(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023031478
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】養生シート、養生シートの識別方法、および養生シートの製造方法
(51)【国際特許分類】
E04G 21/24 20060101AFI20230302BHJP
B65H 75/02 20060101ALI20230302BHJP
【FI】
E04G21/24 A
B65H75/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021136984
(22)【出願日】2021-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】521376147
【氏名又は名称】日環商材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166051
【弁理士】
【氏名又は名称】駒津 啓佑
(72)【発明者】
【氏名】臼井 淳一郎
【テーマコード(参考)】
3F058
【Fターム(参考)】
3F058AA03
3F058AB01
3F058BA05
3F058BB11
3F058CA19
3F058DA04
3F058LA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】見た目で材質や厚さ、強度などの種類を容易に識別することができない養生シートを明確に識別することができる養生シート、および養生シートの識別方法を提供する。
【解決手段】保護シート部110がロール状に巻き取られる巻芯120が具備し、保護シート部110の種類を識別するための識別子121によって、見た目で材質や厚さ、強度などの種類を容易に識別することができない保護シート110の種類が明確に識別される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被保護材を保護するための保護シートがロール状に巻き取られた養生シートにおいて、 前記保護シートの種類を識別するための識別子を具備し、前記保護シートが巻き取られる巻芯、 を備えることを特徴とする養生シート。
【請求項2】
前記識別子は、 前記保護シートの種類に対応して設けられた1または複数の帯状のラインであること、 を特徴とする請求項1記載の養生シート。
【請求項3】
前記ラインの長さ、太さ、または数量は、 前記保護シートの種類による数値に比例すること、 を特徴とする請求項2記載の養生シート。
【請求項4】
前記識別子は、 前記保護シートの種類に対応して設けられた1または複数の凹部、または1または凸部であること、 を特徴とする請求項1記載の養生シート。
【請求項5】
前記凹部の深さまたは数量、または前記凸部の高さまたは数量は、 前記保護シートの種類による数値に比例すること、 を特徴とする請求項4記載の養生シート。
【請求項6】
前記識別子は、 前記保護シートの種類に対応して設けられた識別色であること、 を特徴とする請求項1記載の養生シート。
【請求項7】
前記識別色は、 発光色または蓄光色であること、 を特徴とする請求項6記載の養生シート。
【請求項8】
前記識別子は、 前記巻芯の端部である巻芯端部に設けられること、 を特徴とする請求項1記載の養生シート。
【請求項9】
前記識別子は、 前記巻芯端部の内側面に設けられること、 を特徴とする請求項8記載の養生シート。
【請求項10】
前記識別子は、 前記巻芯端部の側端部断面に設けられること、 を特徴とする請求項8記載の養生シート。
【請求項11】
前記識別子は、 前記保護シートの短手方向の幅よりも前記巻芯が長く形成されて、前記保護シートの幅から外側に突出した前記巻芯の端部である巻芯突出端部に設けられること、 を特徴とする請求項1記載の養生シート。
【請求項12】
前記識別子は、 前記巻芯突出端部の外周面に設けられること、 を特徴とする請求項11記載の養生シート。
【請求項13】
被保護材を保護するための保護シートがロール状に巻き取られた養生シートの識別方法において、 前記保護シートが巻き取られる巻芯に設けられた前記保護シートの種類を識別するための識別子が、前記保護シートの種類を識別する工程、 を備えることを特徴とする養生シートの識別方法。
【請求項14】
被保護材を保護するための保護シートがロール状に巻き取られた養生シートの製造方法において、 前記保護シートが巻き取られる巻芯に前記保護シートの種類を識別するための識別子をもうける工程、 を備えることを特徴とする養生シートの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、養生シート、養生シートの識別方法、および養生シートの製造方法に関し、特に被保護材を保護するための保護シートがロール状に巻き取られた養生シート、養生シートの識別方法、および養生シートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、塗装作業や家具の運搬作業などの際に、床や運搬物の汚損を防止するために、床や運搬物の周囲を布やビニールで覆う養生シートが使われている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1では、製造時にロール状に巻き取られた養生シートの「巻き癖」が無い、しかも砂等のゴミが間に侵入しても床面等の被養生物を汚したり傷付けたりすることの無い、且つスリップし難い構成の養生シートが開示されている。
【0004】
具体的に特許文献1で開示された養生シートは、床や壁等の被養生物を保護するべく、所定幅を有して且つロール状に巻かれて搬送又は保管されることが多い長尺ものの養生シートであって、厚さが0.4mm~0.7mmで重さが120gf/m2~180gf/m2の紙製の芯材と、当該芯材の表裏両面にそれぞれ一体に貼着されたノンスリップフィルムとを有する養生シートであり、かかる養生シートが、少なくとも両側部の一部を残して厚み方向に凹凸のあるエンボス加工がなされており、前記紙製の芯材は、外力が作用し無い状態で、スプリングバックにより実質上平面状になっている。
【0005】
ロール状に巻かれた状態から平面状にして床面上に敷設される場合、例えば床面に敷設される場合にも、「巻き癖」が実質上無いため、床面に養生シートがほぼ密接した状態で敷設することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1で開示された養生シートのように、一般に養生シートはロール状に巻かれているため、ロール状に巻き取られた状態の養生シートは、外観から養生シートの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することが困難であるという問題があった。
【0008】
一般に養生シートは、用途によって様々な材質の養生シートが存在している。具体的な養生シートの材質としては、ポリエチレン、ダンボールプラスチック、エアクッション、ゴム、布などが挙げられ、この他にも様々な材質が使用される。
【0009】
さらに同じ材質であっても、用途によって0.01ミリ厚のように薄く形成されたものから数ミリ厚のような厚さで形成されるものもあり、様々な厚さの養生シートが存在する。
【0010】
