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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023032762
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】蓋体兼用トレー及び収容ユニット
(51)【国際特許分類】
   B65D 21/036 20060101AFI20230302BHJP
【FI】
B65D21/036
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021139067
(22)【出願日】2021-08-27
(71)【出願人】
【識別番号】591006944
【氏名又は名称】三甲株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】大鷲 高司
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 拓
【テーマコード(参考)】
3E006
【Fターム(参考)】
3E006AA02
3E006BA01
3E006CA01
3E006DA02
3E006DA03
(57)【要約】
【課題】蓋体兼用トレーの搭載効率を高めつつ、蓋体兼用トレーの汎用性を高めること。
【解決手段】矩形状の兼用ベース(44)の周縁部に複数の容器(12)の下側周縁部(18f)を支持する矩形枠状の支持部(46)が形成され、支持部(46)の内側に前記複数の容器(12)の下側嵌合部(18p)を収容する収容部(14p)が形成され、
兼用ベース(44)の下面に、下方向に突出した矩形枠状の複数の位置決め凸部(52)が横方向に沿って間隔を置いて形成され、複数の位置決め凸部(52)は、横方向の寸法が同じ複数の第1位置決め凸部(52A)と、第1位置決め凸部(52A)と横方向の寸法が異なる第2位置決め凸部(52B)を含む。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
横方向に並んだ複数の容器の上方開口部を覆う蓋体として用いられると共に、前記複数の容器を載置するためのトレーとして用いられる蓋体兼用トレーであって、
矩形状の兼用ベースと、
前記兼用ベースの周縁部に形成され、前記複数の容器の下側周縁部を支持する矩形枠状の支持部と、
前記支持部の内側に形成され、前記複数の容器の下側周縁部の内側に形成された下側嵌合部を収容する収容部と、
前記兼用ベースの下面に横方向に沿って間隔を置いて形成され、前記複数の容器の前記上方開口部に嵌合可能であり、下方向に突出した矩形枠状の複数の位置決め凸部と、を備え、
前記複数の位置決め凸部は、
横方向の寸法が同じ複数の第1位置決め凸部と、
前記第1位置決め凸部と横方向の寸法が異なる第2位置決め凸部とを含むことを特徴とする蓋体兼用トレー。
【請求項2】
上方を開口した上方開口部、及び下側周縁部の内側に下方向に突出して形成された下側嵌合部を有し、物品を収容する複数の容器と、
横方向に並んだ前記複数の容器の上方開口部を覆う蓋体として用いられると共に、前記複数の容器を載置するためのトレーとして用いられる請求項1に記載の蓋体兼用トレーと、備えることを特徴とする収容ユニット。
【請求項3】
前記容器は、
縦方向の少なくとも一側方を開口した側方開口部を有した容器本体と、
前記容器本体の前記側方開口部を開閉する扉部材と、を有し、
前記容器本体における前記側方開口部の各側縁部から前記容器本体の上端部にかけて、前記扉部材の各側端部を上下方向へ案内するガイド溝が形成され、
前記蓋体兼用トレーは、
前記複数の容器の前記上方開口部を覆うと、各位置決め凸部が前記複数の容器の対応する前記ガイド溝の上部に入り込むように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の収容ユニット。
【請求項4】
横方向に離隔した一対の端桁部と、一対の前記端桁部の中間に位置する中間桁部とを有したパレットを備え、
前記複数の容器が前記蓋体兼用トレーを介して前記パレットに載置されると、いずれかの前記位置決め凸部が前記中間桁部の上側に位置するように構成されている請求項2又は3に記載の収容ユニット。
【請求項5】
前記容器における横方向に対向する一対の側壁部の上端部に、下方向に窪んだ側壁凹部がそれぞれ形成され、
前記蓋体兼用トレーは、
前記兼用ベースの裏面における横方向に隣接する各一対の前記位置決め凸部の間に形成され、下方向に突出した規制凸部を有し、
前記複数の容器の前記上方開口部を覆うと、いずれかの前記規制凸部が横方向に隣接する各一対の前記容器の前記側壁凹部に嵌合するように構成されていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の収容ユニット。
【請求項6】
