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特開2023-30775交通安全確保のためのデータ提供システム
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  • 特開-交通安全確保のためのデータ提供システム 図1
  • 特開-交通安全確保のためのデータ提供システム 図2
  • 特開-交通安全確保のためのデータ提供システム 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023030775
(43)【公開日】2023-03-08
(54)【発明の名称】交通安全確保のためのデータ提供システム
(51)【国際特許分類】
   G07C 5/00 20060101AFI20230301BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20230301BHJP
【FI】
G07C5/00 Z
G08G1/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021136094
(22)【出願日】2021-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】595165852
【氏名又は名称】宮川興業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067758
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 綾雄
(72)【発明者】
【氏名】宮川 訓
(72)【発明者】
【氏名】石井 和夫
【テーマコード(参考)】
3E138
5H181
【Fターム(参考)】
3E138AA07
3E138DA10
3E138DB08
3E138MA01
3E138MB02
3E138MB03
3E138MB08
3E138MB10
3E138MB15
3E138MC11
3E138MF05
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC04
5H181FF10
5H181FF22
5H181FF27
(57)【要約】
【課題】
交通安全確保のための様々な安全施設や安全対策の設置効果を簡単に検証できるシステムを提供する。
【解決手段】
ドライブレコーダと、ドライブレコーダの記録データを処理するためのアプリケーションソフトをインストールしたコンピュータとからなるデータ処理システムであって、アプリケーションソフトがコンピュータを、車の位置の緯度・経度をグラフ化し表示する手段、車の前後・左右方向の加速度をグラフ化し表示する手段、車の速度をグラフ化し表示する手段、運転者の顔の画像から運転者の目線を解析し、目線の先の画像を表示する手段、運転者の顔の画像を表示する手段、車の位置を示す地図を表示する電子地図表示手段として機能させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前景録画用の前カメラと運転者の顔を録画するリアカメラとを備えたドライブレコーダと、ドライブレコーダの記録データを処理するためのアプリケーションソフトをインストールしたコンピュータとからなるデータ処理システムであって、コンピュータにインストールしたアプリケーションソフトがコンピュータを、
車の位置の緯度・経度をグラフ化し表示する手段、車の前後・左右方向の加速度をグラフ化し表示する手段、
車の速度をグラフ化し表示する手段、
運転者の顔の画像から運転者の目線を解析し、目線の先の画像を表示する手段、
運転者の顔の画像を表示する手段、
車の位置を示す地図を表示する電子地図表示手段
として機能させ、コンピュータの画面に、運転者の目線の先の風景をマーク入りで表示する目線表示エリアと、車の位置を示す地図を表示する地図表示エリアと、運転者の顔の表情を表示する運転者表示エリアと、車の速度、前後・左右の加速度をグラフで表示する速度・加速度表示エリアとを設けたことを特徴とする交通安全確保のためのデータ提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライブレコーダのデータを用いた交通安全確保のためのデータ提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ドライブレコーダのデータとコンピュータのプログラムを用いて運転者の安全確認動作を評価するシステムなど、ドライブレコーダのデータを用いたシステムが従来知られている(例えば特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-8978号公報
【特許文献2】特開2021-33742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
子供や老人などの交通安全確保のために、様々な安全施設が設置され、安全対策が講じられている。
しかるに、これらの施設の設置効果や安全対策の効果は、アイカメラなどの高価なアイテムで運転者の視線の確認を行って検証している。また、加速度計や車速計、緯度経度計測計など何台もの機械を車に積んで計測を行い、この計測データを施設の設置効果や安全対策の効果の検証データとして利用している。
本発明は、交通安全確保のための様々な安全施設や安全対策の設置効果を簡単に検証することができるシステムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明は、前景録画用の前カメラと運転者の顔を録画するリアカメラとを備えたドライブレコーダと、ドライブレコーダの記録データを処理するためのアプリケーションソフトをインストールしたコンピュータとからなるデータ処理システムであって、コンピュータにインストールしたアプリケーションソフトがコンピュータを、
車の位置の緯度・経度をグラフ化し表示する手段、
車の前後・左右方向の加速度をグラフ化し表示する手段、
車の速度をグラフ化し表示する手段、
運転者の顔の画像から運転者の目線を解析し、目線の先の画像を表示する手段、
運転者の顔の画像を表示する手段、
車の位置を示す地図を表示する電子地図表示手段
