(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023031798
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】ボート用サイドフロートおよびフロート固定具
(51)【国際特許分類】
B63B 43/14 20060101AFI20230302BHJP
【FI】
B63B43/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021137509
(22)【出願日】2021-08-25
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1. ウェブサイトの掲載日:令和3年3月17日(amazon) ウェブサイトのアドレス:https://www.amazon.co.jp/dp/B08ZN3C8PB 2. ウェブサイトの掲載日:令和3年3月17日(Yahooショッピング) ウェブサイトのアドレス:https://store.shopping.yahoo.co.jp/enjoyservice/ad2cb5a5c1a.html 3. ウェブサイトの掲載日:令和3年3月17日(ヤフオク) ウェブサイトのアドレス:https://auctions.yahoo.co.jp/seller/boat55com?sid=boat55com&b=1&n=50&mode=1&p=%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%88&auccat=&aq=-1&oq=&anchor=1&slider= 4. ウェブサイトの掲載日:令和3年3月17日(楽天市場) ウェブサイトのアドレス:https://item.rakuten.co.jp/boat55/c/0000000147/
(71)【出願人】
【識別番号】520373062
【氏名又は名称】株式会社EST
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】兼重 修一
(57)【要約】
【課題】長さを容易に変更することができるボート用サイドフロートおよびフロート固定具を提供する。
【解決手段】ボート用サイドフロートは、フロート本体と、フロート本体をボートに装着するための装着部材を固定するための固定部と、フロート本体を複数連結するための連結部とを備える。フロート固定具は、ボート用サイドフロートをボートに装着するための装着部材を固定部に固定するための固定部材と、複数のフロート本体の連結部を相互に連結するための連結部材とを備え、固定部材および連結部材は同一形状に構成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロート本体と、
該フロート本体をボートに装着するための装着部材を固定するための固定部と、
前記フロート本体を複数連結するための連結部と、
を備えたことを特徴とするボート用サイドフロート。
【請求項2】
前記フロート本体は、
湾曲形状の頭部と、
該頭部と反対側に設けられた尾部と、
を備え、
該尾部に前記連結部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のボート用サイドフロート。
【請求項3】
前記フロート本体を複数連結したことを特徴とする請求項1または2に記載のボート用サイドフロート。
【請求項4】
前記固定部は、前記フロート本体の表面から凹む第1の凹部と、該第1の凹部に開口し前記装着部材が嵌合する嵌合部とを有していることを特徴とする請求項1~3のいずれかのボート用サイドフロート。
【請求項5】
前記連結部は、前記フロート本体の表面から凹む第2の凹部を有していることを特徴とする請求項1~4のいずれかのボート用サイドフロート。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかのボート用サイドフロートをボートに装着するための装着部材を前記固定部に固定するための固定部材と、
前記複数のフロート本体の連結部を相互に連結するための連結部材と、
を備え、
前記固定部材および前記連結部材は、同一形状に構成したことを特徴とするフロート固定具。
【請求項7】
前記固定部材は、前記第1の凹部に収容される構成としたことを特徴とする請求項6に記載のフロート固定具。
【請求項8】
前記連結部材は、前記第2の凹部に収容される構成としたことを特徴とする請求項6または7に記載のフロート固定具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボートの側部外側に装着して使用されるボート用サイドフロートに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のボート用サイドフロートとしては、種々のものが提案されている。
【0003】
たとえば特許文献1には、船本体の左右に一対のフロートを配置した小型ボートが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、船体に取り付けて使用されるボート用浮力体が開示されている。
【0005】
さらに、特許文献3には、ボート本体に複数の取り外し可能なフロートを備えたボートの構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3142597号
【特許文献2】特開2008-238845号
【特許文献3】実用新案登録第3190708号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、いずれも、ボート本体等の両側に一対のフロート等を配置した構造であり、フロート等の長さを変更する場合は、フロート等の全体を取り換える必要がある。
【0008】
本発明は、上記事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、長さを容易に変更することができるボート用サイドフロートおよびフロート固定具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係るボート用サイドフロートは、フロート本体と、フロート本体をボートに装着するための装着部材を固定するための固定部と、フロート本体を複数連結するための連結部とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