実際に養生シートが使用される現場では、同じ材質で異なる厚さで形成された養生シートが、使用する場所によって異なる厚さの養生シートが使用される場合がある。 例えばアスベスト等の有害物質除去作業の場合、床や壁を養生シートで覆う必要があるが、床を覆う養生シートは作業員の移動によって養生シートが破損してしまう恐れがあるため、強度が高く、そして使い捨てに便利な厚手(0.15mm)のポリエチレンからなる養生シートの使用が法令等で定められている。
【0011】
一方で壁を覆う養生シートは、作業員の移動によって養生シートが破損してしまう恐れが低いため、床用の厚い養生シートよりも安価で薄い(0.10mm)ポリエチレンからなる養生シートの使用が法令等で定められている。
【0012】
このように同じ材質で厚さが異なる養生シートを同じ現場で使用する場合、厚い床用の養生シート(0.15mm)であるのか、薄い壁用の養生シート(0.10mm)であるのかを容易かつ明確に識別することはできず、使用する場所を間違えてしまう恐れがあった。
【0013】
養生する場所を間違えて養生シートを使用することは、法令等の規定に違反するだけでなく、アスベスト等の有害物質除去作業が安全に行うことができなくなってしまう問題がある。たとえば、厚い養生シートを使用するはずの床に、薄い養生シートをしようしてしまうと、作業員の移動によって、薄い養生シートが破損してしまう恐れがあるからである。
【0014】
養生シートが破損してしまうと、アスベスト等の有害物質除去作業の際に有害物質が破損箇所から漏洩してしまうことになる。このため、養生シートは使用する場所に対応した養生シートをしようすることが必要である。
【0015】
たとえば養生シートの材質が異なっていたとしても、同じ透明色であって、同じような厚さの場合、見た目に差がないため、材質が異なる2つの養生シートを明確に識別することは難しい。
【0016】
そこで使用目的の異なる養生シートを容易に判別するためには、たとえばロール状に巻かれた養生シートを外側から包む外箱や包装材に、材質や厚さ、強度などのラベルなどを貼り付けたり印字したりして識別する方法が考えられる。 しかし、現場で外箱や包装材から養生シートを取り出してしまえば、見分けをつけることが困難であり、養生シートを間違った場所で使用してしまう恐れがある。
【0017】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、見た目で材質や厚さ、強度などの種類を容易に識別することができない養生シートを明確に識別することができる養生シート、および養生シートの識別方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明では上記問題を解決するために、被保護材を保護するための保護シートがロール状に巻き取られた養生シートにおいて、前記保護シートの種類を識別するための識別子を具備し、前記保護シートが巻き取られる巻芯を備えることを特徴とする養生シートが提供される。 これにより、保護シートが巻き取られる巻芯が具備し、保護シートの種類を識別するための識別子によって保護シートが識別される。
【0019】
また、本発明では、被保護材を保護するための保護シートがロール状に巻き取られた養生シートの識別方法において、前記保護シートが巻き取られる巻芯に設けられた前記保護シートの種類を識別するための識別子が、前記保護シートの種類を識別する工程、を備えることを特徴とする養生シートの識別方法が提供される。 これにより、保護シートが巻き取られる巻芯が具備し、保護シートの種類を識別するための識別子によって保護シートが識別される。
【0020】
また、本発明では、被保護材を保護するための保護シートがロール状に巻き取られた養生シートの製造方法において、前記保護シートが巻き取られる巻芯に前記保護シートの種類を識別するための識別子をもうける工程を備えることを特徴とする養生シートの製造方法が提供される。 これにより、保護シートが巻き取られる巻芯が具備し、保護シートの種類を識別するための識別子によって保護シートが識別される。
【発明の効果】
【0021】
本発明の養生シート、養生シートの識別方法、および養生シートの製造方法によれば、保護シートが巻き取られる巻芯が具備し、保護シートの種類を識別するための識別子によって保護シートが識別されるので、見た目で容易に材質や厚さ、強度などの種類を識別することができない養生シートを明確に識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】第1の実施の形態に係る養生シート全体を示す斜視図である。
【
図2】第1の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す正面図および斜視図である。
【
図3】第2の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す正面図および斜視図である。
【
図4】第3の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す正面図および斜視図である。
【
図5】第4の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す正面図および斜視図である。
【
図6】第5の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す斜視図である。
【
図7】第6の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す斜視図である。
【
図8】第7の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す正面図および斜視図である。
【
図9】第8の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す正面図および斜視図である。
【
図10】第9の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る養生シート全体を示す斜視図である。
【0024】
図1に示すように養生シート100は、ここでは図示しない被保護材を保護するためにシート状に形成された保護シート部110と、保護シート部110をロール状に巻き取るための巻芯120を供えている。
【0025】
保護シート部110の材質は、被保護材を保護する形態によって様々な材質が考えられ、例えばポリエチレン、ダンボールプラスチック、エアクッション、ゴム、布などが挙げられる。この他、被保護材を保護することができ、巻芯120によってロール状に巻き取ることができれば、どのような材質でも構わない。
【0026】
また、被保護材の任意の場所に保護シート部110を固定するために、保護シート部110と被保護材とを接着するための接着部を、たとえば保護シート部110の長手方向の端部に設けることもできる。
【0027】
巻芯120は、保護シート部110をロール状に巻き取るための剛性を供えた芯材であって、たとえば厚手の紙が筒状に形成された紙筒や、プラスチックが筒状にされたプラスチック筒などからなる。
【0028】
図1では、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長い例で説明するが、後述するように保護シート部110の短手方向の幅と巻芯120の長手方向の長さとを同じにすることもできる。
【0029】
巻芯120は、巻芯120の少なくとも一方側の端部に、巻芯120によってロール状に巻き取られた保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類を識別するための識別子121を供えている。識別子121の具体的な形態や、識別子121による保護シート部110の識別方法は
