(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023030505
(43)【公開日】2023-03-08
(54)【発明の名称】マスク製造装置
(51)【国際特許分類】
B65H 45/08 20060101AFI20230301BHJP
A62B 18/02 20060101ALI20230301BHJP
【FI】
B65H45/08
A62B18/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021135675
(22)【出願日】2021-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】000178675
【氏名又は名称】ヤマシンフィルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100170070
【弁理士】
【氏名又は名称】坂田 ゆかり
(72)【発明者】
【氏名】秋山 昌之
(72)【発明者】
【氏名】吉丸 高平
【テーマコード(参考)】
2E185
3F108
【Fターム(参考)】
2E185BA16
3F108AA01
3F108AB04
3F108AC10
3F108BA02
3F108BB01
3F108BB11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】簡単な構成で効率良くマスクを製造できる装置の提供。
【解決手段】搬送方向に沿った折り曲げ線で搬送方向と略直交する幅方向に折り込む折り込み部とを備え、折り込み部は、搬送方向に沿って延設された第1板状部材、第2板状部材及び第3板状部材を有し、第1板状部材は、搬送方向に沿って略水平方向に延設された第1ガイド部を有し、第2板状部材は、搬送方向に沿って上流側からみて第1板状部材の左側に設けられており、搬送方向に沿って略水平方向に延設された第2ガイド部を有し、第3板状部材は、搬送方向に沿って上流側からみて第1板状部材の右側に設けられており、搬送方向に沿って略水平方向に延設された第3ガイド部を有し、第2ガイド部及び第3ガイド部は、第1ガイド部よりも鉛直方向下側に設けられている。第2ガイド部及び第3ガイド部は搬送方向の下流に向かうにつれて、中心線に近くなるように搬送方向に対して傾いている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状のシートを搬送方向に搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送される前記シートを前記搬送方向に沿った折り曲げ線で前記搬送方向と略直交する幅方向に折り込む折り込み部と、
を備え、
前記折り込み部は、前記搬送方向に沿って延設された第1板状部材、第2板状部材及び第3板状部材を有し、
前記第1板状部材は、前記搬送方向に沿って略水平方向に延設された第1ガイド部を有し、
前記第2板状部材は、前記搬送方向に沿って上流側からみて前記第1板状部材の左側に設けられており、前記搬送方向に沿って略水平方向に延設された第2ガイド部を有し、
前記第3板状部材は、前記搬送方向に沿って上流側からみて前記第1板状部材の右側に設けられており、前記搬送方向に沿って略水平方向に延設された第3ガイド部を有し、
前記第2ガイド部及び前記第3ガイド部は、それぞれ、前記第1ガイド部よりも鉛直方向下側に設けられており、
平面視において、前記第1ガイド部は、長手方向に沿った中心線が前記搬送方向と平行であり、前記第2ガイド部及び前記第3ガイド部は、前記搬送方向の下流に向かうにつれて、前記中心線に近くなるように前記搬送方向に対して傾いている
ことを特徴とするマスク製造装置。
【請求項2】
前記第1ガイド部は、平面視において、前記搬送方向の上流側における幅が前記搬送方向の下流側における幅より広い台形状である
ことを特徴とする請求項1に記載のマスク製造装置。
【請求項3】
前記第1ガイド部と前記第2ガイド部との鉛直方向の距離及び前記第1ガイド部と前記第3ガイド部との鉛直方向の距離は、前記シートの厚さの6倍以下である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマスク製造装置。
【請求項4】
前記第2板状部材及び前記第3板状部材の前記幅方向の位置を調整する幅調整部を有する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のマスク製造装置。
【請求項5】
前記第2板状部材及び前記第3板状部材の高さを調整する高さ調整部を有する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のマスク製造装置。
【請求項6】
前記第2板状部材は、前記搬送方向に沿って鉛直方向に延設された第2保持部を有し、
前記第3板状部材は、前記搬送方向に沿って鉛直方向に延設された第3保持部を有し、
前記幅調整部は、前記幅方向に沿って設けられた1又は複数の棒状部材と、前記第2保持部と前記棒状部材とを連結する第1連結部材と、前記第3保持部と前記棒状部材とを連結する第2連結部材と、を有し、
前記第1連結部材を前記棒状部材に沿って移動させることで前記第2ガイド部を前記幅方向に移動させ、
前記第2連結部材を前記棒状部材に沿って移動させることで前記第3ガイド部を前記幅方向に移動させる
