(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023030228
(43)【公開日】2023-03-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20230228BHJP
【FI】
G06Q10/02
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003915
(22)【出願日】2023-01-13
(62)【分割の表示】P 2020175712の分割
【原出願日】2020-10-20
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 掲載アドレス:https://vacan.com/ 公開日:令和2年8月11日
(71)【出願人】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(72)【発明者】
【氏名】春口 敦郎
(72)【発明者】
【氏名】篠原 清志
(72)【発明者】
【氏名】小串 洋介
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 政揆
(72)【発明者】
【氏名】木原 梢
(72)【発明者】
【氏名】垣野内 翔梧
(72)【発明者】
【氏名】日置 綾音
(72)【発明者】
【氏名】加地 由季子
(57)【要約】
【課題】店舗に対する席確保において、有効期限の実効性をより高くすることができる情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法を提案する。
【解決手段】情報処理装置であって、ユーザ端末から施設に対する席確保希望情報を受信する受信手段と、前記施設が管理する電話端末に電話をかけ、前記席確保希望情報に応じたメッセージを用いて通話する通話手段と、前記電話端末を介して前記席確保希望情報への回答情報を取得する取得手段と、前記回答情報が前記席確保希望情報が示す席確保希望を受け付けることを示す場合に、前記回答情報を取得した時刻に基づいて、席確保の有効期限を決定する決定手段と、前記有効期限を含み、前記席確保希望が受け付けられたことを示す席確保情報を前記ユーザ端末に送信する送信手段とを有する。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末から施設に対する席確保希望情報を受信する受信手段と、
前記施設が管理する電話端末に電話をかけ、前記席確保希望情報に応じたメッセージを用いて通話する通話手段と、
前記電話端末を介して前記席確保希望情報への回答情報を取得する取得手段と、
前記回答情報が前記席確保希望情報が示す席確保希望を受け付けることを示す場合に、前記回答情報を取得した時刻に基づいて、席確保の有効期限を決定する決定手段と、
前記有効期限を含み、前記席確保希望が受け付けられたことを示す席確保情報を前記ユーザ端末に送信する送信手段とを有する情報処理装置。
【請求項2】
前記決定手段は、前記回答情報を取得した時刻に、事前に設定された所定時間を加算することにより、前記有効期限を決定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
コンピュータを、請求項1または2のいずれか一項に記載の情報処理装置として機能させるプログラム。
【請求項4】
情報処理装置が、
ユーザ端末から施設に対する席確保希望情報を受信するステップと、
前記施設が管理する電話端末に電話をかけ、前記席確保希望情報に応じたメッセージを用いて通話するステップと、
前記電話端末を介して前記席確保希望情報への回答情報を取得するステップ、
前記回答情報が前記席確保希望情報が示す席確保希望を受け付けることを示す場合に、前記回答情報を取得した時刻に基づいて、席確保の有効期限を決定するステップと、
前記有効期限を含み、前記席確保希望が受け付けられたことを示す席確保情報を前記ユーザ端末に送信するステップを実行する情報処理方法。
【請求項5】
ユーザ端末がユーザ操作を介して施設に対する席確保希望を受け付けると、席確保希望に関する席確保希望情報をサーバに送信し、
前記サーバは、前記席確保希望情報に応じて前記施設の電話端末に通話し、前記席確保希望を受理するか否かの回答情報を前記電話端末から取得し、前記回答情報が前記席確保希望が受理されたことを示す場合には、前記席確保希望が受理されたことを示す席確保情報を前記ユーザ端末に送信するシステムであって、
前記席確保情報は、前記サーバが前記回答情報を受信した時刻に基づいて決定された席確保の有効期限を含み、
前記ユーザ端末は、前記席確保情報を受信すると、前記有効期限に関する情報を表示する、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店等の店舗に対する予約を、一部自動化するシステムが公知である。このようなシステムの例は、特許文献1に記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、予約の有効期限に実効性を持たせることが困難であるという課題があった。
ユーザが予約時刻に店舗に到着しない場合、過度に長時間にわたって予約席を確保しておくことは店舗にとって不利益であるため、予約に有効期限を設けることが要求される。しかしながら、従来の技術では有効期限をユーザに通知することができないか、またはユーザが有効期限を十分明確に認識することができず、有効期限の実効性が低い。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、店舗に対する予約において、有効期限の実効性をより高くすることができる情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理装置の一例は、ユーザ端末から施設に対する席確保希望情報を受信する受信手段と、前記施設が管理する電話端末に電話をかけ、前記席確保希望情報に応じたメッセージを用いて通話する通話手段と、前記電話端末を介して前記席確保希望情報への回答情報を取得する取得手段と、前記回答情報が前記席確保希望情報が示す席確保希望を受け付けることを示す場合に、前記回答情報を取得した時刻に基づいて、席確保の有効期限を決定する決定手段と、前記有効期限を含み、前記席確保希望が受け付けられたことを示す席確保情報を前記ユーザ端末に送信する送信手段とを有する。
【0007】
本開示に関連する更なる特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるものである。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味に於いても限定するものではない。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法によれば、店舗に対する席確保において、有効期限の実効性をより高くすることができる。A
