(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023029033
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】機器収納用箱体
(51)【国際特許分類】
A61L 2/10 20060101AFI20230224BHJP
【FI】
A61L2/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021135099
(22)【出願日】2021-08-20
(71)【出願人】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(72)【発明者】
【氏名】高橋 典夫
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA26
4C058BB06
4C058DD11
4C058EE01
4C058EE26
4C058KK02
4C058KK12
4C058KK28
4C058KK44
(57)【要約】
【課題】保管中にタブレット端末を殺菌することができる機器収納用箱体を提供する。
【解決手段】本体2内に、機器収納部材10、10・・に収納されているタブレット端末50、50・・に対して紫外線を照射する紫外線照射灯16、16を設ける一方、各機器収納部材10を、所定の間隔を隔てて立設された一組の側壁部13、13と、各側壁部13から左右方向で内側へ突出する保持突起14、14・・とを有するものとし、タブレット端末50を、両側壁部13、13の間において保持突起14、14・・の先端で保持されることにより起立姿勢で収納可能としている。また、各機器収納部材10における各側壁部13の対向する側の表面を、上方へ向かって相手側から徐々に離隔する傾斜面13aとするとともに、機器収納部材10をアルミ製としている。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも前面に開口する本体と、前記開口を開閉する開閉体とが備えられているとともに、前記本体内に、タブレット端末を1つずつ収納可能な機器収納部が複数設けられてなる機器収納用箱体であって、
前記本体内に、前記機器収納部に収納されている前記タブレット端末に対して紫外線を照射する紫外線照射手段が設けられている一方、
前記機器収納部が、所定の間隔を隔てて立設された一組の側壁部と、各前記側壁部から左右方向で内側へ突出する保持突起とを有しており、前記タブレット端末が、両前記側壁部の間において前記保持突起の先端で保持されることにより起立姿勢で収納されるとともに、
各前記側壁部の対向する側の表面が、前記紫外線照射手段が設置されている側へ向かうにしたがって相手側から徐々に離隔する傾斜面とされていることを特徴とする機器収納用箱体。
【請求項2】
前記機器収納部がアルミ製である、若しくは、前記機器収納部の少なくとも前記傾斜面にアルミ蒸着が施されていることを特徴とする請求項1に記載の機器収納用箱体。
【請求項3】
前記紫外線照射手段の動作を制御する制御手段と、前記開閉体の開閉状態を検知する検知手段とが設けられており、
前記制御手段は、前記検知手段により前記開閉体の開放が検知されると、前記紫外線照射手段の動作を停止させることを特徴とする請求項1又は2に記載の機器収納用箱体。
【請求項4】
アルミ製である、若しくは、下面にアルミ蒸着が施された反射カバーが、前記機器収納部の少なくとも上方を覆うように設けられているとともに、
前記紫外線照射手段が、前記機器収納部の上方で、且つ、前記反射カバー内に設けられていることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の機器収納用箱体。
【請求項5】
前記本体内に、前記タブレット端末に接続可能な充電ケーブルと、前記充電ケーブルを接続可能な充電コンセントとが設けられていることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の機器収納用箱体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばタブレット端末等の機器を保管するための機器収納用箱体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、タブレット端末等の機器を保管するための機器収納用箱体としては、たとえば特許文献1に記載されているようなものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、衛生上の問題等から、タブレット端末を使用する前後にタブレット端末を殺菌したいという要望がある。