求項10】
前記回転支持部材が載置されるテーブルを有し、かつ、前記副走査方向に移動可能なテーブルユニットを備え、
前記テーブルユニットは、前記テーブルを上下方向に移動可能に構成されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の保持ユニット。
【請求項11】
前記回転支持部材は、
前記第1シャフトに設けられ、前記第1被印刷物を回転可能に支持する複数の第1支持ローラと、
前記第2シャフトに設けられ、前記第1被印刷物を回転可能に支持する複数の第2支持ローラと、を有している、請求項1から10のいずれか一項に記載の保持ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持ユニットに関する。詳しくは、被印刷物を回転可能に保持する保持ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、インクジェットヘッドと、少なくとも一部の外周形状が円柱状の被印刷体(即ち被印刷物)を回転可能に保持する被印刷体保持部と、被印刷体保持部を移動させる保持部駆動部とを備えたインクジェットプリンタが開示されている。被印刷体保持部に支持された被印刷体を回転させることにより、被印刷体の外周面に画像等が印刷される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6005471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のインクジェットプリンタでは、シャフトに設けられたゴムリング上に円柱状の被印刷物が配置されて、シャフトが回転することによってゴムリングに接触する被印刷物が回転するように構成されている。即ち、特許文献1に記載のインクジェットプリンタでは、外周形状の少なくとも一部が円柱状の被印刷物しか回転させることができず、印刷可能な被印刷物の形状の制約が大きい。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転可能に保持された種々の形状の被印刷物に印刷することができる保持ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る保持ユニットは、主走査方向に移動可能に設けられ、かつ、インクを吐出するインクヘッドと、少なくとも一部の外周形状が円柱状の第1被印刷物を回転可能に支持し、かつ、前記インクヘッドより下方に配置された回転支持部材と、を備えたプリンタにおいて、前記回転支持部材に着脱可能に設けられ、かつ、第2被印刷物を回転可能に保持する保持ユニットである。前記回転支持部材は、収容ケースと、前記収容ケースに回転可能に設けられ、かつ、前記主走査方向に延び、かつ、前記第1被印刷物を回転可能に支持する第1シャフトと、前記収容ケースに設けられ、前記主走査方向に延び、かつ、前記主走査方向と直交する副走査方向に関して前記第1シャフトから所定の距離だけ離れて配置され、かつ、前記第1被印刷物を回転可能に支持する第2シャフトと、前記第1シャフトを回転させる駆動機構と、を有する。前記保持ユニットは、前記第2被印刷物の前記主走査方向の一方側の端部を保持し、かつ、回転可能に設けられた第1保持部と、前記第2被印刷物の前記主走査方向の他方側の端部を保持し、かつ、回転可能に設けられた第2保持部と、前記回転支持部材の前記第1シャフトおよび前記第2シャフトに回転可能に支持され、前記第1シャフトおよび前記第2シャフトの回転に連動して回転する従動ローラと、前記従動ローラの回転に連動して前記第1保持部を回転させる伝動ローラと、を有する。
【0007】
本発明の保持ユニットによると、第2被印刷物の主走査方向の一方側の端部を保持する第1保持部に連結された伝動ローラは、回転支持部材の第1支持ローラおよび第2支持ローラの回転に連動して回転する従動ローラの回転に連動する。即ち、駆動機構が第1シャフトを回転させることによって、伝動ローラは第1保持部を回転させる。ここで、第2被印刷物は、保持ユニットの回転可能に設けられた第1保持部および第2保持部に保持される。このため、第1保持部が回転することによって、第2被印刷物および第2保持部も回転する。このように、保持ユニットによって第2被印刷物を回転可能に保持しつつ、プリンタのインクヘッドからインクを吐出して第2被印刷物に印刷することができる。また、保持ユニットは、回転支持部材に着脱可能に設けられているため、保持ユニットを回転支持部材から取り外すことで、回転支持部材によって第1被印刷物を回転可能に支持しつつ、インクヘッドからインクを吐出して第1被印刷物に対しても印刷することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、回転可能に保持された種々の形状の第2被印刷物に印刷することができる保持ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係るプリンタを示す斜視図である。
図2】一実施形態に係るプリンタの内部構成を示す斜視図である。
図3】一実施形態に係るプリンタの内部構成を示す平面図である。
図4A】一実施形態に係るテーブル上に回転支持部材が配置された状態を示す斜視図である。
図4B】一実施形態に係るテーブル上に回転支持部材が配置された状態を示す平面図である。
図5】一実施形態に係る回転支持部材上に保持ユニットが取り付けられた状態を示す斜視図である。
図6】一実施形態に係る回転支持部材上に保持ユニットが取り付けられた状態を示す側面図である。
図7】一実施形態に係る回転支持部材上に保持ユニットが取り付けられた状態を示す他の側面図である。
図8】一実施形態に係る保持ユニットを示す平面図である。
図9】一実施形態に係る保持ユニットを示す一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る保持ユニットおよびそれをプリンタの実施形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を特に限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
【0011】
図1は、本実施形態に係るプリンタ10を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係るプリンタ10の内部構造を示す斜視図である。ここでは、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれプリンタ10の前、後、左、右、上、下を示している。また、符号X、Y、Zは、それぞれ副走査方向、主走査方向、高さ方向を示している。例えば主走査方向Yは左右方向である。副走査方向Xは、主走査方向Yと平面視において交差しており、ここでは直交している。副走査方向Xは、例えば前後方向である。高さ方向Zは上下方向である。ただし、これら方向は、説明の便宜上定めた方向に過ぎず、本発明、および、プリンタ10の設置態様を何ら限定するものではない。
