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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023029260
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】木質積層材の検査装置及び分別装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/892 20060101AFI20230224BHJP
【FI】
G01N21/892 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022125645
(22)【出願日】2022-08-05
(31)【優先権主張番号】P 2021134887
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000162869
【氏名又は名称】橋本電機工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162396
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 泰之
(74)【代理人】
【識別番号】100122954
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷部 善太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100194803
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 理弘
(72)【発明者】
【氏名】神谷 智仁
(72)【発明者】
【氏名】神谷 諒介
(72)【発明者】
【氏名】林 哲也
(72)【発明者】
【氏名】吉崎 亮人
(72)【発明者】
【氏名】船瀬 正裕
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA32
2G051AB03
2G051AB08
2G051BA01
2G051BB01
2G051CA03
2G051EA23
(57)【要約】
【課題】木材を利用した合板などの積層材の検査装置を開発する。
【解決手段】木質積層材の表面に照射した鉛直照射光と斜照射光を利用する表面検査装置と木質積層材の木口に照射した木口照射光を利用する木口検査装置を備えた木質積層材の検査装置。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
木質積層材の表面に照射した鉛直照射光と斜照射光を利用する表面検査装置と木質積層材の木口に照射した木口照射光を利用する木口検査装置を備えたことを特徴とする木質積層材の検査装置。
【請求項2】
表面検査装置は、表裏両面の検査装置を備えていることを特徴とする請求項1記載の木質積層材の検査装置。
【請求項3】
表面検査装置は、木質積層材の表面に対してほぼ鉛直方向から照射する鉛直照明手段、木質積層材の表面に対して斜めから照射する斜光照明手段と、表面撮像手段を備えており、
表面検査装置は、表面撮像装置で撮像した画像データから鉛直光画像と斜光画像を分離して、木質積層材における共通箇所の両画像を比較して、表面の性状を判定することを特徴とする請求項1記載の木質積層材の検査装置。
【請求項4】
木口検査装置は、長尺木口照明と長尺木口撮像手段を備えた長尺木口検査装置と、短尺木口照明と短尺木口撮像手段を備えた短尺木口検査装置を備えており、
長尺木口検査装置は、長尺木口画像から長尺木口の性状を判定し、
短尺木口検査装置は、短尺木口画像から短尺木口の性状を判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の木質積層材の検査装置。
【請求項5】
長尺木口検査用の画像または短尺木口検査用の画像は、長尺木口撮像手段または短尺木口撮像手段から撮像された画像を木質積層材の厚み方向に並べ直して補正した長尺木口補正画像または短尺木口補正画像とすることを特徴とする請求項4記載の木質積層材の検査装置。
【請求項6】
長尺木口補正画像または短尺木口補正画像において、前後と比較して厚みが異なる部分がある場合、基準となる長尺木口画像または短尺木口画像と比較して当該部分の層と共通するように補正した第2長尺木口補正画像または第2短尺木口補正画像を検査用の画像とすることを特徴とする請求項5記載の木質積層材の検査装置。
【請求項7】
表面検査装置は、鉛直光画像と斜光画像に長尺木口検査の画像と短尺木口検査の画像を同期させた情報に基づいて表面判定し、
長尺木口検査装置は、長尺木口画像に表面検査装置の画像を同期させた情報に基づいて長尺木口判定し、
短尺木口検査装置は、短尺木口画像に表面検査装置の画像を同期させた情報に基づいて短尺木口判定し、
総合判定は、表面判定、長尺木口判定、短尺木口判定に基づいて、総合判定することを特徴とする請求項4~6のいずれかに記載の木質積層材の検査装置。
【請求項8】
木質積層材が、合板、LVL、LVB、CLT、厚物合板のいずれかであることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の木質積層材の検査装置。
【請求項9】
請求項1~6のいずれかに記載された木質積層材の検査装置と検査結果に基づいて分別して堆積する堆積装置を備えたことを特徴とする木質積層材の検査分別装置。
【請求項10】
請求項7に記載された木質積層材の検査装置と検査結果に基づいて分別して堆積する堆積装置を備えたことを特徴とする木質積層材の検査分別装置。
【請求項11】
長尺木口検査装置、表面検査装置、短尺木口検査装置、堆積装置の順に配置され、これらの各装置は搬送装置によって連続的に結合されており、これらの装置を制御する総合コントローラが設けられている木質積層材の検査及び分別装置であって、
長尺木口検査装置は、木質積層材を縦方向に搬送する搬送装置と、照明装置と撮像装置が搬送装置の側方に設けられており、材料検知器が搬送装置の上方に設けられており、搬送装置にはエンコーダが設けられており、
表面検査装置は、木質積層材を横方向に搬送する搬送装置と、照明装置と撮像装置が搬送装置の上下に設けられており、材料検知器が搬送装置の上方に設けられており、搬送装置にはエンコーダが設けられており、
照明装置は撮像装置に対して、ほぼ垂直に反射光が入射する反射光照明と斜めに照射する斜光照明の2つが設けられており、
短尺木口検査装置は、木質積層材を横方向に搬送する搬送装置と、照明装置と撮像装置が搬送装置の側方に設けられており、搬送装置は表面検査装置の搬送装置と同期搬送され、
分別装置は、複数の堆積装置を有し、各堆積装置は搬送装置で連続的に設けられており、
総合コントローラは、長尺木口検査装置、表面検査装置、短尺木口検査装置の3検査に基づいて、木質積層材を評価して、評価に応じて分別装置の各堆積装置に木質積層材を堆積することを特徴とする木質積層材の検査及び分別装置。
【請求項12】
長尺木口検査装置は、更に、撮像された画像を木質積層材の厚さ方向に並べ直して補正した長尺木口補正画像を形成する手段を備えており、
