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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023030281
(43)【公開日】2023-03-08
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G16H 30/00 20180101AFI20230301BHJP
   G16H 15/00 20180101ALN20230301BHJP
【FI】
G16H30/00
G16H15/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021135329
(22)【出願日】2021-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】519123618
【氏名又は名称】BonBon株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】荘子 万能
(72)【発明者】
【氏名】伊部 達朗
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA21
5L099AA26
(57)【要約】      (修正有)
【課題】画像診断の品質をより一層高めるプログラム、方法及び情報処理装置を提供する。
【解決手段】プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、記憶部に記憶されている画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを読み出すステップと、画像診断を担当する第1ユーザに、画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップと、提示した医用画像に対する1又は複数のコメントを第1ユーザから受け付けるステップと、受け付けた1又は複数のコメント、医用画像及び医用画像を取得することに伴い生成される情報からなる群の少なくともいずれかに基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定するステップと、特定された診断結果として含めうる情報を第1ユーザに提示するステップと、を実行させる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
記憶部に記憶されている、画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを読み出すステップと、
画像診断を担当する第1ユーザに前記画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップと、
前記提示した前記医用画像に対する1または複数のコメントを前記第1ユーザから受け付けるステップと、
前記受け付けた前記1または複数のコメント、前記医用画像、前記医用画像を取得することに伴い生成される情報からなる群の少なくともいずれかに基づいて、前記画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定するステップと、
特定された前記診断結果として含めうる情報を前記第1ユーザに提示するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報が、前記画像診断に使用するためのテキストのひな型、診断結果の報告書に含めうる画像、診断結果の報告書に含めうる音声、からなる群の少なくともいずれかを含む、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記医用画像を取得することに伴い生成される情報が、患部を特定する情報、患者の情報、装置の条件、検査の条件、検査技師の情報、撮影日時の情報からなる群の少なくともいずれかを含む、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記受け付けた前記1または複数のコメント、前記医用画像、前記医用画像を取得することに伴い生成される情報からなる群の少なくともいずれかに基づいて、症例ごとに対応した報告書の書式を前記第1ユーザに提示するステップを実行させる、請求項1から3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記読みだした前記医用画像と当該医用画像に関する情報の少なくともいずれかに基づいて、過去の診断結果を参照するステップと、
前記参照した結果に基づいて、診断結果の報告書に含めるべきテキスト、画像の少なくともいずれかを特定するステップと、
前記特定したテキスト、画像の少なくともいずれかを回答として入力するための1または複数の質問を作成するステップと、
前記作成した1または複数の質問を、前記医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報と共に前記第1ユーザに提示するステップと、を実行させる、請求項1から4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記読みだした前記医用画像と当該医用画像に関する情報の少なくともいずれかに基づいて、前記医用画像に関して予め定められている診断のガイドラインを参照するステップと、
前記参照した前記ガイドラインに基づいて、診断結果の報告書に含めるべきテキスト、画像の少なくともいずれかを特定するステップと、
前記特定したテキスト、画像の少なくともいずれかを回答として入力するための1または複数の質問を作成するステップと、
前記作成した1または複数の質問を、前記医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報と共に前記第1ユーザに提示するステップと、を実行させる、請求項1から5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
前記1または複数のコメントを前記第1ユーザから受け付けるステップにおいて、前記プログラムは、
前記第1ユーザの情報に基づいて前記第1ユーザと関連する第2ユーザを特定し、前記特定した第2ユーザから、前記医用画像に対する1または複数の第2コメントを受け付ける、請求項1から6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項8】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記医用画像を取得することに伴い生成される情報に基づいて、医用画像に対する診断を行った経験のある1または複数のユーザを特定するステップと、
特定した1または複数のユーザが作成した診断結果の情報に基づいて、1または複数のユーザのうち、医用画像に対する1または複数の第3コメントを受け付けることが推奨される第3ユーザを特定するステップと、
特定した第3ユーザの情報を、第1ユーザに提示するステップと、を実行させる、請求項1から7のいずれかに記載のプログラム。
【請求項9】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記医用画像を取得することに伴い生成される情報に基づいて、前記医用画像に対する診断を行った経験のある1または複数のユーザを特定するステップと、
前記第1ユーザから、前記特定した1または複数のユーザのうち、前記医用画像に対する1または複数の第3コメントを受け付けることを希望する第3ユーザを指定するための入力操作を受け付けるステップと、
前記受け付けた入力操作に基づいて、前記第3ユーザに前記第3コメントを促すための通知を提示するステップと、を実行させる、請求項1から7のいずれかに記載のプログラム。
【請求項10】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記第1ユーザの情報を取得するステップと、
前記取得した第1ユーザの情報と、前記医用画像を取得することに伴い生成される情報とに基づいて、前記第1ユーザ以外に前記医用画像に対するコメントを受け付けることが可能なユーザとして、前記第1ユーザと関連する第2ユーザ、前記医用画像と関連する第3ユーザの少なくともいずれかの情報を特定するステップと、
前記第1ユーザ、前記特定された第2ユーザ、前記第3ユーザからなる群の少なくともいずれかのユーザから、前記医用画像に対する1または複数のコメントを受け付けるステップと、を実行させる、請求項1から6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項11】
前記コンピュータは、過去の医用画像および当該医用画像を取得することに伴い生成される情報と、当該医用画像の画像診断の結果および診断のガイドラインの情報と、を学習データとして学習を行うことにより生成される学習済みモデルを記憶部に記憶させており、
前記学習済みモデルは、医用画像および当該医用画像を取得することに伴い生成される情報を入力として受け付けることにより、当該医用画像に関する質問を出力するものであり、
前記医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップにおいて、前記プログラムは、
前記受け付けた医用画像および前記医用画像を取得することに伴い生成される情報と、前記学習済みモデルとに基づいて、前記医用画像に関する1または複数の質問を、前記第1ユーザに提示する、請求項5に記載のプログラム。
【請求項12】
前記コンピュータは、医用画像に対応する複数の前記学習済みモデルを前記記憶部に保持しており、
前記医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップにおいて、前記プログラムは、
前記受け付けた医用画像および前記医用画像を取得することに伴い生成される情報と、前記医用画像に対応した学習済みモデルとに基づいて、前記医用画像に関する1または複数の質問を、前記第1ユーザに提示する、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記1または複数のコメントを受け付けるステップにおいて、前記プログラムは、
前記受け付けた前記1または複数のコメントに基づいて、報告書に含めるべき情報との乖離度合いを特定し、
前記特定した乖離度合いに基づいて、前記医用画像に対するさらなるコメントを前記第1ユーザから受け付けるための1または複数の質問を前記第1ユーザに提示する、請求項5または6に記載のプログラム。
【請求項14】
前記画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップにおいて、前記プログラムは、
前記医用画像に対するコメントを受け付けるための所定の画面と、画像診断の報告書を作成するための所定の画面とを、前記医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報と共に前記第1ユーザに対し提示する、請求項1から13のいずれかに記載のプログラム。
【請求項15】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記提示された前記画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報に対する、前記第1ユーザからの選択のための入力操作を受け付けるステップと、