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態に係る席確保管理システムの構成例である。
【
図7】席確保処理に係る処理手順の例の一部を示すフローチャートである。
【
図8】席確保処理に係る処理手順の例の一部を示すフローチャートである。
【
図9】席確保処理に係る処理手順の例の一部を示すフローチャートである。
【
図21】席確保機能の設定を行う管理画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態について、図面を参照して説明する。同一の構成については、同じ符号を付して説明する場合がある。尚、以下の実施形態は本開示の技術を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のものとは限らない。
【0011】
[第1実施形態]
<席確保管理システムの構成例>
第1実施形態では、ユーザからの依頼を受け付けた時点から所定時間の間、席を確保しておくサービス(以下、席確保という)を管理するシステムを説明する。なお、席確保は、今から所定時間以内の利用開始を確約するという予約の1つとも言える。
図1に、席確保管理システム1の構成例を示す。席確保管理システム1は、1以上の店舗について席確保を管理するシステムである。店舗は、たとえば飲食店(カフェおよびレストラン)等の飲食店の店舗を含む。
図1に示すように、席確保管理システム1は、管理サーバ10と、店舗管理端末20と、電話端末30と、ユーザ端末40とを備える。管理サーバ10と、店舗管理端末20と、ユーザ端末40とは、通信ネットワーク60(たとえばインターネット)を介し、互いに通信可能に接続される。管理サーバ10および電話端末30は、通信ネットワーク60等を介して、音声通話が可能なように接続される。店舗管理端末20および電話端末30は、たとえば店舗50ごとに設けられる。
【0012】
席確保管理システム1の動作の一例の概要を、以下に説明する。ユーザがユーザ端末40において店舗を検索するための操作を行うと、管理サーバ10は、ユーザ端末40周辺の店舗50の情報を取得してユーザ端末40に送信する。ユーザが店舗50のうち1つを選択すると、ユーザ端末40は管理サーバ10に席確保希望を送信する。管理サーバ10は、その店舗50の電話端末30に電話をかけ、10分間の席確保が可能か否かを確認する。席確保が可能であり受理された場合には、管理サーバ10は受付番号を決定し、これを店舗管理端末20およびユーザ端末40に通知する。ユーザ端末40は、通知された受付番号等を表示する。ユーザは、店舗50に到着した後、ユーザ端末40に表示された受付番号を店舗50のスタッフに提示する。店舗50のスタッフ(従業員や経営者など)は、提示された受付番号と、店舗管理端末20に記憶された受付番号とを照合してユーザを入店させる。
【0013】
<管理サーバ10の構成例>
図2に、管理サーバ10の構成例を示す。管理サーバ10は、情報処理装置であり、たとえば公知のコンピュータを用いて構成することができる。管理サーバ10は、演算装置11と、記憶装置12と、通信装置13とを備える。演算装置11はたとえばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを含む。記憶装置12は、たとえばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、等の記憶媒体を含む。記憶媒体の一部または全部が、過渡的でない(non-transitory)記憶媒体であってもよい。通信装置13は、たとえばネットワークインタフェースを含む。また、通信装置13は、電話回線インタフェースを含んでもよい。
【0014】
記憶装置12は、たとえば店舗管理データベースD1を記憶する。記憶装置12は、さらに図示しないプログラムを記憶してもよい。本実施形態では、演算装置11がこのプログラムを実行することにより、管理サーバ10が本明細書に記載される情報処理装置として機能する。また、管理サーバ10または演算装置11は、本明細書に記載される各動作を実行する手段を備えるものとして解釈することができる。
【0015】
図3に、店舗管理データベースD1の例を示す。店舗管理データベースD1は、各店舗50について、その店舗に関する情報を関連付ける。店舗50はそれぞれ店舗IDによって表される。店舗に関する情報は、名称と、ジャンルと、施設IDと、フロアIDと、空き情報と、緯度経度と、店舗紹介と、住所と、電話番号とを含む。店舗管理データベースD1は、各店舗の空き情報を記憶しているので、空き情報管理データベースであるということもできる。
店舗IDは、店舗管理データベースD1内で各店舗を識別するためのIDである。施設IDは、店舗が入居する施設(例えばビル、商業施設、駅など)を識別するためのIDである。フロアIDは、店舗が入居する施設においてその店舗が存在するフロアを識別するためのIDである。
空き情報は、店舗の空き状況を表す表現を含む。空き状況の例として、店舗が満員であるか、混雑しているがある程度の空席(または空きテーブル。以下同じ)があるか、または、多数の空席があるか、のいずれかを示す。空き情報は、たとえば、「空きあり」、「混雑」、「満席」、等のテキストデータによって表される。
空き情報は、たとえば各店舗管理端末20から送信され、リアルタイムな空き状況を示すように更新される。空き状況は、たとえば、その店舗がどの程度空いているか、その店舗がどの程度混雑しているか、その店舗に空席がいくつあるか、その店舗の席がどの程度占有(使用または席確保)されているか、等のいずれかを表す。
緯度経度は、店舗の位置を示す位置情報(店舗位置情報)の例であり、緯度および経度を含む。同じ施設の同じフロアに複数の店舗が存在する場合であっても、店舗の位置が異なる場合には、緯度経度の値は異なり得る。
住所は、店舗の住所又は店舗が入居する施設の住所を示す情報である。
電話番号は、店舗に設置された電話端末30に対応する電話番号である。すなわち、店舗管理データベースD1は、店舗(または店舗ID)と電話端末30とを関連付ける。
【0016】
<店舗管理端末20の構成例>
図4に、店舗管理端末20の構成例を示す。店舗管理端末20は、情報処理装置であり、たとえば公知のコンピュータを用いて構成することができる。店舗管理端末20は、演算装置21と、記憶装置22と、通信装置23と、表示装置24と、入力装置25とを備える。演算装置21はたとえばCPU等のプロセッサを含む。記憶装置22は、たとえばROM、RAM、HDD、等の記憶媒体を含む。記憶媒体の一部または全部が、過渡的でない記憶媒体であってもよい。通信装置23は、たとえばネットワークインタフェースを含む。表示装置24はたとえば液晶ディスプレイを含む。入力装置25はたとえばキーボード、マウス、タッチパネル、等を含む。表示装置24および入力装置25が一体に構成されていてもよい。
