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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023031454
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】圧力容器
(51)【国際特許分類】
   F17C 1/00 20060101AFI20230302BHJP
   F17C 1/06 20060101ALI20230302BHJP
   F16J 12/00 20060101ALI20230302BHJP
【FI】
F17C1/00 Z
F17C1/06
F16J12/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021136943
(22)【出願日】2021-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】308039414
【氏名又は名称】株式会社FTS
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 吉則
(72)【発明者】
【氏名】大脇 優介
(72)【発明者】
【氏名】大神 敦幸
(72)【発明者】
【氏名】片野 剛司
【テーマコード(参考)】
3E172
3J046
【Fターム(参考)】
3E172AA02
3E172AA05
3E172AB01
3E172BA01
3E172BB05
3E172BC03
3E172BD03
3E172CA13
3E172CA14
3E172CA19
3E172CA21
3E172CA22
3E172DA90
3J046AA07
3J046BA03
3J046BC15
3J046BC20
3J046BD20
3J046CA04
3J046DA05
(57)【要約】
【課題】胴部とドーム部との間のシール性の信頼性を高め得る圧力容器を提供する。
【解決手段】圧力容器10は、筒状の胴部40と、胴部40の両端にそれぞれ連なる一対のドーム部50と、を有するライナー20を備える。胴部40の端部43は、ドーム部50の内側に挿入されている。胴部40とドーム部50との境界部21を内側から覆う弾性体60を備えている。胴部40の端部43には、胴部40における端部43との隣接部分44よりも薄肉の薄肉部45が設けられている。弾性体60は、薄肉部45の外周面に接触する薄肉部側接触部65Aと、ドーム部50の内周面50Aに接触するドーム部側接触部66と、を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の胴部と、前記胴部の両端にそれぞれ連なる一対のドーム部と、を有するライナーを備える圧力容器であって、
前記胴部の端部は、前記ドーム部の内側に挿入され、
前記胴部と前記ドーム部との境界部を内側から覆う弾性体を備え、
前記胴部の前記端部には、前記胴部における前記端部との隣接部分よりも薄肉の薄肉部が設けられ、
前記弾性体は、
前記薄肉部の周面に接触する薄肉部側接触部と、
前記ドーム部の内周面に接触するドーム部側接触部と、
を有することを特徴とする圧力容器。
【請求項2】
筒状の胴部と、前記胴部の両端にそれぞれ連なる一対のドーム部と、を有するライナーを備える圧力容器であって、
前記胴部の端部は、前記ドーム部の内側に挿入され、
前記胴部と前記ドーム部との境界部を内側から覆う弾性体を備え、
前記弾性体は、
前記胴部の端面に接触する胴部側接触部と、
前記ドーム部の内周面に接触するドーム部側接触部と、
を有することを特徴とする圧力容器。
【請求項3】
前記胴部及び前記弾性体のうちの一方に凹部が設けられ、他方に凸部が設けられ、
前記凹部と前記凸部とが嵌まり合っていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧力容器。
【請求項4】
前記境界部において、前記胴部及び前記ドーム部には、軸方向で互いに対向する対向面が設けられており、
前記弾性体は、
前記胴部の前記対向面と前記ドーム部の前記対向面とによって軸方向に弾性収縮した状態で挟まれる被挟持部と、
前記境界部を内側から覆う内側被覆部と、
を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧力容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示される圧力容器用ライナは、第1ライナ構成部材と、第2ライナ構成部材と、によって構成されている。第1ライナ構成部材は、両端が開口した真っ直ぐな円筒状体である。第2ライナ構成部材は、略椀状であり、第1ライナ構成部材の両端部に接合される。第1ライナ構成部材の端部と、第2ライナ構成部材の端部とが接合され、圧力容器用ライナが構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-239966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の圧力容器用ライナのように、軸方向で分割された複数の部材によって圧力容器用ライナが構成される場合、構成部材間(第1ライナ構成部材と第2ライナ構成部材との間)におけるシール性の信頼性が求められる。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、胴部とドーム部との間のシール性の信頼性を高め得る圧力容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の圧力容器は、