【0012】
プリンタ10は、インクジェット式のプリンタである。ただし、プリンタ10の印刷の方式は特に限定されない。プリンタ10は、例えばドットインパクト方式のプリンタであってもよいし、レーザプリンタやサーマルプリンタであってもよい。
【0013】
本実施形態に係るプリンタ10は、後述のテーブル48(図2参照)に支持された記録媒体5A(図2参照)に印刷することが可能である。更に、プリンタ10は、後述の回転支持部材70(図4A参照)を使用して、第1被印刷物5B(図4A参照)に印刷することも可能である。更に、プリンタ10は、後述の保持ユニット100(図5参照)を使用して、第2被印刷物5C(図5参照)に印刷することも可能である。ここで、図2では、記録媒体5Aがテーブル48に支持された状態が示されている。図2に示す記録媒体5Aは、少なくとも一部に主走査方向Yおよび副走査方向Xに広がった平面を有するものである。記録媒体5Aは、例えば記録紙である。ただし、記録媒体5Aは、記録紙に限定されない。例えば記録媒体5Aには、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステルなどの樹脂材料から形成されたシート、金属板、ガラス板、木材板などの比較的に厚みを有するものが含まれる。また、記録媒体5Aは、例えばスマートフォンケースなどの立体物であってもよい。なお、図3では、記録媒体5Aの図示を省略している。
【0014】
図4Aに示すように、第1被印刷物5Bは、少なくとも一部の外周形状が円柱状の立体物である。ここで、第1被印刷物5Bの上記一部とは、回転支持部材70(詳しくは後述の第1支持ローラ74および第2支持ローラ78)と接する部分のことをいう。第1被印刷物5Bには、内部に空間を有する立体物、例えば円筒形状や円管形状の立体物が含まれる。第1被印刷物5Bの種類は特に限定されないが、例えばビンやコップなどである。また、第1被印刷物5Bを形成する材料も特に限定されない。第1被印刷物5Bは、ガラス製であってもよいし、樹脂製であってもよいし、木製であってもよい。
【0015】
図5に示すように、第2被印刷物5Cは、例えば直方体形状の立体物である。ここで、第2被印刷物5Cは、保持ユニット100の第1保持部110A(図8参照)と接する第1面と、第1面と平行でありかつ第2保持部110B(図8参照)と接する第2面とを少なくとも有する。第1面および第2面は、例えば、平面であるが曲面であってもよい。第2被印刷物5Cには、内部に空間を有する立体物が含まれる。第2被印刷物5Cの種類は特に限定されない。また、第2被印刷物5Cを形成する材料も特に限定されない。第2被印刷物5Cは、ガラス製であってもよいし、樹脂製であってもよいし、木製であってもよい。
【0016】
図2に示すように、プリンタ10は、ベース部材60と、ベース部材60に取り付けられた本体ケース12(図1参照)と、キャリッジ移動機構20と、インクヘッドユニット30と、テーブル移動機構38と、テーブルユニット40とを備えている。プリンタ10は、キャリッジ移動機構20およびインクヘッドユニット30を支持する本体フレーム14を備えている。
【0017】
図1に示すように、本体ケース12の前部の中央には、フロントカバー13Cが設けられている。フロントカバー13Cは、本体ケース12に対して開閉可能に構成されている。フロントカバー13Cには、窓13Wが設けられている。窓13Wは、例えば、透明のアクリル板によって形成されている。作業者は、窓13Wから本体ケース12の内部を視認することができる。ベース部材60(図2参照)は、本体ケース12の下部に取り付けられている。ベース部材60は、本体ケース12を支持する。
【0018】
図2に示すように、ベース部材60は、底面を構成する底壁61と、底壁61より左方かつ上方に位置する左壁62と、底壁61より右方かつ上方に位置する右壁63と、底壁61と左壁62とを接続し上下方向Zに延びる左側壁64と、底壁61と右壁63とを接続し上下方向Zに延びる右側壁65と、を含む。テーブルユニット40は、底壁61上を副走査方向Xに移動する。左壁62および右壁63は、本体フレーム14を支持する。
【0019】
図2に示すように、本体フレーム14は、ベース部材60に設けられている。本体フレーム14は、ベース部材60の左壁62から上方に延びる左ベース壁15Lと、ベース部材60の右壁63から上方に延びる右ベース壁15Rと、左ベース壁15Lの上端と右ベース壁15Rの上端とを接続する支持壁16とを有する。左ベース壁15Lは、テーブルユニット40よりも左方に位置する。右ベース壁15Rは、テーブルユニット40よりも右方に位置する。支持壁16は、主走査方向Yに延びる。支持壁16は、ベース部材60より上方に配置されている。プリンタ10には、テーブルユニット40が通過可能に構成され、副走査方向Xに貫通する開口14Hが形成されている。開口14Hは、本体フレーム14とベース部材60とで囲まれて形成されている。
【0020】
図2に示すように、プリンタ10は、支持壁16に設けられたガイドレール18を備えている。ガイドレール18は、主走査方向Yに延びている。ガイドレール18は、支持壁16の前面に沿って設けられている。ガイドレール18は、開口14Hより上方に配置されている。ガイドレール18は、テーブルユニット40より上方に配置されている。ガイドレール18には、インクヘッドユニット30の後述するヘッドキャリッジ32が摺動自在に設けられている。ガイドレール18は、ヘッドキャリッジ32の主走査方向Yへの移動をガイドするものである。
【0021】
図2に示すように、キャリッジ移動機構20は、テーブルユニット40の後述するテーブル48に対してヘッドキャリッジ32を相対的に主走査方向Yに移動させる機構である。キャリッジ移動機構20は、ヘッドキャリッジ32を主走査方向Yに移動させる。なお、キャリッジ移動機構20の構成は特に限定されない。キャリッジ移動機構20は、左側のプーリ21と、右側のプーリ22と、無端状のベルト23と、ヘッドキャリッジモータ24とを備えている。左側のプーリ21は、ガイドレール18の左端より左方に設けられている。右側のプーリ22は、ガイドレール18の右端より右方に設けられている。左側のプーリ21および右側のプーリ22は、本体フレーム14に固定されている。ベルト23は、左側のプーリ21と右側のプーリ22とに巻き掛けられている。右側のプーリ22には、ヘッドキャリッジモータ24が接続されている。ただし、ヘッドキャリッジモータ24は、左側のプーリ21に接続されていてもよい。ここでは、ヘッドキャリッジモータ24が駆動して、右側のプーリ22が回転することで、左側のプーリ21と右側のプーリ22との間においてベルト23が走行する。
【0022】
