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特開2023-29542S1P5受容体作動活性を有する化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023029542
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】S1P5受容体作動活性を有する化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 205/04 20060101AFI20230224BHJP
   A61K 31/397 20060101ALN20230224BHJP
   A61P 43/00 20060101ALN20230224BHJP
【FI】
C07D205/04 CSP
A61K31/397
A61P43/00 111
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001815
(22)【出願日】2023-01-10
(62)【分割の表示】P 2020501047の分割
【原出願日】2019-02-21
(31)【優先権主張番号】P 2018029549
(32)【優先日】2018-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000185983
【氏名又は名称】小野薬品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 達則
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 俊英
(72)【発明者】
【氏名】久須美 健介
(72)【発明者】
【氏名】今出 慧海
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 俊充
(72)【発明者】
【氏名】小宮 貴樹
(72)【発明者】
【氏名】圓谷 奈保美
(57)【要約】
【課題】S1P介在性疾患、例えば、統合失調症、ビンスワンガー病等の神経変性疾患の治療に有用な医薬品を開発するため、S1P受容体に対するS1P受容体作動活性のバランスを改善させた化合物を提供する。
【解決手段】一般式(V)
(式中、すべての記号は明細書記載の通り。)で示される化合物は、S1P受容体に対するS1P受容体作動活性のバランスが改善されていることから、S1P介在性疾患、例えば、統合失調症、ビンスワンガー病等の神経変性疾患の治療剤となり得る。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
下記の構造を有する化合物。
【化1】
【請求項3】
下記の構造を有する化合物の薬学的に許容される塩。
【化2】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一態様において、一般式(V)
【化1】
(式中、すべての記号は後記と同じ意味を表す。)で示される化合物またはその薬学的に許容される塩(以下、本発明化合物と略記することがある。)に関する。
【背景技術】
【0002】
スフィンゴシン-1-リン酸[(2S,3R,4E)-2-アミノ-3-ヒドロキシオクタデカ-4-エニル-1-リン酸;以下S1Pと略することがある。]は細胞内でのスフィンゴ脂質の代謝回転や、細胞外での分泌性スフィンゴシンキナーゼの作用で合成される脂質であり、細胞間情報伝達物質および細胞内二次情報伝達物質として働くことが提唱されている。
【0003】
S1P受容体のうち、S1P5(EDG-8)受容体に関しては、オリゴデンドロサイト(乏突起膠細胞)およびオリゴデンドロサイト前駆細胞に高発現していることが知られており、S1P受容体を活性化すると、オリゴデンドロサイト前駆細胞からオリゴデンドロサイトへの分化誘導を促進することが明らかとなっている(非特許文献1および2参照)。オリゴデンドロサイトは、神経細胞の軸索に結合して、髄鞘(ミエリン)を形成するグリア細胞の一種である。したがって、S1P受容体の作動活性を有する化合物は、神経細胞において消失したミエリン(脱ミエリン化)の再生を促進することから、多発性硬化症等の脱髄疾患や神経変性疾患の治療に有用であると考えられている。
【0004】
また、S1P受容体は、ナチュラルキラー(NK)細胞にも高発現していることが知られており、S1P受容体の活性化により、NK細胞の遊走が誘導される(非特許文献3参照)ことがわかっている。
【0005】
さらに、S1P受容体は、腫瘍免疫に関与することが知られているpatrolling monocyteに高発現していることから、S1P受容体の活性化により、腫瘍免疫活性化が誘導される可能性がある(非特許文献4および5参照)。
【0006】
一方、S1P受容体は心血管系やリンパ球上に発現する受容体である。S1P受容体作動活性を有する化合物はリンパ球減少作用や心拍数低下作用を示す懸念があることが知られている。
【0007】
ところで、本発明の先行技術として、以下の化合物が知られている。
S1P受容体結合能を有するジヒドロナフタレン化合物として、一般式(a)
【化2】
(式中、環Aは環状基を表し、環Bはさらに置換基を有していてもよい環状基を表し、Xは結合手または主鎖の原子数1~8のスペーサーを表し、Yは結合手または主鎖の原子数1~10のスペーサーを表し、naは0または1を表し、naが0の場合、maは1を表し、かつR1aは水素原子または置換基を表し、naが1の場合、maは0または1~7の整数を表し、かつR1aは置換基(maが2以上のとき複数のR1aは同じでも異なっていてもよい。)を表す(但し、各基の定義は抜粋した)。)で示される化合物が、特に、EDG-1(S1P)およびEDG-6(S1P)受容体に特異的に結合することが開示されている(特許文献1参照)。
【0008】
また、S1P受容体結合能を有するジヒドロナフタレン化合物として、一般式(b)
【化3】
(式中、環Aは環状基を表し、環Bはさらに置換基を有していてもよい環状基を表し、Xは結合手または主鎖の原子数1~8のスペーサーを表し、Yは結合手または主鎖の原子数1~10のスペーサーを表し、Zは保護されていてもよい酸性基を表し、nbは0または1を表し、nbが0の場合、mbは1を表し、かつR1bは水素原子または置換基を表し、nbが1の場合、mbは0または1~7の整数を表し、かつR1bは置換基(mbが2以上のとき複数のR1bは同じでも異なっていてもよい。)を表す(但し、各基の定義は抜粋した)。)で示される化合物が、特に、EDG-1(S1P)、EDG-6(S1P)および/またはEDG-8(S1P)受容体に結合することが開示されている(特許文献2参照)。
【0009】
ジヒドロナフタレン骨格を有する化合物において、本発明化合物がS1P受容体に対するS1P受容体作動活性のバランスを改善させたことに関して、いずれの先行技術文献にも記載も示唆もされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第2005/020882号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2006/064757号パンフレット
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】ザ・ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス(The Journal of Neuroscience)、第25巻、第6号、1459-1469ページ、2005年
【非特許文献2】ザ・FASEB・ジャーナル(The FASEB Journal)、第21巻、01503-1514ページ、2007年
【非特許文献3】ネイチャー・イムノロジー(Nature Immunology)、第8巻、第12号、1337-1344ページ、2007年
【非特許文献4】ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・イムノロジー(European Journal of Immunology)、第43巻、1667-1675ページ、2013年
【非特許文献5】サイエンス(Science)、第350巻、第6263号、985-990ページ、2015年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、S1P受容体に対するS1P受容体作動活性のバランスを改善させた化合物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記一般式(V)で示される化合物またはその薬学的に許容される塩により、前記課題を解決できることを見出した。
【0014】
すなわち、本発明は、例えば、
[1] 一般式(V)
【化4】
[式中、Lは、炭素原子、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される原子により構成される分岐または直鎖の鎖状基であって、その主鎖の原子数が3~8であり、当該鎖状基は酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~3個のヘテロ原子を含んでいてもよく、
ここで、L中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
Yは、
【化5】
または
【化6】
を表し、
ここで、各基は矢印で示される結合手によってZに結合し、
Aは、置換されていてもよいC3~7シクロアルキレン基、または置換されていてもよいC1~4アルキレン基を表し、
は、C1~4アルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC3~6シクロアルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC1~4アルコキシ基、C1~4ハロアルキル基、ハロゲン原子、または水酸基を表し、
は、C1~4アルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC1~4アルコキシ基、C1~4ハロアルキル基、ハロゲン原子、または水酸基を表し、
、RおよびRは、それぞれ独立して水素原子、C1~4アルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC3~6シクロアルキル基、またはC1~4ハロアルキル基を表し、
Zは、(1)1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいカルボキシル基、(2)1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよい水酸基、(3)1~2個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいヒドロキサム酸基、(4)1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいスルホン酸基、(5)1~2個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいボロン酸基、(6)(i)1~2個のC1~8アルキル基、または(ii)C1~4アルキル基で置換されていてもよい1~2個のスルホニル基で置換されていてもよい、カルバモイル基、(7)(i)1~2個のC1~8アルキル基、または(ii)1~2個のC2~8のアシル基で置換されていてもよい、スルファモイル基、(8)1~2個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいスルホキシイミン基、または(9)テトラゾリル基を表し、
ring2は、3~7員の含窒素ヘテロ環を表し、
mは、0~6の整数を表し、
nは、0~5の整数を表し、
mが2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
nが2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよい。]
で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[2] 前記[1]記載の一般式(V)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物、
[3] 前記[1]記載の一般式(V)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、S1P介在性疾患の予防および/または治療方法、
[4] S1P介在性疾患の予防および/または治療に使用される前記[1]記載の一般式(V)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩、および
[5] S1P介在性疾患の予防および/または治療剤を製造するための前記[1]記載の一般式(V)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用等の実施態様を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明化合物は、S1P受容体に対して高いS1P受容体選択的な作動活性を有するため、S1P介在性疾患、例えば、神経変性疾患、自己免疫疾患、感染症、癌の治療に有用である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を具体的な実施の形態に即して詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施の形態に束縛されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、任意の形態で実施することが可能である。
【0017】

本発明において、「S1P受容体に対するS1P受容体作動活性のバランスを改善させる」とは、「S1P受容体に対するS1P受容体作動活性の選択性を高める」ことを意味する。
【0018】
本発明において、ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。
【0019】
本発明において、C1~8アルキル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC1~8アルキル基が含まれ、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチル、1-メチルヘキシル、1-エチルペンチル、2-エチルペンチル、1-プロピルブチル、2-メチル-3-ヘキシル、1,2-ジメチルペンチル、1,3-ジメチルペンチル、1,4-ジメチルペンチル、1-エチル-1-メチルブチル、1-メチル-2-エチルブチル、1-エチル-2-メチルブチル、1-エチル-3-メチルブチル、1,1-ジメチルペンチル、1,1,3-トリメチルブチル、1,1-ジエチルプロピル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、3-エチルペンチル、1-メチルヘプチル、2-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、4-メチルヘプチル、5-メチルヘプチル、6-メチルヘプチル、1-エチルヘキシル、2-エチルヘキシル、3-エチルヘキシル、1-プロピルペンチル、2-プロピルペンチル、1,5-ジメチルヘキシル、1-エチル-4-メチルペンチル、1-プロピル-3-メチルブチル、1,1-ジメチルヘキシル、1-エチル-1-メチルペンチル、または1,1-ジエチルブチル基が挙げられる。
【0020】
本発明において、C1~6アルキル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC1~6アルキル基が含まれ、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、または2,3-ジメチルブチル基が挙げられる。
【0021】
本発明において、C1~5アルキル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC1~5アルキル基が含まれ、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、または2,2-ジメチルプロピル基が挙げられる。
【0022】
本発明において、C1~4アルキル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC1~4アルキル基が含まれ、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチル基が挙げられる。
【0023】
本発明において、C2~7アルキル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC2~7アルキル基が含まれ、例えば、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチル、1-メチルヘキシル、1-エチルペンチル、2-エチルペンチル、1-プロピルブチル、2-メチル-3-ヘキシル、1,2-ジメチルペンチル、1,3-ジメチルペンチル、1,4-ジメチルペンチル、1-エチル-1-メチルブチル、1-メチル-2-エチルブチル、1-エチル-2-メチルブチル、1-エチル-3-メチルブチル、1,1-ジメチルペンチル、1,1,3-トリメチルブチル、1,1-ジエチルプロピル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、または3-エチルペンチル基が挙げられる。
【0024】
本発明において、C2~5アルキル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC2~5アルキル基が含まれ、例えば、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、または2,2-ジメチルプロピル基が挙げられる。
【0025】
本発明において、C3~8アルキル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC3~8アルキル基が含まれ、例えば、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチル、1-メチルヘキシル、1-エチルペンチル、2-エチルペンチル、1-プロピルブチル、2-メチル-3-ヘキシル、1,2-ジメチルペンチル、1,3-ジメチルペンチル、1,4-ジメチルペンチル、1-エチル-1-メチルブチル、1-メチル-2-エチルブチル、1-エチル-2-メチルブチル、1-エチル-3-メチルブチル、1,1-ジメチルペンチル、1,1,3-トリメチルブチル、1,1-ジエチルプロピル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、3-エチルペンチル、1-メチルヘプチル、2-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、4-メチルヘプチル、5-メチルヘプチル、6-メチルヘプチル、1-エチルヘキシル、2-エチルヘキシル、3-エチルヘキシル、1-プロピルペンチル、2-プロピルペンチル、1,5-ジメチルヘキシル、1-エチル-4-メチルペンチル、1-プロピル-3-メチルブチル、1,1-ジメチルヘキシル、1-エチル-1-メチルペンチル、または1,1-ジエチルブチル基が挙げられる。
【0026】
本発明において、C3~6アルキル基とは、直鎖状または分枝鎖状のC3~6アルキル基が含まれ、例えば、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、または2,3-ジメチルブチル基が挙げられる。
【0027】
本発明において、C4~7アルキル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC4~7アルキル基が含まれ、例えば、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、1-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチル、1-メチルヘキシル、1-エチルペンチル、2-エチルペンチル、1-プロピルブチル、2-メチル-3-ヘキシル、1,2-ジメチルペンチル、1,3-ジメチルペンチル、1,4-ジメチルペンチル、1-エチル-1-メチルブチル、1-メチル-2-エチルブチル、1-エチル-2-メチルブチル、1-エチル-3-メチルブチル、1,1-ジメチルペンチル、1,1,3-トリメチルブチル、1,1-ジエチルプロピル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、または3-エチルペンチルが挙げられる。
【0028】
本発明において、C2~7アルケニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC2~7アルケニル基が含まれ、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、ヘプタジエニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0029】
本発明において、C2~6アルケニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC2~6アルケニル基が含まれ、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0030】
本発明において、C2~5アルケニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC2~5アルケニル基が含まれ、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0031】
本発明において、C2~4アルケニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC2~4アルケニル基が含まれ、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ブタジエニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0032】
本発明において、C3~8アルケニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC3~8アルケニル基が含まれ、例えば、プロペニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、ヘプタジエニル、オクテニル、オクタジエニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0033】
本発明において、C3~6アルケニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC3~6アルケニル基が含まれ、例えば、プロペニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0034】
本発明において、C4~7アルケニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC4~7アルケニル基が含まれ、例えば、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、ヘプタジエニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0035】
本発明において、C2~7アルキニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC2~7アルキニル基が含まれ、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ブタジイニル、ペンチニル、ペンタジイニル、ヘキシニル、ヘキサジイニル、ヘプチニル、ヘプタジイニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0036】
本発明において、C2~6アルキニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC2~6アルキニル基が含まれ、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ブタジイニル、ペンチニル、ペンタジイニル、ヘキシニル、ヘキサジイニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0037】
本発明において、C2~5アルキニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC2~5アルキニル基が含まれ、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ブタジイニル、ペンチニル、ペンタジイニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0038】
本発明において、C2~4アルキニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC2~4アルキニル基が含まれ、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ブタジイニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0039】
本発明において、C3~8アルキニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC3~8アルキニル基が含まれ、例えば、プロピニル、ブチニル、ブタジイニル、ペンチニル、ペンタジイニル、ヘキシニル、ヘキサジイニル、ヘプチニル、ヘプタジイニル、オクチニル、オクタジイニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0040】
本発明において、C3~6アルキニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC3~6アルキニル基が含まれ、例えば、プロピニル、ブチニル、ブタジイニル、ペンチニル、ペンタジイニル、ヘキシニル、ヘキサジイニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0041】
本発明において、C4~7アルキニル基とは、直鎖状または分岐鎖状のC4~7アルキニル基が含まれ、例えば、ブチニル、ブタジイニル、ペンチニル、ペンタジイニル、ヘキシニル、ヘキサジイニル、ヘプチニル、ヘプタジイニル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0042】
本発明において、C1~5アルキレン基とは、直鎖状または分岐鎖状のC1~5アルキレンが含まれ、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0043】
本発明において、C1~4アルキレン基とは、直鎖状または分岐鎖状のC1~4アルキレンが含まれ、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0044】
本発明において、C1~3アルキレン基とは、直鎖状または分岐鎖状のC1~3アルキレンが含まれ、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0045】
本発明において、C2~4アルキレン基とは、直鎖状または分岐鎖状のC2~4アルキレンが含まれ、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0046】
本発明において、C2~3アルキレン基とは、直鎖状または分岐鎖状のC2~3アルキレンが含まれ、例えば、エチレン、プロピレン基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0047】
本発明において、C3~6シクロアルキル基とは、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル基が挙げられる。
【0048】
本発明において、C3~7シクロアルキレン基とは、例えば、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、またはシクロヘプチレン基が挙げられる。
【0049】
本発明において、C1~4アルコキシ基とは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、またはtert-ブトキシ基が挙げられる。
【0050】
本発明において、C1~4ハロアルキル基とは、例えば、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1-フルオロエチル基、2-フルオロエチル基、2-クロロエチル基、ペンタフルオロエチル基、1-フルオロプロピル基、2-クロロプロピル基、3-フルオロプロピル基、3-クロロプロピル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、または4-ブロモブチル基が挙げられる。
【0051】
本発明において、C2~8アシル基とは、例えば、エタノイル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル基、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0052】
本発明において、3~7員の含窒素ヘテロ環とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~5個のヘテロ原子を含む、不飽和または飽和3~7員の単環ヘテロ環のうち、必ず1個以上の窒素原子を含むものを意味する。例えば、アジリジン、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、アゼピン、ジアゼピン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、パーヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、パーヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、またはアザビシクロ[3.2.1]オクタンが挙げられる。
【0053】
本発明において、4~7員の含窒素ヘテロ環とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~5個のヘテロ原子を含む、不飽和または飽和4~7員の単環ヘテロ環のうち、必ず1個以上の窒素原子を含むものを意味する。例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、アゼピン、ジアゼピン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、パーヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、パーヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、またはアザビシクロ[3.2.1]オクタンが挙げられる。
【0054】
本発明において、3~7員の含窒素飽和ヘテロ環とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和された3~7員の単環ヘテロ環のうち、必ず1個以上の窒素原子を含むものを意味する。例えば、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、パーヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、パーヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、またはアザビシクロ[3.2.1]オクタンが挙げられる。
【0055】
本発明において、4~7員の含窒素飽和ヘテロ環とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和された4~7員の単環ヘテロ環のうち、必ず1個以上の窒素原子を含むものを意味する。例えば、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、パーヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、パーヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、またはアザビシクロ[3.2.1]オクタンが挙げられる。
