(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023031425
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】勤務管理システム、勤務管理装置及び勤務管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20230302BHJP
G16H 50/80 20180101ALI20230302BHJP
【FI】
G06Q10/06
G16H50/80
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021136896
(22)【出願日】2021-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】517040102
【氏名又は名称】PwCコンサルティング合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141427
【弁理士】
【氏名又は名称】飯村 重樹
(72)【発明者】
【氏名】安部 勇気
(72)【発明者】
【氏名】菅 勇一郎
(72)【発明者】
【氏名】八木 大樹
【テーマコード(参考)】
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L049AA10
5L099AA15
(57)【要約】 (修正有)
【課題】事業施設において感染症が発生及び拡大することで事業活動に影響が及ぶことを防止する勤務管理システム、装置及び方法を提供する。
【解決手段】従業者の勤務状況を管理する勤務管理システムであって、従業者を特定する従業者特定情報、従業者の所在を特定する従業者所在特定情報及び従業者の所在を特定した時刻を特定する時刻情報を、従業者が保有する従業者端末から取得する従業者端末検知手段と、従業者端末検知手段が取得した従業者特定情報、従業者所在特定情報及び時刻情報に基づいて一の従業者が滞在した事業施設内の任意の滞在場所及び滞在場所に滞在した滞在時間を特定するとともに、一の従業者が滞在場所に滞在した時間帯に滞在場所に滞在した他の従業者を一の従業者と接触した他の従業者として特定する従業者間接触特定手段と、特定した一の従業者と接触した他の従業者について一の従業者との接触の程度を判定する判定手段と、を備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
従業者の勤務の状況を管理する勤務管理システムであって、
前記従業者を特定する従業者特定情報、前記従業者の所在を特定する従業者所在特定情報及び前記従業者の所在を特定した時刻を特定する時刻情報を前記従業者が保有する従業者端末から取得する、事業施設内に設置される従業者端末検知手段と、
該従業者端末検知手段が取得した前記従業者特定情報、前記従業者所在特定情報及び前記時刻情報に基づいて一の前記従業者が滞在した前記事業施設内の任意の滞在場所及び該滞在場所に滞在した滞在時間を特定するとともに、一の前記従業者が前記滞在場所に滞在した時間帯に前記滞在場所に滞在した他の前記従業者を一の前記従業者と接触した他の前記従業者として特定する従業者間接触特定手段と、
該従業者間接触特定手段で特定した一の前記従業者と接触した他の前記従業者について一の前記従業者との接触の程度を判定する判定手段と、
を備える勤務管理システム。
【請求項2】
前記判定手段は、
他の前記従業者について順位づけを行うことによって一の前記従業者との接触の程度を判定する、請求項1に記載の勤務管理システム。
【請求項3】
前記判定手段は、
前記順位づけにおいて、一の前記従業者と他の前記従業者のそれぞれの任意の前記滞在場所での前記滞在時間に基づいて接触の程度についての第1の重みづけを行う、請求項2に記載の勤務管理システム。
【請求項4】
前記判定手段は、
前記順位づけにおいて、任意の前記滞在場所における一の前記従業者と他の前記従業者との間の距離に基づいて前記接触の程度についての第2の重みづけを行う、請求項2または3に記載の勤務管理システム。
【請求項5】
前記従業者による前記事業施設の使用の状況を算出する使用状況算出手段を備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の勤務管理システム。
【請求項6】
前記使用状況算出手段は、前記事業施設内の前記滞在場所ごとの前記従業者の使用の状況を算出する、請求項5に記載の勤務管理システム。
【請求項7】
前記事業施設への前記従業者の出社の状況を算出する出社状況算出手段を備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の勤務管理システム。
【請求項8】
前記従業者が前記従業者端末を介して入力する、前記事業施設への出社を申請する出社申請情報を受け付ける出社申請情報受付手段と、
該出社申請情報受付手段で前記出社申請情報を受け付けていない前記従業者の前記従業者端末から前記従業者特定情報を前記従業者端末検知手段が検知した場合に前記出社申請情報が入力されていない旨の通知を前記従業者端末に通知する通知手段と、
を備える、請求項1~7のいずれか1項に記載の勤務管理システム。
