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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023029612
(43)【公開日】2023-03-03
(54)【発明の名称】乾燥装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/00 20200101AFI20230224BHJP
【FI】
D06F58/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003341
(22)【出願日】2023-01-12
(62)【分割の表示】P 2021130220の分割
【原出願日】2020-02-21
(31)【優先権主張番号】P 2019100738
(32)【優先日】2019-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019158834
(32)【優先日】2019-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】山本 秀規
(72)【発明者】
【氏名】金子 賢太朗
(72)【発明者】
【氏名】河阪 雅之
(72)【発明者】
【氏名】奥村 明彦
(57)【要約】
【課題】内部で発生する騒音を低減できる乾燥装置を提供する。
【解決手段】乾燥装置は、吸気口と吐出口とを有する筐体と、筐体内に収容された送風部1012と、送風部1012を駆動させる駆動部と、吐出口に接続されるホース体と、送風部1012と吐出口との間に配される加熱部と、送風部1012を筐体内にて弾性的に支持する支持部材1126とを備え、前記送風部1012は送風ファン及びケーシング121を含み、ケーシング121の少なくとも一部を覆う送風ケース1123を備え、支持部材1126はケーシング121と送風ケース1123との間に設けられている。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気口と吐出口とを有する筐体と、
前記筐体内に収容された送風部と、
前記送風部を駆動させる駆動部と、
前記吐出口に接続されるホース体と、
前記送風部と前記吐出口との間に配される加熱部と、
前記送風部を前記筐体内にて弾性的に支持する支持部材と
を備え、
前記送風部は送風ファン及びケーシングを含み、
前記ケーシングの少なくとも一部を覆う送風ケースを備え、
前記支持部材は前記ケーシングと前記送風ケースとの間に設けられている、
乾燥装置。
【請求項2】
前記支持部材は、前記ファンの回転軸と平行な方向に長い長尺状である、
請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記支持部材は、
前記送風ケースの凹入部に挿入するケース側挿入部と、
前記送風ケースの端壁に当接するケース側当接部と、
前記ケーシングの凹入部に挿入するユニット側挿入部と、
前記ケーシングの前記凹入部の周辺部分に当接するユニット側当接部と、
前記ケース側当接部と前記ユニット側当接部とを前記回転軸方向に間隔をおいて連結する連結部とを有する、
請求項1または2に記載の乾燥装置。
【請求項4】
前記ケース側当接部および前記ユニット側当接部は、前記回転軸と直交する方向に延びている、
請求項3に記載の乾燥装置。
【請求項5】
前記ケーシングは、前記送風ファンが回転自在に支持され、前記回転軸方向から前記送風ファンを覆う軸方向側ケース部と、前記回転軸の径方向から前記送風ファンを覆う径方向側ケース部とを含み、
前記支持部材は、前記軸方向側ケース部と前記径方向側ケース部との少なくとも1箇所以上に設けられている、
請求項1~4のいずれかに記載の乾燥装置。
【請求項6】
前記送風ケースは、前記送風ユニットの吸気口に対向する部位であって前記吸気口側に凹入する部位に欠円形状の開口を有する、
請求項1~5のいずれかに記載の乾燥装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被乾燥物を乾燥するための乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
乾燥装置として、例えば、ホース体を収容する収容部が装置本体に設けられ、収容部は、ホース体の先端側の外周に接する案内壁と、この案内壁と直角をなしてホース体の先端開口を閉塞する閉塞壁とを備えたものが開示されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭64-31098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、吸気口から吸い込んだ空気を吐出口に向けて送風する送風部と、送風部から送風される空気を加熱する加熱部とを備える乾燥装置において、内部で発生する騒音を低減したいという課題がある。
本発明は、内部で発生する騒音を低減できる乾燥装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る乾燥装置は、吸気口と吐出口とを有する筐体と、前記筐体内に収容された送風部と、前記送風部を駆動させる駆動部と、前記吐出口に接続されるホース体と、前記送風部と前記吐出口との間に配される加熱部と、前記送風部を前記筐体内にて弾性的に支持する支持部材とを備え、前記送風部は送風ファン及びケーシングを含み、前記ケーシングの少なくとも一部を覆う送風ケースを備え、前記支持部材は前記ケーシングと前記送風ケースとの間に設けられている。
【発明の効果】
【0006】
上記構成によれば、内部で発生する騒音を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】(a)は第1実施形態に係る乾燥装置を表側上方から見た斜視図であり、(b)は乾燥装置を裏側上方から見た斜視図である。
図2】(a)は乾燥装置の正面図であり、(b)は図2の(a)のA-A断面を矢印の方向から見た断面図である。
図3】(a)は乾燥装置を右側から見た側面図であり、(b)は図3の(a)のB-B断面を矢印の方向から見た断面図である。
図4】(a)は乾燥装置を上方から見た平面図であり、(b)は図2の(a)のC-C断面を矢印の方向から見た断面図である。
図5】乾燥装置の分解状態を表側上方から見た斜視図である。
図6】乾燥装置の分解状態を裏側上方から見た斜視図である。
図7】乾燥装置からカバー体を取り外し且つホース体を直角状に屈曲させた状態を表側上方から見た斜視図である。
図8】送風部及び加熱部を示す図であり、(a)は表側であって右側上方から見た図であり、(b)は表側であって左側上方から見た図であり、(c)は表裏方向の表側で切断した状態を左側から見た図である。
図9】制御部のブロック図である。
図10】制御部の管理方法を説明する図である。
図11】筐体の内部の様子が分かるようにカバー体の向きを反転させた状態の斜視図である。
図12】第2実施形態における送風部の分解状態を表側であって右側上方から見た斜視図である。
図13】送風部の分解状態を表側であって左側上方から見た斜視図である。
図14】第4モードの制御内容を説明する図である。
図15】制御部における第4モードのフローチャート図である。
図16】温度センサの位置を説明する図であり、(a)は上方から見た図であり、(b)が(a)のD-D断面を矢印方向から見た断面図である。
図17】弾性体を備えた加熱部を説明する図であり、(a)は上方から見た斜視図であり、(b)は断面状態を上方から見た斜視図である。
図18】(a)は加熱部の分解状態を下方から見た斜視図であり、(b)は下方から弾性体を見た斜視図であり、(c)は仕切壁部周辺の拡大断面を下方から見た斜視図であり、(d)は仕切壁部周辺の拡大断面を下方から見た斜視図である。
図19】(a)は加熱部の分解状態を下方から見た斜視図であり、(b)~(e)は仕切壁部周辺の拡大断面を下方から見た斜視図である。
図20】弾性体の変形例を示す図である。
図21】(a)は変形例に係る乾燥装置を示す斜視図であり、(b)は横にした状態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
実施形態の一別態様に係る第1乾燥装置は、吸気口と吐出口とを有する筐体と、前記筐体内に収容された送風部と、前記送風部を駆動させる駆動部と、前記吐出口に接続されるホース体と、前記送風部と前記吐出口との間に配される加熱部と、前記送風部を前記筐体内にて弾性的に支持する支持部材とを備え、前記送風部は送風ファン及びケーシングを含み、前記ケーシングの少なくとも一部を覆う送風ケースを備え、前記支持部材は前記ケーシングと前記送風ケースとの間に設けられている。これにより、ケーシングが支持部材により支持されるため、騒音を低減できる。
実施形態の別態様に係る第2乾燥装置は、第1乾燥装置において、前記支持部材は、前記ファンの回転軸と平行な方向に長い長尺状である。
実施形態の別態様に係る第3乾燥装置は、第1または第2乾燥装置において、前記支持部材は、前記送風ケースの凹入部に挿入するケース側挿入部と、前記送風ケースの端壁に当接するケース側当接部と、前記ケーシングの凹入部に挿入するユニット側挿入部と、前記ケーシングの前記凹入部の周辺部分に当接するユニット側当接部と、前記ケース側当接部と前記ユニット側当接部とを前記回転軸方向に間隔をおいて連結する連結部とを有する。
実施形態の別態様に係る第4乾燥装置は、第3乾燥装置において、前記ケース側当接部および前記ユニット側当接部は、前記回転軸と直交する方向に延びている。
実施形態の別態様に係る第5乾燥装置は、第1~第4乾燥装置において、前記ケーシングは、前記送風ファンが回転自在に支持され、前記回転軸方向から前記送風ファンを覆う軸方向側ケース部と、前記回転軸の径方向から前記送風ファンを覆う径方向側ケース部とを含み、前記支持部材は、前記軸方向側ケース部と前記径方向側ケース部との少なくとも1箇所以上に設けられている。
実施形態の別態様に係る第6乾燥装置は、第1~第5乾燥装置において、前記送風ケースは、前記送風ユニットの吸気口に対向する部位であって前記吸気口側に凹入する部位に欠円形状の開口を有する。
実施形態の別態様に係る乾燥装置は、吸気口から吸い込んだ空気を加熱して吐出口から吐出する乾燥装置であって、前記吸気口から吸い込んだ空気を前記吐出口に向けて送風する送風部と、前記送風部から送風される空気を加熱する加熱部とを備え、前記加熱部は、ヒータと、前記ヒータを収容するケースと、前記ケースに取り付けられた温度センサと、前記ケースと前記ヒータとの間に配され且つ前記ヒータを前記温度センサ側に付勢する弾性体とを備える。
これにより、吸気口から吸い込んだ空気を吐出口に向けて送風する送風部と、送風部から送風される空気を加熱する加熱部とを備え、加熱部はヒータと温度センサとを備える乾燥装置において、ヒータのサイズにばらつきがあるため、ヒータと温度センサとの距離が一定にならず、ヒータの温度を正確に検知できないという課題を解決できる。
実施形態の別態様に係る乾燥装置は、前記ケースの対向する壁部のうち一方の壁部に前記温度センサが取り付けられ、他方の壁部と前記ヒータとの間に前記弾性体が配される。
実施形態の別態様に係る乾燥装置は、前記弾性体は、前記ケースに当接する延伸部と、前記延伸部に対して屈曲し、前記ヒータに当接する弾性変形部とを備える。
実施形態の別態様に係る乾燥装置は、前記弾性変形部は、第1辺部分と、第2辺部分と、前記第1辺部分と前記第2辺部分との間に位置し且つ前記第1辺部分と前記第2辺部分とを接続する連結部分とを有し、前記第2辺部分は、前記延伸部に接続され、前記延伸部から離れる方向に屈曲し、前記第1辺部分は、前記延伸部に近づく方向に屈曲し、前記連結部分にて前記ヒータに当接する。
実施形態の別態様に係る乾燥装置は、前記第1辺部分の端部は、前記延伸部に当接する。
実施形態の別態様に係る乾燥装置は、前記弾性体は、前記延伸部のうち前記弾性変形部と接続される位置とは反対側の位置に、前記ケースとは反対側に屈曲する屈曲部を有する。
実施形態の別態様に係る乾燥装置は、前記弾性体は、前記弾性変形部のうち前記延伸部と接続される位置とは反対側の位置に、前記ケースとは反対側に屈曲する屈曲部を有する。
実施形態の別態様に係る乾燥装置は、前記弾性体は、弾性変形部を備え、前記弾性変形部は、第1辺部分と、第2辺部分と、前記第1辺部分と前記第2辺部分との間に位置し且つ前記第1辺部分と前記第2辺部分とを接続する連結部分とを有し、前記連結部分にて前記ヒータに当接する。
