(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000327
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】情報提供システム、情報提供方法及びコンピュータープログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/015 20230101AFI20221222BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021101076
(22)【出願日】2021-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 昭仁
(72)【発明者】
【氏名】辻本 和也
(72)【発明者】
【氏名】小島 克重
(72)【発明者】
【氏名】秋本 幸成
(72)【発明者】
【氏名】冨田 秀樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】ユーザーに対してより有効に情報を提供すること。
【解決手段】ユーザーの将来の位置を示す将来位置情報を取得する将来位置情報取得部と、前記将来位置情報に基づいて、前記ユーザーに提供される情報を判定する提供情報判定部と、前記提供情報判定部によって判定された情報を前記ユーザーに提供する情報提供部と、を備える情報提供システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの将来の位置を示す将来位置情報を取得する将来位置情報取得部と、
前記将来位置情報に基づいて、前記ユーザーに提供される情報を判定する提供情報判定部と、
前記提供情報判定部によって判定された情報を前記ユーザーに提供する情報提供部と、
を備える情報提供システム。
【請求項2】
前記将来位置情報取得部は、前記ユーザーの現在の位置に基づいて、前記将来位置情報を取得する、請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記提供情報判定部は、前記将来位置情報が示す位置に存在する店舗に関連する情報を提供情報として判定する、請求項1又は2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
ユーザーの将来の位置を示す将来位置情報を取得する将来位置情報取得ステップと、
前記将来位置情報に基づいて、前記ユーザーに提供される情報を判定する提供情報判定ステップと、
前記提供情報判定ステップにおいて判定された情報を前記ユーザーに提供する情報提供ステップと、
を有する情報提供方法。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報提供システムとしてコンピューターを機能させるためのコンピュータープログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーに対して有用な情報を提供するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザーに対してレコメンド情報等の有用な情報を提供するシステムが提案されている。例えば特許文献1に記載されたシステムでは、ユーザーの移動先のゾーンに応じて利用者に薦める事項に関する情報であるレコメンド情報をユーザー端末に提供することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のシステムでは、ユーザーに対して提供されるレコメンド情報の有効性(ユーザーの関心を引く程度)が十分ではなかった。
上記事情に鑑み、本発明は、ユーザーに対してより有効に情報を提供することを可能にする技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、ユーザーの将来の位置を示す将来位置情報を取得する将来位置情報取得部と、前記将来位置情報に基づいて、前記ユーザーに提供される情報を判定する提供情報判定部と、前記提供情報判定部によって判定された情報を前記ユーザーに提供する情報提供部と、を備える情報提供システムである。
【0006】
本発明の一態様は、上記の情報提供システムであって、前記将来位置情報取得部は、前記ユーザーの現在の位置に基づいて、前記将来位置情報を取得する。
【0007】
本発明の一態様は、上記の情報提供システムであって、前記提供情報判定部は、前記将来位置情報が示す位置に存在する店舗に関連する情報を提供情報として判定する。
【0008】
本発明の一態様は、ユーザーの将来の位置を示す将来位置情報を取得する将来位置情報取得ステップと、前記将来位置情報に基づいて、前記ユーザーに提供される情報を判定する提供情報判定ステップと、前記提供情報判定ステップにおいて判定された情報を前記ユーザーに提供する情報提供ステップと、を有する情報提供方法である。
【0009】
本発明の一態様は、上記の情報提供システムとしてコンピューターを機能させるためのコンピュータープログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、ユーザーに対してより有効に情報を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の情報提供システム100のシステム構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】位置推定装置30の機能構成を示す概略ブロック図である。
