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特開2023-31618物品管理装置、物品管理方法、物品管理システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023031618
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】物品管理装置、物品管理方法、物品管理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20230302BHJP
【FI】
B65G1/137 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021137226
(22)【出願日】2021-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】小島 秀隆
(72)【発明者】
【氏名】赤木 琢磨
【テーマコード(参考)】
3F522
【Fターム(参考)】
3F522AA02
3F522BB01
3F522BB24
3F522CC01
3F522CC05
3F522CC06
3F522DD04
3F522DD32
3F522EE19
3F522FF25
3F522FF35
3F522FF36
3F522FF37
3F522GG18
3F522GG44
3F522HH02
3F522HH13
3F522HH22
3F522KK02
3F522LL62
(57)【要約】
【課題】物品の入庫又は出庫の作業の効率化を図ることができる物品管理装置を提供することである。
【解決手段】実施形態に係る物品管理装置は、入力部、情報処理部、及び出力部を備える。前記入力部は、入庫又は出庫される物品を収納する複数の物品収納領域を連続して撮影する撮影装置からの画像データを入力する。前記情報処理部は、前記画像データに基づき前記複数の物品収納領域のうち、物品の数に変化のあった前記物品収納領域を認識し、認識結果に基づき前記物品収納領域に関する情報を少なくとも含む管理情報を生成する。前記出力部は、管理情報を出力する。
【選択図】 図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入庫又は出庫される物品を収納する複数の物品収納領域を連続して撮影する撮影装置からの画像データを入力する入力部と、
前記画像データに基づき前記複数の物品収納領域のうち、物品の数に変化のあった前記物品収納領域を認識し、認識結果に基づき前記物品収納領域に関する情報を少なくとも含む管理情報を生成する情報処理部と、
前記管理情報を出力する出力部と、
を備える物品管理装置。
【請求項2】
前記情報処理部は、前記画像データに基づき前記複数の物品収納領域、前記複数の物品収納領域における物品の数の変化、及び前記物品を移動させるオペレータの手の位置を認識し、認識結果に基づき前記管理情報を生成する、請求項1の物品管理装置。
【請求項3】
前記情報処理部は、前記画像データに基づき前記複数の物品収納領域、前記複数の物品収納領域における物品の数の変化、前記オペレータの手が前記物品収納領域の位置に存在する時間、及び前記物品収納領域の位置での前記オペレータの手における前記物品の有無の変化に基づいて前記管理情報を生成する、請求項2の物品管理装置。
【請求項4】
前記管理情報は、物品の数に変化のあった前記物品収納領域を識別するための識別情報を含む、請求項1乃至3の何れか一つの物品管理装置。
【請求項5】
入庫又は出庫される物品を収納する複数の物品収納領域を連続して撮影する撮影装置からの画像データを入力し、
前記画像データに基づき前記複数の物品収納領域のうち、物品の数に変化のあった前記物品収納領域を認識し、
認識結果に基づき前記物品収納領域に関する出庫管理情報を生成し、
管理情報を出力する、
を備える物品管理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
入庫又は出庫される物品を収納する複数の物品収納領域を連続して撮影する撮影装置からの画像データを入力する手順と、
前記画像データに基づき前記複数の物品収納領域のうち、物品の数に変化のあった前記物品収納領域を認識する手順と、
認識結果に基づき前記物品収納領域に関する情報を少なくとも含む管理情報を生成する手順と、
管理情報を出力する手順と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項7】
入庫又は出庫される物品を収納する複数の物品収納領域を連続して撮影する撮影装置からの画像データを入力し、前記画像データに基づき前記複数の物品収納領域のうち、物品の数に変化のあった前記物品収納領域を認識し、認識結果に基づき前記物品収納領域に関する出庫管理情報を生成し、管理情報を出力する物品管理装置と、
入庫される物品に関する入庫物品情報又は出庫される物品に関する出庫物品情報に基づき、物品の入庫又は出庫をサポートするサポート情報を表示する表示装置と、
を備える物品管理システム。
【請求項8】
前記表示装置は、前記入庫物品情報に基づく前記サポート情報を表示し、
前記サポート情報は、入庫される物品の入庫指定位置に関する情報を含む、請求項7の物品管理システム。
【請求項9】
前記入庫指定位置に関する情報は、物品を収容する一つのトレイに含まれる前記複数の物品収納領域を示す画像、及び前記複数の物品収納領域のうちの前記入庫指定位置に対応する領域を特定する画像を含む、請求項8の物品管理システム。