インクヘッドユニット30は、本体ケース12(図1参照)の内方に配置されている。図2に示すように、インクヘッドユニット30は、テーブルユニット40より上方に配置されている。インクヘッドユニット30は、インクヘッド34と、インクヘッド34が搭載されるヘッドキャリッジ32と、ヘッドキャリッジ32に取り付けられたケース31と、光照射装置35とを備えている。
【0023】
図2に示すように、ヘッドキャリッジ32は、ベルト23に取り付けられている。ヘッドキャリッジ32は、ガイドレール18に摺動自在に係合している。ヘッドキャリッジ32は、テーブル48より上方に配置されている。ヘッドキャリッジモータ24の駆動によってベルト23が走行して、ヘッドキャリッジ32が主走査方向Yに移動することに伴い、ヘッドキャリッジ32に搭載されたインクヘッド34および光照射装置35は主走査方向Yに移動する。
【0024】
図3に示すように、インクヘッド34は、副走査方向Xの長さが主走査方向Yの長さよりも長い形状に形成されている。インクヘッド34は、それぞれ、同じ形状かつ同じ大きさに形成されている。インクヘッド34は、テーブル48に載置された記録媒体5A(図2参照)および回転支持部材70に支持された第1被印刷物5B(図4A参照)および保持ユニット100に保持された第2被印刷物5C(図5参照)にインクを吐出可能に構成されている。インクヘッド34は、インクを吐出しかつ副走査方向Xに並ぶ複数のノズル(図示せず)を備えている。インクヘッド34のノズルから吐出されるインクは、例えば、光硬化性インクである。光硬化性インクとしては、例えば、紫外線硬化インクが挙げられる。紫外線硬化インクは、紫外線が照射されると硬化する性質を有する。本実施形態では、インクヘッドユニット30は、3つのインクヘッド34を備えているが、これに限定されない。
【0025】
光照射装置35は、記録媒体5A、第1被印刷物5Bおよび第2被印刷物5Cに吐出された光硬化性インク(例えば紫外線硬化インク)に光(例えば紫外線)を照射する装置である。図3に示すように、光照射装置35は、インクヘッド34より左方に配置されている。光照射装置35は、ヘッドキャリッジ32(図2参照)に固定されている。本実施形態では、光照射装置35は、インクヘッド34より左方に配置されているが、これに限定されない。光照射装置35は、インクヘッド34より右方に配置されていてもよい。また、インクヘッド34の左方および右方のそれぞれに光照射装置35が設けられていてもよい。
【0026】
図3に示すように、テーブルユニット40は、テーブル移動機構38の後述する第1スライドレール51および第2スライドレール52に沿って副走査方向Xに移動可能に構成されている。テーブルユニット40は、記録媒体5Aまたは後述する回転支持部材70が載置されるテーブル48と、テーブル48を副走査方向Xに移動可能に支持するテーブルキャリッジ49と、を備えている。テーブル48は、副走査方向Xの長さが主走査方向Yの長さよりも短い矩形状に形成されている。なお、テーブル48は、副走査方向Xの長さが主走査方向Yの長さよりも長くてもよく、副走査方向Xの長さと主走査方向Yの長さが同一であってもよい。図2に示すように、テーブル48は、支持壁16より下方に配置されている。テーブル48は、インクヘッドユニット30より下方に配置されている。テーブル48は、テーブルキャリッジ49の上端部に設けられている。テーブルキャリッジ49は、第1スライドレール51(図3も参照)および第2スライドレール52(図3参照)に摺動可能に支持されている。テーブルキャリッジ49は、第1スライドレール51および第2スライドレール52に沿って副走査方向Xに移動可能に設けられている。テーブルキャリッジ49は、図示しない昇降機構によって、テーブル48を上下方向Zに移動可能に構成されている。
【0027】
テーブル移動機構38は、テーブルユニット40のテーブル48を副走査方向Xに移動させる機構である。図3に示すように、テーブル移動機構38は、テーブルユニット40を副走査方向Xに移動可能に支持する第1スライドレール51および第2スライドレール52と、テーブルユニット40を副走査方向Xに移動させる移動装置41と、を備えている。第1スライドレール51および第2スライドレール52は、副走査方向Xに延びる。第1スライドレール51および第2スライドレール52は、平行に配置されている。第1スライドレール51および第2スライドレール52は、それぞれベース部材60の左側壁64(図2参照)および右側壁65(図2参照)に設けられている。
【0028】
図3に示すように、移動装置41は、ベース部材60の底壁61上に配置されている。移動装置41は、前側のプーリ42と、後側のプーリ43と、無端状のベルト44と、駆動モータ45とを備えている。前側のプーリ42は、底壁61の前側に設けられている。後側のプーリ43は、底壁61の後側に設けられている。ベルト44は、前側のプーリ42と後側のプーリ43とに巻き掛けられている。後側のプーリ43には、駆動モータ45が接続されている。ただし、駆動モータ45は、前側のプーリ42に接続されていてもよい。ここでは、駆動モータ45が駆動して、後側のプーリ43が回転することで、前側のプーリ42と後側のプーリ43との間においてベルト44が走行する。テーブルキャリッジ49(図2も参照)は、ベルト44に取り付けられている。このため、駆動モータ45の駆動によってベルト44が走行すると、テーブルキャリッジ49は第1スライドレール51および第2スライドレール52に沿って、副走査方向Xに移動する。即ち、移動装置41は、テーブル48を副走査方向Xに移動させることができる。
【0029】
ところで、上述のように、本実施形態に係るプリンタ10は、記録媒体5A(図2参照)の他に、少なくとも一部の外周形状が円柱形状の第1被印刷物5B(図4A参照)や第2被印刷物5C(図5参照)に対して印刷を行うことが可能である。第1被印刷物5Bは、テーブル48に固定された回転支持部材70(図4A参照)に支持される。第2被印刷物5Cは、回転支持部材70に取り付けられた保持ユニット100(図5参照)に保持される。
【0030】
図4Aに示すように、回転支持部材70は、第1被印刷物5Bを回転可能に支持する。回転支持部材70は、テーブル48に着脱可能に固定される。回転支持部材70は、インクヘッド34(図2参照)より下方に配置される。回転支持部材70は、テーブル48の移動に伴って、副走査方向Xおよび上下方向Zに移動可能に構成されている。回転支持部材70は、第1被印刷物5Bに印刷を行うときにはテーブル48に固定され、記録媒体5A(図2参照)に印刷を行うときにはテーブル48から取り外される。また、回転支持部材70は、保持ユニット100(図5参照)を用いて第2被印刷物5Cに印刷を行うときにはテーブル48に固定される。回転支持部材70は、上面の一部が開口した矩形状の収容ケース71と、主走査方向Yに延びる第1シャフト72と、第1シャフト72に設けられた複数の第1支持ローラ74と、主走査方向Yに延びる第2シャフト76と、第2シャフト76に設けられた複数の第2支持ローラ78と、第1シャフト72を回転させる駆動機構80と、を有している。
