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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023029875
(43)【公開日】2023-03-07
(54)【発明の名称】補強用樹脂組成物及び電子部品装置
(51)【国際特許分類】
   C09J 163/02 20060101AFI20230228BHJP
   C09J 11/06 20060101ALI20230228BHJP
   C09J 179/02 20060101ALI20230228BHJP
   C09K 3/10 20060101ALI20230228BHJP
   H01L 23/29 20060101ALI20230228BHJP
【FI】
C09J163/02
C09J11/06
C09J179/02
C09K3/10 L
H01L23/30 R
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186272
(22)【出願日】2022-11-22
(62)【分割の表示】P 2019554158の分割
【原出願日】2018-11-01
(31)【優先権主張番号】P 2017219198
(32)【優先日】2017-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000143215
【氏名又は名称】株式会社弘輝
(74)【代理人】
【識別番号】100145849
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 眞樹子
(72)【発明者】
【氏名】矢作 武詞
(72)【発明者】
【氏名】行方 一博
(72)【発明者】
【氏名】関口 幸一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 勇介
(72)【発明者】
【氏名】馬場 達也
(72)【発明者】
【氏名】古澤 光康
(57)【要約】      (修正有)
【課題】低温でも粘度の上昇が少なく、補強箇所に安定して供給でき、電子部品の接続を十分に補強することができる補強用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】エポキシ化合物と硬化剤とを含み、前記エポキシ化合物は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂との混合物、又は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物である、電子部品3と基板2との接合を補強する補強用樹脂組成物10。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エポキシ化合物と硬化剤とを含み、
前記エポキシ化合物は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂との混合物、又は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物である、
電子部品と基板との接合を補強する補強用樹脂組成物。
【請求項2】
前記ビスフェノールE型エポキシ樹脂を、エポキシ化合物の総量に対して25質量%以上97質量%以下含む請求項1に記載の補強用樹脂組成物。
【請求項3】
ゲル化剤をさらに含む請求項1又は2に記載の補強用樹脂組成物。
【請求項4】
前記ゲル化剤が、アマイド系ゲル化剤、ソルビトール系ゲル化剤及び脂肪酸トリグリセリドからなる群から選択される少なくとも1種である請求項3に記載の補強用樹脂組成物。
【請求項5】
前記エポキシ化合物は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合物である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の補強用樹脂組成物。
【請求項6】
前記エポキシ化合物は、両末端にエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含む請求項1乃至5のいずれか一項に記載の補強用樹脂組成物。
【請求項7】
前記エポキシ化合物中の塩素含有量が900ppm以下である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の補強用樹脂組成物。
【請求項8】
前記硬化剤は、脂環式ポリアミン、脂肪族ポリアミンおよびそれらの変性物からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1乃至7のいずれか一項に記載の補強用樹脂組成物。
【請求項9】