ことを特徴とする請求項4に記載のマスク製造装置。
【請求項7】
前記幅調整部は、前記折り込み部の前記搬送方向の上流側の端近傍及び前記搬送方向の下流側の端近傍にそれぞれ設けられている
ことを特徴とする請求項4又は6に記載のマスク製造装置。
【請求項8】
前記高さ調整部は、前記折り込み部の前記搬送方向の上流側の端近傍及び前記搬送方向の下流側の端近傍にそれぞれ設けられている
ことを特徴とする請求項5に記載のマスク製造装置。
【請求項9】
前記折り込み部は、前記搬送方向に沿って延設された第4板状部材及び第5板状部材を有し、
前記第4板状部材は、前記第2ガイド部の下側に前記第2ガイド部と略平行に設けられた第4ガイド部を有し、
前記第5板状部材は、前記第3ガイド部の下側に前記第3ガイド部と略平行に設けられた第5ガイド部を有する
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のマスク製造装置。
【請求項10】
前記折り込み部は、前記搬送方向に沿って延設された第6板状部材を有し、
前記第6板状部材は、前記第5ガイド部の下側に前記第5ガイド部と略平行に設けられた第6ガイド部を有し、
前記第6ガイド部は、前記搬送方向に沿って上流側からみて前記第5ガイド部に対して右側にずれている
ことを特徴とする請求項9に記載のマスク製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスク製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、和紙を自動的に折り畳んで紙マスクの本体を作る紙マスク自動折りたたみ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の発明では、紙マスク本体の製造に複数の工程が必要であり、また工程毎に装置構成が異なるため、装置構成が複雑になるという問題がある。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、簡単な構成で効率良くマスクを製造することができるマスク製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るマスク製造装置は、例えば、帯状のシートを搬送方向に搬送する搬送部と、前記搬送部によって搬送される前記シートを前記搬送方向に沿った折り曲げ線で前記搬送方向と略直交する幅方向に折り込む折り込み部と、を備え、前記折り込み部は、前記搬送方向に沿って延設された第1板状部材、第2板状部材及び第3板状部材を有し、前記第1板状部材は、前記搬送方向に沿って略水平方向に延設された第1ガイド部を有し、前記第2板状部材は、前記搬送方向に沿って上流側からみて前記第1板状部材の左側に設けられており、前記搬送方向に沿って略水平方向に延設された第2ガイド部を有し、前記第3板状部材は、前記搬送方向に沿って上流側からみて前記第1板状部材の右側に設けられており、前記搬送方向に沿って略水平方向に延設された第3ガイド部を有し、前記第2ガイド部及び前記第3ガイド部は、それぞれ、前記第1ガイド部よりも鉛直方向下側に設けられており、平面視において、前記第1ガイド部は、長手方向に沿った中心線が前記搬送方向と平行であり、前記第2ガイド部及び前記第3ガイド部は、前記搬送方向の下流に向かうにつれて、前記中心線に近くなるように前記搬送方向に対して傾いていることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るマスク製造装置によれば、略水平方向に延設された第1ガイド部、第2ガイド部及び第3ガイド部を有し、第2ガイド部及び第3ガイド部は第1ガイド部よりも鉛直方向下側に設けられている。平面視において、第1ガイド部は、長手方向に沿った中心線が前記搬送方向と平行であり、第2ガイド部及び第3ガイド部は、搬送方向の下流に向かうにつれて中心線に近くなるように搬送方向に対して傾いている。これにより、第1ガイド部、第2ガイド部及び第3ガイド部のみで搬送されるシートを折り曲げることができる。したがって、簡単な構成で効率良くマスクを製造することができる。
【0008】
前記第1ガイド部は、平面視において、前記搬送方向の上流側における幅が前記搬送方向の下流側における幅より広い台形状であってもよい。これにより、折り曲げ線が形成される位置を安定させることができる。
【0009】
前記第1ガイド部と前記第2ガイド部との鉛直方向の距離及び前記第1ガイド部と前記第3ガイド部との鉛直方向の距離は、前記シートの厚さの6倍以下であってもよい。これにより、折り曲げ線でシートを確実に折り曲げることができる。
【0010】
前記第2板状部材及び前記第3板状部材の前記幅方向の位置を調整する幅調整部を有してもよい。また、前記第2板状部材及び前記第3板状部材の高さを調整する高さ調整部を有してもよい。これにより、折り曲げ線の位置の調整が容易であり、様々な寸法のマスクを製造することができる。
【0011】