前記受け付けた入力操作に応答して、前記画像診断の報告書を作成するための所定の画面に、前記選択された前記画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を挿入し前記報告書を作成するステップと、を実行させる、請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記第1ユーザの情報を取得するステップと、
前記取得した第1ユーザの情報に基づいて、前記作成された前記報告書を確認するためのユーザの候補の情報を特定し、前記候補の情報を前記第1ユーザに提示するステップと、
前記提示した前記候補を選択するための入力操作を前記第1ユーザから受け付けるステップと、を実行させる、請求項15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記医用画像と、前記学習済みモデルとに基づいて、画像診断に付するべき1または複数のコメントの情報を特定するステップと、
前記特定した付するべき前記1または複数のコメントと、前記第1ユーザから受け付けた1または複数のコメントとを比較するステップと、
前記比較した結果、前記特定したコメントと前記受け付けたコメントとで齟齬がある場合に、前記第1ユーザに対し所定の通知を提示するステップと、を実行させる、請求項11または12に記載のプログラム。
【請求項18】
前記報告書を作成するための所定の画面には、前記医用画像における診断のガイドラインにおける規定・規約事項に該当する箇所を選択するための1または複数の選択欄が設けられており、
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記第1ユーザから受け付けた1または複数のコメントに基づいて、前記1または複数の選択欄を選択するステップを実行させる、請求項14に記載のプログラム。
【請求項19】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行される方法であって、
前記方法は、前記プロセッサが、
記憶部に記憶されている、画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを読み出すステップと、
画像診断を担当する第1ユーザに前記画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップと、
前記提示した前記医用画像に対する1または複数のコメントを前記第1ユーザから受け付けるステップと、
前記受け付けた前記1または複数のコメント、前記医用画像、前記医用画像を取得することに伴い生成される情報からなる群の少なくともいずれかに基づいて、前記画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定するステップと、
特定された前記診断結果として含めうる情報を前記第1ユーザに提示するステップと、を実行する、方法。
【請求項20】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部が、
記憶部に記憶されている、画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを読み出すステップと、
画像診断を担当する第1ユーザに前記画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップと、
前記提示した前記医用画像に対する1または複数のコメントを前記第1ユーザから受け付けるステップと、
前記受け付けた前記1または複数のコメント、前記医用画像、前記医用画像を取得することに伴い生成される情報からなる群の少なくともいずれかに基づいて、前記画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定するステップと、
特定された前記診断結果として含めうる情報を前記第1ユーザに提示するステップと、を実行する、情報処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医用画像から、画像診断に必要な領域を特定する技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、記録した拡大病理画像とデータベース内の参照病理画像を比較し、拡大病理画像内の対象領域を特定する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-533847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、拡大病理画像とデータベース内の参照病理画像を比較し、拡大病理画像内の対象領域を特定し、ユーザに拡大病理画像内の対象領域に注意するように警告することが記載されている。
しかしながら、特許文献1の技術では、あくまで、病理画像における特定領域に対するユーザの注意を想起するに留まる。そのため、ユーザが当該特定領域に基づいて診断を行ったとしても、診断結果が不十分であるおそれがある。
そのため、画像診断の品質をより一層高めるための技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態によると、プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、記憶部に記憶されている、画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを読み出すステップと、画像診断を担当する第1ユーザに画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップと、提示した医用画像に対する1または複数のコメントを第1ユーザから受け付けるステップと、受け付けた1または複数のコメント、医用画像、医用画像を取得することに伴い生成される情報からなる群の少なくともいずれかに基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定するステップと、特定された診断結果として含めうる情報を第1ユーザに提示するステップと、を実行させる、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、画像診断の品質をより一層高める技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】システム1全体の構成を示すブロック図である。
図2】端末装置10の機能的な構成を示す図である。
図3】サーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4】サーバ20の記憶部に記憶されているユーザ情報データベース(DB)、病理画像DBのデータ構造である。
図5】サーバ20の記憶部に記憶されている診断結果情報DB、レポート用情報DBのデータ構造である。
図6】画像診断を担当するユーザから受け付けた、医用画像に対するコメント等に基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を当該ユーザに提示する一連の処理を表すフローチャートである。
図7】画像診断を担当するユーザから受け付けた、医用画像に対するコメント等に基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定し、当該ユーザに提示する際の画面例を示す。
図8】画像診断を担当するユーザに対し、医用画像に関する質問を提示し、当該質問に対するユーザからのコメントを受け付けることに応答して、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定し、当該ユーザに提示する際の画面例を示す。
図9】画像診断を担当するユーザに対し、医用画像に関する質問を提示し、当該質問に対するユーザからのコメントを受け付けることに応答して、さらなるコメントを受けることが推奨されるユーザの候補を画像診断を担当するユーザに提示する際の画面例を示す。
図10】画像診断を担当するユーザから受け付けた医用画像に対するコメントに齟齬がある場合に、当該ユーザに対し所定の通知を提示する際の画面例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0010】
<第1の実施の形態>
<概要>
以下の実施形態では、記憶部に記憶されている、医用画像および当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを読み出し、画像診断を担当する第1ユーザに提示し、当該第1ユーザから医用画像に対するコメントを受け付けることに応答して、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を当該第1ユーザに提示する技術について説明する。
ここで、医用画像の受け付け、および画像診断において適宜使用される装置等に関しては限定されず、各ユーザの所持しているスマートフォン、タブレット端末などの端末装置の場合もあれば、据え置き型のPC(Personal Computer)、またはモバイル型のPCより提示されることもある。
【0011】
実施の形態との比較例として、以下の構成について説明する。比較例として、画像診断に際し、病理画像を含む医用画像のうち、診断すべき箇所を特定する技術を想定する。例えば、過去に取得した医用画像に対し医師がアノテーションを行った結果を学習させ、新たに取得した医用画像と、当該アノテーションを行った医用画像とを比較することにより、診断すべき箇所を担当医に提示する。しかし、比較例においては、担当医のスキルが不足している場合、診断すべき箇所の提示があったとしても、適切な診断を行うことができず、診断結果の品質が損なわれるおそれがある。
【0012】
そこで、本実施の形態で説明するシステム1では、プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、記憶部に記憶されている、画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを読み出すステップと、画像診断を担当する第1ユーザに画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップと、提示した医用画像に対する1または複数のコメントを第1ユーザから受け付けるステップと、受け付けた1または複数のコメント、医用画像、医用画像を取得することに伴い生成される情報からなる群の少なくともいずれかに基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定するステップと、特定された診断結果として含めうる情報を第1ユーザに提示する技術を提供する。
【0013】
以上のように、システム1は、画像診断の品質をより一層高める技術を提供する。
【0014】
システム1は、例えば、病院などで、各種画像診断を行う場面において使用され得る。具体的には、システム1は、まだ経験の浅い担当医が画像診断を行う場面において使用され得る。他にも、特殊な疾病であり、経験の豊富な専門医のアドバイス等を受けながら画像診断を行う場面などにおいて使用され得る。当該システム1が使用される場面は限定されず、一般的に行われている画像診断においても使用されてよい。
