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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023029445
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】ディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20230224BHJP
   H10K 59/12 20230101ALI20230224BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20230224BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09F9/30 308Z
G09F9/30 349Z
G09F9/30 330
G09F9/30 348A
H10K59/12
H10K59/131
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206512
(22)【出願日】2022-12-23
(62)【分割の表示】P 2020201497の分割
【原出願日】2020-12-04
(31)【優先権主張番号】10-2019-0164575
(32)【優先日】2019-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】イム ピョンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ウム ヒュンチョル
(57)【要約】
【課題】水分の浸透を防ぐことができるディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】 本発明の実施例に係るディスプレイ装置は、アクティブ領域、および非アクティブ領域を含むディスプレイパネルを備え、アクティブ領域は、アノード電極、発光層、およびカソード電極を含み、非アクティブ領域は、ゲート駆動部およびクラック防止パターンを含み、接続領域は、ゲート駆動部と隣接した領域に配置されて、接続領域においてカソード電極と接続電極が接触することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクティブ領域、前記アクティブ領域の周辺に配置される非アクティブ領域、および前記非アクティブ領域の周辺に配置される接触領域を含むディスプレイパネルであって、前記アクティブ領域および前記非アクティブ領域が丸みを帯びた複数の角を有するディスプレイパネルを備え、
前記アクティブ領域は、アノード電極、発光層、およびカソード電極を含み、
前記非アクティブ領域は、ゲート駆動部、複数のダム、クラック防止構造、およびESD回路を含み、
前記ゲート駆動部は、前記非アクティブ領域の前記丸みを帯びた角に沿って部分的に湾曲し、前記ESD回路は前記非アクティブ領域の前記丸みを帯びた角に配置され、
前記接触領域は、前記ゲート駆動部と隣接して配置され、前記接触領域において、前記カソード電極と前記ゲート駆動部の上部に配置される接続電極とが互いに接触し、
前記接続電極は、前記複数のダムが配置される領域に延伸し、
前記クラック防止構造は前記接続電極から離間して設けられる、ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記複数のダムは前記接続電極と重畳する、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記アクティブ領域および前記非アクティブ領域がノッチ部を有する、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記ゲート駆動部は、半導体層、前記半導体層上のゲート絶縁層、前記ゲート絶縁層上のゲート電極、および前記ゲート電極上の無機絶縁層を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記接触領域は、前記無機絶縁層を貫通するコンタクトホールを含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記接触領域は、少なくとも一部が前記コンタクトホールに沿って形成される接触保証領域をさらに含み、前記カソード電極と前記接続電極は前記接触保証領域において接触する、請求項5に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記接触保証領域は、前記コンタクトホールと前記アクティブ領域の間に配置される、請求項6に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記アノード電極および前記接続電極は、同一物質から形成される、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記ゲート駆動部は、発光信号駆動部、スキャン信号駆動部、および前記発光信号駆動部または前記スキャン信号駆動部を、前記アノード電極、前記発光層、および前記カソード電極によって構成される副画素と連結するリンク部をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記接触領域は、前記発光信号駆動部および前記スキャン信号駆動部の間に配置される、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記接触領域は、前記スキャン信号駆動部および前記リンク部の間に配置される、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記接触領域は、前記リンク部および前記アクティブ領域の間に配置される、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
前記非アクティブ領域は、低電位電源線をさらに含み、
前記接続電極は、前記複数のダムに隣接した領域において前記低電位電源線と接続する、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
前記非アクティブ領域は、前記アクティブ領域から延長された平坦化層およびバンク層を含み、
前記接触領域は、前記非アクティブ領域で前記平坦化層が除去された第1部分、および前記バンク層が除去された第2部分を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
前記第1部分および前記第2部分は、異なる幅を有する、請求項14に記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
前記基板の複数の端部に隣接した前記領域に積層される絶縁層の数は、前記接触領域に積層される絶縁層の数よりも小さい、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、情報化時代に伴い、電気的情報信号を視覚化するディスプレイ分野が急速に発展してきており、それに応じて、薄型・軽量・低消費電力といった優れた性能を持つ様々なディスプレイ装置が開発されている。
【0003】
ディスプレイ装置の具体例には、液晶ディスプレイ装置(Liquid Crystal Display Apparatus:LCD)、有機発光ディスプレイ装置(Organic Light Emitting Display Apparatus:OLED)、量子ドットディスプレイ装置(Quantum Dot Display Apparatus)などが挙げられる。
【0004】
有機発光ディスプレイ装置は、ディスプレイパネル、および様々な機能を提供するための複数の構成要素を含むことができる。例えば、ディスプレイパネルを制御するための1つ以上のディスプレイ駆動回路がディスプレイアセンブリに含まれることもできる。駆動回路には、ゲートドライバ、発光(ソース)ドライバ、電力(VDD)ルーティング、ESD(electrostatic discharge)回路、MUX(multiplex)回路、データ信号線、カソードコンタクト、および他の機能性部品が含まれる。様々な付加機能、例えばタッチセンシングや指紋の識別機能を提供するための複数の周辺回路がディスプレイアセンブリに含まれることもできる。一部の構成要素は、ディスプレイパネル、それ自体の上に配置されてもよく、非ディスプレイ領域および/または非アクティブ領域(インアクティブ、若しくはノンアクティブ領域)であるディスプレイ領域に隣接した領域上に配置されてもよい。また、有機発光ディスプレイ装置に用いられる有機発光素子は、2つの電極間に発光層が介在された自己発光素子であり、電子注入電極(カソード)と正孔注入電極(アノード)からそれぞれ電子と正孔が発光層内に注入され、該電子と該正孔が結合した励起子(exciton)が励起状態から基底状態へ遷移する際に発光する素子である。電子注入電極は、上部電極またはカソードであり、正孔注入電極は、下部電極またはアノードであり得る。上部電極は、低電位電源線との接続が必要である。そのため、非アクティブ領域に接続のためのコンタクト構造を有することができる。
【0005】