【0056】
本発明において、鎖状基とは、炭素原子、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される原子により構成される直鎖状又は分岐鎖状の基を意味する。
【0057】
本発明において、主鎖とは、鎖状基を構成する原子のうち、母骨格(ジヒドロナフタレン骨格)に結合する原子を含み、最も長く直鎖状に結合した部分を意味する。
【0058】
本発明において、主鎖の原子数とは、主鎖に含まれる炭素原子、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子の数を合計した数を意味する。例えば、Lが下図で表される基であるの場合、主鎖の原子数は5である。
【化7】
【0059】
本発明において、Lは、主鎖炭素数3~8の直鎖または分岐の鎖状炭化水素基、あるいは、当該鎖状炭化水素基中の1~3個の炭素原子の代わりに、それぞれ酸素原子、窒素原子および硫黄原子から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を含むヘテロ原子含有鎖状炭化水素基とも表される。
【0060】
本発明において、主鎖炭素数3~8の直鎖または分岐の鎖状炭化水素基とは、例えば、C3~8アルキル基、C3~8アルケニル基、またはC3~8アルキニル基を意味する。
【0061】
[本発明化合物]
本発明において、Rとしては、C1~4アルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC3~6シクロアルキル基、C1~4ハロアルキル基、またはハロゲン原子が好ましく、C1~4アルキル基、C3~6シクロアルキル基、またはハロゲン原子がより好ましく、メチル基、シクロプロピル基、またはフッ素が特に好ましい。
【0062】
本発明において、Rとしては、C1~4アルキル基、ハロゲン原子、ハロゲンで置換されていてもよいC1~4アルコキシ基、または水酸基が好ましく、C1~4アルキル基、ハロゲン原子、C1~4アルコキシ基、または水酸基がより好ましく、フッ素、メチル基、メトキシ基、または水酸基が特に好ましい。
【0063】
本発明において、Rとしては、水素原子またはC1~4アルキル基が好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
【0064】
本発明において、Rとしては、水素原子またはC1~4アルキル基が好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
【0065】
本発明において、Rとしては、水素原子またはC1~4アルキル基が好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましい。
【0066】
本発明において、ハロゲン原子としては、フッ素が好ましい。
【0067】
本発明において、Lとしては、炭素原子、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される原子により構成される分岐または直鎖の鎖状基であって、その主鎖の原子数が4~7であり、当該鎖状基は酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~3個のヘテロ原子を含んでいてもよい鎖状基(ここで、L中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよい)が好ましく、(1)-O-(C3~6アルキル)、(2)-O-(C3~6アルケニル)、(3)-O-(C3~6アルキニル)、(4)-O-(C1~4アルキレン)-OCH、(5)-O-(C1~3アルキレン)-OCHCH、(6)-CHO-(C2~5アルキル)、(7)-CHO-(C2~5アルケニル)、(8)-CHO-(C2~5アルキニル)、(9)-CHCHO-(C1~4アルキル)、(10)-CHCHO-(C2~4アルケニル)、(11)-CHCHO-(C2~4アルキニル)、(12)-S-(C3~6アルキル)、(13)-S-(C3~6アルケニル)、(14)-S-(C3~6アルキニル)、(15)-NR-(C3~6アルキル)、(16)-NR-(C3~6アルケニル)、(17)-NR-(C3~6アルキニル)、(18)C4~7アルキル基、(19)C4~7アルケニル基、または(20)C4~7アルキニル基である鎖状基(ここで、Rは、水素原子またはC1~4アルキル基を表し、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよい)がより好ましく、
【化8】
(ここで、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよく、各基は矢印で示される結合手によってジヒドロナフタレン環に結合する)が特に好ましい。
【0068】
本発明において、Lとしては、(1)-O-(C2~7アルキル)、(2)-O-(C2~7アルケニル)、(3)-O-(C2~7アルキニル)、(4)-O-(C1~5アルキレン)-OCH、(5)-O-(C1~4アルキレン)-OCHCH、(6)-CHO-(C1~6アルキル)、(7)-CHO-(C2~6アルケニル)、(8)-CHO-(C2~6アルキニル)、(9)-CHCHO-(C1~5アルキル)、(10)-CHCHO-(C2~5アルケニル)、(11)-CHCHO-(C2~5アルキニル)、(12)-S-(C2~7アルキル)、(13)-S-(C2~7アルケニル)、(14)-S-(C2~7アルキニル)、(15)-NR-(C2~7アルキル)、(16)-NR-(C2~7アルケニル)、(17)-NR-(C2~7アルキニル)、(18)C3~8アルキル基、(19)C3~8アルケニル基、または(20)C3~8アルキニル基(ここで、Rは、水素原子またはC1~4アルキル基を表し、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよい)も好ましい。
【0069】
本発明において、Lとしては、
【化9】
(ここで、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよく、各基は矢印で示される結合手によってジヒドロナフタレン環に結合する)も好ましい。
【0070】
本発明において、Zとしては、C1~8アルキル基で置換されていてもよいカルボキシル基、またはテトラゾリル基が好ましく、カルボキシル基、またはテトラゾリル基がより好ましく、カルボキシル基が特に好ましい。
【0071】
本発明において、ring2としては、3~7員の含窒素飽和ヘテロ環が好ましく、4~7員の含窒素飽和ヘテロ環がより好ましく、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンまたはパーヒドロアゼピンが特に好ましく、アゼチジンまたはピロリジンがさらに好ましい。
【0072】
本発明において、ring1としては、4~7員の含窒素飽和ヘテロ環が好ましく、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンまたはパーヒドロアゼピンがより好ましく、アゼチジンまたはピロリジンが特に好ましい。
【0073】
本発明において、Rがジヒドロナフタレン上の不斉炭素に結合する場合、Rの立体配置としては、下記配置が好ましい。その立体配置をとり得るRとしてはC1~4アルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
【化10】
【0074】
本発明において、Lで表される鎖状基の末端に酸素原子があるときは、その酸素原子は=Oであっても、-OHであってもよい。
【0075】
本発明において、Yとしては、
【化11】
が好ましい。
【0076】
本発明において、Aとしては、(1)C1~4アルキル、C1~4アルコキシ、ハロゲン、または水酸基で置換されていてもよいC3~7シクロアルキレン基、または(2)C1~4アルキル、C1~4アルコキシ、ハロゲン、または水酸基で置換されていてもよいC1~4アルキレン基が好ましく、C3~7シクロアルキレン基、またはC1~4アルキレン基がより好ましく、シクロブタン、またはエチレン基が特に好ましい。
【0077】
本発明において、mとしては、0~3の整数が好ましく、0~2の整数がより好ましい。
【0078】
本発明において、nとしては、0~2の整数が好ましく、0~1の整数がより好ましい。
【0079】
本発明において、一般式(V-1)
【化12】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表し、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよい。]で示される化合物が好ましい。
【0080】
本発明において、一般式(V-2)
【化13】
[式中、Lは、炭素原子、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される原子により構成される分岐または直鎖の鎖状基であって、その主鎖の原子数が4~7であり、当該鎖状基は酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~3個のヘテロ原子を含んでいてもよく、
ここで、L中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
ring2-1は、3~7員の含窒素飽和ヘテロ環を表し、
m-1は、0~2の整数を表し、
n-1は、0~2の整数を表し、
m-1が2のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
n-1が2のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
その他の記号は前記と同じ意味を表し、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよい。]で示される化合物が好ましい。
【0081】
本発明において、一般式(I)
【化14】
[式中、ring1は、4~7員の含窒素ヘテロ環を表し、
その他の記号は前記と同じ意味を表し、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよい。]で示される化合物が好ましい。
【0082】
本発明において、一般式(I-1)
【化15】
[式中、ring1-1は、4~7員の含窒素飽和ヘテロ環を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表し、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよい。]で示される化合物がより好ましい。
【0083】
本発明において、一般式(I-1-1)
【化16】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表し、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよい。]で示される化合物も好ましい。
【0084】
本発明において、一般式(I-1)、一般式(V-2)または一般式(I-1-1)中、Lとしては(1)-O-(C3~6アルキル)、(2)-O-(C3~6アルケニル)、(3)-O-(C3~6アルキニル)、(4)-O-(C1~4アルキレン)-OCH、(5)-O-(C1~3アルキレン)-OCHCH、(6)-CHO-(C2~5アルキル)、(7)-CHO-(C2~5アルケニル)、(8)-CHO-(C2~5アルキニル)、(9)-CHCHO-(C1~4アルキル)、(10)-CHCHO-(C2~4アルケニル)、(11)-CHCHO-(C2~4アルキニル)、(12)-S-(C3~6アルキル)、(13)-S-(C3~6アルケニル)、(14)-S-(C3~6アルキニル)、(15)-NR-(C3~6アルキル)、(16)-NR-(C3~6アルケニル)、(17)-NR-(C3~6アルキニル)、(18)C4~7アルキル基、(19)C4~7アルケニル基、または(20)C4~7アルキニル基である鎖状基(ここで、Rは、水素原子またはC1~4アルキル基を表し、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよい)が好ましく、
【化17】
(ここで、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよく、各基は矢印で示される結合手によってジヒドロナフタレン環に結合する)がより好ましい。
【0085】
本発明において、一般式(I-1)、一般式(V-2)または一般式(I-1-1)中、ring1-1またはring2-1としては、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンまたはパーヒドロアゼピンが好ましく、アゼチジンまたはピロリジンがより好ましい。
【0086】
上記一般式において、上記に列挙した好ましい基をそれぞれ任意に組み合わせることも好ましい。
【0087】
本発明において、実施例に記載された化合物が好ましく、(1)1-[((3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(2)1-[((3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(3)1-[((3S)-3-メチル-6-ペントキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(4)1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(5)3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-(3,4,4-トリフルオロブタ-3-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(6)1-[[(3S)-3-メチル-6-(1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナデューテリオブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(7)(3R)-1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]ピロリジン-3-カルボン酸、(8)1-[[(3S)-3-メチル-6-((R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(9)1-[[(3S)-3-メチル-6-((S)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(10)3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-[(E)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(11)3-フルオロ-1-{[(3S)-3-メチル-6-(3,3,3-トリフルオロプロポキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸、(12)cis-3-({1-[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]エチル}アミノ)シクロブタンカルボン酸、または(13)1-{[(3S)-3-メチル-6-(プロポキシメチル)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸がより好ましい。
【0088】
本発明において、生物学的実験例2に記載の方法で測定したクリアランスが10mL/min/kg以下である化合物が好ましく、5mL/min/kg以下である化合物がより好ましい。
【0089】
本発明において、生物学的実験例4に記載の方法で測定した有効用量が100mg/kg以下である化合物が好ましく、10mg/kg以下である化合物がより好ましく、1mg/kg以下である化合物が特に好ましい。
【0090】
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基には直鎖のものおよび分岐鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における幾何異性体(E体、Z体、シス体、トランス体)、不斉炭素原子の存在等による光学異性体(R、S体、α、β配置、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、d、l体)、クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。また、本発明においては、互変異性体による異性体をもすべて包含する。
【0091】
また、本発明における光学異性体は、100%純粋なものだけでなく、50%未満のその他の光学異性体が含まれていてもよい。
【0092】
本発明においては、特に断わらない限り、当業者にとって明らかなように記号
【化18】
は紙面の向こう側(すなわちα配置)に結合していることを表し、
【化19】
は紙面の手前側(すなわちβ配置)に結合していることを表し、
【化20】
はα配置、β配置またはそれらの任意の比率の混合物であることを表す。
【0093】
本発明において、本発明化合物に関する言及はすべて、一般式(V)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN-オキシド体、もしくはその共結晶、または一般式(V)で示される化合物の塩の溶媒和物、もしくはその共結晶を包含する。
【0094】
一般式(V)で示される化合物は、公知の方法で相当する塩に変換される。塩は、水溶性のものが好ましい。また、塩は薬学的に許容される塩が好ましい。そのような塩としては、アルカリ金属(リチウム、カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、その他金属(銀、亜鉛等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される有機アミン(テトラメチルアンモニウム、コリン、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、tert-ブチルアミン、エチレンジアミン、ピペリジン、ピペラジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N-ベンジル-2-フェネチルアミン、デアノール、2-(ジエチルアミノ)エタノール、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン、リジン、アルギニン、N-メチル-D-グルカミン等)の塩、酸付加物塩(無機酸塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等)、有機酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ナパジシル酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩等)等)等が挙げられる。
【0095】
一般式(V)で示される化合物またはその薬学的に許容される塩は、溶媒和物に変換することもできる。溶媒和物は低毒性かつ水溶性であることが好ましい。そのような溶媒和物としては、例えば、水、アルコール系の溶媒(例えば、エタノール等)との溶媒和物が挙げられる。一実施形態において、水和物である。
【0096】
一般式(V)で示される化合物のN-オキシド体とは、一般式(V)で示される化合物の窒素原子が、酸化されたものを表す。また、一般式(V)で示される化合物のN―オキシド体は、さらに上記のアルカリ(土類)金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、酸付加物塩となっていてもよい。
【0097】
一般式(V)で示される化合物またはその薬学的に許容される塩は、適切な共結晶形成剤と共結晶を形成することができる。共結晶としては、薬学的に許容される共結晶形成剤と形成される、薬学的に許容されるものが好ましい。共結晶は、典型的に、2種類以上の異なる分子間相互作用で形成される結晶として定義される。また、共結晶は中性分子と塩の複合体であってもよい。共結晶は、公知の方法、例えば、融解結晶化によるか、溶媒からの再結晶によるか、または成分を一緒に物理的に粉砕することにより、調整することができる。適当な共結晶形成剤としては、有機酸(リンゴ酸、コハク酸、アジピン酸、グルコン酸、酒石酸、安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸、3-ヒドロキシ安息香酸、ニコチン酸、イソニコチン酸等)、有機アミン(イミダゾール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N-ベンジル--フェネチルアミン、デアノール、2-(ジエチルアミノ)エタノール、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン、4-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン、N-メチル-D-グルカミン、グリシン、ヒスチジン、プロリン等)、その他有機化合物(カフェイン、サッカリン等)等が挙げられる。適当な共結晶形成剤としては、WO2006/007448に記載のものを含む。
【0098】
また、一般式(V)で示される化合物は、プロドラッグとして投与することができる。例えば、一般式(V)で示される化合物のプロドラッグは、生体内において酵素や胃酸等による反応により、一般式(V)で示される化合物に変換する化合物をいう。一般式(V)で示される化合物のプロドラッグとしては、一般式(V)で示される化合物が水酸基を有する場合、該水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、本発明化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);一般式(V)で示される化合物のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例、一般式(V)で示される化合物のカルボキシル基がエチルエステル化、イソプロピルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など);等が挙げられる。これらの化合物は公知の方法によって製造することができる。また、一般式(V)で示される化合物のプロドラッグは水和物および非水和物のいずれであってもよい。また、一般式(V)で示される化合物のプロドラッグは、廣川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻「分子設計」163~198頁に記載されているような、生理的条件にて一般式(V)で示される化合物に変化するものであってもよい。
【0099】
さらに、一般式(V)で示される化合物は同位元素(例えば、H、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、35S、18F、36Cl、123I、125I等)等で標識されていてもよい。
【0100】
[本発明化合物の製造方法]
本発明化合物は、公知の方法、例えば、Comprehensive Organic Transformations : A Guide to Functional Group Preparations, 3rd Edition (Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 2018)に記載された方法、または実施例に示す方法等を適宜改良し、組み合わせて用いることで製造することができる。
【0101】
一般式(V)のうち、RおよびRが水素原子であり、Lを構成する原子の一つが酸素原子であり、ring1が4~7員の含窒素飽和ヘテロ環である化合物、すなわち、一般式(I-A)
【化21】
(式中、Lは、炭素原子、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される原子により構成される分岐または直鎖の鎖状基であって、その主鎖の原子数が2~7であり、当該鎖状基は酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される1~2個のヘテロ原子を含んでいてもよく、ここで、L中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよく、ring1は、4~7員の含窒素飽和ヘテロ環を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。)で示される化合物は、下記で示される反応工程式1によって製造することができる。なお、一般式(I-A)中、ring1が3~7員の含窒素飽和ヘテロ環である化合物についても反応工程式1に準じた方法で同様に製造することができる。
【化22】
(式中、Xは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基(OTf基)、メタンスルホニルオキシ基(OMs基)、またはトルエンスルホニルオキシ基(OTs)を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。)
【0102】
反応工程式1中、反応1は、一般式(A)で示される化合物と、一般式(II)で示される化合物を用いて、還元的アミノ化反応に付すことにより行うことができる。この還元的アミノ化反応は公知であり、例えば、有機溶媒(ジクロロエタン、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、酢酸、テトラヒドロフラン、メタノールおよびこれらの混合物等)中、還元剤(水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム等)の存在下、0~40℃の温度で行われる。
【0103】
反応工程式1中、反応2は、一般式(B)で示される化合物と、一般式(III)で示される化合物とをエーテル化反応に付すか、一般式(B)で示される化合物と、一般式(IV)で示される化合物とを光延反応に付すことにより行うことができる。このエーテル化反応は公知であり、例えば有機溶媒(N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルt-ブチルエーテル等)中、アルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化バリウム、水酸化カルシウム等)もしくは炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)またはその水溶液あるいはこれらの混合物の存在下、0~100℃で行われる。この光延反応は公知であり、有機溶媒(ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン等)中、アゾ化合物(アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン、1,1’-アゾビス(N,N-ジメチルホルムアミド)等)およびホスフィン化合物(トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリメチルホスフィン、ポリマーサポートトリフェニルホスフィン等)の存在下、0~60℃で行われる。
【0104】
一般式(V)のうち、Lを構成する原子の一つが炭素原子、窒素原子、または硫黄原子である化合物、すなわち、一般式(V-A)
【化23】
(式中、Eは、炭素原子、窒素原子、または硫黄原子を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。)で示される化合物は、下記で示される反応工程式2によって製造することができる。
【化24】
(式中、Xは、ハロゲン原子、またはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基(OTf基)を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。)
【0105】
反応工程式2中、反応3は、一般式(C)で示される化合物と、一般式(VI)で示される化合物とを、遷移金属触媒クロスカップリング反応に付すことにより行うことができる。この遷移金属触媒クロスカップリング反応は公知であり、遷移金属触媒としては、例えば、パラジウム触媒、銅触媒、ニッケル触媒、ルテニウム触媒、イリジウム触媒、ロジウム触媒、鉄触媒、白金触媒、銀触媒、または金触媒が挙げられる。
【0106】
遷移金属触媒クロスカップリング反応のうち、鈴木カップリング反応は、例えば、有機溶媒(ベンゼン、トルエン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノール、アセトニトリル、ジメトキシエタン、アセトン等)中、塩基(ナトリウムエチラート、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸タリウム、リン酸三カリウム、フッ化セシウム、水酸化バリウム、フッ化テトラブチルアンモニウム等))もしくはその水溶液、またはこれらの混合物および触媒(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(PdCl(PPh)、酢酸パラジウム(Pd(OAc))、パラジウム黒、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)ジクロロパラジウム(PdCl(dppf))、二塩化ジアリルパラジウム(PdCl(allyl))、ヨウ化フェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(PhPdI(PPh)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd(dba))等)存在下、室温~120℃で行うことができる。
【0107】
反応工程式1または2中、各一般式で示される化合物に保護基が存在する場合、例えば、Zが保護されている場合には、必要に応じて、脱保護反応を行うことができる。
【0108】
カルボキシル基の保護基としては、例えばメチル基、エチル基、アリル基、t-ブチル基、トリクロロエチル基、ベンジル(Bn)基、フェナシル基等が挙げられる。
【0109】
水酸基の保護基としては、例えば、メチル基、トリチル基、メトキシメチル(MOM)基、1-エトキシエチル(EE)基、メトキシエトキシメチル(MEM)基、2-テトラヒドロピラニル(THP)基、トリメチルシリル(TMS)基、トリエチルシリル(TES)基、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)基、t-ブチルジフェニルシリル(TBDPS)基、アセチル(Ac)基、ピバロイル基、ベンゾイル基、ベンジル(Bn)基、p-メトキシベンジル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル(Troc)基等が挙げられる。
【0110】
保護基としては、上記した以外にも容易にかつ選択的に脱離できる基であれば特に限定されない。例えば、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, Fifth Edition, Wiley, New York, 2014に記載されたものが用いられる。
【0111】
保護基の脱保護反応は、よく知られており、例えば、
(1)アルカリ加水分解、
(2)酸性条件下における脱保護反応、
(3)加水素分解による脱保護反応、
(4)シリル基の脱保護反応、
(5)金属を用いた脱保護反応、
(6)金属錯体を用いた脱保護反応等が挙げられる。
【0112】
これらの方法を具体的に説明すると、
(1)アルカリ加水分解による脱保護反応は、例えば、有機溶媒(メタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)中、アルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化バリウム、水酸化カルシウム等)または炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)あるいはその水溶液もしくはこれらの混合物を用いて、0~40℃の温度で行われる。