筒状の胴部と、前記胴部の両端にそれぞれ連なる一対のドーム部と、を有するライナーを備える圧力容器であって、
前記胴部の端部は、前記ドーム部の内側に挿入され、
前記胴部と前記ドーム部との境界部を内側から覆う弾性体を備え、
前記胴部の前記端部には、前記胴部における前記端部との隣接部分よりも薄肉の薄肉部が設けられ、
前記弾性体は、
前記薄肉部の周面に接触する薄肉部側接触部と、
前記ドーム部の内周面に接触するドーム部側接触部と、
を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の第2の圧力容器は、
筒状の胴部と、前記胴部の両端にそれぞれ連なる一対のドーム部と、を有するライナーを備える圧力容器であって、
前記胴部の端部は、前記ドーム部の内側に挿入され、
前記胴部と前記ドーム部との境界部を内側から覆う弾性体を備え、
前記弾性体は、
前記胴部の端面に接触する胴部側接触部と、
前記ドーム部の内周面に接触するドーム部側接触部と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の第1の圧力容器によれば、薄肉部は、胴部における端部との隣接部分よりも薄肉であるため、圧力容器の内圧に基づいてドーム部の内周面側(径方向外側)に変形し易くなる。薄肉部がドーム部の内周面側(径方向外側)に変形することで、胴部とドーム部との境界部の周辺にシールポイントを形成し易くなり、境界部のシール性の信頼性を高めることができる。
【0009】
本発明の第2の圧力容器によれば、ドーム部側接触部は、圧力容器の内圧に基づいてドーム部の内周面に押さえ付けられることで、ドーム部の内周面から軸方向内側(胴部の端面側)に向かう力を受ける。そのため、弾性体(胴部側接触部)は、胴部の端面に押さえ付けられるため、胴部の端面に密着し易くなる。このように、弾性体がドーム部の内周面及び胴部の端面に密着することで、境界部のシール性の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例1の圧力容器をあらわす側面図である。
図2】圧力容器の断面図である。
図3】ライナーの分解断面図である。
図4】圧力容器における胴部とドーム部の境界部付近の一部を示す断面図である。
図5】実施例2の圧力容器における胴部とドーム部の境界部付近の一部を示す断面図である。
図6】実施例3の圧力容器における胴部とドーム部の境界部付近の一部を示す断面図である。
図7】実施例4の圧力容器における胴部とドーム部の境界部付近の一部を示す断面図である。
図8】実施例5の圧力容器における胴部とドーム部の境界部付近の一部を示す断面図である。
図9】実施例6の圧力容器における胴部とドーム部の境界部付近の一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の圧力容器は、前記胴部及び前記弾性体のうちの一方に凹部が設けられ、他方に凸部が設けられ、前記凹部と前記凸部とが嵌まり合っていることが好ましい。この構成によれば、仮に胴部と弾性体との間にリークパスが形成されたとしても、凹部と凸部との接触面に沿うリークパスを長くすることができる。
【0012】
本発明の圧力容器は、前記境界部において、前記胴部及び前記ドーム部には、軸方向で互いに対向する対向面が設けられており、前記弾性体は、前記胴部の前記対向面と前記ドーム部の前記対向面とによって軸方向に弾性収縮した状態で挟まれる被挟持部と、前記境界部を内側から覆う内側被覆部と、を有することが好ましい。この構成によれば、圧力容器の内圧が高まる場合や、圧力容器が熱収縮する場合に、胴部とドーム部が軸方向で離れても、被挟持部の弾性収縮状態を維持し易くなり(つぶし代を残し易くなり)、復元力(反力)を確保することができる。これにより、胴部とドーム部との境界部のシール性の信頼性を高めることができる。
【0013】
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1図4を参照して説明する。
【0014】
(圧力容器の構成)
本実施例1の圧力容器10は、図1に示すように、円筒カプセル形状である。圧力容器10は、例えば、車両に搭載され、高圧の水素ガスの充填容器として用いられる。なお、図1図4に示す圧力容器10では、径の大きさや軸方向の長さ、各層の厚さ等は誇張して描かれており、図1図4に示す形態はあくまで一例である。
【0015】
