IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックIPマネジメント株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-除菌装置 図1
  • 特開-除菌装置 図2
  • 特開-除菌装置 図3
  • 特開-除菌装置 図4
  • 特開-除菌装置 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023031470
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】除菌装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/01 20060101AFI20230302BHJP
   A61L 9/12 20060101ALI20230302BHJP
   B01D 53/26 20060101ALI20230302BHJP
   C02F 1/461 20230101ALI20230302BHJP
   F24F 8/24 20210101ALI20230302BHJP
【FI】
A61L9/01 F
A61L9/12
B01D53/26 100
C02F1/461 Z
F24F8/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021136972
(22)【出願日】2021-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】松本 伎朗
(72)【発明者】
【氏名】福本 将秀
【テーマコード(参考)】
4C180
4D052
4D061
【Fターム(参考)】
4C180AA07
4C180AA16
4C180CA06
4C180EA17X
4C180EA53X
4C180EA56X
4C180EA57X
4C180GG19
4C180HH01
4C180HH05
4C180KK05
4C180LL06
4D052AA08
4D052BA06
4D052BB02
4D052FA01
4D052GA01
4D052GB07
4D052GB08
4D061DA01
4D061DB09
4D061EA02
4D061EB02
4D061EB04
4D061EB26
4D061EB30
4D061EB37
4D061EB39
4D061ED12
4D061ED13
4D061GA18
4D061GC06
4D061GC18
(57)【要約】
【課題】装置を大型化することなく自動給水を可能とし、対象空間に次亜塩素酸を放出する除菌装置を提供する。
【解決手段】除菌装置2は、内部に所定の濃度の次亜塩素酸水溶液6を貯留する貯留部5と、外部の空気3(空気3a)を吸い込み、次亜塩素酸水溶液6に気泡8として供給する空気供給部7と、次亜塩素酸水溶液6内を浮上した気泡8を、次亜塩素酸ガスを含む空気3cとして放出する空気放出部9と、外部の空気3に含まれる水分を冷却し、貯留部5に結露水12として供給する水供給部11と、貯留部5に貯留される次亜塩素酸水溶液6を所定の濃度に調整する次亜生成部20(塩化物供給部13、電極14)と、空気放出部9から放出される次亜塩素酸ガスを含む空気3c及び外部の空気3(空気3b)を混合する混合部21と、混合部21において混合された混合空気(次亜塩素酸ガスを含む空気4)を外部に吹き出す吹出部19とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に所定の濃度の次亜塩素酸水溶液を貯留する貯留部と、
外部の空気を吸い込み、前記次亜塩素酸水溶液に気泡として供給する空気供給部と、
前記次亜塩素酸水溶液内を浮上した前記気泡を、次亜塩素酸ガスを含む空気として放出する空気放出部と、
前記外部の空気に含まれる水分を冷却し、前記貯留部に結露水として供給する水供給部と、
前記貯留部に貯留される前記次亜塩素酸水溶液を前記所定の濃度に調整する次亜生成部と、
前記空気放出部から放出される前記次亜塩素酸ガスを含む空気及び前記外部の空気を混合する混合部と、
前記混合部において混合された混合空気を前記外部に吹き出す吹出部と、
を備えることを特徴とする除菌装置。
【請求項2】
前記外部の空気を吸い込む吸込部をさらに備え、
前記空気供給部は、前記吸込部から吸い込んだ前記外部の空気の一部分を吸い込み、前記次亜塩素酸水溶液に気泡として供給し、
前記混合部は、前記空気放出部から放出される前記次亜塩素酸ガスを含む空気及び前記外部の空気の残りの部分を混合することを特徴とする請求項1に記載の除菌装置。
【請求項3】
前記混合部と連通する空気風路内に設けられ、前記外部の空気を、前記空気風路を流通させて前記混合部に送出する送風部と、
前記空気風路内に設けられ、前記空気風路を流通する前記空気に含まれる異物を除去するフィルタ部と、
をさらに備え、
前記送風部は、前記フィルタ部の下流側かつ前記混合部の上流側に設置されることを特徴とする請求項2に記載の除菌装置。
【請求項4】
前記空気供給部は、前記空気風路を流通する前記外部の空気の一部分を吸い込むエアポンプを有して構成され、
前記エアポンプは、前記フィルタ部の下流側かつ前記混合部の上流部に設置されることを特徴とする請求項2または3に記載の除菌装置。
【請求項5】
前記水供給部は、前記空気風路内の前記フィルタ部の下流側かつ前記混合部の上流側に設置されることを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の除菌装置。
【請求項6】
前記次亜生成部は、塩化物水溶液を貯留するタンクと、前記タンクから前記貯留部に前記塩化物水溶液を送出するポンプと、前記ポンプから送出された前記塩化物水溶液を電気分解することで次亜塩素酸を生成する電極と、を有して構成されることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の除菌装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個室空間などの除菌に用いられる除菌装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、居住空間などを除菌し、感染症のリスクを低減させる装置として、次亜塩素酸水溶液から次亜塩素酸を気化させて放出する気化式のもの、あるいは、次亜塩素酸水溶液を噴霧する超音波式のものなどが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-133521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
気化式あるいは超音波式などの従来の除菌装置では、次亜塩素酸の放出に連動して居住空間への水の放出量が多いために必要な給水量が多くなる。したがって、自動給水を実現するためには外部の給水設備との間で接続する必要があり、除菌装置が大型化してしまうという課題があった。