ところで、上記特許文献1に記載の乾燥装置では、ホース体を略L字状に曲げて収容部に収容しなければならないため、装置本体のサイズに依存して、ホース体の長さが制限される欠点がある。実施形態の一態様に係る乾燥装置は、装置本体のサイズに依存せずに、ホース体の長さであるホース長(以下、「ホース長」という)を長くすることができる乾燥装置を提供することを目的とし、吸気口から吸い込んだ空気を加熱して吐出口から吐出する装置本体と、前記装置本体の前記吐出口に一端が接続される屈曲自在なホース体とを備え、前記装置本体は、前記吸気口と前記吐出口とを有する筐体と、前記吸気口から吸い込んだ空気を前記吐出口に向けて送風する送風部と、前記送風部から送風される空気を加熱する加熱部とを備え、前記筐体は、前記送風部と前記加熱部と前記吐出口とが第1方向に沿う状態で前記送風部と前記加熱部とを収容する第1収容部と、前記第1方向と平行に延伸する前記ホース体の他端部を収容する第2収容部とを第2方向に有し、前記ホース体の他端部は、前記吐出口と、前記送風部における前記吐出口と反対側に位置する端との第1方向の中央よりも前記端側に位置するように収容される。これにより、装置本体のサイズに依存せずに、ホース長を長くすることができる。
【0009】
実施形態の別態様に係る乾燥装置において、前記第2収容部は、前記第1収容部に対して前記第2方向に隣接する位置に形成された空間により構成され、当該空間は、前記第1方向に沿って延伸し且つ前記第2方向の前記第1収容部と反対側が開放する。これにより、ホース体を屈曲させながら第2収容部に他端部を収容することができる。
実施形態の別態様に係る乾燥装置において、前記空間は、前記筐体を前記1方向から見たときに前記第2方向と前記第1方向とに直交する第3方向の一方側が少なくとも開放し、前記装置本体は、前記第1方向から見たときに、前記第3方向の一方側を前記第2方向に沿って延伸して、前記ホース体の他端部を前記第3方向の一方側から支持する支持部を有する。これにより、ホース体の他端部を安定した状態で収容することができる。
【0010】
実施形態の別態様に係る乾燥装置において、前記装置本体は、外部から電力を供給するためのコードと、当該コードが巻き付けられる巻付部とを有し、前記巻付部は、前記筐体の外部であって第3方向から見たときに前記第1収容部及び第2収容部とに重なる状態で設けられている。これにより、筐体を小型化することができる。
実施形態の別態様に係る乾燥装置において、前記装置本体は、前記吐出口から前記第1方向に筒状に延伸する筒状部を前記筐体に有し、前記筒状部は、前記ホース体の一端部における前記吐出口との接続部分より前記ホース体の他端部側を収容する。これにより、ホース体の一端部を筒状部に接続する場合よりも、ホース体の一端部を長く収容できる。
実施形態の別態様に係る乾燥装置において、前記送風部は、ファンと駆動モータとを備える送風ユニットと、前記送風ユニットを収容する送風ケースとを備え、前記送風ユニットは、前記送風ケースとの間に配された弾性体により支持されている。これにより、送風ユニットの騒音を低減できる。
【0011】
実施形態の別態様に係る乾燥装置において、前記送風部は、ファンと駆動モータとを備える送風ユニットと、前記送風ユニットを収容する送風ケースとを備え、前記送風ケースは、前記送風ユニットの吸気口に対向する部位であって前記吸気口側に凹入する部位に欠円形状の開口を有する。これにより、送風ユニットの騒音を低減できる。
【0012】
実施形態の別態様に係る乾燥装置において、前記送風部は、ファンと駆動モータとを備える送風ユニットと、前記送風ユニットを収容する送風ケースとを備え、前記送風ユニットは、前記送風ケース内で、前記送風ケースに固定されずに、複数個の弾性体により支持され、前記送風ケースは、前記送風ユニットを収容し且つ前記送風ユニットの吸気口側が開口するケース本体と、前記ケース本体の開口側を覆うケースカバーとを備え、前記弾性体は、前記ケース本体における前記ファンの回転軸と直交する端壁と前記送風ユニットとの間と、前記ケースカバーにおける前記ファンの回転軸と直交する端壁と前記送風ユニットとの間とに配され、前記弾性体は、前記ファンの回転軸と平行な方向に長い長尺状をし、前記ケース本体の凹入部又は前記ケースカバーの凹入部に挿入するケース側挿入部と、前記ケース本体の端壁又は前記ケースカバーの端壁に当接するケース側当接部と、前記送風ユニットの凹入部に挿入するユニット側挿入部と、前記送風ユニットの前記凹入部の周辺部分に当接するユニット側当接部と、前記ケース側当接部と前記ユニット側当接部とを前記回転軸方向に間隔をおいて連結する連結部とを有する。これにより、送風ユニット122の振動を低減できる。
実施形態の別態様に係る乾燥装置において、乾燥装置がある部屋の室温を測定する温度センサと、前記温度センサが測定した室温に対応して目標温度を複数記憶する記憶部と、前記温度センサにより測定された室温に対応して前記目標温度を前記記憶部から読み出して、読み出した前記目標温度で寝具を保温するように前記加熱部と前記送風部とを制御する制御部とをさらに備える。これにより、室温に対応した温度で寝具を保温できる。
実施形態の別態様に係る乾燥装置において、前記加熱部は、ヒータと、前記ヒータを収容するケースと、前記ケースに取り付けられた温度センサと、前記ケースと前記ヒータとの間に配され且つ前記ヒータを前記温度センサ側に付勢する弾性体とを備える。これにより、温度センサでの検出結果が、ヒータサイズのばらつきの影響を受け難くできる。
【0013】
<第1実施形態>
1.概要
乾燥装置Xは、図1に示すように、装置本体1とホース体3とを備える。
図2の(b)や図3の(b)に示すように、装置本体1は、吸気口11aから吸い込んだ空気を加熱して吐出口11bから温風を吐出する。ホース体3は、一端部32が装置本体1に接続され屈曲自在及び伸縮自在なホース31と、ホース31の他端部に接続されたノズル本体33とを有し、U字状に屈曲する状態で装置本体1に収容され、使用時に直線状に引き伸ばされる。なお、ノズル本体33はホース体3の他端部に相当し、ホース体3の他端部の符号も「33」とする。
【0014】
乾燥装置Xは、例えば、引き伸ばされたホース体3のノズル本体33を布団、毛布、衣服等の被乾燥物の中に挿入した状態で、温風を吐出することで被乾燥物を乾燥させる。
ここで、図1に示すように、装置本体1の吐出口(11b)から温風を吐出する方向を第1方向とし、吐出する側を一方側とする。ホース体3をU字状に屈曲させた状態(収容状態)で一端部32と他端部33とが対向して延伸する方向と第1方向とを一致させた際に一端部32と他端部33とが対向(隣接)する方向を第2方向とし、このとき一端部32が位置する側を一方側とする。第1方向と第2方向とに直交する方向を第3方向とし、第1方向から乾燥装置Xを見たときにホース体3が位置する側を一方側とする。なお、第2方向は、後述の第1収容部114と第2収容部115とが並んだ状態で第2収容部115側から第1収容部114側へ向かう方向又は第1収容部114側から第2収容部115側へ向かう方向でもある。
【0015】
乾燥装置Xを使用しない状態、換言すると、ホース体3が収容された状態の乾燥装置Xの置き方について特に限定するものではないが、便宜上、図1に示すように、ホース体3が上側にあり、操作部15が表側にある状態を想定して説明する。したがって、第1方向を上下方向とし、第1方向の一方側を「上側」、他方側を「下側」とする。同様に、第2方向を左右方向とし、乾燥装置Xを正面にあるとして、第2方向の一方側を「左側」、他方側を「右側」とする。同様に、第3方向を表裏方向又は前後方向とし、第3方向の一方側を「裏側」又は「後側」、他方側を「表側」又は「前側」とする。
以下、装置本体1とホース体3とについて説明する。
【0016】
2.装置本体
装置本体1は、図5及び図6に示すように、少なくとも、吸気口11aと吐出口11bとを有する筐体11と、吸気口11aから吸い込んだ空気を吐出口11bに向けて送風する送風部12と、送風部12から送風される空気を加熱する加熱部13とを備える。
装置本体1は、送風部12、加熱部13以外に、例えば、ホース体3の一端部32と接続するホース接続部14(図2参照)、乾燥装置を操作するための操作部15、送風部12や加熱部13を制御する制御部171、収容状態にあるホース体3を支持する支持部161、送風部12等に電力を供給する電源部、商用電源と接続するためのコード179を巻き付ける巻付部165、ホース体3の接続部を覆うカバー部19のうち、1以上を備えてもよく、ここでは、全部を備えた装置本体1について説明する。
なお、制御部と電源部とは一体に構成され、ここでは回路部17として説明する。また、支持部161と巻付部165とは一体化された支持巻付部材16により構成されている。
【0017】
(1)送風部
送風部12は送風ファンと駆動モータとを備える。ここでは、送風ファンはシロッコファンにより構成され、駆動モータはブラシレスモータにより構成さている。送風部は、図8の(a)及び(c)に示すように、ケーシング121内にシロッコファン(図示省略)と駆動モータ(図示省略)とを一体に備えるブロアタイプの送風ユニット122と、送風ユニット122を収容する送風ケース123とを備える。これにより、送風ユニット122の騒音が送風部12の外部へと漏れるのを抑制できる。
ケーシング121は、図8の(c)に示すように、スクロール形状をし、シロッコファンの回転軸A1と直交し且つ対向する端壁の他方の端壁(右端壁)に吸気口を、加熱部13側に排気口121aを有している。なお、図8の(c)に現れている端壁121bはケーシング121の一方の端壁(左端壁)である。
【0018】
送風ケース123は、送風ユニット122に対応した形状をし、ケース本体124とケースカバー125とから構成される。ケース本体124の端壁124aは、筐体11の吸気口11a(の少なくとも1つ)と対向し、図8の(b)に示すように、送風ユニット122のケーシング121の左端壁121bと対向し、円形状の開口124bを有する。ケースカバー125は、送風ユニット122のケーシング121の右端壁と対向する。
【0019】
ケース本体124の端壁124aの開口124bから吸込まれた空気は、送風ケース123内を周壁121c(図8の(c)参照)に沿ってケースカバー125側を通り、ケーシング121の右端壁の吸気口からケーシング121内に入ってケーシング121の排気口121aから加熱部13に向かって排出される。これにより、ケース本体124の開口124bとケーシング121の吸気口とが遠くなり、送風部12の外部へと漏れる送風ユニット122の騒音を、送風ケース(123)の開口(124b)とケーシング(121)の吸気口とを対向させて配置した場合に比べて、小さくできる。
【0020】
送風部12は、図8の(c)に示すように、ケーシング121と送風ケース123(ケース本体124)との間に、駆動モータの振動を吸収するための吸収部材126を1以上備える。吸収部材126は、例えば、スポンジ(ポリウレタン、ポリエステル、グラスウール、ポリエチレンテレフタラート、ポリオレフィン、シリコーン、ゴム)等の弾性体により構成される。なお、吸収部材126は、送風ケース123内で送風ユニット122を支持する支持部材としても機能する。
送風ケース123の排気口123aは、図2の(b)及び図8の(c)に示すように、駆動モータの回転軸A1を通り且つ上下方向に延伸する仮想線A2よりも後側にある。換言すると、図2の(b)に示すように、送風部12の回転軸A1は装置本体1の表裏方向の略中央に位置し、装置本体1の吐出口11bが表裏方向の中央(又は略中央)から裏側に位置する。なお、送風ケース123の排気口123aは、送風部12の排気口とし、符号123aを用いる。
【0021】
(2)加熱部
加熱部13は、図8に示すように、少なくともヒータ131を備える。ここでの加熱部13は、送風部12の排気口123aに対して上側(装置本体1の吐出口11b側)に配されている。加熱部13は、送風部12の排気口123aに連通する状態で送風部12の送風ケース123に接続する加熱筒体132と、加熱筒体132内に配されたヒータ131とを有している。なお、加熱筒体132には、図8の(b)に示すように、ヒータ131により加熱された空気の温度を測定する温度センサ133が設けられている。
【0022】
(3)ホース接続部
ホース接続部14(図2参照)は、図3の(b)の拡大図に示すように、ホース体3の一端部32に外嵌する筒部分141を備える。ホース接続部14とホース体3との接続には、係合構造、螺合構造、接着構造等を利用できる。ここでは螺合構造を利用している。このため、筒部分141の内周面がねじ(雌ねじ)141aとなっており、ホース体3の一端部32のねじ32aが螺合する。ホース接続部14は、カバー部19を利用して、筐体11側に保持されている。
ホース接続部14は、図5及び図6に示すように、環状体143より構成されている。環状体143は、内周面に上記のねじ141aを有する他、送風部12側に異物の侵入を防止するフィルタ部145を有する。
【0023】
(4)カバー部
カバー部19は、ホース体3の保護機能の他、例えば、ホース接続部14の環状体143を筐体11に保持する機能を有する。
