(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023030034
(43)【公開日】2023-03-07
(54)【発明の名称】バイオプロセスおよび他のプロセスのための装置および方法
(51)【国際特許分類】
G01N 1/00 20060101AFI20230228BHJP
C12Q 1/02 20060101ALI20230228BHJP
C12M 1/00 20060101ALI20230228BHJP
C12M 1/34 20060101ALI20230228BHJP
【FI】
G01N1/00 101G
C12Q1/02
C12M1/00 A
C12M1/34 D
【審査請求】有
【請求項の数】33
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200128
(22)【出願日】2022-12-15
(62)【分割の表示】P 2020511327の分割
【原出願日】2018-08-21
(31)【優先権主張番号】15/683,235
(32)【優先日】2017-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】513237308
【氏名又は名称】アイデックス ヘルス アンド サイエンス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクター シモニー
(72)【発明者】
【氏名】ダーリン カート ピクル
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ スマイス
(72)【発明者】
【氏名】クレイグ ラブ
(57)【要約】
【課題】バイオプロセス及び他のプロセスのための好適な装置及び方法を提供すること。
【解決手段】バイオプロセスの試験及び分析のための単回使用使い捨てモジュール又はマニホールドを提供するための装置及び方法並びにモジュール又はマニホールドと共に使用され得るポータブル及びコンパクトデバイス。弁と、フィルタまたは保護カラムと、アフィニティカラムと、流動セルを備えているモジュールが、サンプル及び1つ以上の溶媒のための管類接続を受け取るためのいくつかのポート並びに1つ以上の廃棄物リザーバへの接続のための1つ以上の出口ポートを提供される。流動セルは1つの特定の例においてサンプルのタンパク質濃度を決定するためにUV光を使用し得る。モジュールは、サンプリングされるバイオプロセス及び物質を含むバイオリアクタに直接又は間接的に接続されることができ、生産工程が完了されると、処分されることができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオプロセスの分析のための単回使用モジュールであって、
複数の入口ポートと、複数の出口ポートとを有する筐体を備え、
前記筐体は、その中にあるか、またはその一方の側から少なくとも部分的に延びている流動セルと、前記筐体内に少なくとも部分的に位置している弁と、保護カラムと、前記筐体内に位置しているカラムとを有し、前記筐体は、その一方の側においてサンプル入口ポートを通して生物学的サンプルを受け取るように適合され、溶媒が圧力下で前記筐体の中に圧送されると、前記弁、前記保護カラム、前記カラム、次いで前記流動セルを通して移動し、前記流動セルは、前記サンプルの特性を決定するように適合され、前記サンプルの特性は、タンパク質濃度、スペクトル情報、蛍光、またはそれらの組み合わせを含み、
前記単回使用モジュールは、少なくとも部分的にバイオプロセスのためのデバイスのネスト部分に嵌入するように適合されている、単回使用モジュール。
【請求項2】
前記カラムは、アフィニティカラムまたはクロマトグラフィ媒体のうちのいずれか1つを含んでいる、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記モジュールは、少なくとも1つの取り外し可能側を備えている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項4】
前記モジュールは、耐タンパ性である、請求項1に記載のモジュール。
【請求項5】
前記筐体は、少なくとも1つのサンプル入口ポートと、少なくとも2つの溶媒入口ポートと、少なくとも1つの廃棄物出口ポートとをさらに備えている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項6】
フリットをさらに備えている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項7】
前記サンプル入口ポート、前記カラム、前記流動セル、および前記弁は、前記モジュールを通して流体経路を画定し、前記流体経路を画定する材料の全ては、生体適合性材料を備えている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項8】
前記流動セルは、紫外線源と、紫外線検出器とを備えている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項9】
前記モジュールは、少なくとも500psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項10】
前記モジュールは、少なくとも6,000psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項11】
前記モジュールは、少なくとも9,000psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項12】
前記モジュールは、少なくとも15,000psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項13】
前記モジュールは、少なくとも20,000psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項14】
前記弁、カラム、および流動セルのうちの少なくとも1つは、0.15mg/ml~10.0mg/mlの範囲内のタンパク質濃度に関してサンプルを試験するように適合されている、請求項1に記載のモジュール。
【請求項15】
バイオプロセスのためのデバイスであって、
生物学的プロセスを含むバイオリアクタ容器からの出口に取り外し可能に接続されるように適合されたデバイスを備え、
前記デバイスは、バイオプロセスでの単回使用のために適合されているモジュールを取り外し可能に保持するようにさらに適合され、前記モジュールは、前記容器からの前記出口と流体連通する入口を有し、前記モジュールは、少なくとも1つの入口ポートと、少なくとも1つの出口ポートとを有する筐体を備え、前記筐体は、その中にあるか、またはその一方の側から少なくとも部分的に延びている流動セルと、前記筐体内に少なくとも部分的に位置している弁と、前記筐体内に位置している保護カラムまたはフリットと、前記筐体内に位置しているカラムとを有し、前記筐体は、その一方の側においてサンプル入口ポートを通して生物学的サンプルを受け取るように適合され、溶媒が圧力下で前記筐体の中に圧送されると、前記弁、前記保護カラムまたはフィット、前記カラム、次いで前記流動セルを通して移動し、前記流動セルは、前記サンプルの特性を決定するための少なくとも1つ以上の器具に接続されるように適合され、前記モジュールは、前記デバイスの一部において取り外し可能に保持されるように適合され、前記サンプルの特性は、タンパク質濃度、スペクトル情報、蛍光、またはそれらの組み合わせを含んでいる、デバイス。
【請求項16】
前記デバイスの前記一部は、前記デバイスの延長可能引き出しを備えている、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記入口ポート、流動セル、カラム、およびサンプル入口ポートは、前記モジュール内の管類によって接続され、1つ以上の生体適合性材料を備えている、請求項15に記載のデバイス。
【請求項18】
前記弁、カラム、および流動セルのうちの少なくとも1つは、0.15mg/ml~10.0mg/mlの範囲内のタンパク質濃度に関してサンプルを試験するように適合されている、請求項15に記載のデバイス。
【請求項19】
生物学的プロセスを監視する方法であって、
(a)生物学的プロセスを含む少なくとも1つのバイオリアクタからの出口を直接または間接的に第1のモジュールのサンプル入口に接続することであって、前記第1のモジュールは、その中に弁、流動セル、保護カラムまたはフリット、およびカラムを備え、前記第1のモジュールは、前記少なくとも1つのバイオリアクタの単一生産バッチとの使用のために適合されている、ことと、
(b)サンプルを前記少なくとも1つの生産バッチから前記第1のモジュールの前記サンプル入口に提供することと、
(c)溶媒を圧力下で前記弁に提供し、前記サンプルを、前記保護カラムまたはフリットを通して、前記カラムを通して、次いで前記流動セルを通して移動させることと、
(d)前記第1のモジュールを用いて前記サンプルを分析することと、
(e)所望に応じて、ステップ(b)~(d)を繰り返すことと、
(f)前記少なくとも1つのバイオリアクタにおける前記生物学的プロセスの1つ以上の特性が決定されたとき、または、前記生物学的プロセスが完了したと見なされるときに、前記少なくとも1つのバイオリアクタから前記第1のモジュールを接続解除することと
を含む、方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つのバイオリアクタが生物学的プロセスの第2の生産バッチのために使用されるときに前記バイオリアクタに第2のモジュールを接続するステップをさらに含み、前記第2のモジュールは、前記第1のモジュールと実質的に同一の弁、流動セル、保護カラムまたはフリット、およびカラムを備えている、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
(g)第2の生産バッチのために使用される第2のバイオリアクタからの出口を直接または間接的に前記第1のモジュールの入口に接続するステップと、
(h)第2のサンプルを前記第2の生産バッチから前記第1のモジュールに提供するステップと、
(i)溶媒を圧力下で前記弁に提供し、前記サンプルを、前記保護カラムまたはフリットを通して、前記カラムを通して、次いで前記流動セルを通して移動させるステップと、
(j)前記第1のモジュールを用いて前記第2のサンプルを分析するステップと、
(k)所望に応じて、ステップ(h)~(k)を繰り返すステップと、
(l)前記第2のバイオリアクタにおける前記生物学的プロセスの1つ以上の特性が決定されたとき、または、前記生物学的プロセスが完了したと見なされるときに、前記第2のバイオリアクタから前記第1のモジュールを接続解除するステップと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つのバイオリアクタが生物学的プロセスの第2の生産バッチのために使用されるときに前記バイオリアクタに第2のモジュールを接続するステップをさらに含み、前記第2のモジュールは、流動セルおよびカラムを備え、前記第2のモジュールの流動セルおよびカラムのうちの少なくとも1つは、前記第1のモジュールの流動セルおよびカラムと異なる種類のものである、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記モジュールは、0.15mg/ml~10.0mg/mlの範囲内のタンパク質濃度に関してサンプルを試験するように適合されている、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
サンプルの分析のためのモジュールであって、
その一方の側上に第1の複数の開口部を伴うステータを有する弁と、
第1の端部と第2の端部とを有するカラムと、
第1の側と第2の側とを有するマニホールドと
を備え、
前記マニホールドは、
複数の流体経路と、
複数のポートであって、前記複数のポートのうちの少なくとも1つは、サンプル源からサンプルを受け取るためのサンプル入口ポートである、複数のポートと、
上部部分と
を備え、
前記上部部分は、
前記上部部分から半径方向に外向きに延びている1つ以上の突出部と、
前記上部部分から延びているハンドルと
を備え、
前記1つ以上の突出部は、前記ハンドルが回転されるときに前記モジュールを全体的または部分的にデバイスに取り外し可能に取り付けるように適合されている、モジュール。
【請求項25】
前記モジュールは、前記サンプルの特性を決定するための少なくとも1つ以上の器具に接続されるように適合される流動セルをさらに備え、前記サンプルの特性は、タンパク質濃度、スペクトル情報、蛍光、またはそれらの組み合わせを含む、請求項24に記載のモジュール。
【請求項26】
前記モジュールは、その中に生体適合性流体経路をさらに備えている、請求項24に記載のモジュール。
【請求項27】
前記モジュールは、前記デバイスに取り付けられると、制御システムに接続されるようにさらに適合されている、請求項24に記載のモジュール。
【請求項28】
前記モジュールは、少なくとも部分的に前記デバイスのネストに嵌入するように適合されている、請求項24に記載のモジュール。
【請求項29】
前記モジュールは、少なくとも部分的に前記デバイスのヒンジ付きネストに嵌入するように適合されている、請求項24に記載のモジュール。
【請求項30】
前記モジュールは、少なくとも部分的に前記デバイスの陥凹またはシートに取り外し可能に嵌入するように適合されている、請求項24に記載のモジュール。
【請求項31】
前記モジュールは、約0.1キログラム~約3キログラムの重量である、請求項24に記載のモジュール。
【請求項32】
前記モジュールは、最大500psi、6,000psi、9,000psi、15,000psi、または20,000psiの流体圧力で動作するように適合されている、請求項24に記載のモジュール。
【請求項33】
前記マニホールドは、サンプル入口をさらに備えている、請求項24に記載のモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
【0002】
本願は、本明細書に完全に記載されるように参照することによって本明細書に組み込まれる、2017年8月22日に出願された、米国特許出願第15/683,235号の一部継続出願であり、その優先権の利益を主張する。
(発明の分野))
【0003】
本発明は、バイオプロセス産業における使用のための装置および方法に関し、より具体的には、例えば、タンパク質濃度の監視等のバイオプロセスを監視および分析するために有用な使い捨てモジュールおよびマニホールド、ならびにそれらを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
生物製剤および後発生物製剤の開発ならびに製造中等のバイオプロセスにおいて、多くの場合、一連の生産工程中にタンパク質濃度を監視し(例えば、タンパク質力価の測定)、製品品質を確実にし、その生産工程の収率を最大化することが、必要である。典型的には、生産工程は、現在、バイオリアクタ容器(時として、バイオリアクタと称される)におけるバッチプロセスとして実行されている。そのような生産工程では、タンパク質濃度対時間は、通常、減衰曲線が続く指数成長としてモデル化されることができる。製造業者が、この変曲点により近接して生産工程を終わらせることができるほど、生産工程およびプロセスにおける後続ステップは、より効率的になり得る。タンパク質濃度を監視することは、生産工程を監視することにおける重要なパラメータであり得る。単一のバッチのタンパク質が数百万ドルの価値があり得ることを所与として、各生産工程の収率を最大化するために、この成長が監視されることが、重要である。
【0005】
そのようなバイオプロセスでは、サンプルは、典型的には、バイオリアクタ容器において採取され、次いで、試験および分析のために現場の品質制御実験室に移動させられる。バイオプロセス施設における典型的なQC実験室は、バイオリアクタ容器と異なる部屋内に位置し、分析のためのサンプルの未処理分を有する。加えて、多くの場合、所与の組織内の別個のグループが、分析を実験するであろう。多くの場合、試験のためのサンプルの未処理分は、サンプルの分析が、サンプルが採取された後の1日または2日程度で完了されないこともあるようなものである。この状況は、製造業者が、古いデータに基づいて生産工程に関する決定を行い得るため、製造業者に対する課題を生じる。さらに、このアプローチおよび実験室システムは、典型的には、分析を実施するために、高度に熟練した個人(通常、博士号レベル、またはおそらく、数年の関連する経験を伴う学士号を有する個人)を要求する。
【0006】