【0005】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、装置を大型化することなく自動給水を可能とし、対象空間に次亜塩素酸を効率的に行き渡らせる除菌装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そして、この目的を達成するために、本発明に係る除菌装置は、内部に所定の濃度の次亜塩素酸水溶液を貯留する貯留部と、外部の空気を吸い込み、次亜塩素酸水溶液に気泡として供給する空気供給部と、次亜塩素酸水溶液内を浮上した気泡を、次亜塩素酸ガスを含む空気として放出する空気放出部と、外部の空気に含まれる水分を冷却し、貯留部に結露水として供給する水供給部と、貯留部に貯留される次亜塩素酸水溶液を所定の濃度に調整する次亜生成部と、空気放出部から放出される次亜塩素酸ガスを含む空気及び外部の空気を混合する混合部と、混合部において混合された混合空気を外部に吹き出す吹出部とを備えるものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る除菌装置によれば、装置を大型化することなく自動給水を可能とし、対象空間に次亜塩素酸を効率的に行き渡らせる除菌装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の実施の形態1に係る除菌装置の個室空間への設置例を示す概略図である。
図2図2は、除菌装置の構成を示す概略側面図である。
図3図3は、除菌装置における水供給部の構成を示す概略側面図である。
図4図4は、除菌装置の運転フローを示す図である。
図5図5は、本発明の実施の形態2に係る除菌装置の構成を示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る除菌装置は、内部に所定の濃度の次亜塩素酸水溶液を貯留する貯留部と、外部の空気を吸い込み、次亜塩素酸水溶液に気泡として供給する空気供給部と、次亜塩素酸水溶液内を浮上した気泡を、次亜塩素酸ガスを含む空気として放出する空気放出部と、外部の空気に含まれる水分を冷却し、貯留部に結露水として供給する水供給部と、貯留部に貯留される次亜塩素酸水溶液を所定の濃度に調整する次亜生成部と、空気放出部から放出される次亜塩素酸ガスを含む空気及び外部の空気を混合する混合部と、混合部において混合された混合空気を外部に吹き出す吹出部とを備える。
【0010】
こうした構成によれば、空気供給部により次亜塩素酸水溶液中に少量の空気を気泡として流通させると、少量の気泡(流通空気)に多量の次亜塩素酸ガスを含ませて空気放出部から混合部に供給することができる。このとき、次亜塩素酸水溶液への気泡(流通空気)を少量に抑えられるため、次亜塩素酸水溶液から気泡(流通空気)中に気化して外部に放出される水の量が抑制され、貯留部への必要な給水量を低減することができる。
【0011】
また、外部の空気を取り込み、混合部にて空気放出部から供給された次亜塩素酸ガスを含む空気と混合して、吹出部から対象空間に吹き出すので、次亜塩素酸水溶液中の流通空気を増加することなく、除菌装置からの吹出風量を増加できる。このため、次亜塩素酸水溶液から気化する水の量を抑えつつ、対象空間に次亜塩素酸を効率的に拡散できる。つまり、貯留部への必要な給水量を抑えつつ、対象空間に次亜塩素酸を効率的に拡散できる。
【0012】
その結果、水供給部(水供給部による貯留部への結露水の供給)によって必要な給水量を確保することが可能となり、自動給水のために外部の給水設備との間で接続する必要がなくなる。さらに、除菌装置からの吹出風量を増加させることで、対象空間に次亜塩素酸を効率的に拡散させることができる。つまり、除菌装置は、装置を大型化することなく自動給水を可能とし、対象空間に次亜塩素酸を効率的に行き渡らせることができる。
【0013】
また、本発明に係る除菌装置は、外部の空気を吸い込む吸込部をさらに備える。空気供給部は、吸込部から吸い込んだ外部の空気の一部分を吸い込み、次亜塩素酸水溶液に気泡として供給し、混合部は、空気放出部から放出される次亜塩素酸ガスを含む空気及び外部の空気の残りの部分を混合する。これにより、除菌装置からの吹出風量を一定に維持した状態で、混合部における空気の混合比率を容易に調整することができる。
【0014】
また、本発明に係る除菌装置は、混合部と連通する空気風路内に設けられ、外部の空気を、空気風路を流通させて混合部に送出する送風部と、空気風路内に設けられ、空気風路を流通する空気に含まれる異物を除去するフィルタ部とをさらに備える。送風部は、フィルタ部の下流側に設置される。こうした構成によれば、送風部を動作することで、フィルタ部により異物を除去された空気を、空気風路に流通させることができる。つまり、送風部がフィルタ部の下流側に設置されることで、送風部に異物が流入するのを抑制することができる。
【0015】
また、本発明に係る除菌装置では、空気供給部は、空気風路を流通する外部の空気の一部分を吸い込むエアポンプを有して構成され、エアポンプは、フィルタ部の下流側に設置される。このようにすることで、空気供給部は、フィルタ部により異物が取り除かれた空気をエアポンプで次亜塩素酸水溶液中に送ることができる。このため、次亜塩素酸水溶液中への異物の混入を抑え、次亜塩素酸水溶液に異物が蓄積することを抑制することができ、貯留部からの排水設備を不要とすることができる。
【0016】
また、本発明に係る除菌装置では、水供給部は、空気風路内に設置される。このようにすることで、フィルタ部により汚れが取り除かれた空気から結露水を取得できるため、貯留部に供給する結露水に含まれる汚れを抑制することができる。それにより、貯留部内の次亜塩素酸水溶液に汚れが蓄積することを抑制することができ、貯留部からの排水設備を不要とすることができる。
【0017】
また、本発明に係る除菌装置では、次亜生成部は、塩化物水溶液を貯留するタンクと、タンクから貯留部に塩化物水溶液を送出するポンプと、ポンプから送出された塩化物水溶液を電気分解することで次亜塩素酸を生成する電極とを有して構成される。こうした構成によれば、貯留部に貯留される次亜塩素酸水溶液に塩化物水溶液を混合して電気分解することにより次亜塩素酸水溶液を所定の濃度に容易に調整することができる。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0019】
(実施の形態1)
まず、図1及び図2を参照して、本実施の形態1に係る除菌装置2の概略について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る除菌装置2の個室空間1への設置例を示す概略側面図である。図2は、除菌装置2の構成を示す概略側面図である。図3は、除菌装置2における水供給部11の構成を示す概略図である。ここで、図3の(a)は、水供給部11を上方から見た状態の概略上面図であり、図3の(b)は、水供給部11を側方から見た状態の概略側面図である。
【0020】
