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特開2023-32392車両用チェッカ付きドアヒンジ、および該ドアヒンジを備えた車両
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  • 特開-車両用チェッカ付きドアヒンジ、および該ドアヒンジを備えた車両 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023032392
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】車両用チェッカ付きドアヒンジ、および該ドアヒンジを備えた車両
(51)【国際特許分類】
   E05D 11/10 20060101AFI20230302BHJP
   B60J 5/04 20060101ALI20230302BHJP
【FI】
E05D11/10
B60J5/04 K
B60J5/04 L
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021138506
(22)【出願日】2021-08-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】591162686
【氏名又は名称】株式会社ニイテック
(74)【代理人】
【識別番号】100111224
【弁理士】
【氏名又は名称】田代 攻治
(72)【発明者】
【氏名】岩内 謙治
(72)【発明者】
【氏名】貴連川 満信
【テーマコード(参考)】
2E032
【Fターム(参考)】
2E032BA06
2E032CA01
2E032EA03
2E032EB05
2E032EC02
(57)【要約】
【課題】車両ドアのヒンジ機能に加えてドアを任意の開度で維持するチェック機能をも備えた、操作性、信頼性、耐久性に優れた車両用のチェッカ付きドアヒンジを提供する。
【解決手段】車体側とドア側のいずれか一方に固定される第1ヒンジブラケット10と、いずれか他方に固定される第2ヒンジブラケット20と、両ブラケット10、20を回動可能に軸支する断面略長円形のヒンジピン21と、ヒンジピン21の外周を覆って第1ヒンジブラケット10と共に回動するアウターケース11とから構成される。ヒンジピン21は、断面長軸上の中心から偏心した位置で第1ヒンジブラケット10を回動可能に支持し、第2ヒンジブラケット20に固定される。ヒンジピン21の断面長軸上の両端に配置されてスプリング24で付勢される一対の節度ローラ23が、アウターケース11の内周面に設けられた係止凹部11a-11cの1つにはまり、ドアを所定開度位置で維持する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体側またはドア側のいずれか一方に固定される第1ヒンジブラケットと、いずれか他方に固定される第2ヒンジブラケットと、両ヒンジブラケットを回動可能に連結してドア開閉動作の回動中心を形成するヒンジピンと、当該ヒンジピンの外周を覆って前記第1ヒンジブラケットと共に回動するアウターケースとから構成され、前記ヒンジピンと前記アウターケースとの間にドアの開閉位置を所定角度に維持するチェック機構を備えた車両用チェッカ付きドアヒンジにおいて、
前記ヒンジピンは、前記回動中心の軸方向に垂直な面で切断した断面が略長円形であり、該軸方向両端から前記第1ヒンジブラケットを回動可能に支持する軸支部と前記第2ヒンジブラケットに固定されるキー部とが同軸で突出しており、当該突出する位置が、前記略長円形断面の長軸の中心から外れて前記第2ヒンジブラケットを取り付ける車体側またはドア側の取り付け面から離れる方向に偏心しており、
前記チェック機構は、
前記ヒンジピンの断面の長軸方向の両端の内、少なくとも前記偏心により前記突出する位置が離れる側の一端で前記軸方向に設けられたスリット溝内に収納され、前記断面の長軸方向に空けられた空洞内に収納されたスプリングの付勢力によって前記スリット溝から外部に露出する節度ローラと、前記アウターケースの内周面に設けられた複数の係止凹部とから構成され、
ドアの開閉動作に伴う前記第1と第2両ヒンジブラケットの相対回動により、前記節度ローラが前記アウターケースの内周面を転がって前記複数の係止凹部のいずれか1つにはまった際の節度抵抗によってドアをその開度位置で維持するチェック機能を果たすことを特徴とする車両用チェッカ付きドアヒンジ。
【請求項2】
前記空洞が前記ヒンジピンの前記長軸方向に貫通しており、前記スリット溝が前記ヒンジピンの前記長軸方向の両端に設けられ、該スリット溝内に収納される一対の節度ローラの双方に対して前記空洞内に収納されたスプリングが付勢力を及ぼすよう構成されている、請求項1に記載された車両用チェッカ付きドアヒンジ。