【請求項10】
前記物品管理装置は、前記認識結果に基づき物品の入庫完了位置を認識し、前記入庫指定位置と前記入庫完了位置から入庫を検証し、
前記表示装置は、入庫の検証結果を表示する、請求項9の物品管理システム。
【請求項11】
前記表示装置は、前記出庫物品情報に基づく前記サポート情報を表示し、
前記サポート情報は、出庫される物品の出庫指定位置に関する情報を含む、請求項7の物品管理システム。
【請求項12】
前記出庫指定位置に関する情報は、物品を収容する一つのトレイに含まれる前記複数の物品収納領域を示す画像、及び前記複数の物品収納領域のうちの前記出庫指定位置に対応する領域を特定する画像を含む、請求項11の物品管理システム。
【請求項13】
前記物品管理装置は、前記認識結果に基づき物品の出庫完了位置を認識し、前記出庫指定位置と前記出庫完了位置から出庫を検証し、
前記表示装置は、出庫の検証結果を表示する、請求項12の物品管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、物品管理装置、物品管理方法、物品管理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、物流現場における自動化が進むとともに、様々な技術が提案されている。その中で、物品の入出庫作業の品質管理と検証に関する要望があがっている。一般的には、目視による品質管理手法が知られている。また、目視に頼らない手法として、バーコードを用いる手法が知られている。例えば、バーコードリーダにより、物品のバーコードと収容位置のバーコードの双方を読み取り、サーバにより、読み取られたバーコードのデータを管理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-015576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
目視の場合、係員による作業負担は小さいが作業記録が残らないため、ミスが発生しても気付かないことがあり、また、ミスを検証することが難しい。一方のバーコードによる作業確認の場合、作業記録は残るが係員による余分な作業負担が生じる。
【0005】
例えば、収容位置へのバーコードの貼り付け作業及びバーコードリーダによるバーコードの読み取り作業が負担になることがあり、これについての改善が要望されている。また、1つのトレイ中に仕切りが設けられ、一つのトレイが複数の仕切り領域を有する場合には、各仕切り領域に対応するバーコードの貼り付け作業が生じるだけでなく、仕切り領域へ物品を収容する都度、バーコードリーダによるバーコードの読み取り作業も必要となり、係員による作業負担はさらに重くなる。
【0006】
本発明の目的は、物品の入庫又は出庫の作業の効率化を図ることができる物品管理装置、物品管理方法、物品管理システム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る物品管理装置は、入力部、情報処理部、及び出力部を備える。前記入力部は、入庫又は出庫される物品を収納する複数の物品収納領域を連続して撮影する撮影装置からの画像データを入力する。前記情報処理部は、前記画像データに基づき前記複数の物品収納領域のうち、物品の数に変化のあった前記物品収納領域を認識し、認識結果に基づき前記物品収納領域に関する情報を少なくとも含む管理情報を生成する。前記出力部は、管理情報を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る物流システムの一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る入出庫処理システムの一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る入出庫処理装置のプロセッサの一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る仕切り有りのトレイの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る画像データに基づく物品の入出庫処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、実施形態に係る画像データに基づく入庫管理処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態に係る入庫管理処理で表示されるGUI画面(サポート情報)の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る画像データに基づく出庫管理処理の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、実施形態に係る出庫管理処理で表示されるGUI画面(サポート情報)の一例を示す図である。
図10図10は、仕切り無しのトレイによる物品管理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態に係る物品管理システムについて図面を参照して説明する。
[構成]
図1は、実施形態に係る物流システムの一例を示す図である。
図1に示すように、物流システムは、倉庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)1、入荷荷受装置2、入荷検品装置3、入出庫処理システム(物品管理装置)4、梱包前処理装置5、梱包装置6、ラベリング装置7、仕分装置8、及び出荷装置9を備える。