図1に示す通り、除菌装置2は、個室空間1の壁面の所定の高さの位置に設置される。除菌装置2は、個室空間1の空気3を取り込み、取り込んだ空気3(空気3a)に次亜塩素酸(次亜塩素酸ガス)を付加して、同じく取り込んだ空気3(空気3b)と混合して次亜塩素酸を含む空気4として個室空間1に放出する。その結果、放出された空気4(次亜塩素酸を含む空気4)により個室空間1が除菌される。つまり、除菌装置2は、個室空間1に次亜塩素酸を放出して除菌する装置と言える。なお、除菌装置2は、外部電源との接続ができるのであれば、個室空間1での設置場所に制約を受けない。
【0021】
個室空間1は、利用者が打合せあるいは休憩などで使用する空間であり、壁及び扉などの構造体によって構成される。個室空間1内には、テーブルあるいは椅子が設置されていてもよい。また、個室空間1内の空調(冷房、暖房)を行う空調機などが設置されていてもよい。
【0022】
空気3は、個室空間1から除菌装置2に取り込まれる空気である。図1の矢印は、空気3(空気3a、空気3b)の主な流れを示す。詳細は後述するが、空気3aは、次亜塩素酸(次亜塩素酸ガス)が付加される空気であり、空気3bは、次亜塩素酸(次亜塩素酸ガス)が付加された空気3c(図示せず)に混合される空気である。
【0023】
空気4は、除菌装置2から個室空間1に吹き出される空気である。図1の矢印は、空気4の主な流れを示す。詳細は後述するが、空気4には、除菌装置2の内部において発生させる次亜塩素酸(次亜塩素酸ガス)が含まれている。
【0024】
次に、除菌装置2の具体的な構成について説明する。
【0025】
図2に示す通り、除菌装置2は、貯留部5、空気供給部7、空気放出部9、エリミネータ10、水供給部11、塩化物供給部13、電極14、水位センサ16(満水センサ16a、渇水センサ16b)、及び筐体17を有して構成される。
【0026】
貯留部5は、内部に次亜塩素酸水溶液6を貯留する容器である。貯留部5は、四角柱状の形状を有しており、空気放出部9の外形寸法は、例えば、幅246mm、奥行き66mm、高さ115mmである。なお、貯留部5は、除菌装置2の外枠を構成する筐体とも言える。
【0027】
貯留部5は、次亜塩素酸水溶液6が満水の状態において、次亜塩素酸水溶液6の液面の上方に内部空間5aが形成されるようになっている。そして、内部空間5a部分を構成する容器の側壁には、水供給部11からの結露水12が導入される導入口、及び、塩化物供給部13から塩化物水溶液15が導入される導入口がそれぞれ設置されている。また、貯留部5の底部には、次亜塩素酸水溶液6に沈んだ状態で空気供給部7及び電極14が設置されている。また、貯留部5には、内部に貯留する次亜塩素酸水溶液6の水位を検出するための水位センサ16(満水センサ16a、渇水センサ16b)が所定の位置に設置されている。また、貯留部5には、その上面(上端部)に空気放出部9と連通接続するための開口部(図示せず)が設けられている。
【0028】
次亜塩素酸水溶液6は、後述する塩化物水溶液15を電気分解して生成される次亜塩素酸を含んだ水溶液である。次亜塩素酸水溶液6は、後述する空気供給部7から供給される気泡8が浮力により液中を流通する過程で、気泡8の内部に次亜塩素酸(次亜塩素酸ガス)を含ませる役割を有する。このため、次亜塩素酸水溶液6の濃度を増減させることで、気泡8に含ませる次亜塩素酸の量を増減させることができる。また、次亜塩素酸水溶液6の水素イオン濃度(pH)を5~7程度にすることで、次亜塩素酸水溶液6から次亜塩素酸が気化しやすくなり、気泡8に含ませる次亜塩素酸の量を増加させることができる。また、気泡8が浮力により上昇する距離(気泡8が次亜塩素酸水溶液6中を流通する距離)を増加させ、次亜塩素酸水溶液6と気泡8の接触時間を増加させることで、気泡8に含ませる次亜塩素酸の量を増加させることができる。これらのことから、本実施の形態では、次亜塩素酸水溶液6の濃度を100mg/L程度とし、次亜塩素酸水溶液6のpHを7程度とし、上述した貯留部5の外径寸法に基づいて内部に貯留する次亜塩素酸水溶液6の容量(満水時の容量)を1L程度としている。なお、次亜塩素酸水溶液6の濃度は、気化式あるいは超音波式などの従来の除菌装置に用いられる次亜塩素酸水溶液の濃度よりも、数倍濃く調整されている。
【0029】
空気供給部7は、個室空間1の空気3aを吸い込み、吸い込んだ空気3aを次亜塩素酸水溶液6に気泡8として供給する部材である。より詳細には、空気供給部7は、エアストーン7a、エアポンプ7b、及びエアチューブ7cを有して構成されている。
【0030】
エアストーン7aは、エアチューブ7cを介してエアポンプ7bからに送り込まれる空気3aを細かい泡状にして気泡8として次亜塩素酸水溶液6中に放出する石(例えば、多孔質セラミックスあるいは多孔質合成樹脂製などからなる石)である。エアストーン7aは、貯留部5の底部において次亜塩素酸水溶液6に沈んだ状態で設置される。
【0031】
エアポンプ7bは、貯留部5の外部に配置される。そして、エアポンプ7bは、図示しない吸込口から個室空間1の空気3aを吸い込み、圧力を高くしてエアストーン7aに送り込む部材である。
【0032】
エアチューブ7cは、エアストーン7aとエアポンプ7bとの間を連通接続し、エアポンプ7bから吐出された空気3aをエアストーン7aまで流通させるための部材である。エアチューブ7cは、貯留部5の側壁を貫通して設置される。
【0033】
空気供給部7は、以上のように構成される。
【0034】
そして、空気供給部7では、次亜塩素酸水溶液6への空気3aの供給量、及び、発生させる気泡8の大きさ(径)を制御するによって、空気放出部9から個室空間1の放出される空気4に含ませる次亜塩素酸(次亜塩素酸ガス)の量を調整することができる。
【0035】
具体的には、空気供給部7では、次亜塩素酸水溶液6への空気3aの供給量が増加すれば、それに応じて気泡8の発生量(発生数)が多くなり、空気放出部9から放出する空気4に含ませる次亜塩素酸を増加させることができる。また、空気供給部7では、次亜塩素酸水溶液6に放出する気泡8の大きさ(径)を小さくすることで、浮上する際の気泡8の上昇速度を低下させて次亜塩素酸水溶液6と気泡8との間の接触時間を増加させることができる。さらに、気泡8の大きさ(径)が大きい場合と比較して、次亜塩素酸水溶液6と液中を流通する気泡8との間の接触面積を増加させることができる。これらの結果、次亜塩素酸水溶液6を流通する気泡8が、浮上する過程で気泡8内に取り込む次亜塩素酸の量が増加し、空気放出部9から放出する空気4に含ませる次亜塩素酸を増加させることができる。
【0036】
ここで、空気供給部7による次亜塩素酸水溶液6への空気3aの供給量は、エアポンプ7bの空気の吐出量によって制御することができる。また、気泡8の大きさ(径)は、エアストーン7aの細孔の大きさ(及びエアポンプ7bの空気の吐出量)によって制御することができる。これらを踏まえ、本実施の形態では、空気供給部7による次亜塩素酸水溶液6への空気3aの供給量を0.1m/h程度とし、エアストーン7aにおいて発生させる気泡8の大きさ(径)を1mm~2mm程度としている。
【0037】