そのようなバイオプロセスにおける生産工程が完了すると、通常、切換ステップが、次に要求され、その間、製造機器は、徹底的に洗浄され、次の生産工程のために準備される。生物製剤および後発生物製剤の生産は、通常、非常に敏感なプロセスであるので、少量の汚染が、生産工程全体が廃棄されることを引き起こし、それによって、潜在的に、製造業者に数百万ドルの損失をもたらし得る。清潔さを確実にするために、時間のかかる洗浄ステップが、典型的には、製造業者の標準動作手順に記載されている。製品と接触するいかなる製造または機器構成要素も、徹底的に洗浄されなければならない。洗浄のコストおよびそのような洗浄のために要求される時間に加えて、任意の汚染のリスクおよび費用に起因して、使い捨てデバイス(時として、単回使用デバイスと称される)が、産業における使用のためにますます考慮されている。加えて、バイオプロセス産業が成熟するにつれて、多くの生産人員の技能レベルにおけるシフトが生じ、その結果、広範な技能および上級学位を有する個人によって以前は行われた多くのプロセスおよび活動が、多くの状況において、今日ではより教育水準の低い技師によって行われている。
【0007】
従来のアプローチは、「Device For A Biological Liquid Treatment Installation」と題され、Sebastien Cirou、Rene Reinbigler、Virginie Buisson、Jean-Louis Weissenbachという名前の発明者らによる、2012年6月7日に公開された米国公開済特許出願第2012/0138173 A1号(特許文献1)を含むバイオプロセスのための種々の装置および方法を含み、それは、基部(2)と、扉(20)とを備えているデバイスを説明し、該デバイスは、デバイスの回路(8)が、2つの可撓性フィルムおよび運搬ネットワークのコネクタを備えているバッグと、該基部(2)の正面(5)上に配置される第1のシェル(16)と、該扉(20)において配置される第2のシェル(17)とを備えているプレス機(9)とを備えている閉鎖扉位置と、該基部(2)に対して該扉(20)をヒンジ接続し、該扉(20)の残りの外周にわたって該扉(20)と該基部(2)との間に側方クリアランスを形成するように該扉(20)の一方の側上にのみ配置されるヒンジシステムとを有する。
【0008】
「Microfluidic chromatography」と題され、2007年5月15日にJiang Huang、Hou-Pu Chou、およびMarc A. Ungerに発行された米国特許第7,217,367 B2号(特許文献2)では、微細加工された流体送達システムと、流体送達システムと流体連通するクロマトグラフィカラムとを備えているマイクロ流体クロマトグラフィ装置、およびそれを生産および使用する方法が、開示されている。
【0009】
使い捨て流体経路が、「Disposable fluid path systems and methods for processing complex biological materials」と題され、2013年8月20日にWeston Blaine Griffin、Jaydeep Roy、Eric Douglas Williams、Phillip Alexander Shoemaker、およびJames Mitchell Whiteに発行された米国特許第8,512,566 B2号(特許文献3)に説明されている。この特許は、生物学的サンプルを沈降を通して2つ以上の異なる副物質に分離するための重力支援使い捨てシステムを備えている複合物質を処理するための使い捨て流体経路を説明している。流体経路は、サンプル送達導管と、バッグセットとから成り、バッグセットは、管類アセンブリと、分離アセンブリと、フィルタアセンブリとを備えている。システムを使用する方法も、開示されている。
【0010】
流体サンプリングデバイスが、「Disposable,pre-sterilized fluid receptacle sampling device」と題され、James FureyおよびStephen Proulxという名前の発明者らによる2006年9月4日に公開された米国公開済特許出願第2006/0201263 A1号(特許文献4)に開示されている。この特許出願では、ポート挿入器と、複数の可撓性導管と、複数のサンプル容器とを備えている流体サンプリングデバイスが、説明され、ポート挿入器は、それを通して複数のシャフトを有する本体と、それを通した流体の流動を可能にするために該シャフトのうちのいずれかを個々に開放および閉鎖するための回転可能に変位可能な部材とを有する。可撓性導管(例えば、可撓性管類)は、シャフトと数が等しく、各可撓性導管は、個々のシャフトに接続され、または別様にそれと流体連通する。同様に、サンプル容器(例えば、可撓性バッグ)は、導管と数が等しく、各サンプル容器は、シャフトへの接続と対向して個々の導管に接続される。ポート挿入器および流体サンプリングデバイスの滅菌された構成要素を含むキットの具体的構成も、説明されている。
米国特許第8,512,566号および第7,217,367号ならびに米国公開済特許出願第2012/0138173号および第2006/0201263号は、本明細書に完全に記載されるように参照することによって本明細書に組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許出願公開第2012/0138173号明細書
【特許文献2】米国特許第7,217,367号明細書
【特許文献3】米国特許第8,512,566号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2006/0201263号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
単回使用使い捨てモジュールまたはマニホールドを提供するための装置および方法ならびに生物学的プロセスおよび他のプロセスの試験ならびに分析のための関連する装置および方法が、開示され、説明される。本開示の一実施形態では、弁と、フィルタまたは保護カラムと、アフィニティカラムと、流動セルとを備えているモジュールが、サンプルおよび1つ以上の溶媒のための管類接続を受け取るためのいくつかのポート、および1つ以上の廃棄物リザーバへの接続のための1つ以上の出口ポートを提供される。流動セルは、1つの特定の例においてサンプルのタンパク質濃度を決定するために、UV光を使用し得る。モジュールは、サンプリングされるバイオプロセスおよび物質を含むバイオリアクタに直接または間接的に接続されることができ、生産工程が完了されると、処分されることができる。
【0013】
本開示の他の実施形態では、マニホールドが、提供され、マニホールドは、弁アセンブリまたは弁アセンブリの一部として具現化され得、本明細書に説明される使い捨てモジュールと同一の構成要素および特徴のうちのいくつかまたは全てを備え得る。続くより詳細な説明から明白となるであろうように、本明細書に開示されるマニホールドおよびモジュールは、コンパクトであり、使用が容易であり得る。本開示のさらに別の実施形態では、取り外し可能モジュールとの使用のためのポータブルデバイスも、提供および開示される。
【0014】
本開示の一実施形態では、バイオプロセスの分析のための単回使用モジュールが、提供され、モジュールは、複数の入口ポートと、複数の出口ポートとを有する筐体を備え、該筐体は、その中に、またはその一方の側から少なくとも部分的に延びている流動セルと、該筐体内に少なくとも部分的に位置している弁と、該筐体内に位置しているカラムとを有し、該筐体は、その一方の側においてサンプル入口ポートを通して生物学的サンプルを受け取るように適合され、溶媒が圧力下で該筐体の中に圧送されると、溶媒は、カラムおよび流動セルを通して移動し、流動セルは、サンプルの特性を決定するように適合される。モジュールは、タンパク質濃度、スペクトル情報、蛍光、またはそれらの組み合わせ等のサンプルの種々の特性のうちの1つ以上のものを試験および分析するように設計され得る。モジュールは、以下のうちのいずれか1つ、すなわち、アフィニティカラムまたはクロマトグラフィ媒体を備え得るカラムを有し得る。モジュールは、1つ以上の取り外し可能側を有し得るが、他の実施形態では、側のいずれも容易に除去されないように設計され得、実際には、モジュールが耐タンパ性であるように設計および構築され得る。モジュールは、少なくとも1つのサンプル入口ポートと、少なくとも1つの溶媒入口ポートと、少なくとも1つの廃棄物出口ポートとも有し得る。モジュールは、全体的または部分的にその中に位置しているフィルタを有し、フィルタは、流体経路内に位置し得、フィルタは、フィルタ、フリット、および/または保護カラム、もしくはそれらの組み合わせを備え得る。一実施形態では、モジュールは、該モジュールを通して流体経路を画定するサンプル入口ポート、カラム、流動セル、および弁を有し得、流体経路を画定する材料の全ては、生体適合性材料を備えている。加えて、モジュールは、紫外線源と、紫外線検出器とを備えている流動セルを有し得る。モジュールは、それが、少なくとも500psiまで、少なくとも6,000psiまで、少なくとも9,000psiまで、少なくとも15,000まで、または少なくとも20,000psiまでの流体圧力で任意の管類の漏出または押し出しを伴わずに動作するように設計および構築され得る。
【0015】
本開示の別の実施形態では、生物学的プロセスのためのデバイスが、開示され、デバイスは、生物学的プロセスを含むバイオリアクタ容器からの出口に取り外し可能に接続されるように適合されたデバイスを備え、該デバイスは、該容器からの出口と流体連通する入口を有するモジュールを取り外し可能に保持するようにさらに適合され、該モジュールは、少なくとも1つの入口ポートと、少なくとも1つの出口ポートとを有する筐体を備え、該筐体は、その中に、またはその一方の側から少なくとも部分的に延びている流動セルと、該筐体内に少なくとも部分的に位置している弁と、該筐体内に位置しているカラムとを有し、該筐体は、その一方の側においてサンプル入口ポートを通して生物学的サンプルを受け取るように適合され、溶媒が圧力下で該筐体の中に圧送されると、溶媒は、カラムおよび流動セルを通して移動し、流動セルは、サンプルの特性を決定するための少なくとも1つ以上の器具に接続されるように適合され、該モジュールは、該デバイスの一部において取り外し可能に保持されるように適合される。モジュールを取り外し可能に受け取るように、および/または保持するように適合される該デバイスの部分は、該デバイスの延長可能引き出しを備え得る。デバイスは、該モジュール内の管類によって接続される入口ポート、流動セル、カラム、およびサンプル入口ポートを有し得、1つ以上の生体適合性材料を備え得る。デバイスは、試験および/または分析されるサンプルの1つ以上の特性が、タンパク質濃度、スペクトル情報、蛍光、またはそれらの組み合わせを含むように適合され得る。
【0016】
本開示の別の実施形態では、マニホールドは、少なくとも1つの入口ポートと、少なくとも1つの出口ポートとを備え、該マニホールドは、流動セルおよびその中に位置しているカラム、ならびに弁の一部に接続されるように適合される流動セルおよびカラムと流体連通する流体経路を有し、該マニホールドは、その一方の側においてサンプル入口ポートを通して生物学的サンプルを受け取るように適合され、溶媒が圧力下で該マニホールドの中に圧送されると、溶媒は、カラムおよび流動セルを通して移動する。マニホールの該弁の一部は、弁ステータ、弁ロータ、弁ロータシール、またはそれらの組み合わせを備え得る。マニホールドの流動セルは、紫外線源および紫外線検出器に接続されるように適合され得る。マニホールドは、流動セルおよびカラムを含む流体経路を画定し得、1つ以上の生体適合性材料を備え得る。マニホールドは、以下のうちのいずれか1つ、すなわち、タンパク質濃度、スペクトル情報、または構造情報、もしくはそれらの組み合わせに関してそれに提供される1つ以上のサンプルを試験するように適合され得る。加えて、マニホールドは、少なくとも500psiまで、少なくとも6,000psiまで、少なくとも9,000psiまで、少なくとも15,000まで、または少なくとも20,000psiまでの流体圧力で動作するように適合され得る。マニホールドは、一体部品を備え得るか、または一緒に接合される2つ以上の部品を備え得る。加えて、マニホールドは、略長方形プリズム形状、略円筒形形状、または所望され得る任意の他の形状を備えている。マニホールドは、マニホールドの外部に流体流路を提供するための管類および/またはマニホールドの内部に流体経路を提供するための内部チャネルもしくは通路を取り外し可能に受け取るためのポートを含み得る。
【0017】
本開示のさらに別の実施形態では、生物学的プロセスを含む少なくとも1つのバイオリアクタからの出口を直接または間接的に第1のモジュールのサンプル入口に接続することであって、第1のモジュールは、その中に流動セル、弁、および/またはカラムを備え得、第1のモジュールは、バイオリアクタの単一生産バッチとの使用のために適合されている、ことと、サンプルを少なくとも1つのバイオリアクタから第1のモジュールに提供することと、第1のモジュールを用いてサンプルを分析することと、所望に応じて、サンプルを提供することおよびサンプルを分析することを繰り返すことと、少なくとも1つのバイオリアクタにおける生物学的プロセスの1つ以上の特性が決定されたとき、および/または、バイオリアクタにおける生産工程が完了されたと見なされるとき、少なくとも1つのバイオリアクタから第1のモジュールを接続解除することとを含む生物学的プロセスを監視する方法が、開示される。方法は、少なくとも1つのバイオリアクタが生物学的プロセスの第2のバッチのために使用されるとき、デバイスに第2のモジュールを接続することをさらに含み得、第2のモジュールは、第1のモジュールのそれと実質的に同一の流動セルおよびカラムを備えている。加えて、方法は、第2のバイオリアクタからの出口を直接または間接的に第1のモジュールの入口に接続すること、第2のサンプルを第2のバイオリアクタから第1のモジュールに提供すること、第1のモジュールを用いて第2のサンプルを分析すること、所望に応じて、サンプルを提供し、次いで、各サンプルを分析することを繰り返すこと、ならびに第2のバイオリアクタにおける生物学的プロセスの1つ以上の特性が決定されたとき、および/または、バイオリアクタにおける生産工程が完了されたと見なされるとき、第2のバイオリアクタから第1のモジュールを接続解除すること、および/または、少なくとも1つのバイオリアクタが生物学的プロセスの第2のバッチのために使用されるとき、デバイスに第2のモジュールを接続することであって、第2のモジュールは、流動セルと、カラムとを備え、そのうちの少なくとも1つは、第1のモジュールの流動セルまたはカラムと異なる種類である、ことを含み得る。方法は、少なくとも1つのバイオリアクタが生物学的プロセスの第2のバッチのために使用されるとき、デバイスに第2のモジュールを接続することも含み得、第2のモジュールは、流動セルと、カラムとを備え、そのうちの少なくとも1つは、第1のモジュールの流動セルまたはカラムと異なる種類である。方法は、自動的に、制御システムの制御下で実施され得、制御システムは、モジュールと組み合わせて流体機関およびサンプリングシステムも制御し得る。
【0018】