【0031】
図4Bに示すように、収容ケース71の全体は、平面視でテーブル48と重なる。即ち、収容ケース71は、平面視でテーブル48の外部に突出しない。図4Aに示すように、収容ケース71は、底面71Aと、底面71Aの前端から上方に延びる前面71Bと、底面71Aの左端から上方に延びる左面71Cと、底面71Aの右端から上方に延びる右面71Dと、底面71Aの後端から上方に延び、かつ、左面71Cの後端と右面71Dの後端とを接続する後面71Eと、を有する。収容ケース71は、開口71Hを有する。
【0032】
図4Bに示すように、第1シャフト72および第2シャフト76は、主走査方向Yに延びる。第1シャフト72および第2シャフト76は、収容ケース71に回転可能に支持されている。本実施形態では、第1シャフト72の左端部および第2シャフト76の左端部は、収容ケース71の左面71Cに回転可能に支持され、第1シャフト72の右端部および第2シャフト76の右端部は、収容ケース71の右面71Dに回転可能に支持されている。第1シャフト72および第2シャフト76は、第1被印刷物5Bを回転可能に支持する。本実施形態では、第1シャフト72および第2シャフト76は、第1支持ローラ74および第2支持ローラ78を介して間接的に第1被印刷物5Bを回転可能に支持する。第1シャフト72および第2シャフト76は、収容ケース71の開口71Hを介して外部に露出する。第2シャフト76は、副走査方向Xに関して第1シャフト72から所定の距離LX1(図6参照)だけ離れて配置されている。即ち、第1シャフト72と第2シャフト76との相対的な位置関係は一定である。第1シャフト72と第2シャフト76とは、平行に配置されている。図6に示すように、第1シャフト72の直径RZ1と第2シャフト76の直径RZ2とは同じになるように設定されている。なお、第1シャフト72の直径RZ1と第2シャフト76の直径RZ2とは異なっていてもよい。例えば、第1シャフト72の直径RZ1は第2シャフト76の直径RZ2より小さくてもよい。第1シャフト72の中心72Cは、第2シャフト76の中心76Cより下方に位置する。これにより、第1シャフト72に設けられた第1支持ローラ74の上端の位置と、第2シャフト76に設けられた第2支持ローラ78の上端の位置とを同じにしている。
【0033】
図4Bに示すように、第1支持ローラ74は、回転する第1シャフト72に対して第1シャフト72によって支持される第1被印刷物5Bが滑ることを抑制する滑り止め部材である。第1支持ローラ74は、第1シャフト72に着脱可能に設けられている。即ち、第1支持ローラ74の位置は、変更可能である。第1支持ローラ74は、第1被印刷物5Bを支持する。第2支持ローラ78は、回転する第2シャフト76に対して第2シャフト76によって支持される第1被印刷物5Bが滑ることを抑制する滑り止め部材である。第2支持ローラ78は、第2シャフト76に着脱可能に設けられている。即ち、第2支持ローラ78の位置は、変更可能である。第2支持ローラ78は、第1被印刷物5Bを支持する。第1支持ローラ74および第2支持ローラ78は、主走査方向Yに関して同じ位置に配置されている。本実施形態では、第1支持ローラ74の直径RXと第2支持ローラ78の直径RYとは、異なる。第1支持ローラ74の直径RXは、第2支持ローラ78の直径RYより大きい。
【0034】
図4Aに示すように、駆動機構80は、収容ケース71に設けられている。駆動機構80は、第1シャフト72および第2シャフト76を回転させるように構成されている。駆動機構80は、第1シャフト72および第2シャフト76を回転させることによって、第1被印刷物5Bを回転させるように構成されている。駆動機構80は、駆動モータ80Aと、駆動モータ80Aに連結された第1ギア81と、第1ギア81と噛み合う第2ギア82と、第2ギア82と一体的に形成された第3ギア83(図4B参照)と、第3ギア83と噛み合う第4ギア84と、第4ギア84と一体的に形成される支持軸85と、第1アイドラプーリ86と、第2アイドラプーリ87と、搬送ベルト88とを備えている。駆動モータ80Aは、収容ケース71に収容されている。駆動モータ80Aは、第1シャフト72より後方に配置されている。第1ギア81は、収容ケース71の外部に位置する。第1ギア81は、収容ケース71の右面71Dより右方に位置する。第2ギア82および第3ギア83は、収容ケース71の右面71Dから右方に延びる回転軸80Bに設けられている。第4ギア84は、収容ケース71の右面71Dから右方に延びる支持軸85に設けられている。第1アイドラプーリ86および第2アイドラプーリ87は、収容ケース71の右面71Dから右方に延びる。第1シャフト72は、支持軸85と第2アイドラプーリ87との間に位置する。第2シャフト76は、第1アイドラプーリ86と第2アイドラプーリ87との間に位置する。搬送ベルト88は、支持軸85、第1アイドラプーリ86、第2シャフト76の右端部76R、第2アイドラプーリ87および第1シャフト72の右端部72Rに巻きかけられている。駆動モータ80Aを駆動させることによって、搬送ベルト88が走行して第1シャフト72および第2シャフト76が回転するように構成されている。これにより、第1シャフト72および第2シャフト76に支持された第1被印刷物5Bは、例えば図4Aの矢印Rの方向に回転する。本実施形態では、第1支持ローラ74の直径RXが第1支持ローラ74よりも前方に配置された第2支持ローラ78の直径RYより大きいため、駆動機構80は、第1被印刷物5Bの所定の部分が第2支持ローラ78に接触してから第1支持ローラ74に接触するように第1被印刷物5Bを前回転させるように構成されている。即ち、図4Aの矢印Rの方向(主走査方向Yに関して右方から左方を見たときの反時計回りの方向)に第1シャフト72および第2シャフト76を回転させることによって、第1被印刷物5Bを回転させている。
【0035】
図5に示すように、保持ユニット100は、第2被印刷物5Cを回転可能に保持する。本実施形態では、保持ユニット100は、複数の(3つの)第2被印刷物5Cを回転可能に保持する。保持ユニット100は、回転支持部材70に着脱可能に設けられている。保持ユニット100は、テーブル48の移動に伴って、副走査方向Xおよび上下方向Zに移動可能に構成されている。保持ユニット100は、第2被印刷物5Cに印刷を行うときには回転支持部材70に固定され、記録媒体5A(図2参照)や第1被印刷物5B(図4A参照)に印刷を行うときには回転支持部材70から取り外される。保持ユニット100は、枠状に形成された支持フレーム102と、主走査方向Yに延びるガイド部材104と、ガイド部材104に沿って主走査方向Yに移動可能に設けられた移動体106と、移動体106をガイド部材104に固定する固定部材109と、第2被印刷物5Cを保持する保持部110と、保持部110を回転させる回転機構120と、を有している。
