(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023031231
(43)【公開日】2023-03-08
(54)【発明の名称】マイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
C22B 60/02 20060101AFI20230301BHJP
C01B 13/02 20060101ALI20230301BHJP
C01B 13/10 20060101ALI20230301BHJP
C01G 43/00 20060101ALI20230301BHJP
C22B 3/02 20060101ALI20230301BHJP
C22B 3/04 20060101ALI20230301BHJP
【FI】
C22B60/02
C01B13/02 Z
C01B13/10 D
C01G43/00 B
C22B3/02
C22B3/04
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081968
(22)【出願日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】202110968246.8
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522197822
【氏名又は名称】南華大学
【氏名又は名称原語表記】University of South China
【住所又は居所原語表記】No.28,Changsheng West Road,Zhengxiang District,Hengyang City,421001,Hunan Province,China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】王清良
(72)【発明者】
【氏名】張鋭
(72)【発明者】
【氏名】周純擇
(72)【発明者】
【氏名】胡鄂明
(72)【発明者】
【氏名】雷治武
(72)【発明者】
【氏名】胡芳
(72)【発明者】
【氏名】王紅強
(72)【発明者】
【氏名】周文
【テーマコード(参考)】
4G042
4G048
4K001
【Fターム(参考)】
4G042AA02
4G042AA07
4G042BB02
4G042BC06
4G048AA02
4G048AB08
4G048AE03
4K001AA33
4K001BA02
4K001DB03
4K001JA10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】酸化効率の改善、ウランの浸出効果の改善、ウランの浸出加速が可能であり、且つ経済的効果を向上させられる、マイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化する装置及び方法を提供する。
【解決手段】第1給液口、第1吐液口、第4給液口、第1ポンプポート及び試料採取口を含む反応器1と、第2給液口、第2吐液口及び給気口を有するマイクロナノバブル発生器2と、マイクロナノバブル発生器の給気口に接続されている酸素発生装置3、オゾン発生器4及びCO
2ボンベ5と、底部に第3給液口が設けられており、蠕動ポンプ10を介して第1ポンプポートに接続されている反応カラム8と、第2ポンプポートを有しており、第4給液口が蠕動ポンプを介して第2ポンプポートに接続されている補液槽16と、排気排液口に接続されており、排気口を有する集液槽9と、KI溶液が充填されている吸収タンク11、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する装置であって、
第1給液口、第1吐液口、第4給液口、第1ポンプポート及び試料採取口を含み、内部に機械攪拌器が設置されている反応器と、
第2給液口、第2吐液口及び給気口を有しており、前記第2給液口、前記第2吐液口が、前記第1吐液口、前記第1給液口にそれぞれ接続されているマイクロナノバブル発生器と、
前記マイクロナノバブル発生器の給気口に接続されている酸素発生装置、オゾン発生器及びCO2ボンベと、
底部に第3給液口が設けられており、上部に排気排液口が設けられており、前記第3給液口が蠕動ポンプを介して前記第1ポンプポートに接続されている反応カラムと、
第2ポンプポートを有しており、前記第4給液口が蠕動ポンプを介して第2ポンプポートに接続されている補液槽と、
前記排気排液口に接続されており、排気口を有する集液槽と、
給気口を有しており、前記給気口が前記集液槽の排気口に接続されており、内部にKI溶液が充填されており、前記反応器から排出されたオゾンを吸収するために用いられる吸収タンクと、を含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記酸素発生装置は空気源であり、生成する酸素濃度は90~96%となり、
前記オゾン発生器は、空気源空冷オゾン・酸素ガス一体機に属するものであり、オゾン生成量は10g・h-1であり、
前記CO2ボンベと前記マイクロナノバブル発生器の間には第1接続管が設置されており、前記第1接続管には減圧弁及びガス流量計が設置されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する装置。
【請求項3】