これにより、画像診断の品質をより一層向上させることが期待できる。また、経験の少ない担当医であっても、品質の高い画像診断を安定して作成することができる。
【0015】
<1 システム全体の構成図>
図1は、第1の実施の形態におけるシステム1の全体の構成を表している。
【0016】
図1に示すように、システム1は、複数の端末装置(図1では端末装置10Aおよび端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある。また、さらに複数の端末装置10C等が構成に含まれていてもよい。)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して通信接続する。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。
【0017】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現される。この他、端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレット、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0018】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、各種通信規格(5G、LTE(Long Term Evolution)など)に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することによりネットワーク80に接続される。
【0019】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0020】
サーバ20は、ユーザに関連する情報、画像診断に用いるための医用画像に関する情報、過去の診断結果に関する情報、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報等を管理する。画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報等は、テキストのひな型、診断結果の報告書に含める画像(アイコン、スタンプ、図面等)、音声、症例ごとに対応した報告書の書式の情報等を含む。サーバ20は、ユーザの情報、医用画像の情報、過去の診断結果の情報、画像診断に使用する上記の情報等を記憶する。
【0021】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0022】
本実施形態において、各装置(端末装置、サーバ等)を情報処理装置として把握することもできる。すなわち、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、システム1を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0023】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1のシステム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(キーボード1301及びマウス1302を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、ディスプレイ150と、位置情報センサ160と、記憶部170と、制御部180とを含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0024】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0025】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0026】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調、および周波数変換を行い、受信信号を制御部180へ与える。
【0027】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、キーボード1301と、マウス1302とを含む。なお、操作受付部130は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する、タッチスクリーンとして構成してもよい。
【0028】
キーボード1301は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。キーボード1301は、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部180へ出力する。
【0029】
マウス1302は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。マウス1302は、ディスプレイ150に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部180へ出力する。
【0030】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部180へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0031】
ディスプレイ150は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ150は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0032】
位置情報センサ160は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。例えば、システム1において、ユーザの位置情報を参照可能にしている場合、ユーザの位置情報に基づいて、ユーザが勤務する施設、病院等を特定し、同じ施設、病院等に勤務するユーザを、画像診断を担当するユーザとして特定することができる。他にも、システム1は、同じ施設、病院に勤務するユーザを、更なるコメントを受け付けるユーザとして特定してもよい。また、位置情報センサ160は、情報機器間の近距離通信システムで用いられる通信規格に基づく送受信装置であるとしてもよい。具体的には、位置情報センサ160は、Bluetooth(登録商標)モジュールなど2.4GHz帯を使用して、Bluetooth(登録商標)モジュールを搭載した他の情報機器からのビーコン信号を受信する。
【0033】
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、ユーザ情報1701、医用画像情報1702等を記憶する。
【0034】
ユーザ情報1701は、医用画像を用いた診断を行うユーザの情報であり、具体的には、ユーザの氏名、ステータス、年齢、性別、所属等の情報である。端末装置10の制御部180は、当該情報に基づいて、取得した医用画像に対する画像診断を担当するユーザを特定し、サーバ20に送信してもよい。なお、当該情報の登録自体は必須ではなく、ユーザが画像診断を行う際に、各種情報を付与することとしてもよい。
【0035】
医用画像情報1702は、医用画像に関する情報であり、具体的には、診断に必要な情報を含む。医用画像情報1702は、撮影の対象に関する情報として、以下を含みうる。
・ 患者の情報(年齢、性別、その他患者を特定する情報を含みうる)
・ 撮影された患部を特定する情報(肺、大腸、肝臓など人間の各器官を含む)
・ 撮影手段または検査方法の情報(レントゲン、CT、MRIなどの撮影手段の情報を含む。病院等に設置される機器それぞれに識別情報が付されている場合に、当該識別情報を含むこととしてもよい)
・ 医用画像が撮影された日時
端末装置10の制御部180は、当該情報に基づいて、取得した医用画像にこれらの情報を付与し、サーバ20に送信してもよい。なお、当該情報の登録自体は必須ではなく、ユーザから医用画像および当該画像に関連する情報を受け付けるときに、ユーザから各種情報の入力を受け付けることとしてもよい。
【0036】
制御部180は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えばアプリケーションプロセッサである。制御部180は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部1801と、送受信部1802と、データ処理部1803と、報知制御部1804としての機能を発揮する。
【0037】
入力操作受付部1801は、キーボード1301等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。なお、入力操作受付部1801は、ユーザからの入力操作をタッチ・センシティブ・デバイス(図示せず)等の入力装置等により受け付ける場合には、タッチ・センシティブ・デバイスに対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、下記に含む操作の種別を判定する。
・ユーザの操作がフリック操作であるか
・ユーザの操作がタップ操作であるか、
・ユーザの操作がドラッグ(スワイプ)操作であるか
【0038】
送受信部1802は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0039】
データ処理部1803は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0040】
報知制御部1804は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。報知制御部1804は、表示画像をディスプレイ150に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0041】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0042】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0043】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、ユーザ情報データベース2021と、医用画像データベース2022と、診断結果情報データベース2023と、レポート用情報データベース2024と、学習済みモデルデータベース2025等を記憶する。
【0044】
ユーザ情報データベース2021は、ユーザの各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0045】
医用画像データベース2022は、ユーザから受け付けた医用画像の各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0046】
診断結果情報データベース2023は、過去に行われた画像診断の各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0047】