前記容器における横方向に対向する一対の側壁部の下端部に、下方向に突出した側壁凸部がそれぞれ形成され、
前記複数の容器は、
段積みされた状態で、上段側の前記複数の容器の前記側壁凸部が下段側の前記複数の容器の前記側壁凹部に嵌合するように構成され、
前記蓋体兼用トレーは、
前記支持部における横方向に対向する一対の辺部に、下方向に窪んだ支持凹部がそれぞれ形成され、前記支持部における各支持凹部の直下位置に、下方向に突出した支持凸部が形成され、
前記複数の容器の前記上方開口部を覆うと、各支持凸部が前記複数の容器のいずれかの前記側壁凹部に嵌合するように構成され、前記複数の容器が前記収容部に収容されると、各支持凹部が前記複数の容器のいずれかの前記側壁凸部に嵌合するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の収容ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋体兼用トレー、及び複数の物品を収容する収容ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の容器の蓋体として用いられると共に複数の容器のトレーとして用いられる蓋体兼用トレーが知られている(特許文献1参照)。蓋体兼用トレー(特許文献1では矩形缶用ダネッジ)は、兼用ベースを備えており、兼用ベースの上面には、容器(特許文献1では矩形缶)をそれぞれ載置するための複数の凹状載置部が形成されている。兼用ベースの上面には、複数の凹状載置部を仕切る仕切り壁が形成されており、各仕切り壁は、隣接する容器間に位置する。また、兼用ベースの下面には、蓋体兼用トレーに対して複数の容器を位置決めするための複数の位置決め凸部が形成されている。蓋体兼用トレーが複数の容器の上部を覆うと、各位置決め凸部は、隣接する容器間に位置する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-52534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、蓋体兼用トレーによって覆う容器のサイズが複数の位置決め凸部の配置状態によって決まっており、蓋体兼用トレーに収容される容器のサイズが複数の仕切り壁の配置状態によって決まっている。そのため、蓋体兼用トレーを種々なサイズの複数の容器の蓋体又はトレーとして用いることができず、蓋体兼用トレーの汎用性を高めることが困難である。
【0005】
また、仕切り壁の幅の分だけ、隣接する容器間の隙間を確保する必要がある。そのため、蓋体兼用トレーを複数の容器のトレーとして用いる場合に、蓋体兼用トレーの搭載効率(積載効率)を十分に高めることが困難である。
【0006】
そこで、本発明の一態様は、蓋体兼用トレーの搭載効率を高めつつ、蓋体兼用トレーの汎用性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る蓋体兼用トレーは、横方向に並んだ複数の容器の上方開口部を覆う蓋体として用いられると共に、前記複数の容器を載置するためのトレーとして用いられる蓋体兼用トレーであって、矩形状の兼用ベースと、前記兼用ベースの周縁部に形成され、前記複数の容器の下側周縁部を支持する矩形枠状の支持部と、前記支持部の内側に形成され、前記複数の容器の下側周縁部の内側に形成された下側嵌合部を収容する収容部と、前記兼用ベースの下面に横方向に沿って間隔を置いて形成され、前記複数の容器の前記上方開口部に嵌合可能であり、下方向に突出した矩形枠状の複数の位置決め凸部と、を備える。前記複数の位置決め凸部は、横方向の寸法が同じ複数の第1位置決め凸部と、前記第1位置決め凸部と横方向の寸法が異なる第2位置決め凸部とを含む。
【0008】
前記の構成によれば、前述のように、前記兼用ベースの周縁部に前記複数の容器の下側周縁部を支持する矩形枠状の前記支持部が形成されている。前記支持部の内側に前記複数の容器の前記下側嵌合部を収容する前記収容部が形成されている。そのため、前記蓋体兼用トレーを横方向の寸法の小さい前記複数の容器を載置するためのトレーとして用いたり、横方向の寸法の大きい前記複数の容器を載置するためのトレーとして用いたりすることができる。前記蓋体兼用トレーを横方向の寸法の異なる前記複数の容器を載置するためのトレーとして用いることもできる。また、前記容器の間隔を小さくして、前記蓋体兼用トレーに対する前記容器の搭載効率(積載効率)を高めることができる。
【0009】
前記兼用ベースの下面に、前述のように、前記複数の容器の前記上方開口部に嵌合可能な矩形枠状の前記複数の位置決め凸部が形成されている。そのため、前記蓋体兼用トレーを前記複数の容器の前記上方開口部を蓋体として用いる場合に、前記容器の間隔を小さくしつつ、前記複数の容器を前記蓋体兼用トレーに対して位置決めすることができる。
【0010】
