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特開2023-29305検査室自動化システムを動作させる方法および検査室自動化システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023029305
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】検査室自動化システムを動作させる方法および検査室自動化システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/02 20060101AFI20230224BHJP
   G01N 35/00 20060101ALI20230224BHJP
   G01N 35/04 20060101ALI20230224BHJP
【FI】
G01N35/02 G
G01N35/00 E
G01N35/04 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022130655
(22)【出願日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】21192099.6
(32)【優先日】2021-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】501205108
【氏名又は名称】エフ ホフマン-ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オーレ ランベク
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク シュナルヴィラー
(72)【発明者】
【氏名】ベルト テイマンズ
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058AA05
2G058AA07
2G058CB08
2G058CB11
2G058CB16
2G058CB20
2G058CD11
2G058CD23
2G058CD26
2G058CF01
2G058CF17
2G058CF20
2G058GC01
2G058GC05
2G058GD06
2G058GE01
2G058GE05
2G058HA04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】検査室自動化システムを動作させる方法に関する。
【解決手段】制御装置8、キャリア3、およびそれぞれに空のキャリア7を割り当てることができる第1の固定数の列空間6が設けられた第1の空のキャリア列5を有する移送システム2とを有する検査室自動化システムを動作させる方法であって、それぞれが空のキャリア7を割り当て可能な追加の列空間9を提供することと、追加の列空間9からの第1の数の追加の列空間10を第1の空のキャリア列5に割り当てることと、第1の固定数の列空間6および第1の数の追加の列空間10によって第1の空のキャリア列5を動作させることと、制御装置8における動作データの受信に応じて、追加の列空間9からの第2の数の追加の列空間を第1の空のキャリア列5に割り当てることと、第1の固定数の列空間6および第2の数の追加の列空間によって第1の空のキャリア列5を動作させることと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の検査室装置(1)と、移送システム(2)と、制御装置(8)とを有する検査室自動化システムを動作させる方法であって、
前記複数の検査室装置(1)は、サンプル容器に収容されたサンプルの分析前、分析、および分析後のうちの少なくとも1つに適用されるように構成され、
前記移送システム(2)は、
それぞれが自動化トラック上で前記複数の検査室装置(1)のうちの少なくとも1つに1つまたは2つ以上のサンプル容器を搬送するように構成された複数のキャリア(3)と、
複数の移送システムインターフェース(4)と、
それぞれに空のキャリア(7)を割り当てることができる第1の固定数の列空間(6)が設けられた第1の空のキャリア列(5)と
を備え、
前記制御装置(8)は、前記移送システム(2)の動作を制御するように構成された制御装置(8)と
を有し、
前記方法が、
前記移送システム(2)に、それぞれ空のキャリアを割り当て可能な複数の追加の列空間(9)を提供することと、
前記制御装置(8)によって、前記複数の追加の列空間(9)からの第1の数の追加の列空間(10)を前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることと、
前記移送システム(2)の実行時間中に、前記第1の固定数の列空間(6)および前記第1の数の追加の列空間(10)によって、前記第1の空のキャリア列(5)を動作させることと、
前記移送システム(2)の実行時間中に前記移送システム(2)および前記複数の検査室装置(1)のうちの少なくとも一方の第1の動作パラメータを示す動作データを前記制御装置(8)において受信することと、
前記動作データの受信に応じて、前記制御装置(8)によって、前記複数の追加の列空間(9)から第2の数の追加の列空間(11)を前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることであって、前記第2の数の追加の列空間(11)が、前記第1の数の追加の列空間(10)とは異なる、前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることと、
前記移送システム(2)の実行時間中に、前記第1の固定数の列空間(6)および前記第2の数の追加の列空間(11)によって、前記第1の空のキャリア列(5)を動作させることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記方法がさらに、前記制御装置(8)において、
前記第1の空のキャリア列(5)に第1のキャリア(12.1)を並べる要求を受信することと、
前記移送システム(2)の現在位置から前記第1の空のキャリア列(5)の位置まで移動するための前記第1のキャリア(12.1)の移動時間を判定することと、
前記移動時間が移動時間閾値を超えている場合、前記第1のキャリア(12.1)を、前記第1の数の追加の列空間(10)および前記第2の数の追加の列空間(11)のうちの一方に割り当てることと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の追加の列空間を提供することがさらに、前記移送システム(2)の前記第1の空のキャリア列(5)と第2の空のキャリア列(5.1)との間で共有される複数の追加の共有列空間(16)を提供することを含み、前記第2の空のキャリア列(5.1)は、それぞれに前記移送システム(2)の空のキャリアを割り当てることができる第2の固定数の列空間(6.1)を備える、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法がさらに、実行時間時に、前記移送システム(2)および前記複数の検査室装置(1)のうちの少なくとも一方の、前記第1の動作パラメータおよび第2の動作パラメータのうちの少なくとも一方に応じて、前記制御装置(8)によって、前記複数の追加の共有列空間(16)から1つまたは2つ以上の追加の共有列空間を前記第1の空のキャリア列(5)および前記第2の空のキャリア列(5.1)の双方に動的に割り当てることを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記動作データを前記制御装置(8)において受信することが、以下の動作パラメータ:
前記第1の空のキャリア列(5)および前記第2の空のキャリア列(5.1)のうちの少なくとも一方の物理的充填レベルであって、前記物理的充填レベルは、前記第1の空のキャリア列(5)/前記第2の空のキャリア列(5.1)に提供された空のキャリア(7)の数を示す、物理的充填レベル、
前記第1の空のキャリア列(5)および前記第2の空のキャリア列(5.1)のうちの少なくとも一方の仮想充填レベルであって、前記仮想充填レベルは、前記第1の空のキャリア列(5)/前記第2の空のキャリア列(5.1)に割り当てられた空のキャリアの総数、すなわち、前記第1の空のキャリア列(5)/前記第2の空のキャリア列(5.1)に提供された空のキャリアの数と、前記第1の空のキャリア列(5)/前記第2の空のキャリア列(5.1)に移動している空のキャリアの数とを足した数、を示す、仮想充填レベル、
空のキャリアによって割り当てられていない、前記第1の数の追加の列空間(10)からの、追加の列空間の第1の残りの数を示す、第1の追加の列空間容量、
空のキャリアによって割り当てられていない、前記第2の数の追加の列空間(11)からの、追加の列空間の第2の残りの数を示す、第2の追加の列空間容量、
所定の観測期間にわたって前記第1の空のキャリア列(5)および前記第2の空のキャリア列(5.1)のうちの一方を出た空のキャリアの数
のうちの少なくとも1つを示す前記第1の動作パラメータおよび前記第2の動作パラメータのうちの一方をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の数の追加の列空間(10)を割り当てることが、
実行時間の開始時にゼロである第1の数の追加の列空間(10)を割り当てることと、
ゼロではない第1の数の追加の列空間(10)を割り当てることと
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記方法がさらに、前記制御装置(8)において、以下:
前記複数の移送システムインターフェースからの第1の移送システムインターフェース(4)を前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることと、
前記複数の移送システムインターフェースからの第2の移送システムインターフェース(4.1)を前記第2の空のキャリア列(5.1)に割り当てることであって、前記第2の移送システムインターフェース(4.1)が、前記第1の移送システムインターフェース(4)とは異なる、前記第2の空のキャリア列(5.1)に割り当てることと
のうちの少なくとも一方をさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の数の追加の列空間(11)を割り当てることが、前記制御装置(8)において、前記第2の数の追加の列空間(Ladditional)を、以下のように決定することをさらに含む、
但し、
が、単位時間当たりに前記第1の移送システムインターフェースを介して出力方向に前記第1の空のキャリア列(5)を出る空のキャリアの数であり、
が、単位時間当たりに前記第1の移送システムインターフェースを介して出力方向に前記第1の空のキャリア列(5)を出る空のキャリアの最大数であり、
