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特開2023-31943注文システム、注文プログラムおよび注文方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023031943
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】注文システム、注文プログラムおよび注文方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20230302BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021137736
(22)【出願日】2021-08-26
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】521378200
【氏名又は名称】株式会社EPARKテイクアウト
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】横田 透
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB21
(57)【要約】
【課題】
テイクアウト注文における複数の商品受取方法を柔軟に提供するための新規な技術を提供すること。
【解決手段】
店舗ごとに、注文商品の受取方法及びその受取方法への対応時間の組み合わせを、1又は複数登録する設定手段と、注文者から、店舗と、当該店舗において登録された選択肢の中から選択される注文商品の受取方法と、前記受取方法について登録された前記対応時間の範囲内で指定される注文商品の受取時間と、の入力を受け付け、注文情報として登録する注文手段と、を備える注文システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗ごとに、注文商品の受取方法及びその受取方法への対応時間の組み合わせを、1又は複数登録する設定手段と、
注文者から、店舗と、当該店舗において登録された選択肢の中から選択される注文商品の受取方法と、前記受取方法について登録された前記対応時間の範囲内で指定される注文商品の受取時間と、の入力を受け付け、注文情報として登録する注文手段と、を備える注文システム。
【請求項2】
注文者から注文に関する入力を受け付けるための注文画面を表示させる表示手段を更に備え、
前記注文画面は、注文者により選択された店舗について設定された前記対応時間を前記受取方法ごとに表示する、請求項1に記載の注文システム。
【請求項3】
前記受取方法は、注文者が店舗の駐車場で商品を受け取る駐車場受取を含み、
前記注文手段は、前記受取方法として前記駐車場受取を指定した注文について、更に注文商品の受け取り場所となる注文者の車両に関する車両情報の入力を受け付けて前記注文情報として登録する、請求項1又は請求項2の何れかに記載の注文システム。
【請求項4】
前記注文手段は、前記車両情報として、ナンバープレートの番号及び車両の色の入力を受け付けて登録し、
前記車両情報は、前記注文情報において指定された店舗の端末において表示される、請求項3に記載の注文システム。
【請求項5】
前記注文手段は、前記番号の桁数が事前に指定される桁数と一致する場合に、当該番号を前記車両情報として受け付ける、請求項4に記載の注文システム。
【請求項6】
前記店舗から、当該店舗について登録された特定の受取方法について、一時的に受付を停止する停止指示を受け付ける停止手段を更に備え、
前記注文手段は、前記対応時間の範囲内であっても、前記停止指示が受け付けられた前記受取方法を指定した前記注文情報の登録を行わない、請求項1から請求項5の何れかに記載の注文システム。
【請求項7】
前記注文手段は、前記停止指示が受け付けられた受取方法を指定した注文の入力を受け付けた場合に、前記受取方法が停止中である旨の警告を出力する、請求項6に記載の注文システム。
【請求項8】
店舗ごとに、注文商品の受取方法及びその受取方法への対応時間の組み合わせを、1又は複数登録する設定手段と、
注文者から、店舗と、当該店舗において登録された選択肢の中から選択される注文商品の受取方法と、前記受取方法について登録された前記対応時間の範囲内で指定される注文商品の受取時間と、の入力を受け付け、注文情報として登録する注文手段と、としてコンピュータを機能させる注文プログラム。
【請求項9】
店舗ごとに、注文商品の受取方法及びその受取方法への対応時間の組み合わせを、1又は複数登録する設定ステップと、