【請求項3】
ドア全開位置において、前記略長円形断面のヒンジピン外周面の一部が前記アウターケースの内周面の一部に当接し、これにより前記ヒンジピンとアウターケースとの相対回動を拘束してドア全開位置のストッパとして機能するよう構成されている、請求項1に記載された車両用チェッカ付きドアヒンジ。
【請求項4】
前記アウターケースの軸方向両端が一対のケースカバーにより閉鎖され、前記ヒンジピンと前記アウターケースの間に形成される内部空間に潤滑剤が充填されている、請求項1に記載された車両用チェッカ付きドアヒンジ。
【請求項5】
前記ヒンジピンの軸方向両端から突出して前記第2ヒンジブラケットに固定される前記キー部の代わりに、前記ヒンジピンの軸方向両端にキー穴が空けられ、当該キー穴内に第2ヒンジブラケット20Aのキー孔20aにもはまる共通のキーが挿入されて前記ヒンジピンと前記第2ヒンジブラケットが固定されるよう構成された、請求項1に記載された車両用チェッカ付きドアヒンジ。
【請求項6】
車体側に対してドアを開閉自在に連結するヒンジ機構に加え、ドアを所定の開度位置に維持するチェック機構をも内蔵する車両用チェッカ付きドアヒンジを備えた車両において、当該車両用チェッカ付きドアヒンジが請求項1から請求項5のいずれか一に記載された車両用チェッカ付きドアヒンジであることを特徴とする車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両ドアを車体側に開閉可能に連結するドアヒンジに関し、特には車両ドアを所定開度位置に維持するチェック機能をも備えた車両用チェッカ付きドアヒンジ、並びに該車両用チェッカ付きドアヒンジを備えた車両に関する。
【背景技術】
【0002】
車両ドアを車体側に開閉可能に連結する従来技術における伝統的な支持機構では、上下一対のドアヒンジと、これとは別にチェック機構とを備えていた。この際のドアヒンジは、車体側とドア側のいずれか一方に固定される第1のヒンジブラケットと、いずれか他方に固定される第2のヒンジブラケットの双方の軸取付け穴にヒンジピンを挿通させることで両者を相対回動可能に連結する構造からなっていた。一方チェック機構は、一端が車両ボデー側に回動可能に取り付けられた長尺のチェッカの他端を車両ドア内に挿入し、当該挿入部分がドアの開閉に応じてドアボデーを出入りする際にチェッカの長手方向に設けられた凹凸部をドア内部に配置されたばね等で付勢されたローラ等で挟むことによりドアの開度を所定角度で維持するよう構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
しかしながらこのような構造では、ヒンジ機構とチェック機構とを別々に取り付ける必要があり、両者間での調整を含む取り付けの手間や重量がかさむなどの問題があってこれに対処するためチェック機構をドアヒンジに内蔵させる各種の改善案が提案されている。図7は、その改善案の1つとして特許文献2に開示されたチェック機構を内蔵した従来技術におけるドアヒンジ構造を示している。図7において当該ドアヒンジ構造は、第1と第2の両ヒンジブラケット(15、16)と、軸方向中央で切断された一対のヒンジピン(17、18)とから構成されたヒンジに対し、第2のヒンジブラケットと一体に設けられた収納孔(27)内に図の中央部分に表示されたチェック機構を収納するよう構成されている。当該チェック機構は、両ヒンジピンに掘られた保持溝(40、41)にはまる一対の係合ピン(35、36)がばね(37)の付勢力によってカムシート(28、29)の係止凹部(32~34)に向けて押圧され、第1と第2の両ヒンジブラケットの相対回動によっていずれかの係合ピンがいずれかの係止凹部に嵌った際の節度抵抗によってドアを所定位置に維持するよう構成されている。
【0004】
しかしながら以上の構成では、回動中心となるヒンジピンを中央で切断したことによるヒンジ構造としての剛性低下が懸念される。また係合ピンの係止凹部へのはまり込みによる節度抵抗が、ドア回転中心からのアーム長さが十分に取れないために制約されるほか、係合ピンが係止凹部に出入りする際の係合凹部側壁との接触による回転方向が係合ピンの長手方向両側で逆向きとなるためローラとしての機能(転がる機能)を果たすことなくこじられるなどにより、操作性、耐久性、信頼性に難があるとの課題があった。
【0005】
なお、以上図7を参照した上記説明中で使用した括弧付きの符号は、いずれも特許文献2に関してのみ適用されたものであり、以下に示す本願発明に係る各要素で使用する符号と整合するものではない。
【0006】