フロート本体は、湾曲形状の頭部と、頭部と反対側に設けられた尾部とを備え、尾部に連結部を設けるのが好ましい。
【0011】
また、フロート本体は複数連結してもよい。
【0012】
さらに、固定部は、フロート本体の表面から凹む第1の凹部と、第1の凹部に開口し装着部材が嵌合する嵌合部とを有していることが好ましい。
【0013】
さらに、連結部は、フロート本体の表面から凹む第2の凹部を有していることが好ましい。
【0014】
また、本発明に係るフロート固定具は、ボート用サイドフロートをボートに装着するための装着部材を固定部に固定するための固定部材と、複数のフロート本体の連結部を相互に連結するための連結部材とを備え、固定部材および前記連結
部材は同一形状に構成したことを特徴とするものである。
【0015】
固定部材は、第1の凹部に収容される構成とするのが好ましい。
【0016】
また、連結部材は、第2の凹部に収容される構成とするのが好ましい。
【0017】
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、長さを容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図面は、本開示に係る本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
【
図1】本発明に係るボート用サイドフロートおよびフロート固定具を装着したボートを示す斜視図。
【
図3】同ボート用サイドフロートのフロート本体を示す斜視図。
【
図4】同ボート用サイドフロートのフロート本体を反対方向から見た斜視図。
【
図5】同ボート用サイドフロートのフロート本体を下方から見た斜視図。
【
図6】同フロート本体を2つ連結したボート用サイドフロートを示す斜視図。
【
図7】同ボート用サイドフロートおよびフロート固定具の他の装着状態におけるボートを示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0021】
図1および
図2中、符号1は、ボート用サイドフロート2を装着したボートを示している。
【0022】
このボート1は、ボート本体3を有し、このボート本体3の船尾には船外機4が取り付けられている。
【0023】
また、ボート本体3の左右の舷側には、ボート本体3の横転を防止するボート用サイドフロート2,2が装着部材5,5を介してそれぞれ取り外し可能に装着されている。
【0024】
すなわち、各装着部材5は、棒状体6…を有していて、この棒状体6…がボート本体3の舷に形成された取付穴7…の部分にボルト8…、ナット9…、座金10…などによって取付けられ、ボート本体3の舷から側方へ延出するようになっている。
【0025】
ボート用サイドフロート2,2はそれぞれ、2つのフロート本体11,11を連結部材12によって前後に連結した構成となっていて、装着部材5の棒状体6…に固定部材13によって固定されている。
【0026】
連結部材12と固定部材13は、同一形状で構成され、共用できるようになっている。
【0027】
すなわち、連結部材12および固定部材13は、いずれも同じ形状の矩形の板状体14および雄ネジ15…を有している。
【0028】
なお、板状体14には雄ネジ15の挿通穴16が形成されている。
【0029】
フロート本体11は、たとえばポリエチレン樹脂で中空かつ細長に成形され、
図3~
図5にも示すように、長さ方向の一端側に頭部17、他端側に尾部18を備えている。
【0030】
頭部17は湾曲面形状に形成され、尾部18はフロート本体11の長さ方向に対し略垂直な平面で構成されている。
【0031】
また、フロート本体11は、頭部17と尾部18との間に、上面部19、下面部20、右側面部21、および左側面部22を備えている。
【0032】
このフロート本体11の上面部19には、装着部材5の棒状体6…を固定するための固定部23…が設けられている。
【0033】
この固定部23は、フロート本体11の上面部19から凹む第1の凹部24を有していて、この第1の凹部24は板状体14が収容可能なサイズに形成されている。
【0034】
この第1の凹部24の底面部には、雄ネジ15が螺合可能な雌ネジ部25…が刻設されている。
【0035】
また、固定部23は、装着部材5の棒状体6が嵌合可能な嵌合部26を有していている。
【0036】
この嵌合部26は第1の凹部24に開口していて、嵌合部26に嵌合した棒状体6を板状体14で固定することができるようになっている。
【0037】
さらに、フロート本体11の尾部18には、上面部19、下面部20、右側面部21、および左側面部22に、2つのフロート本体11、11の尾部18,18を突き合わせて連結するための連結部27…が設けられている。
【0038】
この連結部27は、フロート本体11の上面部19、下面部20、右側面部21、および左側面部22から凹む第2の凹部28…を有していて、この第2の凹部28は長さ方向において板状体14の半分が収容可能な長さに形成されている。
【0039】
この第2の凹部28の底面部には、雄ネジ15が螺合可能な雌ネジ部25が刻設されている。
【0040】
そして、
図6に示すように、2つのフロート本体11、11の尾部18,18を突き合わせると、第2の凹部28,28の底面部が面一になり、板状体14が収容されて雄ネジ15…が雌ネジ部25…に螺合されることにより、2つのフロート本体11、11が連結されるように構成されている。
【0041】
したがって、
図7および
図8に示すように、フロート本体11を連結しない単体状態でボート本体3に装着することもできる。
【0042】
以上の構成によれば、必要な浮力の大きさに応じて、ボート用サイドフロート2の長さを容易に変えることができる。
【0043】
また、板状体14は、第1の凹部24または第2の凹部28に収容されるようにしたので、外観上見栄えが良く、しかも流体抵抗も低減することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 ボート
2 ボート用サイドフロート
5 装着部材
11 フロート本体
12 連結部材
13 固定部材
17 頭部
18 尾部
23 固定部
24 第1の凹部
26 嵌合部
27 連結部
28 第2の凹部