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特開2023-31110過開き防止ストッパ用連結板およびこれを用いた過開き防止ストッパ
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  • 特開-過開き防止ストッパ用連結板およびこれを用いた過開き防止ストッパ 図1
  • 特開-過開き防止ストッパ用連結板およびこれを用いた過開き防止ストッパ 図2
  • 特開-過開き防止ストッパ用連結板およびこれを用いた過開き防止ストッパ 図3
  • 特開-過開き防止ストッパ用連結板およびこれを用いた過開き防止ストッパ 図4
  • 特開-過開き防止ストッパ用連結板およびこれを用いた過開き防止ストッパ 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023031110
(43)【公開日】2023-03-08
(54)【発明の名称】過開き防止ストッパ用連結板およびこれを用いた過開き防止ストッパ
(51)【国際特許分類】
   A47C 4/00 20060101AFI20230301BHJP
   A47B 13/02 20060101ALI20230301BHJP
   A47C 17/64 20060101ALN20230301BHJP
   A47C 19/12 20060101ALN20230301BHJP
【FI】
A47C4/00
A47B13/02
A47C17/64 Z
A47C19/12 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021136614
(22)【出願日】2021-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】597071803
【氏名又は名称】株式会社信防エディックス
(74)【代理人】
【識別番号】110001726
【氏名又は名称】弁理士法人綿貫国際特許・商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】今井 正武
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NR00
(57)【要約】
【課題】安価に製造することが可能であると共に、大きな荷重が作用する脚部であっても安全に使用することが可能な過開き防止ストッパ用連結板とこれを用いた過開き防止ストッパを提供すること。
【解決手段】長手方向両端部に連結用貫通孔24がそれぞれ穿設された平板部20と、平板部20の長手方向に延びる一方の端縁側22において平板部20から起立する方向に配設された起立部30と、を有するL字型断面形状をなし、平板部20の連結用貫通孔24の中心位置CPは、起立部30の長手方向両端部位置RTと一致または起立部30の長手方向両端部位置RTよりも外側に位置していることを特徴とする過開き防止ストッパ用の連結板10とこれを用いた過開き防止ストッパ100である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向両端部に連結用貫通孔がそれぞれ穿設された平板部と、
前記平板部の長手方向に延びる一方の端縁側において前記平板部から起立する方向に配設された起立部と、を有するL字型断面形状をなし、
前記平板部の各前記連結用貫通孔の中心位置は、前記起立部の長手方向両端部位置と一致または前記起立部の長手方向両端部位置よりも外側に位置していることを特徴とする過開き防止ストッパ用連結板。
【請求項2】
前記起立部の長手方向両端部における所要長さ範囲が肉厚部に形成されていることを特徴とする請求項1記載の過開き防止ストッパ用連結板。
【請求項3】
前記肉厚部は少なくとも外側起立面が傾斜面に形成されており、前記傾斜面は、前記起立部の長手方向両端部から前記起立部の長手方向中央部に向けて徐々に高くなっていることを特徴とする請求項2記載の過開き防止ストッパ用連結板。
【請求項4】
前記起立部には切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の過開き防止ストッパ用連結板。
【請求項5】
長手方向両端部に連結用貫通孔がそれぞれ穿設された平板部と、前記平板部の長手方向に延びる一方の端縁側において前記平板部から起立する方向に配設された起立部と、を有するL字型断面形状に形成され、前記平板部の各前記連結用貫通孔の中心位置が、前記起立部の長手方向両端部位置と一致または前記起立部の長手方向両端部位置よりも外側に位置する過開き防止ストッパ用連結板を複数枚用い、