ディスプレイ装置の大きさは、設計において非常に重要な因子であって、特にスクリーン対ベゼル比と称される、非アクティブ領域のサイズに対するアクティブ領域のサイズの高い比率は、主要な特徴の1つである。ところが、前述した構成要素の一部をディスプレイアセンブリ内に配置し、上部電極と低電位電源線のコンタクト構造を構成要素の外部に配置するためには、非アクティブ領域を大きくする必要がある。構成要素の外部に配置された上部電極と低電位電源線のコンタクト構造は、非アクティブ領域の最も外側の基板の切断面や、該切断面の裂け目で発生する外部からの水分の浸透に晒されやすい。そのため、上部電極と低電位電源線のコンタクト構造を外部からの水分の浸透から保護するためには、基板の切断面から所定の距離を設ける必要があり、その結果、ベゼル領域の縮小に制約が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2019-46800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の発明者らは、非アクティブ領域の大きさを縮小した狭額縁ベゼルを具現化するためには、ゲートドライバやESDといった構成要素の配置、および最適な駆動方法などの面で様々な技術が求められることに気づいた。そのため、本発明の発明者らは、非アクティブ領域の空間を効率的に使いながらアクティブ領域の有機発光素子を保護することができる構成要素の配置に関し、種々の実験を行った結果、有機発光素子を構成する上部電極と低電位電源線の新しいコンタクト構造を見出した。
【0008】
例えば、非アクティブ領域において、外部からの水分の浸透経路の1つである有機絶縁膜に途切れ区間(Isolation area)を設けることができる。非アクティブ領域におけるGIP(Gate In Panel)領域の外部の有機絶縁膜を除去して透湿を防止したが、GIP領域においても有機絶縁膜に途切れ区間を設けることができる。GIP領域上にある平坦化層、バンク層、およびスペーサ層の一定区間を除去することで、無機絶縁膜を、アクティブ領域へ通ずる唯一の通路とすることができる。
【0009】
また、有機絶縁膜の途切れ区間を利用し、上部電極と低電位電源線の接続構造を提供することができる。上部電極と低電位電源線は、GIP領域の外側で接続する構造を有することができるが、かかる構造のためには別の空間が必要となり、ベゼル領域の縮小に制約があった。この制約を減らす方法として、上部電極と中間接続電極をGIP領域で接続させ、中間接続電極と低電位電源線をGIP領域の外側で接続させることで、ベゼル領域の空間を節約することができる。
【0010】
有機絶縁膜の途切れ区間を形成しながら、上部電極と低電位電源線の接続構造を簡素化するため、中間接続電極が必要となる。GIP領域上に有機絶縁膜の途切れ区間を形成すると、有機絶縁膜の厚みだけ深い穴が生成される。上部電極の場合、深い穴に成膜を行うと、その薄い厚みのため、上部電極が割れたり十分に成膜されなかったりすることがある。かかる現象を防止するため、中間接続電極を穴の領域に配置し、上部電極と中間接続電極が接触することができる接触保証領域を形成することで、さらに安定した接続構造を達成することができる。
【0011】
このような実験を通し、ディスプレイ装置の非アクティブ領域を減らしながら、水分の浸透を防ぐことができるディスプレイ装置を実現することができる。
【0012】
本発明は、有機発光ディスプレイ装置の外側部の構造を提案することを目的とする。
【0013】
しかしながら、本発明の課題は、前述した課題に制限されるものではない。通常の技術者であれば、言及されていない他の課題が、下記の記載から明確に理解することができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置は、アクティブ領域、および非アクティブ領域を含むディスプレイパネルを備える。アクティブ領域は、アノード電極、有機発光層、およびカソード電極を含み、非アクティブ領域は、ゲート駆動部およびクラック防止パターンを含む。ゲート駆動部と隣接した領域には、接続領域が配置され、接続領域でカソード電極と接続電極が接することができる。
【0015】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置は、アクティブ領域および非アクティブ領域を含むディスプレイパネルを備える。アクティブ領域は、薄膜トランジスタを含み、薄膜トランジスタ上には、平坦化層、第1電極、バンク層、有機発光層、そして第2電極が順次配置されて、非アクティブ領域は、ゲート駆動部、ダム構造物、クラック防止構造を含む。そして、ゲート駆動部上に配置された接続電極が第2電極の延長部と接続する接続領域を有することができる。
【0016】
その他、具体的な内容は、以下の説明および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0017】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置は、非アクティブ領域において、有機絶縁層が有するアクティブ領域への接続構造を切断することで、外部からの水分がアクティブ領域の有機発光素子に達することを防止することができる。例えば、非アクティブ領域におけるゲート駆動部上の平坦化層およびバンク層の一部を除去し、途切れた構造にすることができ、平坦化層およびバンク層に加えて無機絶縁膜まで除去して水分の浸透経路を遮断することで、透湿に強い有機発光素子を備えたディスプレイ装置を提供することができる。
【0018】
非アクティブ領域における有機絶縁膜の途切れた構造に、有機発光素子のカソード電極と非アクティブ領域に配置された低電位電源線との電気的接続のための中間構造を設けることができる。例えば、有機絶縁膜の途切れた部分に接続電極を配置し、接続電極の上部に配置されるカソード電極を接続させると、別の空間を必要とする有機発光素子と低電位電源線との接続構造を、ゲート駆動部の領域に重ねて配置することができる。それにより、ベゼル領域が最小化され、ユーザは、実質的にディスプレイ装置の全面が発光画面となった装置を使用することができる。また、狭額縁ベゼルに適用されるコンパクトなモジュールを用いることで、ユーザにさらに優れた掴み心地と軽量のディスプレイ装置を提供することができる。
【0019】
以上、解決しようとする課題、課題を解決するための手段、発明の効果に記載した内容が請求項の必須的特徴を特定するものではないので、請求項の権利範囲は、発明の内容に記載された事項によって制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施例に係るディスプレイパネルを示す平面図である。
図2図1の切断線I-I’に沿った実施例の断面図である。
図3図1の切断線I-I’に沿った他の実施例の断面図である。
図4図1の切断線I-I’に沿った他の実施例の断面図である。
図5】本実施例の接続構造が適用された平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明のメリットおよび特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付する図面とともに詳述する実施例を参照すると明確になるであろう。しかしながら、本発明は、以下に開示する実施例に限定されるものではなく、相違する様々な形に具現化することができる。但し、実施例は、本発明の開示が完全となるようにして、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に理解させるために提供されるものであって、本発明は、請求項の範疇によって定義される。
【0022】
本発明の実施例を説明するための図面に開示した形状や大きさ、比率、角度、個数などは例示的なものであって、本発明がそれに限定されるものではない。明細書全体に亘り、同一の参照符号は、同一の構成要素を示す。また、本発明を説明するに当たり、関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると判断された場合は、その詳細な説明を省略する。そして、本明細書で「備える」、「含む」、「有する」、「なる」などが記載された場合、「のみ/だけ」がともに記載されていない限り、他の部分を追加することができる。また、構成要素を単数形で記載した場合は、特に明示的な記載がない限り、複数形に解釈することができる。
【0023】
また、構成要素を解釈するに当たり、明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものとする。
【0024】
また、位置関係の説明において、例えば「上に」、「上部に」、「下部に」、「横に」などで2つの構成要素同士の位置関係を説明する場合、「直」または「直接」と記載されていなければ、1つ以上の他の構成要素が該2つの構成要素間に位置することもできる。
【0025】
また、時間関係の説明において、例えば「後に」、「に続き」、「次に」、「前に」などで時間的な前後関係を説明する場合、「直」または「すぐ」と記載されていなければ、非連続的な場合も含むことができる。
【0026】
また、構成要素を区別するため、「第1」や「第2」などの用語が用いられるが、構成要素は、かかる用語に制限されるものではない。したがって、以下に言及する第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素でもあり得る。