記憶装置22は、図示しないプログラムを記憶してもよい。本実施形態では、演算装置21がこのプログラムを実行することにより、店舗管理端末20が本明細書に記載される情報処理装置として機能する。また、店舗管理端末20または演算装置21は、本明細書に記載される各動作を実行する手段を備えるものとして解釈することができる。
【0017】
記憶装置22は、たとえば席確保管理データベースD2を記憶する。記憶装置22は、さらに図示しないプログラムを記憶してもよい。本実施形態では、演算装置21がこのプログラムを実行することにより、店舗管理端末20が本明細書に記載される情報処理装置として機能する。また、店舗管理端末20または演算装置21は、本明細書に記載される各動作を実行する手段を備えるものとして解釈することができる。
【0018】
図5に、席確保管理データベースD2の例を示す。席確保管理データベースD2は、店舗管理端末20に係る店舗50に対する各席確保について、席確保を識別する席確保受付番号(席確保識別情報)に、その席確保に関する情報を関連付ける。席確保に関する情報は、人数と、連絡先と、有効期限情報とを含む。人数は席確保に係る顧客の人数を表す。連絡先は席確保に係るユーザの連絡先を表し、この例ではメールアドレスおよび/または電話番号を含む。有効期限情報は、席確保の有効期限を表す。
有効期限の意義は、席確保管理システム1に関連して適宜解釈可能であるが、たとえば、有効期限が経過するまでは、店舗は当該席確保のために空席を確保しておく義務があるが、有効期限が経過してもユーザが店舗に到着しない場合にはその義務は解除されるという規則が設けられる。
図5の例では、有効期限は基準時刻および残り時間を含む。基準時刻は、その席確保の受理に係る時刻を表す。有効期限は基準時刻に基づいて決定され、たとえば基準時刻から所定時間後(たとえば10分後)が有効期限となる。残り時間は、現時刻から有効期限までの時間を表す。
【0019】
<電話端末30の構成例>
電話端末30の内部構造はとくに図示しないが、電話端末30はたとえば有線または無線接続による電話機であり、固定電話機、携帯電話機およびスマートフォンを含む。電話端末30は、音声通話およびプッシュトーンの発信が可能である。
【0020】
<ユーザ端末40の構成例>
図6に、ユーザ端末40の構成例を示す。ユーザ端末40は、情報処理装置であり、たとえば公知のコンピュータ(具体例としてスマートフォン)を用いて構成することができる。ユーザ端末40は、演算装置41と、記憶装置42と、通信装置43と、表示装置44と、入力装置45とを備える。演算装置41はたとえばCPU等のプロセッサを含む。記憶装置42は、たとえばROM、RAM、等の記憶媒体を含む。記憶媒体の一部または全部が、過渡的でない記憶媒体であってもよい。通信装置43は、たとえばアンテナを含む。表示装置44はたとえば液晶ディスプレイを含む。入力装置45はたとえばタッチパネルを含む。表示装置44および入力装置45が一体に構成されていてもよい。
記憶装置42は、図示しないプログラムを記憶してもよい。本実施形態では、演算装置41がこのプログラムを実行することにより、ユーザ端末40が本明細書に記載される情報処理装置として機能する。また、ユーザ端末40または演算装置41は、本明細書に記載される各動作を実行する手段を備えるものとして解釈することができる。
【0021】
以上のように構成される席確保管理システム1の動作を、以下に説明する。
<店舗管理データベースD1の生成処理>
管理サーバ10は、店舗管理データベースD1(ただし空き情報を除く)を生成する。店舗管理データベースD1に含まれる情報は、管理サーバ10の管理者によって入力される情報か、または店舗管理端末20から送信された情報とすることができる。
【0022】
<空き情報の更新処理>
店舗管理端末20は、空き情報を取得して管理サーバ10に送信する。管理サーバ10は空き情報を受信し、これを店舗管理データベースD1の空き情報として記憶することにより、店舗管理データベースD1を更新する。
店舗管理端末20が空き情報を取得する処理は、任意に設計することができ、店舗管理端末20ごとに異なっていてもよい。たとえば、店舗のスタッフが店舗の空き状況を評価し、空き状況に応じて適切なテキストデータを入力することにより、または、予め設定された複数のテキストデータのうち適切なものを選択することにより、空き情報を店舗管理端末20に入力してもよい。
または、店舗管理端末20は、空き状況検出装置(カメラまたは人感センサ等)を備えてもよい。その場合には、空き状況検出装置は、店内の顧客人数または店外の待ち行列人数等を検出し、店舗管理端末20は検出結果に基づいて自動的に空き情報を決定してもよい。
【0023】
<店舗に対する席確保処理>
図7~
図9は、席確保管理システム1による、店舗50に対する席確保処理に係る処理手順の例を示すフローチャートである。
図7は、席確保処理のうち、席確保が成約したか否か、すなわち、ユーザからの席確保希望が正式な席確保として受理されたか否か、が判断されるまでの部分に対応する。
図8は、席確保処理のうち、ユーザからの席確保希望が正式な席確保として受理された後の部分に対応する。
図9は、席確保処理のうち、ユーザからの席確保希望が受理されなかった場合に対応する。
管理サーバ10およびユーザ端末40は、
図7~
図9に示す処理手順を実行し、これによって本実施形態に係る情報処理方法を実行する。本実施形態では、とくに管理サーバ10が主な情報処理装置として動作する。
図7~
図9の処理の実行は、ユーザ端末40においてWEBブラウザまたは特定のアプリケーションが起動されることに応じて開始されてもよい。
【0024】
(ステップS1)
ユーザ端末40は、検索の基準となる位置(基準位置)を表す情報(基準位置情報)を取得する。基準位置は、たとえばユーザ端末40の位置であり、その場合には基準位置情報はたとえばGPSデータである。または、基準位置は、ユーザが任意に指定できる位置(たとえば特定の駅の位置等)を表してもよい。また、基準位置情報は、地図の拡大率を表す情報を含んでもよい。
(ステップS2)
ユーザ端末40は、通信ネットワーク60を介して基準位置情報を管理サーバ10に送信する。管理サーバ10は、この基準位置情報を、通信ネットワーク60を介して受信する。このようにして、管理サーバ10は基準位置情報を取得する。この処理は、検索リクエストの送受信に対応する。
【0025】
(ステップS3)
管理サーバ10は、基準位置情報(および場合によっては地図の拡大率)に応じて、地図を表すデータ(地図データ)を取得する。地図データはたとえば画像(地図画像)である。
(ステップS4)
管理サーバ10は、基準位置情報に基づいて、1以上の店舗からなる店舗群を取得する。たとえば、店舗管理データベースD1の緯度経度を参照し、基準位置から所定距離範囲(たとえば半径5km以下の範囲)に存在する店舗を決定し、これらの店舗を含む店舗群を取得する。
(ステップS5)
管理サーバ10は、店舗群に含まれる各店舗の情報(店舗情報)を取得する。店舗情報は、たとえば店舗管理データベースD1に含まれる各情報を含む。また、ステップS4で各店舗の緯度経度を取得していない場合には、緯度経度を取得する。このように、管理サーバ10は、基準位置情報に応じた店舗群について店舗情報を取得する。