圧力容器10は、図2に示すように、ライナー20と、外部補強層30と、口金11(図1参照)と、弾性体60と、を備えている。なお、図2では、口金11が組み付けられる前の圧力容器10を示している。圧力容器10は、バリア性を有する。本実施例1において、バリア性は、圧力容器10内に充填された流体(水素ガスなど)が圧力容器10を透過して圧力容器10の外部へ漏出することを防止又は抑制する特性と定義する。
【0016】
ライナー20は、図3に示すように、胴部40と、一対のドーム部50と、を備えている。ライナー20は、胴部40と一対のドーム部50を合体して構成される。一対のドーム部50は、胴部40の両端(後述する端部43)にそれぞれ連なっている。胴部40の端部43は、ドーム部50の内側に挿入されている。ドーム部50の端部53は、外側から胴部40の端部43を覆っている。
【0017】
胴部40は、本体部41と、胴部側バリア層42と、を備えている。本体部41は、軸方向(軸線Lに沿う方向)に長い円筒状である。本体部41は、例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)等の繊維強化樹脂からなる。本体部41は、例えば繊維束(図示略)に液状の熱硬化性樹脂を含浸させたもの、または繊維束に含浸した熱硬化性樹脂を半硬化状態にしたもの(プリプレグ繊維)を、例えばフィラメントワインディング法によってフープ巻きで形成されている。繊維束は、炭素繊維、ガラス繊維、ケプラ繊維等からなる糸状の繊維を束ねたものである。
【0018】
本体部41の内周面及び端面には、バリア性を有する胴部側バリア層42が設けられている。胴部側バリア層42は、例えば、紫外線及び可視光線の透過を許容する母材に、紫外線発光体をマスターバッチとして添加したものである。胴部側バリア層42は、ライナー20内に貯留される流体がライナー20の外部へ透過することを遮断又は抑制することを目的として用いられている。
【0019】
図4に示すように、胴部40の端部43には、胴部40における端部43との隣接部分44よりも薄肉の薄肉部45が設けられている。隣接部分44は、胴部40における軸方向中央側の部分である。薄肉部45は、内側薄肉部46と、外側薄肉部47と、を備えている。内側薄肉部46、及び外側薄肉部47は、本発明の「薄肉部」の一例に相当する。内側薄肉部46は、隣接部分44に軸方向外側で連なっている。外側薄肉部47は、内側薄肉部46に軸方向外側で連なっている。内側薄肉部46は、隣接部分44よりも薄肉である。内側薄肉部46の内周面は、隣接部分44の内周面よりも径方向外側に位置している。内側薄肉部46の外周面は、隣接部分44の外周面と面一になっている。外側薄肉部47は、内側薄肉部46よりも薄肉である。外側薄肉部47の内周面は、内側薄肉部46の内周面と面一になっている。外側薄肉部47の外周面は、内側薄肉部46の外周面よりも径方向内側に位置している。
【0020】
図4に示すように、内側薄肉部46は、全周に亘って軸方向外側に突出する凸部48を構成している。端面43Aは、隣接部分44の内周面と内側薄肉部46の内周面との間に設けられる端面である。端面43Bは、凸部48の先端に設けられる端面である。端面43Cは、内側薄肉部46の外周面と外側薄肉部47の外周面との間に設けられる端面である。
【0021】
ドーム部50は、胴部40の長手方向の端部に連なる半球状の部分である。ドーム部50は、胴部40から離れるにつれて縮径している。ドーム部50の頂部には、図1に示すように、口金11が設けられる。ドーム部50は、本体部51と、ドーム部側バリア層52と、を備えている。本体部51は、例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)等の繊維強化樹脂からなる。本体部51は、例えば繊維束(図示略)に液状の熱硬化性樹脂を含浸させたもの、または繊維束に含浸した熱硬化性樹脂を半硬化状態にしたもの(プリプレグ繊維)を、例えばハンドレイアップ法により積層させ、球殻状に成形した成形品を半分に分割して形成される。繊維束は、炭素繊維、ガラス繊維、ケプラ繊維等からなる糸状の繊維を束ねたものである。
【0022】
図2図3に示すように、本体部51の内周面には、バリア性を有するドーム部側バリア層52が設けられている。ドーム部側バリア層52は、例えば、紫外線及び可視光線の透過を許容する母材に、紫外線発光体をマスターバッチとして添加したものである。ドーム部側バリア層52は、ライナー20内に貯留される流体がライナー20の外部へ透過することを遮断又は抑制することを目的として用いられている。
【0023】
ドーム部50の端部53は、図4に示すように、先端側(他方のドーム部50側)に向かうにつれて薄肉になっている。ドーム部50の端部53の外周面は、先端側(他方のドーム部50側)に向かうにつれて径が小さくなっている。
【0024】
弾性体60は、図2に示すように、リング状である。弾性体60は、弾性を有する部材であり、例えばゴムを材料とする。より具体的には、弾性体60は、シリコンゴム、フッ素ゴム(FKM)、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)等を材料とする。弾性体60は、バリア性のある材料を含んでいてもよい。