図2以降で説明する。
【0030】
巻芯120は識別子121を備えることで、作業員が識別子121を確認するだけで保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類が異なる養生シート100を容易に識別することができる。
【0031】
また識別子121は、保護シート部110をロール状に巻き取るための巻芯120に設けられているため、巻芯120と保護シート部110とが分離されることがない。このため、保護シート部110と常に一体となっている巻芯120に設けられた識別子121を作業員が確認するだけで、識別子121が設けられた巻芯120に巻き取られた保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0032】
図2は、第1の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す正面図および斜視図である。
図2(A)および
図2(B)に示すように、巻芯120は、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成されており、識別子121は、保護シート部110の短手方向の幅よりも外側に巻
芯120が突出した部分に設けられている。
【0033】
具体的に識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側側面に沿って帯状のラインが形成されたものである。
【0034】
図2(A)における識別子121aと、
図2(B)における識別子121bとは、互いに識別可能な色のラインが設けられており、識別子121aは保護シート部110aの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121bは保護シート部110bの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0035】
たとえば保護シート部110aが0.2mmのポリエチレンであれば赤色、保護シート部110bが0.2mmのゴムであれば黄色のように、あらかじめ識別子121aは保護シート部110aの材質や厚さ、強度などの種類に、そして識別子121bは保護シート部110bの材質や厚さ、強度などの種類に対応させた色を決めておく。
【0036】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能な識別子121である識別子121aや識別子121bを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110aと保護シート部110bとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0037】
これにより、たとえ保護シート部110aと保護シート部110bとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110aと保護シート部110bとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0038】
また識別子121は、巻芯120が保護シート部110の即端部から外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側側面以外の場所に設けることもできる。たとえば
図2(C)および
図2(D)に示すように、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周内側の長手方向に沿って帯状のラインを形成することもできる。
【0039】
図2(C)における識別子121cと、
図2(D)における識別子121dとは、互いに識別可能な色のラインが設けられており、識別子121cは保護シート部110cの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121dは保護シート部110dの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0040】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能な識別子121である識別子121cや識別子121dを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110cと保護シート部110dとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0041】
これにより、たとえ保護シート部110cと保護シート部110dとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110cと保護シート部110dとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0042】
なお、
図2(C)や
図2(D)における識別子121のように、円筒状の円周内側に形成された識別子121の場合においては、巻芯120を、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成する必要はなく、巻芯120が保護シート部110の一方または両側端部から外側に突出しないように、保護シート部110の短手方向の幅と巻芯120の長手方向の長さとを同じにすることもできる。
【0043】
また識別子121の色は互いに識別可能な色であればどのような色を選択することもできる。また発光色や蓄光色を使用して識別子121を形成することで、暗い場所で作業する場合でも、明確に保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0044】
さらに、ここでは図示しないが、識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周内側面に沿って帯状のラインを形成することもでき、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側の長手方向に沿って帯状のラインを形成することもできる。
【0045】
〔第2の実施の形態〕 次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態の養生シートは、識別子の位置や形状が異なる以外は、第1の実施の形態で示した構成とほぼ同様である。このため、上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0046】
図3は、第2の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す正面図および斜視図である。
図3(A)および
図2(B)に示すように、巻芯120は、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成されており、識別子121は、保護シート部110の短手方向の幅よりも外側に巻芯120が突出した部分に設けられている。
【0047】
具体的に識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側側面に沿って帯状のラインが1本、または複数本形成されたものである。
【0048】
図3(A)における識別子121eと、