【0010】
倉庫管理システム1は、1又は複数のコンピュータで構成され、上位サーバから、入庫される物品に関する入庫物品情報及び出庫される物品に関する出庫物品情報を受信し、入荷荷受装置2、入荷検品装置3、及び入出庫処理システム4に対して入庫物品情報を送信し、また、入出庫処理システム4、梱包前処理装置5、梱包装置6、ラベリング装置7、仕分装置8、及び出荷装置9に対して出庫物品情報を送信する。
【0011】
入荷荷受装置2は、入庫物品情報を受信し、入庫物品情報に基づき入荷荷受け処理を実行する。例えば、入荷荷受装置2は、入荷対象の物品を受け取り、物品に付与されたバーコードを読み取り、入庫物品情報及びバーコードの読み取り結果に基づき物品の入庫を検証し、入荷予定の物品であることが判定した場合に、物品を後段へ送る。
【0012】
入荷検品装置3は、入庫物品情報を受信し、入庫物品情報に基づき入荷検品処理を実行する。例えば、入荷検品装置3は、入荷荷受装置2を経た物品を受け取り、担当者の目視による検品の結果及びカメラで撮影された物品の画像解析による検品の結果を受け付け、検品に合格した物品を後段へ送る。
【0013】
入出庫処理システム4は、入庫物品情報を受信し、入庫処理を実行し、入庫物品情報及び入庫処理に基づき入庫管理情報を生成し出力する。また、入出庫処理システム4は、出庫物品情報を受信し、出庫処理を実行し、出庫物品情報及び出庫処理に基づき出庫管理情報を生成し出力する。入出庫処理システム4については後に詳しく説明する。
【0014】
梱包前処理装置5は、出庫物品情報を受信し、出庫物品情報に基づき梱包前処理を実行する。例えば、梱包前処理装置5は、入出庫処理システム4により出庫された物品を受け取り、物品を保護部材等で包装し、包装済みの物品を後段へ送る。
【0015】
梱包装置6は、出庫物品情報を受信し、出庫物品情報に基づき梱包処理を実行する。例えば、梱包装置6は、梱包前処理装置5により包装された物品を受け取り、物品を梱包し、梱包済みの物品を後段へ送る。
【0016】
ラベリング装置7は、出庫物品情報を受信し、出庫物品情報に基づきラベリング処理を実行する。例えば、ラベリング装置7は、梱包装置6により梱包された物品を受け取り、出庫物品情報に基づき宛先を記録したラベルを生成し、生成されたラベルを梱包物品に貼り付け、ラベルが貼り付けられた梱包物品を後段へ送る。
【0017】
仕分装置8は、出庫物品情報を受信し、出庫物品情報に基づき仕分処理を実行する。例えば、仕分装置8は、ラベリング装置7により梱包物品に貼り付けられたラベルに記録された宛先を読み取り、読み取った宛先に基づき梱包物品を仕分ける。
【0018】
出荷装置9は、出庫物品情報を受信し、出庫物品情報に基づき出荷処理を実行する。例えば、出荷装置9は、仕分装置8により仕分けられた梱包物品を出荷する。
【0019】
図2は、実施形態に係る入出庫処理システムの一例を示すブロック図である。
入出庫処理システム4は、物品管理システムの一例である。図2に示すように、入出庫処理システム4は、入出庫処理装置41、ピッキングステーション42、複数のAGV(automated guided vehicle)43、及びAGV充電装置44を備える。
【0020】
入出庫処理装置41は、物品管理装置の一例である。入出庫処理装置41は、プロセッサ411、メモリ412、記憶装置413、通信インタフェース414、及びユーザインタフェース415等を備える。ピッキングステーション42は、ユーザインタフェース421、バーコードリーダ422、撮影装置423、DAS(Digital Assort System)424を備える。
【0021】
先に、入出庫処理装置41について説明する。
プロセッサ411は、入出庫に関する処理を実行するコンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ411は、記憶装置413などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、物品の入出庫に関する処理及び物品の搬送に関する制御を実行する。プロセッサ411は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、又はDSP(digital signal processor)である。あるいは、プロセッサ411は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0022】
メモリ412は、プロセッサ411及びが各種の処理を実行する上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
【0023】
記憶装置413は、不揮発性の記憶装置であり、プロセッサ411により実行されるプログラム等を記憶する。また、記憶装置413は、プロセッサ411が各種の処理及び制御を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0024】
通信インタフェース414は、有線又は無線で外部機器と通信する。例えば、通信インタフェース414は、複数のAGV43と通信し、AGV43から位置情報を受信し、また、AGV43に対して走行制御信号を送信し、AGV43を目的位置へ移動させる。また、通信インタフェース414は、ピッキングステーション42の各装置とも通信し、ピッキングステーション42の各装置に対して情報を送信し、また、ピッキングステーション42の各装置からの情報を受信する。
