(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023032161
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】染着除去方法
(51)【国際特許分類】
A61K 8/66 20060101AFI20230302BHJP
A61Q 1/14 20060101ALI20230302BHJP
A61K 8/98 20060101ALI20230302BHJP
A61K 8/9722 20170101ALI20230302BHJP
A61K 8/02 20060101ALI20230302BHJP
【FI】
A61K8/66
A61Q1/14
A61K8/98
A61K8/9722
A61K8/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021138110
(22)【出願日】2021-08-26
(71)【出願人】
【識別番号】521378956
【氏名又は名称】有限会社カットインギャル美容室
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】梅津 啓一
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083BB22
4C083BB24
4C083CC23
4C083DD17
4C083EE07
(57)【要約】
【課題】染料が付着した部分に対して的確に塗布することが難しい。
【解決手段】皮膚に付着した染料を除去する染着除去方法であって、複数のパウダーを含む染着除去剤を塗布対象である皮膚に塗布し、塗布した染着除去剤を洗い流し、前記パウダーには、酵素パウダーとサンゴパウダーと真珠パウダーとクロレラパウダーとが含まれている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚に付着した染料を除去する染着除去方法であって、
複数のパウダーを含む染着除去剤を塗布対象である皮膚に塗布し、塗布した染着除去剤を洗い流し、
前記パウダーには、酵素パウダーとサンゴパウダーと真珠パウダーとクロレラパウダーとが含まれている
染着除去方法。
【請求項2】
酵素パウダーとサンゴパウダーと真珠パウダーとクロレラパウダーとを所定の割合で混合した混合パウダーを所定の液体で練り上げることで染着除去剤を生成し、
生成した染着除去剤を塗布対象である皮膚に塗布する
請求項1に記載の染着除去方法。
【請求項3】
前記混合パウダーを前記液体であるシャンプー液で練り上げる
請求項2に記載の染着除去方法。
【請求項4】
前記混合パウダーは、酵素パウダーとサンゴパウダーと真珠パウダーとクロレラパウダーとを3対2対1対1の割合で混合したパウダーである
請求項2または3に記載の染着除去方法。
【請求項5】
皮膚に付着した染料を除去する際に用いる染着除去剤であって、
酵素パウダーとサンゴパウダーと真珠パウダーとクロレラパウダーとが所定の割合で含まれている
染着除去剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、染着除去方法、染着除去剤に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪の生え際などの皮膚に付着した、毛髪染色用の染料を除去する際に用いられる技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、尿素および/またはチオ尿素、および、亜硫酸塩および/またはアルカリ成分を配合することを特徴とする染着除去剤が記載されている。特許文献1によると、上記構成により除去効果および皮膚刺激抑制効果を十分に得ることが出来る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のような染着除去剤は、一般的には液体であることが多い。このような液体の染着除去剤の場合、染料が付着した部分に対して的確に塗布することが難しい、という課題が生じていた。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上述した課題である、染料が付着した部分に対して的確に塗布することが難しい、という課題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態である染着除去方法は、
皮膚に付着した染料を除去する染着除去方法であって、