【0036】
図5に示すように、支持フレーム102は、回転支持部材70の収容ケース71に固定されている。図8に示すように、支持フレーム102は、底面102Aと、底面102Aの前端から上方に延びる前面102Bと、底面102Aの左端から上方に延びる左面102Cと、底面102Aの右端から上方に延びる右面102Dと、底面102Aの後端から上方に延び、かつ、左面102Cの後端と右面102Dの後端とを接続する後面102Eと、を有する。底面102Aの略中央部には、矩形状の開口102Hが形成されている。底面102Aのうち、開口102Hより右方には矩形状の第1貫通孔102Xが形成され、開口102Hより左方には矩形状の第2貫通孔102Yが形成されている。
【0037】
図8に示すように、支持フレーム102は、右面102D側に設けられる第1支持板102Lおよび第2支持板102Mと、左面102Cに設けられる第3支持板102Nとを有する。図9に示すように、第1支持板102Lおよび第3支持板102Nは、支持フレーム102の底面102Aに固定されている。第2支持板102Mは、第1支持板102Lおよび右面102Dに固定されている。第1支持板102Lは断面L字状に形成され、回転機構120の後述する従動ローラ122が設けられた第1軸122Aを右面102Dと共に回転可能に支持する。第2支持板102Mは、断面U字状に形成され、回転機構120の後述する伝動ローラ124が設けられた第2軸124Aを回転可能に支持する。第3支持板102Nは、断面L字状に形成され、後述する補助ローラ128が設けられた第3軸128Aを左面102Cと共に回転可能に支持する。
【0038】
図8に示すように、ガイド部材104は、主走査方向Yに延びる第1ガイドシャフト104Aと、主走査方向Yに延びる第2ガイドシャフト104Bと、を含む。第1ガイドシャフト104Aおよび第2ガイドシャフト104Bは、支持フレーム102に支持されている。本実施形態では、第1ガイドシャフト104Aの左端部および第2ガイドシャフト104Bの左端部は、支持フレーム102の左面102Cに支持され、第1ガイドシャフト104Aの右端部および第2ガイドシャフト104Bの右端部は、支持フレーム102の右面102Dに支持されている。第2ガイドシャフト104Bは、副走査方向Xに関して第1ガイドシャフト104Aから所定の距離LX2だけ離れて配置されている。即ち、第1ガイドシャフト104Aと第2ガイドシャフト104Bとの相対的な位置関係は一定である。第1ガイドシャフト104Aと第2ガイドシャフト104Bとは、平行に配置されている。第1ガイドシャフト104Aおよび第2ガイドシャフト104Bは、平面視で開口102Hと重なる。
【0039】
図8に示すように、移動体106は、主走査方向Yに関して、従動ローラ122と補助ローラ128との間に位置する。即ち、移動体106は、従動ローラ122の左方かつ補助ローラ128の右方に位置する。移動体106は、ガイド部材104に沿って主走査方向Yに移動可能に設けられている。移動体106は、第1移動体106Aと、第2移動体106Bと、第3移動体106Cとを含み、これら移動体106は同一形状に構成されている。なお、移動体106の数は、1または2であってもよいし、4以上であってもよい。本実施形態では、第1移動体106Aは、従動ローラ122の左方に位置する。第2移動体106Bは、第1移動体106Aの左方に位置する。第3移動体106Cは、第2移動体106Bの左方に位置する。第1移動体106A、第2移動体106Bおよび第3移動体106Cは、第1ガイドシャフト104Aおよび第2ガイドシャフト104Bに沿って主走査方向Yに移動可能に設けられている。図9に示すように、第1移動体106Aは、後述する第2保持部110Bおよび第3保持部110Cを連結する第1軸受116Aを有する。第1軸受116Aは、軸受の一例である。第2移動体106Bは、後述する第4保持部110Dおよび第5保持部110Eを連結する第2軸受116Bを有する。第3移動体106Cは、後述する第6保持部110Fを保持する第3軸受116Cを有する。
【0040】
図7に示すように、移動体106は、副走査方向Xに延びるベース部107と、ベース部107の副走査方向Xの略中央から上方に向けて延びる柱部108と、を備えている。ベース部107の後端には、後方に向けて延びる第1上アーム部107AAと、第1上アーム部107AAの下方に位置する第1下アーム部107ABとが設けられている。第1上アーム部107AAと第1下アーム部107ABとによって、第1ガイドシャフト104Aに係合する第1凹溝107Aが形成される。第1凹溝107Aは、前方に向けて凹む。第1上アーム部107AAと第1下アーム部107ABとの上下方向の距離(間隔)L1は、第1ガイドシャフト104Aの直径と同じかそれより長い。ベース部107の前端には、前方に向けて延びる第2上アーム部107BAと、第2上アーム部107BAの下方に位置する第2下アーム部107BBとが設けられている。第2上アーム部107BAの後部と第2下アーム部107BBの後部とによって、第2ガイドシャフト104Bに係合する第2凹溝107Bが形成される。第2凹溝107Bは、後方に向けて凹む。第2上アーム部107BAの前部と第2下アーム部107BBの前部との上下方向の距離(間隔)L2は、第2ガイドシャフト104Bの直径より短い。距離L2は、距離L1より短い。第2上アーム部107BAおよび第2下アーム部107BBは、弾性変形可能に構成されている。ベース部107の第2上アーム部107BAには、第2上アーム部107BAを貫通しかつ第2凹溝107Bに連通する挿入孔107Cが形成されている。挿入孔107Cに固定部材109を締め付けることにより、第2上アーム部107BAが第2下アーム部107BBに近づく方向に変位して、第2上アーム部107BAと第2下アーム部107BBとによって第2ガイドシャフト104Bが挟み込まれる。このようにして、移動体106が第2ガイドシャフト104Bに強固に固定される。本実施形態では、第1移動体106A~第3移動体106Cは、固定部材109によってそれぞれ第2ガイドシャフト104Bに固定される。柱部108には、保持部110が回転可能に支持される。
【0041】