注文者から、店舗と、当該店舗において登録された選択肢の中から選択される注文商品の受取方法と、前記受取方法について登録された前記対応時間の範囲内で指定される注文商品の受取時間と、の入力を受け付け、注文情報として登録する注文ステップと、をコンピュータが実行する注文方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の受取方法を指定した事前注文を行うための注文システム、注文プログラムおよび注文方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、飲食物等の商品の提供方法として、商品の購入者が店舗まで赴き、購入した商品を店舗外に持ち出して飲食する、いわゆるテイクアウト(「持ち帰り」、「お持ち帰り」とも言う)が行われている。購入者が保有する端末から受取時間を指定したテイクアウト注文を行う技術の一例が、例えば特許文献1において提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-205024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
商品のテイクアウトの方法として、購入者が店舗内で料金の支払い及び商品の受け取りを行う方法の他、専用のレーンや注文機、専用窓口等を含むシステムを利用して自動車に乗ったまま商品受取を行うドライブスルーや、購入者が店舗の駐車場に駐停車して店員等が購入者の車まで商品を届ける駐車場受取も最近では行われている。上述の特許文献1では、様々な受取方法を提供することができる技術を開示していない。
【0005】
各種の受取方法を提供するためには、店舗側でそれぞれの受取方法に対応する人員の確保等が必要となるが、スタッフ数や店舗の状況はその時々で異なっており、店舗が常に多様な受取方法に対応することが難しい場合がある。
【0006】
上記の事情に鑑みて、本発明は、テイクアウト注文における複数の商品受取方法を柔軟に提供するための新規な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、店舗ごとに、注文商品の受取方法及びその受取方法への対応時間の組み合わせを、1又は複数登録する設定手段と、注文者から、店舗と、当該店舗において登録された選択肢の中から選択される注文商品の受取方法と、前記受取方法について登録された前記対応時間の範囲内で指定される注文商品の受取時間と、の入力を受け付け、注文情報として登録する注文手段と、を備える。
【0008】
このような構成とすることで、店舗は、商品の受取方法ごとに対応時間を指定して、対応時間の範囲内で商品の受け渡しを行うことができ、例えば、一部の受取方法については十分に人員が確保できる時間帯のみに対応する等の柔軟な運用が可能になる。
【0009】
本発明の好ましい形態では、注文者から注文に関する入力を受け付けるための注文画面を表示させる表示手段を更に備え、前記注文画面は、注文者により選択された店舗について設定された前記対応時間を前記受取方法ごとに表示する。
【0010】
このような構成とすることで、注文時点で注文者が各受取方法の対応時間を確認することができ、希望の受取時間と照らして注文を検討することができるため、利便性が向上する。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記受取方法は、注文者が店舗の駐車場で商品を受け取る駐車場受取を含み、前記注文手段は、前記受取方法として前記駐車場受取を指定した注文について、更に注文商品の受け取り場所となる注文者の車両に関する車両情報の入力を受け付けて前記注文情報として登録する。
【0012】
このような構成とすることで、店舗が駐車場受取によるテイクアウトを提供する場合に、例えば店舗が駐車場受取専用の設備や駐車スペースを設けなくても、車両情報により注文者の車両を確認して商品の受け渡しを行うことができる。また、注文情報として注文ごとに車両情報の入力を受け付けることにより、例えば注文者が複数の車両を有している場合や借りた車両で店舗を訪れる場合等にも、混乱なく車両を特定して商品の受け渡しを実現できる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記注文手段は、前記車両情報として、ナンバープレートの番号及び車両の色の入力を受け付けて登録し、前記車両情報は、前記注文情報において指定された店舗の端末において表示される。
【0014】
