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特開2023-29130包装冷凍寿司の製造方法、包装冷凍寿司、寿司の提供方法、および寿司の解凍方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023029130
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】包装冷凍寿司の製造方法、包装冷凍寿司、寿司の提供方法、および寿司の解凍方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/10 20160101AFI20230224BHJP
【FI】
A23L7/10 F
A23L7/10 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021136731
(22)【出願日】2021-08-24
(31)【優先権主張番号】P 2021134445
(32)【優先日】2021-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年5月12日に、株式会社CAMPFIREがhttps://camp-fire.jp/projects/view/414888?list=search_result_projects_popularにて掲載
(71)【出願人】
【識別番号】518362502
【氏名又は名称】一心株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100128886
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 裕弘
(72)【発明者】
【氏名】中村 導昌
【テーマコード(参考)】
4B023
【Fターム(参考)】
4B023LE16
4B023LE17
4B023LK16
4B023LP15
4B023LP18
4B023LP19
4B023LQ02
4B023LT60
(57)【要約】
【課題】見た目に美しい包装冷凍寿司を提供する。
【解決手段】包装冷凍寿司の製造方法は、シャリ11にネタ13を載せた寿司10を準備する工程と、寿司10を冷凍する工程と、冷凍された複数の寿司10を器30に配置する工程と、寿司10が配置された器30に包装フィルム50を被せる工程と、器30と寿司10と包装フィルム50との間の空気を抜く工程と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャリにネタを載せた寿司を準備する工程と、
前記寿司を冷凍する工程と、
冷凍された複数の前記寿司を器に配置する工程と、
前記寿司が配置された前記器に包装フィルムを被せる工程と、
前記器と前記寿司と前記包装フィルムとの間の空気を抜く工程と、
を備えることを特徴とする包装冷凍寿司の製造方法。
【請求項2】
冷凍された複数の前記寿司に前記包装フィルムが被せられた状態で当該包装フィルムを加熱する工程を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の包装冷凍寿司の製造方法。
【請求項3】
シャリにネタが載せられ冷凍された寿司と、
冷凍された前記寿司が配置される器と、
前記寿司の上部および側部と、前記器にて当該寿司が配置される配置面とに接触する包装フィルムと、
を備えることを特徴とする包装冷凍寿司。
【請求項4】
前記包装フィルムは、前記寿司の前記シャリに密着する、ことを特徴とする請求項3に記載の包装冷凍寿司。
【請求項5】
前記器の前記配置面は、当該配置面とは反対側の反対面よりも粗く、
前記包装フィルムは、前記器の前記配置面および前記反対面にそれぞれ接触する、ことを特徴とする請求項3に記載の包装冷凍寿司。
【請求項6】
前記器は、前記寿司の上端部よりも高く形成される突出部を有する、ことを特徴とする請求項3に記載の包装冷凍寿司。
【請求項7】
前記器は、前記寿司が載せられる載せ部と、当該載せ部から立ち上がる壁部とを有し、
前記壁部の上端部は、前記シャリの高さ方向における中央部と当該シャリの上端部との間に位置する、ことを特徴とする請求項3または6に記載の包装冷凍寿司。
【請求項8】
前記器は、少なくとも前記寿司が配置される箇所に溝部を有する、ことを特徴とする請求項3に記載の包装冷凍寿司。
【請求項9】
前記寿司を解凍する際に当該寿司の食べ頃に関する情報を表示する表示部を有する、ことを特徴とする請求項3に記載の包装冷凍寿司。
【請求項10】
前記包装フィルムは、ユーザが当該包装フィルムを剥がす際にユーザが掴む掴み部を有する、ことを特徴とする請求項3に記載の包装冷凍寿司。
【請求項11】
少なくとも2個以上の前記寿司がまとめられた群が複数設けられ、