図8に示すように、保持部110は、第2被印刷物5Cの主走査方向Yの端部を保持する。保持部110は、右側に位置する第2被印刷物5Cの右端(主走査方向Yの一方側の端部に相当))を保持する第1保持部110Aと、右側に位置する第2被印刷物5Cの左端(主走査方向Yの他方側の端部に相当)を保持する第2保持部110Bと、中央に位置する第2被印刷物5Cの右端を保持する第3保持部110Cと、中央に位置する第2被印刷物5Cの左端を保持する第4保持部110Dと、左側に位置する第2被印刷物5Cの右端を保持する第5保持部110Eと、左側に位置する第2被印刷物5Cの左端を保持する第6保持部110Fと、を含む。第1保持部110A~第6保持部110Fは、回転可能に設けられている。右側に位置する第2被印刷物5Cは、第1保持部110Aと第2保持部110Bとによって回転可能に保持される。中央に位置する第2被印刷物5Cは、第3保持部110Cと第4保持部110Dとによって回転可能に保持される。左側に位置する第2被印刷物5Cは、第5保持部110Eと第6保持部110Fとによって回転可能に保持される。第1保持部110A~第6保持部110Fの上下方向Zの位置および副走査方向Xの位置は相互に同じである。第1保持部110A~第6保持部110Fは、主走査方向Yに延びる一の直線上に配置される。なお、第1保持部110A~第6保持部110Fは、取り付ける位置および向きが異なることを除き同じ形状である。第1保持部110A~第6保持部110Fは、第2被印刷物5Cの右端または左端に接触する頭部111と、頭部111に連結された軸部112とを有する。頭部111は、例えば、ゴム材料から形成されている。軸部112は、主走査方向Yに延びる。
【0042】
図9に示すように、第1保持部110Aは、支持フレーム102の第2支持板102Mに回転可能に支持されている。第1保持部110Aは、伝動ローラ124が設けられた第2軸124Aに連結されている。より詳細には、第1保持部110Aの軸部112は、第2軸124Aに形成された挿入孔124AHに挿入されている。第1保持部110Aは、伝動ローラ124と共に回転する。第1保持部110Aは、伝動ローラ124から左方に突出する。第1保持部110Aの第2軸124Aからの主走査方向Yの突出長さは変更可能に構成されている。第1保持部110Aの頭部111は、右側に位置する第2被印刷物5Cの右端に接触する。第1保持部110Aの頭部111は第1頭部の一例であり、第1保持部110Aの軸部112は第1軸部の一例である。
【0043】
図9に示すように、第2保持部110Bは、第1移動体106Aに回転可能に支持されている。第2保持部110Bの軸部112は、第1移動体106Aに設けられた第1軸受116Aの挿入孔116AHに挿入されている。第2保持部110Bは、第1移動体106Aから右方に突出する。第2保持部110Bの第1移動体106Aからの主走査方向Yの突出長さは変更可能に構成されている。第2保持部110Bの頭部111は、右側に位置する第2被印刷物5Cの左端に接触する。第2保持部110Bは、右側に位置する第2被印刷物5Cを介して第1保持部110Aと共に回転する。第2保持部110Bの頭部111は第2頭部の一例であり、第2保持部110Bの軸部112は第2軸部の一例である。
【0044】
図9に示すように、第3保持部110Cは、第1移動体106Aに回転可能に支持されている。第3保持部110Cの軸部112は、第1移動体106Aに設けられた第1軸受116Aの挿入孔116AHに挿入されている。第3保持部110Cは、第1移動体106Aから左方に突出する。第3保持部110Cの第1移動体106Aからの主走査方向Yの突出長さは変更可能に構成されている。第3保持部110Cの頭部111は、中央に位置する第2被印刷物5Cの右端に接触する。第3保持部110Cは、第1軸受116Aを介して第2保持部110Bと連結されているため、第2保持部110Bの回転に連動して回転する。即ち、第3保持部110Cは、右側に位置する第2被印刷物5Cを介して第1保持部110Aと共に回転する。なお、第2保持部110Bおよび第3保持部110Cは、独自の駆動源を有していないため、第1保持部110Aおよび第2保持部110Bによって右側に位置する第2被印刷物5Cを保持しているときのみ第1保持部110Aの回転に連動して回転することができる。
【0045】
図9に示すように、第4保持部110Dは、第2移動体106Bに回転可能に支持されている。第4保持部110Dの軸部112は、第2移動体106Bに設けられた第2軸受116Bの挿入孔116BHに挿入されている。第4保持部110Dは、第2移動体106Bから右方に突出する。第4保持部110Dの第2移動体106Bからの主走査方向Yの突出長さは変更可能に構成されている。第4保持部110Dの頭部111は、中央に位置する第2被印刷物5Cの左端に接触する。第4保持部110Dは、中央に位置する第2被印刷物5Cを介して第3保持部110Cと共に回転する。
【0046】
図9に示すように、第5保持部110Eは、第2移動体106Bに回転可能に支持されている。第5保持部110Eの軸部112は、第2移動体106Bに設けられた挿入孔116BHに挿入されている。第5保持部110Eは、第2移動体106Bから左方に突出する。第5保持部110Eの第2移動体106Bからの主走査方向Yの突出長さは変更可能に構成されている。第5保持部110Eの頭部111は、左側に位置する第2被印刷物5Cの右端に接触する。第5保持部110Eは、第2軸受116Bを介して第4保持部110Dと連結されているため、第4保持部110Dの回転に連動して回転する。即ち、第5保持部110Eは、中央に位置する第2被印刷物5Cおよび右側に位置する第2被印刷物5Cを介して第1保持部110Aと共に回転する。なお、第4保持部110Dおよび第5保持部110Eは、独自の駆動源を有していないため、第1保持部110Aおよび第2保持部110Bによって右側に位置する第2被印刷物5Cを保持しかつ第3保持部110Cおよび第4保持部110Dによって中央に位置する第2被印刷物5Cを保持しているときのみ第1保持部110Aの回転に連動して回転することができる。
【0047】
図9に示すように、第6保持部110Fは、第3移動体106Cに回転可能に支持されている。第6保持部110Fの軸部112は、第3移動体106Cに設けられた第3軸受116Cの挿入孔116CHに挿入されている。第6保持部110Fは、第3移動体106Cから右方に突出する。第6保持部110Fの第3移動体106Cからの主走査方向Yの突出長さは変更可能に構成されている。第6保持部110Fの頭部111は、左側に位置する第2被印刷物5Cの左端に接触する。第6保持部110Fは、左側に位置する第2被印刷物5Cを介して第5保持部110Eと共に回転する。なお、第6保持部110Fは、独自の駆動源を有していないため、第1保持部110Aおよび第2保持部110Bによって右側に位置する第2被印刷物5Cを保持しかつ第3保持部110Cおよび第4保持部110Dによって中央に位置する第2被印刷物5Cを保持しかつ第5保持部110Eおよび第6保持部110Fによって左側に位置する第2被印刷物5Cを保持しているときのみ第1保持部110Aの回転に連動して回転することができる。
【0048】
