(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023028895
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】撹拌機、及び、該撹拌機からベアリングを取り外すための治具
(51)【国際特許分類】
B01F 35/00 20220101AFI20230224BHJP
F16C 43/04 20060101ALI20230224BHJP
B25B 27/06 20060101ALI20230224BHJP
【FI】
B01F15/00 C
B01F15/00 A
F16C43/04
B25B27/06 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021134865
(22)【出願日】2021-08-20
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)発行者名「佐竹化学機械工業株式会社」、刊行物名「SATAKE MultiMix サタケ マルチSミキサー Dシリーズ(市販減変速機付タイプ)」、発行日「2021年2月26日」 (2)発行者名「佐竹化学機械工業株式会社」、刊行物名「SATAKE MultiMix サタケ マルチSミキサー Dシリーズ(市販減変速機付タイプ)」、発行日「2021年4月6日」 (3)ウェブサイトの掲載日「2021年5月17日」、ウェブサイトのアドレス「https://www.satake.co.jp/product/catalog/download/data/27_d_series.pdf」、「https://www.satake.co.jp/product/catalog/data/27_multimix_s_d/book/html5.html#page=1」 (4)公開日「2021年3月25日」、公開場所「東レエンジニアリング株式会社(滋賀県大津市園山1-1-1)」 (5)公開日「2021年7月7日」、公開場所「住友金属鉱山株式会社(東京都港区新橋5丁目11-3)」 (6)公開日「2021年6月3日」、公開場所「キユーピータマゴ株式会社(東京都調布市仙川町2-5-7 仙川キユーポート4階)」 (7)公開日「2021年7月1日」、公開場所「三菱化工機アドバンス株式会社(神奈川県川崎市川崎区大川町2-1)」 (8)公開日「2021年6月9日」、公開場所「ワイズエンジニアリング株式会社(東京都江東区亀戸2-7-5逸見ビル1階)」
(71)【出願人】
【識別番号】000171919
【氏名又は名称】佐竹マルチミクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102749
【弁理士】
【氏名又は名称】澤木 紀一
(74)【代理人】
【識別番号】100081787
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 輝晃
(72)【発明者】
【氏名】藤原 稔康
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 涼子
【テーマコード(参考)】
3C031
3J117
4G037
【Fターム(参考)】
3C031DD06
3J117HA02
3J117HA10
4G037DA05
4G037DA23
4G037EA04
(57)【要約】
【課題】従来の撹拌機は、機体が大きくなり、また、ベアリング交換作業に手間がかかるという欠点があった。
【解決手段】本発明の撹拌気は、フレームと、該フレームの上部に設けられた、垂設されたモーター軸が前記フレーム内に延びる、モーター部と、前記フレーム内に設けられたベアリングと、該ベアリングにより回転自在に支持された、該フレームの内から外に下方に延びる、垂設された撹拌軸と、該撹拌軸に設けられた撹拌手段と、前記フレーム内に設けられた、前記モーター軸と前記撹拌軸とを連結する軸継手とよりなり、前記軸継手は、二つ縦割カップリングであることを特徴とする。また、本発明の撹拌機からベアリングを取り外すための治具は、ベアリング上昇手段と、前記撹拌軸の上昇阻止手段とよりなる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