(ステップS6)
管理サーバ10は、通信ネットワーク60を介して、店舗情報をユーザ端末40に送信する。ユーザ端末40は、店舗情報を、通信ネットワーク60を介して受信する。なお、ここで送受信される店舗情報は、店舗管理データベースD1の全項目を含む必要はなく、店舗情報のうち以下の処理において明示的に用いられる情報のみが送受信されてもよい。
【0026】
(ステップS7)
ユーザ端末40は、受信した店舗情報に基づいて、店舗表示画像を生成し、表示装置44に表示する。
図10は、店舗表示画像I1の例である。店舗表示画像I1では、ユーザが店舗を識別するための店舗識別情報I12(この例では名称「レストランA」という文字列)と、席確保希望操作部I13とが関連付けられて表示される。また、地図上には、複数の店舗の空き情報を示すアイコンが店舗情報として表示されている。店舗表示画像I1の表示は、ユーザ端末40において適切なUI(ユーザインタフェース)を用いて行われてもよい。以下に説明する他の画像の表示についても同様である。
図10の例では、単一の店舗についてのみ店舗識別情報I12および席確保希望操作部I13を含む詳細情報が表示されている。どの店舗に係る詳細情報を表示するかの決定方法は適宜設計可能であり、管理サーバ10が決定してもよいし、ユーザ端末40が決定または変更してもよい。また、決定基準として、たとえば基準位置I11に最も近い店舗を選択してもよいし、各店舗の空き情報が利用できる場合には最も空いている店舗を選択してもよい。また、複数の店舗について店舗識別情報I12および席確保希望操作部I13を表示してもよい。本形態では、基準位置に最も近い店舗の詳細情報を表示するものとし、詳細情報が表示されている店舗のアイコンは他の店舗に対応するアイコンよりも大きく表示されている。ここで、席確保希望操作部I13は、店舗の空き情報が「満席」ではない場合にのみ、表示またはアクティブ表示(タップできる状態)されるものとする。
【0027】
ユーザ端末40の演算装置41は、取得した各店舗情報のうち基準位置に最も近い店舗を特定し、特定した店舗の空き情報を参照する。特定した店舗の空き情報に応じたアイコンを生成し、店舗の緯度経度に応じた位置に配置するとともに、店舗の詳細情報を表示するための画像を生成する。このとき、特定した店舗の空き情報が満席である場合には、席確保希望操作部I13を非アクティブ状態(アクティブである場合に比べて「10分キープ」の薄い色で描画し、かつユーザがタップしても反応しない)として生成する。また、特定した店舗の空き情報が「混雑」または「空きあり」の場合には、席確保希望操作部I13をアクティブ状態として生成する。演算装置41は、このようにして生成した席確保希望操作部I13と、店舗識別情報I12とを含む画像(店舗写真などの詳細を情報を含む)を生成する。また、演算装置41は、特定した店舗以外の店舗それぞれの空き情報に応じたアイコンを生成し、各店舗の緯度経度に配置する。さらに、地図に店舗の詳細情報を重畳することで、店舗表示画像I1を生成する。最後に演算装置41は、生成した店舗表示画像I1を表示装置44に表示させる。
【0028】
(ステップS8)
ユーザ端末40は席確保希望情報を取得する。席確保希望情報とは、特定の店舗に対する席確保希望を示す情報である。席確保希望情報は、たとえばユーザ端末40のユーザが、現時点から所定時間以内にその店舗に到着することを前提として、店舗の利用席確保(たとえば席またはテーブルを利用するための席確保)を希望しているということを示す情報である。ユーザは、アクティブ状態で表示された席確保希望操作部I13を操作することにより、対応する店舗に対する席確保希望の入力を開始することができる。なお上述のように、店舗表示画像I1において店舗識別情報I12と席確保希望操作部I13とが関連付けられており、操作された席確保希望操作部I13に応じて席確保の対象となる店舗が決定される。
【0029】
以下、ステップS8において席確保希望情報を取得するための動作の一例を説明する。ユーザは、店舗表示画像I1の席確保希望操作部I13を操作する。ユーザ端末40は、席確保希望操作部I13が操作されることに応じて、チュートリアル画像を表示する。
【0030】
図11は、チュートリアル画像I2の例である。チュートリアル画像I2は、席の席確保を希望することができる旨のメッセージI21を含む。メッセージI21は、席確保の有効期間を示す数値(「10分」)を含んでもよい。また、チュートリアル画像I2は、席確保が可能な距離範囲を示すメッセージI22を含んでもよい。チュートリアル画像I2は、進行ボタンI23を含み、ユーザが進行ボタンI23を操作すると、これに応じてユーザ端末40はログイン画像を表示する。
【0031】
図12は、ログイン画像I3の例である。管理サーバ10に登録されているユーザは、このログイン画像I3において、メールアドレスおよびパスワードを入力し、ログインボタンI31を操作することにより、ログイン処理が実行できるように構成されている。ログイン処理は、別途準備されるユーザ管理データベース(図示せず)を参照して実行されてもよい。また、管理サーバ10に登録されていないユーザは、このログイン画像I3において、登録ボタンI32を操作することにより、所定の登録手続きを開始することができる。
ログイン操作が実行されると、これに応じてユーザ端末40は人数入力画像を表示する。
【0032】
図13は、人数入力画像I4の例である。ユーザは、この人数入力画像I4の人数入力欄I41において、席確保に係る人数(たとえばユーザを含む利用者の数)を選択または入力した後、席確保希望確定部I42を操作することにより、席確保希望を確定させることができる。このように、本実施形態では、席確保希望情報は人数を示す情報を含む。
なお、本実施形態では、ユーザが店舗をすぐに利用する(すぐに店舗に向かうまたはすでに向かっている)ことが想定されており、席確保に有効期限が設定されるので、利用日および到着時刻を決定して入力する必要がない。
このようにして、ユーザ端末40は席確保希望情報を取得する。
【0033】
(ステップS9)
ユーザ端末40は、通信ネットワーク60を介して、席確保希望情報を管理サーバ10に送信する。管理サーバ10は、通信ネットワーク60を介して、席確保希望情報を受信することにより取得する。
(ステップS10)
ユーザ端末40は、待機画像を表示する。