図6に示すように、回転機構120は、従動ローラ122と伝動ローラ124とを有する。従動ローラ122は、第1ガイドシャフト104Aと第2ガイドシャフト104Bとの間に位置する。従動ローラ122は、第1ガイドシャフト104Aより前方に位置する。従動ローラ122は、第2ガイドシャフト104Bより後方に位置する。図8に示すように、従動ローラ122は、開口102Hより右方に位置する。従動ローラ122は、支持フレーム102の右面102Dと第1支持板102Lに回転可能に支持されている。図9に示すように、従動ローラ122の一部は、底面102Aに形成された第1貫通孔102Xを貫通する。即ち、従動ローラ122の一部は、第1貫通孔102Xを介して底面102Aより下方に位置する。図6に示すように、従動ローラ122は、保持ユニット100が回転支持部材70に取り付けられたとき、回転支持部材70の第1シャフト72および第2シャフト76に回転可能に構成される。ここでは、従動ローラ122は、第1支持ローラ74および第2支持ローラ78と接触する。即ち、従動ローラ122は、第1支持ローラ74および第2支持ローラ78に回転可能に構成される。従動ローラ122は、第1シャフト72および第2シャフト76の回転に連動して回転する。このため、第1シャフト72および第2シャフト76が回転することによって、従動ローラ122は第1軸122A周りに回転する。このようにして、駆動機構80の駆動モータ80Aの駆動力が従動ローラ122に伝達される。
【0049】
図6に示すように、伝動ローラ124は、従動ローラ122の回転に連動して回転する。図9に示すように、伝動ローラ124は、従動ローラ122と接触する位置に設けられている。伝動ローラ124は、従動ローラ122の上に配置されている。本実施形態では、伝動ローラ124の直径は、従動ローラ122の直径より小さい。伝動ローラ124は、支持フレーム102の第2支持板102Mに支持されている。伝動ローラ124が設けられた第2軸124Aには挿入孔124AHが形成されており、第1保持部110Aの軸部112が挿入孔124AHに連結(挿入)されている。伝動ローラ124は、従動ローラ122の回転に連動して第1保持部110Aを回転させる。これにより、第1保持部110Aおよび第2保持部110Bによって第2被印刷物5Cが保持されている場合には、右側に位置する第2被印刷物5Cを回転させることができる。第2被印刷物5Cを回転させた後、例えば、テーブル48の上下方向Zの高さを変更することで、第2被印刷物5Cとインクヘッド34との距離を適切な距離に調整することができる。
【0050】
図8に示すように、保持ユニット100は、補助ローラ128を有する。補助ローラ128は、第1ガイドシャフト104Aと第2ガイドシャフト104Bとの間に位置する。補助ローラ128は、第1ガイドシャフト104Aより前方に位置する。補助ローラ128は、第2ガイドシャフト104Bより後方に位置する。補助ローラ128は、開口102Hより左方に位置する。補助ローラ128は、支持フレーム102の左面102Cと第3支持板102Nに回転可能に支持されている。図9に示すように、補助ローラ128の一部は、底面102Aに形成された第2貫通孔102Yを貫通する。即ち、補助ローラ128の一部は、第2貫通孔102Yを介して底面102Aより下方に位置する。補助ローラ128は、保持ユニット100が回転支持部材70に取り付けられたとき、回転支持部材70の第1支持ローラ74および第2支持ローラ78に回転可能に構成される。補助ローラ128は、第1支持ローラ74および第2支持ローラ78の回転に連動して回転する。ここでは、補助ローラ128は、第1支持ローラ74および第2支持ローラ78と接触する。このため、第1シャフト72および第2シャフト76が回転することによって、補助ローラ128は第3軸128A周りに回転する。補助ローラ128は、従動ローラ122と同じ形状である。
【0051】
以上のように、本実施形態の保持ユニット100によると、少なくとも一部の外周形状が円柱状の立体物である第1被印刷物5Bを第1シャフト72および第2シャフト76によって回転可能に支持する回転支持部材70に着脱可能に構成され、回転支持部材70の第1シャフト72を回転させる駆動機構80により、保持ユニット100に保持される第2被印刷物5Cを回転させることができる。即ち、第2被印刷物5Cの主走査方向Yの一方側の端部を保持する第1保持部110Aに連結された伝動ローラ124は、回転支持部材70の第1支持ローラ74および第2支持ローラ78の回転に連動して回転する従動ローラ122の回転に連動する。これにより、駆動機構80が第1シャフト72を回転させることによって、伝動ローラ124は第1保持部110Aを回転させる。ここで、第2被印刷物5Cは、保持ユニット100の回転可能に設けられた第1保持部110Aおよび第2保持部110Bに保持される。このため、第1保持部110Aが回転することによって、第2被印刷物5Cおよび第2保持部110Bも回転する。このように、保持ユニット100によって第1保持部110Aおよび第2保持部110Bに保持された第2被印刷物5Cが回転可能に構成されるため、プリンタ10のインクヘッド34からインクを吐出して第2被印刷物5Cに印刷した後、第2被印刷物5Cを所望の角度だけ回転させて次の印刷を行うことができる。これにより、回転支持部材70によって回転可能に支持できない第2被印刷物5Cであっても、回転支持部材70の駆動機構80によって第2被印刷物5Cを回転可能に保持できる。また、保持ユニット100は、回転支持部材70に着脱可能に設けられているため、保持ユニット100を回転支持部材70から取り外すことで、回転支持部材70によって第1被印刷物5Bを回転可能に支持しつつ、インクヘッド34からインクを吐出して第1被印刷物5Bに対しても印刷することができる。
【0052】
本実施形態の保持ユニット100では、伝動ローラ124は、従動ローラ122と接触する位置に設けられている。これにより、従動ローラ122の駆動力を容易に伝動ローラ124に伝達することができる。また、伝動ローラ124および従動ローラ122の配置が簡素化され、保持ユニット100の大型化を抑制することができる。
【0053】
本実施形態の保持ユニット100は、従動ローラ122、伝動ローラ124および第1保持部110Aを支持する支持フレーム102と、支持フレーム102に保持され、かつ、主走査方向Yに延びるガイド部材104と、ガイド部材104に沿って主走査方向Yに移動可能に設けられた第1移動体106Aと、を有している。第2保持部110Bは、第1移動体106Aに回転可能に設けられている。かかる構成によると、第1移動体106Aをガイド部材104に沿って主走査方向Yに移動することができるため、第1保持部110Aと第2保持部110Bとの主走査方向Yの間隔を調整することができ、主走査方向Yの長さが異なる種々の第2被印刷物5Cを用いることができる。
【0054】
本実施形態の保持ユニット100は、第1移動体106Aをガイド部材104に固定する固定部材109を有する。これにより、第2被印刷物5Cを第1保持部110Aおよび第2保持部110Bによってより確実に保持することができる。