カバー部19は、図5及び図6に示すように、上下方向に延伸する筒状部191と、筒状部191の一端から径方向の外方へと張り出す外鍔部193と、筒状部191と外鍔部193との間の段差部195とを一体で有する筒状体197により構成される。
カバー部19は、図3の(b)の拡大図に示すように、筐体11の吐出口11bに内側から筒状部191と段差部195とが挿通し、外鍔部193が筐体11の吐出口11bの周辺部に当接する状態で、筐体11に固定される。ホース接続部14の環状体143は筒状体197の段差部195に配され、加熱部13の加熱筒体132により筐体11の内側から支持される。このように段差部195(環状体143)は筒状体197の上下方向の下端に位置するため、例えば筒状体197の上端や中間に環状体が位置する場合よりもホース体3の全長を長くできる。
筒状部191は、図3の(b)に示すように、ホース体3の一端部32側(筐体11の吐出口11bとの接続部分よりもホース体3の他端側)を収容することとなり、ホース体3の一端部32側の保護が可能となる。なお、筒状部191は、換言すると、ホース体3の一端部32側を収容するホース収容部ともいえる。
【0024】
(5)操作部
操作部15は、図2に示すように、例えば、電源のオン、オフ、温風の温度の選択、温風の吐出時間の選択、タイマの設定、自動モードの選択等を行うための操作部分151(図5参照)を操作基板153(図6参照)に備える。ここでは、押圧式のボタンが利用され、操作基板153にはタイマの残り時間等を表示する表示部分155が設けられている。操作部15は、操作部分151が筐体11の変形部分112c(図11参照)の裏側に、表示部分155が筐体11の貫通孔112d(図11参照)から露出する状態で操作基板153が筐体11の内側に固定されている。
自動モードには、例えば、高めの温度設定で強めの風量を吐出する第1モード、低めの温度設定で通常の風量を吐出する第2モード、通常の温度設定で強めの風量を送り出す第3モード、就寝の際に布団を室温よりも暖かい状態に温める第4モード等がある。
【0025】
(6)回路部
(6-1)制御部
制御部171は、使用者の操作部15の操作により設定された温風温度、風量、稼働時間になるように送風部12(駆動モータ)や加熱部13(ヒータ131)を駆動したり、使用者により選択された自動モードにしたがって送風部12と加熱部13とを制御したり、温度センサ133によって駆動を停止したりする。
制御部171は、図9に示すように、例えば、CPU、作業用のRAM、記憶部、タイマ等により構成され、記憶部に記憶されている各種の設定データに基づき、又は自動モードの際には記憶部に記憶されているコンピュータプログラムに基づき、送風部12や加熱部13の駆動をそれぞれ制御する。
制御部171は、図7に示すように、CPU、RAM、記憶部等を構成する電子部品172を回路基板173に有している。回路基板173は、送風部12の右側であって送風部12の回転軸A1よりも表側に配されている。これにより、送風部12の回転軸A1よりも表側の空間を有効に利用できる。なお、図5等では、電子部品172は1個のブロック状として示している。
【0026】
制御部171は、温度センサ134(図7参照)により検出された温度に基づいて加熱部13の駆動のON・OFFを制御することで、選択又は設定された温風温度になるようにしている。
具体的には、図10に示すように、予め定められた設定温度をTe3とすると、制御部171は、加熱部13の温度センサ133の検出温度がTe3より高いTe4になると加熱部13の駆動を停止し、検出温度がTe3より低いTe2になると加熱部13を駆動し、タイマの計測時間が設定時間のTi1になると加熱部13の駆動を停止し、検出温度がTe1になると送風部12の駆動を停止する。
【0027】
制御部171は、自動モードで第4モードが選択された場合、温度センサ134の検出温度より所定の温度分だけ高い設定温度Te3になるように、加熱部13と送風部12とを駆動する。
つまり、制御部171は、自動モードとして第4モードを操作部15で受け付けると、温度センサ134から検出温度を取得する工程と、検出温度を基に加熱すべき設定温度Te3を設定する工程と、設定温度Te3にもとづいて加熱部13の駆動を制御する工程とを行う。
第4モードに着目する発明では、対象物に他端部が挿入されるホース体を有し、前記他端部から温風を吐出する温風モードを実行可能な乾燥装置において、前記乾燥装置内部に取り込んだ空気を加熱して前記温風を生成する加熱部と、設置位置での温度を検出する温度検出部(温度センサ)と、検出された温度に基づいて前記加熱手段を制御する制御部とを備える。
【0028】
設定温度Te3の設定は、検出温度に対して加熱すべき加熱温度(設定温度と検出温度との差)と検出温度とを対応付けたテーブルを記憶部に記憶しておき、検出温度に対応した加熱温度を記憶部から取得して、記憶部から取得した加熱温度を検出温度に加算することで行う。なお、加熱温度は、例えば、室温が高い場合(例えば、春や秋である)には室温との温度差が小さいように、室温が低い場合(例えば冬である)には室温と差が大きくなるように、それぞれ設定されてもいる。
この際、制御部171は、図7に示すように、送風部12の送風ケース123の外側であって送風ケース123と筐体11の吸気口11aとの間に設けられた温度センサ134から温度を取得しているため、回路部17の電子部品172や回路基板173等からの発熱による影響を受け難くできる。なお、温度センサ134は、主に室温の温度を測定するため、室温センサともいえる。
特に、吸気口11aを、吐出口11bに対して上下方向の反対側に位置する(筐体11の下壁部)吸気口とすることで、使用時に布団等により装置本体1が覆われても、筐体11の底壁部は覆われ難く、室内の温度を有する空気が吸気口11aから吸込まれることとなる。これによって、室温の正確な測定が可能となり、室温を考慮した正確な加熱が行われ、就寝のために布団に入った際の心地よさを向上させることができる。
制御部171は、使用者により乾燥装置の稼働時間が選択されると、タイマを始動させると共に、送風開始から経過時間又は稼働する残り時間を表示部分155に表示させる。
【0029】
(6-2)電源部
電源部は、コード179(図6参照)を介して商用電源から受電して、送風部12、加熱部13、操作部15、制御部171等に供給する電力を生成する。電源部は、整流回路、電力変換回路等を有し、これらの回路は複数個の電子部品172により構成される。複数個の電子部品172は回路基板173に実装されている。なお、コード179は筐体11から導出された部分のみを示している。
電源部と制御部171とを同じ回路基板173を使って構成することで、部品点数を削減し、筐体11への組み込み工数を少なくできる。
【0030】
(7)筐体
(7-1)構造
筐体11は、図11に示すように、例えば、上下方向の長い直方体状であって、上下方向から見たときに1つの角部分が欠けたような形状をしている。ここでの筐体は、上下方向から見ると、例えば、左右方向に長い矩形状に近い形状をし、欠け部分の形状は例えば四角形状でその面積は例えば全体面積の略1/4である。
欠け部分は、左右方向又は表裏方向から見ると、筐体11の上下方向の大部分が欠け、下端部のみが残っている。この部分により後述のベース部18が構成される。これにより、装置本体1の第1方向を上下方向として、装置本体1を床等の面に設置する際(装置本体1を寝かした際)にも安定した状態で行うことができる。
筐体11は、上端側から上方に延伸して、「U」字状に架設する架設部11cを有している。架設部11cは、例えば、使用者が持ち運ぶ際に把持する部分として機能する。架設部11cは表端側に位置している。これにより、装置本体1に接続されているホース体3と干渉することなく、乾燥装置Xを持ち運びできる。また、架設部11cは、ホース体3の一端部32との間に隙間が存在するように設けられており、当該隙間に例えば乾燥対象である布団等の端部を差し込むことで、装置稼働中に布団が移動するのを規制できる。
【0031】
筐体11は、本体111とカバー体112との少なくとも2部材により構成されている。本体111とカバー体112は架設部11cで表裏方向と直交する仮想面で互いに当接するように構成されている。
【0032】
本体111は、図5に示すように、吸気口11aを1以上有する。ここでは、吸気口11aは、左右方向と直交する壁部と、上下方向と直交する壁部の合計4か所に形成されている。これにより、吸気抵抗を小さくでき、小型の駆動モータを利用できる。なお、本体111には、吸気口11a用のフィルタ113が設けられ、フィルタ113をスライドさせて固定するための固定溝111aが内面に形成されている。
本体111は上壁部に吐出口11bを有する。なお、吐出口11bには上記の通りホース体3の一端部32が接続される。
本体111は、送風部12、加熱部13、回路部17やカバー体112を固定するための固定部111bを有している。固定部111bは、例えば、固定にねじを利用する場合、表裏方向に延伸するボスに形成されたねじ孔等により構成される。
【0033】
カバー体112は、図11に示すように、操作部15を固定するためや本体111に固定するための固定部112aを有している。固定部112aは、例えば、固定にねじを利用する場合、表裏方向に延伸するボスに形成されたねじ孔等により構成される。
カバー体112はU状の溝112bを表壁に有している。溝112bに囲まれた変形部分112cは、表裏方向に弾性変形可能となり、使用者の操作により操作部15の操作部分151を表側から押圧する。
【0034】
(7-2)収容
筐体11は、図11に示すように、少なくとも、送風部12と加熱部13と吐出口11bとが第1方向(上下方向)に沿うように送風部12と加熱部13とを収容する第1収容部114と、第2方向から透視的に見たときにホース体3の他端部33が送風部12と重なるようにU字状に屈曲するホース体3の他端部33側を収容する第2収容部115とを有する。ここでは、第1収容部114と第2収容部115は左右方向に隣接している。
筐体11は、図2の(b)に示すように、第1収容部114と第2収容部115との表側に第3収容部116を有する。第3収容部116は操作部15を収容する。筐体11は、図11に示すように、第3収容部116と第2収容部115の間に第4収容部117を有する。第4収容部117は回路部17を収容する。
【0035】
(7-2-1)第1収容部
第1収容部114は、図2の(b)に示すように、送風部12の排気口123aの中心と、加熱部13の加熱筒体132の中心軸と、筐体11の吐出口11bの中心とが略一直線上に位置するように、送風部12と加熱部13とを収容する。ここでは、上記の一直線は、上下方向と略平行である。
なお、第1収容部114は、図4の(b)及び図11において、他の部材と区別するために、引き出し線を矢印で示している。
第1収容部114は、送風部12の排気口123aと加熱部13とホース接続部14とが、筐体11の後部側に位置するように、送風部12と加熱部13とを収容する。第1収容部114は、送風部12の回転軸A1が左右方向と略平行となる状態で収容する。これにより、筐体11の裏側の壁部11dを平坦状にすることができ、コード179の巻き付けが容易となる。なお、第1収容部114は、送風部12の回転軸A1が左右方向と略平行となる状態で送風部12の排気口123aを筐体11の裏側に配することで、図2の(b)に示すように、送風部12の送風ケース123の表側部分の上方に空間が形成される。
【0036】
(7-2-2)第2収容部
第2収容部115は、図11に示すように、第1収容部114の左右方向に対向する部位に形成される。第2収容部115は、上記の筐体11の欠け部分により形成された空間を利用している。
なお、第2収容部115は、図4の(b)、図7及び図11において、他の部材と区別するために、引き出し線を矢印で示している。
第2収容部115は、ホース体3の他端部33の長手方向の約2/3を収容する。より具体的には、少なくとも稼働ユニット35を収容する。これにより、ホース体6の装置本体1から上方への張り出し量を少なくでき、また、稼働ユニット35の張り出し部分が少なくなり、稼働ユニット35を保護できる。
空間は、上下方向に沿って延伸し且つ少なくとも第1収容部114と反対側(右側)が開放する。これにより、ホース体3の他端部33を容易に収容できる。
空間は、筐体11を上下方向から見たときに、その裏側が開放している。空間は、上端側が開放し、筐体11において架設部11cを除いた上壁部11eから送風部12の下端近傍まで、上下方向に沿って延伸している(図3の(b)参照)。これにより、乾燥装置Xの吐出口11bが上側となるように乾燥装置Xを設置した際のベース部18を形成できる。
なお、空間の上下方向と直交する断面の形状は四角形(方形)状をしているが、ホース体3の他端部33を収容できる形状であれば、四角形以外の形状であってもよい。
【0037】
(7-2-3)第3収容部