前記複数の位置決め凸部は、前述のように、横方向の寸法が同じ複数の前記第1位置決め凸部と、前記第1位置決め凸部と横方向の寸法が異なる前記第2位置決め凸部を含む。そのため、前記蓋体兼用トレーを横方向の寸法の大きい前記複数の容器の前記上方開口部を覆う蓋体として用いたり、横方向の寸法の小さい前記複数の容器の前記上方開口部を覆う蓋体として用いたりすることができる。前記蓋体兼用トレーを横方向の寸法の異なる前記複数の容器の前記上方開口部を覆う蓋体として用いることもできる。
【0011】
つまり、前記蓋体兼用トレーに対する前記容器の搭載効率(積載効率)を高めつつ、前記蓋体兼用トレーの汎用性を高めることができる。
【0012】
本発明の一態様に係る収容ユニットは、上方を開口した上方開口部、及び下側周縁部の内側に下方向に突出して形成された下側嵌合部を有し、物品を収容する複数の容器と、横方向に並んだ前記複数の容器の上方開口部を覆う蓋体として用いられると共に、前記複数の容器を載置するためのトレーとして用いられる請求項1に記載の蓋体兼用トレーと、を備える。
【0013】
前記の構成によれば、前記収容ユニットが前記蓋体兼用トレーを備えるため、前記蓋体兼用トレーによる作用効果と同様の作用効果を奏する。
【0014】
本発明の一態様に係る収容ユニットにおいて、前記容器は、縦方向の少なくとも一側方を開口した側方開口部を有した容器本体と、前記容器本体の前記側方開口部を開閉する扉部材と、を有し、前記容器本体における前記側方開口部の各側縁部から前記容器本体の上端部にかけて、前記扉部材の側端部を上下方向へ案内するガイド溝が形成され、前記蓋体兼用トレーは、前記複数の容器の前記上方開口部を覆うと、各位置決め凸部が前記複数の容器の対応する前記ガイド溝の上部に入り込むように構成されてもよい。
【0015】
前記の構成によれば、前記蓋体兼用トレーが前記複数の容器の前記上方開口部を覆うと、各位置決め凸部が前記複数の容器の対応する前記ガイド溝の上部に入り込む。そのため、前記蓋体兼用トレーを前記複数の容器の蓋体として用いた場合に、前記扉部材の浮き上がりを抑えて、物品の搬送中に、物品が前記容器の前記側方開口部から外側に出ることを防止できる。
【0016】
本発明の一態様に係る収容ユニットにおいて、横方向に離隔した一対の端桁部と、一対の前記端桁部の中間に位置する中間桁部とを有したパレットを備え、前記蓋体兼用トレーは、前記複数の容器が前記蓋体兼用トレーを介して前記パレットに載置されると、いずれかの前記位置決め凸部が前記中間桁部の上側に位置するように構成されてもよい。
【0017】
前記の構成により、前記複数の容器が前記蓋体兼用トレーを介して前記パレットに載置されると、いずれかの前記位置決め凸部が前記中間桁部の上側に位置する。そのため、横方向の寸法の大きな前記複数の容器が前記端桁部と前記中間桁部との間に跨って支持されることなる。これにより、前記パレットの変形を防止しつつ、前記パレットを用いて前記複数の容器を安定的に搬送することができる。前記位置決め凸部の一辺部の一部と、その一辺部と交差する辺部の一部が、前記中間桁部の上側に位置する場合、前記複数の容器をより安定的に搬送することができる。
【0018】
本発明の一態様に係る収容ユニットは、各容器における横方向に対向する一対の側壁部の上端部に、下方向に窪んだ側壁凹部がそれぞれ形成され、前記蓋体兼用トレーは、前記兼用ベースの下面における横方向に隣接する各一対の前記位置決め凸部の間に形成され、下方向に突出した規制凸部を有し、前記複数の容器の前記上方開口部を覆うと、いずれかの前記規制凸部が横方向に隣接する各一対の前記容器の前記側壁凹部に嵌合するように構成されてもよい。
【0019】
前記の構成によれば、前記蓋体兼用トレーが前記複数の容器の前記上方開口部を覆うと、いずれかの前記規制凸部が横方向に隣接する各一対の前記容器の前記側壁凹部に嵌合する。これにより、前記複数の容器の前記上方開口部の変形を防止することができる。
【0020】
本発明の一態様に係る収容ユニットは、各容器における横方向に対向する一対の側壁部の下端部に、下方向に突出した側壁凸部がそれぞれ形成され、前記複数の容器は、段積みされた状態で、上段側の前記複数の容器の前記側壁凸部が下段側の前記複数の容器の前記側壁凹部に嵌合するように構成され、前記蓋体兼用トレーは、前記支持部における横方向に対向する一対の辺部に、下方向に窪んだ支持凹部がそれぞれ形成され、前記支持部における各支持凹部の直下位置に、下方向に突出した支持凸部が形成され、前記複数の容器の前記上方開口部を覆うと、各支持凸部が前記複数の容器のいずれかの前記側壁凹部に嵌合するように構成され、前記複数の容器が前記収容部に収容されると、各支持凹部が前記複数の容器のいずれかの前記側壁凸部に嵌合するように構成されてもよい。
【0021】
前記の構成によれば、前記複数の容器は、段積みされた状態で、上段側の前記複数の容器の前記側壁凸部が下段側の前記複数の容器の前記側壁凹部に嵌合する。そのため、上段側の前記複数の容器と下段側の前記複数の容器の位置ずれを防止することができる。
