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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023003232
(43)【公開日】2023-01-11
(54)【発明の名称】収納具
(51)【国際特許分類】
   A45C 11/00 20060101AFI20221228BHJP
【FI】
A45C11/00 E
A45C11/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021104290
(22)【出願日】2021-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】神 教雄
(72)【発明者】
【氏名】山崎 裕二
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045BA21
3B045CB05
3B045CE07
3B045DA23
3B045FA01
(57)【要約】
【課題】ノートパソコン等に装着して持ち運ぶようにすることが可能な収納具において、ノートパソコン等から取り外した状態で大きなスペースを占有しないようにする。
【解決手段】第一の面板部1Aと、第一の面板部1Aの一端側に左の折曲部2aを介して設けられる第二の面板部1Bと、第一の面板部1Aの他端側に右の折曲部2bを介して設けられる第三の面板部1Cと、これら面板部1A、1B、1Cの少なくともいずれか、若しくは複数にわたって小物類を収納可能とする収納部S1~S5、S0とを備えた収納具Sが、第二及び第三の面板部1B、1Cを第一の面板部1Aに対して略または完全に面一とする第一の姿勢と、第二及び第三の面板部1B、1Cを第一の面板部1Aに対して折り曲げ各面板部1A、1B、1Cの下縁1Aa、1Ba、1Caを下側に配した状態で自立可能な第二の姿勢(Q)とを取り得るようにする。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の面板部と、
第一の面板部の一端側に少なくとも1の折曲部を介して設けられる第二の面板部と、
第一の面板部の他端側に少なくとも1の折曲部を介して設けられる第三の面板部と、
これら面板部の少なくともいずれか、若しくは複数の面板部にわたって小物類を収納可能とする収納部と
を備えた収納具であって、
第二及び第三の面板部を第一の面板部に対して略または完全に面一とする第一の姿勢と、
第二及び第三の面板部を第一の面板部に対して折り曲げ、各面板部の下縁を下側に配した状態で自立可能な第二の姿勢と
を取り得る収納具。
【請求項2】
3つ以上設けた面板部のうち少なくとも2つの面板部の下縁を傾斜させている請求項1記載の収納具。
【請求項3】
電子機器に付帯させるための取付部を備えている請求項1又は2記載の収納具。
【請求項4】
前記取付部が、第二の面板部から第一の面板部を通過して第三の面板部に至るバンドを備えている請求項3記載の収納具。
【請求項5】
前記第二の姿勢をとる際に前記第二及び第三の面板部を離間させた状態でこれらを拘束する拘束手段を設けている請求項1、2、3又は4記載の収納具。
【請求項6】
前記第二及び第三の面板部に隣接させてこれら面板部から外方に突出した位置に移動可能な片状部をそれぞれ設け、これら片状部に前記拘束手段を設けている請求項5記載の収納具。
【請求項7】
第二の姿勢を取る際にいずれかの面板部に物品を傾斜姿勢で立てかけておくことができるとともに、当該面板部の下方に物品を下方から支持する物品保持部を設けている請求項1、2、3、4、5又は6記載の収納具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に情報機器等とともに用いられる収納具に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、ノートパソコンを持ち運ぶにあたって、ノートパソコンに接続するケーブルや、ノートパソコンとともに用いられるマウス等の周辺機器、スマートホン、筆記具等を別途いわゆるPCオーガナイザ等と称される収納具に収納し、その収納具をノートパソコンに装着して持ち運ぶようにすることが考えられてきている(例えば、非特許文献1を参照)。