【
図3】情報提供装置40の機能構成を示す概略ブロック図である。
【
図4】情報が提供されるユーザーの概略を示す図である。
【
図5】情報提供システム100の処理の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【
図6】情報提供システム100の処理の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【
図7】情報提供システム100の処理の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の具体的な構成例について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の情報提供システム100のシステム構成を示す概略ブロック図である。情報提供システム100は、複数のユーザー端末10、店舗情報管理装置20、位置推定装置30及び情報提供装置40を備える。各装置は、ネットワーク90を介して通信する。ネットワーク90は、無線通信を用いたネットワークであってもよいし、有線通信を用いたネットワークであってもよい。ネットワーク90は、複数のネットワークが組み合わされて構成されてもよい。
【0013】
ユーザー端末10は、ユーザーによって携帯される情報処理装置である。ユーザー端末10は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末等の装置である。ユーザー端末10は、自装置の位置情報を取得する。位置情報は、位置を示す情報であればどのように定義されてもよい。例えば、位置情報は、緯度及び軽度を示す情報として定義されてもよい。例えば、位置情報は、予め所定の地表を複数に分割することによって得られる領域を示す識別情報として定義されてもよい。
【0014】
ユーザー端末10は、例えばGPS(Global Positioning System)等の衛星測位システムを利用することによって自装置の位置情報を取得してもよい。ユーザー端末10は、例えば1又は複数の基地局装置やアクセスポイントと無線通信することによって、自装置の位置情報を取得してもよい。ユーザー端末10が自装置の位置情報を取得するための仕組みは、どのようなものが使用されてもよい。ユーザー端末10は、自装置の位置情報を所定のタイミングで位置推定装置30に送信する。所定のタイミングは、例えば予め定められた周期(例えば1分ごと、10分ごと、1時間ごと)であってもよいし、位置が変化したタイミングであってもよいし、どのようなタイミングであってもよい。
【0015】
ユーザー端末10は、情報提供装置40から提供情報を受信する。ユーザー端末10は、受信された提供情報をユーザーに対して出力する。提供情報の出力は、例えば文字や画像が表示装置に表示されることによって行われてもよいし、例えば音声がスピーカーから出力されることによって行われてもよいし、どのような態様で行われてもよい。
【0016】
店舗情報管理装置20は、店舗に関連する情報(以下「店舗情報」という。)を管理する情報処理装置である。1つの店舗情報管理装置20によって複数の店舗における店舗情報が管理されていてもよいし、1つの店舗情報管理装置20によって1つの店舗における店舗情報が管理されてもよい。店舗情報管理装置20は、店舗情報を情報提供装置40に対して提供する。店舗情報管理装置20は、例えば新たな店舗情報を入力する際に使用される入力装置や出力装置(例えば表示装置)を備えてもよい。店舗情報管理装置20は、不図示の複数の端末装置(例えば各店舗に配置された端末装置)から店舗情報を受信することで店舗情報の入力を受け付けてもよい。
【0017】
店舗情報は、例えば店舗において販売されている商品に関する情報(以下「商品情報」という。)を含んでもよい。商品情報は、例えば販売されている各商品の名称、消費期限、賞味期限、廃棄期限、価格、数量などの情報を含む。商品情報は、例えばPOS(Point Of Sale)によって管理されてもよい。この場合、店舗情報管理装置20は、POSの一部の装置であってもよいし、POSに接続された外部装置であってもよい。商品情報は、例えば各店舗に関する在庫を管理する在庫管理システムによって管理されてもよい。この場合、店舗情報管理装置20は、在庫管理システムの一部の装置であってもよいし、在庫管理システムに接続された外部装置であってもよい。
【0018】
店舗情報は、例えば各店舗において実施される特売に関する情報(以下「特売情報」という。)を含んでもよい。特売情報は、予め定められた情報を含んでもよいし、店舗や商品を管理する管理者(例えば店長、商品責任者など)によって入力された情報であってもよい。特売情報は、特売が開始される時刻と特売の内容(割引される商品と、その割引の値を示す情報)等の情報を含む。
【0019】