【0025】
ユーザインタフェース415は、タッチパネル型のディスプレイ等を備え、各種情報を表示し、また、各種情報の入力を受け付ける。
【0026】
AGV43は、物品を積載して物品を目的位置へ搬送する搬送車であり、搭載されたバッテリーにより走行する。例えば、AGV43は、通信インタフェース414からの走行制御信号を受信し、走行制御信号に基づき目的位置へ移動する。また、AGV43は、バッテリーの残容量に応じて、AGV充電装置44へ移動し、AGV充電装置44からの電力によりバッテリーを充電する。
【0027】
次に、ピッキングステーションについて説明する。
ユーザインタフェース421は、表示装置の一例である。ユーザインタフェース421は、ピッキングステーションGUI(Graphical User Interface)として機能する。ユーザインタフェース421は、タッチパネル型のディスプレイ等を備え、通信インタフェース414からの表示情報に基づき各種情報を表示し、また、各種情報の入力を受け付けて入出庫処理装置41へ出力する。
【0028】
バーコードリーダ422は、物品のバーコードを読み取り、読み取ったバーコードに対応する物品コード情報を出力する。バーコードリーダ422は、担当者が所持するハンディタイプであってもよいし、所定の位置に取り付けられた固定タイプであてもよい。
【0029】
撮影装置423は、入庫又は出庫される物品を収納する複数の物品収納領域を連続して撮影するビデオカメラであり、例えば、倉庫の天井に取り付けられる。撮影装置423は、一台でもよいし、複数台でもよい。
【0030】
DAS424は、インジケータ等を備え、所定の物品収納領域に物品が収納されたこと、又は所定の物品収納領域から物品が取り出されたことを通知する。
【0031】
次に、AGV43及びAGV充電装置44について説明する
AGV43は、物品を積載して物品を目的位置へ搬送する搬送車であり、搭載されたバッテリーにより走行する。例えば、AGV43は、通信インタフェース414からの走行制御信号を受信し、走行制御信号に基づき目的位置へ移動する。また、AGV43は、バッテリーの残容量に応じて、AGV充電装置44へ移動する。AGV充電装置44は、所定位置に停止するAGV43に対して電力を供給し、AGV43に搭載されたバッテリーを充電する。
【0032】
図3は、実施形態に係る入出庫処理装置のプロセッサの一例を示す図である。
図3に示すように、プロセッサ411は、入力部4111、情報処理部4112、及び出力部4113を備える。プロセッサ411は、記憶装置413に記憶されたプログラムを実行することにより、入力部4111、情報処理部4112、及び出力部4113の各部の機能を実現する。或いは、入力部4111、情報処理部4112、及び出力部4113のそれぞれが、1又は複数のプロセッサであり、入力部4111、情報処理部4112、及び出力部4113は、記憶装置413に記憶されたプログラムに基づき、各部の機能を実現する。
【0033】
入力部4111は、入庫又は出庫される物品を収納する複数の物品収納領域を連続して撮影する撮影装置423からの画像データを入力する。撮影装置423は、ピッキングステーション42の天井等に取り付けられ、ピッキングステーション42に運び込まれる1又は複数のトレイを撮影する。
【0034】
情報処理部4112は、撮影装置423からの画像データに基づき複数の物品収納領域を認識し、複数の物品収納領域のうち、物品の数に変化のあった所定の物品収納領域を認識し、認識結果に基づき物品収納領域に関する情報を少なくとも含む管理情報を生成する。管理情報は、上記した入庫管理情報及び出庫管理情報を含む。
【0035】
出力部4113は、生成された管理情報を出力する。
【0036】
ここで、本実施形態の物品管理で利用されるトレイについて補足する。本実施形態では、仕切り有りのトレイにより物品を管理するケース1と、仕切り無しのトレイにより物品を管理するケース2に分けられる。仕切り有りのトレイは、仕切り部材により仕切られた複数の仕切り領域を含む。ケース1では、複数の仕切り領域が、複数の物品収納領域に対応する。一方、仕切り無しのトレイは、仕切り領域を含まない。ケース2では、複数のトレイが、複数の物品収納領域に対応する。
【0037】
図4は、実施形態に係る仕切り有りのトレイの一例を示す図である。例えば、図4に示すように、一つのトレイTは、仕切りにより、仕切り領域t1~t6の6つの領域を含む。トレイTの上部は開放されており、担当者は、トレイTの上から物品を出し入れすることができる。
[動作]
次に、入出庫処理の動作について説明する。
【0038】
図5は、実施形態に係る画像データに基づく物品の入出庫処理の一例を示すフローチャートである。
プロセッサ411は、記憶装置413などに記憶されたプログラムに基づいて、入力部4111、情報処理部4112、及び出力部4113により、物品の入出庫に関する処理を実行する。
【0039】
通信インタフェース414は、WMS1等の上位装置から、入庫される物品に関する入庫物品情報又は出庫される物品に関する出庫物品情報を受信し、また、ピッキングステーション42の撮影装置423から画像データを受信する。仕切り有りのトレイTにより物品を管理するケース1では、画像データは、仕切り有りの1又は複数のトレイ、及び各トレイの仕切り領域t1~t6の画像を含む。仕切り無しのトレイにより物品を管理するケース2では、画像データは、仕切り無しの1又は複数のトレイの画像を含む。プロセッサ411の入力部4111は、通信インタフェース414を介して入庫物品情報又は出庫物品情報を取得し、また、画像データを取得する(ST1)。
