(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023029277
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】ビタミンB1類配合容器詰め飲料
(51)【国際特許分類】
A23L 2/52 20060101AFI20230224BHJP
A23L 2/00 20060101ALI20230224BHJP
A23L 33/15 20160101ALI20230224BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20230224BHJP
【FI】
A23L2/52
A23L2/00 B
A23L33/15
A23L33/105
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022127661
(22)【出願日】2022-08-10
(31)【優先権主張番号】P 2021133239
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002819
【氏名又は名称】大正製薬株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小柳 里帆
(72)【発明者】
【氏名】田中 愛理
【テーマコード(参考)】
4B018
4B117
【Fターム(参考)】
4B018LB08
4B018MD18
4B018MD23
4B018MD59
4B018ME14
4B117LC03
4B117LE10
4B117LG17
4B117LK06
4B117LK16
(57)【要約】
【課題】
ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩を含有した容器詰め飲料において、ビタミンB1類由来の不快臭が軽減された組成物を提供すること
【解決手段】
テアクリンおよびビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩を含有することを特徴とする容器詰め飲料。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テアクリンおよびビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩を含有することを特徴とする容器詰め飲料。
【請求項2】
さらに、カフェインを含有することを特徴とする請求項1に記載の容器詰め飲料。
【請求項3】
テアクリンの濃度が0.0001w/v%~1w/v%である、請求項1又は2に記載の容器詰め飲料。
【請求項4】
ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩の濃度が0.0001~0.1w/v%である、請求項1~3のいずれかに記載の容器詰め飲料。
【請求項5】
カフェインの濃度が0.0001w/v%~1w/v%である、請求項2~4のいずれかに記載の容器詰め飲料。
【請求項6】
ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩が、チアミン、ジセチアミン、チアミンジスルフィド、ビスベンチアミン、ビスイブチアミン、ベンフォチアミン、シコチアミン、オクトチアミン、プロスルチアミン、及びそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1~5のいずれかに記載の容器詰め飲料。
【請求項7】
テアクリン1質量部に対して、ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩が0.0001~1000質量部である、請求項1~6のいずれかに記載の容器詰め飲料。
【請求項8】
pHが1.0~7.0である、請求項1~7のいずれかに記載の容器詰め飲料。
【請求項9】
ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩由来の不快臭を、テアクリンを含有させることで抑制する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩を含有する容器詰め飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩(以下、場合により「ビタミンB1類」とも言う)は、疲労回復への効果など、生体に対して様々な薬効が知られており、医薬品、医薬部外品、食品などに広く配合されている。ビタミンB1類は、乾燥状態では保存性・安定性が優れており、この利点を生かした粉末飲料が報告されている(特許文献1)。しかしながら、粉末飲料は、飲用の度に水や湯等での調製を必要とし、飲用する場所を選ぶ等、種々の制約がある。一方、持ち運ぶことができ、そのまま飲用可能な状態で提供される容器詰め飲料は、調製不要であり手軽に摂取できるという利点がある。
【0003】