図3(B)における識別子121fとは、互いに識別可能なように異なる本数のラインが設けられており、識別子121eは保護シート部110eの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121fは保護シート部110fの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0049】
たとえば
図3(A)における保護シート部110eは、0.3mmの厚さで形成された保護シート部110であり、その厚さに対応するように識別子121eは3本のラインが形成されている。
【0050】
また
図3(B)における保護シート部110fは、0.1mmの厚さで形成された保護シート部110であり、その厚さに対応するように識別子121fは1本のラインが形成されている。
【0051】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能なように異なる本数のラインである識別子121eや識別子121fを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110eと保護シート部110fとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0052】
これにより、たとえ保護シート部110eと保護シート部110fとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110eと保護シート部110fとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0053】
また識別子121は、巻芯120が保護シート部110の即端部から外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側側面以外の場所に設けることもできる。 たとえば
図3(C)および
図3(D)に示すように、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周内側の長手方向に沿って1本、または複数本のラインを形成することもできる。
【0054】
図3(C)における識別子121gと、
図3(D)における識別子121hとは、互いに識別可能なように異なる本数のラインが設けられており、識別子121gは保護シート部110gの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121hは保護シート部110hの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0055】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能な識別子121である識別子121gや識別子121hを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110gと保護シート部110hとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0056】
これにより、たとえ保護シート部110gと保護シート部110hとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110gと保護シート部110hとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0057】
なお、
図3(C)や
図3(D)における識別子121のように、円筒状の円周内側に形成された識別子121の場合においては、巻芯120を、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成する必要はなく、巻芯120が保護シート部110の一方または両側端部から外側に突出しないように、保護シート部110の短手方向の幅と巻芯120の長手方向の長さとを同じにすることもできる。
【0058】
さらに、ここでは図示しないが、識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周内側面に沿って帯状のラインが1本、または複数本形成することもでき、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側の長手方向に沿って1本、または複数本のラインを形成することもできる。
【0059】
〔第3の実施の形態〕 次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態の養生シートは、識別子の位置や形状が異なる以外は、第1~2の実施の形態で示した構成とほぼ同様である。このため、上記第1~2の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0060】
図4は、第3の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す正面図および斜視図である。
図4(A)および
図4(B)に示すように、巻芯120は、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成されており、識別子121は、保護シート部110の短手方向の幅よりも外側に巻芯120が突出した部分に設けられている。
【0061】
具体的に識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側側面に沿って帯状のラインが形成されたものである。
【0062】
図4(A)における識別子121iと、
図4(B)における識別子121jとは、互いに識別可能なように異なる太さのラインが設けられており、識別子121iは保護シート部110iの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121jは保護シート部110jの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0063】
たとえば
図4(A)における保護シート部110iは、0.8mmの厚さで形成された保護シート部110であり、その厚さに対応するように識別子121iは太さ8mmのラインが形成されている。
【0064】
また
図4(B)における保護シート部110jは、0.2mmの厚さで形成された保護シート部110であり、その厚さに対応するように識別子121jは太さ2mmのラインが形成されている。
【0065】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能なように異なる太さ、または厚さなどの数値に対応して比例した太さのラインである識別子121iや識別子121jを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110iと保護シート部110jとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0066】
これにより、たとえ保護シート部110iと保護シート部110jとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110iと保護シート部110jとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0067】