average,TSIFが、前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てられた前記第1の移送システムインターフェースと、前記複数の移送システムインターフェース(4)からの他の複数の移送システムインターフェースとの間の平均距離であり、
averageが、前記複数の移送システムインターフェース(4)からの移送システムインターフェースの対の間の平均距離であり、
additional,refが、追加の列空間の基準数である、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記追加の列空間の基準数(Ladditional,ref)が、以下のように決定される、
但し、
maxが、前記複数の移送システムインターフェース(4)からの一対の移送システムインターフェース間の最大距離である、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の数の追加の列空間(Ladditional)を以下のように制限することをさらに含む、
請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の数の追加の列空間(11)を割り当てることが、前記第1の空のキャリア列(5)を出た空のキャリアに応じて前記第2の数の追加の列空間(11)を割り当てることをさらに含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のキャリア(3)を複数のサンプル容器キャリアとして提供することをさらに含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の空のキャリア列(5)を動作させることが、前記制御装置(8)において、前記第2の数の追加の列空間(11)が前記第1の数の追加の列空間(10)よりも大きいと判定された場合に、前記第1の空のキャリア列(5)から離れて位置する1つまたは2つ以上の空のキャリア(12、12.1)を前記第1の空のキャリア列(5)へと移動させるようにすることをさらに含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の空のキャリア列(5)を動作させることが、前記制御装置(8)において、前記第2の数の追加の列空間(11)が前記第1の数の追加の列空間(10)よりも小さいと判定された場合に、前記第1の空のキャリア列(5)から離れて位置する1つまたは2つ以上の空のキャリア(12、12.1)が前記第1の空のキャリア列(5)へと移動することを防ぐことをさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
複数の検査室装置(1)と、移送システム(2)と、制御装置(8)とを有する検査室自動化システムであって、
前記複数の検査室装置(1)は、サンプル容器に収容されたサンプルの分析前、分析、および分析後のうちの少なくとも1つに適用されるように構成され、
前記移送システム(2)は、
それぞれが自動化トラック上で前記複数の検査室装置(1)のうちの少なくとも1つに1つまたは2つ以上のサンプル容器を搬送するように構成された複数のキャリア(3)と、
複数の移送システムインターフェース(4)と、
それぞれに空のキャリアを割り当てることができる第1の固定数の列空間(6)が設けられた第1の空のキャリア列(5)と
を備え、
前記制御装置は、前記移送システム(2)の動作を制御するように構成され、
前記制御装置は、
前記移送システム(2)に、それぞれ空のキャリアを割り当て可能な複数の追加の列空間(9)を提供することと、
前記制御装置(8)によって、前記複数の追加の列空間(9)からの第1の数の追加の列空間(10)を前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることと、
前記移送システム(2)の実行時間中に、前記第1の固定数の列空間(6)および前記第1の数の追加の列空間(10)によって、前記第1の空のキャリア列(5)を動作させることと、
前記移送システム(2)の実行時間中に前記移送システム(2)および前記複数の検査室装置(1)のうちの少なくとも一方の第1の動作パラメータを示す動作データを前記制御装置(8)において受信することと、
前記動作データの受信に応じて、前記制御装置(8)によって、前記複数の追加の列空間(9)から第2の数の追加の列空間(11)を前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることであって、前記第2の数の追加の列空間(11)が、前記第1の数の追加の列空間(10)とは異なる、前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることと、
前記移送システム(2)の実行時間中に、前記第1の固定数の列空間(6)および前記第2の数の追加の列空間(11)によって、前記第1の空のキャリア列(5)を動作させることと
を行うように構成される、検査室自動化システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、検査室自動化システムを動作させる方法に関する。さらに、本開示は、検査室自動化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
検査室自動化システムは、特に、サンプル、例えば体液のサンプルを本質的に自動的に決定するために適用される。サンプルは、典型的には、検査室自動化システムを介して処理されるサンプル容器または容器に受け入れられる。
【0003】
そのような検査室自動化システムは、いくつかのユニットを備えることができる。検査室自動化システムは、通常、例えば、分析前、分析および/または分析後装置などのいくつかの検査室装置を備える。典型的には、容器は、サンプル分配システム/サンプル移送システムを介してシステムの異なる装置間で移送される。サンプル容器は、処理のための処理ラインに沿って移動されることができ、サンプル容器および/またはサンプル容器キャリアは、1つまたは2つ以上のアクチュエータおよびアクチュエータ駆動装置またはアクチュエータを駆動するための駆動装置を有する移送装置によって移動される。例えば、サンプル容器は、システム内の処理ラインに設けられた第1の作業ステーションから第2の作業ステーションに移動または再配置されてもよい。作業ステーションは、作業位置とも呼ばれることがあり、検査室装置に対応することができる。
【0004】
現在、検査室内の移送システムのみが完全に自動化されている。しかしながら、これらの移送システムの設計は、大部分がかなり単純であり、静的コンベヤシステムを備え、サンプルおよびサンプル容器/キャリアは、それぞれ、固定経路に沿って移動される。通常、異なる分析装置/検査室装置に沿った経路のセットが定義される(例えば、CCMパス)。したがって、特定のサンプル/容器/キャリアが特定の固定経路に割り当てられることができる。特定のサンプル/容器/キャリアは、この特定の固定経路に沿って移送されることができ、分析装置によって処理される特定の分析装置に近接して経路から「ステップオフ」することができ、経路の最後に到達するまで特定の固定経路に沿ってさらに移送されるように経路に再び「ステップオン」することができる。次いで、サンプルは、例えば、貯蔵または廃棄されることができる。典型的には、むしろ一次元の処理のために、そのようなシステムでは、サンプル/容器/キャリアのための特定のロジスティクス管理は必要とされない。
【0005】
国際公開第2016/188752号は、いくつかの検査室ステーションと、いくつかのサンプル容器キャリア(例えば10から10000)であって、サンプル容器キャリアが、1つまたは2つ以上のサンプル容器を搬送するように構成されており、サンプル容器が、検査室ステーションによって処理されるサンプルを含む、いくつかのサンプル容器キャリアと、移送面であって、移送面が、サンプル容器キャリアを支持するように構成されており、移送面が、いくつかの移送領域を含み、いくつかの移送領域のうちの移送領域が、いくつかの検査室ステーションのうちの対応する検査室ステーションに割り当てられており、対応するサンプル容器キャリアを割り当てられた移送領域に移動させることによってサンプルが検査室ステーションに移送される、移送面と、駆動手段であって、移送面上のサンプル容器キャリアを個々の移送パスに沿って同時に互いに独立して移動させるように構成されている、駆動手段と、を備える、検査室自動化システムを開示している。
【0006】
複雑な移送システムの場合、サンプル/容器/キャリアのための特定のロジスティクス管理が必要とされることがある。
【0007】
米国特許出願公開第2015/0369832号明細書は、複数の所定のリスクゾーンも含む複数の検査ステーション間に1つまたは2つ以上のパスを提供するように構成された自動化面を有する、インビトロ診断で使用するための自動化システムを開示している。複数のキャリアは、局所的な軌道決定を行い、トラフィックマネージャによって許可された権限に応答して、各キャリアの複数の所定のリスクゾーンへの動きを制御するように構成された搭載プロセッサを含む。トラフィックマネージャは、目的地を複数のキャリアに割り当て、複数の所定のリスクゾーンに入る権限をキャリアに付与するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。各キャリアは、1つまたは2つ以上の流体容器を保持し、1つまたは2つ以上の流体容器を複数の試験ステーションのうちの1つに移動させるように構成されることができる。
【0008】
自動サンプル検査システムは、米国特許出願公開第2019/0170780号明細書に開示されている。システムは、サンプルキャリアを搬送するための搬送ラインと、空のサンプルキャリアを搬送するための空のサンプルキャリアラインと、空のサンプルキャリアラインから搬送ラインに供給される空のサンプルキャリアを一時的に保持するバッファラインとを備える。各処理システムのバッファラインの枯渇状況、および各処理システムに隣接する他の処理システムの枯渇状況に応じて、空のサンプルキャリアラインから各処理システムのバッファラインに搬送される空のサンプルキャリアの数、および各処理システムの空のサンプルキャリアラインから隣接する他の処理システムの空のサンプルキャリアラインに搬送される空のサンプルキャリアの数が決定される。
【0009】
米国特許出願公開第2013/0197690号明細書では、自動サンプル試験システムを制御するための方法が提供されている。このシステムは、それぞれがサンプルを保持するサンプルラックを複数の処理ユニットに搬送するためのサンプル搬送ラインと、サンプルを保持しないサンプルラックをストックする空ラックストック部とを含む。制御方法は、処理ユニットが空のサンプルラックの供給を必要としているかどうかに関する情報を収集し、次いで、その情報に基づいて空ラックストック部から処理ユニットに空のサンプルラックを供給するように設計されている。空のサンプルラックが必要な処理ユニットに供給される空のサンプルラックの数を平準化することによって、スループットの低下を防止することができる。
