(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023003138
(43)【公開日】2023-01-11
(54)【発明の名称】バイパス排水機溝
(51)【国際特許分類】
E03F 5/042 20060101AFI20221228BHJP
E02B 5/00 20060101ALI20221228BHJP
E02C 1/08 20060101ALN20221228BHJP
E03F 5/04 20060101ALN20221228BHJP
【FI】
E03F5/042
E02B5/00 Z
E02C1/08
E03F5/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021104130
(22)【出願日】2021-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】511192388
【氏名又は名称】開発虎ノ門コンサルタント株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】591077678
【氏名又は名称】インフラテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】武田 弘次
(72)【発明者】
【氏名】松崎 秀雄
(72)【発明者】
【氏名】坂本 和也
(72)【発明者】
【氏名】島 佳奈子
【テーマコード(参考)】
2D063
【Fターム(参考)】
2D063CA01
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、周囲への溢水の抑制を図ったバイパス排水機溝を提供する。
【解決手段】バイパス排水機構1は、交差部の上方に重なって設置される箱状の桝本体2と、該桝本体2の一端側に接続されて、縦方向排水溝101に流れる水を桝本体2に案内する上流側案内溝3と、桝本体2の他端側に接続されて、桝本体2に溜まった水を縦方向排水溝101に案内する下流側案内溝4と、を備え、桝本体2は、底壁5と、該底壁5から立設されるとともに上流側案内溝3及び下流側案内溝4を結ぶ線Pの両側に設けられる一対の外壁8R、8Lと、該一対の外壁8R、8Lの各内面8aから延びて形成されて、上流側案内溝3によって案内された水の流路を変更するための流路変更壁9と、を備え、一対の外壁8R、8Lの離間寸法は、桝本体2の一端から他端までの何れの位置においても、上流側案内溝3の溝幅より大きくなるように形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
法面に形成された縦方向排水溝と横方向排水溝との交差部に設置されるバイパス排水機溝であって、
前記交差部の上方に重なって設置される箱状の桝本体と、
該桝本体の一端側に接続されて、前記縦方向排水溝に流れる水を前記桝本体に案内する上流側案内溝と、
前記桝本体の他端側に接続されて、前記桝本体に溜まった水を前記縦方向排水溝に案内する下流側案内溝と、を備え、
前記桝本体は、底壁と、該底壁から立設されるとともに前記上流側案内溝及び前記下流側案内溝を結ぶ線の両側に設けられる一対の外壁と、該一対の外壁の各内面から延びて形成されて、前記上流側案内溝によって案内された水の流路を変更するための流路変更壁と、を備え、
前記一対の外壁の離間寸法は、前記桝本体の一端から他端までの何れの位置においても、前記上流側案内溝の溝幅より大きいことを特徴とするバイパス排水機溝。
【請求項2】
前記一対の外壁は、前記一端から離れるにしたがって互いに離間寸法を大きくするように斜めに設けられた一対の上流側対向壁と、前記一対の上流側対向壁の下流側に設けられ、前記他端に向かうにしたがって互いに近付くように斜めに設けられた一対の下流側対向壁と、を有していることを特徴とする請求項1に記載のバイパス排水機溝。
【請求項3】
前記流路変更壁は、前記一対の外壁の各内面に連続し、かつ前記上流側案内溝の延在方向に対して第1角度を有して斜めかつ前記他端に向けて延びて形成された壁本体を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のバイパス排水機溝。
【請求項4】
前記流路変更壁は、前記壁本体の途中位置から分岐して、前記他端に向けて延びる分岐壁をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載のバイパス排水機溝。
【請求項5】
前記流路変更壁は、前記壁本体の先端に連続しているとともに、前記上流側案内溝の延在方向に対して前記第1角度とは異なる第2角度を有して斜めかつ前記他端に向けて延びる延在壁をさらに備えることを特徴とする請求項3または4に記載のバイパス排水機溝。
【請求項6】
前記桝本体は、前記上流側案内溝が接続される一端側開口部を備え、
前記分岐壁は、前記一端側開口部に対向する位置に一対設けられているとともに、前記一対の分岐壁のうち一方は、他方より前記一端側開口部に近い位置に設けられ、