気泡8は、空気供給部7(エアストーン7a)により個室空間1から吸い込まれた空気3aが泡状に微細化された空気であり、次亜塩素酸水溶液6によって空気が閉じ込められた状態となっている。空気供給部7から放出された気泡8は、次亜塩素酸水溶液6に含まれる次亜塩素酸(及び水分)を内部の空気に取り込みながら浮上する。その後、気泡8は、次亜塩素酸水溶液6の液面まで浮上すると弾けてなくなる。そして、気泡8内の空気は、空気内に含まれていた次亜塩素酸(及び水分)とともに、内部空間5a内の空気と混合される。その後、内部空間5a内の空気(次亜塩素酸を含む空気)は、空気放出部9から空気3cとして混合部21に供給される。
【0038】
空気放出部9は、貯留部5と筐体17とを連通させ、貯留部5からの次亜塩素酸を含む空気(内部空間5a内の空気)を、供給口9aから筐体17の混合部21に空気3cとして放出する部材である。空気放出部9は、貯留部5の上面に設置される。さらに、空気放出部9は、エリミネータ10を有している。
【0039】
エリミネータ10は、貯留部5内において気泡8が液面で弾けることで生じる水滴などを取り除く部材である。エリミネータ10は、空気が流通可能な多孔体であり、空気放出部9内に設置される。なお、エリミネータ10は、エリミネータ10を通過する空気に含まれる水滴を捕集するので、水滴除去器とも言える。これにより、除菌装置2では、空気放出部9から水滴が混合部21に放出されることを防ぐことができる。
【0040】
筐体17は、空気放出部9から供給される次亜塩素酸ガスを含む空気3cと、外部の空気3bとを混合して空気4として放出する部材である。筐体17は、空気放出部9の上面に設置される。筐体17の側壁面には、空気放出部9の供給口9aと連通接続する開口部が設けられる。これにより、空気放出部9からの空気3cが筐体17内に供給される。
【0041】
より詳細には、筐体17は、吸込部18、吹出部19、混合部21、及び送風部22を有して構成される。
【0042】
吸込部18は、筐体17が外部と連通する開口部であり、外部(個室空間1)の空気3bを除菌装置2に取り込むための取込口である。
【0043】
吹出部19は、筐体17が外部と連通する開口部であり、次亜塩素酸ガスを含む空気4を除菌装置2から個室空間1に供給するための吹出口である。
【0044】
吸込部18と吹出部19とは、筐体17の内部風路24によって連通接続されている。そして、内部風路24には、空気放出部9の供給口9aが連通接続されている。なお、内部風路24は、請求項の「空気風路」に相当する。
【0045】
混合部21は、空気放出部9から供給された次亜塩素酸ガスを含む空気3cと吸込部18から取り込んだ空気3bとを混合するための空間であり、筐体17内の空気3cと空気3bが合流する空間が混合部21となる。混合部21にて混合された次亜塩素酸ガスを含む空気は、筐体17を通じて、空気4として吹出部19から個室空間1に吹き出される。なお、空気4は、請求項の「混合空気」に相当する。
【0046】
送風部22は、筐体17に空気を流通させるための送風ファンであり、筐体17の内部風路24に配置される。送風部22を動作することで、吸込部18から空気3bを取り込み、混合部21にて吸込部18から取り込んだ空気3bと空気放出部9から供給された空気3cとを混合し、吹出部19から空気4として吹き出すことができる。
【0047】
水供給部11は、外部(個室空間1)の空気3に含まれる水分を冷却し、貯留部5内の次亜塩素酸水溶液6に結露水12として供給する部材である。水供給部11は、貯留部5の外側に設置され、内部空間5aを構成する容器の側壁に設けられた導入口を介して貯留部5内に結露水12を導入するように構成される。
【0048】
具体的には、水供給部11は、図3の(a)及び(b)に示す通り、ペルチェ素子11a、ヒートシンク11b1、ヒートシンク11b2、放熱ファン11c、及びガイド11dを有して構成される。
【0049】
ペルチェ素子11aは、ペルチェ効果を用いた板状の半導体熱電素子の一種(電子部品)である。ペルチェ素子11aは、ある方向に直流電流を流すことで、素子の一方の面で吸熱(冷却)し、他方の面で放熱(加熱)する。そして、直流電流の向きを変えると、ペルチェ素子11aの吸熱面(冷却面)と放熱面(加熱面)とが入れ替わる。本実施の形態では、ペルチェ素子11aとして、幅40mm、高さ40mmの寸法を有する素子を用いている。
【0050】
ヒートシンク11b1及びヒートシンク11b2は、ペルチェ素子11aのそれぞれの面に接着され、ペルチェ素子11aによる吸熱及び放熱を促進する部材である。ペルチェ素子11aの吸熱面と放熱面とは、定期的に変化させるため、ヒートシンク11b1及びヒートシンク11b2は、吸熱と放熱の双方を行うことになる。本実施の形態では、ヒートシンク11b1及びヒートシンク11b2として、剣山状に配置された複数の放熱フィンを有して構成され、幅40mm、奥行き20mm、高さ40mmの外径寸法を有するアルミニウム製のヒートシンクを用いた。
【0051】
放熱ファン11cは、放熱側となるヒートシンク11b1またはヒートシンク11b2に風を送り、冷却することで、ペルチェ素子11aによる放熱を促進するための部材である。このため、放熱ファン11cは、ヒートシンク11b1及びヒートシンク11b2の双方に跨って送風できるように配置される。
【0052】
ガイド11dは、ヒートシンク11b1またはヒートシンク11b2から滴下する結露水12を貯留部5に誘導する水路を構成する部材である。ガイド11dは、図3の(b)に示す通り、ヒートシンク11b1及びヒートシンク11b2の鉛直方向下方に跨って配置され、貯留部5の側壁に設けられた導入口(図示せず)と接続される。
【0053】
次に、水供給部11の動作の流れを説明する。
【0054】
水供給部11では、ペルチェ素子11aにある方向に直流電流を流すことで、ヒートシンク11b1で吸熱を行い、ヒートシンク11b2で放熱を行う。これにより、ヒートシンク11b1をマイナス5℃程度に、ヒートシンク11b2を45℃程度にする。このようにすることで、吸熱側であるヒートシンク11b1の近傍の空気3の温度が氷点下まで低下し、空気3中の水分が結露及び凝固する。また、放熱ファン11cにより、ヒートシンク11b2(及びヒートシンク11b1)に風を送る。これにより、放熱側であるヒートシンク11b2が冷却され、ペルチェ素子11aによる放熱が促進される。そして、ある程度の時間が経つと、吸熱側であるヒートシンク11b1は、ある程度の量の凝固した結露水が付着した状態になる。
【0055】
所定の時間経過後、ペルチェ素子11aに流れる直流電流の方向を反転させることで、ペルチェ素子11aの吸熱面と放熱面を反転させる。これにより、ヒートシンク11b1では、放熱が行われ、ヒートシンク11b1の温度が45℃程度になる。一方、ヒートシンク11b2では、吸熱が行われ、ヒートシンク11b2の温度がマイナス5℃程度になる。その結果、ヒートシンク11b1に付着した凝固した結露水12が融解し、その直下に滴下する。一方、ヒートシンク11b2では、空気3中の水分が結露及び凝固する。その後、一定時間毎にペルチェ素子11aの吸熱面と放熱面を反転させることで、上記のように、ヒートシンク11b1及びヒートシンク11b2で結露・凝固・融解が繰り返され、結露水12を滴下させることができる。そして、滴下した結露水12は、ガイド11dによって受けられ、貯留部5に誘導及び供給される。