しかしながら、ビタミンB1類は、溶液中では、熱やpH等の影響を受け、非常に不安定であることが知られている(非特許文献1)。特に、ビタミンB1類は、溶液中において熱分解することにより独特の不快臭を発生させる。独特の不快臭の要因としては、ビタミンB1類の熱分解により発生する種々の揮発性含硫化合物が挙げられる。ビタミンB1類は、酸性領域では比較的安定であることは公知であるが、熱分解により発生する揮発性含硫化合物の閾値は極めて低く、ごく少量発生するだけで異臭の原因となるため、多様な飲料において課題となる(非特許文献2)。また、容器詰め飲料の提供においては、殺菌工程に代表される製造時の熱や保管時の経時的変化等における種々の影響は不可避であり、不快臭の発生を防ぐために工夫が必要であった。
【0004】
そこで、従来から、ビタミンB1類による不快臭の発生を防止する・低減する方法が提案されている。例えば、茶抽出物を配合する方法(特許文献2)、ビタミンB1類とアスコルビン酸を特定の量配合する方法(特許文献3)、柑橘系の果物によく含まれるリモネンおよびヌートカトンを含有させる方法(特許文献4)、紅茶抽出物を含有させる方法(特許文献5)が知られている。これらの方法に加え、更なる工夫や技術の向上により、製品価値を高めたり、あるいは製品種類を増やすことは必要である。
【0005】
テアクリンは中国茶(苦茶)に含まれている成分である。カフェインの構造類似体であり,カフェインと同様の効果があるとされているため、カフェイン代替素材としても期待されている成分であるが、これまでにテアクリン含有の容器詰め飲料は知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006-6112号公報
【特許文献2】特開2005-304323号公報
【特許文献3】特開2000-189125号公報
【特許文献4】特許第5371827号
【特許文献5】特許第4418702号
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】J. Food Sci. (1972)37、886-888
【非特許文献2】J. Agric Food Chem. (2003)Vol.51、No.10
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩を含有した容器詰め飲料において、ビタミンB1類由来の不快臭が軽減された組成物を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、意外にも、テアクリンを配合することにより、ビタミンB1類由来の不快臭が軽減されることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は
(1)テアクリンおよびビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩を含有することを特徴とする容器詰め飲料、
(2)さらに、カフェインを含有することを特徴とする(1)に記載の容器詰め飲料。
(3)テアクリンの濃度が0.0001w/v%~1w/v%である、(1)又は(2)に記載の容器詰め飲料、
(4)ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩の濃度が0.0001~0.1w/v%である、(1)~(3)のいずれかに記載の容器詰め飲料、
(5)カフェインの濃度が0.0001w/v%~1w/v%である、(2)~(4)のいずれかに記載の容器詰め飲料、
(6)ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩が、チアミン、ジセチアミン、チアミンジスルフィド、ビスベンチアミン、ビスイブチアミン、ベンフォチアミン、シコチアミン、オクトチアミン、プロスルチアミン、及びそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも一種である、(1)~(5)のいずれかに記載の容器詰め飲料、
(7)テアクリン1質量部に対して、ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩が0.0001~1000質量部である、(1)~(6)のいずれかに記載の容器詰め飲料、
(8)pHが1.0~7.0である、(1)~(7)のいずれかに記載の容器詰め飲料。
(9)ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩由来の不快臭を、テアクリンを含有させることで抑制する方法、
である。
【発明の効果】
【0011】
ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩由来の不快臭を抑制し、服用性にすぐれた容器詰め飲料を提供することが可能になった。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明において、テアクリンとは、化学名としては1,3,7,9-Tetramethyluric acidとして示されるアルカロイドの一種であり、本発明には、特に制限されないが、公知の方法により製造できる化学合成品や、テアクリンを含有する植物(苦茶,クプアス等)の抽出物及びそれらの濃縮精製物などを用いることができ、市販品(AdipoGen社製のTheacrine等)を用いることもできる。
【0013】
テアクリンの含有量は、本発明の容器詰め飲料中、下限値としては、0.0001w/v%が好ましく、0.001w/v%がより好ましく、0.005w/v%がさらに好ましい。上限値としては、1w/v%が好ましく、0.5w/v%がより好ましく、0.2w/v%がさらに好ましく、0.1w/v%が特に好ましく、風味の観点から、0.2w/v%が好ましく、0.1w/v%がより好ましい。