しかしながら、従来の機器収納用箱体は、単にタブレット端末を保管するものでしかないため、たとえば使用者個々人が夫々使用するタブレット端末を殺菌したり、管理者が纏めて殺菌したりしなければならず、作業が煩雑であるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、保管中にタブレット端末を殺菌することができる機器収納用箱体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、少なくとも前面に開口する本体と、前記開口を開閉する開閉体とが備えられているとともに、前記本体内に、タブレット端末を1つずつ収納可能な機器収納部が複数設けられてなる機器収納用箱体であって、前記本体内に、前記機器収納部に収納されている前記タブレット端末に対して紫外線を照射する紫外線照射手段が設けられている一方、前記機器収納部が、所定の間隔を隔てて立設された一組の側壁部と、各前記側壁部から左右方向で内側へ突出する保持突起とを有しており、前記タブレット端末が、両前記側壁部の間において前記保持突起の先端で保持されることにより起立姿勢で収納されるとともに、各前記側壁部の対向する側の表面が、前記紫外線照射手段が設置されている側へ向かうにしたがって相手側から徐々に離隔する傾斜面とされていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記機器収納部がアルミ製である、若しくは、前記機器収納部の少なくとも前記傾斜面にアルミ蒸着が施されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記紫外線照射手段の動作を制御する制御手段と、前記開閉体の開閉状態を検知する検知手段とが設けられており、前記制御手段は、前記検知手段により前記開閉体の開放が検知されると、前記紫外線照射手段の動作を停止させることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1~3の何れかに記載の発明において、アルミ製である、若しくは、下面にアルミ蒸着が施された反射カバーが、前記機器収納部の少なくとも上方を覆うように設けられているとともに、前記紫外線照射手段が、前記機器収納部の上方で、且つ、前記反射カバー内に設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1~4の何れかに記載の発明において、前記本体内に、前記タブレット端末に接続可能な充電ケーブルと、前記充電ケーブルを接続可能な充電コンセントとが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、本体内に、機器収納部に収納されているタブレット端末に対して紫外線を照射する紫外線照射手段を設ける一方、機器収納部を、所定の間隔を隔てて立設された一組の側壁部と、各側壁部から左右方向で内側へ突出する保持突起とを有するものとし、タブレット端末を、両側壁部の間において保持突起の先端で保持されることにより起立姿勢で収納可能とした。また、機器収納部における各側壁部の対向する側の表面を、紫外線照射手段が設置されている側へ向かうにしたがって相手側から徐々に離隔する傾斜面とした。したがって、タブレット端末が両側壁部の間において保持突起の先端で保持されることにより起立姿勢で収納されていること、及び機器収納部の側壁部の表面が傾斜面とされていること等の理由から、タブレットの保管時に紫外線照射手段を動作させた際、タブレット端末の表面の広い範囲に紫外線を当てることができ、保管しているタブレット端末の表面を効果的に殺菌することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、機器収納部をアルミ製とする、若しくは、機器収納部の少なくとも傾斜面にアルミ蒸着を施しているため、機器収納部の表面(特に傾斜面)で紫外線を効率良く反射させることができる。したがって、保管しているタブレット端末の表面を一層効果的に殺菌することができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、紫外線照射手段の動作を制御する制御手段と、開閉体の開閉状態を検知する検知手段とを設け、制御手段による制御のもと、検知手段により開閉体の開放が検知されると、紫外線照射手段の動作を停止させるようにした。したがって、開閉体の開放に伴い紫外線が外部に漏れにくい構造とすることができる。
さらにまた、請求項4に記載の発明によれば、アルミ製である、若しくは、下面にアルミ蒸着が施された反射カバーを、機器収納部の少なくとも上方を覆うように設けるとともに、紫外線照射手段を、機器収納部の上方で、且つ、反射カバー内に設けている。したがって、紫外線照射手段から照射される紫外線を一層効率良く反射させることができ、タブレット端末の表面を極めて確実に殺菌することができる。