【0056】
このように動作することで、水供給部11は、結露水12を貯留部5に供給することができる。ここで、空気3の温度を、例えばマイナス5℃などの氷点を下回る低温にすることで、凝固した結露水12を融解させる必要はあるが、低湿な空気からも結露水を取得することができる。
【0057】
次に、塩化物供給部13及び電極14について説明する。
【0058】
塩化物供給部13及び電極14は、次亜生成部20を構成し、貯留部5に貯留される次亜塩素酸水溶液6を所定の濃度に調整する。具体的には、次亜生成部20では、塩化物供給部13が次亜塩素酸水溶液6に所定量の塩化物水溶液15を供給し、電極14が供給された塩化物水溶液15を電気分解して次亜塩素酸を生成することで、次亜塩素酸水溶液6の濃度を調整している。
【0059】
塩化物供給部13は、塩化物水溶液15を貯留部5に供給する部材である。塩化物供給部13は、貯留部5の外側に設置され、内部空間5aを構成する容器の側壁に設けられた導入口を介して貯留部5内に塩化物水溶液15を導入するように構成される。より詳細には、塩化物供給部13は、塩化物タンク13a、塩化物ポンプ13b、及びチューブ13cを有して構成されている。
【0060】
塩化物タンク13aは、内部に予め指定された所定濃度の塩化物水溶液15を貯留する容器である。塩化物タンク13aは、塩化物ポンプ13bの動作によりチューブ13cを介して貯留部5に塩化物水溶液15を供給可能になっている。
【0061】
塩化物水溶液15は、電気分解によって次亜塩素酸水を生成可能な電解質であればよく、少量でも塩化物イオンを含んで入れば特に制限はなく、例えば、溶質として塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどを溶解した水溶液が挙げられる。また、水溶液のpHを調整するためにリン酸カリウムなどを加えてもよい。本実施の形態では、塩化物水溶液15として、塩化ナトリウム水溶液(塩水)にリン酸カリウムを加えた水溶液を使用している。また、塩化物水溶液15は、塩化ナトリウムが高濃度であることが望ましい。高濃度の塩化物水溶液15を使用することで、次亜塩素酸水溶液6の水量を大きく変化させることなく、次亜塩素酸水溶液6に塩化物(塩化物水溶液)を供給することができる。
【0062】
塩化物ポンプ13bは、制御部(図示せず)からの出力信号に応じて、塩化物タンク13aから貯留部5に塩化物水溶液15を送出させる部材である。
【0063】
チューブ13cは、塩化物タンク13aと貯留部5(内部空間5aを構成する容器の側壁に設けられた導入口)とを、塩化物ポンプ13bを介して接続し、塩化物タンク13aから貯留部5にかけて塩化物水溶液15を流通させるための部材である。
【0064】
塩化物供給部13は、以上のように構成される。
【0065】
そして、塩化物供給部13は、塩化物ポンプ13bを動作させることで、チューブ13cを通じて所定量の塩化物水溶液15を塩化物タンク13aから貯留部5に供給する。これにより、貯留部5に貯留されている次亜塩素酸水溶液6に対して塩化物水溶液15が混合されることになる。
【0066】
電極14は、塩化物イオンを含む水溶液である塩化物水溶液15を電気分解するための部材である。電極14は、例えば、貯留部5の底部において次亜塩素酸水溶液6に沈んだ状態で設置される。電極14は、陽極と陰極との一対からなり、導電性基体の表面に触媒被膜を有して構成される。導電性基体には、例えば、チタン、タンタル、ニッケル、ステンレス等が使用できるが、次亜塩素酸に対する耐食性が大きいチタンが好ましい。また、触媒被膜に含まれる触媒には、例えば、イリジウム、白金族金属等が使用される。これにより、電極14での電気分解反応を活性化させることができる。
【0067】
電極14では、一対の電極間に電流を流すことで塩化物(塩化物水溶液15)が電気分解し、次亜塩素酸が生成される。この結果、貯留部5に貯留される次亜塩素酸水溶液6と塩化物水溶液15の混合水溶液は、所定の濃度を有する次亜塩素酸水溶液6として調整される。ここで、電極14への通電時間は、例えば、貯留部5に供給された塩化物の量に基づいて予め実験的に求められた時間に設定される。
【0068】
次に、次亜生成部20の動作の流れを説明する。
【0069】
次亜生成部20では、貯留部5に貯留される次亜塩素酸水溶液6を所定の濃度に調整するために、一定時間ごとに次亜塩素酸水溶液6に次亜塩素酸を供給する。つまり、詳細は後述するが、次亜生成部20では、塩化物供給部13による既定量の塩化物水溶液15の供給と、電極14による電気分解とを一定時間ごとに実行する。
【0070】
次亜生成部20では、まず、一定時間が経過すると、塩化物ポンプ13bにより塩化物タンク13aから貯留部5に既定量の塩化物水溶液15を送り込み、次亜塩素酸水溶液6に対して塩化物水溶液15を供給して混合する。そして、次亜生成部20では、電極14に電流を流し、次亜塩素酸水溶液6に混合された塩化物、つまり塩化ナトリウムを電気分解し、塩化物水溶液15として供給された塩化ナトリウムの量に対応した次亜塩素酸を生成する。これにより、次亜塩素酸水溶液6に対して次亜塩素酸が供給されたのと同等の状態となる。つまり、次亜生成部20によって、次亜塩素酸水溶液6の濃度(次亜塩素酸の濃度)が調整されたことになる。この際、次亜生成部20の動作において、次亜塩素酸水溶液6に供給する塩化物水溶液15の量(供給量)を調整することで、次亜塩素酸水溶液6に供給する次亜塩素酸の量を制御できる。なお、塩化ナトリウムを電気分解することで、次亜塩素酸水溶液6のpHは上昇するが、塩化物水溶液15に含まれるリン酸カリウムによって中和され、所定のpHに調整されるようにしている。
【0071】
次に、水位センサ16(満水センサ16a、渇水センサ16b)について説明する。
【0072】
水位センサ16は、貯留部5の内部に貯留する次亜塩素酸水溶液6の水位を検出する部材であり、満水センサ16aと渇水センサ16bとを有している。水位センサ16のそれぞれは、貯留部5内の所定の高さの位置に設置されている。
【0073】
満水センサ16aは、貯留部5に貯留される次亜塩素酸水溶液6の水位が満水状態(満水水位)であることを検出する。一方、渇水センサ16bは、貯留部5に貯留される次亜塩素酸水溶液6の水位が渇水状態(渇水水位)であることを検出する。なお、本実施の形態では、渇水水位は、満水水位での次亜塩素酸水溶液6の容量(満水時の容量)1Lから30%減少した700mLとなる水位に設定している。
【0074】
そして、水位センサ16が検出した水位情報をもとにして、次亜生成部20による貯留部5への次亜塩素酸の供給が制御される。検出した水位情報は、制御部(図示せず)の入力信号として用いられる。
【0075】
以上のように、除菌装置2は各部材によって構成される。
【0076】
次に、図4を参照して、除菌装置2の運転動作について説明する。図4は、除菌装置2の運転フローを示す図である。