第3収容部116は、筐体11内の左右方向の両端間に亘って設けられている。つまり、筐体11を表側から見たときに、第1収容部114と第2収容部115とに跨るように第3収容部116は設けられている。これにより、操作部15の操作部分151等を大きくでき、使用者の操作性を向上させることができる。
なお、第3収容部116は、図2の(b)、図4の(b)、図7及び図11において、他の部材と区別するために、引き出し線を矢印で示している。
第3収容部116は、筐体11における架設部11cを除いた上壁部11eから、図2の(b)に示すように、送風部12の送風ケース123の近傍まで延伸している。これにより、操作部15の収容空間を確保できる。
また、送風部12において、回転軸A1を通り上下方向に延伸する仮想線A2よりも表側に位置する張り出し部分12aの上側に形成される空間を有効に利用できる。なお、この空間にヒータ131の電気接続部分131aを配することにより、表裏方向の寸法を小さくできる。
第3収容部116は、操作基板153を表裏方向と直交する状態で収容する。これにより、筐体11内に吸い込んだ空気の流れを妨げるのを抑制できる。
【0038】
(7-2-4)第4収容部
第4収容部117は、図7に示すように、表側から見ると、送風部12や加熱部13に対して右側に位置している。これにより、操作部15と干渉することなく、大きな空間を筐体11内に形成でき、回路部17の大型の電子部品172等を収容できる。なお、回路基板173は第2収容部115側に配されている。
なお、第4収容部117は、図4の(b)、図7及び図11において、他の部材と区別するために、引き出し線を矢印で示している。
第4収容部117は、筐体11における架設部11cを除いた上壁部11eから、送風部12の送風ケース123の近傍まで延伸している。これにより、大型の回路基板173の収容が可能となり、電源部及び制御部を構成する電子部品172とをまとめて実装できる。
第4収容部117は、回路基板173を表裏方向と直交する状態で収容する。これにより、筐体11内に吸い込んだ空気の流れを妨げるのを抑制できる。
【0039】
(8)支持巻付部材
(8-1)支持部
支持部161は、図1の(b)に示すように、U字状に屈曲するホース体3の他端部33を裏側から支持する第1支持部分162を有している。第1支持部分162は、上下方向から見たときに、第2収容部115を構成する空間における裏側を左右方向に沿って延伸する。
支持部161は、U字状に屈曲するホース体3の他端部33を右側から支持する第2支持部分163を有している。第2支持部分163は、第1支持部分162の延伸先端から、左右方向の外方側(右側)に延伸しながら表側に湾曲している。なお、第2支持部分163は、ホース体3の他端部33であって第2支持部分163に支持される部分の外周形状に対応するように湾曲している。これにより、ホース体3の他端部33をしっかりと支持できる。
支持部161は、第1支持部分162と第2支持部分163とを連続して有している。ここでの支持部161は、第1支持部分162及び第2支持部分163を上下方向に間隔を置いて複数個(例えば2個)有している。これにより、ホース体3の他端部33を確実に支持できる。なお、2個の第1支持部分162は連結部分164により連結され、一体化されている。
【0040】
(8-2)巻付部
巻付部165は筐体11の外部に設けられている。これにより、筐体11の小さくできる。巻付部165は筐体11の裏側に設けられている。具体的には、図4に示すように、巻付部165は第1収容部114と第2収容部115とに跨るように、筐体11の裏壁部側に設けられている。これにより、巻付部165を大きくでき、長いコード179も使用できる。
コード179は同心円状(渦巻状)に巻き付けられる。巻付部165は、図5に示すように、コード179を巻き付けるドラム部分166と、ドラム部分166に巻き付けられたコード179が崩れないように規制する規制部分167とを有する。
具体的には、ドラム部分166は、四角筒状をし、筒軸が表裏方向に延伸している。規制部分167はドラム部分166の裏側端から径方向に延伸する板状をし、ドラム部分166と規制部分167は一体で設けられている。なお、規制部分167は、裏側から見たときに、左右方向に長い矩形状をしている。
巻付部165は、筐体11に取り付けられ、図4に示すように、筐体11と規制部分167との間に溝状の空間168が形成され、当該空間168にコード179が配される。この構成により、1個の規制部分167で溝状のコード収容空間(168)を形成できる。
なお、コード179は、一端が電源部と接続され、筐体11の貫通孔111e(図6参照)、巻付部165のドラム部分166の内部を通り、図5に示すように、ドラム部分166の欠け部分169から導出される。
【0041】
(8-3)支持巻付部材
ここでの支持部161と巻付部165とは、図5に示すように、樹脂材料により一体成形された支持巻付部材16により構成される。支持巻付部材16は、筐体11に取り付けるための取付部16aを有している。取付けには、筐体11を内部から挿通するねじが利用され、ドラム部分166の内側に形成されたボスのねじ孔により構成されている。
支持巻付部材16が筐体11に取り付けられた状態では、図7に示すように、ドラム部分166における左右方向の右側が第2収容部115側に張り出し、当該張り出し部分に支持部161が設けられている。このため、支持部161の裏面は、筐体11の第1収容部114の裏面と略面一となる。これにより、使用者はコード179を容易に巻き付けることができる。
【0042】
(9)ベース部
ベース部18は、図7に示すように、筐体11の下端部により構成される。なお、ベース部18における底面は筐体11の下端面であり、第2収容部115に面する壁部181が天面となる。なお、天面の符号も181とする。
ベース部18は、天面181の右側端から上側に突出する突出部分183を有する。突出部分183は、表裏方向に延伸し、図1に示すように、第2収容部115に収容されているホース体3の他端部33に係合する。これにより、ホース体3が屈曲状態から直線状態に戻ろうとするのを規制できる。つまり、突出部分183はホース体6の他端部33の吐出側を支持している。
ベース部18は、後端面から前後の後方へ突出する突出部分185を有している。突出部分185は左右方向に間隔を置いて複数個(例えば2個)ある。突出部分185の突出端は、図2の(b)に示すように、巻付部165の裏面と略一致する。これにより、使用時に操作部15を上にして乾燥装置Xを設置した(乾燥装置Xを寝かした)際にも、ガタつくようなことを少なくできる。
【0043】
3.ホース体
ホース体3は、図1に示すように、可撓性及び伸縮性を有するホース31と、ホース31の他端部に装着されたノズル本体33とを有する。
ホース31の一端部32には、図3の(b)の拡大図に示すように、ねじ32aが形成され、当該ねじ32aが装置本体1のホース接続部14のねじ141aに螺合することで、ホース体3が装置本体1に接続される。
ホース31の他端部33にはねじ(図示省略)が形成され、当該ねじがノズル本体33の接続部のねじ(図示省略)に螺合する。
ノズル本体33は、ノズル本体33が布団等の被乾燥物により覆われた際に、被乾燥物を持ち上げて、乾燥装置Xから吐出される空気の到達空間を拡張するための稼働ユニット35を有している。
【0044】
<第2実施形態>
第1実施形態では、送風ユニット122を送風ケース123に固定した状態で、弾性部材(吸収部材)126をケーシング121と送風ケース123との間に設けていたが、この技術に追加して、又は変更して他の騒音対策を行ってもよい。
第2実施形態では、第1実施形態の騒音対策と異なる構成の騒音対策を有している。
具体的には、吸気口から吸い込んで加熱した空気を吐出口に接続されたホース体から吐出する乾燥装置において、吸気口から吸い込んだ空気を吐出口に向けて送風する送風部を備え、送風部は、ファンと駆動モータとをケーシング内に備える送風ユニットと、送風ユニットを収容する送風ケースとを備え、送風ケースは、送風ユニットの吸気口に対向する部位であって送風ユニット側に凹入する部位に、欠円形状の開口を有する。さらに、送風ユニットは、送風ケース内で、送風ケースに固定されずに、複数個の弾性体により支持されている。
第2実施形態について、図12及び図13を用いて説明する。
なお、第2実施形態は、送風部が第1実施形態と異なり、第1実施形態と同じ構成については、図12又は図13に示されていなくても、同じ符号を用いる。
【0045】
図13に示すように、送風部1012は、第1実施形態と同様に、ケーシング121内にシロッコファン(図示省略)と駆動モータ(図示省略)とを一体に備えるブロアタイプの送風ユニット122と、送風ユニット122を収容する送風ケース1123とを備える。
ケーシング121は、スクロール形状をし、シロッコファンの回転軸と直交し且つ対向する端壁の他方の端壁(右端壁121d)に吸気口121eを、加熱部13側に排気口121aをそれぞれ有している。なお、図13に現れている端壁121bはケーシング121の一方の端壁(左端壁121b)であり、塞がれている。
【0046】
送風ケース1123は、送風ユニット122に対応した形状をし、ケース本体1124とケースカバー1125とから構成される。
ケース本体1124の端壁1124aは、筐体11の吸気口11a(の少なくとも1つ)と対向し、図13に示すように、送風ユニット122のケーシング121の左端壁121bと対向する。
ケースカバー1125は、図12に示すように、送風ユニット122のケーシング121の右端壁121dと対向する端壁1125aを有する。ケースカバー1125は、送風ユニット122の吸気口121eに対向する部位、つまり、端壁1125aにおける対向する部位に開口1125bを有する。
【0047】
ケースカバー1125は、端壁1125aに内側に凹入する凹入部分1125cを有し、その凹入部分1125cの凹入先端縁により開口1125bが構成される。凹入部分1125cは、送風ケース1123の内側に凸の曲面状に構成されている。凹入部分1125cは、送風ユニット122に向かうにしたがって凹入部分1125cの開口面積が小さくなっている。これにより、開口1125bは、筐体11内に吸い込んだ空気を送風ユニット122に供給する際にオリフィスとして機能し、筐体11内で発生している吸気中の風切り音を低減できる。
開口1125bは、送風ユニット122内に空気を吸い込むためのものであり、図12及び図13に示すように、吸気口121e側に凹入した欠円形状をしている。なお、開口1125bは、換言すると、「D」字状をしている。開口1125bは、送風ユニット122の吸気口121eの開口面積に対して、55~85[%]となるように、形成されている。
【0048】
送風ケース1123は、ケース本体1124の周壁1124cから径方向の外方へ張り出すボス部1124dのねじ穴(孔)1124eに、ケースカバー1125の周壁1125dから径方向に張り出す部分1125eの貫通孔1125fを挿通するねじ1127が螺合することで、組み立てられる。
【0049】
送風ユニット122は、ケーシング121の周壁に、径方向に張り出すと共に回転軸方向に延伸するボス部121fと、ボス部121fに形成された貫通孔121g又は貫通穴とを有する。
送風ケース1123は、送風ユニット122のボス部121fに対応して、回転軸に沿って延伸し且つ径方向に膨出する膨出部1124h,1125hを有し、端壁1124a,1125aにおける膨出部1124h,1125hに貫通孔1124j,1125jを有する。なお、貫通孔1124j,1125jは、第1実施形態では送風ユニット122を送風ケース1123に固定するためのねじが挿通している。
送風ユニット122は、送風ユニット122のボス部121fの貫通孔121g、送風ケース1123の端壁1124a,1125aの貫通孔1124j,1125jを利用して複数個(ここでは4個である)の弾性体1126により支持されている。
【0050】
弾性体1126は、エチレンプロピレンジエルゴム(EPDM)、シリコーンゴム、ニトリルゴム(NBR)等のゴム材料から構成されている。弾性体1126は、ファンの回転軸と平行な方向に長い長尺状をしている。
図12、13に示すように、4個の弾性体1126は、ケース本体1124におけるファンの回転軸と直交する端壁1124aと送風ユニット122との間、ケースカバー1125におけるファンの回転軸と直交する端壁1125aと送風ユニット122との間に配されている。
ケース本体1124と送風ユニット122との間の弾性体1126は、ケース本体1124の貫通孔1124jに挿入するケース側挿入部1126aと、ケース本体1124の端壁1124aに当接するケース側当接部1126bと、送風ユニット122の貫通孔121gに挿入するユニット側挿入部1126cと、送風ユニット122の貫通孔121gの周辺部分と当接するユニット側当接部1126dと、ケース側当接部1126bとユニット側当接部1126dとを回転軸方向に間隔をおいて連結する連結部1126eとを有する。貫通孔1124j,121gは、凹入部に包含される概念であり、凹入部の一例に相当する。
