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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023031218
(43)【公開日】2023-03-08
(54)【発明の名称】入力ペン
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/03 20060101AFI20230301BHJP
【FI】
G06F3/03 400F
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022032120
(22)【出願日】2022-03-02
(31)【優先権主張番号】P 2021135787
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000005957
【氏名又は名称】三菱鉛筆株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阪上 正史
(72)【発明者】
【氏名】柳 飛沙則
(57)【要約】
【課題】使用感を一定に保つことが可能な入力ペンを提供する。
【解決手段】入力ペン10は、軸体12と、軸体12の一端に設けられ、導電性を有する導電接触部14と、を有し、軸体12の中心部に、導電性を有し導電接触部14と電気的に接続された非筆記用の導電芯16、及び導電性を有せず導電芯16と直列に配置された色芯18(非導電芯)を有するか、又は軸体12が導電性を有すると共に導電接触部14と電気的に接続され、該軸体12の中心部に芯を有しない。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸体と、
前記軸体の一端に設けられ、導電性を有する導電接触部と、を有し、
前記軸体の中心部に、導電性を有し前記導電接触部と電気的に接続された非筆記用の導電芯、及び導電性を有せず前記導電芯と直列に配置された非導電芯を有するか、
又は前記軸体が導電性を有すると共に前記導電接触部と電気的に接続され、該軸体の中心部に芯を有しない入力ペン。
【請求項2】
前記軸体の中心部において、前記非導電芯の前記導電芯側と反対側に、導電性を有する筆記用芯が直列に設けられている請求項1に記載の入力ペン。
【請求項3】
前記軸体の少なくとも外面が導電性を有し、
前記導電接触部は、導電性を有し前記外面に接触する固定部材により前記軸体に固定されている請求項1又は請求項2に記載の入力ペン。
【請求項4】
前記固定部材は、複数の内方突起の形成により前記軸体と前記導電接触部とを固定する請求項3に記載の入力ペン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力ペンに関する。
【背景技術】
【0002】
外装及び芯を備え、一端に導電性の接触エレメントが設けられた入力機器が開示されている(特許文献1参照)。芯として、鉛芯、カラー芯、イレーザ芯、化粧芯等が択一的に使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2015-521325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
最近は小学校において、電子教材の利用のためにタブレット端末等の電子機器が使用されつつある。入力部が感圧式又は静電容量式の電子機器を使用する際には、例えば入力ペンが使用される。筆記具の持ち方を習得途中であり、鉛筆をメインに使用する小学生の場合、入力ペンの軸としては鉛筆と形状と重さが近い木材を主に用いることが最適と考えられる。また、小学生は力の加減を誤ってペンを紛失したり破損したりしてペンを交換することが多いため、小学生用の入力ペンは安価であることが望ましい。
【0005】
静電容量式の入力ペンにおいては、静電容量を確保するために例えば導電性を有する芯が用いられ、該芯と導電接触部とが電気的に接続される。この場合、使用者が選択した筆記用芯の濃さ(カーボンブラック等の含有量)によって芯の静電容量が異なるため、導電接触部で電子機器の入力部にタッチしたときの使用感が変化してしまう。
【0006】