【0027】
本発明の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いることができる。かかる用語は、構成要素同士を区別するために用いるだけであって、該用語によって構成要素の本質や順番、個数などが限定されるものではない。ある構成要素が他の構成要素に「接続」、「連結」または「結合」すると記載された場合、該構成要素は該他の構成要素に直接に接続、または連結することができるが、各構成要素の間に他の構成要素が「介在」されたり、各構成要素が他の構成要素を通じて「接続」、「連結」または「結合」することもあると理解しなければならない。
【0028】
本発明におけるディスプレイ装置は、ディスプレイパネルおよびディスプレイパネルを駆動するための駆動部を含む液晶モジュール(Liquid Crystal Module:LCM)、有機発光モジュール(OLED Module)、量子ドットモジュール(Quantum Dot Module)といった狭意のディスプレイ装置を含むことができる。また、LCM,OLEDモジュール、QDモジュールなどを備える最終製品であるノートパソコン、テレビジョン、コンピュータモニタ、または自動車用装置や車両の他の形態などを含む電装装置、またはスマートフォンや電子パッドなどのモバイル電子装置といったセット電子装置、若しくはセット装置も含むことができる。
【0029】
したがって、本発明におけるディスプレイ装置は、LCM、OLEDモジュール、QDモジュールなどといった狭意のディスプレイ装置そのもの、およびLCM、OLEDモジュール、QDモジュールなどを備える応用製品、または最終消費者が使用する装置であるセット装置まで含むことができる。
【0030】
また、場合によっては、ディスプレイパネルと駆動部などから構成されるLCM、OLEDモジュール、QDモジュールを狭意の「ディスプレイ装置」と称し、LCM、OLEDモジュール、QDモジュールを備える最終製品としての電子装置を「セット装置」と区別して称することもできる。例えば、狭意のディスプレイ装置は、液晶(LCD)、有機発光(OLED)または量子ドット(Quantum Dot)のディスプレイパネルと、ディスプレイパネルを駆動するための制御部であるソースPCBを含み、セット装置は、ソースPCBに電気的に接続し、セット装置の全体を制御するセット制御部であるセットPCBをさらに含む概念であり得る。
【0031】
本実施例では、液晶ディスプレイパネル、有機電界発光(OLED)ディスプレイパネル、量子ドット(QD)ディスプレイパネル、および電界発光ディスプレイパネル(electroluminescent display panel)など、あらゆる形態のディスプレイパネルを用いることができる。本実施例の有機電界発光(OLED)ディスプレイパネル用フレキシブル基板と下部のバックプレーンの支持構造により、ベゼルを曲げることができる特定のディスプレイパネルに限定されるものではなく、また、本実施例に係るディスプレイ装置に用いられるディスプレイパネルは、その大きさや形に限定されない。
【0032】
例えば、ディスプレイパネルが有機電界発光(OLED)ディスプレイパネルである場合、複数のゲート線とデータ線、およびゲート線とデータ線の交差領域に形成される画素(Pixel)を含むことができる。また、各画素に選択的に電圧を印加するための素子である薄膜トランジスタを含むアレイと、アレイ上の有機発光素子(OLED)層と、有機発光素子層を覆うようにアレイ上に配置される封止基板、または封止層(Encapsulation)などを含んで構成することができる。封止層は、外部からの衝撃から薄膜トランジスタおよび有機発光素子層などを保護し、有機発光素子層に水分や酸素が浸透することを防止することができる。そして、アレイ上に形成される層は、無機発光層(inorganic light emitting layer)、例えばナノサイズの物質層(nano-sized material layer)または量子ドットなどを含むことができる。
【0033】
本発明において、図1は、ディスプレイ装置に統合され得る有機電界発光ディスプレイパネル100を例に挙げて示す。
【0034】
図1は、本発明の実施例に係るディスプレイパネルの平面図である。図1を参照すると、有機電界発光ディスプレイパネル100は、その内部に発光素子と発光素子の駆動のためのアレイが形成された、少なくとも1つのアクティブ領域(AA)を含む。
【0035】
ディスプレイパネル100は、アクティブ領域(AA)の周辺に配置される非アクティブ領域を含むことができ、アクティブ領域(AA)の上下左右を非アクティブ領域と称することができる。アクティブ領域(AA)は、矩形であってもよく、ノッチを持って角が丸みを帯びた形であってもよい。スマートウォッチや自動車用ディスプレイ装置には、円形、楕円形、または多角形など様々な形状のディスプレイ装置を適用することができる。そのため、アクティブ領域(AA)を取り囲んでいる非アクティブ領域の配置は、図1に示す有機電界発光ディスプレイパネル100に限定されない。アクティブ領域(AA)の左右側の非アクティブ領域には、アクティブ領域(AA)内に形成された発光素子とアレイを駆動するための様々な構成要素が位置し、安定的な発光のための機能を提供することができる。例えば、GIP300およびESD(Electrostatic Discharge)500などの回路や、発光素子の一部分である上部電極またはカソードと、発光素子の電圧基準点である低電位電圧(VSS)線410との接触のための領域、発光素子を外部からの水分や異物から保護するための封止層の異物補償層を塗布する際、ディスプレイパネル100の外側へ溢れ落ちることを防止するための複数のダム構造があり得る。また、母基板から個々のディスプレイパネル100を切り出すための切断工程(Scribing工程)中に発生し得るクラックが、ディスプレイパネル100の内部に伝播することを防止するためのクラック防止構造(Crack stopper structure)460などを配置することができる。
【0036】
本発明のクラック防止構造460は、切断工程中に基板110の切断面で発生する衝撃が、非アクティブ領域に形成されたGIP300やESD500、若しくは低電位電源線410に達してそれらを破壊するか、またはアクティブ領域(AA)に形成された発光素子やアレイに透湿経路を提供して黒点が成長したり画素が収縮したりすることを防止することができる。
【0037】
クラック防止構造460は、無機膜、または有機膜から構成することができ、無機膜および有機膜の複層構造にすることもできるが、これに限定されるものではない。図1においては、クラック防止構造460を、ディスプレイパネル100の両側長辺と一側短辺に配置しているが、これに限定されるものではない。
【0038】
クラック防止構造460の外側である基板110の切断面に隣接した領域では、アクティブ領域(AA)を形成する際、全面蒸着される絶縁膜(GI、Buffer layerなど)の一部、または全体をエッチングすることができる。エッチングにより、基板110の上部に少量の絶縁膜を残すか、または基板110の上部表面を完全に露出するようにすることで、切断の衝撃が該絶縁膜に達しないようにすることができる。
【0039】
一例に係るディスプレイパネル100は、複数のゲート線および複数のデータ線によって定義される複数の画素と各画素を駆動するために各画素に設けられた薄膜トランジスタを含む薄膜トランジスタアレイ基板、薄膜トランジスタアレイ基板上に設けられた有機発光素子層、および有機発光素子層を覆う封止層などを含むことができる。ここで、封止層は、外部からの衝撃から薄膜トランジスタおよび有機発光素子層などを保護し、有機発光素子層に水分が浸透することを防止する。
【0040】
図1を参照すると、ディスプレイパネル100の下部領域には、外部電源との間でデータ駆動信号などを受信したり、タッチ信号を送受信したりするために形成されたパッド450と電気的に接続されるFPCBを配置することができる。また、FPCBから延長される高電位電源(VDD)線420、低電位電源(VSS)線410、および/またはデータ用電圧配線を配置することができる。低電位電源線410は、アクティブ領域(AA)にある素子の基準電圧を形成するためのものであって、抵抗を低下させるためにアクティブ領域(AA)を取り囲むように配置することができる。パッド450の配置された一面を除いたアクティブ領域(AA)の三面を取り囲むように配置することができ、上部電極と接続するための接続構造を有することができる。
【0041】
本発明のデータ用電圧配線は、発光素子の発光信号を発生させるデータドライバICに接続するように配置することができる。
【0042】
前述したパッド450の配置された領域は、第2構成要素形成部であり得る。第2構成要素形成部には、高電位電源線420、および低電位電源線410の一部を配置することができる。
【0043】
ディスプレイパネル100の上面に形成されたパッド450に接続する部材は、FPCBに限定されない。様々な部材を接続することが可能であり、パッド450は、ディスプレイパネル100の上面に配置してもよく、背面に配置してもよい。
【0044】