店舗情報は、店舗で提供されるサービスに関する情報(以下「サービス情報」という。)を含んでもよい。サービス情報は、例えば、提供可能なサービスのメニュー(例えば飲食物のメニューや、遊戯設備やスポーツ設備のメニューなど)に関する情報を含んでもよい。サービス情報は、メニューに掲載されているものの中から普段の価格よりも安いメニューに関する情報を含んでもよい。例えば、サービス情報は、安く提供され始める時刻とその内容(割引されるサービスと、その割引の値を示す情報)等の情報を含む。
【0020】
店舗情報は、上述した特売情報のように商品やサービスの料金が値下げされる情報に代えて、ユーザーが使用可能なクーポンを示す情報を含んでもよい。
【0021】
位置推定装置30は、パーソナルコンピューターやサーバー装置等の情報処理装置を用いて構成される。
図2は、位置推定装置30の機能構成を示す概略ブロック図である。位置推定装置30は、通信部31、記憶部32及び制御部33を備える。
【0022】
通信部31は、通信インターフェースを用いて構成される。通信部31は、無線通信又は有線通信でネットワーク90に接続し、他の装置との間でデータ通信する。
【0023】
記憶部32は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部32は、制御部33によって記録されるデータを記憶する。記憶部32に記憶されているデータは、制御部33によって読み出される。記憶部32は、例えば位置情報記憶部321及び学習情報記憶部322として機能する。
【0024】
位置情報記憶部321は、各ユーザー端末10から送信された位置情報を複数記憶する。例えば、位置情報記憶部321は、過去所定の期間にわたって取得された位置情報をユーザー毎(例えばユーザー端末10毎)に記憶してもよい。所定の期間とは、例えば1週間、1カ月間、数カ月間、1年間などである。
【0025】
学習情報記憶部322は、学習部332によって得られる学習結果を示す情報(以下「学習情報」という。)を記憶する。学習情報は、現在のユーザーの位置情報を入力として用いることによって、その後に(将来)そのユーザーが存在する位置を示す位置情報(以下「将来位置情報」という。)を取得するための情報である。学習情報は、いわゆる学習済みモデルとして生成されてもよい。将来位置情報は、例えば予め定められた時間以内(例えば、30分以内、1時間以内、3時間以内など)にユーザーが存在している場所の位置情報を示してもよい。将来位置情報は、例えばそのユーザーが移動する先の位置情報と、その位置情報が示す位置へ移動するまでに要する時間と、を示す情報であってもよい。将来位置情報が示す位置情報は、特定の1箇所の位置を示す情報として定義されてもよいし、範囲を持った領域を示す情報として定義されてもよい。
【0026】
制御部33は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーとメモリとを用いて構成される。制御部33は、CPUがプログラムを実行することによって、位置情報取得部331、学習部332及び位置推定部333として機能する。なお、制御部33の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。プログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されても良い。
【0027】
位置情報取得部331は、ユーザー端末10から、識別情報と位置情報とを取得する。識別情報は、例えば送信元のユーザー端末10又はユーザーを示す識別情報である。識別情報は、例えばユーザー端末10が備えるハードウェア(例えばSIMカードや端末装置)に予め付与されている識別情報であってもよいし、ユーザー端末10にインストールされているアプリケーションにおいて付与されている識別情報であってもよいし、ユーザーに付与されている識別情報(例えばユーザーID、電話番号、メールアドレス)であってもよい。位置情報取得部331は、取得された識別情報及び位置情報を、それらの情報が取得された日時を示す情報と対応づけて位置情報記憶部321に記録する。
【0028】
学習部332は、各ユーザーの過去の複数の位置情報を教師データとして用いることによって学習情報を取得する。学習部332が学習情報を取得するためのアルゴリズムはどのようなものであってもよい。例えば、学習部332は、機械学習を行うことによって学習情報を取得してもよい。例えば、学習部332は、ディープラーニング(深層学習)を行うことによって学習情報を取得してもよい。例えば、学習部332は、統計情報を演算で求めることによって学習情報を取得してもよい。学習部332は、例えばユーザー毎に学習情報を取得してもよい。学習部332は、例えば分類されたユーザーのグループ毎に学習情報を取得してもよい。この場合、ユーザーは近い属性の複数のグループに分類される。このような分類は、例えばユーザーの属性に基づいて行われる。ユーザーの属性には、ユーザーの活動領域に関する情報が含まれることが望ましい。ユーザーの活動領域とは、例えば職場、学校、塾、住居などの位置を示す情報である。ユーザーの属性情報には、活動領域に関する情報に加えてさらに性別や年齢等の情報が含まれてもよい。学習部332は、取得された学習情報を学習情報記憶部322に記録する。
【0029】