【0010】
米国特許第10684302号明細書は、検体を処理する処理ユニットと、キャリアを搬送する搬送ラインと、キャリアの搬送を制御する制御装置と、キャリアを外部装置との間で搬送する外部接続モジュールとを有する検体検査自動化システムに言及している。制御装置は、外部接続モジュールによってシステム内外に搬送されるキャリア数に基づいて、検体検査自動化システムにおけるキャリア数を一定の範囲内に制御する。
【発明の概要】
【0011】
検査室自動化システムを動作させるための方法およびサンプル容器用のキャリアのための改良されたロジスティック管理を有する検査室自動化システムを提供することが目的である。より具体的には、(空の)キャリアをより効率的に並べることおよび分配するためのロジスティクス管理を提供することが目的である。
【0012】
この問題を解決するために、独立請求項1に記載の検査室自動化システムを動作させるための方法が提供される。さらに、独立請求項15に記載の検査室自動化システムが提供される。さらなる実施形態は、従属請求項に開示されている。
【0013】
一態様によれば、検査室自動化システムを動作させるための方法が提供される。検査室自動化システムは、サンプル容器に受け入れられたサンプルの分析前、分析、および分析後のうちの少なくとも1つに適用されるように構成された複数の検査室装置と、移送システムとを備え、移送システムは、それぞれが自動化トラック上で複数の検査室装置のうちの少なくとも1つに1つまたは2つ以上のサンプル容器を搬送するように構成された複数のキャリアと、複数の移送システムインターフェースと、それぞれに空のキャリアを割り当てることができる第1の固定数の列空間が設けられた第1の空のキャリア列(carrier queue)と、を備える。検査室自動化システムは、移送システムの動作を制御するように構成された制御装置をさらに備える。検査室自動化システムを動作させるための方法は、移送システムに複数の追加の列空間を提供することであって、追加の列空間が、それぞれ空のキャリアを割り当て可能である、複数の追加の列空間を提供することと、制御装置によって複数の追加の列空間からの第1の数の追加の列空間を第1の空のキャリア列割り当てることと、移送システムの実行時間中に、第1の固定数の列空間および第1の数の追加の列空間によって、第1の空のキャリア列を動作させることと、移送システムの実行時間中に移送システムおよび複数の検査室装置のうちの少なくとも一方の第1の動作パラメータを示す動作データを制御装置において受信することと、動作データの受信に応じて、制御装置によって、複数の追加の列空間からの第2の数の追加の列空間を第1の空のキャリア列に割り当てることであって、第2の数の追加の列空間が、第1の数の追加の列空間とは異なる、第1の空のキャリア列に割り当てることと、移送システムの実行時間中に、第1の固定数の列空間および第2の数の追加の列空間によって第1の空のキャリア列を動作させることと、を含む。
【0014】
別の態様によれば、検査室自動化システムが提供される。検査室自動化システムは、サンプル容器に受け入れられたサンプルの分析前、分析、および分析後のうちの少なくとも1つに適用されるように構成された複数の検査室装置と、移送システムとを備え、移送システムは、それぞれが自動化トラック上で複数の検査室装置のうちの少なくとも1つに1つまたは2つ以上のサンプル容器を搬送するように構成された複数のキャリアと、複数の移送システムインターフェースと、それぞれに空のキャリアを割り当てることができる第1の固定数の列空間が設けられた第1の空のキャリア列と、を備える。検査室自動化システムは、移送システムの動作を制御するように構成された制御装置をさらに備える。検査室自動化システムは、移送システムに複数の追加の列空間を提供することであって、追加の列空間が、それぞれ空のキャリアを割り当て可能である、複数の追加の列空間を提供することと、制御装置によって複数の追加の列空間からの第1の数の追加の列空間を第1の空のキャリア列に割り当てることと、移送システムの実行時間中に、第1の固定数の列空間および第1の数の追加の列空間によって、第1の空のキャリア列を動作させることと、移送システムの実行時間中に移送システムおよび複数の検査室装置のうちの少なくとも一方の第1の動作パラメータを示す動作データを制御装置において受信することと、動作データの受信に応じて、制御装置によって複数の追加の列空間からの第2の数の追加の列空間を第1の空のキャリア列に割り当てることであって、第2の数の追加の列空間が、第1の数の追加の列空間とは異なる、第1の空のキャリア列に割り当てることと、移送システムの実行時間中に、第1の固定数の列空間および第2の数の追加の列空間によって、第1の空のキャリア列を動作させることと、を行うように構成される。
【0015】
動作のための検査室自動化システムを動作させるための方法および検査室自動化システムは、それぞれに空のキャリアを割り当てることができる、所定の数の列空間が設けられた空のキャリア列の改善された動作または管理を適用するために提供される。追加の列空間は、移送システムおよび複数の検査室装置の少なくとも1つの1つまたは2つ以上の動作パラメータに応じて動的に割り当てられる。したがって、動作に依存する数の列空間が、検査室自動化システムを最も効率的に動作させるために利用可能にされる。異なる動作パラメータに対して、空のキャリア列は、異なる数の追加の列空間を割り当てることによって異なるように動作する。
【0016】
実施形態では、移送システムは、検査室装置に割り当てられ、複数のキャリアに支持を提供する移送面を備えることができる。サンプル容器キャリアは、面位置またはフィールド(自動化トラック)の間を移動または走行するために移送面の上に配置されることができる。移送システムは、駆動制御信号に応じて、移送面上に設けられた面位置または場所の間、特に検査室装置間で複数のキャリアを移動させるように構成された駆動装置をさらに備えることができる。移送面は、それぞれが移送面を備える複数の移送モジュールを備えてもよい。例えば、2から50個の検査室装置が設けられ得る。例えば、10から10000個の(サンプル容器)キャリアが設けられてもよい。
【0017】
移送面は、グリッド領域に分割された少なくとも1つの移送面領域を備えてもよい。グリッド領域は、同じサイズであってもよく、および/またはチェス盤方式で配置されてもよい。例えば、グリッド領域は、Nが2よりも大きく、例えばN=6であるN×Nサイズを有することができる。グリッド領域は、長方形または正方形であってもよい。1つまたは2つ以上のグリッド領域は、1つまたは2つ以上の移送面/モジュールに対応することができる。各移送面/移送モジュールは、正確に1つのグリッド領域を形成することができる。1つのキャリアのみが1つ/各グリッド領域に着座することができることが意図されることができる。追加的にまたは代替的に、各グリッドは、1つのキャリアによってのみ予約され、および/または1つのキャリアに割り当てられてもよい。予約されたグリッド領域は、他のキャリアのためにブロックされてもよく、すなわち、他のキャリアは、ブロックされたグリッド領域上に移動することおよび/またはブロックされたグリッド領域を予約することができない。各列空間は、それぞれのグリッド領域に対応することができる。移送面は、二次元移送面であってもよい。移送面は、平面、特に完全に平面であってもよい。キャリアは、能動的または受動的に駆動されることができる。例えば、10から10000個のグリッド領域が設けられてもよい。
【0018】
移送面は、検査室ステーション(検査室装置とも呼ばれる)および/または自動移送装置に隣接して配置された少なくとも1つの移送領域を備えることができる。移送面は、2から100個の移送領域を備えることができる。移送領域は、検査室装置または自動移送装置によって順次処理するための複数の(容器)キャリアを貯蔵することができる。各検査室装置には、1つの移送領域を割り当てることができる。2つ以上の検査室装置が同じ移送領域に割り当てられることができる。1つの(それぞれの)移送領域は、1つまたは2つ以上のグリッド領域を備えることができる。第1の移送領域は、第1の固定数の列空間、複数の追加の列空間、第1の数の追加の列空間、および/または第2の数の追加の列空間を備えることができる。2つ以上の移送領域(場所)は、対応する(同じ)検査室装置、特に出力移送領域および入力移送領域に割り当てられることができる。移送領域は、検査室装置に静的または動的に割り当てられてもよい。すなわち、必要に応じて、動作中に移送領域が変更されてもよい。
【0019】
複数の移送システムインターフェースは、移送面に割り当てられ得る。移送システムインターフェースは、移送システム(移送面)と検査室装置との間のインターフェースを構成することができる。移送システムインターフェースを介して、空のキャリアが移送システム(移送面)から取り外されることができる。したがって、空のキャリアは、移送システム(移送面)から完全に取り外され得、および/または例えばサンプル/容器によって装填され得る。各検査室装置は、1つの移送システムインターフェースに割り当てられてもよい。2つ以上の検査室装置が同じ移送システムインターフェースに割り当てられてもよい。各移送システムインターフェースは、移送領域に対応することができる。2つ以上の移送システムインターフェースが同じ移送領域に対応してもよい。移送システムインターフェースを介して、空のキャリアは、対応する移送領域から、特に第1の固定数の列空間、複数の追加の列空間、第1の数の追加の列空間、および/または第2の数の追加の列空間から(のみ)取り外し可能とすることができる。したがって、対応する移送領域では、空のキャリアが完全に取り外されることができ、および/または例えばサンプル/容器によって装填されることができる。
【0020】
制御装置は、特に、3つ以上のキャリアが(移送面上で)同時に且つ互いに独立して移動可能とすることができるように、キャリアの移動を制御することができる。同時に、特定の時間間隔の間に少なくとも2つの容器キャリアが移動することを示すことができる。独立して、容器キャリアが、例えば、異なる方向に、異なる速度で、異なる経路に沿って移動し、異なる時点で移動を開始することができることを示すことができる。制御装置は、制御ソフトウェアを実行するパーソナルコンピュータとして組み込まれてもよい。制御装置は、複数のキャリアの少なくとも一部または全部の位置を示す情報を有してもよい。
【0021】