(2)酸条件下での脱保護反応は、例えば、有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、酢酸エチル、アニソール等)中、有機酸(酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p-トシル酸等)、または無機酸(塩酸、硫酸等)もしくはこれらの混合物(臭化水素/酢酸等)中、0~100℃の温度で行われる。
(3)加水素分解による脱保護反応は、例えば、溶媒(エーテル系(テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等)、アルコール系(メタノール、エタノール等)、ベンゼン系(ベンゼン、トルエン等)、ケトン系(アセトン、メチルエチルケトン等)、ニトリル系(アセトニトリル等)、アミド系(ジメチルホルムアミド等)、水、酢酸エチル、酢酸またはそれらの2以上の混合溶媒等)中、触媒(パラジウム-炭素、パラジウム黒、水酸化パラジウム、酸化白金、ラネーニッケル等)の存在下、常圧または加圧下の水素雰囲気下またはギ酸アンモニウム存在下、0~200℃の温度で行われる。
(4)シリル基の脱保護反応は、例えば、水と混和しうる有機溶媒(テトラヒドロフラン、アセトニトリル等)中、テトラブチルアンモニウムフルオライドを用いて、0~40℃の温度で行われる。
(5)金属を用いた脱保護反応は、例えば、酸性溶媒(酢酸、pH4.2~7.2の緩衝液またはそれらの溶液とテトラヒドロフラン等の有機溶媒との混合液)中、粉末亜鉛の存在下、必要であれば超音波をかけながら、0~40℃の温度で行われる。
(6)金属錯体を用いる脱保護反応は、例えば、有機溶媒(ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジオキサン、エタノール等)、水またはそれらの混合溶媒中、トラップ試薬(水素化トリブチルスズ、トリエチルシラン、ジメドン、モルホリン、ジエチルアミン、ピロリジン等)、有機酸(酢酸、ギ酸、2-エチルヘキサン酸等)および/または有機酸塩(2-エチルヘキサン酸ナトリウム、2-エチルヘキサン酸カリウム等)の存在下、ホスフィン系試薬(トリフェニルホスフィン等)の存在下または非存在下、金属錯体(テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)等)を用いて、0~40℃の温度で行われる。
【0113】
また、上記以外にも、例えば、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, Fifth Edition, Wiley, New York, 2014に記載された方法によって、脱保護反応を行うことができる。
【0114】
当業者には容易に理解できることではあるが、これらの脱保護反応を使い分けることにより、目的とする本発明化合物を容易に製造することができる。
【0115】
本明細書中の各反応において、出発原料として用いた化合物、例えば、一般式(A)、一般式(II)、一般式(III)、一般式(IV)、一般式(C)または一般式(VI)で示される化合物は公知であるか、あるいは公知の方法により容易に製造することができる。
【0116】
本明細書中の各反応において、加熱を伴う反応は、当業者にとって明らかなように、水浴、油浴、砂浴またはマイクロウェーブを用いて行うことができる。
【0117】
本明細書中の各反応において、適宜、高分子ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール等)に担持させた固相担持試薬を用いてもよい。
【0118】
本明細書中の各反応において、反応生成物は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下における蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、イオン交換樹脂、スカベンジャー樹脂あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再結晶などの方法により精製することができる。精製は反応ごとに行ってもよいし、いくつかの反応終了後に行ってもよい。
【0119】
[毒性]
本発明化合物の毒性は十分に低いものであり、医薬品として安全に使用することができる。
【0120】
[医薬品への適用]
本発明化合物は、S1P(EDG-8)受容体作動活性を有するため、S1P介在性疾患の予防および/または治療剤として有用である。S1P介在性疾患としては、神経変性疾患、自己免疫疾患、感染症、癌等が挙げられる。
【0121】
また、本発明化合物は、S1P(EDG-8)受容体作動活性を有するため、腫瘍免疫活性化作用を介した、癌の予防および/または治療剤として有用である。
【0122】
本発明において、神経変性疾患としては、不安関連疾患(社会不安障害、不安神経症、強迫性障害、外傷後ストレス障害(Post-Traumatic Stress Disorder;PTSD))、ポリグルタミン病、網膜色素変性症、神経症、けいれん、パニック障害、睡眠障害、うつ病、反応性うつ病、てんかん、パーキンソン病、パーキンソン症候群、ダウン症、統合失調症、自律神経失調症、ハンチントン病、アルツハイマー病型認知症、情動障害(うつ病性または双極性障害を含む)、認知障害、偏頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、解離性障害、筋萎縮性側索硬化症、視神経脊髄炎、視神経炎、急性散在性(播種性)脳脊髄炎、アレルギー性脳脊髄炎、マルキファーヴァ・ビニャミ(Marchiafava-Bignami)病、ビンスワンガー(Binswanger)病、進行性多巣性白質脳症、感染後脳炎、橋中心髄鞘崩壊、副腎白質萎縮症、多系統萎縮症、クラッベ(Krabbe)病、異染性白質ジストロフィー、アレキサンダー(Alexander)病、カナバン(Canavan)病、コケイン(Cockayne)症候群、ペリツェウス・メルツバッハー(Pelizaues-Merzbacher)病、フルラー(Hurler)症候群、ロウ(Lowe)症候群、脊髄損傷、横断性脊髄炎、脊髄小脳変性症、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)、ギラン・バレー(Guillain-Barre)症候群、フェニルケトン尿症、レフサム病(Refsum’s disease)、シャルコー・マリー・トゥース(Charcot-Marie-Tooth)病、ゴーシェ(Gaucher)病、ニーマン・ピック(Niemann-Pick)病、多発性硬化症、脆弱X染色体症候群、自閉症、不眠症、神経性咳嗽、心因性痙攣発作、心因性失神発作、書痙、痙性斜頸、ニューロパチー、脳内鉄蓄積を伴う神経変性疾患、レビー小体型認知症等が挙げられる。
【0123】
本発明において、神経変性疾患としては、アルツハイマー病型認知症、パーキンソン病、多系統萎縮症、多発性硬化症、またはレビー小体型認知症が好ましい。
【0124】
本発明において、自己免疫疾患としては、炎症性腸疾患、関節炎、ループス、リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節炎、スティル病、若年性関節炎、I型糖尿病、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、オード甲状腺炎、バセドー病、シェーグレン症候群、アディソン病、オプソクローヌス-ミオクローヌス症候群、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、セリアック病、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病、強皮症、原発性胆汁性肝硬変、ライター病、高安動脈炎、側頭動脈炎、温式自己免疫性溶血性貧血、ヴェグナー肉芽腫、乾癬、全身性脱毛症、バーチェット病、慢性疲労症候群、自律神経障害、子宮内膜症、間質性膀胱炎、ミオトニー、外陰部痛、全身性エリテマトーデス等が挙げられる。
【0125】
本発明において、感染症としては、ウイルス、細菌、真菌等に代表される1種以上の病原微生物に、体内の正常細胞が感染し増殖して発症する症状等が挙げられる。上記した病原微生物には、リケッチア、クラミジア、原虫、寄生虫等も含まれる。
【0126】
本発明において、感染症に係るウイルスには、ヒト肝炎ウイルス(例えば、B型肝炎、C型肝炎、A型肝炎およびE型肝炎等)、ヒトレトロウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(例えば、HIV1およびHIV2等)、ヒトT細胞白血病ウイルスまたはヒトTリンパ向性ウイルス(例えば、HTLV1およびHTLV2等)、単純ヘルペスウイルス1型もしくは2型、エプスタイン・バー(EB)ウイルス、サイトメガロウイルス、水痘-帯状疱疹ウイルス、ヒトヘルペスウイルス(例えば、ヒトヘルペスウイルス6等)、ポリオウイルス、麻疹ウイルス、風疹ウイルス、日本脳炎ウイルス、ムンプスウイルス、インフルエンザウイルス、風邪ウイルス(例えば、アデノウイルス、エンテロウイルス、ライノウイルス等)、重症急性呼吸器症候群(SARS)を発症するウイルス、エボラウイルス、西ナイルウイルス、フラビウイルス、エコーウイルス、コクサッキーウイルス、コロナウイルス、呼吸器多核体(合胞体)ウイルス、ロタウイルス、ノロウイルス、サポウイルス、パルボウイルス、ワクシニアウイルス、HTLウイルス、デングウイルス、ハピローマウイルス、軟属腫ウイルス、狂犬病ウイルス、JCウイルス、アルボウイルス、脳炎ウイルス、ハンタウイルス、エボラウイルス等が挙げられる。
【0127】
本発明において、感染症に係る細菌には、コレラ菌、サルモネラ菌、大腸菌、レジオネラ菌、炭疽菌、ヘリコバクターピロリ菌、リステリア菌、結核菌、非結核性抗酸菌、ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌、髄膜炎菌、肺炎桿菌、セラチア菌、ジフテリア菌、ブルセラ菌、バルトネラ-ヘンセレ、エリジペロスリックス-ルシオパシエ、放線菌、ライム病菌、ウェルシュ菌、赤痢菌、ペスト菌、破傷風菌、エンテロバクター菌等が挙げられる。
【0128】
本発明において、感染症に係る真菌には、カンジダ、アスペルギルス、クリプトコッカス、ブラストミセス、コクシジオイデス、ヒストプラスマ、パラコクシジオイデス、スポロトリクス等が挙げられる。
【0129】
本発明において、感染症に係る原虫には、マラリア原虫、トキソプラズマ原虫等が挙げられる。
【0130】
本発明において、感染症に係る寄生虫には、赤痢アメーバ、回虫、バベシア、クリプトスポリジウム、ランブル鞭毛虫、鉤虫、蟯虫、住血吸虫、条虫、旋毛虫、鞭虫等が挙げられる。
【0131】
本発明において、感染症に係るその他の微生物には、マイコプラズマ、スピロヘータ等が挙げられる。
【0132】
本発明において、癌としては、脳神経に関わる癌(例えば、小児脳腫瘍(例:神経芽細胞腫、髄芽腫、星細胞腫(幼若性毛髪様星細胞腫)、上衣腫、頭蓋咽頭腫、胚細胞腫瘍、視神経膠腫、脈絡叢乳頭腫、脳幹部神経膠腫)、成人脳腫瘍(例:成人星細胞腫、成人悪性星細胞腫、成人膠芽腫、成人脳室上衣腫、成人悪性脳室上衣腫、成人悪性乏突起細胞腫、成人髄芽腫、成人髄膜腫、成人悪性髄膜腫)、神経膠腫(例:星細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫、脳幹グリオーマ)、下垂体腺腫、聴神経鞘腫、網膜芽細胞腫、ぶどう膜悪性黒色腫等)、呼吸器癌(例えば、咽頭癌(例:上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌)、喉頭癌、副鼻腔癌、肺癌(例:小細胞癌、非小細胞癌)、胸腺腫、中皮腫等)、消化器癌(例えば、食道癌、胃癌、十二指腸癌、大腸癌(例:結腸癌、直腸癌、肛門癌)等)、口腔癌(例えば、歯肉癌、舌癌、唾液腺癌等)、泌尿器癌(例えば、陰茎癌、腎盂・尿管癌、腎細胞癌、精巣(睾丸)腫瘍、前立腺癌、膀胱癌等)、女性に関わる癌(外陰癌、子宮癌(例:子宮頚部癌、子宮体部癌(子宮内膜癌))、子宮肉腫、絨毛性疾患(例:胞状奇胎、絨毛癌、胎盤部絨毛性腫瘍、存続絨毛症)、腟癌、乳癌、乳房肉腫、卵巣癌、卵巣胚細胞腫瘍等)、皮膚癌(例えば、メラノーマ(悪性黒色腫)(例:悪性黒子型黒色腫、表在拡大型黒色腫、結節型黒色腫、末端黒子型黒色腫、侵食性黒色腫)、菌状息肉症、有棘細胞癌、基底細胞癌、皮膚癌前駆症・表皮内癌(例:日光角化症、ボーエン病、パージェット(Paget)病)、リンパ腫様丘疹症、皮膚CD30陽性細胞未分化大細胞リンパ腫、セザリー症候群、皮膚B細胞リンパ腫等)、骨・筋肉癌(例えば、骨肉腫、軟部肉腫、横紋肉腫、滑液膜肉腫、脂肪肉腫等)、甲状腺癌、カルチノイド、肝臓癌(肝細胞癌)、肝芽腫、胆管癌、胆嚢癌、膵臓癌、膵内分泌腫瘍(例えば、インスリノーマ、ガストリノーマ、VIP産生腺腫等)、原発不明癌、遺伝性腫瘍・家族性腫瘍(例えば、遺伝性非ポリポーシス大腸癌、家族性大腸ポリポーシス、遺伝性乳癌、卵巣癌症候群、リー・フラウメニ症候群、遺伝性黒色腫、ウィルムス腫瘍、遺伝性乳頭状腎細胞癌、フォン・ヒッペル-リンドウ症候群、多発性内分泌腫瘍症等)、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病・慢性骨髄増殖性疾患、成人T細胞白血病リンパ腫、慢性リンパ性白血病・小細胞性リンパ腫等)、多発性骨髄腫、原発性マクログロブリン血症、悪性リンパ腫(例えば、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(中高悪性度リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、MALT(Mucosa-Associated Lymphoid Tissue)リンパ腫、NK(ナチュラルキラー)細胞リンパ腫等))等が挙げられる。
【0133】
本発明化合物は、
1)その化合物の予防および/または治療効果の補完および/または増強、
2)その化合物の動態・吸収改善、投与量の低減、および/または
3)その化合物の副作用の軽減のために他の薬物と組み合わせて、併用薬として投与してもよい。
【0134】
本発明化合物と他の薬物の併用薬は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。この別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、本発明化合物を先に投与し、他の薬物を後に投与してもよいし、他の薬物を先に投与し、本発明化合物を後に投与してもよい。それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。
【0135】
上記併用薬により、予防および/または治療効果を奏する疾患は特に限定されず、本発明化合物の予防および/または治療効果を補完および/または増強する疾患であればよい。
【0136】
また、本発明化合物と組み合わせる併用薬としては、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
【0137】
本発明化合物の神経変性疾患に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬物としては、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、ニコチン受容体調節薬、βアミロイドタンパク産生、分泌、蓄積、凝集および/または沈着抑制薬(例えば、βセクレターゼ阻害薬、γセクレターゼ阻害薬、βアミロイドタンパク凝集阻害作用薬、βアミロイドワクチン、βアミロイド分解酵素等)、脳機能賦活薬(例えば、脳代謝賦活薬、脳循環改善薬等)、ドパミン受容体作動薬(ドパミン受容体刺激薬)、ドパミン遊離促進薬(ドパミン分泌促進薬あるいはドパミン放出促進薬)、ドパミン取り込み阻害薬、ドパミン作用薬、ドパミン拮抗薬、炭酸リチウム、セロトニン作動薬、セロトニン拮抗薬(例えば、5-HT2A拮抗薬、5-HT拮抗薬、5-HT拮抗薬、5-HT拮抗薬)、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬、芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素阻害薬(DCI)、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)補充薬、抗コリン薬、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害薬、筋萎縮性側索硬化症治療薬、高脂血症治療薬、アポトーシス阻害薬、神経再生・分化促進薬、降圧薬、糖尿病治療薬、糖尿病性合併症治療薬、抗うつ薬(例えば、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬等)、抗不安薬、抗てんかん薬、抗けいれん薬、抗攣縮薬、非ステロイド性抗炎症薬、抗サイトカイン薬(例えば、TNF阻害薬、MAPキナーゼ阻害薬等)、ステロイド薬、性ホルモンまたはその誘導体(例えば、プロゲステロン、エストラジオール、安息香酸エストラジオール等)、甲状腺ホルモン、副甲状腺ホルモン(例えば、PTH等)、カルシウムチャネル遮断薬(カルシウム拮抗薬)、カルシウム受容体拮抗薬、オピオイド受容体作動薬、N-メチル-D-2-アミノ-5-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体拮抗薬、VR-1受容体作動薬、神経筋接合部遮断薬、カンナビノイド-2受容体刺激薬、GABAA受容体調節薬(例えば、GABAA受容体作動薬等)、GABAB受容体調節薬、プロスタグランジン類、コレシストキニン拮抗薬、一酸化窒素合成酵素(NOS)阻害薬、局所麻酔薬、神経栄養因子(例えば、ニューロトロフィン、TGF-βスーパーファミリー、ニューロカインファミリー、増殖因子等)、交感神経作動薬、副交感神経作動薬、交感神経抑制薬、プロスタグランジン受容体拮抗薬、プロスタグランジン受容体作動薬、炭酸脱水酵素阻害薬、高張浸透圧薬、血管拡張薬、代謝賦活薬、利尿薬(例えば、チアジド系利尿薬、ループ利尿薬、カリウム保持性利尿薬等)、末梢血流改善薬、免疫抑制薬(例えば、フマル酸ジメチル、グラチラマー酢酸塩、インターフェロンベータ-1a、インターフェロンベータ-1b、フィンゴリモド)、免疫グロブリン、α-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチル-4-イソオキサゾールプロピオン酸(AMPA)/カイニン酸受容体拮抗薬、Rho-キナーゼ阻害薬、ビタミン類(例えば、ビタミンB6、ビタミンB12等)、シクロオキシゲナーゼ(COX)-2阻害薬、抗めまい薬、貧血治療薬、重金属中毒治療薬、ムスカリン受容体アゴニスト、アルドース還元酵素阻害薬、神経再生促進薬、プロテインキナーゼC(PKC)阻害薬、終末糖化産物(AGE)阻害薬、活性酸素消去薬、筋弛緩薬等が挙げられる。
本発明化合物の自己免疫疾患に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬物としては、免疫抑制薬(例えば、フマル酸ジメチル、グラチラマー酢酸塩、インターフェロンベータ-1a、インターフェロンベータ-1b、フィンゴリモド)、ステロイド、疾患修飾型抗リウマチ薬、エラスターゼ阻害薬、カンナビノイド-2受容体刺激薬、プロスタグランジン、プロスタグランジン合成酵素阻害薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、メタロプロテアーゼ阻害薬、接着分子阻害薬、抗TNF-α製剤、抗IL-1製剤、抗IL-6製剤等の抗サイトカインタンパク製剤、サイトカイン阻害薬、非ステロイド性抗炎症薬、抗CD20抗体等が挙げられる。
【0138】
本発明化合物の感染症に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬物としては、抗ウイルス薬、抗生物質、抗真菌薬、抗寄生虫薬、抗原虫薬等が挙げられる。
【0139】
本発明化合物の癌に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬物としては、アルキル化薬、代謝拮抗薬、抗癌性抗生物質、植物性アルカロイド薬、ホルモン薬、白金化合物、抗CD20抗体、その他の抗癌剤が挙げられる。
【0140】
本発明化合物は、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。経口剤としては、例えば、内服用液剤(例えば、エリキシル剤、シロップ剤、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤、乳剤)、内服用固形剤(例えば、錠剤(舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)、丸剤、カプセル剤(ハードカプセル、ソフトカプセル、ゼラチンカプセル、マイクロカプセルを含む)、散剤、顆粒剤、トローチ剤)等が挙げられる。非経口剤としては、例えば、液剤(例えば、注射剤(皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、点滴剤等)、点眼剤(例えば、水性点眼剤(水性点眼液、水性懸濁点眼液、粘性点眼液、可溶化点眼液等)、非水性点眼剤(非水性点眼液、非水性懸濁点眼液等))等)、外用剤(例えば、軟膏(眼軟膏等))、点耳剤、貼付剤等が挙げられる。これらの製剤は、速放性製剤、徐放性製剤などの放出制御剤であってもよい。これらの製剤は公知の方法、例えば、日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。
【0141】
経口剤としての内服用液剤は、例えば、有効成分を一般的に用いられる希釈剤(例えば、精製水、エタノールまたはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化させることにより製造される。さらにこの液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等を含有していてもよい。
【0142】
経口剤としての内服用固形剤は、例えば、有効成分を賦形剤(例えば、ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン等)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(例えば、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合し、常法に従って製剤化される。また、必要によりコーティング剤(例えば、白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。
【0143】
非経口剤としての外用剤は公知の方法または通常使用されている処方により製造される。例えば、軟膏剤は有効成分を基剤に研和、または溶融させて製造される。軟膏基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸または高級脂肪酸エステル(例えば、アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、オレイン酸エステル等)、ロウ類(例えば、ミツロウ、鯨ロウ、セレシン等)、界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等)、高級アルコール(例えば、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール等)、シリコン油(例えば、ジメチルポリシロキサン等)、炭化水素類(例えば、親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリン、流動パラフィン等)、グリコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マクロゴール等)、植物油(例えば、ヒマシ油、オリーブ油、ごま油、テレピン油等)、動物油(例えば、ミンク油、卵黄油、スクワラン、スクワレン等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保湿剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
【0144】
非経口剤としての注射剤には溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤が包含される。注射剤は、例えば有効成分を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤として、例えば注射用蒸留水、生理食塩水、植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせが用いられる。さらにこの注射剤は、安定剤、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)等)、懸濁化剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって製造される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
【0145】
本発明化合物、または本発明化合物と他の薬剤の併用剤を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1ngから1000mgの範囲で一日一回から数回経口投与されるか、または成人一人当たり、一回につき、0.1ngから10mgの範囲で一日一回から数回非経口投与されるか、または一日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
【0146】
本願は、例えば、下記の実施態様を提供する。
[1] 一般式(V)
【化25】
[式中、Lは、炭素原子、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される原子により構成される分岐または直鎖の鎖状基であって、その主鎖の原子数が3~8であり、当該鎖状基は酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~3個のヘテロ原子を含んでいてもよく、
ここで、L中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
Yは、
【化26】
または
【化27】
を表し、
ここで、各基は矢印で示される結合手によってZに結合し、
Aは、置換されていてもよいC3~7シクロアルキレン基、または置換されていてもよいC1~4アルキレン基を表し、
は、C1~4アルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC3~6シクロアルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC1~4アルコキシ基、C1~4ハロアルキル基、ハロゲン原子、または水酸基を表し、
は、C1~4アルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC1~4アルコキシ基、C1~4ハロアルキル基、ハロゲン原子、または水酸基を表し、
、RおよびRは、それぞれ独立して水素原子、C1~4アルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC3~6シクロアルキル基、またはC1~4ハロアルキル基を表し、
Zは、(1)1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいカルボキシル基、(2)1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよい水酸基、(3)1~2個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいヒドロキサム酸基、(4)1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいスルホン酸基、(5)1~2個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいボロン酸基、(6)(i)1~2個のC1~8アルキル基、または(ii)C1~4アルキル基で置換されていてもよい1~2個のスルホニル基で置換されていてもよい、カルバモイル基、(7)(i)1~2個のC1~8アルキル基、または(ii)1~2個のC2~8のアシル基で置換されていてもよい、スルファモイル基、(8)1~2個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいスルホキシイミン基、または(9)テトラゾリル基を表し、
ring2は、3~7員の含窒素ヘテロ環を表し、
mは、0~6の整数を表し、
nは、0~5の整数を表し、
mが2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
nが2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよい。]
で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[2] 一般式(V-1)
【化28】
[式中、すべての記号は前記[1]と同じ意味を表し、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよい。]
で示される化合物である前記[1]記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[3] Lが、(1)-O-(C2~7アルキル)、(2)-O-(C2~7アルケニル)、(3)-O-(C2~7アルキニル)、(4)-O-(C1~5アルキレン)-OCH、(5)-O-(C1~4アルキレン)-OCHCH、(6)-CHO-(C1~6アルキル)、(7)-CHO-(C2~6アルケニル)、(8)-CHO-(C2~6アルキニル)、(9)-CHCHO-(C1~5アルキル)、(10)-CHCHO-(C2~5アルケニル)、(11)-CHCHO-(C2~5アルキニル)、(12)-S-(C2~7アルキル)、(13)-S-(C2~7アルケニル)、(14)-S-(C2~7アルキニル)、(15)-NR-(C2~7アルキル)、(16)-NR-(C2~7アルケニル)、(17)-NR-(C2~7アルキニル)、(18)C3~8アルキル基、(19)C3~8アルケニル基、または(20)C3~8アルキニル基であり、
は、水素原子またはC1~4アルキル基を表し、
ここで、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよい前記[1]または[2]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[4] Lが、主鎖の原子数が4~7である分岐または直鎖の鎖状基である前記[1]または[2]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[5] Lが、(1)-O-(C3~6アルキル)、(2)-O-(C3~6アルケニル)、(3)-O-(C3~6アルキニル)、(4)-O-(C1~4アルキレン)-OCH、(5)-O-(C1~3アルキレン)-OCHCH、(6)-CHO-(C2~5アルキル)、(7)-CHO-(C2~5アルケニル)、(8)-CHO-(C2~5アルキニル)、(9)-CHCHO-(C1~4アルキル)、(10)-CHCHO-(C2~4アルケニル)、(11)-CHCHO-(C2~4アルキニル)、(12)-S-(C3~6アルキル)、(13)-S-(C3~6アルケニル)、(14)-S-(C3~6アルキニル)、(15)-NR-(C3~6アルキル)、(16)-NR-(C3~6アルケニル)、(17)-NR-(C3~6アルキニル)、(18)C4~7アルキル基、(19)C4~7アルケニル基、または(20)C4~7アルキニル基であり、
は、水素原子またはC1~4アルキル基を表し、
ここで、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよい前記[1]または[2]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[6] ring2が、3~7員の含窒素飽和ヘテロ環(好ましくは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、またはパーヒドロアゼピン)である前記[1]~[5]のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[7] 一般式(V-2)
【化29】
[式中、Lは、炭素原子、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される原子により構成される分岐または直鎖の鎖状基であって、その主鎖の原子数が4~7であり、当該鎖状基は酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~3個のヘテロ原子を含んでいてもよく、