一の前記群と他の前記群とは、予め定められた間隔を空けて配置される、ことを特徴とする請求項3に記載の包装冷凍寿司。
【請求項12】
シャリにネタを載せた寿司を準備する工程と、
前記寿司を冷凍する工程と、
冷凍された複数の前記寿司を器に配置する工程と、
前記寿司が配置された前記器に包装フィルムを被せる工程と、
前記器と前記寿司と前記包装フィルムとの間の空気を抜く工程と、
前記包装フィルムを剥がす工程と、
剥がした前記包装フィルムを冷凍された複数の前記寿司の上に載せた状態で複数の当該寿司を自然解凍させる工程と、
を備えることを特徴とする寿司の提供方法。
【請求項13】
冷凍され包装フィルムによって覆われる寿司の解凍方法であって、
前記包装フィルムを剥がす工程と、
剥がした前記包装フィルムを冷凍された前記寿司の上に載せた状態で当該寿司を自然解凍させる工程と、
を備えることを特徴とする寿司の解凍方法。
【請求項14】
前記包装フィルムを剥がす前に、流水によって一定時間、前記寿司を解凍する工程を含む、ことを特徴とする請求項13に記載の寿司の解凍方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装冷凍寿司の製造方法、包装冷凍寿司、寿司の提供方法、および寿司の解凍方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、冷凍食品を収容するための凹所を有した冷凍食品用トレーにおいて、冷凍食品用トレーは、合成樹脂製の表面層と、合成樹脂製の裏面層と、これら表面層及び裏面層の間に介在し、マイクロ波を吸収して発熱する発熱層とを含むことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-131923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば寿司を冷凍かつ包装した包装冷凍寿司であれば、店舗外に寿司を届けたり、所望とするときに解凍して寿司を食べたりすることができる。ここで、特に寿司は、味だけではなく見た目も大切な要素となる。したがって、単に寿司を冷凍かつ包装しただけでは、見た目が損なわれるおそれがあった。
本発明は、見た目に美しい包装冷凍寿司を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、シャリにネタを載せた寿司を準備する工程と、前記寿司を冷凍する工程と、冷凍された複数の前記寿司を器に配置する工程と、前記寿司が配置された前記器に包装フィルムを被せる工程と、前記器と前記寿司と前記包装フィルムとの間の空気を抜く工程と、を備えることを特徴とする包装冷凍寿司の製造方法である。
【0006】
ここで、冷凍された複数の前記寿司に前記包装フィルムが被せられた状態で当該包装フィルムを加熱する工程を含むとよい。
【0007】
かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、シャリにネタが載せられ冷凍された寿司と、冷凍された前記寿司が配置される器と、前記寿司の上部および側部と、前記器にて当該寿司が配置される配置面とに接触する包装フィルムと、を備えることを特徴とする包装冷凍寿司である。
【0008】
ここで、前記包装フィルムは、前記寿司の前記シャリに密着するとよい。
また、前記器の前記配置面は、当該配置面とは反対側の反対面よりも粗く、前記包装フィルムは、前記器の前記配置面および前記反対面にそれぞれ接触するとよい。
また、前記器は、前記寿司の上端部よりも高く形成される突出部を有するとよい。
また、前記器は、前記寿司が載せられる載せ部と、当該載せ部から立ち上がる壁部とを有し、前記壁部の上端部は、前記シャリの高さ方向における中央部と当該シャリの上端部との間に位置するとよい。
また、前記器は、少なくとも前記寿司が配置される箇所に溝部を有するとよい。
また、前記寿司を解凍する際に当該寿司の食べ頃に関する情報を表示する表示部を有するとよい。
また、前記包装フィルムは、ユーザが当該包装フィルムを剥がす際にユーザが掴む掴み部を有するとよい。
また、少なくとも2個以上の前記寿司がまとめられた群が複数設けられ、一の前記群と他の前記群とは、予め定められた間隔を空けて配置されるとよい。
【0009】
かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、シャリにネタを載せた寿司を準備する工程と、前記寿司を冷凍する工程と、冷凍された複数の前記寿司を器に配置する工程と、前記寿司が配置された前記器に包装フィルムを被せる工程と、前記器と前記寿司と前記包装フィルムとの間の空気を抜く工程と、前記包装フィルムを剥がす工程と、剥がした前記包装フィルムを冷凍された複数の前記寿司の上に載せた状態で複数の当該寿司を自然解凍させる工程と、を備えることを特徴とする寿司の提供方法である。
【0010】
かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、冷凍され包装フィルムによって覆われる寿司の解凍方法であって、前記包装フィルムを剥がす工程と、剥がした前記包装フィルムを冷凍された前記寿司の上に載せた状態で当該寿司を自然解凍させる工程と、を備えることを特徴とする寿司の解凍方法である。
【0011】
ここで、前記包装フィルムを剥がす前に、流水によって一定時間、前記寿司を解凍する工程を含むとよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、見た目に美しい冷凍寿司を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態の包装冷凍寿司の全体斜視図である。
図2】本実施形態の器の断面図である。
図3】本実施形態の包装冷凍寿司の説明図である。
図4】本実施形態の器および包装フィルムの説明図である。
図5】本実施形態の包装冷凍寿司の製造方法の説明図である。
図6】本実施形態の冷凍寿司の解凍方法の一例である。
図7】本実施形態の外箱の説明図である。
図8】変形例の包装フィルムの説明図である。
図9】変形例の包装冷凍寿司の説明図である。
図10】変形例の包装冷凍寿司の全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0015】
図1は、本実施形態の包装冷凍寿司1の全体斜視図である。
図2は、本実施形態の器30の断面図である。
【0016】
図1に示すように、包装冷凍寿司1は、複数の寿司10と、複数の寿司10が載せられる器30と、複数の寿司10を覆うとともに複数の寿司10を器30に保持させる包装フィルム50と、を備える。
【0017】
(寿司10)
本実施形態の寿司10は、例えば職人が一貫一貫丁寧に握ったものを例示できる。例えば職人は、寿司10の味のみならず外観にもこだわり見た目に美しい寿司10を握る。
寿司10は、酢などで調味した米である酢飯を握って作られるシャリ11と、食材であるネタ13とを含んで構成される。寿司10は、シャリ11上にネタ13が載せられる。なお、ネタ13には、魚や貝などの生食材、魚や卵などを調理した加工食材などが用いられる。
【0018】
そして、本実施形態において寿司10を冷凍することで冷凍寿司が作成される。なお、本実施形態において、特に冷凍された寿司10であることを明確にする場合には、「冷凍寿司100」と称して説明を行う。また、以下の説明において、冷凍前、冷凍後および解凍後などの状態を特に区別する必要がない場合には寿司10と表現する。
【0019】
包装冷凍寿司1において、複数の寿司10は、予め定められた位置関係で並べられる。複数の寿司10は、矩形状の器30の縁部331(後述)に対して斜めに配置される。
本実施形態の包装冷凍寿司1は、複数の寿司10を斜めに配置することで、見た目に美しくするとともに、例えば箸などの食器や指などによって寿司10を掴みやすくしている。
また、図1に示す複数の寿司10は、相互の寿司10同士が隣り合うようにして、全体としてまとまって配置される。
【0020】
(器30)
図1に示すように、本実施形態の器30は、矩形状の平皿である。また、本実施形態の器30の材料には、例えばポリスチレン(PS)などの合成樹脂を用いることができる。
【0021】
そして、器30は、上面30Aと、上面30Aとは反対側の面である下面30Bとを有する。
上面30Aは、器30がテーブルなどに置かれた状態で鉛直上側を向く面である。上面30Aは、複数の寿司10を載せる側の面となる。
一方、下面30Bは、器30が載る面であるテーブル面に置かれた状態で鉛直下側を向く面である。すなわち、下面30Bは、テーブル面と対向する側の面である。
【0022】
そして、本実施形態の器30は、上面30Aの触感がザラザラしており、下面30Bの触感がツルツルしている。すなわち、本実施形態の器30は、上面30Aの表面粗さが、下面30Bの表面粗さよりも粗くなっている。なお、表面粗さとは、表面の粗さを規定するものである。例えば日本工業規格(JIS)に規定される粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)を用いることができる。
【0023】
また、器30は、器30における下側に設けられる底部31と、底部31の周囲に設けられる壁部33とを有する。
本実施形態の底部31は、矩形状であって、全体として略平面状に形成される。また、底部31は、器30における中央部に設けられる。そして、底部31には、複数の寿司10が配置される。
【0024】
壁部33は、底部31に対して傾斜しながら立ち上がるように形成される。壁部33は、底部31を基準面とした場合に、底部31から外側に離れるに従って基準面からの高さが高くなるように形成される(図2(A)参照)。
さらに、壁部33は、器30における外側に設けられる縁部331と、器30における角に設けられる角部332とを有する。