前記第2板状部材は、前記搬送方向に沿って鉛直方向に延設された第2保持部を有し、前記第3板状部材は、前記搬送方向に沿って鉛直方向に延設された第3保持部を有し、前記幅調整部は、前記幅方向に沿って設けられた1又は複数の棒状部材と、前記第2保持部と前記棒状部材とを連結する第1連結部材と、前記第3保持部と前記棒状部材とを連結する第2連結部材と、を有し、前記第1連結部材を前記棒状部材に沿って移動させることで前記第2ガイド部を前記幅方向に移動させ、前記第2連結部材を前記棒状部材に沿って移動させることで前記第3ガイド部を前記幅方向に移動させてもよい。これにより、第2ガイド部、第3ガイド部の位置をそれぞれ微調整することができる。
【0012】
前記幅調整部は、前記折り込み部の前記搬送方向の上流側の端近傍及び前記搬送方向の下流側の端近傍にそれぞれ設けられていてもよい。また、前記高さ調整部は、前記折り込み部の前記搬送方向の上流側の端近傍及び前記搬送方向の下流側の端近傍にそれぞれ設けられていてもよい。これにより、第1板状部材~第3板状部材の位置、すなわちシートの折り曲げ線の位置を細かく調整することができる。
【0013】
前記折り込み部は、前記搬送方向に沿って延設された第4板状部材及び第5板状部材を有し、前記第4板状部材は、前記第2ガイド部の下側に前記第2ガイド部と略平行に設けられた第4ガイド部を有し、前記第5板状部材は、前記第3ガイド部の下側に前記第3ガイド部と略平行に設けられた第5ガイド部を有してもよい。これにより、第2ガイド部及び第3ガイド部の端で谷折りしたシートを第4ガイド部及び第5ガイド部で保持することができる。
【0014】
前記折り込み部は、前記搬送方向に沿って延設された第6板状部材を有し、前記第6板状部材は、前記第5ガイド部の下側に前記第5ガイド部と略平行に設けられた第6ガイド部を有し、前記第6ガイド部は、前記搬送方向に沿って上流側からみて前記第5ガイド部に対して右側にずれていてもよい。これにより、マスク着用時に着用者の鼻を覆う部分を形成することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、簡単な構成で効率良くマスクを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】マスク製造装置1の概略を示す図であり、(A)は平面図であり、(B)は上流方向から見た斜視図であり、(C)は部分斜視図である。
【
図2】マスク製造装置1により折り曲げられたシートSを示す図であり、(A)はシートSの面と直交する方向から見た図であり、(B)は(A)のA-A断面図である。
【
図3】マスク製造装置1により折り曲げられたシートSを用いて製造されたマスク100を示す図である。
【
図5】第1板状部材21の概略を示す図であり、(A)は平面図であり、(B)は側面図である。
【
図6】第2板状部材22の概略を示す図であり、(A)は平面図であり、(B)は側面図である。
【
図7】幅調整部31及び高さ調整部33の概略を示す斜視図であり、(A)は搬送方向F下流側から見た図であり、(B)は搬送方向F上流側から見た図である。
【
図8】幅調整部32及び高さ調整部34の概略を示す斜視図であり、(A)は幅方向W斜め上側から見た図であり、(B)は搬送方向F上流側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明のマスク製造装置は、不織布、紙等のシートSを折り曲げてマスク本体部を製造する装置である。
【0018】
図1は、マスク製造装置1の概略を示す図であり、(A)は平面図(鉛直方向上側から見た図)であり、(B)は上流方向から見た斜視図であり、(C)は部分斜視図である。以下、シートSの搬送方向を搬送方向Fとし、搬送方向Fと略直交する方向を幅方向Wとする。
【0019】
マスク製造装置1は、主として、搬送部10と、折り込み部20と、調整部30とを有する。
【0020】
搬送部10は、被処理材である帯状のシートS(
図1では図示省略)を搬送方向Fに搬送する。搬送部10は、折り込み部20に隣接して、折り込み部20の搬送方向Fの上流側(
図1では図示省略)及び下流側に設けられている。搬送部10は、例えば鉛直方向に並んで設けられた2つのローラ11、12を含み、ローラ11、12をそれぞれ反対方向に回転させることによりシートSを搬送方向Fに(搬送方向Fの上流側から下流側に向けて)搬送する。
【0021】
折り込み部20は、搬送部10によって搬送されるシートSを搬送方向Fに沿った折り曲げ線(後に詳述)で幅方向Wに折り込む。本実施の形態では、搬送方向F及び幅方向Wは、水平方向に沿っているが、水平方向に対して傾いていてもよい。
【0022】
調整部30は、折り込み部20の幅方向Wの位置を調整する幅調整部31、32と、折り込み部20の高さを調整する高さ調整部33、34とを有する。
【0023】
ここで、マスク製造装置1が製造するマスクについて説明する。
図2は、マスク製造装置1により折り曲げられたシートSを示す図であり、(A)はシートSの面と直交する方向から見た図であり、(B)は(A)のA-A断面図である。
【0024】
シートSは、シートSの長手方向、すなわち搬送方向Fに沿った折り曲げ線101、102、103、104、105で幅方向Wに折り込まれている。折り曲げ線101、102、105でシートSが山折りにされ、折り曲げ線103、104でシートSが谷折りにされる。
【0025】
折り曲げ線101でシートSが山折りにされることで、シートSの端108が内側(中心線ax1側)に折り込まれている。表側(