このような構成とすることで、店舗のスタッフが注文情報を確認して、容易に注文者の車両を特定することができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記注文手段は、前記番号の桁数が事前に指定される桁数と一致する場合に、当該番号を前記車両情報として受け付ける。
【0016】
このような構成とすることで、誤入力等により存在しない番号が入力されることを防ぎ、車両が特定できなくなってしまう問題の発生を減らすことができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記店舗から、当該店舗について登録された特定の受取方法について、一時的に受付を停止する停止指示を受け付ける停止手段を更に備え、前記注文手段は、前記対応時間の範囲内であっても、前記停止指示が受け付けられた前記受取方法を指定した前記注文情報の登録を行わない。
【0018】
このような構成とすることで、ある受取方法について、多くの場合は対応可能であるものの、一時的に店舗が混雑したりスタッフが不足したりした場合に、臨時で手間のかかる受取方法を停止する対応が可能となる。例えば、駐車場受取を提供するためには、店舗を離れて駐車場の注文者の車両まで注文商品を運ぶスタッフが必要になるが、混雑や人手不足のために対応が難しくなった場合に、一時的に駐車場受取を停止する等の運用が想定される。
【0019】
本発明の好ましい形態では、前記注文手段は、前記停止指示が受け付けられた受取方法を指定した注文の入力を受け付けた場合に、前記受取方法が停止中である旨の警告を出力する。
【0020】
このような構成とすることで、注文者が対応時間内だと認識して停止中の受取方法を指定した注文を行おうとした場合に、一時的に対象の受取方法を停止していることを知らせることができ、問合せやクレームの発生を減らす効果が期待できる。
【0021】
上記課題を解決するために、本発明は、店舗ごとに、注文商品の受取方法及びその受取方法への対応時間の組み合わせを、1又は複数登録する設定手段と、注文者から、店舗と、当該店舗において登録された選択肢の中から選択される注文商品の受取方法と、前記受取方法について登録された前記対応時間の範囲内で指定される注文商品の受取時間と、の入力を受け付け、注文情報として登録する注文手段と、としてコンピュータを機能させる。
【0022】
上記課題を解決するために、本発明は、店舗ごとに、注文商品の受取方法及びその受取方法への対応時間の組み合わせを、1又は複数登録する設定ステップと、注文者から、店舗と、当該店舗において登録された選択肢の中から選択される注文商品の受取方法と、前記受取方法について登録された前記対応時間の範囲内で指定される注文商品の受取時間と、の入力を受け付け、注文情報として登録する注文ステップと、をコンピュータが実行する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、テイクアウト注文における複数の商品受取方法を柔軟に提供するための新規な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施形態における注文システムの機能ブロック図である。
図2】本発明の実施形態における注文システムの店舗ごとの受取方法の設定例を示す図である。
図3】本発明の実施形態における注文システムの営業時間設定画面の表示例である。
図4】本発明の実施形態における注文システムの注文者に表示される注文画面の表示例である。
図5】本発明の実施形態における注文システムの注文者に表示される注文確認画面の表示例である。
図6】本発明の実施形態における注文システムの店舗側に表示される注文一覧画面の表示例である。
図7】本発明の実施形態における注文システムの店舗側に表示される注文詳細画面の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を用いて、本発明の注文システムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
【0026】
例えば、本実施形態では注文システムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の方法、装置、コンピュータプログラム等も、同様の作用効果を奏することができる。また、プログラムは、記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、例えばコンピュータにプログラムをインストールすることができる。ここで、プログラムを記憶した記録媒体は、例えばCD-ROM等の非一過性の記録媒体であっても良い。
【0027】