短尺木口検査装置は、更に、撮像された画像を木質積層材の厚さ方向に並べ直して補正した短尺木口補正画像を形成する手段を備えていることを特徴とする請求項11記載の木質積層材の検査及び分別装置。
【請求項13】
長尺木口補正画像または短尺木口補正画像において、前後と比較して厚みが異なる部分がある場合、基準となる長尺木口画像または基準となる短尺木口画像と比較して当該部分の層と共通するように補正した第2長尺木口補正画像または第2短尺木口補正画像を検査用の画像とすることを特徴とする請求項12記載の木質積層材の検査及び分別装置。





【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木質積層材の製造の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、日本国内の森林に植栽された杉、桧などの樹木が成長し、日本国内の木材蓄積量が豊富になっている。脱炭素社会の動きなどと相まって、建築資材として木材の利用が期待されている。
建築資材などに利用するにあたり、品質を検査して、適正に応じた製品を製造し供給することが求められている。
木材は、無垢の状態で使用される材と合板や集成材など積層材として利用される形態がある。合板は、原木丸太から単板を切削して、乾燥して、単板を糊付けして積層して、プレスして製造される。合板では、表板、裏板、心板、添え心板などの種別に分けられた単板が使用される。例えば、表板は欠点の少ないきれいな表面の板、添え心板は節や色があってもよく表板よりも厚みがある板などである。また、合板は繊維方向を直交させて積層するのが原則であるので、繊維方向は表裏など奇数層が合板の長手方向、添え心板などの偶数層が合板の直交方向となる。これらの単板は、単板の状態で用途に応じた評価と選別がなされている。本出願人も、特許文献1(特許第6017390号公報)に示すように、透過光と反射光を利用した、欠損や変色などを評価して、選別する方法及び選別装置を提案した。
【0003】
合板などの積層材では、積層数や接着剤層があって、照射した光は透過できないので、透過光を用いた検査法を用いることができず、前述の評価方法を適用できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6017390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、木材を利用した合板などの積層材の検査装置を開発することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1.木質積層材の表面に照射した鉛直照射光と斜照射光を利用する表面検査装置と木質積層材の木口に照射した木口照射光を利用する木口検査装置を備えたことを特徴とする木質積層材の検査装置。
2.表面検査装置は、表裏両面の検査装置を備えていることを特徴とする1.記載の木質積層材の検査装置。
3.表面検査装置は、木質積層材の表面に対してほぼ鉛直方向から照射する鉛直照明手段、木質積層材の表面に対して斜めから照射する斜光照明手段と、表面撮像手段を備えており、
表面検査装置は、表面撮像装置で撮像した画像データから鉛直光画像と斜光画像を分離して、木質積層材における共通箇所の両画像を比較して、表面の性状を判定することを特徴とする1.記載の木質積層材の検査装置。
4.木口検査装置は、長尺木口照明と長尺木口撮像手段を備えた長尺木口検査装置と、短尺木口照明と短尺木口撮像手段を備えた短尺木口検査装置を備えており、
長尺木口検査装置は、長尺木口画像から長尺木口の性状を判定し、
短尺木口検査装置は、短尺木口画像から短尺木口の性状を判定する、
ことを特徴とする1.に記載の木質積層材の検査装置。
5.長尺木口検査用の画像または短尺木口検査用の画像は、長尺木口撮像手段または短尺木口撮像手段から撮像された画像を木質積層材の厚み方向に並べ直して補正した長尺木口補正画像または短尺木口補正画像とすることを特徴とする4.記載の木質積層材の検査装置。
6.長尺木口補正画像または短尺木口補正画像において、前後と比較して厚みが異なる部分がある場合、基準となる長尺木口画像または短尺木口画像と比較して当該部分の層と共通するように補正した第2長尺木口補正画像または第2短尺木口補正画像を検査用の画像とすることを特徴とする5.記載の木質積層材の検査装置。
7.表面検査装置は、鉛直光画像と斜光画像に長尺木口検査の画像と短尺木口検査の画像を同期させた情報に基づいて表面判定し、
長尺木口検査装置は、長尺木口画像に表面検査装置の画像を同期させた情報に基づいて長尺木口判定し、
短尺木口検査装置は、短尺木口画像に表面検査装置の画像を同期させた情報に基づいて短尺木口判定し、
総合判定は、表面判定、長尺木口判定、短尺木口判定に基づいて、総合判定することを特徴とする4.~6.のいずれかに記載の木質積層材の検査装置。
8.木質積層材が、合板、LVL、LVB、CLT、厚物合板のいずれかであることを特徴とする1.~6.のいずれかに記載の木質積層材の検査装置。
9. 1.~6.のいずれかに記載された木質積層材の検査装置と検査結果に基づいて分別して堆積する堆積装置を備えたことを特徴とする木質積層材の検査分別装置。
10. 7.に記載された木質積層材の検査装置と検査結果に基づいて分別して堆積する堆積装置を備えたことを特徴とする木質積層材の検査分別装置。
11.長尺木口検査装置、表面検査装置、短尺木口検査装置、堆積装置の順に配置され、これらの各装置は搬送装置によって連続的に結合されており、これらの装置を制御する総合コントローラが設けられている木質積層材の検査及び分別装置であって、
長尺木口検査装置は、木質積層材を縦方向に搬送する搬送装置と、照明装置と撮像装置が搬送装置の側方に設けられており、材料検知器が搬送装置の上方に設けられており、搬送装置にはエンコーダが設けられており、
表面検査装置は、木質積層材を横方向に搬送する搬送装置と、照明装置と撮像装置が搬送装置の上下に設けられており、材料検知器が搬送装置の上方に設けられており、搬送装置にはエンコーダが設けられており、
照明装置は撮像装置に対して、ほぼ垂直に反射光が入射する反射光照明と斜めに照射する斜光照明の2つが設けられており、
短尺木口検査装置は、木質積層材を横方向に搬送する搬送装置と、照明装置と撮像装置が搬送装置の側方に設けられており、搬送装置は表面検査装置の搬送装置と同期搬送され、
分別装置は、複数の堆積装置を有し、各堆積装置は搬送装置で連続的に設けられており、
総合コントローラは、長尺木口検査装置、表面検査装置、短尺木口検査装置の3検査に基づいて、木質積層材を評価して、評価に応じて分別装置の各堆積装置に木質積層材を堆積することを特徴とする木質積層材の検査及び分別装置。
12.長尺木口検査装置は、更に、撮像された画像を木質積層材の厚さ方向に並べ直して補正した長尺木口補正画像を形成する手段を備えており、
短尺木口検査装置は、更に、撮像された画像を木質積層材の厚さ方向に並べ直して補正した短尺木口補正画像を形成する手段を備えていることを特徴とする11.記載の木質積層材の検査及び分別装置。