前記一対の分岐壁は、上端が前記壁本体より低い位置にあるとともに、前記一方の上端は、前記他方の上端より低い位置にあることを特徴とする請求項4または5に記載のバイパス排水機溝。
【請求項7】
前記各分岐壁には、前記壁本体側かつ前記底壁側の隅部に、第1排出口が設けられ、
前記壁本体には、前記外壁側かつ前記底壁側の隅部に、第2排出口が設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載のバイパス排水機溝。
【請求項8】
前記桝本体は、前記上流側案内溝が接続される一端側開口部と、前記下流側案内溝が接続される他端側開口部と、を備え、
前記流路変更壁の先端のうち少なくとも1つは、前記一端側開口部または前記他端側開口部の幅範囲内にあることを特徴とする請求項1~7のうち何れか一項に記載のバイパス排水機溝。
【請求項9】
前記桝本体は、前記下流側案内溝が接続される他端側開口部を備え、
前記他端側開口部と前記底壁との間には、第3排出口が設けられていることを特徴とする請求項1~8のうち何れか一項に記載のバイパス排水機溝。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、法面に形成された縦方向排水溝と横方向排水溝との交差部に設置されるバイパス排水機溝に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、法面に形成された縦方向排水溝と、法面の小段を水平方向に延在する横方向排水溝と、縦方向排水溝および横方向排水溝の合流部にある集水桝と、を備えた既設の排水機構において、縦方向排水溝に流れる水を迂回(バイパス)するためのバイパス排水溝が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1に開示された従来のバイパス排水溝は、縦方向排水溝に上部バイパス排水溝と、中間部バイパス排水溝と、下部バイパス排水溝と、を備える。上部バイパス排水溝の溝幅は最も狭く、中間部バイパス排水溝の溝幅は上部バイパス排水溝の溝幅よりやや広く、下部バイパス排水溝の溝幅は中間部バイパス排水溝の溝幅よりやや広くなるように形成されている。中間部バイパス排水溝は、既設の排水機構の集水桝の上部に重なって設置され、上部バイパス排水溝は、縦方向排水溝に流れる水を中間部バイパス排水溝に案内するように設置され、下部バイパス排水溝は、中間部バイパス排水溝の水を縦方向排水溝に案内するように設置されている。
【0004】
このような従来のバイパス排水溝は、例えば降雨があった際に、雨水が、法面に設置の排水機構の縦方向排水溝に流入する。縦方向排水溝に流入した雨水は、上部バイパス排水溝、中間部バイパス排水溝及び下部バイパス排水溝にバイパスさせて縦方向排水溝に排水される。これと同時に、雨水が、法面に設置の既設の排水機構の横方向排水溝に流入し、縦方向排水溝と横方向排水溝の合流部にある集水桝に集水されて、集水桝から排水されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら上述した従来のバイパス排水溝は、例えば豪雨の際には、その許容量以上の雨量の雨水が流入することで、当該バイパス排水溝から雨水が溢れ出す場合があった。
【0007】
本発明の目的は、周囲への溢水の抑制を図ったバイパス排水機溝を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、以下の本発明によって解決される。
即ち、本発明は、法面に形成された縦方向排水溝と横方向排水溝との交差部に設置されるバイパス排水機溝であって、前記交差部の上方に重なって設置される箱状の桝本体と、該桝本体の一端側に接続されて、前記縦方向排水溝に流れる水を前記桝本体に案内する上流側案内溝と、前記桝本体の他端側に接続されて、前記桝本体に溜まった水を前記縦方向排水溝に案内する下流側案内溝と、を備え、前記桝本体は、底壁と、該底壁から立設されるとともに前記上流側案内溝及び前記下流側案内溝を結ぶ線の両側に設けられる一対の外壁と、該一対の外壁の各内面から延びて形成されて、前記上流側案内溝によって案内された水の流路を変更するための流路変更壁と、を備え、前記一対の外壁の離間寸法は、前記桝本体の一端から他端までの何れの位置においても、前記上流側案内溝の溝幅より大きいことを特徴とするバイパス排水機溝である。
【0009】
以上のような本発明によれば、桝本体は、底壁と、該底壁から立設されるとともに上流側案内溝及び下流側案内溝を結ぶ線の両側に設けられる一対の外壁と、該一対の外壁の各内面から延びて形成されて、上流側案内溝によって案内された水の流路を変更するための流路変更壁と、を備え、一対の外壁の離間寸法は、桝本体の一端から他端までの何れの位置においても、上流側案内溝の溝幅より大きくなるように形成されている。これによれば、桝本体に流路変更壁が設けられていることにより、上流側案内溝によって案内された水が流路変更壁に突き当たって、流入した水の流路が変更されるとともに水の勢いが弱められる。その結果、水を桝本体の内部に長時間滞留させることができるから、周囲への溢水の抑制を図ることができる。