各前記過開き防止ストッパ用連結板の前記連結用貫通孔どうしを前記平板部の板厚方向に重複させた状態で回転軸を挿通させ、前記回転軸を回転の中心として各前記過開き防止ストッパ用連結板が回動可能に連結されていることを特徴とする過開き防止ストッパ。
【請求項6】
前記起立部の長手方向両端部における所要長さ範囲が肉厚部に形成されていることを特徴とする請求項5記載の過開き防止ストッパ。
【請求項7】
前記肉厚部は少なくとも外側起立面が傾斜面に形成されており、前記傾斜面は、前記起立部の長手方向両端部から前記起立部の長手方向中央部に向けて徐々に高くなっていることを特徴とする請求項6記載の過開き防止ストッパ。
【請求項8】
前記起立部には切欠部が形成されていることを特徴とする請求項5~7のうちのいずれか一項に記載の過開き防止ストッパ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は過開き防止ストッパ用連結板およびこれを用いた過開き防止ストッパに関する。
【背景技術】
【0002】
折り畳みベッド、折り畳みテーブルおよび折り畳み椅子等に用いられる折り畳み式の脚部には、折り畳まれた状態の脚部を展開した際に、脚部が必要以上に展開しないようにするため、過開き防止ストッパが装着されていることが多い。このような過開き防止ストッパとしては、例えば特許文献1(実用新案登録第3193424号公報)に開示されているような構成のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3193424号公報(明細書段落0054―0056,図11図12図21-26等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている過開き防止ストッパは、回動ストッパ片を有し、同一形状に形成された過開き防止ストッパ用連結板を2枚連結した構成が採用されている。このような過開き防止ストッパの構成によれば、過開き防止ストッパ用連結板の製造コストを低減することができる点において好都合である。しかしながら、特許文献1に開示されている回動ストッパ片は、過開き防止ストッパ用連結板の長手方向の一部範囲のみに形成された簡易な構成であるため、大きな荷重が作用する脚部への適用ができないといった課題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、安価に製造することが可能であると共に、大きな荷重が作用する脚部であっても安全に使用することが可能な過開き防止ストッパ用連結板とこれを用いた過開き防止ストッパを提供することにある。
【0006】
上記課題を解決するために発明者が鋭意研究した結果、以下の構成に想到した。すなわち本発明は、長手方向両端部に連結用貫通孔がそれぞれ穿設された平板部と、前記平板部の長手方向に延びる一方の端縁側において前記平板部から起立する方向に配設された起立部と、を有するL字型断面形状をなし、前記平板部の各前記連結用貫通孔の中心位置は、前記起立部の長手方向両端部位置と一致または前記起立部の長手方向両端部位置よりも外側に位置していることを特徴とする過開き防止ストッパ用連結板である。
【0007】
これにより、安価に製造することが可能であると共に、大きな荷重が作用する脚部であっても安全に使用することができる過開き防止ストッパ用連結板を提供することが可能になる。
【0008】
また、前記起立部の長手方向両端部における所要長さ範囲が肉厚部に形成されていることが好ましい。
【0009】
これにより、より高い負荷が作用する部位の過開き防止ストッパに適用することができる。
【0010】
また、前記肉厚部は少なくとも外側起立面が傾斜面に形成されており、前記傾斜面は、前記起立部の長手方向両端部から前記起立部の長手方向中央部に向けて徐々に高くなっていることが好ましい。
【0011】
これにより、過開き防止ストッパ用連結板を屈曲させた状態でストッパ機能を発揮させることができ、大きな荷重が作用している状態であっても過開き防止ストッパを安定させることができる。
【0012】
また、前記起立部には切欠部が形成されていることが好ましい。
【0013】
これにより、過開き防止ストッパ用連結板を製造する際の使用材料量を削減することができ、製造コストの低減および軽量化に貢献することができる。
【0014】