【0003】
しかして、このような収納具を取り外してノートパソコンを使用する際には、その付近に収納具を自立させた状態で天板面等に載置しておくようにしている。ところが、従来のものは収納具の幅寸法を変化させることなく天板面等に載置しておくようになっていることから、当該収納具が天板面上の空間を大きく占有してしまうという問題が存在する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】“コードや周辺機器はノートPCに装着!近距離移動のストレスを減らす「beblau」 - CAMPFIRE (キャンプファイヤー)”、[online]、[令和3年5月28日検索]、インターネット<URL: https://camp-fire.jp/projects/view/226413>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような事情に着目してなされたもので、ノートパソコン等に装着して持ち運ぶようにすることが可能であるとともに、ノートパソコン等「から取り外した状態で大きなスペースを占有しない構成の収納具を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明に係る収納具は、第一の面板部と、第一の面板部の一端側に少なくとも1の折曲部を介して設けられる第二の面板部と、第一の面板部の他端側に少なくとも1の折曲部を介して設けられる第三の面板部と、これら面板部の少なくともいずれか、若しくは複数の面板部にわたって小物類を収納可能とする収納部とを備えた収納具であって、第二及び第三の面板部を第一の面板部に対して略または完全に面一とする第一の姿勢と、第二及び第三の面板部を第一の面板部に対して折り曲げ、各面板部の下縁を下側に配した状態で自立可能な第二の姿勢とを取り得るものである。
【0007】
請求項2記載の発明に係る収納具は、請求項1記載のものにおいて、3つ以上設けた面板部のうち少なくとも2つの面板部の下縁を傾斜させているものである。
【0008】
請求項3記載の発明に係る収納具は、請求項1又は2記載のものにおいて、電子機器に付帯させるための取付部を備えているものである。
【0009】
請求項4記載の発明に係る収納具は、請求項3記載のものにおいて、前記取付部が、第二の面板部から第一の面板部を通過して第三の面板部に至るバンドを備えているものである。
【0010】
請求項5記載の発明に係る収納具は、請求項1、2、3又は4記載のものにおいて、前記第二の姿勢をとる際に前記第二及び第三の面板部を離間させた状態でこれらを拘束する拘束手段を設けているものである。
【0011】
請求項6記載の発明に係る収納具は、請求項5記載のものにおいて、前記第二及び第三の面板部に隣接させてこれら面板部から外方に突出した位置に移動可能な片状部をそれぞれ設け、これら片状部に前記拘束手段を設けているものである。
【0012】
請求項7記載の発明に係る収納具は、請求項1、2、3、4、5又は6記載のものにおいて、第二の姿勢を取る際にいずれかの面板部に物品を傾斜姿勢で立てかけておくことができるとともに、当該面板部の下方に物品を下方から支持する物品保持部を設けているものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ノートパソコン等に装着して持ち運ぶようにすることが可能であるとともに、ノートパソコン等から取り外した状態で大きなスペースを占有しない構成の収納具を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る収納具の第一の姿勢における正面図。
図2】同実施形態に係る収納具の第一の姿勢における背面図。
図3図1におけるA-A線に沿った拡大断端面図。
図4図1におけるB-B線に沿った拡大断端面図。
図5図4における要部拡大図。
図6】同実施形態に係る収納具のノートパソコンへの装着態様を示す図。