として機能させ、コンピュータの画面に、運転者の目線の先の風景をマーク入りで表示する目線表示エリアと、車の位置を示す地図を表示する地図表示エリアと、運転者の顔の表情を表示する運転者表示エリアと、車の速度、前後・左右の加速度をグラフで表示する速度・加速度表示エリアとを設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、車両に積む機械はドライブレコーダだけなので、簡単にシステムを設置することができ、しかも運転者には、システムの操作のための負担もないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明のブロック説明図である。
図2】本発明のシステム全体説明図である。
図3】本発明の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に本発明の構成を添付した図面を参照して詳細に説明する。
図2は、本システムの全体構成を示す説明図であり、本システムは、前方用の前カメラ2と、後方用のリアカメラ4を備えたドライブレコーダ6と、交通安全確保のためのデータを提供するためのアプリケーションソフトウエア8がインストールされたコンピュータ10とから構成されている。
【0009】
ドライブレコーダ6の本体6aのデータは、インターフェース12のカードスロットに配置されたメモリカードを介して、コンピュータ10のインターフェース14に提供することができ、また、ケーブルを介してインターフェース12,14を接続し、ドライブレコーダ6のデータをコンピュータ10に提供することができる。
【0010】
また、ドライブレコーダ6とコンピュータ10間は、通信回線を使用して無線でデータ転送を行うことができるように構成されている。コンピュータ10は、インターネット16に接続し、インターネット16の地図情報サイトから無料の電子地図情報を受信するように構成されている。
本実施形態に用いられるドライブレコーダ6は、一般に販売されている前後2カメラタイプであり、前カメラ2は前景、リアカメラ4は運転者の視線を判断するために、運転者の顔を録画する。
【0011】
図1は、コンピュータ10の機能構成例を示すブロック図である。
コンピュータ10にインストールされているアプリケーションソフト8は、コンピュータ10を、電子地図データを収集する電子地図データ受信部18、ドライブレコーダ本体6aのメモリに格納された緯度・経度のデータをインターフェース14を介して収集するための緯度・経度受信部20、車の前後方向の加速度のデータを収集するための加速度(前後)受信部22、車の左右方向の加速度のデータを収集するための加速度(左右)受信部24、車の速度のデータを収集するための速度受信部26、車の前方の画像のデータを収集するための前方画像受信部28、運転者の顔の画像を収集する後方画像受信部30、緯度・経度グラフ化部34、加速度(前後)グラフ化部36、加速度(左右)グラフ化部38、速度グラフ化部40、運転者画像表示部46,グラフ表示部48、運転者の目線の先の画像表示部52、電子地図表示部52と,これらの各部を制御する制御部として機能させるように構成されている。
コンピュータ10はメインメモリ記憶されたアプリケーションソフトウエア8を読み出し、アプリケーションソフトウエア8を実行することで、上記各部の動作を実行する。
【0012】
緯度・経度グラフ化部34、加速度グラフ化部36,38、速度グラフ化部40は、ドライブレコーダ本体6aのデータに基づいて、緯度・経度加速度(前後)、加速度(左右)、速度を解析しグラフ化する。グラフ表示部48は、このグラフ化情報に基づいて、コンピュータ10のディスプレイの画面56の区画エリアR1に、加速度、速度のグラフを表示する。
【0013】
運転者の目線解析部42は、後方画像受信部30のデータに基づいて、運転者の目線を解析する。目線の先の画像表示部52は、目線の解析データに基づいて、ディスプレイの画面56の区画エリアR2に運転者の画像を表示する。
目線エリア特定部44は、運転者の目線解析部42の目線の解析データに基づいて、目線のエリアを特定する。目線の先の画像表示部52は、この特定データに基づいて運転者の目線の先の外の景色の画像を目線の先を示すマークを付けて画面56の区画エリアR3に表示する。これにより、運転者が前方の画像のどのあたりを見ているかが表示される。
【0014】
電子地図表示部50は、電子地図データ受信部18のデータに基づいて、車の地図上の位置をディスプレイの画面56の区画エリアR4に表示する。
上述の如く本システムは、前後2カメラタイプの一般的なドライブレコーダで、前カメラ2は前景、リアカメラ4は、運転者の顔(視線)を録画する。ドライブレコーダ6から取得した運転者の目線をアプリケーションソフトウエア8で解析し、運転者が前方の景色のどのあたりを見ているかをディスプレイ上に表示する。
【0015】
ドライブレコーダ6で収集できる、緯度・経度、前後方向の加速度、左右方向の加速度、速度をアプリケーションソフトウエア8で解析し、グラフ化し、コンピュータのディスプレイに表示する。それにより、運転者は何を見て、どのような行動変化を起こしたか検証できる。すなわち標識を見て減速した、赤い着色の交差点でブレーキをかけたかなどを確認することができる。コンピュータのアプリケーションソフトウエアは、緯度経度も取得するので、コンピュータのディスプレイの電子地図上で車の位置も表示する。
【符号の説明】
【0016】
2 前カメラ
4 リア
6 ドライブレコーダ
6a ドライブレコーダ本体
8 アプリケーションソフトウエア
10 コンピュータ
12 インターフェース
14 インターフェース
16 インターネット
18 地図データ受信部
20 緯度・経度受信部
22 加速度(前後)受信部
24 加速度(左右)受信部
26 速度受信部
28 前方画像受信部
30 後方画像受信部
32 運転者画像表示部
34 緯度・経度グラフ化部
36 加速度(前後)グラフ化部
38 加速度(左右)グラフ化部
40 速度グラフ化部
42 運転者の目線解析部
44 目線エリア特定部
46 運転者画像表示部
48 グラフ表示部
50 電子地図表示部
52 目線の先の画像表示部
54 電子地図表示部
56 画面
図1
図2
図3