【0051】
ケースカバー1125と送風ユニット122との間の弾性体1126は、ケースカバー1125の貫通孔1125jに挿入するケース側挿入部1126aと、ケースカバー1125の端壁1125aに当接するケース側当接部1126bと、送風ユニット122の貫通孔121gに挿入するユニット側挿入部1126cと、送風ユニット122の貫通孔121gの周辺部分と当接するユニット側当接部1126dと、ケース側当接部1126bとユニット側当接部1126dとを回転軸方向に間隔をおいて連結する連結部1126eとを有する。貫通孔1125j,121gは、凹入部に包含される概念であり、凹入部の一例に相当する。
このように、送風ユニット122に当接するユニット側当接部1126dとケース側当接部1126bとが連結部1126eにより連結されるため、送風ユニット122の振動がケース側当接部1126bに伝わり難くなる。これにより、送風ユニット122の振動による騒音を低減できる。
【0052】
ここで説明した第2実施形態は、図13に示すように送風ユニット122を送風ケース1123内に収容する送風部1012において、騒音対策を施した構造を有している。
つまり、第2実施形態に係る送風部(送風装置)は、内部で発生する騒音を低減することを目的とした送風部(送風装置)の発明であり、送風部に着目すると、乾燥装置以外、例えば、空気清浄装置、空気調和装置等の送風部にも適用できる。
【0053】
<第3実施形態>
第1実施形態では、就寝前の寝具を目標温度で保温する第4モードにおいて、設置位置で検出された温度に基づいて、目標温度になるように加熱手段を制御していたが、例えば、目標温度よりも高い温度に加熱した後に、冷却しながら目標温度を維持するようにしてもよい。
第3実施形態について、図14及び図15を用いて説明する。
第3実施形態は、第4モードが選択された際の制御内容が第1実施形態と異なり、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を用いる。
なお、第3実施形態の制御部の構成は、第1実施形態の制御部171と同じ構成を有している(第4モードのプログラムが第1実施形態と異なる)が、第1実施形態と区別するために、図では表されていないが、第3実施形態の制御部の符号を「2171」とする。
また、温度センサの位置を第1実施形態での温度センサ134の位置と変更しており、第3実施形態では温度センサ2134として説明する。温度センサ2134が測定する温度は、後述する通り、ヒータ131の上方の温度であるが、測定した温度は、ノズル本体33から吐出する温度と対応付けされており、寝具内におけるノズル本体33周辺の温度と対応する。
【0054】
1.制御部
制御部2171は、自動モードで第4モードが選択された場合、図14に示すように、目標温度2Te1は、複数種類あり、加熱する前の室温2Te0に基づいて決定される。
ここでは、室温2Te0が「2Te0a」のときの目標温度2Te1が「2Te1a」であり、室温2Te0が「2Te0b」のときの目標温度2Te1が「2Te1b」であり、室温2Te0が「2Te0c」のときの目標温度2Te1が「2Te1c」である。
なお、温度等の数値を意味する場合は、「」を付している。
ここでの室温2Te0、目標温度2Te1の具体的な数値の関係は、図14に示すように、以下の通りである。
2Te0a<2Te0b<2Te0c<2Te1c<2Te1b<2Te1a
【0055】
制御部2171は、温度が「2Te2」の第1温度の温風を、経過時間2Tiが「2Ti1」の第1時間になるまで吐出する第1工程と、温度センサ2134が測定した室温2Te0に対応した目標温度2Te1になるまで降温させる第2工程と、第2工程で降温させた目標温度2Te1を、経過時間2Tiが「2Ti2」の第2時間になるまで維持する第3工程とを行う。
なお、第2工程では、降温に掛かる時間は室温によって異なるため、第2工程の時間は一定でなく、所定時間にはならない。
図14で横軸に沿って記載された「1」、「2」、「3」は、室温2Te0が「2Te0b」である場合の第1工程、第2工程、第3工程をそれぞれ示す。ここで、前述の通り、「2」で示す第2工程は室温に依存して変化するため、「1」で示す第1工程のような一定時間とはならない。また、トータルの運転時間である第2時間「2Ti2」は(使用者が任意の時間に電源をOFFにしない限り)所定の時間に予め決められているが、第2工程の時間が室温に依存して変化するため、「3」で示す第3工程の時間も室温に依存して異なる。但し、第4モードの開始から終了するまでの時間は一定である。
【0056】
以下、図15のフローチャートを用いて説明する。
制御部2171は、使用者による第4モードの選択がなされると、スタートする。
制御部2171は、スタートすると、室温2Te0、目標温度2Te1等の0クリア、タイマ等をリセットした後、温度センサ2134から長くとも数秒から数十秒程度で室温2Te0を取得し(S201)、加熱部13のヒータ131と送風ユニット122の駆動モータとをONし(S202)、タイマをスタートさせる(S203)。
この際、ホース体3のノズル本体33から吐出される温風の温度(ヒータがONの状態)は一定であり、目標温度2Te1より高い「2Te2」である。
制御部2171は、タイマの経過時間2Tiが第1時間である「2Ti1」になる(S204において「Yes」である)と、S201で取得した室温2Te0に関わらず、ヒータ131をOFFし(S205)、記憶部から室温2Te0に対応する目標温度2Te1を読み出す(S206)。
これにより、寝具の温度がノズル本体33から吐出される温風の温度2Te2から下降する。
【0057】
記憶部は、室温2Te0と目標温度2Te1とを対応付けて記憶している。ここでは、室温2Te0が3つの温度領域に分けられ、各温度領域に対して目標温度2Te1が設定されている。
温度センサ2134が測定した室温2Te0が7[℃]未満の場合、目標温度2Te1は50[℃]以上60[℃]以下の範囲内の温度(例えば、55[℃]である)に設定され、温度センサ2134が測定した室温2Te0が7[℃]以上13[℃]未満の場合、目標温度2Te1は45[℃]以上55[℃]以下の範囲内の温度(例えば、50[℃]である)に設定され、温度センサ2134が測定した室温2Te0が13[℃]以上の場合、目標温度2Te1は40[℃]以上50[℃]以下の範囲の温度(例えば、45[℃]である)に設定されている。
【0058】
制御部2171は、温度センサ2134が測定する温度2Teが目標温度2Te1まで下がる(S207において「Yes」である)と、温度センサ2134が測定する温度2Teが目標温度2Te1を維持するように、ヒータ131をON/OFFしてフィードバック制御する(S208)。
制御部2171は、タイマの経過時間2Tiが第2時間である「2Ti2」になる(S204において「Yes」である)と、駆動モータをOFFし(S210)、エンドする。
なお、ステップS210において、例えば、ヒータ131がONの場合、駆動モータと同時に、又はヒータ131をOFFした後に所定時間経過後に駆動モータをOFFするようにしてもよい。
制御部2171は、第4モードの運転を終了させる操作を使用者から受け付けると、処理を中断して終了する。
【0059】
上記のように、一度、目標温度2Te1より高い温度(「2Te2」)に加熱して後に、自然冷却しながら目標温度2Te1を維持するため、ヒータ131をOFFにして駆動モータを最大出力値のおよそ20~30[%]に抑制して運転すればよく、ヒータ131やモータ駆動に係る電力消費量を抑えつつ送風部1012からの騒音も低減できる。また、寝具内(例えば、掛け布団と敷布団との間隙や、掛け布団とマットレスとの間隙等)の温度ムラを少なくできる。
ここでの目標温度2Te1は、就寝者が寝具内に入った際に心地よいと感じられる目標寝床温度(31[℃]以上35[℃]以下の範囲)に対して、室温を考慮した高めの設定となっている。例えば、室温2Te0が7[℃]未満の場合、室温2Te0が13[℃]以上の場合よりも、目標温度2Te1が10[℃]高くなっている。これにより、夏場を除いて、使用時の季節(時期)に関係なく、使用者に心地よいとされる前述の目標寝床温度を提供できる。
【0060】
ここで説明した第3実施形態の乾燥装置は、就寝前の寝具を加熱して目標温度で保温するモードを実行する乾燥装置である。
このような乾燥装置としては、例えば、特開平5-345098号公報で開示されているようなものがある。しかしながら、この乾燥装置は、夏場等の室温が高い場合でもふとんを高温で乾燥させるため、ふとんの温度を下げる(仕上げる)ための時間が長くなって電気代が嵩む傾向にある。また、ふとんの乾燥後に室温を検出するため、ヒータに近接する位置に設けられた温度センサは布団周辺の雰囲気が高温となっていることも相俟って、正確な室温を検知できず(故に最適な送風時間を設定できないために)、ふとんを快適な温度帯に保てない虞もある。
第3実施形態に係る乾燥装置は、就寝前の寝具を加熱して目標温度で保温するモードを実行する際に、加熱する前の室温に基づいて複数種類ある目標温度を決定している。これにより、同じような温度環境で使用した際に、寝具の温度が略一定の温度で保温され、季節や時間等を問わず、使用時の室温に応じて被乾燥物の温度のばらつきを小さくできる。
このような制御を行う第3実施形態に係る乾燥装置は、乾燥後の被乾燥物(寝具等)の温度のばらつきを低減することができる発明である。
【0061】
2.温度センサの位置
第3の実施形態では、温度センサ2134としてサーミスタを利用し、ヒータ131にはPTCヒータを利用し、全体として薄い箱状をしている。温度センサ2134は、図16の(a)に示すように、検出部分2134aをヒータ131の上面から上方(送風される方向)に10[mm]離れた(図中の「L1」である)位置であってヒータ131の上面131bに対して平行になるように配されている。なお、検出部分2134aは、測定温度の信頼性の観点から、ヒータ131の上面から8~15[mm]の範囲内にあることが好ましい。
また、温度センサ2134は、図16の(b)に示すように、検出部分2134aを加熱筒体132の内面から内側に20[mm]離れた(図中の「L2」である)位置に配されている。なお、検出部分2134aは、測定温度の信頼性の観点から、加熱筒体132の内面から15~25[mm]の範囲内にあることが好ましい。
これにより、温度センサ2134がヒータ131の上方に配されており、ヒータ131により加熱された空気の温度を測定しているにもかかわらず、表1に示すように、ノズル本体33から吹き出される温風の温度(表中の「ノズル吹出口温度」である)と、温度センサ2134により測定された温度(表中の「サーミスタの温度」である)との相関性がよくなる。つまり、ノズル本体33での温度に対して、温度センサ2134により測定された温度のばらつきを小さくできる。
【0062】
したがって、第4モードにおいて、ヒータ131の近傍に配された温度センサ2134の測定温度に基づいて目標温度を管理しているにも関わらず、実際の寝具内の温度を精度よく管理できる。
【表1】
ここでの加熱部13の加熱筒体132は、加熱筒体132の内壁から内側に離間し、温風が通過する方向と平行なリブ壁132aが設けられ、温度センサ2134はリブ壁132aに沿って固定されている。これにより、温度センサ2134の検出部分2134aの位置が不動となり、安定した温度を測定できる。また、リブ壁132aに設けるため、製造時の検出部分2134aの位置のばらつきを小さくできる。
【0063】
<第4実施形態>
第1実施形態では、加熱筒体132内にヒータ131を備え、温度センサ133でヒータ131の温度を間接的に測定したが、加熱筒体内においてヒータを温度センサ側に付勢する弾性体を備えてもよい。
従来、使用しているヒータはそのサイズにばらつきがあるため、加熱筒体内のヒータと温度センサとの距離が一定にならず、ヒータの温度を正確に検知できないという問題があった。なお、温度センサの検出結果によりヒータの温度(印加電力)を調整するため、従来の方法では、加熱部から吹き出される温風の温度が不安定となっていた。
第4実施形態では、弾性体を備えることで、例えば、ヒータサイズにばらつきがあっても、ヒータと温度センサとの距離が一定となり、ヒータの温度を温度センサにより正確に測定できる。
【0064】
1.全体
第4実施形態について、主に図17図19を用いて説明する。
なお、第4実施形態は、加熱部3013が第1実施形態と異なり、第1実施形態と同じ構成については、図17図19に示されていなくても、同じ符号を用いる。