本発明は、使用感を一定に保つことが可能な入力ペンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様に係る入力ペンは、軸体と、前記軸体の一端に設けられ、導電性を有する導電接触部と、を有し、前記軸体の中心部に、導電性を有し前記導電接触部と電気的に接続された非筆記用の導電芯、及び導電性を有せず前記導電芯と直列に配置された非導電芯を有するか、又は前記軸体が導電性を有すると共に前記導電接触部と電気的に接続され、該軸体の中心部に芯を有しない。
【0008】
この入力ペンでは、入力部が静電容量式の電子機器に対し導電接触部を接触させることで、該電子機器に対し入力を行うことができる。また、この入力ペンでは、軸体の中心部に非筆記用の導電芯、及び該導電芯と直列に配置された非導電芯を有するか、又は軸体が導電性を有し、該軸体の中心部に芯を有しない構造となっている。
【0009】
入力ペンが導電芯及び非導電芯を有する場合、導電芯には非導電芯が直列に配置されているので、導電芯により一定の静電容量が確保されている。したがって、導電芯以外の他の芯の静電容量の違いに影響を受けることなく、導電接触部の使用感を一定に保つことができる。入力ペンが芯を有しない場合でも、軸体が導電性を有すると共に導電接触部と電気的に接続されているので、同様に導電接触部の使用感を一定に保つことができる。
【0010】
また、入力部が感圧式の電子機器に対しては、入力ペンの芯又は軸体を押し当てることで入力が可能である。
【0011】
第2の態様は、第1の態様に係る入力ペンにおいて、前記軸体の中心部において、前記非導電芯の前記導電芯側と反対側に、導電性を有する筆記用芯が直列に設けられている。
【0012】
この入力ペンでは、非導電芯の導電芯側と反対側に、導電性を有する筆記用芯が直列に設けられているので、該筆記用芯を利用して筆記することが可能である。筆記用芯の静電容量は、濃度(カーボンブラックの含有量)によって異なるが、筆記用芯と導電芯の間に非導電芯が配置されて絶縁されているので、筆記用芯の濃度等によって導電芯の静電容量が影響を受けることはない。このため、導電接触部の使用感を一定に保つことができる。
【0013】
また、第1の態様又は第2の態様に係る入力ペンにおいて、前記非導電芯が、筆記用の色芯である。
【0014】
この入力ペンでは、非導電芯が筆記用の色芯であるので、色芯を利用して筆記することが可能である。色芯は非導電芯であるため、色芯の種類によって導電芯の静電容量が影響を受けることはない。このため、導電接触部の使用感を一定に保つことができる。色芯が、墨芯と、導電接触部側の導電芯との間に配置される場合には、墨芯を使い切った後色芯が露出するので、該色芯での筆記が可能である。
【0015】
また、第1の態様又は第2の態様に係る入力ペンにおいて、前記導電芯が、導電樹脂である。
【0016】
この入力ペンでは、導電芯が導電樹脂であるので、導電芯に金属を用いる場合と比較して低コスト化と軽量化が可能である。
【0017】
また、第1の態様又は第2の態様に係る入力ペンにおいて、前記非導電芯が、前記導電芯と二色成形された樹脂である。
【0018】
非導電芯が、導電樹脂である導電芯と二色成形された樹脂であるので、非導電芯と導電芯を別々に成形して軸体内に配置する場合と比較して、製造の工数を削減することができる。
【0019】
第3の態様は、また、第1の態様又は第2の態様に係る入力ペンにおいて、前記軸体の少なくとも外面が導電性を有し、前記導電接触部は、導電性を有し前記外面に接触する固定部材により前記軸体に固定されている。
【0020】
この入力ペンでは、導電接触部が固定部材により軸体に固定されている。軸体の少なくとも外面は導電性を有しており、固定部材も導電性を有している。そして、固定部材が導電接触部と軸体の外面に接触しているので、導電接触部と軸体とが電気的に接続されている。したがって、軸体も入力ペンの静電容量の一部を担うこととなる。
【0021】
また、第3の態様に係る入力ペンにおいて、前記軸体が、外面に導電性を有する木製である。
【0022】
この入力ペンでは、軸体は、外面に導電性を有する木製であるので、形状と重さが鉛筆に近くなる。このため、小学生が利用し易い入力ペンを提供できる。
【0023】
第4の態様は、第3の態様に係る入力ペンにおいて、前記固定部材が、複数の内方突起の形成により前記軸体と前記導電接触部とを固定する。
【0024】
この入力ペンでは、固定部材が複数の内方突起の形成により軸体と導電接触部とを固定することで、軸体と導電接触部を容易に固着することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、使用感を一定に保つことが可能な入力ペンを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】第1実施形態に係る入力ペンを示す断面図である。