【0040】
プロセッサ411の情報処理部4112は、取得した画像データを解析し、画像データの解析結果に基づき複数の物品収納領域を認識し、さらに、複数の物品収納領域のうち、物品の数に変化のあった所定の物品収納領域を認識し、認識結果に基づき物品収納領域に関する情報を少なくとも含む管理情報を生成する(ST2)。仕切り有りのトレイにより物品を管理するケース1では、情報処理部4112は、複数の仕切り領域t1~t6のうち、物品の数に変化のあった所定の仕切り領域を認識する。仕切り無しのトレイにより物品を管理するケース2では、情報処理部4112は、1又は複数のトレイのうち、物品の数に変化のあった所定のトレイを認識する。
【0041】
プロセッサ411の出力部4113は、認識結果に基づき生成された管理情報を出力する(ST3)。
【0042】
<入庫処理>
次に、入庫処理の詳細について説明する。
図6は、実施形態に係る画像データに基づく入庫管理処理の一例を示すフローチャートである。図6のフローチャートは、図5のフローチャートのST2の詳細処理の一例である。ここでは、仕切り有りのトレイにより物品を管理するケース1を中心に説明する。
【0043】
プロセッサ411の出力部4113は、通信インタフェース414を介して、上位から受けた入庫物品情報をユーザインタフェース421へ出力する(ST211)。ユーザインタフェース421は、入庫物品情報に基づくGUI画面を表示する。GUI画面は、物品の入庫をサポートするサポート情報である。例えば、GUI画面の視認に要する時間は2秒である。GUI画面は、入庫物品識別情報、入庫物品名、入庫物品数、及び入庫指定位置に関する情報を含む。入庫指定位置に関する情報は、トレイの識別情報及びトレイの仕切り領域の識別情報を含む。また、入庫指定位置に関する情報は、物品を収容する一つのトレイに含まれる複数の仕切り領域を示す画像、及び複数の仕切り領域のうちの入庫指定位置に対応する領域を特定する画像を含む。
【0044】
担当者は、バーコードリーダ422により入庫対象の物品のバーコードを読み取る。バーコードリーダ422は、読み取ったバーコードに対応する物品識別情報を出力する。例えば、バーコードの読み取りに要する時間は2秒である。また、担当者は、ユーザインタフェース421のGUI画面を介して、入庫物品数を入力する。ユーザインタフェース421は、入力される入庫物品数を出力する。例えば、入庫物品数の入力に要する時間は2秒である。プロセッサ411の入力部4111は、バーコードリーダ422からの物品識別情報を取得し、ユーザインタフェース421から入庫物品数を取得する(ST212)。
或いは、プロセッサ411の情報処理部4112は、撮影装置423からの画像データに基づき、画像データに含まれる物品のバーコードを読み取り、物品識別情報及び入庫物品数を取得する(ST212)。
【0045】
情報処理部4112は、撮影装置423からの画像データに基づき、画像データに基づき1又は複数のトレイを認識し、各トレイに含まれる複数の仕切り領域を認識し(ST213)、複数の仕切り領域のうち、物品の数に変化のあった所定の物品収納領域を認識する(ST214)。この認識に要する時間は、他の作業時間と比較すると極めて短い1秒未満の時間であり、実質0秒と見なすことができる。
【0046】
例えば、情報処理部4112は、第1の画像データに基づき、1つのトレイに含まれる6つの仕切り領域を認識し、6つの仕切り領域に物品が無いことを認識する。担当者は、GUI画面に表示される、入庫物品識別情報、入庫物品名、入庫物品数、及び入庫指定位置に関する情報(入庫指定位置に対応する所定の仕切り領域を特定する画像)を見て、入庫指定位置(所定の仕切り領域)に入庫物品を収納する。例えば、入庫物品の収納に要する時間は2秒である。
【0047】
情報処理部4112は、第1の画像データの後続の第2の画像データに基づき、1つのトレイに含まれる6つの仕切り領域を認識し、6つの仕切り領域の所定の仕切り領域に物品が有ることを認識する。なお、第2の画像データに含まれる時刻情報は、第1の画像データに含まれる時刻情報より新しい時刻情報である。
【0048】
情報処理部4112は、認識結果に基づき入庫管理情報を生成する(ST215)。つまり、情報処理部4112は、撮影装置423からの画像データを解析し、どのトレイのどの仕切り領域にどのような物品が入庫されたかを認識し、入庫管理情報を生成する。入庫管理情報は、入庫物品識別情報、入庫物品名、入庫物品数、及び入庫指定位置に関する情報を含む。入庫管理情報は、認識に利用された全ての画像データを含んでもよい。例えば、上記した第1及び第2の画像データを含む。入庫管理情報が、画像データを含むことにより、後で入庫状況を検証することができる。
【0049】
また、情報処理部4112は、入庫物品情報及び画像データに基づき入庫を検証し検証結果を生成し記憶してもよいし、ユーザインタフェース421が、検証結果を出力するようにしてもよい。情報処理部4112は、入庫物品情報の要求通り物品が入庫された場合には適正入庫を示す検証結果を生成し、入庫物品情報の要求通り物品が入庫されなかった場合には不適正入庫を示す検証結果を生成する。例えば、情報処理部4112は、入庫物品情報の要求する領域と異なる領域に物品が収納された場合には、不適正入庫を示す検証結果を生成する。