フィラーをさらに含み、前記エポキシ化合物100質量部に対する前記フィラーの含有量が30質量部以上180質量部未満である請求項1乃至8のいずれか一項に記載の補強用樹脂組成物。
【請求項10】
硬化温度が80℃以上200℃以下である請求項1乃至9のいずれか一項に記載の補強用樹脂組成物。
【請求項11】
基板と電子部品とがはんだバンプを介して接合されており、
前記基板と前記電子部品との間に請求項1乃至10のいずれか一項に記載の補強用樹脂組成物からなる補強部を備える電子部品装置。
【請求項12】
前記補強部は、前記電子部品の周縁部と前記基板との間に形成されている請求項11に記載の電子部品装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、補強用樹脂組成物及び該補強用樹脂組成物を用いた電子部品装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、タブレット機器等、携帯電子機器の高機能化、小型化に伴い、これらの電子機器に使用される電子部品としては、BGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)等のはんだボール接合を伴う電子部品が多く使用されている。かかる電子部品は基板に高密度に実装できる反面、はんだ接合部の強度、とりわけ落下衝撃のような物理的応力に対し弱いため、補強のための樹脂組成物が使用されている。
例えば、特許文献1及び2には、BGAパッケージ等の電子部品と基板との間にアンダーフィル材としての樹脂組成物を充填して封止することが記載されている。
特許文献3にはBGAパッケージの四隅を樹脂組成物のサイドフィル材で接合して、端子のはんだ接合を補強することが記載されている。
【0003】
先行文献1乃至3には、補強用の樹脂組成物として、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型のエポキシ樹脂を主成分として含むものが挙げられている。これらのエポキシ樹脂は、電子部品と基板との間に介在した状態で硬化することで、電子部品と基板とを物理的に接着させ、両者の接続を補強できる。これらのエポキシ樹脂等のエポキシ化合物は耐熱性が高いため電子部品の接合補強用途に適している。
【0004】
しかしながら、ビスフェノールA型エポキシ樹脂は人体に対する有害性を有することがわかっており環境への負荷低減の為に使用量の削減が望まれている。また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、結晶化しやすく、特に、常温以下などの比較的低温で長期間保管したときに固化してしまい、温度を上げて戻しても粘度が高くなる。ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、環境影響は小さいものの、結晶化しやすいという問題はビスフェノールA型エポキシ樹脂と同様である。樹脂組成物の粘度が高くなると、ディスペンスしにくくなり、樹脂組成物を安定して供給できずに補強が不充分になる。特に高密度実装化により実装部品間や電子部品と基板間のスペースが極めて小さい場合には、粘度が高くなると樹脂組成物を安定的に供給することが極めて困難になる、という問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-239822号
【特許文献2】特開2016-135888号
【特許文献3】特開2016-44277号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、低温でも粘度の上昇が少なく、よって、補強箇所に安定して供給でき、電子部品の接続を十分に補強することができる補強用樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明は、はんだ接合部付近が十分に補強されている電子部品装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、エポキシ化合物と硬化剤とを含み、前記エポキシ化合物は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂との混合物、又は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物である、電子部品と基板との接合を補強する。
また、本発明は、前記ビスフェノールE型エポキシ樹脂を、エポキシ化合物の総量に対して25質量%以上97質量%以下含んでいてもよい。
【0008】
本発明によれば、補強用樹脂組成物は、室温以下等の比較的低温においても粘度の上昇が少ない。従って、電子部品と基板とはんだ接合付近の補強箇所に安定して補強用樹脂組成物を供給することができ、確実に接合の補強をすることができる。
【0009】
本発明において、ゲル化剤をさらに含んでいてもよい。
【0010】