上述した課題を解消するため、本願出願人と同一出願人にかかる特許文献3ではヒンジピンを二重構造とし、外周を覆う外筒内に設けられた係合溝に内部のピンからスプリングによりローラを押圧することでドアを所定の開閉中間位置で維持する構造を開示している。図8はその全体図を示すもので、同図に示すチェッカ付きドアヒンジ1は、車体側もしくはドア側のいずれか一方に固定されるメールと呼ばれる左右一対に分割された第1ヒンジブラケット10と、いずれか他方に固定されるフィメールと呼ばれる第2ヒンジブラケット20と、その中間にある符号11~14およびその内部に含まれる後述するチェック機構とから構成されている。
【0007】
図9は、図8に示すチェッカ付きドアヒンジ1をヒンジ軸に垂直な面で切断した断面図を示している。同図において、外筒となるアウターケース11の内周面にはそれぞれ一対のスライダ22に支持された節度ローラ23が軸対称位置で当接しており、スプリング24によってスライダ22および節度ローラ23はアウターケース11の内周面に向けて付勢されている。アウターケース11の内周面にはドア開閉時の開度位置を維持する節度抵抗を付与するための節度ローラ23がはまり込む係止凹部11a-11cを含むプロファイルが形成されている。図9は第1、第2両ヒンジブラケットの取付け面が略直角となるドア閉鎖状態を示しており、ここでは閉鎖位置からドアを僅かに開いた位置、中程度開いた位置、全開した位置を維持する第1から第3の係止凹部11a-11cが内周面の軸対称位置に一対組設けられている。
【0008】
以上のように構成された図8図9に示すチェッカ付きドアヒンジ1の動作は、ユーザによるドアの開閉によって第1ヒンジブラケット10と第2ヒンジブラケット20との間でヒンジピンとしても機能するインナーケース21を中心として両者が相対回動する。このとき、第1ヒンジブラケット10と一体になったアウターケース11の内周面に第2ヒンジブラケット20と一体になって相対回動する節度ローラ23が当接していることから、節度ローラ23がプロファイル上を回転移動してアウターケース11内周面の係止凹部11a-11cに出入りし、いずれかの係止凹部にはまった際の節度抵抗によってヒンジ1の回動が一旦抑制され、その位置に対応する開度でドアが維持されてチェッカ機能が果たされる。係止凹部11a-11cにはまった状態からの節度ローラ23の脱却は、ユーザがドアを開閉する作動力が伝わることにより可能となる。
【0009】
特許文献3に開示された上記チェッカ付きドアヒンジ1の特徴は、ヒンジの回動中心が空洞となっているためスプリング24、節度ローラ23、スライダ22が余裕をもって配置することができる点にある。このためスプリング24には十分な付勢力が付与できると共に、特殊形状ではない市販のコイルスプリングの利用も可能である。また、節度抵抗を生む構造が、特許文献2に示す技術とは異なって滑りや捩じりではなく節度ローラ23がアウターケース11の内面に当接して転がる構造となっているため、動作が極めて円滑であり、かつ摩擦が僅かとなって耐久性、安定性に優れたものとなる点も挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2004-190431号公報
【特許文献2】特開2006-348694号公報
【特許文献3】特開2020-153118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献3に開示されたチェッカ付きドアヒンジには、上記のような従来技術に対する顕著な効果が見られたものの、未だ改善の余地があった。車両用ドアの外形を車両正面から見ると、上下方向に直線状ではなく中央付近で外側方向に湾曲して広がっていることが分かる。このため、ドア開放時にその広がった先端部分においてドア側の縁とボデー側の縁とが接近し、干渉し易い状況にある。これを回避するためには、ドア支持の回転中心、すなわちヒンジピンの位置をボデー側の固定箇所であるピラー表面から車幅方向外側へ所定距離離す必要がある。図8に示すような特許文献3のドアヒンジ1では、ヒンジピン部分が二重構造となって径が拡大して大型化しており、取り付けた際にドアヒンジ1とドアボデー内側との隙間が減少して作業性にも影響を与えることがあり得た。
【0012】
以上より、本発明はチェック機構を内蔵して拡径・大型化したドアヒンジにおいて、ヒンジピン位置をピラー表面から所定距離離してもヒンジピンとドアボデーとの間に要求される所定間隔を確保することができ、これによる設計自由度を高めることを可能としたヒンジピン構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、二重構造となったドアヒンジの内、中央側に位置するヒンジピンのドアの回転中心となる軸の位置をヒンジピンの中心から偏心させ、ヒンジピンを覆って節度抵抗を発生させるためのアウターケースを当該偏心した軸を中心に回動させることで、ピラー表面の取付け面からのヒンジピン高さを抑制し、上記課題を解決するもので、具体的には以下の内容を含む。