13.長尺木口補正画像または短尺木口補正画像において、前後と比較して厚みが異なる部分がある場合、基準となる長尺木口画像または基準となる短尺木口画像と比較して当該部分の層と共通するように補正した第2長尺木口補正画像または第2短尺木口補正画像を検査用の画像とすることを特徴とする12.記載の木質積層材の検査及び分別装置。
なお、本発明では、木質積層材の表裏、長尺木口の両側、短尺木口の両側の6面を検査し、判定するものであり、「表面検査」のように一方の検査のように記載してあっても、基本的には「裏面検査」も同様であるので、他方については説明を省略する。したがって、表面には表の面と裏の面が含まれ、表面検査装置には、表の面の検査装置と裏の面の検査装置が含まれ、長尺木口、短尺木口は、両側の木口が含まれる。
【発明の効果】
【0007】
1.本発明は、光を照射した反射光を撮像した画像を用いて、木質積層材の表面の性状と木口の性状を評価できる木質積層材の検査装置を実現した。
木質積層材の表面は、鉛直方向からの反射光と斜めの反射光を用いて得られた画像を比較することにより、凸凹に伴う影の発生状態などを比較して、生き節や節穴などを判定することができる。
2.木質積層材の木口には、節(節穴)、割れ、重なりなどが発生することがあるので、木口の照射光の反射光を撮像した画像をもとにこれらの不良を評価できる。
3.本発明によって、単板を積層した合板は、単板の積層枚数を増やした厚物合板、多層合板、合板、LVL、CLT、LVB、集成材などの木材の板を積層した材の検査を行って、評価して類別にまとめて、提供することができる。これによって、下地材や外装材など用途に応じた提供をすることができる。
4.木質積層材を搬送しながらラインセンサから得られた分割された個別の画像を取り込んで合成した長尺及び短尺の木口の全体画像は、木質積層材の反りや搬送コンベヤの振動の影響を受けて、屈曲して直線状の画像を取得できないことがある。このような場合、個別の画像を個別の画像の表面や中央値基準として、厚さ方向に並べなおす補正をすることで、直線状の検査用の画像(一次木口補正画像)を生成することができる。木質積層板は、平板なので、平らに並べ直すことで、直線状態に復元することができる。
また、木質積層材に欠損があった場合、一次木口補正画像では凹部となって現れるが、どの層に欠損があるか判定できないことがある。このような場合は、第2の補正を行って、二次木口補正画像を生成する。
第2の補正は、木質積層材の基準木口画像の層に合わせて凹部の個々の画像を並べ直すなどの操作を行って二次補正画像を得て、欠損部の層を明確にすることができる。基準木口画像は、一次画像補正を圧縮して生成、あるいは、凹部の前後の層を基準にすることができる。
例えば、表面ラインに着目してラインセンサの個々の画像の表面を直線状に並べて形成した一次木口補正画像とした場合、欠損部は下側に発生するが、基準木口画像と比較して欠損部以外の層が一致するように並べ直すことにより、欠損層が凹部になる。
あるいは個別の画像の中央値に着目して補正を行った一次木口補正画像とした場合、欠損部は上下に凹部となって現れる。この場合でも、基準小淵画像と比較することにより、欠損部以外の層が一致するように並べ直すことにより欠損層が凹部になる。
一次木口補正画像、さらに二次木口補正画像を用いて検査することにより、検査精度が向上する。
5.杉、松、桧、落葉松などの戦後植林された日本の針葉樹が成長し木材としての蓄積量は増えているが、材価の低迷もあって、枝打ちなどの手入れが十分になされていないため、節や脂による変色などがあって、品質のばらつきが多い。本発明が適切に評価することによって、これらの樹木の利用促進をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】木質積層材検査、分別装置の平面概要を示す図。
図2】木質積層材検査装置の正面概要を示す図。
図3】長尺木口の検査装置を示す図。
図4】表裏面の検査及び短尺木口の検査装置を示す図。
図5】表面又は裏面検査の撮像より得られた画像生成の実施例を示す図。
図6】重なりの模式図及び事例写真を示す図。
図7】トンネルの模式図及び事例写真を示す図。
図8】判定フローチャートを示す図。
図9】歪んだ画像の例を示す図。
図10】補正を示す図、(a)表面ラインに個々の画像を合わせた補正、(b)中央ラインに個々の画像を合わせた補正。
図11】圧縮画像を基準画像とする2段階補正を示す図。
図12】凹部の前後を基準とする2段階補正を示す図。
図13】木質積層材の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、光を照射した反射光を撮像した画像を用いて、木質積層材の表面の性状と木口の性状を評価できる木質積層材の検査装置である。木質積層材の表面は、鉛直方向からの反射光と斜めの反射光を用いて得られた画像を比較することにより、凸凹に伴う影の発生状態などを比較して、生き節や節穴などを判定する。
木質積層材の木口には、節穴、割れ、重なりなどが発生することがあるので、木口を撮像した画像をもとにこれらの不良を評価する。
本発明は、単板を積層した合板、単板の積層枚数を増やした厚物合板、LVL、CLTなどの木材の板を積層した木質積層材を対象とする。木質積層材の検査を行って、評価して類別にまとめた製品を提供することができる。これによって、下地材や外装材など用途に応じた製品を提供することができる。
杉、松、桧、落葉松などの日本の針葉樹は、節や脂による変色などがあって、品質にばらつきに多いが、本発明によって、適切に評価することができ、これらの樹木の利用促進をすることができる。
【0010】
本発明は、木質積層材の表面に照射した表面照射光を利用する表面検査装置と木質積層材の木口に照射した木口照射光を利用する木口検査装置を備えた木質積層材の検査装置である。本発明では、木質積層材を搬送しながら、各検査を行い、各検査による木質積層材の位置が特定できるように管理される。例えば、各検査装置は共通の時間で管理することにより、木質積層材の検査位置の同期をとることができ、一枚の木質積層材として評価することができる。
表面検査装置は、木質積層材の表面に対してほぼ鉛直方向から照射する鉛直照明手段、木質積層材の表面に対して斜めから照射する斜光照明手段と、表面撮像手段を備えている。連続撮像した画像データから鉛直光画像と斜光画像を分離して、木質積層材における共通箇所の両画像を比較して、当該箇所の性状を判定する。穴や凹凸など2種類の光によって、影のでき方が違うので、平坦あるいは凹凸などを判定することができる。また、カラー画像を用いることによって、腐れや変色などの判定もすることができる。
表面検査装置は、表の面、裏の面とも設けることができ、表裏に同じ構成の検査装置を設けることができる。
【0011】
木口検査装置は、長尺木口照明と長尺木口撮像手段を備えた長尺木口検査装置と、短尺木口照明と短尺木口撮像手段を備えた短尺木口検査装置を備えている。
長尺木口検査装置は、長尺木口画像から長尺木口の性状を判定する。短尺木口検査装置は、短尺木口画像から短尺木口の性状を判定する。さらに、木口の判定には表裏面の画像も併せて判定することができる。
【0012】