前記マイクロナノバブル発生器には、前記反応器内の液体の温度を調節する冷却水ダクトが設置されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のマイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する装置を使用して、マイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する方法であって、
S10:マイクロナノバブル溶液の調製:反応器及び補液槽に所定体積の水道水を充填し、硫酸又は水酸化ナトリウムで溶液のpH値を調節し、同時に、マイクロナノバブル発生器、オゾン発生器、酸素発生装置、CO2ボンベを起動して、関連のパラメータを設定し、機器の稼働が安定したあと、前記反応器内でマイクロナノバブル溶液の調製が完了し、
S20:マイクロナノバブル溶液の溶存酸素モニタリング:機械攪拌器を起動して、前記マイクロナノバブル溶液を十分均一に混合し、一定時間ごとに試料採取口から試料を採取して、溶液中のオゾン濃度を分析し、
S30:マイクロナノバブル溶液によるカラムリーチング:浸出を要する鉱物試料を反応カラムに充填し、蠕動ポンプの回転速度を設定して、等速で前記反応器内の前記混合溶液を抜き取って前記反応カラムの底部から注入し、且つ、等速で前記補液槽内の前記混合溶液を抜き取って前記反応器の上部から注入し、前記混合溶液は、排気排液口から集液槽に案内されるか、反応器内に直接案内され、正常に運転したあと、所定時間内に試料を採取して分析し、
S40:マイクロナノオゾンバブル処理した砂岩型ウラン鉱床は、酸性条件で攪拌・浸出する場合、予め設定されたガス流量、溶液中オゾン濃度に従って30分間浸出するか、或いは、中性条件の場合には、CO2を持続的に導入しつつ攪拌・浸出し、予め設定されたガス流量、溶液中オゾン濃度に従って2時間浸出し、
S50:前記反応カラムから排出されるオゾンを吸収タンクで吸収する、とのステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
ステップS10では、同時に、マイクロナノバブル発生器、オゾン発生器、酸素発生装置、CO2ボンベを起動して、ガス流量及び生成ガス濃度のパラメータを設定し、機器の稼働が5min安定したあと、前記反応器内でマイクロナノバブル溶液の調製が完了することを特徴とする請求項4に記載のマイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する方法。
【請求項6】
ステップS20において、前記マイクロナノバブル発生器で生成される気泡の直径は100nm~10μmであり、
ステップS30において、前記蠕動ポンプの調節可能な液体流量は0~4L/hであることを特徴とする請求項4に記載のマイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する方法。
【請求項7】
ステップS40において、pH=1の酸性条件で攪拌・浸出する場合には、ガス流量を1L/min、溶液中オゾン濃度を11mg/Lとして30分間浸出し、或いは、pH=6.8の中性条件で、CO2を持続的に導入しつつ攪拌・浸出する場合には、ガス流量を1L/min、溶液中オゾン濃度を11mg/Lとして2時間浸出することを特徴とする請求項4に記載のマイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リーチングによるウラン採鉱の技術分野に属し、具体的には、マイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
国際的に、インシチュリーチング技術は、ウラン鉱を採掘・製錬するための重要な方法となっている。中でも、CO2+O2浸出プロセスは、本邦において長年にわたる実験・研究を経たあと、複数の生産地で正式に工業化及び応用されている。しかし、CO2+O2インシチュリーチング過程には、浸出液を調製する際のエネルギー消費が過度に大きく、酸素ガスの消費量が過剰であり、酸素ガスの利用率が低く、酸化効率が不足している等の課題が存在する。
【0003】
また、従来技術におけるこれまでのオゾン処理過程では、オゾン濃度が低く、水中溶解度に劣り、生成過程のエネルギー消費が大きいことから、オゾンの利用効率が低かった。且つ、これまで化学薬剤を使用してきたが、薬剤の添加そのものが環境に被害を及ぼすほか、原液回収時の品質や性能にも影響が及んでいた。
【0004】
マイクロナノバブルはサイズが大変小さく、存在時間が長い、物質移動効率が高い、表面電荷に形成されるゼータ電位が高い、及びフリーラジカルを放出可能である等の優れた特性を有することから、多くの分野において明らかな技術的優位性を持っている。そのため、現在のCO2+O2インシチュリーチングプロセス条件において、如何にして現場で酸素加圧溶解プロセスの代わりにマイクロナノ酸素ガス発生器を使用し、酸素ガスの利用率を高め、酸素ガスの使用量を節約し、酸化効果を改善して、インシチュリーチングプロセスの生産コストを効果的に下げるかには、非常に重要な現実的意味がある。
【0005】
そこで、酸化効率の改善、ウランの浸出効果の改善、ウランの浸出加速が可能であり、且つ、経済的効果を向上させられるマイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化する装置及び方法が早急に求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、酸化効率の改善、ウランの浸出効果の改善、ウランの浸出加速が可能であり、且つ、経済的効果を向上させられるマイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化する装置及び方法を提供するために、以下の技術方案を採用する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
マイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する装置は、第1給液口、第1吐液口、第4給液口、第1ポンプポート及び試料採取口を含み、内部に機械攪拌器が設置されている反応器と、第2給液口、第2吐液口及び給気口を有しており、前記第2給液口、前記第2吐液口が、前記第1吐液口、前記第1給液口にそれぞれ接続されているマイクロナノバブル発生器と、前記マイクロナノバブル発生器の給気口に接続されている酸素発生装置、オゾン発生器及びCO2ボンベと、底部に第3給液口が設けられており、上部に排気排液口が設けられており、前記第3給液口が蠕動ポンプを介して前記第1ポンプポートに接続されている反応カラムと、第2ポンプポートを有しており、第4給液口が蠕動ポンプを介して第2ポンプポートに接続されている補液槽と、前記排気排液口に接続されており、排気口を有する集液槽と、給気口を有しており、前記給気口が前記集液槽の排気口に接続されており、内部にKI溶液が充填されており、前記反応器から排出されたオゾンを吸収するために用いられる吸収タンク、を含む。
【0008】
更に、前記酸素発生装置は空気源であり、生成する酸素濃度は90~96%となる。前記オゾン発生器は、空気源空冷オゾン・酸素ガス一体機に属するものであり、オゾン生成量は10g・h-1である。前記CO2ボンベと前記マイクロナノバブル発生器の間には第1接続管が設置されており、前記第1接続管には減圧弁及びガス流量計が設置されている。
【0009】
更に、前記マイクロナノバブル発生器には、前記反応器内の液体の温度を調節する冷却水ダクトが設置されている。
【0010】
マイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する方法は、上記いずれかのマイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する装置を使用する。前記方法は、以下のステップを含む。
【0011】
S10:マイクロナノバブル溶液の調製:反応器及び補液槽に所定体積の水道水を充填し、硫酸又は水酸化ナトリウムで溶液のpH値を調節する。同時に、マイクロナノバブル発生器、オゾン発生器、酸素発生装置、CO2ボンベを起動して、関連のパラメータを設定する。機器の稼働が安定したあと、前記反応器内でマイクロナノバブル溶液の調製が完了する。
【0012】
S20:マイクロナノバブル溶液の溶存酸素モニタリング:機械攪拌器を起動して、前記マイクロナノバブル溶液を十分均一に混合する。また、一定時間ごとに試料採取口から試料を採取して、溶液中のオゾン濃度を分析する。
【0013】
S30:マイクロナノバブル溶液によるカラムリーチング:浸出を要する鉱物試料を反応カラムに充填する。そして、蠕動ポンプの回転速度を設定し、等速で前記反応器内の前記混合溶液を抜き取って、前記反応カラムの底部から注入する。前記混合溶液は、排気排液口から集液槽に案内されるか、反応器内に直接案内される。正常に運転したあと、所定時間内に試料を採取して分析する。
【0014】
S40:マイクロナノオゾンバブル処理した砂岩型ウラン鉱床は、酸性条件で攪拌・浸出する場合、予め設定されたガス流量、溶液中オゾン濃度に従って30分間浸出する。或いは、中性条件の場合には、CO2を持続的に導入しつつ攪拌・浸出し、予め設定されたガス流量、溶液中オゾン濃度に従って2時間浸出する。
【0015】
S50:前記反応カラムから排出されるオゾンを吸収タンクで吸収する。
【0016】
更に、ステップS10では、同時に、マイクロナノバブル発生器、オゾン発生器、酸素発生装置、CO2ボンベを起動して、ガス流量及び生成ガス濃度のパラメータを設定する。機器の稼働が5min安定したあと、前記反応器内でマイクロナノバブル溶液の調製が完了する。
【0017】
更に、ステップS20において、前記マイクロナノバブル発生器で生成される気泡の直径は100nm~10μmである。ステップS30において、前記蠕動ポンプの調節可能な液体流量は0~2L/hである。
【0018】
更に、ステップS40において、pH=1の酸性条件で攪拌・浸出する場合には、ガス流量を1L/min、溶液中オゾン濃度を11mg/Lとして30分間浸出する。或いは、pH=6.8の中性条件で、CO2を持続的に導入しつつ攪拌・浸出する場合には、ガス流量を1L/min、溶液中オゾン濃度を11mg/Lとして2時間浸出する。
【発明の効果】
【0019】
本発明で提供するマイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する装置は、マイクロナノバブル発生器によって砂岩型ウラン鉱床を高速で酸化浸出させるため、ウランの酸化浸出率及び酸化速度がいずれも大きく向上する。且つ、酸素ガス及び二酸化炭素の使用量が減少し、発生する不純物が少ないため、クリーンで環境にやさしい。
【0020】
また、CO2+O2インシチュリーチング技術の完成及び発展に有利であり、当該プロセス技術の持続可能な発展のために基礎理論及び技術サポートを提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、本発明で提供するマイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する装置の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0022】
マイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する装置(
図1参照)は、反応器1、マイクロナノバブル発生器2、酸素発生装置3、オゾン発生器4、CO
2ボンベ5、反応カラム8、集液槽9及び吸収タンク11を含む。
【0023】
反応器1は、第1給液口、第1吐液口、第4給液口、第1ポンプポート及び試料採取口6を含む。反応器1内には機械攪拌器14が設置されている。
【0024】
本実施例において、マイクロナノバブル発生器2は、第2給液口、第2吐液口及び給気口を有しており、第2給液口、第2吐液口は、第1吐液口、第1給液口にそれぞれ接続されている。
【0025】
本実施例において、酸素発生装置3、オゾン発生器4及びCO2ボンベ5は、いずれもマイクロナノバブル発生器2の給気口に接続されている。
【0026】
反応カラム8の底部には第3給液口が設けられており、上部には排気排液口15が設けられている。第3給液口は、蠕動ポンプ10を介して第1ポンプポートに接続されている。
【0027】
集液槽9は排気排液口15に接続されている。また、集液槽9は排気口を有している。
【0028】
補液槽16の底部には第2ポンプポートが備わっており、第4給液口が蠕動ポンプ10を介して第2ポンプポートに接続されている。
【0029】
吸収タンク11は給気口を有している。吸収タンク11の給気口は集液槽9の排気口に接続されている。吸収タンク11内にはKI溶液が充填されており、反応器1から排出されたオゾンを吸収するために用いられる。
【0030】
本実施例において、酸素発生装置3は空気源であり、生成する酸素濃度は90~96%となる。オゾン発生器4は、空気源空冷オゾン・酸素ガス一体機に属するものであり、オゾン生成量は10g・h-1である。CO2ボンベ5とマイクロナノバブル発生器2の間には第1接続管が設置されている。第1接続管には、減圧弁12及びガス流量計7が設置されており、マイクロナノバブル発生器2に安定流量のCO2ガスを供給可能である。
【0031】
本実施例において、マイクロナノバブル発生器2には、反応器1内の液体の温度を調節する冷却水ダクトが設置されている。また、マイクロナノバブル発生器2の外側には、冷却水ダクト外管13が設置されており、冷却水を送り込むために用いられる。マイクロナノバブル発生器2の稼働中に熱が発生した場合には、冷却水ダクトを調節することで、反応器1内の液体の温度を常温の25℃程度まで調節可能である。
【0032】
冷却水ダクトの冷却循環設定は従来技術のため、ここではこれ以上詳述しない。
【0033】
本実施例において、マイクロナノバブル発生器2と反応器1の間の液体を流動させるために、マイクロナノバブル発生器2内には循環ポンプが設置されている。
【0034】
本実施例において、マイクロナノバブル発生器2内で、混合ガスは液体に直接注入される。
本実施例では、実施例1で提供したマイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する装置を使用して、マイクロナノバブルで砂岩型ウラン鉱床を酸化浸出する方法を提供する。当該方法は、以下のステップを含む。
S10:マイクロナノバブル溶液の調製:反応器1及び補液槽16に所定体積の水道水を充填し、硫酸又は水酸化ナトリウムで溶液のpH値を調節する。同時に、マイクロナノバブル発生器、オゾン発生器4、酸素発生装置3、CO2ボンベ5を起動して、関連のパラメータを設定する。機器の稼働が安定したあと、反応器1内でマイクロナノバブル溶液の調製が完了する。
S20:マイクロナノバブル溶液の溶存酸素モニタリング:機械攪拌器14を起動して、マイクロナノバブル溶液を十分均一に混合する。また、一定時間ごとに試料採取口6から試料を採取して、溶液中のオゾン(溶存酸素)濃度を分析する。
S30:マイクロナノバブル溶液によるカラムリーチング:浸出を要する鉱物試料を反応カラム8に充填する。そして、蠕動ポンプ10の回転速度を設定し、等速で反応器1内の混合溶液を抜き取って、反応カラム8の底部から注入する。また、等速で補液槽16内の前記混合溶液を抜き取り、反応器1の上部から注入して、反応器1に対し補液を行う。混合溶液は、排気排液口15から集液槽9に案内されるか、反応器1内に直接案内される。そして、正常に運転したあと、所定時間内に試料を採取して分析する。
S40:マイクロナノオゾンバブル処理した砂岩型ウラン鉱床は、酸性条件で攪拌・浸出する場合、予め設定されたガス流量、溶液中オゾン濃度に従って30分間浸出する。或いは、中性条件の場合には、CO2を持続的に導入しつつ攪拌・浸出し、予め設定されたガス流量、溶液中オゾン濃度に従って2時間浸出する。
ステップS40において、pH=1の酸性条件で攪拌・浸出する場合には、ガス流量を1L/min、溶液中オゾン濃度を11mg/Lとして30分間浸出する。この場合、浸出率は96.31%に達し得る。或いは、pH=6.8の中性条件で、CO2を持続的に導入しつつ攪拌・浸出する場合には、ガス流量を1L/min、溶液中オゾン濃度を11mg/Lとして2時間浸出する。この場合、浸出率は95.25%に達し得る。
以上の記載は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明の技術範囲を何ら制限するものではない。従って、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に対し実施される何らかの微細な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の技術方案の範囲に属する。