位置推定部333は、学習情報記憶部322に記憶されている学習情報と、推定対象のユーザーの現在の位置情報と、に基づいて、推定対象のユーザーがその後に移動する先の位置を示す将来位置情報を推定する。学習情報が、ユーザーの属性情報やユーザーのグループに関する情報を使用して得られた場合には、位置推定部333は、推定対象のユーザーの属性情報やグループに関する情報をさらに使用して推定する。その場合には、記憶部32は、各ユーザーの属性情報やグループに関する情報をさらに記憶してもよい。位置推定部333は、推定結果を情報提供装置40に送信する。
【0030】
情報提供装置40は、パーソナルコンピューターやサーバー装置等の情報処理装置を用いて構成される。
図3は、情報提供装置40の機能構成を示す概略ブロック図である。情報提供装置40は、通信部41、記憶部42及び制御部43を備える。
【0031】
通信部41は、通信インターフェースを用いて構成される。通信部41は、無線通信又は有線通信でネットワーク90に接続し、他の装置との間でデータ通信する。
【0032】
記憶部42は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部42は、制御部43によって記録されるデータを記憶する。記憶部42に記憶されているデータは、制御部43によって読み出される。記憶部42は、例えば属性情報記憶部421、店舗情報記憶部422将来位置情報記憶部423として機能する。属性情報記憶部421は、各ユーザーの属性情報を、ユーザーの識別情報と対応付けて記憶する。属性情報は、性別、年齢(世代)、趣味、職業、所属団体、勤務先、家族構成等のいずれかの情報を1つ以上含む。店舗情報記憶部422は、店舗情報管理装置20から送信される店舗情報を記憶する。将来位置情報記憶部423は、位置推定装置30から送信される将来位置情報を記憶する。
【0033】
制御部43は、CPU等のプロセッサーとメモリとを用いて構成される。制御部43は、CPUがプログラムを実行することによって、店舗情報取得部431、将来位置情報取得部432、提供情報判定部433及び情報提供部434として機能する。なお、制御部43の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されても良い。プログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されても良い。
【0034】
店舗情報取得部431は、店舗情報管理装置20から、店舗識別情報と店舗情報とを取得する。店舗識別情報は、例えば各店舗に予め割り当てられている識別情報である。店舗情報取得部431は、取得された店舗情報を、その店舗を示す識別情報と対応付けて店舗情報記憶部422に記録する。
【0035】
将来位置情報取得部432は、位置推定装置30から、各ユーザーの将来位置情報を取得する。将来位置情報取得部432は、取得された将来位置情報を、ユーザーの識別情報と対応付けて将来位置情報記憶部423に記録する。
【0036】
提供情報判定部433は、各ユーザーについて、提供される情報(提供情報)を将来位置情報に基づいて判定する。例えば、提供情報判定部433は、将来位置情報が示す位置情報において有効に活用することが可能な情報を、ユーザーへの提供情報として判定してもよい。例えば、提供情報は、将来位置情報が示す位置から所定の範囲内(ユーザーが、提供情報を有効に活用可能な時間以内で移動可能な範囲内)に位置する店舗(以下「将来位置店舗」という。)に関する店舗情報を含んでもよい。例えば、提供情報判定部433は、複数の将来位置店舗に関係する複数の店舗情報の中から、ユーザーの属性情報に基づいてユーザーに関連する店舗情報を選択してもよい。
【0037】
例えば、ユーザーの属性が食べ物を購入する属性(例えば、一人暮らしの者、主婦)である場合には、食べ物の在庫がある店の店舗情報や、食べ物の特売を示す店舗情報が提供情報として判定されてもよい。予め情報提供装置40の運営者と店の責任者との間で契約等がなされている場合には、在庫の消費期限や賞味期限に関する所定の条件が満たされた(例えば、残りの期間が所定の長さよりも短くなった)ことに応じて、そのような在庫の商品について割引を行うことを示す情報がユーザーに提供されてもよい。この場合、情報提供装置40は、割引を行うことを示す情報が提供された商品や割引の内容を示す情報を店舗情報管理装置20に提供する。在庫の消費期限や賞味期限に関する所定の条件が満たされたか否かについては、店舗情報管理装置20において判定されてもよい。この場合、店舗情報管理装置20からは、在庫の消費期限や賞味期限に関する情報に代えて、特売情報が店舗情報として情報提供装置40に提供されてもよい。
【0038】
店舗情報取得部431によって特売情報が取得された場合には、提供情報判定部433は、その特売情報が有効な期間のうちその店舗の近く(所定の距離以内)に移動してくる可能性のあるユーザーを将来位置情報に基づいて判定してもよい。提供情報判定部433は、判定された各ユーザーに対して提供される提供情報として、この特売情報が含まれると判定してもよい。
【0039】
店舗情報取得部431によって割引されるサービスに関する情報が取得された場合には、提供情報判定部433は、その割引が有効な期間のうちその店舗の近く(所定の距離以内)に移動してくる可能性のあるユーザーを将来位置情報に基づいて判定してもよい。提供情報判定部433は、判定された各ユーザーに対して提供される提供情報として、この割引されるサービスに関する情報が含まれると判定してもよい。