【0055】
本実施形態の保持ユニット100では、第1保持部110Aは、第2被印刷物5Cの主走査方向Yの一方側の端部に接触する頭部111と、頭部111に連結されかつ伝動ローラ124と共に回転する軸部112と、を有し、第2保持部110Bは、第2被印刷物5Cの主走査方向Yの他方側の端部に接触する頭部111と、頭部111に連結されかつ第1移動体106Aに回転可能に支持される軸部112と、を有する。かかる構成によると、第1保持部110Aの頭部111と第2保持部110Bの頭部111とによって第2被印刷物5Cを挟み込むように保持することができるため、第1保持部110Aおよび第2保持部110Bの構成の簡素化を実現することができる。
【0056】
本実施形態の保持ユニット100では、第1移動体106Aには、主走査方向Yに延びかつ第2保持部110Bが挿入される挿入孔116AHが形成され、第2保持部110Bは、第1移動体106Aからの主走査方向Yの突出長さを変更可能に設けられている。かかる構成によると、第2保持部110Bの主走査方向Yの長さを調整することができ、主走査方向Yの長さが異なる種々の第2被印刷物5Cを用いることができる。
【0057】
本実施形態の保持ユニット100では、ガイド部材104は、主走査方向Yに延びる第1ガイドシャフト104Aと、主走査方向Yに延び、かつ、副走査方向Xに関して第1ガイドシャフト104Aから所定の距離だけ離れて配置された第2ガイドシャフト104Bと、を含み、第1移動体106Aは、第1ガイドシャフト104Aに係合する第1凹溝107Aと、第2ガイドシャフト104Bに係合する第2凹溝107Bと、を有する。かかる構成によると、第1移動体106Aの主走査方向Yの移動がより容易になると共に、第1移動体106Aをより確実に保持することができる。また、第1凹溝107Aおよび第2凹溝107Bに第1ガイドシャフト104Aおよび第2ガイドシャフト104Bをそれぞれ係合させることで、ガイド部材104に沿って第1移動体106Aが主走査方向Yに移動可能に構成されるので、第1移動体106Aを第1ガイドシャフト104Aおよび第2ガイドシャフト104Bに対して容易に着脱することができる。
【0058】
本実施形態の保持ユニット100は、中央の第2被印刷物5Cの主走査方向Yの一方側の端部を保持し、かつ、回転可能に第1移動体106Aに設けられた第3保持部110Cと、ガイド部材104に沿って主走査方向Yに移動可能に設けられた第2移動体106Bと、中央の第2被印刷物5Cの主走査方向Yの他方側の端部を保持し、かつ、回転可能に第2移動体106Bに設けられた第4保持部110Dと、を有し、第3保持部110Cは、第2保持部110Bの回転に連動して回転するように構成されている。かかる構成によると、右側に位置する第2被印刷物5Cは第1保持部110Aおよび第2保持部110Bに保持され、中央に位置する第2被印刷物5Cは第3保持部110Cおよび第4保持部110Dに保持される。ここで、第3保持部110Cは、第2保持部110Bの回転に連動して回転するため、第1保持部110Aが回転することによって、右側に位置する第2被印刷物5Cおよび中央に位置する第2被印刷物5Cも回転する。このように、保持ユニット100によって複数の第2被印刷物5Cをそれぞれ別個に回転可能に保持しつつ、インクヘッド34からインクを吐出して複数の第2被印刷物5Cに印刷することができる。
【0059】
本実施形態の保持ユニット100では、第1移動体106Aは、第2保持部110Bおよび第3保持部110Cを連結する第1軸受116Aを有する。これにより、第2保持部110Bと第3保持部110Cとを容易に連動させることができる。
【0060】
本実施形態の保持ユニット100では、回転支持部材70が載置されるテーブル48を有し、かつ、副走査方向Xに移動可能なテーブルユニット40を備え、テーブルユニット40は、テーブル48を上下方向Zに移動可能に構成されている。かかる構成によると、第2被印刷物5Cを回転させた後に、インクヘッド34と第2被印刷物5Cの上下方向Zの距離を容易に調整することができる。
【0061】
本実施形態の保持ユニット100では、回転支持部材70は、第1シャフト72に設けられ、第1被印刷物5Bを回転可能に支持する複数の第1支持ローラ74と、第2シャフト76に設けられ、第1被印刷物5Bを回転可能に支持する複数の第2支持ローラ78と、を有している。かかる構成によると、第1被印刷物5Bをより確実に支持することができる。
【0062】
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
【0063】
上述した実施形態では、保持ユニット100は、第2被印刷物5Cを回転可能に保持していたが、例えば図4Aに示す第1被印刷物5Bは、主走査方向Yの両端部に平面を有するため、保持ユニット100の第1保持部110Aおよび第2保持部110Bによって第1被印刷物5Bを回転可能に保持することができる。
【0064】
上述した実施形態では、保持ユニット100は3つの第2被印刷物5Cを回転可能に保持されていたが、移動体106および保持部110を増やすことによってより多くの第2被印刷物5Cを保持することができる。また、第2被印刷物5Cの主走査方向Yの長さが比較的長く1つまたは2つの第2被印刷物5Cしか保持できない場合には、移動体106をガイド部材104から取り外すことで、第2被印刷物5Cを保持するスペースを確保することができる。
【0065】
上述した実施形態では、回転機構120は支持フレーム102の右端部に設けられていたが、支持フレーム102の左端部に設けられていてもよい。回転機構120が支持フレーム102の左端部に設けられる場合には、補助ローラ128は支持フレーム102の右端部に設けられる。
【0066】
上述した実施形態では、回転支持部材70は、複数の第1支持ローラ74および複数の第2支持ローラ78によって第1被印刷物5Bを回転可能に支持していたが、これに限定されない。例えば、回転支持部材70は、第1支持ローラ74および第2支持ローラ78を有しておらず、第1被印刷物5Bを第1シャフト72および第2シャフト76によって回転可能に支持するように構成されていてもよい。即ち、第1被印刷物5Bは、第1シャフト72および第2シャフト76に直接載置され、第1シャフト72および第2シャフト76に直接的に回転可能に支持されてもよい。
【符号の説明】
【0067】
5B 第1被印刷物
5C 第2被印刷物
10 プリンタ
34 インクヘッド
48 テーブル
70 回転支持部材
72 第1シャフト
74 第1支持ローラ
76 第2シャフト
78 第2支持ローラ
80 駆動機構
100 保持ユニット
102 支持フレーム
106 移動体
110A 第1保持部
110B 第2保持部
122 従動ローラ
124 伝動ローラ
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9