【0010】
また、前記一対の外壁は、前記一端から離れるにしたがって互いに離間寸法を大きくするように斜めに設けられた一対の上流側対向壁と、前記一対の上流側対向壁の下流側に設けられ、前記他端に向かうにしたがって互いに近付くように斜めに設けられた一対の下流側対向壁と、を有していることが好ましい。これによれば、桝本体を構成する一対の外壁が、一対の上流側対向壁および一対の下流側対向壁を有していることにより、桝本体に貯留される水の許容量が増加する。
【0011】
また、流路変更壁は、一対の外壁の各内面に連続し、かつ上流側案内溝の延在方向に対して第1角度を有して斜めかつ他端に向けて延びて形成された壁本体を備えることが好ましい。これによれば、上流側案内溝によって案内された水が壁本体の一方の面に突き当たり、逆流して、壁本体の他方の面側に回り込むことで、流入した水の流路が変更されるとともに水の勢いが弱められる。
【0012】
また、流路変更壁は、壁本体の途中位置から分岐して、他端に向けて延びる分岐壁をさらに備えることが好ましい。これによれば、上流側案内溝によって案内された水が分岐壁の一方の面に突き当たり、逆流して、分岐壁の他方の面側に回り込むことで、流入した水の流路が変更されるとともに水の勢いが弱められる。
【0013】
また、流路変更壁は、壁本体の先端に連続しているとともに、上流側案内溝の延在方向に対して第1角度とは異なる第2角度を有して斜めかつ他端に向けて延びる延在壁をさらに備えることが好ましい。これによれば、上流側案内溝によって案内された水が壁本体の一方の面に突き当たり、逆流して、水の流路が変更されつつ、水の勢いが弱められる。この後、水が延在壁の一方の面に突き当たり、逆流して、延在壁の他方の面側に回り込むことで、上流側案内溝によって案内された水の流路がさらに変更されるとともにより一層、水の勢いが弱められる。
【0014】
桝本体は、上流側案内溝が接続される一端側開口部を備え、分岐壁は、一端側開口部に対向する位置に一対設けられているとともに、一対の分岐壁のうち一方は、他方より一端側開口部に近い位置に設けられ、一対の分岐壁は、上端が壁本体より低い位置にあるとともに、一方の上端は、他方の上端より低い位置にあることが好ましい。これによれば、一対の分岐壁は、上端が壁本体より低い位置に設けられていることにより、上流側案内溝によって案内された水が各分岐壁に突き当たった後、各壁本体に突き当たることにより、桝本体から外部への越水が抑制される。また、一対の分岐壁のうち、一端側開口部に近い位置にある一方の上端は、他方の上端より低い位置にあることにより、上流側案内溝によって案内された水が一方の分岐壁に突き当たった後、他方の分岐壁に突き当たることにより、桝本体から外部への越水がより一層抑制される。
【0015】
また、各分岐壁には、壁本体側かつ底壁側の隅部に、第1排出口が設けられ、壁本体には、外壁側かつ底壁側の隅部に、第2排出口が設けられていることが好ましい。これによれば、桝本体の内部に溜まった例えば土砂等の侵入物が、第1排出口や第2排出口から排出される。
【0016】
また、桝本体は、上流側案内溝が接続される一端側開口部と、下流側案内溝が接続される他端側開口部と、を備え、流路変更壁の先端のうち少なくとも1つは、一端側開口部または他端側開口部の幅範囲内にあることが好ましい。これによれば、流路変更壁の先端のうち少なくとも1つは、一端側開口部または他端側開口部の幅範囲内にあることで、上流側案内溝によって案内された水が流路変更壁に突き当たって、流入した水の流路が変更されるとともに水の勢いがより一層弱められる。
【0017】
また、桝本体は、下流側案内溝が接続される他端側開口部を備え、他端側開口部と底壁との間には、第3排出口が設けられていることが好ましい。これによれば、桝本体の内部に溜まった例えば土砂等の侵入物が、第3排出口から排出される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、桝本体に流路変更壁が設けられていることにより、上流側案内溝によって案内された水は流路変更壁に突き当たってその流路が変更されることで、水の勢いが弱められ、雨水を桝本体の内部に長時間滞留させることができるから、周囲への溢水の抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1実施形態にかかるバイパス排水機溝を示す斜視図である。
【
図2】前記バイパス排水機溝が、前記バイパス排水機溝が既設の排水機構に設置された状態を示す斜視図である。
【
図3】前記バイパス排水機構を示す分解斜視図である。
【
図7】前記バイパス排水機構の作用効果を示す平面図である。
【
図8】第1実施形態のバイパス排水機構を示す図である。
【
図9】第1実施形態のバイパス排水機構の変形例を示す図である。
【
図10】第1実施形態のバイパス排水機構の他の変形例を示す図である。