図2(A)紙面手前側)からみて中心線ax1の両側の折り曲げ線102、105でシートSが山折りにされることで、中心線ax1を含む中央部Cが表側に突出可能となり、折り曲げ線103、104でシートSが谷折りにされてシートSが外側(中心線ax1から離れた側)に折り込まれることで、中央部Cが袋状に形成される。
【0026】
図3は、マスク製造装置1により折り曲げられたシートSを用いて製造されたマスク100を示す図である。
図2に示すシートSを幅方向Wに沿った切断線111、112で切断し、切断線111、112の近傍で溶着して、折り曲げ線101~105で折り曲げられたシートSが開かないようにする。また、折り曲げ線101と折り曲げ線102との間を円弧状の溶着線113で溶着し、折り曲げ線101により折り曲げられた部分(折り曲げ線101と端108との間の部分)が浮き上がらないようにする。また、シートSの端109(
図2参照)と折り曲げ線105との間を円弧状の切断線114で切断し、切断線114の近傍で溶着する。これにより、マスク本体110が完成する。なお、切断線114での切断は必須ではない。
【0027】
切断線111、112の近傍でマスク本体110に紐120を溶着してマスク100が完成する。なお、端108の近傍に樹脂や金属の板状部材121を設けてもよい。これにより、溶着線113でマスク本体110を開いて端108を引き出して着用者の鼻に当て、板状部材121を鼻に沿って折り曲げることで、マスク本体110を着用者の鼻に密着させることができる。
【0028】
図4は、折り込み部20の概略を示す断面図である。なお、
図4では、断面を示すハッチングを省略する。
図4において、紙面横方向が幅方向Wであり、紙面手前から奥に向かう方向が搬送方向Fである。
【0029】
折り込み部20は、主として、第1板状部材21と、第2板状部材22と、第3板状部材23と、第4板状部材24と、第5板状部材25と、第6板状部材26を有する。第1板状部材21、第2板状部材22、第3板状部材23、第4板状部材24、第5板状部材25及び第6板状部材26は、板状の材料を折り曲げて形成されており、搬送方向に沿って延設されている。
【0030】
第1板状部材21は、搬送方向Fに沿って略水平方向に延設された第1ガイド部21a、21bと、搬送方向Fに沿って略鉛直方向に延設された第1保持部21c、21dとを有する。なお、第1保持部21c、21dは鉛直方向に沿っていなくてもよく、鉛直方向に対して傾いていてもよい。
【0031】
第2板状部材22は、搬送方向Fに沿って上流側からみて、第1板状部材21の左側に設けられている。第4板状部材24は、第2板状部材22の鉛直方向下側に設けられている。
【0032】
第2板状部材22及び第4板状部材24は同一形状である。第2板状部材22、第4板状部材24は、それぞれ、搬送方向Fに沿って略水平方向に延設された第2ガイド部22a、第4ガイド部24aと、搬送方向Fに沿って略鉛直方向に延設された第2保持部22b、第4保持部24bとを有する。第4ガイド部24aは、第2ガイド部22aの下側に第2ガイド部22aと略平行に設けられている。なお、第2保持部22b及び第4保持部24bは鉛直方向に沿っていなくてもよく、鉛直方向に対して傾いていてもよい。
【0033】
第3板状部材23は、搬送方向Fに沿って上流側からみて第1板状部材21の右側に設けられている。第5板状部材25及び第6板状部材26は、第3板状部材23の鉛直方向下側に設けられている。
【0034】
第3板状部材23、第5板状部材25及び第6板状部材26は同一形状である。第3板状部材23、第5板状部材25及び第6板状部材26は、それぞれ、搬送方向Fに沿って略水平方向に延設された第3ガイド部23a、第5ガイド部25a、第6ガイド部26aと、搬送方向Fに沿って略鉛直方向に延設された第3保持部23b、第5保持部25b、第6保持部26bとを有する。第5ガイド部25aは、第3ガイド部23aの下側に第3ガイド部23aと略平行に設けられる。また、第6ガイド部26aは、第5ガイド部25aの下側に第5ガイド部25aと略平行に、かつ、搬送方向Fに沿って上流側からみて第5ガイド部25aに対して右側にずれている。なお、第3保持部23b、第5保持部25b及び第6保持部26bは鉛直方向に沿っていなくてもよく、鉛直方向に対して傾いていてもよい。
【0035】
第1ガイド部21a、21b、第2ガイド部22a、第3ガイド部23a、第4ガイド部24a、第5ガイド部25a及び第6ガイド部26aは、搬送されるシートSを所望の位置に案内する。第1保持部21c、21d、第2保持部22b、第3保持部23b、第4保持部24b、第5保持部25b及び第6保持部26bは、それぞれ、調整部30を介して第1板状部材21、第2板状部材22、第3板状部材23、第4板状部材24、第5板状部材25及び第6板状部材26を枠体40(
図1等参照)に保持する。
【0036】
図5は、第1板状部材21の概略を示す図であり、(A)は平面図であり、(B)は側面図である。1枚の板状の部材を折り曲げて第1ガイド部21a及び第1保持部21cを形成し、他の1枚の板状の部材を折り曲げて第1ガイド部21b及び第1保持部21d(
図4参照)を形成して、第1保持部21c及び第1保持部21dが溶接等により接合されることで第1板状部材21が形成される。第1板状部材21(第1ガイド部21a、21b)の中心線axは、第1ガイド部21aと第1ガイド部21bとの境界線に沿っている。
【0037】