各グリッド領域から、キャリアは、2つの横方向および2つの縦方向に移動することができる。あるいは、キャリアは、各グリッド領域から1つの横方向および1つの縦方向にのみ移動することができる。しかしながら、許容される移動方向は、各グリッド領域について同じである必要はない。例えば、第1のグリッド領域では、キャリアは、右および上にのみ移動することができ、第2のグリッド領域では、キャリアは、左および下にのみ移動することができる。
【0022】
各列空間は、キャリアパスのための目的地グリッド領域を構成することができ、すなわち、このキャリアの決定されたルートは、この目的地グリッド領域において終了することができる。特に、第1の固定数の列空間、複数の追加の列空間、第1の数の追加の列空間、および/または第2の数の追加の列空間からの各列空間は、キャリアパスのための目的地グリッド領域を構成することができる。あるいは、第1の数の列空間と第1または第2の数の追加の列空間とのうちの1つのみが、キャリアパスのための目的地グリッド領域を構成することができる。第1の固定数の列空間および第1または第2の追加の列空間の列の最後を構成する空間のみが、キャリアパスのための目的地グリッド領域を構成することができる。列の最後は、第1の固定数の列空間および第1または第2の追加の列空間の第1の非占有/非予約空間であってもよく、列空間は事前に決定された方法で予約/ブロックされる。
【0023】
複数の追加の列空間からの第2の数の追加の列空間の第1の空のキャリア列への割り当ては、実行時間中に数回行われてもよい。割り当ては、一定の間隔で、特に一定の時間間隔で行われてもよい。その結果、第1の空のキャリア列に割り当てられる追加の列空間の数は動的とすることができ、特に動的に変更されることができる。
【0024】
空のキャリア列は、出力列と呼ばれることもある。出力列から空のキャリアが検査室装置に向かう。空のキャリア(出力)列は、検査室装置がスループットに関して規定された性能に到達することを可能にするために、装填位置における空のキャリアの一定の供給を保証する。この空のキャリア列は、ランダムアクセスを必要としなくてもよく、FIFO(「先入れ先出し」)またはLIFO(「後入れ先出し」)のタイプであってもよい。
【0025】
(検査室自動化システムを動作させるための)方法は、制御装置において、第1の空のキャリア列に第1のキャリアを並べる要求を受信することと、移送システム内の現在位置から第1の空のキャリア列の位置まで移動するための第1のキャリアの移動時間を決定することと、移動時間が移動時間閾値を超えている場合、第1のキャリアを第1の数の追加の列空間および第2の数の追加の列空間のうちの一方に割り当てることと、をさらに含むことができる。
【0026】
そうではなく、移動時間が移動時間閾値を超えない場合、第1のキャリアは、第1の固定数の列空間に割り当てられることができる。したがって、本方法は、制御装置において、第1の空のキャリア列に第2のキャリアを並べる要求を受信することと、移送システム内の現在位置から第1の空のキャリア列の位置まで移動するための第2のキャリアの移動時間を判定することと、移動時間が移動時間閾値を超えていない場合、第1のキャリアを第1の固定数の列空間に割り当てることと、をさらに含むことができる。閾値は、予め定められていてもよい。移動時間は、キャリアの現在位置とその対応する空のキャリア列との間の距離を示すことができる。移動時間はまた、キャリアの経路およびその移動速度を示すことができる。キャリアを第1の固定数の列空間に割り当てることは、このキャリアを第1の固定数の列空間の第1の空間に割り当てることに対応することができる。したがって、このキャリアについて、第1の固定数の列空間の第1の空間は、キャリアの目的地に対応することができる。第1の固定数の列空間の第1の空間は、対応するキャリアのために予約され得る。同様に、第1の数の追加の列空間および第2の数の追加の列空間のうちの一方にキャリアを割り当てることは、このキャリアを第1の数の追加の列空間または第2の数の追加の列空間のうちの第1の空間に割り当てることに対応することができる。したがって、このキャリアについて、第1の数の追加の列空間または第2の数の追加の列空間の第1の空間は、キャリアの目的地に対応することができる。第1の数の追加の列空間または第2の数の追加の列空間の第1の空間は、対応するキャリアのために予約され得る。
【0027】
現在のキャリア位置は、キャリアを並べる要求を受信したとき、またはこのキャリアの移動時間を判定したときのキャリアの位置であってもよい。あるいは、現在のキャリア位置は、本方法が開始したとき、動作データを受信したとき、または複数の追加の列空間から第2の数の追加の列空間を第1の空のキャリア列に割り当てるときのキャリアの位置であってもよい。キャリアの現在位置は、必要に応じて(再)決定され得る。
【0028】
第1の空のキャリア列の位置は、第1の固定数の列空間の非占有空間によって定義され得る。第1の固定数の列空間のうちの2つ以上の空間が占有されていない場合、それぞれの装置および/または移送システムインターフェースに最も近い位置にある非占有空間は、第1の空のキャリア列の位置とすることができる。一般に、または第1の固定数の列空間の全ての空間が占有されている場合、第1の数の追加の列空間または第2の数の追加の列空間の非占有空間は、第1の空のキャリア列の位置とすることができる。第1の数の追加の列空間または第2の数の追加の列空間のうちの2つ以上の空間が占有されていない場合、それぞれの装置および/または移送システムインターフェースに最も近い位置にある非占有空間は、第1の空のキャリア列の位置とすることができる。一般に、または第1の固定数の列空間および第1の数の追加の列空間または第2の数の追加の列空間が占有されている場合、それぞれの装置および/または移送システムインターフェースに最も近くに位置する第1の固定数の列空間の空間は、第1の空のキャリア列の位置とすることができる。この場合、あるいは、それぞれの装置または移送システムインターフェース、第1の固定数の列空間の幾何学的中心、第1の固定数の列空間および第1の追加数の列空間もしくは第2の追加数の列空間の幾何学的中心、第1の追加数の列空間もしくは第2の追加数の列空間の幾何学的中心、またはそれぞれの移送領域の幾何学的中心は、第1の空のキャリア列の位置とすることができる。占有空間は、他のキャリアによって物理的に占有されている空間および/または他のキャリアによって予約されている空間とすることができる。
【0029】
複数の追加の列空間を提供することは、移送システムの第1の空のキャリア列と第2の空のキャリア列との間で共有される複数の追加の共有列空間を提供することをさらに含むことができ、第2の空のキャリア列は、それぞれに移送システムにおいて空のキャリアを割り当てることができる第2の固定数の列空間を提供する。
【0030】
複数の追加列空間の全てが共有列空間であってもよい。複数の追加の列空間を提供することは、移送システムの第1の空のキャリア列とさらなる空のキャリア列との間で共有される複数の追加の共有列空間を提供することをさらに含むことができ、さらなる空のキャリア列は、それぞれに移送システムにおいて空のキャリアを割り当てることができるさらなる固定数の列空間を伴う。第1の空のキャリア列は、第1の移送システムインターフェースおよび/または検査室装置に割り当てられてもよく、第2の空のキャリア列は、第2の移送システムインターフェースおよび/または検査室装置に割り当てられてもよい。あるいは、第1および第2の空のキャリア列は、双方とも、同じ移送システムインターフェースおよび/または検査室装置に割り当てられてもよい。複数の追加の列空間は、列空間の2つのグループを含むことができる。列空間の第1のグループは、第1の空のキャリア列に対応することができ、列空間の第2のグループは、第2の空のキャリア列に対応することができる。列空間の第1のグループおよび列空間の第2のグループは、交差していてもよい。あるいは、列空間の第1のグループおよび列空間の第2のグループは、交差していなくてもよい。
【0031】
本方法は、制御装置によって、実行時間時に移送システムおよび複数の検査室装置のうちの少なくとも一方の第1の動作パラメータおよび第2の動作パラメータのうちの少なくとも一方に応じて、複数の追加の共有列空間からの1つまたは2つ以上の追加の共有列空間を第1の空のキャリア列および第2の空のキャリア列の双方に動的に割り当てることをさらに含むことができる。
【0032】
制御装置における動作データを受信することは、第1の動作パラメータおよび第2の動作パラメータのうちの一方をさらに含むことができ、第1の動作パラメータおよび第2の動作パラメータは、少なくとも以下の動作パラメータを示す:(i)第1の空のキャリア列および第2の空のキャリア列のうちの少なくとも一方の物理的充填レベルであって、第1の空のキャリア列/第2の空のキャリア列に提供された空のキャリアの数を示す物理的充填レベル、(ii)第1の空のキャリア列および第2の空のキャリア列のうちの少なくとも一方の仮想充填レベルであって、第1の空のキャリア列/第2の空のキャリア列に割り当てられた空のキャリアの総数、すなわち、第1の空のキャリア列/第2の空のキャリア列に提供された空のキャリアの数と、第1の空のキャリア列/第2の空のキャリア列に移動する空のキャリアの数とを足した数、を示す仮想充填レベル、(iii)空のキャリアによって割り当てられていない第1の数の追加の列空間からの、追加の列空間の第1の残りの数を示す第1の追加の列空間容量、(iv)空のキャリアによって割り当てられていない第2の数の追加の列空間からの、追加の列空間の第2の残りの数を示す第2の追加の列空間容量、(v)所定の観測期間にわたって第1の空のキャリア列および第2の空のキャリア列のうちの一方を出た空のキャリアの数。
【0033】
所定の観測期間にわたって第1の空のキャリア列および第2の空のキャリア列のうちの一方を出た空のキャリアの数は、単位時間当たりに第1および第2の移送システムインターフェースのうちの少なくとも一方を介して出力方向に第1の空のキャリア列および第2の空のキャリア列のうちの一方を出る空のキャリアの数に対応し得る。(空の)キャリアを残すことは、移送システムおよび/または移送面を完全に出る(空の)キャリア、および/または装填される(空の)キャリアとすることができる。
【0034】
空のキャリアによって割り当てられていない第1の数の追加の列空間からの、追加の列空間の第1の残りの数は、キャリアによって物理的に占有されていない第1の数の追加の列空間からの追加の列空間を示すことができる。あるいは、空のキャリアによって割り当てられていない第1の数の追加の列空間からの、追加の列空間の第1の残りの数は、キャリアによって物理的に占有されておらず、キャリアによって予約されていない第1の数の追加の列空間からの追加の列空間を示すことができる。空のキャリアによって割り当てられていない第2の数の追加の列空間からの、追加の列空間の第2の残りの数は、キャリアによって物理的に占有されていない第2の数の追加の列空間からの追加の列空間を示すことができる。あるいは、空のキャリアによって割り当てられていない第2の数の追加の列空間からの、追加の列空間の第2の残りの数は、キャリアによって物理的に占有されておらず、キャリアによって予約されていない第2の数の追加の列空間からの追加の列空間を示すことができる。