また識別子121は、巻芯120が保護シート部110の即端部から外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側側面以外の場所に設けることもできる。 たとえば
図4(C)および
図4(D)に示すように、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周内側の長手方向に沿って異なる太さのラインを形成することもできる。
【0068】
図4(C)における識別子121kと、
図4(D)における識別子121lとは、互いに識別可能なように異なる太さのラインが設けられており、識別子121kは保護シート部110kの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121lは保護シート部110lの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0069】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能な識別子121である識別子121kや識別子121lを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110kと保護シート部110lとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0070】
これにより、たとえ保護シート部110kと保護シート部110lとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110kと保護シート部110lとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0071】
なお、
図4(C)や
図4(D)における識別子121のように、識別子121を円筒状の円周内側に形成する場合においては、巻芯120を、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成する必要はなく、巻芯120が保護シート部110の一方または両側端部から外側に突出しないように、保護シート部110の短手方向の幅と巻芯120の長手方向の長さとを同じにすることもできる。
【0072】
さらに、ここでは図示しないが、識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周内側面に沿って異なる太さのラインを形成することもでき、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側の長手方向に沿って異なる太さのラインを形成することもできる。
【0073】
〔第4の実施の形態〕 次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態の養生シートは、識別子の位置や形状が異なる以外は、第1~3の実施の形態で示した構成とほぼ同様である。このため、上記第1~3の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0074】
図5は、第4の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す正面図および斜視図である。
図5(A)および
図5(B)に示すように、巻芯120は、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成されており、識別子121は、保護シート部110の短手方向の幅よりも外側に巻芯120が突出した部分に設けられている。
【0075】
具体的に識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側側面に沿って帯状のラインが形成されたものである。
【0076】
図5(A)における識別子121mと、
図5(B)における識別子121nとは、互いに識別可能なように異なる長さのラインが設けられており、識別子121mは保護シート部110mの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121nは保護シート部110nの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0077】
たとえば
図5(A)における保護シート部110mは、0.3mmの厚さで形成された保護シート部110であり、その厚さに対応するように識別子121mは長さ30mmのラインが形成されている。
【0078】
また
図5(B)における保護シート部110nは、1.2mmの厚さで形成された保護シート部110であり、その厚さに対応するように識別子121nは長さ1200mmのラインが形成されている。
【0079】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能なように異なる太さ、または厚さなどの数値に対応して比例した長さのラインである識別子121mや識別子121nを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110mと保護シート部110nとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0080】
これにより、たとえ保護シート部110mと保護シート部110nとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110mと保護シート部110nとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0081】
また識別子121は、巻芯120が保護シート部110の即端部から外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側側面以外の場所に設けることもできる。 たとえば
図5(C)および
図5(D)に示すように、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周内側の長手方向に沿って異なる長さのラインを形成することもできる。
【0082】
図5(C)における識別子121oと、
図5(D)における識別子121pとは、互いに識別可能なように異なる長さのラインが設けられており、識別子121oは保護シート部110oの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121pは保護シート部110pの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0083】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能な識別子121である識別子121oや識別子121pを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110oと保護シート部110pとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0084】
これにより、たとえ保護シート部110oと保護シート部110pとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110oと保護シート部110pとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0085】