第1ガイド部21a、21bは、平面視において、搬送方向Fの上流側における幅が搬送方向Fの下流側における幅より広い台形状であり、第1ガイド部21a、21bの幅方向外側の辺21e、21fは、搬送方向Fに対して傾いている。本実施の形態では、長さLが560mm、搬送方向Fにおける上流側の端の幅W1が13mm、搬送方向Fにおける下流側の端の幅W2が33mmであり、辺21e、21fの勾配は略2°である。
【0038】
辺21e、21fに勾配をつけることで、折り込み部20に沿ってシートSを搬送しながらシートSの折り曲げ線102、105の位置を内側から外側に向けて少しずつ移動させて、搬送方向Fの下流側の端で最終的に折り曲げ線102、105の位置決めを行うため、折り曲げ線102と折り曲げ線103との間の出来上がり寸法を安定させることができる。なお、ここでいう内側とは、シートSの幅方向の中心側であり、内側から外側に向かう方向とは、幅方向の中心から端108、109に向かう方向である。
【0039】
第1保持部21c及び第1保持部21dには、複数の孔21g、21h及び長孔21i、21j、21kが設けられている。孔21g、21h及び長孔21i、21j、21kには、幅調整部31、32又は高さ調整部33、34が設けられる。
【0040】
図6は、第2板状部材22の概略を示す図であり、(A)は平面図であり、(B)は側面図である。第3板状部材23は第2板状部材22と同一形状であり、第3板状部材23、第5板状部材25及び第6板状部材26は第2板状部材22と幅方向Wの幅のみが異なるため、説明を省略する。
【0041】
1枚の板状の部材を折り曲げることで、第2ガイド部22a及び第2保持部22bが形成される。本実施の形態では、板状部材を約90°折り曲げているが、板状部材の折り曲げ角度は約90°に限られない。第2ガイド部22aの第2保持部22bが設けられていない側の端を辺22cとする。
【0042】
第2保持部22bには、複数の孔22d、22e及び長孔22f、22g、22hが設けられている。孔22d、22e及び長孔22f、22g、22hには、幅調整部31、32又は高さ調整部33、34が設けられている。
【0043】
図4の説明に戻る。第2ガイド部22aの第1板状部材21側の端は辺22cであり、第3ガイド部23aの第1板状部材21側の端は辺23cであり、第4ガイド部24aの第1板状部材21側の端は辺24cであり、第5ガイド部25aの第1板状部材21側と反対側の端は辺25cである。
【0044】
なお、
図4では、第2ガイド部22aと第4ガイド部24aの幅方向Wの位置、すなわち辺22cと辺24cの位置は略同じであるが、第2ガイド部22aと第4ガイド部24aの幅方向Wの位置は異なっていてもよい。
【0045】
折り込み部20に沿ってシートSが搬送されると、第1ガイド部21a、21bの両端である辺21e、21fでそれぞれシートSが山折りにされ、シートSに折り曲げ線102、105が形成される。折り曲げ線105で折り曲げられたシートSは、第1ガイド部21aと第2ガイド部22aとの間に挟まれている。また、折り曲げ線102で折り曲げられたシートSは、第1ガイド部21bと第3ガイド部23aとの間に挟まれている。
【0046】
また、折り込み部20に沿ってシートSが搬送されると、第2ガイド部22aの第1ガイド部21a側(搬送方向Fに沿って上流側からみて右側)の端である辺22cでシートSが谷折りにされ、シートSに折り曲げ線104が形成される。折り曲げ線104で折り曲げられたシートSは、第2ガイド部22aと第4ガイド部24aとの間に保持される。
【0047】
また、折り込み部20に沿ってシートSが搬送されると、第3ガイド部23aの第1ガイド部21b側(搬送方向Fに沿って上流側からみて左側)の端である辺23cでシートSが谷折りにされ、シートSに折り曲げ線103が形成される。折り曲げ線103で折り曲げられたシートSは、第3ガイド部23aと第5ガイド部25aとの間に挟まれている。
【0048】
また、折り込み部20に沿ってシートSが搬送されると、第5ガイド部25aの第1ガイド部21bから遠い側(搬送方向Fに沿って上流側からみて右側)の端である辺25cでシートSが谷折りにされ、シートSに折り曲げ線101が形成される。折り曲げ線101で折り曲げられたシートSは、第5ガイド部25aと第6ガイド部26aとの間に保持される。
【0049】
図4では、第1板状部材21、第2板状部材22、第3板状部材23、第4板状部材24及び第5板状部材25が離れて図示されているが、実際には第1板状部材21、第2板状部材22、第3板状部材23、第4板状部材24及び第5板状部材25は近接している。例えば、第1ガイド部21aと第2ガイド部22aとの間、第1ガイド部21aと第3ガイド部23aとの間及び第3ガイド部23aと第5ガイド部25aとの間の距離d1は略3.5mmである。なお、距離d1はシートSの厚さの6倍以下であることが望ましい。
【0050】
なお、第2ガイド部22aと第4ガイド部24aとの間の距離d2及び第5ガイド部25aと第6ガイド部26aとの間の距離d3は、図示された形態に限られず、距離d1より広くても狭くてもよいし、距離d1と同じでもよい。
【0051】
また、距離d1、d2、d3を、搬送方向Fの上流から下流に向かうにつれて小さくしてもよい。このように、距離d1、d2、d3に勾配をつけることで、シートSの高さ方向の位置が徐々に決まり、シートSの蛇行を防止するとともに、マスク本体110の出来上がり寸法を安定させることができる。
