(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023003080
(43)【公開日】2023-01-11
(54)【発明の名称】配送システム及びその方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20221228BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021104028
(22)【出願日】2021-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】518246523
【氏名又は名称】株式会社イーエムグループ
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】種田 繁樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC14
(57)【要約】
【課題】 生前等に自身が他界した後に、指定した相手に指定した日に手紙等の配送物を配送できる配送システムを提供する。
【解決手段】 依頼者から送られた将来配送する配送物をサービス会社が受け取り、倉庫に保管する。依頼者の名前・連絡先、配送物を配送する相手方の名前・連絡先、配送物の内容、配送日等の配送条件を記録する。配送手段15は、スケジュール管理手段13からの通知を受けると、配送先を確認し、保管してた配送物を指定された日に配送する配送手続処理を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
将来に配送する配送物を登録する配送物登録手段と、
前記配送物登録手段が登録した前記配送物の配送スケジュール管理を行うスケジュール管理手段と、
前記スケジュール管理手段の管理結果に基づいて、前記登録された配送物を配送する手続処理を行う配送手段と
を有する配送システム。
【請求項2】
前記配送物登録手段は、前記配送物の属性、当該配送物を配送する配送条件、前記配送物の配送の依頼主及び配送先の属性を登録する
請求項1に記載の配送システム。
【請求項3】
前記スケジュール管理手段は、前記登録された配送条件が示す日より所定日前になると、その旨を通知する処理を行い、
前記配送手段は、前記スケジュール管理手段からの通知を基に、当該配送条件に示される配送先に配送可能か否かを判断し、配送可能であることを条件に前記配送物を前記配送先に配送する手続処理を行う
請求項1に記載の配送システム。
【請求項4】
前記配送物は、手紙 小物、写真、記録媒体のいずれかである
請求項1に記載の配送システム。
【請求項5】
将来に配送する配送物を登録する配送物登録工程と、
前記配送物登録工程で登録した前記配送物の配送スケジュール管理を行うスケジュール管理工程と、
前記スケジュール管理工程の管理結果に基づいて、前記登録された配送物を配送する手続処理を行う配送工程と
を行う配送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手紙 小物、写真、記録媒体等の思い出の品を配送する配送システム及びその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
将来、自身が他界したり、寝たきりなり話せなくなった時に、残された家族や友人に何等かのメッセージを伝えたり、思い出の物を送りたいという思うことがある。
すなわち、遺言に残すまでもない感謝の気持ち等を残された人に伝えたいという要望がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来では、自身が他界した後に、このようなメッセージや思い出の品を残された人に送るには、親戚や友人等の知人に頼むことになる。
しかしながら、自身が他界した後のことを知人には頼みにくいという問題がある。また、頼まれた知人も、思い出の品を管理したり、届ける手間がかかるという問題がある。
また、自分で保管しても紛失したり、配送・開封時期を失念したりする等の理由で、結局、送れなかったとうことにもなる。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、生前等に自身が他界した後に、指定した相手に指定した日に手紙等の配送物を配送できる配送システムおよびその配送方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の配送システムは、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされ、将来に配送する配送物を登録する配送物登録手段と、前記配送物登録手段が登録した前記配送物の配送スケジュール管理を行うスケジュール管理手段と、前記スケジュール管理手段の管理結果に基づいて、前記登録された配送物を配送する手続処理を行う配送手段とを有する。
【0006】
好適には、前記配送物登録手段は、前記配送物の属性、当該配送物を配送する配送条件、前記配送物の配送の依頼主及び配送先の属性を登録する。
【0007】
好適には、前記スケジュール管理手段は、前記登録された配送条件が示す日より所定日前になると、その旨を通知する処理を行い、前記配送手段は、前記スケジュール管理手段からの通知を基に、当該配送条件に示される配送先に配送可能か否かを判断し、配送可能であることを条件に前記配送物を前記配送先に配送する手続処理を行う。
【0008】
好適には、前記配送物は、手紙 小物、写真、記録媒体のいずれかである。
【0009】