ディスプレイパネル100のベースとなる基板110は、ガラス、金属、またはプラスチックといった様々な材料で形成することができる。基板110がフレキシブル基板である場合、例えば,基板は、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリアクリレート(PAR)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアリレート、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、またはセルロースアセテートプロピオネート(CAP)のような高分子樹脂を含むことができる。また、基板110は、2枚のプラスチック基板、および該2枚のプラスチック基板間の無機層を含む構造を有することができる。2枚のプラスチック基板は、前述した高分子樹脂を含むことができ、その厚さは、互いに同一であってもよく、異なってもよい。例えば、2枚のプラスチック基板のそれぞれは、ポリイミドを含み、3μm~20μmの厚さを有することができる。無機層は、外部からの異物の浸透を防止するバリア層であって、窒化ケイ素(SiNx)および/または酸化ケイ素(SiOx)のような無機物を含む単層であってもよく、多層であってもよい。そして、無機層は、約6000Åの厚さを有することができるが、本発明はこれに限定されない。
【0045】
図2は、図1のI-I’に沿った断面を示す図である。基板110のアクティブ領域(AA)には薄膜トランジスタ200が配置されるが、その他にも薄膜トランジスタ200に電気的に接続するディスプレイ素子を配置することができる。図2は、ディスプレイ素子として有機発光素子を示している。以下、実施例に係るディスプレイパネル100が、ディスプレイ素子として有機発光素子を含む場合について説明する。ディスプレイ素子である有機発光素子が薄膜トランジスタ200に電気的に接続するということは、有機発光素子の含むアノード電極240が薄膜トランジスタ200に電気的に接続することと理解することができる。また、基板110の非アクティブ領域にも薄膜トランジスタ200を配置することができる。このように非アクティブ領域に位置する薄膜トランジスタ200は、例えばアクティブ領域(AA)に印加される電気的な信号を制御するための回路部の一部であり得る。
【0046】
薄膜トランジスタ200は、非晶質シリコン、多結晶シリコン、または有機半導体物質を含む半導体層210、ゲート電極220、ソース/ドレイン電極230を含む。基板110上には、基板110の面を平坦化するため、または半導体層210に不純物などが浸透することを防止するために、シリコンオキシド、シリコンナイトライド、またはシリコンオキシナイトライドなどで形成されたバッファー層120を配置し、バッファー層120上に半導体層210が位置するようにすることができる。
【0047】
半導体層210の上部にはゲート電極220を配置することができる。ゲート電極220は、隣接層との密着性、積層される層の表面平坦性、そして加工性などを考慮して、例えば、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジウム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)、モリブデン(Mo)、チタニウム(Ti)、タングステン(W)、銅(Cu)のうち、1つ以上の物質から形成された単層であってもよく、多層であってもよい。このとき、半導体層210とゲート電極220との絶縁性を確報するため、シリコンオキシド、シリコンナイトライド、またはシリコンオキシナイトライドなどで形成されるゲート絶縁層130を、半導体層210とゲート電極220の間に介在することができる。ゲート電極220の上部には無機絶縁層140を配置することができるが、これはシリコンオキシド、シリコンナイトライド、またはシリコンオキシナイトライドなどの物質から形成された単層であってもよく、多層であってもよい。
【0048】
無機絶縁層140の上部にはソース/ドレイン電極230が配置される。ソース/ドレイン電極230は、無機絶縁層140およびゲート絶縁層130に形成されるコンタクトホールを介し、半導体層210にそれぞれ電気的に接続される。
【0049】
ソース/ドレイン電極230は導電性などを考慮して、例えば、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジウム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)、モリブデン(Mo)、チタニウム(Ti)、タングステン(W)、銅(Cu)のうち、1つ以上の物質から形成された単層であってもよく、多層であってもよい。
【0050】
かかる構造の薄膜トランジスタ200などを保護するため、薄膜トランジスタ200を覆う保護膜(不図示)を配置することができる。保護膜は、例えば、シリコンオキシド、シリコンナイトライド、またはシリコンオキシナイトライドなどのような無機物で形成することができる。該保護膜は単層であってもよく、多層であってもよい。
【0051】
保護膜上には平坦化層150を配置することができる。例えば、図2に示すように、薄膜トランジスタ200の上部に有機発光素子が配置された場合、平坦化層150は、薄膜トランジスタ200を覆う保護膜の上部を概ね平坦化する役割を果たすことができる。かかる平坦化層150は、例えばポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリスチレン(PS)のような一般の汎用高分子、フェノール群を含む高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、アリールエーテル系高分子、アマイド系高分子、フッ素系高分子、p‐キシレン系高分子、ビニルアルコール系高分子、およびこれらの混合物などを含む有機物を含むことができるが、これに限定されるものではない。また、図2の平坦化層150は単層であるが、多層であってもよく、様々な変形が可能である。また、本実施例に係るディスプレイパネル100は、保護膜と平坦化層150を両方有してもよく、必要に応じて平坦化層150のみを有してもよい。平坦化層150は、第1絶縁層と称することができる。
【0052】
基板110のアクティブ領域(AA)において、平坦化層150上には、アノード電極240、カソード電極250およびその間に介在される発光層を含む有機発光素子が配置される。ここで、有機発光素子を、発光層を含む有機物層として説明したが、さらに包括的には、発光に不可欠な要素であるアノード電極240とカソード電極250を含むものと見なすことができる。
【0053】
平坦化層150には、薄膜トランジスタ200のソース/ドレイン電極230のうち、少なくともいずれか一方を露出する開口部が存在し、該開口部を介して、ソース/ドレイン電極230のうち、いずれか一方と接触して薄膜トランジスタ200と電気的に接続されるアノード電極240が配置される。アノード電極240は、透明電極であってもよく、半透明電極であってもよく、反射型電極であってもよい。アノード電極240が半透明電極、または透明電極である場合、例えば、ITO、IZO、ZnO、In、IGO、またはAZOを含むことができる。アノード電極240が反射型電極である場合は、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、およびこれらの化合物などで形成された反射膜と、ITO、IZO、ZnO、In、IGO、またはAZOで形成された層を有することができる。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではなく、アノード電極240は様々な材質を含むことができ、その構造は単層であってもよく、多層であってもよく、様々な変形が可能である。本実施例ではアノード電極と記載したが、画素電極や第1電極と称することができる。
【0054】
平坦化層150の上部には、バンク層160を配置することができる。バンク層160は、各副画素に対応する開口、すなわち、少なくともアノード電極240の中央部を露出する開口を有することで、画素を定義する役割を果たす。また、図2に示すように、バンク層160は、アノード電極240の端部とアノード電極240の上部のカソード電極250との間の距離を増加させることで、アノード電極240の端部でアークなどが発生することを防止する役割を果たす。バンク層160は、例えばポリイミド、またはヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)などのような有機物で形成することができる。また、かかるバンク層160は、第2絶縁層、または画素定義膜と称することができる。
【0055】
有機発光素子の中間層は、低分子量、または高分子量の物質を含むことができる。低分子量の物質を含む場合、正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)、正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)、発光層(EML:Emission Layer)、電子輸送層(ETL:Electron Transport Layer)、電子注入層(EIL:Electron Injection Layer)などが単一、または複合構造で積層された構造を有することができ、銅フタロシアニン(CuPc)、N,N-ジ(ナフタレン-1-イル)-N、N’-ジフェニルベンジジン(NPB)、トリス(8-ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq3)など、様々な有機物質を含むことができる。かかる層は、真空蒸着法によって形成することができる。