図14は、待機画像I5の例である。待機画像I5は、たとえば席確保希望情報が送信されたことを示すメッセージI51と、席確保希望が店舗によって受理されるか否かが未定であることを示すメッセージI52とを含む。待機画像I5を表すデータは、管理サーバ10またはユーザ端末40が、席確保希望情報に応じて生成する。ユーザ端末40は、待機画像を、回答情報が得られるまでに表示する。本形態における管理サーバ10は、席確保希望の対象となる店舗に電話をかけ、店舗から受理することを示す返答が得られた時に、席確保を受け付ける。したがって、本サービスにおいてはユーザが席確保希望を送信してから席確保が受理されるか否かが確定するまでに時間がかかる。そこで、ユーザ端末40は、席確保希望の対象となる店舗の位置に、まだ確定していないことを示す「リクエスト中」のアイコンを配置した地図を待機画像として表示装置44に表示する。この時、ユーザはすでに他の店舗の空き情報を必要としていないとみなし、地図上には席確保希望の対象となる店舗以外の店舗情報は非表示としている。また、リクエスト中は他の店舗の空き情報を表示しないということは、他の店舗に対して同時に席確保の希望を送信できないことを意味する。これにより、ユーザがいたずらなど店舗が意図しない目的で席確保希望を複数の店舗に送信することを防止することもできる。
以上の通り、待機画面は、席確保希望のリクエスト中である(まだ確定していない)ことをユーザに知らせるとともに、不要な情報を削減することで、ユーザにわかりやすく待機中であることを認知させる。
(ステップS11)
管理サーバ10は、席確保希望の対象となった店舗に係る電話端末30に電話をかける。この際の電話番号はたとえば店舗管理データベースD1を参照して取得することができる。店舗の従業員は、電話端末30を操作して通話可能な状態とする。電話端末30が通話可能な状態になると、管理サーバ10は、席確保希望を示す音声メッセージを出力する。音声メッセージは、たとえば人数に応じ、「管理サーバからの席確保依頼です。10分後に○○名様の来店希望が入っています。ご案内できる場合はプッシュボタンの1を、できない場合は3を、押してください。」等とすることができる。
電話端末30は、この音声メッセージをスタッフに対して再生する。スタッフは、この音声メッセージに応じて、店舗の混雑状況等を考慮し、席確保希望を席確保として受理するか否かを決定する。
(ステップS12)
スタッフは、プッシュボタンの1または3を操作することにより、決定内容を電話端末30に入力する。プッシュボタンへの操作に応じ、電話端末30は、プッシュボタンの1または3に対応するプッシュトーンを、音声通話において出力する。このプッシュトーンは、席確保希望が席確保として受理されたか否かを示す回答情報である。たとえば、プッシュボタンの1に対応するプッシュトーンは、席確保希望が受理されたことを示し、プッシュボタンの3に対応するプッシュトーンは、席確保希望が受理されなかった(すなわち席確保希望が拒否された)ことを示す。管理サーバ10は、電話端末30から、音声通話を介して回答情報を取得する。
(ステップS13)
管理サーバ10は、回答情報に基づき、席確保希望が席確保として受理されたか否かを判定する。たとえば回答情報がプッシュボタンの1に対応するプッシュトーンである場合には、席確保希望が受理されたと判定し、回答情報がプッシュボタンの3に対応するプッシュトーンである場合には、席確保希望が受理されなかったと判定する。
【0034】
まず、ステップS13において、席確保希望が受理された場合(すなわち、回答情報が、席確保希望が受理されたことを示す場合)について、
図8を用いて説明する。
(ステップS21)
管理サーバ10は、受付番号を生成する。受付番号は、席確保を識別する情報(席確保識別情報)の例である。受付番号は、たとえば3桁の数字によって表される。受付番号の具体的な生成方法は任意に設計可能であり、たとえばランダムに生成することができる。(ステップS22)
管理サーバ10は、電話端末30との音声通話において、受付番号を示す音声メッセージを出力する。電話端末30は、この音声メッセージをスタッフに対して再生する。音声メッセージは、たとえば、「来店を受け付けました。受付番号は○○番です。お客様が来店されましたら、お客様の携帯端末をご確認のうえ、ご案内をお願いいたします。」等とすることができる。スタッフは、この音声メッセージに応じて、受付番号を記録してもよい。その後、スタッフは、電話端末30を操作して通話を終了してもよい。
(ステップS23)
管理サーバ10は、通信ネットワーク60を介して、受付番号を店舗管理端末20に送信する。店舗管理端末20は、管理サーバ10から、通信ネットワーク60を介して受付番号を受信することにより取得する。
(ステップS24)
店舗管理端末20は、席確保管理データベースD2(
図5)を更新するとともに席確保管理情報を表示する。たとえば、席確保管理データベースD2において、受信した受付番号について新たな行を生成し、受付番号に所定の情報を関連付けて記憶する。人数、連絡先および基準時刻は、たとえばステップS23において、受付番号に関連付けて管理サーバ10から店舗管理端末20に送信することができる。
ここで、連絡先は、別途準備されるユーザ管理データベース(図示せず)から管理サーバ10が取得することができる。また、基準時刻は、たとえば管理サーバ10において回答情報(本実施形態ではプッシュトーン)が取得された時刻を表す。すなわち、この例では、管理サーバ10は、回答情報が取得された時刻を基準として有効期限を決定する。残り時間は、有効期限から現在時刻を減算することにより算出することができる。
【0035】
図15は、ステップS24において席確保管理情報を表示する席確保管理画像I6の例である。席確保管理画像I6の受付番号、残り時間、人数、承認時間およびアカウント情報は、それぞれ、席確保管理データベースD2の受付番号、残り時間、人数、基準時刻および連絡先に対応する。このように、店舗管理端末20が席確保に関する情報を表示することにより、店舗のスタッフは席確保状況を把握することができる。また、必要に応じて、連絡先を参照してユーザと連絡を取ることができる。また、席確保管理画像I6は、席確保のそれぞれについて削除ボタンI61を含む。店舗管理端末20は、削除ボタンI61が操作されることに応じて、対応する席確保に関する情報を席確保管理データベースD2から削除してもよい。
【0036】
(ステップS25)
管理サーバ10は、ユーザ端末40から受け付けた席確保に関する情報に基づいて画像データを生成する。画像データは、ユーザ端末40に表示される画像を表すデータである。ステップS25において生成される画像データは、後述する席確保表示画像I7を表すデータと、チェックイン確認画像I8を表すデータと、席確保無効画像I9を表すデータとを含む。これらの画像の詳細については後述する。
(ステップS26)
管理サーバ10は、通信ネットワーク60を介して、画像データをユーザ端末40に送信する。ユーザ端末40は、管理サーバ10から、通信ネットワーク60を介して、画像データを受信することにより取得する。
(ステップS27)
ユーザ端末40は、ステップS26で取得した画像データに基づき、席確保表示画像I7を表示する。
【0037】
図16は、席確保表示画像I7の例である。席確保表示画像I7は、席確保希望が受理されたことを示すメッセージI71を含む。
席確保表示画像I7は、席確保の有効期限を示す情報を含む。