【
図11】第1実施形態のバイパス排水機構のさらに他の変形例を示す図である。
【
図12】第2実施形態にかかるバイパス排水機溝を示す斜視図である。
【
図13】第3実施形態にかかるバイパス排水機溝を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態にかかるバイパス排水機構1を、
図1~8を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかるバイパス排水機構1を示す斜視図である。
図2は、前記バイパス排水機構1が、前記バイパス排水機構1が既設の排水機構100に設置された状態を示す図である。
【0021】
バイパス排水機構1は、
図1、2に示すように、法面Sに形成された既設の排水機構100(
図2に示す)に設置されて、既設の排水機構100からの溢水を抑制するものである。既設の排水機構100は、
図2に示すように、法面Sに形成された縦方向排水溝101と、法面Sの小段を水平方向に延在する横方向排水溝102と、縦方向排水溝101および横方向排水溝102の交差部にある集水桝103と、を備える。本実施形態では、法面Sの勾配が1:1.8である場合について説明する。
【0022】
縦方向排水溝101は、
図2に示すように、集水桝103の上方側の上側縦方向排水溝104と、集水桝103の下方側の下側縦方向排水溝105と、を備える。上側縦方向排水溝104および下側縦方向排水溝105は、略同じ溝幅を有して構成されているとともに、集水桝103を挟んで直線上に延在して設けられている。
【0023】
バイパス排水機構1は、
図1、3に示すように、既設の排水機構100の集水桝103の上方に重なって設置される箱状の桝本体2と、該桝本体2の上流(一端)側に接続される上流側案内溝3と、該桝本体2の下流(他端)側に接続される下流側案内溝4と、を備える。なお、本実施形態では、法面Sが延在する面内のひとつの方向(以下では長手方向と記す場合がある)のうち上側(一端側)を「上流側」と記し、ひとつの方向のうち下側(他端側)を「下流側」と記す場合がある。また、法面Sが延在する面内のうち、長手方向に直交する方向を「幅方向」と記す場合がある。
【0024】
桝本体2は、
図1、3に示すように、底壁5と、長手方向に対向する上流側外壁6および下流側外壁7と、幅方向に対向する一対の外壁8R、8Lと、該一対の外壁8R、8Lの各内面8a(
図1に示す)から延びて形成されて、後述する上流側案内溝3から流入した水の流路を変更するための複数の流路変更壁9と、を備える。
【0025】
底壁5は、
図3に示すように、矩形板状の底壁本体51と、該底壁本体51の一端側(上流側)に連続するとともに、一端側に進むにつれて幅狭となる一端側底壁52と、底壁本体51の他端側(下流側)に連続するとともに、他端側に進むにつれて幅狭となる他端側底壁53と、を備える。また、底壁5は、長手寸法が幅寸法よりも大きくなるような板状に形成されている。
【0026】
上流側外壁6および下流側外壁7は、
図3に示すように、底壁5から立設して設けられているとともに、上流側外壁6には、後述する上流側案内溝3が接続され、下流側外壁7には、後述する下流側案内溝4が接続されている。上流側外壁6には、上流側案内溝3の内部と桝本体2の内部とを連通させる上流側開口部60が設けられ、下流側外壁7には、下流側案内溝4の内部と桝本体2の内部とを連通させる下流側開口部70と、土砂等の侵入物を通過させるための第3排出口7hと、が設けられている。上流側開口部60は、上流側外壁6の上端を切り欠いて、矩形状に形成されている。下流側開口部70は、下流側外壁7の上端を切り欠いて、矩形状に形成されている。第3排出口7hは、下流側開口部70の下方側(底壁5側)に設けられている。即ち、第3排出口7hは、下流側開口部70と底壁5との間に設けられている。上流側開口部60および下流側開口部70は、長手方向に対向して設けられている。
【0027】
一対の外壁8R、8Lは、
図3、4に示すように、底壁5から立設して設けられているとともに、幅方向に対向して設けられている。各外壁8R、8Lは、
図7に示すように、同一形状を有して構成されているとともに、上流側案内溝3および下流側案内溝4を結ぶ中心線P(
図7に一点鎖線で示す)を中心として線対称となるように配置されている。以下では、一対の外壁8R、8Lのうち、一方を「右側外壁8R」と記し、他方を「左側外壁8L」と記す場合がある。
【0028】
また、一対の外壁8R、8Lは、
図4に示すように、幅方向に対向する一対の外壁本体80、80と、該一対の外壁本体80、80それぞれの一端側(上流側)に連続するとともに、一端側に進むにつれて互いの近付くように斜めに設けられた一対の上流側対向壁81、81と、一対の外壁本体80、80それぞれの他端側(下流側)に連続するとともに、他端側に進むにつれて互いの近付くように斜めに設けられた一対の下流側対向壁82、82と、を備える。また、一対の外壁本体80、80、一対の上流側対向壁81、81、及び一対の下流側対向壁82、82は、略同じ高さ(所定の高さ)に形成されている。一対の外壁8R、8Lは、一対の上流側対向壁81、81と、一対の下流側対向壁82、82と、を備えることにより、桝本体2の内部空間の体積が確保され、桝本体2に貯留される水の許容量が増加する。