レポート用情報データベース2024は、画像診断を担当するユーザから受け付けた医用画像に対するコメント等に応答して当該ユーザに提示される、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報等を保持するためのデータベースである。画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報は、テキストのひな型、診断結果の報告書に含める画像(アイコン、スタンプ、図面)、音声、症例ごとに対応した報告書の書式等を含む。詳細は後述する。
【0048】
学習済みモデルデータベース2025は、過去の医用画像および当該医用画像に関する情報と、当該医用画像の画像診断の結果および診断のガイドラインの情報と、を関連付けた学習済みモデルの情報を管理するためのデータベースである。
ここで、本開示におけるガイドラインの定義について解説する。本開示において、ガイドラインとは、各疾患、各疾病等と関連付けて、患者の状態等を確認する手順、処方する医薬品の優先度等について予め規定されたものであり、診療ガイドライン、診断ガイドライン等を示す。また、本開示において、当該ガイドラインの情報は、記憶部にガイドラインデータベース(図示せず)といった形で保持されていてもよい。このとき、記憶部には、肺がん診断ガイドライン、大腸がん診断ガイドライン、等のように、疾患、疾病ごとに対応したガイドラインの情報が保持されていてもよい。
【0049】
また、ここで、学習済みモデルの作成方法について例示する。
例えば、サーバ20は、ユーザから、過去に画像診断に使用した医用画像、および当該医用画像に関する情報を受け付ける。ここで、画像診断に使用した医用画像、および当該医用画像に関する情報を受け付ける元となるユーザは限定されない。例えば、ユーザは、当該医用画像を取得・撮影した検査技師等でもよいし、画像診断を担当したユーザ等でもよい。
次に、サーバ20は、受け付けた医用画像に対応する画像診断の結果および診断のガイドラインの情報を受け付け、それらを関連付ける。例えば、サーバ20は、「肺がん」の所見が見られる疾患に対する医用画像および当該医用画像に関する情報(検査結果等)を受け付ける。次に、サーバ20は、当該医用画像に対する画像診断の結果(肺がんである所見、治療方針等)および、肺がんの診断ガイドラインの情報を受け付け、受け付けた医用画像とこれらを関連付けて学習する。当該学習済みモデルは1つに限らない。サーバ20は、各医用画像に対応する学習済みモデルを記憶部に記憶しており、各医用画像に対応した学習済みモデルを参照することとしてもよい。
【0050】
サーバ20は、所定の医用画像および当該医用画像に関する情報を入力として受け付けると、学習済みモデルを参照し、医用画像がいずれの疾患であるかを推定し、関連する診断結果およびガイドラインの情報を参照する。次に、サーバ20は、参照した診断結果に含まれる文章、単語を解として当該ユーザが回答するための質問を、画像診断を担当するユーザに対し出力する。すなわち、「血液マーカーにAが含まれている」ため、「疾患はBである」という診断をする場合、サーバ20は、画像診断を担当するユーザに対し「マーカーに何が含まれているか」あるいは「マーカーにAが含まれているか」等の質問を提示する。このとき、当該質問は、診断ガイドラインに基づいていてもよい。例えば、所定の疾患のガイドラインにおいて「Aを確認する」が定義されている場合、サーバ20は、Aを確認する旨の質問を、画像診断を担当するユーザに提示する。ある局面において、入力として受け付ける情報は、医用画像のみでもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、経験が浅くとも適切な画像診断を行うことができるため、品質の向上が見込まれる。
【0051】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0052】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0053】
ユーザ情報取得モジュール2033は、ユーザの各種情報を取得する。
【0054】
医用画像取得モジュール2034は、ユーザから受け付けた医用画像および当該医用画像に関連する情報を取得する。
【0055】
診断結果情報取得モジュール2035は、ユーザから画像診断の結果に関する情報を取得する。
【0056】
レポート用情報参照モジュール2036は、医用画像に対するコメントを付したユーザ等に提示される、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報等を参照する。画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報は、例えば、テキストのひな型、診断結果の報告書に含める画像(アイコン、スタンプ、図面等)、音声、症例ごとに対応した報告書の書式等の情報を含む。
【0057】
学習済みモデル参照モジュール2037は、過去の医用画像および当該医用画像に関する情報と、当該医用画像の画像診断の結果および診断のガイドラインの情報と、を関連付けた学習済みモデルを参照する。
【0058】
<2 データ構造>
図4および図5は、サーバ20が記憶するユーザ情報データベース2021、医用画像データベース2022、診断結果情報データベース2023、レポート用情報データベース2024のデータ構造を示す図である。
【0059】
図4に示すように、ユーザ情報データベース2021は、項目「ユーザID」と、項目「ステータス」と、項目「氏名」と、項目「年齢」と、項目「性別」と、項目「所属」と、項目「分野」と、項目「指導医」と、項目「勤務年数」と、項目「備考」と、を含む。
【0060】
項目「ユーザID」は、画像診断を担当するユーザそれぞれを識別する情報を示す。
【0061】
項目「ステータス」は、画像診断を担当するユーザそれぞれの役割などを識別する情報を示す。具体的には、項目「ステータス」は、画像診断を担当するユーザの役割として、下記の役割を識別する。
・研修医
・医師
・専門医
・認定医
・指導医
例えば、ユーザID「U001」のユーザのステータスは「研修医」であることを示す。
【0062】
ある局面において、サーバ20は、当該情報に基づいて、医用画像に対するコメントを受け付けるためのグループを作成してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、同じ研修医同士、または、より専門的な知識を有する専門医等と同じグループで画像診断を行うことができ、より品質の高い画像診断を行うことが可能となる。
【0063】
項目「氏名」は、画像診断を担当するユーザそれぞれの氏名に関する情報を示す。
【0064】
項目「年齢」は、画像診断を担当するユーザそれぞれの年齢に関する情報を示す。
【0065】
項目「性別」は、画像診断を担当するユーザそれぞれの性別に関する情報を示す。
【0066】
項目「所属」は、画像診断を担当するユーザそれぞれが所属している組織等に関する情報を示す。具体的には、項目「所属」は、画像診断を担当するユーザの所属として、下記の情報を含む。
・所属組織
・所属医局
・所属病院
・所属学会
他にも、当該項目は、画像診断における流派、派閥等の情報を含んでいてもよい。例えば、ユーザID「U001」のユーザの所属は「A医院」であることを示す。
【0067】
ある局面において、サーバ20は、当該項目に基づいて、医用画像に対するコメントを受け付けるグループを作成してもよい。また、ある局面において、サーバ20は、当該情報に基づいて、画像診断を担当するユーザに対し、さらなるコメントを受けることを推奨するユーザの候補を特定し、当該画像診断を担当するユーザに特定した情報を提示してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、自身の所属、診断の流派、派閥等に基づいたグループで画像診断を行うことができ、診断のぶれなどを防ぐことができ、品質の高い診断をすることができる。
【0068】
項目「分野」は、画像診断を担当するユーザの分野に関する情報を示す。具体的には、項目「分野」は、画像診断を担当するユーザの分野として、下記の情報を含む。
・内科
・外科
・皮膚科
・放射線科
・精神科
・心療内科
上記の他の分野も含みうる。他にも、当該項目は、がん、希少疾病等の特殊な疾病を当該分野の情報として含んでいてもよい。例えば、ユーザID「U001」のユーザの分野は「内科」であることを示す。
【0069】
ある局面において、サーバ20は、当該項目に基づいて、医用画像に対するコメントを受け付けるグループを作成してもよい。また、ある局面において、サーバ20は、当該情報に基づいて、画像診断を担当するユーザに対し、さらなるコメントを受けることを推奨するユーザの候補を特定し、当該画像診断を担当するユーザに特定した情報を提示してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、アドバイス等を受けることが推奨される、同じ分野に属する専門医、ベテランの医師などを把握することができるため、経験が浅くとも安心して画像診断をすることができる。
【0070】
項目「指導医」は、画像診断を担当するユーザの指導医に関する情報を示す。具体的には、項目「指導医」は、画像診断を担当するユーザが、どの医師に師事しているかを識別するための情報を示す。例えば、ユーザID「U001」のユーザの指導医は「A」であることを示す。
【0071】
ある局面において、サーバ20は、当該情報に基づいて、画像診断を担当するユーザに対し、さらなるコメントを受けることを推奨するユーザの候補を特定し、当該画像診断を担当するユーザに特定した情報を提示してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、同じ指導医に師事していたベテランのユーザなどから、アドバイス等を受けることができる。
【0072】
項目「勤務年数」は、画像診断を担当するユーザの勤務年数に関する情報を示す。例えば、ユーザID「U001」のユーザの勤務年数は「2年」であることを示す。
【0073】
ある局面において、サーバ20は、当該項目に基づいて、医用画像に対するコメントを受け付けるグループを作成してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、勤務年数の近いユーザ同士だけでなく、ベテランの医師からも医用画像に対するコメントを受けることができる。
【0074】
ある局面において、サーバ20は、画像診断を担当するユーザが現在所属している組織、医局等における勤務年数だけでなく、過去に所属していた組織、医局等における勤務年数の情報を保持していてもよい。
これにより、サーバ20は、画像診断を担当するユーザが過去に所属した組織、医局等の情報に基づいて、コメントを受け付けるグループを作成することができる。
【0075】
項目「備考」は、画像診断を担当するユーザに特記事項などがある場合に保持する情報を示す。例えば、ユーザID「U003」のユーザの備考は「**にて学会発表」であることを示す。
【0076】
ある局面において、サーバ20は、当該情報に基づいて、画像診断を担当するユーザに対し、さらなるコメントを受けることを推奨するユーザの候補を特定し、当該画像診断を担当するユーザに特定した情報を提示してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、特定の領域において成果・実績を挙げた医師などからアドバイスを受けることが想起でき、より品質の高い画像診断をすることが可能となる。
【0077】
医用画像データベース2022は、項目「画像ID」と、項目「取得日時」と、項目「患部」と、項目「取得方法」と、項目「患者情報」と、項目「備考」と、を含む。