本発明の注文システムは、テイクアウト商品の事前注文を行うためのシステムであって、特に店舗が注文商品の受取方法ごとに対応時間を設定することのできるシステムに関する。本実施形態では、受取方法として、店舗内のレジや受付等で商品の受取を行う店舗受取、店舗に備えられた専用の設備を用いて注文者が車両に乗車したまま商品の受取を行うドライブスルー、及び、注文者が店舗の駐車場に車両を駐停車させて店舗のスタッフ等が注文者の車両まで商品を運ぶことで商品の受け渡しを行う駐車場受取の、3種類の受取方法が設定可能である。なお、受取方法はこれらに限定されず、任意に設定することができる。
【0028】
図1は、本実施形態の注文システムの機能構成を示すブロック図である。注文システムは、サーバ装置1と、店舗においてスタッフ等によって使用される店舗端末2と、注文者によって使用される注文者端末3と、がネットワークNWを介して通信可能に構成される。
【0029】
サーバ装置1としては、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等の演算装置、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、ネットワークNWへの接続手段を含む種々の入出力装置等を備えた、サーバ装置等の一般的なコンピュータ装置を利用することができる。
【0030】
店舗端末2及び注文者端末3としては、演算装置、記憶装置、ネットワークNWへの接続手段を含む種々の入出力装置等を備えた、スマートフォンやタブレット型端末等の任意のコンピュータ装置を利用することができる。その他、PC(Personal Computer)等を店舗端末2及び注文者端末3として利用してもよい。サーバ装置1との間で各種情報の入力及び送受信を行うための専用のアプリケーションや、専用のウェブページにアクセスするためのブラウザアプリケーション等が記憶装置に記憶され、演算装置が各種の処理を実行することで、任意のコンピュータ装置が本発明の店舗端末2及び注文者端末3として機能する。
【0031】
サーバ装置1は、設定手段11と、停止手段12と、注文手段13と、表示手段14と、データベースDBと、を備える。なおこれらの手段は必ずしも単一のコンピュータ装置に備えられる必要はなく、一部の手段が他のコンピュータに分散して備えられ、複数のコンピュータ装置が協働することで本発明のサーバ装置1として機能する形態であってもよい。
【0032】
設定手段11は、店舗端末2を介した入力に基づいて、店舗ごとに、注文商品の受取方法及びその受取方法への対応時間の組み合わせを、1又は複数、データベースDBに登録する。これにより、各店舗で対応可能な受取方法を設定し、また受取方法ごとにそれぞれ対応時間を設定することができる。
【0033】
図2は、設定手段11によってデータベースDBに登録される、店舗ごとの受取方法の設定例を示す図である。設定手段11は、店舗において対応可能な受取方法の選択を受け付け、対応可能な受取方法については更にその対応時間の指定を受け付けて、受取方法と対応付けて登録する。なお設定手段11は、別途登録される店舗の営業時間の範囲内で対応時間の指定を受け付けて設定することが好ましい。
【0034】
図2に示すように、受取方法ごとに異なる対応時間を設定することが可能であり、この例では、店舗受取はいつでも可能である一方、駐車場受取は11時から19時の間のみ対応するという設定となっている。また設備がない等の理由で、例えばドライブスルー等の一部の受取方法については非対応とすることもできる。なお後述するが、本実施形態では、受取方法別の対応時間は更に曜日ごとに設定することができる。また設定手段11は、この他にも店舗の営業時間や商品及びその価格等、テイクアウト注文を行うための店舗ごとの設定等をデータベースDBに登録可能に構成されている。
【0035】
停止手段12は、店舗端末2を介して店舗について登録された特定の受取方法について、一時的に受付を停止する停止指示を受け付けてデータベースDBに登録する。本発明では、設定手段11により受取方法ごとの基本的な対応時間が設定されるが、店舗の状況によって一時的に特定の受取方法での注文を停止したい場合がある。停止手段12は、このような場合に店舗から受取方法を指定した停止指示を受け付けて、当該受取方法を指定した注文の受付を一時停止させる。
【0036】