本開示の別の実施形態では、試験および/または分析のためのポータブルデバイスが、提供され、サンプル源に取り外し可能に接続されるように適合されたデバイスを備えている試験サンプルのためのポータブルデバイスを含み得、該デバイスは、該デバイスの第1の部分において少なくとも1つの溶媒容器を取り外し可能に保持し、該デバイスの第2の部分においてモジュールを取り外し可能に保持するようにさらに適合され、モジュールは、サンプル源からサンプルを受け取るための入口を有し、該モジュールは、少なくとも1つの入口ポートを有する筐体を備え、該筐体は、その中に、またはその一方の側から少なくとも部分的に延びている流動セルと、該筐体内に少なくとも部分的に位置している弁と、該筐体内に位置しているカラムとを有し、該筐体は、その一方の側においてサンプル入口ポートを通してサンプルを受け取るように適合され、溶媒が圧力下で該筐体の中に圧送されると、溶媒は、カラムおよび流動セルを通して移動し、流動セルは、サンプルの特性を決定するための少なくとも1つ以上の器具に接続されるように適合される。ポータブルデバイスは、入口ポート、流動セル、カラムを接続する管類を含み得、および/または、サンプル入口ポートは、1つ以上の生体適合性材料を備え得る。加えて、ポータブルデバイスは、サンプルの特性を試験または分析するように適合され得、サンプルの特性は、1つ以上の化学物質の存在および量、タンパク質濃度、スペクトル情報、蛍光、またはそれらの組み合わせを含む。ポータブルデバイスは、モジュールおよび溶媒容器とともに、約5.5キログラム~約22キログラムの重量であるように適合され得、溶媒容器は、液体で実質的に満杯である。ポータブルデバイスはた、3キログラム~約15キログラム等のより少ない重量でもあり得る。ポータブルデバイスは、その1つの表面上にハンドルをさらに備え得る。加えて、ポータブルデバイスは、制御システムに接続されるようにさらに適合されるモジュールを有し得るか、またはそれ自体が制御システムを含み得、制御システムは、サンプリングシステム、サンプル源、またはそれらの組み合わせにさらに接続され得る。一実施形態では、デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、それに結合されるメモリと、自動化サンプリング、試験、分析を実施し、次いで、分析の結果を提供(例えば、表示または出力)および/または記憶するようにプロセッサによって実行可能な命令とともにメモリ内に記憶されるコンピュータソフトウェアとを有する制御システムも含み得る。デバイスは、限定ではないが、情報を表示し、および/またはユーザからの入力を受信するためのディスプレイ、情報を入力すること、またはユーザID、サンプルID、較正曲線等のパラメータを選択することによって等、ユーザが情報を入力し、デバイスおよび制御システムの動作を制御するために使用し得るタッチパネル(ディスプレイの一部であり得る)、情報またはデータを受信もしくは出力するためのUSBポートまたは他のポート、プリンタ、および/またはWiFi接続またはセルラーもしくは他の接続を介して等、無線で情報を送信および/または受信するための接続を含む1つ以上の入力/出力デバイスもしくはそのようなデバイスのための接続を含み得る。デバイスは、流体機関をさらに含み、制御システムは、流体機関動作および構成要素、ならびにモジュールがデバイスに接続されると、モジュールの構成要素も制御するようにプログラムされ得る。
【0019】
一実施形態では、モジュールは、専用システムであり得、モジュールは、繰り返し、単一のタイプの試験または分析を実施するために、および/または単一のタイプの方法を実施するために設計および構築され、次いで、意図される試験、分析、または方法が実施された後に処分される単回使用モジュールを備えている。そのようなモジュールの利点は、これがかなりの柔軟性を可能にすることであり、それにおける構成要素のうちの1つ以上のものは、モジュールが異なる意図される用途を実施することを可能にするために、異なるサイズおよび/または材料から作製され得ることを理解されたい。加えて、モジュールは、異なるモジュールが異なる意図される用途のために使用され得るように、所与の設計から、1つ以上の異なる構成要素を含むことができるか、もしくは1つ以上の異なる構成要素を省略し得る。
【0020】
一実施形態では、本開示は、サンプルの分析のためのモジュールを含み、モジュールは、その一方の側上に第1の複数の開口部を伴うステータを有する弁と、第1の端部と第2の端部とを有するカラムと、第1の側と第2の側とを有するマニホールドであって、第1の側は、第2の複数の開口部を有し、第2の複数の開口部の各々は、複数の第1の開口部のうちの1つに対応し、第1の側は、第3の複数の開口部を有し、第3の複数の開口部のうちの少なくとも1つは、カラムの第2の端部と流体連通し、第3の複数の開口部のうちの少なくとも別の1つは、溶媒源および廃棄物レセプタクルのうちの1つ以上のものと流体連通し、マニホールドは、流動セルをさらに備え、第1および第2の流動セル開口部を有し、マニホールドにおける第1の流動セル開口部は、流動セルへの源入力を受け取るように適合され、第2の流動セル開口部は、流動セルへの検出器入力を受け取るように適合され、モジュールは、全体的または部分的に、デバイスに取り外し可能に取り付けられるように適合される、マニホールドとを備えている。流動セルは、サンプルの特性を決定するための少なくとも1つ以上の器具に接続されるように適合され得、サンプルの特性は、タンパク質濃度、スペクトル情報、蛍光、またはそれらの組み合わせを含み得る。モジュールは、その中に生体適合性流体経路をさらに備え得、および/または、デバイスに取り付けられると、制御システムに接続されるように適合され得る。加えて、モジュールは、少なくとも部分的にデバイスのネストに嵌入するように適合され得、ネストは、ヒンジ接続される引き出しを備えているか、または、デバイスのある他の陥凹もしくは部分を備え得る。所望される場合、モジュールは、少なくとも部分的にまたは全体的にデバイスのネスト内に取り外し可能に固定され得る。モジュールは、約0.3キログラム~約3キログラムの重量であり得、0.5キログラム以下、1キログラム以下、および/または2キログラム以下の重量であり得る。モジュールは、最大500psi、6,000psi、9,000psi、15,000psi、または20,000psiの流体圧力で動作するように適合され得る。
【0021】
別の実施形態では、本開示は、外面を有する筐体と、その一方の側上に第1の複数の開口部を伴うステータを有する弁であって、全体的または部分的に、筐体内に搭載され得る弁と、第1の側と第2の側とを有するマニホールドであって、第1の側は、第2の複数の開口部を有し、第2の複数の開口部の各々は、第1の複数の開口部のうちの1つに対応し、第2の側は、第3の複数の開口部を有し、第3の複数の開口部のうちの少なくとも1つは、カラムがマニホールドに取り外し可能に結合され、または取り付けられると、カラムの一方の端部との流体連通のために適合され、第3の複数の開口部のうちの少なくとも別の1つは、溶媒源および廃棄物レセプタクルのうちの1つ以上のものと流体連通するように適合され、マニホールドは、流動セルをさらに備え、第1および第2の流動セル開口部を有し、マニホールドにおける第1の流動セル開口部は、流動セルへの源入力を受け取るように適合され、第2の流動セル開口部は、流動セルへの検出器入力を受け取るように適合され、マニホールドの第2の側は、全体的または部分的に、保護カラムもしくはカラムに取り外し可能に結合され、または取り付けられるように適合され、マニホールドは、全体的または部分的に、デバイスの筐体内に位置し得、弁の一方または両方は、保護カラムもしくはカラム等との1つ以上の流体接続のために適合される1つ以上の開口部を有する部分または表面を提供するように搭載され得る、マニホールドとを備えているデバイスを提供する。一例示的実施形態では、マニホールドの一方の側は、デバイスの筐体から外向きに面し、マニホールドの一部も、筐体面から外向きに延び得る。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
サンプルを試験するためのポータブルデバイスであって、前記ポータブルデバイスは、
サンプル源に取り外し可能に接続されるように適合されたデバイスを備え、
前記デバイスは、前記デバイスの第1の部分において少なくとも1つの溶媒容器を取り外し可能に保持し、前記デバイスの第2の部分においてモジュールを取り外し可能に保持するようにさらに適合され、
前記モジュールは、前記サンプル源からサンプルを受け取るための入口を有し、前記モジュールは、少なくとも1つの入口ポートを有する筐体を備え、
前記筐体は、その中にあるか、またはその一方の側から少なくとも部分的に延びている流動セルと、前記筐体内に少なくとも部分的に位置している弁と、前記筐体内に位置しているカラムとを有し、前記筐体は、その一方の側においてサンプル入口ポートを通してサンプルを受け取るように適合され、溶媒が圧力下で前記筐体の中に圧送されると、前記溶媒は、前記カラムおよび流動セルを通して移動し、
前記流動セルは、前記サンプルの特性を決定するための少なくとも1つ以上の器具に接続されるように適合されている、ポータブルデバイス。
(項目2)
前記入口ポート、流動セル、カラム、およびサンプル入口ポートは、前記モジュール内で管類によって接続され、1つ以上の生体適合性材料を備えている、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目3)
前記サンプルの特性は、タンパク質濃度、スペクトル情報、蛍光、またはそれらの組み合わせを含む、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目4)
前記デバイスは、前記モジュールおよび前記溶媒容器とともに、約2.5キログラム~約22キログラムの重量であり、前記溶媒容器は、約0.5~約4リットルの流体を含む、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目5)
その1つの表面上にハンドルをさらに備えている、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目6)
前記モジュールは、制御システムに接続されるようにさらに適合され、前記制御システムは、サンプリングシステム、サンプル源、またはそれらの組み合わせに接続されるように適合されている、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目7)
前記サンプル入口ポート、前記カラム、前記流動セル、および前記弁は、前記モジュールを通した流体経路を画定し、前記流体経路を画定する材料の全ては、生体適合性材料を備えている、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目8)
前記流動セルは、紫外線源と、紫外線検出器とを備えている、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目9)
前記ポータブルデバイスは、少なくとも500psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目10)
前記ポータブルデバイスは、少なくとも6,000psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目11)
前記ポータブルデバイスは、少なくとも9,000psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目12)
前記ポータブルデバイスは、少なくとも15,000psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目13)
前記ポータブルデバイスは、少なくとも20,000psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目14)
制御システムと、少なくともバッテリを取り外し可能に保持し、前記バッテリを前記制御システムに取り外し可能に結合するように適合された部分とをさらに備えている、項目1に記載のポータブルデバイス。
(項目15)
前記制御システムは、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶された命令とを備え、前記命令は、前記プロセッサによって実行可能であり、少なくとも前記弁および前記ポンプを制御するように適合されている、項目14に記載のポータブルデバイス。
(項目16)
試験サンプルのためのポータブルデバイスであって、前記ポータブルデバイスは、ポータブルデバイスであって、前記ポータブルデバイスは、前記ポータブルデバイスの第1の部分において、またはその上に少なくとも1つの溶媒容器を取り外し可能に保持し、入口を有する少なくとも1つのモジュールを取り外し可能に保持するように適合され、前記モジュールは、前記ポータブルデバイスの第2の部分において取り外し可能に保持されている、ポータブルデバイスを備え、
前記ポータブルデバイスは、サンプル源から接続を取り外し可能に受け取り、前記少なくとも1つのモジュール入口が前記サンプル源に接続されることを可能にするようにさらに適合され、前記ポータブルデバイスは、プロセッサと、メモリと、前記プロセッサによって実行可能な命令と、ユーザから入力を受信するように適合され、ユーザに情報を表示するように適合されたディスプレイパネルとを有する制御システムをさらに備え、前記ポータブルデバイスは、少なくとも1つの弁と、少なくとも1つのポンプと、サンプルの特性を決定するための少なくとも1つの器具とをさらに備え、
前記ポンプおよび前記弁は、前記制御システムに結合され、それに応答し、前記少なくとも1つのモジュールが、全体的または部分的にその中にある流動セルと、前記少なくとも1つのモジュールの中に少なくとも部分的に位置している弁と、前記少なくとも1つのモジュールの中に位置しているカラムとを備えているとき、前記少なくとも1つのモジュールの弁は、前記少なくとも1つのモジュールが前記ポータブルデバイスによって取り外し可能に保持され、それに接続されているとき、前記制御システムに応答し、それによって、溶媒が圧力下で前記少なくとも1つのモジュールの中に圧送されると、前記溶媒は、前記カラムおよび前記流動セルを通して移動し、前記流動セルは、前記少なくとも1つの器具に接続されるように適合されている、ポータブルデバイス。
(項目17)
前記ディスプレイは、前記制御システムに結合され、前記ディスプレイは、流量、サンプリングタイミング、サンプル体積、サンプリング速度、溶媒選択、試験されるサンプル、またはそれらの組み合わせのうちのいずれか1つ以上のパラメータが前記制御システムによって実行されるべきことを前記ユーザが選択することを可能にするように適合されている、項目16に記載のポータブルデバイス。
(項目18)
前記ディスプレイは、前記少なくとも1つの器具によって決定されるようなサンプルに関連する情報を表示するように適合されている、項目17に記載のポータブルデバイス。
(項目19)
前記制御システムに結合されたデータポートをさらに備え、前記データポートは、ユーザがデータを前記制御システムに入力すること、前記制御システムからデータを取得すること、またはそれらの組み合わせを可能にするように適合されている、項目16に記載のポータブルデバイス。
(項目20)
前記ポータブルデバイスは、前記少なくとも1つのモジュールおよび前記少なくとも1つの溶媒容器とともに、約2.5キログラム~約22キログラムの重量であり、前記溶媒容器は、約0.5リットル~約4リットルの流体を含む、項目16に記載のポータブルデバイス。
(項目21)
前記ポータブルデバイスは、少なくとも500psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、項目16に記載のポータブルデバイス。
(項目22)
前記ポータブルデバイスは、少なくとも6,000psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、項目16に記載のポータブルデバイス。
(項目23)
前記ポータブルデバイスは、少なくとも9,000psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、項目16に記載のポータブルデバイス。
(項目24)
前記ポータブルデバイスは、少なくとも15,000psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、項目16に記載のポータブルデバイス。
(項目25)
前記ポータブルデバイスは、少なくとも20,000psiまでの流体圧力で動作するように適合されている、項目16に記載のポータブルデバイス。
(項目26)
前記少なくとも1つのバッテリを取り外し可能に保持し、前記バッテリを前記制御システムに取り外し可能に結合するように適合された部分をさらに備えている、項目16に記載のポータブルデバイス。
(項目27)
サンプルの分析のためのモジュールであって、前記モジュールは、
その一方の側に第1の複数の開口部を伴うステータを有する弁と、
第1の端部と第2の端部とを有するカラムと、
第1の側と第2の側とを有するマニホールドと
を備え、
前記第1の側は、第2の複数の開口部を有し、前記第2の複数の開口部の各々は、前記複数の第1の開口部のうちの1つに対応し、前記第1の側は、第3の複数の開口部を有し、前記第3の複数の開口部のうちの少なくとも1つは、前記カラムの前記第2の端部と流体連通し、前記第3の複数の開口部のうちの少なくとも別の1つは、溶媒源および廃棄物レセプタクルのうちの1つ以上のものと流体連通し、
前記マニホールドは、流動セルをさらに備え、第1および第2の流動セル開口部を有し、前記マニホールドにおける前記第1の流動セル開口部は、前記流動セルへの源入力を受け取るように適合され、前記第2の流動セル開口部は、前記流動セルへの検出器入力を受け取るように適合され、前記モジュールは、デバイスに全体的または部分的に取り外し可能に取り付けられるように適合されている、モジュール。
(項目28)