【請求項9】
従業者の勤務の状況を管理する勤務管理装置であって、
事業施設内に設置される従業者端末検知手段が取得した前記従業者を特定する従業者特定情報、前記従業者の所在を特定する従業者所在特定情報及び前記従業者の所在を特定した時刻を特定する時刻情報が格納される格納手段と、
該格納手段に格納された前記従業者特定情報、前記従業者所在特定情報及び前記時刻情報に基づいて一の前記従業者が滞在した前記事業施設内の任意の滞在場所及び該滞在場所に滞在した滞在時間を特定するとともに、一の前記従業者が前記滞在場所に滞在した時間帯に前記滞在場所に滞在した他の前記従業者を一の前記従業者と接触した他の前記従業者として特定する従業者間接触特定手段と、
該従業者間接触特定手段で特定した一の前記従業者と接触した他の前記従業者について一の前記従業者との接触の程度を判定する判定手段と、
を備える勤務管理装置。
【請求項10】
従業者の勤務の状況を管理する勤務管理システムを用いた勤務管理方法であって、
事業施設内に設置される従業者端末検知手段が前記従業者を特定する従業者特定情報、前記従業者の所在を特定する従業者所在特定情報及び前記従業者の所在を特定した時刻を特定する時刻情報を前記従業者端末から取得する情報取得ステップと、
該情報取得ステップで取得した前記従業者特定情報、前記従業者所在特定情報及び前記時刻情報に基づいて一の前記従業者が滞在した前記事業施設内の任意の滞在場所及び該滞在場所に滞在した滞在時間を特定するとともに、一の前記従業者が前記滞在場所に滞在した時間帯に前記滞在場所に滞在した他の前記従業者を一の前記従業者と接触した他の前記従業者として特定する従業者間接触特定ステップと、
該従業者間接触特定ステップで特定した一の前記従業者と接触した他の前記従業者について一の前記従業者との接触の程度を判定する判定ステップと、
を備える勤務管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、勤務管理システム、勤務管理装置及び勤務管理方法、特に、従業者の勤務の状況を管理する勤務管理システム、勤務管理装置及び勤務管理システムを用いた勤務管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
感染症が流行すると、更なる拡大によっていわゆるパンデミック(世界的大流行)が発生することを防止する観点から、例えば不要不急の外出の取り止めの要請や都市間の移動の取り止めの要請等が発出されることがある。
【0003】
このような要請等が発出されると、社会的に大きな影響が及ぼされることが想定されることから、要請等の発出が未然に防止されるように、パンデミックが発生しないような対策が講じられることが望ましい。
【0004】
特許文献1には、基準機器を介した一の通信機器と他の通信機器との相対位置を決定し、決定した相対位置ごとにこれらの通信機器が滞在した滞在時間を算出し、相対位置と相対位置に対応する滞在時間とに応じて各通信機器について順位付けを行い、順位付けに基づいて、通信機器の所有者等に対する基準機器の所有者に属する因子の影響に関する情報を作成する解析装置が開示されている。
【0005】
この特許文献1の解析装置によれば、各通信機器についての順位付けに基づいて、基準機器の所有者に属する因子の影響に関する情報を作成することから、基準機器の所有者が感染症に感染していた場合に、周囲への影響を解析することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、例えば、一定数の従業者を擁する企業等の事業者の事業施設において、ある従業者が感染症に感染すると、その事業施設で集団感染が発生する可能性があり、その事業者の事業活動に重大な影響を及ぼす場合がある。
【0008】
その一方で、この種の事業者の事業施設では、従業者の出勤、退勤あるいは休暇の取得等の勤務管理が技術的に実施されている場合があり、このような勤務管理技術を用いて、感染症の発生及び拡大によって事業活動に影響が及ぼされることを防止することができれば便宜である。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、事業施設において感染症が発生及び拡大することによって事業活動に影響が及ぼされることを防止することができる勤務管理システム、勤務管理装置及び勤務管理方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を達成するための本発明に係る勤務管理システムは、従業者の勤務の状況を管理する勤務管理システムであって、従業者を特定する従業者特定情報、従業者の所在を特定する従業者所在特定情報及び従業者の所在を特定した時刻を特定する時刻情報を従業者が保有する従業者端末から取得する、事業施設内に設置される従業者端末検知手段と、従業者端末検知手段が取得した従業者特定情報、従業者所在特定情報及び時刻情報に基づいて一の従業者が滞在した事業施設内の任意の滞在場所及び滞在場所に滞在した滞在時間を特定するとともに、一の従業者が滞在場所に滞在した時間帯に滞在場所に滞在した他の従業者を一の従業者と接触した他の従業者として特定する従業者間接触特定手段と、従業者間接触特定手段で特定した一の従業者と接触した他の従業者について一の従業者との接触の程度を判定する判定手段とを備えるものである。
