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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023032785
(43)【公開日】2023-03-09
(54)【発明の名称】インペラカップ及びファン
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/32 20060101AFI20230302BHJP
   B29C 33/42 20060101ALI20230302BHJP
【FI】
F04D29/32 A
F04D29/32 F
B29C33/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021139097
(22)【出願日】2021-08-27
(71)【出願人】
【識別番号】000228730
【氏名又は名称】日本電産サーボ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002723
【氏名又は名称】高法弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】久保 駿也
【テーマコード(参考)】
3H130
4F202
【Fターム(参考)】
3H130AA13
3H130AB26
3H130AB52
3H130AC19
3H130BA22C
3H130CB00
3H130CB05
3H130DD02X
3H130EB01C
3H130EB05C
3H130ED01C
3H130ED02C
4F202AG28
4F202AH81
4F202AM32
4F202AR07
4F202CA11
4F202CB01
4F202CB12
4F202CQ01
(57)【要約】
【課題】応力の集中について改善したインペラカップを提供することである。
【解決手段】中心軸を中心に回転するアウターロータモータのロータを軸方向一方側から覆う樹脂製のインペラカップであって、前記インペラカップは、軸方向一方側で径方向に広がる天板部を有し、前記天板部の軸方向一方側は、前記中心軸を中心に周方向に延びる第一円弧と、前記第一円弧の内径側で前記中心軸を中心に周方向に延びる第二円弧を備え軸方向他方側に筒状に凹む第1凹部と、前記第一円弧と前記第二円弧を径方向に結ぶ複数の一方側リブと、を有し、前記第1凹部はゲート痕を有する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸を中心に回転するアウターロータモータのロータを軸方向一方側から覆う樹脂製のインペラカップであって、
前記インペラカップは、軸方向一方側で径方向に広がる天板部を有し、
前記天板部の軸方向一方側は、
前記中心軸を中心に周方向に延びる第一円弧と、前記第一円弧の内径側で前記中心軸を中心に周方向に延びる第二円弧を備え軸方向他方側に筒状に凹む第1凹部と、
前記第一円弧と前記第二円弧を径方向に結ぶ複数の一方側リブと、
を有し、
前記第1凹部はゲート痕を有する、
インペラカップ。
【請求項2】
前記ゲート痕は、
径方向に前記第一円弧と前記第二円弧の中間で、
周方向に前記一方側リブと他の前記一方側リブとの中間に位置する、
請求項1に記載のインペラカップ。
【請求項3】
前記第1凹部は前記一方側リブによって3カ所の凹部に分割され、
前記ゲート痕は前記3カ所の凹部のそれぞれに配置される、
請求項1又は2記載のインペラカップ。
【請求項4】
前記中心軸から前記天板部の径方向外側端までの長さは、前記中心軸から前記第一円弧までの長さの3~4倍である、
請求項1から3のいずれか1項に記載のインペラカップ。
【請求項5】
前記一方側リブは、径方向内側の幅と径方向外側の幅が等しい、
請求項1から4のいずれか1項に記載のインペラカップ。
【請求項6】
前記天板部の軸方向他方側は、軸方向他方側に柱状に延びる凸部を有し、
前記凸部の外側部の少なくとも一部は、前記第一円弧と軸方向に重なる、
請求項1から5のいずれか1項に記載のインペラカップ。
【請求項7】
前記天板部の軸方向他方側の前記凸部は、
前記凸部内で軸方向一方側に筒状に凹む第2凹部と、
前記第2凹部を周方向に分割する複数の他方側リブと、
を有する、
請求項6に記載のインペラカップ。
【請求項8】
前記他方側リブは、第1リブと、前記第1リブよりも幅が小さい第2リブと、を有し、
前記第1リブは、前記ゲート痕と軸方向に対向し、
前記第2リブは、前記一方側リブと軸方向に対向する、
請求項7に記載のインペラカップ。
【請求項9】
前記第2リブの幅は、前記第1リブの幅の30~50%である、
請求項8に記載のインペラカップ。
【請求項10】
前記他方側リブは、径方向内側の幅と径方向外側の幅が等しい、
請求項7から9のいずれか1項に記載のインペラカップ。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載のインペラカップと、
前記インペラカップを回転させる前記アウターロータモータと、
前記インペラカップに固定された複数の翼と、
を有する、
ファン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インペラカップ及びファンに関する。
【背景技術】
【0002】