前記流動セルは、前記サンプルの特性を決定するための少なくとも1つ以上の器具に接続されるように適合され、前記サンプルの特性は、タンパク質濃度、スペクトル情報、蛍光、またはそれらの組み合わせを含む、項目27に記載のモジュール。
(項目29)
前記モジュールは、その中に生体適合性流体経路をさらに備えている、項目27に記載のモジュール。
(項目30)
前記モジュールは、前記デバイスに取り付けられると、制御システムに接続されるようにさらに適合されている、項目27に記載のモジュール。
(項目31)
前記モジュールは、少なくとも部分的に前記デバイスのネストに嵌入するように適合されている、項目27に記載のモジュール。
(項目32)
前記モジュールは、少なくとも部分的に前記デバイスのヒンジ付きネストに嵌入するように適合されている、項目27に記載のモジュール。
(項目33)
前記モジュールは、少なくとも部分的に前記デバイスの陥凹またはシートに取り外し可能に嵌入するように適合されている、項目27に記載のモジュール。
(項目34)
前記モジュールは、約0.1キログラム~約3キログラムの重量である、項目27に記載のモジュール。
(項目35)
前記モジュールは、最大500psi、6,000psi、9,000psi、15,000psi、または20,000psiの流体圧力で動作するように適合されている、項目27に記載のモジュール。
(項目36)
前記マニホールドは、サンプル入口をさらに備えている、項目27に記載のモジュール。
(項目37)
デバイスであって、前記デバイスは、
その一方の側に第1の複数の開口部を伴うステータを有する弁と、
第1の側と第2の側とを有するマニホールドと
を備え、
前記第1の側は、第2の複数の開口部を有し、前記第2の複数の開口部の各々は、前記第1の複数の開口部のうちの1つに対応し、それに結合されるように適合され、前記第1の側または前記第2の側は、第3の複数の開口部を有し、前記第3の複数の開口部のうちの少なくとも1つは、カラムが前記マニホールドに取り外し可能に結合されると、カラムの一方の端部と流体連通するために適合され、前記第3の複数の開口部のうちの少なくとも別の1つは、溶媒源および廃棄物レセプタクルのうちの1つ以上のものと流体連通するように適合され、
前記マニホールドは、流動セルをさらに備え、第1および第2の流動セル開口部を有し、前記マニホールドにおける前記第1の流動セル開口部は、前記流動セルへの源入力を受け取るように適合され、前記第2の流動セル開口部は、前記流動セルへの検出器入力を受け取るように適合され、前記マニホールドの前記第1の側または前記第2の側は、保護カラムまたはカラムに全体的または部分的に取り外し可能に取り付けられるように適合され、前記弁および前記マニホールドは、第2のデバイスの筐体内に全体的または部分的に位置している、デバイス。
(項目38)
前記第2の複数の開口部のうちの少なくとも1つと前記第1の複数の開口部のうちの少なくとも1つ、前記第3の複数の開口部のうちの少なくとも1つと前記カラムの一方の端部、および、前記マニホールドの第1の側または第2の側と前記保護カラムまたはカラムは、管類によって流体連通のために結合されている、項目37に記載のデバイス。
(項目39)
前記マニホールドの前記第2の側は、前記デバイスの筐体から外向きに面している、項目37に記載のデバイス。
(項目40)
前記マニホールドの前記第1の側および前記第2の側は、前記マニホールドの対向する側を備えている、項目37に記載のデバイス。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態による、使い捨て分析モジュールの等角図である。
【0023】
【
図2】
図2は、
図1の使い捨て分析モジュールの別の等角図である。
【0024】
【
図3】
図3は、
図1および2の使い捨て分析モジュールの上面図である。
【0025】
【
図4】
図4は、
図1-3の使い捨て分析モジュールの拡大部分端面図である。
【0026】
【
図5】
図5は、本開示の実施形態の使い捨て分析モジュールの概略図である。
【0027】
【
図6】
図6は、本開示の一実施形態におけるバイオリアクタに接続されるような使い捨て分析モジュールの概略図である。
【0028】
【
図7】
図7A-7Dの各々は、本開示の一実施形態によるマニホールドモジュールの等角図、マニホールドの上面図、マニホールドの側面図、およびマニホールドの底面図である。
【0029】
【
図8】
図8A-8Dの各々は、
図7Cの線A-A、B-B、C-C、およびD-Dに沿ってとられた、
図7A-7Dのマニホールドの断面図である。
【0030】
【
図9】
図9は、本開示の一実施形態による代替モジュールの図である。
【0031】
【0032】
【
図11】
図11は、本開示の一特定の実施形態による弁アセンブリ1100の分解等角図である。
【0033】
【0034】
【
図13】
図13は、弁1100のマニホールド1103の一連の断面図である。
【0035】
【
図14】
図14は、本開示の一実施形態によるバイオリアクタとの使用のための使い捨てモジュールを取り外し可能に受け取るためのトレイを伴うデバイスの一実施形態の等角図である。
【0036】
【
図15A】
図15Aおよび15Bの各々は、第1の位置(ヒンジ付きネストおよび上部部分が開放位置において示される)および第2の位置(上部部分が閉鎖位置にあり、ヒンジ付きネストが依然として開放位置にある)における使い捨てモジュールを受け取るためのヒンジ付きネストおよび1つ以上の流体容器を受け取るための上部部分を伴うポータブルデバイスの図である。
【
図15B】
図15Aおよび15Bの各々は、第1の位置(ヒンジ付きネストおよび上部部分が開放位置において示される)および第2の位置(上部部分が閉鎖位置にあり、ヒンジ付きネストが依然として開放位置にある)における使い捨てモジュールを受け取るためのヒンジ付きネストおよび1つ以上の流体容器を受け取るための上部部分を伴うポータブルデバイスの図である。
【0037】
【0038】
【
図17】
図17は、開放位置におけるヒンジ付きネストを伴う組立状態におけるヒンジ付きネストおよびモジュールの拡大図である。
【0039】
【
図18】
図18は、閉鎖位置におけるヒンジ付きネストを伴う組立状態におけるヒンジ付きネストおよびモジュールの拡大図である。
【0040】
【
図19】
図19は、本開示の一実施形態による、モジュールの分解図である。
【0041】
【0042】
【
図21A】
図21A、21B、および21Cの各々は、
図19のモジュールのマニホールドの正面図、側面図、および背面図である。
【
図21B】
図21A、21B、および21Cの各々は、
図19のモジュールのマニホールドの正面図、側面図、および背面図である。
【
図21C】
図21A、21B、および21Cの各々は、
図19のモジュールのマニホールドの正面図、側面図、および背面図である。
【0043】
【
図22】
図22は、本開示による、モジュールの代替実施形態の分解図である。
【0044】
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1-4を参照すると、バイオプロセスにおける使用のための使い捨て単回使用分析モジュール1の一特定の実施形態が、示される。
図1では、モジュール1は、丸形の角、上部および底部、ならびに正面および背面を伴う略長方形または正方形本体3を有する。
図1では、モジュール1の正面は、流動セル10と、サンプル入口ポート5とを有する。本体3は、プラスチックまたはポリマー(ポリプロピレン、デルリン、および/またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK))、および/またはステンレス鋼、アルミニウム等の金属、ポリマー、プラスチック、または材料等のいくつかの材料のうちのいずれか1つまたは組み合わせから作製されることができる。
【0046】
図2では、モジュール1は、上部が除去された別の等角図において示される。図面に示される種々の特徴の付番は、便宜上、同様の特徴に関して同一であることを理解されたい。
図2に示されるように、モジュールは、正面上に流動セル10およびサンプル入口ポート5を伴って示される。モジュール1の背面は、(例えば、回転剪断弁であり得る)インジェクタ弁15のための制御シャフトまたはハンドル20を含む。
図2に示されるように、流動セル10および弁15の各々は、モジュール1の正面および背面に取り付けられる。加えて、モジュール1の背面は、4つの流体接続ポートを含む。
図2にも示されるように、モジュール1は、その中にカラム25と、フィルタ30とを含む。(フィルタ30は、保護カラム、フリット、または別のフィルタ等のいくつかの異なるタイプのフィルタのうちのいずれか1つであり得る。本明細書で使用されるような用語「フィルタ」は、任意のそのような濾過手段を指すように理解するように当業者によって理解されるであろう。)弁15、流動セル10、フィルタ30、およびカラム25は、下でより詳細に説明されるように、流体経路において接続されることができる。モジュール1は、所望される場合、2つ以上のカラム25を有し、所望される場合、2つ以上のフィルタ30を有し得、特定の用途に関してそのように所望される場合、フィルタ30またはカラム25を伴わずに使用されることもできることを理解されたい。
【0047】
ここで
図3を参照すると、モジュール1の(上部が除去された)上面図が、示される。本図では、流動セル10、サンプル入口ポート5、フィルタ30、カラム25、および弁15が、示される。加えて、4つの流体接続ポート36および38のうちの2つが、示される。
図3は、除去されたモジュール1の上部を示すが、多くの用途では、モジュール1の取り外し可能上部または他の部分は、所望されないことを理解されたい。実際に、本開示の少なくとも一特定の実施形態では、モジュール1は、それが耐タンパ性であり、それによって、再使用および可能な汚染の機会を最小化するように提供されることができる。しかしながら、当業者は、モジュール1の取り外し可能上部カバーが、そのようなものが所望される場合に提供され得ることも理解するであろう。
【0048】
モジュール1の後面の部分図が、
図4に示される。
図4では、弁15のシャフト20が、示され、流体ポート36、37、38、および39も、示される。LED照明のための接点28も、モジュール1の後面上に提供される。本開示によるモジュール1の一特定の実施形態では、流体ポート36-39は、以下のように接続されることができ、ポート36は、溶媒B入口として接続されることができ、ポート37は、廃棄物ポートとして接続されることができ、ポート38は、溶媒A入口ポートとして接続されることができ、ポート39も、廃棄物ポートとして接続されることができる。ポート36-39は、それらとの流体接続のための管類を取り外し可能かつ確実に受け取るように適合されるいくつかのタイプの標準ポートのうちのいずれか1つであり得る。
【0049】
図5は、本開示による、使い捨て分析モジュール1の1つの潜在的実施形態による、流体接続および経路の概略図を提供する。
図5に示されるように、モジュール1は、弁15の1つのポート(この特定の例では、弁15のポート番号8)と流体連通するサンプル入口ポート5接続を有する。弁15のポート7および4は、サンプルループ14に接続され、それと流体連通する。弁15のポート1および流動セル10の接続のうちの1つは、廃棄物ポート37に接続され、それと流体連通する。同様に、弁15のポート3は、廃棄物ポート39に接続され、それと流体連通する。弁15のポート5は、フィルタ30の一方の端部に接続され、それと流体連通し、フィルタ30の他方の端部は、カラム25に接続され、それと流体連通する。カラム25の他方の端部は、次いで、流動セル10に接続され、それと流体連通する。溶媒A入口ポート38は、弁15のポート6に接続され、それと流体連通し、溶媒B入口ポート36は、弁15のポート9に接続され、それと流体連通する。
【0050】
一特定の実施形態における流動セル10は、窓、ポート、または開口部12および13を提供することができ、それらの各々は、紫外線(UV)源および検出器への接続のために適合され、動作可能である。
図5では、UV源ポート12およびUV検出器ポート13は、流動セル10の一部として含まれない。流動セル10のポートまたは窓12および13は、特に、UV源および/または検出器が流動セル10またはモジュール1内に含まれないとき、もしくはその一部ではないとき、光ファイバケーブル等に接続されるように適合され得、それが、順に、それぞれ、UV源および検出器に接続され得ることを理解されたい。代替として、UV源および/または検出器(
図5に図示せず)は、流動セル10および/またはモジュール1内に含まれ、もしくはその一部であり得ることを理解されたい。当業者は、UV源ポート12および検出器ポート13が、源ポート12および検出器ポート13からの情報および信号が、コンピュータ等のコントローラに自動的に提供されるようにコントローラ(図示せず)に接続され得、情報は、所望される場合、他の動作を実施するために制御システムによって記憶、表示、および使用され得ることを理解するであろう。一特定の実施形態では、流動セル10は、280ナノメートルの波長を伴う光を提供するために、LEDセットを備えている光源を有し得、光ファイバケーブルを用いて流動セル10の源入口に接続され得る。UV光検出器は、光ダイオード検出器、シリコンカーバイド(SiC)検出器を備え得るか、集積増幅器の有無を問わず、いくつかの異なるタイプの検出器のうちのいずれか1つであり得るか、または、UVダイオードアレイ検出器であり得る。当業者は、UV源開口部12および検出器開口部13が流動セル10内に含まれるが、流動セル10が、分析器具を含み得るか、または、例えば、以下のうちのいずれか1つ以上のもの、すなわち、ラマン分光法等のUV源および検出器と異なる他の器具を含み得ることをさらに理解するであろう。
【0051】
動作時、モジュール1は、サンプルループ14の中にバイオリアクタ容器からサンプルを注入されることによって機能し、バイオリアクタ容器は、モジュール1内の注入弁15上に位置しているか、またはそれに接続される。注入弁15が注入位置に切り替わると、溶媒Aが、ループ14から流体経路の中に流動するようにサンプルを押し進め、サンプルは、フィルタ30を通してアフィニティカラム25の中に進行する。この点で、サンプル中のタンパク質は、カラム25内の媒体に結合し、残りのサンプル(非結合として公知である)は、流動セル10を通して流動する。
図6の流体機関3内の弁および弁15が、切り替わり、溶媒Bがモジュール1の流路を通して流動することを可能にし、それは、次いで、カラム25内のカラム媒体からタンパク質を放出し、次いで、それが分析される流動セル10を通して流動する。ユーザは、典型的には、生産工程全体を通して複数回単一バッチをサンプリングするであろう。生産工程が完了されると、ユーザは、モジュール1を別のモジュールと容易に交換することができ、それは、同一のタイプの新しい未使用モジュールであり得るか、または異なるタイプ(例えば、異なるカラム、異なる流動セル等を有する)であり得る。
【0052】
モジュール1は、いくつかの理由から有利であり得る。第1に、製造業者は、現在、バイオリアクタタンクまたは容器からサンプルを引き込み、次いで、このサンプルを分析のために実験室に輸送する必要がある。これらの実験室は、多くの場合、生産フロアと異なる場所にあり、未処理分に起因して、実験室は、試験を完了し、結果を提供するために数時間または数日かかり得る。モジュール1は、バイオリアクタ容器またはタンク(もしくはその物質のための任意の他の源)に接続されたまま、このサンプリング、試験、および分析を実施することが可能であり、バイオリアクタ容器またはタンクに接続されると、本質的に連続的様式でそのようなサンプリング、試験、および/または分析を行うことができ、バイオリアクタ容器に隣り合って容易に位置することができる。そのようなアプローチは、収集時間、サンプル同定等におけるエラー等のエラーの潜在性を排除することに役立ち、多くの場合、各バッチのために要求され得る生産物流管理を簡略化することに役立つ。加えて、このアプローチは、サンプル劣化または汚染の機会を最小化するだけでなく、正しい分析方法が所与のバッチのために使用されたさらなる保証も提供する(モジュールが、1つの特定の使用タイプのために設計される可能性が高いであろう一方、液体クロマトグラフィシステムは、典型的には、種々のカラムおよび他の構成要素を用いて試験される多種多様なサンプルのために使用されるので)。第2に、サンプルと接触するモジュール1の全ての構成要素が、モジュール1内に含まれる。これは、バッチからバッチへの切換ステップを非常に迅速かつ容易にする。ユーザは、単純に、使用された単回使用モジュール1を接続解除し、次いで、除去し、これを別のものと交換することができる。図示される構成では、ユーザは、使用されたモジュール1から以下を接続解除し、新しいモジュールに対する接続を交換することのみを必要とするであろう:源、検出器、溶媒A、溶媒B、その中のサンプル、弁廃棄物、および流動セル廃棄物。加えて、モジュール1は、分析のための異なる構成要素の間のより多くのより長い流体接続の使用を回避し、それによって、システム内の死容積または一掃されない容積もしくは場所の潜在性を最小化し、ポートへの管類の流体接続が適切に成されていない場合の管類の漏出または押し出しの潜在性を最小化することにも役立つ。これは、分析において使用される溶媒への暴露の潜在性を最小化することにも役立つ。モジュール1は、それが手動でツールの必要性を伴わずに据え付けおよび接続(または場合によっては接続解除)され得るように設計されることができる。モジュール1は、人間ユーザがシステム内にカラムを間違って(例えば、カラムをその好ましい流動方向と反対に据え付けることによって等)据え付けるときに生じ得る潜在的問題も回避する。