複数のパウダーを含む染着除去剤を塗布対象である皮膚に塗布し、塗布した染着除去剤を洗い流し、
前記パウダーには、酵素パウダーとサンゴパウダーと真珠パウダーとクロレラパウダーとが含まれている
という構成をとる。
【0008】
また、本発明の他の形態である染着除去剤は、
皮膚に付着した染料を除去する際に用いる染着除去剤であって、
酵素パウダーとサンゴパウダーと真珠パウダーとクロレラパウダーとが所定の割合で含まれている
という構成をとる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、以上のように構成されることにより、染料が付着した部分に対して的確に塗布することが可能な染着除去方法、染着除去剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】染着除去方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態においては、 毛髪の生え際などの皮膚に付着した、毛髪染色用の染料を除去する際などに利用可能な染着除去方法について説明する。後述するように、本実施形態で説明する染着除去方法では、スポンジなどの塗布部材を用いて、複数のパウダーを含む染着除去剤を皮膚などの塗布対象に塗布する。そして、シャワーなどを用いて、塗布した染着除去剤を洗い流す。
【0012】
なお、本実施形態で説明する染着除去方法は、例えば、シャンプー剤(洗髪剤)を用いて髪を洗浄する際などに行うことが出来る。染着除去方法は、髪の洗浄前や洗浄後など上記例示した以外のタイミングで行われてもよい。
【0013】
染着除去剤は、複数のパウダーを含んでいる。例えば、染着除去剤は、複数のパウダーを所定の割合で混合した混合パウダーを所定の液体で練り上げることで生成することが出来る。練り上げは手のひらの上で行ってもよいし、所定の容器上で行ってもよい。一例として、染着除去剤は、皮膚などに付着した染料の除去を行う直前など、染料の除去に応じたタイミングで生成してよい。染着除去剤は、上記例示した以外のタイミングで生成してもよい。
【0014】
図1は、混合パウダーの構成例を示している。
図1を参照すると、混合パウダーには、例えば、酵素パウダー、サンゴパウダー、真珠パウダー、クロレラパウダーなどが含まれている。一例として、混合パウダーには、酵素パウダー、サンゴパウダー、真珠パウダー、クロレラパウダーのすべてが含まれる。混合パウダーには、酵素パウダー、サンゴパウダー、真珠パウダー、クロレラパウダーのうちの一部が含まれてもよい。混合パウダーには、上記例示した以外のパウダーが含まれてもよい。
【0015】
ここで、酵素パウダーとは、タンパク質分解酵素であるプロテアーゼや脂質分解酵素であるリパーゼなどのうちの少なくとも1つを含む粉末のことをいう。酵素パウダーを含むことで、汚れの除去などを期待することが出来る。また、サンゴパウダーとは、サンゴを粉末状に加工したものをいう。サンゴパウダーを含むことで、汚れの吸着や、消臭・抗菌・紫外線防止効果などを期待することが出来る。また、真珠パウダーとは、真珠を粉末状に加工したものをいう。真珠パウダーを含むことで、真珠パウダーに含まれるカルシウム、アミノ酸、ミネラルなどにより、肌の保護、保湿・細胞活性作用などを期待することが出来る。また、クロレラパウダーとは、クロレラを粉末状に加工したものをいう。クロレラパウダーを含むことで、クロレラパウダーに含まれるクロロフィルやカルチノイドなどにより、抗酸化作用などを期待することが出来る。なお、本発明においては、酵素パウダー、サンゴパウダー、真珠パウダー、クロレラパウダーなどの加工方法については特に限定しない。つまり、本発明は、任意の方法で粉末に加工した、酵素パウダー、サンゴパウダー、真珠パウダー、クロレラパウダーを用いることが出来る。
【0016】
また、
図1で示すように、混合パウダーには、上述した酵素パウダー、サンゴパウダー、真珠パウダー、クロレラパウダーなどが所定の割合で含まれている。例えば、混合パウダーには、酵素パウダー、サンゴパウダー、真珠パウダー、クロレラパウダーが3対2対1対1の割合で含まれている。より具体的には、例えば、混合パウダーは、30gの酵素パウダーと20gのサンゴパウダーと10gの真珠パウダーと10gのクロレラパウダーとを混ぜ合わせたものである。上記割合で混合することで、より効果的に染着を除去することが出来る。なお、混合パウダーに含まれる各パウダーの割合は、上記例示した以外であってもよい。
【0017】