加熱部3013は、加熱筒体3130と、加熱筒体3130内に配されるヒータ131と、加熱筒体3130の外面に設けられた温度センサ133と、ヒータ131を温度センサ133側に付勢する弾性体3200とを備える。
なお、加熱筒体3130はヒータ131を収容するケースを構成し、当該ケースに温度センサ133が取り付けられている。また、ここでは1個の弾性体3200が用いられているが、複数個あってもよい。
ヒータ131は、発熱体(PTC素子)を放熱板で挟んで放熱板に電極シートを接合したもので、所謂、セラミックヒータ(PTCヒータ)である。ヒータ131は高さ(厚み)の低い(薄い)直方体状をしている。ここでは、平面視矩形状をし、長手方向と直交する一方の端面(この端面を第1端面とする)131c側に温度センサ133が設けられ、長手方向と直交する他の端面(この端面を第2端面とする)131d側に弾性体3200が設けられる。
なお、ヒータ131の短手方向の端面を第1端面及び第2端面としてもよいし、ヒータ131の平面視形状が方形であってもよい。つまり、第1端面及び第2端面は、ヒータ131に対して所定の方向(仮想直線)上に位置する端面であればよい。
温度センサ133は、ヒータ131により加熱された空気の温度を測定するものであるが、ヒータ131に接触するケース(後述の仕切壁部3131k)の温度を測定している。なお、ヒータ131により加熱された空気の温度と、ケース(仕切壁部3131k)の温度とは相関関係があり、当該相関関係は予め試験等で求められている。温度センサ133は、例えば、バイメタルタイプである。
【0065】
2.各部
(1)加熱筒体
加熱筒体3130は、ここでは、送風部12側に位置する下筒体3131と、ホース体3側に位置する上筒体3132とからなる。下筒体3131と上筒体3132は、下筒体3131内にヒータ131が配されると、ねじ(図示省略)等により張出部3131m,3132m同士が結合される。
【0066】
下筒体3131は主にヒータ131を収容する機能を有する。下筒体3131は、ヒータ131の外観形状に合わせた内周面形状を有する。ここでは、ヒータ131は平面視矩形状をし、下筒体3131の内周面形状は横断面において矩形状をしている。
下筒体3131は、ヒータ131の第1端面131cに対向する壁部3131aに温度センサ133が取り付けられている。ここでの温度センサ133は壁部3131aの凹入部分3131bに挿入された状態で固定される。温度センサ133は凹入部分3131bの底に当接する状態で固定される。これにより、乾燥装置個体間での温度検出精度のばらつきを小さくできる。
【0067】
下筒体3131における壁部3131aと対向する壁部3131cの内面には、弾性体3200を支持する支持部3131dが設けられている。なお、支持部3131dは、後述の上支持部3132cと区別するために、下支持部3131dとする。
ここでの弾性体3200は、下筒体3131へのヒータ131の設置方向と同じ方向から、ヒータ131と壁部3131cとの間に挿入される。ヒータ131の設置方向は、ここでは加熱筒体3130の筒軸が延伸する方向であって、上筒体3132から下筒体3131に向かう方向である。なお、弾性体3200の挿入方向も同じである。
下支持部3131dは、弾性体3200の挿入方向と反対側から弾性体3200を支持する。ここでは、下支持部3131dは送風部12側から支持する。なお、加熱筒体3130の筒軸の延伸する方向であって、送風部12側を下方、下側とし、ホース体3側を上方、上側とすることもある。
下支持部3131dは、図18の(a)に示すように、壁部3131cの内面からヒータ131側に突出する1個以上の突部分3131eにより構成される。突部分3131eは、例えば板状に突出し、2個ある。
【0068】
壁部3131cの内面には、弾性体3200の挿入方向と弾性体3200がヒータ131を付勢する方向とに直交する方向(ヒータ131の短手方向である)に弾性体3200が移動するのを規制する規制部3131fが設けられている。ここでは、規制部3131fは弾性体3200の両側に設けられている。規制部3131fは、弾性体3200の両側を挿入方向に延伸する一対のリブ部分3131gにより構成される。一対のリブ部分3131gの下端は図18の(a)に示すように、下支持部3131dの突部分3131eと連結している。突部分3131eはリブ部分3131gにより補強される。なお、一対のリブ部分3131gは、弾性体3200の挿入をガイドするガイド部でもある。
【0069】
下筒体3131には、内側に突出してヒータ131を下方から支持するヒータ支持部3131hや、ヒータ131の電気接続部分131a用の溝3131jを有する。下筒体3131は、壁部3131aに対して壁部3131c側に、凹入部分3131bの底に接続する仕切壁部3131kを有している。ヒータ131は、正確には、壁部3131aを除く他の壁部と、仕切壁部3131kとで形成される空間に収容される。つまり、ヒータ131を収容するケースであって温度センサ133が設けられる部位は仕切壁部3131kとなる。
仕切壁部3131kの上筒体3132側には温度ヒューズ3135が設けられている。温度ヒューズ3135は、ヒータ131の温度が過度に上昇した際に作動して電流を遮断する。なお、仕切壁部3131kが下筒体の壁部となるように構成してもよく、この場合、温度ヒューズ3135を壁部の外側に等に設けることで実施できる。
【0070】
上筒体3132を構成する壁部であって下筒体3131の壁部3131cの上方に位置する壁部3132bの内面には、弾性体3200を下支持部3131dと反対側(上側)から支持する支持部3132cが設けられている。支持部3132cは、下支持部3131dと区別するために、上支持部3132cとする。
上支持部3132cは弾性体3200の屈曲部3230に弾性体3200の挿入方向から当接する。上支持部3132cは、一対のリブ部分3131gを延長した仮想線の中間部位から内側に突出すると共に挿入方向に延伸するリブ部分3132dにより構成される。これにより、弾性体3200が、ヒータ131と下筒体3131との間から挿入方向と反対方向に抜けるのを防止でき、長期間に亘ってヒータ131を温度センサ133側に付勢できる。
【0071】
上筒体3132は、ヒータ131を上方側から支持するヒータ支持部3132fを有している。ヒータ支持部3132fは、内周面から内側に突出してヒータ131の挿入方向に沿って延伸するリブにより構成される。
上筒体3132は、図5に示すように、カバー部19を取り付けるための取付部3132gを有している。取付部3132gは上端縁から径方向の外方へ張り出す外鍔により構成されている。上筒体3132の取付部3132gは、温度センサ2133,2134を固定支持するための溝を有している。なお、温度センサ2133,2134は、例えば、サーミスタであり、温度センサ2133はヒータ131の異常温度の検知用であり、温度センサ2134は温風温度の制御用である。
上筒体3132は、下筒体3131の壁部3131aの上方に位置する壁部3132aの内側に仕切壁部3131kに対応してリブ壁3132kを有している。リブ壁3132kの下端部は連結部3132jを介して壁部3132aと連結されている。連結部3132jは、下筒体3131の温度ヒューズ3135を支持する機能も有する。
【0072】
(2)弾性体
弾性体3200は、温度センサ133が配されている壁部3131a(仕切壁部3131k)と対向する壁部3131cとヒータ131との間に挿入され、ヒータ131を壁部3131a側に付勢する。これにより、温度センサ133と、ヒータ131の第1端面132cとの間隔を一定にできる。つまり、ヒータ131の第1端面132cは壁部3131a(仕切壁部3131k)に当接し、温度センサ133のカバー面を壁部3131a(仕切壁部3131k)に対して定まった位置に配することで、ヒータ131のサイズにばらつきがあってもの温度センサ133とヒータ131の第1端面132cとの距離が一定となる。なお、ここでは、ヒータ131の第1端面132cは仕切壁部3131kに当接するように弾性体3200により付勢されている。
【0073】
以下、主に、図18の(b)を用いて説明する。
弾性体3200は、例えば薄肉の金属板を湾曲又は屈曲させてなり、所謂、板バネ構造を有する。弾性体3200は、ヒータ131と壁部3131cとの間に配される弾性変形部3210を少なくとも有する。
弾性変形部3210は、ヒータ131と壁部3131cとの間隔の変化に対して弾性変形し且つヒータ131と壁部3131cとの間隔を大きくする方向に付勢力を発生させる。
弾性変形部3210は、弾性体3200の挿入方向に対して傾斜する第1辺部分3211と第2辺部分3212と連結部分3213とを有し、全体として「V」字状をしている。弾性変形部3210の高さ(V字の開口側を平面に設置した際の連結部分3213の平面からの距離である)は、ヒータ131と壁部3131cとの距離よりも大きく構成されている。これによりヒータ131を壁部3131a側に付勢する力が発生する。
ここでは、連結部分3213がヒータ131及び壁部3131cの一方側(ここではヒータ131の第2端面131dである)に当接し、第1辺部分3211における連結部分3213と反対側の端部3211aと第2辺部分3212における連結部分3213と反対側の端部3212aとが直接的又は間接的(ここでは、後述の延伸部3220を介するため間接的である)にヒータ131及び壁部3131cの他方(ここでは壁部3131cである)と当接する。なお、第1辺部分3211の端部3211aは、ヒータ131又は壁部3131cと間接的又は直接的に当接するため当接部を構成する。この当接部の符号も3211aを利用する。
【0074】
弾性変形部3210は、ヒータ131と壁部3131cとの間隔が小さい場合、第1辺部分3211の端部3211aと第2辺部分3212の端部3212aとの間隔が大きくなったり、第1辺部分3211及び/又は第2辺部分3212が厚み方向に膨らむように湾曲したり等の弾性変形する。この弾性変形の復元力により付勢力が発生する。
ここでの第1辺部分3211の端部3211aは、第2辺部分3212と反対側に折り返されている。この折り返された部分を折返部分3214とする。これにより、端部3211aの移動がスムーズとなり、端部3211aが第2辺部分3212側の端部3212aに対して遠近方向に移動し易くなる。特に、後述の延伸部3220を備えることで、延伸部3220に沿って端部3211aがスライド可能となり、一層スムーズに移動できる。
【0075】
弾性体3200は、第2辺部分3212の端部3212aから挿入方向と反対側(第1辺部分3211が存在する側)に延伸する延伸部3220を有している。ここでの延伸部3220は挿入方向に沿って延伸している。延伸部3220は挿入方向と平行に、つまり、直状に延伸している。なお、第2辺部分3212の端部3212aは、第2辺部分3212と延伸部3220との連結部でもあり、連結部の符号も「3212a」とする。
第2辺部分3212は、延伸部3220との連結部3212aから第1辺部分3211側に移るにしたがって、延伸部3220から離れるように傾斜している。これにより、弾性体3200を連結部3212a側から挿入することで、その挿入を容易に行える。
延伸部3220は、折返部分3214よりも上方に長く延伸している。これにより、弾性体3200を挿入させる際に、第1辺部分3211の端部3211aが壁部3131c又はヒータ131の第2端面131dに引掛かるのを防止でき、スムーズに弾性体3200を挿入できる。また、挿入に際して、延伸部3220を壁部3131cの内面又はヒータ131の第1端面(ここでは壁部3131cである)に当接させた状態でスライドさせることができる。これにより、容易に弾性体3200を挿入できる。また、挿入の際に弾性変形部3210が弾性変形する場合も、第1辺部分3211の端部3211aが延伸部3220に当接して、延伸部3220に沿って移動でき、弾性体3200をスムーズに挿入できる。
【0076】
弾性体3200は、延伸部3220における連結部3212aと反対側端部に、弾性変形部3210が存在する側に屈曲する屈曲部3230を有している。これにより、弾性体3200の挿入の際に、屈曲部3230が壁部3131cと反対側に屈曲しているため、屈曲部3230が壁部3131cに接触することがなく、弾性体3200をスムーズに挿入できる。また、弾性体3200の挿入に際して、屈曲部3230を押入することで、容易に弾性体3200を挿入できる。
屈曲部3230は、図17の(b)に示すように、ヒータ131の上面131eよりも上方に位置する。これにより、弾性体3200の挿入に際し、屈曲部3230がヒータ131と接触することはない。また、弾性体3200を取り外す際に、屈曲部3230を利用することで容易に行える。
【0077】
3.弾性体について
弾性体3200は、V字状の弾性変形部3210、延伸部3220及び屈曲部3230を有していたが、弾性体は、以下の構成を有してもよい。