【0078】
項目「画像ID」は、医用画像それぞれを識別する情報を示す。
【0079】
項目「取得日時」は、医用画像を取得した日時に関する情報を示す。
【0080】
項目「患部」は、医用画像を取得した患部の情報を示す。
【0081】
項目「検体の取得方法」は、医用画像の元となる検体の取得方法を示す。具体的には、項目「検体の取得方法」は、顕微鏡による撮影、細胞培養による検査などで取得する医用画像の撮影に必要な検体をどのような手法で取得したかを示す。検体の取得方法は、例えば、下記を含む。
・生検
・粘膜採取
・手術による摘出
【0082】
項目「撮影方法」は、医用画像を取得する際の撮影方法を示す。具体的には、項目「取得方法」は、どのような検査方法で患部を検査・撮影し、医用画像を取得したかを示す。撮影方法は、例えば、下記を含む。
・レントゲン
・CT(コンピュータ断層撮影)
・MRI(核磁気共鳴画像)
・PET(陽電子放出断層撮影、ポジトロンCT)
・生検により取得したサンプルの顕微鏡観察
例えば、画像ID「P001」の撮影方法は「レントゲン」であることを示す。
【0083】
項目「患者情報」は、医用画像を取得した患者に関する情報を示す。具体的には、項目「患者情報」は、具体的には、項目「患者情報」は、医用画像を取得した患者の性別、年齢、既往歴、手術歴などの情報を示す。例えば、画像ID「P003」の患者は、「男性、45歳、慢性肝炎」であることを示す。
【0084】
項目「備考」は、医用画像に特記事項がある場合に保持される情報を示す。具体的には、項目「備考」は、例えば、医用画像を撮影した時点で、明らかな異常がある、病変がある、等の場合に、当該項目を記載する。例えば、画像ID「P003」の医用画像は、備考として「明らかな病変有」と記載されていることを示す。
これにより、画像診断を担当するユーザは、医用画像に異常が見られることを把握したうえで、画像診断を行うことができる。
【0085】
図5において、診断結果情報データベース2023は、項目「診断結果ID」と、項目「担当医」と、項目「診断日時」と、項目「診断結果」と、項目「医用画像」と、項目「診断結果詳細」と、を含む。
【0086】
項目「診断結果ID」は、過去の画像診断の結果それぞれを識別する情報を示す。
【0087】
項目「担当医」は、過去の画像診断を担当したユーザを識別する情報を示す。
【0088】
項目「診断日時」は、過去の画像診断を実施した日時に関する情報を示す。
【0089】
項目「診断結果」は、過去の診断結果の概要を示す情報を示す。具体的には、項目「診断結果」は、過去に画像診断を行った結果として、下記を含む。
・診断名
・実施した治療
・処方した薬
例えば、診断結果ID「R001」の診断結果は「肺がん」であることを示す。
【0090】
項目「医用画像」は、過去の画像診断に使用した医用画像に関する情報を示す。具体的には、項目「医用画像」は、医用画像データベース2022と紐づけられており、それぞれの診断結果に対応する画像IDの情報を示す。
【0091】
ある局面において、当該項目と、医用画像データベース2022の画像IDとが紐づけられていない場合、サーバ20は、ユーザから医用画像の情報を取得し、本データベースに格納してもよい。このとき、サーバ20は、取得した医用画像に関する各種情報(患部、患者、取得方法等)を、項目「医用画像」として格納してもよい。
【0092】
項目「診断結果詳細」は、過去の診断結果の詳細を示す情報を示す。具体的には、項目「診断結果詳細」は、過去に画像診断を行った診断レポートなどの情報を示す。例えば、診断結果ID「R001」の診断結果詳細は「肺の**マーカーの***値が**であり、++の病変が認められるため、肺がんの所見あり。…」であることを示す。
【0093】
レポート用情報データベース2024は、項目「識別ID」と、項目「構成単語(患部)」と、項目「構成単語(疾患)」と、項目「関連語」と、項目「出力情報」と、項目「備考」と、を含む。
【0094】
項目「識別ID」は、画像診断を担当するユーザから受け付けたコメントに基づいて出力される画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報それぞれを識別する情報を示す。画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報は、例えば、テキストのひな型、診断結果の報告書に含める画像(アイコン、スタンプ、図面等)、音声、症例ごとに対応した報告書の書式等の情報を含む。
【0095】
項目「構成単語(患部)」は、画像診断を担当するユーザから受け付けたコメントに基づいて出力される画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を構成する単語のうち、患部に関する単語の情報を示す。例えば、識別ID「T001」の単語(患部)は「肺」であることを示す。
ここで、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報は、テキストのひな型、診断結果の報告書に含める画像(アイコン、スタンプ、図面等)、音声、症例ごとに対応した報告書の書式等の情報を含む。
サーバ20は、病理診断を担当するユーザから、当該項目に該当する単語を受け付けると、後述する構成単語(疾患)、および関連語等の情報に基づいて、出力する画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定する。
【0096】
項目「構成単語(疾患)」は、画像診断を担当するユーザから受け付けたコメントに基づいて出力される画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を構成する単語のうち、疾患に関する単語の情報を示す。例えば、識別ID「T001」の単語(疾患)は「がん」であることを示す。
【0097】
項目「関連語」は、画像診断を担当するユーザから受け付けたコメントに基づいて出力される画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を構成する単語のうち、患部、疾患等に関連する単語の情報を示す。例えば、識別ID「T001」の関連語は「**マーカー、***値、…」であることを示す。
【0098】
項目「出力情報」は、画像診断を担当するユーザから受け付けた単語に基づいて出力される、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を示す。例えば、識別ID「T001」の出力情報は「肺の**マーカーの***値が**であり、++の病変が認められるため、肺がんの所見あり。」であることを示す。
ある局面において、サーバ20は、学習済みモデルにより、一部の病変に注意すべき部分があると判断された場合、報告書に付するべきアイコン等の画像をユーザに提示してもよい。例えば、サーバ20は、出力した報告書のひな型に、エクスクラメーションマークを、第3者の注意をひくために付するべきアイコン画像として、ユーザに提示してもよい。
これにより、ユーザは、報告書等において、より注意すべき点などを強調した報告書を簡易に作成することができる。
【0099】
項目「備考」は、レポート用情報に特記事項などがある場合に保持される情報を示す。
<3 動作>
以下、システム1が、画像診断を担当するユーザから受け付けた、医用画像に対するコメント等に基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を当該ユーザに提示する一連の処理について説明する。
【0100】
図6は、画像診断を担当するユーザから受け付けた、医用画像に対するコメント等に基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を当該ユーザに提示する一連の処理を表すフローチャートである。
【0101】
ステップS651において、サーバ20の制御部203は、記憶部202に記憶されている、画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを読み出す。具体的には、サーバ20の制御部203は、記憶部202に保持されている情報から、所定の方法で撮影された医用画像および当該医用画像を取得することに伴い生成される情報を読み取る。所定の方法は、例えば、下記を含む。
・レントゲン
・CT(コンピュータ断層撮影)
・MRI(核磁気共鳴画像)
・PET(陽電子放出断層撮影、ポジトロンCT)
また、医用画像を取得することに伴い生成される情報としては、例えば、下記を含む。
・取得日時の情報
・患部の情報
・患者の情報
・担当した技師の情報
・検査条件の情報
ここで、当該画像および情報を受け付けるユーザは限定されず、画像診断を担当するユーザ自身でもよいし、検査を担当したユーザ、または各ユーザに画像診断の担当を割り振る立場のユーザでもよい。
【0102】
ステップS652において、サーバ20の制御部203は、画像診断を担当するユーザに画像診断に使用する医用画像と当該医用画像に関する情報とを提示する。
【0103】
ステップS601において、端末装置10の制御部180は、画像診断に使用する医用画像と当該医用画像に関連する情報とをディスプレイ150に表示する等により、画像診断を担当するユーザに提示する。ある局面において、制御部180は、医用画像に関する1または複数の質問を、医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報と共に画像診断を担当するユーザに提示してもよい。また、このとき、画像診断を担当するユーザに提示される質問は、画像診断における診断ガイドラインに基づいた質問であってもよい。ある局面において、当該質問は、学習済みモデルデータベース2025を参照することにより提示してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、経験が浅くとも、適切に医用画像に対する診断を行うことができる。
【0104】
ステップS602において、端末装置10の制御部180は、提示した医用画像に対する1または複数のコメントを、画像診断を担当するユーザから受け付ける。具体的には、端末装置10は、画像診断を担当するユーザから、医用画像に対するコメントとして、下記のコメントを受け付ける。
・検査結果に対するコメント(マーカーの値、所定の検査値等)
・医用画像のうち、病変が認められる箇所に対するコメント(びらんがある等)
ある局面において、制御部180は、画像診断を担当するユーザからのコメントを受け付けるための所定の画面と、画像診断のレポート(報告書)を作成するための所定の画面とを共に当該ユーザに対し提示してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、同一の画面上で一貫して画像診断を直感的に行うことができる。
【0105】
ある局面において、端末装置10は、画像診断を担当するユーザとは異なるユーザから、医用画像に対するコメントを受け付けてもよい。このとき、コメントを受け付けるユーザとして、下記のユーザで構成されるグループを作成してもよい。
・画像診断を担当するユーザ
・画像診断を担当するユーザと関連するユーザ
・医用画像と関連するユーザ(当該医用画像の分野の専門医等)
これにより、画像診断を担当するユーザは、より経験のあるユーザからのコメントにも基づいて、画像診断をすることができるため、品質の高い画像診断が可能となる。