【0053】
プロトタイプ試験は、モジュール1が約4インチ×4インチ×2インチ程度であり得ることを示した。加えて、モジュール1は、少なくとも0.15mg/ml~10.0mg/mlの標的の範囲を伴うサンプルを試験することにおいて有用であり得ると考えられる。モジュール1が柔軟性の利点を提供することも理解されたい。例えば、所与のモジュール1が、タンパク質濃度に関する試験のため等、留意されるような最大10.0mg/mlの標的範囲を伴う動作のために設計されることができる。しかしながら、モジュール1は、再設計されたモジュールがタンパク質精製のため等、最大200mg/mlの標的範囲に関して試験するために使用され得るように、より小さいサンプルループおよびより小さい流体経路とともに再設計されることができる。したがって、モジュール1の内部構成要素および寸法は、タンパク質濃度等のパラメータの広い範囲を測定するために、所望に応じて容易に修正され得ることを理解されたい。多くの製造業者は、それらの独自の製造プロセスの生産工程部分の最終濃度を考慮するが、公開文書は、それらが最大約3.0mg/mlの力価を生産していることを示す。いくつかの製造業者が「可能な限り高い」ことを目標として5.0mg/mlと同程度に高い力価を生産している場合があるとも考えられる。モジュール1は、留意される利点を提供しながら、そのような力価レベルを測定し得ると予期される。
【0054】
当業者は、モジュール1が他の流体接続および構成と共に使用され得ることを理解するであろう。しかしながら、当業者は、モジュール1の1つの利点が、オペレータが、サンプル入口ポート5、溶媒入力ポート36および38、ならびに廃棄物ポート37および39への管類(図示せず)を既存のシステムの適切な構成要素に接続する(ポート5をバイオリアクタ(図示せず)の出力ポートにポート5を接続する等)と、モジュール1が直ちに動作できる状態であるようにモジュール1が構成され得ることであることを理解するであろう。
【0055】
ここで
図6に目を向けると、本開示による、一特定の構成における流体接続の流体経路の概略図が、提供される。概略図は、11個の異なるセグメントに分割される。加えて、破線1によって画定される部分は、使い捨てモジュール1に関する概略図を提供する。数字3によって画定される部分は、流体機関と見なされることができる。バイオリアクタ容器600とサンプル装填器および流体センサ601との組み合わせも、
図6に図式的に示される。
図6に示されるように、バイオリアクタ600は、サンプル装填器/センサ組み合わせ601と流体連通し、サンプル装填器/センサ組み合わせ601は、順に、流体経路概略図のセグメント7におけるモジュール1の少なくとも1つの入口および弁と流体連通する。当業者は、
図6に示されないが、
図6に示されるシステムの種々の弁、ポンプ、センサ、および他の構成要素が、モジュール1によるサンプルの試験を自動的に実行するようにプログラムされ得る共通制御システム(図示せず)に接続され得ることを理解するであろう。当業者は、UV源および受信機要素が、それに流体機関3が接続される同一の制御システム(図示せず)に接続され得、制御システム(図示せず)は、典型的には、1つ以上のプロセッサと、メモリと、ソフトウェアの形態におけるコンピュータ命令とを含み、命令は、本明細書に説明されるステップを実施し、流体機関3、UV源および検出器、ならびにモジュールの動作を制御し、ならびに、動作時にUV源および検出器から情報を受信し、それからの結果およびデータを出力するためにプロセッサによって実行されることをさらに理解するであろう。制御システム(図示せず)は、ユーザによる容易な動作のためのディスプレイおよび/または制御パネルをさらに有し得る。
【0056】
依然として
図6を参照すると、セグメント1および2において、それぞれ、溶媒源AおよびBが、提供される。
図6に示されるように、溶媒源の各々は、管類内の流体がセグメント4における1つ以上のセンサを通過した後、セグメント5の溶媒切換弁のポートのうちの1つに接続され、それと流体連通する。そのようなセンサまたは複数のセンサは、1つ以上の流体流動センサ、圧力センサ、運動センサ、温度センサ等、またはそれらの組み合わせであり得る。セグメント3では、ポンプAおよびBが、それぞれ、溶媒AおよびBを圧送するために提供される。ポンプAおよびBの各々は、1つ以上のセンサも含み得る。
図6に示されるように、圧力センサが、モジュール1の入口ポートの中に流動する流体の圧力を測定するためにセグメント6内に提供されることができ、モジュール1のための入口ポートは、
図6のセグメント7の左辺上に示される。セグメント7では、サンプルインジェクタ弁およびその流体接続が、示される。示されるように、切換弁の少なくとも1つのポートは、
図6のセグメント8に示されるように、フィルタの入口に接続される。加えて、フィルタの出口は、セグメント9内のカラムの入口に接続される。セグメント9内のカラムの出口は、セグメント10内の流動セルの入口に接続される。セグメント11では、流動セルの出口および追加の接続が、廃棄物リザーバに接続される。
【0057】
ここで
図7A-7Dおよび8A-8Dを参照すると、本開示の一特定の代替実施形態によるマニホールド70が、提供される。下記の説明および付随の図から理解されるであろうように、マニホールド70は、例えば、タンパク質濃度を決定すること等、バイオプロセスの分析的分析を提供するための使い捨て単回使用モジュールとして提供されることができる。
【0058】
図7Aに示されるように、マニホールド70は、複数の開口部75を伴う第1または上部面もしくは表面を有する。
図7Cに示されるように、マニホールド70は、4つの層を有するものとして考えられることができ、それらの各々は、
図8A-8Dの断面図に示される。
図7Aにも示されるように、第1の層は、層の側面に複数の開口部76を有し、第2の層は、第2の層の側面に複数の開口部78を有し、第3の層は、第3の層の側面に複数の開口部79を有し、第4の層は、第4の層の側面に複数の開口部80を有する。
【0059】
図8A-8Dは、
図7Cに示されるように、それぞれ、線A-A、B-B、C-C、およびD-Dに沿ってとられるようなマニホールド70の4つの異なる層の断面図を提供する。
図8Aでは、マニホールド70の第1の層が、断面において示される。この層は、3つのポート76a、76b、および76cと、開口部76dとを有する。開口部76dは、
図7Aに示される開口部75に対応し、したがって、開口部75を伴うマニホールド70の上面が弁のステータに確実に取り付けられると、流体は、弁ステータを通して、開口部75を通して、かつ開口部76dも同様に通して流動し得ることを理解されたい。
図8Bでは、マニホールド70の第2の層が、示され、6つのポート78a-78fおよびその中の流体経路が、複数の開口部75に延びている流体経路に延びている(
図8Bに示される各流体経路は、複数の開口部75のうちの対応するものと流体連通する)。
図8Cでは、マニホールド70の第3の層が、示され、流体経路によって接続されるポート79aおよび79bのための2つの開口部を有する。ポート79aおよび79bの間の通路は、充塞材料を用いて充填され得、分析目的のためのカラムとしての役割を果たし得ることを理解されたい。加えて、
図8Dは、ポート80aおよび80bのための2つの開口部を伴うマニホールド70の第4の層を示す。
図8Dに示されるような第4の層は、限定ではないが、タンパク質濃度、スペクトル情報(例えば、UV-Vis)、近赤外線等、またはそれらの組み合わせ等のサンプル情報をサンプリング、分析、および提供するために使用され得る流動セルとしての役割を果たすように構成されることを理解されたい。
【0060】
ここで
図9および10を参照すると、本開示による代替実施形態が、示される。
図9では、単回使用マニホールド900が、マニホールド900の本体内の通路および空間を示す破線を伴う等角図において示される。
図9に見られ得るように、マニホールド900は、マニホールド900の一方の端部の近位に開口部912および913を有する。マニホールド900の本体に内蔵される流動セル910が、開口部912および913の間に位置する。モジュール1に関連して上で説明されるように、開口部912および913の各々は、紫外線(UV)源および検出器を提供するように適合されることができる(
図9および10に図示せず)。開口部902、904、および906が、マニホールド900の本体の他方の端部の近位に位置する。一特定の実施形態では、開口部902、904、および906は、管類および継手アセンブリ(図示せず)を受け取り、そのような管類接続が成されると、それらを通して流体を受け取るように適合されることができる。加えて、複数の開口部908が、マニホールド900の上面上に見られることができる。これらの開口部908は、マニホールド900の上面に搭載され得る回転弁または回転剪断弁等の弁(図示せず)の対応する開口部に取り外し可能に接続されるように適合される。
【0061】
マニホールドの本体内に位置するカラム925も、
図9に示される。
図9に示されるように、開口部902、904、および906の各々は、開口部908のうちの対応するものと流体連通する。加えて、カラム925は、開口部908の中心開口部および流動セル910と流体連通し得、流動セル910は、開口部903とも流体連通する(これは、この特定の実施形態では、図示されない廃棄物リザーバに接続されることができる)。
図10は、マニホールド900の断面図であり、開口部902、904、906、および903、ならびにカラム925および流動セル910を通した流体連通経路のみならず、マニホールド900の本体も示す。
【0062】
ここで
図11-13を参照すると、本開示の代替実施形態も、図示される。
図11では、弁1100の分解等角図が、提供される。弁アセンブリ1100は、注入弁ポッドまたは基部1105と、モノリシックまたは一体マニホールド1103と、3つの搭載ねじ1101とを含む。搭載ねじ1101は、マニホールド1103および弁ポッド1105の両方における対応する開口部の中に嵌入し、弁1100を一緒に固定するように適合される。マニホールド1103は、形状が略円筒形であり、一方の端部は、開口部を有するように適合され、それらの各々は、弁ポッド1105の面上の開口部1108aのうちの1つに対応する。マニホールド1103の側における複数の開口部も、
図11に示される。開口部1147は、この特定の実施形態では、廃棄物レセプタクルに接続されるように適合されることができ、開口部1139は、廃棄物リザーバに接続されるように適合されることができ、開口部1109および1104は、下で説明されるもの等、サンプルループ、溶媒、および/または他の流体源に接続されるように適合されることができる。
【0063】
図12では、組立状態における弁アセンブリ100の側面図が、提供される。マニホールド本体1103における開口部1113、1104、1139、および1109は、前述で記載されるようなものであり得る。加えて、開口部1127が、示される。この特定の実施形態では、開口部1127は、(
図13に示されるような)カラム1125のための出口開口部であり得る。線A-A、B-B、C-C、およびD-Dも、
図12に示される。
【0064】
ここで
図13を参照すると、線A-A、B-B、C-C、およびD-Dに沿ってとられたマニホールド本体1103の断面図が、提供される。この特定の実施形態では、マニホールド本体は、単一、一体、またはモノリシック部品である。単一モノリシック本体1103は、本体1103を形成するために2つ以上の別個の部品を一緒に確実に取り付けることによって提供され得ることを理解されたい。しかしながら、マニホールド本体1103は、互いに取り外し可能に固定されるように適合される2つ以上の別個の部品を備え得、ユーザが、所望される場合、マニホールド1103の同一の部品または層を異なる順序で使用することを選定し得ること、または所望される場合、所与の用途のためにより多いまたは少ない部品を使用することを選択し得ることを理解されたい。したがって、マニホールド1103は、多種多様な潜在的用途のためにかなりの柔軟性をユーザに提供するように適合されることができる。
【0065】
図13は、マニホールド1103の種々の開口部またはポート間の潜在的流体接続も示す。
図13の右から開始して(右、左、上部、底部、および同様の基準用語が本明細書で使用されるが、そのような基準は、単に、図面に関する読者の便宜のためであり、本発明は、示されるもの以外のいくつかの異なる配向のうちのいずれか1つにおいても具現化され得ることを理解されたい)、断面D-Dは、弁1100が組み立てられたとき、弁ポッド1105に最も近接するマニホールド本体1103の部分を示す。断面D-Dによって示されるマニホールド本体1103の層は、この一特定の例証的実施形態では、サンプル入口1102、溶媒入口1104および1106、出口1109、ならびに開口部1108bを含む。
【0066】
また、
図13に示されるように、サンプルループ1114が、出口1109、および断面C-Cとして示されるマニホールド本体1103の部分の入口1136に接続される。マニホールド本体1103の断面C-Cは、1つ以上の廃棄物リザーバに接続され得る出口1137および1139、ならびに出口1138を含む。管1143が、出口1138に接続される。サンプルループ1143の他方の端部は、断面B-Bに示される入口1126に接続される。断面B-Bは、カラム1125と、出口1127とをさらに含む。
図13にも示されるように、出口1127は、管類1144の一方の端部に接続される。管類1144の他方の端部は、断面A-Aの入口1149に接続される。
図13に示されるように、断面A-Aは、流動セル1110も含み、UV源入口1112およびUV検出器出口1113、ならびに出口1147を有する。管類(管類1114、1143、および1144等)は、マニホールド1103の側面上の種々のポートに確実かつ取り外し可能に接続され、モジュール1に関して上で説明されるもののようなマニホールドを通した流体連通を可能にし得ることを理解されたい。
【0067】
当業者は、弁ポッド1105が、プラスチック、ポリマー、および/または金属、もしくはそれらの任意の組み合わせを含む種々の材料のうちの1つ以上のもののうちのいずれかから作製され得ることを理解するであろう。当業者は、多くの用途に関して、サンプルによって触れられる、または別様にそれと接触し得るポッド1105のそれらの部分のために使用される材料が、1つ以上の生体適合性材料(例えば、ポリクロロトリフルオロエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン等、またはそれらの任意の組み合わせ等)から作製され得る一方、サンプルと接触する表面を有していないもの等のポッド1105の他の部分は、鋼、アルミニウム、等の他の材料から作製され得、1つ以上の生体適合性材料を備えている必要がないことをさらに理解するであろう。同様に、マニホールド本体1103は、上で留意されるもの、金属(限定ではないが、鋼およびステンレス鋼を含む)、セラミック、および/またはULTEM、ポリエーテルエーテルケトン、アクリル等の不定形熱可塑性ポリエーテルイミド、またはそれらの組み合わせ等のいずれか1つ以上の材料から作製され得る。所望される場合、マニホールド1103および弁ポッド1105は、同一の材料から作製されることも、2つ以上の異なる材料から作製されることもできる。加えて、マニホールド1103の種々の特徴が、
図13の具体的断面に示されるが、特徴は、4つ以外のマニホールド1103のより多いまたは少ない断面(もしくは層)において組み合わせられ得、加えて、
図13に示される特定の実施形態と関連して図示されるものと異なる順序を有し得ることを理解されたい。
【0068】