この場合、前記ゲル化剤が、アマイド系ゲル化剤、ソルビトール系ゲル化剤及び脂肪酸トリグリセリドからなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。
【0011】
本発明において、前記エポキシ化合物は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種との混合物である。
【0012】
本発明において、前記エポキシ化合物は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合物であってもよい。
【0013】
本発明において、前記エポキシ化合物は、両末端にエポキシ基を有するエポキシ樹脂であってもよい。
【0014】
本発明において、前記エポキシ化合物中の塩素含有量が900ppm以下であってもよい。
【0015】
本発明において、前記硬化剤は、脂環式ポリアミン、脂肪族ポリアミンおよびそれらの変性物からなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。
【0016】
本発明において、フィラーをさらに含み、前記エポキシ化合物100質量部に対する前記フィラーの含有量が30質量部以上180質量部未満であってもよい。
【0017】
本発明において、硬化温度が80℃以上200℃以下であってもよい。
【0018】
電子部品装置に関する本発明は、基板と電子部品とがはんだバンプを介して接合されており、前記基板と前記電子部品との間に前記のいずれかの補強用樹脂組成物からなる補強部を備える。
【0019】
本発明によれば、電子部品装置は、基板と電子部品とがはんだバンプを介して接合されており、前記基板と前記電子部品との間に前記いずれかの補強用樹脂組成物からなる補強部を備えるため、補強用樹脂組成物が室温等の比較的低温においても粘度の上昇が少なく、電子部品と基板とはんだ接合付近の補強箇所に確実に補強部を形成することができ、接合を十分に補強されている。
【0020】
電子部品装置に関する本発明は、前記補強部は、前記電子部品の周縁部と前記基板との間に形成されていてもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、低温でも粘度の上昇が少なく、よって、補強箇所に安定して供給でき、電子部品の接続を十分に補強することができる補強用樹脂組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、はんだ接合部付近が十分に補強されている電子部品装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施例の電子部品装置を模式的に示す断面図。
図2】本発明の他の実施例の電子部品装置を模式的に示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明に係る補強用樹脂組成物及び電子部品装置について説明する。
本実施形態の補強用樹脂組成物(以下、単に樹脂組成物ともいう。)は、エポキシ化合物と硬化剤とを含み、前記エポキシ化合物の総量に対するビスフェノールE型エポキシ樹脂の含有量が25質量%以上100質量%以下である。
【0024】
本実施形態の樹脂組成物は、主成分としてエポキシ化合物を含む。エポキシ化合物としては特に限定されるものではなく、液体エポキシ樹脂や固体エポキシ樹脂等のエポキシ化合物を適宜使用することができる。具体的なエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール骨格を有するエポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フタレン環含有エポキシ樹脂及びこれらの水素添加型エポキシ樹脂、並びに脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ化合物は単独であるいは複数を組み合わせて使用することができる。
【0025】
本実施形態において、前記エポキシ化合物としては、両末端にエポキシ基を有するエポキシ樹脂であることが好ましい。具体的には、両末端にエポキシ基を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール骨格を有するエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
前記エポキシ化合物としては、例えば、エポキシ当量140以上240以下、粘度1以上15Pa・s以下であるものが好ましい。
尚、本実施形態でいうエポキシ当量(g/eq)は、1当量のエポキシ基を含む樹脂の質量であり、JIS K7236:2001に従って測定される値をいう。本実施形態の粘度は後述する実施例に示した測定方法で測定される値をいう。
【0026】