木質積層材は、搬送しながら連続的に検査装置を通過する。搬送中に木質積層材は検知センサで検知され、エンコーダなどによって、木質積層材が各検査装置を通過した位置が記録され、時間管理にあわせて、各検査装置の位置合わせを行うことによって、一枚木質積層材の特定箇所の瑕疵を特定して検出し、全体の検査を行うことができる。
各検査装置の検査信号を他の検査装置の信号に送って、同期させることによって、多方面から関連付けて評価することができるようになる。例えば、木口の重なり部と表面の膨らみが同調するので、重なりの面的範囲を把握することができる。
【0013】
反りのある木質積層材や搬送装置の振動を受けた状態でラインセンサで画像を取得すると、小間切れに取得された個々の画像を並べても、凸凹が現れて歪んだ木口画像となり、直線状の全体画像を得られず、評価しにくい画像(図9参照)となってしまう。
このような歪んだ木口画像を木口面が直線状になるように、個々の画像を直線状に並べなおして補正する。このように補正した画像した長尺木口あるいは短尺木口の補正画像(図10参照)(一次木口補正画像)を評価用の画像として、精度の高い評価を行うことができる。
直線状に補正する方法として、個々の画像の上面(表面)に着目して、直線状に揃える。あるいは、中央に着目して揃えるなどの方法がある。木質積層材は、基本的に均一な厚みを有するので、表面、下面、中央などを基準にして、個々の画像を並べると、直線状の補正画像を得ることができる。
【0014】
木質積層材に欠損(特に、表層や裏層)があると、直線状に補正した一次木口補正画像において、凹みとなって現れるが、どの層に欠点があるのか、特定するために再補正して二次木口補正画像を取得する。
再補正は、いくつかの手段がある。例えば、ラインセンサから得た個々の画像を基準画像に合わせて並べ直して、欠損のある層を凹部とする二次木口補正画像とする方法。あるいは、表層と裏層に着目して、凹部の前後の層と一致する表層あるいは裏層に合わせて並べ直す方法、さらに、別の方法としては、凹部の前後の層を基準層とし、凹部の層構成が一番一致するように並べ直す方法などがある。
なお、表面に凹部が現れる欠損は、木質積層材の表層あるいは裏層であることが多い。中間層の欠損はトンネルとなることが多い。
また、ラミナなどの板材を積層する場合は、ラミナの一部が欠損することはないので、二次補正の必要性は小さい。
【0015】
左右の長尺木口、前後の短尺木口、表裏の表面での評価を総合して、総合判定を行う。
総合判定は、節の数やトンネルの範囲など、欠点の種類、数、範囲などを考慮して決定される。用途や樹種などによって、判定基準を変えてもよい。
【0016】
これらの評価及び判定は、AI学習によって、自動判定を行うことができる。
初期の判定基準は、例えば、多数の厚物合板を準備して、一枚ごとに、撮像した画像をもとに、各木口、表裏面を評価項目にしたがって、入力して、学習させる。
実働に応じて、学習を積み重ねることによって、評価精度を向上させることができる。
【0017】
本発明では、木質積層材の表裏2面、木口4面を検査して、評価する。
表裏面の検査からは、木質積層材の寸法、生き節、死に節、穴、割れ、虫穴、腐れ、刃痕、パテ不良などを検出して、評価することができる。
木口の検査からは、層を構成する材料(単板など)の重なり、トンネル、カケなどを検出して、評価することができる。
検査項目の例を表1に示す。
木質積層材は、木質単板などの木材を層状に積層した材料であって、合板、厚物合板、多層合板、LVL、CLT、LVB、集成材などである。
【0018】
【表1】
【0019】
図1に木質積層材の検査、分別装置SSの平面概要を示している。
検査・分別装置SSは、検査装置Aと分別・堆積装置Bを備えている。検査装置Aと分別・堆積装置Bは、連続して配置されており、総合判定コントローラ8で制御されている。
木質積層材の検査・分別装置SSは、木質積層材9を連続的に搬送して、搬送途中に木質積層材9を検査し評価して、評価結果に基づいて木質積層材9を分別して、堆積する装置である。
【0020】
検査装置Aは、長尺木口検査装置30、表裏検査装置40、短尺木口検査装置60を備えている。
分別・堆積装置Bは、検査によって評価された木質積層材9を、評価別に分けて堆積する堆積装置10を備えている。図1では、堆積合板A13、堆積合板B14、堆積合板C15の3種類に分別しているが、これは例示であり、これに限られない。
総合判定コントローラ8は、各検査装置と、検査データに基づいて合板を評価し、分別し、所定の箇所に堆積することを制御する。
これらの検査、分別、堆積は、縦搬送コンベヤ1、 方向転換コンベヤ4、横搬送コン
ベヤ5、コンベヤ11を配置して、木質積層材9を搬送しながら連続的に行われる。これらの搬送装置の制御も総合判定コントローラ8が行う。
【0021】
図2は、木質積層材検査装置の機器配置を示す正面概要である。
長尺木口検査装置30、表裏検査装置40、短尺木口検査装置60、堆積装置10が配置されている。
木質積層材9は、縦搬送コンベヤ(長尺木口検査装置30の縦搬送装置の図示は省略)、横搬入コンベヤ5A、横搬出コンベヤ5Bで搬送されながら、長尺木口検査装置30、表裏検査装置40、短尺木口検査装置60を経て、評価されて、堆積装置10のコンベヤ11に引き継がれ、評価に応じて堆積バー12で堆積合板A13、堆積合板B14、堆積合板C15の箇所に堆積される。
【0022】
図3は、長尺木口検査装置30を示す。平面図(a)正面図(b)、側面図(c)である。
木質積層材9を長尺方向に搬送する縦搬送コンベヤ1の側面に長尺木口撮像手段31と長尺木口照明32が配置されている。左右にそれぞれ、長尺木口撮像手段左31Lと長尺木口照明左32L、長尺木口撮像手段右31Rと長尺木口照明右32Rが配置されている。
縦搬送コンベヤ1には、搬送路の上に材料検知器2が設けられ、駆動軸にはエンコーダ3が設けられている。搬送される木質積層材9を材料検知器2が検知することによりエンコーダ3で得られる搬送タイミングと長尺木口への照射タイミングと撮影タイミングが記憶され、時間的に同期がとられることとなる。
【0023】
図4は、表裏面の検査装置と短尺木口の検査装置を示す。長裏面検査装置図(a)と短尺木口検査装置図(b)である。
図1、2に示すように、横搬送コンベヤは、前後に分かれており、前後のコンベヤである横搬入コンベヤ5Aと横搬入コンベヤ5Bの間の部分に表裏検査装置40が設置されている。
横搬入コンベヤ5Bの両側に短尺木口検査装置60が設置されている。
横搬入コンベヤ5Aの上方に材料検知器6が設置されている。
【0024】
表裏検査装置40は、木質積層材9の表面側に表面撮像手段41、表面照明42、木質積層材9の裏面側に裏面撮像手段44、裏面照明45が配置されている。
表面撮像手段41は、左右に配置された表面撮像手段左41L、表面撮像手段右41Rが設けられている。表面照明42は、反射光照明42A、斜光照明42Bが設けられている。この2種類の照明による画像が表面撮像手段41で撮像される。
反射光照明42Aは、反射光がほぼ直角に表面撮像手段41へ入射するように、木質積層材9の表面を照射する。斜光照明42Bは、木質積層材9へ斜め(図示の例では約45度)に照射して、表面撮像手段41は斜光による画像を得ることになる、斜光では、凹凸による影が出ることとなる。