図7A-7D、8A-8D、11、12、および/または13に示されないが、そのような図のいずれかまたは全てに図示されるマニホールドは、図示される外部流体経路のうちの1つ以上のものの代わりに、もしくはそれに加えて、内部流体経路を含み得ることを理解されたい。したがって、例えば、内部通路またはチャネルが、示され、説明される外部管類もしくは流体経路のいずれかまたは全ての代わりに、そのようなマニホールドのうちのいずれかに提供されることができる。
【0069】
ここで
図14を参照すると、本開示の一実施形態によるデバイス1400が、等角図において示される。この特定の実施形態に示されるようなデバイス1400は、デバイス1400の第1の部分に取り外し可能に収容され得る2つの容器1420および1425を有する。本実施形態では、デバイス1400は、例えば、本開示の種々の実施形態に関して説明されるような流体流路およびその動作と関連して上で説明されるもの等の溶媒AおよびBを保持するために使用され得る2つの容器1420および1425を取り外し可能に受け取るように適合される第1の部分を提供する。容器1420および1425の各々は、容易に除去され、別の容器と交換されることができ、底面および/またはその背面のいずれかに1つ以上の入口および出口(図示せず)を有することができ、そのうちのいずれかは、使い捨てモジュール1401等の他の構成要素への流体連通を可能にするように適合されることができる。
図14に示されるように、モジュール1401は、引き出し1410内にモジュールを取り外し可能に受け取るように適合されるデバイス1400の第2または収容部分内に取り外し可能に受け取られる。引き出し1410は、ユーザによってデバイス1400の本体から引き出されること、またはその中にスライドさせられることができる。引き出し1410がデバイス1400の主要本体から引き出されると、モジュール1401の流体入口および出口は、モジュール1に関して上で説明されるもの等、適切な源またはリザーバに接続され得る、もしくは接続される管類に容易に接続されることができる。
【0070】
図14に示される特定の実施形態では、溶媒容器1420が溶媒容器1425よりも大きいことを理解されたい。一特定の実施形態では、溶媒容器1420は、2リットル容器であり、溶媒容器1425は、1リットル容器であり得る。しかしながら、当業者は、1つ以上の特定の用途もしくは使用に関してそのように所望される場合、溶媒容器1420および1425が同一のサイズであり得、デバイス1400が1つのみの溶媒容器、または場合によっては3つ以上の溶媒容器を有するように適合され得ることを理解するであろう。
図14に示されないが、デバイス1400は、溶媒容器1420および1425の底面の対応する部分を受け取り、それと協働するように適合される孔または開口部を第1の部分において提供し得ることを理解されたい。そのような開口部は、モジュール1401が引き出し1410内に位置するとき、溶媒容器1420および1425の底面上に位置する開口部または出口ポートと、モジュール1401の入口ポートにつながる適切な管類との間のより容易な流体接続を可能にするために使用されることができる。
【0071】
図14に図示されるような溶媒容器1420および1425は、それらを取り外し可能に受け取るように適合されたデバイス1400の表面部分上に収容され、プラスチックから作製され得るような半剛体容器として図示されるが、デバイス1400は、他のタイプの溶媒容器を取り外し可能に受け取るように適合されることもでき、他の場所にそのような溶媒容器を取り外し可能に受け取るように適合されることもできる。例えば、デバイス1400は、1つ以上の溶媒容器を取り外し可能に受け取り、保持するように適合されることができ、1つ以上の溶媒容器は、その中に1つ以上の流体を保持し得る可撓性バッグを備えているか、または、剛体もしくは半剛体箱(例えば、板紙、プラスチック、等から作製されるもの等)内に位置する可撓性バッグを備え得る。さらに、デバイス1400は、全体的または部分的に、デバイス1400内に1つ以上の溶媒容器を取り外し可能に受け取り、保持するように適合され得る。
【0072】
図14に示されないが、デバイス1400は、上で説明され、流体機関3に関して例証されるもののような弁、センサ、および接続等の追加の構成要素を含み得ることを理解されたい。加えて、デバイス1400は、流体機関3等、プロセッサ、メモリ、およびコンピュータソフトウェア命令、ならびにモジュール1401の流動セルに接続され得るUV源および検出器への接続をさらに含むか、またはそれらに結合され得る。デバイス1400は、したがって、流体機関3のような流体機関またはその一部、ならびに、コンピュータプロセッサ、メモリ(揮発性および不揮発性メモリ)、および(メモリ内に記憶される実行可能コンピュータソフトウェアの形態における等の)命令を含み得る制御システム(図示せず)を備え得、命令は、モジュール1401の動作とともに、プロセッサ上での実行による制御システムの動作、(例えば、モジュール1401の流動セルの適切な開口部に接続されるときにUV源および検出器を介して)流動セルからデータを受信すること、および/または、そのようなデータを記憶、分析、表示、および/または出力することのためのものである。
図14に示されないが、デバイス1400が、デバイス1400が外部電源を伴わずに使用され得るように、コンピュータプロセッサ、メモリ、および/または流体機関3もしくは他の電子機器に結合され得る1つ以上のバッテリを受け取り、保持するように適合されるコンパートメントまたは他の部分をさらに含み得ることを理解されたい。代替として、デバイス1400は、デバイス1400の電子機器(例えば、コンピュータプロセッサ、メモリ、および制御システム)が外部電源に接続されることを可能にするために、ソケット、コード、または他の接続をさらに含み得る。デバイス1400は、ユーザが、外部電源とデバイス1400に接続される1つ以上のバッテリとの間で切り替えることを可能にするようにさらに適合され得る。加えて、または代替として、デバイス1400は、充電されているとき、および/またはデバイス1400が外部電源に接続されていないとき、電力を供給し得る再充電可能バッテリを含み得る。
【0073】
本開示の一実施形態では、使用される溶媒および試薬は、1つ以上の事前包装形態において含まれ得、溶媒容器および/または包装は、1つ以上の識別子を含み得る。例えば、その中に溶媒および/または試薬を伴う包装は、以下のタイプの識別子のうちのいずれか1つ以上のものを含み得る:RFIDタグ、バーコード、チップもしくはスマートカード、磁気ストリップ、等、もしくはそれらの組み合わせ。そのような実施形態では、デバイス1400は、使用される1つ以上の識別子のための1つ以上の適切なリーダ(例えば、磁気ストリップのための磁気カードリーダ、バーコードのためのバーコードリーダ、スマートチップのためのスマートチップリーダ、および/またはRFIDタグのためのRFIDリーダ)を含み得る。ある場合、異なる溶媒または試薬包装は、異なる識別子を使用し得、したがって、デバイス1400は、いくつかのリーダを提供され得る。リーダは、溶媒または試薬容器もしくは包装がデバイス1400に取り付けられるときに識別子が位置することが予測される場所の近位に、またはそれに隣接して位置し得る。そのような識別子は、デバイス1400に取り付けられる特定の溶媒または試薬の包装または容器、その中に含まれる特定の溶媒、試薬、量等の情報を含み得、それらは、そのような情報を読み取り、使用するようにプログラムされ得るデバイス1400の制御システムによって使用され得る。同様に、モジュール1401は、上で説明されるもののうちのいずれか1つ以上のもの等の識別子を含み得、デバイス1400は、上で説明され、モジュール1401が取り外し可能に位置し得る引き出し1410または他の場所内に、その近位に、もしくはそれに隣接して位置するもののうちのいずれか1つ以上のもの等の1つ以上のリーダを含み得、その場合、デバイス1400の制御システムは、モジュール1401の任意の識別子が見出されているかどうかを確認するためにリーダをチェックし、該当する場合、リーダから情報(モジュール1401、その中に含まれるカラム、その中に含まれる保護カラム、モジュール1401が生体適合性であるかどうか、動作性の圧力範囲等を識別する情報等)を取得し、次いで、そのような情報を使用するようにプログラムされ得る。例えば、制御システムは、そのような情報を使用し、適切なモジュール1401および溶媒/試薬が特定のサンプルのために使用されているかどうかをチェックし、そうではない場合、警告を提供し得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、デバイス1400は、有線または無線接続によって等、その動作の遠隔制御を受け得る。例えば、ユーザは、有線接続(図示せず)によってデバイス1400の入力データポートに取り付けられる遠隔制御を使用し得、ユーザは、デバイス1400の動作を制御することが可能である。有線接続は、ソケット接続、USB接続、または他のデータ接続等、さらに取り外し可能であり得る。代替として、デバイス1400は、ユーザが、スマートフォン、タブレット、コンピュータ、または他のデバイスであり得る無線制御デバイスからデバイス1400を遠隔で動作させ得るように、無線送信機および/または受信機を含むことができる。さらに、デバイス1400は、デバイスが、遠隔で提供される情報に関する要求に応答し、データをデバイス1400から遠隔場所に伝送することを可能にするためのソフトウェアを含むことができる。そのようなデータ伝送は、有線または無線接続によるものであり得、受信するデバイスは、スマートフォン、タブレット、コンピュータ、または情報に関する要求を送信し、次いで、要求された情報をデバイス1400から受信するようにプログラムされ得る他のデバイスであり得る。
【0075】
図14では、バイオリアクタ容器1450も、示される。この特定の実施形態に関して示されるように、管類1455は、バイオリアクタ1450をサンプリングシステム1460と接続する。本開示の目的のために、サンプリングシステム1460は、Flownamics(Madison,Wisconsin)から商業的に入手可能なSeg-Flowサンプリングシステムモデルのうちの1つ等の従来のシステムであり得る。示されるように、管類1465が、デバイス1400の引き出し1410の正面における開口部を介してサンプリングシステム1460をモジュール1401の入力に接続する。本開示の上で議論されるように、当業者は、サンプリングシステム1460およびモジュール1401が、所定の時間間隔において等、バイオリアクタ1450からサンプルを自動的に取得し、サンプルをモジュール1401に提供し、モジュール1401を用いて、および/または追加の器具類を用いて(モジュール1401がUV源および/またはUV検出器を含まない流動セルを含む場合等)サンプルを分析するようにプログラムされ得る共通制御システムに接続され得ることを理解するであろう。
【0076】
図14に示される特定の構成の1つの利点は、それが、バイオリアクタ1450からのサンプルが収集、サンプリング、および/または試験中に汚染されないことを確実にし、サンプリングプロセスがバイオリアクタ1450の内容物を汚染しないことも確実にする方法でバイオリアクタ1450からモジュール1401へのサンプルの収集および移送を自動化することに役立つことであることを理解されたい。加えて、上で説明されるようなデバイス1400の制御システムは、サンプリングシステム1460にも接続されることができ、デバイス1400およびモジュール1401のそれとともに、サンプリングシステム1460の動作を制御するために使用されることができる。示されないが、サンプリングシステム1460およびその構成要素は、デバイス1400に組み合わせられ得、したがって、2つの別個のアイテムが管類または別の流体経路によって接続される代わりに、デバイス1400が、代わりに、サンプリングシステム1460の構成要素を含み得、サンプリングシステムのそのような構成要素が、デバイス1400の制御システムによって制御され得ることに留意されたい。
【0077】
図14では、モジュール1401の上部は、例証目的のためだけに除去されるものとして示される。上で議論されるように、モジュール1401は、取り外し可能上部または他の側面を有し得るが、それは、それが容易に開放されないように、および/または、耐タンパ性側を提供されるようにも設計され得る。
【0078】
デバイス1400は、その上部にハンドル1430を含む。一特定の実施形態では、デバイス1400は、種々のプラスチックおよび/または金属、もしくはそれらの組み合わせから作製されることができ、(満杯の溶媒容器1420および1425を伴わずに)約5キログラム~20キログラムまたはそれを上回る範囲の重量であり得る。溶媒容器1420および1425が、満杯であり、モジュール1401が、引き出し1410内に含まれ、収容される場合、デバイス1400の重量は、約2.5キログラム~約22キログラムであると予期されることができる。一特定の実施形態では、デバイス1400は、約18インチ×18インチ×12インチと測定されることができる。しかしながら、デバイスは、約9×9×6インチと測定され、10キログラム以下の重量であるデバイス1400等、さらに小さく、さらに少ない重量であり得ることを理解されたい。したがって、デバイス1400は、溶媒容器1420および1430内に含まれる溶媒を伴っても、比較的に小さく、移動が容易であり得、したがって、ポータブルであることを理解されたい。デバイス1400のサイズ、携帯性、および容易な移動は、実験室ならびに産業製造施設におけるその便宜な使用および携帯性に加えて、デバイス1400が「現場で」使用され得ることを意味する。例えば、デバイス1400は、環境分析のために望ましくあり得るもの等、井戸、湖、池もしくは小川、砂漠のオアシス、ジャングルの村の水槽等を試験するためのモジュール1401と共に使用されることができる。さらに、デバイス1400および/またはモジュール1401の使用は、限定ではないが、疑わしい汚染物質、微生物、タンパク質等を含むあるものの存在または不在等、多種多様な特性および/または種々のサンプル源に関して試験するために使用されることができる。さらに、デバイス1400の携帯性は、様々な特性に関して様々なサンプルを分析するように設計され得る種々のモジュール1401とのその容易な使用とともに、遠隔場所における病院、医療診療所等が、浸透による疾患分析等、現場サンプリング、試験、および分析のための能力を提供され得ることを意味する。
【0079】
本開示の1つ以上の実施形態では、モジュールが、ポータブルデバイスのネスト内に取り外し可能に固定されるように適合され得る。ネストは、ヒンジ接続され得、その中にモジュールを取り外し可能に受け取るように適合され得る。モジュールは、これが1つの特定の用途のために使用され、次いで、デバイスから除去され、デバイスが次に使用されるとき、類似する、または異なるモジュールがデバイスの次の意図される用途のために使用され得るように、使い捨てであり得る。
図15Aでは、デバイス1500が、示される。デバイス1500は、上で説明されるようなデバイス1400と同様であり得、ハンドル(図示せず)を有し得、
図15Aに図示されるような溶媒または試薬容器1520等の1つ以上の流体容器を取り外し可能に受け取るように適合される、表面積もしくは上部部分を有し得る。また、
図15Aに示されるように、容器1520のためのデバイス1500の上部部分はまた、ヒンジ接続される、または別様に第1の閉鎖位置から第2の開放位置に移動可能もしくは揺動可能であり得る可動カバー1517を有し得る。
図15Aでは、カバー1517は、第2の開放位置において示される。カバー1517が開放位置にあると、ユーザは、容器1520をデバイス1500の上部部分内の定位置に容易に設置することができる、または容器1520を上部部分から除去することができる。
図15Aに示されるこの特定の例では、ディスプレイ1516が、カバー1517に搭載される。ディスプレイ1516は、1つ以上の適切な制御システム(本明細書の別の場所に説明されるもののうちのいずれか等)に接続されることができ、データを表示するために、または(ディスプレイ1516がタッチスクリーンパネルまたはタブレットコンピュータを備えている場合等)データもしくはコマンドを入力するために使用されることができる。
図15Bでは、カバー1517は、閉鎖位置において示される。デバイス1500はまた、使い捨てモジュール1501を取り外し可能に受け取り、保持するように適合されるヒンジ付きネスト1510を有し得る。
図15Aおよび15Bに示されるように、ヒンジ付きネスト1510は、開放位置にあり、使い捨てモジュール1501は、ヒンジ付きネスト1510内のそのための空間内に収容される。