【0022】
前記蓋体兼用トレーが前記複数の容器の前記上方開口部を覆うと、各支持凸部が前記複数の容器のいずれかの前記側壁凹部に嵌合する。そのため、前記蓋体兼用トレーを前記複数の容器の蓋体として用いた場合に、前記蓋体兼用トレーに対する前記複数の容器の位置ずれを防止することができる。
【0023】
前記蓋体兼用トレーの前記収容部に前記複数の容器が収容されると、各支持凹部が前記複数の容器のいずれかの前記側壁凸部に嵌合する。そのため、前記蓋体兼用トレーを前記複数の容器のトレーとして用いた場合に、前記蓋体兼用トレーに対する前記複数の容器の位置ずれを防止することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の一態様によれば、蓋体兼用トレーの搭載効率を高めつつ、蓋体兼用トレーの汎用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本実施形態に係る収容ユニットの分解斜視図であり、通常サイズの複数の容器が横方向に並んだ様子を示している。
図2】本実施形態に係る収容ユニットの分解斜視図であり、大型サイズの複数の容器が横方向に並んだ様子を示している。
図3】本実施形態に係る収容ユニットの分解斜視図であり、横方向に並んだ通常サイズの容器が段積みされた様子を示している。
図4】本実施形態に係る収容ユニットの分解斜視図であり、横方向に並んだ大型サイズの容器が段積みされた様子を示している。
図5】本実施形態に係る容器の斜視図である。
図6図5に示す容器の縦断面図である。
図7図6におけるVII-VII線に沿った断面図である。
図8図5に示す容器における扉部材側の部分断面斜視図である。
図9図3におけるIX-IX線に沿った断面図である。
図10】本実施形態に係る蓋体兼用パレットを上側から見た斜視図である。
図11図10に示す蓋体兼用パレットを下側から見た斜視図である。
図12図11におけるXII-XII線に沿った拡大断面図である。
図13図1に示す収容ユニットの平断面図であり、蓋体兼用トレーが一部を破断された様子を示している。
図14図2に示す収容ユニットの平断面図であり、蓋体兼用トレーが一部を破断された様子を示している。
図15図13におけるXV部の拡大図である。
図16図15におけるXVI-XVI線に沿った断面図である。
図17図13におけるXVII部の拡大図である。
図18図17におけるXVIII-XVIII線に沿った断面図である。
図19】本実施形態に係るパレットの斜視図であり、蓋体兼用トレーを載置した様子を示している。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、横方向とは、蓋体兼用トレー、兼用ベース、容器、容器本体、又はパレットの横方向のことであり、水平方向の1つである。縦方向とは、蓋体兼用トレー、兼用ベース、容器、容器本体、又はパレットの縦方向のことであり、横方向に直交する水平方向の1つである。高さ方向とは、容器又は容器本体の高さ方向のことであり、垂直方向(上下方向)のことである。外方向とは、容器又は容器本体の外側に向かう方向のことであり、内方向とは、容器又は容器本体の内側に向かう方向のことである。矩形状とは、厳密な矩形形状に限るものでなく、例えば角部が湾曲状になっていても、全体的に矩形状として視認できる形状を含む意である。矩形枠状とは、厳密な矩形枠状に限るものでなく、例えば角部が湾曲又は屈曲等したり、一部分が分断されたりしても、全体的に矩形枠状として視認できる形状を含む意である。図面中、「CD」は横方向、「LD」は縦方向、「HD」は高さ方向をそれぞれ示している。
【0027】
〔収容ユニット10の概要〕
図1から4を参照して、本実施形態に係る収容ユニット10の概要について説明する。
【0028】
図1から4に示すように、実施形態1に係る収容ユニット10は、物品を収容するユニットであり、例えば物流システムにおいて物品の搬送(運搬)又は保管等に用いられる。また、図1に示す収容ユニット10は、物品を収容する通常サイズの複数の容器12(12A)と、複数の容器12(12A)の蓋体としての蓋体兼用トレー14と、複数の容器12(12A)のトレーとしての蓋体兼用トレー14とを備えている。図2に示す収容ユニット10は、物品を収容する大型サイズの複数の容器12(12B)と、複数の容器12(12B)の蓋体としての蓋体兼用トレー14と、複数の容器12(12B)のトレーとしての蓋体兼用トレー14とを備えている。
【0029】
図3に示す収容ユニット10は、通常サイズの複数の容器12(12A)と、複数の容器12(12A)の蓋体としての複数の蓋体兼用トレー14と、複数の容器12(12A)のトレーとしての複数の蓋体兼用トレー14と、複数の容器12(12A)を搬送するためのパレット16とを備えている。図4に示す収容ユニット10は、大型サイズの複数の容器12(12B)と、複数の容器12(12B)の蓋体としての複数の蓋体兼用トレー14と、複数の容器12(12B)のトレーとしての複数の蓋体兼用トレー14と、複数の容器12(12B)を搬送するためのパレット16とを備えている。