【0014】
本発明において、ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩とは、通常可食性のものを指し、具体的にはチアミン、ジセチアミン、フルスルチアミン、チアミンジスルフィド、ビスベンチアミン、ビスイブチアミン、ベンフォチアミン、シコチアミン、オクトチアミン、プロスルチアミン又はそれらの塩を挙げることができ、好ましくはチアミン又はその塩である。本発明に使用する塩とは特に限定されないが、硝酸塩、塩酸塩などが挙げられる。
【0015】
ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩の含有量は、本発明の容器詰め飲料中、下限値としては、0.0001w/v%が好ましく、0.0005w/v%がより好ましく、0.001w/v%がさらに好ましい。上限値としては、0.1w/v%が好ましく、0.05w/v%がより好ましく、0.02w/v%がさらに好ましく、0.01w/v%が特に好ましい。
【0016】
ビタミンB1類の不快臭抑制効果の観点から、ビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩の含有量は、テアクリン1質量部に対して、下限値は、0.0001質量部が好ましく、0.001質量部がより好ましく、0.01質量部がさらに好ましく、0.1質量部が特に好ましい。上限値は、1000質量部が好ましく、100質量部がより好ましく、50質量部がさらに好ましく、10質量部がよりさらに好ましく、1質量部が特に好ましい。
【0017】
本発明において、カフェインとは、化学名としては1,3,7-Trimethylxanthineとして示されるアルカロイドの1種であり、本発明には、特に制限されないが、公知の方法により製造できる化学合成品や、カフェインを含有する植物(コーヒー豆や、茶葉、コーラの実等)の抽出物及びそれらの濃縮精製物などを用いることができ、市販品(白鳥製薬製のカフェイン抽出物等)を用いることもできる。
【0018】
カフェインの含有量は、本発明の容器詰め飲料中、下限値としては、0.0001w/v%が好ましく、0.001w/v%がより好ましく、0.005w/v%がさらに好ましい。上限値としては、1w/v%が好ましく、0.5w/v%がより好ましく、0.2w/v%がさらに好ましく、0.1w/v%が特に好ましい。
【0019】
本発明において、容器詰め飲料のpHとは、特に限定されず、例えばpH1.0~pH7.0である。飲料の風味という観点から下限値は、pH1.0が好ましく、pH2.0がより好ましく、pH2.5がさらに好ましく、pH3.0が特に好ましい。上限値は、pH5.0が好ましく、pH4.5がより好ましく、pH4.0がさらに好ましい。
【0020】
本発明の内服液剤のpH調整は、通常使用されるpH調整剤を使用することができる。具体的なpH調整剤としては、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、乳酸、酢酸、マレイン酸、グルコン酸、アスパラギン酸、アジピン酸、グルタミン酸、フマル酸等の有機酸及びそれらの塩類、塩酸等の無機酸、水酸化ナトリウムなどの無機塩基等が挙げられる。
【0021】
本発明における容器詰め飲料は、常法により製造することができる。具体的には、各成分をとり適量の精製水で溶解した後、pHを調整し、残りの精製水を加えて容量調製し、必要に応じてろ過処理を行い、加熱殺菌後、容器に充填する工程により製造することができる。本発明の容器詰め飲料を炭酸飲料とする場合、例えば、各成分をとり適量の精製水で溶解した後、pHを調整し、残りの精製水を加えて容量調製し、必要に応じてろ過処理を行い、飲料原液を調製する。必要に応じてpHの調整や加熱殺菌をしてから冷却した後、二酸化炭素を圧入(カーボネーション)し、容器に充填して、加熱殺菌する工程により製造することができる。二酸化炭素含有量(ガスボリューム)は0.5~4.0であることが好ましい。前記ガスボリュームとは、標準状態(1気圧、20℃)において、溶媒である液体1に対しそれに溶けている二酸化炭素の体積比である。なお、炭酸飲料の製法には、プレミックス法とポストミックス法とがあるが、本発明においてはいずれを採用してもよい。殺菌としては、60~200℃の温度で、1秒~3時間の時間で、殺菌処理を行うことが望ましい。
【0022】
容器詰め飲料としては、持ち運びができ、そのまま飲用可能な形態であれば特に限定されるものではなく、液体飲料、ゼリー飲料、スムージー飲料、果汁や果肉を含む飲料、アイススラリーのような凍結飲料であって良く、医薬品、医薬部外品、又は食品(機能性表示食品や栄養機能食品、特定保健用食品も含む)であり得る。医薬品及び医薬部外品としては、例えば内服液剤、ドリンク剤等が挙げられる。食品としては、健康飲料、清涼飲料、炭酸飲料、スポーツ・機能性飲料、ノンアルコール飲料、乳飲料、茶飲料、コーヒー飲料、果実・野菜系飲料、ゼリー飲料等があげられ、特に清涼飲料、ゼリー飲料に有用である。
【0023】