【0080】
図15Aに示される特定の実施形態では、単一の溶媒容器1520が示されることを理解されたい。容器1520は、試薬を含む2つ以上の可撓性バッグ等、その中に2つ以上の別個の試薬容器を有し得る。所望される場合、容器1520内の容器は、同一のサイズでも、異なるサイズでもあり得る。さらに、デバイス1500は、1つ以上の特定の用途または使用に関してそのように所望される場合、1つのみの溶媒容器、もしくは場合によっては3つ以上の溶媒容器を有するように適合され得る。
図15Aに示されないが、デバイス1500は、溶媒容器1520の底面の対応する部分を受け取り、それと協働するように適合される孔または開口部を第1の部分において提供し得ることを理解されたい。そのような開口部は、モジュール1501がネスト1510内に位置するとき、溶媒容器1520の底面上に位置する開口部または出口ポートと、モジュール1501の入口ポートにつながる適切な管類との間のより容易な流体接続を可能にするために使用されることができる。
【0081】
図15Aに図示されるような溶媒容器1520は、それを取り外し可能に受け取るように適合されるデバイス1500の表面部分上に位置し、プラスチックから作製され得る等、半剛体容器として図示されるが、デバイス1500は、他のタイプの溶媒容器を取り外し可能に受け取るように適合されることもでき、他の場所にそのような溶媒容器を取り外し可能に受け取るように適合されることもできる。例えば、デバイス1500は、剛体または半対体箱(例えば、板紙、プラスチック、等から作製されるもの等)内に位置する1つ以上の可撓性バッグに加えて、もしくはその代わりに、その中に1つ以上の流体を保持し得る可撓性バッグを備えている1つ以上の溶媒容器を取り外し可能に受け取り、保持するように適合されることができる。さらに、デバイス1500は、全体的または部分的に、デバイス1500内に1つ以上の溶媒容器を取り外し可能に受け取り、保持するように適合され得る。
【0082】
本開示の一実施形態では、使用される溶媒および試薬は、1つ以上の事前包装形態において含まれ得、溶媒容器および/または包装は、1つ以上の識別子を含み得る。例えば、その中に溶媒および/または試薬を伴う包装は、以下のタイプの識別子のうちのいずれか1つ以上のものを含み得る:RFIDタグ、バーコード、チップもしくはスマートカード、磁気ストリップ、等、もしくはそれらの組み合わせ。そのような実施形態では、デバイス1500は、使用される1つ以上の識別子のための1つ以上の適切なリーダ(例えば、磁気ストリップのための磁気カードリーダ、バーコードのためのバーコードリーダ、スマートチップのためのスマートチップリーダ、および/またはRFIDタグのためのRFIDリーダ)を含み得る。ある場合、異なる溶媒または試薬包装は、異なる識別子を使用し得、したがって、デバイス1500は、いくつかのリーダを提供され得る。リーダは、溶媒または試薬の容器または包装がデバイス1500に取り付けられるとき、識別子が位置することが予測される場所の近位に、またはそれに隣接して位置し得る。そのような識別子は、デバイス1500に取り付けられる特定の溶媒または試薬包装もしくは容器、その中に含まれる特定の溶媒、試薬、量等の情報を含み得、それらは、そのような情報を読み取り、使用するようにプログラムされ得るデバイス1500の制御システムによって使用され得る。同様に、モジュール1501は、上で説明されるもののうちのいずれか1つ以上のもの等の識別子を含み得、デバイス1500は、上で説明され、モジュール1501が取り外し可能に位置し得るヒンジ付きネスト1510または他の場所内に、その近位に、もしくはそれに隣接して位置するもののうちのいずれか1つ以上のもの等の1つ以上のリーダを含み得、その場合、デバイス1500の制御システムは、モジュール1501の任意の識別子が見出されているかどうかを確認するためにリーダをチェックし、該当する場合、リーダから情報(モジュール1501、その中に含まれるカラム、その中に含まれる保護カラム、モジュール1501が生体適合性であるかどうか、動作性の圧力範囲等を識別する情報等)を取得し、次いで、そのような情報を使用するようにプログラムされ得る。例えば、制御システムは、そのような情報を使用し、適切なモジュール1501および溶媒/試薬が特定のサンプルのために使用されているかどうかをチェックし、そうではない場合、警告を提供し得る。
【0083】
いくつかの実施形態では、デバイス1500の動作のうちのいくつかまたは全ては、有線または無線接続によって等、遠隔制御を受け得る。例えば、ユーザは、有線接続(図示せず)によってデバイス1500の入力データポートに取り付けられる遠隔制御を使用し得、ユーザは、デバイス1500の動作を制御することが可能である。有線接続は、ソケット接続、USB接続、または他のデータ接続等、さらに取り外し可能であり得る。代替として、デバイス1500は、ユーザが、スマートフォン、タブレット、コンピュータ、または他のデバイスであり得る無線制御デバイスからデバイス1500を遠隔で動作させ得るように、無線送信機および/または受信機を含むことができる。さらに、デバイス1500は、デバイスが、遠隔で提供される情報に関する要求に応答し、データをデバイス1500から遠隔場所に伝送することを可能にするためのソフトウェアを含むことができる。そのようなデータ伝送は、有線または無線接続によるものであり得、受信するデバイスは、スマートフォン、タブレット、コンピュータ、または情報に関する要求を送信し、次いで、要求された情報をデバイス1500から受信するようにプログラムされ得る他のデバイスであり得る。そのような場合における受信するデバイスは、オペレータがデバイスの動作およびそれからのデータを遠隔で監視し得、命令または制御を遠隔場所からデバイス1500に提供し得るように、データおよび制御情報をデバイス1500に伝送するためのソフトウェアを用いて動作可能でもあり得る。
【0084】
図15Aまたは15Bに示されないが、デバイス1500は、上で説明され、流体機関3に関して例証されるもののような弁、センサ、および接続等の追加の構成要素を含み得る。加えて、デバイス1500は、流体機関3等、プロセッサ、メモリ、およびコンピュータソフトウェア命令、ならびにモジュール1501の流動セルに接続され得るUV源および検出器への接続をさらに含むか、またはそれに結合され得る。デバイス1500は、したがって、流体機関3のような流体機関またはその一部、ならびに、コンピュータプロセッサ、メモリ、および命令を含み得る制御システム(図示せず)を備え得、命令は、モジュール1501の動作とともに、制御システムの動作、(例えば、モジュール1501の流動セルの適切な開口部に接続されるときにUV源および検出器を介して)流動セルからデータを受信すること、および/またはそのようなデータを記憶、分析、表示、および/または出力することのためのものである。
【0085】
図15Aまたは15Bに示されないが、デバイス1500は、デバイス1400に関して上で説明されるもの等、サンプリングシステムおよび/またはバイオリアクタ容器に接続され得、デバイス1400に関して上で説明されるように使用され得る。加えて、デバイス1500は、所望される場合、
図14に示され、上で説明されるサンプリングシステム1460の構成要素を組み込み、したがって、デバイス150が、バイオリアクタまたは他の源(
図15Aまたは15Bに図示せず)からサンプリングを制御することを可能にし得る。
【0086】
一特定の実施形態では、デバイス1500は、種々のプラスチックおよび/または金属、もしくはそれらの組み合わせから作製されることができ、(満杯の溶媒容器1520を伴わずに)約0.3キログラム~20キログラムまたはそれを上回る範囲の重量であり得る。溶媒容器1520が満杯であり、モジュール1501または2201がデバイス1500内に含まれ、収容される場合、デバイス1500の重量は、約2.5キログラム~約22キログラムであると予期されることができる。一特定の実施形態では、デバイス1500は、約18インチ×18インチ×12インチと測定されることができる。しかしながら、デバイスは、約9×9×6インチと測定され、10キログラム以下の重量であるデバイス1500等、さらに小さく、さらに少ない重量であり得ることを理解されたい。したがって、デバイス1500は、溶媒容器1520および1530内に含まれる溶媒を伴っても、比較的に小さく、移動が容易であり得、したがって、ポータブルであることを理解されたい。デバイス1500のサイズ、携帯性、および容易な移動は、実験室ならびに産業製造施設におけるその便宜な使用および携帯性に加えて、デバイス1500が「現場で」使用され得ることを意味する。例えば、デバイス1500は、環境分析のために望ましくあり得るもの等、井戸、湖、池もしくは小川、砂漠のオアシス、ジャングルの村の水槽等を試験するためのモジュール1501または2201と共に使用されることができる。さらに、デバイス1500および/またはモジュール1501もしくは2201の使用は、限定ではないが、疑わしい汚染物質、微生物、タンパク質等を含む、あるものの存在または不在等、多種多様な特性および/または種々のサンプル源に関して試験するために使用されることができる。さらに、デバイス1500の携帯性は、様々な特性に関して様々なサンプルを分析するように設計され得る種々のモジュール1501または2201とのその容易な使用とともに、遠隔場所における病院、医療診療所等が、浸透による疾患分析等、現場サンプリング、試験、ならびに分析のための能力を提供され得ることを意味する。
【0087】
ここで
図16を参照すると、デバイス1500の使い捨てモジュール1501およびヒンジ付きネスト1510の拡大図が、提供される。簡易化および容易な参照のために、デバイス1500は、ヒンジ付きネスト1510および保持器1511を除き、
図16および17に示されない。同様に、同様のアイテムおよび特徴は、便宜上、種々の図においてそれらに帰する同一の番号を有する。
図17に図示されるように、保持器1511は、保持器1511がデバイス1500の内部に位置し、ヒンジ付きネスト1510が、閉鎖位置にあるとき、ヒンジ付きネスト1510の表面から延びず、その表面が、順に、デバイス1500の表面と同一平面であり得るようにデバイス1500に取り付けられることができる。
図15および16(ならびに下で議論されるような追加の図)に図示されるように、ネスト1510は、その底部においてヒンジ接続され、その上部部分は、デバイス1500の外面から外向きに揺動する。
【0088】
図17では、モジュール1501およびヒンジ付きネスト1510の詳細図が、提供され、ネスト1510は、開放位置にあり、モジュール1501が、ネスト1510のネスト部分1512によって受け取られ、その中に保持される。閉鎖位置においてモジュール1501がその中に保持されるヒンジ付きネスト1510の拡大図が、
図18に提供される。
図17に示されるように、ネスト1510は、その中にモジュール1501を取り外し可能に受け取り、保持するように適合される円形ネスト部分1512をさらに含み得る。加えて、ヒンジ付きネスト1510は、モジュール1501の対応する突出部を取り外し可能に受け取り、保持するように適合される切り欠きまたは開放部分1505aおよび1505bを含み得る。モジュール1501は、ハンドル1503を有し得、ハンドル1503は、中心に位置し、モジュール1501の上部部分から延びている。ハンドル1503は、所望に応じて、ユーザが、モジュール1501をより容易に把持すること、それを回し、ネスト1512の中にモジュール1501をしっかりと締めること、またはそれを弛めることを可能にする。
図17に示されるようなヒンジ付きネスト1510の正面は、所望に応じて、ユーザが、ヒンジ付きネスト1510を容易に把持し、それを押し、または引っ張り、それを閉鎖または開放することを可能にするための内部ハンドル部分1514をさらに含み得る。
【0089】
ここで
図19を参照すると、本開示によるモジュール1501の分解図が、提供される。モジュール1501は、上部1508と、ハンドルマウント1520と、マニホールド1525と、カラム1530と、保護カラム1535と、弁1540とを備え得る。ねじ1502が、モジュール上部1508をハンドルマウント1520に確実に留めるために使用され得る。加えて、ねじ1515が、ハンドルマウント1520、マニホールド1525、および弁1540を一緒に確実に留めるために使用され得る。保護カラム1535は、管類1536および継手アセンブリ1538によってカラム1530の端部に取り付けられることができる。保護カラム1535およびカラム1530は、特定のモジュール1501のために選択され得、特定のモジュール1501は、次に、より高いまたはより低い圧力、異なる化学特性を伴う1つ以上の溶媒、1つ以上のタイプのサンプル等を伴い得るもの等、特定の用途における使用を意図されることに留意されたい。モジュール1501の上部1508は、2つの対向する突出部1506aおよび1506bを含む。これらの突出部1506a、1506bは、ネスト1510の切り欠き1505a、1505bと協働し、その中に取り外し可能に嵌入するように適合される。保護カラム1535およびカラム1530のねじ山付き端部部分によって示されるように、これらの端部は、保護カラム1535および/またはカラム1530のねじ山付き端部部分をそのような端部部分を取り外し可能に受け取り、確実に保持するように適合される内部ねじ山を伴うマニホールド1525の裏側における対応する開口部の中にねじ式で係合ことによって、マニホールド1525の裏側に取り外し可能かつ確実に取り付けられ得る。
【0090】
モジュール1501は、突出部1506aおよび1506bが、それぞれ、開口部1505aおよび1505bと整列させられるように、ネスト1510の中に挿入され得る。ねじのためのねじ山と類似する螺旋溝(図示せず)が、ネスト1510によって、その中に提供され得る。ハンドルおよびモジュール1501が、回転させられるにつれて、突出部1506aおよび1506bは、ネスト1510によって提供される螺旋溝に沿って進行する。突出部1506aおよび1506bが、螺旋溝に沿って移動するにつれて、モジュール1501は、ネスト1510の外面に対してネスト1510内のわずかに低い位置に移動し、それによって、モジュール1501をネスト内の定位置に固定する。ネスト1510からモジュール1501を除去するために、オペレータまたはユーザは、同様に、ハンドルを反対方向に回転させ得、それは、モジュール1501がネスト1510から除去され得るまで、突出部1506aおよび1506bにそれらの経路を螺旋溝に沿って逆行させるであろう。
【0091】
複数の流体接続が、種々の方法でモジュール1501と成され得る。例えば、従来の管類および継手アセンブリが、管類をマニホールド内のポート1521a、1521b、1521e、および1521fの中に確実かつ取り外し可能に接続するために使用され得る。別の代替例では、1つ以上の付勢継手アセンブリの雄型端部が、マニホールド内のポート1521a、1521b、1521e、および1521fのうちのいずれか1つ以上のものに通され得る。この特定の実施形態(図示せず)では、ネスト1510は、対応するばね負荷雌型継手アセンブリを提供され得、それらの各々は、雄型付勢継手アセンブリを受け取り、取り外し可能に保持するように適合される。ハンドルが回転させられると、結果として生じるモジュール1501のネスト1510の中への降下は、これらの継手を一緒に結合し、適切なシール接続を提供する。この例のために使用され得るばね負荷継手アセンブリは、2017年6月8日に出願され、米国特許出願公開第2017/0276275号として2017年9月28日に公開された、係属中の米国特許出願第15/617,792号(本明細書に参照することによって本明細書に組み込まれる)に示され、説明されるものを含む。加えて、モジュール1501(ならびに、限定ではないが、モジュール2201および/またはマニホールドならびに弁組み合わせを含む、本開示に説明され、示されるような他のモジュール、デバイス、およびその構成)が、ガスまたは液体クロマトグラフィシステム等の分析器具システムに組み込まれ得ること、またはそれを備え得ることに留意されたい。
【0092】
ここで
図20A、20B、および20Cを参照すると、それぞれ、モジュール1501の正面図、側面図、および背面図が、提供され、モジュール1501は、組立形態において示される。
図20Aでは、モジュール1501は、形状が略円形であり、マニホールド1525の部分は、それから半径方向に外向きに延びていることが分かり得る。加えて、突出部1506aおよび1506bは、モジュール1501の上部部分1508から半径方向に外向きに延びている。
【0093】