図16の例では、この情報は、席確保の有効期限を示すメッセージI72と、席確保の有効期限までの残り時間I73とによって表される。上述のように、管理サーバ10は、基準時刻に所定の有効期間(たとえば10分)を加算することにより席確保の有効期限を算出することができる。また、管理サーバ10は、有効期限から現在時刻を減算することにより残り時間を算出することができる。管理サーバ10は、このような情報を算出し、表示することにより、ユーザは有効期限を明確に認識することができ、有効期限の実効性がより高くなる。
席確保表示画像I7は、ユーザ端末40の現在地から席確保に係る店舗までの推定移動時間を示すメッセージI74と、席確保の有効期限を経過した場合の取り扱いを示すメッセージI75とを含む。
席確保表示画像I7は、チェックイン処理開始ボタンI76を含む。チェックイン処理開始ボタンI76は後述のチェックイン処理(ステップS29)において用いられる。本実施形態では、チェックイン処理開始ボタンI76はユーザでなく店舗のスタッフが操作することを想定しており、店舗のスタッフが操作すべきであることを示すメッセージ(たとえば「スタッフ専用ボタン」)とともに表示される。
ユーザ端末40は、ステップS28またはS30が実行されるまで、席確保表示画像I7を表示し続けてもよい。そのようにすると、ユーザは常に有効期限を意識し続けることができ、有効期限の実効性がさらに高くなる。
【0038】
(ステップS28)
ユーザ端末40は、現在時刻が席確保の有効期限内であるか否かを判定する。有効期限内である場合には、処理はステップS29に進む。有効期限内でない場合には、処理はステップS30に進む。
(ステップS29)
ユーザ端末40は、所定のチェックイン処理が完了したか否かを判定する。チェックイン処理は、席確保に係る店舗にユーザが到着したことを確認する処理である。チェックイン処理において、ユーザは席確保表示画像I7が表示されている状態のユーザ端末40を店舗の従業員に提示し、従業員がチェックイン処理開始ボタンI76を操作する。
【0039】
図17は、チェックイン処理に係るチェックイン確認画像I8の例である。ユーザ端末40は、チェックイン処理開始ボタンI76が操作されることに応じて、チェックイン確認画像I8を表示する。チェックイン確認画像I8は、席確保表示画像I7に重畳して表示されてもよい。
チェックイン確認画像I8は、受付番号I81と、チェックインの確認を促すメッセージI82と、確認ボタンI83と、キャンセルボタンI84とを含む。管理サーバ10は、発行した受付番号に基づいて、チェックイン確認画像I8を生成する。
ここで、店舗のスタッフ、チェックイン確認画像I8に表示された受付番号と、席確保管理画像I6に表示された受付番号のいずれかとが一致するか否かを判断する。一致するものが存在する場合には、チェックイン確認画像I8において確認ボタンI83を操作する。確認ボタンI83が操作されることに応じて、ユーザ端末40はチェックイン処理を完了する。この際に、ユーザ端末40は、チェックイン処理が完了したことを示す「完了しました」等のメッセージを表示してもよい。さらに、スタッフは、店舗管理端末20の席確保管理画像I6において、当該席確保に対応する削除ボタンI61を操作してもよい。
なお、受付番号が一致しない場合の対応は任意に設計可能であるが、たとえばスタッフは、キャンセルボタンI84を操作するとともに、当該店舗がユーザの席確保に係る店舗ではないことをユーザに説明してもよい。
以上のようなチェックイン処理が完了していない場合には、処理はステップS28に戻る。チェックイン処理が完了している場合には、
図8の処理は終了する。
【0040】
(ステップS30)
ステップS28において、現在時刻が席確保の有効期限内でない場合には、ユーザ端末40は、ステップS26で取得した画像データに基づき、席確保無効画像を表示する。
【0041】
図18は、席確保無効画像I9の例である。席確保無効画像I9は、有効期限が経過したため席確保が無効となったことを示すメッセージI91と、受付番号を示すメッセージI92と、同一店舗に対する再席確保を所定時刻まで受け付けないことを示すメッセージI93とを含む。すなわち、管理サーバ10は、事前に設定された所定時間(例えば2時間)を基準時間に加算し、再リクエストができない時刻を算出する。管理サーバ10は、発行した受付番号や、店舗情報、再リクエストができない時刻、席確保希望情報に基づいて、席確保無効画像I9を生成する。また、席確保無効画像I9は、図示のように上述のチェックイン処理開始ボタンI76(席確保表示画像I7のチェックイン処理開始ボタンI76と同一)を含んでもよい。
【0042】
ステップS30の後の処理は、当業者が適宜設計可能である。なお、
図18のように席確保無効画像I9においてチェックイン処理開始ボタンI76が表示されている場合には、ステップS29と同様のチェックイン処理が実行可能であってもよい。
【0043】
以上の説明は、
図7のステップS13において席確保希望が受理された場合のものである。以下、ステップS13において席確保希望が受理されなかった場合について、
図9を用いて説明する。
(ステップS41)
管理サーバ10は、電話端末30との音声通話において、席確保が拒否されたことを確認する音声メッセージを出力する。電話端末30は、この音声メッセージを従業員に対して再生する。音声メッセージは、たとえば「来店を拒否しました。ご利用、ありがとうございました。」等とすることができる。
(ステップS42)
管理サーバ10は、席確保不可画像データを生成する。席確保不可画像データは、ユーザ端末40に表示される画像を表すデータである。
【0044】
図19は、席確保不可画像I10の例である(なおこの画像が実際に表示されるのは後述のステップS44においてである)。席確保不可画像I10は、席確保希望が受理されなかったことを示すメッセージI101と、店舗の検索を指示するボタンI102とを含む。
【0045】
(ステップS43)
管理サーバ10は、通信ネットワーク60を介して、席確保不可画像データをユーザ端末40に送信する。ユーザ端末40は、管理サーバ10から、通信ネットワーク60を介して、席確保不可画像データを受信することにより取得する。
(ステップS44)
ユーザ端末40は、席確保不可画像データに基づき、席確保不可画像I10を表示する。ユーザ端末40は、ボタンI102が操作されることに応じ、再度、
図7の処理の実行を開始してもよい。
【0046】
<第1実施形態のまとめ>
ユーザは、ユーザ端末40および管理サーバ10を介して店舗50を検索し、空きがある(利用可能な席があり、満席ではない)特定の店舗について席確保希望を送信することができる。ユーザ端末40には待機画面を表示しつつ、管理サーバ10は、この席確保希望照会に応じ、電話端末30を介して受理の可否を照会し、その回答情報に応じて、処理を分岐させ、ユーザ端末40に表示される画像(すなわち席確保表示画像I7または席確保不可画像I10)を表すデータを生成する。この画像によって、ユーザは自身の席確保希望が待機中であることや、席確保希望が受理されたか否かを理解することができる。また、この画像は席確保の有効期限を含むので、有効期限までに店舗に到着するようユーザに促すことができ、有効期限の実効性がより高くなる。また、各店舗は、将来の席確保が入っておらず空いている席について、ユーザの利用を促進することができる。