【0025】
弾性体60は、図4に示すように、胴部40とドーム部50との境界部21を内側から覆っている。境界部21は、胴部40の外周面とドーム部50の内周面50Aにおいて、互いに接する部分によって構成されている。弾性体60は、胴部側端部61と、ドーム部側端部62と、を備えている。胴部側端部61は、軸方向内側(胴部40側)の部分である。胴部側端部61には、凹部63が設けられている。凹部63は、全周に亘って軸方向外側(胴部40とは反対側)に凹んでいる。凹部63の径方向内側の壁部は、リング状の内側壁部64によって構成されている。凹部63の径方向外側の壁部は、リング状の外側壁部65によって構成されている。内側壁部64は、外側壁部65よりも軸方向内側(胴部40側)に突出している。凹部63は、胴部40の凸部48と嵌まり合う。
【0026】
図4に示すように、外側壁部65の内周面は、外側薄肉部47の外周面に接触する薄肉部側接触部65Aとなっている。薄肉部側接触部65Aは、全周に亘って外側薄肉部47の外周面に接触している。内側壁部64の内周面は、全周に亘って内側薄肉部46の内周面及び外側薄肉部47の内周面に接触している。
【0027】
弾性体60の胴部側端部61は、図4に示すように、端面43A,43B,43Cに接触している。胴部側端部61は、本発明の「胴部側接触部」の一例に相当する。具体的には、内側壁部64の先端面は、胴部40の端面43Aに接触している。凹部63の奥面は、胴部40の端面43Bに接触している。凹部63の外側壁部65の先端面は、胴部40の端面43Cに接触している。
【0028】
図4に示すように、ドーム部側端部62は、軸方向外側(胴部40とは反対側)に向かうにつれて薄肉になっている。ドーム部側端部62の外周面は、軸方向外側(胴部40とは反対側)に向かうにつれて径が小さくなっている。弾性体60の外周面は、ドーム部50の内周面50Aに接触するドーム部側接触部66となっている。
【0029】
外部補強層30は、ライナー20を包囲している。外部補強層30は、例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)等の繊維強化樹脂からなる。外部補強層30は、ライナー20の外周の全領域を覆うように形成されている。外部補強層30は、例えばフィラメントワインディング法によって、低ヘリカル巻きで形成されている。低ヘリカル巻きとは、例えば、軸方向に対する傾斜角度が40°となるように巻回する巻き方である。外部補強層30は、軸線を中心として回転するライナー20の外面に、例えば繊維束(図示略)に液状の熱硬化性樹脂を含浸させたもの、または繊維束に含浸した熱硬化性樹脂を半硬化状態にしたもの(プリプレグ繊維)を巻き付けることによって形成されている。繊維束は、炭素繊維、ガラス繊維、ケプラ繊維等からなる糸状の繊維を束ねたものである。
【0030】
実施例1の圧力容器10とは異なり、例えば、ライナーが一体的に形成される構成では、ライナーの両端(ドーム部に相当する部分)の強度を確保するためにヘリカル巻きで巻かれる外部補強層は、ライナーの中央部分(胴部に相当する部分)の強度に寄与せず無駄な部分となる。特に、ライナーが大径になったり、長尺になるほど繊維強化樹脂の無駄な部分が増えてコストが増大してしまう。そこで、本実施例1の圧力容器10のように、ライナー20を胴部40と一対のドーム部50とに分けてそれぞれ形成することで、必要となる繊維強化樹脂の量を低減することができる。具体的には、ドーム部50の形成時にハンドレイアップ法により繊維強化樹脂を球殻状に積層させる際に、必要な強度となるように繊維強化樹脂の量を調整することで、外部補強層30の形成時にヘリカル巻きで巻かれる量を低減することができ、結果的に外部補強層30に用いられる繊維強化樹脂の量を低減することができる。
【0031】
(本実施例の効果)
以下、本実施例1の効果について説明する。本実施例1では、圧力容器10の内圧を受ける弾性体60が、胴部40とドーム部50との境界部21を内側から覆うため、境界部21のシール性の信頼性を高めることができる。その上で、薄肉部45は、胴部40における端部43との隣接部分44よりも薄肉であるため、圧力容器10の内圧に基づいてドーム部50の内周面50A側(径方向外側)に変形し易くなる。薄肉部側接触部65Aが外側薄肉部47の外周面に接触した状態で、薄肉部45がドーム部50の内周面50A側(径方向外側)に変形することで、ドーム部側接触部66がドーム部50の内周面50Aに押さえ付けられ易くなる。これにより、弾性体60によって胴部40とドーム部50との境界部21の周辺にシールポイントを形成し易くなり、境界部21のシール性の信頼性を高めることができる。
【0032】
例えば、図4に示すように、弾性体60において、薄肉部45の先端(凸部48の先端)に径方向で重なる位置に、シールポイントP1,P2が生じる。シールポイントP1で、ドーム部50と弾性体60との間の密着性が特に高まる。シールポイントP2で、胴部40と弾性体60との間の密着性が特に高まる。また、弾性体60において、胴部40の端面43Cにおける径方向外側の縁の近傍に、シールポイントP3が生じる。シールポイントP3で、胴部40とドーム部50と弾性体60との間の密着性が高まる。