【0011】
この勤務管理システムの判定手段は、他の従業者について順位づけを行うことによって一の従業者との接触の程度を判定するものであって、順位づけにおいて、一の従業者と他の従業者のそれぞれの任意の滞在場所での滞在時間に基づいて接触の程度についての第1の重みづけを行うものであってもよいし、任意の滞在場所における一の従業者と他の従業者との間の距離に基づいて接触の程度についての第2の重みづけを行うものであってもよい。
【0012】
勤務管理システムは、従業者による事業施設の使用の状況を算出する使用状況算出手段を備えるものであって、この使用状況算出手段は、事業施設内の滞在場所ごとの従業者の使用の状況を算出するものであってもよい。
【0013】
勤務管理システムは、事業施設への従業者の出社の状況を算出する出社状況算出手段を備えるものである。
【0014】
さらに、勤務管理システムは、従業者が従業者端末を介して入力する、事業施設への出社を申請する出社申請情報を受け付ける出社申請情報受付手段と、出社申請情報受付手段で出社申請情報を受け付けていない従業者の従業者端末から従業者特定情報を従業者端末検知手段が検知した場合に出社申請情報が入力されていない旨の通知を従業者端末に通知する通知手段とを備えるものである。
【0015】
上記課題を達成するための本発明に係る勤務管理装置は、従業者の勤務の状況を管理する勤務管理装置であって、事業施設内に設置される従業者端末検知手段が取得した従業者を特定する従業者特定情報、従業者の所在を特定する従業者所在特定情報及び従業者の所在を特定した時刻を特定する時刻情報が格納される格納手段と、格納手段に格納された従業者特定情報、従業者所在特定情報及び時刻情報に基づいて一の従業者が滞在した事業施設内の任意の滞在場所及び滞在場所に滞在した滞在時間を特定するとともに、一の従業者が滞在場所に滞在した時間帯に滞在場所に滞在した他の従業者を一の従業者と接触した他の従業者として特定する従業者間接触特定手段と、従業者間接触特定手段で特定した一の従業者と接触した他の従業者について一の従業者との接触の程度を判定する判定手段とを備えるものである。
【0016】
上記課題を達成するための本発明に係る勤務管理方法は、従業者の勤務の状況を管理する勤務管理システムを用いた勤務管理方法であって、事業施設内に設置される従業者端末検知手段が従業者を特定する従業者特定情報、従業者の所在を特定する従業者所在特定情報及び従業者の所在を特定した時刻を特定する時刻情報を従業者端末から取得する情報取得ステップと、情報取得ステップで取得した従業者特定情報、従業者所在特定情報及び時刻情報に基づいて一の従業者が滞在した事業施設内の任意の滞在場所及び滞在場所に滞在した滞在時間を特定するとともに、一の従業者が滞在場所に滞在した時間帯に滞在場所に滞在した他の従業者を一の従業者と接触した他の従業者として特定する従業者間接触特定ステップと、従業者間接触特定ステップで特定した一の従業者と接触した他の従業者について一の従業者との接触の程度を判定する判定ステップとを備えるものである。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、事業施設において感染症が発生及び拡大することによって事業活動に影響が及ぼされることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施の形態に係る勤務管理システムの概略を説明する図である。
【
図2】同じく、本実施の形態に係る勤務管理システムの従業者端末検知手段が設置される事業施設の概略を説明する図である。
【
図3】同じく、本実施の形態に係る勤務管理システムで処理される検知情報の概略を説明する図である。
【
図4】同じく、本実施の形態に係る勤務管理システムの勤務管理装置の構成の概略を説明するブロック図である。
【
図5】同じく、本実施の形態に係る勤務管理システムの勤務管理装置のストレージの構成の概略を説明するブロック図である。
【
図6】同じく、本実施の形態に係る勤務管理システムの勤務管理装置の従業者間接触特定部の処理の概略を説明するフローチャートである。
【
図7】同じく、本実施の形態に係る勤務管理システムの勤務管理装置の判定部の処理の概略を説明する図である。
【
図8】同じく、本実施の形態に係る勤務管理システムの勤務管理装置の使用状況算出部の処理に応じて表示される使用の状況の一例を説明する図である。
【
図9】同じく、本実施の形態に係る勤務管理システムの従業者端末の構成の概略を説明するブロック図である。
【
図10】同じく、本実施の形態に係る勤務管理システムの運用の概略を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、
図1~
図10に基づいて、本発明の実施の形態に係る分析勤務管理システムについて説明する。
【0020】
図1は、本実施の形態に係る勤務管理システムの概略を説明する図である。図示のように、勤務管理システム10は、勤務管理装置20、従業者端末30a~30n及び従業者端末検知手段であるビーコン40を主要構成として備え、これらがインターネット網等のネットワークNを介して互いにアクセス可能に接続される。
【0021】