ここで、L中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
ring2-1は、3~7員の含窒素飽和ヘテロ環を表し、
m-1は、0~2の整数を表し、
n-1は、0~2の整数を表し、
m-1が2のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
n-1が2のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
その他の記号は前記[1]と同じ意味を表し、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよい。]
で示される化合物である前記[1]または[2]記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[8] Zが、1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいカルボキシル基、またはテトラゾリル基である前記[1]~[7]のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[9] Lが、(1)-O-(C3~6アルキル)、(2)-O-(C3~6アルケニル)、(3)-O-(C3~6アルキニル)、(4)-O-(C1~4アルキレン)-OCH、(5)-O-(C1~3アルキレン)-OCHCH、(6)-CHO-(C2~5アルキル)、(7)-CHO-(C2~5アルケニル)、(8)-CHO-(C2~5アルキニル)、(9)-CHCHO-(C1~4アルキル)、(10)-CHCHO-(C2~4アルケニル)、(11)-CHCHO-(C2~4アルキニル)、(12)-S-(C3~6アルキル)、(13)-S-(C3~6アルケニル)、(14)-S-(C3~6アルキニル)、(15)-NR-(C3~6アルキル)、(16)-NR-(C3~6アルケニル)、(17)-NR-(C3~6アルキニル)、(18)C4~7アルキル基、(19)C4~7アルケニル基、または(20)C4~7アルキニル基であり、
は、水素原子またはC1~4アルキル基を表し、
ここで、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよい前記[7]または[8]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[10] Rが、C1~4アルキル基、またはハロゲン原子である前記[1]~[9]のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[11] ring2-1が、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、またはパーヒドロアゼピンである前記[7]~[10]のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[12] (1)1-[((3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(2)1-[((3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(3)1-[((3S)-3-メチル-6-ペントキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(4)1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(5)3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-(3,4,4-トリフルオロブタ-3-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(6)1-[[(3S)-3-メチル-6-(1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナデューテリオブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(7)(3R)-1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]ピロリジン-3-カルボン酸、(8)1-[[(3S)-3-メチル-6-((R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(9)1-[[(3S)-3-メチル-6-((S)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(10)3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-[(E)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(11)3-フルオロ-1-{[(3S)-3-メチル-6-(3,3,3-トリフルオロプロポキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸、(12)cis-3-({1-[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]エチル}アミノ)シクロブタンカルボン酸、または(13)1-{[(3S)-3-メチル-6-(プロポキシメチル)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸である前記[1]または[2]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[13] 前記[1]記載の一般式(V)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物、
[14] S1P作動剤である前記[13]に記載の医薬組成物、
[15] S1P介在性疾患の予防および/または治療剤である前記[13]または[14]に記載の医薬組成物、
[16] S1P介在性疾患が、神経変性疾患、自己免疫疾患、感染症または癌である前記[15]に記載の医薬組成物、
[17] S1P介在性疾患が、神経変性疾患であり、神経変性疾患が、統合失調症、ビンスワンガー病、多発性硬化症、視神経脊髄炎、アルツハイマー病型認知症、認知障害、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、パーキンソン病、またはレビー小体型認知症である前記[16]に記載の医薬組成物、
[18] 前記[1]記載の一般式(V)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、S1P介在性疾患の予防および/または治療方法、
[19] S1P介在性疾患の予防および/または治療に使用される前記[1]記載の一般式(V)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[20] S1P介在性疾患の予防および/または治療剤を製造するための前記[1]記載の一般式(V)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用、
[21] 一般式(I)
【化30】
[式中、Lは、炭素原子、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される原子により構成される分岐または直鎖の鎖状基であって、その主鎖の原子数が3~8であり、当該鎖状基は酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~3個のヘテロ原子を含んでいてもよく、
ここで、L中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
は、C1~4アルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC3~6シクロアルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC1~4アルコキシ基、C1~4ハロアルキル基、ハロゲン原子、または水酸基を表し、
は、C1~4アルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC1~4アルコキシ基、C1~4ハロアルキル基、ハロゲン原子、または水酸基を表し、
Zは、(1)1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいカルボキシル基、(2)1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよい水酸基、(3)1~2個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいヒドロキサム酸基、(4)1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいスルホン酸基、(5)1~2個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいボロン酸基、(6)(i)1~2個のC1~8アルキル基、または(ii)C1~4アルキル基で置換されていてもよい1~2個のスルホニル基で置換されていてもよい、カルバモイル基、(7)(i)1~2個のC1~8アルキル基、または(ii)1~2個のC2~8のアシル基で置換されていてもよい、スルファモイル基、(8)1~2個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいスルホキシイミン基、または(9)テトラゾリル基を表し、
ring1は、4~7員の含窒素ヘテロ環を表し、
mは、0~6の整数を表し、
nは、0~5の整数を表し、
mが2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
nが2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよい。]
で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[22] Lが、主鎖の原子数が4~7である分岐または直鎖の鎖状基である前記[21]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[23] ring1が、4~7員の含窒素飽和ヘテロ環である前記[21]または[22]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[24] 一般式(I-1)
【化31】
[式中、Lは、炭素原子、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される原子により構成される分岐または直鎖の鎖状基であって、その主鎖の原子数が4~7であり、当該鎖状基は酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~3個のヘテロ原子を含んでいてもよく、
ここで、L中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
ring1-1は、4~7員の含窒素飽和ヘテロ環を表し、
m-1は、0~2の整数を表し、
n-1は、0~2の整数を表し、
m-1が2のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
n-1が2のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
その他の記号は前記[21]と同じ意味を表し、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよい。]
で示される化合物である前記[21]記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[25] Zが、1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいカルボキシル基である前記[24]記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[26] Lが、-O-(C3~6アルキル基)、-O-(C3~6アルケニル基)、-O-(C3~6アルキニル基)、-O-(C2~4アルキレン基)-OCH、または-O-(C2~3アルキレン基)-OCHCHであり、ここで、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよい前記[24]または[25]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[27] Rが、C1~4アルキル基、またはハロゲン原子である前記[24]~[26]のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[28] ring1-1が、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、またはパーヒドロアゼピンである前記[24]~[27]のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[29] (1)1-[((3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(2)1-[((3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(3)1-[((3S)-3-メチル-6-ペントキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(4)1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(5)3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-(3,4,4-トリフルオロブタ-3-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(6)1-[[(3S)-3-メチル-6-(1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナデューテリオブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(7)(3R)-1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]ピロリジン-3-カルボン酸、(8)1-[[(3S)-3-メチル-6-((R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(9)1-[[(3S)-3-メチル-6-((S)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、または(10)3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-[(E)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸である前記[21]に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
[30] 前記[21]記載の一般式(I)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩を含有してなる医薬組成物、
[31] S1P作動剤である前記[30]に記載の医薬組成物、
[32] S1P介在性疾患の予防および/または治療剤である前記[30]または[31]に記載の医薬組成物、
[33] S1P介在性疾患が、神経変性疾患、自己免疫疾患、感染症または癌である前記[32]に記載の医薬組成物、
[34] 神経変性疾患が、統合失調症、ビンスワンガー病、多発性硬化症、視神経脊髄炎、アルツハイマー病型認知症、認知障害、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、パーキンソン病、またはレビー小体型認知症である前記[33]に記載の医薬組成物、
[35] 前記[21]記載の一般式(I)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、S1P介在性疾患の予防および/または治療方法、
[36] S1P介在性疾患の予防および/または治療のための前記[21]記載の一般式(I)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩、および
[37] S1P介在性疾患の予防および/または治療剤を製造するための前記[21]記載の一般式(I)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
【実施例0147】
以下、実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0148】
クロマトグラフィーによる分離の箇所およびTLCに示されているカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を示し、割合は体積比を表す。
NMRの箇所に示されているカッコ内は測定に使用した溶媒を示す。
【0149】
本明細書中に用いた化合物名は、一般的にIUPACの規則に準じて命名を行うコンピュータプログラム、Advanced Chemistry Development社のACD/Name(登録商標)、OpenEye Scientific Software社のLexichem Toolkit 1.4.2またはPerkinElmer社のChemDraw(登録商標) Ultraを用いるか、または、IUPAC命名法に準じて命名したものである。
【0150】
LCMSはWaters i-classシステムを使用し、以下の条件で実施した。
カラム:YMC Triart C18 2.0mm×30mm,1.9μm;流量:1.0mL/分;温度:30℃;移動相A:0.1%TFA水溶液;移動相B:0.1%TFAアセトニトリル溶液:グラジエント(移動相(A):移動相(B)の比率を記載):
0~0.10分:(95%:5%);0.10~1.20分:(95%:5%)から(5%:95%);1.20~1.50分:(5%:95%)。
【0151】
実施例1:6-(ベンジルオキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン
6-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン(CAS登録番号:3470-50-6)(24.3g)のアセトン(160mL)溶液に室温で臭化ベンジル(29.4mL)および炭酸カリウム(31.1g)を加え、40℃で3.5時間撹拌した。不溶物を濾別後、濃縮した。残渣をtert-ブチルメチルエーテル(MTBE)-ヘキサン(1:4)混合溶媒にて洗浄し、以下の物性値を有する標題化合物(34.5g)を得た。
TLC: Rf 0.38(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。
【0152】
実施例2:7-(ベンジルオキシ)-4-メチル-1,2-ジヒドロナフタレン
実施例1で製造した化合物(34.5g)のテトラヒドロフラン(THF)(300mL)溶液にメチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、55mL)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、氷-飽和塩化アンモニウム水溶液へ注いだ。2mol/L 塩酸を加えた後、溶液を室温で3時間撹拌した。酢酸エチルにて抽出し、有機層を水、飽和食塩水にて順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製し、以下の物性値を有する標題化合物(24.8g)を得た。
TLC: Rf 0.57(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)。
【0153】
実施例3:6-(ベンジルオキシ)-1-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
オキシ塩化リン(26.7g)に0℃でN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(60mL)を滴下し、20分撹拌した。さらに、実施例2で製造した化合物(24.8g)の塩化メチレン(DCM)(60mL)溶液をゆっくり滴下し、室温で90分撹拌した。反応液を0℃に冷却し、氷中に注ぎ、30分撹拌後、ヘキサン-酢酸エチル(1:2)混合溶媒にて抽出した。有機層を水、飽和食塩水にて順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。得られた残渣をMTBEにて洗浄、乾燥することにより、以下の物性値を有する標題化合物(19.9g)を得た。
TLC: Rf 0.50(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。
【0154】
実施例4:6-ヒドロキシ-1-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
チオアニソール(35mL)に0℃でトリフルオロ酢酸(140mL)を加え、さらに実施例3で製造した化合物(9.17g)を少しずつ加え、室温にて4時間撹拌した。反応液を氷中に注いだ後、5mol/L 水酸化ナトリウム水溶液を加えMTBEにて洗浄した。水層に1mol/L 塩酸を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1→2:1)にて精製し、以下の物性値を有する標題化合物(6.03g)を得た。
TLC: Rf 0.26(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。
【0155】
実施例5:メチル 1-((6-ヒドロキシ-1-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例4で製造した化合物(8.0g)のDCM(340mL)溶液に、メチル アゼチジン-3-カルボキシラート 塩酸塩(8.4g)(CAS登録番号:100202-39-9)およびジイソプロピルエチルアミン(9.6mL)を加え室温で30分撹拌した。反応液に水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(11.7g)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DIOL silica gel、ヘキサン:酢酸エチル=65:35→35:65)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(10.6g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 7.11, 6.63, 6.57, 3.70, 3.58, 3.45-3.25, 2.60, 2.23, 2.07。
【0156】
実施例6:メチル 1-((1-メチル-6-(ペンチルオキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例5で製造した化合物(123mg)のDMF(4mL)溶液に、水素化ナトリウム(60% inミネラルオイル、17mg)を加え、窒素雰囲気下、室温で15分撹拌した。反応液に1-ブロモペンタン(62mg)を加え6時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水、5%リチウムクロリド水溶液で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2→2:8)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(108mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 7.18, 6.71, 6.68, 3.95, 3.70, 3.53, 3.35-3.27, 2.67, 2.26, 2.08, 1.78, 1.45-1.35, 0.93。
【0157】
実施例7:1-[(1-メチル-6-ペントキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化32】
実施例6で製造した化合物(104mg)のメタノール(3mL)溶液に、2N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、反応液を室温で2時間撹拌した。減圧濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:(DCM:メタノール:濃水酸化アンモニウム水溶液=80:18:2)=9:1→0:10)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(84mg)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6):δ7.16, 6.74, 6.71, 3.94, 3.40, 3.19, 2.59, 2.16, 2.02, 1.70, 1.36, 0.90;
LCMS:保持時間 0.91分。
【0158】
実施例7(1)~7(10)
実施例4で製造した化合物またはその代わりに相当するアルデヒド誘導体、メチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩、および1-ブロモペンタンの代わりに相当するハロゲン化アルキルを用いて、実施例5→実施例6→実施例7と同様の反応に付すか、または実施例4で製造した化合物またはその代わりに相当するアルデヒド誘導体、メチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩、および1-ブタノールの代わりに相当するアルコールを用いて、実施例5→後述の実施例8→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する実施例化合物を得た。
【0159】
実施例7(1):1-[(6-ブトキシ-1-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸 アンモニア塩
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.16, 7.10, 6.74-6.70, 3.94, 3.42, 3.23-3.18, 2.59, 2.26, 2.02, 1.70-1.65, 1.46-1.39, 0.93;
LCMS:保持時間 0.90分。
【0160】
実施例7(2):1-[[1-メチル-6-[(2S)-ペンタン-2-イル]オキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(Acetic Acid-d4):δ 7.29, 6.76, 6.72, 4.64, 4.43-4.41, 4.18, 3.83-3.80, 2.71, 2.30, 2.21, 1.72-1.68, 1.59-1.37, 1.28, 0.94;
LCMS:保持時間 0.93分。
【0161】
実施例7(3):1-[[6-(1,1,2,2,3,3,3-ヘプタデューテリオプロポキシ)-1-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.16, 6.74, 6.71, 3.40, 3.18, 2.59, 2.16, 2.02;
LCMS:保持時間0.79分。
【0162】
実施例7(4):1-[[1-メチル-6-(2,2,3,3-テトラフルオロプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.21, 6.87, 6.86, 6.67, 4.56, 3.60-3.00, 2.61, 2.18, 2.03;
LCMS:保持時間0.79分。
【0163】
実施例7(5):1-[[1-メチル-6-(3,4,4-トリフルオロブタ-3-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.18, 6.77, 6.75, 4.14, 3.60-3.00, 2.80, 2.60, 2.17, 2.03;
LCMS:保持時間0.82分。
【0164】
実施例7(6):1-[[1-メチル-6-(3,3,4,4,4-ペンタデューテリオブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.16, 6.74, 6.71, 3.94, 3.40, 3.19, 2.59, 2.16, 2.02, 1.66;
LCMS:保持時間0.85分。
【0165】
実施例7(7):1-[[1-メチル-6-(1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナデューテリオブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.16, 6.74, 6.71, 3.40, 3.19, 2.59, 2.16, 2.02;
LCMS:保持時間0.85分。
【0166】
実施例7(8):1-[[6-[(E)-ブタ-2-エノキシ]-1-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.18, 6.75, 6.73, 5.83, 5.68, 4.46, 3.60-3.00, 2.60, 2.16, 2.04, 1.70;
LCMS:保持時間0.81分。
【0167】
実施例7(9):1-[(6-ブトキシ-1-エチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(CDCl3):δ 7.24, 6.73, 6.68, 4.35, 4.05, 3.96, 3.91, 3.52-3.35, 2.66, 2.30, 1.76, 1.48, 1.11, 0.97;
LCMS:保持時間0.89分。
【0168】
実施例7(10):1-[[6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.72, 6.69, 6.28, 4.00, 3.20, 3.07, 2.68, 2.13, 1.91;
LCMS:保持時間0.82分。
【0169】
実施例8:6-ブトキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン
6-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン(CAS登録番号:3470-50-6)(2.0g)のTHF(40mL)溶液に1-ブタノール(2.3mL)、トリフェニルホスフィン(6.5g)、2.2mol/Lアゾジカルボン酸ジエチルのトルエン溶液を加え、室温で5時間撹拌した。反応液を濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→8:2)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(2.7g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 8.00, 6.81, 6.70, 4.01, 2.91, 2.60, 2.11, 1.78, 1.49, 0.98。
【0170】
実施例9:1-ブロモ-6-ブトキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例8で製造した化合物(770mg)のクロロホルム(12mL)/DMF(1.37mL)溶液を氷冷し、リン酸トリブロマイド(0.83mL)を加え室温で72時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→7:3)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(621mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 10.20, 7.82, 6.82, 6.72, 4.02, 2.80, 2.61, 1.79, 1.50, 0.99。
【0171】