【0040】
情報提供部434は、提供情報判定部433によって判定された情報が含まれる提供情報を生成する。そして、情報提供部434は、判定対象のユーザーのユーザー端末10に対して、生成された提供情報を送信する。
【0041】
図4は、情報が提供されるユーザーの概略を示す図である。
図4において、点91は、第1の時点におけるあるユーザーの将来位置情報を示す。領域92は、第1の時点におけるあるユーザーが所定の時間以内(例えば15分以内)で移動可能な領域を示す。提供情報判定部433は、ユーザーに対して提供される提供情報を判定する際に、領域92内に位置している店舗(
図4の場合は店舗A)に関する店舗情報を提供情報の候補として判定してもよい。提供情報判定部433は、提供情報の候補の中から、ユーザーの他の情報(例えば属性情報)に基づいて、提供情報を判定してもよい。
【0042】
図5は、情報提供システム100の処理の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。まず、ユーザー端末10は、自装置の位置情報を取得する(ステップS101)。その後、ユーザー端末10は、取得された自装置の位置情報を位置推定装置30に送信する。位置推定装置30は、ユーザー端末10から位置情報を取得すると、取得された位置情報を、ユーザーの識別情報又はユーザー端末10の識別情報と対応付けて記録する(ステップS102)。位置推定装置30は、所定のタイミングで学習処理を行うことで、学習情報を取得する。位置推定装置30は、取得された学習情報を記録する。
【0043】
図6は、情報提供システム100の処理の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。まず、店舗情報管理装置20は、自装置が処理の対象とする店舗に関する店舗情報を取得する。例えば、店舗の管理者や店舗情報管理装置20の管理者などによって店舗情報が入力されることによって店舗情報が取得されてもよいし、所定のタイミングで在庫管理システム等から情報を取得することによって店舗情報が取得されてもよい。店舗情報管理装置20は、取得された店舗情報を情報提供装置40に送信(提供)する(ステップS201)。情報提供装置40は、店舗情報管理装置20から店舗情報を受信すると、受信された店舗情報を記録する(ステップS202)。
【0044】
図7は、情報提供システム100の処理の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。まず、ユーザー端末10は、自装置の位置情報を取得する(ステップS301)。その後、ユーザー端末10は、取得された自装置の位置情報を位置推定装置30に送信する。位置推定装置30は、ユーザー端末10から位置情報を取得すると、取得された位置情報を、ユーザーの識別情報又はユーザー端末10の識別情報と対応付けて記録する(ステップS302)。位置推定装置30は、所定のタイミングで位置推定の処理を行うことで、ユーザー端末10の位置を推定する(ステップS303)。位置推定装置30は、推定結果である将来位置情報を情報提供装置40に送信(提供)する(ステップS304)。
【0045】
情報提供装置40は、将来位置情報を取得すると、取得された将来位置情報に基づいて、その将来位置情報に関するユーザーへ提供される情報(提供情報)を判定する(ステップS305)。そして、情報提供装置40は、判定された情報を含む提供情報をユーザー端末10へ送信する(ステップS306)。ユーザー端末10は、提供情報を受信すると、受信された提供情報を出力する(ステップS307)。
【0046】
このように構成された情報提供システム100では、ユーザーに対してより有効に情報を提供することが可能となる。具体的には以下の通りである。情報提供システム100では、ユーザーの将来の位置が推定され、その将来の位置に応じて情報がユーザーに提供される。そのため、ユーザーにとって将来の時点でより活用しやすい情報を提供することが可能となる。
【0047】
位置推定装置30が備える機能と、情報提供装置40が備える提供とは、1台の情報処理装置にまとめて実装されてもよいし、異なる組合せで複数の情報処理装置に実装されてもよい。
【0048】
図5に示されるシーケンスチャートと、
図7に示されるシーケンスチャートとは、同じタイミングで実行されてもよいし、異なるタイミングで実行されてもよい。
【0049】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0050】
100…情報提供システム, 10…ユーザー端末, 20…店舗情報管理装置, 30…位置推定装置, 31…通信部, 32…記憶部, 321…位置情報記憶部, 322…学習情報記憶部, 33…制御部, 331…位置情報取得部, 332…学習部, 333…位置推定部, 40…情報提供装置, 41…通信部, 42…記憶部, 421…属性情報記憶部, 422…店舗情報記憶部, 423…将来位置情報記憶部, 43…制御部, 431…店舗情報取得部, 432…将来位置情報取得部, 433…提供情報判定部, 434…情報提供部, 91…点(将来位置情報), 92…領域