【0106】
ある局面において、端末装置10の制御部180は、医用画像に対するさらなるコメントを受け付けることを希望するユーザを指定するための入力操作を、画像診断を担当するユーザから受け付けてもよい。制御部180は、受け付けた入力操作に基づいて、指定されたユーザにコメントを促すための通知を提示してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、複雑な判断が必要な画像診断を行う場合などに、より経験が豊富なユーザからのコメントを促すことが可能となり、正確な画像診断が可能となる。
ここで、さらなるコメントを受け付けるユーザとは、例えば、下記を含む。
・対象の医用画像に対する診断を行った経験のあるユーザ
・対象の医療領域に対して論文などの発表を行った経験のあるユーザ
【0107】
また、ある局面において、端末装置10の制御部180は、画像診断を担当するユーザから受け付けたコメントに基づいて、さらなるコメントを当該ユーザから受け付けるための質問を提示してもよい。例えば、画像診断において複数の所見があるものの、ユーザから受け付けたコメントが当該所見を充足しない場合等に、欠落した所見を充足するための質問をユーザに提示してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、診断漏れを防止することができる。
【0108】
また、ある局面において、端末装置10の制御部180は、さらなるコメントを受け付けることが推奨されるユーザの情報を、画像診断を担当するユーザに提示してもよい。例えば、受け付けた医用画像が、特殊な疾患(希少疾病等)であるとき等に、コメントを受け付けるグループとは異なる外部の専門医等によるアドバイス等が必要となる場合がある。この時、制御部180は、当該外部の専門家の情報を画像診断を担当するユーザに対し提示してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、診断が困難な疾患であっても、正確に診断をすることができる。
【0109】
ステップS653において、サーバ20の制御部203は、受け付けた1または複数のコメント、医用画像、医用画像を取得することに伴い生成される情報からなる群の少なくともいずれかに基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定する。具体的には、例えば、制御部203は、画像診断を担当するユーザから受け付けた医用画像に対するコメント、医用画像の情報、医用画像を取得することに伴い生成される情報のいずれかに基づいて、レポート用情報データベース2024を参照する。制御部203は、レポート用情報データベース2024を参照し、受け付けたコメント、医用画像に関する情報等と対応するテキストのひな型、診断結果の報告書に含める画像(アイコン、スタンプ、図面等)、音声、症例ごとに対応した報告書の書式等を特定し、出力する。
これにより、ユーザは、医用画像に対する断片的なコメントを付するだけで、画像診断に使用する文章を簡便に作成することができる。そのため、経験の浅いユーザでも、品質の高い画像診断のレポートを作成することができるうえ、文章のゆらぎ等を防止することができ、品質の均一化も期待できる。
【0110】
ステップS654において、サーバ20の制御部203は、特定した画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を、画像診断を担当するユーザに提示する。
【0111】
ステップS603において、端末装置10の制御部180は、特定した画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を、ディスプレイ150に表示する等して、画像診断を担当するユーザに提示する。
ある局面において、制御部180は、画像診断を担当するユーザから、当該画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報の選択のための入力操作を受け付けてもよい。制御部180は、当該選択のための入力操作に応答して、画像診断のレポートを作成するための所定の画面に、選択された画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を挿入しレポートを作成してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、特定された画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を選択するだけで、画像診断のレポートを作成することができるため、簡便かつ効率的にレポートを作成することができる。
【0112】
また、ある局面において、制御部180は、画像診断を担当するユーザの情報に基づいて、作成されたレポートを確認するためのユーザの候補の情報を当該ユーザに提示し、当該ユーザから提示した候補を選択するための入力操作を受け付けてもよい。これにより、画像診断を担当するユーザは、画像診断のレポートのダブルチェック等を行うことができるため、レポートの品質の向上、均一化が可能となる。
【0113】
なお、上記において、画像診断を担当するユーザから受け付けた医用画像に対するコメントに基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定する動作を例示しているが、これに限定されない。例えば、医用画像を画像解析することにより取得した情報に基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定してもよいし、医用画像を取得したことに伴い生成された情報に基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定してもよい。また、これらの情報の組み合わせにより、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定してもよい。
【0114】
<4 画面例>
図7図10は、本発明において開示される、システム1が、画像診断を担当するユーザから受け付けた、医用画像に対するコメント等に基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を当該ユーザに提示する一連の処理の画面例を示す図である。
【0115】
図7は、画像診断を担当するユーザから受け付けた、医用画像に対するコメント等に基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定し、当該ユーザに提示する際の画面例を示す。
【0116】
図7において、端末装置10のディスプレイ150には、基本情報欄701と、医用画像702と、コメント入力欄703と、レポート用情報表示部704と、診断結果表示部705とが表示されている。
【0117】
基本情報欄701において、端末装置10の制御部180は、画像診断のための基本情報、医用画像に対する画像診断のためのコメントを付するグループの要員等を表示する。画像診断のための基本情報は、例えば、下記を含む。
・患者名
・患部名
・医用画像の取得日時
・画像診断の担当者
他にも、当該情報は、検査担当者、検査に使用した装置名、検査条件等の情報を含んでもよい。
【0118】
医用画像702において、端末装置10の制御部180は、医用画像および当該医用画像を取得するのに伴い生成される情報を表示する。医用画像を取得するのに伴い生成される情報は、検査結果(例えば、マーカーの値、各種検査値等)を含む。これにより、画像診断を担当するユーザは、医用画像702において、医用画像と、当該医用画像に係る検査結果とを併せて確認することができるため、直感的に画像診断を行うことができる。
ある局面において、医用画像および当該医用画像を取得するのに伴い生成される情報は、記憶部に保持されている情報を読み取る態様でもよく、ユーザから当該情報を受け付ける態様でもよい。
【0119】
コメント入力欄703において、端末装置10の制御部180は、医用画像に対するユーザからのコメントを受け付けるための入力欄を表示する。このとき、コメント入力欄703の表示態様は、限定されない。コメント入力欄703は、テキストボックス等の態様であってもよいし、チャット形式の態様であってもよい。例えば、コメント入力欄703において、制御部180は、画像診断を担当するユーザである「X」から受け付けた、医用画像に対するコメントを表示する。このとき、コメントを付したユーザを識別するため、コメントの所定の位置に、ユーザ名を表示してもよい。また、コメント入力欄703において、医用画像に対するコメントと、それ以外のコメント、例えば、同じグループ内の他のユーザに更なるコメントを促すためのコメント等、とで、各コメントを異なる態様で表示してもよい。例えば、コメント入力欄703において、医用画像に対するコメントは実線で囲んで表示し、異なるユーザ「Z」に対してさらなるコメントを促すコメントを付与する場合には、コメントの周囲を破線で囲んで表示してもよい。ある局面において、サーバ20は、コメントが実線で囲まれているか、破線で囲まれているかを判定し、実践で囲まれているコメント、つまり、医用画像に対するコメントのみを抽出し、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定してもよい。
これにより、ユーザは、同一のコメント欄で、医用画像に対するコメントと、それ以外のコメントとが混在した場合であっても、医用画像に対するコメントのみに基づいた画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を使用することができる。
【0120】
レポート用情報表示部704において、端末装置10の制御部180は、コメント入力欄703においてユーザから受け付けたコメントに基づいて特定した画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を表示する。このとき、端末装置10の制御部180は、ユーザから当該画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報(テキストのひな型、診断結果の報告書に含める画像、音声、症例ごとに対応した報告書の書式等)を編集するためのボタン、および当該画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を画像診断のレポート(報告書)に反映させるためのボタンをレポート用情報表示部704に表示してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、提示された画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報をそのままレポートに反映するだけでなく、一部文章に修正をしたうえでレポートに反映することができる。
【0121】
診断結果表示部705において、端末装置10の制御部180は、受け付けた医用画像、基本情報、およびユーザからレポートへの反映の選択操作を受け付けた画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を表示する。例えば、ユーザからレポートへの反映の選択操作を受け付けた画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報は、「所見」の記載箇所に反映されている。