勤務管理装置20及びビーコン40は、本実施の形態では、任意の事業を営む事業者1の事業施設100に配備され、従業者端末30a~30nは、事業者1の任意の事業に従事する従業者2a~2nに保有される。
【0022】
次に、勤務管理システム10の各部の具体的な構成について説明する。
【0023】
なお、説明の便宜上、まずビーコン40の構成の概略について説明し、続いて勤務管理装置20及び従業者端末30a~30nの構成の概略について説明する。
【0024】
図2は、事業施設100に設置されるビーコン40の概略を説明する図である。図示のように、ビーコン40は、本実施の形態では、例えば執務室の出入り口や会議等といった事業施設100の任意の場所に複数設置される。
【0025】
このビーコン40は、近距離無線通信(BLE:Bluetooth Low Energy)を利用した情報受信端末であって、本実施の形態では、半径数メートルから数十メートルの範囲で信号を発信して、従業者端末30a~30nから任意の情報を検知情報として取得する。
【0026】
図3は、検知情報の概略を説明する図である。図示のように、検知情報D1は、従業者番号、ビーコン番号、事業施設番号、メールアドレス及び日時等の種々の情報によって構成される。
【0027】
従業者番号は、事業者1から従業者2a~2nにそれぞれ割り当てられた識別番号であり、ビーコン番号は、事業施設100に設置される複数のビーコン40にそれぞれ割り当てられた識別番号である。
【0028】
事業施設番号は、本実施の形態では、事業者1が複数の事業設備100を擁している場合にこれら各事業設備100にそれぞれ割り当てられた識別番号であり、メールアドレスは、事業者1から従業者2a~2nにそれぞれ割り当てられた事業用のメールアドレスであり、日時は、検知情報D1を取得した日付及び時刻に関する情報である。
【0029】
本実施の形態では、従業者番号及びメールアドレスによって、従業者2a~2nを特定する従業者特定情報が構成され、ビーコン番号及び事業施設番号によって、従業者2a~2nの所在を特定する従業者所在特定情報が構成され、かつ日時によって、従業者2a~2nの所在を特定した日付及び時刻を特定する時刻情報が構成される。
【0030】
図1で示す勤務管理装置20は、例えばデスクトップ型あるいはノート型のコンピュータによって実装されるサーバであって、本実施の形態では、クラウド環境で実現される。
【0031】
図4は、勤務管理装置20の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、勤務管理装置20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、送受信部24及び入出力部25を主要構成として備え、これらが互いにバス26を介して電気的に接続される。
【0032】
プロセッサ21は、勤務管理装置20の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御や、プログラムの実行に必要な処理等を行う演算装置である。
【0033】
このプロセッサ21は、本実施の形態では例えばCPU(Central Processing Unit)であり、後述するストレージ23に格納されてメモリ22に展開されたプログラムを実行して各処理を行う。
【0034】
メモリ22は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶装置によって実装される。
【0035】
このメモリ22は、プロセッサ21の作業領域として使用される一方、勤務管理装置20の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種の設定情報等が格納される。
【0036】
ストレージ23は、プログラムや各種の処理に用いられる情報等が記憶されている。このストレージ23の構成については、後述する。
【0037】
送受信部24は、勤務管理装置20をネットワークNに接続するものであって、Bluetooth(登録商標)やBLE(Bluetooth Low Energy)といった近距離通信インターフェースを具備するものであってもよい。
【0038】
入出力部25には、入出力機器が接続されるインターフェースであって、これら入出力機器としては、例えばキーボードやマウス、ディスプレイといったものが想定される。
【0039】
バス26は、接続したプロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、送受信部24及び入出力部25の間において、例えばアドレス信号、データ信号及び各種の制御信号を伝達する。
【0040】
図5は、勤務管理装置20のストレージ23の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、ストレージ23は、格納手段である記憶領域51及び勤務管理プログラム52を備える。
【0041】
記憶領域51は、ストレージ23が区画されることによって実現され、本実施の形態では、従業者特定情報、従業者所在特定情報及び時刻情報が検知情報D1として格納されるとともに、勤務情報D2が格納される。
【0042】