実施例10:6-ブトキシ-1-シクロプロピル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例9で製造した化合物(320mg)のトルエン(5mL)溶液にシクロプロピルホウ酸(133mg)、2mol/Lリン酸カリウム水溶液(1.6mL)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.064mL)、酢酸パラジウム(23mg)を加え90℃で5時間撹拌した。反応液をセライト(商品名)でろ過後、濾液を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→8:2)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(271mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 10.66, 7.78, 6.80, 6.71, 4.00, 2.67, 2.47, 1.89, 1.78, 1.50, 1.15, 0.98, 0.59。
【0172】
実施例11:1-[(6-ブトキシ-1-シクロプロピル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化33】
実施例10で製造した化合物(270mg)およびメチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩(197mg)を用いて実施例5→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(92mg)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.44, 6.74, 6.67, 3.94, 3.84-2.91, 2.14, 1.67, 1.54, 1.42, 0.96-0.91, 0.24;
LCMS:保持時間0.96分。
【0173】
実施例12:6-メトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
6-メトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン(CAS登録番号:5563-21-3)(1g)のメタノール(100mL)溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(398mg)を加えた。反応溶液を室温へ昇温し、2時間撹拌した後、塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で粗精製し、そのまま次の反応に用いた。得られた粗精製物のDMF(100mL)溶液に、オキシ塩化リン(2.2g)を加えた。反応溶液を60℃に加熱し、8時間撹拌した。その後反応溶液を氷水に注ぎ、5分間撹拌後、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1→5:1)で精製し、以下の物性値を有する標題化合物(299mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3): δ 9.57, 7.30-7.24, 6.82-6.78, 3.85, 3.08, 2.65, 0.92。
【0174】
実施例13:6-ヒドロキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例12で製造した化合物(299mg)のジクロロメタン(100mL)溶液に、0℃で三臭化ホウ素(815mg)を滴下した。0℃で3時間撹拌した後、反応溶液を氷水に注ぎ、5分間撹拌後、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、以下の物性値を有する標題化合物(200mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3): δ 9.57, 7.18, 6.72, 3.08, 2.60, 0.94。
【0175】
実施例14:(R)-6-ヒドロキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例13で製造した化合物をHPLC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALCEL OJ-H(4.6mmI.D.×250mmL)、移動相:ノルマルヘキサン:2-プロパノール=80:20、流速:1mL/min、温度:40℃、波長:245nm)を用いて光学分割を行うことにより、第一ピーク(保持時間約6.9分)に標題化合物を得た。
【0176】
実施例14(1):(S)-6-ヒドロキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例14の光学分割により、第二ピーク(保持時間約8.1分)に標題化合物を得た。
【0177】
実施例15:1-[((3S)-3-メチル-6-ペントキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化34】
実施例14(1)で製造した化合物(2.5g)、メチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩(2.6g)を用いて、実施例5と同様の反応に付すことにより(S)-メチル 1-((6-ヒドロキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート(3.8g)を得た。(S)-メチル 1-((6-ヒドロキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート(30mg)および1-ペンタノール(13.8mg)を用いて、実施例8→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(19.5mg)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.71, 6.68, 6.26, 3.92, 3.60-3.00, 2.84, 2.34, 1.68, 1.45-1.26, 0.89, 0.84;
LCMS:保持時間0.91分。
【0178】
実施例15(1)~(87)
実施例14または実施例14(1)で製造した化合物、メチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩またはその代わりに相当するアミン誘導体、および1-ブロモペンタンの代わりに相当するハロゲン化アルキルを用いて、実施例5→実施例6→実施例7と同様の反応に付すか、または実施例14または実施例14(1)で製造した化合物、メチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩またはその代わりに相当するアミン誘導体、および1-ブタノールの代わりに相当するアルコールを用いて、実施例5→実施例8→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0179】
実施例15(1):1-[((3R)-3-メチル-6-ペントキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化35】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.71, 6.68, 6.26, 3.92, 3.60-3.00, 2.84, 2.34, 1.68, 1.45-1.26, 0.89, 0.84;
LCMS:保持時間0.91分。
【0180】
実施例15(2):1-[((3S)-6-ヘキソキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.71, 6.67, 6.22, 3.92, 3.42, 3.21, 2.98, 2.84, 2.33, 1.68, 1.41, 1.31, 0.86;
LCMS:保持時間 0.97分。
【0181】
実施例15(3):1-[((3R)-6-ヘキソキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.71, 6.67, 6.22, 3.92, 3.42, 3.21, 2.98, 2.84, 2.33, 1.68, 1.41, 1.31, 0.86;
LCMS:保持時間 0.97分。
【0182】
実施例15(4):1-[[(3S)-3-メチル-6-(3-メチルペントキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.72, 6.69, 6.25, 3.96, 3.65-3.00, 2.85, 2.34, 1.72, 1.59-1.47, 1.38, 1.18, 0.90, 0.88-0.83;
LCMS:保持時間0.95分。
【0183】
実施例15(5):1-[[(3R)-3-メチル-6-(3-メチルペントキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.72, 6.69, 6.25, 3.96, 3.65-3.00, 2.85, 2.34, 1.72, 1.59-1.47, 1.38, 1.18, 0.90, 0.88-0.83;
LCMS:保持時間0.95分。
【0184】
実施例15(6):1-[((3S)-3-メチル-6-プロポキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.71, 6.68, 6.24, 3.89, 3.60-2.90, 2.84, 2.32, 1.70, 0.96, 0.85;
LCMS:保持時間0.79分。
【0185】
実施例15(7):1-[((3R)-3-メチル-6-プロポキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.71, 6.68, 6.24, 3.89, 3.60-2.90, 2.84, 2.32, 1.70, 0.96, 0.85;
LCMS:保持時間0.79分。
【0186】
実施例15(8):1-[((3S)-6-ヘプトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.71, 6.68, 6.25, 3.92, 3.60-3.00, 2.84, 2.33, 1.68, 1.39, 1.35-1.20, 0.87, 0.85;
LCMS:保持時間1.02分。
【0187】
実施例15(9):1-[((3R)-6-ヘプトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.71, 6.68, 6.25, 3.92, 3.60-3.00, 2.84, 2.33, 1.68, 1.39, 1.35-1.20, 0.87, 0.85;
LCMS:保持時間1.02分。
【0188】
実施例15(10):1-[[(3S)-3-メチル-6-[(2R)-ペンタン-2-イル]オキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.95, 6.68, 6.66, 6.22, 4.40, 3.60-2.95, 2.83, 2.32, 1.61, 1.50, 1.45-1.28, 1.20, 0.89, 0.85;
LCMS:保持時間0.88分。
【0189】
実施例15(11):1-[[(3R)-3-メチル-6-[(2R)-ペンタン-2-イル]オキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.95, 6.68, 6.66, 6.22, 4.40, 3.60-2.95, 2.83, 2.32, 1.61, 1.50, 1.45-1.28, 1.20, 0.89, 0.85;
LCMS:保持時間0.88分。
【0190】
実施例15(12):1-[[(3S)-3-メチル-6-[(2S)-ペンタン-2-イル]オキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR (CDCl3):δ 6.97, 6.70-6.60, 6.45, 4.46-4.22, 4.15-3.97, 3.92, 3.60-3.30, 3.02, 2.61-2.47, 1.69, 1.59-1.31, 1.28, 0.93;
LCMS:保持時間0.88分。
【0191】
実施例15(13):1-[[(3R)-3-メチル-6-[(2S)-ペンタン-2-イル]オキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR (CDCl3):δ 6.97, 6.70-6.60, 6.45, 4.46-4.22, 4.15-3.97, 3.92, 3.60-3.30, 3.02, 2.61-2.47, 1.69, 1.59-1.31, 1.28, 0.93;
LCMS:保持時間0.88分。
【0192】
実施例15(14):1-[[(3S)-3-メチル-6-(3-メチルブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.72, 6.69, 6.23, 3.96, 3.60-3.00, 2.84, 2.33, 1.77, 1.59, 0.93, 0.85;
LCMS:保持時間0.91分。
【0193】
実施例15(15):1-[[(3R)-3-メチル-6-(3-メチルブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.72, 6.69, 6.23, 3.96, 3.60-3.00, 2.84, 2.33, 1.77, 1.59, 0.93, 0.85;
LCMS:保持時間0.91分。
【0194】
実施例15(16):1-[((3S)-6-ヘキサン-2-イルオキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.95, 6.68, 6.67, 6.23, 4.39, 3.60-2.97, 2.83, 2.33, 1.62, 1.52, 1.43-1.25, 1.20, 0.89-0.83;
LCMS:保持時間0.94分。
【0195】
実施例15(17):1-[((3R)-6-ヘキサン-2-イルオキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.95, 6.68, 6.67, 6.23, 4.39, 3.60-2.97, 2.83, 2.33, 1.62, 1.52, 1.43-1.25, 1.20, 0.89-0.83;
LCMS:保持時間0.94分。
【0196】
実施例15(18):1-[[(3S)-3-メチル-6-(2-メチルペントキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.72, 6.68, 6.25, 3.80, 3.72, 3.60-2.97, 2.85, 2.34, 1.86, 1.48-1.24, 1.18, 0.96, 0.88, 0.85;
LCMS:保持時間0.96分。
【0197】
実施例15(19):1-[[(3R)-3-メチル-6-(2-メチルペントキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.72, 6.68, 6.25, 3.80, 3.72, 3.60-2.97, 2.85, 2.34, 1.86, 1.48-1.24, 1.18, 0.96, 0.88, 0.85;
LCMS:保持時間0.96分。
【0198】
実施例15(20):1-[[(3S)-3-メチル-6-(4-メチルペントキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.71, 6.68, 6.26, 3.92, 3.60-3.01, 2.85, 2.33, 1.69, 1.57, 1.29, 0.89, 0.85;
LCMS:保持時間0.95分。
【0199】
実施例15(21):1-[[(3R)-3-メチル-6-(4-メチルペントキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.71, 6.68, 6.26, 3.92, 3.60-3.01, 2.85, 2.33, 1.69, 1.57, 1.29, 0.89, 0.85;
LCMS:保持時間0.95分。
【0200】
実施例15(22):1-[[(3S)-6-(2,2-ジメチルプロポキシ)-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.72, 6.68, 6.21, 3.59, 3.21, 2.96, 2.84, 2.55, 2.32, 0.99, 0.84;
LCMS:保持時間0.92分。
【0201】
実施例15(23):1-[[(3R)-6-(2,2-ジメチルプロポキシ)-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.72, 6.68, 6.21, 3.59, 3.21, 2.96, 2.84, 2.55, 2.32, 0.99, 0.84;
LCMS:保持時間0.92分。
【0202】
実施例15(24):1-[[(3S)-3-メチル-6-[(2S)-4-メチルペンタン-2-イル]オキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.68, 6.66, 6.22, 4.46, 3.60-2.90, 2.83, 2.33, 1.73, 1.59, 1.33, 1.19, 0.91, 0.88, 0.85;
LCMS:保持時間0.93分。
【0203】
実施例15(25):1-[[(3R)-3-メチル-6-[(2S)-4-メチルペンタン-2-イル]オキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.69, 6.67, 6.22, 4.46, 3.60-2.90, 2.84, 2.33, 1.73, 1.59, 1.34, 1.20, 0.91, 0.88, 0.85;
LCMS:保持時間0.93分。
【0204】
実施例15(26):1-[[(3S)-6-(3,3-ジメチルブトキシ)-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.95, 6.71, 6.68, 6.22, 3.98, 3.24, 3.02, 2.84, 2.55, 2.33, 1.63, 0.95, 0.84;
LCMS:保持時間0.94分。
【0205】
実施例15(27):1-[[(3R)-6-(3,3-ジメチルブトキシ)-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.95, 6.71, 6.68, 6.22, 3.98, 3.24, 3.02, 2.84, 2.55, 2.33, 1.63, 0.95, 0.84;
LCMS:保持時間0.94分。
【0206】
実施例15(28):1-[[(3S)-3-メチル-6-[(2R)-4-メチルペンタン-2-イル]オキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.69, 6.67, 6.22, 4.46, 3.60-2.90, 2.84, 2.33, 1.73, 1.59, 1.34, 1.20, 0.91, 0.88, 0.85;
LCMS:保持時間0.93分。
【0207】
実施例15(29):1-[[(3R)-3-メチル-6-[(2R)-4-メチルペンタン-2-イル]オキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.68, 6.66, 6.22, 4.46, 3.60-2.90, 2.83, 2.33, 1.73, 1.59, 1.33, 1.19, 0.91, 0.88, 0.85;
LCMS:保持時間0.93分。
【0208】
実施例15(30):1-[((3S)-6-ヘキサン-3-イルオキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.95, 6.69, 6.67, 6.23, 4.24, 3.60-2.90, 2.84, 2.33, 1.56, 1.34, 0.88;
LCMS:保持時間0.94分。
【0209】
実施例15(31):1-[((3R)-6-ヘキサン-3-イルオキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.95, 6.69, 6.67, 6.23, 4.24, 3.60-2.90, 2.84, 2.33, 1.56, 1.34, 0.88;
LCMS:保持時間0.94分。
【0210】
実施例15(32):1-[[(3S)-3-メチル-6-(2-メチルヘキサン-3-イルオキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.93, 6.69, 6.68, 6.21, 4.12, 3.60-2.90, 2.83, 2.32, 1.91, 1.51, 1.39, 1.29, 0.91, 0.88, 0.86;
LCMS:保持時間0.98分。
【0211】
実施例15(33):1-[[(3R)-3-メチル-6-(2-メチルヘキサン-3-イルオキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.93, 6.69, 6.68, 6.21, 4.12, 3.60-2.90, 2.83, 2.32, 1.91, 1.51, 1.39, 1.29, 0.91, 0.88, 0.86;
LCMS:保持時間0.98分。
【0212】
実施例15(34):1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化36】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.95, 6.71, 6.68, 6.20, 3.98, 3.46-3.36, 3.24-3.12, 2.96, 2.82, 2.49, 2.39, 2.31, 1.89, 0.83;
LCMS:保持時間0.85分。
【0213】
実施例15(35):1-[[(3R)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化37】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.95, 6.71, 6.68, 6.20, 3.98, 3.46-3.36, 3.24-3.12, 2.96, 2.82, 2.49, 2.39, 2.31, 1.89, 0.83;
LCMS:保持時間0.85分。
【0214】
実施例15(36):1-[[(3S)-6-[(E)-ブタ-2-エノキシ]-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.71, 6.68, 6.23, 5.82, 5.68, 4.44, 3.90-2.95, 2.84, 2.33, 1.70, 0.85;
LCMS:保持時間0.82分。
【0215】
実施例15(37):1-[[(3R)-6-[(E)-ブタ-2-エノキシ]-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.71, 6.68, 6.23, 5.82, 5.68, 4.44, 3.90-2.95, 2.84, 2.33, 1.70, 0.85;
LCMS:保持時間0.82分。
【0216】
実施例15(38):1-[[(3S)-3-メチル-6-(3-メチルブタ-2-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.72, 6.68, 6.23, 5.41, 4.48, 3.80-2.95, 2.84, 2.33, 1.74, 1.70, 0.85;
LCMS:保持時間0.85分。
【0217】
実施例15(39):1-[[(3R)-3-メチル-6-(3-メチルブタ-2-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.72, 6.68, 6.23, 5.41, 4.48, 3.80-2.95, 2.84, 2.33, 1.74, 1.70, 0.85;
LCMS:保持時間0.85分。
【0218】
実施例15(40):1-[[(3S)-3-メチル-6-(3,4,4-トリフルオロブタ-3-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.99, 6.74, 6.71, 6.24, 4.13, 3.75-2.95, 2.84, 2.78, 2.33, 0.84;
LCMS:保持時間0.83分。
【0219】
実施例15(41):1-[[(3R)-3-メチル-6-(3,4,4-トリフルオロブタ-3-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.99, 6.74, 6.71, 6.24, 4.13, 3.75-2.95, 2.84, 2.78, 2.33, 0.84;
LCMS:保持時間0.83分。
【0220】
実施例15(42):1-[((3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]-3-フルオロアゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.99, 6.72, 6.65, 6.31, 3.93, 3.85-3.05, 2.87, 2.37, 1.68, 1.48, 0.92, 0.85;
LCMS:保持時間0.84分。
【0221】
実施例15(43):1-[((3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]-3-フルオロアゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.99, 6.72, 6.65, 6.31, 3.93, 3.85-3.05, 2.87, 2.37, 1.68, 1.48, 0.92, 0.85;
LCMS:保持時間0.84分。
【0222】
実施例15(44):3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.01, 6.74, 6.71, 6.31, 4.01, 3.94-3.01, 2.87, 2.40, 1.92, 0.85;
LCMS:保持時間0.83分。
【0223】
実施例15(45):3-フルオロ-1-[[(3R)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.01, 6.74, 6.71, 6.31, 4.01, 3.94-3.01, 2.87, 2.40, 1.92, 0.85;
LCMS:保持時間0.83分。
【0224】
実施例15(46):1-[[(3S)-6-[(E)-ブタ-2-エノキシ]-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]-3-フルオロアゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.99, 6.72, 6.69, 6.29, 5.83, 5.68, 4.44, 3.85-3.00, 2.87, 2.40-2.34, 1.70, 0.86;
LCMS:保持時間0.79分。
【0225】
実施例15(47):1-[[(3R)-6-[(E)-ブタ-2-エノキシ]-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]-3-フルオロアゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.99, 6.72, 6.69, 6.29, 5.83, 5.68, 4.44, 3.85-3.00, 2.87, 2.40-2.34, 1.70, 0.86;
LCMS:保持時間0.79分。
【0226】
実施例15(48):1-[((3S)-6-ブタ-2-イノキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]-3-フルオロアゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.01, 6.76-6.71, 6.30, 4.70, 3.84-2.98, 2.87, 2.42-2.34, 1.83, 0.86;
LCMS:保持時間0.74分。
【0227】
実施例15(49):1-[((3R)-6-ブタ-2-イノキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]-3-フルオロアゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.01, 6.76-6.71, 6.30, 4.70, 3.84-2.98, 2.87, 2.42-2.34, 1.83, 0.86;
LCMS:保持時間0.74分。
【0228】
実施例15(50):3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-(3-メチルブタ-2-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
H-NMR(DMSO-d6):δ 6.99, 6.73, 6.69, 6.29, 5.41, 4.49, 3.85-3.04, 2.87, 2.41-2.34, 1.74, 1.70, 0.86;
LCMS:保持時間0.84分。
【0229】
実施例15(51):3-フルオロ-1-[[(3R)-3-メチル-6-(3-メチルブタ-2-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.99, 6.73, 6.69, 6.29, 5.41, 4.49, 3.85-3.04, 2.87, 2.41-2.34, 1.74, 1.70, 0.86;
LCMS:保持時間0.84分。
【0230】
実施例15(52):3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-(3,4,4-トリフルオロブタ-3-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化38】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.01, 6.75, 6.72, 6.29, 4.13, 3.82-3.08, 2.87, 2.78, 2.41-2.34, 0.85;
LCMS:保持時間0.81分。
【0231】
実施例15(53):3-フルオロ-1-[[(3R)-3-メチル-6-(3,4,4-トリフルオロブタ-3-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化39】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.01, 6.75, 6.72, 6.29, 4.13, 3.82-3.08, 2.87, 2.78, 2.41-2.34, 0.85;
LCMS:保持時間0.81分。
【0232】
実施例15(54):3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-[(2S)-ペンタン-2-イル]オキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.98, 6.69, 6.67, 6.29, 4.41, 3.85-2.98, 2.86, 2.41-2.34, 1.61, 1.49, 1.44-1.31, 1.20, 0.89, 0.86;
LCMS:保持時間0.87分。
【0233】
実施例15(55):3-フルオロ-1-[[(3R)-3-メチル-6-[(2S)-ペンタン-2-イル]オキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.98, 6.69, 6.67, 6.29, 4.41, 3.85-2.98, 2.86, 2.41-2.34, 1.61, 1.49, 1.44-1.31, 1.20, 0.89, 0.86;
LCMS:保持時間0.87分。
【0234】
実施例15(56):1-[((3S)-6-エトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]-3-フルオロアゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.98, 6.71, 6.68, 6.29, 3.99, 3.60-2.97, 2.87, 2.38, 1.30, 0.86;