【0029】
図3、4に示すように、複数の流路変更壁9のうち、2つは右側外壁8Rに設けられ、2つは、左側外壁8Lに設けられている。右側外壁8Rに設けられた2つの流路変更壁9のうち、1つを第1右側流路変更壁91と記し、残りの1つを第2右側流路変更壁92と記す場合がある。また、左側外壁8Lに設けられた2つの流路変更壁9のうち、1つを第4左側流路変更壁94と記し、残りの1つを第5左側流路変更壁95と記す場合がある。
【0030】
第1右側流路変更壁91は、
図3~5に示すように、第1壁本体910(壁本体)と、第1分岐壁911L(分岐壁)と、第1延在壁912(延在壁)と、を備える。
【0031】
第1壁本体910は、
図4に示すように、基端が右側外壁8Rの上流側対向壁81に連続し、基端から離れるにしたがって長手方向の下流側に向けて延びて形成されている。第1壁本体910は、
図5に示すように、一対の外壁8R、8Lと略同じ高さに形成されている。
【0032】
第1分岐壁911Lは、
図4に示すように、第1壁本体910の途中位置から分岐して、長手方向の下流側かつ左側外壁8Lに向けて斜めに延びて形成されているとともに、後述する第4左側流路変更壁94の第4延在壁941に向けて延びて形成されている。また、
図7に示すように、第1分岐壁911Lの先端911s(流路変更壁の先端)は、桝本体2の中心線Pを超えず中心線Pの近傍に位置しているとともに、上流側開口部60及び下流側開口部70の所定領域T(
図7における網掛けした部分、上流側開口部60または下流側開口部70の幅範囲)内に位置している。また、
図4に示すように、第1分岐壁911Lは、後述する第4左側流路変更壁94の第4分岐壁930Lを挟んで上流側開口部60から離れた側に設けられている。また、
図5にも示すように、第1分岐壁911Lの上端は、第1壁本体910の上端より低い位置にあるとともに、後述する第4左側流路変更壁94の第4分岐壁930Lの上端より高い位置にあるように形成されている。また、
図5に示すように、第1分岐壁911Lにおける第1壁本体910側かつ底壁5側の隅部には、土砂等の侵入物を通過させるための第1排出口911hが形成されている。
【0033】
第1延在壁912は、
図4に示すように、第1壁本体910の中心線Pに対する角度とは異なる角度を有して形成されている。この第1延在壁912は、第1壁本体910に連続して、先端912s(流路変更壁の先端)は長手方向の下流側かつ左側外壁8Lに向けて斜めに延びて形成されているとともに、下流側外壁7と左側外壁8Lの下流側対向壁82との境界部に向けて延びて形成されている。また、
図7に示すように、第1延在壁912の先端912s(流路変更壁の先端)は、上流側開口部60及び下流側開口部70の所定領域T(
図7における網掛けした部分、上流側開口部60または下流側開口部70の幅範囲)内に位置している。
【0034】
第2右側流路変更壁92は、
図4に示すように、第2壁本体920(壁本体)を有して構成されている。この第2壁本体920は、
図6に示すように、一対の外壁8R、8Lと略同じ高さに形成されている。また、
図4に示すように、第2壁本体920は、基端が右側外壁8Rの下流側対向壁82に連続し、基端から離れるにしたがって左側外壁8Lに近付きつつ、長手方向の下流側に向けて延びて形成されているとともに、左側外壁8Lの下流側対向壁82に向けて延びて形成されている。この第2壁本体920の先端920s(流路変更壁の先端)は、
図7に示すように、桝本体2の中心線Pを超えず中心線Pの近傍に位置しているとともに、上流側開口部60及び下流側開口部70の所定領域T(
図7における網掛けした部分)内に位置している。また、
図6に示すように、第2壁本体920における右側外壁8R側かつ底壁5側の隅部には、土砂等の侵入物を通過させるための第2排出口920hが形成されている。
【0035】
第4左側流路変更壁94は、
図4に示すように、第4壁本体940(壁本体)と、第4延在壁941(延在壁)と、第4分岐壁930L(分岐壁)と、を備える。
【0036】
第4壁本体940は、
図4に示すように、基端が左側外壁8Lの上流側対向壁81に連続し、基端から離れるにしたがって、長手方向の下流側に向けて延びて形成されている。第4壁本体940は、
図5に示すように、一対の外壁8R、8Lと略同じ高さに形成されている。
【0037】
第4延在壁941は、
図4に示すように、第4壁本体940の中心線Pに対する角度とは異なる角度を有して形成されている。この第4延在壁941は、第4壁本体940に連続して、長手方向の下流側かつ右側外壁8Rに向けて斜めに延びて形成されているとともに、第2右側流路変更壁92に向けて延びて形成されている。また、