勤務情報D2は、本実施の形態では、従業者2a~2nの勤務時間(業務開始の時刻及び業務終了の時刻)、在宅又は出社の区別、出社の際の執務スペースの予約及び有給休暇の消化率等といった勤務の記録や管理等に関する情報である。
【0043】
勤務管理プログラム52は、本実施の形態では、勤務管理装置20を勤務管理部52a、出社申請情報受付部52b、従業者間接触特定部52c、判定部52d、使用状況算出部52e、出社状況算出部52f及び通知部52gとして機能させるプログラムである。
【0044】
勤務管理部52aは、従業者2a~2nや事業者1の人事管理者等の勤務管理装置へのアクセスに基づいて、勤務情報D2への書き込みや記録等といった処理を実行するものである。
【0045】
出社申請情報受付部52bは、本実施の形態では、従業者2a~2nが従業者端末30a~30nを介して入力する、事業施設100への出社を申請する出社申請情報を受け付けるものである。
【0046】
この出社申請情報受付部52bで受け付けた出社申請情報は、本実施の形態では、勤務情報D2に書き込まれ、勤務情報D2に書き込まれた出社申請情報に基づいて事業施設100への出社の決済処理を受けると、出社申請情報によって出社を申請した従業者2a~2nの事業施設100への出社が許可される。
【0047】
従業者間接触特定部52cは、本実施の形態では、事業施設100内において、一の従業者2a~2nが滞在した任意の滞在場所に同時間帯に滞在した他の従業者2a~2nを、一の従業者2a~2nと「接触した」従業者2a~2nとして特定するものである。
【0048】
図6は、従業者間接触特定部52cの処理の概略を説明するフローチャートである。図示のように、従業者間接触特定部52cは、ステップS1において、従業者2a~2nのうちの任意の一の従業者2a~2nの検知情報D1を記憶領域51から読み込む処理を実行する。
【0049】
続いて、ステップS2において、記憶領域51から読み込んだ一の従業者2a~2nの検知情報D1(従業者特定情報、従業者所在特定情報及び時刻情報)に基づいて、事業施設100内において一の従業者2a~2nが滞在した滞在場所及びその滞在場所に滞在した滞在時間を特定する。
【0050】
例えば、8月2日の事業施設100内における一の従業者2aの滞在場所及び滞在時間として、「9時~11時:執務室A(ビーコン番号211)」、「11時~12時:執務室A(ビーコン番号234)」、「13時~14時:会議室G(ビーコン番号685)」、「14時~16時:大ホール(ビーコン番号146)」、「16時~17時:会議室B(ビーコン番号95)」のように特定する。
【0051】
その後、ステップS3において、一の従業者2a~2nについて特定した事業施設100内における任意の滞在場所及び滞在時間に基づいて、一の従業者2a~2nが滞在場所に滞在した同時間帯にその滞在場所に滞在した他の従業者2a~2nについて、一の従業者2a~2nと「接触した」従業者2a~2nとして特定する。
【0052】
例えば、一の従業者2aが「9時~11時:執務室A(ビーコン番号211)」及び「11時~12時:執務室A(ビーコン番号234)」に滞在した際に、「9時~11時:執務室A(ビーコン番号212)」及び「11時~12時:執務室A(ビーコン番号236)」に滞在した他の従業者2bを、一の従業者2aと接触した従業者として特定する。
【0053】
同様に、例えば、一の従業者2aが「13時~14時:会議室G(ビーコン番号685)」に滞在した際に、「13時~14時:会議室G(ビーコン番号684)」に滞在した他の従業者2cを、一の従業者2aと接触した従業者として特定する。
【0054】
さらに、例えば、一の従業者2aが「16時~17時:会議室B(ビーコン番号95)」に滞在した際に、「16時~17時:会議室B(ビーコン番号95)」に滞在した他の従業者2dを、一の従業者2aと接触した従業者として特定する。
【0055】
図5で示す判定部52dは、従業者間接触特定部52cで特定した一の従業者2a~2nと接触した他の従業者2a~2nについて、一の従業者2a~2nとの接触の程度を判定するものである。
【0056】
図7は、判定部52dの処理の概略を説明する図である。図示のように、判定部52dは、一の従業者2a~2nと接触したと特定された他の従業者2a~2nを「接触した従業者」とし、一の従業者2a~2nの滞在場所及び滞在時間と重複する他の従業者2a~2nの「滞在場所」及び「滞在時間」に基づいて、「接触した従業者」について順位づけを行うことで、一の従業者2a~2nとの接触の程度を判定する。
【0057】
順位づけに際しては、「滞在時間」の観点から、一の従業者2a~2nの「滞在場所」における滞在時間の長さと、他の従業者2a~2nの「滞在場所」における滞在時間の長さとの一致の程度に基づいて、任意の重みづけがなされる(第一の重みづけ)。
【0058】
具体的には、一の従業者2a~2nが滞在した滞在場所と同じ滞在場所に滞在した「接触した従業者」が複数存在する場合、複数の「接触した従業者」のそれぞれの滞在時間を比較し、一の従業者2a~2nと同時間帯で、より滞在時間の長い「接触した従業者」を「接触した程度の高い従業者」と認定し、他の「接触した従業者」に対して優先する順位づけを行う。
【0059】