LCMS:保持時間0.71分。
【0235】
実施例15(57):1-[((3R)-6-エトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]-3-フルオロアゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.98, 6.71, 6.68, 6.29, 3.99, 3.60-2.97, 2.87, 2.38, 1.30, 0.86;
LCMS:保持時間0.71分。
【0236】
実施例15(58):3-フルオロ-1-[((3S)-3-メチル-6-プロポキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.99, 6.72, 6.69, 6.31, 3.89, 3.60-3.00, 2.87, 2.38, 1.70, 0.96, 0.86;
LCMS:保持時間0.78分。
【0237】
実施例15(59):3-フルオロ-1-[((3R)-3-メチル-6-プロポキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.99, 6.72, 6.69, 6.31, 3.89, 3.60-3.00, 2.87, 2.38, 1.70, 0.96, 0.86;
LCMS:保持時間0.78分。
【0238】
実施例15(60):3-フルオロ-1-[((3S)-3-メチル-6-プロポキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.72, 6.68, 6.29, 3.90, 3.70-3.10, 2.89, 2.36, 2.10, 1.70, 0.97, 0.88;
LCMS:保持時間0.80分。
【0239】
実施例15(61):3-フルオロ-1-[((3R)-3-メチル-6-プロポキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.72, 6.68, 6.29, 3.90, 3.70-3.10, 2.89, 2.36, 2.10, 1.70, 0.97, 0.88;
LCMS:保持時間0.80分。
【0240】
実施例15(62):1-[[(3S)-3-メチル-6-[(2R)-2-メチルブトキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.03, 6.75, 6.73, 6.41, 3.81, 3.74, 3.10, 2.89, 1.81-1.75,1.62-1.56, 1.53-1.47, 1.43-1.38, 1.37-1.33, 1.28-1.20, 1.18, 0.96, 0.90, 0.85;
LCMS:保持時間0.93分。
【0241】
実施例15(63):1-[[(3R)-3-メチル-6-[(2R)-2-メチルブトキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.03, 6.76, 6.73, 6.42, 3.82, 3.73, 3.09, 2.89, 2.55, 1.82-1.75, 1.62-1.57,1.52-1.47, 1.45-1.33,1.26-1.19, 1.18, 0.96, 0.90, 0.88, 0.85;
LCMS:保持時間0.92分。
【0242】
実施例15(64):1-[[(3S)-3-メチル-6-[(2S)-2-メチルブトキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.03, 6.76, 6.73, 6.42, 3.82, 3.73, 3.09, 2.89, 2.55, 1.82-1.75, 1.62-1.57,1.52-1.47, 1.45-1.33,1.26-1.19, 1.18, 0.96, 0.90, 0.88, 0.85;
LCMS:保持時間0.92分。
【0243】
実施例15(65):1-[[(3R)-3-メチル-6-[(2S)-2-メチルブトキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.03, 6.75, 6.73, 6.41, 3.81, 3.74, 3.10, 2.89, 1.81-1.75,1.62-1.56, 1.53-1.47, 1.43-1.38, 1.37-1.33, 1.28-1.20, 1.18, 0.96, 0.90, 0.85;
LCMS:保持時間0.93分。
【0244】
実施例15(66):3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-(2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.00, 6.73, 6.69, 6.29, 3.71, 3.10, 2.88, 2.02-1.95, 1.18, 0.97, 0.85;
LCMS:保持時間0.84分。
【0245】
実施例15(67):3-フルオロ-1-[[(3R)-3-メチル-6-(2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.00, 6.73, 6.69, 6.29, 3.71, 3.10, 2.88, 2.02-1.95, 1.18, 0.97, 0.85;
LCMS:保持時間0.84分。
【0246】
実施例15(68):1-[[(3S)-3-メチル-6-(2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.04, 6.75, 6.72, 6.43, 3.72, 3.09, 2.89, 2.54, 2.03-1.95, 1.18, 0.96, 0.85;
LCMS:保持時間0.86分。
【0247】
実施例15(69):1-[[(3R)-3-メチル-6-(2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.04, 6.75, 6.72, 6.43, 3.72, 3.09, 2.89, 2.54, 2.03-1.95, 1.18, 0.96, 0.85;
LCMS:保持時間0.86分。
【0248】
実施例15(70):1-[[(3S)-3-メチル-6-(1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナデューテリオブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化40】
1H-NMR(CD3OD):δ 6.97, 6.72-6.65, 6.37, 3.94, 3.87, 3.71, 3.62, 3.45, 3.38-3.29, 2.98, 2.59, 2.37, 0.92;
LCMS:保持時間0.85分。
【0249】
実施例15(71):1-[[(3R)-3-メチル-6-(1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナデューテリオブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化41】
1H-NMR(CD3OD):δ 6.97, 6.72-6.65, 6.37, 3.94, 3.87, 3.71, 3.62, 3.45, 3.38-3.29, 2.98, 2.59, 2.37, 0.92;
LCMS:保持時間0.85分。
【0250】
実施例15(72):(3R)-1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]ピロリジン-3-カルボン酸
【化42】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.75, 6.70, 6.28, 4.01, 3.60-3.10, 3.00-2.80, 2.60-2.35, 2.05-1.85, 0.86;
LCMS:保持時間0.84分。
【0251】
実施例15(73):(3R)-1-[[(3R)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]ピロリジン-3-カルボン酸
【化43】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.75, 6.70, 6.28, 4.01, 3.60-3.10, 3.00-2.80, 2.60-2.35, 2.05-1.85, 0.86;
LCMS:保持時間0.84分。
【0252】
実施例15(74):(3S)-3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]ピロリジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.75, 6.70, 6.31, 4.01, 3.65-2.80, 2.60-2.30, 2.20-2.03, 1.91, 0.88;
LCMS:保持時間0.84分。
【0253】
実施例15(75):(3S)-3-フルオロ-1-[[(3R)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]ピロリジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.97, 6.75, 6.70, 6.31, 4.01, 3.65-2.80, 2.60-2.30, 2.20-2.03, 1.91, 0.88;
LCMS:保持時間0.84分。
【0254】
実施例15(76):1-[[(3S)-3-メチル-6-[(E)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.00, 6.79, 6.75-6.70, 6.27-6.20, 4.72, 3.60-3.24, 2.86, 2.33, 0.85;
LCMS:保持時間0.84分。
【0255】
実施例15(77):1-[[(3R)-3-メチル-6-[(E)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.00, 6.79, 6.75-6.70, 6.27-6.20, 4.72, 3.60-3.24, 2.86, 2.33, 0.85;
LCMS:保持時間0.84分。
【0256】
実施例15(78):1-[[(3S)-3-メチル-6-[(Z)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.00, 6.79, 6.76-6.70, 6.25-6.21, 4.72, 2.86, 2.52, 2.35, 0.85;
LCMS:保持時間0.85分。
【0257】
実施例15(79):1-[[(3R)-3-メチル-6-[(Z)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.00, 6.79, 6.76-6.70, 6.25-6.21, 4.72, 2.86, 2.52, 2.35, 0.85;
LCMS:保持時間0.85分。
【0258】
実施例15(80):3-フルオロ-1-[[(3S)-6-(4-メトキシブタン-2-イルオキシ)-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.98, 6.70, 6.67, 6.29, 4.60, 3.81-3.67, 3.21, 2.86, 2.87, 1.88-1.83, 1.80-1.73, 1.23, 0.87;
LCMS:保持時間0.78分。
【0259】
実施例15(81):3-フルオロ-1-[[(3R)-6-(4-メトキシブタン-2-イルオキシ)-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.98, 6.70, 6.67, 6.29, 4.60, 3.81-3.67, 3.21, 2.86, 2.87, 1.88-1.83, 1.80-1.73, 1.23, 0.87;
LCMS:保持時間0.78分。
【0260】
実施例15(82):3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-[(E)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化44】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.03, 6.80, 6.75, 6.71, 6.30, 6.25-6.20, 4.73, 2.89, 2.55, 2.52. 2.39, 0.87;
LCMS:保持時間0.83分。
【0261】
実施例15(83):3-フルオロ-1-[[(3R)-3-メチル-6-[(E)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化45】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.03, 6.80, 6.75, 6.71, 6.30, 6.25-6.20, 4.73, 2.89, 2.55, 2.52. 2.39, 0.87;
LCMS:保持時間0.83分。
【0262】
実施例15(84):3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-[(Z)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.04, 6.80, 6.76, 6.71, 6.32, 6.26-6.16, 4.72, 2.90, 0.85;
LCMS:保持時間0.83分。
【0263】
実施例15(85):3-フルオロ-1-[[(3R)-3-メチル-6-[(Z)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.04, 6.80, 6.76, 6.71, 6.32, 6.26-6.16, 4.72, 2.90, 0.85;
LCMS:保持時間0.83分。
【0264】
実施例15(86):3-フルオロ-1-{[(3S)-3-メチル-6-(3,3,3-トリフルオロプロポキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸
【化46】
1H-NMR (DMSO-d6):δ 7.05, 6.79, 6.75, 6.41, 4.19, 3.50-3.10, 2.91, 2.77, 2.60-2.53, 2.52, 2.45-2.36, 0.86;
LCMS:保持時間0.78分。
【0265】
実施例15(87):3-フルオロ-1-{[(3R)-3-メチル-6-(3,3,3-トリフルオロプロポキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸
【化47】
1H-NMR (DMSO-d6):δ 7.05, 6.79, 6.75, 6.41, 4.19, 3.50-3.10, 2.91, 2.77, 2.60-2.53, 2.52, 2.45-2.36, 0.86;
LCMS:保持時間0.78分。
【0266】
実施例16:メチル 1-(((3S)-3-メチル-6-(3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例14(1)で製造した化合物(2.5g)およびメチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩(2.6g)を用いて、実施例5と同様の反応に付すことにより(S)-メチル 1-((6-ヒドロキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート(3.8g)を得た。(S)-メチル 1-((6-ヒドロキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート(50mg)および3,3,3-トリフルオロ-2-メチル-プロパン-1-オール(31.7mg)を用いて、実施例8と同様の反応に付すことにより、標題化合物(18.0mg)を得た。
【0267】
実施例17:メチル 1-(((S)-3-メチル-6-((R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラートおよびメチル 1-(((S)-3-メチル-6-((S)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例16で製造した化合物をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK IC(10mm×250mm)、移動相:CO:(0.1%DEA/EA/IPA)=9:1、流速:30mL/min、圧力:100bar、波長:254nm、カラム温度:35℃)を用いて光学分割を行った。前記光学分割条件において、第一ピーク(保持時間:約9.00分)および第二ピーク(保持時間:約12.16分)にそれぞれ実施例16で製造した化合物の光学活性体を得た。
【0268】
実施例18:1-[[(3S)-3-メチル-6-((R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸および1-[[(3S)-3-メチル-6-((S)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化48】
【化49】
実施例17で光学分割した第一ピーク化合物(5.0mg)または第二ピーク化合物(6.0mg)をそれぞれ実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(第一ピーク由来:4.2mg、第二ピーク由来:4.7mg)を得た。
第一ピーク由来
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.03, 6.75, 6.73, 6.41, 3.80, 3.75, 3.40, 3.10, 2.89, 2.62, 2.57-2.46, 2.42-2.36, 1.80-1.75, 1.62-1.57, 1.53-1.47, 1.43-1.38, 1.38-1.33, 1.25-1.20, 1.18, 0.96, 0.90, 0.85;
LCMS:保持時間0.84分。
第二ピーク由来
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.99, 6.75, 6.71, 6.22, 6.10, 4.02, 3.23-3.12, 2.95, 2.91-2.87,2.85, 2.33, 1.19, 0.85;
LCMS:保持時間0.85分。
【0269】
実施例18(1):1-[[(3R)-3-メチル-6-((R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸および1-[[(3R)-3-メチル-6-((S)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
実施例14で製造した化合物、メチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩、および3,3,3-トリフルオロ-2-メチル-プロパン-1-オールを用いて、実施例5→実施例8→実施例17→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
【化50】
【化51】
1H-NMR(DMSO-d6):δ 7.03, 6.75, 6.73, 6.41, 3.80, 3.75, 3.40, 3.10, 2.89, 2.62, 2.57-2.46, 2.42-2.36, 1.80-1.75, 1.62-1.57, 1.53-1.47, 1.43-1.38, 1.38-1.33, 1.25-1.20, 1.18, 0.96, 0.90, 0.85;
LCMS:保持時間0.84分。
または
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.99, 6.75, 6.71, 6.22, 6.10, 4.02, 3.23-3.12, 2.95, 2.91-2.87,2.85, 2.33, 1.19, 0.85;
LCMS:保持時間0.85分。
【0270】
実施例19:メチル 1-[(6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例13で製造した化合物(250mg)およびメチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩(242mg)を用いて、実施例5と同様の反応に付すことにより、相当するエステル誘導体を得た。得られたエステル誘導体(100mg)および1-ブタノール(39mg)を用いて、実施例8と同様の反応に付すことにより、標題化合物(120mg)を得た。
【0271】
実施例20:(R)-メチル 1-((6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラートおよび(S)-メチル 1-((6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例19で製造した化合物をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK ID(10mmI.D.×250mmL)、移動相:CO:(0.1%DEA/MeOH)=95:5、流速:30mL/min、圧力:100bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)を用いて光学分割を行った。前記光学分割条件において、第一ピーク(保持時間:約4.62分)および第二ピーク(保持時間:約7.02分)にそれぞれ実施例19で製造した化合物の光学活性体を得た。
【0272】
実施例21:1-[((3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸および1-[((3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化52】
【化53】
実施例20で光学分割した第一ピーク化合物(41mg)または第二ピーク化合物(38mg)をそれぞれ実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(第一ピーク由来:21mg、第二ピーク由来:19mg)を得た。
第一ピーク由来
1H-NMR(CDCl3):δ 6.96, 6.73-6.61, 6.45, 4.34, 4.24, 4.11, 4.05, 3.98-3.86, 3.60-3.38, 3.02, 2.62-2.48, 1.75, 1.48, 0.97, 0.91;
LCMS:保持時間 0.86分。
第二ピーク由来
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.96, 6.71, 6.68, 6.24, 3.93, 3.60-2.90, 2.84, 2.34, 1.67, 1.43, 0.93, 0.85;
LCMS:保持時間 0.86分。
【0273】
実施例22:5-フルオロ-6-メトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン
6-メトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン(CAS登録番号:5563-21-3)(10.0g)のアセトニトリル(60mL)溶液にセレクトフルオル(商品名)(21.6g)を加え40℃で25時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→8:2)によって精製することにより、標題化合物を含む混合物(3.68g)を得た。
【0274】
実施例23:5-フルオロ-6-メトキシ-3-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-オール
実施例22で製造した混合物(3.68g)のメタノール(35mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(1.34g)を0℃で加え、室温で1.5時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣を未精製のまま次の反応に用いた。
【0275】
実施例24:5-フルオロ-6-メトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例23で製造した化合物(3.71g)のDMF(35mL)溶液にオキシ塩化リン(5.0mL)を加え70℃で16時間撹拌した。反応液を氷冷下で水酸化ナトリウム水溶液へ注ぎ、室温で30分撹拌した。酢酸エチルで2回抽出した後に有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→7:3)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(419mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ9.59, 7.15, 7.07, 6.83, 3.93, 3.11, 3.05, 2.78, 0.94。
【0276】
実施例25:メチル 1-((5-フルオロ-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例24で製造した化合物(460mg)、メチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩(226mg)、および4,4,4-トリフルオロブタン-1-オール(84mg)を用いて、実施例13→実施例5→実施例8と同様の反応に付すことにより、標題化合物(150mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 6.78-6.68, 6.22, 4.06, 3.72, 3.65-3.50, 3.43-3.22, 3.05, 2.85, 2.75, 2.50-2.25, 2.08, 0.94。
【0277】
実施例26:(R)-メチル 1-((5-フルオロ-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラートおよび(S)-メチル 1-((5-フルオロ-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例25で製造した化合物をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK IC(10mm×250mm)、移動相:CO:(0.1%DEA/EA)=95:5、流速:30mL/min、圧力:100bar、波長:254nm、カラム温度:35℃)を用いて光学分割を行った。前記光学分割条件において、第一ピーク(保持時間:約5.99分)および第二ピーク(保持時間:約7.67分)にそれぞれ実施例25の光学活性体を得た。
【0278】
実施例27:(R)-1-[[5-フルオロ-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸および(S)-1-[[5-フルオロ-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
実施例26で光学分割した第一ピーク化合物(72mg)または第二ピーク化合物(52mg)をそれぞれ実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(第一ピーク由来:43mg、第二ピーク由来:39mg)を得た。
第一ピーク
1H-NMR(CDCl3):δ 6.80, 6.71, 6.47, 4.39, 4.30, 4.09-3.97, 3.91, 3.54, 3.44, 2.90, 2.81, 2.62, 2.33, 2.07, 0.94;
LCMS:保持時間0.86分。
第二ピーク
1H-NMR(CDCl3):δ 6.80, 6.71, 6.47, 4.38, 4.29, 4.09-3.97, 3.90, 3.53, 3.43, 2.90, 2.81, 2.62, 2.33, 2.07, 0.93;
LCMS:保持時間0.85分。
【0279】
実施例28:3-フルオロ-1-[[5-フルオロ-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
実施例24で製造した化合物(370mg)、4,4,4-トリフルオロブタン-1-オール(124mg)、およびメチル 3-フルオロアゼチジン-3-カルボキシラート 塩酸塩(48.8mg)を用いて、実施例13→実施例8→実施例5→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(34.9mg)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6):δ 6.95-6.86, 6.32, 4.08, 3.80-2.89, 2.73, 2.47-2.37, 1.94, 0.87;
LCMS:保持時間0.82分。
【0280】
実施例29:2,4,6-トリイソプロピルベンゼンスルホノヒドラジド
2,4,6-トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロライド(CAS登録番号:6553-96-4)(10g)のTHF(30mL)溶液に0℃でヒドラジン水和物(2.3g)を徐々に加え0℃で2時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をヘキサンで洗浄後、乾燥することにより、以下の物性値を有する標題化合物(7.1g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 5.46, 4.18, 2.92, 1.30-1.24。
【0281】
実施例30:(E)-2,4,6-トリイソプロピル-N’-(6-メトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-イリデン)ベンゼンスルホノヒドラジド
6-メトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン(CAS登録番号:5563-21-3)(4.0g)のメタノール(40mL)溶液に実施例29で製造した化合物(7.0g)を加え室温で72時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH silica gel、ヘキサン:酢酸エチル=8:2→5:5)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(4.2g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 10.45, 7.69, 7.23, 6.72-6.67, 4.34, 3.73, 2.91, 2.84, 2.72, 2.40, 2.04-1.80, 1.26-1.17, 1.02。
【0282】
実施例31:4-フルオロ-7-メトキシ-2-メチル-1,2-ジヒドロナフタレン
実施例30で製造した化合物(2.0g)のTHF(21mL)溶液に-78℃で1.55Mのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(6.0mL)を加え-78℃で30分、0℃で20分撹拌した。再度-78℃に冷却後、N-フルオロベンゼンスルホンイミド(3.3g)のTHF溶液(6.0mL)を加え-78℃で30分撹拌、室温で18時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→8:2)によって精製することにより、標題化合物を含む混合物(550mg)を得た。
【0283】
実施例32:1-フルオロ-6-メトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例31で製造した混合物(550mg)のDMF(5mL)溶液にオキシ塩化リン(1.2g)を加え室温で16時間撹拌した。反応液に水を注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→7:3)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(154mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 10.11, 7.59, 6.99, 6.96, 3.84, 3.10-2.95, 2.69, 0.86。