【0014】
すなわち、本願発明に係る1つの態様は、車体側またはドア側のいずれか一方に固定される第1ヒンジブラケットと、いずれか他方に固定される第2ヒンジブラケットと、両ヒンジブラケットを回動可能に連結してドア開閉動作の回動中心を形成するヒンジピンと、当該ヒンジピンの外周を覆って前記第1ヒンジブラケットと共に回動するアウターケースとから構成され、ドアの開閉位置を所定角度に維持するチェック機構を前記ヒンジピンとアウターケースとの間に備えた車両用チェッカ付きドアヒンジに関する。前記ヒンジピンは、回動中心の軸方向に垂直な面で切断した断面が略長円形であり、該軸方向両端から前記第1ヒンジブラケットを回動可能に支持する軸支部と前記第2ヒンジブラケットに固定されるキー部とが同軸で突出しており、当該突出する位置が、前記略長円形断面の長軸の中心から外れて前記第2ヒンジブラケットの車体側またはドア側の取り付け面から離れる方向に偏心している。そして前記チェック機構は、前記ヒンジピンの断面の長軸方向の両端の内、少なくとも前記偏心により前記突出する位置が離れる側の一端で前記軸方向に設けられたスリット溝内に収納され、前記断面の長軸方向に空けられた空洞内に収納されたスプリングの付勢力によって前記スリット溝から外部に露出する節度ローラと、前記アウターケースの内周面に設けられた複数の係止凹部とから構成されている。当該車両用チェッカ付きドアヒンジは、ドアの開閉動作に伴う前記第1と第2両ヒンジブラケットの相対回動により、前記節度ローラが前記アウターケースの内周面を転がって前記複数の係止凹部のいずれか1つにはまった際の節度抵抗によってドアをその開度位置で維持するチェック機能を果たすことを特徴としている。
【0015】
前記空洞は前記ヒンジピンの長軸方向に貫通させることができ、前記スリット溝を前記ヒンジピンの長軸方向の両端に設けて当該スリット溝内に収納される一対の節度ローラを配し、双方の節度ローラに対して前記空洞内に収納されたスプリングが付勢力を及ぼすよう構成することができる。
【0016】
ドア全開位置において、前記略長円形断面のヒンジピン外周面の一部が前記アウターケースの内周面の一部に当接し、これにより前記ヒンジピンとアウターケースとの相対回動を拘束してドア全開位置のストッパとして機能するよう構成することができる。また、前記アウターケースの軸方向両端を一対のケースカバーにより閉鎖し、これによって前記ヒンジピンと前記アウターケースの間に形成される内部空間に潤滑剤を充填することで操作性、耐久性に優れたドアヒンジを提供することができる。
【0017】
上述したドアヒンジの変形態様として、前記ヒンジピンの軸方向両端から突出して第2ヒンジブラケットに固定されるキー部の代わりに、前記ヒンジピンの軸方向両端にキー穴を空け、当該キー穴内に第2ヒンジブラケット20Aのキー孔20aにもはまる共通のキーを挿入することで前記ヒンジピンと前記第2ヒンジブラケットとを固定するよう構成されてもよい。
【0018】
本発明に係る他の態様は、車体側に対してドアを開閉自在に連結するヒンジ機構に加え、ドアを所定の開度位置に維持するチェック機構をも内蔵する車両用チェッカ付きドアヒンジを備えた車両であって、当該車両用チェッカ付きドアヒンジが上述したいずれかの車両用チェッカ付きドアヒンジであることを特徴とする車両に関する。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施により、従来技術では別物となっていたドアチェッカをヒンジピン内に内蔵することにより部品点数、重量、コストの低減を可能にすると共に、ドアの回転中心をボデー側のピラー表面から所定距離離しつつもヒンジピンとドアボデーとの間に所定隙間を確保して設計自由度を高め、かつ十分な節度抵抗と耐久性、信頼性を備えたチェッカ付きドアヒンジを提供することができ、車両ドアの開閉時における所定開度の維持を確実に果たすことでユーザに快適性を提供するという技術的効果を奏するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施の形態に係る車両用チェッカ付きドアヒンジの外観を示す斜視図である。
図2図1に示す車両用チェッカ付きドアヒンジの内部構造を示す一部切欠き分解斜視図である。
図3図1に示す車両用チェッカ付きドアヒンジを回動中心軸に沿った面で切断した側面断面図である。
図4図1に示す車両用チェッカ付きドアヒンジを回動中心軸に垂直な面で切断した側面断面図である。
図5図1に示す車両用チェッカ付きドアヒンジのチェック機構の構成要素の一部を示す斜視図である。