【0030】
〔容器12の具体的な構成〕
続いて、図5から9を参照して、容器12の具体的な構成について説明する。
【0031】
(容器12、容器本体18)
図5及び図6に示すように、容器12は、箱型の容器本体18を備えており、容器本体18は、例えばポリプロピレン等の樹脂からなり、射出成形によって成形される。なお、容器本体18の構成材料は、樹脂に限るものでなく、例えばアルミニウム等の金属であってもよい。容器本体18の製造手法は、射出成形に限るものでなく、射出成形以外の製法手法であってもよい。
【0032】
(底壁部20、側壁部22)
図5から7に示すように、容器本体18は、物品を支持する平面視矩形状の底壁部20を有しており、底壁部20は、縦方向に延びている。容器本体18は、底壁部20の横方向に対向する一対の辺部から立ち上がる側壁部22を有している。一対の側壁部22は、横方向に対向しており、各側壁部22は、縦方向に延びている。
【0033】
(上方開口部UA、側方開口部SA,LA)
図5及び図6に示すように、容器本体18は、上方を開口した上方開口部UAと、縦方向の一側方を開口した側方開口部SAと、縦方向の他側方を開口した側方開口部LAとを有している。容器本体18の側方開口部LAは、上方開口部UAに繋がっている。なお、容器本体18は、一方の側方開口部SAを有していれば、他方の側方開口部LAを有してなくてもよい。
【0034】
(連結壁部24、低壁部26)
図5、6、及び8に示すように、容器本体18は、側方開口部SAの上側に形成された連結壁部24を有している。連結壁部24は、横方向に延びており、一対の側壁部22の一側端部同士を連結する。また、容器本体18は、底壁部20における側方開口部LA側から立ち上がる低壁部26を有しており、低壁部26は、容器本体18の側方開口部LAの下側に位置している。低壁部26は、横方向に延びており、一対の側壁部22の他側端部同士を連結する。
【0035】
(下側周縁部18f、下側嵌合部18p)
図6及び7に示すように、一対の側壁部22の下端面、容器本体18における側方開口部SAの下縁部よりも外方向側の部分の下端面、及び低壁部26の下端面は、容器本体18(容器12)の下側周縁部18fを構成する。容器本体18の下側周縁部18fの内側には、下方向に突出した下側嵌合部18pが形成されている。容器本体18(容器12)の下側嵌合部18pは、底壁部20の下部に相当する。容器12は、段積みされた状態において、上段側の容器12の下側嵌合部18pが下段側の容器12の上方開口部UAに嵌合するように構成されている。
【0036】
(側壁凹部28、側壁凸部30)
図5及び9に示すように、各側壁部22の上端部における側方開口部LAの近傍には、下方向に窪んだ側壁凹部28が形成されており、各側壁凹部28における上方開口部UA側の部位は、閉塞されており、各側壁凹部28における上方開口部UA側とは反対側の部位は、開口されている。また、各側壁部22の下端部における低壁部26の近傍には、図7に示すように、下方向に突出した側壁凸部30が形成されている。図9に示すように、容器12は、段積みした状態で、上段側の容器12の側壁凸部30が下段側の容器12の側壁凹部28に嵌合するように構成されている。
【0037】
前記の構成により、複数の容器12は、段積みされた状態で、上段側の複数の容器12の側壁凸部30が下段側の複数の容器12の側壁凹部28に嵌合する。これにより、上段側の複数の容器12と下段側の複数の容器12の位置ずれを防止することができる。
【0038】
(扉部材32)
図6から8に示すように、容器12は、容器本体18の側方開口部SAを開閉する矩形状の扉部材32を備えている。扉部材32は、横方向に延びており、容器本体18に対して着脱可能に構成されている。扉部材32は、例えばポリプロピレン等の樹脂からなり、射出成形によって成形される。なお、扉部材32の構成材料は、樹脂に限るものでなく、例えばアルミニウム等の金属であってもよい。扉部材32の製造手法は、射出成形に限るものでなく、射出成形以外の製法手法であってもよい。
【0039】
(扉支持部33、ガイド溝34、係合溝36)
図6及び7に示すように、各側壁部22の内側には、扉部材32の各側端部の内面側を支持する扉支持部33が形成されており、扉支持部33は、底壁部20から容器本体18の上端部にかけて上下方向に延びている。容器本体18における側方開口部SAの各側縁部から容器本体18の上端部にかけて、扉部材32の各側端部を上下方向(高さ方向)へ案内するガイド溝34が形成されている。各ガイド溝34は、上下方向に延びており、各ガイド溝34の高さ寸法は、扉部材32の高さ寸法よりも大きく設定されている。また、容器本体18における側方開口部SAの下縁部には、扉部材32の下端部と係合可能な係合溝36が形成されている。係合溝36は、横方向に延びており、係合溝36の両端部は、ガイド溝34の下端部にそれぞれ繋がっている。