容器詰め飲料の容器は、特に限定されず、具体的には、ビン、缶、PETボトル、パウチ容器、紙パックなどが挙げられ、好ましくはビン、缶である。容量についても特に限定されず、具体的には、500ml、250ml、185ml、100ml、50ml等が挙げられる。ゼリー飲料の場合は、500g、180g、120g、100g、50g、30g、15g、10g等が挙げられる。
【0024】
本発明の容器詰め飲料にはその他の成分として、他のビタミン類、ミネラル類、アミノ酸及びその塩類、他の生薬や生薬抽出物などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜に配合することができる。
【0025】
さらに必要に応じて、酸味料、酸化防止剤、着色剤、香料、矯味剤、甘味料、保存料、調味料、苦味料、強化剤、可溶化剤、乳化剤、増粘剤などの添加物を本発明の効果を損なわない範囲で適宜に配合することができる。
【実施例0026】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、テアクリン及びビタミンB1類含有飲料に関する技術であり、本発明によるとビタミンB1類含有飲料の不快臭を軽減でき、また、ビタミンB1類の安定性向上が可能と推察できる。
【0027】
(実施例1~8、比較例1~8)
容器詰め飲料の調製:
下記表1~4に記載の処方および次の方法に従い、容器詰め飲料を調製した。まず、全量の60%程度の精製水に、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、テアクリン(AdipoGen社製またはHuisong Pharmaceuticals社製、純度98%以上)、ビタミンB1としてチアミン硝酸塩(DSM社製)を添加し、十分に撹拌した。撹拌後、塩酸もしくは水酸化ナトリウムを用いてpH調整し、精製水を加えて全量とし、飲料を得た。得られた飲料をスクリュー管No.7((株)マルエム製))に50ml充填し、80℃25分の殺菌を行い、容器詰め飲料を得た(実施例1-1~実施例1-2、実施例3、実施例5-1~実施例5-4、実施例6、実施例8)。対照として、テアクリンを添加しない容器詰め飲料を得た(比較例1、比較例3、比較例5、比較例6、比較例8)。
【0028】
また、テアクリンの代わりにカフェインを添加した容器詰め飲料を得た(比較例2、比較例4、比較例7)。さらに、テアクリンを添加した容器詰め飲料を得た(実施例2、実施例4、実施例7)。
【0029】
不快臭の評価:
スクリュー管を手で5回上下に振った後、キャップを開け、香りを嗅ぎ、VAS(Visual Analog Scale)法を用いて評価した。VAS法は、「基本味における味覚機能のスクリーニング検査法の構築(顎機能誌,J. Jpn. Soc. Stomattognath. Funct. 20:115-129, 2014)」および「簡易な嗅覚評価のための「日常のにおいアンケート」(日鼻誌48(1):1~7. 2009)」を参照した。すなわち、10cmの水平な直線の両端を短い縦線で閉じ、左端を「不快臭を感じない」、右端を「不快臭を非常に感じる」とし、不快臭の程度を線上に縦線で表記し、左端から縦線までの距離を測定し、VAS点数とした。評価は専門パネル5名により行い、平均値を示した。
【0030】
【0031】
表1に示す通り、テアクリンを配合することにより、ビタミンB1類由来の不快臭が顕著に低減した(実施例1-1、実施例1-2)。一方、テアクリンの代わりに構造類似体であるカフェインを添加した容器詰め飲料では、ビタミンB1類由来の不快臭が増強した(比較例2)。また、カフェイン配合により増強されたビタミンB1類由来の不快臭についても、テアクリンの添加により減少することが明らかとなった(実施例2)。
【0032】
【0033】
【0034】
表2および表3に示す通り、テアクリンを配合することにより、ビタミンB1類由来の不快臭が顕著に低減した(実施例3、実施例5-1~実施例5-4)。一方、テアクリンの代わりに構造類似体であるカフェインを添加した容器詰め飲料では、ビタミンB1類由来の不快臭が増強した(比較例4)。また、カフェイン配合により増強されたビタミンB1類由来の不快臭についても、テアクリンの添加により減少することが明らかとなった(実施例4)。
【0035】
【0036】
表4に示す通り、pHが2.5の容器詰め飲料についても、テアクリンを配合することにより、ビタミンB1類由来の不快臭が顕著に低減した(実施例6)。一方、テアクリンの代わりに構造類似体であるカフェインを添加した場合には、ビタミンB1類由来の不快臭が増強し(比較例7)、テアクリンの添加により減少することが明らかとなった(実施例7)。また、pHが4.0の容器詰め飲料についても同様に、テアクリンを配合することにより、ビタミンB1類由来の不快臭が顕著に低減した(実施例8)。
【0037】
(製剤例)
下記表5に記載の配合濃度でビタミンB1類の不快臭が改善された容器詰め飲料を調製した。すなわち、製造量の50%程度の精製水に、表5に記載の成分を混合溶解し、塩酸でpHを調整し、製造例1は精製水、製造例2は炭酸水を加え配合濃度となるように製造した。製造例1は、前記製造した飲料の100mlを100ml用茶瓶に充填後、80℃25分殺菌を行い、容器詰め飲料を得た。製造例2は、前記製造した飲料の200mlを250ml用アルミ缶に充填後、60℃20分殺菌を行い、容器詰め炭酸飲料を得た。
【0038】