図7】同実施形態に係る収納具の第二の姿勢における斜視図。
図8】同実施形態に係る収納具の第二の姿勢における正面図。
図9】同実施形態に係る収納具の第二の姿勢における左側面図。
図10】同実施形態に係る収納具の第二の姿勢における右側面図。
図11図8におけるZ矢視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施形態を図面を参照しつつ以下に述べる。
【0016】
本実施形態の収納具Sは、主にノートパソコンNPとともに用いられる、いわゆるPCオーガナイザ等と称されるもので、図1図3図6図7及び図11に示すように、第一の面板部1Aと、第一の面板部1Aの左側に左の折曲部2aを介して設けられる第二の面板部1Bと、第一の面板部1Aの右側に右の折曲部2bを介して設けられる第三の面板部1Cとを備えている。また、この収納具Sは、第二及び第三の面板部1B、1Cを第一の面板部1Aに対して略面一とする図1図6に示す第一の姿勢(P)と、第二及び第三の面板部1B、1Cを第一の面板部1Aに対して折り曲げ、各面板部1A、1B、1Cの下縁1Aa、1Ba、1Caを下側に配した状態で自立可能な図7図11に示す第二の姿勢(Q)とを取り得るようになっている。
【0017】
第一の姿勢(P)においては、図1図3及び図6に示すように、第一の面板部1Aは正面視幅方向中央に配されており、第二の面板部1Bは第一の面板部1Aの正面視左側に隣接した状態で配されており、第三の面板部1Cは第一の面板部1Aの正面視右側に隣接隣接した状態で配されている。第一の面板部1Aと第二の面板部1Bとの間には左の折曲部2aが介在しているとともに、第一の面板部1Aと第三の面板部1Cとの間には右の折曲部2bが介在している。
【0018】
第一の面板部1Aは、図1図3図5図7及び図8に示すように、第一の芯材11Aと、例えばポリエステル210Dといった繊維で作られ第一の芯材11Aの両面を覆う布製の第一の芯被覆材12Aと、第一の芯材11Aの上部の前方の部位に添接し例えば合成皮革により形成された第一の表面材13Aと、第一の芯材11Aの下部の前方に配され伸縮性を有する布製の第一のポケット部材14Aとを備えており、全体として矩形状をなしている。なお、第一のポケット部材14Aの上端部は第一の表面材13Aの下端部を覆っている。第一の芯被覆材12Aと第一のポケット部材14Aとの間には、第一の表側の収納部S1が形成されている。この収納部S1には、例えばスマートホン等を収納することが想定されている。そして、図1及び図6に示すように、この第一の面板部1Aの下縁1Aaは水平である。この第一の面板部1Aの下端部には、図1図4及び図6図8に示すように、スマートホンPHなどの物品を当該第一の面板部1Aに立てかけておく際に物品を下方から支持する物品保持部15が設けられている。この物品保持部15は、例えば合成皮革製のシート状の部材を折り返して形成しており、基端部を芯被覆材12Aとポケット部材14Aとの間に挿入した状態で第一の芯材11A、第一の芯被覆材12A及び第一のポケット部材14Aに縫合してある。
【0019】
第二の面板部1Bは、図1図3及び図9に示すように、第二の芯材11Bと、例えばポリエステル210Dといった繊維で作られ第二の芯材11Bの両面を覆う布製の第二の芯被覆材12Bと、第二の芯材11Bの上部の前方の部位に添接し例えば合成皮革により形成された第二の表面材13Bと、第二の芯材11Bの下部の前方に配され伸縮性を有する布製の第二のポケット部材14Bとを備えており、全体として矩形状をなしている。なお、第二のポケット部材14Bの上端部は第二の表面材13Bの下端部を覆っている。第二の芯被覆材12Bと第二のポケット部材14Bとの間には、第二の表側の収納部S2が形成されている。この収納部S2には、例えばマウス等を収納することが想定されている。そして、図1及び図6に示すように、この第二の面板部1Bの下縁1Baは、外側端に向けて上昇する方向に傾斜している。
【0020】