【0033】
本実施例1では、ドーム部側接触部66は、圧力容器10の内圧に基づいてドーム部50の内周面50Aに押さえ付けられることで、ドーム部50の内周面50Aから軸方向内側(胴部40の端部43側)に向かう力を受ける。そのため、弾性体60の胴部側端部61は、胴部40の端面43A,43B,43Cに押さえ付けられるため、胴部40の端面43A,43B,43Cにより強く密着することになる。これにより、圧力容器10は、境界部21のシール性の信頼性をより一層高めることができる。
【0034】
本実施例1では、弾性体60に凹部63が設けられ、胴部40に凸部48が設けられている。凹部63と凸部48とが嵌まり合っている。これにより、仮に弾性体60と胴部40との間にリークパスが形成されたとしても、凹部63と凸部48との接触面に沿うリークパスを長くすることができる。
【0035】
<実施例2>
以下、本発明を具体化した実施例2を、図5を参照して説明する。実施例2の圧力容器210は、薄肉部及び弾性体の構成が実施例1と異なっており、その他の構成は実施例1と同様である。そのため、実施例1と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0036】
本実施例の圧力容器210において、図5に示すように、胴部240の端部243には、薄肉部245が設けられている。薄肉部245は、隣接部分44に軸方向外側で連なっている。薄肉部245の内周面は、隣接部分44の内周面よりも径方向外側に位置している。薄肉部245の外周面は、隣接部分44の外周面よりも径方向外側に位置している。
【0037】
図5に示すように、薄肉部245は、全周に亘って軸方向外側に突出する凸部248を構成している。端面243Aは、隣接部分44の内周面と薄肉部245の内周面との間に設けられる端面である。端面243Bは、凸部248の先端に設けられる端面である。端面243Cは、薄肉部245の外周面と隣接部分44の外周面との間に設けられる端面である。
【0038】
弾性体60は、図5に示すように、胴部側端部261を備えている。胴部側端部261には、凹部263が設けられている。凹部263は、全周に亘って軸方向外側(胴部240とは反対側)に凹んでいる。凹部263の径方向内側の壁部は、リング状の内側壁部264によって構成されている。凹部263の径方向外側の壁部は、リング状の外側壁部265によって構成されている。内側壁部264の突出長さは、外側壁部265の突出長さと同じである。凹部263は、胴部240の凸部248と嵌まり合う。
【0039】
図5に示すように、外側壁部265の内周面は、薄肉部245の外周面に接触する薄肉部側接触部265Aとなっている。薄肉部側接触部65Aは、全周に亘って薄肉部245の外周面に接触している。内側壁部264の内周面は、全周に亘って薄肉部245の内周面に接触している。
【0040】
弾性体260の胴部側端部261は、図5に示すように、端面243A,243B,243Cに接触している。胴部側端部261は、本発明の「胴部側接触部」の一例に相当する。具体的には、内側壁部264の先端面は、胴部240の端面243Aに接触している。凹部263の奥面は、胴部240の端面243Bに接触している。凹部263の外側壁部265の先端面は、胴部240の端面243Cに接触している。弾性体260の外周面は、ドーム部50の内周面50Aに接触するドーム部側接触部266となっている。
【0041】
(本実施例の効果)
以下、本実施例2の効果について説明する。本実施例2は、上記実施例1と同様の効果を奏する。本実施例2では、薄肉部245は、隣接部分44よりも薄肉であるため、圧力容器10の内圧に基づいてドーム部50の内周面50A側(径方向外側)に変形し易くなる。薄肉部側接触部265Aが薄肉部245の外周面に接触した状態で、薄肉部245がドーム部50の内周面50A側(径方向外側)に変形することで、ドーム部側接触部266がドーム部50の内周面50Aに押さえ付けられ易くなる。これにより、弾性体260によって胴部240とドーム部50との境界部21の周辺にシールポイントを形成し易くなり、境界部21のシール性の信頼性を高めることができる。
【0042】
例えば、図5に示すように、弾性体260において、薄肉部245の先端(凸部248の先端)に径方向で重なる位置に、シールポイントP21,P22が生じる。シールポイントP21で、ドーム部50と弾性体260との間の密着性が特に高まる。シールポイントP22で、胴部240と弾性体260との間の密着性が特に高まる。また、弾性体260において、胴部240の端面243Cにおける径方向外側の縁の近傍に、シールポイントP23が生じる。シールポイントP23で、胴部240とドーム部50と弾性体260との間の密着性が高まる。
【0043】
<実施例3>
以下、本発明を具体化した実施例3を、図6を参照して説明する。実施例3の圧力容器310は、薄肉部及び弾性体の構成が実施例1と異なっており、その他の構成は実施例1と同様である。そのため、実施例1と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0044】