図7に示すように、第4延在壁941の先端941s(流路変更壁の先端)は、上流側開口部60及び下流側開口部70の所定領域T(
図7における網掛けした部分)内に位置している。
【0038】
第4分岐壁930Lは、
図4に示すように、第4左側流路変更壁94の第4壁本体940の途中位置から分岐して、長手方向の下流側かつ右側外壁8Rに向けて斜めに延びて形成されているとともに、第1右側流路変更壁91の第1壁本体910に向けて延びて形成されている。また、
図7に示すように、第4分岐壁930Lの先端930s(流路変更壁の先端)は、桝本体2の中心線Pを超えず中心線Pの近傍に位置しているとともに、上流側開口部60及び下流側開口部70の所定領域T(
図7における網掛けした部分、上流側開口部60または下流側開口部70の幅範囲)内に位置している。また、
図5に示すように、第4分岐壁930Lにおける第4壁本体940側かつ底壁5側の隅部には、土砂等の侵入物を通過させるための第1排出口930hが形成されている。
【0039】
第5左側流路変更壁95は、
図4に示すように、第5壁本体950(壁本体)を有して構成されている。第5壁本体950は、
図6に示すように、一対の外壁8R、8Lと略同じ高さに形成されている。また、第5壁本体950は、
図4に示すように、基端が左側外壁8Lにおける下流側対向壁82の外壁本体80側の端部に連続し、基端から離れるにしたがって、右側外壁8Rに近付きつつ、長手方向の下流側に向けて延びて形成されているとともに、第2右側流路変更壁92の付け根に向けて延びて形成されている。また、
図6に示すように、第5壁本体950における左側外壁8L側かつ底壁5側の隅部には、土砂等の侵入物を通過させるための第2排出口950hが形成されている。また、
図7に示すように、第5壁本体950の先端950s(流路変更壁の先端)は、上流側開口部60及び下流側開口部70の所定領域T(
図7における網掛けした部分)内に位置している。即ち、全ての流路変更壁9の先端911s、912s、920s、930s、941s、950sは、所定領域T内に位置している。
【0040】
上流側案内溝3は、
図1に示すように、溝状の上流側溝本体31と、上流側溝本体31の端部に設けられて、桝本体2の上流側開口部60の周縁に重なって固定される上流側固定部32と、を備える。上流側溝本体31は、上流側底壁33と、該上流側底壁33から立設して互いに対向する一対の上流側側壁34、34と、を備える。なお、上流側案内溝3が桝本体2に固定された状態で、上流側底壁33は、桝本体2の底壁5に対して第1の所定角度を有して設けられている。
【0041】
下流側案内溝4は、
図1に示すように、溝状の下流側溝本体41と、下流側溝本体41の端部に設けられて、桝本体2の上流側開口部60の周縁に重なって固定される下流側固定部42と、を備える。下流側溝本体41は、下流側底壁43と、該下流側底壁43から立設して互いに対向する一対の下流側側壁44、44と、を備える。また、
図3に示すように、下流側底壁43には、複数の貫通孔4aから成る孔集合部40が形成されている。この孔集合部40は、下流側底壁43の他方側(下流側)の端部に形成されている。これによれば、下流側案内溝4を流れる水の一部が孔集合部40から排出されることにより、下流側案内溝4から外部への越水が抑制される。なお、下流側案内溝4が桝本体2に固定された状態で、下流側底壁43は、桝本体2の底壁5に対して第2の所定角度を有して設けられている。
【0042】
このようなバイパス排水機構1を組み立てる場合には、
図3に示すように、上流側案内溝3の上流側固定部32を、上流側外壁6の上流側開口部60に近付けて、上流側開口部60の内側に挿通して、上流側固定部32を上流側開口部60の周縁に重ねてボルト固定する。このようにして、上流側案内溝3を桝本体2に固定する。また、下流側案内溝4の下流側固定部42を、下流側外壁7の下流側開口部70に近付けて、下流側開口部70の内側に挿通して、下流側固定部42を下流側開口部70の周縁に重ねてボルト固定する。このようにして、下流側案内溝4を桝本体2に固定する。このようにして、バイパス排水機構1を組み立てる。
【0043】
また、バイパス排水機構1を既設の排水機構100に組み付ける場合には、バイパス排水機構1の上流側案内溝3を縦方向排水溝101の上側縦方向排水溝104に嵌合させ、バイパス排水機構1の下流側案内溝4を縦方向排水溝101の下側縦方向排水溝105に嵌合させて、桝本体2を、集水桝103に重ねて設置する。このようにして、バイパス排水機構1を既設の排水機構100に組み付ける。
【0044】
上述した構成のバイパス排水機構1を既設の排水機構100に組み付けた場合には、上流側開口部60より流入した水が、流路変更壁9の一方の面に突き当たり、逆流して渦が形成されて、流路変更壁9の他方の面側に回り込むことで、流入した水の流路が変更されるとともに水の勢いが弱められる。
【0045】