OA機器などの冷却に使用される軸流ファン等のインペラカップは、例えばインジェクションモールドによって製造される。特許文献1に記載の発明では、ピンゲートを用いるインジェクションモールドで部品を製造する場合に、ゲートから射出した樹脂を切断した際に生じるゲート痕の周囲が同心円状に凹むことでゲート痕が表面に突出しないようにし、ゲート痕を除去する工程を必要としないで済むようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第2579860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、アウターロータ型のモータを使用する軸流ファンでは、翼とロータを接続するインペラカップに大きな応力がかかる。インジェクションモールドでインペラカップと翼を成形した場合、熱衝撃試験などでウエルド付近やピンゲート周辺に発生する応力により不具合が発生する場合がある。
【0005】
従来のように、ゲート痕の周囲が同心円状に凹む構造では、ゲート痕の周辺に集中する応力が大きく、ゲート痕の周辺において破損等してしまう不具合が発生するおそれがあった。
【0006】
このように、従来、インペラカップにかかる応力の集中について改善の余地があった。
【0007】
本発明の目的は、応力の集中について改善したインペラカップを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の例示的な第1発明は、中心軸を中心に回転するアウターロータモータのロータを軸方向一方側から覆う樹脂製のインペラカップであって、前記インペラカップは、軸方向一方側で径方向に広がる天板部を有し、前記天板部の軸方向一方側は、前記中心軸を中心に周方向に延びる第一円弧と、前記第一円弧の内径側で前記中心軸を中心に周方向に延びる第二円弧を備え軸方向他方側に筒状に凹む第1凹部と、前記第一円弧と前記第二円弧を径方向に結ぶ複数の一方側リブと、を有し、前記第1凹部はゲート痕を有する。
【発明の効果】
【0009】
本願の例示的な第1発明によれば、応力の集中について改善したインペラカップを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るインペラカップを備えたファンを示す斜視図である。
図2図1に示したファン10の底面図である。
図3図1に示したファン10の側断面図である。
図4図1に示したインペラカップ100及び翼200の平面図である。
図5図1に示したインペラカップ100及び翼200の斜視図である。
図6】インペラカップの軸方向一方側の熱衝撃応力解析結果を示すコンター図である。
図7】インペラカップの軸方向他方側の熱衝撃応力解析結果を示すコンター図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るインペラカップについて説明する。なお、以下の図面においては、各構成をわかり易くするために、実際の構造と各構造における縮尺及び数等を異ならせる場合がある。
【0012】
また、図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、図1に示す中心軸Jの軸方向と平行な方向とする。X軸方向は、中心軸Jに対する径方向のうち図2の左右方向とする。Y軸方向は、X軸方向とZ軸方向の両方と直交する方向とする。X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のいずれにおいても、図中に示す矢印が指す側を+側、反対側を-側とする。
【0013】
また、以下の説明においては、Z軸方向の正の側(+Z側)を「フロント側」又は「一方側」と呼び、Z軸方向の負の側(-Z側)を「リア側」又は「他方側」と呼ぶ。なお、リア側(他方側)及びフロント側(一方側)とは、単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定しない。また、特に断りのない限り、中心軸Jに平行な方向(Z軸方向)を単に「軸方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向、すなわち、中心軸Jの軸周りを単に「周方向」と呼ぶ。径方向において中心軸Jに近づく側を「径方向内側」と呼び、中心軸Jから遠ざかる側を「径方向外側」と呼ぶ。周方向において、図1の矢印が指す側を+θ側(周方向一方側)、反対側を-θ側(周方向他方側)とする。
【0014】
なお、本明細書において、「軸方向に延びる」とは、厳密に軸方向(Z軸方向)に延びる場合に加えて、軸方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また、本明細書において、「径方向に延びる」とは、厳密に径方向、すなわち、軸方向(Z軸方向)に対して垂直な方向に延びる場合に加えて、径方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また「平行」とは、厳密に平行な場合に加えて、互いに成す角が45°未満の範囲で傾いた場合も含む。
【0015】
[第1実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係るインペラカップを備えたファンを示す斜視図である。