加えて、請求項5に記載の発明によれば、本体内に、タブレット端末に接続可能な充電ケーブルと、充電ケーブルを接続可能な充電コンセントとを設けている。したがって、タブレット端末を充電且つ殺菌しながら保管することができ、非常に使い勝手の良い機器収納用箱体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】機器収納用箱体を前側から示した斜視説明図である。
【
図4】本体の上収納空間を拡大して示した説明図である。
【
図5】本体の内部空間を側方から示した説明図である。
【
図7】タブレット端末の保管時の機器収納用箱体の動作を示したフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態となる機器収納用箱体について図面にもとづき詳細に説明する。
【0010】
図1は、機器収納用箱体1を前側から示した斜視説明図である。
図2は、本体2を正面から示した説明図である。
図3は、本体2を背面から示した説明図である。
図4は、本体2の上収納空間7を拡大して示した説明図である。
図5は、本体2の内部空間を側方から示した説明図である。
図6は、本体2を前側から示した斜視説明図である。
図7は、タブレット端末50、50・・の保管時の機器収納用箱体1の動作を示したフローチャート図である。
【0011】
機器収納用箱体1は、タブレット端末50が収納される本体2と、本体2に対して片開き可能な前扉3及び後扉4と、本体2を支持する4つのキャスター5、5・・とを備えてなる。本体2は、天板、底板、及び左右両側板を有しており、該本体2の内部空間は、左右両側板に跨がって設けられた棚板6によって上下に仕切られていて、棚板6よりも上側の空間は上収納空間7とされている一方、棚板6よりも下側の空間は下収納空間8とされている。そして、各収納空間7、8には、タブレット端末50を収納可能な機器収納部材10、10・・が左右方向へ複数並べて設置されている。
【0012】
機器収納部材10は、上方へ突設された二つの支持凸条11、11が左右に並んで前後に延びている底部12と、底部12の左右両側において上方へ起立する一組の側壁部13、13と、左右の側壁部13、13の後端同士を連結するように架設される3つの後壁部17、17・・とを備えてなる。そして、底部12、側壁部13、13、及び後壁部17、17・・により囲まれた空間により、起立姿勢にあるタブレット端末50の略下半分を保持するようになっている。したがって、左右に対向する側壁部13、13同士は、少なくともタブレット端末50の厚みだけ隔てられている。また、側壁部13、13における対向する側の表面は、上方へ向かうにしたがって相手側から徐々に離隔する傾斜面13aとされている。さらに、各側壁部13の上端位置と上下方向で中間位置とには、対向する側壁部13側(保持部内側)へ突出する保持突起14、14・・が設けられている。加えて、このような機器収納部材10は、アルミ製の部材とされていて、特に各側壁部13の表面等において、後述する紫外線照射灯16から照射される紫外線を反射可能となっている。
【0013】
また、収納空間7、8には、上下方向へ延びる背面部と、背面部の上端から前方へ延びる上面部とを有するアルミ製の反射カバー15が夫々取り付けられており、該反射カバー15によって収納空間7、8の後方及び上方が覆われている。また、各反射カバー15内で機器収納部材10、10・・の上方となる位置には、それぞれ紫外線照射灯16が設置されている。なお、反射カバー15の上面部は、背面部の上端から前方へ向かって上昇する第1傾斜部と、第1傾斜部の前端から前方へ略水平に延びる平坦部と、平坦部の前端から前方へ向かって下降する第2傾斜部とを有しており、紫外線照射灯16は平坦部の下側に設置されている。
【0014】
さらに、本体2の前面と後面とは開口しており、前扉3は本体2の前面開口を、後扉4は本体2の後面開口を夫々開閉可能に取り付けられている。そして、本体2の前部上端(上収納空間7を囲う反射カバー15の外側となる箇所)には、前扉3の開閉状態を検知するためのリミットスイッチ21と、本体2に収納されているタブレット端末50、50・・の充電をON/OFFするための充電スイッチ22とが設けられている。一方、本体2の後部(反射カバー15、15よりも後側)には、タブレット端末50、50・・の輪番充電に係る動作及び紫外線照射灯16、16のON/OFF動作を制御するための制御盤23が設置されている。そして、制御盤23には、輪番充電に係る充電時間を設定するための第1タイマー24と、紫外線照射灯16の動作時間を設定するための第2タイマー25と、電源スイッチ26とが設けられている。また、本体2の後部には、各タブレット端末50から延びる充電ケーブル27、27・・を接続可能な充電コンセント28、28が設置されている。充電コンセント28、28は、制御盤23から電源供給されるようになっているとともに、制御盤23には、各充電コンセント28に流れる充電電流を夫々計測可能な電流計測部(図示せず)が設けられている。なお、リミットスイッチ21による前扉3の開閉検知は、制御盤23によって判断される。また、充電スイッチ22のON/OFF動作についても、制御盤23によって検知される。