【0047】
[第2実施形態]
第1実施形態では、ユーザが店舗をすぐに利用することが想定されており、利用日および利用開始を希望する時刻(以下、単に利用開始時刻とする)を決定する必要はない。第2実施形態は、第1実施形態において、利用日および利用開始時刻を用いるように変更したものである。以下、第2実施形態について説明するが、第1実施形態と共通する部分については説明を省略する場合がある。
【0048】
ステップS8において取得される席確保希望情報は、さらに利用日および利用開始時刻に関する情報を含む。たとえば、
図13の人数入力画像I4は、さらに利用日および利用開始時刻の入力欄を含み、ユーザ端末40は利用日および利用開始時刻を取得することができる。また、ステップS11において再生される音声メッセージは、利用日および利用開始時刻を示す情報を含んでもよい。なお、利用開始時刻に関する情報は、利用終了時刻を示す情報とともに入力される利用時間帯を表すものであってもよい。たとえば利用時間帯が17:00~19:00である場合には、利用開始時刻は17:00となる。
【0049】
本形態においては、席確保希望情報として、ユーザ端末40からさらに有効期限表示開始時間に関する情報を入力してもらうものとする。有効期限表示開始時間とは、利用開始時刻に対してどれだけ前から、席確保の有効期限の表示(たとえばカウントダウン)を開始するかを示す情報であり、たとえば、「30分前」、「20分前」、「10分前」等のように選択または入力される。管理サーバ10は、席確保の有効期限からカウントダウン開始時間を減算した時刻において、ステップS26を実行する。画像データの送信はたとえばプッシュ通知を用いて行うことができる。ユーザ端末40において、このプッシュ通知に応じ、特定のアプリケーションプログラム(たとえば
図8の処理に係るもの)が実行されると、ユーザ端末40はステップS27以降を実行する。
このような構成によれば、ユーザは移動時間等を考慮して適切な時刻に有効期限の表示を開始させることができ、有効期限の実効性がより高くなる。
【0050】
なお、ユーザ端末40または管理サーバ10は、店舗ごとに、有効期限表示開始時間について有効な範囲を決定してもよい。たとえば、店舗の最寄り駅から店舗までの徒歩移動時間を取得または算出し、この徒歩移動時間以下となる有効期限表示開始時間については指定できないように構成してもよい。
さらに、店舗ごとに有効期限表示開始時間の上限を記憶しておき、この上限を超える有効期限表示開始時間については指定できないように構成してもよい。有効期限表示開始時間の上限は、各店舗が任意に決定できるようにすると好適である。このような構成によれば、各店舗の判断により、あまりに早い来店を回避することができる。
なお、有効期限表示開始時間を常に固定の値とし、ユーザおよび店舗が指定できないように構成することも可能である。
【0051】
<第2実施形態のまとめ>
ユーザは、席確保希望を送信する際に、利用日および到着時刻を指定することができる。管理サーバ10は、到着時刻の前に席確保表示画像I7を表すデータを生成する。第1実施形態と同様に、ユーザ端末40が席確保表示画像I7は席確保の有効期限を含むので、有効期限までに店舗に到着するようユーザに促すことができ、有効期限の実効性がより高くなる。到着時刻のどれだけ前に席確保表示画像I7が表示されるようにするか(固定か指定可能かを含む)は適宜設計可能である。
【0052】
[第3実施形態]
第1実施形態では、店舗に利用可能な席がある空き状況の場合に、席確保希望を送信できるシステムとして説明した。第3実施形態では、店舗側が席確保希望の送信の可否を設定できるようにするシステムを説明する。店舗50は、店舗管理端末20に表示される管理画面を介して、席確保希望を送信できる機能(以下、席確保機能)に関する設定ができる。
図21は、席確保機能の設定を行う管理画面I110の一例を示す図である。管理画面においては、席確保機能(10分キープ機能)を利用するか否かを選択することができる。また、利用する場合には、席確保機能の受付時間帯を設定することができる。本実施形態では、管理画面においては曜日ごとに、「営業時間中」、「時間を指定」、「なし」、のうちいずれかを受け付け時間帯として設定できる。選択肢「営業時間中」は、店舗の営業時間中であれば常に席確保機能を受け付けるという設定である。ただしこの場合でも、リアルタイムな空き情報が「満席」を示す場合には、席確保できないことが明らかなので、席確保機能は利用できない状態となる。選択肢「時間を指定」は、その曜日の営業時間中のうち、席確保機能を受け付ける時間帯を設定する。従業員が「時間を指定」を選択すると、受付時間の開始時間及び終了時間を1つ以上、入力可能となる。さらに、選択肢「なし」はその曜日は、席確保機能を受け付けないようにする設定である。
従業員は、管理画面を介して席確保機能の設定を入力し、保存ボタンI111を押し下げすると、店舗管理端末20は、入力された情報を管理サーバ10に送信する。管理サーバは、席確保機能に関する設定情報を受信すると、店舗管理データベースD1または専用のデータベースに設定情報を記憶する。
さらに管理サーバ10は、S6において店舗情報を送信する際は、さらに設定情報もユーザ端末に送信する。S7においてユーザ端末40は、店舗情報及び設定情報に基づいて、表示する店舗の詳細情報を含む表示画像を生成し、表示する。この時、店舗の詳細情報として、席確保希望操作部I13(
図10)をアクティブ状態とするか否か、あるいは表示するか否かは、店舗の空き情報と席確保機能の設定情報に応じて決定される。具体例として、現時刻が受付時間帯に含まれており、かつ空き状態が「満席」でなければ、席確保希望操作部I13をアクティブ状態とする。そうでなければ、席確保希望操作部I13を非アクティブ状態とする。
<第3実施形態のまとめ>
店舗のスタッフは、店舗管理端末20を介して、ユーザ端末40が席確保機能の送信をできるようにするか否かを設定することができる。例えば、店舗の運営方針によって、ランチタイムは席確保機能を受け付けない、土日のみ受け付けるなどを設定することができる。これにより、店舗が意図しない時間帯に電話がかかるオペレーションが増えてしまうのを防ぐことができる。
なお、上述の説明では、席確保機能の受付時間帯を設定する方法を例に説明した。しかしながらさらに、席確保機能を利用する条件として、空き情報を設定するようにしても良い。例えば、空き情報として「空きあり」「混雑」「満席」のいずれか配信する場合に、店舗が、「空きあり」の場合にのみ席確保機能を受け付ける、あるいは、「空きあり」および「混雑」両方の場合に席確保機能を受け付ける、のいずれかを選択できるようにしても良い。この場合、S7において店舗情報を表示するための表示画像を生成するユーザ端末は、設定情報に指定された条件を満たすか否かを店舗情報から判定し、条件を満たす場合にのみ「10分キープ」(席確保希望操作部)を操作できるように表示する。
[その他の実施形態]