縁部331は、器30の外側における4辺にそれぞれ設けられる。縁部331は、略直線状に延びて形成される。また、角部332は、一の縁部331と他の縁部331とが交差する4つの角にそれぞれ設けられる。本実施形態の角部332は、上側に凸となる弧状に形成される。そして、角部332は、縁部331よりも高くなっている(図2(A)参照)。
【0025】
続いて、器30における各構成部の高さについて説明する。なお、器30の高さは、例えば器30を水平な台の上に載せた状態であって、底部31の上面30A側を基準面とする。また、器30には、図1と同様に、複数の寿司10が載せられている状態とする。
【0026】
図2(A)に示すように、角部332の高さH1は、縁部331の高さH2よりも高くなっている。そして、本実施形態の角部332の上端部の高さH1は、寿司10(ネタ13)の上端部の高さh1よりも高くなるように形成されている(H1>h1)。
縁部331の高さH2は、シャリ11の上端部の高さh2よりも下側であって、シャリ11の中央部(例えば半分)の高さh3よりも上側に設けられる(h2>H2>h3)。
【0027】
また、図2(B)に示すように、器30は、底部31の上面30A側に複数の溝部35を有している。溝部35は、上面30Aにおいて寿司10が載せられる位置に設けられる。本実施形態の溝部35は、一方向に沿って長く延びて形成される。溝部35の深さは、器30の厚みの3分の1に設定されている。本実施形態において、器30に寿司10が載せられた状態で、寿司10は、複数(例えば、3本)の溝部35を跨ぐようになっている。
【0028】
ここで、後述するように冷凍寿司100を解凍した際、例えば冷凍寿司100に結露が生じたり、ネタ13からドリップが発生したりする可能性がある。仮に結露やドリップが生じた場合、本実施形態の器30は、水分を溝部35に逃がすことができるようになっている。
【0029】
なお、本実施形態の器30の底部31にて表面粗さを構成する微細な凹部は、1個の寿司10に対して十分に小さいものである。また、本実施形態の器30の溝部35についても、1個の寿司10よりも小さいものである。
【0030】
(包装フィルム50)
図3は、本実施形態の包装冷凍寿司1の説明図である。
図4は、本実施形態の器30および包装フィルム50の説明図である。
【0031】
包装フィルム50には、合成樹脂であって、透明なシートを用いることができる。包装フィルム50の合成樹脂としては、熱可塑性樹脂を用いることができる。
そして、包装フィルム50は、後述する工程を経ることによって複数の寿司10および器30を覆う。
また、包装フィルム50は、各々の寿司10の上部および側部を覆うことで寿司10を全体的に包み込む。特に、本実施形態の包装フィルム50は、寿司10の外形に沿ってぴたりと寿司10に接触する。
【0032】
例えば図3に示す寿司10は、シャリ11の上にネタ13が載っている。さらに、ネタ13は、例えばイカであって飾り切りの細工が施されている。そのため、ネタ13の表面は、滑らかではなく、突出した部分や窪んだ部分がある複雑な形状をしている。そして、包装フィルム50は、図3中の矢印IIIで指し示すように、米粒一つ一つの外形に沿ってシャリ11に密着する。また、包装フィルム50は、ネタ13の凹凸に沿うようにネタ13の外形に沿って密着する。このように、包装フィルム50は、寿司10に対して全体的に密着する。
【0033】
図4(A)に示すように、包装フィルム50は、底部31の上面30A側と、壁部33の上面30A側および下面30B側とにそれぞれ密着する。なお、包装フィルム50は、底部31の下面30B側に密着しても構わない。ただし、包装フィルム50を器30から剥がすときの作業性を高めるという点で、包装フィルム50は、底部31の下面30B側ではなく、壁部33の下面30Bまでに密着している。本実施形態の包装フィルム50の端部50Eは、壁部33の下面30B側に位置している。
【0034】
そして、上述したように器30の下面30Bは、上面30Aよりも表面粗さが小さくなっている。包装フィルム50は、接触対象面の表面粗さが小さいほど、接触対象面に対する密着度が高まる。したがって、包装フィルム50は、器30の下面30Bに対する密着度は、例えば表面粗さが比較的大きい上面30Aに対する密着度よりも高い。これによって、包装フィルム50は、下面30Bにて器30に対して強固に吸着している。
【0035】
また、包装フィルム50は、器30の上面30Aにおいて寿司10が載っていない領域に密着する。上述のとおり、包装フィルム50は、寿司10を全体的に包むように寿司10に密着している(図1参照)。したがって、包装フィルム50は、器30に複数の寿司10を保持させる。このように、本実施形態の包装フィルム50は、寿司10を覆うことで寿司10の品質の維持や保護をするとともに、寿司10が器30上で動かないように固定する機能も果たしていている。特に、包装フィルム50が寿司10を器30に保持させることで、本実施形態の包装冷凍寿司1では、寿司10の形が崩れずに見た目の美しさが保たれる。