本実施例の圧力容器310において、図6に示すように、胴部340の端部343には、薄肉部345が設けられている。薄肉部345は、隣接部分44に軸方向外側で連なっている。薄肉部345は、内周側薄肉部346と、外周側薄肉部347と、を備えている。内周側薄肉部346は、隣接部分44の内周側部分から軸方向外側に、全周に亘って突出してる。外周側薄肉部347は、隣接部分44の外周側部分から軸方向外側に、全周に亘って突出してる。外周側薄肉部347は、内周側薄肉部346を囲んでいる。外周側薄肉部347は、内周側薄肉部346に対して径方向外側に離間している。内周側薄肉部346の内周面は、隣接部分44の内周面と面一になっている。外周側薄肉部347の外周面は、隣接部分44の外周面と面一になっている。
【0045】
内周側薄肉部346及び外周側薄肉部347によって、軸方向内側に凹む凹部348が構成されている。端面343Aは、内周側薄肉部346の先端面である。端面343Bは、凹部348の奥面である。端面343Cは、外周側薄肉部347の先端面である。
【0046】
弾性体360は、図6に示すように、胴部側端部361を備えている。胴部側端部361には、凸部363が設けられている。凸部363は、全周に亘って軸方向内側(胴部340側)に凹んでいる。凸部363は、胴部340の凹部348と嵌まり合う。
【0047】
図6に示すように、凸部363の内周面は、内周側薄肉部346の外周面に接触する薄肉部側接触部365Aとなっている。薄肉部側接触部365Aは、全周に亘って内周側薄肉部346の外周面に接触している。凸部363の外周面は、全周に亘って外周側薄肉部347の内周面に接触している。
【0048】
弾性体360の胴部側端部361は、図6に示すように、端面343A,343B,343Cに接触している。胴部側端部361は、本発明の「胴部側接触部」の一例に相当する。具体的には、凸部363の先端面は、端面343Bに接触している。胴部側端部361の端面(凸部363を除く端面)は、端面343A,343Cに接触している。弾性体360の外周面は、ドーム部50の内周面50Aに接触するドーム部側接触部366となっている。
【0049】
(本実施例の効果)
以下、本実施例3の効果について説明する。本実施例3は、上記実施例1と同様の効果を奏する。本実施例3では、薄肉部345(内周側薄肉部346及び外周側薄肉部347)は、隣接部分44よりも薄肉であるため、圧力容器10の内圧に基づいてドーム部50の内周面50A側(径方向外側)に変形し易くなる。弾性体360の凸部363が外周側薄肉部347の内周面に接触した状態で、凸部363がドーム部50の内周面50A側(径方向外側)に変形することで、ドーム部側接触部366がドーム部50の内周面50Aに押さえ付けられ易くなる。これにより、弾性体360によって胴部340とドーム部50との境界部21の周辺にシールポイントを形成し易くなり、境界部21のシール性の信頼性を高めることができる。
【0050】
例えば、図6に示すように、弾性体360において、胴部340の端面343Cにおける径方向外側の縁の近傍に、シールポイントP31が生じる。シールポイントP31で、胴部340とドーム部50と弾性体360との間の密着性が高まる。
【0051】
<実施例4>
以下、本発明を具体化した実施例4を、図7を参照して説明する。実施例4の圧力容器410は、薄肉部及び弾性体の構成が実施例1と異なっており、その他の構成は実施例1と同様である。そのため、実施例1と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0052】
本実施例の圧力容器410において、図7に示すように、胴部440の端部443には、薄肉部445が設けられている。薄肉部445は、隣接部分44に軸方向外側で連なっている。薄肉部445は、隣接部分44の外周側部分から軸方向外側に、全周に亘って突出してる。薄肉部445の外周面は、隣接部分44の外周面と面一になっている。
【0053】
端面443Aは、隣接部分44の内周面と薄肉部445の内周面との間に設けられる端面である。端面443Bは、薄肉部445の先端面である。
【0054】
弾性体460は、図7に示すように、胴部側端部461を備えている。胴部側端部461には、凸部463が設けられている。凸部463は、胴部側端部461の内周側部分を構成している。凸部463は、全周に亘って軸方向内側(胴部440側)に突出している。
【0055】
図7に示すように、凸部463の外周面は、全周に亘って薄肉部445の内周面に接触している。胴部側端部461は、端面443A,443Bに接触している。胴部側端部461は、本発明の「胴部側接触部」の一例に相当する。具体的には、凸部463の先端面は、端面443Aに接触している。胴部側端部461の外周側の端面(凸部463の先端面を除く端面)は、端面443Bに接触している。弾性体460の外周面は、ドーム部50の内周面50Aに接触するドーム部側接触部466となっている。