【0050】
また、情報処理部4112は、入庫物品情報の要求する物品と異なる物品が収納された場合にも、不適正入庫を示す検証結果を生成する。また、情報処理部4112は、入庫物品情報の要求する物品数と異なる物品数が収納された場合にも、不適正入庫を示す検証結果を生成する。
【0051】
ユーザインタフェース421は、適正入庫を示す検証結果と不適正入庫を示す検証結果を異なる色で表示する。又は、ユーザインタフェース421は、不適正入庫を示す検証結果に対応して警告音を出力する。ユーザインタフェース421により出力される検証結果に基づき、担当者は入庫作業の誤りに気付いて入庫作業をやり直すことができる。また、記憶された検証結果により入庫作業の誤りを追跡することもできる。
【0052】
全ての物品の入庫が終了するまで、ST212~ST215の処理が継続され、全ての物品の入庫が終了すると(ST216、YES)、プロセッサ411は、入庫処理を終了する。
【0053】
入庫処理の1サイクルの時間は、以下の通り8秒程度となる。なお、一部の作業を省略することにより、1サイクルの時間をさらに短くすることもできる。
・GUI画面の視認に要する時間:2秒
・バーコードの読み取りに要する時間:2秒(画像処理を利用する場合は実質0秒)
・入庫物品数の入力に要する時間:2秒
・入庫物品の収納に要する時間:2秒
仮に、バーコードリーダにより、複数の仕切り領域の中の所定の仕切り領域に対応するバーコードを読み取り、所定の仕切り領域を特定させる場合には、さらに、この入庫作業に要する時間と負担が必要となる。
【0054】
本実施形態では、プロセッサ411が、画像データに基づき所定の仕切り領域に対する物品の入庫を特定するので、この入庫作業に要する時間と負担を削減することができる。さらに、画像データに基づくバーコードの読み取り及び個数認識を利用することにより、バーコードリーダによる入庫対象の物品のバーコードの読み取り、及び個数入力を省略することができる。入庫対象の物品が小さく、物品にバーコードを貼り付けられないようなケースにも対応できる。以上により、本実施形態によれば、処理時間の短縮、及び作業者の負担軽減を図ることができる。
【0055】
図7は、実施形態に係る入庫管理処理で表示されるGUI画面(サポート情報)の一例を示す図である。
図7に示すように、GUI画面は、入庫物品識別情報、入庫物品名、入庫物品数、及び入庫指定位置に関する情報を含む。入庫指定位置に関する情報は、トレイの識別情報及びトレイの仕切り領域の識別情報を含む。また、入庫指定位置に関する情報は、物品を収容する一つのトレイに含まれる複数の仕切り領域を示す画像(仕切り領域t1~t6を示す画像)、及び複数の仕切り領域のうちの入庫指定位置に対応する領域を特定する画像(例えば仕切り領域t6の強調表示)を含む。担当者は、図7に示すGUI画面を見ながら、強調表示された仕切り領域に物品を収納する。これにより、効率良く正しい収納位置に物品を収納することができる。さらに、GUI画面は、複数の仕切り領域のうち、物品が収納されている領域(物品有り)と、物品が収納されていない領域(物品無し)を区別する情報を含んでもよい。
【0056】
<出庫処理>
次に、出庫処理の詳細について説明する。
図8は、実施形態に係る画像データに基づく出庫管理処理の一例を示すフローチャートである。図8のフローチャートは、図5のフローチャートのST2の詳細処理の一例である。ここでは、仕切り有りのトレイにより物品を管理するケース1を中心に説明する。
【0057】
プロセッサ411の出力部4113は、通信インタフェース414を介して、上位から受けた出庫物品情報をユーザインタフェース421へ出力する(ST221)。ユーザインタフェース421は、出庫物品情報に基づくGUI画面を表示する。GUI画面は、物品の出庫をサポートするサポート情報である。例えば、GUI画面の視認に要する時間は2秒である。GUI画面は、出庫物品識別情報、出庫物品名、出庫物品数、及び出庫指定位置に関する情報を含む。出庫指定位置に関する情報は、トレイの識別情報及びトレイの仕切り領域の識別情報を含む。また、出庫指定位置に関する情報は、物品を収容する一つのトレイに含まれる複数の仕切り領域を示す画像、及び複数の仕切り領域のうちの出庫指定位置に対応する領域を特定する画像を含む。
【0058】
担当者は、バーコードリーダ422により出庫対象の物品のバーコードを読み取る。バーコードリーダ422は、読み取ったバーコードに対応する物品識別情報を出力する。例えば、バーコードの読み取りに要する時間は2秒である。また、担当者は、ユーザインタフェース421のGUI画面を介して、出庫物品数を入力する。ユーザインタフェース421は、入力される出庫物品数を出力する。例えば、出庫物品数の入力に要する時間は2秒である。プロセッサ411の入力部4111は、バーコードリーダ422からの物品識別情報を取得し、ユーザインタフェース421から出庫物品数を取得する(ST222)。或いは、プロセッサ411の情報処理部4112は、撮影装置423からの画像データに基づき、画像データに含まれる物品のバーコードを読み取り、物品識別情報及び出庫物品数を取得する(ST222)。
【0059】