本実施形態の樹脂組成物は、エポキシ化合物として、ビスフェノールE型エポキシ樹脂を必須成分として含むが、前記エポキシ化合物の総量に対するビスフェノールE型エポキシ樹脂の含有量は25質量%以上100質量%以下、好ましくは40質量%以上70質量%以下である。
【0027】
本実施形態の樹脂組成物は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂を含むことで、低温での結晶化を抑制できる。その結果、常温以下等の比較的低温で保管しても粘度の上昇を抑制できる。
【0028】
本実施形態の前記エポキシ化合物は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種との混合物であってもよい。
【0029】
ビスフェノールA型エポキシ樹脂は耐熱性が高く、補強用樹脂組成物として広く用いられている。しかし、不純物として含まれるビスフェノールAが人体への有害性を有するという観点から使用を抑制することが好ましい。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、有害性はA型よりも少ないが、A型と同様に室温以下等の低い温度では結晶化が進み粘度が上昇しやすいという観点から使用を抑制することが好ましい。
本実施形態の樹脂組成物は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂を必須成分とすることで、添加剤を配合しなくても、低い温度での結晶化を抑制でき、従って粘度の上昇も抑制しうる。
【0030】
尚、エポキシ化合物としてビスフェノールA型エポキシ樹脂を含む場合には、エポキシ化合物の総量の10.0質量%以下、好ましくは3.0質量%以上5.0質量%以下であることが、粘度安定性を良好にしつつ人体への有害性を低減させうるという観点から好ましい。
【0031】
エポキシ化合物としては、ビスフェノールE型エポキシ樹脂単独であってもよいが、例えば、ビスフェノールE型エポキシ樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂との混合物、ビスフェノールE型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物、ビスフェノールE型エポキシ樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物等であってもよい。エポキシ化合物がビスフェノールE型エポキシ樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物である場合には、結晶化による粘度上昇がより抑制されうるため好ましい。
【0032】
エポキシ化合物がビスフェノールE型エポキシ樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物である場合には、各エポキシ樹脂の質量混合比率は、例えば、ビスフェノールE型エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂:ビスフェノールF型エポキシ樹脂=(E)100:(A)3~15:(F)30~250、さらには(E)100:(A)3~10:(F)30~180等であることが挙げられる。
【0033】
本実施形態の樹脂組成物はエポキシ化合物中の塩素含有量が900ppm以下、好ましくは700ppm、より好ましくは600ppm以下である。
塩素は、エポキシ化合物の製造工程で不純物として混入する場合がある。環境負荷を軽減するという観点からは塩素の含有量が少ないエポキシ化合物を用いることが好ましい。
一方、塩素等の不純物を除去した場合にはエポキシ化合物がより結晶化しやすくなるという問題も起きる。
本実施形態の樹脂組成物は、塩素を除去してもエポキシ化合物の結晶化を抑制できるため、ハロゲン含有量を低減できる。
【0034】
本実施形態の樹脂組成物の硬化剤としては、例えば、脂環式ポリアミン、脂肪族ポリアミンおよびそれらの変生物、三フッ化ホウ素―アミン錯体、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジド等が挙げられる。
これらの硬化剤を用いることで、常温以下の低温でのエポキシ化合物の硬化反応を抑制することができる。また、これらの硬化剤は潜在的硬化性を有しており、潜在的硬化性を有する硬化剤を用いた場合には、より硬化反応の進行を抑制でき、粘度の上昇を抑制できるため好ましい。
硬化剤として、脂環式ポリアミン、脂肪族ポリアミンおよびそれらの変性物が、ハロゲン含有量が比較的少なく、且つ硬化温度も適度であるため好ましい。
【0035】
前記硬化剤の含有量としては、エポキシ化合物100質量部に対して5質量部以上40質量部以下、好ましくは10質量部以上20質量部以下等が挙げられる。
上記範囲であることで、粘度の上昇を抑制するとともに適度な強度の硬化物が得られる。
【0036】