【0035】
第1の動作パラメータおよび第2の動作パラメータは、以下の動作パラメータのうちの少なくとも1つをさらに示すことができる:(i)第1の空のキャリア列および/または第2の空のキャリア列に対応する、第1の数の追加の列空間を示す第1の追加の列容量、(ii)第1の空のキャリア列および/または第2の空のキャリア列に対応する、第2の数の追加の列空間を示す第2の追加の列容量、(iii)第1の数の追加の列空間の空間上に物理的に位置するキャリアを示す第1の数の追加の列空間の物理的充填レベル、(iv)第2の数の追加の列空間の空間上に物理的に位置するキャリアを示す第2の数の追加の列空間の物理的充填レベル、(v)第1の数の追加の列空間に割り当てられた(空の)キャリアの総数、すなわち、第1の数の追加の列空間の空間上に提供された(空の)キャリアの数と、第1の数の追加の列空間に移動する(空の)キャリアの数とを足した数、すなわち、第1の数の追加の列空間の空間上に位置する(空の)キャリアの数と、キャリアによって予約された第1の数の追加の列空間の数(単に未占有の空間は予約可能とすることができる)とを足した数を示す第1の追加の列空間の仮想充填レベル、(vi)第2の数の追加の列空間に割り当てられた(空の)キャリアの総数、すなわち、第2の数の追加の列空間の空間上に提供された(空の)キャリアの数と、第2の数の追加の列空間に移動する(空の)キャリアの数とを足した数、すなわち、第2の数の追加の列空間の空間上に位置する(空の)キャリアの数と、キャリアによって予約された第2の数の追加の列空間の数とを足した数を示す第2の数の追加の列空間の仮想充填レベル、(vii)所定の観測期間にわたって第1の空のキャリア列および第2の空のキャリア列のうちの一方を出たが、第1および第2の移送システムインターフェースのうちの少なくとも一方を経由しなかった空のキャリアの数、(viii)第1の空のキャリア列および第2の空のキャリア列のうちの一方の長さ。
【0036】
キャリア列の長さ(第1/第2)は、30未満、好ましくは8と25との間、より好ましくは9、10、11、12、または13とすることができる。固定数の列空間は、対応する空のキャリア列の(静的)長さを定義することができる。
【0037】
第1の数の追加の列空間の割り当ては、実行時間の開始時にゼロである第1の数の追加の列空間を割り当てることと、ゼロではない第1の数の追加の列空間を割り当てることと、のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0038】
本方法は、制御装置において、複数の移送システムインターフェースからの第1の移送システムインターフェースを第1の空のキャリア列に割り当てることと、複数の移送システムインターフェースからの第2の移送システムインターフェースを第2の空のキャリア列に割り当てることであって、第2の移送システムインターフェースが、第1の移送システムインターフェースとは異なる、割り当てることと、のうちの少なくとも一方をさらに含むことができる。
【0039】
第2の数の追加の列空間を割り当てることは、制御装置において、第2の数の追加の列空間(Ladditional)を、以下のように決定することをさらに含むことができる:
但し、
は、単位時間/間隔当たりに第1の移送システムインターフェースを介して出力方向に第1の空のキャリア列を出る空のキャリアの数であり、
は、単位時間/間隔当たりに第1の移送システムインターフェースを介して出力方向に第1の空のキャリア列を出る空のキャリアの最大数であり、Daverage,TSIFは、第1の空のキャリア列に割り当てられた第1の移送システムインターフェースと、複数の移送システムインターフェースからの他の複数の移送システムインターフェースとの間の平均距離であり、Daverageは、複数の移送システムインターフェースからの移送システムインターフェースの対の間の平均距離(average distance between pairs of transport system interfaces)であり、Ladditional,refは、追加の列空間の基準数である。
【0040】
単位時間/間隔は、例えば、1s(秒)または1h(時間)とすることができる。しかしながら、他の単位時間/間隔も可能である。基準時間が決定されてもよい。基準時間から始まって現在時間に終わる時間間隔が決定されてもよい(Δtcurrent-reference=tcurrent-treference)。時間間隔の単位は、時間または秒であってもよい。時間間隔の間に第1の移送システムインターフェースを介して出力方向に第1の空のキャリア列を出る空のキャリアの数(Ncarrier,leaving)を判定することができる。
は、時間間隔の間に第1の移送システムインターフェースを介して出力方向に第1の空のキャリア列を出る空のキャリアの数を時間間隔で割ることによって計算することができる:Ncarrier,leaving/Δtcurrent-reference。基準時間は、一定の期間において現在時間によって置き換えられてもよい。この置き換えは、
のリセットに対応することができる。一定の期間tresetは、予め定義されてもよく、例えば360秒であってもよい。第1の移送システムインターフェース(N’carrier,leaving)を介して出力方向に第1の空のキャリア列から出る空のキャリアを連続的に計数するカウンタと、経過時間(Δt’)を連続的に測定するタイマとが設けられてもよい。タイマは、時間または秒をカウントすることができる。期間の各期間tresetが満了するたびに、カウンタおよびタイマはゼロに設定されることができる。これは、
のリセットに対応することができる。
は、N’carrier,leaving/Δt’によって計算されることもできる。
【0041】
は、事前に決定された量であってもよい。
は、実行時間中に固定されてもよい。しかしながら、
は、それぞれの検査室装置/移送システムインターフェースが交換された場合に更新されてもよい。
は、時間当たりに10から10000キャリアの間の値、好ましくは時間当たりに500から3000キャリアの間の値、より好ましくは時間当たりに1000から2000キャリアの間の値に予め設定されることができる。
【0042】
average,TSIFは、事前に決定された量であってもよい。Daverage,TSIFは、実行時間中に固定されてもよい。しかしながら、Daverage,TSIFは、移送システムのレイアウトが修正された場合に更新されてもよい。他の移送システムインターフェースのそれぞれと第1の空のキャリア列に割り当てられた移送システムインターフェースとの間の距離が判定され得る。これらの距離の平均、中央値、または最頻値が決定され、Daverage,TSIFを定義することができる。Daverageは、事前に決定された量であってもよい。Daverageは、実行時間中に固定されてもよい。しかしながら、Daverageは、移送システムのレイアウトが修正された場合に更新されてもよい。特に、Daverageは、複数の移送システムインターフェースからの移送システムインターフェースの全ての可能な対の間の平均距離であってもよい(繰り返しなし)。Daverageは、複数の移送システムインターフェースからの移送システムインターフェースの(全ての可能な)対の間の距離の平均、中央値、または最頻値であってもよい(繰り返しなし)ことに留意されたい。
【0043】
基準数の追加の列空間(Ladditional,ref)を、以下のように決定することができる:
但し、
maxは、複数の移送システムインターフェースからの一対の移送システムインターフェース間の最大距離である。
【0044】
maxは、事前に決定された量であってもよい。Dmaxは、実行時間中に固定されてもよい。しかしながら、Dmaxは、移送システムのレイアウトが修正された場合に更新されてもよい。
【0045】
本方法は、以下のように第2の数の追加の列空間(Ladditional)を制限することをさらに含むことができる:
【0046】
第2の数の追加の列空間を割り当てることは、第1の空のキャリア列を出る空のキャリアに応じて第2の数の追加の列空間を割り当てることをさらに含むことができる。
【0047】
割り当ては、繰り返されてもよい。割り当ては、空のキャリアが第1の空のキャリア列を出るたびに繰り返されてもよい。第2の数の追加の列空間は、第1の数の追加の列空間を置き換えることができる。「新たな」/再計算された第2の数の追加の列空間は、「古い」第2の数の追加の列空間を置き換えることができる。割り当ては、空のキャリアが第1の固定数の列空間および/または第2の数の追加の列空間のうちの1つを出るたびに繰り返されてもよい。空のキャリアが第1の空のキャリア列を物理的に出て行くたびに、および/または第1の空のキャリア列の空のキャリアが装填されるたびに、割り当てが繰り返されてもよい。割り当ては、空のキャリアが第1の固定数の列空間および/または第2の数の追加の列空間のうちの1つを物理的に出るたびに、および/または第1の固定数の列空間および/または第2の数の追加の列空間のうちの1つに位置する空のキャリアが装填されるたびに繰り返されてもよい。
【0048】
第2の数の追加の列空間を割り当てることは、空のキャリアが第1の空のキャリア列に到達したことおよび/または空のキャリアが第1の空のキャリア列に割り当てられたことに応じて、第2の数の追加の列空間を割り当てることをさらに含むことができる。割り当ては、空のキャリアが第1の空のキャリア列に到達するたびに、および/または空のキャリアが第1の空のキャリア列に割り当てられるたびに繰り返されてもよい。割り当ては、空のキャリアが第1の固定数の列空間および/または第2の数の追加の列空間のうちの1つに到達するたびに、および/または割り当てられるたびに繰り返されてもよい。特定の空間に物理的に配置されている、および/または特定の空間を予約するキャリアが、その特定の空間に割り当てられることができる。
【0049】
代替的または追加的に、割り当ては、一定の時間間隔、例えば1秒ごとに繰り返されてもよい。しかしながら、時間間隔は、0.1秒から1分の間のどこであってもよい。
【0050】
本方法は、複数のキャリアに単一のサンプル容器キャリアを提供することをさらに含むことができる。
【0051】
第1の空のキャリア列を操作することは、制御装置において、第2の数の追加の列空間が第1の数の追加の列空間よりも大きいと判定された場合に、および/または第2の追加の列空間容量がゼロよりも大きい場合に、第1の空のキャリア列から離れて位置する1つまたは2つ以上の空のキャリアに第1の空のキャリア列へと移動させるように指示する、または案内することをさらに含むことができる。