これにより、同じ滞在場所であっても、一の従業者2a~2nと接触した複数の他の従業者2a~2nの中でも、一の従業者2a~2nとの接触の程度が高い他の従業者2a~2nを抽出することができる。
【0060】
例えば、一の従業者2aが「9時~13時:執務室A(ビーコン番号211)」に滞在しており、他の従業者2bが「9時~10時:執務室A(ビーコン番号211)」に滞在し、他の従業者2cが「11時~13時:執務室A(ビーコン番号211)」に滞在した場合、他の従業者2bが、一の従業者2aと同じ時間帯に滞在した時間は「1時間」である。
【0061】
これに対して、他の従業者2cが、一の従業者2aと同じ時間帯に滞在した時間は「2時間」であるから、他の従業者2cのほうが他の従業者2bよりも長い時間、一の従業者2aと接触していたことになる。
【0062】
したがって、他の従業者2cを「接触した程度の高い従業者」として、他の従業者2bに対して優先する順位づけを行う。
【0063】
一方、順位づけに際して、さらに「滞在場所」の観点から、一の従業者2a~2nの従業者端末30a~30nを検知したビーコン40のビーコン番号に基づいて特定される事業施設100内の任意の滞在場所において、他の従業者2a~2nの従業者端末30a~30nを検知したビーコン40のビーコン番号に基づいて特定される事業施設100内の同じ滞在場所での遠近の程度に基づいて、任意の重みづけを行うこともできる(第2の重みづけ)。
【0064】
具体的には、一の従業者2a~2nが滞在した滞在場所と同じ滞在場所に同じ時間帯に滞在した「接触した従業者」が複数存在する場合、複数の「接触した従業者」のそれぞれと一の従業者2a~2nとの距離を検知し、これらの距離を比較して、より距離の短い「接触した従業者」のほうを「接触した程度の高い従業者」と認定し、他の「接触した従業者」に対して優先する順位づけを行う。
【0065】
これにより、同じ滞在場所の同じ時間帯であっても、一の従業者2a~2nと接触した複数の他の従業者2a~2nの中でも、一の従業者2a~2nとの接触の程度が高い他の従業者2a~2nを抽出することができる。
【0066】
例えば、一の従業者2aが「9時~13時:執務室A(ビーコン番号211)」に滞在しており、他の従業者2b及び他の従業者2cがいずれも「9時~10時:執務室A(ビーコン番号211)」に滞在していたところ、他の従業者2bの一の従業者2aに対する距離は約4メートルであって、他の従業者2cの一の従業者2aに対する距離は約2メートルであった場合、他の従業者2cのほうが他の従業者2bよりも、一の従業者2aに短い距離で接触していたことになる。
【0067】
したがって、他の従業者2cを「接触した程度の高い従業者」として、他の従業者2bに対して優先した順位づけを行う。
【0068】
ここで、複数の「接触した従業者」と一の従業者2a~2nとの間の距離は、その滞在場所に隣接する他のビーコン40が各従業者2a~2nを重複して検知したか否かによって、それぞれの距離を測定することができる。
【0069】
なお、ビーコン40は、従業者2a~2nの従業者端末30a~30nから検知情報D1を取得するとともに、距離に起因した、ビーコン40から送信された電波強度の測定値の揺らぎを測定することにより、一の従業者2a~2nと他の従業者2a~2nとの距離を算出することもできる。
【0070】
これら「滞在時間」に関してなされた第1の重みづけ及び「滞在場所」に関してなされた第2の重みづけが相関せしめられて、本実施の形態では、順位づけの処理が行われる。
【0071】
図5で示す使用状況算出部52eは、本実施の形態では、ビーコン40が従業者端末30a~30nから実時間で検知する検知情報D1に基づいて、従業者2a~2nによる事業施設100の使用の状況を算出するものである。
【0072】
この使用状況算出部52eは、時間の遷移に伴う事業施設100の使用の状況を、例えば、事業施設100の滞在場所ごとにその滞在場所を使用している従業者2a~2nの人数、あるいは事業施設100の滞在場所における従業者2a~2nによる使用率等といった数値として算出する。
【0073】
使用状況算出部52eで算出した事業施設100の使用の状況は、
図8で一例を示すように、人数、使用率等といった数値として算出された使用の状況が、事業施設100の執務室A、会議室B~D及び出入り口Eが表示されるフロアマップMに、使用の状況に応じて色分けがなされ着色情報D3が付与されることによって、勤務管理装置20及び従業者端末30a~30nに表示される。
【0074】
なお、本実施の形態の着色情報D3には、例えばヒートマップやサーモグラフィ等によって使用の状況に応じて色分けがなされるものが含まれていてもよい。
【0075】
これにより、事業者1は、事業施設100のうち、使用率の高い領域と使用率の低い領域を区別することができることから、例えば、事業施設100全体の面積のうち、使用率の低い領域がどの程度の割合を占めるかを分析することによって、事業施設100の面積削減等といったコストの削減を図ることができる。
【0076】
図5で示す出社状況算出部52fは、本実施の形態では、ビーコン40が従業者端末30a~30nから実時間で検知する検知情報D1に基づいて、従業者2a~2nによる事業施設100への出社の状況を算出するものである。
【0077】