【0052】
第2保持部22b、第3保持部23b、第4保持部24b、第5保持部25b及び第6保持部26bは、それぞれ、幅調整部31、32及び高さ調整部33、34に連結されており、幅方向Wの位置及び高さ(鉛直方向の位置)を調整することができる。
【0053】
図7は、幅調整部31及び高さ調整部33の概略を示す斜視図であり、(A)は搬送方向F下流側から見た図であり、(B)は搬送方向F上流側から見た図である。幅調整部31及び高さ調整部33は、折り込み部20の搬送方向Fの上流側の端近傍に設けられている。
【0054】
幅調整部31は、主として、棒状部材31a、31bと、連結部材31c、31d、31e、31f、31g、31hと、を有する。連結部材31cは第1保持部21c、21dに設けられており、第1保持部21c、21dと棒状部材31bとを連結する。連結部材31dは、第2保持部22bに設けられており、第2保持部22bと棒状部材31aとを連結する。連結部材31eは、第3保持部23bに設けられており、第3保持部23bと棒状部材31aとを連結する。連結部材31fは、第4保持部24bに設けられており、第4保持部24bと棒状部材31bとを連結する。連結部材31gは、第5保持部25bに設けられており、第5保持部25bと棒状部材31bとを連結する。連結部材31hは、第6保持部26bに設けられている。第6保持部26bと棒状部材31aとを連結する。
【0055】
棒状部材31aは、連結部材31d、31e、31hのそれぞれに設けられた孔に挿入されており、連結部材31d、31e、31hは、それぞれ棒状部材31aに沿って幅方向Wに移動可能である。これにより、連結部材31d、31e、31h、すなわち第2板状部材22、第3板状部材23、第6板状部材26の幅方向Wの位置をそれぞれ調整することができる。また、調整量も無段階に調整可能である。
【0056】
棒状部材31bは、連結部材31c、31f、31gのそれぞれに設けられた孔に挿入されており、連結部材31c、31f、31gは、棒状部材31bに沿って幅方向Wに移動可能である。これにより、連結部材31c、31f、31g、すなわち第1板状部材21、第4板状部材24、第5板状部材25の幅方向Wの位置をそれぞれ調整することができる。また、調整量も無段階に調整可能である。
【0057】
高さ調整部33は、主として、棒状部材33a、33b、33c、33d、33e、33fを有する。棒状部材33a、33b、33c、33d、33e、33fは、それぞれ、連結部材31d、31e、31h、31f、31c、31gに設けられている。棒状部材33a、33b、33cに沿って、連結部材31d、31e、31h及び棒状部材31a、すなわち第2板状部材22、第3板状部材23、第6板状部材26の鉛直方向の位置を調整することができる。また、棒状部材33d、33e、33fに沿って、連結部材31c、31f、31g及び棒状部材31b、すなわち第1板状部材21、第4板状部材24、第5板状部材25の鉛直方向の位置を調整することができる。
【0058】
図8は、幅調整部32及び高さ調整部34の概略を示す斜視図であり、(A)は幅方向W斜め上側から見た図であり、(B)は搬送方向F上流側から見た図である。幅調整部32及び高さ調整部34は、折り込み部20の搬送方向Fの下流側の端近傍に設けられている。
【0059】
幅調整部32は、主として、棒状部材32a、32b、32cと、連結部材32d、32e、32f、32g、32hと、を有する。連結部材32gは、第1保持部21c、21d(
図8では図示せず)に設けられており、第1保持部21c、21dと棒状部材32cとを連結する。連結部材32dは、第2保持部22bに設けられており、第2保持部22bと棒状部材32aとを連結する。連結部材32eは、第3保持部23bに設けられており、第3保持部23bと棒状部材32aとを連結する。連結部材32fは、第4保持部24bに設けられており、第4保持部24bと棒状部材32cとを連結する。連結部材32hは、第6保持部26bに設けられており、第6保持部26bと棒状部材32bとを連結する。図示しない連結部材(連結部材32i)は、第5保持部25bに設けられており、第5保持部25bと棒状部材32cとを連結する。
【0060】
棒状部材31aは、連結部材32d、32eのそれぞれに設けられた孔に挿入されており、連結部材32d、32eは、それぞれ棒状部材31aに沿って幅方向Wに移動可能である。これにより、連結部材32d、32e、すなわち第2板状部材22、第3板状部材23の幅方向Wの位置をそれぞれ調整することができる。また、棒状部材32bは、連結部材32hに設けられた孔に挿入されており、連結部材32hは、棒状部材32bに沿って幅方向Wに移動可能である。これにより、連結部材32h、すなわち第6板状部材26の幅方向Wの位置を調整することができる。また、調整量も無段階に調整可能である。
【0061】
棒状部材32cは、連結部材32f、32g、32iのそれぞれに設けられた孔に挿入されており、連結部材32f、32g、32iは、棒状部材32cに沿って幅方向Wに移動可能である。これにより、連結部材32f、32g、32i、すなわち第1板状部材21、第4板状部材24、第5板状部材25の幅方向Wの位置をそれぞれ調整することができる。また、調整量も無段階に調整可能である。