【0015】
上述したような機器収納用箱体1では、予め第1タイマー24を用いて輪番充電に係る充電時間(1つの充電コンセント28に対して電源供給する時間)を、第2タイマー25を用いて紫外線照射灯16の動作時間を夫々設定しておく。たとえば第1タイマー24を用いて、上側の充電コンセント28と下側の充電コンセント28とで、30分毎に電源の供給先を切り替えながら輪番充電すると設定する一方、第2タイマー25を用いて、紫外線照射灯16の動作時間を10分と設定する。また、制御盤23の電源スイッチ26はONとしておく。さらに、充電コンセント28、28に充電ケーブル27、27・・を接続するとともに、該充電ケーブル27、27・・のタブレット端末50への接続側を本体2の前面側に引き出しておく。
【0016】
そして、上記設定等のなされた機器収納用箱体1でタブレット端末50、50・・を保管するにあたっては、まず、各機器収納部材10毎に1つのタブレット端末50を収納する。このとき、タブレット端末50は、両側壁部13、13の間において保持突起14、14・・の先端で保持されることにより、起立姿勢で機器収納部材10に収納されることになる。また、各タブレット端末50に対応する充電ケーブル27を接続する。それから、充電スイッチ22をONした(S1)上で、前扉3を閉塞すればよい。すると、前扉3の閉塞がリミットスイッチ21により検知され(S2)、機器収納用箱体1の制御盤23は、タブレット端末50、50・・の殺菌及び充電動作を開始する。
【0017】
タブレット端末50、50・・の殺菌動作について説明すると、上下の紫外線照射灯16、16を動作させ(S3)、機器収納部材10に収納されているタブレット端末50に対して紫外線を照射し、タブレット端末50、50・・の表面を殺菌することになる。当該紫外線照射灯16、16の動作は、前扉3の閉塞を検知してから第2タイマー25により設定されている設定時間(本実施例では10分)の経過をもって終了する(S4でYESと判断する)。そして、そのような紫外線の照射時には、各機器収納部材10においてタブレット端末50が保持突起14、14・・により側壁部13、13から離された起立姿勢で収納されていること、機器収納部材10がアルミ製であること、側壁部13の表面が上述したような傾斜面13aとされていること、及び各収納空間7、8がアルミ製の反射カバー15に覆われていること等の理由から、傾斜面13aや反射カバー15で反射した紫外線によってタブレット端末50の表面が満遍なく殺菌される。なお、当該紫外線照射灯16、16の動作時に前扉3の開放が検知されると、制御盤23は、上記設定時間内であっても紫外線照射灯16、16の動作を停止する。
【0018】
一方、タブレット端末50、50・・の充電について説明すると、まず制御盤23は、各充電コンセント28毎に所定の計測時間(たとえば1分間)ずつ電源供給し、その際の充電電流を計測する(S5)。そして、たとえば充電電流の計測値が低い充電コンセント28を優先させる等、充電電流の計測値にもとづいて輪番充電に係る順番(すなわち、電源供給する充電コンセント28、28の順番)を決定する(S6)。それから当該決定した順番、及び第1タイマー24により設定されている充電時間にしたがって、輪番充電を実施し(S7)、満充電になる、若しくは、予め決められた回数にわたり輪番充電を実施する(S8でYESと判断する)と、輪番充電を終了する。すなわち、本実施例では、30分毎に電源供給する充電コンセント28を切り替えながらタブレット端末50、50・・の充電を実行する。なお、当該輪番充電についても、制御盤23は、前扉3の開放検知に伴い停止する。
【0019】