裏面撮像手段44は、裏面撮像手段左44L、裏面撮像手段右44Rが設けられている。裏面照明45は、反射光照明45A、斜光照明45Bである。この2種類の照明による画像が裏面撮像手段44で撮像される。
反射光照明45A、斜光照明45Bとも、木質積層材9の表面の照射と同様に裏面撮像手段44に対しても配置されている。
【0025】
短尺木口検査装置60は、短尺木口撮像手段61と 短尺木口照明62を備えている。
横搬入コンベヤ5Bの一方の側方に、短尺木口撮像手段左61Lと短尺木口照明左62Lが、他方の側方に短尺木口撮像手段右61Rと短尺木口照明右62Rが設けられている。短尺木口照明62が照査された光に基づいて短尺木口撮像手段61によって、木質積層材9の短尺木口の状態が撮影される。
【0026】
横搬入コンベヤ5Aの駆動軸にはエンコーダ7が設けられている。搬送される木質積層材9を材料検知器6が検知することにより、エンコーダ7で得られる搬送タイミングと表裏面側への照射タイミングと撮影タイミング、及び、両側の木口への照射タイミングと撮影タイミングが、記憶され、時間的に同期がとられることとなる。
横搬入コンベヤ5Aと横搬出コンベヤ5Bは、同速に制御されているので、横搬入コンベヤ5Aの駆動軸に設けられたエンコーダ7によって、短尺木口検査装置60の撮影、記憶も同期付けられる。
【0027】
図5に表面又は裏面検査の撮像より得られた画像生成の実例を示す。
表裏検査装置40では、反射光照明42Aと斜光照明42Bの2種類の光の反射光に基づいて表面撮像手段41(41L等)が撮影し、撮像51が生成される。この撮像51を、反射光画像分離52Aと斜光画像分離52Bに分けた分離画像52を生成する。撮像51、分離画像52では、ライン照明などによる分離画像を並べた状態である。
その後、分離画像52の連続処理を行って反射光画像生成53Aと斜光画像生成53Bとする。同じ節部の画像を拡大した画像生成拡大写真54を示すと、反射光画像拡大写真54Aに比べて斜光画像拡大写真54Bでは、右側の輪郭の丸みが小さくなっており、穴であることが分かる。これが、同じ形状に見える場合は、平坦であり、生き節と判断することができる。
【0028】
図6に木質積層材の長尺木口検査の撮像より得られた重なり画像の実例を示す。
この木質積層材9は、9層の構成である。第2層の単板の一部が重なって積層された状態となっている。模式図(a)、長尺木口検査装置で撮像した画像(b)である。表面は平らになっているが、内部で重なり合って、重なり部分が膨れて2~4層にかけて歪が生じている。
この木質積層材9は、繊維方向が直交するように積層されているので、上下層の繊維方向が異なっており、積層状態が鮮明に撮影されている。
表面観察も連動して画像を生成することにより、表面画像に膨れあるいは圧縮された痕跡が表面画像に現れており、重なりの幅と長さを判定することができる。
【0029】
図7に木質積層材の長尺木口検査の撮像より得られたトンネル画像の実例を示す。
この木質積層材9は、9層の構成である。第2層の単板の一部が欠損して、空洞であるトンネル21の状態で積層されている。模式図(a)、長尺木口検査装置で撮像した画像(b)である。表面にはやや凹みが現れており、欠落部分の穴であるトンネル21が、黒く光が反射されない部分として2層目に生じている。画像としては、光の反射がないので黒く映っている。
これは、短尺木口検査も同様である。
表面観察も連動して画像を生成することにより、表面画像に薄い凹みとなって現れており、トンネルの空洞の幅と長さを判定することができる。
【0030】
図8に木質積層材の検査装置の判定フローチャートを示す。
この判定フローチャートは、長尺木口判定フロー100、表裏判定フロー200、短尺木口判定フロー300と総合判定フロー400から構成されている。長尺木口判定と、表裏面の判定、短尺木口判定結果とそれらを総合した判定とから木質積層材のグレードが判定されることになっている。
長尺木口判定フローと短尺木口判定フローは左右両方共通するので、一方だけを示す。また、表裏判定フローも表面と裏面の両方があるが、共通するので、表面だけを示している。
【0031】
長尺木口判定のフロー100を示す。
左側の長尺木口を撮像する長尺木口撮像手段左31Lは、ラインセンサ型であり、木質
積層材9の長尺木口を搬送しながら微小幅毎に撮影する。長尺木口撮像手段左31Lから得られた画像は、画像生成処理機構にて、合成して、長尺木口全体の映像情報を構築し、長尺木口の判定を行う。
これは、右側の長尺木口でも同様に行われる。
工程104、工程105、工程106は、CPUで判定基準が設定され、モニターで観察しながら、撮像画像を観察して評価項目とパラメータを設定し、蓄積して、評価基準をAI学習させて、確立する。初期の教師データによる学習終了後は、実装によりデータの蓄積に伴いAI判定の精度を向上させる。
情報処理はAIコントローラ左33L、AIコントローラ右33Rで行われる。
【0032】
101 シェーディング補正:長尺木口撮像手段左31Lから得られたライン画像に光学系に起因する明暗のむらや収差などを補正する。
102 メモリ保存:ライン画像を順次メモリ上に保存する。
103 ライン画像合成:ライン画像を時間順に合成して、全長にわたる長尺木口の画像を生成する。
104 ブレ補正、反り・捲れ検知:製品(合板等)をベルトコンベヤで搬送する際に上下に振れる為に生ずるブレを補正、製品に生じている反り・捲れを補正
反りやベルトコンベヤの上下振動に伴う補正は、後段に説明する。
105 トンネル検知:層の一部欠損に起因する、トンネル状の、原板不足、心不足、カケなどを検知する。
106 重なり検知:層の重なりを検知する。
107 長尺木口判定:トンネルや重なりの数や大きさに基づいて、判定する。
長尺木口判定信号は、ステップ401へも送られる。
【0033】
表面判定のフロー200を示す。なお、裏面も同様であるので、省略する。
表面は図1、4にあるように、表面撮像手段左41Lと表面撮像手段右41Rの2つの撮像装置を有している。検査対象の木質積層材が短ければ、一つとすることも可能である。
鉛直の反射光照明42Aと斜めからの斜光照明42Bを利用して、左右の撮像手段を用いて木質積層材の表面が撮像される。照明と撮像装置は同期回路によって同期がとられている。撮像する撮像手段は、カラーのラインセンサ型である。木質積層材9の表面を搬送しながら微小幅毎に撮影する。表面撮像手段左41Lと表面撮像手段右41Rから得られた画像は、画像生成処理機構にて、合成して、表面全体の映像情報である撮像51(図5参照)を生成する。表面全体の画像は反射光照明42Aの光から得られた画像と斜光照明42Bの光から得られた画像を分離して反射光画像分離52Aと斜光画像分離52Bの2種類にした分離画像52(図5参照)を生成する。分離画像の連続処理を行って反射光画像生成53Aと斜光画像生成53Bを生成し、色評定、節や穴の評定を行って表面の判定が行われる。
表面判定フローチャート200を図8に示す。これは、裏面でも同様に行われる。