【0052】
第1の空のキャリア列を操作することは、制御装置において、第2の数の追加の列空間が第1の数の追加の列空間よりも小さいと判定された場合に、および/または第2の追加の列空間容量がゼロである場合に、第1の空のキャリア列から離れて位置する1つまたは2つ以上の空のキャリアが第1の空のキャリア列へと移動することを防ぐことをさらに含み得る。
【0053】
あるいは、第1の空のキャリア列を動作させることは、制御装置において、第2の数の追加の列空間が第1の数の追加の列空間よりも大きいと判定された場合に、および/または第2の追加の列空間容量がゼロよりも大きい場合に、第1の空のキャリア列から離れて位置する1つまたは2つ以上の空のキャリアに第1の空のキャリア列へと移動するように能動的に指示しないことを含むことができる。第1の空のキャリア列を動作させることは、制御装置において、第2の数の追加の列空間が第1の数の追加の列空間よりも小さいと判定された場合に、および/または第2の追加の列空間容量がゼロである場合に、第1の空のキャリア列から離れて位置する1つまたは2つ以上の空のキャリアが第1の空のキャリア列に移動するのを能動的に防がないことをさらに含み得る。
【0054】
空のキャリア、特にシステムに新たに導入された空のキャリアは、それらを最も必要とする空のキャリア列にプッシュされ得る。空のキャリア、特にシステムに新たに導入された空のキャリアは、最も高い追加の列空間容量を有する空のキャリア列にプッシュされ得る。
【0055】
第1の空のキャリア列を動作させることは、制御装置において、(i)第1の空のキャリア列が、システムの複数の空のキャリア列のその追加の列容量と比較して最も大きい追加の列空間容量を有する場合に、および/または(ii)第1の空のキャリア列が、システムの複数の空のキャリア列のうちの固定数の列空間と第1/第2の数の追加の列空間との合計数と比較して、固定数の列空間と第1/第2の数の追加の列空間とのうち最も大きい空の空間数を有する場合に、第1の空のキャリア列から離れて位置する1つまたは2つ以上の空のキャリアに第1の空のキャリア列へと移動させるように指示することをさらに含み得る。
【0056】
第1の空のキャリア列を動作させることは、制御装置において、(i)システムの複数の空のキャリア列のうちの別の空のキャリア列が、その追加の列容量と比較して、第1の空のキャリア列よりも高い追加の列空間容量を有する場合に、および/または(ii)他の空のキャリア列が、固定数の列空間の総数と第1/第2の数の追加の列空間との合計数と比較して、固定数の列空間と第1/第2の数の追加の列空間とのより高い数の空の空間を有する場合に、第1の空のキャリア列から離れて位置する1つまたは2つ以上の空のキャリアが第1の空のキャリア列に移動するのを防ぐことをさらに含み得る。
【0057】
追加の列空間容量および/または固定数の列空間と第1/第2の数の追加の列空間との間の空の空間の数に基づいて、各空のキャリア列の空のキャリアの必要性を示す因子が各空のキャリア列について決定され得る。最大の空のキャリア必要因子を有する空のキャリア列は、次の空のキャリアに割り当てられ得る。次の空のキャリアのエントリポイントのそれぞれの空のキャリア列までの距離は、対応する空のキャリア必要因子に反比例の影響を及ぼし得る。換言すれば、特定の空のキャリア列の空のキャリア必要因子は、次のキャリアのエントリポイントが特定の空のキャリア列に近いほど大きくなり得る。
【0058】
システムは、複数の空のキャリア列を含むことができる。第1の空のキャリア列についての上述した実施形態は、複数の空のキャリア列のいずれにも同様に適用され得る。
【0059】
空のキャリアのための利用可能な列空間の総数は、対応する固定数の列空間および対応する第1/第2の数の追加の列空間によって与えられ得る。
【0060】
(同じ移送システムインターフェースに対応する)キャリアに割り当てられた第1/第2の数の追加の列空間の空間は、(同じ移送システムインターフェースに対応する)キャリアに割り当てられていない空間にのみ隣接することが提供され得る。(同じ移送システムインターフェースに対応する)キャリアによって物理的に占有された第1/第2の数の追加の列空間の空間は、(同じ移送システムインターフェースに対応する)他のキャリアによって物理的に占有されていない空間にのみ隣接することが提供されることができる。同じ第1/第2の数の追加の列空間に対応するキャリアは、隣接する空間上に(物理的/仮想的に)配置されなくてもよい。
【0061】
システムの(空の)キャリアの総数の上限が設けられてもよい。(空の)キャリアの総数に対する以下の制限が設けられてもよい。
ここで、Ncarrierは、(空の)キャリアの総数である。NSharedQueueFieldsは、複数の追加の共有列空間の総数である。NSharedQueueFieldsは、全ての追加の列空間の数とすることができる。複数の追加の共有列空間の総数は、複数の追加の列空間の総数に対応することができる。NTSIFは、システムの移送システムインターフェースの総数であり、LQ,carrier,outは、対応する固定数の列空間、例えば11である。NTSIFおよびLQ,carrier,outは、予め定義されていてもよく、固定値であってもよい。所与の総数の(空の)キャリアについて、上記不等式は、複数の追加の共有列空間の総数の下限を提供することができる。
【0062】
システムの(空の)キャリアの総数の下限が設けられてもよい。(空の)キャリアの総数に対する以下の制限が設けられてもよい。
【0063】
上下双方の制限が適用されてもよい。下限は、特に小型移送システムに適用されることができる。所与の総数の(空の)キャリアについて、上記不等式は、システムの移送システムインターフェースの総数および対応する固定数の列空間の総数の上限をそれぞれ提供することができる。
【0064】
必要な(空の)キャリアの総数は、移送モジュールの数の関数として表されることができる。
【0065】
ここで、NTSTMは、移送モジュールの総数である。移送モジュールの総数は、例えば、24から1276の間とすることができる。移送モジュールは、それぞれ、キャリアによって占有されることができるN×N(論理)個の空間フィールドを備えることができる。例えば、移送モジュールのそれぞれによっていくつかの6×6フィールドが提供されてもよい。
【0066】
のリセットの前に、特に第2の数の追加の列空間が第1の数の追加の列空間よりも小さい場合、第2の数の追加の列空間は、第1の空のキャリア列に割り当てられ得る。第1の固定数の列空間も第1/第2の数の追加の列空間も
のリセット前に空のキャリアによって占有されていない場合、第2の数の追加の列空間を第1の空のキャリア列に割り当てるときに、

に設定することができる。リセット後、第2の数の追加の列空間は、特定の期間、例えば次の10秒間、第1の空のキャリア列に割り当てられなくてもよい。
【0067】
各列は、この列に割り当てられたキャリアが列を出る順序を定義する事前に決定されたワークフローを有することができる。ワークフローにしたがって列から最後に出る列のキャリアは、列の終わりを形成することができる。
【0068】
検査室自動化システムに関連して、検査室自動化システムを動作させるための方法に関連して上述した実施形態が適宜提供されることができる。
【0069】
以下において、実施形態は、例として、図を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0070】
図1】空のキャリア列の第1の例を有する検査室自動化システムのグラフィカル表示である。
図2】空のキャリア列の第2の例および空のキャリアの移動経路の例を有する検査室自動化システムのグラフィカル表示である。
図3】空のキャリア列の第3の例を有する検査室自動化システムのグラフィカル表示である。
図4】検査室自動化システムを動作させるための方法のフロー図のグラフィカル表示である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
図1は、空のキャリア列の第1の例を有する検査室自動化システムのグラフィカル表示を示している。検査室自動化システムは、サンプル容器に受け入れられたサンプルの分析前、分析、および分析後のうちの少なくとも1つを適用するように構成された複数の検査室装置1を備える。システムは、移送システム2をさらに備える。移送システム2は、それぞれが自動化トラック上の1つまたは2つ以上のサンプル容器を、複数の検査室装置1のうちの少なくとも1つに搬送するように構成された複数のキャリア3と、複数の移送システムインターフェース4と、それぞれに空のキャリア7を割り当てることができる第1の固定数の列空間6を備えた第1の空のキャリア列5とを備える。さらに、検査室自動化システムは、移送システム2の動作を制御するように構成された制御装置8を備える。
【0072】
図1はまた、それぞれに空のキャリア7.1を割り当てることができる第2の固定数の列空間6.1を備えた第2の空のキャリア列5.1を示している。図1では、第1の空のキャリア列5は、第1の検査室装置1および第1の移送システムインターフェース4に割り当てられている。第2の空のキャリア列5.1は、第2の検査室装置1.1および第2の移送システムインターフェース4.1に割り当てられる。図1に示す例によれば、第1の空のキャリア列5の長さまたは拡張は3つの空間である。しかしながら、第1の空のキャリア列5の長さは3つの空間に限定されない。追加の列空間9が設けられる。
【0073】
図1では、第1の空のキャリア列5には、追加の列空間9のうちの第1の数の追加列空間10が割り当てられる。第1の空のキャリア列5は、第1の固定数の列空間6および第1の数の追加の列空間10によって動作される。同様に、第2の空のキャリア列5.1には、第1の数の追加の列空間10.1が割り当てられる。第2の空のキャリア列5.1は、第2の固定数の列空間6.1および第2の空のキャリア列5.1の第1の数の追加の列空間11.1によって動作される。第2の空のキャリア列5.1の列空間6.1の固定数は、第1の空のキャリア列5の列空間6の固定数と同じである。しかしながら、第2の空のキャリア列5.1の列空間6.1の固定数は、第1の空のキャリア列5の列空間6の固定数と異なっていてもよい。第1の空のキャリア列5に割り当てられた第1の数の追加の列空間10は、第2の空のキャリア列5.1に割り当てられた第1の数の追加の列空間10.1とは異なり、例えば第1の数の追加の列空間10.1より多い。例えば、第1の空のキャリア列5に割り当てられた検査室装置1/移送システムインターフェース4がより高い空のキャリア消費量を有してもよく、および/または第1の空のキャリア列5に割り当てられた検査室装置1/移送システムインターフェース4が空のキャリアソース12からさらに離れていてもよいため、第1の空のキャリア列5に割り当てられた第1の数の追加の列空間10は、第2の空のキャリア列5.1に割り当てられた第1の数の追加の列空間10.1よりも多くてもよい。しかしながら、動作中、第1の空のキャリア列5に割り当てられた第1の数の追加の列空間10および第2の空のキャリア列5.1に割り当てられた第1の数の追加の列空間10.1は、それぞれの空のキャリア列5、5.1に(繰り返し)再割り当てされることができる。したがって、動作中、第1の空のキャリア列5に割り当てられた第1の数の追加の列空間10および第2の空のキャリア列5.1に割り当てられた第1の数の追加の列空間10.1は変化することができる。再割り当ては、いくつかの空のキャリア列5、5.1に対して独立して行われてもよい。