本実施形態の樹脂組成物では、フィラーをさらに含んでいてもよい。
フィラーとしては特に限定されるものではなく公知のフィラーを適宜用いることができる。例えば、シリカ、タルク、アルミナ等の無機フィラー、有機フィラー等が挙げられる。フィラーの粒径は特に限定されるものではないが、例えば、平均粒径が10nm以上30μm以下であることが充填性、機械的強度の観点から好ましい。
アンダーフィルとして樹脂組成物が使用される場合には、充填性の観点から平均粒径1μm以下のものが好ましい。
サイドフィルとして樹脂組成物が使用される場合には、多くのフィラーを含有させて熱膨張率を下げる観点から平均粒径1μm以上であることが好ましい。
【0037】
フィラーの含有量としては、例えば、エポキシ化合物の量を100質量部として、この質量部に対するフィラーの量が30質量部以上180質量部未満、好ましくは100質量部以上150質量部未満であることが挙げられる。
かかる含有量である場合には、樹脂組成物の粘度の上昇を抑制できるとともに、硬化した硬化物の熱膨張係数を小さくすることができる。
【0038】
本実施形態の樹脂組成物はゲル化剤をさらに含んでいてもよい。
ゲル化剤を含むことで、樹脂組成物を塗布して加熱硬化させた際にダレることを抑制できる。
本実施形態におけるゲル化剤は、エポキシ樹脂をゲル化する作用を有するものであれば特に限定されるものではない。
本実施形態のゲル化剤としては、アマイド系ゲル化剤、ソルビトール系ゲル化剤、脂肪酸トリグリセリド等が挙げられる。
アマイド系ゲル化剤としては、例えば、アミンとカルボン酸を縮合重合して得られるポリアミド、ステアリン酸アミド、ラウリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、12-ヒドロキシステアリン酸アミドなどの脂肪酸モノアミド、N-オレイルステアリン酸アミド、N-ステアリルステアリン酸アミドなどの置換脂肪酸アミド、N,N’-エチレンビスラウリン酸アミド、N,N’-エチレンビスステアリン酸アミド、 N,N’-ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、N、N’-ジステアリルアジピン酸アミドなどの置換脂肪酸ビスアミド、ステアリン酸モノメチロールアミドなどのアルキロールアミド、硬化ヒマシ油、みつろう等が挙げられる。
ソルビトール系ゲル化剤としては、例えば、1,3:2,4-ビス-O-(4-メチルベンジリデン)-D-ソルビトール、1,3:2,4-ビス-O-ベンジリデン-D-グルシトール(新日本理化社製)等が挙げられる。
脂肪酸トリグリセリドとしては、12-ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド(ヒマシ硬化油)、商品名:ココナードML(脂肪酸C8,C10,C12トリグリセリド)、商品名:ココナードMT(脂肪酸C8,C10トリグリセリド)、商品名:ココナードRK(脂肪酸C8トリグリセリド)(花王社製)、商品名:パナセート800B(2-エチルへキシルトリグリセリド)、商品名:パナセート810、商品名:パナセート810S(中鎖脂肪酸トリグリセリド)(日油社製)等が挙げられる。
【0039】
ゲル化剤の融点は、例えば130℃以上、好ましくは165℃以上であることが挙げられる。上記融点を持つゲル化剤であれば、熱硬化温度において形状保持の性能が発現する。
【0040】
ゲル化剤の含有量としては、例えば、エポキシ樹脂の総量を100質量部としたときに、0.5質量部以上20質量部未満、さらには0.5質量部以上15質量部未満であることが挙げられる。
中でもアマイド系ゲル化剤である場合にはエポキシ樹脂の総量を100質量部としたときに1質量部以上3質量部以下、であることが好ましい。
また、脂肪酸トリグリセリドである場合には、エポキシ樹脂の総量を100質量部としたときに2質量部以上20質量部以下、であることが好ましい。
さらに、ソルビトール系ゲル化剤である場合には、エポキシ樹脂の総量を100質量部としたときに0.1質量部以上10質量部未満、さらには0.5質量部以上5質量部未満、であることが好ましい。
【0041】
本実施形態の樹脂組成物は、硬化後にガラス転移温度が低下することを抑制できる。硬化後にガラス転移点が低下すると、以下のような問題が起きる。
すなわち、電子部品の接合補強に樹脂組成物を用いた場合に、硬化した樹脂組成物のガラス転移温度を超える温度に加熱されると、硬化物の熱膨張係数が大きくなり、補強した電子部品やはんだ接合部との熱膨張係数の差異が大きくなるため、電子部品やはんだ接合部に過大な応力がかかり、クラックの発生や機能の損失等の原因になる。
特に、電子部品の信頼性試験である温度サイクル試験に供された際には、このような問題が起こりやすくなる。
ガラス転移点の低下は、例えば、反応性希釈剤のように結晶化を抑制する添加剤を樹脂組成物に配合した場合に生じやすい。本実施形態の樹脂組成物は反応性希釈剤のような添加剤を配合しなくても、結晶化を抑制しうる。従って、結晶化を抑制しつつガラス転移温度が硬化後に低下することも抑制できる。