【0040】
(膨出部38、摘まみ部40、係止突起42)
図6及び8に示すように、扉部材32の上端部側における横方向の中央部には、外方向に膨出した膨出部38が形成されており、膨出部38の上部は、手を掛けるための手掛け部になっている。膨出部38の上部には、手で摘まむための摘まみ部40が形成されている。また、膨出部38の外側面には、連結壁部24の下端部に係止可能な係止突起42が形成されている。扉部材32は、容器本体18の側方開口部SAを閉じすると、係止突起42が連結壁部24の下端部に係止するように構成されている。
【0041】
〔蓋体兼用トレー14の具体的な構成〕
続いて、図1、2、9から18を参照して、蓋体兼用トレー14の具体的な構成について説明する。
【0042】
(蓋体兼用トレー14の概要)
図1及び2に示すように、蓋体兼用トレー14は、前述のように、横方向に並んだ複数の容器12の上方開口部UAを覆う蓋体として用いられると共に、複数の容器12を載置するためのトレーとして用いられる。蓋体兼用トレー14は、例えばポリプロピレン等の樹脂からなり、射出成形によって成形される。なお、蓋体兼用トレー14の構成材料は、樹脂に限るものでなく、例えばアルミニウム等の金属であってもよい。蓋体兼用トレー14の製造手法は、射出成形に限るものでなく、射出成形以外の製法手法であってもよい。
【0043】
(兼用ベース44、支持部46、収容部14p)
図10から12に示すように、蓋体兼用トレー14は、矩形状の兼用ベース44を備えている。兼用ベース44は、横方向に延びており、板状に形成されている。兼用ベース44の表面は、兼用ベース44の上面になっており、兼用ベース44の裏面は、兼用ベース44の下面になっている。兼用ベース44の周縁部には、複数の容器12の下側周縁部18fを支持する矩形枠状の支持部46が形成されている。支持部46は、横方向に延びており、兼用ベース44の上面(表面)に対して上方向に突出している。支持部46は、平坦な上面部46aと、上面部46aの内側に位置する内周部46bと、上面部46aの外側に位置する外周部46cとを有している。また、図9及び10に示すように、支持部46の内側には、複数の容器12の下側嵌合部18pを収容する収容部14pが形成されており、収容部14pは、横方向に延びている。
【0044】
(支持凹部48、支持凸部50)
図10及び12に示すように、支持部46における横方向に対向する一対の辺部には、下方向に窪んだ支持凹部48がそれぞれ形成されている。各支持凹部48の収容部14p側の部位は、閉塞されており、各支持凹部48の収容部14pとは反対側の部位は、開口されている。また、図11及び12に示すように、支持部46の上面部46aにおける各支持凹部48の直下位置には、下方向に突出した支持凸部50が形成されている。そして、図9及び13に示すように、蓋体兼用トレー14は、複数の容器12の上方開口部UAを覆うと、各支持凸部50が複数の容器12のいずれかの側壁凹部28に嵌合するように構成されている。蓋体兼用トレー14は、複数の容器12が収容部14pに収容されると、各支持凹部48が複数の容器12のいずれかの側壁凸部30に嵌合するように構成されている。
【0045】
(位置決め凸部52)
図12から14に示すように、兼用ベース44の下面(裏面)には、下方向に突出した矩形枠状の複数の位置決め凸部52が横方向に沿って間隔を置いて形成されている。各位置決め凸部52は、複数の容器12の上方開口部UAに嵌合可能であり、兼用ベース44に対して容器12を横方向に位置決めする機能を有している。各位置決め凸部52は、その角部に湾曲した部分及び屈曲した部分を有しているが、全体的に矩形枠状として視認できる形状に形成されている。また、図13、15、及び16に示すように、蓋体兼用トレー14は、複数の容器12の上方開口部UAを覆うと、各位置決め凸部52が複数の容器12の対応するガイド溝34の上部に入り込んで扉部材32の上側に位置するように構成されている。なお、各位置決め凸部52のうち容器12のガイド溝34に入り込む部分52eは、容器12のガイド溝34に沿うような形状に形成されている。
【0046】
図12に示すように、各位置決め凸部52の下端面は、支持部46の外周部46cの下端面と同一平面上に位置している。これにより、支持部の外周部46cの下端面及び複数の位置決め凸部52の下端面が接地することなり、複数の容器12を安定的に載置することができる。
【0047】
図11に示すように、複数の位置決め凸部52は、横方向の寸法が同じ2つの第1位置決め凸部52Aと、第1位置決め凸部52Aよりも横方向の寸法が小さい2つの第2位置決め凸部52Bを含んでいる。2つの第1位置決め凸部52Aは、横方向に離隔して配置されており、2つの第2位置決め凸部52Bは、2つの第1位置決め凸部52Aの間に配置されている。