これにより、画像診断を担当するユーザは、医用画像の確認から、画像診断のレポート作成まで、直感的に一貫して行うことができる。また、受け付けたコメントに基づいて画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定するため、画像診断を担当するユーザは、経験が浅くとも、過去の診断結果等に基づき、品質の高いレポートを作成することができる。
【0122】
ある局面において、診断結果表示部705には、医用画像における診断のガイドラインにおける規定・規約事項に該当する箇所を選択するための1または複数の選択欄(例えば、チェックリスト等)が設けられていてもよい。制御部180は、画像診断を担当するユーザから受け付けた1または複数のコメントに基づいて、これらの選択肢を選択する処理を実行してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、画像診断に係る一連の作業を簡易に行うことができる。そのため、効率的にレポートを作成できるだけでなく、チェックリストのチェック忘れ等のミスを防止することもできる。
【0123】
図8は、画像診断を担当するユーザに対し、医用画像に関する質問を提示し、当該質問に対するユーザからのコメント等を受け付けることに応答して、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定し、当該ユーザに提示する際の画面例を示す。
【0124】
図8において、端末装置10のディスプレイ150には、基本情報欄701と、医用画像702と、コメント入力欄801と、レポート用情報表示部704と、診断結果表示部705とが表示されている。
【0125】
コメント入力欄801において、端末装置10の制御部180は、読みだした医用画像および当該医用画像を取得することに伴い生成される情報に基づいて、画像診断を担当するユーザに対し1または複数の質問を提示する。具体的には、制御部180は、読みだした医用画像と当該医用画像に関する情報の少なくともいずれかに基づいて、過去の診断結果を参照する。その後、制御部180は、参照した結果に基づいて、診断結果の報告書に含めるべきテキスト、画像等の少なくともいずれかを特定し、特定したテキスト、画像の少なくともいずれかを回答として入力するための1または複数の質問を作成する。その後、制御部180は、作成した1または複数の質問を、画像診断を担当するユーザに提示する。
このとき、システム1により提示された質問は、他のコメントとは異なる態様で表示されてもよい。例えば、コメント入力欄801において、システム1から提示された質問は、太い実線で囲われて表示され、ユーザから受け付けたコメントは、細い実線で囲われて表示される。
これにより、画像診断を担当するユーザは、コメント入力欄801に表示されているものがシステム1から提示された質問であるかを容易に判断することができる。
【0126】
ある局面において、画像診断を担当するユーザに提示される質問を生成する一連の処理は、サーバ20の制御部203が行ってもよい。
【0127】
図9は、画像診断を担当するユーザに対し、医用画像に関する質問を提示し、当該質問に対するユーザからのコメントを受け付けることに応答して、さらなるコメントを受けることが推奨されるユーザの候補を画像診断を担当するユーザに提示する際の画面例を示す。
【0128】
図9において、端末装置10のディスプレイ150には、基本情報欄701と、医用画像702と、コメント入力欄801と、レポート用情報表示部901と、診断結果表示部902とが表示されている。
【0129】
レポート用情報表示部901において、端末装置10の制御部180は、サーバ20の記憶部202から受信した医用画像および当該医用画像を取得することに伴い生成される情報、コメント入力欄801において入力を受け付けたコメントの少なくともいずれかに基づいて疾患の種別を推定する。具体的には、制御部180は、読みだした医用画像、または入力を受け付けたコメント等に基づいて、学習済みモデルを参照し、当該医用画像等に関連する疾患の種別を推定する。このとき、医用画像および当該医用画像を取得することに伴い生成される情報は、端末装置10の記憶部170に保持されていてもよい。
ある局面において、制御部180は、推定される疾患が特殊な疾患(希少疾病など)である場合に、所定の通知を表示する。具体的には、例えば、制御部180は、レポート用情報表示部901に下記の事項等を表示してもよい。
・推定される疾患が希少疾病である可能性があること
・他の病院、医局、組織等に所属する専門医等からアドバイスを受けることが推奨されること
このとき、制御部180は、アドバイスを受けることが推奨される専門医等にアポイントを取るためのボタンをレポート用情報表示部901に表示してもよい。制御部180は、ユーザから当該ボタンを押下する操作を受け付けると、当該専門医等に所定の通知を送信することとしてもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、判断が難しい疾患等においても、専門医等からのアドバイスを容易に受けることができる。
【0130】
診断結果表示部902において、端末装置10の制御部180は、レポート用情報表示部901において所定の通知が表示されている場合、診断結果表示部902において、画像診断における「所見」以外の情報を当該表示部に表示する。ある局面において、制御部180は、当該「所見」部分を追記・編集するためのボタンなどを、当該表示部に表示してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、判断が難しい疾患等の場合に、専門医等のアドバイスを受けた後、当該表示部における「所見」部分を追記・編集することで、レポートを作成することができる。
【0131】
図10は、画像診断を担当するユーザから受け付けた医用画像に対するコメントに齟齬がある場合に、当該ユーザに対し所定の通知を提示する際の画面例を示す。
【0132】
図10において、端末装置10のディスプレイ150には、基本情報欄701と、医用画像702と、コメント入力欄1001と、レポート用情報表示部704と、診断結果表示部705とが表示されている。
【0133】
コメント入力欄1001において、端末装置10の制御部180は、画像診断を担当するユーザから受け付けたコメントに齟齬がある場合に、システム1から当該ユーザに対し所定の通知を表示する。具体的には、例えば、画像診断において、所定の診断ガイドラインが規定されており、画像診断を担当するユーザが当該ガイドラインを逸脱したコメントを付している場合等に、ガイドラインにおいて初めに確認する事項について等の通知を当該ユーザに提示する。他にも、制御部180は、画像診断を担当するユーザから受け付けたコメントが、過去の診断結果に含まれるコメント等に含まれていない、またはコメントの内容が乖離している場合には、その診断が適切か否かのコメントを提示してもよい。コメント内容の乖離度の判定は、既存のあらゆる手段を用いてよく、例えば、ユークリッド距離、レーベンシュタイン距離等に基づいて判定してもよい。
【0134】
ある局面において、制御部180は、画像診断を担当するユーザから受け付けたコメントの内容を、サーバ20に送信してもよい。サーバ20の制御部203は、ユーザに提示した医用画像と、学習済みモデルとに基づいて、当該医用画像に付するべきコメントを特定する。次に、制御部203は、受け付けたコメントの内容と当該特定したコメントの内容とを上記乖離度の判定方法などにより比較し、齟齬があるか否かを判定してもよい。制御部203は、判定した結果、齟齬があると判定した場合には、内容に齟齬がある旨の通知を端末装置10に送信し、端末装置10の制御部180は当該通知をユーザに提示することとしてもよい。このとき、制御部180は、通知だけでなく、医用画像に対してさらなるコメントを付することをユーザに促してもよい。
これにより、画像診断を担当するユーザは、誤った診断をすることを防ぐことができる。また、経験の浅いユーザは、ガイドラインに沿っていない診断に対する通知を受けることで、ガイドラインに沿った適切な診断を行うことができるため、教育効果も期待できる。
また、上記開示では、学習済みモデルがサーバ20に保持されている例で説明したが、学習済みモデルは端末装置10に保持されていても良いし、端末装置10とサーバ20とで、ネットワーク80を通じて当該学習済みモデルを共有していてもよい。
【0135】
<5 変形例>
本実施形態の変形例について説明する。すなわち、以下のような態様を採用してもよい。
(1)情報処理装置であって、このプログラムが予めインストールされていてもよいし、事後的にインストールされてもよいし、このようなプログラムを外部の非一時的な記憶媒体に記憶させてもよいし、クラウドコンピューティングで動作させてもよい。
(2)方法であって、コンピュータを情報処理装置として機能させ、当該情報処理装置に、このプログラムが予めインストールされていてもよいし、事後的にインストールされてもよいし、このようなプログラムを外部の非一時的な記憶媒体に記憶させてもよいし、クラウドコンピューティングで動作させてもよい。
【0136】
<6 付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0137】
(付記1)
プロセッサ29を備えるコンピュータ20によって実行されるプログラムであって、プログラムは、プロセッサ29に、記憶部202に記憶されている、画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを読み出すステップ(S651)と、画像診断を担当する第1ユーザに画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップ(S652、S601)と、提示した医用画像に対する1または複数のコメントを第1ユーザから受け付けるステップ(S602)と、受け付けた1または複数のコメント、医用画像、医用画像を取得することに伴い生成される情報からなる群の少なくともいずれかに基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定するステップ(S653)と、特定された診断結果として含めうる情報を第1ユーザに提示するステップ(S654、S603)と、を実行させる、プログラム。
【0138】
(付記2)
画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報が、画像診断に使用するためのテキストのひな型、診断結果の報告書に含めうる画像、診断結果の報告書に含めうる音声、からなる群の少なくともいずれかを含む、付記1に記載のプログラム。
【0139】
(付記3)
医用画像を取得することに伴い生成される情報が、患部を特定する情報、患者の情報、装置の条件、検査の条件、検査技師の情報、撮影日時の情報からなる群の少なくともいずれかを含む、付記1または2に記載のプログラム。
【0140】
(付記4)
プログラムは、プロセッサ29に、さらに、受け付けた1または複数のコメント、医用画像、医用画像を取得することに伴い生成される情報からなる群の少なくともいずれかに基づいて、症例ごとに対応した報告書の書式を第1ユーザに提示するステップを実行させる、付記1から3のいずれかに記載のプログラム。
【0141】
(付記5)