ここで、第1分岐壁911L、及び第4分岐壁930Lは、他の壁本体910、940より上端が低い位置にあることにより、上流側案内溝3から流入した水が各分岐壁911L、930Lに突き当たった後、各壁本体910、940に突き当たることにより、桝本体2から外部への越水が抑制される。また、第4分岐壁930Lの上端は、第1分岐壁911Lの上端より低い位置にあることにより、上流側案内溝3から流入した水が第4分岐壁930Lに突き当たった後、第1分岐壁911Lに突き当たった場合には、桝本体2から外部への越水がより一層抑制される。
【0046】
また、第1分岐壁911L、及び第4分岐壁930Lには、第1排出口911h、930hが形成され、第2壁本体920、及び第5壁本体950には、第2排出口920h、950hが形成されていることにより、桝本体2の内部に溜まった例えば土砂等の侵入物が、第1排出口911h、930hや第2排出口920h、950hから排出される。さらに、下流側外壁7には、土砂等の侵入物を通過させるための第3排出口7hが形成されている。これによれば、桝本体2の内部に溜まった例えば土砂等の侵入物が、第1排出口911h、930hや第2排出口920h、950hや第3排出口7hから排出される。さらに、下流側案内溝4には、下流側底壁43に、複数の貫通孔4aから成る孔集合部40が形成されている。これによれば、下流側案内溝4によって案内される水の一部が孔集合部40から排出されることにより、より一層、下流側案内溝4から外部への越水が抑制される。上述した構成のバイパス排水機構1によれば、上流側開口部60と下流側開口部70との間に水頭差が生じて、雨水を桝本体2の内部に長時間滞留させることができるから、周囲への溢水の抑制を図ることができる。
【0047】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
【0048】
前記実施形態では、上流側案内溝3が桝本体2に固定された状態で、上流側底壁33は、桝本体2の底壁5に対して第1の所定角度を有して設けられている。また、下流側案内溝4が桝本体2に固定された状態で、下流側底壁43は、桝本体2の底壁5に対して第2の所定角度を有して設けられている。即ち、前記実施形態では、
図8に示すように、法面Sの勾配が1:1.8である場合に、上流側案内溝3の上流側底壁33は、桝本体2の底壁5に対して第1の所定角度を有して設けられ、下流側案内溝4の下流側底壁43は、桝本体2の底壁5に対して第2の所定角度を有して設けられているが、
図9に示すように、法面Sの勾配が1:1.5である場合には、上流側案内溝3Aおよび下流側案内溝4Aをそれぞれ短くして、上流側案内溝3の上流側底壁33が、桝本体2の底壁5に対して第1の所定角度となるように設置して、下流側案内溝4の下流側底壁43が、桝本体2の底壁5に対して第2の所定角度となるように設置してもよい。また、
図10に示すように、法面Sの勾配が1:1.0である場合にも同様に、上流側案内溝3Bおよび下流側案内溝4Bをそれぞれ短くして、上流側案内溝3の上流側底壁33が、桝本体2の底壁5に対して第1の所定角度となるように設置して、下流側案内溝4の下流側底壁43が、桝本体2の底壁5に対して第2の所定角度となるように設置してもよい。
【0049】
また、
図11に示すように、バイパス排水機構1Aは、第3左側流路変更壁93(流路変更壁)を有していてもよい。
【0050】
第3左側流路変更壁93は、
図11に示すように、第3壁本体930(壁本体)を有して構成されている。この第3壁本体930は、基端が左側外壁8Lの上流側対向壁81に連続し、基端から離れるにしたがって、右側外壁8Rに近付きつつ、長手方向の下流側に向けて延びて形成されている。また、第3壁本体930の先端930s(流路変更壁の先端)は、上流側開口部60及び下流側開口部70の所定領域T(
図7における網掛けした部分)内に位置している。また、第3左側流路変更壁93の基端は、第4左側流路変更壁94における第4壁本体940の基端と略同じ位置に設けられている。また、バイパス排水機構1Aでは、第5左側流路変更壁95における第5壁本体950(壁本体)は、基端が左側外壁8Lの外壁本体80と下流側対向壁82の境界部に連続し、基端から離れるにしたがって、右側外壁8Rに近付きつつ、長手方向の下流側に向けて延びて形成されている。これによれば、第1実施形態と略同様の効果が奏される。
【0051】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態にかかるバイパス排水機構11を、
図12を参照して説明する。
図12は、本発明の第2実施形態にかかるバイパス排水機構11を示す斜視図である。第2実施形態にかかるバイパス排水機構11と第1実施形態にかかるバイパス排水機構1は、側壁突起19(流路変更壁)の形状が異なる。
【0052】
バイパス排水機構11は、
図12に示すように、既設の排水機構100(
図2に示す)の集水桝103の上方に重なって設置される箱状の桝本体2と、該桝本体2の一端側に接続される上流側案内溝3と、該桝本体2の他端側に接続される下流側案内溝4と、を備える。