【0048】
図13に示すように、通常サイズの3つの容器12が横方向に並んでいる場合には、各第1位置決め凸部52Aが通常サイズの容器12の上方開口部UAに嵌合すると共に、2つの第2位置決め凸部52Bが通常サイズの容器12の上方開口部UAに嵌合する。また、図14に示すように、大型サイズの2つの容器12が横方向に並んでいる場合には、1つの第1位置決め凸部52Aと1つの第2位置決め凸部52Bが大型サイズの容器12の上方開口部UAに嵌合する。
【0049】
なお、第2位置決め凸部52Bの横方向の寸法が第1位置決め凸部52Aの横方向の寸法と異なっていれば、第1位置決め凸部52Aの横方向の寸法よりも大きくてもよい。第1位置決め凸部52Aの数は、3つ以上であってもよく、第2位置決め凸部52Bの数は、1つ又は3つ以上であってもよい。複数の第2位置決め凸部52Bの横方向の寸法が第1位置決め凸部52Aの横方向の寸法と異なっていれば、複数の第2位置決め凸部52B同士の横方向の寸法が同じ寸法でなくてもよい。第1位置決め凸部52A及び第2位置決め凸部52Bの配置状態も適宜に変更してもよい。複数の位置決め凸部52は縦方向に1行(1列)であるが、縦方向に複数行(複数列)配置してもよい。
【0050】
(規制凸部54)
図13、17、及び18に示すように、兼用ベース44の下面における横方向に隣接する各一対の位置決め凸部52の間には、下方向に突出した規制凸部54が形成されている。蓋体兼用トレー14は、複数の容器12の上方開口部UAを覆うと、いずれかの規制凸部54が横方向に隣接する各一対の容器12の側壁凹部28に嵌合するように構成されている。
【0051】
前記の構成により、蓋体兼用トレー14が複数の容器12の上方開口部UAを覆うと、いずれかの規制凸部54が横方向に隣接する各一対の容器12の側壁凹部28に嵌合する。これにより、複数の容器12の上方開口部UA及び側方開口部LAの変形を防止することができる。
【0052】
(ベース凸部56)
図11に示すように、兼用ベース44の下面には、下方向に突出した2つのベース凸部56が形成されており、2つのベース凸部56は、横方向に離隔して配置されている。2つのベース凸部56は、蓋体兼用トレー14をパレット16に対して位置決めするための構成要素である。
【0053】
〔パレット16の構成等〕
続いて、図3、4、及び19を参照して、パレット16の構成等について説明する。
【0054】
(パレット16の概要)
図3、4、及び19に示すように、パレット16は、複数の容器12をフォークリフト(不図示)によって搬送(運搬)する際に用いられる。また、パレット16は、例えばポリプロピレン等の樹脂からなり、射出成形によって成形される。なお、パレット16の構成材料は、樹脂に限るものでなく、例えばアルミニウム等の金属であってもよい。パレット16の製造手法は、射出成形に限るものでなく、射出成形以外の製法手法であってもよい。パレット16の構成材料は、樹脂又は金属に限るものでなく、木材であってもよい。
【0055】
(載置領域SF、パレット凹部58)
図19に示すように、パレット16の上面には、複数の容器12を載置するための2つの載置領域SFが形成されている。換言すれば、パレット16の上面には、蓋体兼用トレー14を載置するための2つの載置領域SFが形成されている。パレット16の各載置領域SFには、下方向に窪んだ2つのパレット凹部58が形成されており、2つのパレット凹部58は、横方向に離隔している。パレット16の各パレット凹部58は、兼用ベース44の各ベース凸部56に嵌合可能である。
【0056】
(端桁部60、中間桁部62、フォーク挿入路64)
図4及び19に示すように、パレット16は、横方向に離隔した一対の端桁部60を有しており、各端桁部60は、縦方向に延びている。パレット16は、一対の端桁部60の中間に位置する中間桁部62を有しており、中間桁部62は、縦方向に延びている。横方向に隣接する端桁部60と中間桁部62との間には、フォークリフトのフォークを挿入するためのフォーク挿入路64が形成されている。収容ユニット10は、複数の容器12が蓋体兼用トレー14を介してパレット16の各載置領域SFに載置されると、各第2位置決め凸部52Bの一部が中間桁部62の上側に位置するように構成されている。なお、各端桁部60を縦方向に分割してもよく、中間桁部62を縦方向に分割してもよい。
【0057】
前記の構成により、複数の容器12が蓋体兼用トレー14を介してパレット16の各載置領域SFに載置されると、各第2位置決め凸部52Bの一部分が中間桁部62の上側に位置する。複数の容器12が蓋体兼用トレー14を介してパレット16の各載置領域SFに載置されると、各第2位置決め凸部52Bの一辺部の一部と、その一辺部と交差する辺部の一部が、中間桁部62の上側に位置する。そのため、横方向の寸法の大きな大型サイズの複数の容器12(12B)が端桁部60と中間桁部62との間に跨って支持されることなる。これにより、パレット16の変形を防止しつつ、パレット16を用いて複数の容器12(12B)を安定的に搬送することができる。特に、各第2位置決め凸部52Bの一辺部の一部とその一辺部と交差する辺部の一部が中間桁部62の上側に位置するため、複数の容器12(12B)をより安定的に搬送することができる。