例として本実施形態では、駐車場受取による注文受付を一時停止する場合について説明する。このような場合に、停止手段12は店舗から駐車場受取を停止する旨の停止指示を受け付けて、駐車場受取を指定した注文を一時的に停止する。この時、当該店舗で設定された他の受取方法、即ち店舗受取とドライブスルーについては通常通りの注文受付を継続する。また、停止中に停止解除指示を受け付けると、停止していた駐車場受取を指定した注文の受付を再開する。なお一時停止の受付はこれに限られず、店舗において事前に登録された受取方法のうち任意のものを選択して、一時的に注文の受付を停止してもよい。
【0037】
注文手段13は、注文者端末3を介して、注文者から、店舗と、当該店舗において登録された受取方法の選択肢の中から選択される、注文商品の受取方法と、当該受取方法について登録された対応時間の範囲内で指定される注文商品の受取時間と、の入力を受け付け、注文情報としてデータベースDBに登録する。
【0038】
本実施形態では、店舗ごとに、テイクアウト注文における取扱商品が登録されており、注文者が商品を選択して、当該店舗で提供される受取方法及び受取時間を指定した注文を行う。このとき、取扱商品や受取方法及びその対応時間は、店舗ごとに異なっているため、注文者は最初に店舗を指定した上で注文情報の入力を行う。そして、指定された店舗の設定に従って、当該店舗における受取方法及びその対応時間の範囲内で、注文者が受取時間を選択することができる。なお、受取時間は、例えば現在時刻より30分以上後や、当日から1か月以内等、調理時間や管理等を考慮して更に条件を加えてもよい。
【0039】
また本実施形態では、受取方法として駐車場受取を設定可能である。注文手段13は、商品の受取方法として駐車場受取が指定された注文について、注文商品の受け取り場所となる注文者の車両に関する車両情報の入力を受け付けて注文情報として登録する。具体的には、注文者が店舗を訪れる際に乗車する車両のナンバープレートの番号として4桁の数字と、車両の色の入力が車両情報として受け付けられる。
【0040】
ここで注文手段13は、ナンバープレートの番号として、4桁以下の数字の入力を受け付けて登録する。例えば入力画面において、1桁目に数字が入力され、間に「・」が入力されて以下の桁に再度数字が入力される等、ナンバープレートの形式と異なる桁数の入力ができないように構成される。また、入力を受け付けた後に、データベースDBへの登録を行わずに入力内容に誤りがある旨の警告を出力する構成としてもよい。
【0041】
表示手段14は、注文者から上記のような注文に関する入力を受け付けるための注文画面や、店舗の設定入力を受け付けるための設定画面等を、店舗端末2及び注文者端末3に表示させる。注文画面においては、上記の注文情報を入力するために、受取方法の選択肢とともに、店舗について設定された対応時間が、受取方法ごとに表示される。
【0042】
以下、本実施形態における各種の画面の表示例を示して具体的に説明する。図3は、店舗端末2において表示される、店舗ごとの営業時間、及び、各店舗における受取方法ごとの対応時間を設定するための、営業時間設定画面の表示例である。営業時間設定画面W1は、営業時間設定部W11と、対応時間設定部W12を備える。
【0043】
営業時間設定部W11においては、店舗の営業時間を登録することができる。「曜日別選択」を選択すると、曜日の選択部が表示され、曜日を選択して曜日別の営業時間が登録できる。曜日別選択においては、7種類の曜日の他、祝日用の設定や臨時の対応時間についても選択可能である。「一括選択」を選択すると、全ての曜日に共通の営業時間を登録することができる。登録された営業時間の情報は、営業時間設定部W11の下部にリスト表示される。図3の例では、曜日に関わらず(全ての曜日で)00:00~24:00の営業時間が登録されている。なお店舗が営業しない曜日については、営業時間を登録しないことで休業日と認識される。
【0044】
対応時間設定部W12においては、テイクアウト商品について店舗が提供する受取方法ごとの対応時間を登録することができる。ここで、受取方法ごとの対応時間はいずれも、営業時間設定部W11において登録された営業時間の範囲内で設定されることが好ましく、営業時間の範囲内で受取方法ごとの対応時間の指定を受け付ける構成としてもよい。
【0045】
ここでも営業時間設定部W11と同様に、「曜日別選択」及び「一括選択」により、曜日ごとの対応時間を設定できる。対応時間設定部W12は、設定可能な受取方法ごとに表示され、図3では「駐車場受取」の設定部分が表示されているが、下にスクロールすることにより、他の受取方法、即ちドライブスルーと店舗受取についても同様の形式で対応時間の設定が可能である。ここで本実施形態では、各受取方法への対応可否についてもこの画面で設定される。即ち、店舗において対応時間の設定がされている受取方法が、当該店舗において提供される受取方法であり、対応時間の設定がされていない受取方法については、当該店舗では注文時に選択不可となる。