【0053】
桝本体2は、底壁5と、長手方向に対向する上流側外壁6および下流側外壁7と、幅方向に対向する一対の外壁8R、8Lと、該一対の外壁8R、8Lの各内面8aから延びて形成されて、後述する上流側案内溝3から流入した水の流路を変更するための複数の側壁突起19と、を備える。
【0054】
複数の側壁突起19は、桝本体2の底壁5から立設しているとともに、桝本体2の一対の外壁8R、8Lそれぞれの内面8aから幅方向に所定寸法を有して延びて形成されている。本実施形態では、全ての側壁突起19が同じ寸法(所定寸法)となるように形成されているとともに、各側壁突起19の所定寸法は、桝本体2における一対の外壁8R、8Lの各外壁8、8本体間の対向寸法の1/5程度となるように形成されている。また、本実施形態では、6つの側壁突起19が、右側外壁8Rに間隔をあけて設けられ、5つの側壁突起19が、左側外壁8Lに間隔をあけて設けられている。右側外壁8Rに設けられた6つの側壁突起19と左側外壁8Lに設けられた5つの側壁突起19は、一部の側壁突起19が長手方向の同じ位置に対向して設けられ、残りの側壁突起19が長手方向の異なる位置に位置をずらして設けられている。
【0055】
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態にかかるバイパス排水機構21を、
図13を参照して説明する。
図13は、本発明の第3実施形態にかかるバイパス排水機構21を示す斜視図である。第3実施形態にかかるバイパス排水機構21と第1実施形態にかかるバイパス排水機構21は、桝本体2の底壁5及び側壁突出壁29(流路変更壁)の形状が異なる。
【0056】
バイパス排水機構21は、
図13に示すように、既設の排水機構100の集水桝103の上方に重なって設置される箱状の桝本体2と、該桝本体2の一端側に接続される上流側案内溝3と、該桝本体2の他端側に接続される下流側案内溝4と、を備える。
【0057】
桝本体2は、底壁5と、長手方向に対向する上流側外壁6および下流側外壁7と、幅方向に対向する一対の外壁8R、8Lと、該一対の外壁8R、8Lの各内面8aから延びて形成されて、後述する上流側案内溝3から流入した水の流路を変更するための複数の側壁突出壁29と、を備える。
【0058】
底壁5には、複数の底壁突条部230が設けられている。複数の底壁突条部230は、底壁5の長手方向に等間隔をあけて設けられている。また、各底壁突条部230は、一方の外壁8Rから、他方の外壁8Lまで連続して設けられている。
【0059】
複数の側壁突出壁29は、桝本体2の底壁5から立設しているとともに、桝本体2の一対の外壁8R、8Lそれぞれの内面8aから幅方向に所定寸法を有して延びて形成されている。各側壁突出壁29の底壁5側の端部は、底壁5の底壁突条部230に連続して設けられている。本実施形態では、全ての側壁突出壁29が同じ寸法(所定寸法)となるように形成されているとともに、各側壁突出壁29の所定寸法は、桝本体2における一対の外壁8R、8Lの各外壁8、8本体間の対向寸法の1/10程度となるように形成されている。
【0060】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に示され、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び、目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部、もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0061】
1、1A~1C、10、11、21 バイパス排水機構
2 桝本体
3 上流側案内溝
4 下流側案内溝
5 底壁
8R、8L 一対の外壁
9 流路変更壁
19 側壁突起(流路変更壁)
29 側壁突出壁(流路変更壁)
60 上流側開口部(一端側開口部)
70 下流側開口部(他端側開口部)
81 一対の上流側対向壁
82 一対の下流側対向壁
101 縦方向排水溝
102 横方向排水溝
910 第1壁本体(壁本体)
911 第1分岐壁(分岐壁)
911L 第1分岐壁(分岐壁)
912 第1延在壁(延在壁)
920 第2壁本体(壁本体)
930 第3壁本体(壁本体)
930L 第4分岐壁(分岐壁)
940 第4壁本体(壁本体)
941 第4延在壁(延在壁)
950 第5壁本体(壁本体)
911s 第1分岐壁の先端(流路変更壁の先端)
912s 第1延在壁の先端(流路変更壁の先端)
920s 第2壁本体の先端(流路変更壁の先端)
930s 第4分岐壁の先端(流路変更壁の先端)
941s 第4延在壁の先端(流路変更壁の先端)
950s 第5壁本体の先端(流路変更壁の先端)
911h 第1排出口
930h 第1排出口
920h 第2排出口
950h 第2排出口
7h 第3排出口
P 中心線(一端側案内溝及び他端側案内溝を結ぶ線)
T 所定領域(一端側開口部または他端側開口部の幅範囲)
S 法面