【0056】
(本実施例の効果)
以下、本実施例4の効果について説明する。本実施例4は、上記実施例1と同様の効果を奏する。本実施例4では、薄肉部445は、隣接部分44よりも薄肉であるため、圧力容器10の内圧に基づいてドーム部50の内周面50A側(径方向外側)に変形し易くなる。弾性体460の凸部463が薄肉部445の内周面に接触した状態で、凸部463がドーム部50の内周面50A側(径方向外側)に変形することで、ドーム部側接触部466がドーム部50の内周面50Aに押さえ付けられ易くなる。これにより、弾性体460によって胴部440とドーム部50との境界部21の周辺にシールポイントを形成し易くなり、境界部21のシール性の信頼性を高めることができる。
【0057】
例えば、図7に示すように、弾性体460において、胴部440の端面443Bにおける径方向外側の縁の近傍に、シールポイントP41が生じる。シールポイントP41で、胴部440とドーム部50と弾性体460との間の密着性が高まる。
【0058】
<実施例5>
以下、本発明を具体化した実施例5を、図8を参照して説明する。実施例5の圧力容器510は、薄肉部及び弾性体の構成が実施例1と異なっており、その他の構成は実施例1と同様である。そのため、実施例1と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0059】
本実施例の圧力容器510において、図8に示すように、胴部540の端部543には、薄肉部545が設けられている。薄肉部545は、隣接部分44に軸方向外側で連なっている。薄肉部545は、隣接部分44の内周側部分から軸方向外側に、全周に亘って突出してる。薄肉部545の内周面は、隣接部分44の内周面と面一になっている。
【0060】
端面543Aは、薄肉部545の先端面である。端面543Bは、薄肉部545の外周面と隣接部分44の外周面との間に設けられる端面である。
【0061】
弾性体560は、図8に示すように、胴部側端部561を備えている。胴部側端部561には、凸部563が設けられている。凸部563は、胴部側端部561の外周側部分を構成している。凸部563は、全周に亘って軸方向内側(胴部540側)に突出している。
【0062】
図8に示すように、凸部563の内周面は、全周に亘って薄肉部545の外周面に接触している。胴部側端部561は、端面543A,543Bに接触している。胴部側端部561は、本発明の「胴部側接触部」の一例に相当する。具体的には、凸部563の先端面は、端面543Bに接触している。胴部側端部561の内周側の端面(凸部563の先端面を除く端面)は、端面543Aに接触している。弾性体560の外周面は、ドーム部50の内周面50Aに接触するドーム部側接触部566となっている。
【0063】
(本実施例の効果)
以下、本実施例5の効果について説明する。本実施例5は、上記実施例1と同様の効果を奏する。本実施例5では、薄肉部545は、隣接部分44よりも薄肉であるため、圧力容器10の内圧に基づいてドーム部50の内周面50A側(径方向外側)に変形し易くなる。弾性体560の凸部563が薄肉部545の外周面に接触した状態で、凸部563がドーム部50の内周面50A側(径方向外側)に変形することで、ドーム部側接触部566がドーム部50の内周面50Aに押さえ付けられ易くなる。これにより、弾性体560によって胴部540とドーム部50との境界部21の周辺にシールポイントを形成し易くなり、境界部21のシール性の信頼性を高めることができる。
【0064】
例えば、図8に示すように、弾性体560において、薄肉部545の先端に径方向で重なる位置に、シールポイントP51,P52が生じる。シールポイントP51で、ドーム部50と弾性体560との間の密着性が特に高まる。シールポイントP52で、胴部540と弾性体560との間の密着性が特に高まる。また、弾性体560において、胴部540の端面543Bにおける径方向外側の縁の近傍に、シールポイントP53が生じる。シールポイントP53で、胴部540とドーム部50と弾性体560との間の密着性が高まる。
【0065】
<実施例6>
以下、本発明を具体化した実施例6を、図9を参照して説明する。実施例6の圧力容器610は、薄肉部、ドーム部、及び弾性体の構成が実施例1と異なっており、その他の構成は実施例1と同様である。そのため、実施例1と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0066】
本実施例の圧力容器610において、図9に示すように、胴部640の端部643には、薄肉部645が設けられている。薄肉部645は、隣接部分44に軸方向外側で連なっている。薄肉部645は、隣接部分44の内周側部分から軸方向外側に、全周に亘って突出してる。薄肉部645の内周面は、隣接部分44の内周面と面一になっている。
【0067】
端面643Aは、薄肉部645の先端面である。端面643Bは、薄肉部645の外周面と隣接部分44の外周面との間に設けられる端面である。
【0068】