さらに、ここでは図示しないが、識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側側面に沿って異なる長さのラインを形成することもでき、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側の長手方向に沿って異なる長さのラインを形成することもできる。
【0086】
〔第5の実施の形態〕 次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態の養生シートは、識別子の位置や形状が異なる以外は、第1~4の実施の形態で示した構成とほぼ同様である。このため、上記第1~4の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0087】
図6は、第5の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す斜視図である。
図6(A)および
図6(B)に示すように、巻芯120は、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成されており、識別子121は、保護シート部110の短手方向の幅よりも外側に巻芯120が突出した部分に設けられている。
【0088】
具体的に識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の側端部断面が着色されたものである。
図6(A)における識別子121qと、
図6(B)における識別子121rとは、互いに識別可能な色で着色されており、識別子121qは保護シート部110qの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121rは保護シート部110rの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0089】
たとえば保護シート部110qが0.8mmのダンボールプラスチックであれば緑色、保護シート部110rが0.8mmのエアクッションであれば黒色のように、あらかじめ識別子121qは保護シート部110qの材質や厚さ、強度などの種類に、そして識別子121rは保護シート部110rの材質や厚さ、強度などの種類に対応させた色を決めておく。
【0090】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能な識別子121である識別子121qや識別子121rを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110qと保護シート部110rとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0091】
これにより、たとえ保護シート部110qと保護シート部110rとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110qと保護シート部110rとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0092】
なお、
図6(A)や
図6(B)における識別子121のように、円筒状の側端部断面が着色された識別子121の場合においては、巻芯120を、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成する必要はなく、巻芯120が保護シート部110の一方または両側端部から外側に突出しないように、保護シート部110の短手方向の幅と巻芯120の長手方向の長さとを同じにすることもできる。
【0093】
また識別子121の色は互いに識別可能な色であればどのような色を選択することもできる。また発光色や蓄光色を使用して識別子121を形成することで、暗い場所で作業する場合でも、明確に保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0094】
〔第6の実施の形態〕 次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。本実施の形態の養生シートは、識別子の位置や形状が異なる以外は、第1~5の実施の形態で示した構成とほぼ同様である。このため、上記第1~5の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0095】
図7は、第6の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す斜視図である。
図7(A)および
図7(B)に示すように、巻芯120は、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成されており、識別子121は、保護シート部110の短手方向の幅よりも外側に巻芯120が突出した部分に設けられている。
【0096】
具体的に識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の側端部断面の一部または全部が着色されたものである。
【0097】
図7(A)における識別子121sと、
図7(B)における識別子121tとは、互いに識別可能な色で着色されており、識別子121sは保護シート部110sの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121tは保護シート部110tの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0098】
たとえば保護シート部110sの厚さが1.0mmのダンボールプラスチックであれば緑色で側端部断面の全部が着色され、保護シート部110tが0.5mmのエアクッションであれば黒色で側端部断面の5割である半分が着色される。
【0099】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能な識別子121である識別子121sや識別子121tを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110sと保護シート部110tとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0100】
これにより、たとえ保護シート部110sと保護シート部110tとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110sと保護シート部110tとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0101】
なお、
図7(A)や
図7(B)における識別子121のように、円筒状の側端部断面が着色された識別子121の場合においては、巻芯120を、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成する必要はなく、巻芯120が保護シート部110の一方または両側端部から外側に突出しないように、保護シート部110の短手方向の幅と巻芯
120の長手方向の長さとを同じにすることもできる。
【0102】
また識別子121の色は互いに識別可能な色であればどのような色を選択することもできる。また発光色や蓄光色を使用して識別子121を形成することで、暗い場所で作業する場合でも、明確に保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0103】