プログラムは、プロセッサ29に、さらに、読みだした医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報の少なくともいずれかに基づいて、過去の診断結果を参照するステップと、参照した結果に基づいて、診断結果の報告書に含めるべきテキスト、画像の少なくともいずれかを特定するステップと、特定したテキスト、画像の少なくともいずれかを回答として入力するための1または複数の質問を作成するステップと、作成した1または複数の質問を、医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報と共に第1ユーザに提示するステップと、を実行させる、付記1から4のいずれかに記載のプログラム。
【0142】
(付記6)
プログラムは、プロセッサ29に、さらに、読みだした医用画像と当該医用画像に関する情報の少なくともいずれかに基づいて、医用画像に関して予め定められている診断のガイドラインを参照するステップと、参照したガイドラインに基づいて、診断結果の報告書に含めるべきテキスト、画像の少なくともいずれかを特定するステップと、特定したテキスト、画像の少なくともいずれかを回答として入力するための1または複数の質問を作成するステップと、作成した1または複数の質問を、医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報と共に第1ユーザに提示するステップと、を実行させる、付記1から5のいずれかに記載のプログラム。
【0143】
(付記7)
1または複数のコメントを第1ユーザから受け付けるステップ(S602)において、プログラムは、第1ユーザの情報に基づいて第1ユーザと関連する第2ユーザを特定し、特定した第2ユーザから、医用画像に対する1または複数の第2コメントを受け付ける、付記1から6のいずれかに記載のプログラム。
【0144】
(付記8)
プログラムは、プロセッサ29に、さらに、医用画像を取得することに伴い生成される情報に基づいて、医用画像に対する診断を行った経験のある1または複数のユーザを特定するステップと、特定した1または複数のユーザが作成した診断結果の情報に基づいて、1または複数のユーザのうち、医用画像に対する1または複数の第3コメントを受け付けることが推奨される第3ユーザを特定するステップと、特定した第3ユーザの情報を、第1ユーザに提示するステップと、を実行させる、付記1から7のいずれかに記載のプログラム。
【0145】
(付記9)
プログラムは、プロセッサ29に、さらに、医用画像を取得することに伴い生成される情報に基づいて、医用画像に対する診断を行った経験のある1または複数のユーザを特定するステップと、第1ユーザから、特定した1または複数のユーザのうち、医用画像に対する1または複数の第3コメントを受け付けることを希望する第3ユーザを指定するための入力操作を受け付けるステップと、受け付けた入力操作に基づいて、第3ユーザに第3コメントを促すための通知を提示するステップと、を実行させる、付記1から7のいずれかに記載のプログラム。
【0146】
(付記10)
プログラムは、前記プロセッサ29に、さらに、第1ユーザの情報を取得するステップと、取得した第1ユーザの情報と、医用画像を取得することに伴い生成される情報とに基づいて、第1ユーザ以外に医用画像に対するコメントを受け付けることが可能なユーザとして、第1ユーザと関連する第2ユーザ、医用画像と関連する第3ユーザの少なくともいずれかの情報を特定するステップと、第1ユーザ、特定された第2ユーザ、第3ユーザからなる群の少なくともいずれかのユーザから、医用画像に対する1または複数のコメントを受け付けるステップと、を実行させる、付記1から6のいずれかに記載のプログラム。
【0147】
(付記11)
コンピュータ20は、過去の医用画像および当該医用画像を取得することに伴い生成される情報と、当該医用画像の画像診断の結果および診断のガイドラインの情報と、を学習データとして学習を行うことにより生成される学習済みモデルを記憶部202に記憶させており、学習済みモデルは、医用画像および当該医用画像を取得することに伴い生成される情報を入力として受け付けることにより、当該医用画像に関する質問を出力するものであり、医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップ(S652、S601)において、プログラムは、受け付けた医用画像および前記医用画像を取得することに伴い生成される情報と、学習済みモデルとに基づいて、医用画像に関する1または複数の質問を、前記第1ユーザに提示する、付記5に記載のプログラム。
【0148】
(付記12)
コンピュータ20は、医用画像に対応する複数の学習済みモデルを記憶部202に保持しており、医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップ(S652、S601)において、プログラムは、受け付けた医用画像および医用画像を取得することに伴い生成される情報と、医用画像に対応した学習済みモデルとに基づいて、医用画像に関する1または複数の質問を、第1ユーザに提示する、付記11に記載のプログラム。
【0149】
(付記13)
1または複数のコメントを受け付けるステップ(S602)において、プログラムは、受け付けた1または複数のコメントに基づいて、報告書に含めるべき情報との乖離度合いを特定し、特定した乖離度合いに基づいて、医用画像に対するさらなるコメントを第1ユーザから受け付けるための1または複数の質問を第1ユーザに提示する、付記5または6に記載のプログラム。
【0150】
(付記14)
画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップ(S652、S601)において、プログラムは、医用画像に対するコメントを受け付けるための所定の画面と、画像診断の報告書を作成するための所定の画面とを、医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報と共に第1ユーザに対し提示する、付記1から13のいずれかに記載のプログラム。
【0151】
(付記15)
プログラムは、プロセッサに、さらに、提示されたテキストのひな型、診断結果の報告書に含めるアイコン、スタンプに使用される画像、症例ごとに対応した報告書の書式、からなる群の少なくともいずれかに対する、第1ユーザからの選択のための入力操作を受け付けるステップと、受け付けた入力操作に応答して、画像診断の報告書を作成するための所定の画面に、選択されたテキストのひな型、診断結果の報告書に含めるアイコン、スタンプに使用される画像、症例ごとに対応した報告書の書式、からなる群の少なくともいずれかを挿入し報告書を作成するステップと、を実行させる、付記14に記載のプログラム。
【0152】
(付記16)
プログラムは、プロセッサ29に、さらに、第1ユーザの情報を取得するステップと、取得した第1ユーザの情報に基づいて、作成された報告書を確認するためのユーザの候補の情報を特定し、候補の情報を第1ユーザに提示するステップと、提示した候補を選択するための入力操作を第1ユーザから受け付けるステップと、を実行させる、付記15に記載のプログラム。
【0153】
(付記17)
プログラムは、プロセッサ29に、さらに、医用画像と、学習済みモデルとに基づいて、画像診断に付するべき1または複数のコメントの情報を特定するステップと、特定した付するべき1または複数のコメントと、第2ユーザから受け付けた1または複数のコメントとを比較するステップと、比較した結果、特定したコメントと受け付けたコメントとで齟齬がある場合に、第1ユーザに対し所定の通知を提示するステップと、を実行させる、付記11または12に記載のプログラム。
【0154】
(付記18)
報告書を作成するための所定の画面には、医用画像における診断のガイドラインにおける規定・規約事項に該当する箇所を選択するための1または複数の選択欄が設けられており、プログラムは、プロセッサ29に、さらに、第1ユーザから受け付けた1または複数のコメントに基づいて、1または複数の選択欄を選択するステップを実行させる、付記14に記載のプログラム。
【0155】
(付記19)
プロセッサ29を備えるコンピュータ20によって実行される方法であって、方法は、プロセッサ29が、記憶部202に記憶されている、画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを読み出すステップ(S651)と、画像診断を担当する第1ユーザに画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップ(S652、S601)と、提示した医用画像に対する1または複数のコメントを前記第1ユーザから受け付けるステップ(S602)と、受け付けた1または複数のコメント、医用画像、医用画像を取得することに伴い生成される情報からなる群の少なくともいずれかに基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定するステップ(S653)と、特定された診断結果として含めうる情報を第1ユーザに提示するステップ(S654、S603)と、を実行する、方法。
【0156】
(付記20)
制御部203を備える情報処理装置20であって、制御部203が、記憶部202に記憶されている、画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを読み出すステップ(S651)と、画像診断を担当する第1ユーザに画像診断に使用する医用画像と当該医用画像を取得することに伴い生成される情報とを提示するステップ(S652、S601)と、提示した医用画像に対する1または複数のコメントを前記第1ユーザから受け付けるステップ(S602)と、受け付けた1または複数のコメント、医用画像、医用画像を取得することに伴い生成される情報からなる群の少なくともいずれかに基づいて、画像診断の報告書に診断結果として含めうる情報を特定するステップ(S653)と、特定された診断結果として含めうる情報を第1ユーザに提示するステップ(S654、S603)と、を実行する、情報処理装置。
【符号の説明】
【0157】
10 端末装置、12 通信インタフェース、13 入力装置、14 出力装置、15 メモリ、16 記憶部、19 プロセッサ、20 サーバ、22 通信インタフェース、23 入出力インタフェース、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、80 ネットワーク、170 記憶部、1701 ユーザ情報、1702 医用画像情報、180 制御部、1801 入力操作受付部、1802 送受信部、1803 データ処理部、1804 報知制御部、130 操作受付部、1301 キーボード、1302 マウス、140 音声処理部、141 マイク、142 スピーカ、150 ディスプレイ、160 位置情報センサ、2021 ユーザ情報データベース、2022 医用画像データベース、2023 診断結果情報データベース、2024 レポート用情報データベース、2025 学習済みモデルデータベース、2031 受信制御モジュール、2032 送信制御モジュール、2033 ユーザ情報取得モジュール、2034 医用画像取得モジュール、2035 診断結果情報取得モジュール、2036 レポート用情報参照モジュール、2037 学習済みモデル参照モジュール。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10