本実施形態の樹脂組成物の好ましいガラス転移点としては、85℃以上180℃以下、さらには100℃以上170℃以下等が挙げられる。尚、本実施形態でいうガラス転移点は後述の実施例に記載の測定方法で測定される値をいう。
【0042】
本実施形態の補強用樹脂組成物は80℃以上200℃以下、さらには100℃以上170℃以下等で硬化することが好ましい。
本実施形態の補強用樹脂組成物は、電子部品のはんだ接合部等を補強することに用いることができるが、例えば、はんだ接合部ははんだを溶融させることで電子部品を基板等に固定するため樹脂組成物も加熱されることになる。このように加熱する部材に補強用樹脂組成物を用いた場合には樹脂組成物が溶融してダレて広がる熱ダレが生じる場合がある。樹脂組成物が熱ダレすると電子部品等の補強対象の補強が十分にできなくなる恐れがある。本実施形態の補強用樹脂組成物が上記範囲で硬化する樹脂組成物である場合には、加熱時に硬化することになり、加熱を要する用途に用いた場合にも樹脂組成物の熱ダレが抑制されうる。よって、十分な補強硬化を得られる。
【0043】
本実施形態の樹脂組成物には、前記効果を阻害しない範囲で、さらに、他の公知の添加剤を含んでいてもよい。
【0044】
次に、本実施形態の電子部品装置について図1及び2を引用して説明する。
本実施形態の電子部品装置1は、基板2と電子部品3とがはんだバンプ4を介して接合されており、前記基板2と前記電子部品3との間に上述したような本実施形態の補強用樹脂組成物からなる補強部10を備える。
【0045】
本実施形態の電子部品装置1の電子部品3としては、例えば、CSPやBGA等の半導体パッケージやベアチップ等の板状の部品が挙げられる。
かかる電子部品3をプリント配線板のような回路が形成された基板2に実装(電気的接続)する際には、電子部品3に形成されたはんだバンプ4を基板2の回路部分にはんだ接合することで実装される。
【0046】
具体的には、例えば、前記半導体パッケージのように板状の部品を備えた電子部品の場合には、はんだボールがグリッド状に配置された板状の部品の一面側を回路基板に接触させ、板状の部品と回路基板とを対向するように配置して加熱する。はんだボールが溶融することではんだバンプが形成され、かかる電子部品が回路基板に実装される。
かかる回路基板に電子部品が実装された状態で、前記部品と前記基板との間に上述の樹脂組成物を充填する。
【0047】
樹脂組成物の充填方法は特に限定されるものではないが、例えば、図1に示すように、基板2上にCSP、BGAなどの電子部品3をはんだバンプ4を介して載置し、リフロー工程にて接続後、樹脂組成物を基板2と電子部品3及びはんだバンプ4間の隙間をうめるようにディスペンスして、さらに硬化させて補強部10を形成する方法が挙げられる。
【0048】
あるいは、図2に示すように、基板2上に電子部品3をはんだバンプ4を介して載置し、リフロー工程にて接続後、樹脂組成物を電子部品3の周縁部と前記基板2との間にディスペンスして硬化させて補強部10をサイドフィルとして形成する方法も挙げられる。
【0049】
本実施形態の電子部品装置は、樹脂組成物が粘度の上昇が抑制されているため、基板2と電子部品3との狭い隙間にも確実にディスペンスすることができ、よって、確実に補強することができる。特に、サイドフィルとして電子部品3の周縁部等の細かい隙間に補強部10が形成されている電子部品装置の場合にも確実に樹脂組成物をディスペンスすることができる。
【0050】
また、本実施形態の樹脂組成物は反応性希釈剤のような添加剤を配合しなくても、結晶化を抑制しうるためガラス転移温度が硬化後に低下することも抑制でき、比較的高いガラス転移温度の補強部が得られる。よって、電子部品装置を温度サイクル試験等に供した場合でも、補強部とそれ以外の部分との熱膨張係数の差が生じにくく、クラックや破損が生じにくい。
【0051】
本実施形態では樹脂組成物を、電子部品の接合を補強するために使用する例を示したが、本発明の補強用樹脂組成物は、これ以外の部材同士の接合や部材自体を補強する補強材として用いることができる。例えば、電気電子部品用絶縁材料(高信頼性半導体封止材料など)及び積層板(プリント配線板、ビルドアップ基板など)やCFRPを始めとする各種複合材料、接着剤、塗料等として複合材の補強用途に用いることが挙げられる。
【0052】
本実施形態にかかる樹脂組成物及び電子部品装置は、以上のとおりであるが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【実施例0053】
次に、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。尚、本発明は下記の実施例に限定して解釈されるものではない。
【0054】
(樹脂組成物の作製)