弾性体3200は、金属製又は耐熱性樹脂等を含む樹脂製の板バネ構造を有し、挿入方向に延伸する延伸部3220と、延伸部3220における弾性体3200の挿入の際に先端側に位置する端部3212aに連続する弾性変形部3210とを一体で有する。これにより、弾性体3200を簡易に構成でき、ヒータ131にサイズのばらつきがあっても、温度センサ133の正確な検出結果が得られる。また、温度センサ133と反対側に位置する壁部3131cとヒータ131との間に弾性体3200を挿入するだけで容易に実施できる。
弾性変形部3210は、延伸部3220に当接する当接部3211aを有する。これにより、ヒータ131からの反力を挿入先端側の端部3212aと当接部3211aとに分散でき、より大きな付勢力を発生させることができる。また、弾性変形部3210の疲労特性を高めることができる。
弾性変形部3210は、「V」字状をし、一方の端部3212aが挿入先端側の端部になり、他方の端部3211aが当接部3211aとなり、当接部3211aが延伸部3220に沿って摺動可能である。これにより、弾性体3200のヒータ131と壁部3131cとの間に挿入する際の力を摺動により逃がすことができる。
弾性体3200は、延伸部3220の挿入先端側の端部3212aと反対側端部に、弾性体3200を押入するための押圧部3230を有する。押圧部3230は反対側端部から弾性変形部3210側に屈曲する屈曲部により構成されてもよい。これにより、弾性体3200の押入し易くなり、弾性体3200の加熱部3013への組み込みを弾性体3200の挿入だけで簡単に行うことができる。
なお、ヒータ131を温度センサ133側に付勢する機能のみを考慮した弾性体の発明では、加熱筒体の形状・構造、他の温度センサ2133,2134の有無、ヒータ131の電気接続部分131aの位置等について特に限定するものではない。
【0078】
弾性体は、温度センサ側への付勢力を発生できればよく、例えば、図20に示すようなものであってもよい。
弾性体3300は、図20の(a)に示すように弾性変形部3310を有している。弾性変形部3310は、第1辺部分3311と、第2辺部分3312と、第1辺部分3311と第2辺部分3312とを連結する連結部分3313と、第1辺部分3311における連結部分3313と反対側の端部3311aから折り返された第1折返部分3314と、第2辺部分3312における連結部分3313と反対側の端部3312aから折り返された第2折返部分3315とを有する。この場合、連結部分3313と、第1辺部分3311の端部3311aと、第2辺部分3312の端部3312aとが、ヒータとケースとに直接的に当接する。なお、端部3311a,3312aは、当接部を構成する。
【0079】
弾性体3400は、図20の(b)に示すように、弾性変形部3410と、延伸部3420と、屈曲部3430とを有する。弾性変形部3410は、第1辺部分3411と第2辺部分3412とを連結する連結部分3413が延伸部3420と平行な平坦状をしている。この場合、連結部分3413がヒータとケースの一方に直接的に当接する。第1辺部分3411の端部3411aと第2辺部分3412の端部3412aとが延伸部3420を介してヒータとケースの他方に間接的に当接する。なお、端部3411a,3412aは、当接部を構成する。なお、当接部に延伸部3420を含むとしてもよい。
【0080】
弾性体3500は、図20の(c)に示すように、弾性変形部3510と、延伸部3520と、屈曲部3530とを有する。弾性変形部3510は、第4実施形態の弾性体3200の弾性変形部3210と同様に、第1辺部分3511、第2辺部分3512、連結部分3513、折返部分3514を有する。弾性体3500は、折返部分3514の第1辺部分3511と反対側の端部に屈曲部3530を有する。屈曲部3530を有することで、弾性体3500を付け外しを容易に行える。なお、当接部に延伸部3520を含むとしてもよい。
【0081】
弾性体3600は、図20の(d)に示すように、弾性変形部3610と、延伸部3620と、屈曲部3630とを有する。弾性変形部3610は、第1辺部分3611、第2辺部分3612、連結部分3613を有する。第1辺部分3611は、延伸部3620に当接する程、延伸していない。この場合、連結部分3613がヒータとケースの一方に直接的に当接する。第2辺部分3612の端部3612aが延伸部3620を介してヒータとケースの他方に間接的に当接する。なお、当接部に延伸部3620を含むとしてもよい。
【0082】
以上、第1~第4実施形態を説明したが、これらの実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、各実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、第1~第4実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0083】
<変形例>
1.第1収容部
(1)第1収容部114は、送風部12と加熱部13とを第1方向の他方側(乾燥装置Xを図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の下方)からこの順で収容すればよく、例えば、送風部12の第1方向の他方側に制御部やコードを収容してもよいし、送風部と加熱部との間にフィルタ等を収容してもよい。
(2)第1収容部114は、送風部12の排気口123aの中心と、加熱部13の加熱筒体132の中心軸と、筐体11の吐出口11bの中心とが第1方向と平行な直線上に位置するように送風部12等を収容するが、第1方向と平行でなく交差する直線上に位置するようにしてもよい。なお、直線が第1方向と平行の方が、装置全体を小型化できる。
つまり、第1収容部は、送風部12の排気口123aの中心と、加熱部13の加熱筒体132の中心軸と、筐体11の吐出口11bの中心とが第1方向と平行又は交差する直線上に位置するように送風部12と加熱部13とを収容する。
【0084】
2.第2収容部
(1)第1実施形態では、第2収容部115を構成する空間は、第1方向の一方側(乾燥装置Xを図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の上端)と、第2方向における第1収容部と反対側(乾燥装置Xを図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の右端)と、第3方向の一方側(乾燥装置を図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の裏端)とが開放している。
しかしながら、第2収容部115は、ホース体3の他端部33を収容できればよく、例えば、少なくとも第1方向の一方側が開放していればよい。
【0085】
このような例としては、(a)第1方向の一方側のみが開放している場合、(b)第1方向の両方が開放している場合、(c)第1方向の一方側と第2方向の他方側とが開放している場合、(d)第1方向の両方と第2方向の他方側が開放している場合、(e)第1方向の一方側と第3方向の一方側が開放している場合、(f)第1方向の一方側と第3方向の他方側が開放している場合、(g)第1方向の一方側と第3方向の両側が開放している場合、(h)第1方向の両方と第3方向の一方側が開放している場合、(i)第1方向の両方と第3方向の他方側が開放している場合、(j)第1方向の両方と第3方向の両側が開放している場合、(k)第1方向の一方側と第2方向の他方側と第3方向の一方側が開放している場合、(l)第1方向の一方側と第2方向の他方側と第3方向の他方側が開放している場合、(m)第1方向の一方側と第2方向の他方側と第3方向の両側が開放している場合、(o)第1方向の両方と第2方向の他方側と第3方向の一方側が開放している場合、(p)第1方向の両方と第2方向の他方側と第3方向の他方側が開放している場合、(q)第1方向の両方と第2方向の他方側と第3方向の両側が開放している場合等がある。
なお、上記の構成とすることで、ホース体の他端部の支持が不安定になる場合は、適宜支持部を設ければよい。
上記の(a)や(b)の場合、筐体の吐出口に隣接して、第1方向に延伸する凹入部や貫通孔を設けることで実施できる。この場合、ホース体3の他端部33を支持する支持部を別構造で設ける必要がない。
【0086】
上記の(c)や(d)の場合、第2方向の他方側から第2方向の一方側に凹入し且つ第1方向に延伸する凹部であって第1方向の一方側又は第1方向の両側が開放するような凹部を設けることで実施できる。この場合、ホース体3の他端部33を第1方向の一方側から第2収容部に挿入でき、さらに、ホース体3の他端部33を屈曲させながら第2方向の他方側から第2収容部に収容でき、収容作業の操作性を向上できる。
また、ホース体3の他端部33の収容作業を考慮すると、第2方向における第1収容部114と反対側が開放しているのが好ましい。これによりホース体3の他端部33を屈曲させながら、第2収容部115へと挿入(収納)できる。
【0087】
ホース体の収容に着目した発明において、乾燥装置は、吸気口と吐出口とを有する筐体と、前記筐体内に収容された送風部と、前記筐体内に収容され且つ前記送風部を駆動させる駆動部と、前記吐出口に接続され且つ前記吐出口に接続される一端部と他端部とを有する屈曲自在のホース体と、前記送風部と前記吐出口との間に設けられる加熱部と、前記ホース体の一部が屈曲され且つ前記他端部が第1方向に延伸する状態において、前記他端部を第1方向と直交する側方から支持した状態で収容可能な収容部とを備える。ここでいう「収容部」の一例は第1実施形態の第2収容部であり、「駆動部」の一例は第1実施形態の駆動モータである。
【0088】
また、乾燥装置は、前記他端部を側方から支持する支持部を備え、前記収容部は、前記他端部の吐出側を支持する。乾燥装置は、乾燥装置に電力を供給するためのコードと、前記コードが巻き付けられる巻付部とを備え、前記支持部は、前記巻付部と一体で設けられている。
また、乾燥装置において、前記収容部は、前記筐体の第1方向において、前記吐出口が設けられる第1位置より第1方向における吐出口と反対側の位置であって、前記筐体の第1方向における中央より低い第2位置に設けられている。乾燥装置において、前記ホース体は、屈曲自在なホースと、ホースを前記吐出口に接続するためのホース接続部とを含み、前記ホース体の一端部側にて前記ホースの一部を内部に収容する筒状部を備える。
以上の構成により、全長の長いホース体であってもコンパクトに収容できる。
【0089】
(2)第1実施形態では、第1収容部114と第2収容部115とが対向する第2方向は、乾燥装置Xを図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の左右方向であったが、例えば、乾燥装置Xを図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の表裏方向であってもよい。
【0090】
(3)第1実施形態では、第2収容部115の空間は、第1方向に沿って、送風部12の第1方向の他方側の端部(乾燥装置Xを図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の下端部)近傍まで延伸しているが、筐体11の第1方向の全長に亘って形成されてもよい(図7におけるベース部18の天面181がない状態でもよい。)
つまり、第2収容部115の空間は、第2方向から透視的に見たときに、第1方向に沿って延伸するホース体3の他端部33が送風部12に重なるように形成されていればよく、ホース体3の他端が、第1実施形態のように送風部12と重なってもよいし、送風部12を超えてさらに第1方向の他方側にあってもよい。
【0091】
(4)第1実施形態では、第1収容部114と第2収容部115とは筐体11の壁部11gを介して第2方向に対向(隣接)されているが、例えば、第1収容部114と第2収容部115との間に、例えば、回路部17を収容する第4収容部や、コードを収容する収容部を設けてもよい。
【0092】
3.筐体
(1)第1実施形態の筐体11は、第1方向の長い直方体状で1つの角部分が欠けたような形状をしているが、他の形状であってもよい。例えば、第2方向に長い直方体状で、第1方向から見たときに長辺の中央部分が他の長辺側に凹入するような形状であってもよいし、第1方向から見た形状が、円形状、楕円形状、長円形状等であってもよいし、方形状であってもよいし、3又は5以上の多角形状であってもよい。これらの形状であっても、ホース体3の一端部32と他端部33とが対向するように屈曲状態でホース体3の他端部33を収容する位置に欠け部分があればよく、他端部33を収容できれば欠け部分の形状は特に限定するものではない。