第1実施形態では、席確保の有効期間は10分間であり、したがって有効期限は基準時刻から10分後となる。この有効期限は、他の値としてもよいし、ユーザが指定できるようにしてもよい。たとえば、人数入力画像I4において、さらにユーザが希望する有効期間または有効期限を入力できるようにしてもよい。その場合には、席確保希望情報(ステップS8およびS9)は有効期間または有効期限を含んでもよく、管理サーバ10は有効期限または有効期限を音声メッセージで出力してもよい(ステップS11)。
【0053】
第1または第2実施形態において、店舗表示画像I1(
図10)は地図を含まないものであってもよい。
図20は、店舗表示画像の変形例として、地図を含まないものを示す。この例では、店舗ごとにカード形式で情報が表示されており、たとえば店舗ごとに店舗識別情報I12と席確保希望操作部I13とが関連付けられて表示される。
【0054】
また、店舗表示画像は、店舗の空き状況に関する情報を含む。たとえば、店舗のそれぞれについて、空席が多い場合には「空きあり」、空席が少ない場合には「混雑」、空席がない場合には「満席」、等の文字列を表示している。空き状況に関する情報は、たとえば管理サーバ10からユーザ端末40に送信され、上述の実施形態と同様、「満席」の空き状況である場合には、席確保希望操作部を押し下げできず、「空きあり」または「混雑」の店舗のみ、席確保希望操作部を押し下げして席確保希望情報を送信することができる。このようにすると、ユーザは満席の店舗を避けることができるので、満席のため席確保希望が受理されないといった事態を回避することができる。また、店舗側は席確保ができないことが明らかな状況において、ユーザによる問い合わせを減らすことができる。
【0055】
席確保表示画像I7(
図16)の例では、残り時間I73は分および秒を単位とする数値によって表されるが、残り時間に関する情報は他の態様で示されてもよく、また残り時間に応じて態様を変更してもよい。たとえば、残り時間が5分以上である場合には、「残り○分」のように分単位のみでの表示とし、残り時間が5分未満である場合には、「残り○分○秒」のように分および秒単位での表示としてもよい。また、残り時間を図形または画像等を用いて示してもよい。
【0056】
電話端末30との通信は音声に限らない。たとえば、電話端末30に公知のコンピュータ(スマートフォンまたはタブレット端末であってもよい)を用いる場合には、席確保情報はテキストデータによって伝達することができ、回答情報および席確保受付番号はテキストデータまたは数値データによって伝達することができる。したがって、電話端末30を店舗管理端末20に統合することも可能である。
【0057】
図11~13は、ステップS27において表示可能な画像の例であるが、ステップS8における処理の具体的な動作は上記において説明したものに限らず、当業者が適宜設計することができる。
図11~13を用いて説明した処理の一部または全部を省略してもよい。たとえば
図11のチュートリアル画像を省略して
図12のログイン画像を表示してもよい。また、たとえば
図12に係るログイン処理を省略してもよい。さらに、店舗の利用態様等によって利用人数の入力が不要な場合には、
図13の人数入力画像I4は不要である。
【0058】
第1実施形態では、ステップS9において席確保希望情報が送信されると、ステップS11において管理サーバ10が必ず電話端末30に電話をかけるが、変形例として、管理サーバ10が電話端末30に電話をかけるか否かを判定するように構成してもよい。
たとえば、管理サーバ10は、ユーザと店舗との距離が大きい場合には、電話端末30に電話をかけずに、席確保ができないことをユーザ端末40に通知してもよい。具体例として、管理サーバ10は、ステップS2で取得した基準位置情報と、ステップS5で取得した店舗位置情報とに基づき、ユーザ端末40の位置と、店舗50の位置との距離を算出してもよい。そして、管理サーバ10は、この距離が所定の閾値を超える場合には、ステップS11以降を実行せず、席確保希望が席確保として受理されないことを示す情報を含む画像を表す画像データを生成してユーザ端末40に送信してもよい。席確保希望が席確保として受理されないことを示す情報は、たとえば、チュートリアル画像I2のメッセージI22と同様に構成することができる。画像の具体例としては、席確保不可画像I10(
図19)において、メッセージI101に代えてメッセージI22を含むものを用いることができる。
【0059】
ステップS22およびS23のいずれか一方は省略可能である。ステップS22を省略する場合には、店舗の従業員は席確保管理画像I6等によって席確保受付番号を確認することができる。また、ステップS23を省略する場合には、店舗の従業員は電話端末30において再生される席確保受付番号を記録しておくことができる。その場合には、店舗管理端末20は省略可能である。
また、席確保受付番号を用いないように構成することもできる。たとえば、ステップS21およびS22を省略し、ステップS23以降では席確保受付番号に代えて、ユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID、氏名、メールアドレス等)を用いてもよい。ユーザ識別情報は、たとえばログイン処理を介して取得することができる。その場合には、ユーザは自身のユーザ識別情報を店舗の従業員に提示し、従業員は席確保管理データベースD2等に記憶されるユーザ識別情報を用いて照会を行うことができる。
【0060】
第1および第2実施形態では、とくに管理サーバ10が主な情報処理装置として動作するが、ユーザ端末40が主な情報処理装置として動作してもよい。
その場合には、ステップS11~S25およびS41~S42において管理サーバ10が実行する処理は、ユーザ端末40が実行するように構成される。また、ステップS26およびS43は省略される。
また上述の実施形態では、店舗として飲食店を例に説明したが、上述の実施形態のような席確保など予約のシステムは、自治体やサービスカウンター等の窓口、駐車場やコーワキングスペースなど、利用するにあたりスペースや人員の確保が必要な施設に適用可能である。
【0061】
各画像は、任意に統合または分割することができる。たとえば席確保表示画像I7およびチェックイン確認画像I8をまとめて1枚の画像としてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1…席確保管理システム
10…管理サーバ(情報処理装置)
20…店舗管理端末
30…電話端末
40…ユーザ端末(情報処理装置)
50…店舗
60…通信ネットワーク
D1…店舗管理データベース
D2…席確保管理データベース
I1…店舗表示画像
I2…チュートリアル画像
I3…ログイン画像
I4…人数入力画像
I5…待機画像
I6…席確保管理画像
I7…席確保表示画像(ユーザ端末に表示される画像)
I8…チェックイン確認画像(ユーザ端末に表示される画像)
I9…席確保無効画像(ユーザ端末に表示される画像)
I10…席確保不可画像