以上のような構成を有する機器収納用箱体1によれば、本体2内に、機器収納部材10、10・・に収納されているタブレット端末50、50・・に対して紫外線を照射する紫外線照射灯16、16を設ける一方、各機器収納部材10を、所定の間隔を隔てて立設された一組の側壁部13、13と、各側壁部13から左右方向で内側へ突出する保持突起14、14・・とを有するものとし、タブレット端末50を、両側壁部13、13の間において保持突起14、14・・の先端で保持されることにより起立姿勢で収納可能としている。また、各機器収納部材10における各側壁部13の対向する側の表面を、上方へ向かって相手側から徐々に離隔する傾斜面13aとするとともに、機器収納部材10をアルミ製としている。したがって、タブレット端末50、50・・の保管時に紫外線照射灯16、16を動作させることで、紫外線照射灯16、16から照射された紫外線をタブレット端末50、50・・の表面の広い範囲に当てることができ、保管しているタブレット端末50、50・・の表面を効果的に殺菌することができる。
【0020】
また、紫外線照射灯16、16の動作を制御盤23により制御させるとともに、リミットスイッチ21を設けて前扉3の開閉状態を検知可能とし、紫外線照射灯16、16の動作時に前扉3の開放が検知されると、制御盤23は、紫外線照射灯16、16の動作を停止するようにしている。したがって、前扉3の開放に伴い紫外線が外部に漏れにくい構造とすることができる。
さらに、機器収納部材10、10・・が設置されている収納空間7、8の後方及び上方を覆うようにアルミ製の反射カバー15を設けるとともに、紫外線照射灯16、16を、各収納空間7、8における機器収納部材10、10・・の上方で、且つ、反射カバー15内に設けている。したがって、紫外線照射灯16、16から照射される紫外線を一層効率良く反射させることができ、タブレット端末50、50・・の表面を極めて確実に殺菌することができる。
加えて、本体2内に、タブレット端末50、50・・に接続可能な充電ケーブル27、27・・と、充電ケーブル27、27・・を接続可能な充電コンセント28、28とを設けている。したがって、タブレット端末50を充電且つ殺菌しながら保管することができ、非常に使い勝手の良い機器収納用箱体1とすることができる。
【0021】
なお、本発明に係る機器収納用箱体は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、本体の全体的な構成は勿論、紫外線照射手段に係る構成等についても必要に応じて適宜変更することができる。
【0022】
たとえば、上記実施形態では、機器収納用箱体に充電機能をもたせているが、充電機能のない機器収納用箱体についても本発明は好適に採用することができる。
また、上記実施形態では、制御手段を本体内に設けているが、制御手段を本体外に設けることは可能であるし、紫外線照射手段をどのようなタイミングで動作させるか(たとえば、前扉に錠を設け、当該錠における施錠動作に伴い紫外線照射手段を動作させる等)についても適宜設計変更可能である。
【0023】
さらに、本体内における紫外線照射手段と機器収納部との位置関係についても適宜設計変更可能であり、その位置関係により側壁部の表面の傾斜方向についても設計変更すればよい。たとえば上記実施形態では、紫外線照射手段が機器収納部の上方に設けられているが、紫外線照射手段を機器収納部の後方に設けてもよく、その場合、側壁部については、後方へ向かって徐々に相手側から離隔する傾斜面とすればよい。
さらにまた、タブレット端末の充電についても、上記実施形態のように輪番充電するのではなく保管されているタブレット端末を全て同時に充電するように構成することも可能であるし、輪番充電に係る順番の決定についても適宜設計変更することができる(たとえば、都度順番を決定するのではなく、予め順番が決定されていてもよい)。
【0024】
加えて、上記実施形態では、機器収納部や反射カバーをアルミ製としているが、たとえばステンレス等の紫外線を効果的に反射することができる他の材料を用いて機器収納部や反射カバーを成形してもよい。また、機器収納部の材料については、紫外線の反射率等を考慮に入れずとも、機器収納部の側壁部の表面を傾斜面とし、且つ、タブレット端末を両側壁部の間において保持突起の先端で保持することにより起立姿勢で収納するように構成してさえいれば、タブレット端末の表面の広い範囲に紫外線を当てることができるため、保管しているタブレット端末の殺菌に係り、十分な効果を奏することができる。
一方、機器収納部や反射カバーをアルミ製としたりステンレス製としたりする代わりに、機器収納部の傾斜面や反射カバーの内面にアルミ蒸着やクロムメッキ等の紫外線を反射させるための表面処理を施すことによって、殺菌効果の向上を図ってもよい。
【符号の説明】
【0025】
1・・機器収納用箱体、2・・本体、3・・前扉(開閉体)、7・・上収納空間、8・・下収納空間、10・・機器収納部材(機器収納部)、13・・側壁部、13a・・傾斜面、14・・保持突起、15・・反射カバー、16・・紫外線照射灯(紫外線照射手段)、21・・リミットスイッチ(検知手段)、23・・制御盤(制御手段)、50・・タブレット端末。