【0058】
(本実施形態の作用効果)
続いて、本実施形態の作用効果について説明する。
【0059】
前述のように、兼用ベース44の周縁部に複数の容器12の下側周縁部18fを支持する矩形枠状の支持部46が形成されている。支持部46の内側に、複数の容器12の下側嵌合部18pを収容する収容部14pが形成されている。そのため、蓋体兼用トレー14を横方向の寸法の小さい通常サイズの複数の容器12(12A)を載置するためのトレーとして用いたり、横方向の寸法の大きい大型サイズの複数の容器12(12B)を載置するためのトレーとして用いたりすることができる。蓋体兼用トレー14を横方向の寸法の異なる複数の容器12を載置するためのトレーとして用いることもできる。また、容器12の間隔を小さくして、蓋体兼用トレー14に対する容器12の搭載効率(積載効率)を高めることができる。
【0060】
兼用ベース44の下面に、前述のように、複数の容器12の上方開口部UAに嵌合可能な矩形枠状の複数の位置決め凸部52が形成されている。そのため、蓋体兼用トレー14を複数の容器12の上方開口部UAの蓋体として用いる場合に、容器12の間隔を小さくしつつ、複数の容器12を蓋体兼用トレー14に対して位置決めすることができる。
【0061】
複数の位置決め凸部52は、前述のように、横方向の寸法が同じ2つの第1位置決め凸部52Aと、第1位置決め凸部52Aと横方向の寸法が小さい2つの第2位置決め凸部52Bを含んでいる。そのため、蓋体兼用トレー14を横方向の寸法の小さい通常サイズの複数の容器12(12A)の上方開口部UAを覆う蓋体として用いたり、横方向の寸法の大きい大型サイズの複数の容器12(12B)の上方開口部UAを覆う蓋体として用いたりすることができる。蓋体兼用トレー14を横方向の寸法の異なる複数の容器12の上方開口部UAを覆う蓋体として用いることもできる。
【0062】
従って、本実施形態によれば、蓋体兼用トレー14に対する容器12の搭載効率(積載効率)を高めつつ、蓋体兼用トレー14の汎用性を高めることができる。
【0063】
本実施形態に係る収容ユニット10の構成によれば、蓋体兼用トレー14が複数の容器12の上方開口部UAを覆うと、各位置決め凸部52が複数の容器12の対応するガイド溝34の上部に入り込んで扉部材32の上側に位置する。そのため、蓋体兼用トレー14を複数の容器12の蓋体として用いた場合に、扉部材32の浮き上がりを抑えて、物品の搬送中に、物品が容器12の側方開口部SAから外側に出ることを防止できる。
【0064】
また、蓋体兼用トレー14は、複数の容器12の上方開口部UAを覆うと、各支持凸部50が複数の容器12のいずれかの側壁凹部28に嵌合する。そのため、蓋体兼用トレー14を複数の容器12の蓋体として用いた場合に、蓋体兼用トレー14に対する複数の容器12の位置ずれを防止することができる。また、蓋体兼用トレー14は、複数の容器12が収容部14pに収容されると、各支持凹部48が複数の容器12のいずれかの側壁凸部30に嵌合する。そのため、蓋体兼用トレー14を複数の容器12のトレーとして用いた場合に、蓋体兼用トレー14に対する複数の容器12の位置ずれを防止することができる。
【0065】
従って、本実施形態によれば、蓋体兼用トレー14を複数の容器12の蓋体として用いた場合、及び蓋体兼用トレー14を複数の容器12のトレーとして用いた場合のいずれにおいても、物品の搬送(運搬)を安定的に行うことができる。
【0066】
〔付記事項〕
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0067】
10 収容ユニット
12 容器
12A 通常サイズの容器
12B 大型サイズの容器
14 蓋体兼用トレー
16 パレット
18 容器本体
18f 下側周縁部
18p 下側嵌合部
20 底壁部
22 側壁部
UA 上方開口部
SA 側方開口部
LA 側方開口部
24 連結壁部
26 低壁部
28 側壁凹部
30 側壁凸部
32 扉部材
33 扉支持部
34 ガイド溝
36 係合溝
38 膨出部
42 係止突起
44 兼用ベース
46 支持部
46a 上面部
46b 内周部
46c 外周部
14p 収容部
48 支持凹部
50 支持凸部
52 位置決め凸部
52A 第1位置決め凸部
52B 第2位置決め凸部
54 規制凸部
56 ベース凸部
SF 載置領域
58 パレット凹部
60 端桁部
62 中間桁部
64 フォーク挿入路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19