【0062】
高さ調整部34は、主として、棒状部材34a、34b、34c、34d、34eを有する。棒状部材34aは、連結部材32dに設けられた孔に挿入されており、先端が第2保持部22b(長孔22h)に設けられている。棒状部材34aを連結部材32d(棒状部材32a)に対して鉛直方向に移動させることで、第2板状部材22の鉛直方向の位置を調整する。
【0063】
棒状部材34bは、連結部材32eに設けられた孔に挿入されており、先端が第3保持部23bに設けられている。棒状部材34bを連結部材32e(棒状部材32a)に対して鉛直方向に移動させることで、第3板状部材23の鉛直方向の位置を調整する。
【0064】
棒状部材34cは、連結部材32hに設けられた孔に挿入されており、先端が第6保持部26bに設けられている。棒状部材34cを連結部材32h(棒状部材32b)に対して鉛直方向に移動させることで、第6板状部材26の鉛直方向の位置を調整する。
【0065】
棒状部材34dは、連結部材32fに設けられた孔に挿入されており、先端が第4保持部24bに設けられている。棒状部材34dを連結部材32f(棒状部材32c)に対して鉛直方向に移動させることで、第4板状部材24の鉛直方向の位置を調整する。
【0066】
棒状部材34eは、連結部材32gに設けられた孔に挿入されており、先端が第1保持部21c、21d(
図8では図示せず)に設けられている。棒状部材34eを連結部材32g(棒状部材32c)に対して鉛直方向に移動させることで、第1板状部材21の鉛直方向の位置を調整する。
【0067】
図示しない棒状部材(棒状部材34f)は、図示しない連結部材(連結部材32i)に設けられた孔に挿入されており、先端が第5保持部25b(
図8では図示せず)に設けられている。棒状部材34fを連結部材32i(棒状部材32c)に対して鉛直方向に移動させることで、第5板状部材25の鉛直方向の位置を調整する。
【0068】
例えば、棒状部材34a~34fに雄ネジを形成し、連結部材32d、32e、32f、32g、32h、32iにネジ孔(雌ネジ)を形成することで、無段階に高さ方向の移動量が調整可能である。
【0069】
また、棒状部材34a~34fには、それぞれ弾性部材35が設けられている。弾性部材35は例えばコイルばねであり、弾性部材35の中空部に棒状部材34a~34fが挿入されている。弾性部材35は、第1板状部材21~第6板状部材26を連結部材32d~32iから遠ざける方向の力を付勢する。これにより、第1板状部材21~第6板状部材26の高さ方向の位置が固定される。
【0070】
図1の説明に戻る。
図1(A)は、幅調整部31、32及び高さ調整部33、34により、第1板状部材21と、第2板状部材22と、第3板状部材23と、第4板状部材24と、第5板状部材25と、第6板状部材26の幅方向Wの位置及び高さが調整された後の状態を示す。
【0071】
平面視において、第1板状部材21(第1ガイド部21a、21b)は、長手方向に沿った中心線ax(
図5参照)が搬送方向Fと平行であり、第2板状部材22、第3板状部材23、第4板状部材24、第5板状部材25及び第6板状部材26は、搬送方向Fに対して傾いている。言い換えれば、平面視において、第2ガイド部22a、第3ガイド部23a、第4ガイド部24a、第5ガイド部25a及び第6ガイド部26aは、搬送方向Fの下流に向かうにつれて、第1板状部材21の長手方向の中心線に近くなるように、搬送方向Fに対して傾いている。
【0072】
折り込み部20の搬送方向F上流端近傍では、辺22cが辺21eより幅方向W外側に配置されているが、搬送方向F下流側では辺22cが辺21eよりも幅方向W内側に配置されている。言い換えれば、平面視において、搬送方向F上流端近傍では第1ガイド部21aと第2ガイド部22aとが重ならず、搬送方向F下流域(少なくとも搬送方向F下流端近傍)では、第1ガイド部21aと第2ガイド部22aとが重なる。
【0073】
また、折り込み部20の搬送方向F上流端近傍では、辺23cが辺21fより幅方向W外側に配置されているが、搬送方向F下流側では辺23cが辺21fよりも幅方向W内側に配置されている。言い換えれば、平面視において、搬送方向F上流端近傍では第1ガイド部21bと第3ガイド部23aとが重ならず、搬送方向F下流域(少なくとも搬送方向F下流端近傍)では、第1ガイド部21bと第3ガイド部23aとが重なる。
【0074】
同様に、幅方向Wにおいて、第1ガイド部21a、21bと第5ガイド部25aとは搬送方向Fの下流に向かうにつれて近づいていき、第1ガイド部21a、21bと第6ガイド部26aとは搬送方向Fの下流に向かうにつれて近づいていく。これにより、搬送方向Fに沿ってシートSを搬送することで、折り曲げ線101~105の位置を徐々に移動させることができる。
【0075】
本実施の形態によれば、第2ガイド部22a及び第3ガイド部23aを第1ガイド部21a、21bよりも鉛直方向下側に設け、第1ガイド部21a、21bを中心線axが搬送方向Fと平行に設け、第2ガイド部22a及び第3ガイド部23aを搬送方向Fの下流に向かうにつれて、中心線axに近くなるように搬送方向Fに対して傾いていることで、搬送方向Fに沿ってシートSを搬送することで折り曲げ線102、105の位置を徐々に移動させ、折り込み部20からシートSが搬出されるときには折り曲げ線102、105でシートSが山折りにされる。これにより、簡単な構成で効率良くマスク100を製造することができる。