この出社状況算出部52fは、事業施設100への出社の状況を、事業施設100に出社している従業者2a~2nの人数、あるいは事業施設100における出社率と在宅率との比率等といった数値として算出する。
【0078】
通知部52gは、本実施の形態では、出社申請情報受付部52bで出社申請情報を受け付けていない従業者2a~2nの従業者端末30a~30nからビーコン40が検知情報D1を検知した場合に、出社申請情報が入力されていない旨の通知を従業者端末30a~30nに通知するものである。
【0079】
これにより、出社した従業者2a~2nが出社申請情報を未入力であった場合でも、事業者1は正確な出社率を取得することができるし、出社率と在宅率との比率等に基づいて、将来の出社率を予測することもできる。
【0080】
さらに、出社率と在宅率との比率、事業施設100の使用率及び従業者2a~2nの勤務成績等に基づいて、従業者2a~2nの業務効率を最適化することもできる。
【0081】
通知部52gによる通知は、例えばテキストメッセージ形式であってもよいし、画像通知の形式あるいは音声通知の形式等、想定しうる限りの任意の形式であってもよい。
【0082】
図1で示す従業者端末30a~30nは、本実施の形態では、携帯型情報端末であるスマートフォンあるいはタブレット型のコンピュータによって実装される。
【0083】
図9は、従業者端末30a~30nの構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、従業者端末30a~30nは、制御部31及びディスプレイ32を主要構成として備える。
【0084】
制御部31は、例えばディスプレイ33や図示しないカメラ等の従業者端末30a~30nの各部を制御するものであって、例えばプロセッサ、メモリ、ストレージ、送受信部等によって構成される。
【0085】
この制御部31には、本実施の形態では、勤務管理プログラム52へのアクセスが可能なアプリケーションソフトウェアが格納される。
【0086】
ディスプレイ32は、本実施の形態では、従業者端末30a~30nに格納されるアプリケーションソフトウェアのインターフェース等が表示される。
【0087】
このディスプレイ32は、本実施の形態では、表示面への接触によって情報の入力を受け付けるものであって、抵抗膜方式や静電容量方式といった各種の技術によって実装される。
【0088】
本実施の形態では、ディスプレイ32の表示面を介して、従業者端末30a~30nを操作するスワイプ動作やタップ動作等といった従業者2a~2nの動作に基づく操作情報D4が入力される。
【0089】
次に、本実施の形態に係る勤務管理システム10の運用について説明する。
【0090】
なお、勤務管理システム10の運用の説明の際に、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順序で実施することが必須であることを意図するものではない。
【0091】
図10は、勤務管理システム10の運用の概略を説明するフローチャートである。まず、従業者2a~2nのうちの例えば一の従業者2aが事業施設100に出社すると、図示のように、ステップS10において、事業施設100の複数の箇所に設置されたビーコン40が従業者2aの従業者端末30aから検知情報D1を検知する(情報取得ステップ)。
【0092】
本実施の形態では、事業施設100内において一の従業者2aが滞在した滞在場所に設置されたビーコン40が、一の従業者2aが滞在した滞在場所ごとに従業者2aの従業者端末30aから検知情報D1を取得する。
【0093】
例えば、従業者2aが9時~10時の間に会議室Bに滞在した場合は、会議室Bの任意の位置に設置されたビーコン40が、従業者2aの従業者端末30aから検知情報D1を取得し、その後、従業者2aが10時~11時の間に執務室Aに滞在した場合は、執務室Aの任意の位置に設置されたビーコン40が従業者2aの従業者端末30aから検知情報D1を取得する。
【0094】
続いて、ステップS11において、ビーコン40が取得した従業者2aの従業者端末30aからの検知情報D1を、勤務管理装置20の記憶領域51に格納する。
【0095】
検知情報D1を勤務管理装置20の記憶領域51に格納した際に、ステップS12において、従業者2aから入力された出社申請情報を出社申請情報受付部52bが受け付けている場合は、ステップS13において、使用状況算出部52eが、時間の遷移に伴う事業施設100の使用の状況を算出し、ステップS14において、出社状況算出部52fが事業施設100への出社の状況を算出する。
【0096】
ところで、出社状況算出部52fが事業施設100への出社の状況を算出した際に、ステップS15において、従業者2aが感染症に感染した旨の情報を勤務管理装置20が受け付けている場合は、ステップS16において、感染者である従業者2aと接触した他の従業者2b~2nを特定する(従業者間接触特定ステップ)。
【0097】
本実施の形態では、従業者2aが感染症に感染したことが疑われる日以降に従業者2aの従業者端末30aから取得した検知情報D1を記憶領域51から読み込んで、事業施設100内において一の従業者2aが滞在した滞在場所及びその滞在場所に滞在した滞在時間を特定する。
【0098】