情報処理部4112は、撮影装置423からの画像データに基づき、画像データに基づき1又は複数のトレイを認識し、各トレイに含まれる複数の仕切り領域を認識し(ST223)、複数の仕切り領域のうち、物品の数に変化のあった所定の物品収納領域を認識する(ST224)。この認識に要する時間は、他の作業時間と比較すると極めて短い1秒未満の時間であり、実質0秒と見なすことができる。
【0060】
例えば、情報処理部4112は、第1の画像データに基づき、1つのトレイに含まれる6つの仕切り領域を認識し、6つの仕切り領域に物品が有ることを認識する。担当者は、GUI画面に表示される、出庫物品識別情報、出庫物品名、出庫物品数、及び出庫指定位置に関する情報(出庫指定位置に対応する所定の仕切り領域を特定する画像)を見て、出庫指定位置(所定の仕切り領域)から出庫物品を取り出す。例えば、出庫物品の取り出し要する時間は2秒である。
【0061】
情報処理部4112は、第1の画像データの後続の第2の画像データに基づき、1つのトレイに含まれる6つの仕切り領域を認識し、6つの仕切り領域の所定の仕切り領域に物品が無いことを認識する。なお、第2の画像データに含まれる時刻情報は、第1の画像データに含まれる時刻情報より新しい時刻情報である。
【0062】
情報処理部4112は、認識結果に基づき出庫管理情報を生成する(ST225)。つまり、情報処理部4112は、撮影装置423からの画像データを解析し、どのトレイのどの仕切り領域からどのような物品が出庫されたかを認識し、出庫管理情報を生成する。出庫管理情報は、出庫物品識別情報、出庫物品名、出庫物品数、及び出庫指定位置に関する情報を含む。出庫管理情報は、認識に利用された全ての画像データを含んでもよい。例えば、上記した第1及び第2の画像データを含む。出庫管理情報が、画像データを含むことにより、後で入庫状況を検証することができる。
【0063】
また、情報処理部4112は、出庫物品情報及び画像データに基づき出庫を検証し検証結果を生成し記憶してもよいし、ユーザインタフェース421が、検証結果を出力するようにしてもよい。情報処理部4112は、出庫物品情報の要求通り物品が出庫された場合には適正出庫を示す検証結果を生成し、出庫物品情報の要求通り物品が出庫されなかった場合には不適正出庫を示す検証結果を生成する。例えば、情報処理部4112は、出庫物品情報の要求する領域と異なる領域の物品が取り出された場合には、不適正出庫を示す検証結果を生成する。
【0064】
また、情報処理部4112は、出庫物品情報の要求する物品数と異なる物品数が出庫された場合にも、不適正入庫を示す検証結果を生成する。
【0065】
ユーザインタフェース421は、適正出庫を示す検証結果と不適正出庫を示す検証結果を異なる色で表示する。又は、ユーザインタフェース421は、不適正出庫を示す検証結果に対応して警告音を出力する。ユーザインタフェース421により出力される検証結果に基づき、担当者は出庫作業の誤りに気付いて出庫作業をやり直すことができる。また、記憶された検証結果により出庫作業の誤りを追跡することもできる。
【0066】
全ての物品の出庫が終了するまで、ST222~ST225の処理が継続され、全ての物品の出庫が終了すると(ST226、YES)、プロセッサ411は、出庫処理を終了する。
【0067】
出庫処理の1サイクルの時間は、以下の通りで8秒程度となる。なお、一部の作業を省略することにより、1サイクルの時間をさらに短くすることもできる。
・GUI画面の視認に要する時間:2秒
・バーコードの読み取りに要する時間:2秒(画像処理を利用する場合は実質0秒)
・出庫物品数の入力に要する時間:2秒
・出庫物品の取り出しに要する時間:2秒
仮に、バーコードリーダにより、複数の仕切り領域の中の所定の仕切り領域に対応するバーコードを読み取り、所定の仕切り領域を特定させる場合には、さらに、この出庫作業に要する時間と負担が必要となる。
【0068】
本実施形態では、プロセッサ411が、画像データに基づき所定の仕切り領域を特定するので、この出庫作業に要する時間と負担を削減することができる。さらに、画像データに基づくバーコードの読み取り及び個数認識を利用することにより、バーコードリーダによる出庫対象の物品のバーコードの読み取り、及び個数入力を省略することができる。出庫対象の物品が小さく、物品にバーコードを貼り付けられないようなケースにも対応できる。以上により、本実施形態によれば、処理時間の短縮、及び作業者の負担軽減を図ることができる。
【0069】
図9は、実施形態に係る出庫管理処理で表示されるGUI画面(サポート情報)の一例を示す図である。
図9に示すように、GUI画面は、出庫物品識別情報、出庫物品名、出庫物品数、及び出庫指定位置に関する情報を含む。出庫指定位置に関する情報は、トレイの識別情報及びトレイの仕切り領域の識別情報を含む。また、出庫指定位置に関する情報は、物品を収容する一つのトレイに含まれる複数の仕切り領域を示す画像(仕切り領域t1~t6を示す画像)、及び出庫指定位置を示す画像(例えば仕切り領域t5の強調表示)を含む。担当者は、図9に示すGUI画面を見ながら、強調表示された仕切り領域から物品を取り出す。これにより、効率良く正しい位置の物品を取り出すことができる。さらに、GUI画面は、複数の仕切り領域のうち、物品が収納されている領域(物品有り)と、物品が収納されていない領域(物品無し)を区別する情報を含んでもよい。
【0070】