図2】第2実施形態に係る入力ペンを示す断面図である。
図3】第3実施形態に係る入力ペンを示す断面図である。
図4】第4実施形態に係る入力ペンを示す断面図である。
図5】第5実施形態に係る入力ペンを示す断面図である。
図6図5における入力ペンの導電接触部側を示す拡大断面図である。
図7】第6実施形態に係る入力ペンを示す断面図である。
図8図7における入力ペンの導電接触部側を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。各図面において同一の符号を用いて示される構成要素は、同一又は同様の構成要素であることを意味する。なお、以下に説明する実施形態において重複する説明及び符号については、省略する場合がある。また、以下の説明において用いられる図面は、いずれも模式的なものであり、図面に示される、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。また、複数の図面の相互間においても、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は必ずしも一致していない。
【0028】
[第1実施形態]
図1において、本実施形態に係る入力ペン10は、軸体12と、導電接触部14と、導電芯16と、非導電芯の一例としての色芯18とを有している。
【0029】
軸体12は、例えば鉛筆と同様の形状及び寸法の木製である。この軸体12の中心部は、導電芯16及び色芯18を配置するため、例えば軸方向に貫通した中空状(管状)とされている。軸体12の断面形状は任意であるが、例えば六角形、円形、楕円形、四角形である。軸体12は導電性を有する樹脂であってもよく、また非導電性の樹脂であってもよい。軸体12を木又は非導電性の樹脂等、非導電性の材質で構成し、外面に導電表装12A(図4から図8参照)を施してもよい。
【0030】
導電接触部14は、軸体12の一端に設けられ、導電性を有する、例えば軟質のコンタクトプラグである。導電接触部14は、固定部材22により軸体12に固定されている。固定部材は、導電性を有する金属製又は樹脂製の圧着部材(フェルール)であり、軸体12及び導電接触部14に対して例えば加締められることで、軸体12と導電接触部14を連結している。
【0031】
導電芯16は、軸体12の中心部に、導電性を有し導電接触部14と電気的に接続された非筆記用の芯である。この導電芯16は、例えば導電樹脂により構成されており、その後端が導電接触部14に当接している。入力ペン10の軸方向において、導電接触部14の長さと導電芯16の長さの合計は、例えば20mm以上90mm未満である。
【0032】
色芯18は、導電性を有せず、導電芯16と直列に配置されている。この色芯18は、導電芯16に対し導電接触部14側と反対側に配置されている。換言すれば、入力ペン10において、色芯18は先端側に配置され、導電接触部14は後端に配置され、色芯18と導電接触部14の間に導電芯16が配置されている。色芯18と導電芯16は、朱藍鉛筆の赤芯と青芯(図示せず)のように互いに突き当たっている。
【0033】
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1において、本実施形態に係る入力ペン10では、入力部が静電容量式の電子機器(図示せず)に対し導電接触部14を接触させることで、該電子機器に対し入力を行うことができる。また、この入力ペン10では、軸体12の中心部に非筆記用の導電芯16、及び該導電芯16と直列に配置された非導電芯としての色芯18を有している。
【0034】
導電芯16には非導電芯が直列に配置されているので、導電芯16により一定の静電容量が確保されている。したがって、導電芯以外の他の芯の静電容量の違いに影響を受けることなく、導電接触部14の使用感を一定に保つことができる。入力ペンが芯を有しない場合でも、軸体12が導電性を有すると共に導電接触部14と電気的に接続されているので、同様に導電接触部14の使用感を一定に保つことができる。
【0035】
また、入力部が感圧式の電子機器に対しては、入力ペンの芯又は軸体12を押し当てることで入力が可能である。
【0036】