〔第7の実施の形態〕 次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。本実施の形態の養生シートは、識別子の位置や形状が異なる以外は、第1~6の実施の形態で示した構成とほぼ同様である。このため、上記第1~6の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0104】
図8は、第7の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す正面図および斜視図である。
図8(A)および
図8(B)に示すように、巻芯120は、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成されており、識別子121は、保護シート部110の短手方向の幅よりも外側に巻芯120が突出した部分に設けられている。
【0105】
具体的に識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の側端部断面に内側に凹んだ凹部が形成されたものである。
【0106】
図8(A)における識別子121uと、
図8(B)における識別子121vとは、互いに識別可能なように異なる数量の凹部が設けられており、識別子121uは保護シート部110uの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121vは保護シート部110vの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0107】
たとえば
図8(A)における保護シート部110uは、0.3mmの厚さで形成された保護シート部110であり、その厚さに対応するように識別子121uは3個の凹部が形成されている。
【0108】
また
図8(B)における保護シート部110vは、0.1mmの厚さで形成された保護シート部110であり、その厚さに対応するように識別子121vは1つの凹部が形成されている。
【0109】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能なように異なる数量、または厚さなどの数値に対応して比例した数量の凹部の識別子121uや識別子121vを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110uと保護シート部110vとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0110】
この他、養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能なように異なる深さの凹部、または厚さなどの数値に対応して比例した深さの凹部の識別子121uや識別子121vを備えることで、識別子121を確認するだけで保護シート部110uと保護シート部110vとの材質や厚さ、強度などの種類を識別できるようにしてもよい。
【0111】
これにより、たとえ保護シート部110uと保護シート部110vとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110uと保護シート部110vとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0112】
また識別子121は、巻芯120が保護シート部110の即端部から外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側側面以外の場所に設けることもできる。 たとえば
図8(C)および
図8(D)に示すように、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周内側に異なる数量の凹部を形成することもできる。
【0113】
図8(C)における識別子121wと、
図8(D)における識別子121xとは、互いに識別可能なように異なる数量の凹部が設けられており、識別子121wは保護シート部110wの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121xは保護シート部110xの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0114】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能な識別子121である識別子121wや識別子121xを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110wと保護シート部110xとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0115】
これにより、たとえ保護シート部110wと保護シート部110xとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110wと保護シート部110xとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0116】
さらに、ここでは図示しないが、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側に異なる数量の凹部を形成することもできる。
【0117】
〔第8の実施の形態〕 次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。本実施の形態の養生シートは、識別子の位置や形状が異なる以外は、第1~7の実施の形態で示した構成とほぼ同様である。このため、上記第1~7の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0118】
図9は、第8の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す正面図および斜視図である。
図9(A)および
図9(B)に示すように、巻芯120は、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成されており、識別子121は、保護シート部110の短手方向の幅よりも外側に巻芯120が突出した部分に設けられている。
【0119】
具体的に識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の側端部断面に外側に突出した凸部が形成されたものである。
【0120】
図9(A)における識別子121yと、
図9(B)における識別子121zとは、互いに識別可能なように異なる数量の凸部が設けられており、識別子121yは保護シート部110yの材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121zは保護シート部110zの材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0121】
たとえば
図9(A)における保護シート部110yは、0.3mmの厚さで形成された保護シート部110であり、その厚さに対応するように識別子121yは3個の凸部が形成されている。
【0122】
また
図9(B)における保護シート部110zは、0.1mmの厚さで形成された保護シート部110であり、その厚さに対応するように識別子121zは1つの凸部が形成されている。