以下に示すような材料を表1及び表2に記載の配合で各実施例、比較例の樹脂組成物を作製した。
作製方法は各材料をプラネタリ型攪拌装置(品川工業所製5XDMV)を用いて、20~25℃で減圧下にて攪拌して作製した。なお、実施例4及び比較例4では、エポキシ化合物とアマイド系チキソ剤だけを別容器にて加熱し、チキソ剤を分散させ、冷却させた中間体を得てから撹拌装置に投入した。
尚、表中の成分の割合を示す数字は質量%である。
【0055】
<材料と配合>
エポキシ化合物1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂 新日鉄住金化学社製 YD-8125 (両末端にエポキシ基、低ハロゲンタイプ)
エポキシ化合物2:ビスフェノールF型エポキシ樹脂 新日鉄住金化学社製 YDF-8170 (両末端にエポキシ基、低ハロゲンタイプ)
エポキシ化合物3:ビスフェノールE型エポキシ樹脂 プリンテック社製 EPO-MK R710(両末端にエポキシ基)
エポキシ化合物4:ビスフェノールE型エポキシ樹脂(低ハロゲン) プリンテック社製 EPO-MK R1710(両末端にエポキシ基)
エポキシ化合物5:ビスフェノールA型エポキシ樹脂 新日鉄住金化学社製 YD-128 (両末端にエポキシ基、エポキシ化合物1の高ハロゲンタイプ)
エポキシ化合物6:ビスフェノールF型エポキシ樹脂 新日鉄住金化学社製 YDF-170 (両末端にエポキシ基、エポキシ化合物2の高ハロゲンタイプ)
エポキシ化合物7:3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート TCI 社製(両末端にエポキシ基、脂環式エポキシ化合物)
エポキシ化合物8:イソシアヌル酸トリグリシジル TCI社製(イソシアヌル骨格を有するエポキシ化合物)
エポキシ化合物9:ノボラック型エポキシ樹脂 新日鉄住金化学株式会社 YDPN-638(フェノールノボラック型のエポキシ樹脂)
硬化剤1:変性脂環式ポリアミン T&K TOKA社製 FXR-1121
硬化剤2:変性脂肪族ポリアミン T&K TOKA社製 FXR-1030
アマイド系ゲル化剤1:ポリアマイド 共栄社化学社製 ターレンVA-79
アマイド系ゲル化剤2:N,N'-エチレン-ビス-12-ヒドロキシステアリルアミド 伊藤製油株式会社 ITOWAXJ-530
ソルビトール系ゲル化剤:1,3:2,4-ビス-O-(4-メチルベンジリデン)-D-ソルビトール 新日本理化株式会社 ゲルオールMD
脂肪酸トリグリセリド:12-ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド 川研ファインケミカル K-3ワックス
シリカフィラー1:龍森社製 SR-324 平均粒径4μm
シリカフィラー2:日本アエロジル社製 OX 50 平均粒径50nm
【0056】
『試験1』
(結晶化試験)
結晶化試験は下記の方法で実施した。
樹脂組成物のうち、エポキシ化合物のみ計量、混合し、ガラス容器に充填、密閉する。そのガラス容器を0~10℃に保たれた冷蔵試験槽内に静置し、180日経過後に析出物の有無を目視にて観察する。析出物のある場合は不合格(×として表記、以下同じ)、析出物の無い場合は合格(○として表記、以下同じ)とした。
【0057】
(粘度安定性試験)
粘度安定性試験は、下記の方法で実施した。
樹脂組成物の粘度をE型粘度計(東機産業社製RE-100U)で測定した。コーンローターは3°-R7.7で回転数は10rpmとし、樹脂組成物の温度が20±1℃になるよう冷却水で制御した。樹脂組成物は、0~10℃に保たれた冷蔵試験槽内に静置し、180日経過後の粘度を測定し、冷蔵試験槽に投入する前の粘度と比較して、変化率が20%未満であれば合格、20%以上であれば不合格とした。
【0058】
(ハロゲン試験)
ハロゲン試験は、BS EN 14582:2007(燃焼法)に準拠した方法で実施した。測定装置は、DIONEX社製ICS-1500 イオンクロマトグラフィ装置を使用した。接着剤中のフッ素、塩素、臭素、ヨウ素の含有量を算出し、それぞれが900ppm以下である場合を合格とした。
【0059】
(ガラス転移点)
各樹脂組成物のガラス転移点の測定は、下記の通り実施した。
昇温10℃/minで180℃までのDSCの2nd runを測定し、元のベースラインと変曲点の接線の交点の温度をガラス転移点とした。ガラス転移点は、硬化剤の種類や配合に影響を受けるため、硬化剤の成分が同じである比較例に対して低下したか、同等であるかを判定した。
【0060】
各試験結果を表1に示した。
【0061】
【表1】
【0062】
表1に示す通り、各実施例は結晶化、粘度安定性、ハロゲン量いずれも合格であり、ガラス転移点の低下も見られなかった。一方、比較例1~4はいずれも結晶化、粘度安定性において不合格であり、比較例5は、結晶化、粘度安定性が合格であるものの、ハロゲン含有量も900ppmを超えていた。すなわち、本願発明の実施例ではハロゲン量を多くすることなく結晶化、粘度安定性を良好にすることができた。