第三の面板部1Cは、図1図3図7及び図10に示すように、第三の芯材11Cと、例えばポリエステル210Dといった繊維で作られ第三の芯材11Cの両面を覆う布製の第三の芯被覆材12Cと、第三の芯材11Cの上部の前方の部位に添接し例えば合成皮革により形成された第三の表面材13Cと、第三の芯材11Cの下部の前方に配され伸縮性を有する布製の第三のポケット部材14Cとを備えており、全体として矩形状をなしている。なお、第三のポケット部材14Cの上端部は第三の表面材13Cの下端部を覆っている。そして、図1及び図6に示すように、この第三の面板部1Cの下縁1Caは、外側端に向けて上昇する方向に傾斜している。加えて、この第三の面板部1Cには、図1及び図3に示すように、その幅方向中央よりやや外側の部位において第三の芯材11C、第三の芯被覆材12C、第三の表面材13C及び第三のポケット部材14Cを縫合する部分縫合部1Cbが設けられている。その上、第三のポケット部材14Cの下部の外方には当該ポケット部材14Cと同様の素材により作られた外ポケット部材16が配されている。第三の芯被覆材12Cと第三のポケット部材14Cとの間には、部分縫合部より第一の面板部1A側に第三の表側の収納部S3が形成されているとともに、部分縫合部より外側端側に第四の表側の収納部S4が形成されている。これらの収納部S3、S4には、例えばペン等を収納することが想定されている。そして、第三のポケット部材14Cと外ポケット部材16との間には、外収納部S5が形成されている。この収納部S5には、例えばイヤホン等を収納することが想定されている。
【0021】
ここで、第一ないし第三の芯被覆材12A、12B、12Cは、図1図3及び図6に示すように、同一のシート状の布素材により一体に形成されている。第一ないし第三の表面材13A、13B、13Cも、同一のシート状の合成皮革等により一体に形成されている。第一ないし第三のポケット部材14A、14B、14Cも、同一のシート状の伸縮性を有する布素材により一体に形成されている。以下、第一ないし第三の芯被覆材12A、12B、12Cを形成する部材を「芯被覆材12」、第一ないし第三の表面材13A、13B、13Cを形成する部材を「表面材13」、第一ないし第三のポケット部材14A、14B、14Cを形成する部材を「ポケット部材14」とそれぞれ称することがある。一方、第一ないし第三の芯部材11A、11B、11Cは互いに独立している。
【0022】
左の折曲部2aは、図1及び図3に示すように、第一の面板部1Aと第二の面板部1Bとの境界部における芯被覆材12、表面材13及びポケット部材14を縫合して形成したものである。
【0023】
右の折曲部2bは、図1及び図3に示すように、第一の面板部1Aと第三の面板部1Cとの境界部における芯被覆材12、表面材13、ポケット部材14及び外ポケット部材16を縫合して形成したものである。
【0024】
一方、図2図5及び図11に示すように、芯被覆材12の裏面の後方にはメッシュ部材3が配されており、芯被覆材12とメッシュ部材3との間には第一ないし第三の面板部1A、1B、1Cに跨がる裏側の収納部S0が形成されている。この収納部S0には、例えばノートパソコンのACアダプタといった比較的大型のものを収納することが想定されている。芯被覆材12の上端には裏側の収納部S0の上端を形成する細長いメッシュ状の布製の上蓋部材4aの幅方向一端部が縫着されているとともに、上蓋部材4aの幅方向他端部とメッシュ部材3の上端部との間には同じく裏側の収納部S0の上端を形成する線ファスナ4bが縫着されている。なお、図2及び図3に示すように、このメッシュ部材3の幅方向両端部には、マチを形成可能にすべくタック3aが形成されている。
【0025】