【0046】
このような画面を介して店舗端末2から入力された情報は、設定手段11によって受け付けられ、店舗と対応付けてデータベースDBに登録される。そして、注文者による注文時には、この設定に従って注文が受け付けられる。
【0047】
図4は、注文者端末3において表示される、注文画面の表示例を示す図である。注文画面W2は、注文者が店舗を選択し、更にその店舗において提供される商品を選択した状態で購入手続きに進む指示を入力した場合に表示される画面である。注文手段13は、このような画面を介して注文者端末3から入力された情報を受け付けて、注文情報としてデータベースDBに登録する。
【0048】
注文画面W2は、受取方法選択部W21と、受取時間選択部W22を備える。また図示しないがこの他にも、支払い方法の選択やクレジットカード情報の入力、クーポン、注文者の氏名や連絡先を含む個人情報等、テイクアウト注文に必要な情報の入力部を備えており、注文手段13はこれらの情報を注文情報として受け付ける。
【0049】
受取方法選択部W21には、店舗によって設定された受取方法の選択肢が、受取方法別の対応時間とともに表示される。図4の例では、店内受取、ドライブスルー、駐車場受取のいずれも可能な店舗における注文画面の例が示されており、それぞれ00:00~24:00、00:00~24:00、01:00~23:00が対応時間として表示されている。このとき、何れかの受取方法が停止手段12によって一時停止されている場合には、当該受取方法の選択肢を表示しない、又は選択できない形態で表示することが好ましい。又は、停止されている受取方法の選択肢が選択された場合に、注文手段13が当該受取方法が停止中である旨の警告を出力してもよい。
【0050】
ここで更に本実施形態では、駐車場受取(図4における「駐車場で受け取る(オンライン決済のみ)」)が選択されると、更に車両情報の入力欄(図4における「来店される車両情報を入力してください」の枠内)が表示される。車両情報の入力欄には、車両の色と車両のナンバープレートの番号の選択部が表示される。色としては、事前にシステム側で登録されている選択肢の中から選択を受け付ける。ナンバープレートの番号としては、桁ごとに0~9の数字又は「・」の記号の中から選択させる。ここで日本のナンバープレートは4桁以下の番号であるため、数字と数字の間に「・」が入ったり、左詰めの数字が入力されたりした場合には、注文手段13がエラーと判断し、図4に示すように車両情報の入力欄において「車両No.に誤りがあります。正しい形式の車両No.を指定してください。」等といった警告が表示される。
【0051】
受取時間選択部W22においては、受取方法選択部W21において選択された受取方法の対応時間の範囲内で、受取時間の選択を受け付ける。具体的には、受取時間選択部W22では、受取時間の選択肢が、選択された受取方法の対応時間の範囲内で表示され、選択可能となっている。なお、受取方法の選択より前に受取時間を選択させてもよい。例えば、受取時間を営業時間の範囲内で指定させ、指定された受取時間を含む対応時間が設定されている受取方法のみを選択可能としてもよい。このようにすることで、注文手段13は、受取方法と、指定された受取方法について登録された対応時間の範囲内で指定される受取時間と、を含む注文情報を受け付ける。
【0052】
以上のようにして注文情報が登録されると、店舗端末2に注文情報が送信され、伝票が出力される。伝票には、注文番号、受取時間、注文者名、注文者電話番号、合計金額、支払金額、支払方法、注文商品、受取方法を含む情報が印字される。また受取方法が「駐車場受取」である場合には、車両情報として車両の色及びナンバープレートの数字が表示される。なお伝票の出力は、注文情報が登録された時点で自動的に行われてもよいし、店舗端末2が出力指示を受け付けた場合に行われてもよい。
【0053】
また注文情報が登録されると、店舗端末2及び注文者端末3の双方から、注文情報の確認ができるようになる。図5は、注文者端末3において表示される注文確認画面の表示例を示す図である。注文確認画面W3には、注文情報として、注文商品と、金額と、注文番号と、受取時間と、受取方法と、支払方法と、注文者情報(注文時に入力した個人情報)と、が表示されている。
【0054】