【0036】
本実施形態の器30の底部31は平面状に形成されている。そして、底部31上に載せられる寿司10は、器30上にて上側に向けて突出した状態になっている(図1参照)。すなわち、本実施形態の包装冷凍寿司1において、寿司10は、器30に隠れないようになっている。また、本実施形態の包装フィルム50は、透明であって、寿司10を全体的に覆っている。したがって、本実施形態の包装冷凍寿司1は、包装フィルム50を通して寿司10を全体的に見せることができる(図1参照)。このように、本実施形態の包装冷凍寿司1は、寿司10を綺麗に美味しく見せるようになっている。
【0037】
続いて、包装フィルム50を剥がす際について説明する。
図4(B)に示すように、包装フィルム50の端部50Eは、上述のとおり壁部33の下面30B側に位置している。そして、ユーザは、包装フィルム50の端部50Eから剥がし始める。
その後、壁部33の下面30B側の包装フィルム50を剥がし終えると、図4(C)に示すように、上面30Aにおいて包装フィルム50を剥がす工程に移行する。この際、本実施形態の上面30Aは、下面30Bよりも表面粗さが大きくなっている。したがって、包装フィルム50を上面30Aに対して剥がす際には、例えば下面30Bよりも剥がしやすくなっている。
【0038】
本実施形態において、上面30Aには複数の寿司10が載っている(図1参照)。ここで、仮に器30の上面30Aにて包装フィルム50が剥がしにくいと、包装フィルム50を剥がす過程で器30に不要な力がかかり、器30に載っている複数の寿司10が暴れて配置が崩れる可能性がある。そこで、本実施形態の包装冷凍寿司1では、包装フィルム50を上面30Aにて剥がしやすくすることで、綺麗に並べられている複数の寿司10の配置が保たれるようにしている。
【0039】
図5は、本実施形態の包装冷凍寿司1の製造方法の説明図である。
【0040】
まず、包装冷凍寿司1で用いる複数の寿司10を準備する。寿司10は、シャリ11にネタ13を載せて握ることで得られる。
そして、図5(A)に示すように、複数の寿司10を冷凍装置200の装置内に設置する。冷凍装置200では、例えば-35℃の温度で約20分間の条件下で複数の寿司10を冷凍する。これによって、複数の冷凍寿司100が作成される。
【0041】
その後、図5(B)に示すように、器30に複数の冷凍寿司100を配置する。このとき、複数の冷凍寿司100は、予め定められた位置関係で配置される(図1参照)。
【0042】
続いて、複数の冷凍寿司100が配置された器30を真空包装機400にセットする。本実施形態の真空包装機400は、開閉可能なチャンバ410と、包装対象物を置くための台420と、台420に設けられる空気穴420Hと、チャンバ410における上側に設けられるヒータ430と、チャンバ410における下側に設けられる真空ポンプ440とを備えている。
図5(C)に示すように、複数の冷凍寿司100が配置された器30を台420に置く。さらに、複数の冷凍寿司100が載る器30に包装フィルム50を被せる。
【0043】
そして、図5(D)に示すように、真空包装機400に設けられるヒータ430によって包装フィルム50を加熱するとともに、真空ポンプ440を用いて器30の下側からチャンバ410内の空気を抜く。本実施形態の真空包装機400では、約110℃から115℃の温度で包装フィルム50を加熱する。また、真空包装機400は、約20秒間、チャンバ410内の脱気を行う。
【0044】
ここで、本実施形態の包装フィルム50は、熱可塑性樹脂を材料としている。したがって、包装フィルム50は、加熱されることで比較的柔らかくなる。すなわち、包装フィルム50は、変形しやすくなる。
なお、本実施形態では、冷凍寿司100に包装フィルム50が被せられた状態で包装フィルム50を加熱する。このとき、冷凍寿司100は、まさに冷凍された状態である。そのため、包装フィルム50を加熱したとしても、加熱に伴って冷凍寿司100が受ける熱の影響は例えば冷凍されていない寿司と比較して抑制される。
【0045】
そして、包装フィルム50と冷凍寿司100と器30との間に空気を抜くことで、包装フィルム50は、器30および冷凍寿司100の外形に沿って張り付く。これによって、包装フィルム50は、器30および冷凍寿司100に対して密着する。
【0046】
その後、包装フィルム50が密着する冷凍寿司100および器30を真空包装機400から取り出す。このとき、包装フィルム50自体の温度が下がることで、包装フィルム50が収縮する。この包装フィルム50の収縮によって、冷凍寿司100および器30に対する包装フィルム50の密着度はさらに高まる。
【0047】