さらに、この収納具Sの裏側、すなわちメッシュ部材3の後方における高さ方向中央近傍部には、図2図3図6及び図11に示すように、この収納具Sを電子機器に付帯させるための取付部5が設けられている。この取付部5は、以下に示すようなバンド51を含んでいる。すなわち、この取付部5は、ゴム製のバンド51の両端部をメッシュ部材3及び芯被覆材12に縫合してなるものであり、このバンド51を弾性変形させてバンド51とメッシュ部材3との間にノートパソコンNP等の電子機器を挿入することにより電子機器に付帯させることができるようになっている。さらに本実施形態では、取付部5の両端部の後方すなわちバンド51の両端部の後方に、第二及び第三の面板部1B、1Cに隣接させてこれら面板部1B、1Cから外方に突出した位置に移動可能な片状部6をそれぞれ設けている。この片状部6は例えば合成皮革により形成されており、一端部6aをメッシュ部材3及び芯被覆材12に縫合してなり、他端部6bを第二又は第三の面板部1B、1Cの外方に回動させることができるようになっている。また、この片状部6は、図2及び図3に示すように、一端部6aより若干内側に変位した部位、具体的にはメッシュ部材3のタック3aに対応する部位6cでバンド51に縫合されている。そして、この取付部5を利用して、図6に示すようにこの収納具SをノートパソコンNP等の電子機器に装着することができる。ここで、前述したように片状部6が一端部6aより若干内側に変位した部位6cでバンド51に縫合されているので、収納具SをノートパソコンNP等の電子機器に装着する際には、バンド51の伸びに伴い、片状部6の他端部6bが第二又は第三の面板部1B、1Cの外方にそれぞれ回動するようになっている。
【0026】
しかして、この収納具Sは、図7図11に示すように、第二及び第三の面板部1B、1Cをそれぞれ第一の面板部1Aの前方に折り曲げ、これら第二及び第三の面板部1B、1Cの下縁1Ba、1Caを接地させることにより第二の姿勢(Q)をとることができる。その上で、第二の姿勢(Q)をとる際に第二及び第三の面板部1B、1Cを離間させた状態でこれらを拘束する拘束手段であるホック7を設けている。このホック7は、図2図3及び図11に示すように、本実施形態では一方の片状部6に雄部材7aが、他方の片状部6に雌部材7bがそれぞれ設けられ、両片状部6をそれぞれ第二及び第三の面板部1B、1Cから後方に突出させた状態でホック7の雄部材7aと雌部材7bとを係合させることにより、第二及び第三の面板部1B、1Cが離間した状態で拘束されるようになっている。
【0027】
そして、この収納具Sが第二の姿勢(Q)をとり自立した状態において、物品保持部15を介して第1の面板部1Aの前方にスマートホンPHなどの物品を保持させることができる。
【0028】
なお、L1及びL2はメッシュ部材3の上縁及び下縁を挟持するグログランテープである。L3は芯被覆材12の上縁を挟持するグログランテープである。8は第一ないし第三の芯材11A~11C、芯被覆材12、表面材13、ポケット部材14、外ポケット部材16、メッシュ部材3、バンド51及び片状部6を重ね合わせた状態で、外周縁部においてグログランテープL1~L3とともに縫合する外縫合部である。
【0029】
ここで、図1は本収納具Sの第一の姿勢(P)における正面図である。図2は同収納具Sの第一の姿勢(P)における背面図である。図3図1におけるA-A線に沿った拡大断端面図である。図4図1におけるB-B線に沿った拡大断端面図である。図5図4における要部拡大図である。図6はノートパソコンNPに同収納具Sを装着した状態を示す図である。図7は同収納具Sの第二の姿勢(Q)における斜視図である。図8は同収納具Sの第二の姿勢(Q)における正面図である。図9は同収納具Sの第二の姿勢(Q)における左側面図である。図10は同収納具Sの第二の姿勢(Q)における右側面図である。図11図8における概略的なZ矢視図である。各図において、各部材の厚みは誇張してあり、また、わかりやすくするために厚み方向に隣接する部材間に若干の隙間を挿入した状態で示しているが、厚み方向に隣接する部材同士は、少なくとも縫合された部位では略又は完全に密着している。
【0030】
以上に述べたように、本実施形態によれば、第一の姿勢(P)でノートパソコンNP等の電子機器に付帯させることにより装着して持ち運ぶようにすることが可能であるとともに、ノートパソコンNP等の電子機器から取り外した状態では第二の姿勢(Q)をとる状態で自立させることにより、大きなスペースを占有しないようにすることができる。
【0031】
また、第二及び第三の面板部1B、1Cの下縁1Ba、1Caをそれぞれ傾斜させているので、これら面板部1B、1Cの下縁1Ba、1Caが天板面等の載置面に接した状態で自立させることにより、傾斜した第二の姿勢(Q)でこの収納具Sを安定して自立させることができる。