【0074】
移送システム2は、移送面15を有する。移送面15は、複数の移送モジュール14を備える。さらに、移送面15は、論理フィールド、すなわちグリッド領域13に分割される。各移送モジュール14は、正確に1つまたは2つ以上のグリッド領域13を備えることができる。各グリッド領域13には、1つのキャリア3、特に1つのキャリア3のみを割り当てることができる。キャリア3は、あるグリッド領域13から別のグリッド領域に移動されることによって、移送面15上で移動され得る。各グリッド領域13は、単一の列空間、特に排他的に単一の列空間からのものとすることができる。移送システム2には、装填されたキャリア3も設けられている。
【0075】
図2は、空のキャリア列の第2の例および空のキャリアの移動経路の例を有する検査室自動化システムのグラフィカル表示を示している。システムの実行時間中に、動作データが判定される。例えば、第1の装置1/移送システムインターフェース4の空のキャリア消費が増加すると判定される。それに応じて、第2の数の追加の列空間11が決定される。この場合、第2の追加の列空間11は、第1の追加の列空間10よりも多い。次いで、第1の空のキャリア列5は、第1の固定数の列空間6および第2の数の追加の列空間11によって動作される。換言すれば、第2の数の追加の列空間11は、第1の数の追加の列空間10を置き換える。さらに、第2の装置1.1/移送システムインターフェース4.1の空のキャリア消費が停滞することが判定される。この場合も、第2の空のキャリア列5.1のための第2の数の追加の列空間11.1が決定される。第2の数の追加の列空間11.1は、この場合、第1の数の追加の列空間10.1と同じである。次いで、第2の空のキャリア列5.1は、第2の固定数の列空間6.1および第2の追加数の列空間11.1によって動作される。換言すれば、第2の空のキャリア列5.1の第2の数の追加の列空間11.1は、第2の空のキャリア列5.1の第1の数の追加の列空間10.1を置き換える。しかしながら、第2の空のキャリア列5.1の場合、第2の固定数の列空間6.1に第2の数の追加の列空間11を割り当てなくてもよい。空のキャリア7が対応する空のキャリア列5、5.1を出るたびに、第2の数の追加の列空間11、11.1は、対応する空のキャリア列5、5.1に割り当てられることができる。
【0076】
図2はまた、第1の空のキャリア12がシステムに導入されている場合を示している。次に、新たに導入されたキャリア12がどの列に送られる/割り当てられるかが判定される。判定は、対応する空のキャリア列5に基づく。しかしながら、判定は、各列および対応する装置1/移送システムインターフェース4の空のキャリアの必要性にそれぞれ基づいてもよい。追加の列空間11を含む対応する列5のサイズは、対応する装置1/移送システムインターフェース4の空のキャリアの必要性を示し得る。特に、固定数の列空間6および追加数の列空間11のうちの多数の空間が占有されていない場合、対応する装置1/移送システムインターフェース4の空のキャリアの必要性は高い。各列6について、空のキャリア必要因子が判定される。次いで、新たに導入されたキャリア12は、最も高い空のキャリア必要因子によって列5に送られる/割り当てられる。(キャリア4によって)占有された列空間と占有されていない列空間との間の比は、空のキャリアの必要性(因子)を示すことができる。ここで、ある列の固定数の列空間、追加の(第1/第2の)数の列空間、またはある列の列空間の固定数および追加の(第1/第2の)数の双方が、ある列の列空間を定義することができる。
【0077】
図2において、第2列5.1の空きキャリアの必要性(因子)は、第1列5の空きキャリアの必要性(因子)よりも高い。したがって、新たに導入されたキャリア12は、第2列5.1に送られる/割り当てられる。しかしながら、特定の列の空のキャリアの必要性(因子)は、例えば、新たに導入されたキャリア12の現在位置に対する特定の列の距離に比例して、低くなり得る。図2において、第2の列5.1と新たに導入されたキャリア12の現在位置との間の距離は、第1の列5と新たに導入されたキャリア12の現在位置との間の距離よりも大きい。これは、新たに導入されたキャリア12が第1の列5に送られる/割り当てられることにつながり得る。
【0078】
さらなる状況では、第1の空のキャリア12.1がシステムに導入される。第1の空のキャリア12.1を対応する列5.1に並べる要求が受信される。第1の空のキャリア12.1と対応する列5.1との間の移動時間が算出される。移動時間が閾値を超える。それに対応して、第1の空のキャリア12.1は、固定数の列空間の空間には割り当てられず、対応する列5.1の追加の列空間に割り当てられる。第2の空のキャリア12がシステムに導入される。第2の空のキャリア12を対応する列5.1に並べる要求が受信される。第2の空のキャリア12と対応する列5.1との間の移動時間が算出される。移動時間は閾値を超えない。それに対応して、第2の空のキャリア12は、固定数の列空間の空間に割り当てられる。第2の空のキャリア12は、第1の空のキャリア12.1の後にシステムに導入されてもよい。しかしながら、第2の空のキャリア12は、第1の空のキャリア12.1よりも先に対応する列5.1に到達してもよい。
【0079】
図3は、空のキャリア列の第3の例を有する検査室自動化システムのグラフィカル表示を示している。図3は、第1の列5のための複数の追加の列空間9を示している。さらに、図3は、第2の列5.1のための複数の追加の列空間9.1を示している。図3に示す例によれば、共有列空間16のセットは、第1の列5のための追加の列空間9および第2の列5.1のための追加の列空間9.1を含む。追加の列空間9、9.1は、対応する数の固定列空間6、6.1から分離されており、すなわち互いに隣接していない。しかしながら、追加の列空間9、9.1のうちの少なくとも1つの空間は、対応する数の固定列空間6、6.1のうちの少なくとも1つの空間に隣接していてもよい。追加の共有列空間16の少なくとも1つの空間は、第1の数の固定列空間6の少なくとも1つの空間に隣接していてもよく、追加の共有列空間16の少なくとも1つの空間は、第2の数の固定列空間6.1の少なくとも1つの空間に隣接していてもよい。第1/第2の数の固定列空間6、6.1の空間のうちの少なくとも1つは、対応する装置1、1.1/移送システムインターフェース4、4.1に隣接していてもよい。
【0080】
共有列空間16は、第1の数の固定列空間6に排他的に割り当てられた第1の数の追加の空間、第2の数の固定列空間6.1に排他的に割り当てられた第2の数の追加の空間、および/または第1の数の固定列空間6および第2の数の固定の列空間6.1の双方に割り当てられた第3の数の追加の空間を含むことができる。さらに、共有列空間16は、いくつかの固定列空間6、6.1に割り当てられていない第4の数の空間を含むことができる。(第4の数の空間の)共有列空間16は、第1、第2、および/または第3の数の追加の空間のために予約された空間を含むことができる。図3では、共有列空間16は、第3の数の追加の空間および第3の数の追加の空間のために予約された空間を含む/それからなる。
【0081】
図4は、検査室自動化システムを動作させるための方法のフロー図のグラフィカル表示を示している。本方法は、移送システム21内に複数の追加の列空間を提供することであって、追加の列空間9が、それぞれ空のキャリア7を割り当て可能である、提供することを含む。本方法は、制御装置22によって複数の追加の列空間からの第1の数の追加の列空間を第1の空のキャリア列に割り当てることをさらに含む。さらにまた、本方法は、移送システム23の実行時間中に第1の固定数の列空間および第1の数の追加の列空間によって第1の空のキャリア列を操作することを含む。さらに、本方法は、移送システム2の実行時間中に移送システム2および複数の検査室装置1のうちの少なくとも一方の第1の動作パラメータを示す動作データを制御装置24において受信することと、動作データ24の受信に応じて、制御装置25によって複数の追加の列空間からの第2の数の追加の列空間を第1の空のキャリア列に割り当てることであって、第2の数の追加の列空間11が、第1の数の追加の列空間10とは異なる、割り当てることと、を含む。本方法は、移送システム26の実行時間中に第1の固定数の列空間および第2の追加数の列空間によって第1の空のキャリア列を操作することをさらに含む。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-10-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の検査室装置(1)と、移送システム(2)と、制御装置(8)とを有する検査室自動化システムを動作させる方法であって、
前記複数の検査室装置(1)は、サンプル容器に収容されたサンプルの分析前、分析、および分析後のうちの少なくとも1つに適用されるように構成され、
前記移送システム(2)は、
それぞれが自動化トラック上で前記複数の検査室装置(1)のうちの少なくとも1つに1つまたは2つ以上のサンプル容器を搬送するように構成された複数のキャリア(3)と、
複数の移送システムインターフェース(4)と、
それぞれに空のキャリア(7)を割り当てることができる第1の固定数の列空間(6)が設けられた第1の空のキャリア列(5)と
を備え、
前記制御装置(8)は、前記移送システム(2)の動作を制御するように構成された制御装置(8)と
を有し、
前記方法が、
前記移送システム(2)に、それぞれ空のキャリアを割り当て可能な複数の追加の列空間(9)を提供することと、
前記制御装置(8)によって、前記複数の追加の列空間(9)からの第1の数の追加の列空間(10)を前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることと、
前記移送システム(2)の実行時間中に、前記第1の固定数の列空間(6)および前記第1の数の追加の列空間(10)によって、前記第1の空のキャリア列(5)を動作させることと、
前記移送システム(2)の実行時間中に前記移送システム(2)および前記複数の検査室装置(1)のうちの少なくとも一方の第1の動作パラメータを示す動作データを前記制御装置(8)において受信することと、