また、長手方向両端部に連結用貫通孔がそれぞれ穿設された平板部と、前記平板部の長手方向に延びる一方の端縁側において前記平板部から起立する方向に配設された起立部と、を有するL字型断面形状に形成され、前記平板部の各前記連結用貫通孔の中心位置が、前記起立部の長手方向両端部位置と一致または前記起立部の長手方向両端部位置よりも外側に位置する過開き防止ストッパ用連結板を複数枚用い、各前記過開き防止ストッパ用連結板の前記連結用貫通孔どうしを前記平板部の板厚方向に重複させた状態で回転軸を挿通させ、前記回転軸を回転の中心として各前記過開き防止ストッパ用連結板が回動可能に連結されていることを特徴とする過開き防止ストッパとしての発明もある。
【0015】
これにより、過開き防止ストッパを安価に製造することが可能であると共に、大きな荷重が作用する脚部であっても安全に使用できる。
【0016】
また、前記起立部の長手方向両端部における所要長さ範囲が肉厚部に形成されていることが好ましい。
【0017】
これにより、より高い負荷が作用する部位への適用が可能になる。
【0018】
また、前記肉厚部は少なくとも外側起立面が傾斜面に形成されており、前記傾斜面は、前記起立部の長手方向両端部から前記起立部の長手方向中央部に向けて徐々に高くなっていることが好ましい。
【0019】
これにより、過開き防止ストッパ用連結板を屈曲させた状態でストッパ機能を発揮させることができ、大きな荷重が作用している状態であっても過開き防止ストッパを安定させることができる。
【0020】
また、前記起立部には切欠部が形成されていることが好ましい。
【0021】
これにより、過開き防止ストッパを製造する際の使用材料量を削減することができ、製造コストの低減および軽量化に貢献することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明における過開き防止ストッパ用連結板とこれを用いた過開き防止ストッパの構成を採用することにより、安価に製造することが可能であると共に、大きな荷重が作用する脚部であっても安全に使用することが可能な過開き防止ストッパを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施形態における過開き防止ストッパ用連結板の正面図、平面図および右側面図である。
図2】本実施形態における過開き防止ストッパ用連結板の斜視図である。
図3】本実施形態における過開き防止ストッパ連結板を用いた過開き防止ストッパの収納時状態を示す正面図である。
図4図3に示す過開き防止ストッパの展開時状態の一例を示す正面図である。
図5】折り畳み脚に適用した過開き防止ストッパの展開時状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明にかかる過開き防止ストッパ用連結板とこれを用いた過開き防止ストッパの実施形態について、図1図4に基づいて具体的に説明する。本実施形態における過開き防止ストッパ用連結板である連結板10は、図1および図2に示すように、平板部20と平板部20の長手方向に延びる一方の端縁側22から平板部20に起立する方向に配設された起立部30とを有するL字型断面形状をなしている。平板部20の長手方向両端部のそれぞれには、平板部20の板厚方向に貫通する連結用貫通孔24が穿設されている。
【0025】
また、本実施形態における起立部30の長手方向における長さは、平板部20の長手方向における長さよりも短く形成されており、平板部20の長手方向両端部は、起立部30の長手方向両端部よりも外側にはみ出している。本実施形態における起立部30の長手方向両端部位置RTは、それぞれの連結用貫通孔24の中心位置CPよりも長手方向中央部側に位置するように形成されている。
【0026】
また、本実施形態における起立部30の長手方向両端部は、長手方向における所要長さ範囲が肉厚部32に形成されている。図1および図2に示すように、肉厚部32は起立部30の長手方向で向かい合う起立面が傾斜面34に形成されている。この傾斜面34のうち、外側傾斜面34A(外側起立面に相当)は、起立部30の長手方向両端部位置RTから起立部30の長手方向中央部に向けて徐々に高くなる傾斜に形成されている。また、内側傾斜面34Bは、外側傾斜面34Aの頂点から起立部30の長手方向中央部に向けて徐々に低くなる傾斜に形成されている。
【0027】
さらに、本実施形態における長手方向中央部には平面視台形状の切欠部36が形成されている。このような切欠部36を設けることで、起立部30を製造する際の使用材料量が減り、連結板10の軽量化および製造コストの低減に貢献することができる。切欠部36の具体的な形状は特に限定されるものではないが、起立部30の座屈強度の低下を最小限にする形状であることが好ましい。なお、切欠部36は配設を省略してもよい。