以上のようにして、図5(E)に示すように、器30に複数の冷凍寿司100が配置され、包装フィルム50によって複数の冷凍寿司100が包装された包装冷凍寿司1が得られる。
このようにして得られた包装冷凍寿司1は、透明な包装フィルム50が冷凍寿司100の外形に沿って密着しているため、あたかも包装フィルム50によって覆われていないように見える。したがって、包装冷凍寿司1では、包装フィルム50に覆われた状態であっても、冷凍寿司100の美観が損なわれず、例えば職人が握った綺麗な寿司を見せることができる。
【0048】
次に、本実施形態の包装冷凍寿司1の解凍方法について具体的に説明する。
本実施形態では、冷凍寿司100の解凍方法について2つの方法を例示できる。
【0049】
(自然解凍)
冷凍寿司100をより美味しく食べられるという観点で、包装冷凍寿司1を常温の室内に置いて自然解凍させる解凍方法を例示できる。
【0050】
この場合、冷凍寿司100が載る器30に対して包装フィルム50を剥がす。そして、剥がした包装フィルム50は、冷凍寿司100の上に載せておく。剥がした包装フィルム50を冷凍寿司100の上に載せておくことによって、冷凍寿司100、特にネタ13の乾燥が抑制される。
【0051】
そして、自然解凍による解凍時間は、常温(例えば25℃)で、約3~4時間であることが好ましい。
なお、例えば夏場など常温よりも室温が高い場合、解凍時間は、3時間以下にすることができる。一方、例えば冬場など常温よりも室温が低い場合、解凍時間は、4時間以上にすることができる。
【0052】
上述した自然解凍の時間が経過することで冷凍寿司100が解凍され、見た目も美しい寿司10を美味しく食べることができる。
【0053】
図6は、本実施形態の冷凍寿司100の解凍方法の一例である。
【0054】
(時短解凍)
冷凍寿司100をより早く解凍させるという観点で、冷凍寿司100に対して流水による解凍を行った後、冷凍寿司100を自然解凍させる方法を例示できる。これによって、例えば流水による解凍を行わない場合と比較して、冷凍寿司100の解凍時間を短縮することができる。
【0055】
この場合、図6に示すように、包装フィルム50を剥がさない状態で、包装冷凍寿司1に対して水道の蛇口Jを用いて流水を注ぐ。このとき、器30において水位の高さは、縁部331の高さH2となる。この縁部331は、上述したようにシャリ11の中央部(
例えば半分)の高さh3以上であって、シャリ11の上端部の高さh2よりも下側となる。すなわち、器30に溜まる水の水位は、主にシャリ11が水に浸かり、ネタ13が水に浸かりにくい位置になる。これによって、本実施形態の包装冷凍寿司1では、ネタ13と比較してシャリ11の方が解凍されやすくしている。
【0056】
ここで、例えばネタ13の解凍が早すぎると、解凍に時間を要するシャリ11の解凍が完了するまでにネタ13の味が落ちてしまう可能性がある。そこで、包装冷凍寿司1では、器30の縁部331の高さを予め定められた位置に設定することで、ネタ13の解凍を抑制しながら、シャリ11の解凍を促進するようにしている。
【0057】
本実施形態の包装冷凍寿司1では、冷凍寿司100に対する流水による解凍を約5分間行う。この5分の時間が経過した後に、器30および冷凍寿司100に対して包装フィルム50を剥がす。そして、剥がした包装フィルム50を冷凍寿司100の上に載せた状態で、冷凍寿司100を自然解凍させる。時短解凍の場合には、冷凍寿司100の自然解凍を約40分間行う。このように、時短解凍の場合には、例えば自然解凍のみの場合と比較して、トータルの解凍時間が短縮される。
【0058】
上述した流水による解凍と自然解凍の時間が経過することで冷凍寿司100が解凍され、見た目に美しい寿司10を美味しく食べることができる。
【0059】
図7は、本実施形態の外箱500の説明図である。
【0060】
図7に示すように、本実施形態の包装冷凍寿司1は、例えば配送される際、外箱500に収められる。本実施形態の外箱500は、箱部510と、箱部510を覆う蓋部520とを有する。
【0061】
本実施形態の包装冷凍寿司1では、冷凍寿司100の上端部の高さh1に対して、角部332の高さH1が高くなっている。これによって、本実施形態の包装冷凍寿司1では、蓋部520に冷凍寿司100が接触することを避けることができる。
また、本実施形態の包装冷凍寿司1では、包装フィルム50が器30に対して複数の冷凍寿司100を保持させている。したがって、外箱500の中において複数の冷凍寿司100の位置が崩れることも抑制される。
【0062】
そのため、外箱500に包装冷凍寿司1を収容する際、冷凍寿司100を保護する例えば緩衝材などの資材を外箱500内に必ずしも詰め込む必要がなくなる。