工程211、工程212、工程213の程度は、CPUで判定基準が設定され、モニターで観察しながら、撮像画像を観察して評価項目とパラメータを設定し、蓄積して、評価基準をAI学習させて、確立する。初期の教師データによる学習終了後は、実装によりデータの蓄積に伴い精度の高いAI判定ができるようになる。
情報処理はAIコントローラ表面43、AIコントローラ裏面46で行われる。
【0034】
201 撮像:表面撮像手段左41Lで木質積層材の左側を撮影する。
202 シェーディング補正:表面撮像手段左41Lから得られたライン画像に光学系に起因する明暗のむらや収差などを補正する。
203 メモリ保存:ライン画像を順次メモリ上に保存する。
204~206:201~203と同様に表面撮像手段右41Rで撮影した画像を平行して処理する。
207 表面画像の生成:左右の画像の位置座標の合わせ込みであるキャリブレーションを行う。表面全体の映像情報である撮像51が生成される。
208 画像分離:照明による画像分離。反射光照明42Aの光から得られた画像と斜光照明42Bの光から得られた画像に分離する。
209 反射光画像の生成:反射光画像分離52Aを生成する。
210 斜光画像の生成:斜光画像分離52Bを生成する。
211 2画像比較:反射光画像分離52Aと斜光画像分離52Bを比較して、節や穴、割れなどの凹凸や入り皮、やにツボなどを検出する。数、面積も評価する。
212 斜光画像評価:青カビ、変色などを検出する。数、面積も評価する。
213 総合判定:211、212の検出を元に表面の判定を行う。
211、212、213の評価は、制御装置(CPU)に最初はパラメータを設定し、教師サンプルを用いて、AI学習させる。さらに、実装段階では、事例を積み重ねて、精度を高める。
【0035】
図8に短尺木口判定のフローチャート300を示す。
このフローチャート300は、図8に示す長尺木口判定のフローチャート100と同様の手順である。このフローは左右の短尺木口で行われるので、片方は省略する。
左側の短尺木口を撮像する短尺木口撮像手段左61Lは、ラインセンサ型であり、木質積層材9の短尺木口を搬送しながら微小幅毎に撮影する。短尺木口撮像手段左61Lから得られた画像は、画像生成処理機構にて、合成して、短尺木口全体の映像情報を構築し、短尺木口の判定を行う。
工程304、工程305、工程306は、制御装置(CPU)で判定基準が設定され、モニターで観察しながら、撮像画像を観察して評価項目とパラメータを設定し、蓄積して、評価基準をAI学習させて、確立する。初期の教師データによる学習終了後は、実装によりデータの蓄積に伴いAI判定の精度が向上する。
情報処理はAIコントローラ左63L、AIコントローラ右63Rで行われる。
【0036】
301 シェーディング補正:短尺木口撮像手段左61Lから得られたライン画像に光学系に起因する明暗のむらや収差などを補正する。
302 メモリ保存:ライン画像を順次メモリ上に保存する。
303 ライン画像合成:ライン画像を時間順に合成して、全長にわたる短尺木口の画像を生成する。
304 ブレ補正、反り・捲れ検知:製品(合板等)をベルトコンベヤで搬送する際に上下に振れる為に生ずるブレを補正、製品に生じている反り・捲れを補正
なお、反りやベルトコンベヤの上下振動に伴う補正は、後段に説明する。
305 トンネル検知:層の一部欠損に起因する、トンネル状の、原板不足、心不足、カケなどを検知する。数、長さも評価する。
306 重なり検知:層の重なりを検知する。数、長さも評価する。
【0037】
図8に総合判定のフローチャート400を示す。
総合判定フローでは、長尺木口判定フロー100、表裏判定フロー200、短尺木口判定フロー300で得られた判定信号を相互に連動させて長尺木口、短尺木口、表裏面の判定を行い、更に、これらを総合して総合判定を行う工程である。
たとえば、表面の判定信号を短尺木口側に送ることによって、図7(a)に示す表面側の凹み信号とトンネル21の幅と長さの判定に活用される。図6(a)に示す表面側の膨らみ信号と重なり20についても同様に幅と長さの判定に活用することができる。
これらの表面の信号と木口の信号を反映して活用した木口の判定は、制御装置(CPU)で判定基準が設定され、モニターで観察しながら、撮像画像を観察して評価項目とパラメータを設定し、蓄積して、評価基準をAI学習させて、確立する。初期の教師データによる学習終了後は、実装によりデータの蓄積に伴いAI判定の精度が向上する。
これは、木口の信号を反映した表面の判定でも同様に初期の基準設定、実装によるAI
学習による充実が図られる。
さらに、長尺木口判定、短尺木口判定、表裏面判定の各要素判定を総合した総合判定が行われる。この総合判定も、最初は、マニュアルによる学習によって、判定基準を設定し、実装において積み重ねられる習熟学習によって、AI判定の精度が向上することとなる。
各部位の検査装置のコントローラ(AIコントローラ左33L、AIコントローラ右33R、AIコントローラ表面43、AIコントローラ裏面46、AIコントローラ左63L、AIコントローラ右63R)とからの情報に基づいて、情報処理が総合判定コントローラ8で行われる。
【0038】
401 長尺木口判定と表裏座標軸比較:長尺木口判定(107)からの信号と表面判定(213)からの信号を比較して、重なりやトンネルを座標軸で対象の木質積層材上に重ね合わせる。
402 長尺木口、表裏判定:401の処理に基づいて、表裏の撮像と長尺木口の撮像を合わせて、長尺木口の判定を行う。
403 短尺木口データと表裏データの突合せ:短尺木口判定(307)からの信号と表面判定(213)からの信号を比較して、重なりやトンネルを座標軸で対象の木質積層材上に重ね合わせる。
404 短尺木口、表裏判定:403の処理に基づいて、表裏の撮像と長尺木口の撮像を合わせて、短尺木口の判定を行う。
405 総合判定:213の表裏面の判定、402の長尺木口の判定、404の短尺木口判定に基づいて、総合判定する。合板A、合板B、合板Cなどのグレード分けして、図1、2に示す堆積合板A13、堆積合板B14、堆積合板C15の箇所に堆積される。
【0039】
図1に示した木質積層材の検査、分別装置SSの平面概要に基づいて、本発明の装置について、更に詳しく説明する。
検査、分別装置SSは、検査装置Aと分別・堆積装置Bを備えている。検査装置Aと分別・堆積装置Bは、連続して配置されており、総合判定コントローラ8で制御されている。
木質積層材の検査、分別装置SSは、木質積層材9を連続的に搬送して、搬送途中に木質積層材9を検査し、検査結果に基づいて木質積層材9を評価判定して、評価に応じて堆積する。
検査装置Aは、長尺木口検査装置30、表裏検査装置40、短尺木口検査装置60の順に連続して配置されている。なお、この検査装置の順番は、適宜決定できる。
分別・堆積装置Bは、検査によって評価された木質積層材9を、評価別に堆積合板A、堆積合板B、堆積合板Cの3種類に分けて堆積する堆積装置10を備えている。
これらの検査、分別、堆積は、縦搬送コンベヤ1、方向転換コンベヤ4、横搬送コンベヤ5、コンベヤ11を配置して、木質積層材9を搬送しながら連続的に行われる。長尺木口と短尺木口の搬送方向が変わるので、縦搬送と横搬送の間に方向転換コンベヤを介在させている。
これらの搬送装置の制御と各検査装置、評価、分別、堆積を総合判定コントローラ8が行う。