【0077】
除菌装置2は、図4に示す通り、空気供給部7、送風部22、水供給部11、及び次亜生成部20(塩化物供給部13、電極14)を停止した停止状態と、空気供給部7、及び送風部22が動作した運転状態とを備える。ここで、図4における矢印R1は、停止状態から運転状態への遷移を表す。また、図4における矢印R4は、運転状態から停止状態への遷移を表す。
【0078】
停止状態(ステップS01)にすることで、除菌装置2は、次亜塩素酸水溶液6からの次亜塩素酸の気化が抑制され、次亜塩素酸の放出量を抑制することができる。ただし、次亜塩素酸は、次亜塩素酸水溶液6から気泡8へ気化するだけでなく、次亜塩素酸水溶液6から内部空間5aへも液面から直接気化するため、停止状態においても、多少の次亜塩素酸の気化及び放出が生じる。
【0079】
一方、運転状態にすることで、除菌装置2は、個室空間1に次亜塩素酸を放出することができる。運転状態においては、次亜塩素酸水溶液6から次亜塩素酸及び水が気化するため、次亜塩素酸水溶液6の水量及び水位と、次亜塩素酸水溶液6が含有する次亜塩素酸の量が低下する。
【0080】
より詳細には、運転状態において、除菌装置2は、基本的に標準運転(ステップS02)を行う。ここで、標準運転とは、空気供給部7及び送風部22を動作させ、次亜塩素酸を放出する運転である。つまり、標準運転では、水供給部11、塩化物供給部13、及び電極14は、動作させない。したがって、標準運転では、空気供給部7のバブリングによって次亜塩素酸水溶液6に気泡8が供給され、空気放出部9から次亜塩素酸を含む空気3cとして混合部21に供給される。そして、送風部22によって、次亜塩素酸を含む空気3cは、混合部21において吸込部18から取り込まれた空気3bと混合され、空気4として吹出部19から個室空間1に放出される。
【0081】
その後、ステップS02において標準運転が連続的に実行され、次亜塩素酸水溶液6の水位が満水時の水位L1から減少していき、渇水時の水位L2となったことを渇水センサ16b(図2参照)が検知する(ステップS03)と、除菌装置2は、水供給部11を動作させ、給水運転として次亜塩素酸水溶液6に結露水12を供給させる(ステップS04)。これにより、次亜塩素酸水溶液6の水位L3が上昇していく。そして、次亜塩素酸水溶液6の水位が満水時の水位L4(水位L1と同じ水位)となったことを満水センサ16aが検知する(ステップS05)と、除菌装置2は、水供給部11の動作を停止させ、標準運転に戻る(ステップS02)。
【0082】
このようにすることで、除菌装置2は、貯留部5に貯留する次亜塩素酸水溶液6の水量を一定の範囲内に維持することができる。図4における矢印R2は、標準運転、渇水センサ16bによる水位L2の検知、水供給部11による結露水12の給水、満水センサ16aによる水位L4の検知、標準運転への復帰、の流れを表す。なお、矢印R2で表される一連の流れにおいて、空気供給部7及び送風部22の動作、並びに、それに伴う次亜塩素酸を含む空気4の放出は継続される。
【0083】
一方、除菌装置2は、一定時間が経過する毎に、次亜生成部20を動作させ、塩化物供給部13による次亜塩素酸水溶液6への塩化物水溶液15の供給と、電極14による供給された塩化物の電気分解とを行う。より詳細には、ステップS02において標準運転が連続的に実行され、一定時間(例えば、1時間)が経過する(ステップS06)と、除菌装置2は、塩化物供給部13を動作させ、塩化物導入として次亜塩素酸水溶液6に所定量の塩化物水溶液15を供給させる(ステップS07)。そして、除菌装置2は、電極14に電流を流し、次亜塩素酸水溶液6に混合された塩化ナトリウムを電気分解(電解とも言う)し、塩化物水溶液15として供給された塩化ナトリウムの量に対応した次亜塩素酸を生成する(ステップS08)。これにより、次亜塩素酸水溶液6は、水溶液中に次亜塩素酸が供給され、所定の濃度に調整された状態となる。ここで、次亜塩素酸の供給量は、予め実験的に見積もられた量であり、一定時間の間に次亜塩素酸水溶液6から減少する次亜塩素酸の量と同等とする。そして、次亜生成部20による次亜塩素酸の供給が完了次第、除菌装置2は、次亜生成部20の動作を停止し、標準運転に戻る(ステップS02)。
【0084】
このようにすることで、次亜塩素酸水溶液6に含有される次亜塩素酸の量を一定の範囲内に保つことができる。また、次亜塩素酸水溶液6の水量は、一定の範囲内で制御されるため、次亜塩素酸水溶液6の濃度を一定の範囲内に保つことができる。図4における矢印R3は、標準運転、一定時間経過、塩化物供給部13による塩化物水溶液15の供給、電極14による電気分解、標準運転への復帰、の流れを表す。なお、矢印R3で表される一連の流れにおいて、空気供給部7、及び送風部22の動作及び次亜塩素酸の放出は継続される。
【0085】
以上のようにして、除菌装置2を運転することで、除菌装置2は、次亜塩素酸水溶液6の水量と次亜塩素酸水溶液6が含有する次亜塩素酸の量を一定の範囲内に保ちつつ、連続して次亜塩素酸を個室空間1に放出することができる。
【0086】
以上、本実施の形態1に係る除菌装置2によれば、以下の効果を享受することができる。
【0087】
(1)除菌装置2は、内部に所定の濃度の次亜塩素酸水溶液6を貯留する貯留部5と、外部(個室空間1)の空気3aを吸い込み、次亜塩素酸水溶液6に気泡8として供給する空気供給部7と、次亜塩素酸水溶液6内を浮上した気泡8を、次亜塩素酸ガスを含む空気3cとして放出する空気放出部9と、外部(個室空間1)の空気に含まれる水分を冷却し、貯留部5に結露水12として供給する水供給部11と、貯留部5に貯留される次亜塩素酸水溶液6を所定の濃度に調整する次亜生成部20(塩化物供給部13、電極14)と、空気放出部9から放出される次亜塩素酸ガスを含む空気3c及び外部(個室空間1)の空気3bを混合する混合部21と、混合部21において混合された空気4を外部(個室空間1)に吹き出す吹出部19とを備える。
【0088】
これにより、空気供給部7により次亜塩素酸水溶液6中に少量の空気3を気泡8として流通させると、少量の気泡8(流通空気)に多量の次亜塩素酸ガスを含ませて空気放出部9から混合部21に供給することができる。このとき、次亜塩素酸水溶液6への気泡8(流通空気)を少量に抑えられるため、次亜塩素酸水溶液6から気泡8(流通空気)中に気化して外部(個室空間1)に放出される水の量が抑制され、貯留部5への必要な給水量を低減することができる。
【0089】
また、外部(個室空間1)の空気3bを取り込み、混合部21にて空気放出部9から供給された次亜塩素酸ガスを含む空気3cと混合して、吹出部19から対象空間(個室空間1)に吹き出すので、次亜塩素酸水溶液6中の流通空気を増加することなく、除菌装置2からの吹出風量を増加できる。このため、次亜塩素酸水溶液6から気化する水の量を抑えつつ、対象空間(個室空間1)に次亜塩素酸を効率的に拡散できる。つまり、貯留部5への必要な給水量を抑えつつ、対象空間(個室空間1)に次亜塩素酸を効率的に拡散できる。
【0090】