なお、入庫処理と出庫処理を同時にする場合、ユーザインタフェース421は、図7に示すGUI画面と図9に示すGUI画面を1画面で表示してもよい。例えば、GUI画面は、一つのトレイに含まれる複数の仕切り領域を示す画像を含み、さらに、複数の仕切り領域のうちの入庫指定位置を示す第1の画像(例えば仕切り領域t6の第1の強調表示)と、複数の仕切り領域のうちの出庫指定位置を示す第2の画像(例えば仕切り領域t5の第2の強調表示)を含む。この場合、担当者は、GUI画面を見ながら、効率良く入庫作業と出庫作業を行うことができる。
【0071】
次に、物品の入庫又は出庫の認識処理に、物品を移動させるオペレータの手又は手首等の身体部位の位置及び動きの検出を併用するケースについて説明する。
【0072】
プロセッサ411の情報処理部4112は、撮影装置423からの画像データに基づき、複数の物品収納領域、複数の物品収納領域における物品の数の変化、及び物品を移動させるオペレータの手又は手首等の身体部位の位置及び動き認識し、認識結果に基づき入庫管理情報又は出庫管理情報を生成する。例えば、情報処理部4112は、撮影装置423からの画像データに基づき、複数の物品収納領域、複数の物品収納領域における物品の数の変化、物品を移動させるオペレータの手が物品収納領域の位置に存在する時間、及び物品収納領域の位置でのオペレータの手における物品の有無の変化に基づいて管理情報を生成する。管理情報は、物品の数に変化のあった物品収納領域を識別するための識別情報を含む。例えば、物品収納領域を識別するための識別情報は、トレイの識別情報及びトレイの仕切り領域の識別情報である。
【0073】
情報処理部4112は、画像データに基づき、物品、トレイ、及び人物を認識し、1つのトレイに含まれる複数の物品収納領域を認識し、認識された人物に含まれる手又は手首等の身体部位の位置を検出する。情報処理部4112は、身体部位の動きとともに物品の移動を追跡し、どこの領域に物品がリリースされたか、つまりどこの領域に物品が収納されたかを検出する。また、情報処理部4112は、身体部位の動きとともに物品の移動を追跡し、どこの領域から物品が取り出されたかを検出する。
【0074】
例えば、情報処理部4112は、以下のF(A1,A2,A3,B1,B2)の組み合わせF(x)により、どこの領域に物品が収納されたか、即ち各領域における物品が増加を検出し、検出結果に基づき物品の入庫を判定し、管理情報を生成する。また、情報処理部4112は、以下のF(A1,A2,A3,B1,B2)の組み合わせF(x)により、どこの領域の物品が取り出されたか、即ち各領域における物品の減少を検出し、検出結果に基づき物品の出庫を判定し、管理情報を生成する。
【0075】
A:手の動き
A1:右手(左手)位置が入庫指定位置又は出庫指定位置に存在する時間T(例えば1.5sec)以上留まった場合。
A2:入庫指定位置で上記動作の後、手の中の物品又は手で保持されていた物品が無くなっている場合。又は、出庫指定位置で上記動作の後、手の中に物品又は手で保持される物品が存在する場合。
A3:入庫指定位置で上記動作の前、手の中に物品又は手で保持される物品が存在している場合。又は、出庫指定位置で上記動作の前、手の中の物品又は手で保持されていた物品が無くなっている場合。
【0076】
B:入庫指定位置又は出庫指定位置を含む周辺画像の差分(手の動きの前後の静止画の比較)
B1:例えば入庫であれば入庫指定位置の物品個数が増えているか(画像に変化があるか)。出庫であれば出庫指定位置の物品個数が減っているか(画像に変化があるか)。
B2:入庫指定位置又は出庫指定位置の周辺画像に変化が無いか。
【0077】
図10は、仕切り無しのトレイによる物品管理の一例を示す図である。
複数の仕切り無しのトレイTが、倉庫内の棚に収納される。倉庫内の棚に収納された全てのトレイTの物品収納状態が撮影可能なように撮影装置423が設置される。例えば、倉庫の天井に撮影装置423が設置される。また、棚の各段の上部にも、撮影装置423が設置される。撮影装置423から出力される画像データは、複数のトレイTに対応する複数の物品収納領域を含む。
【0078】
プロセッサ411の情報処理部4112は、取得した画像データを解析し、画像データの解析結果に基づき複数のトレイTに対応する複数の物品収納領域を認識する。さらに、情報処理部4112は、複数の物品収納領域のうち、物品の数に変化のあった所定の物品収納領域を認識し、認識結果に基づき複数の物品収納領域に関する情報を少なくとも含む管理情報、即ち入庫又は出庫される物品の管理情報を生成する。本実施形態によれば、複数のトレイTを複数の物品収納領域として捉えて、画像データに基づき物品の入庫又は出庫を効率良く管理する。
【0079】
以上説明した実施形態によれば、効率良く物品の入庫又は出庫に関する管理情報を生成することができる物品管理装置、物品管理方法、物品管理システム及びプログラムを提供することができる。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0081】
1…倉庫管理システム
2…入荷荷受装置
3…入荷検品装置
4…入出庫処理システム
5…梱包前処理装置
6…梱包装置
7…ラベリング装置
8…仕分装置
9…出荷装置
41…入出庫処理装置
42…ピッキングステーション
43…AGV
44…充電装置
411…プロセッサ
412…メモリ
413…記憶装置
414…通信インタフェース
415…ユーザインタフェース
421…ユーザインタフェース
422…撮影装置
422…バーコードリーダ
423…撮影装置
4111…入力部
4112…情報処理部
4113…出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10