本発明の配送方法は、将来に配送する配送物を登録する配送物登録工程と、前記配送物登録工程で登録した前記配送物の配送スケジュール管理を行うスケジュール管理工程と、前記スケジュール管理工程の管理結果に基づいて、前記登録された配送物を配送する手続処理を行う配送工程とを行う。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、生前に自身が他界した後に、指定した相手に指定した日に手紙等の配送物を配送できる配送システムおよびその配送方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る配送システムの構成図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す配送システムにおいて、配送される配送物の一例としての手紙を説明するため図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す配送システムの作用を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態に係る配送システムについて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る配送システム1の構成図である。
図2は、
図1に示す配送システム1において、配送される配送物の一例としての手紙を説明するため図である。
【0013】
図1に示すように、配送システム1は、例えば、配送物登録手段11、スケジュール管理手段13及び配送手段15を有している。
配送システム1は、生前に自身が他界した後に、指定した相手に指定した日に手紙等の配送物を配送するというサービスを提供するために用いられる。
【0014】
配送物登録手段11は、未来に配送する配送物を登録する。具体的には、依頼者からの登録情報をデータベース等に登録する。
また、配送物登録手段11は、依頼者から受け取った配送物を倉庫等に検索可能な形式で保管するための手続処理を行う。配送物としては、例えば、依頼者から受け取った手紙、小物、写真、DVDやメモリスティック等の記録媒体等がある。
【0015】
本実施形態の配送物の一例としての手紙は、
図2に示すように、依頼人自らの残された人への思いが綴られたものになっている。
【0016】
また、配送物登録手段11は、依頼者の名前・連絡先、配送物を配送する相手方の名前・連絡先、配送物の内容、配送日等の配送条件を、依頼者から受けて登録情報として記録する。
【0017】
スケジュール管理手段13は、配送物登録手段11に登録された登録情報を基に、保管している配送物の配送日のスケジュール管理を行う。
スケジュール管理手段13は、例えば、保管している各配送物について、その登録情報を基に配送日の所定期間前になると、配送手続を開始することを決定・通知する。
【0018】
配送手段15は、スケジュール管理手段13からの通知を受けると、登録情報に含まれる配送先に配送可能であるかを確認する処理を行う。具体的に、電話等により、相手方を確認する。また、相手先が転居等で確認できない場合は、探偵事務所等を使って確認する。
【0019】
配送手段15は、配送先が確認できると、保管してた配送物を指定された日に配送する配送手続処理を行う。
【0020】
以下、配送システム1の作用を説明する。
図3は、
図1に示す配送システム1の作用を説明するための図である。
ステップST1:
依頼者から送られた将来配送する配送物をサービス会社が受け取り、倉庫に保管する。
配送物登録手段11は、当該配送物の属性を登録する。
また、配送物登録手段11は、依頼者から受け取った配送物を倉庫等に検索可能な形式で保管するための手続処理を行う。
また、配送物登録手段11は、依頼者の名前・連絡先、配送物を配送する相手方の名前・連絡先、配送物の内容、配送日等の配送条件を、依頼者から受けて登録情報として記録する。
上述した登録は、例えば、依頼者からの入金を確認してから行われる。
【0021】
ステップST2:
ステップST1の登録後に、
スケジュール管理手段13は、配送物登録手段11に登録された登録情報を基に、保管している配送物の配送日のスケジュール管理を行う。
スケジュール管理手段13は、例えば、保管している各配送物について、その登録情報を基に配送日の所定期間前になると、配送手続を開始することを決定・通知する。
【0022】
ステップST3:
配送手段15は、スケジュール管理手段13からの通知を受けると、登録情報に含まれる配送先に配送可能であるかを確認する処理を行う。
そして、配送手段15は、配送先が確認できると、保管してた配送物を指定された日に配送する配送手続処理を行う。
【0023】
以上説明したように、依頼人は本実施形態のサービスを利用することで、自身の他界後に、生前指定した相手に指定した日に手紙等の配送物を配送できる。
このサービスによれば、知り合い等に頼む必要がなく、両者の負担を軽減できる。
また、自分で保管して紛失したり、配送・開封時期を失念したりする等の心配もない。
【0024】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
【0025】
上述した実施形態では、配送物として手紙を例示したが、それ以外の小物、写真、DVDやメモリスティック等の記録媒体等であってもよい。
また、将来の自分に向けて配送物を送ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は、思い出の手紙等の配送物を他人に送る配送システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0027】
1…配送システム
11…配送物登録手段
13…スケジュール管理手段
15…配送手段