その結果、水供給部11(水供給部11による貯留部5への結露水12の供給)によって必要な給水量を確保することが可能となり、自動給水のために外部の給水設備との間で接続する必要がなくなる。さらに、除菌装置2からの吹出風量を増加させることで、対象空間(個室空間1)に次亜塩素酸を効率的に拡散させることができる。つまり、除菌装置2は、装置を大型化することなく自動給水を可能とし、対象空間(個室空間1)に次亜塩素酸を効率的に行き渡らせることができる。
【0091】
(2)除菌装置2では、次亜生成部20(塩化物供給部13、電極14)は、塩化物水溶液15を貯留する塩化物タンク13aと、塩化物タンク13aから貯留部5に塩化物水溶液15を送出する塩化物ポンプ13bと、塩化物ポンプ13bから送出された塩化物水溶液15を電気分解することで次亜塩素酸を生成する電極14とを有して構成される。こうした構成によれば、貯留部5に貯留される次亜塩素酸水溶液6に塩化物水溶液15を混合して電気分解することにより次亜塩素酸水溶液6を所定の濃度に容易に調整することができる。
【0092】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る除菌装置2aは、筐体17aの内部風路24aを拡張し、筐体17aの内部風路24aに、空気供給部7のエアポンプ7b、水供給部11、及びフィルタ部23を配置している点で実施の形態1と異なる。これ以外の除菌装置2aの構成は、実施の形態1に係る除菌装置2と同様である。以下、実施の形態1で説明済みの内容は再度の説明を適宜省略し、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
【0093】
図5を参照して、本実施の形態2に係る除菌装置2aについて説明する。図5は、本発明の実施の形態2に係る除菌装置2aの構成を示す概略側面図である。
【0094】
図5に示す通り、除菌装置2aでは、筐体17aの内部風路24aに、空気供給部7のエアポンプ7b、水供給部11、送風部22、及びフィルタ部23がそれぞれ配置されている。
【0095】
内部風路24aは、筐体17aの内部において、吸込部18aと吹出部19とを連通接続する風路である。そして、内部風路24aには、内部風路24と同様、空気放出部9の供給口9aが連通接続されている。なお、内部風路24aは、請求項の「空気風路」に相当する。
【0096】
フィルタ部23は、吸込部18aから取り込んだ空気3の汚れあるいは異物を取り除くためのフィルタであり、内部風路24aにおける吸込部18aの近傍に配置される。
【0097】
送風部22は、内部風路24aにおけるフィルタ部23の下流側かつ混合部21の上流側に配置される。これにより、送風部22には、フィルタ部23の通過後の異物を除去した空気3が流通するため、送風部22に異物が混入することを防ぐことができる。また、送風部22が次亜塩素酸ガスの影響を受けにくくなるので、送風部22が次亜塩素酸ガスに起因して腐食あるいは劣化するのを抑制することができる。
【0098】
エアポンプ7bは、内部風路24aにおけるフィルタ部23の下流側かつ混合部21の上流側に配置される。これにより、エアポンプ7bは、フィルタ部23の通過後の汚れの少ない空気3aを取り込み、次亜塩素酸水溶液6に送り込むことができる。また、エアポンプ7bが次亜塩素酸ガスの影響を受けにくくなるので、エアポンプ7bが次亜塩素酸ガスに起因して腐食あるいは劣化するのを抑制することができる。
【0099】
水供給部11は、内部風路24aにおけるフィルタ部23の下流側かつ混合部21の上流側に配置される。これにより、水供給部11は、フィルタ部23の通過後の異物あるいは汚れの少ない空気から結露水12を取得できるため、異物あるいは汚れの少ない結露水12を次亜塩素酸水溶液6に供給することができる。また、水供給部11が次亜塩素酸ガスの影響を受けにくくなるので、水供給部11が次亜塩素酸ガスに起因して腐食あるいは劣化するのを抑制することができる。
【0100】
なお、本実施の形態では、筐体17aの内部風路24aには、上流側から、フィルタ部23、送風部22、エアポンプ7b、水供給部11、混合部21の順に配置されている。
【0101】
次に、除菌装置2aの運転動作において、吸込部18aから吸い込む空気3の流れについて説明する。
【0102】
除菌装置2aでは、空気供給部7及び送風部22を動作させると、外部(個室空間1)の空気3は、吸込部18aから筐体17a内(内部風路24a)に吸い込まれる。
【0103】
そして、吸込部18aから吸い込まれた空気3は、フィルタ部23を流通する。これにより、空気3に含まれる汚れあるいは異物などが除去され。空気3は、清浄化される。
【0104】
フィルタ部23を流通した空気3は、送風部22を流通する。
【0105】
そして、送風部22を流通した空気3の一部分(空気3a)が空気供給部7のエアポンプ7bに吸い込まれる。送風部22を流通した空気3の残りの部分(空気3b)は、そのまま内部風路24aを混合部21に向けて流通する。
【0106】
エアポンプ7bに吸い込まれた空気3aは、エアストーン7aのバブリングによって気泡8となって次亜塩素酸水溶液6に供給され、空気放出部9から次亜塩素酸を含む空気3cとして混合部21に送出される。
【0107】
そして、混合部21に送出された次亜塩素酸を含む空気3cは、内部風路24aを流通してきた空気3bと混合され、次亜塩素酸を含む空気4として吹出部19から個室空間1に放出される。
【0108】
以上のようにして、除菌装置2aは、外部(個室空間1)の空気3を吸い込み、吸い込んだ空気3を空気3aと空気3bとして内部を流通させ、最終的に次亜塩素酸を含む空気4として外部(個室空間1)に放出する。
【0109】
以上、本実施の形態2に係る除菌装置2aによれば、上記した効果(1)及び効果(2)に加え、以下の効果を享受することができる。
【0110】
(3)除菌装置2aは、外部(個室空間1)の空気3を吸い込む吸込部18aを備える。そして、空気供給部7のエアポンプ7bは、吸込部18aから吸い込んだ空気3の一部分(空気3a)を吸い込み、次亜塩素酸水溶液に気泡8として供給する。空気放出部9は、気泡8から生じる次亜塩素酸ガスを含む空気3を放出する。混合部21は、空気放出部9から放出される次亜塩素酸ガスを含む空気3c及び空気3の残りの部分(空気3b)を混合する。これにより、除菌装置2a(吹出部19)からの吹出風量を一定に維持した状態で、混合部21における各空気(空気3c、空気3b)の混合比率を容易に調整することができる。
【0111】
(4)除菌装置2aは、混合部21と連通する内部風路24a(筐体17a)に設けられ、外部(個室空間1)の空気3を、内部風路24aを流通させて混合部21に送出する送風部22と、内部風路24aに設けられ、内部風路24aを流通する空気3(空気3a、空気3b)に含まれる異物を除去するフィルタ部23とを備える。そして、送風部22は、フィルタ部23の下流側かつ混合部21の上流側に設置される。これにより、送風部22を動作することで、フィルタ部23により異物を除去された空気3を、内部風路24aに流通させることができる。つまり、送風部22がフィルタ部23の下流側に設置されることで、送風部22に異物が流入するのを抑制することができる。