【0284】
実施例33:1-[[1-フルオロ-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化54】
実施例32で製造した化合物(150mg)、メチル アゼチジン-3-カルボキシラート 塩酸塩(64.1mg)、および4,4,4-トリフルオロブタン-1-オール(8.2mg)を用いて、実施例13→実施例5→実施例8→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(8.1mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 7.22, 6.85, 6.81, 4.05, 3.60-3.00, 2.92, 2.42, 1.93, 0.89;
LCMS:保持時間0.86分。
【0285】
実施例34:1-ブロモ-6-メトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
DCM(7.5L)およびDMF(1.5L)の混合溶液に、三臭化リン(1.5L)を0~5℃で滴下し、25~30℃で1時間撹拌した。6-メトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-1(2H)-オン(CAS登録番号:5563-21-3)(750g)のDCM(3.75L)溶液を25~30℃で滴下した後、90℃で1時間加熱した。反応液を25℃に冷却し、砕いた氷に注いだ。得られた溶液を2Nの水酸化ナトリウム溶液でpH7-8に調整した後、DCMで抽出した。有機層を冷水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(500g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 10.18, 7.82, 6.82, 6.74, 3.85, 3.21, 3.07, 2.60, 0.84。
【0286】
実施例35:1-ブロモ-6-ヒドロキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例34で製造した化合物(525g)のDCM(4.2L)溶液に、1mol/Lの三臭化ホウ素のDCM溶液(5.6L)を10~20℃で滴下し、20~30℃で6時間撹拌した。反応液を氷冷水に注ぎ、30分間撹拌した。反応液にDCMを加えた後、有機層を分離した。水層を10%メタノールを含むDCMで抽出した。合わせた有機層を水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(350g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 10.18, 7.81, 6.79, 6.67, 5.22, 3.22, 3.04, 2.58, 0.85。
【0287】
実施例36:6-ヒドロキシ-1,3-ジメチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例35で製造した化合物(350g)の1,4-ジオキサン(4.9L)溶液に、アルゴン雰囲気下で、メチルボロン酸(235.2g)、炭酸カリウム(726g)、Rac BINAP(2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル、40.78g)を添加し、30分間撹拌した。酢酸パラジウム(17.64g)を25~30℃で加えた後、反応液を90℃で4時間加熱した。得られた反応液を25℃に冷却した後、氷冷水に注いだ。反応液をセライトでろ過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を2Nの塩酸溶液でpH2~3に調整し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(151g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 10.21, 9.89, 7.48, 6.70, 6.65, 2.97, 2.81, 2.58-2.45, 2.44, 0.71。
【0288】
実施例37:(R)-6-ヒドロキシ-1,3-ジメチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒドおよび(S)-6-ヒドロキシ-1,3-ジメチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例36で製造した化合物をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALCEL OJ-H(30mm×250mm)、移動相:CO:2-プロパノール=85:15、流速:90g/min、圧力:100.0bar、波長:320nm)を用いて光学分割を行った。前記光学分割条件において得られた実施例36の光学活性体をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IG(46mm×250mm)、移動相:CO:メタノール=80:20、流速:3mL/min、圧力:100bar、波長:214nm、カラム温度:30℃)で分析した結果、第一ピークおよび第二ピークの保持時間はそれぞれ2.45分および4.77分であった。
【0289】
実施例38:1-[[(3R)-1,3-ジメチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸または1-[[(3S)-1,3-ジメチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
【化55】
【化56】
実施例37で製造した第一ピークの光学活性体(1.0g)、メチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩(970mg)、および4,4,4-トリフルオロブタン-1-オール(85mg)を用いて実施例5→実施例8→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(112mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 7.19, 6.77-6.72, 4.02, 3.90-2.88, 2.80, 2.48-2.36, 2.02, 1.92, 0.74;
LCMS:保持時間0.81分。
【0290】
実施例39:(3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例14(1)で製造した化合物(300mg)、および1-ブロモブタン(240mg)を用いて、実施例6と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(351mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 9.54, 7.42, 7.37, 6.88, 6.85, 4.03, 3.01-2.84, 2.67, 1.71, 1.44, 0.94, 0.82;
LCMS:保持時間1.25分。
【0291】
実施例39(1):(3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例14で製造した化合物、および1-ブロモブタンを用いて、実施例6と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 9.54, 7.42, 7.37, 6.88, 6.85, 4.03, 3.01-2.84, 2.67, 1.71, 1.44, 0.94, 0.82;
LCMS:保持時間1.25分。
【0292】
実施例40:1-{[(3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-メチル-3-アゼチジンカルボン酸
実施例39で製造した化合物(55mg)、およびエチル 3-メチルアゼチジン-3-カルボキシラート(25mg)を用いて、実施例5→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(28.6mg)を得た。
1H-NMR (CD3OD):δ 7.06, 6.78-6.70, 6.56, 4.40, 4.34, 4.07-3.94, 3.93-3.83, 3.04, 2.66, 2.42, 1.77, 1.60-1.46, 1.01, 0.96;
LCMS:保持時間0.89分。
【0293】
実施例40(1)~(3)
実施例39または実施例39(1)で製造した化合物、およびエチル アゼチジン-3-カルボキシラートまたはその代わりに相当するアミン誘導体を用いて、実施例5→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0294】
実施例40(1):1-{[(3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-メチル-3-アゼチジンカルボン酸
1H-NMR (CD3OD):δ 7.06, 6.78-6.70, 6.56, 4.40, 4.34, 4.07-3.94, 3.93-3.83, 3.04, 2.66, 2.42, 1.77, 1.60-1.46, 1.01, 0.96;
LCMS:保持時間0.89分。
【0295】
実施例40(2):1-{[(3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-メトキシ-3-アゼチジンカルボン酸
1H-NMR (CD3OD):δ 7.07, 6.78-6.70, 6.58, 4.46, 4.40, 4.23-4.06, 4.03-3.92, 3.36, 3.05, 2.66, 2.44, 1.77, 1.52, 1.01, 0.97;
LCMS:保持時間0.88分。
【0296】
実施例40(3):1-{[(3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-メトキシ-3-アゼチジンカルボン酸
1H-NMR (CD3OD):δ 7.07, 6.78-6.70, 6.58, 4.46, 4.40, 4.23-4.06, 4.03-3.92, 3.36, 3.05, 2.66, 2.44, 1.77, 1.52, 1.01, 0.97;
LCMS:保持時間0.88分。
【0297】
実施例41:(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例14(1)で製造した化合物(312mg)、および1-ブロモ-4,4,4-トリフルオロブタン(348mg)を用いて、実施例6と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(502mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 9.55, 7.43, 7.39, 6.90, 6.87, 4.10, 3.02-2.85, 2.68, 2.47-2.35, 1.95, 0.82;
LCMS:保持時間1.13分。
【0298】
実施例41(1):(3R)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-カルバルデヒド
実施例14で製造した化合物、および1-ブロモ-4,4,4-トリフルオロブタンを用いて、実施例6と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 9.55, 7.43, 7.39, 6.90, 6.87, 4.10, 3.02-2.85, 2.68, 2.47-2.35, 1.95, 0.82;
LCMS:保持時間1.13分。
【0299】
実施例42:3-ヒドロキシ-1-{[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸
実施例41で製造した化合物(50mg)、およびメチル 3-ヒドロキシアゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩(42mg)を用いて、実施例5→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(8.0mg)を得た。
1H-NMR (CD3OD):δ 6.94, 6.69-6.60, 6.41, 4.22, 3.99-3.79, 2.92, 2.53, 2.38-2.17, 1.92, 0.85;
LCMS:保持時間0.81分。
【0300】
実施例42(1):3-ヒドロキシ-1-{[(3R)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸
実施例41(1)で製造した化合物、およびメチル 3-ヒドロキシアゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩を用いて、実施例5→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR (CD3OD):δ 6.94, 6.69-6.60, 6.41, 4.22, 3.99-3.79, 2.92, 2.53, 2.38-2.17, 1.92, 0.85;
LCMS:保持時間0.81分。
【0301】
実施例43:tert-ブチル N-{[(3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル}-N-メチル-β-アラニナート
実施例39で製造した化合物(55mg)、およびtert-ブチル 3-(メチルアミノ)プロパノアート(47mg)を用いて、実施例5と同様の反応に付すことにより、標題化合物を含む混合物(23.9mg)を得た。
【0302】
実施例43(1):tert-ブチル N-{[(3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル}-N-メチル-β-アラニナート
実施例39(1)で製造した化合物、およびtert-ブチル 3-(メチルアミノ)プロパノアートを用いて、実施例5と同様の反応に付すことにより、標題化合物を含む混合物を得た。
【0303】
実施例44:3-[{[(3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}(メチル)アミノ]プロパン酸
実施例43で製造した混合物(23.9mg)のジクロロメタン(0.48mL)溶液にトリフルオロ酢酸(0.15mL)を加え室温で撹拌した。反応液を減圧濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:(DCM:メタノール:濃水酸化アンモニウム水溶液=80:18:2)=9:1→0:10)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(12.0mg)を得た。
1H-NMR (CD3OD):δ 7.04, 6.77-6.70, 6.57, 3.99, 3.85, 3.73, 3.32-3.24, 3.23-3.14, 3.10, 2.67, 2.59, 2.56-2.47, 1.77, 1.53, 1.04-0.97;
LCMS:保持時間0.95分。
【0304】
実施例44(1)~(3)
実施例39または実施例39(1)で製造した化合物、およびtert-ブチル 3-(メチルアミノ)プロパノアートまたはその代わりに相当するアミン誘導体を用いて、実施例5→実施例44と同様の反応に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0305】
実施例44(1):3-[{[(3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}(メチル)アミノ]プロパン酸
1H-NMR (CD3OD):δ 7.04, 6.77-6.70, 6.57, 3.99, 3.85, 3.73, 3.32-3.24, 3.23-3.14, 3.10, 2.67, 2.59, 2.56-2.47, 1.77, 1.53, 1.04-0.97;
LCMS:保持時間0.95分。
【0306】
実施例44(2):3-({[(3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}アミノ)プロパン酸
1H-NMR (CD3OD):δ 7.06, 6.79-6.70, 6.62, 4.08-3.94, 3.71, 3.46-3.40, 3.28-3.17, 3.11, 2.87, 2.75-2.50, 1.77, 1.53, 1.05-0.94;
LCMS:保持時間0.93分。
【0307】
実施例44(3):3-({[(3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}アミノ)プロパン酸
1H-NMR (CD3OD):δ 7.06, 6.79-6.70, 6.62, 4.08-3.94, 3.71, 3.46-3.40, 3.28-3.17, 3.11, 2.87, 2.75-2.50, 1.77, 1.53, 1.05-0.94;
LCMS:保持時間0.93分。
【0308】
実施例45:1-[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]エタン-1-オール
実施例41で製造した化合物(502mg)のTHF(2.5mL)溶液を-78℃に冷却し、3mol/LメチルマグネシウムクロライドのTHF(2.8mL)溶液を加え撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(410mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 7.02-6.95, 6.74, 6.70, 6.32, 6.23, 4.81, 4.74, 4.25-4.13, 4.10-3.94, 2.86, 2.45-2.31, 1.93, 1.26, 1.24, 0.88, 0.86。
【0309】
実施例45(1):1-[(3R)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ) -3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]エタン-1-オール
実施例41(1)で製造した化合物を用いて、実施例45と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 7.02-6.95, 6.74, 6.70, 6.32, 6.23, 4.81, 4.74, 4.25-4.13, 4.10-3.94, 2.86, 2.45-2.31, 1.93, 1.26, 1.24, 0.88, 0.86。
【0310】
実施例46:1-[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]エタン-1-オン
実施例45で製造した化合物(410mg)のジクロロメタン(4.1mL)溶液に氷冷下でデス-マーチンペルヨージナン(CAS登録番号:87413-09-0)(1.5g)を加え室温で24時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液,飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣を未精製のまま次の反応に用いた。
【0311】
実施例46(1):1-[(3R)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]エタン-1-オン
実施例45(1)で製造した化合物を用いて、実施例46と同様の反応に付すことにより、標題化合物を得た。
【0312】
実施例47:1-{1-[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]エチル}-3-アゼチジンカルボン酸
実施例46で製造した化合物(40mg)、およびメチル アゼチジン-3-カルボキシラート 塩酸塩(39mg)を用いて実施例5→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(14.2mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 7.03-6.95, 6.73, 6.72-6.66, 6.27, 6.25, 4.01, 3.50-2.99, 2.93-2.70, 2.46-2.28, 1.92, 1.07, 1.03, 0.89, 0.83;
LCMS:保持時間0.96分。
【0313】
実施例47(1)~(3)
実施例46または実施例46(1)で製造した化合物、およびメチル アゼチジン-3-カルボキシラート 塩酸塩またはその代わりに相当するアミン誘導体を用いて実施例5→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0314】
実施例47(1):1-{1-[(3R)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]エチル}-3-アゼチジンカルボン酸
1H-NMR (DMSO-d6):δ 7.03-6.95,6.73, 6.72-6.66, 6.27, 6.25, 4.01, 3.50-2.99, 2.93-2.70, 2.46-2.28, 1.92, 1.07, 1.03, 0.89, 0.83;
LCMS:保持時間0.96分。
【0315】
実施例47(2):cis-3-({1-[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]エチル}アミノ)シクロブタンカルボン酸
【化57】
1H-NMR (CD3OD):δ7.07, 6.83-6.74, 6.62, 6.49, 4.07, 3.94-3.72, 3.20-3.03, 3.02-2.86, 2.75-2.26, 2.09-1.96, 1.57, 1.53, 1.00;
LCMS:保持時間0.65分。
【0316】
実施例47(3):cis-3-({1-[(3R)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]エチル}アミノ)シクロブタンカルボン酸
【化58】
1H-NMR (CD3OD):δ7.07, 6.83-6.74, 6.62, 6.49, 4.07, 3.94-3.72, 3.20-3.03, 3.02-2.86, 2.75-2.26, 2.09-1.96, 1.57, 1.53, 1.00;
LCMS:保持時間0.65分。
【0317】
実施例48:1-{[(3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル}アゼチジン-3-カルボニトリル
実施例39で製造した化合物(80mg)、およびアゼチジン-3-カルボニトリル塩酸塩(CAS登録番号:345954-83-8)(58mg)を用いて、実施例5と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(38mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 6.93, 6.70-6.64, 6.22, 3.95, 3.71-3.55, 3.39-3.24, 3.02, 2.95, 2.53, 2.39, 1.75, 1.49, 0.97, 0.93。
実施例48(1):1-{[(3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル}アゼチジン-3-カルボニトリル
実施例39(1)で製造した化合物、およびアゼチジン-3-カルボニトリル塩酸塩を用いて、実施例5と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 6.93, 6.70-6.64, 6.22, 3.95, 3.71-3.55, 3.39-3.24, 3.02, 2.95, 2.53, 2.39, 1.75, 1.49, 0.97, 0.93。
【0318】
実施例49:5-(1-{[(3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジニル)-1H-テトラゾール
実施例48で製造した化合物(36mg)のトルエン(2.0mL)溶液にジブチルチンオキシド(CAS登録番号:818-08-6)(87mg)およびトリメチルシリルアジド(CAS登録番号:4648-54-8)(40mg)を加え110℃で4時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し,得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Diol silica gel、ジクロロメタン:メタノール=100:0→95:5)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(5.0mg)を得た。
1H-NMR (CD3OD):δ 6.94, 6.69-6.57, 6.48, 4.51-4.40, 4.40-4.13, 3.97, 3.90-3.81, 2.94, 2.55, 2.33, 1.65, 1.41, 0.92-0.84;
LCMS:保持時間0.85分。
【0319】
実施例49(1):5-(1-{[(3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジニル)-1H-テトラゾール
実施例48(1)で製造した化合物を用いて、実施例49と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR (CD3OD):δ 6.94, 6.69-6.57, 6.48, 4.51-4.40, 4.40-4.13, 3.97, 3.90-3.81, 2.94, 2.55, 2.33, 1.65, 1.41, 0.92-0.84;
LCMS:保持時間0.85分。
【0320】
実施例50:メチル 1-{[(3S)-6-ヒドロキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル}アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例14(1)で製造した化合物(1.0g)、およびメチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩(1.0g)を用いて、実施例5と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.5g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 9.24, 6.84, 6.53, 6.50, 6.16, 3.63, 3.48-3.24, 3.23-3.07, 2.92, 2.80, 2.43, 2.36-2.26, 0.85。
【0321】
実施例50(1):メチル 1-{[(3R)-6-ヒドロキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル}アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例14で製造した化合物、およびメチル アゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩を用いて、実施例5と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 9.24, 6.84, 6.53, 6.50, 6.16, 3.63, 3.48-3.24, 3.23-3.07, 2.92, 2.80, 2.43, 2.36-2.26, 0.85。
【0322】
実施例51:メチル 1-({(3S)-3-メチル-6-[(トリフルオロメタンスルホニル)オキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル}メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例50で製造した化合物(1250mg)のジクロロメタン(12.5mL)溶液にジイソプロピルエチルアミン(2.3mL)およびN-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(CAS登録番号:37595-74-7)(1.7g)を氷冷下で加え室温で24時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3→5:5)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1630mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.09-6.98, 6.26, 3.64-3.52, 3.41-3.25, 3.08, 3.00, 2.60, 2.43, 0.94。
【0323】
実施例51(1):メチル 1-({(3R)-3-メチル-6-[(トリフルオロメタンスルホニル)オキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル}メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例50(1)で製造した化合物を用いて、実施例51と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.09-6.98, 6.26, 3.64-3.52, 3.41-3.25, 3.08, 3.00, 2.60, 2.43, 0.94。
【0324】
実施例52:メチル 1-({(3S)-6-[ブチル(メチル)アミノ]-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル}メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例51で製造した化合物(50mg)の1,4-ジオキサン(0.5mL)溶液に、N-メチルブチルアミン(13.5mg)、炭酸セシウム(51mg)、XPhos(11mg)およびジベンジリデンアセトンジパラジウム(5.5mg)を加え80℃で16時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、アミノシリカでろ過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH silica gel、ヘキサン:酢酸エチル=1:2)によって精製することにより、標題の化合物を含む混合物を得た。
【0325】
実施例52(1):メチル 1-({(3R)-6-[ブチル(メチル)アミノ]-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル}メチル)アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例51(1)で製造した化合物、およびN-メチルブチルアミンを用いて、実施例52と同様の反応に付すことにより、標題化合物を含む混合物を得た。
【0326】
実施例53:1-({(3S)-6-[ブチル(メチル)アミノ]-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル}メチル)-3-アゼチジンカルボン酸
実施例52で製造した混合物(21mg)を用いて、実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(4.4mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 6.84, 6.46, 6.42, 6.14, 3.50-3.07, 3.00-2.87, 2.86, 2.84-2.76, 2.52, 2.47-2.42, 2.35-2.22, 1.47, 1.30, 0.90, 0.85;
LCMS:保持時間0.79分。
【0327】
実施例53(1):1-({(3R)-6-[ブチル(メチル)アミノ]-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル}メチル)-3-アゼチジンカルボン酸
実施例52(1)で製造した混合物を用いて、実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 6.84, 6.46, 6.42, 6.14, 3.50-3.07, 3.00-2.87, 2.86, 2.84-2.76, 2.52, 2.47-2.42, 2.35-2.22, 1.47, 1.30, 0.90, 0.85;