【0123】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能なように異なる数量、または厚さなどの数値に対応して比例した数量の凸部の識別子121yや識別子121zを備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110yと保護シート部110zとの材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0124】
この他、養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能なように異なる高さの凸部、または厚さなどの数値に対応して比例した高さの凸部の識別子121yや識別子121zを備えることで、識別子121を確認するだけで保護シート部110yと保護シート部110zとの材質や厚さ、強度などの種類を識別できるようにしてもよい。
【0125】
これにより、たとえ保護シート部110yと保護シート部110zとが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110yと保護シート部110zとを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0126】
また識別子121は、巻芯120が保護シート部110の即端部から外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側側面以外の場所に設けることもできる。 たとえば
図9(C)および
図9(D)に示すように、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周内側に異なる数量の凸部を形成することもできる。
【0127】
図9(C)における識別子121#と、
図9(D)における識別子121%とは、互いに識別可能なように異なる数量の凸部が設けられており、識別子121#は保護シート部110#の材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121%は保護シート部110%の材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0128】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能な識別子121である識別子121#や識別子121%を備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110#と保護シート部110%との材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0129】
これにより、たとえ保護シート部110#と保護シート部110%とが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110#と保護シート部110%とを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0130】
さらに、ここでは図示しないが、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の円周外側に異なる数量の凸部を形成することもできる。
【0131】
〔第9の実施の形態〕 次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。本実施の形態の養生シートは、識別子の位置や形状が異なる以外は、第1~8の実施の形態で示した構成とほぼ同様である。このため、上記第1~7の実施の形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付すなどして適宜その説明を省略する。
【0132】
図10は、第9の実施の形態に係る養生シートの識別子の詳細を示す斜視図である。
図10(A)および
図10(B)に示すように、巻芯120は、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方向の長さの方が長く形成されており、識別子121は、保護シート部110の短手方向の幅よりも外側に巻芯120が突出した巻芯120の端部内側面に設けられている。
【0133】
具体的に識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の端部内側面が着色されたものである。
図10(A)における識別子121@と、
図10(B)における識別子121$とは、互いに識別可能な色で着色されており、識別子121@は保護シート部110@の材質や厚さ、強度などの種類に対応し、識別子121$は保護シート部110$の材質や厚さ、強度などの種類に対応している。
【0134】
たとえば保護シート部110@が0.8mmのダンボールプラスチックであれば緑色、保護シート部110$が0.8mmのエアクッションであれば白色のように、あらかじめ識別子121@は保護シート部110@の材質や厚さ、強度などの種類に、そして識別子121$は保護シート部110$の材質や厚さ、強度などの種類に対応させた色を決めておく。
【0135】
このように養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類に対応して互いに識別可能な識別子121である識別子121@や識別子121$を備えているため、識別子121を確認するだけで保護シート部110@と保護シート部110$との材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0136】
これにより、たとえ保護シート部110@と保護シート部110$とが見た目で明確に識別することができない程度の差であっても、保護シート部110@と保護シート部110$とを間違えることがなく明確に識別することができる。
【0137】
なお、
図10(A)や
図10(B)における識別子121のように、円筒状の端部内側面が着色された識別子121の場合においては、巻芯120を、保護シート部110の短手方向の幅よりも巻芯120の長手方
向の長さの方が長く形成する必要はなく、巻芯120が保護シート部110の一方または両側端部から外側に突出しないように、保護シート部110の短手方向の幅と巻芯120の長手方向の長さとを同じにすることもできる。
【0138】
また識別子121の色は互いに識別可能な色であればどのような色を選択することもできる。また発光色や蓄光色を使用して識別子121を形成することで、暗い場所で作業する場合でも、明確に保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類を明確に識別することができる。
【0139】
さらに、ここでは図示しないが、識別子121は、保護シート部110の一方または両側端部から巻芯120が外側に突出した巻芯120における円筒状の端部外側面を異なる色で着色することもできる。
【0140】
以上のように、養生シート100は、保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類を識別する識別子121を確認するだけで保護シート部110の材質や厚さ、強度などの種類が異なる養生シート100を容易に識別することができる。
【0141】
なお、第1の実施の形態から第9の実施の形態で挙げた識別子121の例は、それぞれを組み合わせて実施することもできる。これにより、より多くの養生シート100種類を明確に識別することができる。
【符号の説明】
【0142】
100 養生シート 110 保護シート部 120 巻芯 121 識別子