前記動作データの受信に応じて、前記制御装置(8)によって、前記複数の追加の列空間(9)から第2の数の追加の列空間(11)を前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることであって、前記第2の数の追加の列空間(11)が、前記第1の数の追加の列空間(10)とは異なる、前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることと、
前記移送システム(2)の実行時間中に、前記第1の固定数の列空間(6)および前記第2の数の追加の列空間(11)によって、前記第1の空のキャリア列(5)を動作させることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記方法がさらに、前記制御装置(8)において、
前記第1の空のキャリア列(5)に第1のキャリア(12.1)を並べる要求を受信することと、
前記移送システム(2)の現在位置から前記第1の空のキャリア列(5)の位置まで移動するための前記第1のキャリア(12.1)の移動時間を判定することと、
前記移動時間が移動時間閾値を超えている場合、前記第1のキャリア(12.1)を、前記第1の数の追加の列空間(10)および前記第2の数の追加の列空間(11)のうちの一方に割り当てることと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の追加の列空間を提供することがさらに、前記移送システム(2)の前記第1の空のキャリア列(5)と第2の空のキャリア列(5.1)との間で共有される複数の追加の共有列空間(16)を提供することを含み、前記第2の空のキャリア列(5.1)は、それぞれに前記移送システム(2)の空のキャリアを割り当てることができる第2の固定数の列空間(6.1)を備える、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法がさらに、実行時間時に、前記移送システム(2)および前記複数の検査室装置(1)のうちの少なくとも一方の、前記第1の動作パラメータおよび第2の動作パラメータのうちの少なくとも一方に応じて、前記制御装置(8)によって、前記複数の追加の共有列空間(16)から1つまたは2つ以上の追加の共有列空間を前記第1の空のキャリア列(5)および前記第2の空のキャリア列(5.1)の双方に動的に割り当てることを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記動作データを前記制御装置(8)において受信することが、以下の動作パラメータ:
前記第1の空のキャリア列(5)および前記第2の空のキャリア列(5.1)のうちの少なくとも一方の物理的充填レベルであって、前記物理的充填レベルは、前記第1の空のキャリア列(5)/前記第2の空のキャリア列(5.1)に提供された空のキャリア(7)の数を示す、物理的充填レベル、
前記第1の空のキャリア列(5)および前記第2の空のキャリア列(5.1)のうちの少なくとも一方の仮想充填レベルであって、前記仮想充填レベルは、前記第1の空のキャリア列(5)/前記第2の空のキャリア列(5.1)に割り当てられた空のキャリアの総数、すなわち、前記第1の空のキャリア列(5)/前記第2の空のキャリア列(5.1)に提供された空のキャリアの数と、前記第1の空のキャリア列(5)/前記第2の空のキャリア列(5.1)に移動している空のキャリアの数とを足した数、を示す、仮想充填レベル、
空のキャリアによって割り当てられていない、前記第1の数の追加の列空間(10)からの、追加の列空間の第1の残りの数を示す、第1の追加の列空間容量、
空のキャリアによって割り当てられていない、前記第2の数の追加の列空間(11)からの、追加の列空間の第2の残りの数を示す、第2の追加の列空間容量、
所定の観測期間にわたって前記第1の空のキャリア列(5)および前記第2の空のキャリア列(5.1)のうちの一方を出た空のキャリアの数
のうちの少なくとも1つを示す前記第1の動作パラメータおよび前記第2の動作パラメータのうちの一方をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の数の追加の列空間(10)を割り当てることが、
実行時間の開始時にゼロである第1の数の追加の列空間(10)を割り当てることと、
ゼロではない第1の数の追加の列空間(10)を割り当てることと
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法がさらに、前記制御装置(8)において、以下:
前記複数の移送システムインターフェースからの第1の移送システムインターフェース(4)を前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることと、
前記複数の移送システムインターフェースからの第2の移送システムインターフェース(4.1)を前記第2の空のキャリア列(5.1)に割り当てることであって、前記第2の移送システムインターフェース(4.1)が、前記第1の移送システムインターフェース(4)とは異なる、前記第2の空のキャリア列(5.1)に割り当てることと
のうちの少なくとも一方をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の数の追加の列空間(11)を割り当てることが、前記制御装置(8)において、前記第2の数の追加の列空間(Ladditional)を、以下のように決定することをさらに含む、
但し、
が、単位時間当たりに前記第1の移送システムインターフェースを介して出力方向に前記第1の空のキャリア列(5)を出る空のキャリアの数であり、
が、単位時間当たりに前記第1の移送システムインターフェースを介して出力方向に前記第1の空のキャリア列(5)を出る空のキャリアの最大数であり、
average,TSIFが、前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てられた前記第1の移送システムインターフェースと、前記複数の移送システムインターフェース(4)からの他の複数の移送システムインターフェースとの間の平均距離であり、
averageが、前記複数の移送システムインターフェース(4)からの移送システムインターフェースの対の間の平均距離であり、
additional,refが、追加の列空間の基準数である、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記追加の列空間の基準数(Ladditional,ref)が、以下のように決定される、
但し、
maxが、前記複数の移送システムインターフェース(4)からの一対の移送システムインターフェース間の最大距離である、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の数の追加の列空間(Ladditional)を以下のように制限することをさらに含む、
請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の数の追加の列空間(11)を割り当てることが、前記第1の空のキャリア列(5)を出た空のキャリアに応じて前記第2の数の追加の列空間(11)を割り当てることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のキャリア(3)を複数のサンプル容器キャリアとして提供することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の空のキャリア列(5)を動作させることが、前記制御装置(8)において、前記第2の数の追加の列空間(11)が前記第1の数の追加の列空間(10)よりも大きいと判定された場合に、前記第1の空のキャリア列(5)から離れて位置する1つまたは2つ以上の空のキャリア(12、12.1)を前記第1の空のキャリア列(5)へと移動させるようにすることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の空のキャリア列(5)を動作させることが、前記制御装置(8)において、前記第2の数の追加の列空間(11)が前記第1の数の追加の列空間(10)よりも小さいと判定された場合に、前記第1の空のキャリア列(5)から離れて位置する1つまたは2つ以上の空のキャリア(12、12.1)が前記第1の空のキャリア列(5)へと移動することを防ぐことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
複数の検査室装置(1)と、移送システム(2)と、制御装置(8)とを有する検査室自動化システムであって、
前記複数の検査室装置(1)は、サンプル容器に収容されたサンプルの分析前、分析、および分析後のうちの少なくとも1つに適用されるように構成され、
前記移送システム(2)は、
それぞれが自動化トラック上で前記複数の検査室装置(1)のうちの少なくとも1つに1つまたは2つ以上のサンプル容器を搬送するように構成された複数のキャリア(3)と、
複数の移送システムインターフェース(4)と、
それぞれに空のキャリアを割り当てることができる第1の固定数の列空間(6)が設けられた第1の空のキャリア列(5)と
を備え、
前記制御装置は、前記移送システム(2)の動作を制御するように構成され、
前記制御装置は、
前記移送システム(2)に、それぞれ空のキャリアを割り当て可能な複数の追加の列空間(9)を提供することと、
前記制御装置(8)によって、前記複数の追加の列空間(9)からの第1の数の追加の列空間(10)を前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることと、
前記移送システム(2)の実行時間中に、前記第1の固定数の列空間(6)および前記第1の数の追加の列空間(10)によって、前記第1の空のキャリア列(5)を動作させることと、
前記移送システム(2)の実行時間中に前記移送システム(2)および前記複数の検査室装置(1)のうちの少なくとも一方の第1の動作パラメータを示す動作データを前記制御装置(8)において受信することと、
前記動作データの受信に応じて、前記制御装置(8)によって、前記複数の追加の列空間(9)から第2の数の追加の列空間(11)を前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることであって、前記第2の数の追加の列空間(11)が、前記第1の数の追加の列空間(10)とは異なる、前記第1の空のキャリア列(5)に割り当てることと、
前記移送システム(2)の実行時間中に、前記第1の固定数の列空間(6)および前記第2の数の追加の列空間(11)によって、前記第1の空のキャリア列(5)を動作させることと
を行うように構成される、検査室自動化システム。
【外国語明細書】