なお、混合パウダーは、予め各種パウダーを混合することにより事前に生成していてもよいし、染着除去剤を生成する際に各種パウダーを混合することなどにより生成してもよい。
【0018】
染着除去剤は、上述した混合パウダーに所定の液体を加えて練り上げることで生成する。換言すると、混合パウダーに液体を加えた後、混合パウダーと液体とが混ざり合うように所定回数(任意の回数でよい)こね回すことで、染着除去剤を生成する。ここで、混合パウダーに加える液体とは、例えば、シャンプー剤である。シャンプー剤を用いることで、より違和感なく的確に染着を除去することが出来る。また、液体には、シャンプー剤とともに、または、シャンプー剤の代わりに、洗顔剤を用いてもよい。なお、本実施形態においては、シャンプー剤や洗顔剤については特に限定しない。シャンプー剤や洗顔剤は、一般的なものであってよい。例えば、シャンプー剤は、髪を洗浄する際に用いるシャンプー剤と同じものであってもよい。
【0019】
なお、混合パウダーに加える液体は、上記例示した以外であってもよい。例えば、混合パウダーには所定の温度のお湯などを、シャンプー剤とともに、または、シャンプー剤の代わりに、加えてもよい。
【0020】
以上が、染着除去剤の一例である。続いて、
図2を参照して、上述した染着除去剤を用いた染着除去方法について説明する。
【0021】
図2は、染着除去方法の一例を示している。
図2を参照すると、まず染着除去剤を生成する(ステップS101)。例えば、上述した4種類のパウダーを含む混合パウダーをシャンプー液などの液体で練り上げることで、染着除去剤を生成する。一例として、シャンプー剤を用いて髪を洗浄する際などに、染着除去剤を生成してよい。なお、事前に染着除去剤を生成しておいて場合などにおいて、ステップS101の処理は省略してもよい。
【0022】
スポンジなどの塗布部材を用いて、生成した染着除去剤を皮膚などの塗布対象に塗布する(ステップS102)。この際、事前に濡らしたスポンジを用いることが望ましい。例えば、顔に塗布する場合、フェースラインに沿って所定圧で円を描くように塗布する。こすりつけないように、軽いタッチで塗布することが望ましい。なお、スポンジは、化粧用スポンジなどの一般的なものであってよい。
【0023】
最後に、シャワーなどを用いて、塗布した染着除去剤を洗い流す(ステップS103)。例えば、髪の洗浄時にシャンプー剤を洗い流す際に、髪についたシャンプー剤と一緒に塗布した染着除去剤を洗い流してよい。
【0024】
このように、本実施形態で説明した染着除去方法では、複数のパウダーを所定の割合で混合した混合パウダーを所定の液体で練り上げることで生成した染着除去剤を用いて染料を除去する。このように生成した染着除去剤を用いることで、塗布状態を可視化することができ、的確にポイントに染着除去剤を塗布することが出来る。また、使用量なども可視可できるため、非常に経済的である。
【0025】
なお、本実施形態で説明した染着除去方法は、塗布対象である皮膚などに炎症がある場合は使用しない方が望ましい。
【0026】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における染着除去方法の構成の概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0027】
(付記1)
皮膚に付着した染料を除去する染着除去方法であって、
複数のパウダーを含む染着除去剤を塗布対象である皮膚に塗布し、塗布した染着除去剤を洗い流し、
前記パウダーには、酵素パウダーとサンゴパウダーと真珠パウダーとクロレラパウダーとが含まれている
染着除去方法。
(付記2)
酵素パウダーとサンゴパウダーと真珠パウダーとクロレラパウダーとを所定の割合で混合した混合パウダーを所定の液体で練り上げることで染着除去剤を生成し、
生成した染着除去剤を塗布対象である皮膚に塗布する
付記1に記載の染着除去方法。
(付記3)
前記混合パウダーを前記液体であるシャンプー液で練り上げる
付記2に記載の染着除去方法。
(付記4)
前記混合パウダーは、酵素パウダーとサンゴパウダーと真珠パウダーとクロレラパウダーとを3対2対1対1の割合で混合したパウダーである
付記2または3に記載の染着除去方法。
(付記5)
皮膚に付着した染料を除去する際に用いる染着除去剤であって、
酵素パウダーとサンゴパウダーと真珠パウダーとクロレラパウダーとが所定の割合で含まれている
染着除去剤。
【0028】
以上、上記実施形態等を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。