【0056】
中間層が高分子量の物質を含む場合は、正孔輸送層(HTL)および発光層(EML)を含む構造を有することができる。そのとき、正孔輸送層はPEDOTを含み、発光層はポリフェニレンビニレン(PPV)系およびポリフルオレン系などの高分子物質を含むことができる。かかる中間層は、スクリーン印刷やインクジェット印刷、レーザー熱転写法などによって形成することができる。
【0057】
しかしながら、中間層が必ずしもそれに限定されるものではなく、様々な構造を有することもできる。
【0058】
カソード電極250は、アクティブ領域(AA)の上部に配置するが、図2に示すようにアクティブ領域(AA)を覆うように配置することができる。言い換えると、カソード電極250は、複数の有機発光素子に対して一体に形成されるので、複数のアノード電極240に対応することができる。かかるカソード電極250は、透明電極であってもよく、半透明電極であってもよく、反射型電極であってもよい。
【0059】
カソード電極250が透明、または半透明電極である場合は、仕事関数の小さい金属、すなわち、Li、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Ag、Mgおよびこれらの化合物で形成された層と、ITO、IZO、ZnO、若しくはInなどの透明、または半透明導電層を有することができる。カソード電極250が反射型電極である場合は、Li、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Ag、Mgおよびこれらの化合物で形成された層を有することができる。しかしながら、カソード電極250の構成および材料がそれに限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0060】
有機発光素子のようなディスプレイ素子は、カソード電極250を備えるので、イメージを表示するためには、該カソード電極250に予め設定された電気的な信号を印加する必要がある。そのため、非アクティブ領域には低電位電源線410が位置し、予め設定された電気的な信号をカソード電極250に送信する。本実施例では、カソード電極250として説明されているが、カソード、陰極、対向電極、上部電極、または第2電極と称することもできる。
【0061】
図2を参照すると、図1のI‐I’に沿ったアクティブ領域(AA)の側面に配置された非アクティブ領域(IA)の断面を確認することができる。非アクティブ領域(IA)には、ゲート駆動部(GIP)300、ダム構造物170、クラック防止構造460などを、アクティブ領域(AA)に隣接した順に配置することができる。ゲート駆動部300は、発光信号駆動部310、スキャン信号駆動部320、およびリンク部330で構成することができる。有機発光素子の構成によって回路構成は異なり得る。また、ゲート駆動部300は、少なくとも1つの発光制御信号と少なくとも1つのスキャン制御信号を、有機発光素子が構成する副画素に送信することができる。かかる信号送信のため、発光信号駆動部310と有機発光素子の間、そしてスキャン信号駆動部320と有機発光素子の間にリンク部330を配置することができる。発光信号駆動部310およびスキャン信号駆動部320は、複数のトランジスタと少なくとも1つ以上のキャパシタを含むことができる。アクティブ領域(AA)において、ゲート駆動部300上には平坦化層150を配置することができ、平坦化層150上には、アノード電極240と同一物質からなる金属層を配置することができる。アノード電極240で形成された金属層を接続電極740と称することができる。接続電極740には、ガス排出パターン750を設けることができる。ガス排出パターン750は、非ディスプレイ領域に配置することができるが、ディスプレイパネル100の製作工程中、熱処理を行う際に平坦化層150で発生し得る水素(H)ガスを排出するための穴の形状を有することができる。接続電極740とガス排出パターン750は、非アクティブ領域(IA)のゲート駆動部300と少なくとも一部の区間で重なり得る。アクティブ領域(AA)に配置されたバンク層160は、非アクティブ領域(IA)の接続電極740上に延在することができる。アクティブ領域(AA)に配置されたカソード電極250は、非アクティブ領域(IA)のバンク層160上に延在することができる。
【0062】
図2を参照すると、ゲート駆動部300を発光信号駆動部310とスキャン信号駆動部320に分けることができるが、例えば、発光信号駆動部310はスキャン信号駆動部320より外側に配置することができる。言い換えると、スキャン信号駆動部320を、発光信号駆動部310とアクティブ領域(AA)の間に配置することができる。しかしながら、発光信号駆動部310とスキャン信号駆動部320の位置がそれに限定されるものではない。発光信号駆動部310とスキャン信号駆動部320の間に、外部からの湿気が入ることを防止するため、主経路である平坦化層150およびバンク層160の一部を切断した途切れ構造を形成することができる。例えば、平坦化層150とバンク層160をエッチングして、無機絶縁層140またはゲート絶縁層130を露出する穴を形成することができる。その結果、平坦化層150とバンク層160を介して移動していた外部からの水分がエッチングされた部分で移動できなくなり得る。このように形成された穴の上に、接続電極740とカソード電極250を配置することができる。平坦化層150とバンク層160をエッチングした部分に接続電極740とカソード電極250を配置し、互いに接続するようにする構造は、接触領域600であり得る。接触領域600は、接触保証領域610およびコンタクトホール620を含むことができる。カソード電極250と接続電極740は、接触領域600を介して電気的に接続することができ、接続電極740は、非アクティブ領域(IA)の外側に延長して低電位電源線410に接続することができる。接続電極740と低電位電源線410が接続する周辺に複数のダム構造物170を配置することができる。複数のダム構造物170は、有機発光素子が形成された後、外部からの水分浸透を防止するため、封止層を形成することができる。ダム構造物170は、封止層中の有機封止層が基板110の外側に溢れ落ちることを防止することができる。また、複数のダム構造物170から基板110の外側へ所定の距離を隔てて、前述したクラック防止構造460を配置することができる。
【0063】
接触領域600は、外部からの水分浸透を防止するため、主経路である有機絶縁層がアクティブ領域に延在することを切断する役割を果たすことができる。また、カソード電極250と接続電極740の電気的接続点を、ゲート駆動部300の外側から内側に移動することができる。ゲート駆動部300の外側に配置されたカソード電極250と接続電極740の電気的接続点を、ゲート駆動部300のある内部に移動することにより、ベゼル領域の占めるスペースを減らすことができる。接触領域600を、ゲート駆動部300の配置された領域と重畳するように配置することで、複数のダム構造物170およびクラック防止構造460をアクティブ領域(AA)にさらに近接して配置することができる。
【0064】
接触領域600は、カソード電極250と接続電極740が互いにきちんと接続するように階段状の構造を有することができる。例えば、平坦化層150を切断するための第1途切れ構造の幅と、バンク層160を切断するための第2途切れ構造の幅とを異なるようにすることができる。平坦化層150の第1途切れ構造の幅よりバンク層160の第2途切れ構造の幅をより広くし、接続電極740を平坦化層150の第1途切れ構造に沿って成膜することができる。カソード電極250がバンク層160の第2途切れ構造に沿って成膜されると、図2に示すように接続電極740とカソード電極250が一定の階段状を有し、互いに接触することができる。バンク層160の第2途切れ構造の幅と平坦化層150の第1途切れ構造の幅が異なる部分を、接触保証領域610と称することができる。平坦化層150とバンク層160を一度にエッチングすると、工程が単純となるが、接続電極740とカソード電極250が途切れ構造の縦側壁を介して接触されなければならない。また、途切れ構造の底部は非常に狭くなり得る。例えば、平坦化層150の第1途切れ構造を形成する際、平坦化層150に残膜が残る可能性を考慮し、平坦化層150の下部にある無機絶縁層140までオーバーエッチングすることができるが、このとき、エッチングされた無機絶縁層140の途切れ構造を、小さく形成することができる。カソード電極250が約100Å~200Åの範囲に非常に薄く成膜されることを考えると、カソード電極250と接続電極740が、途切れ構造の側壁や底部を介し、安定して電気的に接続しない可能性がある。カソード電極250と接続電極740を安定して接続させるため、接触保証領域610を配置することができる。平坦化層150およびバンク層160における途切れ構造の形成を別工程に分離することができる。途切れ構造の中心や幅を異ならせることで、平坦化層150上に接続電極740が平坦に成膜される場所を設けることができる。このように接続電極740が平坦に成膜された場所にカソード電極250を成膜すると、さらに安定した接続を行うことができる。