ファン10は、インペラカップ100と、インペラカップ100に固定された翼200と、インペラカップ100を回転させるモータ400(図3参照)と、インペラカップ100、翼200及びモータ400を収容する筐体部300と、を有する。翼200は、インペラカップ100の径方向外側に、周方向に沿って7個配置されている。
【0016】
図2は、図1に示したファン10の底面図である。
ファン10は、モータ400を収容するモータケース310、及びモータケース310を支持するリブ320を有する。筐体部300は、リブ320を介してモータケース310を支持する。リブ320は、モータケース310から径方向外側に延びて筐体部300に達する。リブ320は、周方向に沿って4個配置されている。
【0017】
図3は、図1に示したファン10の側断面図である。図3は、X軸と直交し、中心軸Jを通る面で切断した側断面図である。
モータ400は、アウターロータモータである。モータ400は、ステータ410と、ロータ420と、シャフト430と、シャフト430を軸支する軸受440及び450と、を有する。ロータ420は、ステータ410の径方向外側に配置される。
【0018】
ロータ420は、ステータ410の径方向外側に配置される。インペラカップ100は、ロータ420を軸方向一方側から覆う。インペラカップ100は、樹脂製部材であり、ロータ420及びシャフト430を配置した金型でインサート成形により製造される。シャフト430は、中心軸Jに沿って延びる。
【0019】
モータケース310は、軸方向他方側で径方向に広がる台座部311と、台座部311から軸方向一方側に延びる筒状部312と、を有する。台座部311は、リブ320によって筐体部300と固定される。軸受440及び450は、筒状部312の内周側に固定され、シャフト430を軸支する。ステータ410は、筒状部312の外周側に固定される。ファン10は、ロータ420が中心軸J周りを-θ方向に回転することで、軸方向他方側から軸方向一方側に向けて送風を行う。
【0020】
図4は、図1に示したインペラカップ100及び翼200の平面図である。
インペラカップ100は、径方向に広がる天板部110を有する。面101は、天板部110の軸方向一方側の面である。天板部の軸方向一方側は、中心軸Jを中心に周方向に延びる第一円弧111と、第一円弧111の内径側で中心軸Jを中心に周方向に延びる第二円弧112と、面101から軸方向他方側に筒状に凹む第1凹部115を有する。第1凹部115の軸方向の深さは、例えば0.5mmである。中心軸Jから天板部110の径方向外側端までの長さは、中心軸Jから第一円弧111までの長さの3~4倍である。
【0021】
天板部110の軸方向一方側は、第1凹部115と、その第1凹部115と周方向で隣接する第1凹部115との間に一方側リブ113を有する。第1凹部115は、一方側リブ113によって3カ所の凹部に分割される。一方側リブ113の軸方向一方側端面の軸方向位置は、面101の軸方向位置と同じである。一方側リブ113は、第一円弧111と第二円弧112を径方向に結ぶ。一方側リブ113は、径方向内側の幅(周方向の長さ)と径方向外側の幅が等しい。一方側リブ113の幅は、例えば2.0mmである。
【0022】
第1凹部115は、ゲート痕114を有する。ゲート痕114は、インペラカップ100をインサート成形する際に金型に樹脂を充填するピンゲートからの樹脂を切断した痕跡である。インペラカップ100は、一方側リブ113によって3カ所の凹部に分割された第1凹部115のそれぞれに1つずつゲート痕114を有する。ゲート痕114は、径方向に第一円弧111と第二円弧112の中間であって、周方向に一方側リブ113と他の一方側リブ113との中間に位置する。
【0023】
図5は、図1に示したインペラカップ100及び翼200の斜視図である。図5は、インペラカップ100の軸方向他方側が見える向きで示す斜視図である。
天板部110の軸方向他方側は、軸方向他方側に柱状に延びる凸部150と、凸部150の軸方向他方側端の面151を有する。本実施形態では凸部150は円柱状であるが、本発明はこれに限られず、凸部150は、角柱状、円錐状又は角錐状であってもよい。また、図3に示すように、凸部150の外側部150aは、第一円弧111と軸方向に重なる。
【0024】
凸部150は、軸方向一方側に筒状に凹む第2凹部152と、第2凹部152を周方向に分割する複数の第1リブ153及び第2リブ154と、を有する。第2凹部152は、面151から軸方向一方側に凹む。第2凹部152の軸方向の深さは、例えば0.9mmである。第1リブ153及び第2リブ154は、第2凹部152を周方向に分割する複数の他方側リブの一例である。第1リブ153は、周方向に沿って3個配置されている。第2リブ154、周方向に沿って3個配置されている。第2凹部152は、第1リブ153と第2リブ154によって周方向に沿って6個に分割されている。
【0025】
第1リブ153は、径方向内側の幅と径方向外側の幅が等しい。第1リブ153の幅は、例えば2.0mmである。第1リブ153は、天板部110の軸方向一方側のゲート痕114と軸方向に対向する。第1リブ153は、少なくとも一部がゲート痕114と軸方向に重なる。
【0026】
第2リブ154は、第1リブ153よりも幅が小さい。第2リブ154の幅は、第1リブ153の幅の30~50%である。第2リブ154は、径方向内側の幅と径方向外側の幅が等しい。第2リブ154の幅は、例えば0.8mmである。第2リブ154は、天板部110の軸方向一方側の一方側リブ113と軸方向に対向する。第2リブ154は、少なくとも一部が一方側リブ113と軸方向に重なる。