図6図1に示す車両用チェッカ付きドアヒンジの変形態様を示す斜視図である。
図7】特許文献2に開示された従来技術に係る車両用チェッカ付きドアヒンジの内部構造を示す分解斜視図である。
図8】特許文献3に開示された従来技術に係る車両用チェッカ付きドアヒンジの外観を示す斜視図である。
図9図8に示す車両用チェッカ付きドアヒンジを回動中心軸に垂直な面で切断した側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態に係る車両用のチェッカ付きドアヒンジについて図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る車両用チェッカ付きドアヒンジ1(以下、単に「ドアヒンジ1」ともいう。)の外観を表している。ドアヒンジ1は、車体側もしくはドア側のいずれか一方に固定されるメールと呼ばれる左右一対に分割された第1ヒンジブラケット10と、いずれか他方に固定される同じく左右一対に分割されたフィメールと呼ばれる第2ヒンジブラケット20と、両ヒンジブラケット10、20を結んでドアの開閉中心を形成するヒンジピン21と、両ヒンジブラケット10、20の中間部分に保持された符号11~14に示す構成要素、およびその内部に含まれる後述するチェック機構とから構成されている。従来技術で知られたドアヒンジと比較するとこの中間部分の径が太いのはドアチェック機構を内蔵していることによる。
【0022】
図2は、本実施の形態に係るドアヒンジ1の内部構造の構成要素を分解して示している。概要としては、図の左右両側にいずれも分割表示されたL字状の一対の第1ヒンジブラケット10および一対の第2ヒンジブラケット20が配置され、その中間にヒンジピン21と、ヒンジピン21を覆うように配置されるアウターケース11との二重構造により形成されたチェック機構から構成されている。図2ではアウターケース11の図の上方一部を切り欠いて内部が見えるように表示している。ヒンジピン21の軸方向の中央には軸方向と直交する図の上下方向に空洞22が開口している。この空洞22内にスプリング24が挿入されて図の上下両端に配置される一対の節度ローラ23を弾性力で付勢し、両節度ローラ23をアウターケース11の内周面に向けて押し付けるよう構成されている。なお、本明細書でいう「軸方向」とは、ヒンジピン21が図2の左右にある第1ブラケット10、第2ブラケット20を結んで回動軸を形成している軸の方向をいう。
【0023】
略円筒形状のアウターケース11の図の左右両端は、各Oリング28を介してケースカバー12で両側から封鎖され、ヒンジピン21とアウターケース11の間に形成される内部空間に潤滑剤の封入を可能にする。ヒンジピン21の軸方向両端からはドアヒンジ1の回動中心を形成する軸受部21aとキー部21bが同軸で突出している(図では右側端のみが見える)。この内、軸受部21aはケースカバー12に設けられた孔を貫通した後にブッシュ15を介して第1ヒンジブラケット10に設けられた軸受孔10aにはまり、左右両側の第1ヒンジブラケット10を回動可能に軸支する。両第1ヒンジブラケット10は、連結ピン14によってそれぞれかしめにより固定されることにより、左右両第1ヒンジブラケット10が一体化される。一方、軸受部21aから同軸で突出したキー部21bはさらに延びて図の左右両脇に配置された一対の第2ヒンジブラケット20のキー孔20aにはまり、かしめによって固定される。その結果、アウターケース11を含む符号10番台の上記各構成要素は左右一対の第1ヒンジブラケット10と一体となるよう固定され、ヒンジピン21を含む符号20番台の上記各構成要素は左右一対の第2ヒンジブラケット20と一体となるよう固定され、この両者が相対回動するものとなる
【0024】
ここまで説明した本実施の形態に係るドアヒンジ1の概略構造は、図8図9に示す特許文献3に記載されたドアヒンジ1と基本的に同様である。両者が顕著に相違し、また本願発明の骨子となるのは、図2に概略示すようにヒンジピン21から軸方向両側に突出してドアヒンジ1の回動中心軸を形成する軸受部21a、キー部21bが、ヒンジピン21の断面の中心から偏心して図の上方に位置していることである。図3を参照してこの状況をさらに説明する。図3は、ドアヒンジ1を軸方向に沿う面で切断した断面図を示している。図の中央で左右に延びるヒンジピン21は、両側に延びる軸支部21aにおいて左右一対の第1ヒンジブラケット10をそれぞれ回動可能に軸支しており、さらに延びるキー部21bにおいて左右一対の第2ヒンジブラケット20のキー孔20aに圧入後かしめにより固定されていることが分かる。ヒンジピン21の図の上下両端に配置された一対の節度ローラ23の軸方向中心線CL上の中点となる×印で示すローラセンタRCが図9に示す従来技術ではヒンジピン1の中心軸と一致しているが、本実施の形態ではこのローラセンタRCから図の上方に距離dだけ偏心した位置に回動中心軸となるヒンジセンタHCが設けられている。このため、ドアが第1ヒンジブラケット10に固定されているとすると、ドアはローラセンタRCではなくヒンジセンタHCを中心に回動し、その際にアウターケース11はヒンジピン21の周囲を偏心して回動することになる。