長尺木口の性状、短尺木口の性状、表裏面の性状は別々に撮像されるが、同じ木質積層材全体として評価する必要があるので、搬送装置に設置された材料検知器2、6の検知信号と搬送装置に設けられたエンコーダ3、7の情報に基づいて、それぞれの撮像情報が一枚に突き合わせることができる。撮像情報の突合せは、このほか、タイマーなどを利用することもできる。
【0040】
長尺木口検査装置30において、木質積層材9は、縦搬送コンベヤ1によって搬送される途中で、材料検知器2で検知された検知信号とエンコーダ3の信号と左右の撮像データ
信号が(長尺木口撮像手段左31L、長尺木口撮像手段右31Rによる撮像データ信号)が左右のAIコントローラ(AIコントローラ左33L、AIコントローラ右33R)で木質積層材の位置情報(検知からの経過時間と搬送速度から、撮像データが木質積層材のどこの箇所にあたるか特定される)が特定され、総合判定コントローラ8に送られる。長尺木口判定が長尺木口の撮像データを利用して、長尺木口判定フロー100にしたがって行われる。
なお、この位置情報は、表裏検査装置40、短尺木口検査装置60においても特定され、これらの位置情報を突き合わせることにより、長短の木口の撮像データと表裏面の撮像データが一枚の木質積層材に統合されることとなる。
【0041】
木質積層材9は、方向転換コンベヤ4で直交方向に搬送方向が変更され、横搬送コンベヤ5で搬送される。横搬送コンベヤ5は、表面撮像手段による表面撮像箇所の前後で分割されて、横搬入コンベヤ5A、横搬出コンベヤ5Bに分かれている。ただし、横搬入コンベヤ5A、横搬出コンベヤ5Bの搬送速度は同期しており、材料検知器6とエンコーダ7で木質積層材9の位置情報を検出できる。
横搬入コンベヤ5Aの上方には材料検知器6が設置されており、搬送される木質積層材9が検知される。横搬入コンベヤ5Aの駆動軸にエンコーダ7が装着されていて、材料検知器6の信号とエンコーダ7の搬送信号により、木質積層材9の場所(座標)を特定することができる。
【0042】
横搬入コンベヤ5Aと横搬出コンベヤ5Bの間に、表裏検査装置40の表面撮像手段41、反射光照明42A、斜光照明42B、裏面撮像手段44、裏面撮像手段左44L、裏面撮像手段右44R、反射光照明45A、斜光照明45Bが配置されている。これらの表裏面への2種類の照明に基づいた撮像が表面と裏面の撮像手段で得られる。本例では、撮像手段は左右に分かれており、表面撮像手段左41L、表面撮像手段右41R、裏面撮像手段左44L、裏面撮像手段右44Rが配置されている。
表裏の撮像手段で得られた撮像データは、AIコントローラ表面43で表面のデータ処理がなされ、AIコントローラ裏面46で裏面のデータ処理がなされて、表裏判定フロー200にしたがって、表面の判定がなされる。
【0043】
横搬出コンベヤ5Bの上に、短尺木口検査装置60が配置されている。
木質積層材9は、短尺木口照明62によって照らされた短尺木口を短尺木口撮像手段61で撮像される。この照明と撮像手段は左右に配置されていて、短尺木口撮像手段左61L、短尺木口撮像手段右61R、短尺木口照明左62L、短尺木口照明右62Rから構成されている。
撮像データはAIコントローラ左63LとAIコントローラ右63Rによって、処理される。短尺木口の判定には、表裏面のデータが加味されて行われる。短尺木口の判定は、短尺木口判定フロー300にしたがって行われる。
【0044】
長尺木口検査装置30、表裏検査装置40、短尺木口検査装置60のそれぞれには、AIコントローラがあるが、各装置間の情報伝達、機器の総合制御、総合判定は総合判定コントローラ8が担っている。
長尺木口判定フロー100、表裏判定フロー200、短尺木口判定フロー300のそれぞれの判定を利用して、総合判定フロー400に基づいて、木質積層材9の総合判定が行われ、木質積層材のグレードを決められる。
木質積層材のグレード情報に基づいて、堆積装置10が制御されて、グレードによって分別堆積される。
総合判定コントローラ8の制御によって、堆積装置10のコンベヤ11、11、11が制御され、それぞれの位置で木質積層材が停止し、堆積バー12の起動によって、堆積合板A13、堆積合板B14、堆積合板C15として、堆積される。
【0045】
<検査用画像の補正について>
表面画像について、図5にラインセンサで得られた細かにライン状に分割された画像を並べて、連続処理を行って反射光画像生成53Aと斜光画像生成53Bを生成することが[0025]に記載されている。
木口の画像についても、同様に、細かなライン状に分割された画像を並べて、木質積層材の連続した1枚の検査用の画像を生成する。
木口の画像では、木質積層材に反りがあったり、あるいは、搬送手段であるベルトコンベヤが振動すると、分割された画像を並べても、屈曲して歪んだ画像になってしまい、きれいな検査用の画像が取得できないことがある。これを補正して、一枚の連続した木口画像にし、評価の精度を向上させる技術を提案する。以下に説明する補正は、長尺木口画像、短尺木口画像の両方に適用できるので、区別することなく記載する。
この画像の補正は、図8に示すフロー図の104(長尺木口の補正)、304(短尺木口の補正)に含まれる。
【0046】
歪んだ画像の例を図9に示す。
例えば、搬送用のコンベヤが振動すると、木質積層材も上下に動き、そのタイミングでラインセンサで得られた個々の画像(個別のラインセンサの撮像)81を並べて得られた木口部の画像は図9(a)に示すように波うって歪んだ合成木口画像70になる。この歪んだ合成木口画像70の元となるラインセンサの個々の個別画像81に分割した図を図9(b)に示す。
【0047】
表面ラインや中央ラインを基準に補正して補正画像を得る方法を図10に示す。
この歪んだ画像の元の木質積層材は、同一の厚みの平板であるので、ラインセンサで得られた個々の画像も同じ厚さである。したがって、表面や裏面あるいは中央に合わせて、個々の画像を調整して並べると、直線状に揃った木口補正画像55が得られる。
【0048】
個々の画像の表面を表面ライン86に合わせて並べ直して補正画像である一次木口補正画像71とする例を図10(a)に示す。
ラインセンサから得られた個別の画像x1、x2・・・xnを時間順に並べた図が(1)に示されている。ベルトコンベヤの振動によって中間部分が波打って歪んだ画像となっている。この画像を直線状に並べ直すために表面ライン86を設定して、この表面ライン86に合わせて個別の画像x1、x2・・・xnの表面を並べ直す補正を行った木口補正画像(一次木口補正画像)71が(2)に示されている。
木質積層材は、平板なので、ゆがんだ画像をどこかを基準に並べ直すと、直線状の画像が得られるので、これを検査用の補正画像とすることができる。ただし、表層に欠損があった場合は、第2層が表面層となり、下層に凹部が現れ、正しくない。このように下層に凹部が現れたら、さらに二次補正を行う。
【0049】
個々の画像の中央値85aを中央ライン85に合わせて並べ直して一次木口補正画像71bとする例を図10(b)に示す。
個別の画像の中央値85a付近に中央ライン85を設定した図が(1)に示され、を中央ライン85に合わせて個々の画像を並べ直して、一次補正画像である木口補正画像71bとした例が(2)に示されている。ただし、表層に欠損があった場合は、上下に凹部が現れて、正しくない。このように上下に凹部が現れたら、さらに二次補正を行う。