更に、非導電芯が筆記用の色芯18であるので、色芯18を利用して筆記することが可能である。色芯18は非導電芯であるため、色芯18の種類によって導電芯16の静電容量が影響を受けることはない。このため、導電接触部14の使用感を一定に保つことができる。色芯18が消耗した後も導電芯16が残ることから、入力ペン10を静電容量式のタッチペンとして使用することができる。
【0037】
また、導電芯16が導電樹脂であるので、導電芯16に金属を用いる場合と比較して低コスト化と軽量化が可能である。
【0038】
更に、軸体12が木製であるので、形状と重さが鉛筆に近くなる。このため、小学生が利用し易い入力ペンを提供できる。
【0039】
このように、本実施形態によれば、使用感を一定に保つことが可能となり、改善された入力ペン10を提供できる。
【0040】
[第2実施形態]
図2において、本実施形態に係る入力ペン20では、軸体12の中心部において、非導電芯の一例としての色芯18の導電芯16側と反対側に、導電性を有する筆記用芯である墨芯24が直列に設けられている。換言すれば、入力ペン20において、先端側から後端側に向かって、墨芯24、色芯18、導電芯16の順に配置されている。そして、入力ペン20の後端に導電接触部14が配置されている。墨芯24と導電接触部14の間に非導電芯としての色芯18とが配置されている。墨芯24と色芯18、該色芯18と導電芯16は、それぞれ互いに突き当たっている。
【0041】
本実施形態に係る入力ペン20では、非導電芯としての色芯18の導電芯16側と反対側に、導電性を有する筆記用芯である墨芯24が直列に設けられているので、該墨芯24を利用して筆記することが可能である。墨芯24の静電容量は、濃さ(カーボンブラックの含有量)によって異なるが、墨芯24と導電芯16の間に非導電芯としての色芯18が配置されて絶縁されているので、墨芯24の濃さによって導電芯16の静電容量が影響を受けることはない。このため、導電接触部14の使用感を一定に保つことができる。
【0042】
また、墨芯24を使い切った後には色芯18が露出するので、該色芯18での筆記も可能である。
【0043】
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
【0044】
[第3実施形態]
図3において、本実施形態に係る入力ペン30では、図2における色芯18の代わりに非導電芯26が配置されている。この非導電芯26は、導電芯16と二色成形された樹脂である。
【0045】
本実施形態に係る入力ペン30では、非導電芯26が、導電樹脂である導電芯16と二色成形された樹脂であるので、非導電芯26と導電芯16を別々に成形して軸体12内に配置する場合と比較して、製造の工数を削減することができる。
【0046】
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
【0047】
[第4実施形態]
図4において、本実施形態に係る入力ペン40では、軸体12の少なくとも外面が導電性を有している。具体的には、軸体12は、外面に導電性を有する木製又は樹脂製である。軸体12の外面には、例えば導電表装12Aが施されている。
【0048】
導電接触部14は、固定部材22により軸体12に固定されている。この固定部材22は導電性を有し、軸体12の外面の導電表装12Aに接触している。
【0049】
軸体12の中心部には、該軸体12の全長に渡って延びる導電芯16が設けられている。軸体12の先端側の端面には、非導電性の先端部28が設けられている。先端部28は、例えば略半球面状に形成された樹脂である。この先端部28は、導電芯16が先端側に露出しないように軸体12の端面を覆っている。
【0050】
本実施形態に係る入力ペン40では、入力部が静電容量式の電子機器に対しては、導電接触部14を接触させることで、該電子機器に対し入力を行うことができる。また、入力部が感圧式の電子機器に対しては、先端部28を押し当てることで入力が可能である。
【0051】
なお、本実施形態では導電芯16により静電容量が確保されているので、軸体12の導電表装12Aが省略されていてもよい。
【0052】
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
【0053】
[第5実施形態]
図5図6において、本実施形態に係る入力ペン50では、軸体12が導電性を有し、該軸体12の中心部に筆記用芯を有しない構造となっている。
【0054】