該フレームの上部に設けられた、垂設されたモーター軸が前記フレーム内に延びる、モーター部と、
前記フレーム内に設けられたベアリングと、
該ベアリングにより回転自在に支持された、該フレームの内から外に下方に延びる、垂設された撹拌軸と、
該撹拌軸に設けられた撹拌手段と、
前記フレーム内に設けられた、前記モーター軸と前記撹拌軸とを連結する軸継手とよりなり、
前記軸継手は、二つ縦割カップリングであることを特徴とする撹拌機。
【請求項2】
前記撹拌軸に、前記フレームに載置されない第一の位置と、前記フレームに載置される第二の位置に移動自在な撹拌軸支持手段を有することを特徴とする請求項1に記載の撹拌機。
【請求項3】
フレームと、
該フレームの上部に設けられた、垂設されたモーター軸が前記フレーム内に延びる、モーター部と、
前記フレームの底板上面に形成された凹部に、外輪が上方から嵌め込まれたベアリングと、
該ベアリングの内輪に圧入された、前記底板に形成された貫通孔を貫通して、前記フレームの内から外に下方に延びる、垂設された撹拌軸と、
前記撹拌軸に設けた撹拌手段とよりなる撹拌機
に設けたベアリング上昇手段と、前記撹拌軸の上昇阻止手段とよりなり、
前記ベアリング上昇手段は、前記底板の、前記ベアリングに対応する位置に形成した上下方向に延びる貫通したネジ孔と、該ネジ孔に下から挿入され、前記ベアリングを押圧可能なネジとよりなり、
前記撹拌軸の上昇阻止手段は、前記撹拌軸と前記フレームとを連結する連結手段とよりなることを特徴とする撹拌機からベアリングを取り外すための治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撹拌機、特に、モーターの回転軸と撹拌軸とが、軸継手(カップリング)を用いて連結された撹拌機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、巨大処理槽内の内容物を撹拌するためには、下端に撹拌翼が固定された回転ロングシャフトを有する撹拌機を、巨大処理槽上部に取り付けて使用する場合がある。
【0003】
かかる撹拌機の回転ロングシャフトを回転自在に支持するベアリングは、消耗部品であるため、例えば、2年毎など、定期的に交換する必要がある。
【0004】
(1.従来の撹拌機の説明)
【0005】
図6は、従来の撹拌機を示し、1は、例えば、垂設した筒状本体フレーム、2は、該筒状本体フレーム1の上端に固定して設けられたモーター部、3は、前記筒状本体フレーム1の天井板1aを貫通して下方に延びた、垂設された、前記モーター部2のモーター軸、4は、前記筒状本体フレーム1の底板1bの貫通孔1cを貫通して下方に延びる、垂設された撹拌軸であり、該撹拌軸4の下部には、撹拌翼(図示せず)などの撹拌手段が設けられている。
【0006】
また、5は、前記撹拌軸4を、前記筒状本体フレーム1に対して回転自在に支持するボールベアリング、6は、前記モーター軸3と前記撹拌軸4を連結する軸継手(カップリング)を示す。
【0007】
また、前記軸継手6は、中間軸6aと、該中間軸6aの上下端にそれぞれ固定された上部フランジ6b及び下部フランジ6cとよりなり、前記モーター軸3の下端に固定された下部フランジ3aと、前記中間軸6aの上部フランジ6bとがボルト7で結合され、また、前記撹拌軸4の上端に固定された上部フランジ4aと、前記中間軸6bの下部フランジ6cとがボルト7で結合されて、前記モーター軸3と前記撹拌軸4とが連結されるようになる。
【0008】
また、8は、例えば、前記筒状本体フレーム1の正面に形成された開口部であり、該開口部8を利用して、前記モーター軸3及び撹拌軸4から中間軸6aを取り付け、取り外しできるようになる。
【0009】
また、前記ボールベアリング5の外輪5a部分のみが、前記筒状本体フレーム1の底板1bの上面の前記貫通孔1cの周囲に形成された凹部9に、上方からはめ込まれて固定され、該ボールベアリング5の内輪5bに圧入されて固定された前記撹拌軸4が、前記筒状本体フレーム1に対して回転自在に支持されるようになる。
【0010】