ドーム部650は、図9に示すように、本体部651と、ドーム部側バリア層652と、を備えている。ドーム部650の端部653は、胴部640の端部643と軸方向で重なる構成となっている。本体部651の内周面及び端面に、ドーム部側バリア層652が設けられている。ドーム部650の端面653Aは、端面643Bと軸方向で対向している。端面653A及び端面643Bは、本発明の「対向面」の一例に相当する。
【0069】
弾性体660は、図9に示すように、胴部640とドーム部650との境界部621を内側から覆っている。弾性体660は、被挟持部661と、内側被覆部662と、中間部663と、を備えている。被挟持部661は、弾性体660における軸方向内側において、全周に亘って径方向外側に突出している。被挟持部661は、胴部640の端面643Bとドーム部650の端面653Aとによって軸方向に弾性収縮した状態で挟まれている。
【0070】
中間部663は、図9に示すように、被挟持部661と内側被覆部662との間に設けられている。中間部663の軸方向外側(内側被覆部662側)の部分は、薄肉部645の外周面とドーム部650の内周面650Aとによって挟まれている。内側被覆部662は、実施例1のドーム部側端部62と同様の構成である。内側被覆部662は、境界部621を内側から覆っている。境界部621は、端面643Bと端面653Aとの間の隙間、薄肉部645の外周面とドーム部650の内周面650Aとの間の隙間によって構成されている。
【0071】
図9に示すように、中間部663の内周面は、全周に亘って薄肉部645の外周面に接触している。中間部663の外周面は、ドーム部650の内周面650Aに接触するドーム部側接触部666となっている。被挟持部661は、胴部640の端面643Bに接触している。内側被覆部662は、胴部640の端面643Aに接触している。被挟持部661及び内側被覆部662は、本発明の「胴部側接触部」の一例に相当する。
【0072】
(本実施例の効果)
以下、本実施例6の効果について説明する。本実施例6は、上記実施例1と同様の効果を奏する。本実施例6では、薄肉部645は、隣接部分44よりも薄肉であるため、圧力容器10の内圧に基づいてドーム部650の内周面650A側(径方向外側)に変形し易くなる。弾性体660の中間部663が薄肉部645の外周面に接触した状態で、中間部663がドーム部650の内周面650A側(径方向外側)に変形することで、ドーム部側接触部666がドーム部650の内周面650Aに押さえ付けられ易くなる。これにより、弾性体660によって胴部640とドーム部650との境界部621の周辺にシールポイントを形成し易くなり、境界部621のシール性の信頼性を高めることができる。
【0073】
例えば、図9に示すように、弾性体660において、薄肉部645の先端に径方向で重なる位置に、シールポイントP61,P62が生じる。シールポイントP61で、ドーム部650と弾性体660との間の密着性が特に高まる。シールポイントP62で、胴部640と弾性体660との間の密着性が特に高まる。また、弾性体660において、胴部640の端面643Bにおける径方向外側の縁の近傍に、シールポイントP63が生じる。シールポイントP63で、胴部640とドーム部650と弾性体660との間の密着性が高まる。
【0074】
本実施例6は、圧力容器10の内圧が高まる場合や、圧力容器10が熱収縮する場合に、胴部640とドーム部650が軸方向で離れても、被挟持部661の弾性収縮状態を維持し易くなり(つぶし代を残し易くなり)、復元力(反力)を確保することができる。これにより、胴部640とドーム部650との境界部621のシール性の信頼性を高めることができる。
【0075】
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施例6において、胴部40とドーム部50との境界部21を外側から覆うリングを設けてもよい。リングによって、弾性体660の外側への抜け出しを抑制できる。
【符号の説明】
【0076】
10,210,310,410,510,610…圧力容器
20…ライナー
21,621…境界部
40,240,340,440,540,640…胴部
43,243,343,443,543,643…端部
43A,43B,43C,243A,243B,243C,343A,343B,343C,443A,443B,543A,543B,643A…端面
44…隣接部分
45,245,345,445,545,645…薄肉部
46,248,346…内側薄肉部(薄肉部)
47,347…外側薄肉部(薄肉部)
48,348…凸部
50,650…ドーム部
50A,650A…内周面
60,260,360,460,560,660…弾性体
61,261,361,461,561,661…胴部側端部(胴部側接触部)
62,662…ドーム部側端部
63,263,363,463,563…凹部
65A,265A,365A…薄肉部側接触部
66,266,366,466,566,666…ドーム部側接触部
643B…端面(対向面)
653A…端面(対向面)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9