【0025】
次に図4は、本実施の形態に係るドアヒンジ1を軸方向に垂直な面で切断したときの断面を示している。ここでは煩雑さを回避するため中央の空洞22に配置されるスプリング24を省略して描いている。図4図9に示す特許文献3に開示されたドアヒンジ1に対応したもので、両図を比較すると両ドアヒンジ1の差異が明りょうである。すなわち、図9ではヒンジピン21の中心とアウターケース11の中心とが同軸であり、かつ当該軸がドアヒンジ1の相対回動の中心となるため、断面で見ると両者は同心円状に対向するものとなる。これに対して図4に示す本実施の形態に係るドアヒンジ1では、アウターケース11がヒンジピン21の中心位置となる×印で示すローラセンタRCに対して図の上方に距離dだけ偏心した位置となるヒンジセンタHCを中心に相対回動するため、この回動が可能となるようヒンジピン21およびアウターケース11の断面はそれぞれが円形ではなく異形形状を呈するものとなる。
【0026】
まず図4の中央に位置するヒンジピン21は、上下端で一対の節度ローラ23を支持するスリット溝21cを備えた、図の上下方向に延びる略長円形の断面を呈している。ここで「略長円形」とは、必ずしも楕円でなくても、例えば卵型や上下両端の円弧を共通接線で結ぶ陸上競技場のような形状を含む、一方向に延ばされた概略長円形の形状を意味する。基本的には、偏心して相対回動するアウターケース11の動作と干渉することなく、かつ一対の節度ローラ23をアウターケース11の内周面の所定部分において接触可能に保持でき、自らの中央部分に図示しないスプリング14が収納できる空洞22を有している形状であればよい。本明細書では、図の略長円形状の上下方向に延びる長い方の軸を長軸LAと呼び、ドアヒンジ1の回動中心となる軸であるヒンジセンタHCと区別するものとする。略長円形の断面は必ずしも長軸LAあるいはこれと直交する短軸に対して軸対象となる形状である必要はなく、また組立て時の都合で必要であれば、外周面の一部が削ぎ落された形状となっていてもよい。
【0027】
一方のアウターケース11の断面は、図4において、回動中心であるヒンジセンタHCから下側の節度ローラ23の先端までの距離をRとすると、アウターケース11の内周面と節度ローラ23との接触を可能にするため、ドアが閉鎖した図に示す位置から節度ローラ23が係止凹部11cのドアが全開した位置までの回動角度αの間でヒンジセンタHCを中心とした半径Rの円弧状の内周面となる。同じく図4の左上部分において、回動中心であるヒンジセンタHCから上側の節度ローラ23が接触する位置までの距離をrとすると、ドアの閉鎖から全開までの回動角度αの間で半径rの円弧状の内周面となる。その他の個所においては、この両者をつなぎ、アウターケース11がヒンジピン21の周囲を回動する間に内側のヒンジピン21との干渉が回避される形状であればよい。ドア開閉角度αは車両によって異なり、最大90度まで開く車両もみられるが、一般には70度ほどである。なお、図4では便宜的にヒンジピン21の外周面の一部とアウターケース11の内周面の一部とが接しているように描かれているが、実際にはこの両者は僅かの隙間を介して対向している。
【0028】
図5は、アウターケース11の内周面に設けられた係止部11Aと、これに接触する節度ローラ23、並びに付勢力を及ぼすスプリング24の配置を示しており、煩雑さを避けるためスプリング24を収納するヒンジピン21は省略している。係止部11Aはアウターケース11の軸方向(図の幅方向)の中央部分に設けられており、この部分が他の内周面から隆起してここに係止凹部11a~11cが刻まれている。ドアが開閉し、アウターケース11が図示しないヒンジピン21の周囲を相対回動することによって節度ローラ23がスプリング24の押圧力の作用で係止部11Aに形成された係止凹部11a~11cに順次はまり込み、その各位置でドアを所定開度に維持する。図示の例では係止凹部が3つ設けられ、それぞれドアを僅かに開いた開度28度の位置(11a)、ドアを中程度開いた開度48度の位置(11b)、ドアを全開した開度68度の位置(11c)の3か所でドアを維持するものとしているが、これは一例である。本実施の形態では係止部11Aは図の下側にのみ配置されており、上側の節度ローラ23はアウターケース11の内周面に当接してスプリング24をバックアップする役割を果たしている。
【0029】