具体的には、軸体12は、外面に導電性を有する木製又は樹脂製であり、芯を有しないため中実となっている。軸体12の外面には、例えば導電表装12Aが施されている。軸体12の少なくとも外面は導電性を有しており、固定部材22も導電性を有している。そして、固定部材22が導電接触部14と軸体12の外面に接触しているので、導電接触部14と軸体12とが電気的に接続されている。したがって、軸体12も入力ペン50の静電容量の一部を担うこととなる。また、固定部材22を中心方向に押圧することにより形成される内方突起22Aにより、軸体12及び導電接触部14とを接着剤を用いずに強固に固着することができる。また、その固着力は、引き抜き方向で10N以上とすることが好ましい。
【0055】
内方突起22Aを形成する際の導電接触部14は、径方向のデュロメータA硬度が30以上かつ軸線方向のヤング率Eが7以下であることが好ましい。デュロメータA硬度が30未満だと内方突起の形成が不十分となり導電接触部14の固着が得られず、またヤング率Eが7MPaより上回ると十分な操作感が得られない。なお、デュロメータA硬度は、JIS K 6253-1に準拠した測定によるものとする。ヤング率Eは、径方向の最大断面積S(mm)と、自然長からの押し込み量を1mmに達した場合の荷重P(N)との比較にて算出される(E=P/S)。
【0056】
本実施形態に係る入力ペン50では、入力部が静電容量式の電子機器に対しては、導電接触部14を接触させることで、該電子機器に対し入力を行うことができる。入力ペン50が芯を有していなくても、軸体12が導電性を有すると共に導電接触部14と電気的に接続されているので、同様に導電接触部14の使用感を一定に保つことができる。また、入力部が感圧式の電子機器に対しては、軸体12の先端部を押し当てることで入力が可能である。
【0057】
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
【0058】
[第6実施形態]
図7図8において、本実施形態に係る入力ペン60では、軸体12が導電性を有し、該軸体12の中心部に芯を有しない構造となっている。
【0059】
具体的には、軸体12は、外面に導電性を有する木製又は樹脂製であり、軸方向に貫通した中空状(管状)に構成されている。軸体12の外面には、例えば導電表装12Aが施されている。軸体12の少なくとも外面は導電性を有しており、固定部材22も導電性を有している。そして、固定部材22が導電接触部14と軸体12の外面に接触しているので、導電接触部14と軸体12とが電気的に接続されている。したがって、軸体12も入力ペン60の静電容量の一部を担うこととなる。
【0060】
図8に示されるように、本実施形態では、一例として軸体12の外面と固定部材22の外面とが面一に構成されており、軸体12から導電接触部14にかけて段差の形成が抑制されている。
【0061】
本実施形態に係る入力ペン60では、入力部が静電容量式の電子機器に対しては、導電接触部14を接触させることで、該電子機器に対し入力を行うことができる。入力ペン60が芯を有していなくても、軸体12が導電性を有すると共に導電接触部14と電気的に接続されているので、同様に導電接触部14の使用感を一定に保つことができる。また、入力部が感圧式の電子機器に対しては、軸体12の先端部を押し当てることで入力が可能である。軸体12が中空状であるので、第5実施形態に係る入力ペン50よりも軽量である。また軸体12の外面と固定部材22の外面とが面一であるため、比較的見栄えがよく、入力ペン60を収納場所から出し入れ等する際に引っ掛かりが生じ難い。
【0062】
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
【0063】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態の一例について説明したが、本発明の実施形態は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0064】
10…入力ペン、12…軸体、12A…導電表装、14…導電接触部、16…導電芯、18…色芯(、導電芯)、20…入力ペン、22…固定部材、24…墨芯、26…非導電芯、28…先端部、30、入力ペン、40…入力ペン、50…入力ペン、60…入力ペン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8