【0027】
図6は、インペラカップの軸方向一方側の熱衝撃応力解析結果を示すコンター図である。図6(A)は従来のインペラカップについて示す図であり、図6(B)は本実施形態のインペラカップ100について示す図である。図6(A)の従来のインペラカップは、ゲート痕1114の周囲に同心円状に凹む凹部1115を有する構造のインペラカップである。
【0028】
図6(A)に示すように、従来はゲート痕1114の周囲に応力が集中し、ゲート痕1114の周囲に大きな応力がかかることがわかる。これに対して、図6(B)に示すように、本実施形態のインペラカップ100では、ゲート痕114の周囲に応力が集中することなく、応力は分散される。本実施形態のインペラカップ100によれば、この応力の分散により、不具合の発生を抑制出来る。
【0029】
図7は、インペラカップの軸方向他方側の熱衝撃応力解析結果を示すコンター図である。図7(A)は従来のインペラカップについて示す図であり、図7(B)は本実施形態のインペラカップ100について示す図である。
図7(A)の従来のインペラカップは、図6(A)のインペラカップと同じものである。
【0030】
図7(A)に示すように、従来は、軸方向他方側においても応力が集中する箇所が見られる。これに対して、図7(B)に示すように、本実施形態のインペラカップ100では、軸方向他方側においても応力は分散される。本実施形態のインペラカップ100によれば、この応力の分散により、不具合の発生を抑制出来る。
【0031】
<インペラカップ100及びファン10の作用・効果>
次に、インペラカップ100及びファン10の作用・効果について説明する。
【0032】
上述の実施形態に係る発明においては、中心軸を中心に回転するアウターロータモータのロータを軸方向一方側から覆う樹脂製のインペラカップであって、前記インペラカップは、軸方向一方側で径方向に広がる天板部を有し、前記天板部の軸方向一方側は、前記中心軸を中心に周方向に延びる第一円弧と、前記第一円弧の内径側で前記中心軸を中心に周方向に延びる第二円弧を備え軸方向他方側に筒状に凹む第1凹部と、前記第一円弧と前記第二円弧を径方向に結ぶ複数の一方側リブと、を有し前記第1凹部はゲート痕を有する。
このため、第1凹部によって応力の集中を防ぐことが出来、不具合の発生を抑制出来る。
【0033】
また、前記ゲート痕は、径方向に前記第一円弧と前記第二円弧の中間で、周方向に前記一方側リブと他の前記一方側リブとの中間に位置する。
このため、モールド時に第1凹部内の樹脂の流れが対称となり応力の集中を防ぐことが出来、不具合の発生を抑制出来る。
【0034】
また、前記第1凹部は前記一方側リブによって3カ所の凹部に分割され、前記ゲート痕は前記3カ所の凹部のそれぞれに配置される。
このため、ピンゲートを周方向に3個配置することで、成形時の充填をスムーズにし、強度をより高めることが出来る。
【0035】
また、前記中心軸から前記天板部の径方向外側端までの長さは、前記中心軸から前記第一円弧までの長さの3~4倍である。
このため、第1凹部によって応力の集中を防ぐことが出来、不具合の発生を抑制出来る。
【0036】
また、前記一方側リブは、径方向内側の幅と径方向外側の幅が等しい。
このため、第1凹部によって応力の集中を防ぐことが出来、不具合の発生を抑制出来る。
【0037】
また、前記天板部の軸方向他方側は、軸方向他方側に柱状に延びる凸部を有し、前記凸部の外側部の少なくとも一部は、前記第一円弧と軸方向に重なる。
このため、凸部によって第1円弧の位置の強度を高めることが出来る。
【0038】
また、前記天板部の軸方向他方側の前記凸部は、前記凸部内で軸方向一方側に筒状に凹む第2凹部と、前記第2凹部を周方向に分割する複数の他方側リブと、を有する。
このため、他方側リブによって強度を保ちながら軽量化することが出来る。
【0039】
また、前記他方側リブは、第1リブと、前記第1リブよりも幅が小さい第2リブと、を有し、前記第1リブは、前記ゲート痕と軸方向に対向し、前記第2リブは、前記一方側リブと軸方向に対向する。
このため、第1リブが湯留まりの役割を果たし、成形時の充填をスムーズにし、強度をより高めることが出来る。
【0040】
また、前記第2リブの幅は、前記第1リブの幅の30~50%である。
このため、強度を保ちながら軽量化することが出来る。
【0041】
また、前記他方側リブは、径方向内側の幅と径方向外側の幅が等しい。
このため、強度を保ちながら軽量化することが出来る。
【0042】
また、ファンであって、前記インペラカップと、前記インペラカップを回転させる前記アウターロータモータと、前記インペラカップに固定された複数の翼と、を有する。
このため、ファンにおいて、インペラカップにおける応力の集中を防ぐことが出来、不具合の発生を抑制出来る。
【0043】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0044】
10 ファン
100 インペラカップ
101 天板部
110 面
111 第一円弧
112 第二円弧
113 一方側リブ
114 ゲート痕
115 第1凹部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7