LCMS:保持時間0.79分。
【0328】
実施例54:メチル 1-{[(3S)-6-(ブチルスルファニル)-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル}アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例51で製造した化合物(150mg)の1,4-ジオキサン(1.5mL)溶液に、1-ブタンチオール(64.5mg)、ジイソプロピルエチルアミン(0.15mL)、Xantphos(41mg)およびジベンジリデンアセトンジパラジウム(33mg)を加え100℃で24時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2→5:5)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(83mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.09, 7.06, 6.93, 6.23, 3.71, 3.65-3.52, 3.42-3.22, 3.04, 2.96, 2.90, 2.53, 2.40, 1.68-1.56, 1.51-1.37, 0.97-0.88。
【0329】
実施例54(1):メチル 1-{[(3R)-6-(ブチルスルファニル)-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル}アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例51(1)で製造した化合物、および1-ブタンチオールを用いて、実施例54と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.09, 7.06, 6.93, 6.23, 3.71, 3.65-3.52, 3.42-3.22, 3.04, 2.96, 2.90, 2.53, 2.40, 1.68-1.56, 1.51-1.37, 0.97-0.88。
【0330】
実施例55:1-{[(3S)-6-(ブチルチオ)-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸
実施例54で製造した化合物(77mg)を用いて、実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(57mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 7.10-7.04, 7.00, 6.27, 3.55-3.17, 3.05, 2.94, 2.86, 2.57-2.52, 2.42-2.31, 1.55, 1.40, 0.88, 0.85;
LCMS:保持時間0.98分。
【0331】
実施例55(1):1-{[(3R)-6-(ブチルチオ)-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸
実施例54(1)で製造した化合物を用いて、実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 7.10-7.04, 7.00, 6.27, 3.55-3.17, 3.05, 2.94, 2.86, 2.57-2.52, 2.42-2.31, 1.55, 1.40, 0.88, 0.85;
LCMS:保持時間0.98分。
【0332】
実施例56:メチル 1-{[(3S)-3-メチル-6-ペンチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル}アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例51で製造した化合物(95mg)の1,4-ジオキサン(1.0mL)、テトラヒドロフラン(0.95mL)、水(0.19mL)混合溶液にペンチルボロン酸(31.5mg)、炭酸セシウム(221mg)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(18.5mg)を加え90℃で19時間撹拌した。反応液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を5%炭酸カリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:4→4:6)によって精製することにより、標題化合物を含む混合物(23mg)を得た。
LCMS:保持時間1.01分。
【0333】
実施例56(1):メチル 1-{[(3R)-3-メチル-6-ペンチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル}アゼチジン-3-カルボキシラート
実施例51(1)で製造した化合物、およびペンチルボロン酸を用いて、実施例56と同様の反応に付すことにより、標題化合物を含む混合物を得た。
LCMS:保持時間1.01分。
【0334】
実施例57:1-{[(3S)-3-メチル-6-ペンチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸
実施例56で製造した化合物(23mg)を用いて、実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(10.7mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 6.97-6.92, 6.25, 3.50-3.15, 3.02, 2.86, 2.48-2.44, 2.40-2.29, 1.54, 1.17-1.21, 0.90-0.82;
LCMS:保持時間1.00分。
【0335】
実施例57(1)~(5)
実施例51または実施例51(1)で製造した化合物、およびペンチルボロン酸またはその代わりに相当するボロン酸誘導体を用いて、実施例56→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0336】
実施例57(1):1-{[(3R)-3-メチル-6-ペンチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸
1H-NMR (DMSO-d6):δ 6.97-6.92, 6.25, 3.50-3.15, 3.02, 2.86, 2.48-2.44, 2.40-2.29, 1.54, 1.17-1.21, 0.90-0.82;
LCMS:保持時間1.00分。
【0337】
実施例57(2):1-{[(3S)-3-メチル-6-(プロポキシメチル)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸
1H-NMR (DMSO-d6):δ 7.09-7.05, 7.02, 6.27, 4.38, 3.50-3.10, 2.98, 2.88, 2.52, 2.46-2.32, 1.54, 0.88, 0.86;
LCMS:保持時間0.89分。
【0338】
実施例57(3):1-{[(3R)-3-メチル-6-(プロポキシメチル)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸
1H-NMR (DMSO-d6):δ 7.09-7.05, 7.02, 6.27, 4.38, 3.50-3.10, 2.98, 2.88, 2.52, 2.46-2.32, 1.54, 0.88, 0.86;
LCMS:保持時間0.89分。
【0339】
実施例57(4):1-{[(3S)-6-(2-エトキシエチル)-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸
1H-NMR (CDCl3):δ 7.05-6.95, 6.50, 4.55-4.08, 3.92, 3.69, 3.60, 3.49, 3.00, 2.83, 2.57, 2.49, 1.19, 0.91;
LCMS:保持時間0.86分。
【0340】
実施例57(5):1-{[(3R)-6-(2-エトキシエチル)-3-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸
1H-NMR (CDCl3):δ 7.05-6.95, 6.50, 4.55-4.08, 3.92, 3.69, 3.60, 3.49, 3.00, 2.83, 2.57, 2.49, 1.19, 0.91;
LCMS:保持時間0.86分。
【0341】
比較例:(S)-3-フルオロ-1-[(6-メトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸
実施例14(1)で製造した化合物(300mg)、メチル 3-フルオロアゼチジン-3-カルボキシラート塩酸塩(297mg)およびメタノール(6.3mg)を用いて、実施例5→実施例8→実施例7と同様の反応に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物(17mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ 6.99, 6.71, 6.68, 6.27, 3.82-3.64, 3.63-3.35, 3.30-3.15, 2.86, 2.52, 2.36, 0.85;
LCMS:保持時間0.65分。
【0342】
以下に生物学的実験例を示し、これらの実験方法に基づいて、本発明化合物の効果を確認した。
【0343】
生物学的実験例1:細胞内カルシウム濃度をモニターすることによる本発明化合物のS1P受容体作動活性の評価
ヒトS1P(EDG-1)またはヒトS1P(EDG-8)遺伝子をそれぞれ過剰発現させたチャイニーズハムスターオーバリー(CHO)細胞を、10%FBS(ウシ胎児血清)、ペニシリン/ストレプトマイシンおよびジェネティシン(0.25mg/mL)含有のHam’s F-12培地で培養した。カルシウムアッセイを行う1日前とアッセイ当日に培地を交換した。培地交換から4時間後に、培地を除去し、リン酸緩衝生理食塩水で1回洗浄した。0.05%Trypsin EDTAを加えて細胞を剥離した後、培地を添加して細胞を回収した。回収した細胞懸濁液を遠心して上清を除去し、リン酸緩衝生理食塩で懸濁して細胞数をカウントした。1.1×10cells/mLになるようにCalcium 6 Assay Reagent(Molecular Devices社製)、20mM HEPES、2.5mM Probenecid含有Hanks液で細胞を懸濁し、37℃で約1時間インキュベーションした。その後、遠心して上清を除去し、2.2×10cells/mLになるように20mM HEPES、2.5mM Probenecid、0.1% BSA含有Hanks液で懸濁した。懸濁液を80μL/wellで96穴プレートに播種した。蛍光ドラッグスクリーニングシステム(FDSS6000)にプレートをセットし、化合物およびS1Pを順次添加し、添加前後の細胞内カルシウム濃度の上昇を励起波長480nm、蛍光波長540nmで測定した。細胞内カルシウム濃度の上昇を蛍光波長でのシグナル強度で評価し、化合物の代わりにS1Pを加えた時のシグナル強度を100%活性として各化合物の作動活性を算出した。
【0344】
[結果]
本発明化合物のS1P受容体またはS1P受容体に対する作動活性(EC50値)を表1に示した。また、比較化合物として本明細書に記載の比較例の他、比較化合物Aとして、特許文献1の実施例31(58)に記載の1-{[1-メチル-6-(オクチルオキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸 塩酸塩を、比較化合物Bとして、特許文献2の実施例37に記載の1-({6-[(2-メトキシ-4-プロピルベンジル)オキシ]-1-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル}メチル)-3-アゼチジンカルボン酸を用いた。比較例はS1PおよびS1P受容体作動活性を有していなかった。比較化合物Aおよび比較化合物Bは、S1PおよびS1P受容体作動活性を共に有し、S1P受容体作動活性よりもS1P受容体作動活性のほうが強かった。それに対して、本発明化合物は、いずれもS1P受容体に対して選択的な作動活性を有し、S1P受容体に対するS1P受容体の作動活性のバランスが改善されていることがわかった。
【表1】
【0345】
生物学的実験例2:ラットにおけるクリアランスの測定
絶食下の雄性SDラットに化合物溶液を尾静脈内投与した。投与後、一定時間ごとに、ラットを用手法で保定し、頸静脈よりヘパリンナトリウム加採血した。血液を10,000g、3min、4℃で遠心分離し、血漿を得た。LC/MS/MSで血漿中の化合物濃度を測定した。薬物動態解析ソフトウェアPhoenix WinNonlin(Certara USA, Inc.)を使用し、血漿中濃度推移からクリアランスを算出した。
【0346】
[結果]
本発明化合物はクリアランスが低いため、高いバイオアベイラビリティが期待できる。
【0347】
生物学的実験例3:[33P]-S1PのS1P(EDG-8)への結合に対する比較化合物Cの阻害作用の測定
ヒトS1P(EDG-1)またはヒトS1P遺伝子をそれぞれ過剰発現させたチャイニーズハムスターオーバリー(CHO)細胞膜画分を用いて、膜画分60μg protein/mLを使用し、96穴アッセイプレート内で反応した。各ウェルにBinding Buffer(50mmol/L、Tris pH7.5、5mmol/L、MgCl、0.5%BSA、Complete EDTA free(1 tablet/50mL))で希釈したvehicle(DMSO)溶液または2倍濃度の化合物溶液100μLとBinding Bufferで希釈した50μLの0.16nmol/L [33P]-S1P(American Radiolabeled Chemicals社製)を加えた後、膜画分溶液(50μL)を加えて室温で60分反応させた。反応後、96穴UNIFILTERを用いて吸引ろ過し、洗浄バッファー(50mmol/L、Tris pH7.5、0.5% BSA)(150mL)で洗浄した後、50~60℃で30~60分間乾燥させた。MicroScint(商品名)20(50μL/well)を加えて、プレートをTopSeal-Aでカバーした後、TopCount(Perkin Elmer社製)で放射活性を計測した。
【0348】
[評価]
ヒトS1P及びヒトS1Pへの[33P]-S1Pの特異的結合を50%置換する化合物濃度(IC50値)を評価項目とした。特異的結合量は、[33P]-S1P全結合量(cpm)およびvehicleまたは化合物処置における[33P]-S1P結合量(cpm)の平均値(cpm)から[33P]-S1P非特異的結合量(cpm)を差し引いて求めた。[33P]-S1Pの特異的結合量を100%として、化合物の各濃度での特異的結合量の相対値(%)を算出した。相対値(%)が25~75%を示すvehicleまたは化合物の処置濃度のうち,50%に最も近い相対値を示す処置濃度を選択し、相対値(%)を下式のYに、処置濃度をXに代入し、IC50値を算出した。
Y = 100 / (1+10X-logIC50
【0349】
[結果]
比較化合物Cとして、特許文献1の実施例31(45)に記載の3-({[6-(3-シクロヘキシルプロポキシ)-1-メチル-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}アミノ)プロパン酸 塩酸塩を用いた。比較化合物Cは、[33P]-S1PのS1PまたはS1Pへの結合に対して、それぞれ1.0nmol/Lまたは8.5nmol/Lの阻害活性(IC50値)を示した。
【0350】
生物学的実験例4:マウス実験的自己免疫性脳脊髄炎モデルにおける有効性
雌性C57BL/Jマウス(日本チャールス・リバー株式会社、実験開始時週齢:7又は8週齢)を使用した。Myelin Oligodendrocyte Glycoprotein[sequence 35-55 MEVGWYRSPFSRVVHLYRNGK (AnaSpec Inc、以下MOG35-55)]を生理食塩液(株式会社大塚製薬工場)に溶解し、2mg/mL溶液を調製した。MOG35-55の2mg/mL溶液と等量のFCA H37Ra(Difco Laboratories)を混合してエマルジョンを調製し惹起剤とした。惹起剤0.2mLを、26G注射針を装着したガラスシリンジを用いてマウス側腹に皮下投与することで免疫処置した。免疫処置日を免疫0日目とし、免疫0及び2日目にPertussis toxin(List Biological Laboratories)の1μg/mL溶液0.2mLを尾静脈内投与した(Cell Mol Immunol、第2巻、439-448ページ、2005年参照)。
【0351】
免疫処置前日に体重を測定し、各群の体重の平均値に有意な差が認められないように均等に群分けした。群分け後、その当日中に被験物質(本発明化合物)、陽性対照化合物(FTY720;フィンゴリモド)、あるいは媒体(0.5w/v% メチルセルロース400cP溶液)の投与を開始し、いずれの被験物質も免疫処置前日から免疫28日目まで30日間1日1回反復経口投与した。投与液量は、投与当日の個々の体重に基づいて算出した。
【0352】
神経症状の評価は、麻痺の程度をスコア化して神経症状スコアとした(0:正常、1:尾弛緩、2:後肢脱力、3:後肢麻痺、4:四肢麻痺、5:瀕死)。観察期間は、免疫処置前日及び免疫5~29日目の毎日とし、被験物質等の投与前に観察した(Proc. Natl. Acad. Sci. USA、第103巻、13451-13456ページ、2006年参照)。
【0353】
[結果]
本発明化合物は、本モデルにおいて有効性を示す。
【0354】
[製剤例]
製剤例1
以下の各成分を常法により混合した後打錠することにより、一錠中に10mgの活性成分を含有する錠剤約1万錠が得られる。
・1-[((3S)-3-メチル-6-ペントキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸…100g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) … 20g
・ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤) … 10g
・微結晶セルロース … 870g
【0355】
製剤例2
以下の各成分を常法により混合した後、除塵フィルターでろ過し、5mlずつアンプルに充填し、オートクレーブで加熱滅菌することにより、1アンプル中20mgの活性成分を含有するアンプル約1万本が得られる。
・3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-[(E)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸…200g
・マンニトール … 20g
・蒸留水 … 50L
【産業上の利用可能性】
【0356】
本発明化合物は、選択的なS1P受容体作動活性を有するため、S1P介在性疾患、例えば、神経変性疾患等の治療に有用である。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(V)
【化1】
[式中、Lは、炭素原子、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から選択される原子により構成される分岐または直鎖の鎖状基であって、その主鎖の原子数が3~8であり、当該鎖状基は酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~3個のヘテロ原子を含んでいてもよく、
ここで、L中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
Yは、
【化2】
または
【化3】
を表し、
ここで、各基は矢印で示される結合手によってZに結合し、
Aは、置換されていてもよいC3~7シクロアルキレン基、または置換されていてもよいC1~4アルキレン基を表し、
1は、C1~4アルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC3~6シクロアルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC1~4アルコキシ基、C1~4ハロアルキル基、ハロゲン原子、または水酸基を表し、
2は、C1~4アルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC1~4アルコキシ基、C1~4ハロアルキル基、ハロゲン原子、または水酸基を表し、
3、R4およびR5は、それぞれ独立して水素原子、C1~4アルキル基、ハロゲンで置換されていてもよいC3~6シクロアルキル基、またはC1~4ハロアルキル基を表し、
Zは、(1)1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいカルボキシル基、(2)1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよい水酸基、(3)1~2個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいヒドロキサム酸基、(4)1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいスルホン酸基、(5)1~2個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいボロン酸基、(6)(i)1~2個のC1~8アルキル基、または(ii)C1~4のアルキル基で置換されていてもよい1~2個のスルホニル基で置換されていてもよい、カルバモイル基、(7)(i)1~2個のC1~8アルキル基、または(ii)1~2個のC2~8のアシル基で置換されていてもよい、スルファモイル基、(8)1~2個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいスルホキシイミン基、または(9)テトラゾリル基を表し、
ring2は、3~7員の含窒素ヘテロ環を表し、
mは、0~6の整数を表し、
nは、0~5の整数を表し、
mが2以上のとき、複数のR1は同じでも異なっていてもよく、
nが2以上のとき、複数のR2は同じでも異なっていてもよく、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよく、
ただし、1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸は除外される。]
で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
一般式(V-1)
【化4】
[式中、すべての記号は請求項1と同じ意味を表し、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよく、
ただし、1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸は除外される。]
で示される化合物である請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
Lが、(1)-O-(C2~7アルキル)、(2)-O-(C2~7アルケニル)、(3)-O-(C2~7アルキニル)、(4)-O-(C1~5アルキレン)-OCH3、(5)-O-(C1~4アルキレン)-OCH2CH3、(6)-CH2O-(C1~6アルキル)、(7)-CH2O-(C2~6アルケニル)、(8)-CH2O-(C2~6アルキニル)、(9)-CH2CH2O-(C1~5アルキル)、(10)-CH2CH2O-(C2~5アルケニル)、(11)-CH2CH2O-(C2~5アルキニル)、(12)-S-(C2~7アルキル)、(13)-S-(C2~7アルケニル)、(14)-S-(C2~7アルキニル)、(15)-NR6-(C2~7アルキル)、(16)-NR6-(C2~7アルケニル)、(17)-NR6-(C2~7アルキニル)、(18)C3~8アルキル基、(19)C3~8アルケニル基、または(20)C3~8アルキニル基であり、
6は、水素原子またはC1~4アルキル基を表し、
ここで、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよい請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
Lが、主鎖の原子数が4~7である分岐または直鎖の鎖状基である請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
Lが、(1)-O-(C3~6アルキル)、(2)-O-(C3~6アルケニル)、(3)-O-(C3~6アルキニル)、(4)-O-(C1~4アルキレン)-OCH3、(5)-O-(C1~3アルキレン)-OCH2CH3、(6)-CH2O-(C2~5アルキル)、(7)-CH2O-(C2~5アルケニル)、(8)-CH2O-(C2~5アルキニル)、(9)-CH2CH2O-(C1~4アルキル)、(10)-CH2CH2O-(C2~4アルケニル)、(11)-CH2CH2O-(C2~4アルキニル)、(12)-S-(C3~6アルキル)、(13)-S-(C3~6アルケニル)、(14)-S-(C3~6アルキニル)、(15)-NR6-(C3~6アルキル)、(16)-NR6-(C3~6アルケニル)、(17)-NR6-(C3~6アルキニル)、(18)C4~7アルキル基、(19)C4~7アルケニル基、または(20)C4~7アルキニル基であり、
6は、水素原子またはC1~4アルキル基を表し、
ここで、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよい請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
ring2が、3~7員の含窒素飽和ヘテロ環である請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
一般式(V-2)
【化5】
[式中、L1は、炭素原子、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される原子により構成される分岐または直鎖の鎖状基であって、その主鎖の原子数が4~7であり、当該鎖状基は酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1~3個のヘテロ原子を含んでいてもよく、
ここで、L1中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
ring2-1は、3~7員の含窒素飽和ヘテロ環を表し、
m-1は、0~2の整数を表し、
n-1は、0~2の整数を表し、
m-1が2のとき、複数のR1は同じでも異なっていてもよく、
n-1が2のとき、複数のR2は同じでも異なっていてもよく、
その他の記号は請求項1と同じ意味を表し、
ここで、各水素原子は、重水素原子、または三重水素原子であってもよく、
ただし、1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸は除外される。]
で示される化合物である請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
Zが、1個のC1~8アルキル基で置換されていてもよいカルボキシル基、またはテトラゾリル基である請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
1が、(1)-O-(C3~6アルキル)、(2)-O-(C3~6アルケニル)、(3)-O-(C3~6アルキニル)、(4)-O-(C1~4アルキレン)-OCH3、(5)-O-(C1~3アルキレン)-OCH2CH3、(6)-CH2O-(C2~5アルキル)、(7)-CH2O-(C2~5アルケニル)、(8)-CH2O-(C2~5アルキニル)、(9)-CH2CH2O-(C1~4アルキル)、(10)-CH2CH2O-(C2~4アルケニル)、(11)-CH2CH2O-(C2~4アルキニル)、(12)-S-(C3~6アルキル)、(13)-S-(C3~6アルケニル)、(14)-S-(C3~6アルキニル)、(15)-NR6-(C3~6アルキル)、(16)-NR6-(C3~6アルケニル)、(17)-NR6-(C3~6アルキニル)、(18)C4~7アルキル基、(19)C4~7アルケニル基、または(20)C4~7アルキニル基であり、
6は、水素原子またはC1~4アルキル基を表し、
ここで、各基中の炭素原子は、1~13個のハロゲン原子で置換されていてもよい請求項7または8に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
1が、C1~4アルキル基、またはハロゲン原子である請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
ring2-1が、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、またはパーヒドロアゼピンである請求項7~10のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
(1)1-[((3R)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(2)1-[((3S)-6-ブトキシ-3-メチル-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(3)1-[((3S)-3-メチル-6-ペントキシ-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル)メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(4)3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-(3,4,4-トリフルオロブタ-3-エノキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(5)1-[[(3S)-3-メチル-6-(1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナデューテリオブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(6)(3R)-1-[[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]ピロリジン-3-カルボン酸、(7)1-[[(3S)-3-メチル-6-((R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(8)1-[[(3S)-3-メチル-6-((S)-3,3,3-トリフルオロ-2-メチルプロポキシ)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、または(9)3-フルオロ-1-[[(3S)-3-メチル-6-[(E)-4,4,4-トリフルオロブタ-2-エノキシ]-3,4-ジヒドロナフタレン-2-イル]メチル]アゼチジン-3-カルボン酸、(10)3-フルオロ-1-{[(3S)-3-メチル-6-(3,3,3-トリフルオロプロポキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸、(11)cis-3-({1-[(3S)-3-メチル-6-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]エチル}アミノ)シクロブタンカルボン酸、または(12)1-{[(3S)-3-メチル-6-(プロポキシメチル)-3,4-ジヒドロ-2-ナフタレニル]メチル}-3-アゼチジンカルボン酸である請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
請求項1に記載の一般式(V)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、S1P5介在性疾患の予防および/または治療方法。
【請求項14】
S1P5介在性疾患の予防および/または治療に使用される請求項1に記載の一般式(V)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項15】
S1P5介在性疾患の予防および/または治療剤を製造するための請求項1に記載の一般式(V)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。