一方、一の従業者2aについて特定した事業施設100内における滞在場所及び滞在時間に基づいて、一の従業者2aが滞在場所に滞在した同時間帯にその滞在場所に滞在した他の従業者2b~2n、本実施の形態では例えば従業者2b、2c及び2dについて、一の従業者2aと接触した従業者2b、2c及び2dとして特定する。
【0099】
続いて、ステップS17において、一の従業者2aと接触した従業者2b、2c及び2dについて、第1の重みづけ又は第2の重みづけ、あるいは第1の重みづけと第2の重みづけとを相関せしめた順位づけを行うことで、一の従業者2aとの接触の程度を判定する(判定ステップ)。
【0100】
このように、事業施設100のビーコン40で検知される検知情報D1に基づいて、事業施設100における滞在場所において同時間帯に一の従業者2a~2nと滞在した他の従業者2a~2nを、一の従業者2a~2nと接触した他の従業者2a~2nとして特定する。
【0101】
さらに、特定した他の従業者2a~2nについて、一の従業者2a~2nとの接触の程度を判定することから、一の従業者2a~2nとの接触によって他の従業者2a~2nに及ぼされる影響について対策を講じることができる。
【0102】
したがって、例えば一の従業者2a~2nが感染症に感染したことが判明したような場合は、一の従業者2a~2nとの接触によって他の従業者2a~2nに及ぼされる影響について対策を講じることで、感染症の拡大によって事業者1の事業活動に影響が及ぼされることを防止することができる。
【0103】
ところで、ステップS12において、従業者2aから入力された出社申請情報を出社申請情報受付部52bが受け付けていない場合は、ステップS18において、出社申請情報が入力されていない旨の通知を従業者端末30aに通知する。
【0104】
通知がなされた従業者2aは、従業者端末30aを介して出社申請情報を入力する。通知がなされた従業者2aが出社申請情報を入力しない場合であっても、事業施設100の使用の状況の算出は可能である。
【0105】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0106】
特許請求の範囲、明細書及び図面中において示した、システム、装置、プログラム及び方法における動作、手順、ステップ等の各処理の実行順序は、「~より前に」、「~に先立って」等と特に明示しておらず、前処理での出力を後処理で用いるものでない限り、任意の順序で実現しうることはいうまでもない。
【0107】
上記実施の形態では、事業者1の事業施設100が単一である場合を説明したが、例えば、事業者1の本社機能及び支社機能が複数の事業施設100に分散して配置されている場合において、複数の事業施設100に複数のビーコン40が設置されるように構成してもよい。
【0108】
この場合、従業者2a~2nが複数の事業施設100を行き来するようなことがあっても、複数の事業施設100にそれぞれ設置された複数のビーコン40によって、従業者2a~2nの従業者端末30a~30nから検知情報D1が取得される。
【0109】
したがって、複数の事業施設100における複数の滞在場所において、同時刻に一の従業者2a~2nと滞在した複数の事業施設100における他の従業者2a~2nを、一の従業者2a~2nと接触した他の従業者2a~2nとして、事業施設100を超えて特定することができる。
【0110】
上記実施の形態では、検知情報D1は、従業者番号、ビーコン番号、事業施設番号、メールアドレス及び日時等の種々の情報によって構成される場合を説明したが、例えば、従業者2a~2nの体温の情報を含んで構成されるものであってもよい。
【0111】
この場合、従業者2a~2nの体温の情報は、従業者端末30a~30nに手動で入力された情報であってもよいし、従業者端末30a~30nと連携する非接触式の検温器で取得されて従業者端末30a~30nに自動で入力された情報であってもよい。
【0112】
勤務管理装置20は、従業者2a~2nの体温の情報を用いて、従業者2a~2nの出社状況の管理に加えて体調の管理を行うこともできる。
【0113】
上記実施の形態では、従業者端末検知手段がビーコン40で構成される場合を説明したが、例えば、従業者端末30a~30nに表示される二次元コードを読み取ることによって検知情報D1を取得することが可能な二次元コード読取装置で構成されるものであってもよい。
【0114】
上記実施の形態では、勤務管理装置20がクラウド環境で実現されるサーバによって実装される場合を説明したが、クラウド環境で実現される複数のサーバによって勤務管理装置20が構成されるものであってもよい。
【0115】
さらに、勤務管理装置20は、クラウド環境によって実現されるものに限られるものではなく、例えば事業施設100に配置される事業者1のサーバによって実装されるものであってもよい。
【符号の説明】
【0116】
2a~2n 従業者
10 勤務管理システム
20 勤務管理装置
30a~30n 従業者端末
40 ビーコン(従業者端末検知手段)
51 記憶領域(格納手段)
52 勤務管理プログラム
52b 出社申請情報受付部
52c 従業者間接触特定部
52d 判定部
52e 使用状況算出部
52f 出社状況算出部
52g 通知部
100 事業施設
D1 検知情報