なお、前記撹拌軸4の外径は、前記ボールベアリング5が圧入される部分より上方の部分の径は、前記ボールベアリング5が圧入される部分の径より、小さく形成され、前記圧入されたボールベアリング5を上方に移動させれば、該ボールベアリングを容易に取り外せるように形成される。
【0011】
次に、前記従来の撹拌機のボールベアリングの交換方法について説明する。
【0012】
該ボールベアリングの交換においては、まず、前記モーター軸3と前記撹拌軸4から、前記各ボルト7を取り外し、前記中間軸6aの連結を解除する。
【0013】
また、前記撹拌軸4から、ボールベアリング5を抜き取れるように、前記撹拌軸4から上部フランジ4aを取り外す。
【0014】
そして、前記撹拌軸4からボールベアリング5を取り外したときに、該撹拌軸4が、前記筒状本体フレーム1から脱落するのを防ぐために、前記撹拌軸4をクレーン等により吊り下げ、そして、前記撹拌軸4に対して、圧入された前記ボールベアリング5を上方に移動させて、該撹拌軸4から抜き取るようにする。
【0015】
そして、ベアリングウォーマー等により加熱した、新しいボールベアリングを、前記撹拌軸4に圧入して、冷やして固定し、該ボールベアリング5により、前記撹拌軸4を、前記筒状本体フレーム1に回転自在に支持するようにする。
【0016】
そして、取り外した前記中間軸6aにより、モーター軸3と撹拌軸4とを連結するようにする。
【0017】
前記従来の撹拌機においては、中間軸6aを用いて、モーター軸3と撹拌軸4とを連結しているので、ボールベアリングの交換の際には、該中間軸6aを取り外すことにより、ボールベアリングを交換できるようになる。
【0018】
従って、ボールベアリングの交換の際には、撹拌機自体を、巨大処理槽から取り外す必要がないので、経済性、安全性が高まるようになる。
【0019】
このような撹拌機としては、特許文献1第3図がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】特公平5-37696号公告公報第3図
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
しかしながら、前記従来の撹拌機においては、中間軸を連結する上下のボルト7の締結を行うスペースが必要で、機体が大型となり、それに従い、振動も大きくなる欠点があった。
【0022】
また、中間軸6aを取り外す際に、前記モーター軸3と撹拌軸4とを離間させる必要があり、その離間手段が必要であった。
【0023】
また、ボールベアリングの交換の際に、前記撹拌軸4が前記筒状本体フレーム1から脱落しないように、クレーン等により吊り下げる必要があり、また、撹拌機から圧入されたボールベアリングの取り外しが難しいなど、交換性が悪かった。
【0024】
また、前記特許文献1第1図の発明においても、ドライブユニットAの取り外しのためには、該ドライブユニットAの軸部分を上昇させる必要があり、そのためのスペースや仕組みが必要で、また、ウインチなどの吊り下げ機構を有し、構造が複雑になり、部品点数も多くなるためコストが高くなった。
【0025】
本発明は、上記の欠点を除くようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
前記の目的を達成すべく、本発明の撹拌機は、フレームと、該フレームの上部に設けられた、垂設されたモーター軸が前記フレーム内に延びる、モーター部と、前記フレーム内に設けられたベアリングと、該ベアリングにより回転自在に支持された、該フレームの内から外に下方に延びる、垂設された撹拌軸と、該撹拌軸に設けられた撹拌手段と、前記フレーム内に設けられた、前記モーター軸と前記撹拌軸とを連結する軸継手とよりなり、前記軸継手は、二つ縦割カップリングであることを特徴とする。
【0027】
また、前記撹拌軸に、前記フレームに載置されない第一の位置と、前記フレームに載置される第二の位置に移動自在な撹拌軸支持手段を有することを特徴とする。
【0028】