以上のように構成された本実施の形態に係るドアヒンジ1の動作は、まず、ユーザによるドアの開閉によって第1ヒンジブラケット10と第2ヒンジブラケット20との間で偏心したヒンジピン21の軸を中心に両者が相対回動する。このとき、第1ヒンジブラケット10と一体になったアウターケース11の内周面に、第2ヒンジブラケット20と一体になって相対回動する節度ローラ23が係止部11Aの上を回転移動して係止凹部11a-11cに順次出入りし、いずれかの係止凹部にはまった際の節度抵抗によってドアヒンジ1の回動が一旦拘束され、その位置に対応する開度でドアが維持されてチェッカ機能が果たされる。係止凹部11a-11cにはまった状態からの節度ローラ23の脱却は、ユーザがドアを開閉する作動力が伝わることにより可能となる。
【0030】
特許文献3の開示より以前に見られたドアチェッカ機構を内蔵する従来技術に係るドアヒンジに対する本実施の形態に係るドアヒンジ1の技術的特徴は、特許文献3に開示された内容と基本的に同様である。すなわち、本実施の形態に係るドアヒンジ1では、ヒンジピン21の軸方向に垂直に空洞が設けられ、スプリング24、節度ローラ23を余裕をもって配置することができる。スプリング24には特殊な要求は不要であり、市販のコイルスプリングでも十分に使用可能である。節度抵抗を生む構造には、滑りや捩じりではなく節度ローラ23がアウターケース11の内面に設けられた係止部11A上を回転して接するよう構成されているため、動作が極めて円滑であり、かつ摩擦が僅かとなって耐久性、安定性に優れたものとなる。加えて、一対のケースカバー12で両端を閉鎖されたアウターケース11内は密閉されていて内部にグリス、オイルなどの潤滑剤が充填できるため、耐久性に優れ、異音の発生を防いだ高品質のドア開閉動作を実現することができる。
【0031】
本実施の形態に係るドアヒンジ1は、以上のような顕著な特徴に加え、特許文献3に記載されたドアヒンジ1に対しても以下のような更なるメリットを得ることができる。
(1)図4に戻って、ドアヒンジ1の図の上方に描かれているのはドアボデーDBの断面(図の左側)とフロントフェンダFFの断面(図の右側、ただしドアヒンジ1がフロントドア用である場合の例)である。ドアヒンジ1は第2ヒンジブラケット20が図の下に位置するフロントピラーFPに固定された例を示している。ドア開閉時におけるドアボデーDBとフロントフェンダFFの両エッジ部分の干渉を避けるためにはドアヒンジ1のヒンジセンタHCは取付け面であるフロントドアピラーFPから所定の距離離れていなければならない。一方、ヒンジピン1の図の上方にはドアボデーDBが迫っており、ヒンジセンタHCを高く上げるとドアボデーDBとの間の間隙sが狭まってドア取付時や他のメンテナンス作業時の作業性を害するものとなる。ドアヒンジ1の取付け面であるフロントピラーFPから図のヒンジセンタHCまでの所定距離の確保が必須であるとして、もしヒンジピン21とアウターケース11が図9に示すような同心円状の配置であったとすれば、図のローラセンタRCの位置をヒンジセンタHCの高い位置に一致させることが必要になり、そうなるとドアヒンジ1とドアボデーDBの間の隙間sが圧迫される。本実施の形態に係るドアヒンジ1では、回転軸となるヒンジセンタHCの位置をローラセンタRCの位置から偏心させて図の上方に距離dだけ移動させているため、逆にドアヒンジ1の高さを距離dだけ低めることになり、その分だけドアヒンジ1とドアボデーDBとの間の隙間sが広がることにつながる。これによってドアヒンジ1とドアボデーDBとの間に十分なスペースを生むことになり、各種の作業性が改善され、ドアヒンジ1の仕様やドア回りの各種諸元の設計自由度を高めるものとなる。この特徴と利点は、上記[発明が解決すべき課題]の項で述べた本願発明の目的に沿うものである。なお、相手側部材との間隙sが広がることによって得られるメリットは、ドアボデーDBとフロントピラーFPとの間で両ヒンジブラケット10、20の取付け位置が入れ替わっても同様に得ることができる。
【0032】
(2)次に、図4に示す本実施の形態に係るヒンジピン21の断面形状は、図9に示すような同心円状の配置ではないため断面形状の自由度が高まる。図4では長軸LA方向に延びた略長円形状としているが、ヒンジ中心HCから下方の節度ローラ23に向けて延びる距離Rの長さはそれなりの自由度が生まれる。この距離Rはヒンジ中心HCから節度ローラ23が接するアウターケース11の内周面までの距離となるが、節度ローラ23が係止凹部11a~11cのいずれかにはまった際、その場でドアの開度を維持する節度抵抗に影響する。すなわち、距離Rが長いほどドアを維持するアーム長が長くなり、その分より大きな節度抵抗力を得ることになる。距離Rを適切に選択することによって、ドア開度を維持するための節度抵抗をより大きくする効果が生じ、あるいは同じ節度抵抗で良ければスプリング24のばね力を低減できるなどの設計自由度を高めるメリットが得られる。