【0065】
接触保証領域610は、接触領域600の中心に対して、アクティブ領域(AA)の近くに配置することができる。アクティブ領域(AA)に近いほどカソード電極250の抵抗面で有利であり、また、外部からの水分浸透に対し、カソード電極250と接続電極740の接続点を保護することができる。
【0066】
接触領域600は、ゲート駆動部300の発光信号駆動部310とスキャン信号駆動部320の間に配置することができる。接触領域600が発光信号駆動部310のスペースだけアクティブ領域(AA)に近づくことで、ベゼル領域のスペースを節約することができるとともに、外部からの水分浸透をゲート駆動部300の割りと外側で防止することができるというメリットがある。但し、かかる配置のためには、ゲート駆動部300の設計を変更し、発光信号駆動部310とスキャン信号駆動部320の間の間隔を一部調整して、接触領域600を配置する必要がある。
【0067】
図1を参照すると、接触領域600は、ゲート駆動部300の配置されたアクティブ領域(AA)の左右側に配置することができる。また、アクティブ領域(AA)の上側、およびパッド450の配置された下側に配置することもできる。一方、アクティブ領域(AA)の上側および下側にはゲート駆動部300が配置されないこともあるので、ゲート駆動部300の位置に関係なく設計することができる。
【0068】
図3は、図1のI‐I’に沿ったアクティブ領域(AA)の側面に配置された非アクティブ領域(IA)の断面である。図3のアクティブ領域(AA)に対する説明は図2と重複するので省略する。図3を参照すると、非アクティブ領域(IA)には、ゲート駆動部(GIP)300、ダム構造物170、クラック防止構造460などを、アクティブ領域(AA)に隣接した順に配置することができる。ゲート駆動部300は、発光信号駆動部310、スキャン信号駆動部320、リンク部330で構成することができる。有機発光素子の構成によって回路構成は異なり得る。また、ゲート駆動部300は、少なくとも1つの発光制御信号と少なくとも1つのスキャン制御信号を、有機発光素子が構成する副画素に送信することができる。かかる信号送信のため、発光信号駆動部310と有機発光素子の間、そしてスキャン信号駆動部320と有機発光素子の間にリンク部330を配置することができる。発光信号駆動部310およびスキャン信号駆動部320は、複数のトランジスタと少なくとも1つ以上のキャパシタを含むことができる。アクティブ領域(AA)において、ゲート駆動部300上には平坦化層150を配置することができ、平坦化層150上には、アノード電極240と同一物質からなる金属層を配置することができる。アノード電極240で形成された金属層を接続電極740と称することができる。接続電極740には、ガス排出パターン750を設けることができる。ガス排出パターン750は、非ディスプレイ領域に配置することができるが、ディスプレイパネル100の製作工程中、熱処理を行う際に平坦化層150で発生し得る水素(H)ガスを排出するための穴の形状を有することができる。接続電極740とガス排出パターン750は、非アクティブ領域(IA)のゲート駆動部300と少なくとも一部の区間で重なり得る。アクティブ領域(AA)に配置されたバンク層160は、非アクティブ領域(IA)の接続電極740上に延在することができる。アクティブ領域(AA)に配置されたカソード電極250は、非アクティブ領域(IA)のバンク層160上に延在することができる。
【0069】
図3を参照すると、ゲート駆動部300を発光信号駆動部310とスキャン信号駆動部320に分けることができるが、例えば、発光信号駆動部310はスキャン信号駆動部320より外側に配置することができる。言い換えると、スキャン信号駆動部320を、発光信号駆動部310とアクティブ領域(AA)の間に配置することができる。しかしながら、発光信号駆動部310とスキャン信号駆動部320の位置がそれに限定されるものではない。スキャン信号駆動部320とリンク部330の間に、外部からの湿気が入ることを防止するため、主経路である平坦化層150およびバンク層160の一部を切断した途切れ構造を形成することができる。例えば、平坦化層150とバンク層160をエッチングして、無機絶縁層140またはゲート絶縁層130を露出する穴を形成することができる。その結果、平坦化層150とバンク層160を介して移動していた外部からの水分がエッチングされた部分で移動できなくなり得る。このように形成された穴の上に、接続電極740とカソード電極250を配置することができる。平坦化層150とバンク層160をエッチングした部分に接続電極740とカソード電極250を配置し、互いに接続するようにする構造は、接触領域600であり得る。接触領域600は、接触保証領域610およびコンタクトホール620を含むことができる。カソード電極250と接続電極740は、接触領域600を介して電気的に接続することができ、接続電極740は、非アクティブ領域(IA)の外側に延長して低電位電源線410に接続することができる。接続電極740と低電位電源線410が接続する周辺に複数のダム構造物170を配置することができる。複数のダム構造物170は、有機発光素子が形成された後、外部からの水分浸透を防止するため、封止層を形成することができる。ダム構造物170は、封止層中の有機封止層が基板110の外側に溢れ落ちることを防止することができる。また、複数のダム構造物170から基板110の外側へ所定の距離を隔てて、前述したクラック防止構造460を配置することができる。
【0070】
接触領域600は、外部からの水分浸透を防止するため、主経路である有機絶縁層がアクティブ領域に延在することを切断する役割を果たすことができる。また、カソード電極250と接続電極740の電気的接続点を、ゲート駆動部300の外側から内側に移動することができる。ゲート駆動部300の外側に配置されたカソード電極250と接続電極740の電気的接続点を、ゲート駆動部300のある内部に移動することにより、ベゼル領域の占めるスペースを減らすことができる。接触領域600を、ゲート駆動部300の配置された領域と重畳するように配置することで、複数のダム構造物170およびクラック防止構造460をアクティブ領域(AA)にさらに近接して配置することができる。
【0071】
接触領域600は、カソード電極250と接続電極740が互いにきちんと接続するように階段状の構造を有することができる。例えば、平坦化層150を切断するための第1途切れ構造の幅と、バンク層160を切断するための第2途切れ構造の幅とを異なるようにすることができる。平坦化層150の第1途切れ構造の幅よりバンク層160の第2途切れ構造の幅をより広くし、接続電極740を平坦化層150の第1途切れ構造に沿って成膜することができる。カソード電極250がバンク層160の第2途切れ構造に沿って成膜されると、図3に示すように接続電極740とカソード電極250が一定の階段状を有し、互いに接触することができる。バンク層160の第2途切れ構造の幅と平坦化層150の第1途切れ構造の幅が異なる部分を、接触保証領域610と称することができる。平坦化層150とバンク層160を一度にエッチングすると、工程が単純となるが、接続電極740とカソード電極250が途切れ構造の縦側壁を介して接触されなければならない。また、途切れ構造の底部は非常に狭くなり得る。例えば、平坦化層150の第1途切れ構造を形成する際、平坦化層150に残膜が残る可能性を考慮し、平坦化層150の下部にある無機絶縁層140までオーバーエッチングすることができるが、このとき、エッチングされた無機絶縁層140の途切れ構造を、小さく形成することができる。カソード電極250が約100Å~200Åの範囲に非常に薄く成膜されることを考えると、カソード電極250と接続電極740が、途切れ構造の側壁や底部を介し、安定して電気的に接続しない可能性がある。カソード電極250と接続電極740を安定して接続させるため、接触保証領域610を配置することができる。平坦化層150およびバンク層160における途切れ構造の形成を別工程に分離することができる。途切れ構造の中心や幅を異ならせることで、平坦化層150上に接続電極740が平坦に成膜される場所を設けることができる。このように接続電極740が平坦に成膜された場所にカソード電極250を成膜すると、さらに安定した接続を行うことができる。
【0072】
接触保証領域610は、接触領域600の中心に対して、アクティブ領域(AA)の近くに配置することができる。アクティブ領域(AA)に近いほどカソード電極250の抵抗面で有利であり、また、外部からの水分浸透に対し、カソード電極250と接続電極740の接続点を保護することができる。
【0073】