したがって、例えば外箱500の蓋部520を開けた際に、ユーザは、包装冷凍寿司1を最初に見ることができる。このように、包装冷凍寿司1は、例えば蓋部520を開けた際に緩衝材などによって冷凍寿司100が隠れている場合と比較して、外箱500を開けただけで綺麗な冷凍寿司100をユーザに見せることができる。
【0063】
(変形例)
続いて、変形例の包装フィルム250について説明する。
図8は、変形例の包装フィルム250の説明図である。なお、図8は、変形例の包装冷凍寿司1を下面30B側から見た底面図である。
【0064】
図8に示すように、変形例の包装フィルム250は、少なくとも一部にタブ55を有している。タブ55は、例えば矩形状に形成される包装フィルム250の角部に設けられる。また、タブ55は、包装フィルム250が器30に密着した状態で器30の角部332に対応する位置に設けられる。また、タブ55は、器30に密着せずに器30から離れている。
そして、タブ55は、ユーザが器30から包装フィルム250を剥がす際に、剥離を開始するための位置の目印となる。また、タブ55は、包装フィルム250を器30から剥がし始める際にユーザが掴む部分である。このように、タブ55は、包装フィルム250を剥がしやすくする機能を果たしている。
【0065】
なお、例えば図4に示す包装冷凍寿司1の例では、包装フィルム50の端部50Eが器30に密着しているが、この例に限定されない。上述した変形例のタブ55のように、包装フィルム50の端部の少なくとも一部は、器30に対して離れていても良い(例えば図5(E)参照)。
【0066】
(変形例)
図9は、変形例の包装冷凍寿司2の説明図である。
【0067】
図9(A)に示すように、変形例の包装冷凍寿司1は、冷凍寿司100を解凍した際における食べ頃を表示する食べ頃表示部60を有している。
食べ頃表示部60は、器30の上面30A上に設けられる。食べ頃表示部60は、複数の冷凍寿司100と共に包装フィルム50によって器30に保持されている。また、食べ頃表示部60は、複数の冷凍寿司100の付近に配置される。したがって、食べ頃表示部60は、冷凍寿司100によって冷やされた冷気が流れる位置にあり、冷凍寿司100の温度の反映するようになっている。
【0068】
図9(B)に示すように、食べ頃表示部60は、複数の温度表示部61を備えている。温度表示部61は、一定の温度に達すると表面の色が変化する示温材を用いている。そして、複数の温度表示部61は、それぞれ異なる温度に応じて色が変化するようになっている。複数の温度表示部61は、左側から右側に向けて、色が変化するのに要する温度が徐々に高くなるように設定されている。
【0069】
例えば、左側に位置する温度表示部61は、冷凍寿司100の温度が比較的低い場合(例えば0℃~10℃)に色が変化するようになっている。一方で、右側に位置する温度表示部61は、冷凍寿司100の温度が比較的高い場合(例えば、20℃~25℃)ときに色が変化するようになっている。すなわち、右側に位置する温度表示部61は、冷凍寿司100の温度が常温である場合に色が変化するようになっている。
【0070】
また、食べ頃表示部60は、食べ頃を具体的に示すテキスト部62を有している。本実施形態のテキスト部62は、食べ頃を3段階でユーザに示唆する第1表示部621、第2表示部622および第3表示部623を有する。そして、第1表示部621、第2表示部622および第3表示部623は、左から右に向けて順に並べて表示される。
【0071】
第1表示部621は、冷凍寿司100を食べるにはタイミングが早いことを示す。具体的には、第1表示部621は、「まだ」というテキストを表示する。第2表示部622は、そろそろ冷凍寿司100を食べるタイミングであることを示す。具体的には、第2表示部622は、「そろそろ」というテキストを表示する。第3表示部623は、冷凍寿司100を食べるタイミングであることを示す。具体的には、第3表示部623は、「食べ頃」というテキストを表示する。
【0072】
例えば、図9(C)に示すように、冷凍寿司100の温度が比較的低い場合、左側に位置する温度表示部61の色が変化する。このとき、左側には、「まだ」の第1表示部621が表示されている。これによって、温度表示部61は、冷凍寿司100の解凍が不十分であり、食べ頃ではないことをユーザに示唆する。
一方、図9(D)に示すように、冷凍寿司100の解凍が進み寿司10の温度が比較的高い場合、右側に位置する温度表示部61の色が変化する。このとき、右側には、「食べ頃」の第3表示部623が表示されている。これによって、温度表示部61は、冷凍寿司100が解凍され、寿司10が食べ頃であることをユーザに示唆する。
【0073】
以上のように、変形例の包装冷凍寿司1では、冷凍寿司100の解凍の際にユーザに対して寿司10の食べ頃を示すようになっている。
【0074】
なお、上述した食べ頃表示部60は、温度を表示する温度計であってもよい。この場合に、食べ頃表示部60は、寿司10の付近に設けられることで実質的に寿司10の温度を表示する。ユーザは、寿司10の食べ頃の温度情報と食べ頃表示部60が示す温度とに基づいて食べ頃を判断することが可能になる。