また、本発明の撹拌機からベアリングを取り外すための治具は、フレームと、該フレームの上部に設けられた、垂設されたモーター軸が前記フレーム内に延びる、モーター部と、前記フレームの底板上面に形成された凹部に、外輪が上方から嵌め込まれたベアリングと、該ベアリングの内輪に圧入された、前記底板に形成された貫通孔を貫通して、前記フレームの内から外に下方に延びる、垂設された撹拌軸と、前記撹拌軸に設けた撹拌手段とよりなる撹拌機に設けたベアリング上昇手段と、前記撹拌軸の上昇阻止手段とよりなり、前記ベアリング上昇手段は、前記底板の、前記ベアリングに対応する位置に形成した上下方向に延びる貫通したネジ孔と、該ネジ孔に下から挿入され、前記ベアリングを押圧可能なネジとよりなり、前記撹拌軸の上昇阻止手段は、前記撹拌軸と前記フレームとを連結する連結手段とよりなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、撹拌軸とモーター軸とを、二つ縦割カップリングにより連結する構造としているため、大きな作業スペースを必要とせず、また、複雑な機構や部品点数を減らすことができ、従来の機体が大きくなってしまう欠点や、コストが上がる問題を解決することができるようになる。
【0030】
また、本発明の治具を用いることにより、容易にベアリングを取り外すことができるようなる。
【0031】
そして、据え付けたまま容易にベアリングを交換できるので、空間の面でも、価格の面でも、低コストを実現することができるようになる。
【0032】
また、例えば、二人で数時間の作業で完了できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図2】本発明の撹拌機のベアリング交換の説明用縦断側面図である。
【
図3】本発明の撹拌機のベアリング交換の説明用縦断側面図である。
【
図4】本発明の撹拌機のベアリング交換の説明用横断平面図である。
【
図5】本発明の撹拌機のベアリング交換の説明用縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明を実施するための形態の実施例を以下に示す。
【実施例0035】
【0036】
(2.二つ縦割カップリングの説明)
【0037】
本発明においては、前記従来の撹拌機のように、モーター軸3と撹拌軸4とを中間軸6aにより連結する代わりに、
図1及び
図2に示すように、二つ縦割筒状カップリング10により連結するようにする。
【0038】
該二つ縦割筒状カップリング10は、一対の半筒体10a、10aと、筒状に組み合わせた前記一対の半筒体10a、10aを固定するボルト10bと、前記半筒体10aの内周面に設けた、前記モーター軸3と前記撹拌軸4にそれぞれ形成された凹部3b、4bに係合する凸部(図示せず)とよりなる。
【0039】
そして、前記一対の半筒体10a、10aを筒状に組み合わせて、前記モーター軸3と前記撹拌軸4とを挟むと共に、前記凸部を前記凹部3b、4bに係合させ、そして、前記一対の半筒体10a、10aを前記ボルト10bにより締結することにより、前記モーター軸3と撹拌軸4とが連結されるようになる。
【0040】
なお、前記ボルト10bの締め付け、取り外しが容易になるように、例えば、前記筒状本体フレーム1の正面及び背面に、開口部8、8が設けられる。
【0041】
本発明の二つ縦割筒状カップリング10を用いることにより、撹拌軸4とモーター軸3からの取外しが、従来の中間軸6aを用いた場合に比べて、容易になり、また、取り付け、取り外しスペースを小さくできるので、筒状本体フレーム1をコンパクトにすることができるようになる。
【0042】
(3.撹拌軸支持手段の説明)
【0043】
また、本発明の撹拌機においては、前記撹拌軸4から、該撹拌軸4を前記筒状本体フレーム1に回転自在に支持したボールベアリング5を取り外した際に、前記撹拌軸4が、前記筒状本体フレーム1から、脱落してしまうのを防止するため、前記撹拌軸4に、前記筒状本体フレーム1に載置されない第一の位置と、前記筒状フレーム1に載置される第二の位置に移動自在な撹拌軸支持手段11を設ける。
【0044】
該撹拌軸支持手段11は、例えば、
図2及び
図3に示すように、前記底板1bの貫通孔1cに形成した、上部孔1eの径が、下部孔1dの径より大きくなるように形成した段差部1fと、前記撹拌軸4の前記ボールベアリング5より下方部分の外周面に形成したネジ部(図示せず)に螺合され、回転により上下動自在に、前記撹拌軸4に固定される円筒状のシャフト支持カラー12と、該シャフト支持カラー12の外周面に形成された、前記上部孔1e内に位置し、前記下部孔1dの径より大きく、上部孔1eの径より小さい径の鍔部13とよりなる。