接触領域600は、ゲート駆動部300のスキャン信号駆動部320とリンク部330の間に配置することができる。接触領域600が発光信号駆動部310およびスキャン信号駆動部320のスペースだけアクティブ領域(AA)に近づくことで、ベゼル領域のスペースを節約することができるとともに、外部からの水分浸透をゲート駆動部300の中央部で防止することができるというメリットがある。一方、図2に比べ、接触領域600をアクティブ領域(AA)の近くに配置することで、浸透した水分が有機発光素子と割と近い領域にまで伝播し得るというデメリットがある。しかしながら、カソード電極250が、図2に比べてアクティブ領域(AA)に近い場所で接続電極740と接続することは、ディスプレイパネル100の電気抵抗の面でメリットとなり得る。例えば、カソード電極250に比べて抵抗の低い接続電極740が、図2の構造より長い距離を有することで、低電位電源線410の全体的な抵抗が減少する効果を奏することができる。
【0074】
図1を参照すると、接触領域600は、ゲート駆動部300の配置されたアクティブ領域(AA)の左右側に配置することができる。また、アクティブ領域(AA)の上側、およびパッド450の配置された下側に配置することもできる。一方、アクティブ領域(AA)の上側および下側にはゲート駆動部300が配置されないこともあるので、ゲート駆動部300の位置に関係なく設計することができる。
【0075】
図4は、図1のI‐I’に沿った、アクティブ領域(AA)の側面に配置された非アクティブ領域(IA)の断面である。図4のアクティブ領域(AA)に対する説明は、図2および図3と重複するので省略する。図4を参照すると、非アクティブ領域(IA)には、ゲート駆動部(GIP)300、ダム構造物170、クラック防止構造460などを、アクティブ領域(AA)に隣接した順に配置することができる。ゲート駆動部300は、発光信号駆動部310、スキャン信号駆動部320、リンク部330で構成することができる。有機発光素子の構成によって回路構成は異なり得る。また、ゲート駆動部300は、少なくとも1つの発光制御信号と少なくとも1つのスキャン制御信号を、有機発光素子が構成する副画素に送信することができる。かかる信号送信のため、発光信号駆動部310と有機発光素子の間、そしてスキャン信号駆動部320と有機発光素子の間にリンク部330を配置することができる。発光信号駆動部310およびスキャン信号駆動部320は、複数のトランジスタと少なくとも1つ以上のキャパシタを含むことができる。アクティブ領域(AA)において、ゲート駆動部300上には平坦化層150を配置することができ、平坦化層150上には、アノード電極240と同一物質からなる金属層を配置することができる。アノード電極240で形成された金属層を接続電極740と称することができる。接続電極740には、ガス排出パターン750を設けることができる。ガス排出パターン750は、非ディスプレイ領域に配置することができるが、ディスプレイパネル100の製作工程中、熱処理を行う際に平坦化層150で発生し得る水素(H)ガスを排出するための穴の形状を有することができる。接続電極740とガス排出パターン750は、非アクティブ領域(IA)のゲート駆動部300と少なくとも一部の区間で重なり得る。アクティブ領域(AA)に配置されたバンク層160は、非アクティブ領域(IA)の接続電極740上に延在することができる。アクティブ領域(AA)に配置されたカソード電極250は、非アクティブ領域(IA)のバンク層160上に延在することができる。
【0076】
図4を参照すると、ゲート駆動部300を発光信号駆動部310とスキャン信号駆動部320に分けることができるが、例えば、発光信号駆動部310はスキャン信号駆動部320より外側に配置することができる。言い換えると、スキャン信号駆動部320を、発光信号駆動部310とアクティブ領域(AA)の間に配置することができる。しかしながら、発光信号駆動部310とスキャン信号駆動部320の位置がそれに限定されるものではない。リンク部330とアクティブ領域(AA)の間に、外部からの湿気が入ることを防止するため、主経路である平坦化層150およびバンク層160の一部を切断した途切れ構造を形成することができる。例えば、平坦化層150とバンク層160をエッチングして、無機絶縁層140またはゲート絶縁層130を露出する穴を形成することができる。その結果、平坦化層150とバンク層160を介して移動していた外部からの水分がエッチングされた部分で移動できなくなり得る。このように形成された穴の上に、接続電極740とカソード電極250を配置することができる。平坦化層150とバンク層160をエッチングした部分に接続電極740とカソード電極250を配置し、互いに接続するようにする構造は、接触領域600であり得る。接触領域600は、接触保証領域610およびコンタクトホール620を含むことができる。カソード電極250と接続電極740は、接触領域600を介して電気的に接続することができ、接続電極740は、非アクティブ領域(IA)の外側に延長して低電位電源線410に接続することができる。接続電極740と低電位電源線410が接続する周辺に複数のダム構造物170を配置することができる。複数のダム構造物170は、有機発光素子が形成された後、外部からの水分浸透を防止するため、封止層を形成することができる。ダム構造物170は、封止層中の有機封止層が基板110の外側に溢れ落ちることを防止することができる。また、複数のダム構造物170から基板110の外側へ所定の距離を隔てて、前述したクラック防止構造460を配置することができる。
【0077】
接触領域600は、外部からの水分浸透を防止するため、主経路である有機絶縁層がアクティブ領域に延在することを切断する役割を果たすことができる。また、カソード電極250と接続電極740の電気的接続点を、ゲート駆動部300の外側から内側に移動することができる。ゲート駆動部300の外側に配置されたカソード電極250と接続電極740の電気的接続点を、ゲート駆動部300のある内部に移動することにより、ベゼル領域の占めるスペースを減らすことができる。接触領域600を、ゲート駆動部300の配置された領域と重畳するように配置することで、複数のダム構造物170およびクラック防止構造460をアクティブ領域(AA)にさらに近接して配置することができる。
【0078】
接触領域600は、カソード電極250と接続電極740が互いにきちんと接続するように階段状の構造を有することができる。例えば、平坦化層150を切断するための第1途切れ構造の幅と、バンク層160を切断するための第2途切れ構造の幅とを異なるようにすることができる。平坦化層150の第1途切れ構造の幅よりバンク層160の第2途切れ構造の幅をより広くし、接続電極740を平坦化層150の第1途切れ構造に沿って成膜することができる。カソード電極250がバンク層160の第2途切れ構造に沿って成膜されると、図4に示すように接続電極740とカソード電極250が一定の階段状を有し、互いに接触することができる。バンク層160の第2途切れ構造の幅と平坦化層150の第1途切れ構造の幅が異なる部分を、接触保証領域610と称することができる。平坦化層150とバンク層160を一度にエッチングすると、工程が単純となるが、接続電極740とカソード電極250が途切れ構造の縦側壁を介して接触されなければならない。また、途切れ構造の底部は非常に狭くなり得る。例えば、平坦化層150の第1途切れ構造を形成する際、平坦化層150に残膜が残る可能性を考慮し、平坦化層150の下部にある無機絶縁層140までオーバーエッチングすることができるが、このとき、エッチングされた無機絶縁層140の途切れ構造を、小さく形成することができる。カソード電極250が約100Å~200Åの範囲に非常に薄く成膜されることを考えると、カソード電極250と接続電極740が、途切れ構造の側壁や底部を介し、安定して電気的に接続しない可能性がある。カソード電極250と接続電極740を安定して接続させるため、接触保証領域610を配置することができる。平坦化層150およびバンク層160における途切れ構造の形成を別工程に分離することができる。途切れ構造の中心や幅を異ならせることで、平坦化層150上に接続電極740が平坦に成膜される場所を設けることができる。このように接続電極740が平坦に成膜された場所にカソード電極250を成膜すると、さらに安定した接続を行うことができる。
【0079】
接触保証領域610は、接触領域600の中心に対して、アクティブ領域(AA)の近くに配置することができる。アクティブ領域(AA)に近いほどカソード電極250の抵抗面で有利であり、また、外部からの水分浸透に対し、カソード電極250と接続電極740の接続点を保護することができる。
【0080】
接触領域600は、ゲート駆動部300のリンク部330とアクティブ領域(AA)の間に配置することができる。接触領域600がゲート駆動部300のスペースだけアクティブ領域(AA)に近づくことで、ベゼル領域のスペースを節約することができるとともに、外部からの水分浸透をゲート駆動部300の周辺、すなわち、ゲート駆動部300とアクティブ領域(AA)の間で防止することができるというメリットがある。一方、図2または図3に比べ、接触領域600をアクティブ領域(AA)の近くに配置することで、浸透した水分が有機発光素子と割と近い領域にまで伝播し得るというデメリットがある。しかしながら、カソード電極250が、図2または図3に比べてアクティブ領域(AA)に近い場所で接続電極740と接続することは、ディスプレイパネル100の電気抵抗の面でメリットとなり得る。例えば、カソード電極250に比べて抵抗の低い接続電極740が、図2または図3の構造より長い距離を有することで、低電位電源線410の全体的な抵抗が減少する効果を奏することができる。また、ゲート駆動部300とアクティブ領域(AA)の間の比較的に広い領域に接触領域600を形成することができるので、ゲート駆動部300の設計変更を最小とすることができる。さらに、ベゼルスペースを最大限に節約することができるので、極度の狭額縁ベゼルを具現化するための設計を行うことができる。