【0028】
次に図1および図2に示す連結板10を複数枚連結してなる過開き防止ストッパ100について説明する。本実施形態における過開き防止ストッパ100は、図3に示すように2枚の連結板10により構成されている。これら2枚の連結板10は、互いの連結板10における連結用貫通孔24どうしを板厚方向に重複させ、連結用貫通孔24に回転軸40を挿通させることで、図3および図4に示すように回転軸40周りに回動可能に連結されている。
【0029】
本実施形態における連結板10のように、平板部20が起立部30よりも長く形成され、平板部20の連結用貫通孔24の中心位置CPが起立部30の長手方向両端部位置RTよりも外側に位置しているので、図4に示すように連結板10の屈曲角度θを180度よりも大きくすることができる。
【0030】
過開き防止ストッパ100の連結板10を連結板10を長手方向に展開させるように、回転軸40周りに所要角度に回動させると、互いに向かい合う肉厚部32の外側傾斜面34Aどうしが当接し、それ以上の連結板10の回動が規制される。本実施形態においては、連結板10の回動が規制される屈曲角度θを180度よりも大きい角度にしているため、ストッパ機能を解除させる方向の荷重が作用した状態であっても、連結板10の回動が規制された状態を安定した状態に維持することができる。また、起立部30の全幅範囲(起立方向の全範囲)を外側傾斜面34Aとしているため、ストッパとして機能する外側傾斜面34Aの面積が大きくなり、過開き防止ストッパ100の機能を発揮している際に大きな荷重が作用しても安定した状態を維持することができる。
【0031】
図5は、図3および図4に示した過開き防止ストッパ100が適用された回動軸52周りに回動可能な折り畳み脚50の正面図である。本実施形態においては2本の折り畳み脚50が回動軸52により回動可能に連結されている。回動軸52周りに折り畳み脚50の少なくとも一方を回動させ、2本の折り畳み脚50の長手方向中心線により形成される角度が90度になると、過開き防止ストッパ100によりそれ以上の折り畳み脚50の回動が規制され、折り畳み脚50を予め定められた回動状態(展開状態)で使用することができる。また、肉厚部32の外側起立面の面積が大きいと共に、ストッパとして機能させている際の荷重を起立部30を圧縮させる方向に作用させているため、大きな荷重が作用した際であっても展開した折り畳み脚50を安定させることができる。
【0032】
以上、本発明について実施形態に基づいて具体的に説明をしたが、本発明にかかる連結板10および過開き防止ストッパ100は、以上の実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、連結用貫通孔24の中心位置CPは、起立部30の長手方向両端部位置RTよりも外側に位置している形態を例示しているが、この形態に限定されるものではない。連結用貫通孔24の中心位置CPが起立部30の長手方向両端部位置RTと一致する連結板10および過開き防止ストッパ100の形態を採用することもできる。
【0033】
また、本実施形態においては、肉厚部32を外側傾斜面34Aと内側傾斜面34Bからなる山形の傾斜面34に形成しているが、外側傾斜面34Aおよび内側傾斜面34Bを直立の起立面にすることもできる。さらには、肉厚部32が形成されていない形態を採用することもできる。これらの形態を採用した過開き防止ストッパ100は、図4および図5に示すように外側傾斜面34Aどうしが全面で当接させることはできなくなり、ストッパ機能を発揮している際の許容耐荷重は低下するが、過開き防止ストッパ100としての利用は可能である。
【0034】
また、以上の実施形態における過開き防止ストッパ100は、2枚の連結板10により構成された形態であるが、3枚以上の連結板10からなる過開き防止ストッパ100の形態を採用することもできる。
【0035】
さらには、以上に説明した実施形態および各種変形例を適宜組み合わせた構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0036】
10:連結板
20:平板部
22:一方の端縁側,24:連結用貫通孔
30:起立部
32:肉厚部,
34:傾斜面,34A:外側傾斜面,34B:内側傾斜面,36:切欠部
40:回転軸
50:折り畳み脚
52:回動軸
100:過開き防止ストッパ
RT:起立部の長手方向両端部位置
CP:連結用貫通孔の中心位置
θ:屈曲角度
図1
図2
図3
図4
図5