【0045】
そして、ボールベアリング交換以外の時は、前記鍔部13は、前記段差部1fより上方に位置させ、該鍔部13が、前記貫通孔1cに接触しない位置とされ、また、ボールベアリングを取り付け、取り外す場合には、前記段差部1fに当接するまで、下方に移動し、前記撹拌軸4から前記ボールベアリング5を取り外した後でも、該撹拌軸4が、前記筒状本体フレーム1から脱落するのを防ぐようにする。
【0046】
なお、前記シャフト支持カラー12の外周部に、半径方向に延びる貫通したネジ孔12aを設け、該ネジ孔12aに、ネジ(図示せず)を螺合して、該シャフト支持カラー12を前記撹拌軸4に確実に固定するようにしてもよい。
【0047】
本発明においては、前記撹拌軸支持手段11を設けたので、撹拌軸4をクレーン等により吊り下げることなく、ボールベアリング5を取り外すことができるようになる。
【0048】
(4.ボールベアリング取外用専用治具の説明)
【0049】
また、前記撹拌軸4から、前記ボールベアリング5を取り外すために、ボールベアリング取外用の専用治具を用いる。
【0050】
前記専用治具は、前記撹拌軸4に対して、前記ボールベアリング5を上方に移動させるためのボールベアリング上昇手段と、前記撹拌軸4が、前記筒状本体フレーム1に対して、上昇するのを阻止する撹拌軸の上昇阻止手段とよりなる。
【0051】
前記ボールベアリング上昇手段は、
図3~
図5に示すように、例えば、前記底板1bに形成した前記凹部9内に形成した上下方向に延びる貫通したネジ孔14と、該ネジ孔14に、下部から挿入されるネジ15とよりなり、該ネジ15を前記ネジ孔14に螺合し、該ネジ15の先端部を、前記凹部9の上面から突出させ、前記ボールベアリング5の外輪5aを押圧することにより、該ボールベアリング5を上昇させるようにする。
【0052】
また、前記撹拌軸上昇阻止手段は、前記撹拌軸と前記筒状本体フレームを連結する手段とよりなり、例えば、前記撹拌軸4の上端にネジ等により固定される矩形状板体16と、該矩形状板体16の4角隅に設けた孔部16aを貫通して下方の延びるボルト17と、該ボルト17の先端が螺合される、前記筒状本体フレーム1の床板1b上面に形成したネジ孔18とよりなり、前記ボルト17の頭部を締め付けることにより、前記撹拌軸4が、前記矩形状板体16を介して、前記筒状本体フレーム1に固定されるようになる。
【0053】
そして、前記撹拌軸4から、圧入されたボールベアリング5を取り外すために、前記ネジ15を回転させて、
図5に示すように、該ネジ15の先端部により、該ボールベアリングを上方に押圧し、この際、前記撹拌軸4は、前記撹拌軸上昇阻止手段により、上方への移動は阻止されるから、前記ボールベアリング5のみが上昇し、そして、前記撹拌軸4の径が細くなった部分まで上昇することにより、前記ボールベアリング5を、前記撹拌軸4の上端から抜き出せるようになる。
【0054】
なお、ボールベアリング5を前記撹拌軸4から抜き取るときには、前記矩形板部16を取り外すようにする。
【0055】
本発明においては、専用治具を用いることにより、容易にボールベアリングを取り外すことができるようになる。
【0056】
(5.ボールベアリングの交換の説明)
【0057】
前記ボールベアリングを撹拌軸から取り外した後は、ベアリングウォーマー等により加熱した、新たなボールベアリング5を、前記撹拌軸4の上端から挿入し、そして所望の位置で圧入して、冷やすことにより、前記撹拌軸4に前記ボールベアリング5が固定する。
【0058】
そして、該撹拌軸4に、前記ボールベアリング5が固定された後には、、前記カラー12を回転させて、前記鍔部13が前記孔1c内で接触しない位置まで、上昇させ、これにより、前記撹拌軸4が前記筒状本体フレーム1に、ボールベアリング5のみで支承されるようになる。
【0059】
そして、二つ縦割カップリング10を、前記撹拌軸4とモーター軸3とに被せ、前記ボルト10bにより締結することにより、前記撹拌軸4とモーター軸3とを連結するようにする。