【0081】
図1を参照すると、接触領域600は、アクティブ領域(AA)の4つの側面を取り囲むように配置することができる。
【0082】
図5は、図1では省略された接触領域600を示すディスプレイパネル100の平面図である。接触領域600は、ゲート駆動部300の配置されたアクティブ領域(AA)の左側および右側に配置することができるが、これに限定されるものではない。例えば、接触領域600は、アクティブ領域(AA)の上側および下側にも配置し、アクティブ領域(AA)の4つの側面を取り囲むように配置することができる。
【0083】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置は、液晶ディスプレイ装置(LCD)、電界放出ディスプレイ装置(Field Emission Display device:FED)、有機発光ディスプレイ装置(OLED)、量子ドットディスプレイ装置(Quantum Dot Display Apparatus)を含む。
【0084】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置は、LCM,OLEDモジュールなどを備える最終製品であるノートパソコン、テレビジョン、コンピュータモニタ、または自動車用装置や車両の他の形態などを含む電装装置、またはスマートフォンや電子パッドなどのモバイル電子装置といったセット電子装置、若しくはセット装置も含むことができる。
【0085】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置は、次のように説明することができる。
【0086】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置は、アクティブ領域、アクティブ領域の周辺に配置される非アクティブ領域、および非アクティブ領域の周辺に配置される接続領域を含むディスプレイパネルを備え、アクティブ領域は、アノード電極、発光層、およびカソード電極を含み、非アクティブ領域は、ゲート駆動部およびクラック防止パターンを含み、接続領域は、ゲート駆動部と隣接しで配置されて、接続領域において、カソード電極とゲート駆動部の上部に配置される接続電極とが接触することができる。
【0087】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、アノード電極および接続電極は、同一物質から形成することができる。
【0088】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、ゲート駆動部は、発光信号駆動部、スキャン信号駆動部、およびリンク部をさらに含むことができる。
【0089】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、接続領域は、発光信号駆動部とスキャン信号駆動部の間に配置することができる。
【0090】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、接続領域は、コンタクトホールおよび接続補助領域をさらに含むことができる。
【0091】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、接続補助領域は、コンタクトホールよりアクティブ領域にさらに近接して配置することができる。
【0092】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、接続領域は、スキャン信号駆動部とリンク部の間に配置することができる。
【0093】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、接続領域は、リンク部とアクティブ領域の間に配置することができる。
【0094】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、非アクティブ領域は、低電位電源線およびダム構造物をさらに含み、接続電極は、ダム構造物に隣接した領域において低電位電源線と接続することができる。
【0095】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、非アクティブ領域は、アクティブ領域から延長された平坦化層およびバンク層を含み、接続領域は、非アクティブ領域で平坦化層が除去された第1部分、およびバンク層が除去された第2部分を含むことができる。
【0096】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、第1部分と第2部分は、互いに異なる幅を有することができる。
【0097】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置は、アクティブ領域および非アクティブ領域を含むディスプレイパネルを備え、アクティブ領域は薄膜トランジスタを含み、薄膜トランジスタ上には、平坦化層、第1電極、バンク層、発光層、第2電極が順次配置されて、非アクティブ領域は、ゲート駆動部、ダム構造物、クラック防止構造を含む。そして、ゲート駆動部上に配置された接続電極が第2電極の延長部と接続する接続領域を有することができる。
【0098】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、ゲート駆動部は、発光信号駆動部、スキャン信号駆動部、リンク部をさらに含み、接続領域は、発光信号駆動部とスキャン信号駆動部の間に配置することができる。
【0099】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、ゲート駆動部は、発光信号駆動部、スキャン信号駆動部、リンク部をさらに含み、接続領域は、スキャン信号駆動部とリンク部の間に配置することができる。
【0100】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、接続領域は、第1部分および第2部分をさらに含み、第1部分は第1幅を有し、第2部分は第2幅を有する。また、接続領域は、第1幅と第2幅の差によって生じるバンク層のない平坦化層上に配置される接続補助領域をさらに含むことができる。
【0101】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、接続補助領域は、接続領域の中央部より、アクティブ領域に近い領域に配置することができる。
【0102】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、第1電極と接続電極は、同一物質から形成することができる。
【0103】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置において、非アクティブ領域は、低電位電源線をさらに含み、低電位電源線の少なくとも一部がダム構造物の下部に配置されて、接続電極は、ダム構造物の周辺で低電位電源線と接続することができる。
【0104】
前述した特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも1つの例に含まれているが、必ずしも1つの例に限定されるものではない。さらに、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の少なくとも1つの例に示された特徴、構造、効果などを他の例と組み合わせ、または変更して実施することができる。したがって、そのような組み合わせおよび変更に関する内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0105】
本発明は、前述した実施例および図面に限定されるものではない。本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で置換、変形、および変形が可能であることは明らかであろう。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲およびそれらの同等の概念から導出された全ての変更または変形されたものは、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0106】
100…ディスプレイパネル、AA…アクティブ領域、IA…非アクティブ領域、110…基板、120…バッファー層、130…ゲート絶縁層、140…無機絶縁層、150…平坦化層、160…バンク層、200…トランジスタ、210…半導体層、220…ゲート電極、230…ソース/ドレイン電極、240…アノード電極、150…カソード電極、300…ゲート駆動部、600…接触領域、610…接触保証領域、620…コンタクトホール、740…接続電極
図1
図2
図3
図4
図5