また注文確認画面W3は、店舗に到着した時に、商品を受け取るためにスタッフを呼び出すための呼出ボタン(図5の「駐車場に到着しました 従業員呼び出し」)を備えている。呼出ボタンは、受取時間の所定時間前、例えば10分前から選択が可能になり、注文者によって選択されると、店舗端末2に注文情報を特定する情報とともに通知が送信され、店舗端末2において音声が出力されるとともに注文情報が表示される。
【0055】
図6は、店舗端末2において表示される注文一覧画面の表示例を示す図である。注文一覧画面W4である。注文一覧画面W4には、店舗に対する注文情報の一覧が表示される。ここで表示される注文情報は、受取時間の指定や注文日時等により、フィルタリングや並べ替えが可能である。一覧においては、注文情報として受取時間と、顧客の個人情報と、注文の状態とが表示される。注文の状態としては、顧客が上述の注文確認画面W3において呼出ボタンを操作したか否かと、店舗側で商品の準備状態と、が表示される。
【0056】
またこの他、まだ商品の受け渡しが完了していない注文のうち、最も早い受取時間を店舗端末2の画面上に表示してもよい。これにより、次のテイクアウト注文の時刻を確認し、店舗内での人員配置や商品の準備の計画に役立てることができる。
【0057】
また注文一覧画面W4を含む、店舗側の画面(店舗端末2において表示される画面)は、停止指示部W41を含んでいる。本実施形態では、駐車場受取についてのみ停止指示を受け付けるため、図6では駐車場受取の停止指示部W41のみ表示されているが、受取方法ごとに停止指示部を表示し、停止手段12が各受付方法の停止指示を受け付けてもよい。
【0058】
図6の停止指示部W41は、停止指示が受け付けられていない状態の表示を示している。停止指示部W41が選択されると、停止手段12が停止指示を受け付け、店舗に対応付けて駐車場受取を一時停止する旨の情報をデータベースDBに登録する。例えば、店舗ごとの受取方法の設定情報において、駐車場受取を示す情報に停止フラグを立てる等の処理が想定される。
【0059】
停止指示が受け付けられると、停止指示部W41の表示形態が変化する。本実施形態では、停止指示部W41の色が変わり、停止指示部W41上に表示される文字が「駐車場受取設定ONにする」に変化する。この状態で再度停止指示部W41を操作することにより、停止手段12が停止の解除指示を受け付け、駐車場受取を指定した注文の受付を再開する。
【0060】
図7は、店舗端末2において注文情報の詳細を表示する注文詳細画面の表示例を示す図である。注文詳細画面W5は、注文番号、注文日時(受注日時)、注文商品、価格、支払い情報、注文者の個人情報(お客様情報)、受取方法を含む注文情報を表示する。
【0061】
特に受取方法表示部W51において、駐車場受取が指定されている場合には、車両情報として、車両の色及びナンバープレートの数字が表示される。これにより、店舗のスタッフが注文詳細画面W5において注文者の車両に関する情報を確認して注文者の車両まで商品を届けることができる。
【0062】
そして商品の受け渡しが完了すると、スタッフが店舗端末2を介して注文の状態を変更する入力を行うことで、注文情報における状態が「準備中」から「受渡済」に変更され、商品代金の支払が確定される。
【0063】
以上のように、本実施形態の注文システムによれば、テイクアウト注文における複数の受取方法について、店舗側が柔軟に対応時間を設定して運用できる。また、店舗が受取方法ごとに対応時間を設定できるようにすることで、受取方法によっては店舗側がテイクアウト注文に対応できる、という場合に受取方法を限定して提供することができ、注文者にとってもテイクアウトを利用できる機会が増える効果が期待できる。
【0064】
特に、駐車場受取を実現するために、注文情報として車両情報を登録し、表示させることにより、専用の設備がない店舗においても、注文者が車両から降りることなく商品の受け渡しを実現することができ、多様な要望に応えることができる。更に、駐車場受取等、受取方法によっては店舗の人員確保が必要となるが、店舗側の入力により一時的に特定の受取方法を停止できるようにすることで、状況に応じて複数の受取方法を運用することが可能となる。
【符号の説明】
【0065】
1 :サーバ装置
2 :店舗端末
3 :注文者端末
11 :設定手段
12 :停止手段
13 :注文手段
14 :表示手段
NW :ネットワーク
W1 :営業時間設定画面
W11 :営業時間設定部
W12 :対応時間設定部
W2 :注文画面
W21 :受取方法選択部
W22 :受取時間選択部
W3 :注文確認画面
W4 :注文一覧画面
W41 :停止指示部
W5 :注文詳細画面
W51 :受取方法表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7