【0063】
『試験2』
(熱ダレ性試験)
熱ダレ性を以下の方法で測定した。
JIS Z 3284-3の印刷時のだれ試験に記載された方法に従って測定した。具体的には表2に記載の各実施例、比較例の樹脂組成物を前記JISに規定されている所定のパターン(開口部のサイズ3.0mm×0.7mm及び3.0mm×1.5mmの二種類、開口部同士の間隔0.2mmから1.2mmまで0.1mmごと、マスク厚0.2mm)のステンレス製メタルマスクを使用して銅板に各樹脂組成物を印刷し、メタルマスクを取り除いた後、150℃10分の条件で加熱した。
各銅板の二種類のサイズで印刷されたパターンのうち、悪い結果の方を評価して、パターンで印刷された樹脂組成物が加熱後に隣同士と接触しない最小間隔を表2に示した。例えば、表中に「0.2mmPass」と示す場合には開口部同士の間隔が0.2mmでは樹脂組成物の接触はなかった、「0.6mmPass」と示す場合には開口部同士の間隔が0.6mmでは樹脂組成物の接触はなかったが、0.5mmでは接触があった、ということを意味する。
【0064】
【表2】
【0065】
(粘度及び構造粘性比)
粘度は以下の方法で測定した。
E型粘度計(東機産業社製RE-100U)を用いて、コーンローターは3°-R7.7、回転数は10rpmとし、樹脂組成物の温度が20±1℃になるよう冷却水で制御した。
構造粘性比は、上記回転数を10rpmとしたときの粘度及び同じ測定方法で回転数を1rpmとして測定した粘度を用いて、以下の式で算出した。

構造粘性比=1rpmの粘度/10rpmの粘度

結果を表2に示した。
また、粘度及び構造粘性比の1日目、7日後及び30日後(1か月後)の結果を表3に示した。
【0066】
【表3】
【0067】
表2に示す通り、各実施例は、比較例に比べて構造粘性比が高かった。構造粘性比は高いほどダレを抑制できる数値である。このことは各実施例では熱ダレ試験で0.2mmまで樹脂組成物が接触しなかったのに対して、比較例では0.6mmまでであったことからも明らかであった。
また、表3に示す通り、各実施例では1か月後にも構造粘性比が高い状態であった。一方、比較例ではもともと実施例よりも低い値であったが1か月後にはさらに低下した。
【0068】
尚、以下の発明も他の実施形態として含まれる。
(他の実施形態1)
エポキシ化合物と硬化剤とを含み、
前記エポキシ化合物としてビスフェノールE型エポキシ樹脂を、エポキシ化合物の総量に対して25質量%以上100質量%以下含む補強用樹脂組成物。
(他の実施形態2)
ゲル化剤をさらに含む他の実施形態1に記載の補強用樹脂組成物。
(他の実施形態3)
前記ゲル化剤が、アマイド系ゲル化剤、ソルビトール系ゲル化剤及び脂肪酸トリグリセリドからなる群から選択される少なくとも1種である他の実施形態2に記載の補強用樹脂組成物。
(他の実施形態4)
前記エポキシ化合物は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種との混合物である他の実施形態1乃至3のいずれか一つに記載の補強用樹脂組成物。
(他の実施形態5)
前記エポキシ化合物は、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合物である他の実施形態1乃至4のいずれか一つに記載の補強用樹脂組成物。
(他の実施形態6)
前記エポキシ化合物は、両末端にエポキシ基を有するエポキシ樹脂である他の実施形態1乃至5のいずれか一つに記載の補強用樹脂組成物。
(他の実施形態7)
前記エポキシ化合物中の塩素含有量が900ppm以下である他の実施形態1乃至6のいずれか一つに記載の補強用樹脂組成物。
(他の実施形態8)
前記硬化剤は、脂環式ポリアミン、脂肪族ポリアミンおよびそれらの変性物からなる群から選択される少なくとも1種である他の実施形態1乃至7のいずれか一つに記載の補強用樹脂組成物。
(他の実施形態9)
フィラーをさらに含み、前記エポキシ化合物100質量部に対する前記フィラーの含有量が30質量部以上180質量部未満である他の実施形態1乃至8のいずれか一つに記載の補強用樹脂組成物。
(他の実施形態10)
硬化温度が80℃以上200℃以下である他の実施形態1乃至9のいずれか一つに記載の補強用樹脂組成物。
(他の実施形態11)
基板と電子部品とがはんだバンプを介して接合されており、
前記基板と前記電子部品との間に他の実施形態1乃至10のいずれか一つに記載の補強用樹脂組成物からなる補強部を備える電子部品装置。
(他の実施形態12)
前記補強部は、前記電子部品の周縁部と前記基板との間に形成されている他の実施形態11に記載の電子部品装置。
【符号の説明】
【0069】
1:電子部品装置、2:基板、3:電子部品、4:はんだバンプ、10:補強部。


図1
図2