【0112】
さらに、送風部22が混合部21の上流側に設置されることで、送風部22が内部風路24aを流通する次亜塩素酸ガスに曝される可能性が低くなり、次亜塩素酸ガスに起因する送風部22の腐食あるいは劣化を抑制することができる。
【0113】
(5)除菌装置2aでは、空気供給部7は、内部風路24aを流通する空気3の一部分(空気3a)を吸い込むエアポンプ7bを有して構成される。そして、エアポンプ7bは、フィルタ部23の下流側かつ混合部21の上流側に設置される。このようにすることで、空気供給部7は、フィルタ部23により異物が取り除かれた空気3aを取り込み、エアポンプ7bで次亜塩素酸水溶液6中に送ることができる。このため、次亜塩素酸水溶液6中への異物の混入を抑え、次亜塩素酸水溶液6に異物が蓄積することを抑制することができ、貯留部5からの排水設備を不要とすることができる。
【0114】
さらに、エアポンプ7bが混合部21の上流側に設置されることで、エアポンプ7bが内部風路24aを流通する次亜塩素酸ガスに曝される可能性が低くなり、次亜塩素酸ガスに起因するエアポンプ7bの腐食あるいは劣化を抑制することができる。
【0115】
(6)除菌装置2aでは、水供給部11は、内部風路24aのフィルタ部23の下流側かつ混合部21の上流側に設置される。このようにすることで、フィルタ部23により異物が取り除かれた空気から結露水12を取得できるため、貯留部5に供給する結露水12に含まれる異物を抑制することができる。このため、貯留部5内の次亜塩素酸水溶液6に異物が蓄積することを抑制することができ、貯留部5からの排水設備を不要とすることができる。
【0116】
さらに、水供給部11が混合部21の上流側に設置されることで、水供給部11が内部風路24aを流通する次亜塩素酸ガスの濃度に曝される可能性が低くなり、次亜塩素酸ガスに起因する水供給部11の腐食あるいは劣化を抑制することができる。
【0117】
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0118】
本実施の形態に係る除菌装置2及び除菌装置2aでは、水供給部11として、ペルチェ素子11aを使用したが、これに限られない。例えば、ヒートポンプ装置を水供給部11として使用してもよい。このようにすることで、除菌装置自体は大型化するものの、より多くの結露水12を小さな消費電力で取得できるという効果を享受することができる。
【0119】
また、本実施の形態に係る除菌装置2及び除菌装置2aでは、塩化物を電気分解することで次亜塩素酸水溶液6に次亜塩素酸を供給したが、これに限られない。例えば、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムなどの有機系塩素薬剤を次亜塩素酸水溶液6に供給することで、次亜塩素酸水溶液6に次亜塩素酸を供給するようにしてもよい。こうした構成によれば、電極14を用いることなく次亜塩素酸を供給できるので、装置の低消費電力化を図ることができる。
【0120】
また、本実施の形態に係る除菌装置2及び除菌装置2aでは、次亜塩素酸水溶液6の濃度を計測するセンサを備え、センサの出力に応じて次亜生成部20を制御するようにしてもよい。具体的には、センサの出力する次亜塩素酸水溶液6の濃度が規定値を下回ると、次亜生成部20を動作させ、センサの出力する次亜塩素酸水溶液6の濃度が規定値となったら次亜生成部20を停止するように制御する。これにより、次亜塩素酸水溶液6の濃度をより確実に一定の範囲内に制御することができる。
【0121】
また、本実施の形態に係る除菌装置2及び除菌装置2aでは、ステップS04において、給水運転として水供給部11から結露水12のみを貯留部5に供給するようにしたが、これに限られない。例えば、貯留部5に供給された結露水12が、次亜塩素酸を含んだ供給水に相当する状態となるようにしてもよい。具体的には、水供給部11による結露水12の供給を行う場合に、貯留部5に供給される水量(水位L1と水位L2の差分の水量)の結露水12を所定の濃度の次亜塩素酸水溶液にするのに必要な塩化物水溶液15を塩化物供給部13から供給する。そして、電極14によって、塩化物供給部13から供給した塩化物水溶液15を次亜塩素酸にするのに必要な時間、電気分解を実行する。これにより、ステップS05において、次亜塩素酸水溶液6の水位が満水時の水位L4となった際には、所定の濃度の次亜塩素酸を含んだ供給水が供給されたことになる。つまり、ステップS02の標準運転に戻った際には、所定の濃度範囲となった次亜塩素酸水溶液6とすることができる。したがって、上記のように制御した除菌装置2及び除菌装置2aでは、個室空間1に対して、安定した濃度の次亜塩素酸を含む空気4を放出することができる。
【0122】
また、本実施の形態に係る除菌装置2では、水供給部11は、外部(個室空間1)の空気3に含まれる水分を冷却し、貯留部5内の次亜塩素酸水溶液6に結露水12として供給するように構成したが、これに限られない。例えば、水供給部11を貯留部5の内部空間5aに設け、内部空間5a内の空気に含まれる水分を冷却し、結露水12として供給するようにしてもよい。このようにしても上述した効果を享受することができる。
【0123】
また、本実施の形態に係る除菌装置2及び除菌装置2aでは、次亜塩素酸水溶液6に気泡8を流通させ、次亜塩素酸を含む空気4として放出したが、これに限られない。変形例では、例えば、貯留部5に貯留する溶液として、クロラス酸水、オゾン水または過酸化水素水等の除菌成分を含む薬液を用い、気泡8が除菌成分を含む薬液を流通する過程で、気泡8に塩素ガス、オゾンガスまたは過酸化水素ガス等の除菌成分を含むガスを含ませ、空気4として放出するようにしてもよい。このようにしても、個室空間1の除菌をおこなうことができる。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本発明に係る除菌装置では、装置を大型化することなく自動給水を可能とし、対象空間に次亜塩素酸を放出することができるので、個室空間などを除菌する装置として有用である。
【符号の説明】
【0125】
1 個室空間
2 除菌装置
2a 除菌装置
3 空気
3a 空気
3b 空気
3c 空気
4 空気
5 貯留部
5a 内部空間
6 次亜塩素酸水溶液
7 空気供給部
7a エアストーン
7b エアポンプ
7c エアチューブ
8 気泡
9 空気放出部
9a 供給口
10 エリミネータ
11 水供給部
11a ペルチェ素子
11b1 ヒートシンク
11b2 ヒートシンク
11c 放熱ファン
11d ガイド
12 結露水
13 塩化物供給部
13a 塩化物タンク
13b 塩化物ポンプ
13c チューブ
14 電極
15 塩化物水溶液
16 水位センサ
16a 満水センサ
16b 渇水センサ
17 筐体
17a 筐体
18 吸込部
18a 吸込部
19 吹出部
20 次亜生成部
21 混合部
22 送風部
23 フィルタ部
24 内部風路
24a 内部風路
図1
図2
図3
図4
図5