図20Bでは、弁1540は、マニホールド1525の一方の側に取り付けられる第1の端部を有し、弁1540の第2の端部は、上部部分1508から離れるようにモジュール1501の端部に向かって縦方向に延びている。加えて、保護カラム1535が、マニホールド1525の一方の側(この場合、弁1540の第1の端部が取り付けられるマニホールド1525の同一の側)に取り外し可能に取り付けられるものとして示される。加えて、カラム1530が、この例では、保護カラムと同一のマニホールド1525の側に取り付けられる。管類1536が、保護カラム1535の一方の端部をカラム1530の一方の端部と接続する。
図20Bに示されるように、1540の第2の端部は、ステム部分またはシャフトユニオン1541を含み得、それは、モジュール1501がネスト1510の中に設置され、ネスト1510が閉鎖位置にあるとき、デバイス1500の回転部材(図示せず)と協働するように適合され、それによって、デバイス1500は、デバイス1500の制御システムによって実行される命令に従って自動的に弁を回転させるように動作可能である。
【0094】
図20Cは、背面図においてモジュール1501の第2の端部を図示する。
図20Cに示されるように、モジュール1501は、略円形形状を有し、突出部1506a、1506bが、半径方向に外向きに延び、マニホールド1525の部分も、半径方向に外向きに延びている。保護カラム1535およびカラム1530は、マニホールド1525の第2の側面上のポートに取り付けられ、管類1536を介して流体連通のために互いに接続される。管類1536、保護カラム1535、およびカラム1530は、いくつかの継手アセンブリのうちのいずれか1つを介して、互いに、および/またはマニホールド1525の第2の側面上のポートに取り外し可能に接続され得る。弁1540のシャフトユニオン1541の裏側は、陥凹エリア1542を有するものとして示される。陥凹部分1542は、デバイス1500におけるロータの突出部分(図示せず)と篏合および協働するように適合される形状を有する。
図20Cに示されるように、陥凹エリア1542は、それがデバイス1500内のロータの突出部分と篏合および協働して接触し、ロータが回転すると、弁1540のロータも滑動なしに回転するであろうように、不規則な形状を有し得る。弁1540のロータの突出部分も、不規則な形状を有し、それらが一つの方法においてのみ一緒に接合されることができるように陥凹エリア1542と協働するように適合され得る。これは、弁1540が正しい位置にあることを確実にすることに役立つ。
【0095】
図21A、21B、および21Cは、マニホールド1525の追加の図および詳細を提供する。
図21A、21B、および21Cの各々は、マニホールド1525の正面図、側面図、および背面図を提供する。
図21Aに示されるように、マニホールド1525は、半径方向に突出する部分のうちの1つにおいて開口部1524を含む。開口部1524は、継手アセンブリおよび管類(図示せず)を取り外し可能に受け取るように適合され得、とりわけ、サンプル入口のために使用され得るポートである。
図21A、21B、および21Cの破線によって示されるように、マニホールド1525は、下でさらに解説されるように、いくつかの流体チャネルまたは経路をその中に含む。マニホールド1525は、マニホールドの第2の半径方向に突出する部分において2つの対向する開口部1522および1523も含む。これらの2つの開口部1522および1523は、開口部1522に源入力(図示せず)を受け取らせ、開口部1523に検出器入力(図示せず)を受け取らせることによって等、入力を取り外し可能に受け取るように適合され得る。マニホールドは、その前側に、ハンドルマウント1520の一方の側を受け取り、保持するための陥凹部分1519も含む。
【0096】
図21Bは、マニホールド1525の前側の陥凹部分1519、ならびに開口部1523、ポート1524、およびマニホールド1525の本体内の種々の流体経路(
図21Bに破線で示される)も示す。
【0097】
図21Cでは、マニホールド1525のポート1524および開口部1522、1523が、示される。加えて、
図21Cは、マニホールド1525の裏側におけるいくつかの追加の開口部を図示する。
図21Cに図示されるマニホールド1525は、開口部1521a、1521b、1521c、1521d、1521e、および1521fを含む。加えて、マニホールド1525のこの側面は、これらの開口部1526を強調するために描かれる円1526内にマニホールド1525の中心の近傍に位置する8つの開口部1526を含む。開口部1526は、この例では、マニホールド1525の中心の近傍に略円形パターンにおいて位置し、概して、他の7つの開口部の中心内に位置する1つの開口部を含む。これらの開口部1526は、弁1540の前端がマニホールド1525の裏側に固定されると、流体経路を提供するように適合され、流体経路は、弁1540内の回転体の回転によって選択可能である。開口部1526のうちの2つの間に延び得る蛇行経路も、
図21Cに示される。この特定の例では、蛇行経路は、流体のためのサンプルループとしての役割を果たし、マニホールド1525の面においてエッチング、切断、または別様に形成される溝であり得る。
【0098】
依然として
図21Cを参照すると、以下は、マニホールドが種々の流体入力および出力に接続され得る方法の例である。この例では、ポート1524は、サンプル源に接続されることができ、マニホールド1525へのサンプル入口としての役割を果たす。上記のように、開口部1523および1522の各々は、源入力および源検出器に接続されることができる。加えて、開口部1521aは、第1の溶媒源に接続されることができ、開口部1521bは、廃棄物レセプタクルに接続されることができ、開口部1521cは、保護カラムに接続されることができ、開口部1521dは、カラムに接続されることができ、開口部1521eは、第2の溶媒源に接続されることができ、開口部1521fは、廃棄物レセプタクルに接続されることができる。述べたように、開口部1526は、弁1540がマニホールド1525の後端に取り付けられると、弁1540のステータ上の対応する開口部に接続されることができる。弁1540のロータが回転させられると、弁1540とマニホールド1540の開口部1526との間の異なる流体接続が、選択されることができる。
【0099】
ここで
図22を参照すると、本開示によるモジュール2201の分解図が、提供される。モジュール2201は、上部部品2208と、ハンドルマウント2220と、マニホールド2225と、カラム2230と、保護カラム2235と、弁2240とを備え得る。ねじ2202が、モジュール上部2208をハンドルマウント2220に確実に留めるために使用され得る。加えて、ねじ2215が、ハンドルマウント2220、マニホールド2225、および弁2240を一緒に確実に留めるために使用され得る。保護カラム2235は、管類2236ならびに継手アセンブリ2233および2234によってカラム2230の第1の端部に取り付けられ、カラム2230の第2の端部は、マニホールド2225の裏側に取り付けられることができる。保護カラム2235およびカラム2230は、特定のモジュール2201のために選択され得、特定のモジュール2201は、次に、より高いまたはより低い圧力、異なる化学特性を伴う1つ以上の溶媒、1つ以上のタイプのサンプル等を伴い得るもの等、特定の用途における使用を意図されることに留意されたい。モジュール2201の上部部品2208は、2つの対向する突出部を含む(突出部2206aのみが、
図22に示される)。これらの突出部2206a、2206bは、ネスト2210の切り欠き2205a、2205bと協働し、協働する切り欠き内に取り外し可能に嵌入し、モジュール2201を定位置に取り外し可能に係止するように適合され得る。継手アセンブリ2233およびカラム2230のねじ山付き端部部分によって示されるように、これらの端部は、継手アセンブリ2233および/またはカラム2230のねじ山付き端部部分をそのような端部部分を取り外し可能に受け取り、確実に保持するように適合される内部ねじ山を伴うマニホールド2225の裏側における対応する開口部に通されることによって、マニホールド2225の裏側に取り外し可能かつ確実に取り付けられ得る。
【0100】
上で解説されるようなモジュール1501がネスト1510内に固定され得る(またはそれから除去される)様式と同様に、モジュール2201ならびに突出部2206aおよび2206bは、モジュール2201のハンドル2203が回転させられると、螺旋溝(図示せず)に沿って進行するように適合され、突出部2206aおよび2206bは、溝に沿って進行し、モジュール2201がその中に固定されるまで、ネストの外面に対してネストの中にモジュール2201をより低い位置に引くことができる。同様に、対向する方向におけるハンドル2203の回転は、突出部2206aおよび2206bが、螺旋溝に沿ってそれらの経路を逆行し、それがネストから引かれることができるまでモジュール2201を上昇させることをもたらすであろう。同様に、管類をシールするための流体接続が、ネスト1510内のモジュール1501の固定に関して上で説明されるものと同一または類似する様式で成され得る。
【0101】
ここで
図23A、23B、および23Cを参照すると、モジュール2201の正面図、側面図、および背面図が、それぞれ提供され、モジュール2201は、組立形態において示される。
図23Aでは、モジュール2201は、形状が略円形であり、マニホールド2225の部分が、それから半径方向に外向きに延びていることが分かり得る。加えて、突出部2206aおよび2206bが、モジュール2201の上部部分2208から半径方向に外向きに延びている。
【0102】
図23Bでは、弁2240は、マニホールド2225の一方の側に取り付けられる第1の端部を有し、弁2240の第2の端部は、上部部分2208から離れるようにモジュール2201の端部に向かって縦方向に延びている。加えて、保護カラム2235が、マニホールド2225の一方の側(この場合、弁2240の第1の端部が取り付けられるマニホールド2225の同一の側)に取り外し可能に取り付けられるものとして示される。加えて、保護カラム2235の一方の端部が、カラム2230の一方の端部に取り付けられ、カラム2230の第2の端部が、マニホールド2225の同一の側に取り付けられる。管類2236が、保護カラム2235の一方の端部をマニホールド2225の背面上の開口部と接続する。
図23Bに示されるように、弁2240の第2の端部は、ステム部分またはシャフトユニオン2241を含み得、それは、モジュール2201がネスト2210の中に設置され、ネスト2210が閉鎖位置にあるとき、デバイス1500の回転部材(図示せず)と協働するように適合され、それによって、デバイス1500は、ユーザ入力および/またはデバイス1500の制御システムによって実行される命令に従って弁を回転させるように動作可能であり、それによって、弁の動作は、自動的であり、デバイス1500の制御システムによって制御され得る。
【0103】
図23Cは、背面図においてモジュール2201の第2の端部を図示する。
図23Cに示されるように、モジュール2201は、略円形形状を有し、突出部2206a、2206bが、半径方向に外向きに延び、マニホールド2225の部分も、半径方向に外向きに延びている。保護カラム2235およびカラム2230は、互いに取り付けられ、カラムの一方の端部は、マニホールド2225の第2の側面上のポートに取り付けられる。管類2236、保護カラム2235、およびカラム2230は、いくつかの継手アセンブリのうちのいずれか1つを介して、互いに、および/またはマニホールド2225の第2の側面上のポートに取り外し可能に接続され得る。弁2240のシャフトユニオン2241の裏側は、陥凹エリア2242を有するものとして示される。陥凹部分2242は、デバイス1500におけるロータの突出部分(図示せず)と篏合および協働するように適合される形状を有する。
図23Cに示されるように、陥凹エリア2242は、それがデバイス1500内のロータの突出部分と篏合および協働して接触し、ロータが回転すると、弁2240のロータも滑動なしに回転するであろうように、不規則な形状を有し得る。デバイス1500のロータの突出部分も、不規則な形状を有し得、突出部分および陥凹部分2242の形状は、それらが一つの方法においてのみ一緒に接合され得るように互いに協働するように適合され得る。この構成は、デバイス1500が正しい位置にあることを確実にすることに役立つ。
【0104】
本開示の他の利点の中でもとりわけ、本明細書に開示されるデバイス、モジュール、およびマニホールドは、生体適合性である材料から作製され得ることに留意されたい。種々のシステムにおけるステンレス鋼構成要素の使用は、生物学的サンプルおよびプロセスを伴う状況において潜在的欠点を有し得る。例えば、生物学的サンプル中の成分は、ステンレス鋼管類の壁にそれ自体を付着させ得る。これは、サンプルの成分またはイオンの一部が管類に残り、検出器に到達しない場合、検出器の所与の生物学的サンプルの測定値がサンプルを正確に反映しないこともあるので、問題を提示し得る。加えて、ステンレス鋼管類からのイオンが、管類から分離し、検出器を過ぎて流動し、したがって、潜在的に誤った結果につながり得る。さらに重要であり得るさらに別の懸念は、タンパク質結合の懸念である。例えば、ニッケルめっき構成要素の使用は、Ni2および/またはCu2イオンを放出し得、それは、検出器によって検出され、したがって、誤った、または不良な結果を提供し得る。したがって、そのような生物学的サンプルおよびプロセス、ならびにそのようなサンプルおよびプロセスと共に使用される移動相または溶媒に対して生物学的および/または化学的に不活性である1つ以上の材料の使用を通した生体適合性材料および接続の必要性がある。
【0105】
流動セル、カラム、入口および出口ポート、流体経路、管類等を含む本開示のデバイス、モジュール、およびマニホールドは、生体適合性材料から作製され、したがって、生体適合性デバイス、モジュール、またはマニホールドを提供することができる。本開示のデバイス、モジュール、およびマニホールド、ならびに管類、入口および出口ポート、流動セル、カラム、フィルタ等を含むそれらの構成要素および流体経路は、単独で、または組み合わせて、以下の材料のうちのいずれか1つ以上のものから作製され得る:ULTEM、PEEK、ポリプロピレン、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、および/またはそれらの任意の組み合わせ。
【0106】
本明細書に開示され、請求されるデバイス、装置、および方法は全て、本開示に照らして、過度の実験を伴わずに作製および実行されることができる。本発明のデバイスおよび方法は、好ましい実施形態の観点から説明されているが、変形例が、本発明の概念、精神、および範囲から逸脱することなく、デバイスおよび/または方法に、ならびに本明細書に説明される方法のステップまたは一続きのステップにおいて適用され得ることが、当業者に明白であろう。例えば、デバイス1400および1500は、モジュールを取り外し可能に受け取る異なる方法で示され、説明される。デバイスは、その中にモジュールの全てまたは一部を取り外し可能に受け取るために、全体的または部分的のいずれかで、デバイス内にシートまたは他の陥凹を単純に提供し得、ヒンジ付きネストおよび可動引き出しは、便宜的な参照のために提供される例にすぎないことに留意されたい。例えば、本開示の一実施形態(図示せず)では、デバイスは、上で示され、説明され、ねじ山付き接続(
図19および22に示されるようなもの)によって、または継手アセンブリを使用し得る接続によって等、1つ以上の保護カラムおよび/またはカラムを取り外し可能に受け取るように適合されるもののような弁およびマニホールドを含む部分を提供され得る。そのような実施形態では、保護カラムおよび/またはカラムは、別のデバイスまたはシステムの筐体から外向きに面するマニホールドの側に取り外し可能に取り付けられ、接続され得、したがって、ユーザまたはオペレータに容易にアクセス可能である。本実施形態では、保護カラムおよび/またはカラムは、マニホールドおよび弁が定位置に留まり、他のデバイスまたはシステムの残りの部分に取り付けられたままであり得るように、モジュール全体を除去および交換することなく、容易に除去および交換され得る。
【0107】
本開示は、種々の実施形態を示し、説明しているが、当業者は、図面および前述の議論から、種々の変更、修正、ならびに変形例が、請求項に記載されるような本発明の精神および範囲から逸脱することなく行われ得ることを理解するであろう。したがって、図面および上記の議論に示され、説明される実施形態は、単に、例証的であり、本明細書の請求項に定義されるような本発明の範囲を限定しない。