【0032】
加えて、バンド51を備えた取付部5を有しているので、この取付部5を利用してノートパソコンNP等の電子機器に装着することにより、持ち運びの際に電子機器と一体的に取り扱うことができる。
【0033】
その上、バンド51が、第二の面板部1Bから第一の面板部1Aを通過して第三の面板部1Cに至るものであるので、この収納具Sを電子機器に装着する際に、バンド51を弾性変形させつつ第二及び第三の面板部1B、1Cを第一の面板部1Aに対して折り曲げてバンドと面板部1A、1B、1Cとの間の空間の幅を容易に調節することができる。
【0034】
さらに、第二の姿勢(Q)をとる際に第二及び第三の面板部1B、1Cを離間させた状態でこれらを拘束する拘束手段であるホック7を設けているので、第二の姿勢(Q)で第二及び第三の面板部1B、1Cの端部同士が接触する態様と比較して、面板部1B、1C同士を離間させた状態に維持することにより安定して第二の姿勢(Q)にある収納具Sを自立させることができる。
【0035】
そして、第二及び第三の面板部1B、1Cに隣接させてこれら面板部1B、1Cから外方に突出した位置に移動可能な片状部6をそれぞれ設け、これら片状部6にホック7を設けているので、このような拘束手段として機能するホック7を無理なく設けることができる。
【0036】
加えて、この面板部1Aの下方に物品を下方から支持する物品保持部15を設け、第二の姿勢(Q)を取る際にこの物品保持部15を介して第一の面板部1AにスマートホンPH等の物品を傾斜姿勢で立てかけておくことができるので、第二の姿勢(Q)を取る収納具Sの前方にスマートホンPHなどの物品を安定して保持させることができる。
【0037】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
【0038】
例えば、上述した実施形態では、第一の面板部の左右両側に第二及び第三の面板部を隣接させて設けており、合計3つの面板部を備えているが、4つ以上の面板部を備える収納具に本発明を適用してもよい。すなわち、第一の面板部と第二の面板部との間に第四の面板部を有し、合計4つの面板部を備える収納具や、第一の面板部と第二の面板部との間に第四の面板部を有するとともに第一の面板部と第三の面板部との間に第五の面板部を有し、合計5つの面板部を備える収納具等に本発明を適用してもよい。
【0039】
また、上述した実施形態では、第一の面板部の下縁を水平なものとし、第二及び第三の面板部の下縁を第一の面板部から遠ざかるにつれ上方に傾斜させているが、他の面板部の下縁を水平なものとしてもよい。例えば、第二の面板部の下縁を水平なものとし、第一の面板部の下縁を第二の面板部から遠ざかるにつれ上方に傾斜させ、第三の面板部の下縁を第一の面板部から遠ざかるにつれ上方に傾斜させたものであっても、第二の面板部の下縁と第一の面板部の下縁とがなす角度が第一の面板部の下縁と第三の面板部の下縁とがなす角度に等しければ、上述した実施形態に係るものと同様に第二の姿勢をとる収納具を傾斜させた状態で安定的に自立させることができる。
【0040】
さらに、ノートパソコン等の電子機器に装着させるための取付部の構成は、上述した実施形態に係るもの以外に、任意のものを採用してよい。
【0041】
加えて、第二の姿勢を保持させる手段も、上述した実施形態に係る拘束手段以外に、任意のものを採用してよい。
【0042】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
【符号の説明】
【0043】
S…収納具
1A…第一の面板部
1Aa…第一の面板部の下縁
1B…第二の面板部
1Ba…第二の面板部の下縁
1C…第三の面板部
1Ca…第三の面板部の下縁
15…物品保持部
2a、2b…折曲部
5…取付部
51…バンド
6…片状部
7…拘束手段(ホック)
S1~S5、S0…収納部
(P)…第一の姿勢
(Q)…第二の姿勢
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11