【0033】
(3)ドアを閉鎖位置、全開位置で停止させるためには適切なストッパが必要となる。図4はドアが閉鎖した状態におけるアウターケース11とヒンジピン21との相対位置を示しているが、この状態では図示しないドアのストライカがドアラッチに嵌合してドアが閉鎖位置に維持されるため、ストッパは不要である。これに対してドアの全開時には、同図の下側の節度ローラ23が3つ目の係止凹部11cにはまった位置までアウターケース11とヒンジピン21が相対回動する。この際、ヒンジピン21の外周面の一部である図の右側の辺がアウターケース11の内周面の一部に当接するよう両者をデザインすれば、その状態をドア全開位置のストッパとして機能させることができる。通常は第1ヒンジブラケット10と第2ヒンジブラケット20のいずれか一方に突起部を設けて両者が相対回動した際にこれを相手側ブラケットに当接させてストッパとするのが一般であるが、ヒンジピン21の外周面とアウターケース11の内周面の構成を利用することにより、別途追加部品もしくは追加加工を設けることなくストッパ機能を果たせるメリットが得られる。
【0034】
以上、本実施の形態に係るドアヒンジ1の詳細説明をしてきたが、本実施の形態に係るチェッカ付きドアヒンジ1には図に示したものに対する各種変形態様が考えられる。図6はその一例であり、図1に対応している。図1に示すドアヒンジ1では上述したようにヒンジピン21の両端でそれぞれL字状のヒンジブラケット20の一対をかしめにより固定している。これに対して図6に示すドアヒンジ1Aでは、ヒンジピン21の両端にキー穴21cを空け、その中に第2ヒンジブラケット20Aのキー孔20aを外部から通過した中空キー21dが挿入され、さらに中空キー21d内に外部から挿通された固定ボルト21eの締結もしくは固定ピンの圧入により、ヒンジピン21と第2ヒンジブラケット20Aが固定される。この方式によれば、一対であった図1に示す第2ヒンジブラケット20をU字状の単一部品となる第2ヒンジブラケット20Aに置き換えて簡素化し、軸方向両端に突出部分がなくなったヒンジピン21とアウターケース11を含むチェック機構部分を第2ヒンジブラケット20AのU字状部分の間に横方向から滑り込ませて固定することができるようになる。ただし、固定方法は改善してもヒンジブラケットは置き換えることなく、一対の分離した第2ヒンジブラケット20をそのまま使用することももちろん可能である。
【0035】
その他の変形態様としては、例えば、各図ではスプリング24を収容する空洞を貫通穴とし、断面略長円形の長軸LA方向両端に一対の節度ローラ23を配置するものとしているが、この空洞を貫通穴ではなくて止まり穴とし、図3図4の下側にのみ開口した空洞内にスプリング24を挿入して節度ローラ23を下側のみに配置することもできる。これにより他方の閉鎖した側(図4の上側)の節度ローラ23を廃止し、節度ローラ23用のスリット溝21cの加工削減、構造簡略化、組立て容易化を図ることが考えられる。更なる変形態様としては、図2、3に示すようにヒンジピン21は両端で第2ブラケットにそれぞれかしめによる固定されているが、この内のいずれか一方もしくは双方をボルト締めとし、これにより組み立てた後のドアヒンジ1の分解、再組立てを容易にすることが考えられる。
【0036】
本発明はさらに、上述した実施の形態に述べたドアヒンジ1を備える車両をも包含している。すなわち、本発明に係る車両は、ドアを開閉自在に車体側に連結するヒンジ機構と、ドアを所定の開度位置に維持するチェック機構を備えた車両であって、当該車両が、上述した実施の形態に係るチェック機構を内蔵したチェッカ付きドアヒンジ1を使用していることを特徴としている。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明に係る車両用チェッカ付きドアヒンジは、当該ドアヒンジを製造、販売する産業分野、当該ドアヒンジを装着した車両を製造、販売する産業分野において広く利用することができる。
【符号の説明】
【0038】
1、1A.チェッカ付きドアヒンジ、 10.第1ヒンジブラケット、 11.アウターケース、 11a、11b、11c.係止凹部、 12.ケースカバー、 14.連結ピン、 15. ブッシュ、 20、20A.第2ヒンジブラケット、20a.キー孔、 21.ヒンジピン、21a.軸受部、21b.キー部、21c.キー穴、21d.中空キー、 22.空洞、 23.節度ローラ、 24.スプリング、 28.Oリング。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9