【0076】
すなわち、本実施の形態では、従来のマスク製造装置のように、工程毎に異なる装置構成は必要なく、シートSを搬送するだけでシートSを折り曲げることができる。
【0077】
また、本実施の形態によれば、平面視において、第1ガイド部21a、21bが、搬送方向Fの上流側における幅が搬送方向Fの下流側における幅より広い台形状である、すなわち辺21e、21fに勾配をつけることで、シートSを搬送しながらシートSの折り曲げ線102、105の位置を内側から外側に向けて少しずつ移動させて、搬送方向Fの下流側の端で最終的に折り曲げ線102、105の位置決めを行うため、折り曲げ線102と折り曲げ線103との間の出来上がり寸法を安定させることができる。
【0078】
また、本実施の形態によれば、距離d1をシートSの厚さの6倍以下とすることで、折り曲げ線101~105でシートSを確実に折り曲げることができる。
【0079】
また、本実施の形態によれば、幅調整部31、32又は高さ調整部33、34を有するため、折り曲げ線101~105の位置の調整が容易である。また、様々な寸法のマスク本体110を製造することができる。また、幅調整部31、32が棒状部材31a、32aを有し、連結部材31d、31e、32d、32eを棒状部材31a、32aに沿って移動させる構成とすることで、第2ガイド部22a、第3ガイド部23aを別々に微調整することができる。
【0080】
また、本実施の形態によれば、幅調整部31、32又は高さ調整部33、34を折り込み部20の搬送方向Fの上流側の端近傍及び搬送方向Fの下流側の端近傍にそれぞれ設けることで、第1板状部材21~第6板状部材26の位置、すなわち折り曲げ線101~105の位置を細かく調整することができる。
【0081】
なお、本実施の形態では、折り込み部20が第1板状部材21、第2板状部材22、第3板状部材23、第4板状部材24、第5板状部材25及び第6板状部材26を有したが、マスク100に必須の構成である折り曲げ線102、105を形成するためには第4板状部材24、第5板状部材25及び第6板状部材26は必須ではない。ただし、折り曲げ線102、105と同時に折り曲げ線103、104を設けることが望ましいため、折り込み部20が第4板状部材24及び第5板状部材25も有することが望ましい。また、マスク100着用時に着用者の鼻を覆って密着性を高めるためには、折り曲げ線101を設けることが望ましく、そのためには折り込み部20が第6板状部材26も有することが望ましい。
【0082】
また、本実施の形態では、搬送方向Fの上流側における幅が搬送方向Fの下流側における幅より広い台形状の第1ガイド部21a、21bを用いたが、第1ガイド部21a、21bの形状はこれに限られない。ただし、マスク本体110の寸法精度を高くするためには、搬送方向Fの上流側における幅が搬送方向Fの下流側における幅より広い台形状の第1ガイド部21a、21bを用いることが望ましい。
【0083】
また、本実施の形態では、折り込み部20に幅調整部31、32及び高さ調整部33、34を設けたが、幅調整部31、32及び高さ調整部33、34は必須ではない。例えば、折り込み部20に幅調整部31、32又は高さ調整部33、34のみ設けてもよいし、幅調整部32及び高さ調整部34のみ設けてもよい。ただし、様々な寸法のマスク100を製造可能とするためには、折り込み部20に幅調整部31、32及び高さ調整部33、34(少なくとも幅調整部31、32)を設けることが望ましい。
【0084】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成の追加、削除、置換等をすることが可能である。また、本発明において、「略」とは、厳密に同一である場合のみでなく、同一性を失わない程度の誤差や変形を含む概念である。
【符号の説明】
【0085】
1 :マスク製造装置
10 :搬送部
11、12:ローラ
20 :折り込み部
21 :第1板状部材
21a、21b:第1ガイド部
21c、21d:第1保持部
21e、21f:辺
21g、21h:孔
21i、21j、21k:長孔
22 :第2板状部材
22a :第2ガイド部
22b :第2保持部
22c :辺
22d、22e:孔
22f、22g、22h:長孔
23 :第3板状部材
23a :第3ガイド部
23b :第3保持部
23c :辺
24 :第4板状部材
24a :第4ガイド部
24b :第4保持部
24c :辺
25 :第5板状部材
25a :第5ガイド部
25b :第5保持部
25c :辺
26 :第6板状部材
26a :第6ガイド部
26b :第6保持部
30 :調整部
31、32:幅調整部
31a、31b、32a、32b、32c:棒状部材
31c、31d、31e、31f、31g、31h、32d、32e、32f、32g、32h、32i:連結部材
33、34:高さ調整部
33a、33b、33c、33d、33e、33f、34a、34b、34c、34d、34e、34f:棒状部材
35 :弾性部材
40 :枠体
100 :マスク
101、102、103、104、105:折り曲げ線
108、109:端
110 :マスク本体
111、112、114:切断線
113 :溶着線
120 :紐
121 :板状部材