さらに、食べ頃表示部60は、複数の寿司10のうちいずれかの寿司10に直接接触するように配置してもよい。この場合には、食べ頃表示部60が接触する寿司10を代表として、複数の寿司10の食べ頃を判断するための温度を把握することができる。
【0075】
また、上述した食べ頃表示部60に代えて、あるいは食べ頃表示部60と共に、ユーザに対して解凍時間を示すカードを設けても良い。カードは、食べ頃表示部60と同様に冷凍寿司100と共に包装フィルム50によって器30に保持させることができる。カードには、例えば「解凍時間 夏季:〇時間/冬季:〇時間」といったようなテキストを表記することができる。
【0076】
(変形例)
図10は、変形例の包装冷凍寿司3の全体図である。
続いて、変形例の包装冷凍寿司3について説明する。変形例の包装冷凍寿司3は、複数の寿司10の配置が異なるものである。以下、複数の寿司10の配置について詳細に説明する。
【0077】
変形例の包装冷凍寿司3は、複数の冷凍寿司100が隣り合って並べられてまとめられた群10Gを形成する。さらに、包装冷凍寿司3において、複数の群10Gが設けられる。
そして、一の群10Gと他の群10Gとの間隔Wは、例えば冷凍寿司100の幅B以上離れて配置される。なお、変形例の包装冷凍寿司3では、間隔Wは、冷凍寿司100の幅Bとほぼ同じになるように設定している。
また、群10Gを構成する複数の冷凍寿司100同士の間隔Sは、群10G同士の間隔Wよりも短く設定される。
【0078】
以上のように構成される変形例の包装冷凍寿司3では、各冷凍寿司100を解凍する際に解凍条件のばらつきを抑制することができる。
さらに、変形例の包装冷凍寿司3は、流水を用いて解凍を行う際に、例えば一の群10Gと他の群10Gとの間の間隔Wが空けられている箇所に水を注ぐことができる。そのため、各冷凍寿司100に対してほぼ均一に流水を当てることが可能になっている。
【0079】
このように、変形例の包装冷凍寿司3では、複数の冷凍寿司100の解凍条件を揃えることで、複数の冷凍寿司100ごとの解凍時間を略均等にすることが可能になる。
【0080】
なお、本実施形態の器30は、上述した実施形態の形状に限定されない。器30の外形は、円形状、楕円状、多角形状など各種の形状を採用することができる。また、本実施形態の器30の壁部33は必須ではなく、器30全体が例えば平坦な形状でもよい。
【0081】
また、本実施形態の寿司10は、必ずしもシャリ11を備えていなくてもよい。例えば、寿司10は、玉子焼きなどのネタ13だけであってもよい。また、本実施形態の包装冷凍寿司1は、寿司10に加え、醤油のボトルやガリを包装フィルム50を用いて同封しても良い。
【0082】
なお、本実施形態の包装冷凍寿司1において、例えば軍艦巻きの寿司10を用いた場合、海苔と包装フィルム50との密着が高く、包装フィルム50と海苔とが剥がれない可能性がある。したがって、海苔を用いる寿司10は、包装フィルム50と海苔とが接触しないようにすることが好ましい。さらに、軍艦巻きで用いられるウニやイクラなどのネタ13は、例えばシャリ11と他の食材との間に挟むなどして、海苔を用いない寿司10として提供することが好ましい。
【0083】
また、本実施形態の包装冷凍寿司1の解凍方法は、上述した例に限定されない。例えば、包装冷凍寿司1を水槽に浸すことで冷凍寿司100の解凍を行っても良い。この場合、包装冷凍寿司1は、器30の上面30Aが水槽の底を向き下面30Bが上側に向くようにひっくり返った状態で水槽に浸す。このようにして、冷凍寿司100全体を水に浸して解凍を行ってもよい。
また、包装冷凍寿司1を例えば40℃のお湯に一定時間浸すことで冷凍寿司100の解凍を行っても良い。この場合、冷凍寿司100の解凍時間をより短縮することが可能になる。
【0084】
ここで、器30の上面30Aは、配置面の一例である。器30の下面30Bは、反対面の一例である。底部31は、載せ部の一例である。角部332は、突出部の一例である。食べ頃表示部60は、表示部の一例である。タブ55は、掴み部の一例である。
【0085】
なお、上記では種々の実施形態および変形例を説明したが、これらの実施形態や変形例同士を組み合わせて構成してもよい。
また、本開示は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0086】
1,2,3…包装冷凍寿司、10…寿司、11…シャリ、13…ネタ、30…器、30A…上面、30B…下面、31…底部、33…壁部、35…溝部、50,250…包装フィルム55…タブ、61…温度表示部、100…冷凍寿司、331…縁部、332…角部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10