(2)第1実施形態の筐体11の欠け部分の面積は全体面積の略1/4であったが、筐体内に収容する送風部、加熱部等の大きさによっては、1/4でなくてもよい。
【0093】
(3)第1実施形態の筐体11は、第1方向の一方側(乾燥装置Xを図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の上端側)に架設部11cを有し、乾燥装置Xを第1方向から持ち運ぶようにしているが、架設部を、第2方向の一方側又は他方側に有してもよいし、第3方向の他方側(乾燥装置Xを図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の表側)に有してもよい。つまり、架設部に着目する発明では、対象物に他端部が挿入されるホース体と、ホース体が接続される装置本体とを備える乾燥装置において、前記装置本体は、乾燥装置Xを持ち運びする際に把持するための架設部を有している。
(4)第1実施形態の筐体11は、カバー体112に吸気口を有していないが、カバー体にも吸気口を設けてもよい。
【0094】
(5)第1実施形態の筐体11のベース部18は、後端面から前後の後方へ突出する2つの突出部分185を有しているが、図21に示すように、筐体4011の後端面から後方に板状に突出する1つの突出部分4185を有してもよい。この突出部分4185は、乾燥装置4Xの脚部として機能し、乾燥装置4Xを安定させて立設させることができる。突出部分4185の突出端は、図21の(b)の仮想線A4で示すように、巻付部165の裏面と略一致する。
【0095】
4.コード
第1実施形態では、コード179は筐体11の第1収容部114と第2収容部115の第3方向の一方側(乾燥装置Xを図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の裏側)に設けられた巻付部165に巻き付けられていたが、例えば、巻付部を筐体11の第2方向の片側に設けてもよいし、筐体11の第3方向の他方側に設けてもよい。
つまり、コード179の巻き付けに着目した発明では、吸気口から吸い込んだ空気を加熱して吐出口から吐出する装置本体と、前記装置本体の前記吐出口に一端が接続される屈曲自在なホース体とを備え、前記装置本体は、前記吸気口と前記吐出口とを有すると共に送風部と加熱部とを収容する筐体を備え、外部から受電するためのコードを巻き付けて収容する巻付部を前記筐体の外部に備える。この巻付部は、U字状に屈曲した状態のホース体に対して第3方向の一方側に設けられている。
なお、巻付部165に着目しない発明では、コード179は筐体11の外部に巻き取られ収容されていたが、例えば、筐体の内部に収容するようにしてもよい。
【0096】
5.制御部
(1)第3実施形態の制御部2171は、ヒータ131の上方(第1方向の他方側)に配された温度センサ2134により室温を測定しているが、他の部位に配された温度センサ、例えば第1実施形態の温度センサ134(図7参照)を利用してもよい。
ヒータ131から離れた部位、例えば回路部17における第1方向の他方側(下側)の吸気口11aに近い部位や第2方向の他方側(右側)の吸気口11aに近い部位に設けられた温度センサを利用することでヒータ131からの放熱の影響を受けにくくなると共に吸気口付近からより正確な室温を取得しやすくなるため、制御部は、第4モードの制御において、経過時間2Tiが第1時間(2Ti1)になってヒータ131をOFFした後に、温度センサから室温を取得することも可能となる。
(2)制御部2171は、図15において、目標温度2Te1の読み出しをステップS206で行っているが、目標温度2Te1の読み出しは、ステップS207までに行えばよく、例えば、ステップS201で室温2Te0を取得した後に読み出してもよい。
【0097】
(3)第3実施形態の第4モードにおいて、3つの室温領域によって目標温度2Te1を設定しているが、2つの室温領域に対応した2つの目標温度を設定してもよいし、4以上の室温領域に対応して目標温度を設定してもよい。さらに、室温に対して一対一対応で目標温度を設定してもよい。
(4)第3実施形態の第4モードにおいて、第1工程での加熱温度(図14において「2Te2」である)は一定であったが、例えば、室温に合わせて加熱温度を変化させるようにしてもよい。
(5)第3実施形態の第4モードにおいて、第1工程での加熱時間(図14において「2Ti1」である)は一定であったが、例えば、室温に合わせて加熱時間を変化させるようにしてもよい。
【0098】
(6)制御部2171は、図14において、目標温度2Te1の維持を、温度センサ2134で測定した温度2Teと目標温度2Te1とを比較して、ヒータ131をON/OFFしているが、予め実験により、目標温度2Te1を維持するヒータ131のON/OFFのタイミングを設定しておいてもよい。このような制御として、PWM制御があり、デューティ比を適宜設定することで実施できる。この場合、温度センサ2134は室温だけを測定できればよく、温度センサの設置位置の温度と、ノズルの吐出口での温度との対応付けが不要となる。
【0099】
(7)目標温度2Te1は、温度センサ2134が測定した室温2Te0の温度帯毎に予め目標温度が設定されてはいるが、これに限られず、目標温度はさらに使用者の好みに応じて“あつめ”、“ふつう”、“ぬるめ”、を選択設定できるようにしてもよい。
すなわち、温度センサ2134が測定した室温2Te0が7[℃]未満の場合、目標温度2Te1は50[℃]以上60[℃]以下の範囲内の温度(例えば、55[℃]である)に設定されているが、使用者が“あつめ”を選択すれば目標温度2Te1は50[℃]以上60[℃]以下の範囲内のうち最高温度である60[℃]が目標温度として設定される。また、使用者が“ふつう”を選択すれば55[℃]が、“ぬるめ”を選択すれば50[℃]が、それぞれ目標温度として設定される。
温度センサ2134が測定した室温2Te0が7[℃]以上13[℃]未満の場合、目標温度2Te1は45[℃]以上55[℃]以下の範囲内の温度(例えば、50[℃]である)に設定されるが、使用者が“あつめ”を選択すれば目標温度2Te1は45[℃]以上55[℃]以下の範囲内のうち最高温度である55[℃]が目標温度として設定される。また、使用者が“ふつう”を選択すれば50[℃]が、“ぬるめ”を選択すれば45[℃]が、それぞれ目標温度として設定される。
温度センサ2134が測定した室温2Te0が13[℃]以上の場合、目標温度2Te1は40[℃]以上50[℃]以下の範囲内の温度(例えば、45[℃]である)に設定されるが、使用者が“あつめ”を選択すれば目標温度2Te1は40[℃]以上50[℃]以下の範囲内のうち最高温度である50[℃]が目標温度として設定される。また、使用者が“ふつう”を選択すれば45[℃]が、“ぬるめ”を選択すれば40[℃]が、それぞれ目標温度として設定される。
【0100】
6.その他
(1)第1実施形態では、支持部161と巻付部165とを支持巻付部材16により一体で構成していたが、支持部と巻付部とを別体で構成してもよい。この場合、例えば、筐体の第2方向の他端側(乾燥装置Xを図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の右端側)から第3方向の一方側(後側)へ延伸した後に、第2方向の一端側(左側)に屈曲するように支持部を構成し、ホース体3の他端部33を第2方向の他方側(右側)と第3方向の一方側(裏側)とから支持するようにしてもよい。
つまり、ホース体3の他端部33は、第2方向及び第3方向の少なくとも1つの方向から支持された状態で、収容されている。
(2)第1実施形態では、制御部171は送風部12の近傍に配された温度センサ134を利用しているが、加熱部13に配された温度センサ133を利用してもよいし、他の部位に設けた温度センサを利用してもよいし、これらを組み合わせて利用してもよい。
(3)第1実施形態では、使用者の操作部分151の押圧操作により乾燥条件や乾燥装置の稼働を受け付ける操作部15を有していたが、例えば、使用者の音声を認識するAIスピーカを備え、温度、タイマ、モード等の乾燥条件を使用者の音声により受け付けるようにしてもよい。
また、例えば、広域ネットワークやローカルネットワーク等と接続されたルータと、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等を介して通信可能な受信器を装置本体に設け、使用者が家や部屋の外からスマートフォンやタブレット等を使って、乾燥条件を受け付けるようにしてもよい。
【0101】
(4)第1実施形態では、吸収部材126をケーシング121と送風ケース123との間に備えていたが、吸収部材の配置位置を、送風ケース123と筐体11との間に変更し又は追加して、送風ケース123を支持するようにしてもよい。
つまり、送風部の支持に着目した発明において、乾燥装置は、吸気口と吐出口とを有する筐体と、前記筐体内に収容された送風部と、前記送風部を駆動させる駆動部と、前記吐出口に接続されるホース体と、前記送風部と前記吐出口との間に配される加熱部と、前記送風部を前記筐体内にて弾性的に支持する支持部材とを備える。ここでいう「支持部材」の一例は第1実施形態の吸収部材である。
【0102】
乾燥装置において、前記送風部は送風ファン及びケーシングを含み、前記ケーシングの少なくとも一部を覆う送風ケースを備え、前記弾性体は前記ケーシングと前記送風ケースとの間に設けられている。
乾燥装置において、前記ケーシングは、前記送風ファンが回転自在に支持され、前記回転軸方向から前記送風ファンを覆う軸方向側ケース部と、前記回転軸の径方向から前記送風ファンを覆う径方向側ケース部とを含み、前記支持部材は、前記軸方向側ケース部と前記径方向側ケース部との少なくとも1箇所以上に設けられている。ここでいう「軸方向側ケース部」の一例は第1実施形態の端壁であり、「径方向側ケース部」の一例は第1実施形態の周壁である。
上記構成により、送風部の騒音を低減できる。
【0103】
(5)第1実施形態では、設定温度Te3の設定は、検出温度に対して加熱すべき加熱温度を記憶部に記憶していたが、例えば、検出温度に対応した設定温度Te3を記憶しておき、記憶部から直接設定温度Te3を取得するようにしてもよい。
(6)第1実施形態では、室温測定用の温度センサ134(図7参照)は、送風部12の第3方向の他方側(乾燥装置Xを図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の表側)の部位を第1方向に沿って他方側(乾燥装置Xを図1のように設置し且つ操作部15を正面とした場合の下側)に垂らした状態で設けている。
しかしながら、加熱部13から離れた位置であれば、他の部位に設けてもよい。他の部位としては、回路部17における第1方向の他方側(下側)の吸気口11aに近い部位、第2方向の他方側(右側)の吸気口11aに近い部位、又は操作部等に直接実装してもよし、回路部(図7参照)の回路基板に173設けてもよい。但し、回路基板に設ける場合、回路部17の電子部品172や回路基板173等からの発熱による影響を受け難い位置が好ましい。このような位置としては、筐体の吸気口の周辺や、吸気口から吸気される空気の流路上等がある。
なお、温度センサ134として例えばサーミスタを使用したが、例えば、サーモカップル、熱電対等の他のセンサを使用してもよい。
【0104】
(7)第3実施形態では、温度センサ2134(図16参照)はヒータ131の上方に設けられ、加熱する前の温度を測定して室温としているが、例えば、第1実施形態のように、加熱部13から離れた位置、例えば、回路部17の回路基板であって吸気口11aの周辺等に設けられた温度センサを室温用の温度センサとしてもよい。この場合、ヒータ131や回路部17からの熱の影響を受けない運転開始直後の限られた時間内に温度センサで室温を測定することで、より精確な室温を取得できる。
第3実施形態では、加熱された空気の温度を測定する温度センサ2134をヒータ131上に設けていたが、図16に示すように、他の温度センサ2133を予備用の温度センサとして備えてもよいし、温度センサ2133,2134の測定温度の平均を測定温度としてもよい。
【0105】
(8)第2実施形態では、送風ユニット122を送風ケース1123に固定せずに、弾性体1126で支持している。しかしながら、これに加えて他の騒音対策を施してもよい。他の騒音対策としては、送風部1012と筐体11との間に弾性体を介在させてもよいし、送風部を筐体に固定せずに弾性体で支持するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0106】
X 乾燥装置
1 装置本体
3 ホース体
11 筐体
11a 吸気口
11b 吐出口
12 送風部
13 加熱部
32 一端部
33 他端部
114 第1収容部
115 第2収容部
図1
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