【0050】
2段階補正の例を図11に示す。
表面のラインに合わせて補正すると、表裏に欠損がある部分は、下側が凹部74となって補正画像に現れることとなる。図11(a)に表面ラインを基準として補正した一次木口補正画像の下層に凹部が生じた例を示す。表面ライン86に合わせて補正した木口補正画像71に表層が欠損があった場合、欠損部は下側に凹部74となって現れる。
木口補正画像71は、表面層(第1層)から裏面層(第5層)までの5層に形成された一次木質積層材である。凹部74は表面合わせのために、下層に発生している。この一次木口補正画像71を、長さ方向に圧縮して基準画像87を作成する。基準画像87は、個々の画像全体が重ねあわされているので、木質積層材の木口のモデル構成をすることができる。
図11(b)に基準画像87に合わせて、ここの画像を並べ直す二次補正が示されている。
凹部74では、第2、3、4、5層が一致し、第1層が一致しないこととなるので、下側に並べて、第1層(表層)が欠損部である表板欠損部72として補正されることとなる。
【0051】
図11(a)に表面ライン86に合わせて補正した一次木口補正画像71に表層が欠損があった場合の例を示している。欠損部は下側に凹部74となって現れる。
一次木口補正画像71は、表面層(第1層)から裏面層(第5層)までの5層に形成された木質積層材である。凹部74は表面合わせのために、下層に発生している。この一次木口補正画像71を、長さ方向に圧縮して基準画像87を作成する。基準画像87は、個々の画像全体が重ねあわされているので、木質積層材の木口のモデル構成をすることができる。
図11(b)に基準画像87に合わせて、ここの画像を並べ直す二次補正の二次木口補正画像77が示されている。
二次木口補正画像77では、凹部74では、第2、3、4、5層が一致し、第1層が一致しないこととなるので、下側に並べて、第1層(表層)が欠損部である表板欠損部72として補正されることとなる。
【0052】
図12に中央ライン補正を行った一次木口補正画像71bの二次補正の例を示す。
図12(a)に示すように一次木口補正画像71bでは、上下のいずれかの層に欠損があった場合、上下に凹部72、76bができる。この凹部72、76bと前後の部分に着目して、表層あるいは裏層に着目して、同じ層が連続するように修正して二次木口補正画像77bを生成する。
この場合、凹部72の部分の裏層を凹部裏板層76b、左部分を前裏板層76a、右部分を後裏板層76cが同じ層に判断されるので、凹部裏板層76bを下げる調整を行って、図12(b)に示すように表層側に表板欠損部72が凹みとなって現れる。これを二次木口補正画像77bとして評価用に用いる。
【0053】
木質積層材について
木質積層材の層形成する層単板を図13(a)に模式的に示す。
この木質積層材は、単板の繊維方向が直交するように積層した厚物合板例である。
樹木の生長方向に木繊維27が並んでおり、繊維方向と樹木の切断面との関係から、図13(a)に示す層単板22の各面は、単板板目24、単板木口25、単板正目26と表すことができる。
この単板が積層されている木質積層材の断面に現れているこの単板木口25と単板正目26に着目して、共通層を認識することができる。
面単板正目26は平滑な面であり、繊維が並行しているので、光は正反射することが多い画像となって現れる。繊維を横断する単板木口25は小さな凹凸が無数にあって光は乱反射するので、その違いは撮像画面に顕著に表れる。
単板を木繊維の方向が直交するように5枚積層した5層木質積層材9aの例を図13(b)に示す。
表表面91a側から奇数層である1層、3層、5層を構成する奇数層単板22は、長手方向に繊維が走っており、短尺木口93側に単板木口が現れ、長尺木口92側に単板正目が現れる。
偶数層である2層、4層を構成する偶数層単板23は、短尺木口93側に単板正目が現れ、長尺木口92側に単板木口が現れる。
図示された5層木質積層材9aには、欠損部22が第1層に示されている。第2補正において、基準画像と比較して、共通する層構成に調整することは容易にできる。
また、ラミナなどの板材を積層するLVLなどでは、ラミナの品質が個別に管理されるので、一部が欠損するようなことが発生することは稀である。
【0054】
このようにして、ラインセンサから得られた木口の画像を合成した一次の画像にゆがみがあった場合、表層、裏層、中央などに着目して、個々の画像を連続した直線状に並べた補正画像(一次補正画像)を生成して検査用の画像とする。この補正画像に凹みがあった場合は、凹部と基準画像に個別の画像を並べる、あるいは、前後層と比較して、共通層に着目して調整するなどの二次補正をおこなって、二次木口補正画像を生成して検査用の画像とする。
第1補正、第2補正を行うことにより、正確な評価を行うことができ、評価精度が向上する。
この補正は長尺木口、短尺木口の両方に共通適用できる技術である。
【符号の説明】
【0055】
1 縦搬送コンベヤ
2 材料検知器
3 エンコーダ
4 方向転換コンベヤ
5 横搬送コンベヤ
5A 横搬入コンベヤ
5B 横搬出コンベヤ
6 材料検知器
7 エンコーダ
8 総合判定コントローラ
9 木質積層材
91 表面
91a 表表面
91b 裏面
92 長尺木口
93 短尺木口

10 堆積装置
11 コンベヤ
12 堆積バー
13 堆積合板A
14 堆積合板B
15 堆積合板C
20 重なり
21 トンネル
22 層単板
24 単板板目
25 単板木口
26 単板正目
27 木繊維

30 長尺木口検査装置
31 長尺木口撮像手段
31L 長尺木口撮像手段左
31R 長尺木口撮像手段右
32 長尺木口照明
32L 長尺木口照明左
32R 長尺木口照明右
33L AIコントローラ左
33R AIコントローラ右

40 表裏検査装置
41 表面撮像手段
41L 表面撮像手段左
41R 表面撮像手段右
42 表面照明
42A 反射光照明
42B 斜光照明
43 AIコントローラ表面
44 裏面撮像手段
44L 裏面撮像手段左
44R 裏面撮像手段右
45 裏面照明
45A 反射光照明
45B 斜光照明
46 AIコントローラ裏面

51 撮像
52 分離画像
52A 反射光画像分離
52B 斜光画像分離
53 画像生成
53A 反射光画像生成
53B 斜光画像生成
54 画像生成拡大写真
54A 反射光画像拡大写真
54B 斜光画像拡大写真
60 短尺木口検査装置
61 短尺木口撮像手段
61L 短尺木口撮像手段左
61R 短尺木口撮像手段右
62 短尺木口照明
62L 短尺木口照明左
62R 短尺木口照明右
63L AIコントローラ左
63R AIコントローラ右

70 合成木口画像
71、71b 一次木口補正画像
72 表板欠損部
74 凹部
75 表板層
76 裏板層
76b 凹部裏層
76a 前裏層
76c 後裏層
77、77b 二次木口補正画像
81 個別画像
85 中央ライン
85a 中央値
86 表面ライン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13